説明

携帯情報端末および携帯情報端末制御プログラム

【課題】期待する情報を簡易に出力したり、所望のアクションを簡易に実行することのできる携帯情報端末および携帯情報端末制御プログラムを得ること。
【解決手段】携帯電話機100はセンサ部129に移動検出用センサ129Aと絶対位置検出用センサ129Bを備えており、位置を相対位置座標で指定したり絶対位置座標で指定することができる。絶対位置関連処理部134は各絶対位置に対して情報を対応付ける処理を行い、相対位置関連処理部135は登録した位置関係と同じ位置関係で情報をRAM123の電話番号・相対位置テーブル123S等のテーブルから読み出したり、URLを用いて所望の情報を取得したり、あるいは所望のアクションを実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯情報端末および携帯情報端末のための携帯情報端末制御プログラムに係わり、特に各種の情報の取り扱いの簡便化を図った携帯情報端末および携帯情報端末制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機は、CPU(Central Processing Unit)等の電子部品の急速な発展とソフトウェアの高度化によって、その機能が複雑化している。また、携帯電話機に搭載されたメモリの大容量化によって各種のデータを格納できるようになっている。このため、携帯電話機は通話や通信のための電話番号やメールアドレスを格納するだけでなく、URL(Uniform Resource Locator)のブックマーク、インターネット等から取得した画像、動画あるいは音楽データを多数格納できるようになっている。
【0003】
このように携帯電話機が多数のデータを格納できるようになると、これらのデータを必要な時点でメモリから読み出すための検索機能が備えられるようになり、また、比較的使用頻度が高いデータあるいはそのようなデータのグループについては、これらにアクセスするための「近道」となるショートカットキーを用意することも行われている。たとえば、メールの送信を行うためのショートカットキーや、メールの受信を行うためのショートカットキー、あるいはインターネットにアクセスするためのショートカットキーといったように各種のアクションに対応付けてショートカットキーを選択することで、目的とするデータに辿り着いたり、所望のアクションを簡易に実行させることができる。
【0004】
このうちの、検索機能を活用しようとすると、表示画面で検索を行う関係で、目の不自由な人はこの検索機能を使用できないか、使用に困難を伴うことになる。また、目が特に不自由でない人にとっても、操作部を操作して検索処理を行うためにメニューボタンの押下、キーワードの入力、検索開始、情報一覧表示、候補選択、決定ボタン押下のような各種の処理が必要となる。したがって、キーの操作が煩雑である。また携帯情報端末内のデータ量が多ければ多いほど検索結果から出力される情報一覧表示が多くなり、候補を選択するために時間が掛かるという問題がある。
【0005】
そこで、一般的には携帯電話機にショートカットキーを設けることが行われている。しかしながら、この場合、各種のデータにアクセスするためにそれぞれのショートカットキーを設けると、携帯電話機に余計なキー配置スペースが必要となり、装置が大型化してしまうという大きな問題がある。このような問題を解決するために、複数のショートカットキーを組み合わせて押すようにしたり、1つのショートカットキーを1回押すだけでなく複数回押せるようにして押す回数でショートカットキーが異なったキーであるような取り扱いをするといった工夫が行われている。
【0006】
1つのショートカットキーをこのように複数回押す形態を認めると、データに対する簡易アクセスのために使用されるショートカットキーを押す回数の増加のために操作のための時間が長時間化する。また、複数のショートカットキーを組み合わせて押下する形態を認めると、操作が困難になったり、操作ミスが発生する割合が高くなる。
【0007】
以上、携帯電話機におけるデータの検索について説明したが、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型のパーソナルコンピュータ等の携帯情報端末についても、小型化の要請から同様な問題があることは明らかである。
【0008】
そこで、それぞれの登録した情報に、登録時の環境(位置、高度、温度、湿度、速度、等)を対応付けておき、情報を検索するときには、これらの環境(位置、高度、温度、湿度、速度、等)でのみ対応する情報を検索できるようにした技術が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−92853号公報(第0009段落、第0010段落、図1、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この提案では、位置、高度、温度、湿度、速度等の各パラメータの論理積で1つの環境が設定され、これによってたとえば富士山の環境が特定される。そこで、富士山に特定の情報を関連付けるときに、この環境の組み合わせを前記した特定の情報に対応付けるようにしている。
【0010】
ところが、論理積で環境が特定されると、たとえば山頂の位置や高度と五合目の位置や高度が異なるために、特定の情報を富士山の山頂の環境で対応付けていたとき、五合目の高度や位置の環境ではその特定の情報を検索できないことになる。そこでこの提案では、環境情報の値に幅を持たせることにしており、たとえば冬の温度の代わりに夏の温度が入力されても特定の情報を検索できるようにしている。このため、特定の情報を信頼性よく検索できるようにするためには、環境を特定する位置、高度、温度、湿度、速度等の各環境パラメータのそれぞれの許容範囲(幅)をどのように設定するかの慎重な考察が必要となる。このような慎重な考察を行わない場合には、たとえば富士山と他の高山との環境上の区別がつかず、特定の情報を対応付けることができなくなる。
【0011】
このようにこの提案では、環境パラメータが多いので、検索のためのシステムが複雑化したり、それぞれの環境パラメータの幅の持たせ方によっては検索の精度が低くなるという問題がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、期待する情報を簡易に出力したり、所望のアクションを簡易に実行することのできる携帯情報端末および携帯情報端末制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明では、(イ)利用対象となるデータとしてのそれぞれの利用対象データを特定の位置を原点とするそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付ける対応付け手段と、(ロ)この対応付け手段によって対応付けられたそれぞれの座標の位置と利用対象データの関係を格納する座標位置・利用対象データ対応関係格納手段と、(ハ)現在の位置の座標を原点としたときの所望の利用対象データの座標の示す位置を空間的に指定する座標位置指定手段と、(ニ)この座標位置指定手段の指定した座標の位置が前記した特定の位置を原点としたときの座標位置・利用対象データ対応関係格納手段におけるどの座標の位置に対応するかを検索する格納手段検索手段と、(ホ)この格納手段検索手段の検索結果により得られた座標の位置に対応する利用対象データを出力する利用対象データ出力手段とを携帯情報端末に具備させる。
【0014】
すなわち本発明では、特定の位置を原点として、利用対象データをそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付けて座標位置・利用対象データ対応関係格納手段に格納し、携帯情報端末の現在の位置で所望の利用対象データの座標の示す位置を空間的に指定するようにしている。格納手段検索手段は、相対的な座標位置で所望の利用対象データを座標位置・利用対象データ対応関係格納手段から検索して、利用対象データを出力するようにしている。したがって、相対的な座標の指定というどこでも正確に設定できる手法を使用して所望の利用対象データを簡易に出力することができる。
【0015】
請求項2記載の発明では、(イ)採るべきアクションのそれぞれを特定の位置を原点とするそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付ける対応付け手段と、(ロ)この対応付け手段によって対応付けられたそれぞれの座標の位置とアクションの関係を格納する座標位置・アクション対応関係格納手段と、(ハ)現在の位置の座標を原点としたときの所望のアクションの座標の示す位置を空間的に指定する座標位置指定手段と、(ニ)この座標位置指定手段の指定した座標の位置が前記した特定の位置を原点としたときの座標位置・アクション対応関係格納手段におけるどの座標の位置に対応するかを検索する格納手段検索手段と、(ホ)この格納手段検索手段の検索結果により得られた座標の位置に対応するアクションを実行するアクション実行手段とを携帯情報端末に具備させる。
【0016】
すなわち本発明では、特定の位置を原点として、採るべきアクションのそれぞれをそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付けて座標位置・アクション対応関係格納手段に格納し、携帯情報端末の現在の位置で所望のアクションの座標の示す位置を空間的に指定するようにしている。格納手段検索手段は、相対的な座標位置で所望のアクションを座標位置・アクション対応関係格納手段から検索して、アクション実行手段は該当するアクションを実行するようにしている。したがって、相対的な座標の指定というどこでも正確に設定できる手法を使用して所望のアクションを簡易に実行することができる。
【0017】
請求項3記載の発明では、(イ)任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得する絶対位置座標取得手段と、(ロ)この絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標とこれに関連付けた情報としての関連情報を対にして格納する絶対位置座標・関連情報格納手段と、(ハ)関連情報のいずれかを取得する関連情報取得モードに装置のモードを切り替えるモード切替手段と、(ニ)このモード切替手段で装置のモードが関連情報取得モードに切り替えられたとき絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標に対応する関連情報を絶対位置座標・関連情報格納手段から取得する関連情報取得手段と、(ホ)この関連情報取得手段によって取得した関連情報を出力する関連情報出力手段とを携帯情報端末に具備させる。
【0018】
すなわち本発明では、任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得して、これに関連付けた情報としての関連情報を対にして絶対位置座標・関連情報格納手段に格納するようにしている。そして、関連情報取得モードに設定すると、その位置の絶対位置座標に対応する関連情報をその絶対位置座標をキーとして絶対位置座標・関連情報格納手段から取得して出力するようにしている。
【0019】
請求項4記載の発明では、(イ)任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得する絶対位置座標取得手段と、(ロ)この絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標とこれに関連付けた情報としての関連情報を取得するアドレスを対にして格納する絶対位置座標・関連情報アドレス格納手段と、(ハ)関連情報のいずれかを取得する関連情報取得モードに装置のモードを切り替えるモード切替手段と、(ニ)このモード切替手段で装置のモードが関連情報取得モードに切り替えられたとき絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標に対応する関連情報のアドレスを絶対位置座標・関連情報アドレス格納手段から取得する関連情報アドレス取得手段と、(ホ)この関連情報アドレス取得手段によって取得した関連情報のアドレスを基にして関連情報にアクセスする関連情報アクセス手段と、(へ)この関連情報アクセス手段でアクセスした結果得られた関連情報を出力する関連情報出力手段とを携帯情報端末に具備させる。
【0020】
すなわち本発明では、任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得して、これに関連付けた情報としての関連情報を取得するアドレスを対にして絶対位置座標・関連情報アドレス格納手段に格納するようにしている。そして、関連情報取得モードに設定すると、その位置の絶対位置座標に対応する関連情報を取得するアドレスを取得し、このアドレスを基にして関連情報アクセス手段が関連情報にアクセスすることで関連情報出力手段が関連情報を出力するようにしている。アドレスは、たとえばインターネット上のアドレスであってもよいし、記憶装置の記憶領域を示すアドレスであってもよい。
【0021】
請求項7記載の発明では、加速度センサを備えた携帯情報端末のコンピュータが、その携帯情報端末制御プログラムで、(イ)携帯情報端末の採るべきアクションのそれぞれを特定の位置を原点とするそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付ける対応付け処理と、(ロ)この対応付け処理によって対応付けられたそれぞれの座標の位置とアクションの関係を格納する座標位置・アクション対応関係格納処理と、(ハ)現在の位置の座標を原点としたときの所望のアクションの座標の示す位置を空間的に指定する座標位置指定処理と、(ニ)この座標位置指定処理で指定した座標の位置が前記した特定の位置を原点としたときの座標位置・アクション対応関係格納処理でのどの座標の位置に対応するかを検索する格納手段検索処理と、(ホ)この格納手段検索処理での検索結果により得られた座標の位置に対応するアクションを実行するアクション実行処理とを実行することを特徴としている。
【0022】
すなわち本発明では、加速度センサを備えた携帯情報端末のコンピュータが、その携帯情報端末制御プログラムで、前記した請求項2記載の発明の各手段を実現するようにしている。
【0023】
請求項8記載の発明では、GPSを備えた携帯情報端末のコンピュータが、その携帯情報端末制御プログラムで、(イ)任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得する絶対位置座標取得処理と、(ロ)この絶対位置座標取得処理で取得した絶対位置座標とこれに関連付けた情報としての関連情報を取得するアドレスを対にして格納する絶対位置座標・関連情報アドレス格納処理と、(ハ)関連情報のいずれかを取得する関連情報取得モードに装置のモードを切り替えるモード切替処理と、(ニ)このモード切替処理で装置のモードが関連情報取得モードに切り替えられたとき絶対位置座標取得処理で取得した絶対位置座標に対応する関連情報のアドレスを絶対位置座標・関連情報アドレス格納処理で格納した情報を検索して取得する関連情報アドレス取得処理と、(ホ)この関連情報アドレス取得処理によって取得した関連情報のアドレスを基にして関連情報にアクセスする関連情報アクセス処理と、(へ)この関連情報アクセス処理でアクセスした結果得られた関連情報を出力する関連情報出力処理とを実行することを特徴としている。
【0024】
すなわち本発明では、GPSを備えた携帯情報端末のコンピュータが、その携帯情報端末制御プログラムで、前記した請求項4記載の発明の各手段を実現するようにしている。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように請求項1、請求項2および請求項7記載の発明によれば、相対的な座標と利用対象データ等の情報を対応付けたので、ユーザはどの位置でも空間的な位置指定を行うだけで、これらの情報を個別に選択して利用することができる。しかもショートカットキーを設ける場合と比べて相対的な座標と各種情報を対応付けることができる。
【0026】
また、請求項3、請求項4および請求項8記載の発明によれば、絶対位置座標と関連情報あるいはこれを取得するアドレスとを対応付けたので、ユーザはそれぞれの地理的な位置で必要とする情報を簡単に得ることができる。しかもショートカットキーを設ける場合と比べてキーと情報との対応関係を覚える必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の一実施例における携帯電話機の外観を表わしたものである。携帯電話機100は、第1の筐体部101と第2の筐体部102がヒンジ機構103を中心に開閉自在に配置されており、図1では開いた状態となっている。第1の筐体部101の正面上部にはスピーカ104が配置されており、また第2の筐体部102の正面下部にはマイクロフォン105が配置されていて、これらはユーザの図示しない耳あるいは口に対応して通話の際に使用されるようになっている。第1の筐体部101におけるスピーカ104とヒンジ機構103の間には、表示部106が配置されている。
【0029】
また、第2の筐体部102の正面中央部分には、文字や数字を入力するためのテンキー107が配置されており、これらとヒンジ機構103の間には各種のファンクションキー108やニューロポインタ(登録商標)等のポインティングデバイス109が配置されている。ファンクションキー108は、これらを適宜操作することで、各種の項目やメニューを選択することができる。ポインティングデバイス109は、たとえばその傾斜させる方向によって表示部106に表示するカーソル(図示せず)の動く方向を自由に変更することができる。
【0030】
マイクロフォン105のすぐ右上にはモード切替ボタン110が配置されている。モード切替ボタン110は、この携帯電話機100のモードの切り替えをワンタッチで行うためのものである。第2の筐体部102の一方の側部にはサイドキー111が配置されている。サイドキー111は、あらかじめ登録した機能をワンタッチで呼び出すためのものである。
【0031】
図2は、本実施例の携帯電話機の回路構成の概要を表わしたものである。携帯電話機100は、CPU(Central Processing Unit)121、ROM(Read Only Memory)122およびRAM(Random Access Memory)123を備えた制御部124を備えている。制御部124は、バス125を通じて携帯電話機100内の各部と接続されている。このうち送受信部126は図示しない基地局と電波の送受信を行う内蔵アンテナ127を接続している。そして、音声信号や画像データ、あるいはメール機能を用いたメールおよび画像データの等の送付ファイルの送受信機能や、ブラウザ機能を用いてのメール画像情報や画像データ等の通信機能を備えている。
【0032】
表示部106はテキスト、動画、静止画等の視覚的な各種の情報を表示するためのものである。テンキー107(図1)から入力された文字や絵文字も表示する。表示部106は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイによって構成されており、白黒あるいはカラー画像情報を表示する。操作部128は、例えば図1に示したテンキー107、ファンクションキー108やポインティングデバイス109からキー入力等の入力データを受け付ける入力回路である。
【0033】
センサ部129は位置関係を検出するセンサであり、本実施例では相対位置検出のための移動検出用センサ129Aと絶対位置検出用センサ129Bとを備えている。本実施例では、移動検出用センサ129Aとして3軸加速度センサを使用している。3軸加速度センサは、携帯電話機100を移動させると水平方向であるX軸方向およびY軸方向だけでなく、水平方向に垂直なZ軸方向の移動量を検出するようになっている。絶対位置検出用センサ129Bには、GPS(Global Positioning System)を使用している。ただし、装置によっては移動検出用センサ129Aと絶対位置検出用センサ129BをGPSで共用することができる。
【0034】
音声入出力部131は、図1に示したスピーカ104とマイクロフォン105あるいは図示しない外部スピーカを備えており、音声を入出力する回路部分である。画像入力部132は、図示しないCCD(Charged Coupled Device)カメラやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等の画像データの入力デバイスからなり、撮像素子(図示せず)により画像を読み取って静止画像データまたは動画像データを生成するようになっている。
【0035】
制御部124内のCPU121は、ROM122に格納された制御プログラムを実行することで、携帯電話機100全体の制御を行ったり、あらかじめ定められた処理を行う各種処理部を機能的に実現している。ROM122は、EEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)のように書き換えが可能なメモリであってもよく、この場合には制御プログラムのバージョンアップに対応することができる。RAM123は、制御部124がプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納する作業用メモリになっている。RAM123の少なくとも一部の領域はたとえば電池によりバックアップされた不揮発性メモリ領域を構成している。この不揮発性メモリには、電話番号・相対位置テーブル123Sおよび電話番号・絶対位置テーブル123Zが配置されるようになっている。これらの不揮発性メモリ領域に格納されるテーブル等のデータは、必要によりROM122内に格納されるようになっていてもよい。
【0036】
CPU121が制御プログラムを実行することでソフトウェア的に実現する処理部として、実施例では、絶対位置関連処理部134、相対位置関連処理部135、位置マッチング処理部136および保存データ位置検索処理部137が存在している。ここで、絶対位置関連処理部134は、絶対位置検出用センサ129Bから位置座標が制御部124に送られてきたとき、絶対位置座標としての経度、緯度のデータと操作部128および音声入出力部132から得られる使用者が入力したデータを関連付けてRAM123に保存するようになっている。このデータには、インターネットのURL(Uniform Resource Locator)も含むことができる。
【0037】
また、相対位置関連処理部135は移動検出用センサ129Aより位置座標が送られてきたとき、位置を示す(X,Y,Z)のデータと操作部128、音声入出力部131、画像入力部132などから得られる使用者が入力したデータを関連付ける処理を行ってRAM123に保存するようになっている。
【0038】
位置マッチング処理部136は、移動検出用センサ129Aより定時的に得られる位置座標とRAM123に位置と関連付けて保存されたデータの位置座標を呼び出して、位置座標が一致しているかのマッチング処理を行うようになっている。
【0039】
保存データ位置検索処理部137は、相対位置関連処理部135でRAM123に保存したデータに対応する3次元空間上の位置座標から音を鳴らす処理を行う。本実施例では、3次元の立体音響を作り出す3D(three dimensions)サウンド機能を用いるようにしており、音声入出力部131から立体的に音を出力させるようになっている。
【0040】
図3は、このような構成の携帯電話機を使用する1つの形態として相対位置モードで友人Aの電話番号を登録する状況を説明するためのものである。学校のグランドで図示しないユーザが本実施例の携帯電話機100を持っているものとする。図でX,Y平面は水平面である。図1および図2と共に説明する。
【0041】
ユーザは電話番号を登録しようとするとき、図1に示したモード切替ボタン110を所定回数押して、携帯電話機100を相対位置登録モードに設定する。これにより、携帯電話機100の現在位置の座標(X,Y,Z)が原点(0,0,0)に設定される。この後、ユーザは友人Aの11桁の電話番号「TEL−A」をテンキー107から入力する。電話番号「TEL−A」の入力が終了したら、腕を前方から右に45度傾いた方向に所定長だけ伸ばすことで、矢印151で示すように友人Aと関連付けられる空間位置に携帯電話機100を移動させる。この空間位置を座標(10,10,0)とする。そしてこの状態で、携帯電話機100の図示しない確定キーを押す。
【0042】
これにより、その相対的位置の座標(10,10,0)と電話番号「TEL−A」(ただし数字情報を符号に置き換えて表示している。以下、同様。)の関係が相対位置関連処理部135で処理されて、電話番号・相対位置テーブル123Sに登録される。このとき、携帯電話機の初期設定で音声出力をオンに設定していれば、表示部106による視覚的な表示の他に、「電話番号TEL−Aが登録されました。」という確認音が音声入出力部131の図1に示したスピーカ104から出力されることになる。
【0043】
同様にしてユーザは、友人Bの11桁の電話番号「TEL−B」をテンキー107から入力し、腕を異なった方向あるいは異なった長さだけ伸ばして、座標(20,20,10)をこれに対応させて相対位置モードで電話番号・相対位置テーブル123Sに登録する。このようにユーザは、グランドに限らず、オフィス等の適宜の場所で電話先を携帯電話機100の腕による移動位置との関係で登録することができる。
【0044】
図4は、電話番号・相対位置テーブルの登録内容の一部を表わしたものである。電話番号・相対位置テーブル123Sには、電話番号と相対位置座標と注記欄が設けられている。注記欄は、必要によりユーザが電話番号・相対位置テーブル123Sを呼び出して入力するようになっている。
【0045】
次に任意の場所で電話を掛ける状況を説明する。ユーザはたとえば学校のグランドから自宅に帰った後、友人Aに電話を掛けることを思い立つ。そこで、携帯電話機100の図1に示したモード切替ボタン110を所定回数押して、携帯電話機100を相対位置活用モードに設定する。この時点で、携帯電話機100の現在位置の座標(X,Y,Z)が原点(0,0,0)に設定される。この後、ユーザは携帯電話機100を友人Aについて登録した空間座標にまで移動させる。
【0046】
図5は、X,Y平面上での電話番号とこれらの座標位置を示したものである。図2に示した移動検出用センサ129Aとして本実施例のように3軸加速度センサを使用している場合には、Z軸方向の座標位置も電話番号の特定に使用することができる。ただし、携帯電話機100によっては3軸加速度センサを使用しても電話番号の特定には任意の2軸平面の座標に置き換えて使用することができる。
【0047】
ここでは友人Aに電話を掛けるので、ユーザは携帯電話機100を持った手をA点まで移動させる。すると、その位置に携帯電話機100が停止した時点で「電話番号TEL−Aです。」という音声が図1に示したスピーカ104から出力される。ユーザはこの時点でサイドキー111(図1)を押すと、図2に示す送受信部126が電話番号「TEL−A」に発呼することになる。
【0048】
なお、上司Cに発呼する場合、C点の座標(−5,−5,0)に携帯電話機100を移動させることになる。この場合、ユーザは携帯電話機100を持った手を左後方に動かしてもよいし、携帯電話機100を180度回転させて、腕を前方から右に45度傾いた方向にA点の半分の位置まで移動させてもよい。
【0049】
図6は、このような携帯電話機におけるモード切替ボタンを使用したモード切替制御の要部を表わしたものである。図1および図2と共に説明する。図1に示した表示部106の隅には、図示しないが現在設定されているモードが文字または記号で表示されている(図6ステップS201)。この状態で図2に示した制御部124のCPU121はモード切替ボタン110が押下されるのを待機している(ステップS202)。モード切替ボタン110が押下されると(Y)、予め定めた順序で現在のモードの次のモードに新しいモードとして表示を切り替えられる(ステップS203)。
【0050】
次にCPU121は図示しない初期設定の内容を参照して、モードを切り替えるときに新しいモードに対応する音と色の出力設定が行われているかどうかをチェックする(ステップS204)。音と色の出力設定が行われていれば(Y)、新しいモードに対応する音が所定時間だけ出力されると共に、表示部106の背景の色が一時的に新しいモードに対応する色に切り替わる(ステップS205)。したがって、耳または目の不自由な人も、新しく設定されたモードを確認することができる。
【0051】
この後は(リターン)、現在設定されているモードが表示部106の隅に表示されており、モード切替ボタン110が次に押されるまで(ステップS202:Y)、その状態を保持する。
【0052】
図7は、ユーザがモードを「相対位置登録モード」に設定した場合に制御部が行う処理の様子を表わしたものである。図1および図2を用いて説明する。ここでは2次元平面として説明する。図6で示した処理によって携帯電話機が「相対位置登録モード」に設定されると、その時点の携帯電話機100の3次元的な姿勢(向き、本体の傾斜状態)および位置で位置座標が原点(0,0)にリセットされる(ステップS221)。
【0053】
この状態で相対位置関連処理部135は前記した図示しない確定キーが押されるか(ステップS222)と、ユーザが関連付けの対象となる処理を行ったか(ステップS223)と、モード切替ボタン110が押されるか(ステップS224)の3つの処理を監視している。そして、いずれの処理も行われない状態では(ステップS222:N、ステップS223:N、ステップS224:N)、ユーザがその腕または手のひらの動きによって携帯電話機100を移動させれば、これに伴う現在の位置座標を演算して(ステップS225)、表示部106にこれを表示する(ステップS226)処理を継続して行う。
【0054】
ここで携帯電話機100を実際に位置座標との関係で登録する際には、腕を動かすので表示部106の表示内容は見えなくなる場合が多い。しかしながら、表示部106が現在の位置座標をその都度表示するようにすれば、ユーザ自身が試験的に携帯電話機100を机上等の場所で移動させてみて、移動量や移動方向と位置座標の関係を把握するのに便利である。このため、この表示機能が付加されている。また、この表示機能をうまく応用すれば、出先で簡易に物の寸法を測るといった処理を携帯電話機100を使用して行うことができるようになる。
【0055】
ユーザが適宜に携帯電話機100を移動させた後、その確定キーを押したとする(ステップS222:Y)。すると、相対位置関連処理部135はステップS225で演算した現在の位置座標をRAM123の所定の作業領域に保存する(ステップS227)。そして、その時点でその位置座標に関連付けが指示されているかどうかをチェックする(ステップS228)。関連付けが指示されていれば(Y)、位置座標をその指示されたアクションと関連付けして(ステップS229)、「相対位置登録モード」における処理を終了する(エンド)。たとえは、前記したように友人Aの電話番号と現在の位置座標の関連付けが指示されていたとすると、図4で説明したように友人Aの電話番号「TEL−A」とそのときの相対位置座標(10,10,0)を対応付けて登録して、一連の処理を終了させることになる。
【0056】
したがって、確定キーを押したときの位置座標に対しては、関連付けを行う処理を用意しておく必要がある。そこでこれを前もって用意するためにユーザが、あるアクションを行った場合に、ステップS223でこれが関連付け対象処理であるかどうかの判別が行われる。そして、このアクションが関連付け対象処理に該当すれば(Y)、このアクションを位置座標と関連付けるかを決定する関連付け特定処理が実行される(ステップS230)。そして、再びステップS222の判断に処理が戻ることになる。
【0057】
一方、ステップS228で位置座標と関連付けるアクションが用意されていないと判断された場合には(N)、スピーカ104からアラーム音が出力されると共に、表示部106に関連付けのためのアクションを特定する処理を行うことを要求する表示が行われる(ステップS231)。ユーザは、どのアクションも関連付けを行う予定がない場合、モード切替ボタン110を押して(ステップS232:Y)、モード自体を他のモードに切り替えることで相対位置登録モードにおける処理を終了させることができる(エンド)。
【0058】
これに対して、関連付けの対象となるアクションを特定することを忘れていたような場合(ステップS232N、ステップS233:Y)、ユーザは関連付けの対象となるアクションを行って、そのアクションを位置座標と関連付けるかを決定する関連付け特定処理が実行されることになる(ステップS230)。
【0059】
なお、先に図4で示した電話番号・相対位置テーブル123Sは、電話番号を位置座標と対応付けた場合に使用するテーブルである。図2に示したRAM123には、図示しないがメールアドレス、メモ帳、静止画および動画とそれぞれ位置座標を対応付けるための図示しないテーブルが配置されている。
【0060】
図8は、図7のステップS230で示した関連付け特定処理を具体的に表わしたものである。図1および図2と共に説明する。先の説明では友人A等の電話番号を位置座標に関連付けることを説明したが、本実施例の携帯電話機100では各種のアクションを位置座標に関連付けることができる。これらのアクションとしては、メールアドレスの入力(ステップS251)、電話番号の入力(ステップS252)、メモ帳の作成(ステップS253)、図2の画像入力部132を使用した静止画の取得(ステップS254)あるいは動画の取得(ステップS255)が存在する。携帯電話機100によっては更に多くのアクションを位置座標と対応付ける対象として定めることができる。
【0061】
たとえば、メールアドレスを入力したとき(ステップS251:Y)、ユーザはこれを位置座標と関連付けすることを要求するかどうかを判別する(ステップS256)。たとえばその入力したメールアドレスをそれ以後も多用する予定である場合には、これを位置座標と対応付けて登録する価値がある。これに対して、それ以後あまり使用する予定がないメールアドレスの場合には、位置座標と登録する価値がない。したがって、前者の場合にはユーザが関連付けを行う要求を行う場合があり(ステップS256:Y)、この場合には、その内容としてのメールアドレスを関連付けの対象としてRAM123の所定の作業領域に保存する(ステップS257)。後者の場合には、このような保存処理を行わずに(ステップS256:N)、通常のメールアドレス入力処理として処理することになる(ステップS258)。
【0062】
同様に、電話番号が入力された場合には(ステップS252:Y)、関連付けを要求しているものであれば(ステップS256:Y)、その電話番号をステップS229での関連付け処理を行うためにRAM123の所定の作業領域に保存し(ステップS257)、そうでない場合にはステップS256:N)、通常の電話番号の入力処理として処理することになる(ステップS258)。他のメモ帳作成、静止画取得、動画取得のアクションについても同様である(ステップS253〜ステップS255)。
【0063】
ただし、携帯電話機100によっては、図7でステップS221の処理の後にすぐにステップS233の処理が行われる場合には、関連付けを要求しているものとして処理を行い、ステップS256の判断を省略して直ちにステップS257の処理を行うことも可能である。初期設定によって、ステップS256の判断を省略するかどうかの設定を行うようにすることも可能である。
【0064】
図9は、図7のステップS229で行った関連付け処理を具体的に示したものである。関連付け処理では、位置座標をその指示されたアクションと関連付けして、該当するテーブルに登録する(ステップS271)。前記した友人Aの電話番号を登録する場合には、図4に示した電話番号・相対位置テーブル123Sに登録が行われる。続いて、図2に示した相対位置関連処理部135はこの登録内容について音声の出力が可能であるかどうかを設定内容でチェックして(ステップS272)、音声出力が可能であれば(Y)、音声でこの登録内容を出力する(ステップS273)。前記した友人Aの電話番号を登録の場合には、「電話番号TEL−Aが登録されました。」という確認音が図1に示したスピーカ104から出力されることになる。そして、登録内容が図1に示した表示部106に表示される(ステップS274)。
【0065】
ステップS272で確認のための音声出力を行わない旨の設定になっていることが判別された場合(N)、「電話番号TEL−Aが登録されました。」という確認音は出力されない。この場合には、ステップS274にそのまま進んで、登録内容が図1に示した表示部106に表示されることになる(ステップS274)。
【0066】
図10は、相対位置活用モードに設定された場合の処理の様子を表わしたものである。図1および図2を用いて説明する。ここでは2次元平面として説明する。ユーザが図6に示したモード切替制御によって図1に示した携帯電話機100を「相対位置活用モード」に設定すると、その時点の携帯電話機100の3次元的な姿勢(向き、本体の傾斜状態)および位置で位置座標が原点(0,0)にリセットされる(ステップS291)。
【0067】
この状態で位置マッチング処理部136は前記した図示しない確定キーが押されるか(ステップS292)と、モード切替ボタン110が押されるか(ステップS293)の2つの処理を監視している。そして、いずれの処理も行われない状態では(ステップS292:N、ステップS293:N)、ユーザがその腕または手のひらの動きによって携帯電話機100を移動させれば、これに伴う現在の位置座標を演算して(ステップS294)、表示部106にこれを表示する(ステップS295)処理を継続して行う。
【0068】
ユーザが携帯電話機100を所望の位置に移動させた後、その確定キーを押したとする(ステップS292:Y)。すると、位置マッチング処理部136はステップS294で演算した現在の位置座標と、RAM123内における各テーブルの位置座標とのマッチング処理を行う(ステップS296)。このマッチング処理ではそれぞれの位置座標が完全に一致するものが存在すれば一致であるとする他、予め決められた許容誤差の範囲内に1つの登録された位置座標が存在すれば、同様に一致(成功)であると処理する。この結果としてマッチングが成功した場合には(ステップS297:Y)、該当する位置座標に対応するアクションを確認するための確認表示処理が行われる(ステップS298)。
【0069】
図11は、ステップS298のアクションの確認表示処理の内容を具体的に表わしたものである。図2に示した位置マッチング処理部136はマッチングが行われたアクションの内容について音声の出力が可能であるかどうかを設定内容でチェックして(ステップS321)、音声出力が可能であれば(Y)、音声でこのアクションの内容を出力する(ステップS322)。前記した友人Aの電話番号についてマッチングが行われたとすると、「電話番号TEL−Aに電話します。」という確認音が図1に示したスピーカ104から出力されることになる。そして、そのアクションの内容が図1に示した表示部106に表示される(ステップS323)。
【0070】
ステップS321で確認のための音声出力を行わない旨の設定になっていることが判別された場合(N)、「電話番号TEL−Aに電話します。」というような確認音は出力されない。この場合には、ステップS323にそのまま進んで、アクションの内容が図1に示した表示部106に表示されることになる(ステップS323)。
【0071】
図10に戻って説明を続ける。ステップS298によるアクションの表示処理が行われたら、位置マッチング処理部136はユーザが確定キーを押すか(ステップS299)、図示しない取消キーを押すか(ステップS300)の監視を行う。確定キーが押された場合には(ステップS299:Y)、該当するアクションが実行される(ステップS301)。前記した例では友人Aの電話番号TEL−Aに電話が掛けられることになる。
【0072】
一方、ユーザが取消キーを押した場合には(ステップS300:Y)、ステップS292に処理が戻る。この結果、ユーザは携帯電話機100を更に移動させることで、位置座標を変更していって所望のアクションを模索することができる。ステップS297でマッチングが成功しなかった場合にも(N)、音や光あるいはバイブレーションによるエラー表示が行われ(ステップS302)、ステップS292に処理が戻る。したがって、ユーザは位置座標を変更して所望のアクションを模索することができる。
【0073】
ユーザは、以上と異なり、相対位置活用モードによるアクションの実行を取りやめるとき、モード切替ボタン110を押すことになる(ステップS293:Y)。この場合には、この相対位置活用モードが終了する(エンド)。
【0074】
ユーザは、実行しようとするアクションに対応する位置座標あるいは携帯電話機100を持ったときの腕の位置や姿勢を覚えていれば、図10に示した処理を行うことができる。しかしながら、腕の位置や姿勢をそれぞれのアクションに対応させて幾通りか登録しておいても、これらの対応関係を忘れてしまう場合がある。このような場合、ユーザは各アクションに対する位置座標を位置座標検索処理で確認することができる。
【0075】
本実施例で図1に示した携帯電話機100を位置座標検索処理を行うための位置座標検索処理モードに設定するには、2つの方法が用意されている。第1の方法は、図6で説明したようにモード切替ボタン110(図1)を所定の回数だけ押下して、モードを1つずつサイクリックに変更して所望の「位置座標検索処理モード」に設定する方法である。本実施例では、更に図1に示すサイドキー111を所定時間以上長押しすることでも、他のモードの実行中であっても「位置座標検索処理モード」にジャンプさせることができる。たとえば、図10のステップS298でアクションの表示処理が行われた結果、所望のアクションが表示されなかったときには、サイドキー111を所定時間以上長押しすることで、「位置座標検索処理モード」に直ちに移行させることができる。
【0076】
図12は、位置座標検索処理の様子を表わしたものである。図1および図2と共に説明する。保存データ位置検索処理部137は、サイドキー111が所定時間以上長押しされているか(ステップS341)と、図6に示したモード切替ボタン110の押下による通常のモードからの移行であるか(ステップS342)の監視を行っている。サイドキー111が所定時間以上長押しされた場合には(ステップS341:Y)、「位置座標検索処理モード」に移行した後、まず、現在の位置座標に近い順に、RAM123に登録されている各位置座標を順序付けする(ステップS343)。これは、サイドキー111が所定時間以上長押しされる場合には、携帯電話機100が特定の処理の途中である場合が多いので、そのときの位置座標と関連付けることが便利な場合が多いからである。
【0077】
これに対して、モード切替ボタン110の押下による通常のモードからの移行である場合には(ステップS342:Y)、現在の携帯電話機100の位置を原点(0,0,0)とする。そして、原点から近い順に、RAM123に登録されている各位置座標を順序付けする(ステップS344)。
【0078】
以上のステップS343あるいはステップS344の処理が終了したら、パラメータnを“1”に初期化する(ステップS345)。そして、RAM123から第n番目(この場合には第1番目)の位置座標とこれに対応するアクションを読み出す(ステップS346)。
【0079】
次に保存データ位置検索処理部137は、初期的に、アクションの内容をユーザに通知する設定になっているかどうかをチェックする(ステップS347)。そして、アクションの内容をユーザに通知する設定になっていない場合には(N)、各位置座標を知らせる処理だけを実行する。このため、第n番目(この場合には第1番目)の位置座標に対応する位置から音が仮想的に出力されるように、3Dで音を所定時間だけ出力する(ステップS348)。そして、パラメータnを“1”だけカウントアップして(ステップS349)、カウントアップ後の「n」に対応する位置座標が存在すれば(ステップS350:Y)、ステップS346に戻って同様の処理を続行する。その結果、パラメータnを“1”だけカウントアップした時点で対応する位置座標が存在しなくなれば(ステップS350:N)、位置座標検索処理を終了させる(リターン)。
【0080】
このようにアクションの内容をユーザに通知する設定になっていない場合には、所定の順序で各位置座標が順に3Dによって一定時間ずつ出力される。したがって、ユーザはこれらの音の場所を空間的に確認して、自分が記憶していた不確かな座標位置があれば、それを修正して、図10に示した相対位置活用モードで所望のアクションを採ることができる。
【0081】
一方、ステップS347でアクションの内容をユーザに通知する設定になっていた場合(Y)、保存データ位置検索処理部137は該当する位置から第n番目の位置座標についてのアクションを3Dで出力する。この場合、ユーザは確定キーを押してそのアクションを確定させる(ステップS352:Y)か、取消キーを押してそのアクションを取り消す(ステップS353:Y)まで、該当する位置からアクション名を繰り返し聞くことができる。確定キーが押された場合には(ステップS352:Y)、そのアクションが直ちに実行される(ステップS354)。
【0082】
これに対して、取消キーが押された場合には(ステップS353:Y)、ステップS349に進んでパラメータnが“1”だけカウントアップされる。そして、その位置座標が存在する場合には(ステップS350:Y)、ステップS346に進んでその位置座標とアクションが読み出され、同様の処理が継続されることになる。対応する位置座標が存在しなくなれば(ステップS350:N)、位置座標検索処理が終了する点は前記した通りである(リターン)。
【0083】
このようにアクションの内容をユーザに通知する設定になってる場合には、所定の順序で各位置座標が順に3Dを用いた音声によって出力されることになる。したがって、ユーザはアクションの内容を聞いて、それが所望のものでなければ取消キーを押して次以降のアクションを聞くことができる。そして、所望のアクションの音が出力されたときに確定キーを押すことで、そのアクションを実行させることができる。しかも、所望のアクションとそれに対応する空間位置を確認することができるので、次からは図10に示した相対位置活用モードで簡単に所望のアクションを実行させることができる可能性が高まる。
【0084】
図13は、通常のモードから位置座標検索処理に移行した場合の検索の様子の一例を図解したものである。ユーザ161は、現在登録している位置座標を近い場所から順に音で確認しようとするとき、図6で説明したようにモード切替ボタン110(図1)を所定回数押して「位置座標検索処理モード」に移行させる。このとき、アクションの内容をユーザ161に通知する設定になっていないとすると、まず最初に一番近い位置座標P1から所定時間だけメロディ等の音1621が聞こえる。次に近い位置座標P2からは、次のタイミングでメロディ等の音が聞こえることになる。以下同様である。これにより、ユーザ161は、登録した各位置座標がおおよそどの空間位置であるかを判別することができる。
【0085】
もちろん、この場合にアクションの内容をユーザ161に通知する設定になっていれば、アクションの内容を示す音がそれぞれの位置座標から聞こえてくる。したがって、ユーザ161は所望のアクションの内容が聞こえた時点で確定キーを押す(図12ステップS352:Y)ことで、そのアクションを実行させることができる(ステップS354)。この場合には、空間位置に配慮する必要なく、単に所望のアクションの内容が通知された時点で確定キーを押すという対処であっても、所望の宛先に電話を掛ける等の作業を視覚的な情報に頼ることなく実現できることになる。
【0086】
次に、相対位置座標の代わりに絶対位置座標を使用する場合を説明する。図2に示した本実施例の携帯電話機100はその制御部124に、主としてソフトウェアで機能的に実現できる絶対位置関連処理部134を備えている。この絶対位置関連処理部134とセンサ部129の絶対位置検出用センサ129BとしてのGPSを使用することで、本実施例では絶対位置座標を各種の情報に対応付けるようにしている。
【0087】
図14は、絶対位置座標を使用する通信システムの一例を説明するためのものである。バス停171の標識172には、バス173の時刻表174が取り付けられている。ユーザ161はバス173の到着の予定時刻を確認しようとするが、時刻表174が汚れて読みにくくなっており、該当する時刻を判読することができないものとする。このような場合、ユーザ161は携帯電話機100をインターネット175に接続して、バス時刻表サーバ176にアクセスし、該当のバス停171に関する情報を入力して、その時刻表174に関する詳細情報を取得することができるものとする。
【0088】
このとき、ユーザ161は携帯電話機100の絶対位置検出用センサ129B(図2)を使用して複数の位置測定用人工衛星178(図では1台のみ図示。)から得られた情報を基にしてバス停171の絶対位置座標(緯度および経度)を取得する。そしてこれをバス時刻表サーバ176における該当のバス停171のURL(Uniform Resource Locator)に対応付けて、RAM123(図2)の図示しない絶対位置座標・URL対応テーブルに格納する。
【0089】
同様に、ユーザ161は利用する可能性のある他のバス停や電車の駅について、それらの絶対位置座標と時刻表のURLを対応付けて絶対位置座標・URL対応テーブルに格納する。このようにすることで、利用する最新の時刻表をそれぞれ利用する場所で取得することができる。
【0090】
また、ユーザ161が多数の顧客の会社を訪問する保守作業員や営業の者である場合、それぞれの会社の最寄り駅に対応させてその付近の地図を表わしたURLを対応付けておけば、それらの会社の訪問のときに迷うことがない。
【0091】
図15は、絶対位置座標・URL対応付けモードでのテーブル登録処理の流れを表わしたものである。図1、図2および図14を用いて説明する。図6で示した処理によって携帯電話機が「絶対位置座標・URL対応付けモード」に設定されると、絶対位置関連処理部134は絶対位置検出用センサ129Bを使用して携帯電話機100の現在位置での絶対位置座標を取得する(ステップS371)。次に表示部106に対応種別を選択するための対応種別選択メニューを表示する(ステップS372)。ここで対応種別とは、たとえばバス停や電車の時刻表とか、地図といった絶対位置座標とURLを関連付ける情報の種別をいう。
【0092】
ユーザ161が対応種別選択メニューから対応種別を選択すると(ステップS373:Y)、その対応種別のホームページへのアクセスが行われる(ステップS374)。前記した例ではバス停の時刻表が対応種別となるので、携帯電話機100はバス時刻表サーバ176にアクセスすることになる。この段階で携帯電話機はステップS371で取得した絶対位置座標を基にしてバス時刻表サーバ176に蓄積された時刻表の中から場所的に対応するURLの時刻表を検索する(ステップS375)。そして、得られた時刻表の情報と絶対位置座標を絶対位置座標・URL対応テーブルに格納することになる(ステップS376)。
【0093】
なお、ここでは詳細な処理の流れを示さなかったが、バス停の場合、ほぼ同じ場所に運行会社の異なる複数の時刻表が存在する場合がある。このような場合には絶対位置関連処理部134がユーザ161にその中の1つを選択させてもよいし、各運行会社の時刻表をまとめて1つの場所の情報としてRAM123に格納するようにしてもよい。
【0094】
図15では、絶対位置座標がURLに対応付けられる場合の処理について説明したが、絶対位置座標はURL以外の情報と対応するものであってもよい。すなわち、特別の静止画や動画、音声やメロディと対応するものであってもよい。たとえばユーザ161が地下鉄出口付近飲食店案内情報集というファイルを携帯電話機100に保存しておくと、地下鉄の出口の絶対位置座標に対応する付近の飲食店の案内が音声で流れるようにすることができる。この場合には、絶対位置座標とそのファイルの記憶領域のアドレスが対応付けられることになる。
【0095】
図16は、絶対位置座標に対応する情報を出力する絶対位置座標・対応情報出力モードによる処理の様子を表わしたものである。図1、図2および図14を用いて説明する。図6で示した処理によって携帯電話機が「絶対位置座標・対応情報出力モード」に設定されると、絶対位置関連処理部134はサイドキー111が押されるのを待機する(ステップS391)。
【0096】
サイドキー111が押されると(Y)、絶対位置関連処理部134はセンサ部129から現在位置の絶対位置座標を取得する(ステップS392)。携帯電話機100が常に絶対位置座標を取得する処理を行っている場合には、最新の絶対位置座標を読み出せばよい。絶対位置座標を取得したら、絶対位置関連処理部134はRAM123の該当するテーブルからその位置に対応する登録した対応情報を検索する(ステップS393)。このとき、たとえばその位置にバス停の時刻表のURLと、それぞれのバス停近傍の飲み屋情報を示したファイルにおけるその位置での内容を示すアドレス情報といった複数の情報が存在する場合がある。
【0097】
このように絶対位置座標に複数の情報が対応付けられている場合には(ステップS394:Y)、表示部106にこれら複数の情報から1つの情報を選択させるための選択画面が表示される(ステップS395)。そして、ユーザ161がそのときに所望する情報を選択させることになる(ステップS396)。絶対位置座標に1つの情報しか対応していない場合(ステップS394:N)には、このような選択画面を表示する必要はない。
【0098】
以上のようにして絶対位置座標に1つの情報が対応する状態で(ステップS394:N、ステップS396:Y)、絶対位置関連処理部134はその情報を取得して出力する(ステップS397)。たとえばURLが情報源であれば、携帯電話機100はインターネット175にアクセスして、対応するURLから該当する情報を取得して表示部106で視覚的に表示したり、音を出力する。また、携帯電話機100内に格納したファイルの中が情報源であれば、携帯電話機100はその内部のファイルにアクセスして、対応するURLから該当する情報を取得して表示部106で視覚的に表示したり、音を出力することになる。
【0099】
このように本実施例によれば、空間上の位置座標に携帯情報端末のデータを対応させて保存するので、ユーザの所望するデータに直感的に、かつ素早くアクセスすることができる。また、目的とする情報に到達するためのキー操作が軽減されたり多数のキーの配置が不要になるので、携帯電話機等の携帯情報端末自体の小型化に寄与することになる。
【0100】
また、絶対位置をデータと対応付けることによって、その場に応じたデータを出力できることになる。しかもインターネット等の外部の情報源を使用すれば、常に最新の情報を取得できる可能性が大きい。更に本発明では位置座標と対応付けてデータを保存するので、画面を見て操作する必要がなく、目の見えない人でも電話を掛ける等のアクションを採ることができる。また、絶対位置とデータを対応付けた場合には、現実の場所とデータが関連付けて保存されるため、実世界に存在する物を見て自分が何をする予定であったかを思い出す手がかりとなり、各種行動を忘れにくくする効果がある。
【0101】
以上説明した実施例では携帯電話機100を使用する場合について説明したが、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型のパーソナルコンピュータ等の携帯情報端末の全般に本発明を適用することができることはもちろんである。また、実施例では絶対位置座標を平面的な座標(緯度、経度)として説明したが、高度を加えたり、高度そのものだけを絶対位置座標としてもよい。たとえば超高層ビルの住民が各階の情報を位置座標と対応付けるときには、高度のみで足りる場合もあり得る。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の一実施例における携帯電話機の外観を表わした斜視図である。
【図2】本実施例の携帯電話機き回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図3】本実施例の相対位置モードで友人Aの電話番号を登録する状況を示す説明図である。
【図4】本実施例の電話番号・相対位置テーブルの登録内容の一部を表わした説明図である。
【図5】本実施例でX,Y平面上での電話番号とこれらの座標位置を示した説明図である。
【図6】本実施例でモード切替ボタンを使用したモード切替制御の要部を表わした説明図である。
【図7】本実施例でユーザがモードを「相対位置モード」に設定した場合に制御部が行う処理の様子を表わした流れ図である。
【図8】図7のステップS230で示した関連付け特定処理を具体的に表わした流れ図である。
【図9】本実施例で関連付け処理を具体的に示した流れ図である。
【図10】本実施例で相対位置活用モードに設定された場合の処理の様子を表わした流れ図である。
【図11】本実施例でアクションの確認表示処理の内容を具体的に表わした流れ図である。
【図12】本実施例で位置座標検索処理の様子を表わした流れ図である。
【図13】本実施例で通常のモードから位置座標検索処理に移行した場合の検索の様子の一例を示した説明図である。
【図14】絶対位置座標を使用する通信システムの一例を示したシステム構成図である。
【図15】本実施例で絶対位置座標・URL対応付けモードでのテーブル登録処理を示した流れ図である。
【図16】本実施例で絶対位置座標に対応する情報を出力する絶対位置座標・対応情報出力モードによる処理の様子を表わした流れ図である。
【符号の説明】
【0103】
100 携帯電話機
104 スピーカ
106 表示部
108 ファンクションキー
110 モード切替ボタン
111 サイドキー
121 CPU
122 ROM
123 RAM
123S 電話番号・相対位置テーブル
123Z 電話番号・絶対位置テーブル
124 制御部
126 送受信部
129 センサ部
129A 移動検出用センサ
129B 絶対位置検出用センサ
131 音声入出力部
132 画像入力部
134 絶対位置関連処理部
135 相対位置関連処理部
136 位置マッチング処理部
137 保存データ位置検索処理部
171 バス停
174 時刻表
175 インターネット
176 バス時刻表サーバ
178 位置測定用人工衛星

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用対象となるデータとしてのそれぞれの利用対象データを特定の位置を原点とするそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付ける対応付け手段と、
この対応付け手段によって対応付けられたそれぞれの座標の位置と利用対象データの関係を格納する座標位置・利用対象データ対応関係格納手段と、
現在の位置の座標を原点としたときの所望の利用対象データの座標の示す位置を空間的に指定する座標位置指定手段と、
この座標位置指定手段の指定した座標の位置が前記特定の位置を原点としたときの前記座標位置・利用対象データ対応関係格納手段におけるどの座標の位置に対応するかを検索する格納手段検索手段と、
この格納手段検索手段の検索結果により得られた座標の位置に対応する利用対象データを出力する利用対象データ出力手段
とを具備することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項2】
採るべきアクションのそれぞれを特定の位置を原点とするそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付ける対応付け手段と、
この対応付け手段によって対応付けられたそれぞれの座標の位置とアクションの関係を格納する座標位置・アクション対応関係格納手段と、
現在の位置の座標を原点としたときの所望のアクションの座標の示す位置を空間的に指定する座標位置指定手段と、
この座標位置指定手段の指定した座標の位置が前記特定の位置を原点としたときの前記座標位置・アクション対応関係格納手段におけるどの座標の位置に対応するかを検索する格納手段検索手段と、
この格納手段検索手段の検索結果により得られた座標の位置に対応するアクションを実行するアクション実行手段
とを具備することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項3】
任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得する絶対位置座標取得手段と、
この絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標とこれに関連付けた情報としての関連情報を対にして格納する絶対位置座標・関連情報格納手段と、
関連情報のいずれかを取得する関連情報取得モードに装置のモードを切り替えるモード切替手段と、
このモード切替手段で装置のモードが関連情報取得モードに切り替えられたとき前記絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標に対応する関連情報を前記絶対位置座標・関連情報格納手段から取得する関連情報取得手段と、
この関連情報取得手段によって取得した関連情報を出力する関連情報出力手段
とを具備することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項4】
任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得する絶対位置座標取得手段と、
この絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標とこれに関連付けた情報としての関連情報を取得するアドレスを対にして格納する絶対位置座標・関連情報アドレス格納手段と、
関連情報のいずれかを取得する関連情報取得モードに装置のモードを切り替えるモード切替手段と、
このモード切替手段で装置のモードが関連情報取得モードに切り替えられたとき前記絶対位置座標取得手段で取得した絶対位置座標に対応する関連情報のアドレスを前記絶対位置座標・関連情報アドレス格納手段から取得する関連情報アドレス取得手段と、
この関連情報アドレス取得手段によって取得した関連情報のアドレスを基にして関連情報にアクセスする関連情報アクセス手段と、
この関連情報アクセス手段でアクセスした結果得られた関連情報を出力する関連情報出力手段
とを具備することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項5】
前記座標は3次元の座標であることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記載の携帯情報端末。
【請求項6】
前記座標は2次元の座標であることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記載の携帯情報端末。
【請求項7】
加速度センサを備えた携帯情報端末のコンピュータが、
前記携帯情報端末の採るべきアクションのそれぞれを特定の位置を原点とするそれぞれ異なる座標の位置に個別に対応付ける対応付け処理と、
この対応付け処理によって対応付けられたそれぞれの座標の位置とアクションの関係を格納する座標位置・アクション対応関係格納処理と、
現在の位置の座標を原点としたときの所望のアクションの座標の示す位置を空間的に指定する座標位置指定処理と、
この座標位置指定処理で指定した座標の位置が前記特定の位置を原点としたときの前記座標位置・アクション対応関係格納処理でのどの座標の位置に対応するかを検索する格納手段検索処理と、
この格納手段検索処理での検索結果により得られた座標の位置に対応するアクションを実行するアクション実行処理
とを実行することを特徴とする携帯情報端末制御プログラム。
【請求項8】
GPSを備えた携帯情報端末のコンピュータが、
任意の位置でその位置の絶対位置座標を取得する絶対位置座標取得処理と、
この絶対位置座標取得処理で取得した絶対位置座標とこれに関連付けた情報としての関連情報を取得するアドレスを対にして格納する絶対位置座標・関連情報アドレス格納処理と、
関連情報のいずれかを取得する関連情報取得モードに装置のモードを切り替えるモード切替処理と、
このモード切替処理で装置のモードが関連情報取得モードに切り替えられたとき前記絶対位置座標取得処理で取得した絶対位置座標に対応する関連情報のアドレスを前記絶対位置座標・関連情報アドレス格納処理で格納した情報を検索して取得する関連情報アドレス取得処理と、
この関連情報アドレス取得処理によって取得した関連情報のアドレスを基にして関連情報にアクセスする関連情報アクセス処理と、
この関連情報アクセス処理でアクセスした結果得られた関連情報を出力する関連情報出力処理
とを実行することを特徴とする携帯情報端末制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−97144(P2008−97144A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−275643(P2006−275643)
【出願日】平成18年10月6日(2006.10.6)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】