説明

携帯電子機器

【課題】携帯電子機器にて特定の機能を実行している場合において着信を検出したときに、ユーザの意図しないタイミングにて着信に応答する虞がある。
【解決手段】携帯電子機器は、他の通信機器か通信要求を受信する通信要求受信部と、映像データを受信する映像受信部と、映像受信部により受信された映像データに基づく映像を表示する表示部と、表示部に重なるように設けられ、ユーザによる入力を検出する入力検出部と、通信要求を受信した場合に、表示部に映像が表示されているか否かを判断する判断部と、判断部により映像データが表示されていると判断された場合に、入力部により所定の入力が検出されたか否かを判断する入力判断部と、入力部により所定の入力が検出された場合に、他の通信機器との通信を開始するための情報を表示部に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルディスプレイを有する携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを有する携帯電子機器が知られている。また、近年の携帯電子機器は、パソコン等に引けを取らないような複雑な機能を実現できるようになっている。ディスプレイに表示されているアイコンを選択する場合には、ユーザは、表示されているアイコンを直接押下することで選択することができる。また、複数の通信方式に対応した携帯電子機器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−311224号公報
【特許文献2】特開2004−200853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような携帯電子機器にて特定の機能が実行されている場合において、実行されている特定の機能に対してユーザが操作を試みようとした際に着信が検出されたときは、ユーザによる操作は、特定の機能に対してではなく、着信への応答として処理される場合がある。この場合にユーザは、ユーザの意図しないタイミングにて着信に応答しなければならず、使い勝手が悪い。
【0005】
そこで、本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、携帯電子機器にて特定の機能を実行している場合において着信を検出したときに、ユーザの意図しないタイミングにて着信に応答することを回避することが可能な携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本願発明に係る携帯電子機器は、他の携帯電話機から通話要求を受信する通話要求受信部と、映像データを受信する映像受信部と、前記映像受信部により受信された映像データに基づく映像を表示する表示部と、前記表示部に重なるように設けられ、ユーザによる入力を検出する入力検出部と、前記通話要求を受信した場合に、前記表示部に映像が表示されているか否かを判断する判断部と、前記判断部により映像データが表示されていると判断された場合に、前記入力部により所定の入力が検出されたか否かを判断する入力判断部と、前記入力部により所定の入力が検出された場合に、前記他の携帯電話機との通話を開始するための情報を前記表示部に表示させる表示制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記構成を備えることにより、ユーザの意図しないタイミングにて着信に応答することを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】携帯電話機100の外観斜視図である。
【図2】携帯電話機100の構成図である。
【図3】表示部112に表示される画像の一例を示す図である。
【図4】表示部112に表示される画像の一例を示す図である。
【図5】表示部112に表示される画像の一例を示す図である。
【図6】表示部112に表示される画像の一例を示す図である。
【図7】表示部112に表示される画像の一例を示す図である。
【図8】携帯電話機100にて行われる処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】表示部112に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】表示部112に表示される画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る携帯電子機器の実施の形態としての携帯電話機100について説明する。
【0010】
図1は、携帯電話機100の外観斜視図である。筐体には、タッチパネル102、スピーカ103、マイク104、及び操作部105が設けられている。タッチパネル102には、ユーザからの指示に基づいて、カーソルキーやテンキー等のキー群やアイコン等が表示される。
【0011】
図2は、携帯電話機100の構成図である。携帯電話機100は、無線部107、マイク104、スピーカ103、信号処理部108、放送受信部109、操作部105、タッチパネル102、記憶部110、及び制御部111により構成される。
【0012】
無線部107は、アンテナ106を介して送受信する信号の変復調を行う。また無線部107は、アンテナ106を介して、他の携帯電話機から送信された通話要求を受信することができる。無線部107は、他の携帯電話機が送信した通話要求を受信することができる。無線部107は、受信した通話要求を制御部111に出力する。また無線部107は、他の携帯電話機から送信された電子メール等のデータを受信し、制御部111へ出力することができる。
【0013】
信号処理部108は、マイク104から入力される音声信号を無線部107を介して送信するための処理や、アンテナ106から無線部107を介して受信した音声信号をスピーカ103へ出力するための処理を行う。
【0014】
マイク104は、入力された音声を音声信号として信号処理部108へ出力する。
【0015】
スピーカ103は、信号処理部108にて処理された音声信号又は制御部111より受け取った音声データを音声として出力する。
【0016】
放送受信部109は、制御部111からの指示に基づいて、デジタル放送等のテレビ放送波を受信することができる。放送受信部109は、受信したテレビ放送を制御部111に出力する。尚、テレビ放送は、複数の放送番組により構成されていてもよいし、一つの放送番組であってもよい。放送受信部109は、テレビ放送波に含まれる複数の放送番組のうち、ユーザにより選択された放送番組を受信し、受信した放送番組を制御部111に出力してもよい。また、放送受信部109は、テレビ放送波に含まれる複数の放送番組を同時に受信し、ユーザにより選択された放送番組を制御部111に出力してもよい。制御部111に出力された放送番組は、後述する表示部112に表示される。
【0017】
操作部105は、ユーザによる操作を受け付けることができる。操作部105は受け付けた操作を制御部111に出力する。操作部105は、ハードキー等により構成される。
【0018】
タッチパネル102は表示部112及び入力部113を有する。
【0019】
表示部112は、LCD(Liquid Crystal Display)を含み、制御部111からの指示に基づいて、文字やアイコン等の画像、放送受信部109により受信された放送番組をLCDに表示する機能を有している。
【0020】
入力部113は、ユーザによるタッチを検出し、検出している間、単位時間(例えば1/60秒)毎に、タッチしている位置の座標値を、制御部111及び記憶部110に出力する。タッチとは、ユーザが指等で入力部113を触ることである。デタッチとは、ユーザが指で入力部113を触れている場合に、触れている指を入力部113から離すことである。スライドとは、ユーザが指で入力部113に触れている場合に、触れているユーザの指が接触を維持しながら移動することである。入力部113は、座標値を検出するとタッチされたと判断する。入力部113が、検出している座標値が検出されなくなったらデタッチと判断する。入力部113は、検出している座標値が時間と共に変化している場合は、スライドと判断する。尚、入力部113に触れるのは、ユーザの指だけに限らない。ユーザの指以外のペン等でもよい。入力部113は、一般的なタッチパネル102で用いられている抵抗膜方式、光学式、静電容量結合式等の何れの方法で実現するものであってもよい。また、入力部113は、ユーザによるタッチを同時に複数検出することができる。入力部113は、ユーザによるタッチを一つ検出している場合において、ユーザによる新たなタッチを検出することができる。入力部113は、既にタッチされている位置の座標値と、新たにタッチされた位置の座標値とを制御部111に出力することができる。
【0021】
記憶部110は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、制御部111で処理されるプログラム等を記憶する。
【0022】
また、記憶部110は、ユーザによるタッチを検出している間、各入力部113から出力される座標値を単位時間(例えば1/60秒)毎に記憶する機能を有する。つまり、記憶部110は、タッチ状態からデタッチ状態までの間に出力された座標値を記憶する。また、記憶部110は、少なくとも1つ以上の携帯電話番号を記憶することができる。
【0023】
制御部111は、着信検出部114、状態判断部115、入力検出部116、表示制御部117、着信処理部118、を含み、携帯電話機100の全体動作の制御を行う。制御部111は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの処理手段である。
【0024】
着信検出部114は、アンテナ106を介して、他の携帯電話機から通話要求を受信したか否かを検出することができる。着信検出部114は、通話要求を検出した場合に、通話要求を検出したことを状態判断部115及び表示制御部117に出力する。尚、通話要求とは、他の携帯電話機から送信される要求であって、携帯電話機100との通話開始の要求である。ユーザは、他の携帯電話機からの通話要求に応答することにより、通話要求を送信した他の携帯電話機との通話を開始することができる。
【0025】
状態判断部115は、通話要求を受信した場合に、放送受信部109にてテレビ放送波を受信しているか否かを判断することができる。状態判断部115は、判断した結果を表示制御部117に出力する。
【0026】
入力検出部116は、表示部112に放送番組が表示されている場合において通話要求を受信したときに、入力部113により検出されたユーザによるタッチが、所定のタッチ入力であったか否かを判断する。所定のタッチ入力とは、例えば、入力部113により検出されたユーザによるタッチ位置が、後述する通話要求情報が表示された領域内である、又は入力により検出されたユーザによるタッチ位置が単位時間毎に変化したとき等である。前者の例示は、ユーザが、通話要求情報が表示された領域内をタッチすることであり、後者の例示は、ユーザが、タッチした後に、スライドする操作である。
【0027】
表示制御部117は、着信検出部114、状態判断部115、及び入力検出部116からの出力に応じて、表示部112の表示を制御することができる。図3、図4、図5、図6、図7は、表示部112の表示の制御の一例を説明するための図である。尚、本実施例において、表示部112に表示される画像を、画面と称する場合がある。尚、表示制御部117は、着信検出部114、状態判断部115及び入力検出部116からの出力に関わらず、表示部112に表示される画像等を制御してもよい。
【0028】
図3は、放送受信部109にてテレビ放送波が受信されていない場合であって通話要求を受信していないときに、表示制御部117が表示部112に表示させる画像(以下、第1画像と称する場合がある)である。第1画像は、待ち受け画面である。第1画像には、記憶部110に記憶されたアプリケーションプログラムを示すアイコン200が表示されている。ユーザは、アイコン200をタッチすることで、アイコン200に関連付けられたアプリケーションプログラムを実行することができる。
【0029】
図4は、放送受信部109にてテレビ放送波が受信されていない場合において着信検出部114により通話要求が受信されたときに、表示制御部117が表示部112に表示させる画像(以下、第2画像と称する場合がある)である。第2画像には、通話要求に応答するアイコン201、通話要求を拒否するアイコン202、通話要求を送信した携帯電話機に関する情報が含まれている。ユーザは、通話要求に応答するアイコン201をタッチすることで、通話を開始することができる。ユーザは、通話要求を拒否するアイコン202をタッチすることで、通話を拒否することができる。通話要求を祖新した携帯電話機100の電話番号が予め記憶部110に記憶されている場合に、その携帯電話機に関する情報を一緒に表示してもよい。
【0030】
表示制御部117は、テレビ放送波が受信されていない場合において通話要求の受信が検出されたときは、表示部112に表示させる画像を、第1画像から第2画像に変更する。
【0031】
図5は、放送受信部109にテレビ放送波が受信されている場合において、着信検出部114により通話要求が受信されていないときに表示部112に表示される画像(以下、第3画像と称する場合がある)である。第3画像は、放送番組に含まれる画像である。放送受信部109にテレビ放送波が受信されている場合において、着信検出部114により通話要求が受信されていないときは、放送番組の動画が表示部112に表示されている。尚、図5では、放送番組に含まれる画像の例として「A」が表示されている。
【0032】
図6は、放送受信部109にテレビ放送波が受信されている場合において着信検出部114により通話要求が受信されたときに、表示制御部117が表示部112に表示させる画像(以下、第4画像と称する場合がある)である。第4画像は、第3画像が表示されている領域の一部に、通話要求を受信したことを示す情報(以下、通話要求情報と称する)が表示されている画像である。つまり、第4画像は、表示部112に表示されている放送番組に通話要求情報が重ねて表示されている画像である。尚、放送番組は動画像として表示されていてもよい。
【0033】
表示制御部117は、テレビ放送波が受信されている場合において通話要求の受信が検出されたときは、表示部112に表示させる画像を、第3画像から第4画像に変更する。
【0034】
図7は、放送番組に通話要求情報が重ねて表示されている場合において入力検出部116によりユーザによる所定のタッチ入力が検出されたときに、表示制御部117が表示部112に対して行う制御を示している。表示制御部117は、ユーザによる所定のタッチ入力が検出された場合に、表示部112の表示領域を少なくとも第1領域及び第2領域に分割する。表示制御部117は、第1領域に第2画像を表示させ、第2領域には放送番組を表示させる。ユーザは、第1領域に表示されたアイコンをタッチすることで、通話要求に対して応答することができる。尚、図7に示される画面を第5画像と称する場合がある。本実施の形態においては、表示制御部117は、第2画像と第5画像とを異なる領域に表示させることで説明するが、必ずしもこの場合に限られない。表示制御部117は、第2画像に表示されているアイコン又は情報を、放送番組が表示された領域に重なるように表示部112に表示させてもよい。
【0035】
着信処理部118は、第2画像、及び第5画像において、検出されたユーザのタッチに基づいて通話処理を処理することができる。着信処理部118は、検出されたユーザによるタッチの位置が第2画像のアイコン201、第5画像のアイコン201が表示された領域内であるときは、通話要求を送信した携帯電話機との通話を開始する。着信処理部は、検出されたユーザによるタッチの位置が第2画像のアイコン202、第5画像のアイコン202が表示された領域内であるときは、通話要求を送信した携帯電話機との通話を拒否する。
次に、携帯電話機100の動作について、図8を用いて説明する。
【0036】
着信検出部114は、他の携帯電話機から通話要求を受信したか否かを判断する(S1)。着信検出部114により通話要求が受信されたことが検出されると(S1のYES)、状態判断部115は、放送番組を受信しているか否かを判断する(S2)。表示制御部117は、状態判断部115により放送番組を受信していないと判断されたときは(S2のNO)、例えば第2画像のように、通話要求を送信した相手に関する情報を表示部112に表示させる(S10)。着信処理部118は、タッチされたアイコンに応じた通話処理を実行する(S11)。着信処理部は、ユーザによりアイコン201がタッチされた場合には通話を開始し、アイコン202がタッチされた場合には、通話を拒否する。
【0037】
表示制御部117は、状態判断部115により放送番組を受信していると判断された場合は(S2のYES)、例えば第4画像のように、放送番組が表示されている領域の一部に、通話要求を受信したことを示す情報を表示部112に表示させる(S3)。
【0038】
入力検出部116は、ユーザにより所定のタッチ入力がなされたか否かを判断する(S4)。表示制御部117は、入力検出部116により所定のタッチ入力がなされたと判断された場合には(S4のYES)、例えば第5画像のように、表示部112の表示領域を少なくとも第1領域及び第2領域に分割する(S5)。表示制御部117は、第1領域に通話要求を送信した相手に関する情報及び通話要求に対する応答に関する情報を表示する(S6)。表示制御部117は、第2領域に放送番組に関する画像を表示する(S7)。
【0039】
着信処理部118は、アイコン201がタッチされた場合には通話を開始し、着信処理部118は、アイコン202がタッチされた場合には、通話を拒否する(S8)。
【0040】
表示制御部117は、着信処理部118により通話の開始又は通話の拒否が実行された後は表示領域の分割を終了し、そして、例えば第3画像のように、放送番組に関する画像を表示する。
【0041】
以上の処理により、携帯電話機100は、放送番組を表示している場合において通話要求を受け付けたときは、ユーザによる所定のタッチ入力を受けるまでは、ユーザに通話要求に対する処理を実行させるための画面を表示させない。これにより、ユーザは、例えばアプリケーションを実行している場合において通話要求を受信したときに、ユーザの意図
しないタイミングにて通話要求に応答することを回避することができる。
【0042】
〔その他の実施形態〕
(1)本実施の形態における状態判断部115は、放送番組を受信しているか否かを判断したが、必ずしもこの場合に限られない。状態判断部115は、通話要求を受信した場合に、アプリケーションが実行されているか否かを判断してもよい。アプリケーションとは、例えばメール作成に関するアプリケーション、カメラ等の撮像部を備えている場合にはカメラで撮影した動画像又は静止画等の再生に関するアプリケーション、音楽データの再生に関するアプリケーション等である。この場合に、第3画像、第4画像及び第2領域に表示される画像は、アプリケーションを実行した場合に表示される画像が表示される。
【0043】
(2)本実施の形態において、表示部112に表示される動画像は必ずしも放送番組に限られない。例えば、本実施の形態におけるアンテナ106及び無線部107とは異なる第2アンテナ及び第2無線部を備え、携帯電話機100は、第2アンテナ及び第2無線部を介して、ネットワーク上に存在するサーバから動画像等を受信することでもよい。この場合に例えば、無線部107はCDMAの通信規格に対応し、第2無線部はLTEの通信規格に対応していてもよい。第2無線部はWiMAXの通信規格に対応していてもよい。
【0044】
(3)本実施の形態において、携帯電話機100は更に、加速度センサ等の振動検知部を備えていてもよい。振動検知部は、振動を検知することができる。着信処理部118は、例えば第4画像が表示されている場合において、振動検知部により振動が検知されたときは、他の携帯電話機からの通話要求を拒否してもよい。
【0045】
(4)本実施の形態において、表示制御部117は、ユーザによる所定の入力を検出したときに第5画像を表示することで説明したが、必ずしも第5画像でなくてもよい。例えば、図9において第4画像が表示されている場合においてユーザによるタッチ301を検出した後にタッチ301が矢印302の方向に移動したときは、表示制御部117は、図10に示すように第1領域及び第2領域を設定してもよい。例えば、図9において第4画像が表示されている場合においてユーザによるタッチ301を検出した後にタッチ301が矢印303の方向に移動したときは、表示制御部117は、図7に示すように第1領域及び第2領域を設定してもよい。
【0046】
(5)携帯電話機100は、通話要求を受信した場合に着信音を報知する着信音報知部と、通話要求を受信した場合に振動することで報知する振動報知部とを更に備えていても良い。着信音報知部は、通話要求を受信した場合において状態判断部115により放送番組が受信されていると判断されたときは、着信音による報知を実行しなくてもよい。振動報知部は、通話要求を受信した場合において状態判断部115により放送番組が受信されていると判断されたときは、振動による報知を実行しなくてもよい。尚、報知する方法としては、上記以外にLED等の発光部を用いて報知してもよい。発光部は、通話要求を受信した場合において状態判断部115により放送番組が受信されていると判断されたときは、報知を実行しなくてもよい。
【0047】
(6)、(5)において、着信音報知部、振動報知部、及び発光部は、通話要求を受信した場合において状態判断部115により放送番組が受信されていると判断されたときは、報知を実行しないことで記載したが、必ずしもこの場合に限られない。記憶部110は、更に少なくとも1以上の携帯電話番号を記憶し、着信音報知部と振動報知部と発光部は、通話要求を送信した携帯電話機100の携帯電話番号が記憶部110に記憶されているか否かに応じて、報知するしないを判断してもよい。例えば、着信報知部、振動報知部、及び発光部は、通話要求を受信した際に状態判断部115により放送番組が受信されていると判断された場合に、通話要求を送信した携帯電話機100の携帯電話番号が予め記憶部110に記憶されているときに報知を実行してもよい。着信報知部、振動報知部、及び発光部は、通話要求を受信した際に状態判断部115により放送番組が受信されていると判断された場合に、通話要求を送信した携帯電話機100の携帯電話番号が予め記憶部110に記憶されていないときは、報知を実行しなくてもよい。これにより特定の携帯電話機100からの通話要求をより確実にユーザに知らせることができる。
【0048】
また、表示制御部117は、通話要求を受信した際に状態判断部115により放送番組が受信されていると判断された場合に、通話要求を送信した携帯電話機100の携帯電話番号が予め記憶部110に記憶されているときは、ユーザによる所定の入力が検出されたか否かに関わらず、第3画像から第5画像に切り替えても良い。
【0049】
また、表示制御部117は、通話要求を受信した際に状態判断部115により放送番組が受信されていると判断された場合に、通話要求を送信した携帯電話機100の携帯電話番号が予め記憶部110に記憶されているときは、ユーザによる所定の入力が検出されたか否かに関わらず、第3画像から第2画像に切り替えても良い。
【0050】
これにより、特定の携帯電話機100から通話要求を受信したときは、ユーザは即座に通話要求に応答することができる。尚、他の携帯電話機に関する電話番号等は通話要求に含まれていても良い。
【0051】
(7)、(6)において、記憶部110は、携帯電話番号を予め記憶する場合に、優先順位に関する情報と一緒に記憶してもよい。制御部111は、通話要求を受信した際に状態判断部115により放送番組が受信されていると判断された場合に通話要求を送信した携帯電話機100の携帯電話番号が予め記憶部110に記憶されているときは、優先順位に従って報知の組合せを変更してもよい。例えば優先順位が1〜3まで定めた場合に、制御部111は、優先順位1の携帯電話番号からの通話要求に対しては、携帯電話番号に関する情報の表示、着信音による報知、振動による報知、発光による報知を行い、優先順位2の携帯電話番号からの着信に対しては、着信音による報知は行わず、携帯電話番号に関する情報の表示、振動による報知、発光による報知を実行し、優先順位3の携帯電話番号からの通話要求に対しては、全ての報知を実行しない。
【0052】
(8)本実施の形態では、着信処理部118は、ユーザによりアイコンがタッチされたときは通話要求を拒否することで記載したが、必ずしもこの場合に限られない。着信処理部118は、アイコンがタッチされたときは、留守番電話サービスに通話要求を転送してもよい。操作部105により操作を受け付けた場合に、着信処理部118は、通話要求を拒否してもよい。
【0053】
(9)本実施の形態では、着信処理部118は、振動検知部により振動が検知されると通話要求を拒否することで記載したが、必ずしもこの場合に限られない。着信処理部118は、振動検知部により振動が検知されると、留守番電話サービスに通話要求を転送してもよい。また、操作部105により操作を受け付けた場合に、着信処理部118は、通話要求を留守番電話サービスに転送してもよい。
【0054】
(10)本実施の形態では、放送番組と通話要求に対する応答に関する情報とは異なる領域に表示されることで記載したが必ずしもこの場合に限られない。放送番組が表示されている画像に重なるように、通話要求に対する応答に関する情報を表示してもよい。
【0055】
(11)本実施の形態では、他の携帯電話機からの通話要求を例に記載したが、必ずしもこの場合に限られない。他の携帯電話機からメールが送信された場合においても本実施の形態を適用することができる。この場合に、第2画像、第5画像において、アイコンは受信メールの表示を実行するためのアイコンに置き換わり、アイコンは受信メールの表示
を実行しないためのアイコンに置き換わる。また、他の携帯電話機から送信される通話要求、メール等、他の携帯電話機から送信される情報を総称して着信要求と称しても良い。この場合に、他の携帯電話機に関する情報(例えば他の携帯電話機の電話番号、メールアドレス、固有のID番号等)は、通話要求、送信されたメール等の中に含まれて送信されてもよい。
【0056】
また、本実施の形態では携帯電話機100は、表示部115に表示する情報を電話番号に基づいて判断したが、必ずしもこの場合に限らない。記憶部は、携帯電話機の電話番号、メールアドレス、固有のID番号等を記憶することができ、携帯電話機100は、他の携帯電話機から送信された他の携帯電話機に関する情報に基づいて表示部115に表示する情報を判断してもよい。
【0057】
(12)本実施の形態では、携帯電話機を用いて説明したが、必ずしも携帯電話機に限られない。PDA等の通信機能を備えた携帯電子機器であれば本発明を実施することができる。尚、通信機能を備えた携帯電子機器を通信機器と称しても良い。
【0058】
(13)本実施の形態では、携帯電話機100は他の携帯電話機から送信された通話要求を受信することで記載したが必ずしもこの場合に限られない。携帯電話機100は、PDA等の通信機能を備えた携帯電子機器から送信された通話要求を受信してもよい。尚、通信機能を備えた携帯電子機器を通信機器と称しても良い。
【符号の説明】
【0059】
102 タッチパネル
103 スピーカ
104 マイク
105 操作部
106 アンテナ
107 無線部
108 信号処理部
109 放送受信部
110 記憶部
111 制御部
112 表示部
113 入力部
114 着信検出部
115 状態判断部
116 入力検出部
117 表示制御部
118 着信処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の通信機器から通信要求を受信する通信要求受信部と、
映像データを受信する映像受信部と、
前記映像受信部により受信された映像データに基づく映像を表示する表示部と、
前記表示部に重なるように設けられ、ユーザによる入力を検出する入力検出部と、
前記通信要求を受信した場合に、前記表示部に映像が表示されているか否かを判断する判断部と、
前記判断部により映像データが表示されていると判断された場合に、前記入力部により所定の入力が検出されたか否かを判断する入力判断部と、
前記入力部により所定の入力が検出された場合に、前記他の通信機器との通話を開始するための情報を前記表示部に表示させる表示制御部と、
を有する携帯電子機器。
【請求項2】
前記表示制御部は、更に、前記入力部により所定の入力が検出されたときは、前記表示部の表示領域を少なくとも第1表示領域と第2表示領域に分割し、前記第1表示領域に前記他の通信機器との通話を開始するための情報を表示し、前記第2表示領域に前記映像を表示させること、
を特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記表示制御部は、更に、前記入力部により所定の入力が検出されたときは、前記表示部に表示されている映像に重なるように前記他の通信機器との通話を開始するための情報を表示部に表示させること、
を特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
通信要求を受信した場合に、通信要求を受信したことを報知する通信要求報知部と、
少なくとも1つ以上の電話番号を記憶する記憶部と、
通信要求を受信した場合に、前記他の通信機器の電話番号を取得する取得部と、
前記取得した電話番号が前記記憶部に記憶された電話番号に一致するか否かを判断する番号判断部と、を更に備え、
前記通信要求報知部は、前記通信要求を受信した場合に、前記番号判断部により取得した電話番号が前記記憶部に記憶された電話番号と一致しないと判断されたときは、通信要求を受信したことを報知しないこと、
を特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記記憶部は、更に、電話番号を記憶する際に優先順位と一緒に記憶し、
前記通信要求報知部は、更に、互いに異なる複数の報知部により構成され、そして、前記番号判断部により取得した電話番号が前記記憶部に記憶された電話番号と一致すると判断されたときは、前記優先順位に基づいて、通信要求の報知に使用する報知部を選択すること、
を特徴とする請求項4に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
振動を検出する振動検出部と、
前記判断部により映像データが表示されていると判断された場合に、前記振動検出部が振動を検出すると、通信要求を拒否する着信処理部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
振動を検出する振動検出部と、
前記判断部により映像データが表示されていると判断された場合に、前記振動検出部が振動を検出すると、通信要求を留守番電話サービスに転送する着信処理部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記所定の入力とは、タッチが検出された後に前記タッチが移動したことが前記入力検出部により検出されることであること、
を特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記タッチが第1の方向に移動した場合には、前記表示部の表示領域を第1の方法にて分割し、前記タッチが前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動した場合には、前記表示部の表示領域を前記第1の方法とは異なる前記第2の方法にて分割すること、
を特徴とする請求項8に記載の携帯電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−74492(P2013−74492A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212557(P2011−212557)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】