説明

携帯電話機能を備えたモバイル端末を用いた電子金融取引システム、電子クレジットカードシステム、電子個品割賦システム及び電子マネーシステム

【課題】 安全かつ広範な範囲で使用可能な電子金融取引システム、電子クレジットカードシステム、電子個品割賦システム、電子マネーシステムを提供する。
【解決手段】 携帯電話機能を備えたモバイル端末2と、モバイル端末2および金融機関システム4と通信可能に構成されたモバイルセンター3とからなり、モバイル端末2は、金融取引要求手段8と、モバイル側通信手段13と、モバイル側表示手段14と、モバイル側入力手段12と、モバイル側記憶装置15を有し、モバイルセンター3は、センター側通信手段18と、金融取引中継手段19と、金融関連情報データベース26を有するセンター側記憶装置25を有し、金融機関システム4は、金融機関側通信手段30と、金融取引処理手段31と、金融データベース34を有する金融機関側記憶装置と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話の機能を備えたモバイル端末(高度の処理能力を備えた携帯電話を含む)を用いた電子金融取引システム、電子クレジットカードシステム、電子個品割賦システム、電子マネーシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】■電子金融取引システム電子金融取引システムとは、電子データのやり取りのみで、利用者の口座から他の口座へ振込、振替預金、残高照会等を行うシステムである。
【0003】原理的には、電子金融取引システムは、利用者が金融機関に通信を求め、何らかの本人認証処理の後、本人の要求により、その人の口座に対して金額の操作をするものである。
【0004】この電子金融取引システムの技術分野においては、データの漏洩、特に、利用者の口座番号、暗証番号等(これらの情報を本明細書では「金融関連情報」と呼ぶ。)が第三者に知られるのを防止することが非常に重要になる。
【0005】従来の電子金融取引システムは、電子金融取引端末と金融機関の処理システムとを専用線で結び、一対一で電子データをやり取りすることにより、本人認証と、金融取引処理等を行っていた。専用線を使用することにより、電子金融取引によって金融関連情報が外部に漏洩することが防止される。
【0006】これに対して、最近は携帯電話を使用する電子金融取引システムも実現されている。
【0007】この携帯電話を使用する電子金融取引システムは、携帯電話通信網の信頼性に立脚している。
【0008】携帯電話による通信は、送受信する相手の確認、通信チャンネルの保持、通信内容の暗号化等の独自の技術を有し、通信のセキュリティを高度に保持している。上記携帯電話を使用する電子金融取引システムは、この携帯電話通信網の信頼性を前提としている。すなわち、上記携帯電話を使用する電子金融取引システムは、携帯電話による通信は外部に漏洩することはないとして、電子金融取引に際して金融関連情報を携帯電話通信網上でやり取りしている。
【0009】■電子クレジットカードシステム電子クレジットカードシステムとは、売買する当事者間で、利用するカードと、利用額、カード会社の承認とその承認番号等を、電子的なデータのやり取りによって授受し、商取引を完了するシステムである。
【0010】本願発明の電子クレジットカードシステムは、後述する「携帯電話機能を備えたモバイル端末」をクレジットカードとして使用するものである。すなわち、本願発明は、無線を利用するものであり、かつ、インターネット等のセキュリティ信頼度があまり高くない媒体を利用できるものである。
【0011】本願出願人が知る限り、従来このような電子クレジットカードシステムは存在していなかった。そのため、ここでは従来のクレジットカードによる商取引について概略説明する。
【0012】従来のクレジットカードによる商取引は、カード会社が独自に発行したクレジットカードと、カードリーダーと呼ばれる端末と、電話回線または専用線を利用する。
【0013】従来のクレジットカード商取引では、カード加盟店の代金支払請求に対して、利用者がクレジットカードを提出する。加盟店は、カードリーダーによってカード上のカード番号を読み取り、請求金額とともに電話回線または専用線を介してカード会社に送信する。このカード利用の要求に対して、カード会社は、利用者の利用限度額等を調べ、利用してよいと判断した場合に「承認番号」という承認のデータを加盟店のカードリーダーに返送する。加盟店は、上記「承認番号」を受け取ることを条件に、カード利用者の支払のサインをもらい、商品を渡す。
【0014】実際の料金の決済については、後にカード会社が加盟店に支払い、カード利用者がカード会社に支払うことになる。
【0015】この従来のクレジットカードによる商取引は、専用線または比較的信頼度が高い電話回線を利用することにより、カード情報の漏洩を防止している。
【0016】■電子個品割賦システム電子個品割賦システムとは、個々の商品についていわゆる分割払いをする場合に、電子データのやり取りにより信用販売会社と顧客との間で個品割賦契約を結べるようにしたシステムである。
【0017】本願発明の電子個品割賦システムも、前述した電子クレジットカードシステムと同様に、「携帯電話機能を備えたモバイル端末」を利用するものであり、本願出願人が知る限り、従来このようなシステムは存在していなかった。そのため、ここでは従来の個品割賦による商取引について概略説明する。
【0018】従来の個品割賦商取引は、Fax、電話等の既存の通信ツールを利用し、原始的な方法によって信用販売会社(以下、信販会社と略称する)と顧客の間で契約を結んでいた。
【0019】たとえば、ある商品を顧客が分割払いの方法で購入しようと決心した場合に、販売店は顧客に所定の用紙に個品割賦契約のための種々のデータを記入させる。
【0020】顧客が用紙に記入した後、販売店はFaxによって用紙に記入されたデータを信販会社に送信する。信販会社では、受信したデータに基づいて顧客の信用調査を行い、個品割賦契約の可否を判断する。
【0021】信販会社が個品割賦契約を結んでよいと判断した場合には、信販会社が電話等により本人の意思を確認するとともに、販売店に商品の引き渡しを承認する連絡をする。これにより、商品が顧客に渡り、後は顧客が契約に基づき信販会社に対して料金の分割払いをするようになる。
【0022】この従来の個品割賦商取引は、顧客の信用調査を各信販会社が独自に行い、契約実務を販売店が代行する、という形をとる。実際に契約当事者となる信販会社と顧客は、電話等の別の通信メディアによって互いに相手の意思を確認していた。
【0023】■電子マネーシステム電子マネーシステムとは、商取引において実際に貨幣をやり取りすることなく、金額の電子データをやり取りするシステムである。
【0024】従来から、電子マネーシステムは種々提案されている。
【0025】現在、もっとも広く実用化されているシステムは、ICカードを用いるものである。このシステムでは、財布に所定額の貨幣を入れておくように予めICカードに所定額の電子マネーを記憶させておく。ICカードに電子マネーを記憶させる際には、金融機関の処理システムとICカードとが交信し、金融機関の処理システムはICカードを識別し、電子マネーにICカード所有者の口座の識別データを付して発行する。
【0026】上記ICカードを利用して電子マネーを使用する場合には、販売店のICカードリーダーにICカードを挿入し、ICカードリーダーとICカードの通信により、販売店側はICカード所有者名義の電子マネーを受領し、ICカード側は販売店側に支払った額だけ金額が減少する。
【0027】後に、販売店側は金融機関に対して決済を要求し、金融機関の処理システムは、販売店が受領した電子マネーだけICカード所有者の口座から引き落とし、販売店に要求金額を支払う。
【0028】上述したことから明らかなように、従来の電子マネーシステムは、金融機関の処理システムとICカード、あるいは販売店のICカードリーダーとICカードの間で、ICカード所有者の認証を行うものである。
【0029】この方法によれば、ICカードとICカードリーダーが至近距離で直接交信するので、電子マネー所有者の金融関連情報が外部に漏れる可能性が低くなる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各従来のシステムは以下のような解決すべき課題を有する。
【0031】■電子金融取引システム携帯電話を用いた従来の電子金融取引システムは、上述したごとく携帯電話通信網の信頼性を前提にして、利用者の金融関連情報を携帯電話通信網上でやり取りする。
【0032】しかし、利用者の暗証番号や口座番号等の重要な金融関連情報は、携帯電話通信網といえども広く開かれている通信網上で流通させるべきではない。
【0033】また、最近は通信の手段としてインターネットを利用する携帯電話やモバイル端末が多くなっている。インターネットは、広く共通の通信媒体としてきわめて便利であり、かつ、将来的に通信として用途が非常に広がる可能性があるからである。
【0034】一方、インターネットは、データが他人のネットワークを通り過ぎる性質のものであるので、データのセキュリティの信頼性が高くない。
【0035】しかし、上記データのセキュリティの問題を克服できれば、インターネットを利用した電子金融取引システムは、携帯電話通信網と比較できないほど利用の可能性が広がる。
【0036】そこで、本願発明の解決しようとする課題は、重要な金融関連情報を通信網上で流通させることなく、携帯可能な情報機器を使用して電子金融取引を行うことができるシステムを開発することにある。これにより、インターネットのようなデータセキュリティの信頼性は低いがきわめて便利な通信媒体を利用できる電子金融取引システムを提供する。
【0037】■電子クレジットカードシステム従来のクレジットカードによる商取引は、電話回線や専用線を使用してカード番号等のカード情報を通信していた。
【0038】しかし、クレジットカードによる商取引の形態と要求は、色々なビジネスの場に広がっている。例えば、通信販売の場合、クレジットカードを利用したい顧客が広く存在する一方、それらの顧客の要求に応えたい加盟店も広く存在する。
【0039】これに対して、従来のクレジットカードによる商取引の方法では、専用線や電話回線で直接結ばれていないような遠隔地間の商取引には不向きであった。
【0040】これは、通信回線からカード情報が漏洩するおそれがあることと、対面取引でない場合は、取引相手を直接確認できないため、他人になりすました不正取引を防止することが困難だからである。
【0041】そこで、本願発明の解決しようとする課題は、カード情報の漏洩や、他人になりすました不正なクレジットカードの利用を防止し、遠隔地間で安全なクレジットカードによる商取引を可能にする電子クレジットカードシステムわ提供することにある。
【0042】■電子個品割賦システム従来の個品割賦商取引は、迅速な処理が困難であった。
【0043】上述したごとく従来の個品割賦商取引は、販売店が信販会社に代わって顧客と個品割賦契約を結ぶ。信販会社は、販売店からFax等の通信手段によって送られてくるデータに基づいての独自の情報によって顧客の信用調査を行う。信用調査後、契約を結ぶ段階では、信販会社から電話等により顧客の意思等を確認する。
【0044】しかし、個品割賦契約のためのデータの記入や、信販会社での信用調査や、電話による本人確認等は、それぞれかなり時間を要し、個品割賦契約が完了するまでに長時間を要していた。
【0045】また、顧客の信用調査は、個々の信販会社が独自の情報に基づいて行っていたので、同一の顧客について各信販会社が同様の調査を重複して行っていた。
【0046】このため、すでにクレジットカード会社に蓄積していた顧客情報を各信販会社で有効利用すれば、顧客の信用調査が迅速に行え、かつ、信頼性の高い信用調査が期待できる。
【0047】そこで、本願発明の解決しようとする課題は、迅速に個品割賦契約を結べ、かつ、顧客情報を有効利用して効率が高い顧客信用調査を行えるようにした電子個品割賦システムを提供することにある。
【0048】■電子マネーシステム従来の電子マネーシステムは、ICカードを利用するため、ICカードとICカードリーダーのシステム設備を必要とする。このICカードとICカードリーダーは、広く電子マネーを使用できるようにするためには数多く設置する必要がある。したがって、全体的にはかなり費用がかかる設備となる。
【0049】また、上記ICカードとICカードリーダーは、電子マネーのための専用システムとなることも、投資効率を低下させている。
【0050】また、ICカードを使用する電子マネーシステムは電子マネーの発行、戻し等が便利でない点もある。
【0051】これは、ICカードは至近距離で交信するため、電子マネーの発行や戻しをするために金融機関の処理システムに直接挿入する必要がある。このことは、電子マネーの利便性を少なからず損なう。これに対して、電子的なデータのやり取りで、電子マネーの発行、戻しができる技術の開発が待たれていた。
【0052】そこで、本願発明が解決しようとする課題は、既存の設備を利用でき、投資効率が高く、かつ、安全で便利な電子マネーシステムを提供することにある。
【0053】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る電子金融取引システムは、携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末および金融機関システムと通信可能に構成されたモバイルセンターとからなり、前記モバイル端末は、金融取引要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段と、モバイル側記憶装置とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、金融取引中継手段と、ユーザーの金融関連情報を記憶管理する金融関連情報データベースを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記金融機関システムは、金融機関側通信手段と、金融取引処理手段と、ユーザーの金融データを記憶管理する金融データベースを有する金融機関側記憶装置と、を有し、前記モバイル端末の金融取引要求手段は、ユーザー要求により前記モバイル側表示手段に金融取引メニューを表示させ、ユーザーに金融取引種別と必要な取引金額とを前記モバイル側入力手段によって入力させ、入力されたデータにモバイル端末識別データを付加して金融取引一次データを生成し、これを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記金融取引一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記金融取引中継手段が、前記センター側通信手段により受信したモバイル端末識別データに示すモバイル端末と確認交信を行い、真の金融取引要求であることを確認した場合に、前記金融関連情報データベースにアクセスし、当該モバイル端末のユーザーの金融関連情報を検索し、これを前記金融取引一次データに付加して金融取引二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記金融機関システムに送信し、前記金融取引二次データを受信した前記金融機関システムにおいては、前記金融取引処理手段が、金融取引二次データに基づいて前記金融データベースにアクセスし、金融取引のデータ処理を行う、ように構成されていることを特徴とするものである。
【0054】本願請求項2に係る電子金融取引システムは、請求項1の電子金融取引システムにおいて、前記金融機関システムは金融取引データ送信手段を有し、前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置に金融取引データベースを有するとともに、金融取引データ配信手段を有し、前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置に金融取引データを記憶する金融取引データ記憶手段を有するとともに、金融取引確認手段を有し、前記金融機関システムの金融取引データ送信手段は、一定時間ごとに各ユーザーの金融取引データを取得して前記金融機関側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記金融取引データを受信したモバイルセンターにおいては、前記金融取引データベースが前記金融取引データを記憶し、前記金融取引データ配信手段が前記金融取引データベースにアクセスして各ユーザーの金融取引データを取得し、これら金融取引データを各モバイル端末に配信し、前記金融取引データを受信したモバイル端末においては、前記金融取引データ記憶手段が前記金融取引データを記憶し、所定の操作によって前記金融取引確認手段が、前記金融取引データ記憶手段から金融取引データを取り出し、前記モバイル側表示手段により当該金融取引データを表示する、ことを特徴とするものである。
【0055】本願請求項3に係る電子金融取引システムは、請求項1,2のシステムにおいて、前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置にプロファイルデータベースとを有するとともに、金融取引認証手段を有し、前記金融取引認証手段は、前記金融取引中継手段から金融取引のための認証要求を受けると、前記プロファイルデータベースから金融取引要求をしたモバイル端末のユーザーのプロファイルデータを検索し、無作為に選択した一部のプロファイルデータについての質問データを作成して前記センター側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記質問データを受信した前記モバイル端末では、前記金融取引要求手段が、前記質問データを前記モバイル側表示手段により表示し、ユーザーに回答データを前記モバイル側入力手段によって入力させ、その回答データを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記回答データを受信した前記モバイルセンターでは、前記金融取引認証手段が、前記回答データとプロファイルデータの照合を行い、一致した場合に前記金融取引中継手段に金融取引要求が真である信号を送り、前記金融取引中継手段は、金融取引要求が真である信号を入力することを条件に前記金融取引二次データを生成することを特徴とするものである。
【0056】本願請求項4に係る電子金融取引システムは、請求項1ないし3のシステムにおいて、前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置に日別認証情報データベースを有するとともに、日別認証手段を有し、前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置に日別認証情報記憶手段を有するとともに、日別認証情報管理手段を有し、前記日別認証手段は、モバイル端末ごとに、かつ、日ごとに異なる日別認証情報を生成し、前記日別認証情報データベースに記憶させるとともに、前記センター側通信手段により各モバイル端末に配信し、前記日別認証情報を受信したモバイル端末においては、前記日別認証情報記憶手段が前記日別認証情報を記憶し、前記日別認証情報管理手段が、ユーザーが金融取引要求をする際に、前記日別認証情報記憶手段から前記日別認証情報を取得して前記金融取引一次データに付加し、これを前記金融取引要求手段により前記モバイルセンターに送信し、前記金融取引一次データを受信したモバイルセンターにおいては、前記日別認証手段が、金融取引一次データから日別認証情報とモバイル端末識別信号とを取り出し、前記日別認証情報データベースにアクセスして日別認証情報の照合を行い、日別認証情報とモバイル端末識別信号が正しい場合に前記金融取引中継手段に金融取引要求が真である信号を送信し、前記金融取引中継手段は前記日別認証手段から金融取引要求が真である信号を受信することを条件に前記金融取引二次データを生成することを特徴とするものである。
【0057】本願請求項5に係る電子金融取引システムは、請求項1ないし4のいずれかのシステムにおいて、前記モバイルセンターは、金融取引の額が一定値を超えた場合にコールセンターの表示装置画面上に金融取引の内容を表示する高額取引警告手段を有することを特徴とするものである。
【0058】本願請求項6に係る電子金融取引システムは、請求項1〜5のいずれかのシステムにおいて、前記モバイル端末は、充電されたことを検知し、あるいは、一定時間にわたって充電されていないことを検知し、帰否メッセージを前記モバイルセンターに自動送信する帰否メッセージ手段を有し、前記モバイルセンターは、前記帰否メッセージをユーザーの登録メールアドレスに自動送信する帰否メッセージ送信手段を有していることを特徴とするものである。
【0059】本願請求項7に係る電子クレジットカードシステムは、携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と電子クレジットカードの加盟店と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能なカード会社システムとからなり、前記モバイル端末は、カード利用要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、カード利用要求中継手段と、各ユーザーのカード情報を記憶管理するカード情報データベースと加盟店情報を記憶管理する加盟店データベースとを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記カード会社システムは、カード会社側通信手段と、顧客のカード利用状況を記憶管理する顧客データベースを有するカード会社側記憶装置と、カード取引処理手段とを有し、前記モバイル端末のカード利用要求手段は、ユーザーの操作により起動し、前記モバイル側表示手段にカード利用のための入力画面を表示させ、ユーザーに加盟店コード、金額、支払い方法、商品コード、請求書コードを含む購買データを入力させ、前記購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、加盟店コードを前記加盟店データベースにより登録加盟店であることを確認し、前記カード情報データベースから当該モバイル端末のカード情報を取得し、前記カード利用一次データに付加してカード利用二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記カード会社システムに送信し、前記カード利用二次データを受信した前記カード会社システムにおいては、前記カード取引データ処理手段が、前記顧客データベースにアクセスして、カード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合に承認番号を付与してカード利用承認データを作成し、これを前記カード会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用承認データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、前記カード利用承認データを前記加盟店および必要な場合に前記モバイル端末に送信することを特徴とするものである。
【0060】本願請求項8に係る電子クレジットカードシステムは、前記加盟店は、電子商取引端末を有し、前記電子商取引端末は、電子商取引処理手段と、電子商取引端末側入力手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側通信手段と、出力手段と、電子商取引端末側記憶手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子クレジットカード利用の要求があったときに、前記電子商取引処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払い方法、商品コード、請求書コードを含む購買データを入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記カード利用要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに確認の入力を要求し、ユーザーの確認の入力があった場合に前記購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これを前記モバイル端末側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、加盟店コードを前記加盟店データベースにより登録加盟店であることを確認し、前記カード情報データベースから当該モバイル端末のカード情報を検索し、これを前記カード利用一次データに付加してカード利用二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記カード会社システムに送信し、前記カード利用二次データを受信した前記カード会社システムにおいては、前記カード取引処理手段が、前記顧客データベースにアクセスして、カード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合に承認番号を付してカード利用承認データを生成し、これを前記カード会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用承認データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、前記センター側通信手段により前記カード利用承認データを前記電子商取引端末および必要な場合に前記モバイル端末に送信することを特徴とするものである。
【0061】本願請求項9に係る電子クレジットカードシステムは、請求項8の電子クレジットカードシステムにおいて、前記電子商取引端末は、電子クレジットカード利用の要求があったときに、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払い方法、商品コード、請求書コードの少なくとも一部を含む購買データを入力させ、前記購買データを前記電子商取引端末側通信手段によって前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末では、前記カード利用要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに確認の入力を要求し、ユーザーの確認の入力があった場合に前記購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これを前記モバイル側通信手段により前記電子商取引端末に返送し、前記カード利用一次データを受信した前記電子商取引端末においては、電子商取引処理手段が、電子商取引端末側表示手段により受信したカード利用一次データを表示し、加盟店販売員に確認の入力と購買データに残りの部分がある場合にはその残りの部分の購買データの入力とを要求し、前記電子商取引端末側入力手段を介して加盟店販売員の確認入力があった場合は、前記電子商取引端末側通信手段により、前記カード利用一次データを前記モバイルセンターに送信することを特徴とするものである。
【0062】本願請求項10に係る電子クレジットカードシステムは、請求項7〜9のいずれかの電子クレジットカードシステムにおいて、前記カード利用一次データを受信したモバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、前記センター側通信手段によりモバイル端末識別データに示すモバイル端末に確認交信を行い、真のカード利用要求である場合にカード利用二次データの生成処理を行うことを特徴とするものである。
【0063】本願請求項11に係る電子クレジットカードシステムは、請求項7〜10のいずれかの電子クレジットカードシステムにおいて、前記カード会社システムは、カード利用データ送信手段を有し、前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置にカード利用データベースを有するとともに、カード利用データ配信手段を有し、前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置にカード利用データ記憶手段を有するとともに、カード利用確認手段を有し、前記カード会社システムのカード利用データ送信手段は、一定時間ごとに各ユーザーのカード利用データを取得して前記カード会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用データを受信したモバイルセンターにおいては、前記カード利用データベースが前記カード取引データを記憶し、前記カード利用データ配信手段が、前記カード利用データベースにアクセスして各ユーザーのカード利用データを取得し、これらカード利用データを各モバイル端末に配信し、前記カード利用データを受信したモバイル端末は、前記カード利用データ記憶手段がカード利用データを記憶し、前記カード利用確認手段が、所定の操作によって前記カード利用データ記憶手段がカード利用データを取り出し、前記モバイル側表示手段により当該カード利用データを表示する、ことを特徴とするものである。
【0064】本願請求項12に係る電子クレジットカードシステムは、請求項11の電子クレジットカードシステムにおいて、前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置に自分の電子クレジットカードの利用実績を記憶しておくカード利用実績記憶手段を有し、前記カード利用確認手段は、モバイルセンターから前記カード利用データを受信した場合に、受信したカード利用データと前記カード利用実績記憶手段に記憶された電子クレジットカードの利用実績とを照合し、照合結果を出力することを特徴とするものである。
【0065】本願請求項13に係る電子クレジットカードシステムは、請求項7〜12のいずれかの電子クレジットカードシステムにおいて、前記モバイル端末は、充電されたことを検知し、あるいは、一定時間にわたって充電されていないことを検知し、帰否メッセージを前記モバイルセンターに自動送信する帰否メッセージ手段を有し、前記モバイルセンターは、前記帰否メッセージをユーザーの登録メールアドレスに自動送信する帰否メッセージ送信手段を有していることを特徴とするものである。
【0066】本願請求項14に係る電子個品割賦システムは、携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と通信可能な電子商取引端末と、前記モバイル端末あるいは前記電子商取引端末と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能なカード会社システムと、前記カード会社システムおよび前記モバイルセンターと通信可能な信販会社システムとからなり、前記モバイル端末は、個品割賦の利用を要求する個品割賦要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦処理手段と、電子商取引端末側入力手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側通信手段と、出力手段と、電子商取引端末側記憶手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、個品割賦要求中継手段と、各ユーザーのカード情報を記憶管理するカード情報データベースを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記カード会社システムは、カード会社側通信手段と、顧客情報を記憶管理する顧客データベースを有するカード会社側記憶装置と、個品割賦要求処理手段とを有し、前記信販会社システムは、信販会社側通信手段と、個品割賦契約手段と、契約データベースと信販顧客データベースとを有する信販会社側記憶装置と、を有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦の要求があったときに、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データの少なくとも一部を入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記個品割賦要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに個品割賦契約に必要なデータの入力を要求し、ユーザーの入力が完了した場合にモバイル端末識別データを付加して個品割賦一次データを生成し、これを前記電子商取引端末に返送し、前記個品割賦一次データを受信した前記電子商取引端末においては、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段によって前記個品割賦一次データを表示し、加盟店販売員に確認の入力と購買データに残りの部分がある場合にはその残りの部分の購買データの入力とを要求し、前記電子商取引端末側入力手段を介して加盟店販売員の確認入力があった場合は、前記電子商取引端末側通信手段により、個品割賦一次データを前記モバイルセンターに送信し、前記個品割賦一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、前記カード情報データベースにアクセスし、当該モバイル端末のカード情報を検索し、これを前記個品割賦一次データに付加して個品割賦二次データを生成し、これを前記カード会社システムに送信し、前記個品割賦二次データを受信した前記カード会社システムにおいては、前記個品割賦要求処理手段が、前記顧客データベースにアクセスして前記個品割賦二次データに含まれているカード情報に対応する顧客情報を検索し、前記個品割賦二次データのカード情報と入れ替えて個品割賦三次データを生成し、これを前記カード会社側通信手段により前記信販会社システムに送信し、前記個品割賦三次データを受信した前記信販会社システムにおいては、前記個品割賦契約手段が、前記個品割賦三次データ中の顧客情報に基づき、必要な場合は前記信販顧客データベースにアクセスして該当する信販顧客情報を入手し、これらの顧客情報によって契約の可否を判断し、個品割賦契約が可能と判断した場合に契約データを作成してこれを前記契約データベースに登録するとともに、前記契約データを前記信販会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記契約データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、前記契約データを前記センター側通信手段により前記電子商取引端末に送信し、前記契約データを受信した前記電子商取引端末においては、前記電子個品割賦処理手段が、前記出力手段により個品割賦の契約書を出力する、ことを特徴とするものである。
【0067】本願請求項15に係る電子個品割賦システムは、携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と通信可能な電子商取引端末と、前記モバイル端末あるいは前記電子商取引端末と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能な顧客情報センターと、前記顧客情報センターおよび前記モバイルセンターと通信可能な信販会社システムとからなり、前記モバイル端末は、個品割賦の利用を要求する個品割賦要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦処理手段と、電子商取引端末側入力手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側通信手段と、出力手段と、電子商取引端末側記憶手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、個品割賦要求中継手段と、センター側記憶装置と、を有し、前記顧客情報センターは、顧客情報センター側通信手段と、各ユーザーのカード情報を記憶管理するカード情報データベースと各カード会社の顧客情報を集中的に記憶管理する顧客データベースとを有する顧客情報センター側記憶装置と、個品割賦要求処理手段とを有し、前記信販会社システムは、信販会社側通信手段と、個品割賦契約手段と、契約データベースと信販顧客データベースとを有する信販会社側記憶装置と、を有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦の要求があったときに、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データの少なくとも一部を入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記個品割賦要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに個品割賦契約に必要なデータの入力を要求し、ユーザーの入力が完了した場合にモバイル端末識別データを付加して個品割賦一次データを生成し、これを前記電子商取引端末に返送し、前記個品割賦一次データを受信した前記電子商取引端末においては、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段によって前記個品割賦一次データを表示し、加盟店販売員に確認の入力と購買データに残りの部分がある場合にはその残りの部分の購買データの入力とを要求し、前記電子商取引端末側入力手段を介して加盟店販売員の確認入力があった場合は、前記電子商取引端末側通信手段により、個品割賦一次データを前記モバイルセンターに送信し、前記個品割賦一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、その個品割賦一次データを前記顧客情報センターに転送し、前記個品割賦一次データを受信した前記顧客情報センターにおいては、前記個品割賦要求処理手段が、前記カード情報データベースと顧客データベースとからモバイル端末識別データに対応する顧客情報を検索し、この顧客情報を前記個品割賦一次データに付加して個品割賦二次データを生成し、これを前記顧客情報センター側通信手段により前記信販会社システムに送信し、前記個品割賦二次データを受信した前記信販会社システムにおいては、前記個品割賦契約手段が、前記個品割賦二次データ中の顧客情報に基づき、必要な場合は前記信販顧客データベースにアクセスして該当する信販顧客情報を入手し、これらの顧客情報によって契約の可否を判断し、個品割賦契約が可能と判断した場合に契約データを作成してこれを前記契約データベースに登録するとともに、前記契約データを前記信販会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記契約データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、前記契約データを前記センター側通信手段により前記電子商取引端末に送信し、前記契約データを受信した前記電子商取引端末においては、前記電子個品割賦処理手段が、前記出力手段により個品割賦契約書を出力する、ことを特徴とするものである。
【0068】本願請求項16に係る電子個品割賦システムは、請求項14または15の電子個品割賦システムにおいて、前記モバイルセンターは、前記個品割賦一次データを受信した場合に、前記個品割賦要求中継手段が前記センター側通信手段により、モバイル端末識別データに示すモバイル端末と確認交信を行い、真の個品割賦要求であることを確認した場合に前記個品割賦二次データを生成することを特徴とするものである。
【0069】本願請求項17に係る電子マネーシステムは、携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と通信可能な加盟店備え付けの電子商取引端末と、前記モバイル端末と前記電子商取引端末と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能な金融機関システムとからなり、前記モバイル端末は、電子マネー発行要求手段と、電子マネー支払手段と、電子マネー戻し手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側記憶手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子マネー請求手段と、認証手段と、電子マネー決済要求手段と、電子商取引端末側通信手段と、電子商取引端末側記憶手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側入力手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、認証情報配信手段と、電子マネー発行要求中継手段と、電子マネー決済要求中継手段と、電子マネー戻し中継手段と、各ユーザーの金融関連情報を記憶管理する金融関連情報データベースと電子マネー発行番号、発行元金融機関、発行先モバイル端末を記憶管理する電子マネー発行データベースとを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記金融機関システムは、顧客データベースと電子マネーの発行と戻しを記録した電子マネーデータベースとを有する金融機関側記憶装置と、電子マネー発行処理手段と、電子マネー収支チェック手段と、電子マネー決済処理手段と、金融機関側通信手段とを有し、前記モバイルセンターの認証情報配信手段は、電子マネー処理の開始前に、無作為に所定の認証情報生成アルゴリズムを選択し、各モバイル端末の電話番号またはモバイル端末識別データに対応する個別の認証情報を生成し、前記センター側通信手段により前記認証情報を各モバイル端末に、前記認証情報生成アルゴリズムを前記電子商取引端末にそれぞれ配信し、前記認証情報を受信した前記モバイル端末においては、前記モバイル側記憶手段により前記認証情報を記憶し、電子マネーの発行を要求する際には、前記電子マネー発行要求手段が、前記モバイル側表示手段に電子マネー発行要求画面を表示させ、ユーザーに電子マネーの金額を含む電子マネー発行要求一次データを入力させ、これを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記電子マネー発行要求一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記電子マネー発行要求中継手段が、前記金融関連情報データベースから当該電子マネー発行要求を発信したモバイル端末の金融関連情報を取得し、前記電子マネー発行要求一次データに付加して電子マネー発行要求二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記金融機関システムに送信し、前記電子マネー発行要求二次データを受信した前記金融機関システムにおいては、前記電子マネー発行処理手段が、前記電子マネーデータベースにアクセスし、電子マネー発行番号と電子マネー発行額を電子マネーデータベースに記録するとともに、前記金融機関側通信手段により前記モバイルセンターに返送し、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を受信した前記モバイルセンターにおいては、前記電子マネー発行要求中継手段が、前記電子マネー発行番号と発行元金融機関と発行先モバイル端末とを前記電子マネー発行データベースに記録するとともに、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を前記センター側通信手段により当該電子マネー発行要求を発信したモバイル端末に送信し、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を受信した前記モバイル端末においては、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を前記モバイル側記憶手段により記憶し、電子マネーによる支払の要求があったときに、前記電子商取引端末は、前記電子マネー請求手段を起動し、前記電子マネー請求手段が、前記電子商取引端末側表示手段に電子マネー請求画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データの少なくとも一部を入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記電子マネー支払手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに確認の入力を要求し、ユーザーの確認の入力があった場合に前記購買データに前記認証情報とモバイル端末電話番号あるいはモバイル端末識別データを付加して電子マネー支払データとして前記電子商取引端末に返送し、前記電子マネー支払データを受信した前記電子商取引端末においては、前記認証手段が、受信した電子マネー支払データ中のモバイル端末電話番号あるいはモバイル端末識別データを使用して前記認証情報生成アルゴリズムにより当該モバイル端末の認証情報を試算し、前記試算した認証情報と受信した電子マネー支払データ中の認証情報を照合し、一致した場合に前記電子商取引端末側表示手段により電子マネーが真であるメッセージを表示し、受領した電子マネーの額を電子マネー発行番号とともに前記電子商取引端末側記憶手段により記憶し、前記電子商取引端末は、一定時間あるいは電子商取引端末の所定の操作により前記電子マネー決済要求手段が起動し、前記電子商取引端末側記憶手段に記憶された受領電子マネーとそれらの電子マネー発行番号を前記モバイルセンターに送信し、前記受領電子マネーとそれらの電子マネー発行番号を受領した前記モバイルセンターにおいては、前記電子マネー決済要求中継手段が、前記電子マネー発行データベースにアクセスし、各電子マネー発行番号に基づき発行元金融機関を検索し、前記センター側通信手段により各発行元金融機関システムに決済要求のあった電子マネーの額とそれらの電子マネー発行番号とを送信し、前記決済要求のあった電子マネーの額とそれらの電子マネー発行番号とを受信した前記金融機関システムにおいては、前記電子マネー収支チェック手段が、前記電子マネーデータベースにアクセスし、前記電子マネー発行番号について発行額を超える電子マネーの使用の有無をチェックし、発行額を超える電子マネーの使用があった場合には前記金融機関側通信手段により不正使用メッセージを前記モバイルセンター及び前記モバイル端末に送信し、発行額を超えない電子マネーの決済要求である場合に前記電子マネー決済処理手段が、前記顧客データベースにアクセスし、各ユーザーの口座について決済処理を行い、前記不正使用メッセージを受信した場合の前記モバイルセンターにおいては、前記認証情報配信手段が、それまで使用していた認証情報生成アルゴリズムと認証情報とを廃止し、新たに生成した認証情報生成アルゴリズムと認証情報を各電子商取引端末と各モバイル端末に配信する、ことを特徴とするものである。
【0070】
【発明の実施の形態】次に、本発明による「携帯電話機能を備えたモバイル端末を用いた電子金融取引システム、電子クレジットカードシステム、電子個品割賦システム及び電子マネーシステム」の実施形態について願書に添付した図面を用いて以下に説明する。
【0071】1.電子金融取引システム1.1 システムの全体構成図1に本願発明に係る電子金融取引システムの構成とその処理の流れを示す。
【0072】図1に示すように、本願発明の電子金融取引システム1は、モバイル端末2と、モバイルセンター3と、金融機関システム4と、コールセンター5とからなる。これらのシステムは、電子金融取引を行う当事者のシステムとして以下に述べる種々の処理を行い、相互にデータ通信しながら全体として電子金融取引を支障なく完了するものである。
【0073】モバイル端末2は、携帯電話としての機能と情報処理端末としての機能を兼ね備えた携帯可能な情報機器である。モバイル端末2は、携帯電話として携帯電話通信網を利用して他の電話と通話するための諸装置を有している。一方、情報処理端末として情報処理のための入力手段、出力手段、表示装置、記憶処理装置等を有している。これらの携帯電話としての諸装置と情報処理装置としての諸装置は可能な限り兼用されているのが好ましい。
【0074】たとえば、図1には、モバイル端末2の一形態例を示しているが、この例示されたモバイル端末2は、本体上に表示装置と入力装置とを兼ねたタッチパネルが設けられており、このタッチパネルは、携帯電話として使用するときはダイヤル入力画面を表示し、情報処理端末として使用するときは入力画面や出力画面を表示する。また、本体内部には、携帯電話としてのデータ処理と、情報処理端末としてのデータ処理とを行う処理装置、記憶装置等が収納されている。
【0075】モバイル端末2は、本願発明においてその処理により、電子金融取引の端末、クレジットカード、電子個品割賦の端末、電子マネーを入れる入れ物となる。
【0076】モバイルセンター3は、通信網6を通じてモバイル端末2と通信可能に構成された情報処理のためのシステムを備えた設備である。
【0077】通信網6は、携帯電話通信網、公衆回線網、インターネット等を含む概念である。電話しての通信は携帯電話通信網を利用するが、本願発明による電子金融取引システムの利点を生かすためには、モバイル端末2とモバイルセンター3間は携帯電話通信網、公衆回線網、インターネットのいずれも利用する。
【0078】なお、モバイルセンター3は、事業設備効率を考えると携帯電話事業者であることが好ましいが、以下に述べる諸処理をする限り携帯電話事業者でなくともよい。
【0079】金融機関システム4は、金融機関に備え付けの情報処理システムである。ここで、金融機関とは、たとえば、銀行、郵便局、クレジットカード会社、信販会社等である。
【0080】本発明では、複数の金融機関システム4にわたる電子金融取引を一つのモバイルセンター3によって集中処理することができる。
【0081】金融機関システム4は、通信回線7によりモバイルセンター3と通信可能に接続されている。通信回線7は、専用回線、公衆回線、無線等を問わない。しかし、後述するように通信回線7は、重要なデータを流通させるものであるので、セキュリティ信頼性が高いもの、一般的には専用線からなるのが好ましい。
【0082】コールセンター5は、モバイルセンター3とシステム的に連結され、モバイル端末2と電話連絡可能な有人設備である。
【0083】1.2 モバイル端末、モバイルセンター、金融機関システムの内部構成次に、モバイル端末2、モバイルセンター3、金融機関システム4、の内部構成について以下に説明する。
【0084】モバイル端末2は、金融取引要求手段8と、金融取引確認手段9と、日別認証情報管理手段10と、帰否メッセージ手段11と、モバイル側入力手段12と、モバイル側通信手段13と、モバイル側表示手段14と、モバイル側記憶装置15とを有している。モバイル側記憶装置15は、金融取引データ記憶手段16と、日別認証情報記憶手段17を有している。
【0085】金融取引要求手段8は、ユーザーが電子金融取引を開始するための処理手段である。具体的な処理については後述する。
【0086】金融取引確認手段9は、電子金融取引の実績をユーザーが確認するための手段である。具体的処理については後述する。
【0087】日別認証情報管理手段10は、日毎に配信されるユーザーの認証情報を管理するための手段である。具体的処理については後述する。なお、日別認証情報の配信を行わない場合は、日別認証情報管理手段10は省略することができる。
【0088】帰否メッセージ手段11は、モバイル端末2が充電器に戻った場合、あるいは逆に、充電器に戻らない場合に、戻りメッセージ、あるいは、不戻りメッセージ(これらをまとめて帰否メッセージという)を自動発信する手段である。モバイル端末2の帰否確認をしない場合は、帰否メッセージ手段11は省略することができる。
【0089】以上の金融取引要求手段8、金融取引確認手段9、日別認証情報管理手段10、帰否メッセージ手段11は、モバイル端末2の処理装置が有する手段である。
【0090】モバイル側入力手段12は、電話や電子金融取引を行う際に入力するための手段である。
【0091】モバイル側通信手段13は、モバイル端末2に備えられた通信手段である。モバイル側通信手段13は好ましくは、携帯電話としての通信手段と、情報処理端末としての通信手段を兼ねたものである。
【0092】モバイル側表示手段14は、モバイル端末2に備えられた表示手段である。モバイル側表示手段14は、携帯電話として通話相手等を表示し、情報処理端末として種々の画面やメッセージを表示する。
【0093】モバイル側記憶装置15は、モバイル端末2に備えられた記憶装置である。モバイル側記憶装置15は、携帯電話として電話番号等を記憶する他、情報処理端末として種々のデータを記憶する。
【0094】モバイル側記憶装置15が、ユーザーの電子金融取引の実績データを記憶する手段として機能する場合は、金融取引データ記憶手段16となる。また、後述する日別認証を記憶する場合は、日別認証情報記憶手段17となる。日別認証を配信しない場合は、日別認証情報記憶手段17を省略することができる。
【0095】以上がモバイル端末2の構成であったが、次にモバイルセンター3の構成について説明する。
【0096】モバイルセンター3は、センター側通信手段18と、金融取引中継手段19と、金融取引データ配信手段20と、金融取引認証手段21と、日別認証手段22と、高額取引警告手段23と、帰否メッセージ送信手段24と、センター側記憶装置25とを有している。センター側記憶装置25は、金融関連情報データベース26と、金融取引データベース27と、プロファイルデータベース28と、日別認証情報データベース29とを有している。なお、図1においては「データベース」を「DB」と省略して表示する。
【0097】センター側通信手段18は、モバイルセンター3に備えられた通信手段である。センター側通信手段18は、通信網6または通信回線7を介してモバイル端末2と金融機関システム4と通信することができる手段である。
【0098】金融取引中継手段19は、モバイル端末2から金融取引の要求があった場合に、その金融取引要求を金融機関システム4に中継し、あるいは電子金融取引に関連して金融機関システム4からのメッセージやデータをモバイル端末2に中継する手段である。金融取引中継手段19の具体的処理については後述する。
【0099】金融取引データ配信手段20は、金融機関システム4から受け取った各ユーザーの電子金融取引の実績データを各ユーザーのモバイル端末2に配信する手段である。この金融取引データ配信手段20の具体的処理は後述する。
【0100】なお、金融取引データ配信手段20は、電子金融取引の実績データを別の形で確認するようにした場合には、省略することができる。
【0101】金融取引認証手段21は、モバイル端末2から電子金融取引の要求があった場合に、その電子金融取引の要求が正規のユーザーからの要求か否かをチェックする手段である。本願発明の一実施形態では、「プロファイルデータ」と呼ばれる情報によって本人認証を行うが、この処理については後述する。
【0102】金融取引認証手段21は、セキュリティ信頼性を念のために向上させるためのものであるので、システム構成によってはこれを省略することができる。
【0103】日別認証手段22は、日毎に異なる認証情報を生成、配信して、電子金融取引の要求があった場合にはその日別認証情報によって正規ユーザーからの要求か否かを判断する手段である。
【0104】日別認証手段22も、セキュリティ信頼性を上げるための念のための手段であるので、システム構成によってはこれを省略することができる。日別認証手段22の具体的な処理については後述する。
【0105】高額取引警告手段23は、認証の処理によっては正規ユーザーからの電子金融取引の要求と判断されても、一定の限度額を超える電子金融取引の要求があった場合に、コールセンター5により本人に直接確認させるための手段である。高額取引警告手段23は、機械処理に加えて人間による本人確認をするための手段である。機械処理に加えて人間による本人確認をすることにより、より電子金融取引の安全性を高めることができる。この高額取引警告手段23の具体的処理は後述する。
【0106】帰否メッセージ送信手段24は、モバイル端末2から帰否メッセージを受信した場合に、それをユーザー登録のメールアドレスに自動的に送信する手段である。
【0107】モバイル端末2は充電を必要とし、かつ、通常充電器は所有者の自宅にあることから、充電がない場合はモバイル端末2が紛失した可能性が高いので、そのことを他のメディアによってモバイル端末所有者に知らせるものである。この帰否メッセージ送信手段24による具体的な処理は後述する。
【0108】なお、帰否メッセージ送信手段24は、万一モバイル端末2を紛失した場合に備えた手段であって、電子金融取引等の本願の主要部に付加するものである。したがって、システム構成により帰否メッセージ送信手段24を省略することができる。
【0109】センター側記憶装置25は、モバイルセンター3に備えられた記憶装置である。通常、モバイルセンター3は、大がかりな記憶装置を備えることができ、このセンター側記憶装置25も種々のデータベースを記憶することができる。本実施形態による電子金融取引システム1では、金融関連情報データベース26、金融取引データベース27、プロファイルデータベース28、日別認証情報データベース29がセンター側記憶装置25に記憶されている。
【0110】金融関連情報データベース26は、ユーザーの金融関連情報を記憶管理するデータベースである。「金融関連情報」は、上記口座番号や暗証番号やクレジットカードにおけるカード番号等の情報であって、金融機関があるユーザーの金融取引を許可するのに必要な情報をいうものとする。以下、本明細書において同じである。
【0111】金融取引データベース27は、ユーザーの電子金融取引の実績データを記憶管理するデータベースである。電子金融取引データは、金融機関システム4から一定期間ごとにモバイルセンター3に送られ、金融取引データベース27に格納される。金融取引データベース27は、電子金融取引の実績データを別の形で確認するようにした場合には、省略することができる。
【0112】プロファイルデータベース28は、上述した本人認証をするためのプロファイルデータを記憶管理するデータベースである。プロファイルデータは予めユーザーにより一ユーザーにつき複数個登録される。プロファイルデータによって本人認証しないシステムの場合は、プロファイルデータベース28を省略することができる。
【0113】日別認証情報データベース29は、上述した日別認証手段22によって生成された日別認証情報を記憶管理するデータベースである。日別認証情報データベース29は、日別認証情報による認証を行わないシステムである場合は、省略することができる。
【0114】以上はモバイルセンター3の構成であったが、次に金融機関システム4の構成について説明する。
【0115】金融機関システム4は、金融機関側通信手段30と、金融取引処理手段31と、金融取引データ送信手段32と、金融取引側記憶装置33とを有している。金融取引側記憶装置33は、金融データベース34を有している。
【0116】金融機関側通信手段30は、金融機関システム4に備えられた通信手段である。金融機関側通信手段30は、通信回線7によってモバイルセンター3のセンター側通信手段18と通信可能に構成されている。
【0117】金融取引処理手段31は、ユーザーの金融取引要求がモバイルセンター3から中継されて来た場合に、その金融取引の処理を実行する手段である。
【0118】金融取引データ送信手段32は、ユーザーの電子金融取引の実績データを送信する手段である。なお、この金融取引データ送信手段32は、電子金融取引実績データを本実施形態と別の方法によってユーザーに知らせる場合には省略することができる。
【0119】金融取引側記憶装置33は、金融機関システム4に備えられた記憶装置である。この金融取引側記憶装置33は、主にユーザーの口座残高等の金融データを管理する金融データベース34を記憶している。
【0120】以上が本実施形態のモバイル端末、モバイルセンター、金融機関システムの内部構成の説明であった。
【0121】1.3 電子金融取引システム1による処理の流れ次に、本実施形態の電子金融取引システム1による電子金融取引の処理流れについて以下に説明する。
【0122】図2に電子金融取引システム1の全体的な処理の流れを示す。
【0123】電子金融取引システム1による処理は、モバイル端末2による金融取引一次データの生成・送信、モバイルセンター3による金融取引二次データ(金融取引一次データに金融関連情報を付加したものを電子金融二次データと呼ぶ)の生成・送信、金融機関システムによる金融取引の処理からなる一連の処理(S100〜S300)が中心となる。
【0124】上記S100〜S300の処理に対して、取引の安全性を向上させる金融取引実績確認処理(S400〜S600)、プロファイル認証処理(S700〜S900)、日別認証処理(S1000〜S1200)、高額取引確認処理(S1300,S1400)、帰否確認処理(S1500,S1600)がシステムの構成により必要によって適宜付加される。
【0125】1.3.1 基本的な電子金融取引システムの処理(S100〜S300)
基本的な電子金融取引システムの処理では、最初にモバイル端末2において、電子金融取引に際して、「金融取引一次データ」を生成する(S100)。なおここで、「金融取引一次データ」とは、金融取引の種別と額と自分の電話番号あるいはモバイル端末識別データ等の第三者にとって無価値のデータをいう。
【0126】次に、「金融取引一次データ」を受信したモバイルセンター3においては、確認交信の後に「金融取引一次データ」に本人の金融関連情報を付加して「金融取引二次データ」を生成する(S200)。金融取引二次データは金融関連情報を含んでいるのでセキュリティを高度に保持する必要がある。生成した「金融取引二次データ」は金融機関システム4に送信される。
【0127】なお、モバイルセンター3は、金融取引二次データを生成する前に、金融取引一次データに含まれているモバイル端末識別データのモバイル端末に対して確認の交信を行う。
【0128】金融取引二次データを受信した金融機関システム4においては、金融取引二次データに含まれる情報に基づいて金融取引の処理を実行する(S300)。
【0129】上記処理について以下に図1を参照してさらに詳細に説明する。
【0130】電子金融取引を開始するときは、ユーザー(モバイル端末2の所有者)が所定の操作により金融取引要求手段8を起動する。
【0131】起動した金融取引要求手段8は、モバイル側表示手段14に金融取引メニューを表示させる(S110)。この金融取引メニューにより、ユーザーは金融取引種別と必要な取引金額とをモバイル側入力手段によって入力することになる(S120)。
【0132】次に、金融取引要求手段8は、入力された金融取引種別と必要な取引金額等のデータにモバイル端末識別データを付加して金融取引一次データを生成し、これをモバイル側通信手段13によりモバイルセンター3に送信する(S130)。
【0133】金融取引一次データを受信したモバイルセンター3においては、金融取引中継手段19がセンター側通信手段18をして金融取引一次データに含まれているモバイル端末識別データのモバイル端末に送信してそのモバイル端末から金融取引の要求が発せられていることを確認する(S140)。
【0134】この確認交信は、モバイルセンター3側から金融取引要求をしたモバイル端末2に送信を開始するので、例えばコンピュータを用いてモバイルセンター3にアクセスし、他人になりすまして金融取引を要求するような不正行為を防止することができる。
【0135】確認交信は、モバイル端末2とモバイルセンター3の通信プロトコルの一つとして行うこともできる。あるいは、通信の内容をモバイルセンター3に一旦保持し、モバイルセンター3からモバイル端末2に対してアクセスすることもできる。また、モバイルセンター3からの確認交信は、モバイル端末2から金融取引要求と異なる通信ルートによっても行うことができる。例えば、携帯電話通信網を介して別ルートによって正規ユーザーに交信を求めても良い。
【0136】金融取引中継手段19は、上記確認交信によって電子金融取引の要求が真であることが確認されたことを条件に、金融関連情報データベース26にアクセスし(S150)、当該モバイル端末2のユーザーの金融関連情報を検索し、金融取引一次データに検索した金融関連情報を付加して金融取引二次データを生成する。
【0137】次に、金融取引中継手段19は、上記生成した金融取引二次データをセンター側通信手段18により、通信回線7を介して金融機関システム4に送信する(S160)。
【0138】通信回線7は、上述したとおり、専用線等のセキュリティ信頼性が高い回線であるので、ユーザーの金融関連情報が外部に漏れることはない。
【0139】上記金融取引二次データを受信した金融機関システム4では、金融取引処理手段31が金融取引二次データに基づいて金融データベース34にアクセスし、ユーザーの口座について振込、振替、照会等の金融取引の処理を行う(S170)。
【0140】以上により、電子金融取引の主要な処理が完了する。必要により、金融取引処理後、金融機関システム4からモバイルセンター3を介してモバイル端末2に取引の結果を送信することができる。
【0141】本電子金融取引システム1によれば、モバイル端末2からモバイルセンター3へ送信されるデータの内容は、モバイル端末2の番号や識別データ、金融取引の種類、金額等の盗用の対象とならない金融取引一次データである。一方、盗用の対象となり得る金融関連情報は、モバイルセンター3と金融機関システム4間でセキュリティ信頼性がきわめて高い通信回線7によって送受信される。コンピュータ等を用いて他人になりすまして金融取引一次データを送信しても、モバイルセンター3から正規ユーザーへの確認交信により、登録されたユーザーのみが金融取引を行うことができる。
【0142】これにより、きわめて信頼性が高い電子金融取引システムを実現することができる。
【0143】また、金融取引一次データが盗用の対象とならないデータであるために、インターネット等の開かれた通信網6を利用することができる。これにより、モバイル端末2の使用範囲は携帯電話通信網に限られることなく、どこにおいてももっとも接続が簡単な通信網を利用することができるようになる。
【0144】これにより、きわめて利用範囲が広く、便利な電子金融取引システムを実現することができる。
【0145】1.3.2 金融取引実績確認処理次に、金融取引実績確認処理(S400〜S600,図2)について説明する。
【0146】金融取引実績確認処理は、一定期間ごとにそれまで行われた金融取引の実績データをユーザーに送信し、ユーザーの確認の便利を図るとともに、不正な使用を早期に発見するようにした処理である。この金融取引実績確認処理は、前述した通り、基本の電子金融取引処理(S100〜S300)に付加されるものである。
【0147】金融取引実績確認処理では、金融機関システム4が、一定時間ごとに自分の処理した金融取引の実績データをモバイルセンター3に送信する(S400)。各金融機関システム4から金融取引実績データを受信したモバイルセンター3は、ユーザーごとに金融取引実績データを配信する(S500)。上記金融取引実績データを受信したモバイル端末2では、ユーザーが所定の操作により、自分の金融取引の実績データを確認する(S600)。
【0148】上記処理について以下に図1を参照してさらに詳細に説明する。
【0149】金融取引実績確認処理では、金融機関システム4の金融取引データ送信手段32が、一定時間ごとに、それまで自分が処理した電子金融取引の実績データを金融機関側通信手段30によりモバイルセンター3に送信する(S410)。
【0150】各金融機関システム4から金融取引実績データを受信したモバイルセンター3においては、金融取引データベース27により金融取引実績データを記憶管理する(S420)。
【0151】金融取引データ配信手段20は、一定時間ごとに、金融取引データベース27にアクセスし、金融取引の実績データを各ユーザーごとに抽出整理し、金融取引データとして各ユーザーに配信する(S430)。
【0152】上記処理により、各ユーザーごとに異なる複数の金融機関を利用する場合においても、金融取引データ配信手段20の処理により、各ユーザーごとにまとめられ、ユーザーのモバイル端末2に送信される。ユーザーにとって見れば、従来複数の金融機関からまちまちな様式と方法で取引実績データが送られてくる場合に比べて、自分のすべての金融取引の実績を一目で確認することができる利点を有する。
【0153】上記金融取引データを受信したモバイル端末2においては、金融取引データを金融取引確認手段9に格納する(S440)。この金融取引データの格納は、表示されずに格納される。金融取引データのプライバシーを保護するためである。
【0154】金融取引データを見る時は、ユーザーの所定の操作により、金融取引確認手段9が、金融取引データ記憶手段16にアクセスしてデータを取り出し、モバイル側表示手段14により表示する(S450)。
【0155】上記金融取引データを表示するための「所定の操作」は、パスワード等の公知の本人認証処理を含むことができる。
【0156】以上が金融取引実績確認処理の流れである。
【0157】この金融取引実績データの確認は、「一定時間ごとに」行うことができるが、毎日、取引があった都度、毎週等、任意に定めることができる。
【0158】1.3.3 プロファイル認証処理次にプロファイル認証処理(S700〜S900)について説明する。
【0159】プロファイル認証処理は、上記基本処理の確認交信がモバイル端末2とは別個のコンピュータによる他人になりすます行為を防止するものであるのに対し、モバイル端末2を不正に入手した者の不正行為を防止する処理である。
【0160】このプロファイル認証処理では、予めモバイルセンター3において、正規ユーザーの「プロファイルデータ」を登録する。プロファイルデータとは、例えば、正規ユーザーの年齢、誕生日、家族の誕生日等の任意の属性データである。登録プロファイルデータは複数個登録する。
【0161】この処理によれば、電子金融取引の要求を受けたモバイルセンター3が、具体的な処理を開始する前に、該当するユーザーの登録プロファイルデータから任意のプロファイルデータを選択して質問データを作成し、モバイル端末2に送信する(S700,図2)。
【0162】質問データを受けたモバイル端末2においては、ユーザーに回答データを入力させ、これをモバイルセンター3に返送する(S800,図2)。
【0163】上記回答データを受信したモバイルセンター3では、回答データと登録プロファイルデータの照合を行い、正規のユーザーであることを確認することを条件に次の処理を開始する(S900,図2)。
【0164】以下、図1を用いてプロファイル認証処理を説明する。
【0165】プロファイル認証処理を行うには、予めユーザーが任意に用意したプロファイルデータを複数プロファイルデータベース28に登録する。
【0166】任意のユーザーから、電子金融取引の要求があった場合に、モバイルセンター3において金融取引認証手段21が、プロファイルデータベース28にアクセスし、当該ユーザーの登録プロファイルデータから一部のプロファイルデータを無作為に選択し、それらのプロファイルデータを答えさせる質問データを作成する(S710)。金融取引認証手段21は、これらの質問データをセンター側通信手段18により金融取引を要求したモバイル端末2に送信する(S720)。
【0167】上記質問データを受信したモバイル端末2では、金融取引要求手段8がモバイル側表示手段14により質問データを表示させ、ユーザーにモバイル側入力手段12により回答データを入力するように要求する(S730)。
【0168】ユーザーがモバイル側入力手段12により、回答データを入力すると、金融取引要求手段8はモバイル側通信手段13により回答データをモバイルセンター3に送信する(S740)。
【0169】前記回答データを受信したモバイルセンター3では、金融取引認証手段21が回答データと登録プロファイルデータの照合を行い、一致した場合に金融取引要求が真である信号を金融取引中継手段19に送信する(S750)。
【0170】金融取引中継手段19は、金融取引認証手段21から金融取引要求が真であるという信号を受けたことを条件に、上述した金融取引二次データを生成する。
【0171】以上がプロファイル認証処理の流れである。
【0172】このプロファイル認証処理によれば、モバイル端末2が第三者によって使用された場合にも、正規のモバイル端末2の所有者でなければ正しいプロファイルデータの回答データを入力する事ができず、結局、他人になりすまして金融取引を行うことができない。
【0173】一方、正規のユーザーであれば、プロファイルデータは、すでにユーザーが記憶しているものに対する質問の形で問われるので、忘れることが少なく、容易かつ確実に電子金融取引の処理を行うことができるのである。
【0174】1.3.4 日別認証処理次に日別認証処理(S1000〜S1000,図2)について説明する。
【0175】日別認証処理は、正規ユーザーに日毎に異なる認証情報を配信することにより、不正な使用を防止するようにしたものである。
【0176】この日別認証処理では、モバイルセンター3が日毎に、かつ、ユーザーごとに異なる認証情報(日別認証情報)を生成し、各ユーザーに配信する(S1000,図2)。
【0177】上記日別認証情報をモバイル端末2が受信し、電子金融取引の要求に日別認証情報を添付する(S1100,図2)。
【0178】モバイルセンター3では、電子金融取引の要求に対して、日別認証情報を照合することにより、正規のユーザーによる電子金融取引の要求か否かをチェックする(S1200,図2)。
【0179】以下、図1を参照して上記日別認証処理について説明する。
【0180】日別認証処理では、モバイルセンター3において、日別認証手段22がモバイル端末2ごとに、かつ、日ごとに異なる日別認証情報を生成し、日別認証情報データベース29に記憶させるとともに(S1010)、センター側通信手段18を介して各モバイル端末2に特有の日別認証情報を配信する(S1020)。
【0181】日別認証情報を受信したモバイル端末2においては、日別認証情報記憶手段17により一旦日別認証情報を記憶しておく(S1030)。
【0182】日別認証情報管理手段10は、ユーザーが金融取引の要求をした際には、日別認証情報記憶手段17から日別認証情報を取得し、これを金融取引一次データに付加してこれをモバイル側通信手段13によりモバイルセンター3に送信する(S1040)。
【0183】上記日別認証情報を付加した金融取引一次データを受信したモバイルセンター3では、金融取引認証手段21が金融取引一次データから日別認証情報とモバイル識別信号とを取り出し、日別認証情報データベース29にアクセスして日別認証情報の照合を行う(S1050)。
【0184】この結果、日別認証情報とモバイル端末識別信号が正しく対応する場合には、日別認証手段22は金融取引中継手段19に金融取引が真である信号を送信する(S1060)。
【0185】金融取引中継手段19は、日別認証手段22から金融取引が真である信号を受信することを条件にすでに説明したように金融取引二次データを生成する。
【0186】この日別認証処理は、主にコンピュータによる他人になりすましての電子金融取引を防止するためのものである。日ごとに各モバイル端末2の認証情報が変化することにより、他人になりすますことがより困難になり、なりすましを効果的に防止することができる。
【0187】1.3.5 高額取引確認処理次に高額取引確認処理(S1300〜S1400,図2)について説明する。
【0188】高額取引確認処理では、モバイルセンター3において、電子金融取引の額を常時チェックし、一定額を超える高額の取引である場合にこれを検知して、高額取引である旨とともに当該取引要求を特定する情報をコールセンター5に出力する(S1300,図2)。
【0189】この高額取引のメッセージを受信したコールセンター5は、電話により直接本人に確認する(S1400,図2)。
【0190】上記処理について以下に図1を参照して説明する。
【0191】モバイルセンター3では、高額取引警告手段23が各金融取引要求の取引額を監視し、一定額を超える金融取引の要求については要求の内容とその金融取引を要求したモバイル端末2を特定する情報とをコールセンター5の表示装置画面に出力する(S1310)。
【0192】このメッセージを受けたコールセンター5は、その金融取引を要求したモバイル端末2に対して電話により金融取引の確認を行う(S1320)。ユーザーは、モバイル端末2のモバイル側通信手段13を介してコールセンター5のオペレータと対話して金融取引の要求を確認する。
【0193】この高額取引確認処理は、システムによる不正使用防止に人間による検証を加えたものである。システムによる不正使用防止は、巧妙な認証情報の盗用によって破られる可能性があることは経験上の事実である。これに対して、人間の対話による不正防止は、不正をする者にとっては質の異なる困難さを有する。
【0194】高額取引確認処理は、上記人間による検証の利点に注目し、コールセンター5のオペレータとユーザーとの対話により、より確実に不正を防止するものである。
【0195】1.3.6 帰否確認処理次に帰否確認処理(S1500,S1600,図2)について説明する。
【0196】帰否確認処理は、モバイル端末2が定期的に充電されなければならないことに注目したモバイル端末2の紛失防止処理である。
【0197】モバイル端末2は所定の充電器によって定期的に充電されなければならなず、かつ、通常その充電器はユーザーの自宅にあるものである。
【0198】帰否確認処理は、モバイル端末2が、充電器に戻った場合には戻りメッセージ、一定時間にわたって充電されていない場合には不戻りメッセージを自分の識別データを付して自動送信する(S1500)。
【0199】この戻りメッセージ、あるいは不戻りメッセージ(帰否メッセージ)を受信したモバイルセンター3では、当該モバイル端末2のユーザーの登録メールアドレスに帰否メッセージを自動送信する(S1600)。
【0200】これによりユーザーは、モバイル端末2が充電器に戻ったこと、あるいは逆にモバイル端末2が充電器に戻っていないことを知ることができる。
【0201】以下、図1を用いて、帰否確認処理について説明する。
【0202】帰否確認処理によれば、モバイル端末2の帰否メッセージ手段11が、充電の有無を検知し、帰否メッセージをモバイルセンター3に対して自動送信する(S1510)。通常、不戻りメッセージの発信の基準は24時間とするが、この一定時間は適宜変更でき、また、ユーザーが自由に設定できるようにしても良い。
【0203】モバイル端末2から帰否メッセージを受信したモバイルセンター3では、帰否メッセージ送信手段24が、当該モバイル端末2のユーザーの登録メールアドレスに帰否メッセージを送信する(S1520)。
【0204】この帰否メッセージの送信は、好ましくは電子メールの形で行われる。
【0205】ユーザーの登録メールアドレスは、モバイルセンター3に記憶されていても良いし、また、上記モバイル端末2からの帰否メッセージの内部に包含されていても良い。ユーザーの登録メールアドレスがモバイルセンター3に記憶される場合は、図示しないが、センター側記憶装置25にユーザーのメールアドレスのテーブルまたはリストを記憶するようにする。
【0206】また、モバイルセンター3において、不戻りの場合の帰否メッセージのみを検出し、不戻りの場合にそのモバイル端末2所有者にのみ不戻りメッセージを送信するようにしてもよい。
【0207】以上の帰否確認処理によれば、モバイル端末2が充電器の設置場所、通常はユーザーの自宅に戻った場合、あるいは、戻らない場合には、そのことをユーザーのコンピュータに電子メール形で通知することにより、モバイル端末2の紛失をモバイル端末2のシステムのみに頼らず、異なるメディアによって多重的にモバイル端末2の紛失を防止・検知するようにすることができる。
【0208】これにより、万一モバイル端末2が紛失した場合には、いち早く紛失の事実を知ることができ、不正使用を防止することができるのである。
【0209】2.電子クレジットカードシステム次に電子クレジットカードシステムについて説明する。
【0210】2.1 システムの全体構成図3に本発明による電子クレジットカードシステムの一実施形態の全体構成とその処理の流れを示す。
【0211】図3において、本実施形態の電子クレジットカードシステム40は、モバイル端末41と、モバイルセンター42と、カード会社システム43と、電子商取引端末44とからなる。これらのシステムは、電子クレジットカードによる取引を行う当事者のシステムとして以下に述べる種々の処理を行い、相互にデータ通信を行いながら全体として電子クレジットカードによる取引を行うものである。
【0212】モバイル端末41は、電子金融取引システムで使用するものと同様の携帯電話としての機能と情報処理端末としての機能を兼ね備えた携帯可能な情報機器である。すなわち、モバイル端末41は、携帯電話として携帯電話通信網を利用して他の電話と通話するための諸装置を有している一方、情報処理端末として情報処理のための入力手段、出力手段、表示装置、記憶処理装置等を有している。
【0213】このモバイル端末41は、通常のクレジットカードと同様に、電子クレジットカードシステムにおいて「クレジットカード」として使用される。
【0214】モバイルセンター42は、電子金融取引システムのモバイルセンターと同様のものであって、通信網6を通じてモバイル端末2と通信可能に構成された情報処理システムである。モバイルセンター42は、携帯電話事業者であってもよく、携帯電話の事業者と独立の業者からなっていても良い。
【0215】通信網6は、電子金融取引システムと同様のものである。
【0216】カード会社システム43は、クレジットカード会社に備え付けの情報処理システムである。なお、本電子クレジットカードシステム40では、複数のカード会社システム43のクレジットカードの決済を同一システム内で処理することができる。
【0217】電子商取引端末44は、クレジットカードの加盟店に備え付けの端末であって、モバイル端末41およびモバイルセンター42と交信可能であり、かつ、それ自体で情報処理が可能な情報処理機器である。モバイル端末41との交信は、電子商取引端末44とモバイル端末41とが直接的に交信してもよく、また、通信網6を介して交信を行っても良い。
【0218】なお、電子商取引端末44は、モバイル端末41およびモバイルセンター42と交信可能であり、かつ、それ自体で情報処理が可能な情報処理機器である限り、どんなものでも良い。例えば、電子商取引端末44は、物理的にモバイル端末と同一のもの、すなわち「高度の処理機能を有する携帯電話」でも良い。
【0219】2.2 モバイル端末、モバイルセンター、カード会社システム、電子商取引端末の内部構成2.2.1 モバイル端末モバイル端末41は、カード取引要求手段45と、カード利用確認手段46と、帰否発信手段47と、モバイル側入力手段48と、モバイル側通信手段49と、モバイル側表示手段50と、モバイル側記憶装置51とを有している。モバイル側記憶装置51は、さらにカード利用データ記憶手段52と、カード利用実績記憶手段53とを有している。
【0220】カード取引要求手段45は、電子クレジットカードによる取引を要求する手段である。
【0221】カード利用確認手段46は、電子クレジットカードによる取引の実績を確認する手段である。電子クレジットカードによる取引を、事後的にユーザーによって確認し、あるいはモバイルセンター3側の記録とモバイル端末2の記録を自動的に照合することにより、不正や間違いをいち早く発見するための手段である。
【0222】帰否メッセージ手段47は、モバイル端末2が充電器の場所に戻った場合、あるいは逆に、充電器の場所に戻らない場合に、モバイル端末2から帰否メッセージを自動発信する手段である。この帰否メッセージは、モバイルセンター3によりユーザーの登録メールアドレスに自動転送される。
【0223】モバイル側入力手段48は、モバイル端末2に備えられた入力手段である。通常、モバイル端末2は携帯電話として使用されるので、モバイル側入力手段48は、携帯電話の番号入力手段を兼ねるのが好ましい。
【0224】モバイル側通信手段49は、モバイル端末2に備えられた通信手段である。モバイル端末2は、携帯電話としての機能も有するので、モバイル側通信手段49は携帯電話としての通信手段を兼ねるのが好ましい。
【0225】モバイル側表示手段50は、モバイル端末2に備えられた表示手段である。モバイル側表示手段50も、モバイル端末2の携帯電話としての表示手段を兼ねるのが好ましい。
【0226】モバイル側記憶装置51は、モバイル端末2に備えられた記憶装置である。モバイル側記憶装置51は、本願発明の電子クレジットカードの端末としての記憶装置と、携帯電話の電話番号等を記憶する記憶装置を兼ねるのが好ましい。
【0227】カード利用データ記憶手段52は、カード会社システム43に記録され、モバイルセンター3によって配信された各モバイル端末2の取引実績データを格納する手段である。
【0228】カード利用実績記憶手段53は、各モバイル端末41が自分の取引の実績を記憶しておく手段である。このモバイル端末2の自分の取引実績はカード会社システム43の記録との照合に使用される。
【0229】2.2.2 モバイルセンターモバイルセンター42は、センター側通信手段54と、カード利用要求中継手段55と、カード利用データ配信手段56と、帰否メッセージ送信手段57と、センター側記憶装置58とを有している。センター側記憶装置58はさらに、カード情報データベース59(図3においてデータベースをDBと略称する。以下同じ。)と、加盟店データベース60と、カード利用データベース61とを有している。
【0230】センター側通信手段54は、モバイルセンター42に備えられた通信手段である。
【0231】カード利用要求中継手段55は、モバイル端末2から電子クレジットカードによる取引の要求があった場合にその要求をカード会社システム43に中継する手段である。
【0232】カード利用データ配信手段56は、カード会社システム43から受信した電子クレジットカードの利用の実績データを各モバイル端末2に配信する手段である。
【0233】帰否メッセージ送信手段57は、モバイル端末41から帰否メッセージを受信した場合にその帰否メッセージを当該もモバイル端末所有者の登録メールアドレスに送信する手段である。
【0234】センター側記憶装置58は、モバイルセンター42に備えられた記憶装置である。
【0235】カード情報データベース59は、各ユーザーのカード番号を最低限含み、必要に応じてユーザーに関する他の登録情報を記憶管理するデータベースである。
【0236】加盟店データベース60は、加盟店情報、たとえば加盟店識別データ等を含む情報を記憶管理するデータベースである。
【0237】カード利用データベース61は、カード会社システム43から受信した各モバイル端末2の電子クレジットカードによる取引の実績データを記憶管理するデータベースである。
【0238】2.2.3 カード会社システムカード会社システム43は、カード会社側通信手段62と、カード取引処理手段63と、カード利用データ送信手段64と、カード会社側記憶装置65とを有している。カード会社側記憶装置65は、顧客データべース66を有している。
【0239】カード会社側通信手段62は、クレジットカード会社に備えられた通信手段である。
【0240】カード取引処理手段63は、電子クレジットカードによる取引の要求を受けた場合にクレジットカードの利用可否の判断、顧客に対する決済のための処理を行う手段である。
【0241】カード利用データ送信手段64は、各クレジットカード会社のクレジットカードの利用実績データを送信する手段である。
【0242】カード会社側記憶装置65は、クレジットカード会社に備えられた記憶装置である。
【0243】顧客データべース66は、各顧客の利用限度額、既利用額、支払状況、支払実績、属性情報等を記憶管理するデータベースである。
【0244】2.2.4 電子商取引端末電子商取引端末44は、電子商取引処理手段67と、出力手段68と、電子商取引端末側入力手段69と、電子商取引端末側表示手段70と、電子商取引端末側通信手段71と、電子商取引端末側記憶手段72とを有している。
【0245】電子商取引処理手段67は、電子クレジットカード等による商取引の処理をするための手段である。
【0246】出力手段68は、電子商取引の利用控えや後述する個品割賦の契約書等を出力するための手段である。なお、この出力手段68は、店頭備え付けの電子商取引端末44を想定した場合の電子商取引端末44が備えることが好ましい手段であるが、電子商取引端末44が高度な処理機能を有する携帯電話である場合には、これを省略しても良い。
【0247】電子商取引端末側入力手段69は、電子商取引端末44に備えられた入力手段である。
【0248】電子商取引端末側表示手段70は、電子商取引端末44に備えられた表示手段である。
【0249】電子商取引端末側通信手段71は、電子商取引端末44に備えられた通信手段である。この電子商取引端末側通信手段71は、前述したとおり、モバイル端末41とモバイルセンター42と交信可能であり、モバイル端末41とは直接・間接交信可能な通信手段である。
【0250】電子商取引端末側記憶手段72は、電子商取引端末44に備えられた記憶手段である。
【0251】2.3 電子クレジットカードシステム40による処理の流れ2.3.1 遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理の流れ図4に遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理の流れを示す。
【0252】「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」は、クレジットカード加盟店とクレジットカードを使用する者が対面しないで取り引きする処理である。例えば、通信販売等である。なお、従来、クレジットカードを使用する場合は、原則として、取引をする者が互いに対面して取引をしていた。一部、コンピュータ通信販売でクレジットカードを利用した支払方法が実用化されているが、それらはユーザーのカード番号を通信網上に流す点で本願発明のものとは全く相違する。
【0253】本願発明による「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」では、図4に示すとおり、最初に加盟店が加盟店コード、請求金額、支払方法、商品コード、請求書コード(これらをまとめて購買データと呼ぶ)を記載した請求書あるいは電子データをモバイル端末41のユーザーに送付する(S2000)。この請求書の送付とともに、顧客の信用度により商品の発送をすることもできる。
【0254】次に、上記請求書または請求書の電子データを受け取ったユーザーは、購買データを確認し、モバイル端末41により、購買データに承諾の印としてモバイル端末識別データを付加したデータを生成・送信する(S2100)。この購買データにモバイル端末識別データを付加したデータを「カード利用一次データ」という。「カード利用一次データ」は、モバイルセンター42に送信される。
【0255】上記「カード利用一次データ」を受領したモバイルセンター42では、取引をしようとするユーザーと加盟店がともに正規の登録者であることを確認し、「カード利用一次データ」にユーザーのカード番号を付加してカード会社システム43に送信する(S2200)。この「カード利用一次データ」にユーザーのカード番号を付加したデータを「カード利用二次データ」という。
【0256】上記「カード利用二次データ」を受領したカード会社システム43では、カード番号等により、当該ユーザーのカード利用の可否を判断し、カード利用を承認する場合は、承認番号を付してカード利用承認データを生成し、モバイルセンター42に送信する(S2300)。
【0257】上記「カード利用承認データ」を受信したモバイルセンター42は、その加盟店、必要によりユーザーに送信する(S2400)。
【0258】上記カード利用承認データを受け取った加盟店は、そのカード利用承認データにより、事後的にカード会社システム43に対して決済を求めることができる(S2500)。また、商品が未引き渡しの場合は、商品の発送等をする。
【0259】以上が取引当事者から見た電子クレジットカードによる商取引の処理の流れであったが、次に各取引当事者のシステムにおける詳細な処理の流れについて説明する。
【0260】なお、この「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」では、加盟店は、電子商取引端末44を有していない場合でも行うことができる。電子商取引端末44を有する場合には、顧客への購買データの送信、モバイルセンター42からのカード利用承認データの受信等を電子的に行うことができる。電子商取引端末44がない場合には、上記データのやり取りは他の情報伝達媒体、たとえは郵便、電話、fax等によることができる。
【0261】図5は、「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引」の各当事者のシステムにおける処理の流れを示している。
【0262】遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理では、顧客から通信等により注文があった場合に、加盟店から加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データを顧客に送る。
【0263】顧客は、支払を決定したときは、モバイル端末41を操作してカード取引要求手段45を起動する。
【0264】カード取引要求手段45は、モバイル側表示手段50により、購買データの入力画面を表示し、モバイル側入力手段48によりユーザーに必要な購買データの入力と、カードによる支払を承諾する承諾の入力とを求める。
【0265】上記カード取引要求手段45の処理により、モバイル端末41にユーザーのカードによる支払の承諾の入力と、購買データとが入力される(S2110)。
【0266】なお、購買データを電子データの形でモバイル端末41に送信できる場合は、ユーザーによる購買データの入力を省略でき、ユーザーはカードの支払を承諾する入力のみを行えばよいことになる。
【0267】カード取引要求手段45は、上記ユーザーの承諾の入力と、購買データの入力とを条件に、購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これをモバイル側通信手段49によりモバイルセンター42に送信する(S2120)。
【0268】なお、カード利用一次データは、カード番号等の盗用の対象となる情報を含んでいないので、インターネット等のオープンな通信網6を介して送信することができる。
【0269】モバイルセンター42では、センター側通信手段54により上記カード利用一次データを受信する。このカード利用一次データの受信により、カード利用要求中継手段55が起動する(S2210)。
【0270】カード利用要求中継手段55は、カード情報データベース59と、加盟店データベース60とにアクセスし、電子クレジットカードによる支払側と請求側の双方が正規の登録ユーザーと登録加盟店であることを確認する(S2220)。
【0271】このように、正規の登録ユーザーと登録加盟店間の取引であることを確認するのは、不正な取引を未然に防止するためである。
【0272】上記ユーザーと加盟店の正規性を確認した後、カード利用要求中継手段55は、カード情報データベース59にアクセスし、当該モバイル端末41のユーザーのカード番号を取得し、これをカード取引一次データに付加してカード取引二次データを生成する。カード利用要求中継手段55は、生成したカード取引二次データをセンター側通信手段54によりカード会社システム43に送信する(S2230)。
【0273】なお、このカード取引二次データは、ユーザーのカード番号等の重要な情報を含んでいるので、セキュリティ信頼度が高い通信回線7により送信する。
【0274】カード会社システム43では、カード会社側通信手段62により上記カード取引二次データを受信し、この受信によりカード取引処理手段63が起動する(S2310)。
【0275】カード取引処理手段63は、顧客データべース66にアクセスし、当該ユーザーのカード利用限度額、支払状況等のデータを取得し、そのユーザーのカード利用の可否を判断する(S2320)。
【0276】当該ユーザーによるカード利用が可能な場合には、カード取引処理手段63は、承認番号を付与してカード利用承認データを生成する(S2330)。この利用承認データは、カード会社側通信手段62によってモバイルセンター42に送信される。
【0277】上記カード利用承認データを受信したモバイルセンター42では、カード利用要求中継手段55が、そのカード利用承認データを加盟店に送信する(S2410)。必要な場合には、カード利用が承認された旨の情報がモバイルセンター42からモバイル端末41にも送信される(S2420)。
【0278】上記カード利用承認データを入手した加盟店は、事後的にそのカード利用承認データによりカード会社システム43に決済を求めることができる。
【0279】以上が「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」である。この処理によれば、遠隔地間の商取引でクレジットカードを利用することができるようになる。また、遠隔地間でクレジットカードを利用するにも拘わらず、重要なカード番号等のカード情報は、通信網上を流れることがないので、きわめて安全な電子商取引を実現することができる。
【0280】2.3.1.1 確認交信の処理上記「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」には、さらに取引の安全性を向上させるために、数種の処理を付加することができる。
【0281】その一つとして「確認交信」の処理がある。
【0282】この「確認交信」の処理は、電子金融取引システムにおける確認交信の処理と同様のものである。すなわち、あるモバイル端末41から電子クレジットカードによる取引要求、すなわちカード利用一次データを受信した場合に、モバイルセンター42は、カード利用二次データを生成する前に、モバイルセンター42側から当該要求を発したモバイル端末41に対して確認の交信を行うのである(S2430)。
【0283】この処理は、モバイルセンター42のカード利用要求中継手段55によって行われる。カード利用要求中継手段55は、カード利用一次データから要求を発したモバイル端末41のモバイル端末識別データを読み取り、そのモバイル端末識別データが示すところのモバイル端末41に対して交信を求め、真に当該モバイル端末41が電子クレジットカードによる取引を要求したことを確認する。
【0284】確認交信により、他人になりすまして電子クレジットカードを不正に利用することを防止することができる。
【0285】2.3.1.2 取引実績確認処理上記「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」に「カード取引実績確認処理」を付加することができる。この「カード取引実績確認処理」について図5を用いて説明する。
【0286】「カード取引実績確認処理」では、カード会社システム43のカード取引処理手段63が、一定時間ごとに自分が処理した電子クレジットカード取引のデータ(「カード利用データ」という)をモバイルセンター42に送信する(S2600)。カード会社システム43が処理した電子クレジットカード取引のデータは、顧客データべース66の更新データから検索することも可能であり、また、別段の処理リストをカード会社側記憶装置65に格納することも可能である。
【0287】上記カード利用データを受信したモバイルセンター42においては、それらのカード利用データをカード利用データベース61に格納する(S2610)。
【0288】カード利用データ配信手段56は、一定時間ごとに、カード利用データベース61にアクセスし、カード利用データを各ユーザーごとに整理し、センター側通信手段54によって各ユーザーごとに整理したカード利用データを配信する(S2620)。
【0289】上記カード利用データを受信したモバイル端末41では、データの内容を表示することなく、カード利用データ記憶手段52にカード利用データを格納する(S2630)。
【0290】ユーザーが自分のカード利用データを見たい場合には、カード利用確認手段46を起動し、カード利用確認手段46はユーザーに所定の操作を要求し、操作が正しい場合にカード利用データ記憶手段52からカード利用データを取り出し、モバイル側表示手段50に表示させる(S2640)。
【0291】このカード利用データを見ることにより、ユーザーは自分が実際に行った電子クレジットカードによる取引と、クレジットカード会社に残っている自分名義の電子クレジットカード取引とを照合でき、これによって、万一、他人が自分名義で電子クレジットカード取引を行った場合にこれをいち早く発見することができる。
【0292】このカード利用データの配信は、24時間ごとに行うのが好ましい。
【0293】なお、カード利用確認手段46がユーザーに所定の操作を要求し、操作が正しいことを条件にカード利用データを表示するのは、カード利用実績データのプライバシーを守るためである。一定の操作は任意の公知のパスワード入力等とすることができる。
【0294】2.3.1.3 もう一つの取引実績確認処理上記ステップS2610〜S2640の取引実績確認処理は、ユーザーが自分でカード利用データを参照し、自分の記憶や利用控えと照合するが、以下に説明する取引実績確認処理は、モバイル端末41が自分の電子クレジットカード取引を記憶し、これとクレジットカード会社から送信されたカード利用データとを自動照合する処理である。
【0295】この取引実績確認処理によれば、モバイル端末41はカード利用実績記憶手段53を有し、カード利用実績記憶手段53は、常時そのモバイル端末41が行った電子クレジットカード取引を記録する(S2650)。
【0296】カード会社システム43からモバイルセンター42を経て、カード利用データが送信され、カード利用データ記憶手段52に格納されるまでの処理(S2610〜S2630)は2.3.1.1の処理と全く同様である。
【0297】次に、カード利用確認手段46は、一定時間ごとにあるいはカード利用データを受信するごとに、カード利用実績記憶手段53とカード利用データ記憶手段52に記憶された電子クレジットカードの利用実績を照合し、照合結果をモバイル側表示手段50によって表示するのである(S2660)。
【0298】本取引実績確認処理によれば、ユーザーが自分の記憶や利用控えと照合する必要がなく、確実かつ簡便な処理をすることができる。また、照合結果に異常があった場合にのみ表示するようにすることもできる。
【0299】2.3.1.4 帰否確認処理上記「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」にはモバイル端末41の「帰否確認処理」を付け加えることができる。
【0300】この「帰否確認処理」は、上述した電子金融取引システムにおける帰否確認処理と同様のものである。
【0301】すなわち、モバイル端末41は、充電されたこと、あるいは一定時間にわたって充電されていないことを検知し、それぞれ戻りメッセージ、あるいは不戻りメッセージ(戻りメッセージと不戻りメッセージをまとめて帰否メッセージという)をモバイルセンター42に自動送信する(S2670)。
【0302】上記帰否メッセージを受信したモバイルセンター42においては、帰否メッセージ送信手段57がユーザーの登録メールアドレスに上記帰否メッセージを自動送信する(S2680)。
【0303】なお、登録メールアドレスは、モバイルセンター42のセンター側記憶装置58により記憶管理するようにしても良いし、帰否メッセージの内部で指定できるようにすることもできる。
【0304】また、モバイルセンター42において、不戻りメッセージのみを検知し、当該モバイル端末41所有者の登録メールアドレスに不戻りメッセージを送信するようにしても良い。
【0305】以上で、「遠隔地間の電子クレジットカードによる商取引の処理」の説明を終了する。
【0306】次に、取引当事者間の距離に拘わらず、加盟店に備えられた電子商取引端末44とモバイル端末41とを交信させて電子クレジットカードによる取引を行う処理(以下、「電子商取引端末とモバイル端末を用いた電子クレジットカード商取引処理」という)について説明する。
【0307】2.3.2 電子商取引端末とモバイル端末を用いた電子クレジットカード商取引処理電子商取引端末とモバイル端末間で交信を行う電子クレジットカード商取引処理では、(1)電子商取引端末、モバイル端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引と、(2)電子商取引端末、モバイル端末、電子商取引端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引とがある。
【0308】2.3.2.1 電子商取引端末、モバイル端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引の処理図6に上記電子クレジットカード取引の概略の処理の流れを示す。
【0309】図6に示すとおり、本処理では、加盟店とモバイル端末ユーザーとの間で取引の合意が成立すると、電子商取引端末44において請求金額、商品コード等の購買データを生成してモバイル端末41に送信する(S3000)。
【0310】上記購買データを受信したモバイル端末41では、購買データを表示し、ユーザーに確認の入力を求める。
【0311】ユーザーが、購買データの内容に同意して確認の入力すると、モバイル端末41では購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データとしてモバイルセンター42に送信する(S3100)。
【0312】カード利用一次データを受信したモバイルセンター42では、カード利用一次データにより当該取引の当事者であるモバイル端末ユーザーと加盟店が、正規のユーザーと加盟店であることを確認し、カード利用一次データにユーザーのカード番号を付加してカード利用二次データを生成し、カード会社システム43に送信する(S3200)。
【0313】上記カード利用二次データを受信したカード会社システム43では、カード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合に承認番号を付与し、カード利用承認データを生成し、モバイルセンター42に返送する(S3300)。
【0314】上記カード利用承認データを受信したモバイルセンター42は、そのカード利用承認データを電子商取引端末44、必要によりモバイル端末41に送信する(S3400)。
【0315】上記カード利用承認データを受信したユーザーとクレジットカード加盟店間では、クレジットカードの利用がクレジット会社によって承認されたので、商品の引き渡しを行い、その取引を終了する(S3500)。クレジットカード加盟店は、事後的にクレジットカード会社に対して決済を求めることができる。
【0316】次に、上記処理における各当事者のシステムの処理の実際について、図7を用いて説明する。
【0317】顧客(モバイル端末41のユーザー)から電子クレジットカードの利用の要求があったときは、電子商取引端末44では電子商取引処理手段67が、電子商取引端末側表示手段70に購買データの入力画面を表示させ(S3010)、加盟店販売員に電子商取引端末側入力手段69により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データを入力させる(S3020)。購買データが入力されると、電子商取引処理手段67は電子商取引端末側通信手段71によりこの購買データをモバイル端末41に送信する(S3030)。
【0318】上記購買データを受信したモバイル端末41では、カード取引要求手段45がモバイル側表示手段50に購買データを表示させ(S3110)、ユーザーに確認の入力を要求する。
【0319】ユーザーがモバイル側入力手段48により確認の入力をすると(S3120)、カード取引要求手段45は、購買データに当該モバイル端末41の識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これをモバイル側通信手段49によりモバイルセンター42に送信する(S3130)。
【0320】上記カード利用一次データを受信したモバイルセンター42では、カード利用要求中継手段55が、加盟店データベース60にアクセスし、加盟店コードから当該加盟店が登録加盟店であることを確認し(S3210)、登録加盟店である場合にカード情報データベース59にアクセスして当該モバイル端末のカード情報を検索し、これをカード利用一次データに付加してカード利用二次データを生成する(S3220)。次に、カード利用要求中継手段55は、カード利用二次データをセンター側通信手段54によりカード会社システム43に送信する(S3230)。
【0321】上記カード利用二次データを受信したカード会社システム43では、カード取引処理手段63が、顧客データべース66にアクセスしカード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合には承認番号を付与してカード利用承認データを生成する(S3310)。
【0322】カード取引処理手段63は、カード利用承認データを発行する際は、ユーザーの利用を顧客データべース66に記録する等、必要な処理を行う。
【0323】カード取引処理手段63は、上記生成したカード利用承認データをカード会社側通信手段62によりモバイルセンター42に送信する(S3320)。
【0324】上記カード利用承認データを受信したモバイルセンター42では、カード利用要求中継手段55がセンター側通信手段54によりカード利用承認データを電子商取引端末44、及び必要な場合にモバイル端末41に送信する(S3410)。
【0325】上記カード利用承認データを受領することにより、加盟店は代金の支払がクレジットカード会社によって保証されたので、商品をユーザーに引き渡し、顧客との間の取引を完了する。
【0326】また、加盟店は、カード利用承認データにより事後的にカード会社に対して決済を要求することができる。
【0327】以上の処理は、購買データが電子商取引端末44から直接モバイル端末41に送信され、モバイル端末41に確認の入力をすることだけで、安全かつ迅速に電子クレジットカードによる商取引を行うことができる。
【0328】また、この処理によれば、モバイル端末41と電子商取引端末44が距離的に近い場合も遠い場合も、関係なく電子クレジットカードによる商取引を行うことができるので、その応用範囲が極めて広範である利点を有する。
【0329】以上がクレジットカード加盟備え付けの電子商取引端末を使用する電子クレジットカード取引の処理であって、電子商取引端末、モバイル端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引の処理の流れである。
【0330】次に、同じく電子商取引端末を使用するものであって、電子商取引端末、モバイル端末、電子商取引端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引の処理について説明する。
【0331】2.3.2.2 電子商取引端末、モバイル端末、電子商取引端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引の処理この処理は、電子商取引端末からモバイル端末に購買データの少なくとも一部を送信し、モバイル端末の確認入力後、そのモバイル端末識別データを含めて購買データを電子商取引端末に再び送信する点で2.3.2.1の処理と異なる。モバイルセンターからカード会社にカード利用要求を中継し、カード会社システムからモバイルセンターを介してカード利用承認データを電子商取引端末に送信するまでの処理は、2.3.2.1と同じである。
【0332】図8にこの処理の概略の流れを示す。
【0333】図8に示すように、この処理では、電子クレジットカードによる取引の要求があったときは、電子商取引端末44で加盟店コード、金額、支払い方法、商品コード、請求書コードの少なくとも一部を含む購買データを入力し、これをモバイル端末41に送信する(S4000)。
【0334】ここで、「購買データの少なくとも一部を入力する」ようにしたのは、購買データの中には営業上の秘密に関する情報を含む場合を考慮したものである。例えば、商品の原価、入手ルート等である。一方、モバイル端末41に送信する購買データは、少なくとも顧客が自分の支払うべき値段、購入する商品、加盟店等を確認するに足るものでなければならない。
【0335】上記購買データを受信したモバイル端末41では、購買データを表示し、ユーザーに確認の入力を要求し、確認の入力があった場合には購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データとして電子商取引端末44に返送する(S4100)。
【0336】上記カード利用一次データを受信した電子商取引端末44では、ユーザーの確認入力を確認し、購買データに未入力のデータがある場合はそれを入力し、完全なカード利用一次データとしてモバイルセンター42に送信する(S4200)。
【0337】上記カード利用一次データを受信したモバイルセンター42では、加盟店・ユーザーを確認後、カード利用一次データに当該モバイル端末41のカード番号を付加し、カード利用二次データとしてカード会社システム43に送信する(S4300)。
【0338】上記カード利用二次データを受信したカード会社システム43では、カード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合は承認番号を付与し、カード利用承認データを生成し、モバイルセンター42に返送する(S4400)。
【0339】上記カード利用承認データを受信したモバイルセンター42は、そのカード利用承認データを電子商取引端末44、必要によりモバイル端末41に送信する(S4500)。
【0340】上記カード利用承認データを受信したユーザーとクレジットカード加盟店間では、商品の引き渡しを行い、その取引を終了する。クレジットカード加盟店は、事後的にクレジットカード会社に対して決済を求めることができる(S4600)。
【0341】次に、上記処理における各当事者のシステムの処理の実際について、図9を用いて説明する。
【0342】顧客(モバイル端末41のユーザー)から電子クレジットカードの利用の要求があったときは、電子商取引端末44では電子商取引処理手段67が、電子商取引端末側表示手段70に購買データの入力画面を表示させ(S4010)、加盟店販売員に電子商取引端末側入力手段69により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードの少なくとも一部を含む購買データを入力させる(S4020)。購買データが入力されると、電子商取引処理手段67は電子商取引端末側通信手段71によりこの購買データをモバイル端末41に送信する(S4030)。
【0343】上記購買データを受信したモバイル端末41では、カード取引要求手段45がモバイル側表示手段50に購買データを表示させ(S4110)、ユーザーに確認の入力を要求する。
【0344】ユーザーがモバイル側入力手段48により確認の入力をすると(S4120)、カード取引要求手段45は、購買データに当該モバイル端末41の識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これをモバイル側通信手段49によりモバイルセンター42に送信する(S4130)。
【0345】上記カード利用一次データを受信した電子商取引端末44では、電子商取引処理手段67が、電子商取引端末側表示手段70により受信したカード利用一次データを表示させ、加盟店販売員に確認の入力と購買データに残りの部分がある場合はにその残りの部分の購買データの入力とを要求する(S4210)。
【0346】ユーザーが電子商取引端末側入力手段69により確認の入力等をした場合は(S4220)、電子商取引処理手段67は、電子商取引端末側通信手段71によりカード利用一次データをモバイルセンター42に送信する(S4230)。
【0347】上記カード利用一次データを受信したモバイルセンター42では、カード利用要求中継手段55が、加盟店データベース60にアクセスし、加盟店コードから当該加盟店が登録加盟店であることを確認し(S4310)、登録加盟店である場合にカード情報データベース59にアクセスして当該モバイル端末のカード情報を検索し、これをカード利用一次データに付加してカード利用二次データを生成する(S4320)。
【0348】次に、カード利用要求中継手段55は、カード利用二次データをセンター側通信手段54によりカード会社システム43に送信する(S4330)。
【0349】上記カード利用二次データを受信したカード会社システム43では、カード取引処理手段63が、顧客データべース66にアクセスしカード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合には承認番号を付与してカード利用承認データを生成する(S4410)。
【0350】カード取引処理手段63は、カード利用承認データを発行する際は、ユーザーの利用を顧客データべース66に記録する等、必要な処理を行う。
【0351】カード取引処理手段63は、上記生成したカード利用承認データをカード会社側通信手段62によりモバイルセンター42に送信する(S4420)。
【0352】上記カード利用承認データを受信したモバイルセンター42では、カード利用要求中継手段55がセンター側通信手段54によりカード利用承認データを電子商取引端末44、及び必要な場合にモバイル端末41に送信する(S4510)。
【0353】上記カード利用承認データを受領することにより、加盟店は代金の支払がクレジットカード会社によって保証されたことを確認でき、商品をユーザーに引き渡し、顧客との間の取引を完了する。
【0354】また、事後的に加盟店は、カード利用承認データによりカード会社に対して決済を要求することができる。
【0355】以上が電子商取引端末44を使用する電子クレジットカードによる商取引であって、電子商取引端末、モバイル端末、電子商取引端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う処理であった。
【0356】この処理によれば、モバイル端末41に送信する購買データは、顧客が承認するのに足りる最小限のデータのみとすることができる。また、顧客(モバイル端末41のユーザー)からカード利用一次データが返送されることにより、加盟店側で顧客の確認や、商品の原価、入手先等の情報を付加してモバイルセンター42に送ることができる。
【0357】上記電子商取引端末とモバイル端末間で交信を行う電子クレジットカード商取引処理では、2.3.2.1「電子商取引端末、モバイル端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引」、2.3.2.2「電子商取引端末、モバイル端末、電子商取引端末、モバイルセンター、カード会社システムの順で行う電子クレジットカード取引」のいずれも、2.3.1.1〜2.3.1.4の確認交信の処理、取引実績確認処理、帰否確認処理を付加することができる。確認交信の処理、取引実績確認処理、帰否確認処理については、電子商取引端末がない場合のシステムと全く同様であるので、ここでの重複する説明を省略する。
【0358】3.電子個品割賦システム次にモバイル端末と電子商取引端末とを用いた電子個品割賦システムについて説明する。
【0359】3.1 カード会社から信販会社へ顧客情報を供与する形態の電子個品割賦システム図10に本願発明による個品割賦システムの一実施形態の構成とその処理の流れを示す。本実施形態による個品割賦システムは、カード会社が自社にある顧客情報を信販会社に供与する形態のシステムであり、後述する各カード会社の顧客情報を集中管理する顧客情報センターから顧客情報を信販会社に供与する形態と相違するものである。
【0360】図10に示すように、本実施形態による電子個品割賦システム80は、このシステムを利用する当事者のシステムとしてモバイル端末81、モバイルセンター82、カード会社システム83、信販会社システム84、電子商取引端末85がある。
【0361】モバイル端末81は、携帯電話機能を備え、一定の情報処理能力を有する携帯可能な情報処理機器である。
【0362】電子商取引端末85は、モバイル端末81と通信可能に構成された加盟店に備え付けの電子商取引用の情報処理機器である。
【0363】モバイルセンター82は、モバイル端末81及び電子商取引端末85と通信可能に構成され、情報処理能力を備えた設備である。
【0364】カード会社システム83は、クレジットカード会社に備えられ、モバイルセンター82と通信可能に構成された情報処理システムである。
【0365】信販会社システム84は、信販会社に備えられ、カード会社システム83と通信可能に構成された情報処理システムである。
【0366】モバイル端末81は、個品割賦要求手段86と、モバイル側通信手段87と、モバイル側表示手段88と、モバイル側入力手段89とを有している。
【0367】個品割賦要求手段86は、顧客が個品割賦を利用しようとするときにその要求を処理する手段である。
【0368】モバイル側通信手段87は、モバイル端末81に備えられた通信手段である。
【0369】モバイル側表示手段88は、モバイル端末81に備えられた表示手段である。
【0370】モバイル側入力手段89は、モバイル端末81に備えられた入力手段である。
【0371】モバイルセンター82は、センター側通信手段90と、個品割賦要求中継手段91と、センター側記憶装置92とを有している。センター側記憶装置92は、カード情報データベース93を有している。
【0372】センター側通信手段90は、モバイルセンター82に備えられた通信手段である。
【0373】個品割賦要求中継手段91は、モバイル端末81が発した個品割賦要求にそのモバイル端末所有者のカード番号を付してカード会社システム83に中継する手段である。
【0374】センター側記憶装置92は、モバイルセンター82に備えられた記憶装置である。
【0375】カード情報データベース93は、各モバイル端末81の所有者のカード番号等のカード関連情報を記憶管理するデータベースである。
【0376】カード会社システム83は、カード会社側通信手段94と、カード会社側記憶装置95と、個品割賦要求処理手段96とを有している。カード会社側記憶装置95は、顧客データべース97を有している。
【0377】カード会社側通信手段94は、カード会社システム83に備えられた通信手段である。
【0378】カード会社側記憶装置95は、カード会社システム83に備えられた記憶装置である。
【0379】個品割賦要求処理手段96は、個品割賦要求にその要求を発したユーザーの顧客情報を付して信販会社システム84に送信する手段である。
【0380】顧客データべース97は、顧客の支払状況等の情報を含む顧客情報を記憶管理するデータベースである。
【0381】信販会社システム84は、信販会社側通信手段98と、個品割賦契約手段99と、信販会社側記憶装置100とを有している。信販会社側記憶装置100は、契約データベース101と、信販顧客データベース102とを有している。
【0382】電子商取引端末85は、電子個品割賦処理手段103と、電子商取引端末側入力手段104と、電子商取引端末側表示手段105と、電子商取引端末側通信手段106と、出力手段107と、電子商取引端末側記憶手段108とを有している。
【0383】信販会社側通信手段98は、信販会社システム84に備えられた通信手段である。
【0384】個品割賦契約手段99は、顧客の信用を調査し、個品割賦契約を結ぶ場合にその処理を行う手段である。
【0385】信販会社側記憶装置100は、信販会社システム84に備えられた記憶装置である。
【0386】契約データベース101は、個品割賦契約を記憶管理するデータベースである。
【0387】信販顧客データベース102は、信販会社が独自に有している個品割賦関係の顧客情報を記憶管理するデータベースである。
【0388】電子商取引端末85は、電子個品割賦処理手段103と、電子商取引端末側入力手段104と、電子商取引端末側表示手段105と、電子商取引端末側通信手段106と、出力手段107と、電子商取引端末側記憶手段108とを有している。
【0389】電子個品割賦処理手段103は、顧客から電子商取引による個品割賦契約の要求があった場合に、顧客のモバイル端末81やモバイルセンター82と交信をして顧客と信販会社間の個品割賦契約の締結を支援する処理を行う手段である。
【0390】電子商取引端末側入力手段104は、電子商取引端末85に備えられた入力手段である。
【0391】電子商取引端末側表示手段105は、電子商取引端末85に備えられた表示手段である。
【0392】電子商取引端末側通信手段106は、電子商取引端末85に備えられた通信手段府である。
【0393】出力手段107は、信販会社が個品割賦契約を結ぶことに同意した場合に、個品割賦契約書を出力する手段である。
【0394】なお、理解容易のため、出力手段107は電子商取引端末85のプリンタのように説明するが、出力手段107は電子商取引端末85に内蔵されたプリンタに限られない。すなわち、プリンタは電子商取引端末85と独立分離した装置出会ってもよく、その場合、電子商取引端末85側の出力手段はプリンタに電子データを出力する手段をいう。このように、出力手段107は、プリンタとプリンタに電子データを出力する手段を含めたものでもよく、プリンタに電子データを出力する手段のみをいうものでも良い。
【0395】電子商取引端末側記憶手段108は、電子商取引端末85に備えられた記憶手段である。
【0396】次に、この電子個品割賦システム80による処理の流れについて説明する。
【0397】図11に電子個品割賦システム80による電子個品割賦処理の概略の流れを示す。
【0398】図11に示すように、電子個品割賦システム80によれば、商取引において顧客(モバイル端末81のユーザー)が個品割賦による代金支払いを要求した場合に、加盟店販売員は、加盟店備え付けの電子商取引端末85に、その商品の購買データの少なくとも一部を入力し、これをユーザーが有しているモバイル端末81に送信する(S5000)。
【0399】上記購買データを受信したモバイル端末81では、ユーザーが当該購買データを確認後、個品割賦契約に必要なデータの入力する。この個品割賦契約に必要なデータが入力されると、モバイル端末81はモバイル端末識別データを付加して個品割賦一次データとして電子商取引端末85に送信する(S5100)。
【0400】上記個品割賦一次データを受信した電子商取引端末85では、その個品割賦一次データを表示し、加盟店販売員がユーザー等を確認し、購買データに未入力のデータがある場合には残りの購買データを入力し、完全な個品割賦一次データをモバイルセンター82に送信する(S5200)。
【0401】上記個品割賦一次データを受信したモバイルセンター82では、取引しようとしている加盟店・ユーザーが正規の加盟店・ユーザーであることを確認し、個品割賦一次データにユーザーのクレジットカードの番号を付加し、個品割賦二次データとしてカード会社システム83に送信する(S5300)。
【0402】上記個品割賦二次データを受信したカード会社システム83では、カード番号に対応する顧客情報を検索し、個品割賦二次データのカード番号を顧客情報に入れ替えて個品割賦三次データを生成し、これを信販会社システム84に送信する。
【0403】上記個品割賦三次データを受信した信販会社システム84では、カード会社が提供した顧客情報に基づき、必要により独自の顧客情報をも参酌し、顧客の信用調査を行う。この結果、信販会社がそのユーザーと個品割賦契約を結ぶことに同意する場合は、信販会社システム84は、契約書を作成するための契約データをモバイルセンター82に送信するとともに、自分のシステムに契約の事実を記録する(S5500)。
【0404】上記契約データを受信したモバイルセンター82は、その契約データを加盟店の電子商取引端末85に転送する(S5600)。
【0405】上記契約データを受信した電子商取引端末85は、その出力手段107により契約書を出力する(S5700)。
【0406】上記個品割賦契約書はユーザーに渡され、ここで正式に契約に捺印等され、ユーザーと信販会社との間で個品割賦契約が成立し、加盟店は商品をユーザーに渡し、事後的に信販会社に決済を求めることができる(S5800)。
【0407】次に、図10に戻って上記処理の詳細について説明する。
【0408】最初に、顧客(モバイル端末81のユーザー)から電子個品割賦による商品代金の支払の要求があった場合に、加盟店販売員は電子商取引端末85を操作して電子個品割賦処理手段103を起動させる。起動した電子個品割賦処理手段103は、電子商取引端末側表示手段105に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードの少なくとも一部を含む購買データを入力させる(S5010)。
【0409】加盟店販売員が、電子商取引端末側入力手段104により、上記購買データを入力したときは(S5020)、電子個品割賦処理手段103は電子商取引端末側通信手段106によりこれをユーザー所有のモバイル端末81に送信する(S5030)。
【0410】上記購買データを受信したモバイル端末81では、個品割賦要求手段86が、モバイル側表示手段88により受信した購買データを表示し、ユーザーに確認と個品割賦契約に必要なデータの入力とを要求する(S5110)。
【0411】ユーザーが個品割賦契約に必要なデータを入力した場合(好ましくはこのデータの入力はユーザーによる確認入力を兼ねる)は(S5120)、個品割賦要求手段86は、購買データ、ユーザーが入力したデータにモバイル端末識別データを付加して、これを個品割賦一次データとして電子商取引端末85に返送する(S5130)。
【0412】上記個品割賦一次データを受信した電子商取引端末85では、電子個品割賦処理手段103が電子商取引端末側表示手段105により個品割賦一次データ表示し、加盟店販売員に、確認の入力と購買データに未入力の部分がある場合にはその未入力部分の入力を要求する(S5210)。
【0413】加盟店販売員が、電子商取引端末側入力手段104により、上記購買データ、確認の入力を行った場合には(S5220)、電子個品割賦処理手段103は、完全な個品割賦一次データをモバイルセンター82に送信する(S5230)。
【0414】上記個品割賦一次データを受信したモバイルセンター82では、個品割賦要求中継手段91が、取引をしようとするユーザーと加盟店が正規のユーザー及び加盟店であることをユーザー・加盟店リスト等により確認した後に(S5310)、カード情報データベース93にアクセスし、該当するモバイル端末所有者のカード情報を検索し(S5320)、これを個品割賦一次データに付加して個品割賦要求二次データを生成し、これをカード会社システム83に送信する(S5330)。
【0415】上記個品割賦二次データを受信したカード会社システム83では、個品割賦要求処理手段96が、顧客データべース97にアクセスし、個品割賦二次データに含まれているカード情報に対応する顧客情報を検索し、これを個品割賦二次データのカード情報と入れ替えて個品割賦三次データを生成する(S5410)。個品割賦要求処理手段96は、生成した個品割賦三次データをカード会社側通信手段94により、信販会社システム84に送信する(S5420)。
【0416】上記個品割賦三次データを受信した信販会社システム84では、個品割賦契約手段99が、カード会社システム83が供給した個品割賦三次データ中の顧客情報に基づいて顧客の信用調査(個品割賦契約の可否の判断)を行う(S5510)。また、必要により、個品割賦契約手段99は信販顧客データベース102にもアクセスし、自社の顧客情報に基づいて信用調査を行う(S5520)。
【0417】この結果個品割賦契約が可能と判断した場合には、個品割賦契約手段99は、契約データを作成して、契約データベース101に記録するとともに(S5530)、信販会社側通信手段98により契約データをモバイルセンター82に送信する(S5540)。
【0418】上記契約データを受信したモバイルセンター82では、個品割賦要求中継手段91が、センター側通信手段90により、契約データを電子商取引端末85に送信する(S5610)。
【0419】上記契約データを受信した電子商取引端末85では、電子個品割賦処理手段103が、出力手段107により、契約データを個品割賦契約書として出力する(S5710)。
【0420】この契約書により、ユーザー(モバイル端末所有者)が確認・押印し、ユーザーと信販会社との間で個品割賦契約が結ばれる。加盟店は、商品をユーザーに渡し、事後的に信販会社に対して決済を求めることができる。
【0421】以上が電子個品割賦システム80による個品割賦取引の処理である。この電子個品割賦システム80による処理は、個品割賦契約を極めて迅速に完了することができる利点を有する。
【0422】すなわち、この電子個品割賦システム80による電子個品割賦処理では、顧客の信用調査に必要なデータは大部分カード会社システム83に格納されているので、店頭で顧客が記入するデータが極めて少なくて済む。このため、顧客が契約書にデータを記入する時間が大幅に短縮される。
【0423】また、カード会社システム83が供給する顧客情報は、詳細かつ信頼性が高いので、信販会社はカード会社の顧客情報を利用して信用調査の時間を大幅に短縮することができる。
【0424】さらに、この電子個品割賦システム80による電子個品割賦処理では、加盟店販売員の入力から契約書の出力まで、データが情報処理機器間でやり取りされ、滞ることなく極めて迅速に契約書を出力することができる。
【0425】またこの電子個品割賦システム80による電子個品割賦処理は、インターネット等の比較的オープンな通信網を利用するのにも拘わらず、極めて安全に情報をやり取りできる利点を有する。
【0426】これは、カード番号等のカード情報はモバイルセンター82に、クレジットカードの顧客情報はカード会社システム83に分散して格納されていることによる。
【0427】すなわち、個品割賦一次データには、盗用の対象となるカード情報等が含まれていないので、インターネット上で第三者に傍受された場合にも、ユーザーは不利益を被ることがない。また、モバイルセンター82はモバイル端末81に対応するカード情報のみを有している。本システムでは、カード情報のみによって直接取引することができないので、これによってもユーザーの不利益を防止することができる。
【0428】さらに、信販会社に送られる個品割賦三次データには、カード番号等の情報が削除されているので、信販会社を介してユーザーのカード番号等が外部に漏れることもない。
【0429】以上により、電子個品割賦システム80によれば、盗用の対象となる完全なデータが通信網上を流通しないので、本質的に安全な取引を行うことができるのである。この安全性により、本電子個品割賦システム80は、インターネット等の便利な通信網を利用でき、これによって極めて広範な用途を有する個品割賦システムを実現することができる。
【0430】なお、この電子個品割賦システム80にも、前に説明した電子金融取引システムや電子クレジットカードシステムのように、確認交信の処理、取引実績確認の処理、帰否確認の処理等を付加することができる。これらの処理は、前述したものと同様に行うことができるので、ここでは重複する説明を省略する。
【0431】3.2 顧客情報センターから信販会社へ顧客情報を供与する形態の電子個品割賦システム次に、個品割賦契約の審査に必要な顧客情報を顧客情報センターが信販会社に供与する個品割賦システムについて説明する。
【0432】図12に本願発明による個品割賦システムの一実施形態の構成とその処理の流れを示す。本実施形態による個品割賦システムは、各クレジットカード会社の顧客情報を顧客情報センターが集中管理し、顧客情報センターが顧客情報を信販会社に供与するものである。なお、理解容易のために図10と同一部分について同一の符号を付して説明を省略する。
【0433】図12に示すように、本実施形態による個品割賦システム110は、このシステムを利用する当事者のシステムとしてモバイル端末81、モバイルセンター82、信販会社システム84、電子商取引端末85、顧客情報センター111がある。
【0434】モバイル端末81、モバイルセンター82、信販会社システム84、電子商取引端末85は、電子個品割賦システム80のものと同一であり、その内部構成も同一である。ただし、モバイルセンター82は、カード情報データベース93を備える必要がなく、同カード情報データベース93は顧客情報センター111に備えられる。
【0435】顧客情報センター111は、本システムに合意するクレジットカード会社が顧客情報を提供し、これらの顧客情報を集中的に管理する中立・公正な機関である。
【0436】顧客情報センター111は、顧客情報センター側通信手段112と、個品割賦要求処理手段113と、顧客情報センター側記憶装置114とを有している。顧客情報センター側記憶装置114は、顧客データベース115と、カード情報データベース116とを有している。
【0437】顧客情報センター側通信手段112は、顧客情報センター111に備えられた通信手段である。
【0438】個品割賦要求処理手段113は、電子個品割賦による取引の要求を受けたときにその要求を発したユーザーの顧客情報を信販会社システム84に提供する手段である。
【0439】顧客情報センター側記憶装置114は、顧客情報センター111に備えられた記憶装置である。
【0440】顧客データベース115は、合意するクレジットカード会社から情報提供を受け、顧客の情報を集中的に記憶管理するデータベースである。
【0441】カード情報データベース116は、各モバイル端末所有者のカード情報を記憶管理するデータベースである。
【0442】次に、この個品割賦システム110による処理の流れについて説明する。
【0443】図13に個品割賦システム110による電子個品割賦の処理の概略の流れを示す。
【0444】個品割賦システム110による処理において、電子商取引端末85による購買データの送信(S6000)、モバイル端末81による個品割賦一次データの生成・返信(S6100)、電子商取引端末85からモバイルセンター82への個品割賦一次データの送信(S6200)までは、電子個品割賦システム80による処理(図11)と同一である。
【0445】ステップS6200において電子商取引端末85が生成した個品割賦一次データを受信したモバイルセンター82は、システムの構成によりモバイルセンター82でユーザーと加盟店の登録を確認する場合は、正規のユーザーと加盟店であることを確認し、個品割賦一次データを転送する(S6300)。
【0446】上記個品割賦一次データを受信した顧客情報センター111では、個品割賦一次データに要求を発したモバイル端末所有者の顧客情報を付加して個品割賦二次データを生成し、これを信販会社システム84に送信する(S6400)。
【0447】上記個品割賦二次データを受信した信販会社システム84では、顧客情報センターが提供した顧客情報に基づいて顧客の信用調査を行い、必要により独自の顧客情報をも参酌し、顧客の信用調査を行う。この結果、信販会社がそのユーザーと個品割賦契約を結ぶことに同意する場合は、信販会社システム84は、契約書を作成するための契約データをモバイルセンター82に送信するとともに、自分のシステムに契約の事実を記録する(S6500)。
【0448】上記契約データを受信したモバイルセンター82は、その契約データを加盟店の電子商取引端末85に転送する(S6600)。
【0449】上記契約データを受信した電子商取引端末85は、その出力手段107により契約書を出力する(S6700)。
【0450】上記個品割賦契約書はユーザーに渡され、ここで正式に契約に捺印等され、ユーザーと信販会社との間で個品割賦契約が成立し、加盟店は商品をユーザーに渡し、事後的に信販会社に決済を求めることができる(S6800)。
【0451】次に、図12に戻って上記処理の詳細について説明する。
【0452】最初に、顧客(モバイル端末81のユーザー)から電子個品割賦による商品代金の支払の要求があった場合に、加盟店販売員は電子商取引端末85を操作して電子個品割賦処理手段103を起動させる。起動した電子個品割賦処理手段103は、電子商取引端末側表示手段105に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードの少なくとも一部を含む購買データを入力させる(S6010)。
【0453】加盟店販売員が、電子商取引端末側入力手段104により、上記購買データを入力したときは(S6020)、電子個品割賦処理手段103は電子商取引端末側通信手段106によりこれをユーザー所有のモバイル端末81に送信する(S6030)。
【0454】上記購買データを受信したモバイル端末81では、個品割賦要求手段86が、モバイル側表示手段88により受信した購買データを表示し、ユーザーに確認と個品割賦契約に必要なデータの入力とを要求する(S6110)。
【0455】ユーザーが個品割賦契約に必要なデータを入力した場合(好ましくはこのデータの入力はユーザーによる確認入力を兼ねる)は(S6120)、個品割賦要求手段86は、購買データ、ユーザーが入力したデータにモバイル端末識別データを付加して、これを個品割賦一次データとして電子商取引端末85に返送する(S6130)。
【0456】上記個品割賦一次データを受信した電子商取引端末85では、電子個品割賦処理手段103が電子商取引端末側表示手段105により個品割賦一次データ表示し、加盟店販売員に、確認の入力と購買データに未入力の部分がある場合にはその未入力部分の入力を要求する(S6210)。
【0457】加盟店販売員が、電子商取引端末側入力手段104により、上記購買データ、確認の入力を行った場合には(S6220)、電子個品割賦処理手段103は、完全な個品割賦一次データをモバイルセンター82に送信する(S6230)。
【0458】上記個品割賦一次データを受信したモバイルセンター82では、個品割賦要求中継手段91が、取引をしようとするユーザーと加盟店が正規のユーザー及び加盟店であることをユーザー・加盟店リスト等により確認した後に(S6310)、個品割賦一次データを顧客情報センター111に転送する(S6330)。
【0459】なお、上記ユーザーと加盟店が正規の登録ユーザー、登録加盟店であることの確認は顧客情報センター111において行うこともできる。
【0460】上記個品割賦二次データを受信した顧客情報センター111では、個品割賦要求処理手段113が、顧客データベース115とカード情報データベース116とにアクセスし、対応する顧客情報を検索し、これを個品割賦一次データに付加して個品割賦二次データを生成する(S6410)。個品割賦要求処理手段96は、生成した個品割賦二次データを顧客情報センター側通信手段112により、信販会社システム84に送信する(S6420)。
【0461】上記個品割賦二次データを受信した信販会社システム84では、個品割賦契約手段99が、顧客情報センター111が供給した顧客情報に基づいて顧客の信用調査(個品割賦契約の可否の判断)を行う(S6510)。また、必要により、個品割賦契約手段99は信販顧客データベース102にもアクセスし、自社の顧客情報に基づいて信用調査を行う(S6520)。
【0462】この結果個品割賦契約が可能と判断した場合には、個品割賦契約手段99は、契約データを作成して、契約データベース101に記録するとともに(S6530)、信販会社側通信手段98により契約データをモバイルセンター82に送信する(S6540)。
【0463】上記契約データを受信したモバイルセンター82では、個品割賦要求中継手段91が、センター側通信手段90により、契約データを電子商取引端末85に送信する(S6610)。
【0464】上記契約データを受信した電子商取引端末85では、電子個品割賦処理手段103が、出力手段107により、契約データを個品割賦契約書として出力する(S6710)。
【0465】この契約書により、ユーザー(モバイル端末所有者)が確認・押印し、ユーザーと信販会社との間で個品割賦契約が結ばれる。加盟店は、商品をユーザーに渡し、事後的に信販会社に対して決済を求めることができる。
【0466】以上が顧客情報センター111が顧客情報を供与する場合の電子個品割賦処理である。
【0467】この処理によれば、3.1のカード会社から信販会社へ顧客情報を供与する形態の電子個品割賦システムの利点をすべて有するほか、以下の利点を有する。
【0468】個品割賦システム110によれば、各カード会社が自社の顧客情報を個別に信販会社システム84に提供する場合に比べて、一つの顧客情報センター111から直接信販会社システム84に顧客情報が送信されるので、全体として通信効率が高い。
【0469】また、各クレジットカード会社の顧客情報を集中管理するので、記憶装置等ハードウェアの利用効率も高い。
【0470】さらに、このように単一の顧客情報センター111から顧客情報を提供することにより、顧客情報の平準化、標準化を図ることもできる。このように顧客情報が平準化・標準化されることにより、顧客情報の信頼性が高まる効果も生じることになる。
【0471】以上で電子個品割賦システムについての説明を終了する。次に、電子マネーシステムについて説明する。
【0472】4.電子マネーシステム4.1 電子マネーシステムの構成図14に本願発明による電子マネーシステムの構成と処理の流れを示す。
【0473】電子マネーシステム120は、このシステムを利用する当事者のシステムとして、モバイル端末121、電子商取引端末122、モバイルセンター123、金融機関システム124とを有している。
【0474】モバイル端末121は、電子マネー利用者が所持する情報処理機器である。モバイル端末121は、携帯電話機能を備え、かつ、ある程度の情報処理が可能で携帯可能なものである。モバイル端末121は、電子マネーシステムにおいては電子マネーの入れ物、いわば「財布」に相当するものである。
【0475】電子商取引端末122は、この電子マネーシステムを利用する加盟店に備え付けの情報処理端末である。この電子商取引端末122は、モバイル端末121と通信可能に構成されている。電子商取引端末122は、好ましくは本願発明による電子クレジットカードシステムや電子個品割賦システムの電子商取引端末と兼用する。
【0476】モバイルセンター123は、モバイル端末121と電子商取引端末122と通信可能に構成された情報処理システムである。モバイルセンター123は、携帯電話事業者の中継局と同一のものでもよく、携帯電話事業者と別個のシステムでも良い。
【0477】金融機関システム124は、電子マネーを発行する金融機関の情報処理システムである。ここで、金融機関とは、カード会社、銀行その他電子マネーを発行する事業者である。
【0478】モバイル端末121は、電子マネー発行要求手段125、電子マネー支払手段126、電子マネー戻し手段127、モバイル側入力手段128、モバイル側通信手段129、モバイル側表示手段130、モバイル側記憶手段131を有している。
【0479】電子マネー発行要求手段125は、電子マネーを利用するのに先立ち、一定額の電子マネーを金融機関から発行してもらう手段である。
【0480】電子マネー支払手段126は、加盟店に支払うための処理手段である。
【0481】電子マネー戻し手段127は、使い残した電子マネーを金融機関に戻すための手段である。
【0482】モバイル側入力手段128は、モバイル端末121に備えられた入力手段である。好ましくは、モバイル側入力手段128は、携帯電話の入力手段と兼用する。
【0483】モバイル側通信手段129は、モバイル端末121に備えられた通信手段である。モバイル側通信手段129は、携帯電話の通信手段と兼ねるのが好ましい。
【0484】モバイル側表示手段130は、モバイル端末121に備えられた表示手段である。このモバイル側表示手段130も、携帯電話の表示手段と兼ねるのが好ましい。
【0485】モバイル側記憶手段131は、モバイル端末121に備えられた記憶手段である。モバイル側記憶手段131も、携帯電話の電話番号等を記憶する手段と兼用するのが好ましい。
【0486】なお、モバイル端末121は、必要により帰否メッセージ手段を有しているようにする。
【0487】電子商取引端末122は、電子マネー請求手段132、認証手段133、電子マネー決済要求手段134、電子商取引端末側入力手段135、電子商取引端末側表示手段136、電子商取引端末側通信手段137、電子商取引端末側記憶手段138を有している。
【0488】電子マネー請求手段132は、加盟店が顧客から電子マネーを請求する際にその処理を行う手段である。
【0489】認証手段133は、正しいユーザーの電子マネーであることを認証するため処理手段である。
【0490】電子マネー決済要求手段134は、顧客から支払を受けた電子マネーを金融機関に対して決済を求める手段である。
【0491】電子商取引端末側入力手段135は、電子商取引端末122に備えられた入力手段である。
【0492】電子商取引端末側表示手段136は、電子商取引端末122に備えられた表示手段である。
【0493】電子商取引端末側通信手段137は、電子商取引端末122に備えられた通信手段である。
【0494】電子商取引端末側記憶手段138は、電子商取引端末122に備えられた記憶手段である。
【0495】モバイルセンター123は、センター側通信手段139、電子マネー発行要求中継手段140、電子マネー決済要求中継手段141、電子マネー戻し中継手段142、認証情報配信手段143、センター側記憶装置144を有している。
【0496】センター側記憶装置144は、金融関連情報データベース145、電子マネー発行データベース146を有している。
【0497】センター側通信手段139は、モバイルセンター123に備えられた通信手段である。
【0498】電子マネー発行要求中継手段140は、ユーザーから発せられた電子マネー発行の要求を金融機関に中継する処理手段である。
【0499】電子マネー決済要求中継手段141は、加盟店から電子マネーの決済を要求するメッセージを金融機関に中継する手段である。
【0500】電子マネー戻し中継手段142は、ユーザーが使い残した電子マネーを金融機関に戻すメッセージを金融機関に中継する手段である。
【0501】認証情報配信手段143は、正規のユーザーであることを加盟店が認証するための情報をユーザーおよび加盟店に配信する手段である。
【0502】センター側記憶装置144は、モバイルセンター123に備えられた記憶装置である。
【0503】金融関連情報データベース145は、ユーザーの口座番号、暗証番号、パスワード、カード番号等の金融関連情報を記憶管理するデータベースである。
【0504】電子マネー発行データベース146は、電子マネー発行番号、発行元金融機関、発行先モバイル端末を記憶管理するデータベースである。
【0505】なお、モバイルセンター123は、必要により、引きメッセージ送信手段を有していても良い。
【0506】金融機関システム124は、金融機関側通信手段147、電子マネー発行処理手段148、電子マネー収支チェック手段149、電子マネー決済処理手段150、金融機関側記憶装置151を有している。金融機関側記憶装置151は、顧客データベース152と、電子マネーデータベース153とを有している。
【0507】4.2 電子マネーシステムの処理次にこの電子マネーシステム120の処理について説明する。
【0508】最初に、概略の処理の流れについて説明する。
【0509】図15に電子マネーシステム120の概略の処理の流れを示す。
【0510】図15に示すように、電子マネーシステム120によれば、最初に、モバイルセンター123からモバイル端末121と電子商取引端末122へ、それぞれ認証情報と認証情報生成アルゴリズムを配信する。この認証情報と認証情報生成アルゴリズムは、電子商取引において、取引相手が正規のユーザーあるいは加盟店であることを確認するために使用されるものである。
【0511】上記認証情報と認証情報生成アルゴリズムは、好ましくは毎日更新される。
【0512】次に、電子マネーを使用しようとするモバイル端末121に対して、金融機関システム124から発行番号とともに所定額の電子マネーが発行される。この発行された電子マネーはモバイル端末121に記憶され、使用に供される。
【0513】次に、モバイル端末121と電子商取引端末122との間で電子マネーが商取引に使用される。使用に際しては、電子商取引端末122は上記認証情報と認証情報生成アルゴリズムを使用して電子マネーが正規の金融機関から正規のモバイル端末121に発行されたものを確認する。
【0514】次に、このように使用された電子マネーは、電子商取引端末122からは受領した電子マネー、モバイル端末121からは使用残の電子マネーがそれぞれ発行元の金融機関に送信される。
【0515】金融機関システム124は、上記加盟店によって受領された電子マネーとモバイル端末121の使用残の電子マネーの照合が行われ、電子マネーの使用が健全であることを確認する。
【0516】以上が本電子マネーシステムの概略の処理であったが、次に、上記処理が実際に各システムでどのように処理されるかについて、図14に戻って説明する。
【0517】最初に、認証情報と認証情報生成アルゴリズムの配信について説明する。
【0518】図14において、モバイルセンター123の認証情報配信手段143は、電子マネー処理の開始前に、無作為に所定の認証情報生成アルゴリズムを選択し、この認証情報生成アルゴリズムによって各モバイル端末の電話番号またはモバイル端末識別データに対応する個別の認証情報を生成する。認証情報配信手段143は、センター側通信手段139により生成した認証情報を各モバイル端末121に、認証情報生成アルゴリズムを各電子商取引端末122にそれぞれ配信する(S7010)。
【0519】なお、認証情報生成アルゴリズムは、各モバイル端末121の識別データ(電話番号あるいは特有のモバイル端末識別データ)を入力とすると、一義的に定まる特定の認証情報を出力するものである。認証情報生成アルゴリズムは好ましくは所定の計算式であるが、モバイル端末識別データと認証情報の対応テーブルであってもよい。
【0520】モバイル端末121は、受信した認証情報をモバイル側記憶手段131に記憶し、電子商取引端末122は、認証情報生成アルゴリズムを電子商取引端末側記憶手段138に記憶する。
【0521】次に、電子マネーの発行について説明する。
【0522】モバイル端末121は、電子マネーの発行を要求する際には、電子マネー発行要求手段125により、電子マネー発行の要求を発する。電子マネー発行要求手段125は、起動するとモバイル側表示手段130に電子マネー発行要求画面を表示させ(S7020)、ユーザーに電子マネーの金額を含む電子マネー発行要求一次データを入力させる。
【0523】電子マネー発行要求一次データとは、要求する電子マネーの額、自己のモバイル端末識別データ等を含み、金融関連情報を含まないデータである。つまり、電子マネー発行要求一次データは、盗用する価値がないために盗用の対象とならないデータである。
【0524】ユーザーがモバイル側入力手段128によって金額等を入力すると(S7030)、電子マネー発行要求手段125は、上記電子マネー発行要求一次データをモバイル側通信手段129によりモバイルセンター123に送信する(S7040)。
【0525】上記電子マネー発行要求一次データを受信したモバイルセンター123では、電子マネー発行要求中継手段140が、金融関連情報データベース145から当該電子マネー発行要求を発信したモバイル端末121のカード番号等の金融関連情報を取得し、電子マネー発行要求一次データに付加して電子マネー発行要求二次データを生成し、これをセンター側通信手段139により金融機関システムに送信する(S7050)。
【0526】上記電子マネー発行要求二次データを受信した金融機関システム124においては、電子マネー発行処理手段148が、電子マネーデータベース153にアクセスし、電子マネー発行番号と電子マネー発行額を電子マネーデータベース153に記録するとともに(S7060)、金融機関側通信手段147によりモバイルセンター123に返送する(S7070)。
【0527】上記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を受信したモバイルセンター123においては、電子マネー発行要求中継手段140が、電子マネー発行番号と発行元金融機関と発行先モバイル端末とを電子マネー発行データベース146に記録するとともに(S7080)、電子マネー発行番号と電子マネー発行額をセンター側通信手段139により当該電子マネー発行要求を発信したモバイル端末121に送信する(S7090)。
【0528】上記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を受信したモバイル端末121においては、電子マネー発行番号と電子マネー発行額をモバイル側記憶手段131により記憶する(S7100)。
【0529】以上の準備の下、電子マネーによる支払の要求があったときに、電子商取引端末122は、電子マネー請求手段132を起動する。電子マネー請求手段132は、電子商取引端末側表示手段136に電子マネー請求画面を表示させ(S7110)、加盟店販売員に電子商取引端末側入力手段135により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データの少なくとも一部を入力させ(S7120)、この購買データを電子商取引端末側通信手段137によりモバイル端末121に送信する(S7130)。
【0530】なお、上記購買データは、金額のみとすることができる。
【0531】上記購買データを受信したモバイル端末121においては、電子マネー支払手段126が、モバイル側表示手段130により購買データを表示してユーザーに確認の入力を要求し(S7140)、ユーザーの確認の入力があった場合に(S7150)購買データに認証情報とモバイル端末電話番号あるいはモバイル端末識別データを付加して電子マネー支払データとして電子商取引端末122に返送する(S7160)。
【0532】上記電子マネー支払データを受信した電子商取引端末122においては、認証手段133が、受信した電子マネー支払データ中のモバイル端末電話番号あるいはモバイル端末識別データを使用して認証情報生成アルゴリズムにより当該モバイル端末の認証情報を試算し、試算した認証情報と受信した電子マネー支払データ中の認証情報を照合する(S7170)。
【0533】上記試算した認証情報と受信した電子マネー支払データ中の認証情報が一致した場合に、認証手段133は電子商取引端末側表示手段136により電子マネーが真であるメッセージを表示し(S7180)、受領した電子マネーの額を電子マネー発行番号とともに電子商取引端末側記憶手段により記憶する(S7190)。
【0534】電子商取引端末122は、一定時間あるいは電子商取引端末の所定の操作により電子マネー決済要求手段134が起動し、電子商取引端末側記憶手段138に記憶された受領電子マネーとそれらの電子マネー発行番号をモバイルセンター123に送信する(S7200)。
【0535】上記受領電子マネーとそれらの電子マネー発行番号を受領したモバイルセンター123においては、電子マネー決済要求中継手段141が、電子マネー発行データベース146にアクセスし、各電子マネー発行番号に基づき発行元金融機関を検索し(S7210)、センター側通信手段139により各発行元金融機関システムに決済要求のあった電子マネーの額とそれらの電子マネー発行番号とを送信する(S7220)。
【0536】上記決済要求のあった電子マネーの額とそれらの電子マネー発行番号とを受信した金融機関システム124においては、電子マネー収支チェック手段149が、電子マネーデータベースにアクセスし、電子マネー発行番号について発行額を超える電子マネーの使用の有無をチェックする(S7230)。
【0537】発行額を超える電子マネーの使用があった場合には、電子マネー収支チェック手段149は、金融機関側通信手段147により不正使用メッセージをモバイルセンター123に送信する(S7240)。発行額を超えない電子マネーの決済要求である場合には、電子マネー決済処理手段150が、顧客データベース152にアクセスし、各ユーザーの口座について決済処理を行う(S7250)。
【0538】上記不正使用メッセージを受信した場合のモバイルセンター123においては、認証情報配信手段143が、それまで使用していた認証情報生成アルゴリズムと認証情報とを廃止し、新たに生成した認証情報生成アルゴリズムと認証情報を各電子商取引端末122と各モバイル端末121に配信する(S7260)。
【0539】以上が電子マネーシステム120の処理の流れである。
【0540】この電子マネーシステム120によれば、ユーザーが電子マネーの発行を要求する際に、ユーザーの金融関連情報が通信網6上を流通しないので、ユーザーの金融関連情報が外部に漏れることがない。
【0541】また、モバイルセンター123が所定の時間ごとに更新する認証情報により、ユーザーと加盟店間では、互いに正規に本システムを利用する者であることを確認できる。これにより、他人の電子マネーの盗用をほぼ完全に防止することができる。
【0542】また、仮に、他人になりすまして電子マネーを使用した場合でも、金融機関システム124において、随時使用された電子マネーの金額と決済を請求された電子マネーの金額の照合を行うので、不正があった場合には、迅速に認証情報等を更新するので、被害の拡大を確実に防止することができる。
【0543】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明による「電子金融取引システム」によれば、盗用の対象となるユーザーの金融関連情報がオープンネットワークである通信網上を流通しないので、極めて安全性・信頼性が高い電子金融取引システムを実現することができる。
【0544】また、取引の要求に対してモバイルセンター側からモバイル端末に対して確認交信を行うので、コンピュータ等による他人のなりすましを防止することができる。これに加え、プロファイルデータによる認証をするので、モバイル端末を盗用した場合でも、ユーザー本人以外の使用を防止することができる。
【0545】さらに、高額取引に対しては、コールセンターから人間による確認を行うので、他人になりすましての不正使用を防止することができる。
【0546】このように、この電子金融取引システムは、通信手段によらずに本質的に安全であることにより、インターネット等いかなる種類の通信網も利用できる。このため、インターネット等のオープンな通信手段を利用して広範な範囲で極めて便利な電子金融取引システムを実現することができる。
【0547】本発明の電子クレジットカードシステムによれば、カード番号等の盗用の対象となるカード情報が通信網上を流通しない。また、確認交信、日別認証等の処理により、上記電子金融取引システム同様に、本質的に極めて安全である。したがって、電子金融取引システムと同様に、安全かつ広範な範囲で使用可能な電子クレジットかシードシステムを実現することができる。
【0548】このように本発明の電子クレジットかシードシステムは、不正な使用を確実に排除することができるので、通信販売等の遠隔地間の商取引でも、クレジットカードの利用が可能となり、種々の取引形態を可能にすることができる。
【0549】本発明の電子個品割賦システムによれば、上記電子金融取引システムや電子クレジットかシードシステムと同様に、不正使用を排除し、極めて安全かつ便利な個品割賦システムを実現することができる。
【0550】また、本願発明の電子個品割賦システムは、クレジットカード会社の顧客情報を信販会社が利用することができるので、極めて迅速な個品割賦取引を行うことができる。すなわち、従来は顧客が個品割賦契約を結ぶ際の信用調査に必要なデータをすべて記入し、これをFax等により各信販会社に送信し、各信販会社では受信したFaxに基づいて独自に顧客の信用調査を行っていた場合に比べ、顧客のデータ記入の時間が省略される。また、信販会社においては、多くの場合クレジットカード会社の顧客情報をそのまま用いて信用調査できるので、信用調査にかかる時間も大幅に短縮することができる。さらに、信販会社が個品割賦契約を結ぶことに同意した場合には、電子商取引端末から直ちに契約書を出力できるので、契約者作成の手間もいらない。
【0551】以上により、信頼性の高い顧客信用調査に基づき、迅速な個品割賦契約を行うことができる電子個品割賦システムを実現することができる。
【0552】本発明の電子マネーシステムによれば、上記電子金融取引システムや電子クレジットカードシステム等と同様にユーザーの金融関連情報が通信網上を流通することがない。また、認証情報や金融機関での照合等により、極めて安全性が高い。
【0553】また、本発明の電子マネーシステムは、上記電子金融取引システムや電子クレジットカードシステム等と同一のハードウェアを利用でき、従来ICカードやICカードリーダー等の特別な設備を必要とする電子マネーシステムと異なり、新たな設備投資を必要とすることがなく、極めて設備効率が高い電子マネーシステムを実現することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の「電子金融取引システム」の構成と処理の流れを示したブロック図。
【図2】本発明の「電子金融取引システム」の全体の処理の概略の流れを示した流れ図。
【図3】本発明による電子クレジットカードシステムの構成のみを示した図。
【図4】モバイル端末のみを利用する場合の本発明による電子クレジットカードシステムの処理の流れを示した流れ図。
【図5】モバイル端末のみを利用する場合の本発明による電子クレジットカードシステム構成と処理の流れを示したブロック図。
【図6】モバイル端末と電子商取引端末の交信により電子クレジットカードによる商取引をする場合の処理の流れを示した流れ図。
【図7】モバイル端末と電子商取引端末の交信により電子クレジットカードによる商取引をする場合の電子クレジットカードシステムの構成と処理の流れを示したブロック図。
【図8】モバイル端末と電子商取引端末の交信により電子クレジットカードによる商取引をする場合であって、ユーザーの確認入力後加盟店で再度確認するようにした場合の処理の流れを示した流れ図。
【図9】モバイル端末と電子商取引端末の交信により電子クレジットカードによる商取引をする場合であって、ユーザーの確認入力後加盟店で再度確認するようにした場合の電子クレジットカードシステムの構成と処理の流れを示したブロック図。
【図10】クレジットカード会社から信販会社に顧客情報を提供するようにした本発明の電子個品割賦システムの構成と処理の流れを示したブロック図。
【図11】クレジットカード会社から信販会社に顧客情報を提供するようにした本発明の電子個品割賦システムの処理の流れを示した流れ図。
【図12】顧客情報センターから信販会社に顧客情報を提供するようにした本発明の電子個品割賦システムの構成と処理の流れを示したブロック図。
【図13】顧客情報センターから信販会社に顧客情報を提供するようにした本発明の電子個品割賦システムの処理の流れを示した流れ図。
【図14】本発明の電子マネーシステムの構成と処理の流れを示したブロック図。
【図15】本発明の電子マネーシステムの処理の流れを示したブロック図。
【符号の説明】
1 電子金融取引システム
2 モバイル端末
3 モバイルセンター
4 金融機関システム
5 コールセンター
6 通信網
7 通信回線
8 金融取引要求手段
9 金融取引確認手段
10 日別認証情報管理手段
11 不戻り警告手段
12 モバイル側入力手段
13 モバイル側通信手段
14 モバイル側表示手段
15 モバイル側記憶装置
16 金融取引データ記憶手段
17 日別認証情報記憶手段
18 センター側通信手段
19 金融取引中継手段
20 金融取引データ配信手段
21 金融取引認証手段
22 日別認証手段
23 高額取引警告手段
24 不戻りメッセージ送信手段
25 センター側記憶装置
26 金融関連情報データベース
27 金融取引データベース
28 プロファイルデータベース
29 日別認証情報データベース
30 金融機関側通信手段
31 金融取引処理手段
32 金融取引データ送信手段
33 金融取引側記憶装置
34 金融データベース
40 電子クレジットカードシステム
41 モバイル端末
42 モバイルセンター
43 カード会社システム
44 電子商取引端末
45 カード取引要求手段
46 カード利用確認手段
47 帰否発信手段
48 モバイル側入力手段
49 モバイル側通信手段
50 モバイル側表示手段
51 モバイル側記憶装置
52 カード利用データ記憶手段
53 カード利用実績記憶手段
54 センター側通信手段
55 カード利用要求中継手段
56 カード利用データ配信手段
57 帰否メッセージ送信手段
58 センター側記憶装置
59 カード情報データベース
60 加盟店データベース
61 カード利用データベース
62 カード会社側通信手段
63 カード取引処理手段
64 カード利用データ送信手段
65 カード会社側記憶装置
66 顧客データべース
67 電子商取引処理手段
68 出力手段
69 電子商取引端末側入力手段
70 電子商取引端末側表示手段
71 電子商取引端末側通信手段
72 電子商取引端末側記憶手段
80 電子個品割賦システム
81 モバイル端末
82 モバイルセンター
83 カード会社システム
84 信販会社システム
85 電子商取引端末
86 個品割賦要求手段
87 モバイル側通信手段
88 モバイル側表示手段
89 モバイル側入力手段
90 センター側通信手段
91 個品割賦要求中継手段
92 センター側記憶装置
93 カード情報データベース
94 カード会社側通信手段
95 カード会社側記憶装置
96 個品割賦要求処理手段
97 顧客データべース
98 信販会社側通信手段
99 個品割賦契約手段
100 信販会社側記憶装置
101 契約データベース
102 信販顧客データベース
103 電子個品割賦処理手段
104 電子商取引端末側入力手段
105 電子商取引端末側表示手段
106 電子商取引端末側通信手段
107 出力手段
108 電子商取引端末側記憶手段
110 個品割賦システム
111 顧客情報センター
112 顧客情報センター側通信手段
113 個品割賦要求処理手段
114 顧客情報センター側記憶装置
115 顧客データベース
116 カード情報データベース
120 電子マネーシステム
121 モバイル端末
122 電子商取引端末
123 モバイルセンター
124 金融機関システム
125 電子マネー発行要求手段
126 電子マネー支払手段
127 電子マネー戻し手段
128 モバイル側入力手段
129 モバイル側通信手段
130 モバイル側表示手段
131 モバイル側記憶手段
132 電子マネー請求手段
133 認証手段
134 電子マネー決済要求手段
135 電子商取引端末側入力手段
136 電子商取引端末側表示手段
137 電子商取引端末側通信手段
138 電子商取引端末側記憶手段
139 センター側通信手段
140 電子マネー発行要求中継手段
141 電子マネー決済要求中継手段
142 電子マネー戻し中継手段
143 認証情報配信手段
144 センター側記憶装置
145 金融関連情報データベース
146 電子マネー発行データベース
147 金融機関側通信手段
148 電子マネー発行処理手段
149 電子マネー収支チェック手段
150 電子マネー決済処理手段
151 金融機関側記憶装置
152 顧客データベース
153 電子マネーデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末および金融機関システムと通信可能に構成されたモバイルセンターとからなり、前記モバイル端末は、金融取引要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段と、モバイル側記憶装置とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、金融取引中継手段と、ユーザーの金融関連情報を記憶管理する金融関連情報データベースを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記金融機関システムは、金融機関側通信手段と、金融取引処理手段と、ユーザーの金融データを記憶管理する金融データベースを有する金融機関側記憶装置と、を有し、前記モバイル端末の金融取引要求手段は、ユーザー要求により前記モバイル側表示手段に金融取引メニューを表示させ、ユーザーに金融取引種別と必要な取引金額とを前記モバイル側入力手段によって入力させ、入力されたデータにモバイル端末識別データを付加して金融取引一次データを生成し、これを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記金融取引一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記金融取引中継手段が、前記センター側通信手段により受信したモバイル端末識別データに示すモバイル端末と確認交信を行い、真の金融取引要求であることを確認した場合に、前記金融関連情報データベースにアクセスし、当該モバイル端末のユーザーの金融関連情報を検索し、これを前記金融取引一次データに付加して金融取引二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記金融機関システムに送信し、前記金融取引二次データを受信した前記金融機関システムにおいては、前記金融取引処理手段が、金融取引二次データに基づいて前記金融データベースにアクセスし、金融取引のデータ処理を行う、ように構成されていることを特徴とする電子金融取引システム。
【請求項2】前記金融機関システムは金融取引データ送信手段を有し、前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置に金融取引データベースを有するとともに、金融取引データ配信手段を有し、前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置に金融取引データを記憶する金融取引データ記憶手段を有するとともに、金融取引確認手段を有し、前記金融機関システムの金融取引データ送信手段は、一定時間ごとに各ユーザーの金融取引データを取得して前記金融機関側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記金融取引データを受信したモバイルセンターにおいては、前記金融取引データベースが前記金融取引データを記憶し、前記金融取引データ配信手段が前記金融取引データベースにアクセスして各ユーザーの金融取引データを取得し、これら金融取引データを各モバイル端末に配信し、前記金融取引データを受信したモバイル端末においては、前記金融取引データ記憶手段が前記金融取引データを記憶し、所定の操作によって前記金融取引確認手段が、前記金融取引データ記憶手段から金融取引データを取り出し、前記モバイル側表示手段により当該金融取引データを表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の電子金融取引システム。
【請求項3】前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置にプロファイルデータベースとを有するとともに、金融取引認証手段を有し、前記金融取引認証手段は、前記金融取引中継手段から金融取引のための認証要求を受けると、前記プロファイルデータベースから金融取引要求をしたモバイル端末のユーザーのプロファイルデータを検索し、無作為に選択した一部のプロファイルデータについての質問データを作成して前記センター側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記質問データを受信した前記モバイル端末では、前記金融取引要求手段が、前記質問データを前記モバイル側表示手段により表示し、ユーザーに回答データを前記モバイル側入力手段によって入力させ、その回答データを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記回答データを受信した前記モバイルセンターでは、前記金融取引認証手段が、前記回答データとプロファイルデータの照合を行い、一致した場合に前記金融取引中継手段に金融取引要求が真である信号を送り、前記金融取引中継手段は、金融取引要求が真である信号を入力することを条件に前記金融取引二次データを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の電子金融取引システム。
【請求項4】前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置に日別認証情報データベースを有するとともに、日別認証手段を有し、前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置に日別認証情報記憶手段を有するとともに、日別認証情報管理手段を有し、前記日別認証手段は、モバイル端末ごとに、かつ、日ごとに異なる日別認証情報を生成し、前記日別認証情報データベースに記憶させるとともに、前記センター側通信手段により各モバイル端末に配信し、前記日別認証情報を受信したモバイル端末においては、前記日別認証情報記憶手段が前記日別認証情報を記憶し、前記日別認証情報管理手段が、ユーザーが金融取引要求をする際に、前記日別認証情報記憶手段から前記日別認証情報を取得して前記金融取引一次データに付加し、これを前記金融取引要求手段により前記モバイルセンターに送信し、前記金融取引一次データを受信したモバイルセンターにおいては、前記日別認証手段が、金融取引一次データから日別認証情報とモバイル端末識別信号とを取り出し、前記日別認証情報データベースにアクセスして日別認証情報の照合を行い、日別認証情報とモバイル端末識別信号が正しい場合に前記金融取引中継手段に金融取引要求が真である信号を送信し、前記金融取引中継手段は前記日別認証手段から金融取引要求が真である信号を受信することを条件に前記金融取引二次データを生成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子金融取引システム。
【請求項5】前記モバイルセンターは、金融取引の額が一定値を超えた場合にコールセンターの表示装置画面上に金融取引の内容を表示する高額取引警告手段を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子金融取引システム。
【請求項6】前記モバイル端末は、充電されたことを検知し、あるいは、一定時間にわたって充電されていないことを検知し、帰否メッセージを前記モバイルセンターに自動送信する帰否メッセージ手段を有し、前記モバイルセンターは、前記帰否メッセージをユーザーの登録メールアドレスに自動送信する帰否メッセージ送信手段を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電子金融取引システム。
【請求項7】携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と電子クレジットカードの加盟店と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能なカード会社システムとからなり、前記モバイル端末は、カード利用要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、カード利用要求中継手段と、各ユーザーのカード情報を記憶管理するカード情報データベースと加盟店情報を記憶管理する加盟店データベースとを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記カード会社システムは、カード会社側通信手段と、顧客のカード利用状況を記憶管理する顧客データベースを有するカード会社側記憶装置と、カード取引処理手段とを有し、前記モバイル端末のカード利用要求手段は、ユーザーの操作により起動し、前記モバイル側表示手段にカード利用のための入力画面を表示させ、ユーザーに加盟店コード、金額、支払い方法、商品コード、請求書コードを含む購買データを入力させ、前記購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、加盟店コードを前記加盟店データベースにより登録加盟店であることを確認し、前記カード情報データベースから当該モバイル端末のカード情報を取得し、前記カード利用一次データに付加してカード利用二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記カード会社システムに送信し、前記カード利用二次データを受信した前記カード会社システムにおいては、前記カード取引データ処理手段が、前記顧客データベースにアクセスして、カード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合に承認番号を付与してカード利用承認データを作成し、これを前記カード会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用承認データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、前記カード利用承認データを前記加盟店および必要な場合に前記モバイル端末に送信することを特徴とする電子クレジットカードシステム。
【請求項8】前記加盟店は、電子商取引端末を有し、前記電子商取引端末は、電子商取引処理手段と、電子商取引端末側入力手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側通信手段と、出力手段と、電子商取引端末側記憶手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子クレジットカード利用の要求があったときに、前記電子商取引処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払い方法、商品コード、請求書コードを含む購買データを入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記カード利用要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに確認の入力を要求し、ユーザーの確認の入力があった場合に前記購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これを前記モバイル端末側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、加盟店コードを前記加盟店データベースにより登録加盟店であることを確認し、前記カード情報データベースから当該モバイル端末のカード情報を検索し、これを前記カード利用一次データに付加してカード利用二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記カード会社システムに送信し、前記カード利用二次データを受信した前記カード会社システムにおいては、前記カード取引処理手段が、前記顧客データベースにアクセスして、カード利用の可否を判断し、カード利用が可能な場合に承認番号を付してカード利用承認データを生成し、これを前記カード会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用承認データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、前記センター側通信手段により前記カード利用承認データを前記電子商取引端末および必要な場合に前記モバイル端末に送信することを特徴とする電子クレジットカードシステム。
【請求項9】前記電子商取引端末は、電子クレジットカード利用の要求があったときに、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払い方法、商品コード、請求書コードの少なくとも一部を含む購買データを入力させ、前記購買データを前記電子商取引端末側通信手段によって前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末では、前記カード利用要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに確認の入力を要求し、ユーザーの確認の入力があった場合に前記購買データにモバイル端末識別データを付加してカード利用一次データを生成し、これを前記モバイル側通信手段により前記電子商取引端末に返送し、前記カード利用一次データを受信した前記電子商取引端末においては、電子商取引処理手段が、電子商取引端末側表示手段により受信したカード利用一次データを表示し、加盟店販売員に確認の入力と購買データに残りの部分がある場合にはその残りの部分の購買データの入力とを要求し、前記電子商取引端末側入力手段を介して加盟店販売員の確認入力があった場合は、前記電子商取引端末側通信手段により、前記カード利用一次データを前記モバイルセンターに送信することを特徴とする請求項8に記載の電子クレジットカードシステム。
【請求項10】前記カード利用一次データを受信したモバイルセンターにおいては、前記カード利用要求中継手段が、前記センター側通信手段によりモバイル端末識別データに示すモバイル端末に確認交信を行い、真のカード利用要求である場合にカード利用二次データの生成処理を行うことを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の電子クレジットカードシステム。
【請求項11】前記カード会社システムは、カード利用データ送信手段を有し、前記モバイルセンターは、前記センター側記憶装置にカード利用データベースを有するとともに、カード利用データ配信手段を有し、前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置にカード利用データ記憶手段を有するとともに、カード利用確認手段を有し、前記カード会社システムのカード利用データ送信手段は、一定時間ごとに各ユーザーのカード利用データを取得して前記カード会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記カード利用データを受信したモバイルセンターにおいては、前記カード利用データベースが前記カード取引データを記憶し、前記カード利用データ配信手段が、前記カード利用データベースにアクセスして各ユーザーのカード利用データを取得し、これらカード利用データを各モバイル端末に配信し、前記カード利用データを受信したモバイル端末は、前記カード利用データ記憶手段がカード利用データを記憶し、前記カード利用確認手段が、所定の操作によって前記カード利用データ記憶手段がカード利用データを取り出し、前記モバイル側表示手段により当該カード利用データを表示する、ことを特徴とする請求項7ないし10のいずれかに記載の電子クレジットカードシステム。
【請求項12】前記モバイル端末は、前記モバイル側記憶装置に自分の電子クレジットカードの利用実績を記憶しておくカード利用実績記憶手段を有し、前記カード利用確認手段は、モバイルセンターから前記カード利用データを受信した場合に、受信したカード利用データと前記カード利用実績記憶手段に記憶された電子クレジットカードの利用実績とを照合し、照合結果を出力することを特徴とする請求項11に記載の電子クレジットカードシステム。
【請求項13】前記モバイル端末は、充電されたことを検知し、あるいは、一定時間にわたって充電されていないことを検知し、帰否メッセージを前記モバイルセンターに自動送信する帰否メッセージ手段を有し、前記モバイルセンターは、前記帰否メッセージをユーザーの登録メールアドレスに自動送信する帰否メッセージ送信手段を有していることを特徴とする請求項7ないし12のいずれかに記載の電子クレジットカードシステム。
【請求項14】携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と通信可能な電子商取引端末と、前記モバイル端末あるいは前記電子商取引端末と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能なカード会社システムと、前記カード会社システムおよび前記モバイルセンターと通信可能な信販会社システムとからなり、前記モバイル端末は、個品割賦の利用を要求する個品割賦要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦処理手段と、電子商取引端末側入力手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側通信手段と、出力手段と、電子商取引端末側記憶手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、個品割賦要求中継手段と、各ユーザーのカード情報を記憶管理するカード情報データベースを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記カード会社システムは、カード会社側通信手段と、顧客情報を記憶管理する顧客データベースを有するカード会社側記憶装置と、個品割賦要求処理手段とを有し、前記信販会社システムは、信販会社側通信手段と、個品割賦契約手段と、契約データベースと信販顧客データベースとを有する信販会社側記憶装置と、を有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦の要求があったときに、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データの少なくとも一部を入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記個品割賦要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに個品割賦契約に必要なデータの入力を要求し、ユーザーの入力が完了した場合にモバイル端末識別データを付加して個品割賦一次データを生成し、これを前記電子商取引端末に返送し、前記個品割賦一次データを受信した前記電子商取引端末においては、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段によって前記個品割賦一次データを表示し、加盟店販売員に確認の入力と購買データに残りの部分がある場合にはその残りの部分の購買データの入力とを要求し、前記電子商取引端末側入力手段を介して加盟店販売員の確認入力があった場合は、前記電子商取引端末側通信手段により、個品割賦一次データを前記モバイルセンターに送信し、前記個品割賦一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、前記カード情報データベースにアクセスし、当該モバイル端末のカード情報を検索し、これを前記個品割賦一次データに付加して個品割賦二次データを生成し、これを前記カード会社システムに送信し、前記個品割賦二次データを受信した前記カード会社システムにおいては、前記個品割賦要求処理手段が、前記顧客データベースにアクセスして前記個品割賦二次データに含まれているカード情報に対応する顧客情報を検索し、前記個品割賦二次データのカード情報と入れ替えて個品割賦三次データを生成し、これを前記カード会社側通信手段により前記信販会社システムに送信し、前記個品割賦三次データを受信した前記信販会社システムにおいては、前記個品割賦契約手段が、前記個品割賦三次データ中の顧客情報に基づき、必要な場合は前記信販顧客データベースにアクセスして該当する信販顧客情報を入手し、これらの顧客情報によって契約の可否を判断し、個品割賦契約が可能と判断した場合に契約データを作成してこれを前記契約データベースに登録するとともに、前記契約データを前記信販会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記契約データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、前記契約データを前記センター側通信手段により前記電子商取引端末に送信し、前記契約データを受信した前記電子商取引端末においては、前記電子個品割賦処理手段が、前記出力手段により個品割賦の契約書を出力する、ことを特徴とする電子個品割賦システム。
【請求項15】携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と通信可能な電子商取引端末と、前記モバイル端末あるいは前記電子商取引端末と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能な顧客情報センターと、前記顧客情報センターおよび前記モバイルセンターと通信可能な信販会社システムとからなり、前記モバイル端末は、個品割賦の利用を要求する個品割賦要求手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦処理手段と、電子商取引端末側入力手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側通信手段と、出力手段と、電子商取引端末側記憶手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、個品割賦要求中継手段と、センター側記憶装置と、を有し、前記顧客情報センターは、顧客情報センター側通信手段と、各ユーザーのカード情報を記憶管理するカード情報データベースと各カード会社の顧客情報を集中的に記憶管理する顧客データベースとを有する顧客情報センター側記憶装置と、個品割賦要求処理手段とを有し、前記信販会社システムは、信販会社側通信手段と、個品割賦契約手段と、契約データベースと信販顧客データベースとを有する信販会社側記憶装置と、を有し、前記電子商取引端末は、電子個品割賦の要求があったときに、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段に購買データ入力画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データの少なくとも一部を入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記個品割賦要求手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに個品割賦契約に必要なデータの入力を要求し、ユーザーの入力が完了した場合にモバイル端末識別データを付加して個品割賦一次データを生成し、これを前記電子商取引端末に返送し、前記個品割賦一次データを受信した前記電子商取引端末においては、前記個品割賦処理手段が、前記電子商取引端末側表示手段によって前記個品割賦一次データを表示し、加盟店販売員に確認の入力と購買データに残りの部分がある場合にはその残りの部分の購買データの入力とを要求し、前記電子商取引端末側入力手段を介して加盟店販売員の確認入力があった場合は、前記電子商取引端末側通信手段により、個品割賦一次データを前記モバイルセンターに送信し、前記個品割賦一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、その個品割賦一次データを前記顧客情報センターに転送し、前記個品割賦一次データを受信した前記顧客情報センターにおいては、前記個品割賦要求処理手段が、前記カード情報データベースと顧客データベースとからモバイル端末識別データに対応する顧客情報を検索し、この顧客情報を前記個品割賦一次データに付加して個品割賦二次データを生成し、これを前記顧客情報センター側通信手段により前記信販会社システムに送信し、前記個品割賦二次データを受信した前記信販会社システムにおいては、前記個品割賦契約手段が、前記個品割賦二次データ中の顧客情報に基づき、必要な場合は前記信販顧客データベースにアクセスして該当する信販顧客情報を入手し、これらの顧客情報によって契約の可否を判断し、個品割賦契約が可能と判断した場合に契約データを作成してこれを前記契約データベースに登録するとともに、前記契約データを前記信販会社側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記契約データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記個品割賦要求中継手段が、前記契約データを前記センター側通信手段により前記電子商取引端末に送信し、前記契約データを受信した前記電子商取引端末においては、前記電子個品割賦処理手段が、前記出力手段により個品割賦契約書を出力する、ことを特徴とする電子個品割賦システム。
【請求項16】前記モバイルセンターは、前記個品割賦一次データを受信した場合に、前記個品割賦要求中継手段が前記センター側通信手段により、モバイル端末識別データに示すモバイル端末と確認交信を行い、真の個品割賦要求であることを確認した場合に前記個品割賦二次データを生成することを特徴とする請求項14または15に記載の電子個品割賦システム。
【請求項17】携帯電話機能を備えたモバイル端末と、前記モバイル端末と通信可能な加盟店備え付けの電子商取引端末と、前記モバイル端末と前記電子商取引端末と通信可能なモバイルセンターと、前記モバイルセンターと通信可能な金融機関システムとからなり、前記モバイル端末は、電子マネー発行要求手段と、電子マネー支払手段と、電子マネー戻し手段と、モバイル側通信手段と、モバイル側記憶手段と、モバイル側表示手段と、モバイル側入力手段とを有し、前記電子商取引端末は、電子マネー請求手段と、認証手段と、電子マネー決済要求手段と、電子商取引端末側通信手段と、電子商取引端末側記憶手段と、電子商取引端末側表示手段と、電子商取引端末側入力手段とを有し、前記モバイルセンターは、センター側通信手段と、認証情報配信手段と、電子マネー発行要求中継手段と、電子マネー決済要求中継手段と、電子マネー戻し中継手段と、各ユーザーの金融関連情報を記憶管理する金融関連情報データベースと電子マネー発行番号、発行元金融機関、発行先モバイル端末を記憶管理する電子マネー発行データベースとを有するセンター側記憶装置と、を有し、前記金融機関システムは、顧客データベースと電子マネーの発行と戻しを記録した電子マネーデータベースとを有する金融機関側記憶装置と、電子マネー発行処理手段と、電子マネー収支チェック手段と、電子マネー決済処理手段と、金融機関側通信手段とを有し、前記モバイルセンターの認証情報配信手段は、電子マネー処理の開始前に、無作為に所定の認証情報生成アルゴリズムを選択し、各モバイル端末の電話番号またはモバイル端末識別データに対応する個別の認証情報を生成し、前記センター側通信手段により前記認証情報を各モバイル端末に、前記認証情報生成アルゴリズムを前記電子商取引端末にそれぞれ配信し、前記認証情報を受信した前記モバイル端末においては、前記モバイル側記憶手段により前記認証情報を記憶し、電子マネーの発行を要求する際には、前記電子マネー発行要求手段が、前記モバイル側表示手段に電子マネー発行要求画面を表示させ、ユーザーに電子マネーの金額を含む電子マネー発行要求一次データを入力させ、これを前記モバイル側通信手段により前記モバイルセンターに送信し、前記電子マネー発行要求一次データを受信した前記モバイルセンターにおいては、前記電子マネー発行要求中継手段が、前記金融関連情報データベースから当該電子マネー発行要求を発信したモバイル端末の金融関連情報を取得し、前記電子マネー発行要求一次データに付加して電子マネー発行要求二次データを生成し、これを前記センター側通信手段により前記金融機関システムに送信し、前記電子マネー発行要求二次データを受信した前記金融機関システムにおいては、前記電子マネー発行処理手段が、前記電子マネーデータベースにアクセスし、電子マネー発行番号と電子マネー発行額を電子マネーデータベースに記録するとともに、前記金融機関側通信手段により前記モバイルセンターに返送し、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を受信した前記モバイルセンターにおいては、前記電子マネー発行要求中継手段が、前記電子マネー発行番号と発行元金融機関と発行先モバイル端末とを前記電子マネー発行データベースに記録するとともに、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を前記センター側通信手段により当該電子マネー発行要求を発信したモバイル端末に送信し、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を受信した前記モバイル端末においては、前記電子マネー発行番号と電子マネー発行額を前記モバイル側記憶手段により記憶し、電子マネーによる支払の要求があったときに、前記電子商取引端末は、前記電子マネー請求手段を起動し、前記電子マネー請求手段が、前記電子商取引端末側表示手段に電子マネー請求画面を表示させ、加盟店販売員に前記電子商取引端末側入力手段により加盟店コード、金額、支払方法、商品コード、請求書コードを含む購買データの少なくとも一部を入力させ、この購買データを前記電子商取引端末側通信手段により前記モバイル端末に送信し、前記購買データを受信した前記モバイル端末においては、前記電子マネー支払手段が、前記モバイル側表示手段により前記購買データを表示してユーザーに確認の入力を要求し、ユーザーの確認の入力があった場合に前記購買データに前記認証情報とモバイル端末電話番号あるいはモバイル端末識別データを付加して電子マネー支払データとして前記電子商取引端末に返送し、前記電子マネー支払データを受信した前記電子商取引端末においては、前記認証手段が、受信した電子マネー支払データ中のモバイル端末電話番号あるいはモバイル端末識別データを使用して前記認証情報生成アルゴリズムにより当該モバイル端末の認証情報を試算し、前記試算した認証情報と受信した電子マネー支払データ中の認証情報を照合し、一致した場合に前記電子商取引端末側表示手段により電子マネーが真であるメッセージを表示し、受領した電子マネーの額を電子マネー発行番号とともに前記電子商取引端末側記憶手段により記憶し、前記電子商取引端末は、一定時間あるいは電子商取引端末の所定の操作により前記電子マネー決済要求手段が起動し、前記電子商取引端末側記憶手段に記憶された受領電子マネーとそれらの電子マネー発行番号を前記モバイルセンターに送信し、前記受領電子マネーとそれらの電子マネー発行番号を受領した前記モバイルセンターにおいては、前記電子マネー決済要求中継手段が、前記電子マネー発行データベースにアクセスし、各電子マネー発行番号に基づき発行元金融機関を検索し、前記センター側通信手段により各発行元金融機関システムに決済要求のあった電子マネーの額とそれらの電子マネー発行番号とを送信し、前記決済要求のあった電子マネーの額とそれらの電子マネー発行番号とを受信した前記金融機関システムにおいては、前記電子マネー収支チェック手段が、前記電子マネーデータベースにアクセスし、前記電子マネー発行番号について発行額を超える電子マネーの使用の有無をチェックし、発行額を超える電子マネーの使用があった場合には前記金融機関側通信手段により不正使用メッセージを前記モバイルセンター及び前記モバイル端末に送信し、発行額を超えない電子マネーの決済要求である場合に前記電子マネー決済処理手段が、前記顧客データベースにアクセスし、各ユーザーの口座について決済処理を行い、前記不正使用メッセージを受信した場合の前記モバイルセンターにおいては、前記認証情報配信手段が、それまで使用していた認証情報生成アルゴリズムと認証情報とを廃止し、新たに生成した認証情報生成アルゴリズムと認証情報を各電子商取引端末と各モバイル端末に配信する、ことを特徴とする電子マネーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2000−311209(P2000−311209A)
【公開日】平成12年11月7日(2000.11.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−121775
【出願日】平成11年4月28日(1999.4.28)
【出願人】(599035937)株式会社 ネットバンクサービス (1)
【Fターム(参考)】