説明

携帯型無線タグ通信装置

【課題】表示面の保護を図れる携帯型無線タグ通信装置を提供する。
【解決手段】リーダ1は、所定の表示を行う表示面36Aが水平方向かつ上側となるように設けられた、本体筐体2と、本体筐体2の下部に位置し、操作者Mが把持可能な把持部4と、無線タグTに対し無線通信を行うためのリーダアンテナ18が設けられたアンテナ筐体7と、アンテナ筐体7を、少なくとも、表示面36Aの上部を覆うための保護位置と、保護位置から立ち上がった、無線通信を行うための通信位置と、を含む範囲で可動となるように、表示面36Aから立ち上がり、表示面36Aの前方にアンテナ筐体7を保持する回動支持部6とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線タグに対して無線通信を行う、携帯型無線タグ通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯型無線タグ通信装置の一例が、例えば特許文献1に開示されている。この従来技術の携帯型情報読取装置では、ユーザが把持する把持部としてのグリップ部の上部に、水平に本体筐体が配置されている。水平な本体筐体の先端部近傍の下部に、無線タグとの間で通信を行う装置アンテナが設けられている。また、水平な本体筐体の上部に、表示手段が設けられている。表示手段は、小型の液晶表示面を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−183732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯型無線タグ通信装置は、ユーザが携帯して持ち歩くことにより、種々の場所で使用される。上記従来技術では、表示手段の表示面が本体筐体の上部に露出して配置されており、上記のように種々の場所で使用される際、周囲物や塵埃等から表示面を保護することについては特に配慮されていなかった。
【0005】
本発明の目的は、表示面の保護を図れる携帯型無線タグ通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明は、所定の表示を行う表示手段の表示面が水平方向かつ上側となるように設けられた、本体筐体と、前記本体筐体の下部に位置し、操作者が把持可能な把持部と、無線タグに対し無線通信を行うための装置アンテナが設けられたアンテナ筐体と、前記アンテナ筐体を、少なくとも、前記表示面の上部を覆うための保護位置と、前記保護位置から立ち上がった、前記無線通信を行うための通信位置と、を含む範囲で可動となるように、前記表示面から立ち上がり、前記表示面の前方に前記アンテナ筐体を保持する可動支持手段とを有する。
【0007】
本願第1発明の携帯型無線タグ通信装置は、本体筐体と、アンテナ筐体とを有する。アンテナ筐体に備えられた装置アンテナは、無線タグと無線通信を行う。本体筐体は表示手段を備えており、表示面で所定の表示が行われる。
【0008】
アンテナ筐体は、可動支持手段によって本体筐体に対し回転可能に支持されており、保護位置と通信位置との間を少なくとも含む範囲で可動となっている。無線タグと通信が行われるときは、アンテナ筐体は通信位置へと立ち上げられ、その通信位置において無線通信を行う。
【0009】
無線タグとの通信が行われないときは、アンテナ筐体は保護位置へと戻される。この保護位置では、アンテナ筐体は表示面を覆い、表示面のカバーとして機能する。この結果、アンテナが無線通信を行わないときのアンテナ筐体を活用して、表示面の保護を図ることができる。
【0010】
第2発明は、上記第1発明において、前記可動支持手段は、前記通信位置において前記装置アンテナの放射面が略鉛直方向となるように、前記アンテナ筐体を支持することを特徴とする。
【0011】
これにより、アンテナ筐体に備えられた装置アンテナは、通信位置において、携帯型無線タグ通信装置の前方側へ向かって電磁波を放射し、通信対象の無線タグと円滑に通信を行うことができる。
【0012】
第3発明は、上記第1発明において、前記アンテナ筐体は、前記表示面を覆う側に、鏡面を備えることを特徴とする。
【0013】
これにより、アンテナ筐体が通信位置に立ち上げられたとき、その立ち上がったアンテナ筐体の裏面側すなわち操作者側に位置する鏡面を介し、操作者が表示面を視認することができる。この結果、携帯型無線タグ通信装置が操作者の前方側で無線タグに向かって無線通信を行っている際、操作者が表示面の内容を確認したい場合には、携帯型無線タグ通信装置を前方に位置させたまま、単に視線を鏡面に向ければ足りる。すなわち、携帯型無線タグ通信装置を手元に引き寄せ、表示面を上方からのぞき込む、という手間をかける必要はない。この結果、操作者の視認性を向上することができる。
【0014】
第4発明は、上記第3発明において、前記装置アンテナは、電磁波を放射する放射素子と電磁波を反射する反射素子とを有しており、前記アンテナ筐体は、前記表示面を覆う側と反対側に前記放射素子を備えるとともに、前記放射素子と前記鏡面との間に前記反射素子を備えることを特徴とする。
【0015】
これにより、アンテナ筐体が通信位置に立ち上げられたときには、携帯型無線タグ通信装置の前方側から後方側へ向かって、放射素子、反射素子、鏡面の順番で配列される。このような位置関係により、放射素子で生成された電磁波は、直接、若しくは、反射素子で反射された後、携帯型無線タグ通信装置の前方側に位置する無線タグへと確実に放射される。また、鏡面は、電磁波の放射に影響を及ぼすことなく、操作者に対し、表示面の像を映し出すことができる。
【0016】
第5発明は、上記第4発明において、前記アンテナ筐体は、前記反射素子と前記鏡面との間に、電磁波を減衰又は遮断するシールド部材を備えることを特徴とする。
【0017】
これにより、鏡面側への電磁波の漏れが抑制又は防止されるので、装置アンテナが無線タグとの通信をさらに効率よく行うことができる。
【0018】
第6発明は、上記第3乃至第5発明のいずれかにおいて、前記アンテナ筐体は、前記通信位置における前記鏡面の水平面からの仰角が90°未満となるように構成されていることを特徴とする。
【0019】
これにより、把持部を握り自らの身体の前方に携帯型無線タグ通信装置を位置させて操作している操作者からみて、鏡面は、斜め下方に傾斜した状態となる。この結果、操作者は、鏡面を介し、確実に表示面を視認することができる。
【0020】
第7発明は、上記第3乃至第6発明のいずれかにおいて、前記鏡面を介した視認により正像となる鏡像を前記表示面が表示するように、前記表示手段を制御可能な表示制御手段を有することを特徴とする。
【0021】
これにより、操作者は、鏡面の中に生成される正像により、本来視認したい情報を容易に得ることができる。
【0022】
第8発明は、上記第7発明において、前記アンテナ筐体と前記本体筐体とのなす角度を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した角度が所定のしきい値以上であるか否かを判定する判定手段とを有し、前記表示制御手段は、前記判定手段により、前記検出手段が検出した角度が前記しきい値未満であると判定された場合には、前記表示面が前記鏡像を表示するように前記表示手段を制御し、前記判定手段により、前記検出手段が検出した角度が前記しきい値以上であると判定された場合には、前記表示面が前記正像を表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする。
【0023】
前述したように、無線通信が行われる場合には、アンテナ筐体は保護位置から通信位置に立ち上げられ、操作者は、アンテナ筐体の裏面側にある鏡面を介して、表示面の視認を行う。ここで、操作者が、何らかの事情で、上記鏡面越しの視認ではなく、直接表示面をのぞき込んで視認したいと意図する場合が考えられる。この場合、アンテナ筐体は、操作者の上記のぞき込む動作の妨げにならないように、通信位置からさらに上記の立ち上げ方向と同じ方向に回動される。
【0024】
本願第8発明においては、上記に対応して、アンテナ筐体と本体筐体とのなす角度を検出する検出手段が設けられる。そして、検出手段で検出された角度が所定のしきい値以上である場合には、操作者が上記ののぞき込み動作を行っているとみなし、表示面の表示を鏡像表示から正像表示に切り替える。これにより、操作者は、特に表示切り替えに関する特別な操作を行わなくても、アンテナ筐体を大きく回動させるだけで、表示面で表示される正像により、本来視認したい情報を容易に得ることができる。
【0025】
第9発明は、上記第7発明において、前記表示面の表示態様を前記正像及び前記鏡像のいずれとするか操作者が指示可能な第1指示手段を有し、前記表示制御手段は、前記第1指示手段により前記正像の表示が指示された場合には、前記表示面が前記正像を表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする。
【0026】
これにより、操作者は、自らの手動操作により、表示面に正像を表示させて直接表示面を視認して情報を得るか、表示面に鏡像を表示させて鏡面越しに表示面を視認して情報を得るか、を選択することができる。この結果、操作者にとっての利便性が向上する。
【0027】
第10発明は、上記第1乃至第9発明のいずれかにおいて、前記把持部に設けられ、前記アンテナ筐体の、前記保護位置から前記通信位置へ立ち上げ動作を操作者が指示可能な第2指示手段と、前記第2支持手段により前記アンテナ筐体の前記立ち上げ動作が指示された場合に、前記アンテナ筐体を前記保護位置から前記通信位置へ立ち上がるように駆動する駆動手段とを有することを特徴とする。
【0028】
これにより、操作者が、第2指示手段を操作すると、アンテナ筐体が保護位置から通信位置へと立ち上がって、円滑に無線タグとの通信を行うことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、アンテナ筐体によって、表示面を確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態の携帯型無線タグ通信装置の外観を表す側面図である。
【図2】ループアンテナを用いたアンテナ筐体の構成例、及び、パッチアンテナを用いたアンテナ筐体の構成例、をそれぞれ説明する説明図である。
【図3】操作者による携帯型無線タグ通信装置の使用態様を説明する説明図である。
【図4】携帯型無線タグ通信装置の機能的構成を表すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態の携帯型無線タグ通信装置によって実行される制御手順を、リーダ本体及びPDAの間で送受される各種信号の送受と共に表すシーケンス図である。
【図6】PDAの表示面の表示内容、及び、その表示内容によって鏡面に映る鏡像を説明する説明図である。
【図7】操作者による携帯型無線タグ通信装置の使用態様を説明する説明図である。
【図8】鏡像・正像を手動操作で切り換える変形例におけるPDAの表示内容を説明する説明図である。
【図9】アンテナ筐体を跳ね上げ駆動する変形例における、携帯型無線タグ通信装置の外観を表す側面図である。
【図10】保護位置と通信位置とを別の態様で切り替える変形例を表す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0032】
図1を用いて、本実施形態の携帯型無線タグ通信装置であるリーダの外観構成を説明する。
【0033】
本実施形態のリーダ1は、操作者M(後述の図3参照)が把持操作可能な把持部4を備えた、いわゆるガンタイプである。なお、以下、「上側」「下側」「鉛直」等の方向は、操作者Mが把持部4を把持し携帯側無線タグ通信装置1を使用している状態を基準として、表している。またこの使用状態に対応し、把持部4側である図1(a)及び図1(b)中の右側を「後方側」、その反対側である図1(a)及び図1(b)中の左側を「前方側」と称する。
【0034】
図1(a)及び図1(b)において、このリーダ1は、リーダ本体10と、携帯情報端末としてのPersonal Digital Assistant(以下「PDA」と称する)30とを備えている。リーダ本体10とPDA30との間は、ケーブル20(後述の図4も参照)を介し情報送受信可能に接続されている。
【0035】
リーダ本体10は、本体筐体2と、上記把持部4とを備えている。
【0036】
本体筐体2には、着脱部3と、可動支持手段としての回動支持部6とが設けられている。
【0037】
着脱部3は、PDA30を、表示手段である表示部36(後述の図6、図4等を参照)の表示面36Aが上側となるようにしつつ着脱自在に支持する。
【0038】
回動支持部6は、アンテナ筐体7の端を回転可能に支持する。すなわち、アンテナ筐体7は、図1(a)に示すようなPDA30の表示部36の上部を覆うための保護位置と、図1(b)に示すような通信位置とに切り替え可能である。なお、このようにしてアンテナ筐体7が回動するとき、アンテナ筐体7と本体筐体2とがなす角度θ1は、検出手段としての角度センサ13(後述の図4参照)によって検出される。
【0039】
図1(a)に示す保護位置では、アンテナ筐体7は、着脱部3により装着されたPDA30の表示部36を含む上面を覆うカバーとして機能する。図1(b)に示す通信位置は、図1(a)に示す保護位置から、アンテナ筐体7が図1(b)中の黒矢印方向に回転し立ち上がることにより、実現される。白抜き矢印で示すように、この通信位置では、リーダアンテナ18の放射面RD(後述の図2(a)及び図2(b)参照)は、略鉛直方向となり、前方側に電磁波を放射することができる。
【0040】
また、アンテナ筐体7には、無線タグT(後述の図4参照)に対し無線通信を行うための、装置アンテナとしてのリーダアンテナ18(後述の図2、図4等を参照)が設けられている。アンテナ筐体7のPDA30側には、鏡面MRが設けられている(後述の図2(a)及び図2(b)も参照)。この鏡面MRは、上記通信位置において、図示左右方向の水平面からなす仰角θ2が90°未満となるように、配置されている。なお、図1(a)及び図1(b)に示すように、アンテナ筐体7の側面形状は、全体として末広がりの扇形形状となっている。
【0041】
把持部4は、本体筐体2の後方側の下側に設けられている。また、把持部4には、リーダアンテナ18を用いた無線通信の開始又は停止を操作者Mが指示できるように、トリガスイッチ5が設けられている。後述するように、この例では、リーダアンテナ18からの無線通信は、トリガスイッチ5をオン、つまり押している間だけ、実行される。
【0042】
アンテナ筐体7の詳細構成を図2(a)及び図2(b)を用いて説明する。前述したように、アンテナ筐体7には、無線タグTと無線通信を行うためのリーダアンテナ18が内蔵されている。リーダアンテナ18としては、例えば反射素子付きループアンテナやパッチアンテナを用いることができる。
【0043】
リーダアンテナ18としてループアンテナを用いた場合は、図2(a)に示すように、リーダアンテナ18は、上記通信位置における前方側から後方側へ向かって、周知の放射素子18a、反射素子10b、シールド部材としてのシールド板18c、及び鏡板18dの順で配列される。
【0044】
この場合、アンテナ筐体7が通信位置に立ち上げられたときには、リーダ1の前方側から後方側へ向かって、放射素子18a、反射素子18b、シールド板18c、鏡板18dの順番で配列される。このような位置関係により、放射素子18aで生成された電磁波は、直接に、若しくは、反射素子18bで反射された後、リーダ1の前方側に位置する無線タグTへと確実に放射される。特に、反射素子18bと鏡板18dとの間に、電磁波を減衰又は遮断するシールド板18cを設けているので、鏡板18d側への電磁波の漏れが抑制又は防止されるので、リーダアンテナ18が無線タグTとの通信をさらに効率よく行うことができる。
【0045】
また、鏡板18dは、PDA30の表示部36の表示面36Aを覆う側が鏡面MRとなっている。鏡面MRは、電磁波の放射に影響を及ぼすことなく、操作者Mに対し、表示面36Aの像を映し出すことができる。これにより、アンテナ筐体7が通信位置に立ち上げられたとき、その立ち上がったアンテナ筐体7の裏面側すなわち操作者M側に位置する鏡面MRを介し、操作者Mが表示面36Aを視認することができる。この結果、図3に示すようにリーダ1が操作者Mの前方側で無線タグTに向かって無線通信を行っている際、操作者Mが表示面36Aの内容を確認したい場合には、リーダ1を前方に位置させたまま、単に視線を鏡面MRに向ければ足りる。すなわち、リーダ1を手元に引き寄せ、表示面36Aを上方からのぞき込む、という手間をかける必要はない。この結果、操作者Mの視認性を向上することができる。
【0046】
一方、リーダアンテナ18としてパッチアンテナを用いた場合は、図2(b)に示すように、リーダアンテナ18は、上記通信位置における前方側から後方側へ向かって、周知の放射板18a′、誘電体層18b′、及び地板18c′の順で配列される。この場合も、上記同様、放射板18a′で生成された電磁波が、リーダ1の前方側に位置する無線タグTへと確実に放射されるので、無線タグTとの通信を効率よく行うことができる。
【0047】
また、地板18c′のPDA30と対向する側、つまり図示右側に、鏡面MRが設けられている。この鏡面MRも、上記同様、電磁波の放射に影響を及ぼすことなく、操作者Mに対し、表示面36Aの像を映し出すことができるので、操作者Mの視認性を向上することができる。
【0048】
なお、図2(a)及び図2(b)のいずれの場合も、上記通信位置において、リーダアンテナ18の放射方向と直交する放射面RD(二点鎖線参照)は、図示上下方向である鉛直方向となる。言い換えれば、上記図1(b)に示す通信位置は、上記放射面RDが、水平面と90°をなす鉛直方向となるような位置である。
【0049】
図4を用いて、リーダ本体110及びPDA30を備えたリーダ1の機能的構成を説明する。
【0050】
図4において、リーダ本体10は、上記トリガスイッチ5と、上記リーダアンテナ18と、通信制御部11と、制御回路12と、上記角度センサ13と、送信回路15と、受信回路16と、アンテナ共用器17とを有している。
【0051】
通信制御部11は、PDA30との間で上記ケーブル20を介して行われる情報通信の制御を行う。
【0052】
制御回路12は、図示しないCPUと、ROM及びRAM等のメモリとを備えている。この制御回路12は、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMに予め記憶されたプログラムを実行することにより、リーダ本体10全体の動作を制御する。
【0053】
送信回路15及び受信回路16は、リーダアンテナ18を介し、所定の通信範囲S内に存在する、無線タグTの無線タグ回路部Toへアクセスし、情報の送受信を行う。無線タグ回路部Toは、タグアンテナ151及びIC回路部150を備えている。タグアンテナ151は、情報の送受信を行う。IC回路部150は、情報を記憶する図示しないメモリ部を備えている。これら送信回路15及び受信回路16とリーダアンテナ18とは、アンテナ共用器17を介し接続されている。
【0054】
なお、上記ではアンテナ共用器17を用いて1つのリーダアンテナ10で情報の送受信を行うようにしたが、これに限られない。すなわち、送信回路15と受信回路16とに対応してリーダアンテナ18を2つ設けるようにしてもよい。
【0055】
PDA30は、PDA30全体の制御を行う制御部35を有している。この制御部35には、バス32を介し、外部通信部38、操作部34、上記表示部36、及び記憶部37が接続されている。
【0056】
外部通信部38は、リーダ1との間でケーブル20を介して行われる情報通信の制御を行う。
【0057】
操作部34は、数字キーや操作ボタン等を備え、操作者Mにより各種操作入力が行われる。
【0058】
表示部36は、例えば液晶ディスプレイ等からなり、各種表示を行う。
【0059】
記憶部37は、各種情報や各種プログラム等を記憶する。
【0060】
ここで、本実施形態では、上記角度センサ13の検出結果に応じ、PDA30の表示部36の表示面36Aが正像又は鏡像を切り替え表示する。以下、この機能を実現するための制御手順を、図5を参照して説明する。なお、この図5では、基本的に図中上側から下側に向かっての時系列変化で各手順を示している。
【0061】
図5に示すように、まずステップSR40で、リーダ本体10の制御回路12が、角度センサ13が出力するセンサ検出信号を入力する。次にステップSR45に移り、リーダ本体10の制御回路12は、センサ検出信号が示す角度θ1が所定のしきい値以上かどうかを判定する。しきい値としては、例えば120°程度とすることが考えられる。ステップSR45で入力された角度θ1がしきい値以上であった場合にはステップSR45の判定が満たされ、ステップSR55に移る。
【0062】
ステップSR55では、リーダ本体10の制御回路12は、PDA30に設定するモードとして、表示面36Aに正像を表示させる正像表示モードを選択する。その後はステップSR60に移る。
【0063】
一方、上記ステップSR45において、センサ検出信号が示す角度θ1がしきい値未満であった場合には、判定は満たされず、ステップSR50に移る。
【0064】
ステップSR50では、リーダ本体10の制御回路12は、PDA30に設定するモードとして、表示面36Aに鏡像を表示させる鏡像表示モードを選択する。その後はステップSR60に移る。
【0065】
ステップSR60では、リーダ本体10の制御回路12は、通信制御部11を介して、ステップSR50又はステップSR55により選択されたモード、すなわち鏡像表示モード又は正像表示モードをPDA30に設定するためのモード選択信号を出力する。これにより、PDA30の制御部35は、ステップSP100で、外部通信部38を介してモード選択信号を受信し、表示モードを、そのモード選択信号により指定された上記鏡像表示モード又は上記正像表示モードに設定する。
【0066】
上記モード選択信号を出力したリーダ本体10の制御回路12は、ステップSR65に移り、トリガスイッチ5がオンにされたかどうかを判定する。トリガスイッチ5がオンにされていない場合、ステップSR65の判定が満たされず、上記ステップSR40に戻る。トリガスイッチ5がオンにされた場合、ステップSR65の判定が満たされ、ステップSR70に移る。
【0067】
ステップSR70では、リーダ本体10の制御回路12は、上記通信範囲S内の無線タグTからの無線通信による情報の読み取りを開始する。具体的には、リーダ本体10の制御回路12は、無線タグTの無線タグ回路部Toに記憶された情報を読み取るためのタグ読み取り信号を、送信回路15及びリーダアンテナ18を介し通信範囲S内の無線タグ回路部Toに送信し、返信を促す。
【0068】
そして、ステップSR75に移り、リーダ本体10の制御回路12は、上記通信範囲S内の無線タグTから無線通信により情報を取得したかどうかを判定する。具体的には、リーダ本体10の制御回路12は、上記タグ読み取り信号に対応し通信範囲S内の無線タグ回路部Toから返信された応答信号を、リーダアンテナ18及び受信回路16を介し受信したかどうかを判定する。応答信号を受信するまで、判定が満たされずループ待機する。そして、応答信号を受信したら、判定が満たされて、受信した応答信号に基づき無線タグ回路部Toに記憶された情報を取得し、ステップSR80に移る。
【0069】
ステップSR80では、リーダ1の制御回路12は、上記無線タグTの無線タグ回路部Toから取得した情報を、通信制御部11及びケーブル20を介しPDA30に出力する。これにより、PDA30の制御部35は、上記無線タグTの無線タグ回路部Toから取得した情報を、ケーブル20及び外部通信部33を介し受信する。
【0070】
その後、ステップSP105で、PDA30の制御部35は、所定のアプリケーション処理を実行する。これにより、上記無線タグTの無線タグ回路部Toから取得した情報を、表示部36の表示面36Aに表示させるとともに、記憶部37に記憶させる。このとき、表示面36Aは、上記ステップSP100で設定した表示モードに従って表示を行う。この結果、上記ステップSR50で鏡像表示モードが選択されていた場合には鏡像による情報表示を行い、上記ステップSR55で正像表示モードが選択されていた場合には正像による情報表示を行う。
【0071】
一方、上記のようにしてステップSR80で情報をPDA30に出力したリーダ本体10の制御回路12は、ステップSR85で、トリガスイッチ5がオフにされたかどうかを判定する。トリガスイッチ5がオフにされるまで、判定が満たされず上記ステップSR70に戻り、無線タグTから情報の読み取りを繰り返す。そして、トリガスイッチ5がオフにされたら、ステップSR85の判定が満たされてステップSR90に移る。
【0072】
ステップSR90では、リーダ本体10の制御回路12は、上記通信範囲S内の無線タグTからの無線通信による情報の読み取りを停止する。
【0073】
そして、ステップSR95に移り、リーダ本体10の制御回路12は、所定の終了操作、例えばリーダ1の電源オフ、が行われたかどうかを判定する。終了操作が行われていない場合には、判定が満たされず上記ステップSR40に戻り、同様の手順を繰り返す。終了操作が行われた場合には、判定が満たされて、このフローを終了する。
【0074】
なお、上記において、図5に示すステップSR45が、各請求項記載の判定手段として機能し、ステップSP100が、表示制御手段として機能する。
【0075】
以上のように構成した本実施形態のリーダ1においては、無線タグTと通信が行われるときは、操作者Mによって、アンテナ筐体7が図1(b)に示す通信位置へと立ち上げられ、無線通信を行う。無線タグTとの通信が行われないときは、アンテナ筐体7は操作者Mによって、図1(a)に示す保護位置へと戻される。保護位置では、アンテナ筐体7は表示面36Aを覆い、表示面36Aのカバーとして機能する。この結果、リーダアンテナ18による無線通信を行わないときのアンテナ筐体7を活用し、表示部36の表示面36Aの保護を図ることができる。これにより、汚れが表示面に付着したり、液体がPDA30の内部に入り込むのを防止することができる。なお、この効果を確実にするために、アンテナ筐体7の鏡面MRの大きさは、少なくともPDA30の大きさよりも大きくなっている。
【0076】
また、本実施形態では特に、回動支持部6は、通信位置においてリーダアンテナ18の放射面RDが略鉛直方向となるように、アンテナ筐体7を支持している(図1(b)参照)。これにより、アンテナ筐体7に備えられたリーダアンテナ18は、通信位置において、リーダ1の前方側へ向かって電磁波を放射し、通信対象の無線タグTと円滑に通信を行うことができる。
【0077】
また、本実施形態では特に、通信位置における鏡面MRの水平面からの仰角θ2が90°未満となるように構成されている。これにより、上記図3に示したように操作者Mが把持部4を握り自らの身体の前方にリーダ1を位置させ操作している場合、当該操作者Mからみて、鏡面MRは、斜め下方に傾斜した状態となる。この結果、操作者Mは、鏡面MRを介し、確実に表示面36Aを視認することができる。
【0078】
このとき特に、表示面36Aは、鏡面MRを介した視認により正像となるような、鏡像を表示する。図6はこのときの表示の一例を示しており、PDA30の表示面36Aが鏡像MIを表示することによって、鏡面MRには、上記鏡像MIの上下が逆になった正像RIが映っている。これにより、操作者Mは、鏡面MRの中に生成される表示面36Aの表示内容の正像RIにより、本来視認したい情報を容易に得ることができる。
【0079】
また、本実施形態では特に、鏡像表示と正像表示とを、センサ13の検出角度に基づき、自動的に切り替える。これには以下のような意義がある。前述したように、無線通信が行われる場合には、アンテナ筐体7は保護位置から通信位置に立ち上げられ、操作者Mは、アンテナ筐体7の裏面側にある鏡面MRを介して、表示面36Aの視認を行う。ここで、操作者Mが、何らかの事情で、上記鏡面MR越しの視認ではなく、直接表示面36Aをのぞき込んで視認したいと意図する場合が考えられる。この場合、図7に示すように、通常、アンテナ筐体7は、操作者Mの上記のぞき込む動作の妨げにならないように、通信位置からさらに上記の立ち上げ方向と同じ方向に回動される。本実施形態では、上記に対応して、センサ13で検出された角度が所定のしきい値以上である場合には、操作者Mが上記図7に示すようなのぞき込み動作を行う意図であるとみなし、表示面36Aの表示を鏡像表示から正像表示に切り替える。これにより、操作者Mは、特に表示切り替えに関する特別な操作を行わなくても、アンテナ筐体7を大きく回動させるだけで、表示面36Aで表示される正像により、本来視認したい情報を容易に得ることができる。なお、さらなる視認性の向上を図るために、上記仰角θ2の大きさに応じて、表示面36Aにおける画像表示や文字表示の縦横比を変化させるようにしてもよい。
【0080】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0081】
(1)鏡像・正像を手動操作で切り換える場合
上記実施形態においては、鏡像表示と正像表示とを、センサ13の検出角度に基づき、自動的に切り替えたが、これに限られず、手動操作によって行うようにしてもよい。例えば、図8に示すように、PDA30に、正像表示を行うか鏡像表示を行うかを選択可能なボタン34aを設け、そのボタン34aへの操作により、正像表示と鏡像表示とを切り換えるようにしても良い。このボタン34aが、各請求項記載の第1指示手段を構成する。またこのときのPDA30による表示モードの切り替えが、表示制御手段として機能している。図8の例は、ボタン34aの操作によって、表示面36Aでの表示が、鏡像MIから正像RIに切り換えられている例である(矢印参照)。
【0082】
本変形例においては、操作者Mは、自らの手動操作により、表示面36Aに正像RIによる情報表示を行わせて直接表示面36Aを視認して情報を得るか、表示面36Aに鏡像MIによる情報表示を行わせて鏡面MR越しに表示面36Aを視認して情報を得るか、を選択することができる。この結果、操作者Mにとっての利便性が向上する。
【0083】
(2)アンテナ筐体を跳ね上げ駆動する場合
すなわち、この変形例では、図9(a)及び図9(b)に示すように、アンテナ筐体7を保護位置から通信位置まで立ち上げる、跳ね上げ駆動力を与えるためのばね6aが、回動支持部6に設けられている。また、アンテナ筐体7の後方側には凹部7aが設けられている。これに対応して、本体筐体2には、上記凹部7aに先端が挿入するフック71と、フック71を図9(b)に示す移動方向に移動させるための、第2指示手段としてのボタン72とが設けられている。
【0084】
アンテナ筐体7が保護位置にある状態では、図9(a)に示すように、フック71が凹部7aに係合している。この状態で、操作者Mがボタン72を押すと、不図示の伝達系を介してフック71が図9(b)中に示す移動方向に移動し、フック71の先端が凹部7aから脱出する。これにより、アンテナ筐体7は、ばね6aの付勢力により図9(b)中の円弧矢印のように回動して通信位置まで自動的に立ち上がる。ボタン71の押下を解除した場合、フック71は図9(a)に示す位置に復帰する。なお、ばね6a及びフック71が、各請求項記載の駆動手段を構成している。なお、アンテナ筐体7を回動させる手段としてばね6a以外の、例えばモータ等を用いても良い。
【0085】
本変形例によれば、操作者Mが、ボタン72を操作することで、アンテナ筐体7が保護位置から通信位置へと立ち上がり、円滑に無線タグTとの通信を行うことができる。これにより、操作者Mにとってより高い利便性が得られる。
【0086】
なお、ばね6aを設けることなく上記フック71のみを設けることで、当該フック71を、アンテナ筐体7の確実な固定を行うためにのみ用いるようにしてもよい。
【0087】
(3)その他
なお、以上においては、本体筐体2の前方側部分に設けた、可動支持手段としての回動支持部6で、保護位置と通信位置とを含む範囲で可動となるようにアンテナ筐体7を支持したが、これに限られない。すなわち、図10に模式的に示すリーダ1′のように、アンテナ筐体7の上記末広がり形状の厚みが薄い側の端部7aを、回動支持手段としての回動支持部6′によって本体筐体2の中央部に接続してもよい。この場合、アンテナ筐体7は、保護位置において鏡面MRが上部となるような、上記実施形態とは上下が逆となるような配置となる。この場合も、回動支持部6′をリンク機構のように使用し、アンテナ筐体7を図10(a)に示す保護位置から立ち上げて図10(b)に示す通信位置へと切り替えることができる。この場合も、前述と同様の効果を得ることができる。
【0088】
なお、図5に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0089】
また、図4に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0090】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0091】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0092】
1 リーダ(携帯型無線タグ通信装置)
1′ リーダ(携帯型無線タグ通信装置)
2 本体筐体
4 把持部
5 トリガスイッチ
6 回動支持部(可動支持手段)
6a ばね(駆動手段)
7 アンテナ筐体
10 リーダ本体
13 角度センサ(検出手段)
18 リーダアンテナ(装置アンテナ)
18a 放射素子
18b 反射素子
18c シールド板(シールド部材)
18d 鏡板
30 PDA
34a ボタン(第1指示手段)
36 表示部
36A 表示面
71 フック(駆動手段)
72 ボタン(第2指示手段)
MI 鏡像
MR 鏡面
RI 正像
T 無線タグ
θ2 仰角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表示を行う表示手段の表示面が水平方向かつ上側となるように設けられた、本体筐体と、
前記本体筐体の下部に位置し、操作者が把持可能な把持部と、
無線タグに対し無線通信を行うための装置アンテナが設けられたアンテナ筐体と、
前記アンテナ筐体を、少なくとも、前記表示面の上部を覆うための保護位置と、前記保護位置から立ち上がった、前記無線通信を行うための通信位置と、を含む範囲で可動となるように、前記表示面から立ち上がり、前記表示面の前方に前記アンテナ筐体を保持する可動支持手段と
を有することを特徴とする携帯型無線タグ通信装置。
【請求項2】
前記可動支持手段は、
前記通信位置において前記装置アンテナの放射面が略鉛直方向となるように、前記アンテナ筐体を支持する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項3】
前記アンテナ筐体は、
前記表示面を覆う側に、鏡面を備える
ことを特徴とする請求項1記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項4】
前記装置アンテナは、
電磁波を放射する放射素子と電磁波を反射する反射素子とを有しており、
前記アンテナ筐体は、
前記表示面を覆う側と反対側に前記放射素子を備えるとともに、前記放射素子と前記鏡面との間に前記反射素子を備える
ことを特徴とする請求項3記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項5】
前記アンテナ筐体は、
前記反射素子と前記鏡面との間に、電磁波を減衰又は遮断するシールド部材を備える
ことを特徴とする請求項4記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項6】
前記アンテナ筐体は、
前記通信位置における前記鏡面の水平面からの仰角が90°未満となるように構成されている
ことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項7】
前記鏡面を介した視認により正像となる鏡像を前記表示面が表示するように、前記表示手段を制御可能な表示制御手段を有する
ことを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項8】
前記アンテナ筐体と前記本体筐体とのなす角度を検出する検出手段と、
前記検出手段が検出した角度が所定のしきい値以上であるか否かを判定する判定手段と
を有し、
前記表示制御手段は、
前記判定手段により、前記検出手段が検出した角度が前記しきい値未満であると判定された場合には、前記表示面が前記鏡像を表示するように前記表示手段を制御し、
前記判定手段により、前記検出手段が検出した角度が前記しきい値以上であると判定された場合には、前記表示面が前記正像を表示するように前記表示手段を制御する
ことを特徴とする請求項7記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項9】
前記表示面の表示態様を前記正像及び前記鏡像のいずれとするか操作者が指示可能な第1指示手段を有し、
前記表示制御手段は、
前記第1指示手段により前記正像の表示が指示された場合には、前記表示面が前記正像を表示するように前記表示手段を制御する
ことを特徴とする請求項7記載の携帯型無線タグ通信装置。
【請求項10】
前記把持部に設けられ、前記アンテナ筐体の、前記保護位置から前記通信位置へ立ち上げ動作を操作者が指示可能な第2指示手段と、
前記第2支持手段により前記アンテナ筐体の前記立ち上げ動作が指示された場合に、前記アンテナ筐体を前記保護位置から前記通信位置へ立ち上がるように駆動する駆動手段と
を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の携帯型無線タグ通信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−197854(P2011−197854A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61934(P2010−61934)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】