説明

携帯通信機器

【課題】小型で多機能を有し、低消費電力であって、低コストで製造ができ、かつディスプレイを認識するときの操作が簡単である折りたたみみ式情報通信機器を提供する。
【解決手段】ヒンジ部によって開閉可能に連結された第1の筐体と第2の筐体とを有し、第1の筐体には、第1の表示部と第2の表示部とが異なる面に設けられ、第2の筐体には、操作部が設けられ、第1の表示部と操作部が互いに向き合うように折りたたみ可能であり、第1の筐体及び第2の筐体が開いた状態において、第1の表示部側の照度を検出する第1の手段と、第1の手段の検出結果によって第1の表示部の輝度を制御して表示する第2の手段と、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第2の表示部側の照度を検出する第3の手段と、第3の手段の検出結果によって第2表示部の輝度を調節して表示する第4の手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光センサ、特に多方向の光を検出する光センサに関する。また、携帯通信機器、特に折りたたみみ式の携帯通信機器及びその表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯通信機器には、携帯電話機、PDA、折りたたみ式電子手帳、モバイルコンピュータ等があり、これらの機器は、メールの送受信、音声認識、小型カメラによる映像の取り込みなど様々な機能が要求されている。多機能化と共に、表示させる情報も増加し、より高い視認性及び高画質が求められている。携帯通信機器の代表例である携帯電話機では、近年ディスプレイの大きさが2インチを超え、解像度がQVGA(Quarter VGA)対応のものも市場に出回っている。
【0003】
屋外、室内等、様々な環境下で携帯電話機のディスプレイが使用されている。ディスプレイの視認性は、周囲の明るさ(すなわち、表示部側の照度。なお照度とは、光に照らされた面の単位面積が受ける光束である。ここでは、表示部は周囲の光に照らされるので、表示部側の照度は周囲の明るさを示す。)によって異なる。例えば、太陽下または照明下では、周囲の明るさにより、ディスプレイの輝度が低くとも表示情報を認識することができる。暗所では、周囲に比べてディスプレイが明るすぎる場合には、表示内容を認識しにくく、ディスプレイの輝度をやや下げたがほうが、ディスプレイの認識がしやすい。一方、その中間の薄暗いところでは、ディスプレイ表示内容を認識するためには、ディスプレイの輝度が高い方が好ましい。
【0004】
周囲の明るさによってディスプレイの視認性が異なるため、周囲の明るさ(表示部側の照度)を検出するセンサを設けて、周囲の明るさによってディスプレイの輝度を変化させることにより、ディスプレイの視認性を高める手法がある。
【0005】
ディスプレイにEL(Electro Luminescence)表示装置を用いた場合、輝度に応じた電圧や電流をEL素子へ供給し、階調表示を行っている。しかし、EL素子は経時的な要因などにより劣化し、その劣化の度合いは、RGBの3原色によって異なる。そのため、EL表示装置において、多色表示を行う際には、RGBの3原色の輝度を調節してホワイトバランスを制御しなければならない。この場合、劣化の進んだ色、即ち輝度の低い色に他の色の輝度を合わせることにより、所望の色彩を正確な階調で画像を表現する手法がある。
【0006】
同様に、ディスプレイに液晶表示装置を用いた場合、バックライトの輝度によって、ディスプレイの明るさが異なってしまう。このため、バックライトの経時的劣化に伴うディスプレイの輝度調整を行うことにより、常に一定の明るさで表示する手法がある。
【0007】
一方、折りたたみ式の携帯電話機は、非折りたたみ式の携帯電話機と比較して、(1)小型であるため携帯に便利、(2)表示部を第1の筐体に設け、操作部を第2の筐体に設けることで表示部の表示面積を大きくでき、1度に多くの情報を表示できる、(3)待機時の誤作動操作が少ない、等の利点がある。
【0008】
従来の折りたたみ式の携帯電話機は、電波受信、操作キーの押下、筐体の開閉等をトリガーとして、ディスプレイに情報を表示させている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−101160号公報(第6頁、図2及び図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
多機能化及びディスプレイの高画質化にともない、携帯電話機の消費電力も増加している。電池の消耗が早いと、必要なときに所望の機能を使用できないという問題があり、低消費電力化が課題となっている。
【0010】
一方、未受信時、単に時刻や受信履歴を確認する場合は、携帯電話機のキーの押下が必要である。特に、折りたたみみ式携帯電話機では、側面にある操作キーの押下または筐体の開閉が必要である。これらの操作は煩雑であり、特に、暗所においては、操作キーまたは筐体の開閉部を見つけにくく、表示部を認識するまでに時間がかかるという問題がある。
【0011】
低消費電力及び操作性を高めるためには、上記に示すような周囲の明るさを検知するセンサ、ディスプレイの輝度センサを設ければよいが、折りたたみみ式携帯電話機のように複数の表示部を有するものでは、センサの部品数が増加してしまい、製品の小型化が困難となると共に、製造コストが上昇してしまう。
【0012】
よって、本発明では、一つの部品で多方向からの光を検知することが可能な光センサを提供する。また、小型で多機能を有し、低消費電力であって、低コストで製造ができ、かつディスプレイを認識するときの操作が簡単である折りたたみみ式情報通信機器及びその情報表示方法について提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の光センサは、透光性を有する基板に複数の検出素子を有し、該検出素子は並列に接続されていることを特徴とする。また、本発明の2つの表示部を有する折りたたみみ式携帯通信機器は、一つの光センサを有し、かつ該光センサは、複数の検出素子を有し、該検出素子は並列に接続されていることを特徴とする。
【0014】
複数の検出素子は、代表的には、折りたたみみ式携帯通信機器が開いた状態の第1の表示部側の照度を検出するもの、及び折りたたみみ式携帯通信機器が閉じた状態での第2の表示部側の照度を検出するもの、並びに第1の表示部の輝度を検出するものである。これらの複数の検出素子では、照度又は輝度の変化によって電流が生じる。該電流値によって、光センサは照度及び輝度を検出する。また、該電流値によって第1の表示部又は第2の表示部の輝度を調節し、折りたたみみ式携帯通信機器の表示部を表示させる。
【0015】
なお、折りたたみみ式携帯通信機器が開いた状態で第1の表示部側の照度を検出する検出素子と、第1の表示部の輝度を検出する検出素子とは、同一の検出素子でもよい。
【0016】
ここで、第1の表示部は、携帯電話機を折りたたんだとき、操作ボタン等の操作部と向かい合う表示部であり、第2の表示部は、折りたたみみ式携帯通信機器を折りたたんだとき、折りたたみみ式携帯通信機器の外側にある表示部である。
【0017】
このような本発明の要旨に基づく本発明の光センサ、携帯通信機器及びこの表示方法は、以下に示す構成を包含することができる。
【0018】
本発明の光センサは、透光性を有する基板上に複数の検出素子が並列に接続され、多方向からの光を検出することが可能である。
【0019】
本発明の光センサにおいて、複数の検出素子は、第1の検出素子及び第2の検出素子であって、第1の検出素子は、第1の電極、第1の半導体膜、及び第2の電極で形成され、第2の検出素子は、第1の電極、第2の半導体膜、及び第3の電極で形成される。なお、第1の電極及び第3の電極は、透光性を有する導電膜で形成され、第2の導電膜は、金属膜で形成される。
【0020】
また、本発明の光センサにおいて、複数の検出素子は、第1の検出素子、第2の検出素子及び第3の検出素子であって、第1の検出素子は、第1の電極、第1の半導体膜、及び第2の電極で形成され、第2の検出素子は、第1の電極、第2の半導体膜、及び第3の電極で形成され、第3の検出素子は、第1の電極、第3の半導体膜、及び第4の電極で形成される。なお、第1の電極、及び第3の電極は、透光性を有する導電膜で形成され、第2の電極、及び第4の電極は、金属膜で形成される。
【0021】
透光性を有する導電膜は、酸化インジウム酸化スズ合金、酸化インジウム酸化亜鉛合金、又は酸化亜鉛で形成される。また、金属膜は、金、銅、ニッケル、白金、又は銀の元素を含む膜である。
【0022】
前記第1の半導体膜、第2の半導体膜、及び第3の半導体膜は、非晶質シリコン膜、PIN接合を有するシリコン膜、または微結晶シリコン膜で形成される。
【0023】
また、本発明の携帯情報機器は、ヒンジ部によって開閉可能に連結された第1の筐体と第2の筐体とを有し、第1の筐体には、第1の表示部と第2の表示部とが異なる面に設けられており、第2の筐体には、操作部が設けられており、第1の表示部と前記操作部が互いに向かい合うように折りたたみ可能であり、複数の検出素子が並列に接続されている光センサを有する。
【0024】
本発明の別の携帯情報機器は、複数の検出素子を有する光センサが第1の筐体に設けられており、前記複数の検出素子が、第1の検出素子及び第2の検出素子である場合、第1の検出素子は、第1の筐体及び第2の筐体が開いているときに第1の表示部側の照度を検知し、第2の検出素子は、前記第2の表示部側の照度を検知する。
【0025】
本発明の別の携帯情報機器は、複数の検出素子を有する光センサが第2の筐体に設けられており、前記複数の検出素子が、第1の検出素子及び第2の検出素子である場合、第1の筐体及び第2の筐体が開いている状態において、第1の検出素子は第1の表示部側の照度を検知すると共に、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第1の表示部の輝度を検知し、第2の検出素子は、第2の表示部側の照度を検知する。なお、光センサは操作部の透光性を有する操作キーの内部に設けられていてもよい。
【0026】
本発明の別の携帯情報機器は、複数の検出素子を有する光センサが第1の筐体に設けられており、前記複数の検出素子は、第1の検出素子、第2の検出素子及び第3の検出素子である場合、第1の検出素子は、第1の筐体及び第2の筐体が開いているときに第1の表示部側の照度を検知し、第2の検出素子は、第2の表示部側の照度を検知し、第3の検出素子は、第1の表示部の輝度を検出する。
【0027】
また、本発明の携帯情報機器は、ヒンジ部によって開閉可能に連結された第1の筐体と第2の筐体とを有し、第1の筐体には、第1の表示部と第2の表示部とが異なる面に設けられており、第2の筐体には、操作部が設けられており、第1の表示部と操作部が互いに向かい合うように折りたたみ可能であって、第1の筐体及び第2の筐体が開いた状態において、第1の表示部側の照度を検出する第1の手段と、第1の手段の検出結果によって第1の表示部の輝度を制御して表示する第2の手段と、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第2の表示部側の照度を検出する第3の手段と、第3の手段の検出結果によって第2の表示部の輝度を調節して表示する第4の手段とを有する。
【0028】
また、上記携帯情報機器は、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第1の表示部を表示状態にしてこの輝度を検出する第5の手段と、第5の手段の検出結果及び第1の手段の検出結果によって第1の表示部の輝度を制御して表示する第6の手段とを有する。
【0029】
第1の表示部及び第2の表示部は、液晶表示装置、又はEL表示装置で形成されている。なお、EL表示装置は、両面に発光が可能な表示装置であってもよい。
【0030】
また、本発明の携帯情報機器の表示方法は、光センサが第1の検出素子及び第2の検出素子で形成される場合、第1の筐体及び第2の筐体が開いた状態において、第1の検出素子によって第1の表示部側の照度を検出することで第1の検出結果を得、前記第1の検出結果によって第1の表示部の輝度を制御して表示し、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第2の検出素子によって第2の表示部側の照度を検出することで第2の検出結果を得、前記第2の検出結果によって第2表示部の輝度を調節して表示する。
【0031】
また、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第1の表示部を表示状態にし、この輝度を第1の検出素子によって検出することで第3の検出結果を得、前記第3の検出結果及び第1の検出結果によって第1の表示部の輝度を制御して表示してもよい。
【0032】
また、本発明の携帯情報機器の表示方法は、光センサが第1の検出素子、第2の検出素子、及び第3の検出素子で形成される場合、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第3の検出素子によって第1の表示部の輝度を検出して第1の検出結果を得た後、第1の筐体及び第2の筐体が開いた状態において、第1の検出素子によって第1の表示部側の照度を検出し第2の検出結果を得ると共に、第1の検出結果及び第2の検出結果によって第1の表示部の輝度を制御して表示し、また、第1の筐体及び第2の筐体が折りたたまれた状態において、第2の検出素子によって第2の表示部側の照度を検出することで第3の検出結果を得、前記第3の検出結果によって第2表示部の輝度を調節して表示する。
【発明の効果】
【0033】
透光性を有する基板に複数の検出素子を並列に接続することで、多方向の光を検出することが可能な光センサを作製することができる。
【0034】
また、折りたたみみ式通信機器に、並列に接続された複数の検出素子を有する光センサを設けることで、低消費電力で小型の折りたたみみ式通信機器を作製することができる。
【0035】
また、操作部の煩雑な操作を行わなくとも、周囲の明るさの変化によって第2の表示部の表示をすることが可能であり、煩雑且つわずらわしい工程を経ずとも、第2の表示部により、時刻又は受信の有無を確認することができる。
【0036】
また、第1の表示部及び第2の表示部において、周囲の明るさに合わせての輝度を制御することが可能であるため、表示部を表示するための電力を抑えることが可能であると共に視認性を向上させることができる。
【0037】
さらに、第3の検出素子によって、第1の表示部の輝度を検出し、検出結果を元に第1の表示部の輝度を制御することが可能であるため、表示部の劣化度合いによらず、視認性の高い表示を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0039】
以下、実施の形態では、折りたたみ式の携帯通信機器の代表例として携帯電話機を採用するが、これに限られるものではなく、携帯電話機の代わりに、折りたたみ式電子手帳、折りたたみ式モバイルコンピュータ等を適応することができる。
【0040】
(実施の形態1)
図5は、本発明にかかる携帯電話機の概観図であり、図5(A)は、筺体が開いた状態の斜視図、図5(B)は同様のものの閉じた状態の斜視図であって、第2の表示部802が設けられている第1の筐体800a側から見た斜視図である。
【0041】
携帯電話機は、2つの筐体800a、800bが、ヒンジ509によって接続されており、ヒンジ509を中心として開閉させることが可能である。
【0042】
第1の筐体800aには、第1の表示部801、第2の表示部802、スピーカ806a、806b、アンテナ807、カメラ用レンズ808、第1の採光口810、第2の採光口811、ランプ814等が設けられている。
【0043】
一方、第2の筐体800bには、操作ボタン803、携帯電話機の側面に設けられた操作ボタン804、マイク805、開閉検出スイッチ812、ヘッドホン端子カバー813等を有している。
【0044】
第1の表示部801は、カラーまたは単色の液晶表示装置や発光表示装置であるEL(Electro Luminescence)表示装置で構成され、電波の受信に関する文字情報(代表的には、電波の受信またはメールの受信の有無等)、電波の受信により得られた文字情報及び画像情報(代表的には、受信したメールの内容、WEBの受信内容等)、時刻、内臓型カメラで撮影した画像情報、その他、記憶媒体に記憶された情報(代表的には、氏名、電話番号、住所等)等の詳細情報を表示する。なお、携帯電話機の筺体が閉じているとき、即ち第1の表示部801と操作ボタン803とが互いに向かい合うように折りたたまれているときは、第1の表示部は画像を表示せず、OFF状態となる。
【0045】
第2の表示部802は、カラーまたは単色の液晶表示装置や発光表示装置であるEL(Electro Luminescence)表示装置で構成され、電波の受信に関する文字情報、時刻、記憶媒体に記憶された情報等の簡易情報を表示する。携帯電話機の筺体が開いているときは、第2の表示部は画像を表示せず、OFF状態となる。
【0046】
操作ボタン803はテンキー、電源キー、接続キー、メールキー、WEBキー、選択キー等がある。テンキーは、数字や文字が表記されており、これらの情報を入力するときに用いる。電源キーは、携帯電話機の電源のON/OFFや、受信中の通話の終了を選択するキーである。接続キーは、受信中の電波の接続または、電波を発信するためのキーである。メールキー、WEBキーは、それぞれの情報の受信又は発信を行うキーである。選択キーは、記憶媒体に記憶されている情報や機能を選択するためのキーである。なお、携帯電話機の側面に設けられている操作ボタン804は、折りたたみみ式携帯電話機が閉じた状態で、第2の表示部802の点灯、受信中の電波の接続、音声録音等を選択するキーである。
【0047】
マイク805は、通話中の音声を発信する機能を有する。
【0048】
スピーカ806a、806bは、受信音や通話中の相手の声、アラーム、音楽等の音を発する機能を有する。スピーカ806aは、主に通話中の相手の声を発するものであり、スピーカ806bは、主に受信音、アラーム、音楽等を発するものである。
【0049】
アンテナ807は、通信に必要な電波の発信又は受信を行うためのものである。
【0050】
カメラ用レンズ808は、携帯電話機に内蔵されたデジタルスチルカメラで被写体を、撮影するためのレンズである。
【0051】
第1の採光口810は、第1の表示部801側の照度を測定する検出素子へ周囲の光を導くための開口部である。携帯電話機の内側に水分やホコリ等が入らないように、カバー材(図示せず。)で覆われている。
【0052】
第2の採光口811は、第2の表示部802側の照度を測定する検出素子へ周囲の光を導くための開口部であり、第1の採光口と同様、カバー材(図示せず。)で覆われている。
【0053】
開閉検出スイッチ812は、折りたたみみ式携帯電話機の筺体が開いた状態であるか、閉じた状態であるかを機械的に検出するスイッチである。本実施の形態では機械的に検出するものを用いたが、これに限られず、第1の筐体800aと第2の筐体800bとの角度を検出する角度センサ、第1の筐体800a又は第2の筐体800bの照度を検出する光センサを用いてもよい。
【0054】
ヘッドホン端子カバー813は、ヘッドホンの接続端子口を保護するものである。
【0055】
ランプ814は、電波の受信時に点滅したり、充電中に点灯したりすることにより、それぞれの状況を使用者に知らせるものである。主に、発光ダイオード(LED)が用いられる。
【0056】
次に、図5(B)の(a)―(a’)の断面を図3に示す。なお、図5と同じ部分は、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0057】
配線基板301に、接着材304、305によって第1の表示部801と、第2の表示部802が固定されている。第1の表示部801は、基板801a及びそれに設けられた発光領域801bで形成される。同様に、第2の表示部802は、基板802a及びそれに設けられた発光領域802bで形成される。第1の表示部801から第1の光318aが発光され、第2の表示部802から第2の光318bが発光される。なお、第2の表示部802は、配線基板301を介して第1の表示部801の反対側に設けられている。
【0058】
また、配線基板301には、金、銀、半田等の導電性材料307によって光センサ306が搭載されている。光センサ306は、基板306a及びそれに設けられた受光領域306bで形成される。光センサ306は、第1の採光口810、第2の採光口811及び配線基板301に設けたられた貫通口309の間に設けられている。第1の採光口810から第1の表示部801側の光310を受け、光センサ306の受光領域306bの一部が第1の表示部801側の照度を測定する。また、第2の採光口811及び貫通口309から光311を受け、光センサ306の受光領域306bの一部が第2の表示部802又はその周辺の照度を測定する。なお、光センサは各表示部の周辺に設けられている。このため、表示部と光センサが設けられているその周辺の照度は概略一致するため、光センサ306は各表示部側の照度を検出することが可能である。
【0059】
第1の採光口810及び第2の採光口811には、第1の筐体800a内に、水や埃が侵入しないように透光性のカバー材312が設けられている。
【0060】
また、各表示部のディスプレイと筐体との間から筺体の内部に水や埃が侵入しないように、これらの間が封止材313、314で封止されている。
【0061】
本発明に係る光センサを図1を用いて説明する。図1は、図3の光センサ306の拡大図である。透光性を有する基板101(図3の306aに相当する。)に、ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In)―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透光性を有する導電膜で形成された第1の透明電極102を有する。
【0062】
第1の透明電極(極性:プラス)102、第1の透明電極102に接続される配線103、第1の半導体膜104、金属電極(極性:マイナス)105、及び金属電極105に接続される配線106によって第1の検出素子(図7の509a)を構成する。一方、第1の透明電極(極性:プラス)102、第1の透明電極102に接続される配線103、第2の半導体膜107、第2の透明電極(極性:マイナス)108、及び第2の透明電極108に接続される配線109によって第2の検出素子(図7の509b)を構成する。第1の検出素子及び第2の検出素子の各電極に接続されている配線103、106、109は、透光性を有する有機樹脂110によって絶縁されている。第1の検出素子及び第2の検出素子によって、図3の受光領域306bを形成する。
【0063】
透光性を有する基板101としては、ガラス基板、又はプラスチック基板を用いることができる。プラスチック基板としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、ポリプロピレン、ポリプロピレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリサルフォン、またはポリフタールアミドからなる基板を用いることができる。
【0064】
第1の半導体膜104及び第2の半導体膜107は、非晶質シリコン膜、PIN接合を有するシリコン膜、又は微結晶シリコン膜で形成する。なお、PIN型接合を有するシリコン膜は、p型半導体層と、n型シリコン層と、p型シリコン層とn型シリコン層の間に挟まれたi型(真性)シリコン層によって構成されている。
【0065】
金属電極105は、金、銅、ニッケル、白金、銀等の元素を含む導電膜で形成される。
【0066】
第1の透明電極102は、第1の検出素子及び第2の検出素子の共通電極である。
【0067】
第1の検出素子は、第1の表示部に照射する光310の明るさ(照度)を検知する。第2の検出素子は、第2の表示部に照射する光311の明るさ(照度)を検知する。各検出素子において、金属電極105が遮光機能を有するため、一方の表示部に照射する光(照度)のみを検知する。
【0068】
本実施の形態の携帯電話機の構成を図7のブロック図を用いて説明する。図1、図3及び図5と同じ部分は同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0069】
本発明の携帯通信機器は、アンテナ807、送受信部502、変復調部503、マイク805、スピーカ806a、806b、音声処理部504、CPU511及びメモリ512を有する制御部505、第1の表示部801、第2の表示部802、第1の駆動回路507、第2の駆動回路508、第1の検出素子509a及び第2の検出素子509bを有する光センサ306、操作部510を有する。
【0070】
操作部は、図5の操作ボタン803、804に相当する。
【0071】
本実施の形態の携帯通信機器は、アンテナ807を介して送受信部502で受信した電波を、変復調部503において音声情報に復調する。次に、この音声情報を、音声処理部504へ供給し、音声処理部504で所定の処理を行ない、スピーカ806a、806bで音声情報を音声に変換し、音声を出力する。
【0072】
また、送受信部502で受信し変復調部503で復調した情報を、制御部505で文字情報(受信データ)等とし、第1及び第2の駆動回路507,508により第1の表示部801又は第2の表示部802で表示する。更には、この情報を、制御回路のメモリ512で格納する。
【0073】
また、使用者の音声をマイク805でとりこみ、音声処理部504で所定の処理が施された後、変復調部503に音声情報を供給する。変復調部503では、供給される音声情報(発信データ)を電波信号に変調した後、送受信部502を経てアンテナ807から発信する。
【0074】
また、操作部510からの入力情報を、制御部505を経由し必要に応じてメモリ512に格納すると共に、発信データとして変復調部503に供給する。変復調部503では、供給される入力情報(発信データ)を電波信号に変調した後、送受信部502を経てアンテナ807から発信する。
【0075】
次に、第1の表示部801の及び第2の表示部802の動作方法を図7及び図9を用いて述べる。はじめに、第2の表示部802の表示方法を述べる。
【0076】
折りたたみみ式携帯電話機は、制御部505によって、基地局(図示せず)と所定の手順で信号を送受信して、位置登録を行い、待機状態S10となる。
【0077】
待機状態S10では、ステップS100において、携帯電話機が閉じた状態かを、図5(A)に示す開閉検出スイッチ812で検出する。
【0078】
閉じている場合、ステップS110において、第2の検出素子509bの出力変化を制御部505で認識し、周囲の環境情報、すなわち第2の表示部802側の照度を測定する。
【0079】
次に、ステップS111において、第2の表示部802側の照度が上昇した場合、即ち周囲の明るさが明るくなった場合、ステップS112において、この照度をA/D変換器によって、デジタル信号に変換し、制御部505のCPU511に入力する。メモリ512で格納されている比較データに基づき、その照度に対応する第2の表示部802の輝度を制御部505のCPU511において算出する。
【0080】
輝度の算出は、例えば、メモリ512に、あらかじめ照度とその照度に対応する視認性の高い表示が得られる表示部の輝度を記憶させておく。ステップS112では、この記憶情報と照度を比較して、この照度に相当する輝度を、制御部505からD/A変換器へ出力し、D/A変換器においてアナログ信号に変換し、第2の駆動回路508へ供給する。次に、ステップS113において、第2の駆動回路508によって、第2の表示部802の輝度を調節しながら第2の表示部802に、時刻、画像及び受信情報を表示させる。なお、ステップS111において、照度が変化しない場合は、ステップS100にもどる。
【0081】
次に、ステップS113の後、ステップS114において、第2の検出素子509bで第2の表示部側の照度(周囲の明るさ)を検出し、照度が低くなった(周囲が暗くなった)場合、ステップS116において、第2の表示部802の点灯を終了させる。また、照度が変化しない(周囲が暗くならない)場合、ステップS115において、タイマー機能を開始させ、任意時間経過後、第2の表示部802の表示を終了させ、待機状態にする。
【0082】
照度の変化によって、第2の表示部802が点灯するため、操作キーの押下や、筐体を開ける等のわずらわしい工程を経ずとも、第2の表示部802の表示内容(時刻、送受信の有無等)を認識することができる。
【0083】
次に、第1の表示部801の表示方法について説明する。ステップS100において、開閉検出スイッチ812で閉じた状態ではない、即ち筺体が開いた状態と検知した場合、ステップS120において、第1の表示部801側の照度(周囲の明るさ)を第1の検出素子によって検出し、その結果をA/D変換器によってデジタル信号に変換し、制御部505に入力する。
【0084】
ステップS121により、入力されたデジタル信号及びメモリ512に格納されている比較データに基づき、視認性の高い第1の表示部801の輝度を、制御部505のCPU511において算出する。この輝度の値は、D/A変換器によって、アナログ信号に変換され、第1の駆動回路507に供給される。
【0085】
次に、ステップS122において、操作部510からの入力情報、メモリ512に記憶されている情報、時刻、画像及び受信情報を第1の表示部801で表示する。
【0086】
次に、ステップS123において、開閉検出スイッチにより携帯電話機の筺体が閉じた状態かどうかを検出し、閉じていると検知した場合、ステップS140の待機状態に入る。また、ステップS123において、閉じていないと検知した場合、ステップS120に戻る。
【0087】
以上の動作方法により、第1の表示部801及び第2の表示部802において、各表示部801,802側の照度(周囲の明るさ)に合わせて表示部の輝度を制御することが可能であるため、各表示部での消費電力を抑えつつ視認性を向上させることが可能である。
【0088】
また、操作部の操作を行わなくとも、周囲の明るさ、即ち第2の表示部802側の照度変化によって第2の表示部802の表示を制御することが可能であり、煩雑且つわずらわしい工程を経ずとも、第2の表示部802により、時刻又は受信の有無等を確認することができる。
【0089】
さらに、第1の検出素子509a及び第2の検出素子509bは、ひとつの光センサ306に設けられているため、携帯通信機器に搭載する光センサの数を削減することが可能であり、より小型の携帯通信機器をコストを抑えて作製することが可能である。
【0090】
また、図3においては、光センサ306の設置場所を、第1の表示部801及び第2の表示部802を有する第1の筐体800aに設けているが、これに限られない。この光センサ306を、操作ボタンを有する第2の筐体800bに設けてもよい。この場合、光センサは、半透明のカバーで覆われたキーボード内部、又は微細な穴が設けられ光を透過することが可能なメッシュ状態の筐体の内部に設けることができる。
【0091】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1とは構造の異なる光センサ及びそれを有する携帯通信機器並びにその表示方法について説明する。本実施の形態においても、携帯通信機器の代表例として携帯電話機を用い、実施の形態1と同様の部分は、同じ符号を付して詳細の説明を省略する。
【0092】
本実施の形態における図5(B)(a)―(a’)の断面を図4に示す。実施の形態1と同様に、配線基板301に、接着材304、305によって第1の表示部801と、第2の表示部802が固定されている。なお、第1の表示部801は、基板801a及びそれに設けられた発光領域801bで形成される。同様に、第2の表示部802は、基板802a及びそれに設けられた発光領域802bで形成される。第1の表示部801から第1の光318aが発光され、第2の表示部802から第2の光318bが発光される。第2の表示部802は、配線基板301を介して第1の表示部801の反対側に設けられている。
【0093】
又配線基板301には、第1の採光口810と第2の採光口811の間に貫通口309が形成されており、第1の採光口810と貫通口309との間に基板306a及びそれに設けられた受光領域306bで形成される光センサ306が設けられている。なお、第1の採光口810及び第2の採光口811には、実施の形態1と同様に透光性のカバー材312が設けられている。また、各表示部のディスプレイと第1の筐体800aとの間は、封止材313、314で封止されている。
【0094】
なお、本実施の形態では、光センサ306は光学グリス等の透光性を有する接着材316によって第1の表示部801と接続されており、第1の表示部801で発光した光317が透光性を有する接着材316を透過して、光センサの基板306aに入光する。
【0095】
本実施の形態の光センサ306を図2を用いて説明する。図2は、図4の光センサ306の拡大図である。透光性を有する基板201(図4の306aに相当する。)に、ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In)―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透光性を有する導電膜で形成された第1の透明電極202有する。
【0096】
第1の透明電極(極性:プラス)202、第1の透明電極202に接続される配線203、第1の半導体膜204、第1の金属電極(極性:マイナス)205、及び第1の金属電極205に接続される配線206によって、第1の表示部に照射される光310を検出する第1の検出素子を構成する。一方、第1の透明電極(極性:プラス)202、第1の透明電極に接続される配線203、第2の半導体膜207、第2の透明電極(極性:マイナス)208、及び第2の透明電極208に接続される配線209によって、第2の表示部に照射される光311を検出する第2の検出素子を構成する。さらに、第1の透明電極202、第1の透明電極に接続される配線203、第1の半導体膜204、第2の金属電極210、第2の金属電極に接続される配線211によって、第1の表示部801から発光した光317を検出する第3の検出素子を構成する。第1の検出素子、第2の検出素子及び第3の検出素子によって、受光領域306bを構成する。
【0097】
なお、第1の半導体膜204及び第2の半導体膜207は、非晶質シリコン膜、PIN接合を有するシリコン膜、又は微結晶シリコン膜で形成する。なお、PIN型接合を有するシリコン膜は、p型半導体層と、n型シリコン層と、p型シリコン層とn型シリコン層の間に挟まれたi型(真性)シリコン層によって構成されている。
【0098】
第1の透明電極202は、第1の検出素子、第2の検出素子、及び第3の検出素子の共通電極である。
【0099】
第1の検出素子は、第1の表示部に照射する光310の明るさ(照度)を検知する。第2の検出素子は、第2の表示部に照射する光311の明るさ(照度)を検知する。第3の検出素子は、第1の表示部が発光した光317の輝度を検知する。第1の検出素子と第2の検出素子との間に第1の金属電極205を設けているため、互いの検出素子の間で光の漏れは生じない。
【0100】
図4に示すように、第1の表示部801と光センサ306とは、透光性を有する接着材316等で接続されている。このため、第1の表示部で発光した光317は、第1の表示部の基板801a又は発光領域801bと該接着材316とを介して光センサ306へ入光するため、第3の検出素子で第1の表示部801の輝度を検出することができる。
【0101】
なお、第1の表示部で発光される光317は、基板801a又は発光領域801bと透光性を有する接着剤316とを介して光センサの基板306aを伝わり、第3の検出素子によって輝度を検出されるが、この光が第1の検出素子に入光しないように、図11に示すように、基板220の、第1の検出素子及び第2の検出素子が形成される部分を削ってもよい。この結果、これらの検出素子に第1の表示部で発光した光317が干渉した光が入射することによる誤認を防ぐことができる。なお、図11中の他の構成部分は図2と同じであり、同じ符号が付されている。
【0102】
本実施の形態の携帯電話機の構成を図8のブロック図を用いて説明する。図2、図4及び図5と同じ部分は同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0103】
本発明の携帯電話機は、実施の形態1と同様にアンテナ807、送受信部502、変復調部503、マイク805、スピーカ806a、806b、音声処理部504、メモリ512とCPU511を含む制御部505、第1の表示部801、第2の表示部802、第1の駆動回路507、第2の駆動回路508、光センサ306、及び操作部510を有する。なお、光センサ306は、第1の検出素子509a、第2の検出素子509b、及び第3の検出素子509cを有する。第3の検出素子509cは、第1の表示部で発光した光317を測定して、表示部のEL発光素子や液晶パネルのバックライトの劣化による輝度の変化量を検出するものである。
【0104】
本実施の形態において、アンテナ807と送受信部502を用いた電波の送受信、またそれに伴う変復調部503での音声変換及びその入出力、更には、電波の送受信に関する情報のメモリ512への格納は、実施の形態1と同様である。
【0105】
以下に、本発明の光センサ306を用いて第1の表示部801の輝度を修正する動作方法について説明する。図12(A)及び(B)は、輝度データが保存されているメモリ512、検出素子、制御部505、画像データが入力される第1の表示部801、A/D変換部601とを有するブロック図を示す。ここで用いられる検出素子は、図8の第3の検出素子509cである。
【0106】
まず、図12(A)を用いて、携帯電話機の筺体が開いている状態を説明する。この時には、携帯電話機の筺体が折りたたまれていない状態、すなわち開いた状態であるという情報が制御部505に入力されている。
【0107】
このとき、第3の検出素子509c及びA/D変換部601はオフ状態となっており、制御部505から画像データ602が第1の表示部801に入力され、情報を表示する。
【0108】
次に、携帯電話機が折りたたまれている状態、すなわち閉じた状態となったときに、筺体が閉じたという情報が制御部505に入力される。
【0109】
この後、図12(B)に示すように、制御部505から第1の表示部801に、ある一定の表示を行うデータ(一定画像データ612)が入力される。ある一定の表示とは、画面全体で白色や各RGB等の単色表示を行うことである。また、制御部505から第3の検出素子509c及びA/D変換部601がオン状態となる信号が入力され、これらがオン状態となる。次に、第1の表示部801の輝度が第3の検出素子509cにより測定される。測定された輝度データは、輝度の変化量によりA/D変換部601を介して制御部505内のメモリ512に入力される。
【0110】
測定された輝度データを用いて、メモリ512に保存されている前回輝度データからの変化量を求めることによりEL発光素子やバックライトの劣化の状態がわかる。このため、劣化により低下した輝度を補正する補正値(電流値、電圧値)を制御部505で計算し、該輝度補正値をメモリ512に格納する。
【0111】
輝度測定終了後、第3の検出素子509c、A/D変換部601がオフ状態となり、制御部から第1の表示部への一定画像データ612の入力もオフ状態となる。
【0112】
次に、第1の表示部801が情報を表示する際、上記の輝度補正値によって、表示部の輝度を調整することで視認性の高い表示を行うことができる。
【0113】
次に、本実施の形態の第1の表示部801及び第2の表示部802の動作方法を、図10を用いて説明する。
【0114】
本実施の形態において、第2の表示部802の動作方法は、待機状態S10からステップS100〜ステップS116は図9に示す実施の形態1と同様の動作方法を有する。また、第1の表示部801のステップS120〜ステップS122の同さ方法は、図9に示す実施の形態1と同様の動作方法を有する。
【0115】
ステップS122の次に、ステップS123において、図5中の開閉検知スイッチ812により携帯電話機が閉じた状態かどうかを判断する。ここで、携帯電話機の筺体が閉じた状態と判断した場合、ステップS130において、図12(B)で示されるような輝度を測定する動作により、第1の表示部801に一定画像データが入力され、一定の表示がされたときの第1の表示部801の輝度を第3の検出素子509cで検知し、輝度データが得られる。
【0116】
次に、輝度データが、A/D変換器によりデジタル信号に変換され、制御部505のCPU511に入力される。
【0117】
次に、ステップS131において、あらかじめ入力されている比較データ及び測定された輝度データに基づき、第1の表示部801の輝度を補正する輝度補正値が計算される。この輝度補正値は、アナログ信号に変換された後、制御部のメモリ512に格納される。
【0118】
この後、ステップS132において、第1の表示部の一定の表示を終了してステップS140の待機状態となる。
【0119】
次に、第1の表示部801で画像が表示される際、具体的にはステップS120〜ステップS122の動作の際に、ステップS121において、第1の検出素子509aで得られた照度データと共に、前記輝度補正値を考慮して、第1の表示部801の輝度を制御して表示する。
【0120】
なお、ステップS123において、開閉検出スイッチ812によって携帯電話機の筐体が閉じた状態ではないと判断した場合、ステップS120に戻る。
【0121】
ステップS130からステップS132は、携帯電話機の開閉ごとに行っても、一定期間ごとに行ってもよい。
【0122】
EL表示装置では、湿度、温度などの環境ストレスにより、発光材料が化学変化し、輝度の劣化が生じ、表示品質または製品寿命に制約があるという問題があった。また、液晶ディスプレイにおいても、バックライトの経時劣化により表示が暗くなるという問題があった。
【0123】
しかし、本発明の光センサを用いることで、EL表示装置やバックライトの劣化及び周囲の明るさによって、第1の表示部801の明るさを制御することができるため、見やすく且つ低消費電力である折りたたみ式携帯通信機器を作製することができる。
【0124】
また、本実施の形態では、第1の検出素子509a、第2の検出素子509b及び第3の検出素子509cをひとつの光センサに設けることが可能であるため、搭載する部品数を削減することが可能である。この結果、折りたたみみ式通信機器の小型化が可能である。
【0125】
(実施の形態3)
本実施の形態では、光センサの設置場所の異なる折り畳み式携帯通信機器について説明する。本実施の形態においても、携帯通信機器の代表例として携帯電話機を用い、実施の形態1と同様の部分は、同じ符号を付して詳細の説明を省略する。
【0126】
本実施の形態では、第1の表示部の輝度を制御するための検出素子と表示部側の照度を検知する検出素子とを並列に接続した光センサが第2の筐体に設けられている携帯電話機について述べる。
【0127】
図6は、本発明にかかる折りたたみみ式携帯電話機の概観図であり、図6(A)は、開いた状態の斜視図、図6(B)は同様のものの閉じた状態の斜視図であって第2の表示部が設けられていない第2の筐体800b側から見た斜視図である。
【0128】
実施の形態1と同様に、2つの筐体800a、800bが、ヒンジ509によって接続されている。
【0129】
第1の筐体800aには、第1の表示部801、第2の表示部(図示せず)、スピーカ806a、アンテナ807、カメラ用レンズ(図示せず)、ランプ814等が設けられている。
【0130】
一方、第2の筐体800bには、操作ボタン803、携帯電話機の側面に設けられた操作ボタン804、マイク805、開閉検出スイッチ812、ヘッドホン端子カバー813、第1の採光口820、第2の採光口821等を有している。
【0131】
本実施の形態において、第1の採光口820及び第2の採光口821は第2の筐体中の同一箇所の表裏に形成されている。なお、これらの採光口には、図3の領域312及び図4の領域312のような透光性のカバーが設けられている。第1の採光口820と第2の採光口821の間には、図1に示すような、複数の検出素子が並列に接続されている光センサが設けられている。
【0132】
本実施の形態の携帯電話機の構造は、図7に示す構造を有する。詳細は、実施の形態1に記載されているため省略する。なお、ここでは、第1の検出素子509aは、携帯電話機の筺体が開いているときに、第1の表示部側の照度(周囲の明るさ)を検知する。また、携帯電話機の筺体が閉じているときに第1の表示部801に一定の表示を行い、このときの輝度を検知する。一方、第2の検出素子509bは、携帯電話機が閉じているときの第2の表示部側の照度(周囲の明るさ)を検知する。
【0133】
第1の検出素子を用いて第1の表示部の輝度を制御する動作方法については、図12(A)(B)に示す方法を用いればよい。詳細は、実施の形態2に記載されているため省略する。なお、この場合、実施の形態2の第3の検出素子509cの代わりに、本実施の形態では第1の検出素子509aを用いる。
【0134】
本実施の形態の表示方法は、図10に示す方法を用いればよい。詳細に関しては、実施の形態2に示してあるため、省略する。なお、本実施の形態において、図10のステップS130に記載された第3の検出素子は、ステップS120で用いられている第1の検出素子509aと同じものを用いる。
【0135】
光センサは、第1の採光口820及び第2の採光口821の間に設けられているが、操作ボタンのパットが透光性を有する場合、操作ボタンの下にセンサを設けてもよい。また、採光口820,821は、図6に示すように穴でなく、微細な穴が設けられ光を透過することが可能な筐体800a、800b内部に設けてもよい。なお、光センサを有する筐体が透光性を有する材料で形成されている場合、採光口のような穴又は微細な穴を必要としない。
【0136】
(実施の形態4)
本実施の形態では、両面に表示することが可能な表示装置を有する携帯通信機器について、図1、図5、図13、図15(A)(B)及び図16(A)(B)を用いて説明する。本実施の形態においても、携帯通信機器の代表例として携帯電話機を用い、実施の形態1と同様の部分は、同じ符号を付して詳細の説明を省略する。
【0137】
本実施の形態では、実施の形態1のように第1の表示部801及び第2の表示部802として、2つの表示装置を用いる代わりに、図13に示すような両面に表示することが可能な表示装置831(透光性を有する基板831a、それに設けられた発光領域831b)を用いる。この表示装置は、第1の筐体800aと第2の筐体800bが開いているときには、第1の表示部で認識可能な画像情報を表示し、第1の筐体800aと第2の筐体800bが閉じているときには、第2の表示部で認識可能な画像情報を表示する。なお、本実施の形態においては、実施の形態2と同様、操作部(図5の803)と向かい合う表示部を第1の表示ボタン(図5の801)とし、第1の表示部と反対側の表示部を第2の表示部(図5の802)とする。両面に表示することが可能な表示装置831を用いない実施の形態1では、図3に示すように配線基板301が第1及び第2の表示部801、802間に配置することができるが、本実施の形態では配線基板301は表示の妨げにならないように光センサ306の横に配置されている。
【0138】
なお、本実施の形態の光センサ306は、実施の形態1と同様、図1に示されるような2つの検出素子が並列に接続されたものである。ここで第1の検出素子は、第1の表示部側801に照射される光310の明るさ(照度)を検出するものであり、第2の検出素子は、第2の表示部側802に照射される光311の明るさ(照度)を検出するものである。
【0139】
図5の開閉検出スイッチ812により第1の筐体800aと第2の筐体800bが開いていると判断した場合、光センサ306(透光性を有する基板306a及びそれに設けられた受光領域306bで形成されている)によって、第1の表示部側に照射される光310の明るさ(照度)を検出する。次に、この検出結果を元に、両面に表示することが可能な表示装置831は第1の表示部800a側に第1の光318aを発し、第1の表示部で認識が可能な画像情報を表示する。
【0140】
同様に、2つの筐体800a、800bが閉じていると判断した場合、光センサ306が、第2の表示部側に照射される光311の明るさ(照度)を検知する。次に、この検出結果を元に、両面に表示することが可能な表示装置831は第2の光318bを発し、第2の表示部802で認識可能な画像情報を表示する。
【0141】
なお、本実施の形態においても、操作ボタンを等構成を有する材料で形成することで光センサ(306。なお、光センサ306は、透光性を有する基板306a及びそれに設けられた受光領域306bで形成される。)を操作ボタン(図5の803)の下に設置することが可能である。この場合、実施の形態3に示すように、第1の筐体800a及び第2の筐体800bが閉じているときに、一定の画像を表示して両面に表示することが可能な表示装置831の輝度を検出する。次に、第1の表示部801又は第2の表示部802から認識可能な画像情報を表示する場合、この輝度検出結果及び各表示部側の照度を元に、両面に表示することが可能な表示装置831の輝度を制御することができる。
【0142】
次に、両面に発光することが可能な表示装置の画素部における発光素子構造について図15(A)(B)を用いて説明する。図15(A)は、両面に表示することが可能な表示装置831の画素部における発光素子の断面構造について示すものであり、図15(B)は、発光素子の素子構造について示したものである。なお、ここで示す発光素子は、電流制御用TFTと電気的に接続された第1の電極と、発光物質を含む層を挟んで形成された第2の電極により形成される。
【0143】
図15(A)において、基板1201上に薄膜トランジスタ(TFT)が形成されている。なお、ここでは、発光素子1215の第1の電極1211と電気的に接続され、発光素子1215に供給される電流を制御する機能を有する電流制御用TFT1222と、電流制御用TFT1222のゲート電極に印加されるビデオ信号を制御するためのスイッチング用TFT1221を示す。
【0144】
遮光性を有する基板1201として、ガラス基板、石英基板、樹脂基板、フレキシブルな基板材料(プラスチック)を用いることができる。また、各TFTの活性層は、少なくともチャネル形成領域1202、ソース領域1203、ドレイン領域1204を備えている。
【0145】
また、各TFTの活性層は、ゲート絶縁膜1205で覆われ、ゲート絶縁膜1205を介してチャネル形成領域1202と重なるゲート電極1206が形成されている。また、ゲート電極1206を覆って層間絶縁膜1208が設けられている。なお、層間絶縁膜1208を形成する材料としては、酸化珪素、窒化珪素および窒化酸化珪素等の珪素を含む絶縁膜の他、ポリイミド、ポリアミド、アクリル(感光性アクリルを含む)、BCB(ベンゾシクロブテン)といった有機樹脂膜を用いることができる。
【0146】
次に、層間絶縁膜1208上に電流制御用TFT1222のソース領域1203と電気的に接続された配線1207、およびドレイン領域1204と電気的に接続された第1の電極1211が設けられる。なお、第1の電極1211が陽極である場合には、電流制御用TFT1222をpチャネル型で形成し、陰極である場合には電流制御用TFT1222をnチャネル型で形成するのが望ましい。
【0147】
また、第1の電極1211の端部、および配線1207等を覆って絶縁層1209が形成される。次に、第1の電極1211上に発光物質を含む層1213が形成され、その上に、第2の電極1214を形成することにより発光素子1215を完成させることができる。
【0148】
なお、本実施例において、第1の電極1211および第2の電極1214の材料を適宜選択することができるが、陽極として機能させる電極を形成する場合には、一般的に仕事関数の大きい導電性材料(例えば、仕事関数が4.0eV以上)を用いることが好ましく、陰極として機能させる電極を形成する場合には、一般的に仕事関数の小さい導電性材料(例えば、仕事関数が3.5eV以下)を用いることが好ましい。また、発光物質を含む層1213において生じた光を透過させる電極を形成する場合には、透光性の材料を用いて第1または第2の電極1211、1214を形成する必要がある。両方の電極材料を透光性の材料で形成することにより、両電極から光を出射させることのできる発光素子を形成することができる。
【0149】
また、図15(A)に示す発光素子において、陽極となる電極から発光物質を含む層1213に正孔が注入され、陰極となる電極から発光物質を含む層1213に電子が注入される。そして、発光物質を含む層1213において、正孔と電子が再結合することにより発光が得られる。
【0150】
また、発光物質を含む層1213は、少なくとも発光層を含み、正孔注入層、正孔輸送層、ブロッキング層、電子輸送層、および電子注入層といったキャリアに対する機能の異なる層のいずれか一つ、もしくは複数を組み合わせて積層することにより形成される。
【0151】
また、発光物質を含む層1213を形成する材料としては、低分子系、高分子系、もしく中分子系の公知の有機化合物を用いることができる。なお、ここでいう中分子系の有機化合物の代用例としては、デンドリマー、オリゴマー等が挙げられる。
【0152】
なお、発光物質を含む層1213を形成する材料として、具体的には以下に示すような材料を用いることができる。
【0153】
正孔注入層を形成する正孔注入材料としては、有機化合物であればポルフィリン系の化合物が有効であり、フタロシアニン(以下、H−Pcと示す)、銅フタロシアニン(以下、Cu−Pcと示す)などがある。導電性高分子化合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下、PSSと示す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下、PEDOTと示す)や、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾール(以下、PVKと示す)などが挙げられる。
【0154】
正孔輸送層を形成する正孔輸送材料としては、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物が好適である。広く用いられている材料として、例えば、先に述べたTPDの他、その誘導体である4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「α−NPD」と記す)や、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、「TDATA」と記す)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(以下、「MTDATA」と記す)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
【0155】
発光層を形成する発光材料としては、具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alqと示す)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Almqと示す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(以下、BeBqと示す)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−ヒドロキシ−ビフェニリル)−アルミニウム(以下、BAlqと示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、Zn(BOX)と示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、Zn(BTZ)と示す)などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。また、三重項発光材料も可能であり、白金ないしはイリジウムを中心金属とする錯体が主体である。三重項発光材料としては、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)と示す)、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン−白金(以下、PtOEPと示す)などが知られている。
【0156】
電子輸送層を形成する電子輸送材料としては、金属錯体がよく用いられ、先に述べたAlq、Almq、BeBqなどのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体や、混合配位子錯体であるBAlqなどが好適である。また、Zn(BOX)、Zn(BTZ)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、PBDと示す)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(以下、OXD−7と示す)などのオキサジアゾール誘導体、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、TAZと示す)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、p−EtTAZと示す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(以下、BPhenと示す)、バソキュプロイン(以下、BCPと示す)などのフェナントロリン誘導体が電子輸送性を有する。
【0157】
その他、ブロッキング層を含める場合には、ブロッキング層を形成する正孔阻止材料として、上で述べたBAlq、OXD−7、TAZ、p−EtTAZ、BPhen、BCPなどが、励起エネルギーレベルが高いため有効である。
【0158】
図15(B)には、第1の電極1211および第2の電極1214の両方が、透光性の材料で形成されており、第1の電極1211が陽極で、第2の電極1214が陰極である場合の構成について示す。この場合には、第1の電極1211は、酸化インジウム・スズ(ITO)膜、酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜、IZO、およびIn−ZnOといった透明導電膜を用いて形成することができ、第2の電極1214は、仕事関数の小さい材料であるMg:Ag(マグネシウムと銀の合金)とITOを積層することにより形成することができる。この場合には、発光物質を含む層1213で生じた光は、第1の電極1211および第2の電極1214の両方側から出射される。発光物質を含む層1213を形成する材料は、先に示した材料を適宜選択して用いることができる。
【0159】
さらに、第1の電極1211及び第2の電極1214の両方から光を出射させることが可能な発光素子において、図15(B)で示す構成とは別の構成の素子について図16(A)(B)を用いて説明する。
【0160】
図16(A)に示すように第1の電極1211が陽極で、第2の電極1214が陰極であるにもかかわらず、いずれもITOにより形成されている。しかし、この場合には、発光物質を含む層1213の構造に特徴がある。すなわち、陰極となる第2の電極1214と接して形成される発光物質を含む層には、仕事関数の小さいLi、Cs等のアルカリ金属がドーピングされたドーピング層1304を有している。これにより、陰極側の発光物質を含む層1213の仕事関数を小さくすることができるので、陰極となる第2の電極1214の電極材料にITOを用いた場合にも陰極として機能させることができる。
【0161】
なお、図16(B)には、発光物質を含む層1213が、正孔注入層1305、正孔輸送層1306、発光層1307、ブロッキング層1308、電子輸送層1309およびドーピング層1304により積層形成される場合について示したが、第2の電極1214と接する発光物質を含む層1213にドーピング層を形成する以外の積層構成は上述した材料を適宜選択して用いることができる。図16(B)右側には、各層として用いる材料例とその膜厚例を示している。
【0162】
本実施の形態の両面に表示することが可能な表示装置831をフルカラー表示とする場合、発光物質を含む層1213に、赤色、緑色、青色の発光を示す材料層をそれぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法などによって適宜、選択的に成膜すればよい。また、発光物質を含む層を白色発光とし、カラーフィルターや色変換層などを別途設けることによってフルカラー表示してもよい。
【0163】
本実施の形態のように、両面に発光可能な表示装置を用いることにより、表示装置の数を削減することが可能であり、センサ及び表示装置の部品数を削減することが可能であり製造コストを削減することができる。また、実施の形態1乃至実施の形態3に示す携帯通信機器よりも更に小型化することが可能である。
【0164】
(実施の形態5)
本実施の形態では、図14に示すような両面に表示することが可能な表示装置を有する携帯通信機器について図2、図5及び図14を用いて説明する。本実施の形態においても、携帯通信機器の代表例として携帯電話機を用い、実施の形態2と同様の部分は、同じ符号を付して詳細の説明を省略する。
【0165】
本実施の形態では、実施の形態2のように表示部として2つの表示部801、802を用いる代わりに、両面に表示することが可能な表示装置831(透光性を有する基板831a、それに設けられた発光領域831bにより構成される)を用いる。なお、本実施の形態においては、実施の形態2と同様、操作部(図5の803)と向かい合う表示部を第1の表示部とし、こちら側で発する第1の光を318aとし、その光により認識可能な画像情報を表示することができる。また、第1の表示部と反対側の表示部を第2の表示部とし、こちら側で第2の光318bが発せられ、認識可能な画像情報を表示する。
【0166】
また、本実施の形態の光センサ(図14の306。なお、光センサ306は、透光性を有する基板306a及びそれに設けられた受光領域306bで形成される。)は、実施の形態2と同様、図2に示されるような3つの検出素子が並列に接続されたものである。ここで、第一の検出素子は、第1の表示部に照射される光310の明るさ(照度)を検出するものであり、第2の検出素子は、第2の表示部に照射される光311の明るさ(照度)を検出するものであり、第3の検出素子は表示装置831が発光した光317の輝度を検出するものである。
【0167】
本実施の形態の光センサ306は図14で示すように、両面に表示することが可能な表示装置831と透光性を有する接着材316で接続されている。よって、両面に表示することが可能な表示装置831の光は、表示装置の基板831a又は発光領域831bと、該接着材316とを介して光センサ306へ入光するため、第3の検出素子で両面に表示することが可能な表示装置831が発光した光317の輝度を検出することができる。
【0168】
図5の開閉検出スイッチ812により、第1の筐体800aと第2の筐体800bが開いていると判断した場合、光センサ306によって、第1の表示部側に照射される光310の照度を検出する。また、第3の検出素子によって、両面に表示することが可能な表示装置831で発光される光317の輝度を検出する。次に、第1の表示部側の照度及び両面に表示することが可能な表示装置831の輝度の検出結果を元に、表示装置831は第1の表示部に第1の光318aを発し、画像情報を表示する。
【0169】
同様に、2つの筐体が閉じていると判断した場合、光センサ306が、第2の表示部側の光311の明るさ(照度)を検知する。次に、この検出結果を元に、表示装置831は、第2の表示部の側で第2の光318bを発し、認識が可能な画像情報を表示する。
【0170】
なお、両面に発光することが可能な表示装置については、実施の形態4で述べたのでここでは省略する。
【0171】
本実施の形態のように、両面に発光可能な表示装置を用いることにより、センサ及び表示装置の部品数を削減することが可能であり製造コストを削減することができる。また、実施の形態1乃至実施の形態3に示す携帯通信機器よりも更に小型化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1を示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態2を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態2を示す図である。
【図5】図5(A)、(B)は、本発明の実施の形態1を示す図である。
【図6】図6(A)、(B)は、本発明の実施の形態3を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態1を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態2を示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態1を示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態2を示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態2を示す図である。
【図12】図12(A)、(B)は、本発明の実施の形態2を示す図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態4を示す図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態4を示す図である。
【図15】図15(A)、(B)は、本発明の実施の形態4を示す図である。
【図16】図16(A)、(B)は、本発明の実施の形態4を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒンジ部によって開閉可能に連結された第1の筐体と第2の筐体とを有し、
前記第1の筐体には、第1の表示部と第2の表示部とが異なる面に設けられ、
前記第2の筐体には、操作部が設けられ、
前記第1の表示部と前記操作部が互いに向き合うように折りたたみ可能であり、
前記第1の筐体及び前記第2の筐体が開いた状態において、前記第1の表示部側の照度を検出する第1の手段と、
前記第1の手段の検出結果によって前記第1の表示部の輝度を制御して表示する第2の手段と、
前記第1の筐体及び前記第2の筐体が折りたたまれた状態において、前記第2の表示部側の照度を検出する第3の手段と、
前記第3の手段の検出結果によって前記第2表示部の輝度を調節して表示する第4の手段とを有することを特徴とする携帯通信機器。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1の手段と前記第3の手段は前記第1の筐体に設けられていることを特徴とする携帯通信機器。
【請求項3】
請求項1において、
前記第1の手段と前記第3の手段は前記第2の筐体に設けられていることを特徴とする携帯通信機器。
【請求項4】
請求項1又は請求項3において、
前記第1の手段と前記第3の手段は前記操作部の透光性を有する操作キーの下に設けられていることを特徴とする携帯通信機器。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
前記第1の筐体及び前記第2の筐体が折りたたまれた状態において、前記第1の表示部を表示して前記第1の表示部の輝度を検出する第5の手段と、前記第5の手段の検出結果及び前記第1の手段の検出結果によって前記第1表示部の輝度を制御して表示する第6の手段とを有する特徴とする携帯通信機器。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記第1の表示部及び前記第2の表示部は、液晶表示装置、又はEL表示装置で形成されていることを特徴とする携帯通信機器。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記第1の表示部及び前記第2の表示部は、両面に発光が可能なEL表示装置であることを特徴とする携帯通信機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−215206(P2007−215206A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−59549(P2007−59549)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【分割の表示】特願2005−505182(P2005−505182)の分割
【原出願日】平成16年3月17日(2004.3.17)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】