説明

携帯端末

【課題】通信規制の発生時に適切な代替の通信手段を容易に確認することができる携帯端末を提供する。
【解決手段】Eメール処理部7において通信を準備しているとき若しくは開始するときに、Eメール通信が規制されていると通信規制判定部5において判定された場合、通信が規制されていない別の通信経路を用いる代替の通信手段の情報がユーザインターフェース部1に表示される。これにより、通信規制が発生した際にどの通信手段が有効であるかを容易に確認することができるため、代替の通信手段を使用する、あるいは通信を取りやめる等の判断をユーザが容易に行えるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電話機などの携帯端末係り、特に、音声通話や電子メールなどに対応する複数の通信手段を有する携帯端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
相手端末の種類や通信の状況などに応じて、通信方式や通信手段を切り換える技術が存在する。
【0003】
例えば特許文献1には、音声を文字へ変換する装置、文字を音声へ変換する装置、カナ漢字混じり文字をカナ文字に変換する装置を有する電子メール送受信システムが記載されている。このシステムでは、前記装置の中から電子メールを送受信する端末の種類に合った装置を選んで電子メールを変換し転送することにより、様々な種類の端末における電子メールの利用を実現している。
【0004】
特許文献1および2には、電子メールを送信するときに、その送信に先立って送信相手の通信装置の受信状態を確認し、その確認結果に応じて電子メールの送信方法を変更する通信装置が記載されている。
【0005】
また、文字通話(チャット)を行おうとして相手端末に拒否された場合や、相手端末が通信圏外に位置する等の理由により通信ができない場合、文字通話を同一の通信路のメール通信に切り替える通信システムが知られている。
【0006】
更に、相手端末が通信圏外に位置する等の理由により通話できない場合、相手端末に対して着信通知用の電子メールを送信する通信装置が知られている。
【0007】
その他、車の運転時などにおいて音声通話を禁止している端末に着信があった場合、その相手端末に対して電子メールによる通信であれば受信可能である旨を通知する機能を有した通信システムが知られている。
【0008】
【特許文献1】特開平9−130425号公報
【特許文献2】特開2003−78648号公報
【特許文献3】特開2003−78649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、近年の携帯電話機は、音声通話の他に、種々の通信機能を有しているものが一般的である。代表的な通信機能はインターネットを介したEメール通信機能であるが、その他にも、例えばSMS(short message service)と称される電子メール配送サービスに対応しているものが多い。SMSは、音声通話用の通信シーケンスを使って携帯電話同士の簡単なメッセージのやり取りを可能にするサービスであり、通信料金が安価に設定されていることから、多くのユーザを獲得している。
SMSでは、同じ事業者と契約している携帯電話機から携帯電話機へSMSの電子メール(以降、SMSメールと表記する)を送信する場合に、送信先の電話番号を指定してSMSメールの送信が行われる。このため、他の携帯電話機へ送信するSMSメールを作成する場合、ユーザはSMSメール用の特別なアドレスを入力する必要がない。また、他の携帯電話機から受信したSMSメールを開くと、送信元のメールアドレスとして、その携帯電話機の電話番号が表示される。
【0010】
他方、例えば携帯電話機の基地局に対して一度に大量の通信が集中する輻輳状態が発生する場合などにおいて、基地局は携帯電話機の通信を一時的に規制することがある。このような通信規制では、従来、音声通話、Eメール、SMSメール等の種類を問わず全ての通信を規制するか、あるいは、周囲への迷惑を考慮して音声通話のみを規制することが多い。
【0011】
ところが、例えば「cdma2000」と称される通信規格などでは、呼種ごとに通信を規制することが可能になるため、上述とは逆に、音声通話は可能であるがEメールは通信規制を受けるという場合も生じる可能性がある。
【0012】
このように、複数の通信手段(音声通話、Eメール、SMSメール等)を有する携帯端末において、それぞれの通信路が独立に規制され得る状況になると、ユーザは通信規制の発生時にどの通信手段が有効であるかを自ら手動で調べて、代替の通信手段を使用する、あるいは通信を取りやめる等の判断を下す必要がある。そのため、それらの操作に手間がかかるという問題が生じる。上述した従来の技術では、何れも、通信規制の発生時にどの通信手段が有効であるかをユーザが確認することについて何らの手立ても講じられていないため、上述した問題を解決することができない。
【0013】
例えば、文字通話を同一の通信路のメール通信に切り替える前記の通信システムでは、その通信路において通信規制が発生した場合に、他の通信路を用いた音声通話やEメール通信に切替え可能であるか否かをユーザが手動で確認しなくてはならず、操作に手間がかかるという問題がある。
【0014】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信規制の発生時に適切な代替の通信手段を容易に確認することができる携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の観点は、異なる通信経路を用いる複数の通信手段を有する携帯端末であって、ユーザインターフェース手段と、前記通信手段が用いる通信経路において通信が規制されているか否かを判定する通信規制判定手段と、前記通信手段において通信を準備しているとき若しくは通信を開始するときに、当該通信手段が用いる通信経路において通信が規制されていると前記通信規制判定手段が判定した場合、別の通信経路を用いる通信手段の情報を前記ユーザインターフェース手段に表示させる通信規制処理手段とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の第2の観点は、異なる通信経路を用いる複数の通信手段を有する携帯端末であって、ユーザインターフェース手段と、前記通信手段の通信経路において通信が規制されているか否かを判定する通信規制判定手段と、第1のデータ通信を行う通信手段において通信を準備しているとき若しくは通信を開始するときに、当該第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていると前記通信規制判定手段が判定した場合、別の通信経路を用いる通信手段の情報を前記ユーザインターフェース手段に表示させるとともに、前記通信手段を該表示された別の通信経路を用いる通信手段に変更可能な通信規制処理手段とを有することを特徴とする。
【0017】
前記複数の通信手段は、前記第1のデータ通信を行う第1のデータ通信手段と、前記第1のデータ通信と異なる通信経路を用いて第2のデータ通信を行う第2のデータ通信手段と、音声通話を行う通話手段との何れか2以上を含んでも良い。
【0018】
前記通信規制処理手段は、前記第1のデータ通信の通信経路とは別の通信経路を用いる通信手段を選択する第1の処理、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていないと前記通信規制判定手段が判定するまで前記第1のデータ通信の開始を待機する第2の処理、前記第1のデータ通信の送信データを送信せずに保存する第3の処理、および、前記第1のデータ通信を中止する第4の処理の何れかの処理を選択可能であっても良い。
【0019】
前記通信規制処理手段は、全ての通信手段の通信経路において通信の規制が行われていると前記通信規制判定手段が判定した場合、前記ユーザインターフェース手段に入力される指示に従って、前記第2の処理、前記第3の処理、および前記第4の処理の何れかの処理を選択可能であっても良い。
【0020】
前記通信規制処理手段は、前記第1のデータ通信の送信データを作成する時および/または送信する時に、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていると前記通信規制判定手段が判定した場合、前記別の通信経路を用いる通信手段の情報を前記ユーザインターフェース手段に表示させても良い。
【0021】
前記送信データの作成時は、当該送信データの作成開始の指示が前記ユーザインターフェース手段に入力された時であっても良い。
前記送信データの送信時は、当該送信データの送信開始の指示が前記インターフェース手段に入力された時であっても良い。
【0022】
前記複数の通信手段は、前記第1のデータ通信を行う第1のデータ通信手段と、前記第1のデータ通信と異なる通信経路を用いて第2のデータ通信を行う第2のデータ通信手段とを含んでも良い。上記本発明は、前記第1のデータ通信の送信データを作成する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、前記第2のデータ通信の送信データを作成するための所定のデータ作成画面を前記ユーザインターフェース手段に表示させても良い。
【0023】
前記通信規制処理手段は、前記ユーザインターフェース手段に入力される指示に従って、前記第1のデータ通信の通信経路とは別の通信経路を用いる通信手段を選択する第1の処理、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていないと前記通信規制判定手段が判定するまで前記第1のデータ通信の開始を待機する第2の処理、および、前記第1のデータ通信の送信データを送信せずに保存する第3の処理の何れかの処理を選択可能であっても良い。この場合、前記第1のデータ通信を行う通信手段は、前記第1のデータ通信の送信データを作成する時に、前記通信規制処理手段において前記第2の処理または前記第3の処理が選択された場合、当該第1のデータ通信の送信データを作成するための所定のデータ作成画面を前記ユーザインターフェース手段に表示させても良い。
【0024】
前記複数の通信手段は、音声通話を行う通話手段を含んでも良い。また、上記本発明は、前記第1のデータ通信における送信先のアドレスと前記音声通話の電話番号とを関連付けて記憶する記憶手段を更に有しても良い。そして、前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記通話手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データの送信先アドレスに関連付けられた電話番号を前記記憶手段から検索し、当該検索された電話番号に発信しても良い。
【0025】
前記複数の通信手段は、前記第1のデータ通信を行う第1のデータ通信手段と、前記第1のデータ通信と異なる通信経路を用いて第2のデータ通信を行う第2のデータ通信手段とを含んでも良い。また、上記本発明は、前記第1のデータ通信のアドレスと前記第2のデータ通信のアドレスとを関連付けて記憶する記憶手段を更に有しても良い。そして、前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データの送信先アドレスに関連付けられた前記第2のデータ通信のアドレスを前記記憶手段から検索し、当該検索されたアドレスに当該送信データを送信しても良い。
【0026】
上記本発明は、前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データに添付ファイルが存在するならば、当該添付ファイルを送信できないことを前記ユーザインターフェース手段に表示させても良い。
【0027】
上記本発明は、前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データが所定のデータサイズを越えるならば、当該送信データを修正するための所定のデータ修正画面を前記ユーザインターフェース手段に表示させても良い。
【0028】
前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段によって前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データに添付ファイルが存在するならば、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていないと前記通信規制判定手段が判定した後に前記第1のデータ通信手段から当該添付ファイルを送信しても良い。
【0029】
前記通信規制判定手段は、前記第1のデータ通信を行う通信手段において通信を準備しているとき若しくは開始するとき、アクセス中の基地局において前記第1のデータ通信が規制されているか否かを判定し、当該基地局において前記第1のデータ通信が規制されていると判定した場合は、アクセス可能な他の基地局において前記第1のデータ通信が規制されているか否かを更に判定し、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つかった場合には、当該規制されていない基地局において前記第1のデータ通信を開始させ、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つからない場合は、前記第1のデータ通信が規制されていると最終判定しても良い。
【0030】
前記通信規制判定手段は、前記通信規制処理手段において前記第2の処理が実行される際に、携帯端末が一定の期間ごとに間欠的に受信を行う動作モードにある場合、前記第1のデータ通信が規制されているか否かを報知するメッセージが伝送される通信チャネルを、当該一定の期間ごとに、当該メッセージが受信されるまで連続的に監視しても良い。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、ある通信路において通信規制が発生した場合でも、別の通信路を使用する代替の通信手段をユーザに対して適切に提示することができるため、代替の通信手段をユーザが手動で調べなくてはならない従来の携帯端末に比べて操作性を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯端末の構成の一例を示す図である。
図1に示す携帯端末は、ユーザインターフェース部1と、記憶部2と、送受信回路3と、システム制御部4とを有する。
システム制御部4は、通信規制判定部5と、通信規制処理部6と、Eメール処理部7と、SMSメール処理部8と、通話処理部9とを有する。
【0034】
なお、ユーザインターフェース部1は、本発明のユーザインターフェース手段の一実施形態である。
記憶部2は、本発明の記憶手段の一実施形態である。
通信規制判定部5は、本発明の通信規制判定手段の一実施形態である。
通信規制処理部6は、本発明の通信規制処理手段の一実施形態である。
Eメール処理部7および送受信回路3を含むユニットは、本発明の第1のデータ通信手段の一実施形態である。
SMSメール処理部8および送受信回路3を含むユニットは、本発明の第2のデータ通信手段の一実施形態である。
通話処理部9および送受信回路3を含むユニットは、本発明の通話手段の一実施形態である。
【0035】
ユーザインターフェース部1は、ユーザからの情報の入力およびユーザへ情報の表示を行う。例えば画像を表示する表示装置や、情報入力用の各種の操作キーを有する。
【0036】
記憶部2は、システム制御部4の処理で利用される各種のデータを記憶する。例えば、電話番号やEメールアドレスなどの情報を個人単位で管理するアドレス帳を記憶する。
【0037】
送受信回路3は、通信網を構成する図示しない基地局との間で無線通信を行うための回路である。システム制御部4の制御に従って、デジタルの送信データに所定の変調処理を施し、高周波の送信信号に変換して、図示しないアンテナより送出する。また、アンテナに受信される基地局からの電波に所定の復調処理を施し、デジタルの受信データに変換して、システム制御部4に出力する。
【0038】
なお、送受信回路3は、後述する3つの通信処理部(Eメール処理部7、SMSメール処理部8、通話処理部9)において処理されるデータに共通の変調処理・復調処理を施しても良いし、その一部または全部に独立の変調処理・復調処理を施しても良い。すなわち、送受信回路3は、3つの通信処理部によって共有される1つの送受信回路を有しても良いし、3つの通信処理部の一部または全部が各々独立に使用する複数の送受信回路を有しても良い。
【0039】
システム制御部4は、携帯端末の全体的な動作に関わる種々の処理を行うユニットである。すなわち、ユーザインターフェース部1から入力される指示に従って送受信回路3を制御し、音声通話、Eメール、SMSメール等の通信処理を実行する。また、ユーザによる指示や情報の入力を促す各種の画面をユーザインターフェース部1において表示させる処理を行う。
【0040】
システム制御部4に含まれる各処理ブロックについて以下に説明する。
【0041】
[通信規制判定部5]
通信規制判定部5は、Eメール、SMSメール、音声通話の各通信経路において通信が規制されているか否かを判定する。例えば「cdma2000」に準拠した通信を行う場合、通信規制の判定は、基地局から送出される「access parameters message」と称されるメッセージ(以降、APMと略記する。)に含まれる規制情報に基づいて行う。
【0042】
また、通信規制判定部5は、Eメール処理部7において通信を準備しているとき若しくは開始するとき、アクセス中の基地局においてEメール通信が規制されているか否かを判定し、規制されていると判定した場合は、アクセス可能な他の基地局においてEメール通信が規制されているか否かを更に判定する。そして、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つかった場合、当該規制されていない基地局においてEメール通信を開始させ、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つからない場合は、Eメール通信が規制されていると最終判定する。
【0043】
また、通信規制処理部6において通信規制解除後にEメール通信を行う処理(後述する第2の処理)が実行される際に、携帯端末が一定の期間ごとに間欠的に受信を行う動作モードにある場合、通信規制判定部5は、Eメール通信が規制されているか否かを報知するメッセージ(APM)が伝送される所定の通信チャネルを、当該一定の期間ごとに、当該メッセージが受信されるまで連続的に監視する処理を実行する。
【0044】
[通信規制処理部6]
通信規制処理部6は、Eメール処理部7において通信を準備しているとき若しくは開始するときに、Eメール通信が規制されていると通信規制判定部5が判定した場合、通信が規制されていない別の通信経路を用いる代替の通信手段の情報をユーザインターフェース部1に表示させる。そして、この表示に応答してユーザインターフェース部1に入力される指示に従い、通信に用いる新たな通信手段を選択する。
【0045】
例えば、通信規制処理部6は、Eメール通信が規制されていると通信規制判定部5が判定した場合、ユーザインターフェース部1に入力される指示に従って、次の4つの処理(第1の処理〜第4の処理)の中から選択した処理を実行する。
【0046】
(第1の処理)
通信に用いる新たな通信手段を選択する。すなわち、SMSメール処理部8によるSMSメール通信か、または通話処理部9による音声通話を選択する。ただし、音声通話が規制されている場合は、SMSメール通信のみ選択可能である。
【0047】
(第2の処理)
Eメール処理部7において通信が規制されていないと通信規制判定部5が判定するまで、Eメール通信の開始を延期する。
【0048】
(第3の処理)
Eメール通信における送信メールを送信せず記憶部2に保存する。
【0049】
(第4の処理)
Eメール通信を中止する。
【0050】
なお、Eメール通信、SMSメール通信、音声通話の全てにおいて通信が規制されていると通信規制判定部5が判定した場合、通信規制処理部6は、第2の処理、第3の処理または第4の処理を実行し、第1の処理を実行しない。
【0051】
また、通信規制処理部6は、Eメールを作成する時および/または送信する時に、代替の通信手段の情報をユーザインターフェース部1に表示させる。
詳しく述べると、Eメールを作成する時および/または送信する時に、Eメール通信が規制されていると通信規制判定部5が判定した場合、通信規制処理部6は、通信が規制されていない別の通信経路を用いる代替の通信手段の情報をユーザインターフェース部1に表示させる。
なお、ここでEメールの作成時とは、例えば、ユーザインターフェース部1に設けられているEメール作成ボタンが押下された時などのようにユーザインターフェース部1に対してEメール作成開始の指示が入力された時である。
また、Eメールの送信時とは、例えば、ユーザインターフェース部1に設けられているEメール送信ボタンが押下された時などのようにユーザインターフェース部1に対してEメール送信開始の指示が入力された時である。
【0052】
[Eメール処理部7]
Eメール処理部7は、Eメール通信に関連する種々の処理を行う。例えば、送信するEメールの作成、送信・受信メールの閲覧、Eメールの通信プロトコルに関連する処理などを行う。
【0053】
また、Eメール処理部7は、Eメールの作成時に、通信規制処理部6において第2の処理(Eメール通信の延期)または第3の処理(Eメールの保存)が実行される場合、Eメールを作成するための所定のデータ作成画面をユーザインターフェース部1に表示させる。
【0054】
[SMSメール処理部8]
SMSメール処理部8は、SMSメール通信に関連する種々の処理を行う。例えば、送信するSMSメールの作成、送信・受信メールの閲覧、SMSメールの通信プロトコルに関連する処理などを行う。
【0055】
また、Eメールの送信時に通信規制が発生し、通信規制処理部6において代替の通信手段としてSMSメールが選ばれた場合、SMSメール処理部8は、送信しようとしたEメールの送信先アドレスに関連付けられているSMSメールのアドレス(例えば電話番号)を記憶部2のアドレス帳から検索する。そして、検索対象のアドレスが見つかった場合、この検索されたアドレスに宛てて、元のEメールの内容をコピーしたSMSメールを送信する。検索対象のアドレスが見つからなかった場合は、SMSメールのアドレスを入力するための所定のアドレス入力画面をユーザインターフェース部1に表示させる。
【0056】
ただし、この場合、元のEメールに添付ファイルが存在すると、SMSメールではこれを送信できないため、SMSメール処理部8は、添付ファイルを送信できないことをユーザインターフェース部1に表示させる。
また、元のEメールが、SMSメールにおいて規定されている所定のデータサイズを越えている場合も同様に送信できないため、この場合、SMSメール処理部8は、送信するメールの内容を修正するための所定のメール修正画面をユーザインターフェース部1に表示させる。例えば、SMSメールの作成画面に元のEメールの内容を貼り付けて表示し、ユーザに対してメールの修正を促す。
【0057】
[通話処理部9]
通話処理部9は、音声通話に関する種々の処理を行う。例えば、着信番号の表示、発信番号の入力、音声通話のプロトコルに関連する処理などを行う。
【0058】
また、Eメールの作成時に通信規制が発生し、通信規制処理部6において代替の通信手段として音声通話が選ばれた場合、通話処理部9は、記憶部2に格納されるアドレス帳に登録された電話番号をユーザインターフェース部1に表示させ、ユーザに対し電話番号の入力を促す。
【0059】
他方、Eメールの送信時に通信規制が発生し、通信規制処理部6において代替の通信手段として音声通話が選ばれた場合、通話処理部9は、送信しようとしたEメールの送信先アドレスに関連付けられている電話番号を記憶部2のアドレス帳から検索する。そして、検索対象の電話番号が見つかった場合、この電話番号に発信する。検索対象の電話番号が見つからなかった場合は、記憶部2に格納されるアドレス帳に登録された電話番号をユーザインターフェース部1に表示させ、ユーザに対し電話番号の入力を促す。
【0060】
ここで、上述した構成を有する携帯端末の動作について、図2〜図8のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
なお、以下の説明では、一例として、図1に示す携帯端末が「cdma2000」に準拠した通信を行うものとする。
【0062】
ユーザインターフェース部1に対してEメールの作成開始を指示する操作(例えばEメール作成ボタンの押下)がなされると(ステップST10)、通信規制処理部6は、通信規制判定部5においてEメール通信が規制されていると判定されているか否か調べる。Eメール通信が規制されていない場合は、後述するステップST135に処理を移行させる。
【0063】
Eメール通信が規制されている場合、通信規制判定部5は、通信が可能な近隣の基地局(例えば、受信信号の電界強度が4dB以上の基地局)を検索し、その1つにハンドオフする(ステップST20)。そして、その基地局からAPMが送られてくるのを待つ(ステップST25)。APMを受信すると、通信規制判定部5は、その中に含まれる規制情報に基づいて、Eメール通信が規制されているか否か判定する(ステップST30)。判定の結果、Eメール通信が規制されていない基地局が見つかった場合は、後述するステップST135に処理を移行させる。
【0064】
ステップST30においてEメール通信が規制されていると判定した場合、通信規制判定部5は、再びステップST20〜ステップST30の処理を繰り返す。そして、通信可能な近隣の基地局の全てにおいてEメール通信が規制されている場合、通信規制判定部5は、Eメール通信が規制されていると最終判定する。そして、そのままの基地局では着呼確率が低下するため、ステップST10の時点の基地局に戻る(ステップST35)。
【0065】
通信規制判定部5においてEメール通信が規制されていると最終判定された場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「ただ今データ通信は規制されています。以下のコマンドの中から選択してください」
というメッセージを表示させる(ステップST40)。
【0066】
現在の基地局において全ての通信(Eメール、SMSメール、音声通話)が規制されている場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「(1)後で送信 (2)送信せずに保存 (3)メール作成をやめる」
という3つのコマンドを表示させる(ステップST50)。
【0067】
現在の基地局においてEメール通信と音声通話が規制されている場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「(1)SMSメール送信 (2)後で送信 (3)送信せずに保存 (4)メール作成をやめる」
という4つのコマンドを表示させる(ステップST60)。
【0068】
現在の基地局においてEメール通信のみが規制されている場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「(1)電話をかける (2)SMSメール送信 (3)後で送信 (4)送信せずに保存 (5)メール作成をやめる」
という5つのコマンドを表示させる(ステップST65)。
【0069】
図9は、Eメール作成時におけるユーザインターフェース部1の画面表示の一例を示す。図9に示すように、Eメールの作成を開始するときに通信規制が発生している場合、ユーザインターフェース部1の画面には、規制された通信路の種類に応じて、上述した3つ〜5つのコマンドを選択するように促す画面が表示される。
【0070】
このステップST50、ST60、ST65の画面において、ユーザインターフェース部1に対し「後で送信」(第2の処理)または「送信せずに保存」(第3の処理)を選択する操作がなされると、Eメール処理部7は、所定のEメール作成画面をユーザインターフェース部1に表示させて(ステップST75)、ユーザによるEメールの作成を促す。ユーザによるEメールの作成が終了し、ユーザインターフェース部1に対してEメール作成終了を指示する操作(例えば終了ボタンの押下)がなされると、「後で送信」が選択された場合には後述するステップST335に処理が移行し(ステップST85)、「送信せずに保存」が選択された場合には作成したEメールを記憶部2に格納する処理が実行される(ステップST90)。
【0071】
図10は、ステップST50、ST60、ST65の画面において「後で送信」または「送信せずに保存」を選択した場合におけるユーザインターフェース部1の画面表示の例を示す。この場合、ユーザインターフェース部1にはEメール作成画面が表示される。
【0072】
ステップST50、ST60、ST65の画面において、ユーザインターフェース部1に対し「SMSメール送信」(第1の処理)を選択する操作がなされると(ステップST95)、SMSメール処理部8は、所定のSMSメール作成画面をユーザインターフェース部1に表示させて(ステップST100)、ユーザによるSMSメールの作成を促す。ユーザによるSMSメールの作成が終了し、ユーザインターフェース部1に対してSMSメール作成終了を指示する操作(例えば終了ボタンの押下)がなされると、SMSメール処理部8は、作成したSMSメールを送信する(ステップST110)。
【0073】
図11は、ステップST50、ST60、ST65の画面において「SMSメール送信」を選択した場合におけるユーザインターフェース部1の画面表示の例を示す。この場合、ユーザインターフェース部1にはSMSメール作成画面が表示される。
【0074】
ステップST50、ST60、ST65の画面において、ユーザインターフェース部1に対し「電話をかける」(第1の処理)を選択する操作がなされると(ステップST115)、通話処理部9は、記憶部2に格納されるアドレス帳に登録された電話番号をユーザインターフェース部1の画面に表示させ(ステップST120)、ユーザに対し電話番号の入力を促す。この画面表示に応じて、ユーザインターフェース部1に電話番号を入力する操作がなされると、通話処理部9は、入力された電話番号に発信する(ステップST125)。
【0075】
図12は、ステップST50、ST60、ST65の画面において「電話をかける」を選択した場合におけるユーザインターフェース部1の画面表示の例を示す。この場合、ユーザインターフェース部1には、アドレス帳の画面が表示される。
【0076】
ステップST50、ST60、ST65の画面において、ユーザインターフェース部1に対し「メール作成をやめる」(第4の処理)を選択する操作または処理の中断を指示する操作(例えばキャンセルキーの押下)がなされると(ステップST130)、Eメール処理部7はEメールの作成を中止する。
【0077】
図13は、ステップST50、ST60、ST65の画面において「メール作成をやめる」を選択した場合におけるユーザインターフェース部1の画面表示の例を示す。この場合、ユーザインターフェース部1の画面は、所定の待ち受け画面に戻る。
【0078】
ステップST15やST30においてEメール通信が規制されていない場合、Eメール処理部7は、ユーザインターフェース部1に所定のEメール作成画面を表示させる(ステップST135)。ユーザによるEメールの作成が終了し、ユーザインターフェース部1に対してEメールの送信を指示する操作(例えば送信ボタンの押下)がなされると(ステップST140)、通信規制処理部6は、通信規制判定部5においてEメール通信が規制されていると判定されているか否か調べる。Eメール通信が規制されていない場合、Eメール処理部7はEメールの送信を行う(ステップST175)。
【0079】
Eメール通信が規制されている場合、通信規制判定部5は、通信が可能な近隣の基地局(例えば、受信信号の電界強度が4dB以上の基地局)を検索し、その1つにハンドオフする(ステップST150)。そして、その基地局からAPMが送られてくるのを待つ(ステップST155)。APMを受信すると、通信規制判定部5は、その中に含まれる規制情報に基づいて、Eメール通信が規制されているか否か判定する(ステップST160)。判定の結果、Eメール通信が規制されていない基地局が見つかった場合、Eメール処理部7はEメールの送信を行う(ステップST170)。そして、そのままの基地局では着呼確率が低下するため、ステップST140の時点の基地局に戻る(ステップST170)。
【0080】
ステップST160においてEメール通信が規制されていると判定した場合、通信規制判定部5は、再びステップST150〜ステップST160の処理を繰り返す。そして、通信可能な近隣の基地局の全てにおいてEメール通信が規制されている場合、通信規制判定部5は、Eメール通信が規制されていると最終判定する。そして、そのままの基地局では着呼確率が低下するため、ステップST140の時点の基地局に戻る(ステップST180)。
【0081】
通信規制判定部5においてEメール通信が規制されていると最終判定された場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「ただ今データ通信は規制されています。以下のコマンドの中から選択してください」
というメッセージを表示させる(ステップST185)。
【0082】
現在の基地局において全ての通信(Eメール、SMSメール、音声通話)が規制されている場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「(1)後で送信 (2)送信せずに保存 (3)メール作成をやめる」
という3つのコマンドを表示させる(ステップST195)。
【0083】
現在の基地局においてEメール通信と音声通話が規制されている場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「(1)SMSメール送信 (2)後で送信 (3)送信せずに保存 (4)メール作成をやめる」
という4つのコマンドを表示させる(ステップST205)。
【0084】
現在の基地局においてEメール通信のみが規制されている場合、通信規制処理部6は、ユーザインターフェース部1の画面に
「(1)電話をかける (2)SMSメール送信 (3)後で送信 (4)送信せずに保存 (5)メール作成をやめる」
という5つのコマンドを表示させる(ステップST210)。
【0085】
図14は、Eメール送信時におけるユーザインターフェース部1の画面表示の一例を示す。図14に示すように、Eメールを送信するときに通信規制が発生している場合、ユーザインターフェース部1には、規制された通信路の種類に応じて、上述した3つ〜5つのコマンドを選択するように促す画面が表示される。
【0086】
このステップST195、ST205、ST210の画面において、ユーザインターフェース部1に対し「後で送信」(第2の処理)を選択する操作がなされると(ステップST215)、後述するステップST335に処理が移行する。
この画面においてユーザインターフェース部1に対し「送信せずに保存」(第3の処理)を選択する操作がなされると(ステップST220)、Eメール処理部7は、作成したEメールを記憶部2に格納する(ステップST225)。
この画面においてユーザインターフェース部1に対し「メール作成をやめる」(第4の処理)を選択する操作または処理の中断を指示する操作(例えばキャンセルキーの押下)がなされると(ステップST330)、Eメール処理部7はEメールの送信を中止する。
【0087】
図15は、ステップST195、ST205、ST210の画面において「後で送信」、「送信せずに保存」または「メール作成をやめる」を選択した場合におけるユーザインターフェース部1の画面表示の例を示す。この場合、ユーザインターフェース部1の画面は、所定の待ち受け画面に戻る。
【0088】
ステップST195、ST205、ST210の画面において、ユーザインターフェース部1に対し「SMSメール送信」(第1の処理)を選択する操作がなされると(ステップST230)、SMSメール処理部8は、ステップST135で作成されたEメールに添付ファイルが存在するか否かを判定する(ステップST235)。添付ファイルが存在する場合、SMSメール処理部8は、ユーザインターフェース部1の画面に
「添付ファイルは送信できません」
というメッセージを表示させて、ステップST215に処理を戻す。
【0089】
添付ファイルが存在しない場合、SMSメール処理部8は、送信先のEメールアドレスに対応するSMSメールアドレスが記憶部2のアドレス帳に登録されているか否かを判定する(ステップST245)。Eメールアドレスに対応するSMSメールアドレスがない場合、SMSメール処理部8は、ユーザインターフェース部1に所定のアドレス記入画面を表示させて、ユーザに対しSMSメールアドレスの入力を促す(ステップST250)。ユーザによるSMSメールアドレスの入力が終了し、ユーザインターフェース部1に対してアドレスの記入を終了する操作がなされると(ステップST255)、後述するステップST265に処理を移行させる。
【0090】
一方、Eメールアドレスに対応するSMSメールアドレスがある場合、SMSメール処理部8は、EメールアドレスをこのSMSメールアドレスに変換する(ステップST260)。そして、次に述べるステップST265に処理を移行させる。
【0091】
ステップST265において、SMSメール処理部8は、ステップST135で作成されたEメールがSMSメールで送信可能な文字数であるか否かを判定する。作成されたEメールが送信可能な文字数を超えていない場合、SMSメール処理部8は、作成されたEメールの内容がコピーされたSMSメールを、ステップST250またはST260で設定されたSMSメールアドレスに宛てて送信する(ステップST285)。
【0092】
一方、作成されたEメールが送信可能な文字数を超えている場合、SMSメール処理部8は、ユーザインターフェース部1の画面に
「文字数オーバーです」
というメッセージを表示させる(ステップST270)。
そして、Eメールの内容がコピーされた所定のSMSメール作成画面をユーザインターフェース部1に表示させ、ユーザに対しメール内容の修正を促す(ステップST275)。ユーザによりメールの内容が修正された後、ユーザインターフェース部1に対しSMSメールの作成を終了する操作がなされると(ステップST280)、SMSメール処理部8は、修正されたSMSメールをステップST250またはST260で設定されたSMSメールアドレスに宛てて送信する(ステップST285)。
【0093】
図16は、ステップST195、ST205、ST210の画面において「SMSメール送信」を選択した場合におけるユーザインターフェース部1の画面表示の例を示す。図16には、元のEメールに添付ファイルが存在する場合、元のEメールの文字数がSMSメールの規定数をオーバーしている場合、元のEメールの送信先に対応するSMSメールがアドレス帳に登録されていない場合のそれぞれにおける画面表示が図解されている。
【0094】
ステップST195、ST205、ST201の画面において、ユーザインターフェース部1に対し「電話をかける」(第1の処理)を選択する操作がなされると(ステップST290)、通話処理部9は、ユーザインターフェース部1の画面に
「メールを保存しますか?」
というメッセージを表示させる(ステップST295)。
この画面表示に応答して、ユーザインターフェース部1に対し「保存する」を選択する操作がなされると、通話処理部9は、作成されたEメールを記憶部2に格納する(ステップST305)。Eメールの格納後、ステップST310に処理を移行させる。
【0095】
一方、ユーザインターフェース部1に対し「保存しない」を選択する操作がなされた場合、通話処理部9は、Eメールを保存することなくステップST310に処理を移行させる。
【0096】
ステップST310において、通話処理部9は、送信先のEメールアドレスに対応する電話番号が記憶部2のアドレス帳に登録されているか否かを判定する。Eメールアドレスに対応する電話番号がある場合、通話処理部9は、対応する電話番号を通話相手の電話番号として設定し、ユーザインターフェース部1の画面上に表示させる(ステップST315)。また、Eメールに対応する電話番号がない場合、通話処理部9は、ユーザインターフェース部1に所定の電話番号記入画面を表示させ、ユーザに対し電話番号の入力を促す(ステップST320)。
【0097】
ステップST315またはST320の処理後、ユーザインターフェース部1に対し通話を開始させる操作(例えば通話ボタンの押下)がなされると、通話処理部9は、ステップST315またはST320で入力された電話番号に発信する(ステップST325)。
【0098】
図17は、ステップST195、ST205、ST210の画面において「電話をかける」を選択した場合におけるユーザインターフェース部1の画面表示の例を示す。図17には、メールアドレスを保存するか否か問い合わせる画面と、Eメールアドレスに対応する電話番号がアドレス帳になかった場合の電話番号入力画面の例が図解されている。
【0099】
ステップST70またはST215において「後で送信」(第2の処理)が選択された場合、通信規制判定部5は、携帯端末が間欠受信を行っているか否かを判定し(ステップST335)、間欠受信中であれば、それがクイック・ページング(quick paging)と称される「cdma2000」において規定された受信モードであるか否かを更に判定する(ステップST340)。
【0100】
ここで、「cdma2000」における間欠受信ならびにクイック・ページングについて、図18を参照して説明する。
【0101】
間欠受信を行う携帯端末は、ページング・チャネル(paging channel)と称される通信チャンネルにおいて5.12秒ごとに自端末に割り当てられるスロットを80ミリ秒間監視し、このスロットに含まれるジェネラル・ページング・メッセージ(general paging message)と称される基地局からのメッセージを受信する。そして、このジェネラル・ページング・メッセージに、次のスロットの監視を行わなくても良いという情報が含まれている場合、携帯端末は、次の監視タイミングまでの約5秒後間、受信動作を停止する。
【0102】
一方、クイック・ページングを行う携帯端末は、クイック・ページング・チャネル(quick paging channel)と称される通信チャンネルにおいて5.12秒ごとに自端末に割り当てられる2つのスロット(S1およびS3、または、S2およびS4)を各々20ミリ秒間監視する。そして、2つのスロットの両方に所定値のビットデータが含まれている場合に限り、携帯端末は、このクイック・ページング・チャネルのスロットに対して20ミリ秒後若しくは40ミリ秒後に割り当てられる上述したページング・チャネルのスロットの監視を行う。したがって、クイック・ページングを行う携帯端末は、上述した2つのスロットの両方に所定値のビットデータが含まれていない限り、ページング・チャネルの80ミリ秒のスロットを監視しなくて良いため、通常の間欠受信を行う携帯端末に比べて受信時間を削減することができる。
【0103】
このように、間欠受信やクイック・ページングを行う携帯端末は、殆どの期間、スロットの監視を行っていないため、基地局から伝送される最新のAPMを受信することが難しい。すなわち、間欠受信を行う携帯端末は、図19に示すように、約5秒ごとに訪れるページング・チャネルの監視タイミングにおいてAPMが受信されるまで、基地局の通信規制が解除されたことを認識することができない。クイック・ページングを行う携帯端末は、通常の間欠受信に比べてAPMを更に受信し難くなるため、通信規制の解除を認識する機会が非常に少なくなる。そのため、携帯端末がこのような間欠受信動作を行っている場合、通信規制の解除を認識してEメールの送信を開始するまでの時刻が、実際に規制が解除された時刻に比べて大幅に遅れる可能性がある。
【0104】
そこで、本実施形態に係る携帯端末は、ステップST70またはST215において「後で送信」(第2の処理)が選択された場合、間欠受信中であってもAPMを連続的に監視する期間を設けている。
【0105】
図20は、従来の間欠受信の例を示し、図21は、本実施携帯に係る携帯端末における間欠受信の動作例を示す。
従来の間欠受信では、図20に示すように、5.12秒ごとに、ページング・チャネルの80ミリ秒のスロットを監視するのみであり、残りの約5秒間は受信動作が停止されるため、この受信停止期間においてAPMが基地局から伝送されても、携帯端末はこれを受信することができない。
一方、本実施形態に係る携帯端末は、間欠受信やクイック・ページングを行っている場合でも、図21に示すように、5.12秒の間欠受信の期間ごとに、APMが受信されるまで連続的にページング・チャネルを監視する。例えば、間欠受信の開始時点から2秒後にAPMが受信される場合、80ミリ秒の監視タイミングの期間が終了した後もページング・チャネルを約2秒間監視し続け、APMを受信した後に受信動作を約3秒間停止させる。
【0106】
図8の説明に戻る。
ステップST340において携帯端末がクイック・ページングを行っていると判定した場合、通信規制判定部5は、受信モードをクイック・ページングから通常の間欠受信に戻す(ステップST345)。そして、間欠受信におけるページング・チャネルの監視タイミングにおいてAPMが受信されているか否かを判定し(ステップST350)、APMが受信されていなければ、これが受信されるまでページング・チャネルを監視し続ける(ステップST355)。
【0107】
ステップST340において携帯端末が間欠受信を行っていると判定した場合、通信規制判定部5は、ページング・チャネルの監視タイミングにおいてAPMが受信されているか否かを判定し(ステップST350)、APMが受信されていなければ、これが受信されるまでページング・チャネルを監視し続ける(ステップST355)。
【0108】
ステップST340において携帯端末が間欠受信を行っていないと判定した場合には、ページング・チャネルを随時監視してAPMを受信する(ステップST355)。
【0109】
ステップST355においてAPMを受信すると、通信規制判定部5は、このAPMに含まれる規制情報に基づいて、基地局の通信規制が解除されたか否かを判定する(ステップST360)。規制が解除されたと通信規制判定部5が判定した場合、Eメール処理部7は、ステップST75またはST135で作成したEメールを送信する(ステップST365)。そして、Eメールの送信が完了したことをユーザインターフェース部1に表示させる(ステップST370)。
【0110】
他方、規制が解除されていないと判定した場合、システム制御部4は、端末の移動などによって現在の基地局をハンドオフする必要があるか否か判定し(ステップST375)、必要があればハンドオフする(ステップST380)。そして、再びステップST335に処理を戻して、APMの監視と規制解除の判定を繰り返す(ステップST335〜ST360)。
【0111】
以上説明したように、本実施形態に係る携帯端末によれば、Eメール処理部7において通信を準備しているとき若しくは開始するときに、Eメール通信が規制されていると通信規制判定部5において判定された場合、通信が規制されていない別の通信経路を用いる代替の通信手段の情報がユーザインターフェース部1に表示される。
これにより、通信規制が発生した際にどの通信手段が有効であるかを容易に確認することができるため、代替の通信手段を使用する、あるいは通信を取りやめる等の判断をユーザが容易に行えるようになる。そのため、代替の通信手段が有効か否かを手動で調べなくてはならない従来の携帯端末に比べて操作性を大幅に向上させることができる。
【0112】
また、本実施形態に係る携帯端末によれば、代替の通信手段に関する情報の表示を確認しながら、ユーザインターフェース部1に対して指示を入力することにより、代替の通信手段を容易に選択することができる。そのため、通信規制が発生した際における代替の通信手段への変更を容易に行うことができる。
【0113】
また、本実施形態に係る携帯端末によれば、Eメール通信が規制されている場合、通信に用いる新たな通信手段を選択する第1の処理、Eメールの通信規制が解除されるまでEメール通信を延期する第2の処理、作成したEメールを送信せずに保存する第3の処理、およびEメール通信を中止する第4の処理の中から、ユーザインターフェース部1に入力される指示に従って選択された処理が実行されるため。そのため、代替の通信手段の選択に加えて、Eメール送信の延期や、Eメールの保存、Eメール通信の中止といった動作も容易に選択することが可能になり、操作性を更に向上させることができる。
【0114】
また、本実施形態に係る携帯端末によれば、Eメールの送信時に通信規制が発生し、通信規制処理部6において代替の通信手段として音声通話が選ばれた場合、送信しようとしたEメールの送信先アドレスに関連付けられている電話番号が記憶部2のアドレス帳から検索される。検索対象の電話番号が見つかった場合、この電話番号への発信が行われる。検索対象の電話番号が見つからなかった場合は、記憶部2に格納されるアドレス帳に登録された電話番号がユーザインターフェース部1に表示され、ユーザに対し電話番号の入力が促される。
これにより、Eメールアドレスに対応する電話番号をアドレス帳から自動的に検索して音声通話の発信を行うことができるため、手動でアドレス帳から電話番号を探す場合に比べて、操作を簡易化することができる。
【0115】
また、本実施形態に係る携帯端末によれば、Eメールの送信時に通信規制が発生し、通信規制処理部6において代替の通信手段としてSMSメールが選ばれた場合、送信しようとしたEメールの送信先アドレスに関連付けられているSMSメールのアドレスが記憶部2のアドレス帳から検索される。そして、検索対象のアドレスが見つかった場合、この検索されたアドレスに、元のEメールの内容をコピーしたSMSメールが送信される。検索対象のアドレスが見つからなかった場合は、SMSメールのアドレスを入力するための所定のアドレス入力画面がユーザインターフェース部1に表示される。
これにより、Eメールアドレスに対応するSMSメールアドレスをアドレス帳から自動的に検索してSMSメールの送信を行うことができるため、手動でアドレス帳からSMSメールアドレスを探す場合に比べて、操作を簡易化することができる。
【0116】
また、本実施形態に係る携帯端末によれば、Eメール処理部7において通信を準備しているとき若しくは開始するとき、アクセス中の基地局においてEメール通信が規制されているか否かが判定され、規制されていると判定された場合は、アクセス可能な他の基地局においてEメール通信が規制されているか否かが更に判定される。そして、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つかった場合には、当該規制されていない基地局においてEメール通信が開始され、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つからない場合は、Eメール通信が規制されていると最終判定される。これにより、通信規制によるEメール通信の障害を効果的に回避することができる。
【0117】
また、本実施形態に係る携帯端末によれば、通信規制処理部6において通信規制解除後にEメール通信を行う第2の処理が実行される際に、携帯端末が一定の期間ごとに間欠的に受信を行う動作モードにある場合、Eメール通信が規制されているか否かを報知するメッセージ(APM)が伝送される所定の通信チャネルを、当該一定の期間ごとに、当該メッセージが受信されるまで連続的に監視する処理が実行される。
これにより、間欠受信を行っている場合でも、Eメール通信の規制解除を速やかに把握して、Eメール通信を行うことができるため、規制が解除されたにも関わらずEメール通信を行うことができない期間を短縮することができる。
【0118】
ここまで、本発明の一実施形態について詳しく説明したが、本発明は前記の形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
【0119】
上述の実施形態ではEメール通信が規制される場合の処理を例に挙げているが、これに限らず、他の各種のデータ通信が規制される場合の処理にも本発明は適用可能である。また、データ通信に限らず、他の各種の通信が規制される場合の処理にも本発明は適用可能である。
【0120】
携帯端末に搭載される通信手段の種類や数は本発明において特に限定しておらず、任意に設定可能である。
【0121】
上述した実施形態では、通信規制が発生した場合に第1の処理〜第4の処理から何れか1つを選択して実行する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1の処理のみ実行しても良いし、第1の処理と他の任意の処理との組合せから何れか1つを選択して実行しても良い。
【0122】
上述した実施形態では、Eメールに添付ファイルが存在する場合、この添付ファイルをSMSメールにおいて送信できない旨のメッセージをユーザインターフェース部1に表示させているが、本発明はこれに限定されない。例えば、通信規制処理部6は、Eメールを送信する時に、通信規制の発生のため代替の通信手段としてSMSメール処理部8を選択した場合、元のEメールに添付ファイルが存在するならば、Eメール通信の通信経路において通信が規制されていないと通信規制判定部5が判定した後に、Eメール処理部7においてこの添付ファイルを送信させても良い。この場合、元のEメールの本文と共に送信しても良いし、添付ファイルのみを送信しても良い。
【0123】
制御部4の処理は、全てをハードウェアで実行しても良いし、その少なくとも一部を、コンピュータによってプログラムに基づいて実行させても良い。
【0124】
本発明の携帯端末は携帯電話機に限定されない。例えば、PDA(personal digital assistants)など、通信機能を有する携帯型の端末装置に本発明は広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯端末の構成の一例を示す図である。
【図2】図1に示す携帯端末の動作を説明するための第1のフローチャートである。
【図3】図1に示す携帯端末の動作を説明するための第2のフローチャートである。
【図4】図1に示す携帯端末の動作を説明するための第3のフローチャートである。
【図5】図1に示す携帯端末の動作を説明するための第4のフローチャートである。
【図6】図1に示す携帯端末の動作を説明するための第5のフローチャートである。
【図7】図1に示す携帯端末の動作を説明するための第6のフローチャートである。
【図8】図1に示す携帯端末の動作を説明するための第7のフローチャートである。
【図9】Eメール作成時におけるユーザインターフェース部の画面表示の一例を示す。
【図10】図9に示すコマンド選択画面において「後で送信」または「送信せずに保存」を選択した場合におけるユーザインターフェース部の画面表示の例を示す。
【図11】図9に示すコマンド選択画面において「SMSメール送信」を選択した場合におけるユーザインターフェース部の画面表示の例を示す図である。
【図12】図9に示すコマンド選択画面において「電話をかける」を選択した場合におけるユーザインターフェース部の画面表示の例を示す。
【図13】図9に示すコマンド選択画面において「メール作成をやめる」を選択した場合におけるユーザインターフェース部の画面表示の例を示す。
【図14】Eメール送信時におけるユーザインターフェース部の画面表示の一例を示す。
【図15】図14に示すコマンド選択画面において「後で送信」、「送信せずに保存」または「メール作成をやめる」を選択した場合におけるユーザインターフェース部の画面表示の例を示す。
【図16】図14に示すコマンド選択画面において「SMSメール送信」を選択した場合におけるユーザインターフェース部の画面表示の例を示す。
【図17】図14に示すコマンド選択画面において「電話をかける」を選択した場合におけるユーザインターフェース部の画面表示の例を示す。
【図18】間欠受信およびクイック・ページングについて説明するための図である。
【図19】間欠受信やクイック・ページングを行う場合、通信規制が解除される実際のタイミングに対して、その情報を通知するメッセージの受信タイミングが遅れることを説明するための図である。
【図20】従来の間欠受信を説明するための図である。
【図21】本実施形態に係る携帯端末における間欠受信を説明するための図である。
【符号の説明】
【0126】
1…ユーザインターフェース部、2…記憶部、3…送受信回路、4…システム制御部、5…通信規制判定部、6…通信規制処理部、7…Eメール処理部、8…SMSメール処理部、9…通話処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる通信経路を用いる複数の通信手段を有する携帯端末であって、
ユーザインターフェース手段と、
前記通信手段が用いる通信経路において通信が規制されているか否かを判定する通信規制判定手段と、
前記通信手段において通信を準備しているとき若しくは通信を開始するときに、当該通信手段が用いる通信経路において通信が規制されていると前記通信規制判定手段が判定した場合、別の通信経路を用いる通信手段の情報を前記ユーザインターフェース手段に表示させる通信規制処理手段と
を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
異なる通信経路を用いる複数の通信手段を有する携帯端末であって、
ユーザインターフェース手段と、
前記通信手段の通信経路において通信が規制されているか否かを判定する通信規制判定手段と、
第1のデータ通信を行う通信手段において通信を準備しているとき若しくは通信を開始するときに、当該第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていると前記通信規制判定手段が判定した場合、別の通信経路を用いる通信手段の情報を前記ユーザインターフェース手段に表示させるとともに、前記通信手段を該表示された別の通信経路を用いる通信手段に変更可能な通信規制処理手段と
を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項3】
前記複数の通信手段は、前記第1のデータ通信を行う第1のデータ通信手段と、前記第1のデータ通信と異なる通信経路を用いて第2のデータ通信を行う第2のデータ通信手段と、音声通話を行う通話手段と、の何れか2以上を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記通信規制処理手段は、前記第1のデータ通信の通信経路とは別の通信経路を用いる通信手段を選択する第1の処理、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていないと前記通信規制判定手段が判定するまで前記第1のデータ通信の開始を待機する第2の処理、前記第1のデータ通信の送信データを送信せずに保存する第3の処理、および、前記第1のデータ通信を中止する第4の処理の何れかの処理を選択可能である
ことを特徴とする請求項2または3に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記通信規制処理手段は、全ての通信手段の通信経路において通信の規制が行われていると前記通信規制判定手段が判定した場合、前記ユーザインターフェース手段に入力される指示に従って、前記第2の処理、前記第3の処理、および前記第4の処理の何れかの処理を選択可能である
ことを特徴とする請求項4に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記通信規制処理手段は、前記第1のデータ通信の送信データを作成する時および/または送信する時に、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていると前記通信規制判定手段が判定した場合、前記別の通信経路を用いる通信手段の情報を前記ユーザインターフェース手段に表示させる
ことを特徴とする請求項2乃至5の何れか一に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記送信データの作成時は、当該送信データの作成開始の指示が前記ユーザインターフェース手段に入力された時であり、
前記送信データの送信時は、当該送信データの送信開始の指示が前記インターフェース手段に入力された時である
ことを特徴とする請求項6に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記複数の通信手段は、前記第1のデータ通信を行う第1のデータ通信手段と、前記第1のデータ通信と異なる通信経路を用いて第2のデータ通信を行う第2のデータ通信手段とを含み、
前記第1のデータ通信の送信データを作成する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、前記第2のデータ通信の送信データを作成するための所定のデータ作成画面を前記ユーザインターフェース手段に表示させる
ことを特徴とする請求項6または7に記載の携帯端末。
【請求項9】
前記通信規制処理手段は、前記ユーザインターフェース手段に入力される指示に従って、前記第1のデータ通信の通信経路とは別の通信経路を用いる通信手段を選択する第1の処理、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていないと前記通信規制判定手段が判定するまで前記第1のデータ通信の開始を待機する第2の処理、および、前記第1のデータ通信の送信データを送信せずに保存する第3の処理の何れかの処理を選択可能であり、
前記第1のデータ通信を行う通信手段は、前記第1のデータ通信の送信データを作成する時に、前記通信規制処理手段において前記第2の処理または前記第3の処理が選択された場合、当該第1のデータ通信の送信データを作成するための所定のデータ作成画面を前記ユーザインターフェース手段に表示させる
ことを特徴とする請求項6または7に記載の携帯端末。
【請求項10】
前記複数の通信手段は、音声通話を行う通話手段を含み、
前記第1のデータ通信における送信先のアドレスと前記音声通話の電話番号とを関連付けて記憶する記憶手段を有し、
前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記通話手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データの送信先アドレスに関連付けられた電話番号を前記記憶手段から検索し、当該検索された電話番号に発信する
ことを特徴とする請求項6または7に記載の携帯端末。
【請求項11】
前記複数の通信手段は、前記第1のデータ通信を行う第1のデータ通信手段と、前記第1のデータ通信と異なる通信経路を用いて第2のデータ通信を行う第2のデータ通信手段とを含み、
前記第1のデータ通信のアドレスと前記第2のデータ通信のアドレスとを関連付けて記憶する記憶手段を有し、
前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データの送信先アドレスに関連付けられた前記第2のデータ通信のアドレスを前記記憶手段から検索し、当該検索されたアドレスに当該送信データを送信する
ことを特徴とする請求項6または7に記載の携帯端末。
【請求項12】
前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データに添付ファイルが存在するならば、当該添付ファイルを送信できないことを前記ユーザインターフェース手段に表示させる
ことを特徴とする請求項11に記載の携帯端末。
【請求項13】
前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段において、前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データが所定のデータサイズを越えるならば、当該送信データを修正するための所定のデータ修正画面を前記ユーザインターフェース手段に表示させる
ことを特徴とする請求項11に記載の携帯端末。
【請求項14】
前記第1のデータ通信の送信データを送信する時に、前記通信規制処理手段により前記第2のデータ通信手段が変更する通信手段として選択された場合、当該送信データに添付ファイルが存在するならば、前記第1のデータ通信の通信経路において通信が規制されていないと前記通信規制判定手段が判定した後に前記第1のデータ通信手段から当該添付ファイルが送信される
ことを特徴とする請求項11に記載の携帯端末。
【請求項15】
前記通信規制判定手段は、前記第1のデータ通信を行う通信手段において通信を準備しているとき若しくは開始するとき、アクセス中の基地局において前記第1のデータ通信が規制されているか否かを判定し、当該基地局において前記第1のデータ通信が規制されていると判定した場合は、アクセス可能な他の基地局において前記第1のデータ通信が規制されているか否かを更に判定し、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つかった場合には、当該規制されていない基地局において前記第1のデータ通信を開始させ、通信規制されていないアクセス可能な基地局が見つからない場合は、前記第1のデータ通信が規制されていると最終判定する
ことを特徴とする請求項2乃至14の何れか一に記載の携帯端末。
【請求項16】
前記通信規制判定手段は、前記通信規制処理手段において前記第2の処理が実行される際に、携帯端末が一定の期間ごとに間欠的に受信を行う動作モードにある場合、前記第1のデータ通信が規制されているか否かを報知するメッセージが伝送される通信チャネルを、当該一定の期間ごとに、当該メッセージが受信されるまで連続的に監視する
ことを特徴とする請求項4、5、または9に記載の携帯端末。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−186686(P2006−186686A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−378270(P2004−378270)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】