携帯端末メモリ用データ書込装置及び方法、プログラム
【課題】 セキュリティを確保しつつ、ユーザの識別データと協働する携帯端末の作動時に必要なデータを容易に記憶すること。
【解決手段】 携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す機能と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む機能とを有するデータ読み書き手段と、前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合手段とを有している。前記データ読み書き手段は、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む。
【解決手段】 携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す機能と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む機能とを有するデータ読み書き手段と、前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合手段とを有している。前記データ読み書き手段は、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末メモリ用データ書込装置にかかり、特に、携帯電話が作動する際に用いられる使用データを、携帯端末を操作することなくメモリ媒体に書き込むことが可能な携帯端末メモリ用データ書込装置、及び方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の用途は多様になっており、例えば、携帯電話では、インターネット接続を行いウェブサイトを閲覧すること、携帯電話を用いたキャッシング、電子チケットなど、種々の用途が可能になってきている。このとき、かかるサービスを提供する側は、携帯端末に記憶されている携帯電話を使用するユーザ固有の識別データなどを認証することを行っており、これにより、他人による不正利用を抑制している。
【0003】
特に、GSM形式の携帯電話では、ユーザ固有の識別データが記憶されたSIMカードを装着しているため、かかるカード内にユーザを特定して処理するデータ(通話料データなど)を記憶させることで、かかるデータは常に識別データと共に記憶されているため、その読み出し処理などが容易になり、かつ、セキュリティが保たれやすい。
【0004】
【特許文献1】特開2003−141154号公報
【特許文献2】特開2003−345827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、SIMカードなどの識別データが記憶されている携帯電話のメモリ媒体に、当該識別データと協働して使用されるデータを記憶するためには、カードライタを用いてオペレータが記録作業を行うか、あるいは、ユーザ自身が行う、ということが考えられる。さらには、携帯端末の通信機能を用いて、ネットワーク上の他のサーバから取得したデータを記憶させることも考えられる。
【0006】
しかしながら、SIMカードなどは重要なデータが記憶されているにもかかわらず、携帯電話の通信キャリアにてオペレータがその記憶領域を操作することとなると、そのカード内のデータが不必要に改ざんされたり、複製されるなどの問題が生じる。特に、SIMカードは、そのユーザの契約情報が記憶されているものであるから、これがたちまち複製されると、他人が利用することができ、その通話料などの請求が複製されたユーザのみにかかってしまい、多大な損害を被る。
【0007】
一方で、自己の責任にてユーザ自身がSIMカード内にデータの書き込みを行ってもよく、これにより種々のデータを記憶させることができるが、SIMカード内のデータ構成について知識がないと、誤って重要なデータを削除、変更してしまうという事態も生じうる、という問題がある。また、そのような書き換えをユーザ自身が行うには、携帯端末の操作同様に、操作が困難であるという問題が生じる。
【0008】
さらに、携帯電話の通信機能を用いてネットワーク上の他のサーバから取得したデータを記憶させるという場合には、表示画面の小さい表示部を介して、かつ、携帯電話のキー数が限られ当該キーの大きさが小さい操作部にて操作しなければならないため、操作が困難である、という問題が生じる。
【0009】
例えば、携帯電話の作動時に必要とされるデータとしては、通信料データや、ユーザがカスタマイズしたポータルサイトのURLデータが考えられる。具体的には、前者の場合、例えば、プリペイド方式携帯電話では、ある通信料に相当するカードを購入し、カードに記載された暗号を所定のダイヤル先に接続した状態で入力することにより、通信料の登録が完了する。そして、携帯電話内のSIMカードに通信料データが記憶され、通信する毎に減っていく、という構成となっている。
【0010】
また、後者のユーザ独自のポータルサイトを構成するという手法について、上記特許文献1乃至2に開示されている。これらは、いずれもポータルタイトを個人用にカスタマイズ可能な装置であって、ユーザ自身が頻繁にアクセスするサイトへのリンクのみを表示するポータルサイトを構築して、常にかかるサイトにアクセス、あるいは、そのようなサイト画面を表示することにより、容易にユーザが目的のサイトにアクセスすることが可能となる。
【0011】
しかしながら、上記通信料及びURLのケース共に、その準備段階として、携帯電話を操作しなければならず、依然として上記同様の問題が生じる。特に、携帯電話を購入したばかりのユーザにとってはポータルサイトをカスタマイズするという操作は困難であり、結局のところ予め用意されている通信キャリアや端末メーカのポータルサイトにアクセスすることとなり、上述した問題は解消されていない。
【0012】
本発明では、上記従来例の有する不都合を改善し、特に、識別データが記憶されたメモリ媒体に対して読み書きを行う際のセキュリティを確保しつつ、当該識別データが記憶されたメモリ媒体に、ユーザの識別データと協働する携帯端末の作動時に必要なデータを容易に記憶することができるシステム、を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するため、本発明に係る携帯端末メモリ用データ書込装置は、
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す機能と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む機能とを有するデータ読み書き手段と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込むことを特徴とするものである。
【0014】
このような構成を採ることにより、携帯端末のメモリ媒体に、ユーザ固有の識別データが記憶されているか否かが認証され、一致している場合のみ携帯端末が所定の動作を行う際に必要なデータの書き込みを行う。従って、メモリ媒体には、識別データと協働して作動する際に必要なデータが確実に記憶されるため、その後、記録されたデータを用いてユーザ固有のサービスを確実に受けることができる。また、他人にメモリ媒体内のデータを操作させて記憶させる必要も無く、また、ユーザ自身がメモリ媒体内の識別データを不必要に操作してしまうことを抑制することができ、セキュリティを確保しつつ、自己の端末のみに必要なデータを記憶させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。また、このような装置を用いることで、入力が困難である携帯端末に装備された操作部を操作することなく、容易にデータの記録を行うことができる。
【0015】
さらに前記使用データの内容を特定する書込データ特定情報を入力するための入力手段と、前記入力手段から入力される、ユーザが要求する前記書込データ特定情報を受け付ける書込データ特定情報受付手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令に基づいて、前記書込データ特定情報に対応する前記使用データを前記メモリ媒体に書込む構成としてもよい。
【0016】
これにより、ユーザは自己の希望するデータをデータ書込装置に備えられた入力手段を介して特定することができるため、キー数が限られていてかつ操作部や表示部が小さいことから操作の難しい携帯端末において操作を行う必要は無く、上述同様に確実にセキュリティを確保しつつ、容易に必要なデータを携帯端末に記憶させることができる。
【0017】
また、書込データ特定情報は、携帯端末のネットワーク接続における通信料金データである、こととすると望ましく、また、書込データ特定情報は、携帯端末を用いてネットワークに接続する際に表示されるポータルサイトの内容を特定するポータル特定情報である、こととするとよい。
【0018】
このように、携帯端末に必要な利用データは、例えば、プリペイド方式の携帯電話の通話料金データや、各ユーザが希望するポータルサイトのURLなどであることとすると、これらはユーザ毎に異なるデータであるため、これらを識別データと協働して作動させるべく、当該識別データの照合後に記憶することで、よりセキュリティの向上を図ることができる。
【0019】
さらに前記携帯端末は携帯電話であり、前記ユーザ固有の識別データは、ユーザ登録した携帯電話に対してユーザ毎に割り当てられる識別データであり、
前記データ照合手段は、前記メモリ媒体から読み出された前記識別データと、携帯電話の通信キャリアが保有するユーザ登録データとを照合する構成としてもよいものである。また、前記携帯端末はGSM方式の携帯電話であり、前記メモリ媒体は、SIMカードである構成としてもよいものである。
【0020】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末に着脱自在に装備され、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体であり、前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行う構成としてもよいものである。更には、前記メモリ媒体は、前記携帯端末に備え付けられ、データの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体であり、前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を非接触状態で行う構成としてもよいものである。この場合、前記非接触型メモリ媒体として、RFIDタグを用いることができる。
【0021】
更に前記メモリ媒体は、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体と、前記携帯端末に備え付けられてデータの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体とを併用したものであり、前記データ読み書き手段は、前記接触型メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行う機能と、前記読み込み及び書込み処理するデータを前記非接触型メモリ媒体に複写する機能を有する構成としてもよいものである。
【0022】
このような構成にすることにより、まず、識別データが記憶されたSIMカードなどのメモリ媒体が携帯端末から取り出されて照合処理が行われる場合に、一度、照合処理を行うとメモリ媒体に記憶されている識別データ等を非接触にて読み出し可能なRFIDタグなどの非接触型メモリ媒体に記憶しておく。そして、この非接触メモリ媒体を、携帯端末の外面に貼付するなど外部から読み取り可能なよう装着しておくことで、後のアクセス時には当該非接触メモリ媒体から識別データ等を読み出すことができる。従って、ユーザ照合時にSIMカードなどの媒体を毎回携帯端末から取り外すなどの不都合を抑制することができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0023】
さらに、携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、接触型メモリ媒体を用い、前記接触型メモリ媒体は、携帯端末から取外されて、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段に差し込まれ、その差し込まれた状態でデータの読出し及び書込みが行われる構成としてもよいものである。また、携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、非接触型メモリ媒体を用い、前記非接触型メモリ媒体は、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段と非接触状態で、データの読出し及び書込みが行われる構成としてもよいものである。
【0024】
本発明に係る携帯端末メモリ用データ書込装置を用いてデータの書込みを行うには、携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出し、前記メモリ媒体から読み出だされた前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力し、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込みを行う。
【0025】
本発明に係る携帯端末メモリ用データ書込装置を作動させるプログラムは、携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す処理と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む処理とをデータ読み書き手段に実行させる機能と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力する処理をデータ照合手段に実行させる機能と、
前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む処理を前記データ読み書き手段に実行させる機能とを有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、以上のように構成され機能するので、メモリ媒体には、識別データと協働して作動する際に必要なデータを確実に記憶することができ、このとき、個人の認証情報が記憶された携帯端末のメモリ媒体内のデータを他人に操作されること無く、また、ユーザ自身がメモリ媒体内の識別データを不必要に操作してしまうことを抑制することができ、セキュリティを確保して、自己の端末に必要なデータを確実に記憶させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明である携帯端末メモリ用データ書込装置は、携帯端末のメモリ媒体に記憶された識別データがユーザ登録されている場合に、携帯端末が作動する際に必要なデータをメモリ媒体に書き込む、というものである。以下、実施例1では、メモリ媒体に書き込むデータが、ユーザ毎にカスタマイズ可能なポータルサイトにアクセス可能なURLである場合を示し、かかる構成の変形例を実施例2,3に示す。また、実施例4では、メモリ媒体に書き込むデータが、携帯端末によるプリペイド方式の通信料金データである場合を示す。さらに、実施例5では、ユーザ認証処理の別の例を示す。
【0028】
本発明である携帯端末メモリ用データ書込装置は、携帯端末のメモリ媒体に記憶された識別データがユーザ登録されている場合に、携帯端末が作動する際に必要なデータをメモリ媒体に書き込む、というものである。以下、実施例1では、メモリ媒体に書き込むデータが、ユーザ毎にカスタマイズ可能なポータルサイトにアクセス可能なURLである場合を示し、かかる構成の変形例を実施例2,3に示す。また、実施例4では、メモリ媒体に書き込むデータが、携帯端末によるプリペイド方式の通信料金データである場合を示す。さらに、実施例5では、ユーザ認証処理の別の例を示す。
【実施例1】
【0029】
本発明の第一の実施例を、図1乃至図20を参照して説明する。図1乃至図3は、本発明の構成の概略を示すブロック図である。図4乃至図20は、本発明の動作を示すフローチャート等の動作説明図である。
【0030】
(全体構成)
図1に示すように、本発明である携帯端末メモリ用データ書込システムは、ユーザが所有する携帯端末である携帯電話1と、この携帯電話1のメモリ媒体に対して直接ポータルサイトデータを提供するポータルサイトデータ提供装置2と、このポータルサイトデータ提供装置2から提供されるデータやユーザ情報などを管理するネットワークNを介して接続されたポータル管理サーバ3と、ウェブサイトを開設してコンテンツを配信しているコンテンツサーバ4と、をから成る。そして、上記ポータルサイトデータ提供装置2及びポータル管理サーバ3が協働して作動することによって、後述するように、携帯電話1のメモリ媒体に記憶されているユーザの識別データがポータル管理サーバ3に登録されているユーザ登録データとして登録されている場合に、当該メモリ媒体にポータルサイトのURLを記憶する、というように携帯端末メモリ用データ書込装置として作動する。
【0031】
ここで、本システムにおける動作概略を説明する。まず、携帯電話1のユーザは、携帯電話1を初めて契約してその利用を開始する際に、当該携帯電話1に組み込まれるSIMカードなどのメモリ媒体をポータルサイトデータ提供装置2のカードリーダライタに差し込む。その後、ポータルサイトデータ提供装置2では、SIMカードから読み出した識別データが、ポータル管理サーバ3のポータル管理データベース31にユーザ登録されている場合に、ディスプレイ上で自己の希望するウェブサイトを選択して、かかるサイトへのリンクがメニューとして表示されるポータルサイトのURLをメモリ媒体に記憶させる。これにより、ユーザは、自己の識別データと共にURLにアクセスすることにより、アクセスしているユーザをURLの接続先に通知することができ、自身固有のポータルサイトを表示させることができる。これにより、予め設定しておいた内容の自己に最適なポータルサイトを利用することができるため、インターネット接続時の利便性のさらなる向上を図ることができる。以下、各構成、すなわち、各コンピュータについて詳述する。
【0032】
(携帯電話)
携帯電話1は、所定のユーザが有する携帯端末であって、ネットワーク接続機能を備えていることにより、種々のウェブサーバにアクセス可能であり、種々のコンテンツを取得可能なものである。そして、携帯電話1には、予め基本的なネットワーク接続機能が備えられているが、いかなるポータルサイトにアクセス可能か否かは不明である。
【0033】
また、携帯電話1は、特に、GSM方式の電話機である。このGSM方式は、主にヨーロッパで用いられており、SIMカードと呼ばれる加入者を識別判断する方式のものである。また、このSIMカードとは、Subscriber Identify Module(加入者識別モジュール)の略でGSMサービスに加入すると発行され、GSM方式の電話機にセットして使用することができる。このSIMカードには、個々のカードに固有のSIM_IDと、加入者の情報である電話番号、さらには、暗証番号となるPINコードなどが記憶されている。そして、GSM方式の電話機はこのSIMカードをセットして初めて使用できるという仕組みになっている。
【0034】
また、携帯電話1には、インターネットに接続したときに、ポータルサイトへのアドレスデータが予め記憶されている場合には、かかるアドレスデータを読み出して、そのURLにアクセスする機能を有する。そして、例えばポータルサイトのURLは、SIMカード内に記憶されており、当該SIMカード内の特定領域内のURLを読み出して、ポータルサイトにアクセスする機能を有する。このSIMカードに記憶されるURLは、後述するように、SIMカードがポータルサイトデータ提供装置に予め挿入されて、記憶される。
【0035】
但し、携帯電話端末によっては、上述したようにSIMカードに記憶されたURLを読み出さないものも存在する。従って、ユーザの端末機種によっては、ショートメールサービス(SMS)にて配信されたURLを端末内のメモリに記憶し、かかるURLを参照してポータルサーバにアクセスする機能を有する。
【0036】
(ポータルサイトデータ提供装置)
図2に、ポータルサイトデータ提供装置2を示す。図2(a)は、その外観の一例であって、図2(b)はその構成を示す機能ブロック図である。なお、ポータルサイトデータ提供装置2は、例えば、携帯電話販売店やコンビニエンスストアなどに設置される。
【0037】
このポータルサイトデータ提供装置2は、上部にタッチパネル26(入力手段)としての役割を果たすディスプレイ21(表示手段)と、携帯電話1のSIMカード11がカードホルダ11aに装着された状態で挿入され、当該SIMカード11の記憶領域に対してデータの読み書きを行うカードリーダライタ22(データ読み書き手段)と、を備えている。また、その内部は、コンピュータにて構成されていて、演算部であるCPU23と、記憶部であるメモリ24あるいはハードディスクとが備えられている。さらには、この装置はネットワークNを介して他のコンピュータに接続可能であり、これを実現するための通信装置である通信部25を備えている。
【0038】
そして、CPU23には、メモリ24に予め記憶されたプログラム24aが読み出されて組み込まれることにより、以下に示す各処理部が構築され、また、以下の動作説明時に説明する処理が実現される。すなわち、CPU23には、通信部25を介して他のコンピュータとの通信を行う通信処理部23aと、カードリーダライタ22に挿入されたSIMカードに対して読み書き動作を行うリードライト処理部23bと、ユーザからの入力に応じて希望するポータルサイトを設定するポータル編集部23cと、ユーザにポータルサイトの構成などを表示して希望を要求する表示制御部23dと、タッチパネルから成る入力部26からの入力データを受け付ける入力受付部23eと、が構築されている。
【0039】
特に、表示制御部23dは、ポータルサイトの内容、すなわち、予めポータルサイトを介してアクセス可能な種々のウェブサイトに関する情報を含むポータル内容情報を、後述するポータル管理サーバから受信して、ディスプレイに表示する。また、上記ポータル編集部23cは、入力受付部23eを介して表示制御部23dによる表示に応じてユーザにて選択されるポータルサイトを構成するウェブサイトの特定情報を含むポータル情報を受け付ける(書込データ特定情報受付手段)。なお、このポータル情報とは、ポータルサイトの内容を特定するデータであり、これに対応するサイトにアクセスするためのURLが後述するようにSIMカードに書き込まれる。さらに、このポータル編集部23cは、受け付けたポータル情報を、リードライト処理部23bにてカードリーダライタ22に挿入されたSIMカード11から読み出されたユーザ固有の識別データであるSIM_IDを含めて、ポータル管理サーバに送信する(ポータル情報送信手段)。
【0040】
また、リードライト処理部23b(データ読み書き手段)は、上述したようにSIMカードからSIM_IDの読み出しを行うと共に(識別データ読出手段)、このSIM_IDが予め登録されているか否かの照合を行う(データ照合手段)。また、識別データが登録データと一致した場合には、ポータル情報が確定したユーザのSIMカード11に、ポータルサイトへのアドレスデータと成るURLを書き込む(アドレスデータ記憶手段)。なお、このアドレスデータは、ポータル管理サーバ3に記憶されている予め定められたURLデータである。但し、後述するように、このURLが実際にSIMカードに書き込まれる際には、当該URLにSIM_IDなどの識別データが加えられる。すなわち、後にURLにアクセスする際には、ユーザの識別データであるSIM_IDと共にアクセス先のウェブサーバに送信されることとなる。
【0041】
但し、上記リードライト処理部23bにて行われるデータ照合処理は、後述するようにポータル管理サーバ3にて行われてもよい。かかる場合には、ポータル管理データベース31内にユーザ登録データが予め記憶されており、かかるデータと照合される。なお、以下に説明する動作説明時には、ポータル管理サーバ3にて照合が行われる例を説明している。
【0042】
また、上述したポータル情報は、ポータル管理サーバ3にてポータルサイトの構築が行われる際に参照される。すなわち、このポータル情報に基づいてポータルサイトの構築が行われる。そして、アクセスしてきたユーザに対応したポータルサイトの構築が行われ、その携帯電話1にポータルサイト情報を送信する。なお、CPUによる各処理については動作説明時に詳述する。
【0043】
ここで、本発明におけるポータルサイトとは、携帯端末1にてインターネット接続を開始する際に必ず表示されるサイトである。なお、一般的には、通信キャリアが開設するポータルサイトや、端末メーカが提供するサイト、さらには、各種検索エンジンを搭載したポータルサイトなどがある。但し、本発明では、ポータルサイトは必ずしもウェブサイトであることに限定されない。インターネット接続を開始する際に必ず表示される画面データであって、携帯端末に記憶されているデータであってもよい。
【0044】
(ポータル管理サーバ)
ポータル管理サーバ3は、上述したように、ポータルサイトデータ提供装置2に対して種々のデータを提供し、ユーザによってカスタマイズされたポータルサイトに関するデータを管理するサーバである。なお、図1には、記憶装置であるポータル管理データベース31をポータル管理サーバ3と分離して図示しているが、サーバコンピュータであるポータル管理サーバ内に記憶されていてもよい。かかるポータル管理サーバ3(ポータル管理データベースを含む)の構成を、図3の機能ブロック図を参照して説明する。
【0045】
そして、ポータル管理サーバ3のCPUには、特定のプログラムが組み込まれることにより、ポータルサイトデータ提供装置2に供給して当該装置2のディスプレイ21に表示させるデータや、ユーザごとのポータルサイトを特定するポータル情報など、種々のデータを管理する機能を有している。具体的には、ポータルサイトデータ提供装置2とのデータの送受信及び携帯電話1からのアクセスに応じて構築したポータルサイトの配信を行う送受信部32e、SIMカードから読み出されたPINコードやユーザ固有の識別データであるSIM_IDがユーザ登録されているかを調べるユーザ認証部32a、ユーザごとに設定されるポータルの構成であるポータル情報を管理するポータル管理部32b、ポータル情報に基づいてポータルサイトの構築を行うポータルサイト構築部32c、さらには、ポータルに組み込むことのできるコンテンツ(ウェブサイト)を管理するコンテンツ管理部32d、が構築されている。
【0046】
これに伴い、ポータル管理データベース31には、既にシステムを利用したことがあり登録されているユーザの登録情報を記憶するユーザデータ記憶部31a、ポータルサイトを構築するための素材などのデータが記憶されたポータルサイト構築データ記憶部31b、ユーザごとのポータルサイトの構成を示すユーザ別ポータル情報記憶部31c、ユーザの携帯端末1に対して配信されるコンテンツが記憶されたコンテンツ記憶部31d、さらには、ポータルサイトデータ提供装置2にて表示される画面情報やその制御プログラムなどを含む提供装置用データ記憶部31e、が構築されている。なお、この提供装置用データ記憶部31eには、ポータルサイトのアドレス先となるポータル管理サーバ3自身が開設しているサイトのURLが記憶されており、かかるURLはポータルサイトデータ提供装置2に供給されて、当該装置2にて携帯電話1のSIMカード11に書き込まれる。なお、各処理部による機能やデータの内容については、動作説明時に詳述する。ここで、上記ユーザ認証部32aは、上述したポータルサイトデータ提供装置2のデータ照合手段として作動し、照合結果を出力する。
【0047】
(動作)
次に、上述したシステムの動作を、図4乃至図20を参照して説明する。図4は、ポータルサイトデータ提供装置2の動作を示すフローチャートであり、図5は、その処理の一部であるポータル情報編集処理の動作を示すフローチャートである。また、図6はポータル管理サーバ3の動作を示すフローチャートであり、図7は、その処理の一部であるポータルサイト配信処理の動作を示すフローチャートである。図8乃至図11は、システム全体の動作を示すシーケンス図である。図12乃至図20は、ポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイ21に表示される画面を示す図である。以下、主に、図8乃至図11のシーケンス図に沿ってシステム全体の動作を説明する。そして、同時に、その詳細な動作を他の図を参照して説明する。
【0048】
(ポータルサイト提供装置の動作)
まず、携帯電話1のユーザは、携帯電話1を新規に契約すると、これに用いるSIMカード11を取得する。そして、初期状態では、SIMカード11は、カードホルダ11aに取り付けられた状態になっている。なお、以下では、新規に契約したユーザを主に説明するが、既に本システムを利用したことがあるユーザについても説明する。その場合には、SIMカード11を別途カードホルダ11aに装着して、ポータルサイトデータ提供装置2に挿入する。
【0049】
ユーザは、SIMカード11に自己の希望するポータルサイトのアドレスデータを記憶させるべく、ポータルサイトデータ提供装置2を用いる。なお、ポータルサイトデータ提供装置2の動作は、ポータル管理サーバ3の提供装置用データ記憶部31eに記憶されているデータが送受信部32eを介して提供され(図8のステップS101)、CPU23に組み込まれることにより実現できる。例えば、ディスプレイに表示される画面データや、選択可能なポータルサイトのコース、各コースの内容、ポータルサイトに追加することが可能なウェブサイトに関するデータ、さらには、ポータルサイトにアクセスするためのアドレスデータも、ポータル管理サーバ3からポータルサイトデータ提供装置2に送信される。
【0050】
そして、ユーザがポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイ21に触れると、まず、ポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイ21には、オープニング画面として、図12(a)に示すような画面が表示されている。そして、ユーザは、この画面の中央下に表示されているように、SIMカード挿入指示に従って(図8のステップS102)、SIMカードをカードリーダライタ22(図2(a)参照)に挿入する(図8のステップS103,S104)。なお、オープニング画面において、画面左下に位置するボタンを選択すると、図12(b)に示すように、ポータルサイトに組み込むことが可能なコンテンツの新着情報が表示される。これらのコンテンツ新着情報も、ポータル管理サーバ3(コンテンツデータ記憶部31d)から提供されるものである。
【0051】
続いて、SIMカードが挿入されたポータルサイトデータ提供装置2は、図13(a)に示すように、ユーザUに対してSIMカードのPINコードの入力を要求する(図8のステップS105)。そしてこれに応答してユーザがPINコードを入力すると(図8のステップS106)、これをポータルサイトデータ提供装置2では記憶保持すると共に、カードリーダライタ22に挿入されているSIMカード内に記憶されているPINコードを読み出し(図8のステップS107,S108)、ユーザにて入力されたものと一致しているか否かを調べる(図8のステップS109)。これにより、SIMカードユーザの認証処理が行われ(図4のステップS1)、SIMカードの保有者による適切な利用が図られ、セキュリティの向上を図ることができる。
【0052】
続いて、本人による操作であることがわかると、挿入されているSIMカードからユーザ固有のデータである「SIM_ID」を読み出す(識別データ読出工程、図8のステップS110,S111)。その後、読み出された情報は、ポータル管理サーバ3に送信され(図8のステップS112)、かかるSIM_IDが登録ユーザとして登録されているか否かの照合を行う(データ照合工程、図8のステップS112)。このとき、ユーザの照合は、ポータル管理サーバ3にデータが送信され、当該サーバ3内のユーザデータ記憶部3に記憶されているか否かで行われる(図8のステップS113,S114)。但し、このユーザ照合は、携帯端末の通信キャリアのサーバにて行われてもよい。すなわち、SIM_IDが通信キャリアサーバに送信され、予め通信契約をしているユーザデータベースと照合することによって行ってもよい。
【0053】
なお、ポータル管理サーバ3に登録がない場合には、このとき、新たにSIM_ID、及び、PINコードを、登録ユーザとしてユーザデータ記憶部31aに記憶し、これにより、照合が完了してものとする。このようにしてユーザ認証処理が行われる(図4のステップS2)。そして、この認証処理が終了すると、ユーザのポータルサイトの編集処理が行われる(図4のステップS3)。かかる編集処理については、図5も参照して詳細に説明する。
【0054】
まず、上記読み出したSIM_IDが、ポータル管理サーバ3のユーザデータ記憶部31a内の登録ユーザデータを参照して、既に登録しているユーザであることがわかると(図5のステップS11)、SIM_IDをキーに、かかるユーザが現在契約しているポータルサイトのポータル情報をユーザ別ポータル情報記憶部31cから読み出して、この内容を確認的に表示する画面が示される(図13(b)参照、図5のステップS12)。これに対してポータルサイトの内容に変更がなければ(図5のステップS13にて否定判断)、現時点でのポータルサイトでよいか否かの確認へと進む(図5のステップS25)。一方、変更要求がなされ(図5のステップS13にて肯定判断)、ポータルサイトのコースを変更しない場合には(図5のステップS14にて否定判断)、後述するステップS19に進み、コースを変更する場合には(図5のステップS14にて肯定判断)、未契約の場合と同様の処理に進み、図14(a)に示すように、ポータルサイトのコース一覧が表示される(図5のステップS15、図9のステップS121)。なお、ポータルサイトのコースとは、予めポータルサイトの内容が定められた基本的なものがいくつか用意されており、各コース毎にアクセス可能なウェブサイトの種類が異なる。
【0055】
ここで、各コースの内容を知りたい場合には、コース説明要求ボタンを選択することで(図5のステップS16にて肯定判断)、各コースに予め含められているリンクの内容(リンクされているウェブサイト一覧)が表示される(図5のステップS17)。なお、ここでは、「Smart Pack」を選択したとすると(図5のステップS18にて肯定判断、図9のステップS122)、図14(b)に示すように、その選択したコースに予め含まれているコンテンツの表示がなされる(図5のステップS19、図9のステップS123)。
【0056】
これに対して、ユーザは、上記選択したコースの内容の変更を希望する場合には、コンテンツの編集要求を行う(図5のステップS20にて肯定判断、図9のステップS124)。この編集要求に応じて、ポータルサイトデータ提供装置2は、図15(a)に示すようなコンテンツの一覧画面を表示する(図5のステップS21、図9のステップS125)。そして、これに対してユーザは、コンテンツを追加する場合には、コンテンツを選択する旨の情報をポータルサイトデータ提供装置2に入力する(図5のステップS22にて肯定判断、図9のステップS126)。例えば、図15(a)に示す各コンテンツの表示をマウスでクリックすることにより、現在選択しているコースの欄にチェックボックスにて選択することで、当該コースのポータルサイトに表示されるリンクを新たに追加することができる(図5のステップS23)。このとき、各コンテンツの内容を知りたい場合には、図15(b)に示すように、「sample」ボタンを押下することで、当該コンテンツにて表示される画面の一例や当該コンテンツの説明データが表示される。なお、このときのコンテンツデータは、はじめにポータル管理サーバ3から送信されたものでもよく、あるいは、ユーザにて選択される毎に、ポータルサイトデータ提供装置2にて表示するデータをポータル管理サーバ3から要求してもよい。なお、本実施例にてポータルサイトに追加できるコンテンツは、例えば、図16に示すものがあり、これらはトップカテゴリーの階層下にそれぞれ位置するよう存在している。すなわち、ポータルサイトとして表示すると、まず、トップページに6つのカテゴリーが現れ、各カテゴリーを選択すると、そのカテゴリーの中で選択したメニューが現れることとなる。
【0057】
そして、ポータルサイトデータ提供装置2は、ユーザからコンテンツを選択する情報を受け取ると、これらの内容を反映したポータルサイトのメニュー、例えば、追加されたコンテンツの内容(図17(a))や、これらが組み込まれたポータルサイトのメニュー一覧(図17(b))を表示する(図5のステップS24、図9のステップS127)。また、さらにユーザがこれを見てコンテンツの変更を希望する際には、また、コンテンツの編集(変更)要求を入力して、上述したように、コンテンツの追加や削除を行う(図5のステップS25にて否定判断)。
【0058】
そして、コンテンツの編集が終了すると、ユーザはポータルサイトデータ提供装置の画面上で、「OK」ボタンを押す。すると、図18(a)又は図18(b)に示すように、ユーザが選択したポータルサイトの内容が表され、これに最終的に決定することで(図9のステップS128)、これまでに選択してきたポータルサイト、すなわち、各コンテンツサイトをメニューに含むポータルサイトが決定される(図5のステップS26)。なお、このとき、最終決定前に図19(a)に示すように、ユーザが使用する携帯電話の端末の種類の問い合わせ画面が表示され、これに対してユーザは端末情報を入力する。すると、かかる情報も反映された確認画面(図18(b))が表示される。
【0059】
その後、ポータルサイトデータ記憶装置2では、上記決定したポータルサイトを選定する情報、すなわち、ポータル情報がポータル管理サーバ3に登録される(図4のステップS4)。そして、ユーザにて決定されたポータルサイトのメニュー情報や、これに追加されるコンテンツ情報を含むポータル情報、さらには、端末情報が、SIM_IDと共にポータルサイトデータ提供装置2からポータル管理サーバ3に送信され(図9のステップS129)、ポータル管理サーバ3ではSIM_IDと共にこれがユーザ別ポータル情報記憶部21cに登録される(図9のステップS130)。そして、ポータル管理サーバ3からの応答を得ると、ポータルサイトデータ提供装置2では、ポータル管理サーバ3から送信されたポータルサイトへのURLを読み出し(図9のステップS132)、あるいは、このときに初めてポータル管理サーバ3からURLを取得し、当該URLの末尾にSIM_IDを暗号化して付加して(図9のステップS133)、SIMカードに書き込む(データ書込工程、図9のステップS134)。これにより、SIMカードに書き込まれたURLは、末尾にSIM_IDが付加されていることから、ユーザごとに固有のURLとなる。但し、このとき、SIMカードに書き込まれるURLに、SIM_IDが付加されなくてもよい。その場合には、後述するように携帯電話1にてURLにアクセスすると同時に、アクセス先にSIM_IDも送信する。これにより、いかなるユーザからアクセスされたか、ということをアクセス先のサーバは認識することができ、ユーザ固有のポータルサイトを提供することができる。なお、このURLはポータル管理サーバ3にアクセスされるものである。
【0060】
ここで、上述したSIMカードへの記録中には、ポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイには、図19(b)に示すような画面が表示され、実際にSIMカードにURLが書き込まれ(図9のステップS135)、書込みが終了した際に応答データを受信すると(図9のステップS136)、図20(a)に示すような書込み終了画面が表示され、その後、図20(b)に示すように、SIMカード取り出し指示画面が表示される(図9のステップS137)。
【0061】
これにより、ポータルサイトデータ提供装置2に表示される画面を見ながら容易に自己の希望するウェブサイトを含んだポータルサイトを設定することができ、かかるサイトへのURLを自己の携帯端末のメモリ媒体に記録させることができる。従って、携帯端末の小さい操作部を操作することなく、容易かつ迅速に、かかるデータを取得することができる。
【0062】
続いて、上述したように携帯電話1のメモリ媒体に、ユーザ専用のポータルサイトへのURLを記憶した後であって、かかるURLにアクセスしたときのシステム全体の動作、及び、ポータル管理サーバ3の動作を、図10乃至図11、及び図6乃至図7を参照して説明する。
【0063】
その前に、ユーザにてアクセスされるまであって、上記ポータルサイトデータ提供装置に対するポータル管理サーバ3の動作を、簡単に説明する。まず、ポータル管理サーバ3は、常にポータルサイトに追加することが可能なコンテンツを受け入れている。すなわち、他のコンテンツサーバ4、具体的には、コンテンツサーバ4の運営者からのアクセスを受けて、ポータルサイト追加要求を受け付けている。そして、ある条件を満たせば、ポータルサイトに追加可能なコンテンツサイトとして登録をし、かかるコンテンツサイトのURLや、内容を表すテキストデータ、サンプル画面データなどを、コンテンツデータ記憶部31dに記憶しておく(コンテンツ管理処理、図6のステップS31)。そして、かかるデータは、コンテンツ管理部32dで管理され、ポータルサイトデータ提供装置2に対して、当該装置2に表示される画面データやその表示を制御するプログラムと共に送信される(ポータルサイトデータ送信処理、図6のステップS32)。また、上述したように、ポータルサイトデータ提供装置2から送信される各ユーザにて選択設定されたポータルサイトの内容を表すポータル情報を、受信して登録するポータル情報登録・更新処理(図6のステップS33)が行われる。
【0064】
そして、その後、ユーザから携帯電話1にてアクセスがあると、当該ユーザ固有のポータルサイトを配信する処理を行う(図6のステップS34)。この動作を詳述する。まず、ユーザは、携帯電話1の機能が表示されているトップメニュー表示(図10のステップS151)の中からインターネット接続を選択すると(図10のステップS152)、携帯電話1端末自身はSIMカードから、上述したようにポータルサイトデータ提供装置2にて記録されたURLを読み出す(図10のステップS153,S154)。そして、このURLに基づいて、当該URLの接続先であるポータル管理サーバ3にアクセスする(図10のステップS155)。なお、携帯端末の機種によってはインターネットアクセス時にSIMカードに記憶されているURLを読み出さないものもあるので、上述したようにユーザにて入力された機種情報に基づいて、場合によってはポータル管理サーバ3がショートメールサービス(SMS)やEメールにて、上述したポータルサイトにアクセス可能なURLをユーザの携帯電話1に配信することとする。この場合には、ローカル領域に記憶されたURLを読み出し、これに基づいてアクセスする。
【0065】
そして、ポータル管理サーバ3は、携帯電話1からアクセスがあると(図7のステップS41にて肯定判断)、受信したURLの末尾に含められているSIM_IDを抽出する(図7のステップS42,図10のステップS156)。あるいは、URLと共にSIM_IDを受信する。そして、このSIM_IDを参照して、当該IDを有する、あるいは、当該IDに関連付けられたポータル情報を読み出す(図7のステップS43,図10のステップS157)。これにより、アクセスしてきたユーザのポータル情報を読み出すことができる。そして、読み出したポータル情報と、ポータルサイト構築データとに基づいて、ポータルサイトを構築する(図7のステップS44,図10のステップS158)。このとき、例えば、予め用意されたコースに変更が加えられていないポータルサイトであれば、かかるサイトが予めポータルサイト構築データとして用意されているので、これを用いる。また、追加コンテンツがある場合には、各コースのポータルサイトをベースにして、コンテンツデータ記憶部に記憶されているコンテンツサイトのアドレスデータであるリンクを追加して、個々のユーザに適したポータルサイトを構築する。そして、構築したポータルサイトのデータを、携帯電話1の表示部に表示するよう配信する(図7のステップS45,図10のステップS159)。このとき、上記ポータル情報には携帯電話1の機種に関する情報も含まれているので、構築する際に、各機種にて適切な画面表示となるよう画面サイズなどを調整して構築される。従って、携帯電話1では、ポータルサイトが適切に表示されることとなり、ユーザはこれを見ることができる(図10のステップS160)。
【0066】
続いて、表示されたポータルサイトからさらに各コンテンツサイトにアクセスしたときの処理動作を説明する(図6のステップS35)。まず、ユーザがポータルサイトの中からあるメニュー項目を選択し、これがサブカテゴリーであるとすると(図7のステップS46にて肯定判断)、当該サブカテゴリーに含まれるコンテンツサイトを表示したサブカテゴリーのページ(サイト)をポータル情報を参照して構築する(図7のステップS47)。そして、かかるページが配信される(図7のステップS48)。
【0067】
その後、ポータルサイトのメインページ、あるいは、サブページに表示されているコンテンツサイトへのリンクを選択すると(図7のステップS49にて肯定判断,図11のステップS171)、携帯電話1からコンテンツを要求するデータがポータル管理サーバ3に送信され(図11のステップS172)、これを受けたポータル管理サーバ3は、URLからユーザのSIM_IDを読み出す。このとき、既に読み出している場合には、バッファメモリ上にあるSIM_IDを取得する(図11のステップS173)。その後、選択されたコンテンツを利用する契約があるか否かを、SIM_IDと、コンテンツデータ記憶部31d内のデータとを参照して調べる(図7のステップS50、図11のステップS174)。そして、当該ユーザが契約していると判断される場合には(図5のステップS51にて肯定判断)、コンテンツURLに基づいてコンテンツサーバにアクセスして、必要とされるコンテンツを取得する(図7のステップS52,図11のステップS175)。そして、そのコンテンツを携帯電話1に配信することで(図7のステップS53,図11のステップS176)、ユーザは携帯電話1の表示部を介してコンテンツを閲覧することができる(図11のステップS177)。
【0068】
なお、上記では、コンテンツサーバから一度ポータル管理サーバにコンテンツを受信して、これを携帯電話1に配信している。このようにすることで、ポータル管理サーバ3がプロキシサーバとしての役割を果たすため、迅速なデータ送受信を行うことができ、かつ、有料のサイトである場合には、上述したように、ポータルサイトデータ提供装置2にてポータルサイトを選択する際に課金することができ、コンテンツサイトごとに契約及び課金に対応することが抑制される。
【0069】
このようにすることにより、ユーザは自己が希望するポータルサイトの内容をポータルサイトデータ提供装置2にて入力することができ、そして、その内容が反映されるポータルサイトへのURLが自動的にSIMカードなどの記憶媒体に記憶される。従って、目的のポータルサイトにアクセス可能なURLのみが携帯端末のメモリに記憶されることとなり、また、容易にオリジナルなポータルサイトを作成することができる。特に、自己の識別番号と共にポータルサイトへのURLを記憶しておくことで、URLに基づいてアクセスしたときに自動的に識別データがポータル管理サーバ3に送信され、これにより、当該ポータル管理サーバ3がアクセスしてきたユーザを認識することができ、当該ユーザ固有のポータルサイトを構築して、これを配信することができるため、ユーザの利便性が増すと共に、当該ユーザにのみ表示されるため、セキュリティの向上を図ることができる。
【0070】
ここで、上記実施例では、ポータルサイトデータ提供装置にてユーザが選択特定するポータルサイトは、当該サイトからのリンク先であるウェブサイト(コンテンツ)までも選択できる場合を例示したが、必ずしもこれに限定されない。単に、複数のポータルサイト(当該サイトがポータル管理サーバ3にあることに限定されない)が用意されていて、このうち、一つのポータルサイトを選択し、そのURLがSIMカードに記憶されてもよい。このようにしても、ユーザが希望するポータルサイトのURLを、携帯端末を操作せずに取得することができ、その後の操作が容易となる。なお、URLが記憶される携帯電話のメモリ媒体はSIMカードであることに限定されない。SDカードなどの他のメモリ媒体でもよい。
【実施例2】
【0071】
次に、本発明の第2の実施例について図21を参照して説明する。本実施例においては、上記実施例1とは、ポータルサイトデータ提供装置2が備えるデータ読み書き手段の構成が異なる。すなわち、図2(a),(b)に示すように、カードリーダライタ22にて構成されておらず、例えば、携帯電話1と赤外線通信にて当該携帯電話1に内蔵されるメモリ媒体に対してデータの読み書きを行う赤外線ポート22’(図21(a)参照)などの被接触型近距離通信や、携帯電話1に備えられている接続端子に接続される接続手段22”(図21(b)参照)などにより構成されていてもよい。このように、携帯電話1からSIMカードなどのメモリ媒体を着脱することなく、ポータルサイトデータを記憶させることができるため、さらなる利便性の向上を図ることができる。
【実施例3】
【0072】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本実施例においては、ポータルサイトデータ提供装置2にて携帯電話のメモリ媒体に記憶されるデータは、ポータルサイトのURLではなく、ローカルにポータルサイトを構築するポータル画面データである点で上記実施例とは異なる。
【0073】
このため、本実施例では、ポータルサイトデータ提供装置2が、ポータル画面データを構築するためのポータル画面データを記憶しており、また、ユーザから入力されたポータル情報に基づいてポータル画面データを構築するポータル画面データ構築処理部がCPUに構築されている。そして、この構築したポータル画面データを携帯電話1のメモリ媒体であるSIMカードや、直接携帯電話に対してその内蔵メモリに記憶する。
【0074】
これにより、ユーザにて選択された種々のウェブサイトへのアドレスデータのリンクが集められたポータル画面データが構築され、これが携帯端末に記憶される。従って、自己の選択したメニューであるウェブサイトへのリンクが表示されたポータル画面が携帯端末上に表示されるため、携帯端末にて事前に操作して自己の希望するサイトへのリンクが用意されたポータルサイトを設定しておくことなく、ネットワーク接続時に自己の利用しやすいポータル画面が表示され、これに表示されている各サイトへのアクセスが可能となる。
【0075】
そして、かかるポータルサイトにユーザ認証を有する登録制のウェブサイトが含まれている場合には、この登録制のウェブサイトにアクセスしたときに、ポータル画面データが記憶されているSIMカードからユーザの識別データであるSIM_IDが読み出されて当該ウェブサイトに送信される。従って、ユーザ認証によるセキュリティを確保しつつ、そのユーザ認証処理が容易になり、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【実施例4】
【0076】
次に、本発明の第4の実施例について、図22乃至図25を参照して説明する。実施例4における携帯端末メモリ用データ書込システムは、ユーザが所有する携帯端末である携帯電話1と、この携帯電話101に通信料金を入金することができる料金チャージ装置102、この料金チャージ装置102にネットワークを介して接続された通信キャリアサーバ103とを備えている。そして、料金チャージ装置102及び通信キャリアサーバ103によって、メモリ媒体に記憶されているユーザの識別データがポータル管理サーバ103に登録されているユーザ登録データとして登録されている場合に、当該メモリ媒体に料金入金情報が記憶される、というように携帯端末メモリ用データ書込装置としての機能を果たす。
【0077】
これに伴い、通信キャリア内、すなわち、通信キャリアサーバ103に接続されたユーザデータベース131には、携帯電話に契約したユーザの登録データについても記憶されている。また、料金チャージ装置2のCPU122には、チャージ処理部123cが備えられており、リードライト処理部123bによるメモリ媒体から読み出した識別データの照合、そして、データ記憶処理が行われる。
【0078】
(動作)
まず、携帯電話101のユーザは、携帯電話1を新規に契約すると、これに用いるSIMカード111を取得する。そして、初期状態では、SIMカード111は、カードホルダ11aに取り付けられた状態になっている。なお、以下では、新規に契約したユーザを主に説明するが、既に本システムを利用したことがあるユーザについても説明する。その場合には、SIMカード111を別途カードホルダ111aに装着して、ポータルサイトデータ提供装置102に挿入する。
【0079】
ユーザは、SIMカード111に自己の希望する通信料金を入金すべく、料金チャージ装置102を用いる。なお、料金チャージ装置102の動作は、予め記憶されているプログラムにより実現される。但し、この料金チャージ装置102を管理する他のコンピュータがネットワークN上に存在し、かかるコンピュータからプログラムが提供されてもよい。
【0080】
そして、ユーザが料金チャージ装置102のディスプレイ121に触れると、まず、料金チャージ装置102のディスプレイ121には、SIMカードの挿入を要求する画面が示され(ステップS201)、かかるSIMカード挿入指示に従ってSIMカードをカードリーダライタ122(図23(a)参照)に挿入する(ステップS202,S203)。すると、SIMカードが挿入された料金チャージ装置102からは、ユーザUに対してSIMカードのPINコードの入力が要求される(ステップS204)。そして、これに応答してユーザがPINコードを入力すると(ステップS205)、これを料金チャージ装置102では記憶保持すると共に、カードリーダライタ122に挿入されているSIMカード内に記憶されているPINコードを読み出し(ステップS206,S207)、ユーザにて入力されたものと一致しているか否かを調べる(ステップS208)。これにより、SIMカードユーザの認証処理が行われ、SIMカードの保有者による適切な利用が図られ、セキュリティの向上を図ることができる。
【0081】
続いて、本人による操作であることがわかると、挿入されているSIMカードから個々に固有のデータである「SIM_ID」を読み出す(ステップS209,S210)。その後、読み出された情報は、通信キャリアサーバ103に送信され(ステップS211)、SIM_IDが通信キャリアサーバ103に登録されているか否か、照合要求を行う。すると、通信キャリアサーバ103では、すでに携帯電話の利用契約を済ませたユーザであるか否かを照合することができ、その結果を料金チャージ装置102に通知する(ステップS212,S213)。このとき、料金チャージ装置102では、ユーザ契約を確認できないユーザに対しては、通信料金チャージは行わない。
【0082】
そして、SIM_IDが通信キャリアサーバ103に登録されている場合には、続いて、チャージする通信料金の入力を要求する画面が、料金チャージ装置102にて表示される(ステップS221)。これに対して、ユーザは、料金チャージ装置102のタッチパネル126から、通信料として事前に入金する金額を入力する(ステップS222)。すると、これを受けた料金チャージ装置102は、かかる金額データをSIMカード111に書き込み(ステップS223)、当該SIMに記憶される(ステップS224)。その後、SIMカードから書き込み終了の応答を受けると(ステップS225)、料金チャージ装置102にはSIMカード取出指示が表示され(ステップS226)、これを受けてユーザはSIMカードを取り出す。なお、必要で有れば、入金すべく料金チャージ装置102に入力した額の現金を、当該料金チャージ装置102に投入する。
【0083】
その後、ユーザはSIMカードを携帯電話101に装着し、通話やネットワーク通信などの通信サービスを利用する。その際に、自ら発信した場合には、通信料が課金されるため、SIMカードに記憶された通信料金データから、利用した通信時間、あるいは、通信データ量に応じた通信料金が減算され、当該通信料金データが更新される。このとき、通信料金の減算処理は、携帯電話101にて通話時間等を考慮して行われてもよく、通信キャリアにて算出され通知された通信料が後に携帯電話101にて減算されてもよい。
【0084】
このようにすることにより、携帯端末のメモリ媒体に、契約ユーザであるか否かを表すSIM_ID(識別データ)が記憶されているか否かが認証され、一致している場合のみ事前に納める通信料の入金が可能となり、かかるデータがSIMカードに記憶される。従って、その後、通信時に必要となるSIM_IDと通信料とが、SIMカードから読み出されて通信キャリアに送信され、通信が実現される。このように、メモリ媒体には、識別データと協働して作動する際に必要なデータである通信料データが確実に記憶されるため、その後、記録された通信料データを用いてユーザは通話や通信を行うことができる。なお、かかるデータの書込の際に、他人にメモリ媒体内のデータを操作されること無く、また、ユーザ自身がメモリ媒体内の識別データを不必要に操作してしまうことを抑制することができ、セキュリティを確保して自己の端末に必要なデータを確実に記憶させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。また、このような装置を用いることで、入力が困難である携帯端末に装備された操作部を操作することなく、容易にデータ入力を行うことができる。
【実施例5】
【0085】
次に、本発明の第5の実施例を、図26乃至図30を参照して説明する。図26乃至図27は、本実施例の構成を示す説明図である。図28乃至図30は、本実施例の動作を示す図である。
【0086】
(構成)
本実施例では、上述同様に、ユーザの識別データが記憶されているメモリ媒体は、GSM方式の携帯電話にて用いられるSIMカードである。そしてこのSIMカードはリードライトが接触型のメモリ媒体であるが、これとは別に、本実施例では、さらに非接触にてデータの読み書きが可能なRFIDタグ12を用いる。このRFIDタグ12は、図26に示すように、粘着面を有し携帯電話1に貼付可能なRFID本体12が内蔵された薄いシール12aにて構成されている。そして、このRFIDシール12aは、SIMカード11を保護するカードホルダ11aに貼付されて備えられている。
【0087】
これに対応して、ポータルサイトデータ提供装置2には、カードホルダ11aに備えられたRFID12に対してデータを読み書き可能なRFIDリーダライタ22が構成されており、上述したSIMカードに対してデータの読み書きを行うリーダライタ22と一体的に構成されているか、あるいは、近接して備えられている。これにより、ポータルサイトデータ提供装置2は、上述したようにSIMカード11に対してデータの読み書きを行う際に当該SIMカード11内のデータをコピーし、これをRFIDリーダライタ22にて当該カードホルダ11aに備えられたRFIDシール12aに内蔵されたRFID本体12に書き込む。
【0088】
そして、このRFIDシール12aは、上述したようにSIMカード11内のデータがコピーされた後に、図27(a)に示すように、携帯電話1の裏面などにユーザにて貼付される。そして、これに対応して、実施例1に示したようなポータルサイトデータ提供装置2には、この非接触型メモリ媒体であるRFID12に対してデータの読み書きを行うRFIDリーダライタ222が別途備えられており、例えば、図27(b)に示すように、携帯電話1を載置する凹部(222)内に設けられる。これにより、かかる凹部(222)に載置された携帯電話1に貼付されたRFID12から種々のデータが読み出される。なお、上記符号222に示すRFIDリーダライタは、符号22に示す上述したSIMカードに対するカードリーダライタと共に備えられているRFIDリーダライタと同一のものでもよく、別個のものでもよい。
【0089】
そして、ポータルサイトデータ提供装置2では、RFID12が装着されている携帯電話1を認識すると、当該RFID12に記憶されているデータを読み出して、例えばSIM_IDが記憶されている場合には、これを読み出し、ポータル管理サーバ3に対して照合依頼を行う。そして、照合の結果、一致している場合には、上述したようにポータルサイトの構成の変更や、その他の処理ができるようログインを許可する。
【0090】
(動作)
次に、本実施例におけるシステムの動作、特に、ポータルサイトデータ提供装置2の動作を、図28乃至図30を参照して説明する。図28は、ポータルサイトデータ提供装置2の動作を示すフローチャートである。図29乃至図30は、システム全体の動作を示すシーケンス図である。
【0091】
まず、ポータルサイト提供装置2は、ユーザがSIMを新規に購入し、これに対して新たに自己のポータルサイトを作成するために、カードリーダライタ22にSIMカード11(カードホルダ11a)の挿入がされると(図28のステップS301にて肯定判断、図29のステップS401,S402)、当該SIMカード11の認証を行う。具体的には、上述したように、ユーザ及びSIMカードに対するピンコードの認証(図29のステップS403〜S407)、及び、SIMカードに対するSIM_IDの認証を行う(図29のステップS408〜S410)。このとき、認証処理は、ポータル管理サーバ3を用いて行われる(図29のステップS411〜S412)。
【0092】
続いて、認証が成功すると、ポータルサイトデータ提供装置2では、ユーザからの入力に応じてポータルサイトの編集を行い(図28のステップS303)、当該ポータルサイトにアクセス可能なアドレスデータ(URL)をカードリーダライタ22にて挿入されているSIMカード11に書き込む(図28にてステップS304)。
【0093】
続いて、カードリーダライタ22にて、SIMカード11内のSIM_IDや電話番号など、当該SIMに記憶されているデータを読み出して(図29のステップS413、S414)、これをカードホルダ11aに備えられたRFID本体12に書き込む(図28のステップS305、図29のステップS415、S416)。なお、このデータコピーは、上記URLがSIMカードに書き込まれる前、すなわち、SIMカードが挿入された直後に行われてもよい。
【0094】
その後、ユーザUは、カードリーダライタ22からSIMカード11が装着されたカードホルダ11aを取り出し(図30にてステップS422)、このカードホルダ11aからRFIDシール12aを剥がして携帯電話1に張り付ける(図30のステップS423、図27(a)参照)。
【0095】
そして、ユーザは、以前に登録した自己のポータルサイトの編集(カスタマイズ)を行う際には、ポータルサイトデータ提供装置2のRFIDリーダライタ222(凹部)に携帯電話1をセットするし(図30のステップS423、図27(b)参照)。これにより、ポータルサイトデータ提供装置2は携帯電話1に装着されたRFID本体12と通信可能な状態となる(図28のステップS301にて否定判断後、ステップS306で肯定判断)。
【0096】
その後は、RFIDリーダライタ222にてRFID12からPINコードとSIM_IDとの読み出しが行われ、ユーザの認証が携帯電話1に貼付されたRFID12を通じて行われる(図28のステップS307、図30のステップS424〜S432)。
【0097】
こうして、ユーザの認証が成功すると、ユーザはポータルサイトデータ提供装置2に対してログインが可能となり(図30のステップS433)、上述したようにポータルサイトの編集などが行われる。
【0098】
以上をまとめると、本実施例では、まず、識別データが記憶されたSIMカードなどのメモリ媒体が携帯端末から取り出されて照合処理が行われる場合に、一度、照合処理を行うとメモリ媒体に記憶されている識別データ等を非接触にて読み出し可能なRFIDタグなどの非接触型メモリ媒体に記憶しておく。そして、この非接触メモリ媒体を、携帯端末の外面に貼付するなど外部から読み取り可能なよう装着しておくことで、後のアクセス時には当該非接触メモリ媒体から識別データ等を読み出すことができる。従って、ユーザ照合時にSIMカードなどの媒体を毎回携帯端末から取り外すなどの不都合を抑制することができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。特に、SIMカード内のユーザ固有のデータをRFIDにコピーしてユーザ認証に用いることで、より精度の高いユーザ認証を行うことが可能となる。
【0099】
ここで、上記実施例では、ユーザがSIMカード内のデータなどユーザを特定するデータがコピーされたRFIDを用いて、システムにログインして自己のポータルサイトの編集を行う場合を説明したが、ログイン後に行う処理は上記のものに限定されない。例えば、自己の携帯電話1の前払い式の通話料をチャージする際に、RFIDを用いた認証によりログインしてもよい。
【0100】
また、上記ではRFID本体12がRFIDシール12aに内蔵されていて、これを携帯電話1に装着される場合を例示したが、必ずしもこのような形態にてRFIDが携帯電話1に装着されることに限定されない。例えば、図26(b)に示すように、SIMカード11自体にRFID本体12を内蔵、あるいは、装着してもよい。このようにしても、かかるSIMカード11が装着された携帯電話1にはSIMカード内のデータがコピーされたRFIDも装着されていることとなり、上述同様に当該携帯電話1から非接触にて識別データなどを読み出すことができ、SIMカードを取り出すなどの煩わしさを解消することができる。
【0101】
さらに、上記実施例では、携帯電話1に貼付したRFID12から当該RFID12に記憶されたデータをポータルサイトデータ提供装置2が読み出す場合を説明したが、当該ポータルサイトデータ提供装置2が携帯電話1に貼付された状態のRFID12に対して所定のデータを記憶する機能を有していてもよい。かかる場合には、携帯電話1には、貼付されたRFID12からデータを読み出す機能が備えられている。これにより、携帯電話1にRFID12を貼付した後であっても、このRFIDに対してデータの読み書きができるため、ポータルサイトデータ提供装置2のRFIDリーダライタ222が備えられている凹部に携帯電話1を載置するのみで、希望のコンテンツを当該ポータルサイトデータ提供装置2を介してRFID12に記憶させることが可能となる。そして、この取得したコンテンツを、携帯電話1がRFID12から読み出して、使用することも可能となる。従って、上述同様に、携帯電話1に所定の設置装置からデータを取得する際に、当該携帯電話に内蔵されるメモリであるSIMカードなどをその都度取り外す必要がなく、セキュリティの確保しつつ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、携帯端末のメモリ媒体に対して、ユーザ固有のポータルサイトにアクセス可能なURLや、プリペイド方式の携帯端末の通信を可能とする通信料金データなど、個々のユーザによって異なって使用されるデータをセキュリティを確保しつつ、記憶することができるため、ユーザの携帯端末の利便性の向上を図ることができ、産業上利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の構成を示す概略図である。
【図2】図2(a)は、ポータルサイトデータ提供装置の外観を示す図であり、図2b)は、その構成を示す機能ブロック図である。
【図3】ポータル管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】ポータルサイトデータ提供装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】ポータルサイトデータ提供装置による処理の一部であるポータル情報編集処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】ポータル管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】ポータル管理サーバによる処理の一部であるポータルサイト配信処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】システム全体の動作を示すシーケンス図である。
【図9】システム全体の動作を示すシーケンス図であり、図8の続きを示すものである。
【図10】システム全体の動作を示すシーケンス図であり、図9の続きを示すものである。
【図11】システム全体の動作を示すシーケンス図であり、図10の続きを示すものである。
【図12】図12(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図13】図13(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図14】図14(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図15】図15(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図16】ポータルサイトに組み込むことが可能なメニューの一覧を示す図である。
【図17】図17(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図18】図18(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図19】図19(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図20】図20(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図21】図21(a),(b)は、実施例2におけるポータルサイトデータ提供装置の構成を示す概略図である。
【図22】実施例4における発明の構成を示す概略図である。
【図23】図23(a)は、実施例4における料金チャージ装置の外観を示す図であり、図23(b)は、その構成を示す機能ブロック図である。
【図24】実施例4におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図である。
【図25】実施例4におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図であり、図24の続きを示すものである。
【図26】図26(a),(b)は、実施例5にて用いるメモリ媒体、非接触型メモリ媒体の構成を示す説明図である。
【図27】図27(a)〜(c)は、実施例5における使用例を示す説明図である。
【図28】実施例5におけるポータルサイトデータ提供装置2の動作を示すフローチャートである。
【図29】実施例5におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図である。
【図30】実施例5におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図であり、図29の続きを示すものである。
【符号の説明】
【0104】
1 携帯電話(携帯端末)
2 ポータルサイトデータ提供装置(携帯端末メモリ用データ書込装置)
3 ポータル管理サーバ(携帯端末メモリ用データ書込装置)
11 SIMカード(メモリ媒体)
31 ポータル管理データベース(携帯端末メモリ用データ書込装置)
102 料金チャージ装置(携帯端末メモリ用データ書込装置)
103 通信キャリアサーバ(携帯端末メモリ用データ書込装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末メモリ用データ書込装置にかかり、特に、携帯電話が作動する際に用いられる使用データを、携帯端末を操作することなくメモリ媒体に書き込むことが可能な携帯端末メモリ用データ書込装置、及び方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の用途は多様になっており、例えば、携帯電話では、インターネット接続を行いウェブサイトを閲覧すること、携帯電話を用いたキャッシング、電子チケットなど、種々の用途が可能になってきている。このとき、かかるサービスを提供する側は、携帯端末に記憶されている携帯電話を使用するユーザ固有の識別データなどを認証することを行っており、これにより、他人による不正利用を抑制している。
【0003】
特に、GSM形式の携帯電話では、ユーザ固有の識別データが記憶されたSIMカードを装着しているため、かかるカード内にユーザを特定して処理するデータ(通話料データなど)を記憶させることで、かかるデータは常に識別データと共に記憶されているため、その読み出し処理などが容易になり、かつ、セキュリティが保たれやすい。
【0004】
【特許文献1】特開2003−141154号公報
【特許文献2】特開2003−345827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、SIMカードなどの識別データが記憶されている携帯電話のメモリ媒体に、当該識別データと協働して使用されるデータを記憶するためには、カードライタを用いてオペレータが記録作業を行うか、あるいは、ユーザ自身が行う、ということが考えられる。さらには、携帯端末の通信機能を用いて、ネットワーク上の他のサーバから取得したデータを記憶させることも考えられる。
【0006】
しかしながら、SIMカードなどは重要なデータが記憶されているにもかかわらず、携帯電話の通信キャリアにてオペレータがその記憶領域を操作することとなると、そのカード内のデータが不必要に改ざんされたり、複製されるなどの問題が生じる。特に、SIMカードは、そのユーザの契約情報が記憶されているものであるから、これがたちまち複製されると、他人が利用することができ、その通話料などの請求が複製されたユーザのみにかかってしまい、多大な損害を被る。
【0007】
一方で、自己の責任にてユーザ自身がSIMカード内にデータの書き込みを行ってもよく、これにより種々のデータを記憶させることができるが、SIMカード内のデータ構成について知識がないと、誤って重要なデータを削除、変更してしまうという事態も生じうる、という問題がある。また、そのような書き換えをユーザ自身が行うには、携帯端末の操作同様に、操作が困難であるという問題が生じる。
【0008】
さらに、携帯電話の通信機能を用いてネットワーク上の他のサーバから取得したデータを記憶させるという場合には、表示画面の小さい表示部を介して、かつ、携帯電話のキー数が限られ当該キーの大きさが小さい操作部にて操作しなければならないため、操作が困難である、という問題が生じる。
【0009】
例えば、携帯電話の作動時に必要とされるデータとしては、通信料データや、ユーザがカスタマイズしたポータルサイトのURLデータが考えられる。具体的には、前者の場合、例えば、プリペイド方式携帯電話では、ある通信料に相当するカードを購入し、カードに記載された暗号を所定のダイヤル先に接続した状態で入力することにより、通信料の登録が完了する。そして、携帯電話内のSIMカードに通信料データが記憶され、通信する毎に減っていく、という構成となっている。
【0010】
また、後者のユーザ独自のポータルサイトを構成するという手法について、上記特許文献1乃至2に開示されている。これらは、いずれもポータルタイトを個人用にカスタマイズ可能な装置であって、ユーザ自身が頻繁にアクセスするサイトへのリンクのみを表示するポータルサイトを構築して、常にかかるサイトにアクセス、あるいは、そのようなサイト画面を表示することにより、容易にユーザが目的のサイトにアクセスすることが可能となる。
【0011】
しかしながら、上記通信料及びURLのケース共に、その準備段階として、携帯電話を操作しなければならず、依然として上記同様の問題が生じる。特に、携帯電話を購入したばかりのユーザにとってはポータルサイトをカスタマイズするという操作は困難であり、結局のところ予め用意されている通信キャリアや端末メーカのポータルサイトにアクセスすることとなり、上述した問題は解消されていない。
【0012】
本発明では、上記従来例の有する不都合を改善し、特に、識別データが記憶されたメモリ媒体に対して読み書きを行う際のセキュリティを確保しつつ、当該識別データが記憶されたメモリ媒体に、ユーザの識別データと協働する携帯端末の作動時に必要なデータを容易に記憶することができるシステム、を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するため、本発明に係る携帯端末メモリ用データ書込装置は、
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す機能と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む機能とを有するデータ読み書き手段と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込むことを特徴とするものである。
【0014】
このような構成を採ることにより、携帯端末のメモリ媒体に、ユーザ固有の識別データが記憶されているか否かが認証され、一致している場合のみ携帯端末が所定の動作を行う際に必要なデータの書き込みを行う。従って、メモリ媒体には、識別データと協働して作動する際に必要なデータが確実に記憶されるため、その後、記録されたデータを用いてユーザ固有のサービスを確実に受けることができる。また、他人にメモリ媒体内のデータを操作させて記憶させる必要も無く、また、ユーザ自身がメモリ媒体内の識別データを不必要に操作してしまうことを抑制することができ、セキュリティを確保しつつ、自己の端末のみに必要なデータを記憶させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。また、このような装置を用いることで、入力が困難である携帯端末に装備された操作部を操作することなく、容易にデータの記録を行うことができる。
【0015】
さらに前記使用データの内容を特定する書込データ特定情報を入力するための入力手段と、前記入力手段から入力される、ユーザが要求する前記書込データ特定情報を受け付ける書込データ特定情報受付手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令に基づいて、前記書込データ特定情報に対応する前記使用データを前記メモリ媒体に書込む構成としてもよい。
【0016】
これにより、ユーザは自己の希望するデータをデータ書込装置に備えられた入力手段を介して特定することができるため、キー数が限られていてかつ操作部や表示部が小さいことから操作の難しい携帯端末において操作を行う必要は無く、上述同様に確実にセキュリティを確保しつつ、容易に必要なデータを携帯端末に記憶させることができる。
【0017】
また、書込データ特定情報は、携帯端末のネットワーク接続における通信料金データである、こととすると望ましく、また、書込データ特定情報は、携帯端末を用いてネットワークに接続する際に表示されるポータルサイトの内容を特定するポータル特定情報である、こととするとよい。
【0018】
このように、携帯端末に必要な利用データは、例えば、プリペイド方式の携帯電話の通話料金データや、各ユーザが希望するポータルサイトのURLなどであることとすると、これらはユーザ毎に異なるデータであるため、これらを識別データと協働して作動させるべく、当該識別データの照合後に記憶することで、よりセキュリティの向上を図ることができる。
【0019】
さらに前記携帯端末は携帯電話であり、前記ユーザ固有の識別データは、ユーザ登録した携帯電話に対してユーザ毎に割り当てられる識別データであり、
前記データ照合手段は、前記メモリ媒体から読み出された前記識別データと、携帯電話の通信キャリアが保有するユーザ登録データとを照合する構成としてもよいものである。また、前記携帯端末はGSM方式の携帯電話であり、前記メモリ媒体は、SIMカードである構成としてもよいものである。
【0020】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末に着脱自在に装備され、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体であり、前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行う構成としてもよいものである。更には、前記メモリ媒体は、前記携帯端末に備え付けられ、データの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体であり、前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を非接触状態で行う構成としてもよいものである。この場合、前記非接触型メモリ媒体として、RFIDタグを用いることができる。
【0021】
更に前記メモリ媒体は、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体と、前記携帯端末に備え付けられてデータの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体とを併用したものであり、前記データ読み書き手段は、前記接触型メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行う機能と、前記読み込み及び書込み処理するデータを前記非接触型メモリ媒体に複写する機能を有する構成としてもよいものである。
【0022】
このような構成にすることにより、まず、識別データが記憶されたSIMカードなどのメモリ媒体が携帯端末から取り出されて照合処理が行われる場合に、一度、照合処理を行うとメモリ媒体に記憶されている識別データ等を非接触にて読み出し可能なRFIDタグなどの非接触型メモリ媒体に記憶しておく。そして、この非接触メモリ媒体を、携帯端末の外面に貼付するなど外部から読み取り可能なよう装着しておくことで、後のアクセス時には当該非接触メモリ媒体から識別データ等を読み出すことができる。従って、ユーザ照合時にSIMカードなどの媒体を毎回携帯端末から取り外すなどの不都合を抑制することができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0023】
さらに、携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、接触型メモリ媒体を用い、前記接触型メモリ媒体は、携帯端末から取外されて、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段に差し込まれ、その差し込まれた状態でデータの読出し及び書込みが行われる構成としてもよいものである。また、携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、非接触型メモリ媒体を用い、前記非接触型メモリ媒体は、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段と非接触状態で、データの読出し及び書込みが行われる構成としてもよいものである。
【0024】
本発明に係る携帯端末メモリ用データ書込装置を用いてデータの書込みを行うには、携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出し、前記メモリ媒体から読み出だされた前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力し、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込みを行う。
【0025】
本発明に係る携帯端末メモリ用データ書込装置を作動させるプログラムは、携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す処理と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む処理とをデータ読み書き手段に実行させる機能と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力する処理をデータ照合手段に実行させる機能と、
前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む処理を前記データ読み書き手段に実行させる機能とを有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、以上のように構成され機能するので、メモリ媒体には、識別データと協働して作動する際に必要なデータを確実に記憶することができ、このとき、個人の認証情報が記憶された携帯端末のメモリ媒体内のデータを他人に操作されること無く、また、ユーザ自身がメモリ媒体内の識別データを不必要に操作してしまうことを抑制することができ、セキュリティを確保して、自己の端末に必要なデータを確実に記憶させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明である携帯端末メモリ用データ書込装置は、携帯端末のメモリ媒体に記憶された識別データがユーザ登録されている場合に、携帯端末が作動する際に必要なデータをメモリ媒体に書き込む、というものである。以下、実施例1では、メモリ媒体に書き込むデータが、ユーザ毎にカスタマイズ可能なポータルサイトにアクセス可能なURLである場合を示し、かかる構成の変形例を実施例2,3に示す。また、実施例4では、メモリ媒体に書き込むデータが、携帯端末によるプリペイド方式の通信料金データである場合を示す。さらに、実施例5では、ユーザ認証処理の別の例を示す。
【0028】
本発明である携帯端末メモリ用データ書込装置は、携帯端末のメモリ媒体に記憶された識別データがユーザ登録されている場合に、携帯端末が作動する際に必要なデータをメモリ媒体に書き込む、というものである。以下、実施例1では、メモリ媒体に書き込むデータが、ユーザ毎にカスタマイズ可能なポータルサイトにアクセス可能なURLである場合を示し、かかる構成の変形例を実施例2,3に示す。また、実施例4では、メモリ媒体に書き込むデータが、携帯端末によるプリペイド方式の通信料金データである場合を示す。さらに、実施例5では、ユーザ認証処理の別の例を示す。
【実施例1】
【0029】
本発明の第一の実施例を、図1乃至図20を参照して説明する。図1乃至図3は、本発明の構成の概略を示すブロック図である。図4乃至図20は、本発明の動作を示すフローチャート等の動作説明図である。
【0030】
(全体構成)
図1に示すように、本発明である携帯端末メモリ用データ書込システムは、ユーザが所有する携帯端末である携帯電話1と、この携帯電話1のメモリ媒体に対して直接ポータルサイトデータを提供するポータルサイトデータ提供装置2と、このポータルサイトデータ提供装置2から提供されるデータやユーザ情報などを管理するネットワークNを介して接続されたポータル管理サーバ3と、ウェブサイトを開設してコンテンツを配信しているコンテンツサーバ4と、をから成る。そして、上記ポータルサイトデータ提供装置2及びポータル管理サーバ3が協働して作動することによって、後述するように、携帯電話1のメモリ媒体に記憶されているユーザの識別データがポータル管理サーバ3に登録されているユーザ登録データとして登録されている場合に、当該メモリ媒体にポータルサイトのURLを記憶する、というように携帯端末メモリ用データ書込装置として作動する。
【0031】
ここで、本システムにおける動作概略を説明する。まず、携帯電話1のユーザは、携帯電話1を初めて契約してその利用を開始する際に、当該携帯電話1に組み込まれるSIMカードなどのメモリ媒体をポータルサイトデータ提供装置2のカードリーダライタに差し込む。その後、ポータルサイトデータ提供装置2では、SIMカードから読み出した識別データが、ポータル管理サーバ3のポータル管理データベース31にユーザ登録されている場合に、ディスプレイ上で自己の希望するウェブサイトを選択して、かかるサイトへのリンクがメニューとして表示されるポータルサイトのURLをメモリ媒体に記憶させる。これにより、ユーザは、自己の識別データと共にURLにアクセスすることにより、アクセスしているユーザをURLの接続先に通知することができ、自身固有のポータルサイトを表示させることができる。これにより、予め設定しておいた内容の自己に最適なポータルサイトを利用することができるため、インターネット接続時の利便性のさらなる向上を図ることができる。以下、各構成、すなわち、各コンピュータについて詳述する。
【0032】
(携帯電話)
携帯電話1は、所定のユーザが有する携帯端末であって、ネットワーク接続機能を備えていることにより、種々のウェブサーバにアクセス可能であり、種々のコンテンツを取得可能なものである。そして、携帯電話1には、予め基本的なネットワーク接続機能が備えられているが、いかなるポータルサイトにアクセス可能か否かは不明である。
【0033】
また、携帯電話1は、特に、GSM方式の電話機である。このGSM方式は、主にヨーロッパで用いられており、SIMカードと呼ばれる加入者を識別判断する方式のものである。また、このSIMカードとは、Subscriber Identify Module(加入者識別モジュール)の略でGSMサービスに加入すると発行され、GSM方式の電話機にセットして使用することができる。このSIMカードには、個々のカードに固有のSIM_IDと、加入者の情報である電話番号、さらには、暗証番号となるPINコードなどが記憶されている。そして、GSM方式の電話機はこのSIMカードをセットして初めて使用できるという仕組みになっている。
【0034】
また、携帯電話1には、インターネットに接続したときに、ポータルサイトへのアドレスデータが予め記憶されている場合には、かかるアドレスデータを読み出して、そのURLにアクセスする機能を有する。そして、例えばポータルサイトのURLは、SIMカード内に記憶されており、当該SIMカード内の特定領域内のURLを読み出して、ポータルサイトにアクセスする機能を有する。このSIMカードに記憶されるURLは、後述するように、SIMカードがポータルサイトデータ提供装置に予め挿入されて、記憶される。
【0035】
但し、携帯電話端末によっては、上述したようにSIMカードに記憶されたURLを読み出さないものも存在する。従って、ユーザの端末機種によっては、ショートメールサービス(SMS)にて配信されたURLを端末内のメモリに記憶し、かかるURLを参照してポータルサーバにアクセスする機能を有する。
【0036】
(ポータルサイトデータ提供装置)
図2に、ポータルサイトデータ提供装置2を示す。図2(a)は、その外観の一例であって、図2(b)はその構成を示す機能ブロック図である。なお、ポータルサイトデータ提供装置2は、例えば、携帯電話販売店やコンビニエンスストアなどに設置される。
【0037】
このポータルサイトデータ提供装置2は、上部にタッチパネル26(入力手段)としての役割を果たすディスプレイ21(表示手段)と、携帯電話1のSIMカード11がカードホルダ11aに装着された状態で挿入され、当該SIMカード11の記憶領域に対してデータの読み書きを行うカードリーダライタ22(データ読み書き手段)と、を備えている。また、その内部は、コンピュータにて構成されていて、演算部であるCPU23と、記憶部であるメモリ24あるいはハードディスクとが備えられている。さらには、この装置はネットワークNを介して他のコンピュータに接続可能であり、これを実現するための通信装置である通信部25を備えている。
【0038】
そして、CPU23には、メモリ24に予め記憶されたプログラム24aが読み出されて組み込まれることにより、以下に示す各処理部が構築され、また、以下の動作説明時に説明する処理が実現される。すなわち、CPU23には、通信部25を介して他のコンピュータとの通信を行う通信処理部23aと、カードリーダライタ22に挿入されたSIMカードに対して読み書き動作を行うリードライト処理部23bと、ユーザからの入力に応じて希望するポータルサイトを設定するポータル編集部23cと、ユーザにポータルサイトの構成などを表示して希望を要求する表示制御部23dと、タッチパネルから成る入力部26からの入力データを受け付ける入力受付部23eと、が構築されている。
【0039】
特に、表示制御部23dは、ポータルサイトの内容、すなわち、予めポータルサイトを介してアクセス可能な種々のウェブサイトに関する情報を含むポータル内容情報を、後述するポータル管理サーバから受信して、ディスプレイに表示する。また、上記ポータル編集部23cは、入力受付部23eを介して表示制御部23dによる表示に応じてユーザにて選択されるポータルサイトを構成するウェブサイトの特定情報を含むポータル情報を受け付ける(書込データ特定情報受付手段)。なお、このポータル情報とは、ポータルサイトの内容を特定するデータであり、これに対応するサイトにアクセスするためのURLが後述するようにSIMカードに書き込まれる。さらに、このポータル編集部23cは、受け付けたポータル情報を、リードライト処理部23bにてカードリーダライタ22に挿入されたSIMカード11から読み出されたユーザ固有の識別データであるSIM_IDを含めて、ポータル管理サーバに送信する(ポータル情報送信手段)。
【0040】
また、リードライト処理部23b(データ読み書き手段)は、上述したようにSIMカードからSIM_IDの読み出しを行うと共に(識別データ読出手段)、このSIM_IDが予め登録されているか否かの照合を行う(データ照合手段)。また、識別データが登録データと一致した場合には、ポータル情報が確定したユーザのSIMカード11に、ポータルサイトへのアドレスデータと成るURLを書き込む(アドレスデータ記憶手段)。なお、このアドレスデータは、ポータル管理サーバ3に記憶されている予め定められたURLデータである。但し、後述するように、このURLが実際にSIMカードに書き込まれる際には、当該URLにSIM_IDなどの識別データが加えられる。すなわち、後にURLにアクセスする際には、ユーザの識別データであるSIM_IDと共にアクセス先のウェブサーバに送信されることとなる。
【0041】
但し、上記リードライト処理部23bにて行われるデータ照合処理は、後述するようにポータル管理サーバ3にて行われてもよい。かかる場合には、ポータル管理データベース31内にユーザ登録データが予め記憶されており、かかるデータと照合される。なお、以下に説明する動作説明時には、ポータル管理サーバ3にて照合が行われる例を説明している。
【0042】
また、上述したポータル情報は、ポータル管理サーバ3にてポータルサイトの構築が行われる際に参照される。すなわち、このポータル情報に基づいてポータルサイトの構築が行われる。そして、アクセスしてきたユーザに対応したポータルサイトの構築が行われ、その携帯電話1にポータルサイト情報を送信する。なお、CPUによる各処理については動作説明時に詳述する。
【0043】
ここで、本発明におけるポータルサイトとは、携帯端末1にてインターネット接続を開始する際に必ず表示されるサイトである。なお、一般的には、通信キャリアが開設するポータルサイトや、端末メーカが提供するサイト、さらには、各種検索エンジンを搭載したポータルサイトなどがある。但し、本発明では、ポータルサイトは必ずしもウェブサイトであることに限定されない。インターネット接続を開始する際に必ず表示される画面データであって、携帯端末に記憶されているデータであってもよい。
【0044】
(ポータル管理サーバ)
ポータル管理サーバ3は、上述したように、ポータルサイトデータ提供装置2に対して種々のデータを提供し、ユーザによってカスタマイズされたポータルサイトに関するデータを管理するサーバである。なお、図1には、記憶装置であるポータル管理データベース31をポータル管理サーバ3と分離して図示しているが、サーバコンピュータであるポータル管理サーバ内に記憶されていてもよい。かかるポータル管理サーバ3(ポータル管理データベースを含む)の構成を、図3の機能ブロック図を参照して説明する。
【0045】
そして、ポータル管理サーバ3のCPUには、特定のプログラムが組み込まれることにより、ポータルサイトデータ提供装置2に供給して当該装置2のディスプレイ21に表示させるデータや、ユーザごとのポータルサイトを特定するポータル情報など、種々のデータを管理する機能を有している。具体的には、ポータルサイトデータ提供装置2とのデータの送受信及び携帯電話1からのアクセスに応じて構築したポータルサイトの配信を行う送受信部32e、SIMカードから読み出されたPINコードやユーザ固有の識別データであるSIM_IDがユーザ登録されているかを調べるユーザ認証部32a、ユーザごとに設定されるポータルの構成であるポータル情報を管理するポータル管理部32b、ポータル情報に基づいてポータルサイトの構築を行うポータルサイト構築部32c、さらには、ポータルに組み込むことのできるコンテンツ(ウェブサイト)を管理するコンテンツ管理部32d、が構築されている。
【0046】
これに伴い、ポータル管理データベース31には、既にシステムを利用したことがあり登録されているユーザの登録情報を記憶するユーザデータ記憶部31a、ポータルサイトを構築するための素材などのデータが記憶されたポータルサイト構築データ記憶部31b、ユーザごとのポータルサイトの構成を示すユーザ別ポータル情報記憶部31c、ユーザの携帯端末1に対して配信されるコンテンツが記憶されたコンテンツ記憶部31d、さらには、ポータルサイトデータ提供装置2にて表示される画面情報やその制御プログラムなどを含む提供装置用データ記憶部31e、が構築されている。なお、この提供装置用データ記憶部31eには、ポータルサイトのアドレス先となるポータル管理サーバ3自身が開設しているサイトのURLが記憶されており、かかるURLはポータルサイトデータ提供装置2に供給されて、当該装置2にて携帯電話1のSIMカード11に書き込まれる。なお、各処理部による機能やデータの内容については、動作説明時に詳述する。ここで、上記ユーザ認証部32aは、上述したポータルサイトデータ提供装置2のデータ照合手段として作動し、照合結果を出力する。
【0047】
(動作)
次に、上述したシステムの動作を、図4乃至図20を参照して説明する。図4は、ポータルサイトデータ提供装置2の動作を示すフローチャートであり、図5は、その処理の一部であるポータル情報編集処理の動作を示すフローチャートである。また、図6はポータル管理サーバ3の動作を示すフローチャートであり、図7は、その処理の一部であるポータルサイト配信処理の動作を示すフローチャートである。図8乃至図11は、システム全体の動作を示すシーケンス図である。図12乃至図20は、ポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイ21に表示される画面を示す図である。以下、主に、図8乃至図11のシーケンス図に沿ってシステム全体の動作を説明する。そして、同時に、その詳細な動作を他の図を参照して説明する。
【0048】
(ポータルサイト提供装置の動作)
まず、携帯電話1のユーザは、携帯電話1を新規に契約すると、これに用いるSIMカード11を取得する。そして、初期状態では、SIMカード11は、カードホルダ11aに取り付けられた状態になっている。なお、以下では、新規に契約したユーザを主に説明するが、既に本システムを利用したことがあるユーザについても説明する。その場合には、SIMカード11を別途カードホルダ11aに装着して、ポータルサイトデータ提供装置2に挿入する。
【0049】
ユーザは、SIMカード11に自己の希望するポータルサイトのアドレスデータを記憶させるべく、ポータルサイトデータ提供装置2を用いる。なお、ポータルサイトデータ提供装置2の動作は、ポータル管理サーバ3の提供装置用データ記憶部31eに記憶されているデータが送受信部32eを介して提供され(図8のステップS101)、CPU23に組み込まれることにより実現できる。例えば、ディスプレイに表示される画面データや、選択可能なポータルサイトのコース、各コースの内容、ポータルサイトに追加することが可能なウェブサイトに関するデータ、さらには、ポータルサイトにアクセスするためのアドレスデータも、ポータル管理サーバ3からポータルサイトデータ提供装置2に送信される。
【0050】
そして、ユーザがポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイ21に触れると、まず、ポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイ21には、オープニング画面として、図12(a)に示すような画面が表示されている。そして、ユーザは、この画面の中央下に表示されているように、SIMカード挿入指示に従って(図8のステップS102)、SIMカードをカードリーダライタ22(図2(a)参照)に挿入する(図8のステップS103,S104)。なお、オープニング画面において、画面左下に位置するボタンを選択すると、図12(b)に示すように、ポータルサイトに組み込むことが可能なコンテンツの新着情報が表示される。これらのコンテンツ新着情報も、ポータル管理サーバ3(コンテンツデータ記憶部31d)から提供されるものである。
【0051】
続いて、SIMカードが挿入されたポータルサイトデータ提供装置2は、図13(a)に示すように、ユーザUに対してSIMカードのPINコードの入力を要求する(図8のステップS105)。そしてこれに応答してユーザがPINコードを入力すると(図8のステップS106)、これをポータルサイトデータ提供装置2では記憶保持すると共に、カードリーダライタ22に挿入されているSIMカード内に記憶されているPINコードを読み出し(図8のステップS107,S108)、ユーザにて入力されたものと一致しているか否かを調べる(図8のステップS109)。これにより、SIMカードユーザの認証処理が行われ(図4のステップS1)、SIMカードの保有者による適切な利用が図られ、セキュリティの向上を図ることができる。
【0052】
続いて、本人による操作であることがわかると、挿入されているSIMカードからユーザ固有のデータである「SIM_ID」を読み出す(識別データ読出工程、図8のステップS110,S111)。その後、読み出された情報は、ポータル管理サーバ3に送信され(図8のステップS112)、かかるSIM_IDが登録ユーザとして登録されているか否かの照合を行う(データ照合工程、図8のステップS112)。このとき、ユーザの照合は、ポータル管理サーバ3にデータが送信され、当該サーバ3内のユーザデータ記憶部3に記憶されているか否かで行われる(図8のステップS113,S114)。但し、このユーザ照合は、携帯端末の通信キャリアのサーバにて行われてもよい。すなわち、SIM_IDが通信キャリアサーバに送信され、予め通信契約をしているユーザデータベースと照合することによって行ってもよい。
【0053】
なお、ポータル管理サーバ3に登録がない場合には、このとき、新たにSIM_ID、及び、PINコードを、登録ユーザとしてユーザデータ記憶部31aに記憶し、これにより、照合が完了してものとする。このようにしてユーザ認証処理が行われる(図4のステップS2)。そして、この認証処理が終了すると、ユーザのポータルサイトの編集処理が行われる(図4のステップS3)。かかる編集処理については、図5も参照して詳細に説明する。
【0054】
まず、上記読み出したSIM_IDが、ポータル管理サーバ3のユーザデータ記憶部31a内の登録ユーザデータを参照して、既に登録しているユーザであることがわかると(図5のステップS11)、SIM_IDをキーに、かかるユーザが現在契約しているポータルサイトのポータル情報をユーザ別ポータル情報記憶部31cから読み出して、この内容を確認的に表示する画面が示される(図13(b)参照、図5のステップS12)。これに対してポータルサイトの内容に変更がなければ(図5のステップS13にて否定判断)、現時点でのポータルサイトでよいか否かの確認へと進む(図5のステップS25)。一方、変更要求がなされ(図5のステップS13にて肯定判断)、ポータルサイトのコースを変更しない場合には(図5のステップS14にて否定判断)、後述するステップS19に進み、コースを変更する場合には(図5のステップS14にて肯定判断)、未契約の場合と同様の処理に進み、図14(a)に示すように、ポータルサイトのコース一覧が表示される(図5のステップS15、図9のステップS121)。なお、ポータルサイトのコースとは、予めポータルサイトの内容が定められた基本的なものがいくつか用意されており、各コース毎にアクセス可能なウェブサイトの種類が異なる。
【0055】
ここで、各コースの内容を知りたい場合には、コース説明要求ボタンを選択することで(図5のステップS16にて肯定判断)、各コースに予め含められているリンクの内容(リンクされているウェブサイト一覧)が表示される(図5のステップS17)。なお、ここでは、「Smart Pack」を選択したとすると(図5のステップS18にて肯定判断、図9のステップS122)、図14(b)に示すように、その選択したコースに予め含まれているコンテンツの表示がなされる(図5のステップS19、図9のステップS123)。
【0056】
これに対して、ユーザは、上記選択したコースの内容の変更を希望する場合には、コンテンツの編集要求を行う(図5のステップS20にて肯定判断、図9のステップS124)。この編集要求に応じて、ポータルサイトデータ提供装置2は、図15(a)に示すようなコンテンツの一覧画面を表示する(図5のステップS21、図9のステップS125)。そして、これに対してユーザは、コンテンツを追加する場合には、コンテンツを選択する旨の情報をポータルサイトデータ提供装置2に入力する(図5のステップS22にて肯定判断、図9のステップS126)。例えば、図15(a)に示す各コンテンツの表示をマウスでクリックすることにより、現在選択しているコースの欄にチェックボックスにて選択することで、当該コースのポータルサイトに表示されるリンクを新たに追加することができる(図5のステップS23)。このとき、各コンテンツの内容を知りたい場合には、図15(b)に示すように、「sample」ボタンを押下することで、当該コンテンツにて表示される画面の一例や当該コンテンツの説明データが表示される。なお、このときのコンテンツデータは、はじめにポータル管理サーバ3から送信されたものでもよく、あるいは、ユーザにて選択される毎に、ポータルサイトデータ提供装置2にて表示するデータをポータル管理サーバ3から要求してもよい。なお、本実施例にてポータルサイトに追加できるコンテンツは、例えば、図16に示すものがあり、これらはトップカテゴリーの階層下にそれぞれ位置するよう存在している。すなわち、ポータルサイトとして表示すると、まず、トップページに6つのカテゴリーが現れ、各カテゴリーを選択すると、そのカテゴリーの中で選択したメニューが現れることとなる。
【0057】
そして、ポータルサイトデータ提供装置2は、ユーザからコンテンツを選択する情報を受け取ると、これらの内容を反映したポータルサイトのメニュー、例えば、追加されたコンテンツの内容(図17(a))や、これらが組み込まれたポータルサイトのメニュー一覧(図17(b))を表示する(図5のステップS24、図9のステップS127)。また、さらにユーザがこれを見てコンテンツの変更を希望する際には、また、コンテンツの編集(変更)要求を入力して、上述したように、コンテンツの追加や削除を行う(図5のステップS25にて否定判断)。
【0058】
そして、コンテンツの編集が終了すると、ユーザはポータルサイトデータ提供装置の画面上で、「OK」ボタンを押す。すると、図18(a)又は図18(b)に示すように、ユーザが選択したポータルサイトの内容が表され、これに最終的に決定することで(図9のステップS128)、これまでに選択してきたポータルサイト、すなわち、各コンテンツサイトをメニューに含むポータルサイトが決定される(図5のステップS26)。なお、このとき、最終決定前に図19(a)に示すように、ユーザが使用する携帯電話の端末の種類の問い合わせ画面が表示され、これに対してユーザは端末情報を入力する。すると、かかる情報も反映された確認画面(図18(b))が表示される。
【0059】
その後、ポータルサイトデータ記憶装置2では、上記決定したポータルサイトを選定する情報、すなわち、ポータル情報がポータル管理サーバ3に登録される(図4のステップS4)。そして、ユーザにて決定されたポータルサイトのメニュー情報や、これに追加されるコンテンツ情報を含むポータル情報、さらには、端末情報が、SIM_IDと共にポータルサイトデータ提供装置2からポータル管理サーバ3に送信され(図9のステップS129)、ポータル管理サーバ3ではSIM_IDと共にこれがユーザ別ポータル情報記憶部21cに登録される(図9のステップS130)。そして、ポータル管理サーバ3からの応答を得ると、ポータルサイトデータ提供装置2では、ポータル管理サーバ3から送信されたポータルサイトへのURLを読み出し(図9のステップS132)、あるいは、このときに初めてポータル管理サーバ3からURLを取得し、当該URLの末尾にSIM_IDを暗号化して付加して(図9のステップS133)、SIMカードに書き込む(データ書込工程、図9のステップS134)。これにより、SIMカードに書き込まれたURLは、末尾にSIM_IDが付加されていることから、ユーザごとに固有のURLとなる。但し、このとき、SIMカードに書き込まれるURLに、SIM_IDが付加されなくてもよい。その場合には、後述するように携帯電話1にてURLにアクセスすると同時に、アクセス先にSIM_IDも送信する。これにより、いかなるユーザからアクセスされたか、ということをアクセス先のサーバは認識することができ、ユーザ固有のポータルサイトを提供することができる。なお、このURLはポータル管理サーバ3にアクセスされるものである。
【0060】
ここで、上述したSIMカードへの記録中には、ポータルサイトデータ提供装置2のディスプレイには、図19(b)に示すような画面が表示され、実際にSIMカードにURLが書き込まれ(図9のステップS135)、書込みが終了した際に応答データを受信すると(図9のステップS136)、図20(a)に示すような書込み終了画面が表示され、その後、図20(b)に示すように、SIMカード取り出し指示画面が表示される(図9のステップS137)。
【0061】
これにより、ポータルサイトデータ提供装置2に表示される画面を見ながら容易に自己の希望するウェブサイトを含んだポータルサイトを設定することができ、かかるサイトへのURLを自己の携帯端末のメモリ媒体に記録させることができる。従って、携帯端末の小さい操作部を操作することなく、容易かつ迅速に、かかるデータを取得することができる。
【0062】
続いて、上述したように携帯電話1のメモリ媒体に、ユーザ専用のポータルサイトへのURLを記憶した後であって、かかるURLにアクセスしたときのシステム全体の動作、及び、ポータル管理サーバ3の動作を、図10乃至図11、及び図6乃至図7を参照して説明する。
【0063】
その前に、ユーザにてアクセスされるまであって、上記ポータルサイトデータ提供装置に対するポータル管理サーバ3の動作を、簡単に説明する。まず、ポータル管理サーバ3は、常にポータルサイトに追加することが可能なコンテンツを受け入れている。すなわち、他のコンテンツサーバ4、具体的には、コンテンツサーバ4の運営者からのアクセスを受けて、ポータルサイト追加要求を受け付けている。そして、ある条件を満たせば、ポータルサイトに追加可能なコンテンツサイトとして登録をし、かかるコンテンツサイトのURLや、内容を表すテキストデータ、サンプル画面データなどを、コンテンツデータ記憶部31dに記憶しておく(コンテンツ管理処理、図6のステップS31)。そして、かかるデータは、コンテンツ管理部32dで管理され、ポータルサイトデータ提供装置2に対して、当該装置2に表示される画面データやその表示を制御するプログラムと共に送信される(ポータルサイトデータ送信処理、図6のステップS32)。また、上述したように、ポータルサイトデータ提供装置2から送信される各ユーザにて選択設定されたポータルサイトの内容を表すポータル情報を、受信して登録するポータル情報登録・更新処理(図6のステップS33)が行われる。
【0064】
そして、その後、ユーザから携帯電話1にてアクセスがあると、当該ユーザ固有のポータルサイトを配信する処理を行う(図6のステップS34)。この動作を詳述する。まず、ユーザは、携帯電話1の機能が表示されているトップメニュー表示(図10のステップS151)の中からインターネット接続を選択すると(図10のステップS152)、携帯電話1端末自身はSIMカードから、上述したようにポータルサイトデータ提供装置2にて記録されたURLを読み出す(図10のステップS153,S154)。そして、このURLに基づいて、当該URLの接続先であるポータル管理サーバ3にアクセスする(図10のステップS155)。なお、携帯端末の機種によってはインターネットアクセス時にSIMカードに記憶されているURLを読み出さないものもあるので、上述したようにユーザにて入力された機種情報に基づいて、場合によってはポータル管理サーバ3がショートメールサービス(SMS)やEメールにて、上述したポータルサイトにアクセス可能なURLをユーザの携帯電話1に配信することとする。この場合には、ローカル領域に記憶されたURLを読み出し、これに基づいてアクセスする。
【0065】
そして、ポータル管理サーバ3は、携帯電話1からアクセスがあると(図7のステップS41にて肯定判断)、受信したURLの末尾に含められているSIM_IDを抽出する(図7のステップS42,図10のステップS156)。あるいは、URLと共にSIM_IDを受信する。そして、このSIM_IDを参照して、当該IDを有する、あるいは、当該IDに関連付けられたポータル情報を読み出す(図7のステップS43,図10のステップS157)。これにより、アクセスしてきたユーザのポータル情報を読み出すことができる。そして、読み出したポータル情報と、ポータルサイト構築データとに基づいて、ポータルサイトを構築する(図7のステップS44,図10のステップS158)。このとき、例えば、予め用意されたコースに変更が加えられていないポータルサイトであれば、かかるサイトが予めポータルサイト構築データとして用意されているので、これを用いる。また、追加コンテンツがある場合には、各コースのポータルサイトをベースにして、コンテンツデータ記憶部に記憶されているコンテンツサイトのアドレスデータであるリンクを追加して、個々のユーザに適したポータルサイトを構築する。そして、構築したポータルサイトのデータを、携帯電話1の表示部に表示するよう配信する(図7のステップS45,図10のステップS159)。このとき、上記ポータル情報には携帯電話1の機種に関する情報も含まれているので、構築する際に、各機種にて適切な画面表示となるよう画面サイズなどを調整して構築される。従って、携帯電話1では、ポータルサイトが適切に表示されることとなり、ユーザはこれを見ることができる(図10のステップS160)。
【0066】
続いて、表示されたポータルサイトからさらに各コンテンツサイトにアクセスしたときの処理動作を説明する(図6のステップS35)。まず、ユーザがポータルサイトの中からあるメニュー項目を選択し、これがサブカテゴリーであるとすると(図7のステップS46にて肯定判断)、当該サブカテゴリーに含まれるコンテンツサイトを表示したサブカテゴリーのページ(サイト)をポータル情報を参照して構築する(図7のステップS47)。そして、かかるページが配信される(図7のステップS48)。
【0067】
その後、ポータルサイトのメインページ、あるいは、サブページに表示されているコンテンツサイトへのリンクを選択すると(図7のステップS49にて肯定判断,図11のステップS171)、携帯電話1からコンテンツを要求するデータがポータル管理サーバ3に送信され(図11のステップS172)、これを受けたポータル管理サーバ3は、URLからユーザのSIM_IDを読み出す。このとき、既に読み出している場合には、バッファメモリ上にあるSIM_IDを取得する(図11のステップS173)。その後、選択されたコンテンツを利用する契約があるか否かを、SIM_IDと、コンテンツデータ記憶部31d内のデータとを参照して調べる(図7のステップS50、図11のステップS174)。そして、当該ユーザが契約していると判断される場合には(図5のステップS51にて肯定判断)、コンテンツURLに基づいてコンテンツサーバにアクセスして、必要とされるコンテンツを取得する(図7のステップS52,図11のステップS175)。そして、そのコンテンツを携帯電話1に配信することで(図7のステップS53,図11のステップS176)、ユーザは携帯電話1の表示部を介してコンテンツを閲覧することができる(図11のステップS177)。
【0068】
なお、上記では、コンテンツサーバから一度ポータル管理サーバにコンテンツを受信して、これを携帯電話1に配信している。このようにすることで、ポータル管理サーバ3がプロキシサーバとしての役割を果たすため、迅速なデータ送受信を行うことができ、かつ、有料のサイトである場合には、上述したように、ポータルサイトデータ提供装置2にてポータルサイトを選択する際に課金することができ、コンテンツサイトごとに契約及び課金に対応することが抑制される。
【0069】
このようにすることにより、ユーザは自己が希望するポータルサイトの内容をポータルサイトデータ提供装置2にて入力することができ、そして、その内容が反映されるポータルサイトへのURLが自動的にSIMカードなどの記憶媒体に記憶される。従って、目的のポータルサイトにアクセス可能なURLのみが携帯端末のメモリに記憶されることとなり、また、容易にオリジナルなポータルサイトを作成することができる。特に、自己の識別番号と共にポータルサイトへのURLを記憶しておくことで、URLに基づいてアクセスしたときに自動的に識別データがポータル管理サーバ3に送信され、これにより、当該ポータル管理サーバ3がアクセスしてきたユーザを認識することができ、当該ユーザ固有のポータルサイトを構築して、これを配信することができるため、ユーザの利便性が増すと共に、当該ユーザにのみ表示されるため、セキュリティの向上を図ることができる。
【0070】
ここで、上記実施例では、ポータルサイトデータ提供装置にてユーザが選択特定するポータルサイトは、当該サイトからのリンク先であるウェブサイト(コンテンツ)までも選択できる場合を例示したが、必ずしもこれに限定されない。単に、複数のポータルサイト(当該サイトがポータル管理サーバ3にあることに限定されない)が用意されていて、このうち、一つのポータルサイトを選択し、そのURLがSIMカードに記憶されてもよい。このようにしても、ユーザが希望するポータルサイトのURLを、携帯端末を操作せずに取得することができ、その後の操作が容易となる。なお、URLが記憶される携帯電話のメモリ媒体はSIMカードであることに限定されない。SDカードなどの他のメモリ媒体でもよい。
【実施例2】
【0071】
次に、本発明の第2の実施例について図21を参照して説明する。本実施例においては、上記実施例1とは、ポータルサイトデータ提供装置2が備えるデータ読み書き手段の構成が異なる。すなわち、図2(a),(b)に示すように、カードリーダライタ22にて構成されておらず、例えば、携帯電話1と赤外線通信にて当該携帯電話1に内蔵されるメモリ媒体に対してデータの読み書きを行う赤外線ポート22’(図21(a)参照)などの被接触型近距離通信や、携帯電話1に備えられている接続端子に接続される接続手段22”(図21(b)参照)などにより構成されていてもよい。このように、携帯電話1からSIMカードなどのメモリ媒体を着脱することなく、ポータルサイトデータを記憶させることができるため、さらなる利便性の向上を図ることができる。
【実施例3】
【0072】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本実施例においては、ポータルサイトデータ提供装置2にて携帯電話のメモリ媒体に記憶されるデータは、ポータルサイトのURLではなく、ローカルにポータルサイトを構築するポータル画面データである点で上記実施例とは異なる。
【0073】
このため、本実施例では、ポータルサイトデータ提供装置2が、ポータル画面データを構築するためのポータル画面データを記憶しており、また、ユーザから入力されたポータル情報に基づいてポータル画面データを構築するポータル画面データ構築処理部がCPUに構築されている。そして、この構築したポータル画面データを携帯電話1のメモリ媒体であるSIMカードや、直接携帯電話に対してその内蔵メモリに記憶する。
【0074】
これにより、ユーザにて選択された種々のウェブサイトへのアドレスデータのリンクが集められたポータル画面データが構築され、これが携帯端末に記憶される。従って、自己の選択したメニューであるウェブサイトへのリンクが表示されたポータル画面が携帯端末上に表示されるため、携帯端末にて事前に操作して自己の希望するサイトへのリンクが用意されたポータルサイトを設定しておくことなく、ネットワーク接続時に自己の利用しやすいポータル画面が表示され、これに表示されている各サイトへのアクセスが可能となる。
【0075】
そして、かかるポータルサイトにユーザ認証を有する登録制のウェブサイトが含まれている場合には、この登録制のウェブサイトにアクセスしたときに、ポータル画面データが記憶されているSIMカードからユーザの識別データであるSIM_IDが読み出されて当該ウェブサイトに送信される。従って、ユーザ認証によるセキュリティを確保しつつ、そのユーザ認証処理が容易になり、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【実施例4】
【0076】
次に、本発明の第4の実施例について、図22乃至図25を参照して説明する。実施例4における携帯端末メモリ用データ書込システムは、ユーザが所有する携帯端末である携帯電話1と、この携帯電話101に通信料金を入金することができる料金チャージ装置102、この料金チャージ装置102にネットワークを介して接続された通信キャリアサーバ103とを備えている。そして、料金チャージ装置102及び通信キャリアサーバ103によって、メモリ媒体に記憶されているユーザの識別データがポータル管理サーバ103に登録されているユーザ登録データとして登録されている場合に、当該メモリ媒体に料金入金情報が記憶される、というように携帯端末メモリ用データ書込装置としての機能を果たす。
【0077】
これに伴い、通信キャリア内、すなわち、通信キャリアサーバ103に接続されたユーザデータベース131には、携帯電話に契約したユーザの登録データについても記憶されている。また、料金チャージ装置2のCPU122には、チャージ処理部123cが備えられており、リードライト処理部123bによるメモリ媒体から読み出した識別データの照合、そして、データ記憶処理が行われる。
【0078】
(動作)
まず、携帯電話101のユーザは、携帯電話1を新規に契約すると、これに用いるSIMカード111を取得する。そして、初期状態では、SIMカード111は、カードホルダ11aに取り付けられた状態になっている。なお、以下では、新規に契約したユーザを主に説明するが、既に本システムを利用したことがあるユーザについても説明する。その場合には、SIMカード111を別途カードホルダ111aに装着して、ポータルサイトデータ提供装置102に挿入する。
【0079】
ユーザは、SIMカード111に自己の希望する通信料金を入金すべく、料金チャージ装置102を用いる。なお、料金チャージ装置102の動作は、予め記憶されているプログラムにより実現される。但し、この料金チャージ装置102を管理する他のコンピュータがネットワークN上に存在し、かかるコンピュータからプログラムが提供されてもよい。
【0080】
そして、ユーザが料金チャージ装置102のディスプレイ121に触れると、まず、料金チャージ装置102のディスプレイ121には、SIMカードの挿入を要求する画面が示され(ステップS201)、かかるSIMカード挿入指示に従ってSIMカードをカードリーダライタ122(図23(a)参照)に挿入する(ステップS202,S203)。すると、SIMカードが挿入された料金チャージ装置102からは、ユーザUに対してSIMカードのPINコードの入力が要求される(ステップS204)。そして、これに応答してユーザがPINコードを入力すると(ステップS205)、これを料金チャージ装置102では記憶保持すると共に、カードリーダライタ122に挿入されているSIMカード内に記憶されているPINコードを読み出し(ステップS206,S207)、ユーザにて入力されたものと一致しているか否かを調べる(ステップS208)。これにより、SIMカードユーザの認証処理が行われ、SIMカードの保有者による適切な利用が図られ、セキュリティの向上を図ることができる。
【0081】
続いて、本人による操作であることがわかると、挿入されているSIMカードから個々に固有のデータである「SIM_ID」を読み出す(ステップS209,S210)。その後、読み出された情報は、通信キャリアサーバ103に送信され(ステップS211)、SIM_IDが通信キャリアサーバ103に登録されているか否か、照合要求を行う。すると、通信キャリアサーバ103では、すでに携帯電話の利用契約を済ませたユーザであるか否かを照合することができ、その結果を料金チャージ装置102に通知する(ステップS212,S213)。このとき、料金チャージ装置102では、ユーザ契約を確認できないユーザに対しては、通信料金チャージは行わない。
【0082】
そして、SIM_IDが通信キャリアサーバ103に登録されている場合には、続いて、チャージする通信料金の入力を要求する画面が、料金チャージ装置102にて表示される(ステップS221)。これに対して、ユーザは、料金チャージ装置102のタッチパネル126から、通信料として事前に入金する金額を入力する(ステップS222)。すると、これを受けた料金チャージ装置102は、かかる金額データをSIMカード111に書き込み(ステップS223)、当該SIMに記憶される(ステップS224)。その後、SIMカードから書き込み終了の応答を受けると(ステップS225)、料金チャージ装置102にはSIMカード取出指示が表示され(ステップS226)、これを受けてユーザはSIMカードを取り出す。なお、必要で有れば、入金すべく料金チャージ装置102に入力した額の現金を、当該料金チャージ装置102に投入する。
【0083】
その後、ユーザはSIMカードを携帯電話101に装着し、通話やネットワーク通信などの通信サービスを利用する。その際に、自ら発信した場合には、通信料が課金されるため、SIMカードに記憶された通信料金データから、利用した通信時間、あるいは、通信データ量に応じた通信料金が減算され、当該通信料金データが更新される。このとき、通信料金の減算処理は、携帯電話101にて通話時間等を考慮して行われてもよく、通信キャリアにて算出され通知された通信料が後に携帯電話101にて減算されてもよい。
【0084】
このようにすることにより、携帯端末のメモリ媒体に、契約ユーザであるか否かを表すSIM_ID(識別データ)が記憶されているか否かが認証され、一致している場合のみ事前に納める通信料の入金が可能となり、かかるデータがSIMカードに記憶される。従って、その後、通信時に必要となるSIM_IDと通信料とが、SIMカードから読み出されて通信キャリアに送信され、通信が実現される。このように、メモリ媒体には、識別データと協働して作動する際に必要なデータである通信料データが確実に記憶されるため、その後、記録された通信料データを用いてユーザは通話や通信を行うことができる。なお、かかるデータの書込の際に、他人にメモリ媒体内のデータを操作されること無く、また、ユーザ自身がメモリ媒体内の識別データを不必要に操作してしまうことを抑制することができ、セキュリティを確保して自己の端末に必要なデータを確実に記憶させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。また、このような装置を用いることで、入力が困難である携帯端末に装備された操作部を操作することなく、容易にデータ入力を行うことができる。
【実施例5】
【0085】
次に、本発明の第5の実施例を、図26乃至図30を参照して説明する。図26乃至図27は、本実施例の構成を示す説明図である。図28乃至図30は、本実施例の動作を示す図である。
【0086】
(構成)
本実施例では、上述同様に、ユーザの識別データが記憶されているメモリ媒体は、GSM方式の携帯電話にて用いられるSIMカードである。そしてこのSIMカードはリードライトが接触型のメモリ媒体であるが、これとは別に、本実施例では、さらに非接触にてデータの読み書きが可能なRFIDタグ12を用いる。このRFIDタグ12は、図26に示すように、粘着面を有し携帯電話1に貼付可能なRFID本体12が内蔵された薄いシール12aにて構成されている。そして、このRFIDシール12aは、SIMカード11を保護するカードホルダ11aに貼付されて備えられている。
【0087】
これに対応して、ポータルサイトデータ提供装置2には、カードホルダ11aに備えられたRFID12に対してデータを読み書き可能なRFIDリーダライタ22が構成されており、上述したSIMカードに対してデータの読み書きを行うリーダライタ22と一体的に構成されているか、あるいは、近接して備えられている。これにより、ポータルサイトデータ提供装置2は、上述したようにSIMカード11に対してデータの読み書きを行う際に当該SIMカード11内のデータをコピーし、これをRFIDリーダライタ22にて当該カードホルダ11aに備えられたRFIDシール12aに内蔵されたRFID本体12に書き込む。
【0088】
そして、このRFIDシール12aは、上述したようにSIMカード11内のデータがコピーされた後に、図27(a)に示すように、携帯電話1の裏面などにユーザにて貼付される。そして、これに対応して、実施例1に示したようなポータルサイトデータ提供装置2には、この非接触型メモリ媒体であるRFID12に対してデータの読み書きを行うRFIDリーダライタ222が別途備えられており、例えば、図27(b)に示すように、携帯電話1を載置する凹部(222)内に設けられる。これにより、かかる凹部(222)に載置された携帯電話1に貼付されたRFID12から種々のデータが読み出される。なお、上記符号222に示すRFIDリーダライタは、符号22に示す上述したSIMカードに対するカードリーダライタと共に備えられているRFIDリーダライタと同一のものでもよく、別個のものでもよい。
【0089】
そして、ポータルサイトデータ提供装置2では、RFID12が装着されている携帯電話1を認識すると、当該RFID12に記憶されているデータを読み出して、例えばSIM_IDが記憶されている場合には、これを読み出し、ポータル管理サーバ3に対して照合依頼を行う。そして、照合の結果、一致している場合には、上述したようにポータルサイトの構成の変更や、その他の処理ができるようログインを許可する。
【0090】
(動作)
次に、本実施例におけるシステムの動作、特に、ポータルサイトデータ提供装置2の動作を、図28乃至図30を参照して説明する。図28は、ポータルサイトデータ提供装置2の動作を示すフローチャートである。図29乃至図30は、システム全体の動作を示すシーケンス図である。
【0091】
まず、ポータルサイト提供装置2は、ユーザがSIMを新規に購入し、これに対して新たに自己のポータルサイトを作成するために、カードリーダライタ22にSIMカード11(カードホルダ11a)の挿入がされると(図28のステップS301にて肯定判断、図29のステップS401,S402)、当該SIMカード11の認証を行う。具体的には、上述したように、ユーザ及びSIMカードに対するピンコードの認証(図29のステップS403〜S407)、及び、SIMカードに対するSIM_IDの認証を行う(図29のステップS408〜S410)。このとき、認証処理は、ポータル管理サーバ3を用いて行われる(図29のステップS411〜S412)。
【0092】
続いて、認証が成功すると、ポータルサイトデータ提供装置2では、ユーザからの入力に応じてポータルサイトの編集を行い(図28のステップS303)、当該ポータルサイトにアクセス可能なアドレスデータ(URL)をカードリーダライタ22にて挿入されているSIMカード11に書き込む(図28にてステップS304)。
【0093】
続いて、カードリーダライタ22にて、SIMカード11内のSIM_IDや電話番号など、当該SIMに記憶されているデータを読み出して(図29のステップS413、S414)、これをカードホルダ11aに備えられたRFID本体12に書き込む(図28のステップS305、図29のステップS415、S416)。なお、このデータコピーは、上記URLがSIMカードに書き込まれる前、すなわち、SIMカードが挿入された直後に行われてもよい。
【0094】
その後、ユーザUは、カードリーダライタ22からSIMカード11が装着されたカードホルダ11aを取り出し(図30にてステップS422)、このカードホルダ11aからRFIDシール12aを剥がして携帯電話1に張り付ける(図30のステップS423、図27(a)参照)。
【0095】
そして、ユーザは、以前に登録した自己のポータルサイトの編集(カスタマイズ)を行う際には、ポータルサイトデータ提供装置2のRFIDリーダライタ222(凹部)に携帯電話1をセットするし(図30のステップS423、図27(b)参照)。これにより、ポータルサイトデータ提供装置2は携帯電話1に装着されたRFID本体12と通信可能な状態となる(図28のステップS301にて否定判断後、ステップS306で肯定判断)。
【0096】
その後は、RFIDリーダライタ222にてRFID12からPINコードとSIM_IDとの読み出しが行われ、ユーザの認証が携帯電話1に貼付されたRFID12を通じて行われる(図28のステップS307、図30のステップS424〜S432)。
【0097】
こうして、ユーザの認証が成功すると、ユーザはポータルサイトデータ提供装置2に対してログインが可能となり(図30のステップS433)、上述したようにポータルサイトの編集などが行われる。
【0098】
以上をまとめると、本実施例では、まず、識別データが記憶されたSIMカードなどのメモリ媒体が携帯端末から取り出されて照合処理が行われる場合に、一度、照合処理を行うとメモリ媒体に記憶されている識別データ等を非接触にて読み出し可能なRFIDタグなどの非接触型メモリ媒体に記憶しておく。そして、この非接触メモリ媒体を、携帯端末の外面に貼付するなど外部から読み取り可能なよう装着しておくことで、後のアクセス時には当該非接触メモリ媒体から識別データ等を読み出すことができる。従って、ユーザ照合時にSIMカードなどの媒体を毎回携帯端末から取り外すなどの不都合を抑制することができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。特に、SIMカード内のユーザ固有のデータをRFIDにコピーしてユーザ認証に用いることで、より精度の高いユーザ認証を行うことが可能となる。
【0099】
ここで、上記実施例では、ユーザがSIMカード内のデータなどユーザを特定するデータがコピーされたRFIDを用いて、システムにログインして自己のポータルサイトの編集を行う場合を説明したが、ログイン後に行う処理は上記のものに限定されない。例えば、自己の携帯電話1の前払い式の通話料をチャージする際に、RFIDを用いた認証によりログインしてもよい。
【0100】
また、上記ではRFID本体12がRFIDシール12aに内蔵されていて、これを携帯電話1に装着される場合を例示したが、必ずしもこのような形態にてRFIDが携帯電話1に装着されることに限定されない。例えば、図26(b)に示すように、SIMカード11自体にRFID本体12を内蔵、あるいは、装着してもよい。このようにしても、かかるSIMカード11が装着された携帯電話1にはSIMカード内のデータがコピーされたRFIDも装着されていることとなり、上述同様に当該携帯電話1から非接触にて識別データなどを読み出すことができ、SIMカードを取り出すなどの煩わしさを解消することができる。
【0101】
さらに、上記実施例では、携帯電話1に貼付したRFID12から当該RFID12に記憶されたデータをポータルサイトデータ提供装置2が読み出す場合を説明したが、当該ポータルサイトデータ提供装置2が携帯電話1に貼付された状態のRFID12に対して所定のデータを記憶する機能を有していてもよい。かかる場合には、携帯電話1には、貼付されたRFID12からデータを読み出す機能が備えられている。これにより、携帯電話1にRFID12を貼付した後であっても、このRFIDに対してデータの読み書きができるため、ポータルサイトデータ提供装置2のRFIDリーダライタ222が備えられている凹部に携帯電話1を載置するのみで、希望のコンテンツを当該ポータルサイトデータ提供装置2を介してRFID12に記憶させることが可能となる。そして、この取得したコンテンツを、携帯電話1がRFID12から読み出して、使用することも可能となる。従って、上述同様に、携帯電話1に所定の設置装置からデータを取得する際に、当該携帯電話に内蔵されるメモリであるSIMカードなどをその都度取り外す必要がなく、セキュリティの確保しつつ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、携帯端末のメモリ媒体に対して、ユーザ固有のポータルサイトにアクセス可能なURLや、プリペイド方式の携帯端末の通信を可能とする通信料金データなど、個々のユーザによって異なって使用されるデータをセキュリティを確保しつつ、記憶することができるため、ユーザの携帯端末の利便性の向上を図ることができ、産業上利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の構成を示す概略図である。
【図2】図2(a)は、ポータルサイトデータ提供装置の外観を示す図であり、図2b)は、その構成を示す機能ブロック図である。
【図3】ポータル管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】ポータルサイトデータ提供装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】ポータルサイトデータ提供装置による処理の一部であるポータル情報編集処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】ポータル管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】ポータル管理サーバによる処理の一部であるポータルサイト配信処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】システム全体の動作を示すシーケンス図である。
【図9】システム全体の動作を示すシーケンス図であり、図8の続きを示すものである。
【図10】システム全体の動作を示すシーケンス図であり、図9の続きを示すものである。
【図11】システム全体の動作を示すシーケンス図であり、図10の続きを示すものである。
【図12】図12(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図13】図13(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図14】図14(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図15】図15(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図16】ポータルサイトに組み込むことが可能なメニューの一覧を示す図である。
【図17】図17(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図18】図18(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図19】図19(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図20】図20(a),(b)は、ポータルサイトデータ提供装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図21】図21(a),(b)は、実施例2におけるポータルサイトデータ提供装置の構成を示す概略図である。
【図22】実施例4における発明の構成を示す概略図である。
【図23】図23(a)は、実施例4における料金チャージ装置の外観を示す図であり、図23(b)は、その構成を示す機能ブロック図である。
【図24】実施例4におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図である。
【図25】実施例4におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図であり、図24の続きを示すものである。
【図26】図26(a),(b)は、実施例5にて用いるメモリ媒体、非接触型メモリ媒体の構成を示す説明図である。
【図27】図27(a)〜(c)は、実施例5における使用例を示す説明図である。
【図28】実施例5におけるポータルサイトデータ提供装置2の動作を示すフローチャートである。
【図29】実施例5におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図である。
【図30】実施例5におけるシステム全体の動作を示すシーケンス図であり、図29の続きを示すものである。
【符号の説明】
【0104】
1 携帯電話(携帯端末)
2 ポータルサイトデータ提供装置(携帯端末メモリ用データ書込装置)
3 ポータル管理サーバ(携帯端末メモリ用データ書込装置)
11 SIMカード(メモリ媒体)
31 ポータル管理データベース(携帯端末メモリ用データ書込装置)
102 料金チャージ装置(携帯端末メモリ用データ書込装置)
103 通信キャリアサーバ(携帯端末メモリ用データ書込装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す機能と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む機能とを有するデータ読み書き手段と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込むことを特徴とする携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項2】
前記使用データの内容を特定する書込データ特定情報を入力するための入力手段と、
前記入力手段から入力される、ユーザが要求する前記書込データ特定情報を受け付ける書込データ特定情報受付手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令に基づいて、前記書込データ特定情報に対応する前記使用データを前記メモリ媒体に書込むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項3】
前記書込データ特定情報は、携帯端末のネットワーク接続における通信料金データであることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項4】
前記書込データ特定情報は、携帯端末を用いてネットワークに接続する際に表示されるポータルサイトの内容を特定するポータル特定情報であることを特徴とする請求項2記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項5】
前記携帯端末は携帯電話であり、
前記ユーザ固有の識別データは、ユーザ登録した携帯電話に対してユーザ毎に割り当てられる識別データであり、
前記データ照合手段は、前記メモリ媒体から読み出された前記識別データと、携帯電話の通信キャリアが保有するユーザ登録データとを照合することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項6】
前記携帯端末はGSM方式の携帯電話であり、
前記メモリ媒体は、SIMカードであることを特徴とする請求項5に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項7】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末に着脱自在に装備され、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体であり、
前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項8】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末に備え付けられ、データの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体であり、
前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を非接触状態で行うものであることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項9】
前記非接触型メモリ媒体は、RFIDタグであることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項10】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体と、前記携帯端末に備え付けられてデータの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体とを併用したものであり、
前記データ読み書き手段は、前記接触型メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行う機能と、前記読み込み及び書込み処理するデータを前記非接触型メモリ媒体に複写する機能を有することを請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項11】
携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、接触型メモリ媒体を用いており、
前記接触型メモリ媒体は、携帯端末から取外されて、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段に差し込まれ、その差し込まれた状態でデータの読出し及び書込みが行われることを特徴とすることを特徴とする携帯端末用メモリ媒体。
【請求項12】
携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、非接触型メモリ媒体を用いており、
前記非接触型メモリ媒体は、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段と非接触状態で、データの読出し及び書込みが行われることを特徴とすることを特徴とする携帯端末用メモリ媒体。
【請求項13】
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す読出ステップと、
前記読出ステップにて、前記メモリ媒体から読み出だされた前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合ステップと、
前記データ照合ステップからの前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む書込ステップとを有することを特徴とする携帯端末メモリ用データ書込方法。
【請求項14】
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す処理と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む処理とをデータ読み書き手段に実行させる機能と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力する処理をデータ照合手段に実行させる機能と、
前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む処理を前記データ読み書き手段に実行させる機能とを有することを特徴とする携帯端末メモリ用データ書込プログラム。
【請求項1】
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す機能と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む機能とを有するデータ読み書き手段と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込むことを特徴とする携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項2】
前記使用データの内容を特定する書込データ特定情報を入力するための入力手段と、
前記入力手段から入力される、ユーザが要求する前記書込データ特定情報を受け付ける書込データ特定情報受付手段とを含み、
前記データ読み書き手段は、前記書込み指令に基づいて、前記書込データ特定情報に対応する前記使用データを前記メモリ媒体に書込むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項3】
前記書込データ特定情報は、携帯端末のネットワーク接続における通信料金データであることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項4】
前記書込データ特定情報は、携帯端末を用いてネットワークに接続する際に表示されるポータルサイトの内容を特定するポータル特定情報であることを特徴とする請求項2記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項5】
前記携帯端末は携帯電話であり、
前記ユーザ固有の識別データは、ユーザ登録した携帯電話に対してユーザ毎に割り当てられる識別データであり、
前記データ照合手段は、前記メモリ媒体から読み出された前記識別データと、携帯電話の通信キャリアが保有するユーザ登録データとを照合することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項6】
前記携帯端末はGSM方式の携帯電話であり、
前記メモリ媒体は、SIMカードであることを特徴とする請求項5に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項7】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末に着脱自在に装備され、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体であり、
前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項8】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末に備え付けられ、データの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体であり、
前記データ読み書き手段は、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を非接触状態で行うものであることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項9】
前記非接触型メモリ媒体は、RFIDタグであることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項10】
前記メモリ媒体は、前記携帯端末から取外されて前記データ読み書き手段に差し込まれる接触型媒体と、前記携帯端末に備え付けられてデータの読み込み及び書き込みが非接触にて行われる非接触型媒体とを併用したものであり、
前記データ読み書き手段は、前記接触型メモリ媒体に接触して、前記メモリ媒体に対してデータの読み込み及び書込み処理を行う機能と、前記読み込み及び書込み処理するデータを前記非接触型メモリ媒体に複写する機能を有することを請求項1に記載の携帯端末メモリ用データ書込装置。
【請求項11】
携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、接触型メモリ媒体を用いており、
前記接触型メモリ媒体は、携帯端末から取外されて、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段に差し込まれ、その差し込まれた状態でデータの読出し及び書込みが行われることを特徴とすることを特徴とする携帯端末用メモリ媒体。
【請求項12】
携帯端末に必要なデータを保存する媒体として、非接触型メモリ媒体を用いており、
前記非接触型メモリ媒体は、データを読み出す機能とデータを書込み機能とを有するデータ読み書き手段と非接触状態で、データの読出し及び書込みが行われることを特徴とすることを特徴とする携帯端末用メモリ媒体。
【請求項13】
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す読出ステップと、
前記読出ステップにて、前記メモリ媒体から読み出だされた前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力するデータ照合ステップと、
前記データ照合ステップからの前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む書込ステップとを有することを特徴とする携帯端末メモリ用データ書込方法。
【請求項14】
携帯端末のメモリ媒体に記憶されたデータを読み出す処理と、前記携帯端末に必要な使用データを前記メモリ媒体に書き込む処理とをデータ読み書き手段に実行させる機能と、
前記データ読み書き手段が前記メモリ媒体から読み出した前記携帯端末のユーザ固有の識別データと、予め登録されたユーザ登録データとを照合し、データが一致した場合にのみ書込み指令を前記データ読み書き手段に出力する処理をデータ照合手段に実行させる機能と、
前記書込み指令の入力を条件として前記メモリ媒体に前記使用データを書き込む処理を前記データ読み書き手段に実行させる機能とを有することを特徴とする携帯端末メモリ用データ書込プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【国際公開番号】WO2005/081179
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【発行日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−510279(P2006−510279)
【国際出願番号】PCT/JP2005/002795
【国際出願日】平成17年2月22日(2005.2.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【発行日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【国際出願番号】PCT/JP2005/002795
【国際出願日】平成17年2月22日(2005.2.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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