説明

携帯電話装置

【課題】 他人に携帯電話装置を使用される機会を減らす。
【解決手段】 複数のロック方法を有する携帯電話装置において、暗証番号の入力によりロックをオンオフする機能を有効とすると(S2ステップのY)、暗証番号の入力によりロックをオンオフする機能を有効にすると共に他のロック機能は無効にする(S3ステップ)、一方、遠隔操作によりロックをオンオフする機能を有効すると(S2ステップのN)、遠隔操作によりロックをオンオフする機能を有効にすると共に他のロック機能は無効にする(S4ステップ)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロック機能を備えた携帯電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話装置には、携帯電話装置を紛失した際に他人に使用されるのを防ぐ為のロック機能を備えたものがある。このロック機能の設定をオンとすると、特定の暗証番号が入力されない限り、携帯電話装置を使用することができない機能である。尚、このロック機能として、キーの入力をロックする機能や、通話やメールの送受信をロックする機能や、電話帳の表示をロックする機能等がある。
【0003】
又、このロック機能に関する技術も数多く提案されており、例えば特許文献1には、遠隔操作により電話装置をロック状態にする技術が記載されている。
【特許文献1】特開平11−32369号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロックする方法としては、先ほど述べたように、暗証番号を入力方法や遠隔操作でロックする方法がある。このように複数のロック方法を備えた携帯電話装置では、ロック解除方法も複数存在することになり、その結果、他人にロック解除の機会を多く与えることになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような課題を解決するものであり、請求項1の携帯電話装置は、複数のロック方法を備えた携帯電話装置であって、前記複数のロック方法の内、1つのロック方法を使用可能に設定すると共に他のロック方法を使用不可能にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複数のロック方法の内1つのロック方法のみユーザが選択して使用可能であり、ユーザが一つのロック方法を選択して使用可能な状態にすると、他のロック方法は使用不可能な状態となる為、他人にロック解除の機会を多く与えることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に、本発明の一実施形態に係る携帯電話装置について、図面を参照して説明する。
【0008】
図1に示すように、携帯電話装置10は、アンテナ16と接続された電話通信部12を備えている。この電話通信部12は、後述のベースバンド部14からの信号をアンテナ16を介して基地局へ発信し、あるいはアンテナ16を介して基地局からの電波を受信する。
【0009】
また、電話通信部12は、ベースバンド部14と接続されている。ベースバンド部14は、CDMA処理回路18と、音声コーデック20と、を有している。ここで、CDMA処理回路18は、符号分割多元接続、スクランブル、誤り制御、タイミング検出を行う。また、音声コーデック20は、音声を圧縮(符号化)、伸張(復号化)したり、アナログとデジタルの変換を行ったり、内部の増幅回路(図示省略)により受話音量やマイクロホンの感度を変更する。
【0010】
また、ベースバンド部14には、切替回路22が接続されている。この切替回路22には、増幅回路24を介して第1スピーカ26が接続されている。この第1スピーカ26は、増幅回路24で増幅されたベースバンド部14の電気信号を音声に変換する。この第1スピーカ26は、ユーザの耳にあてて通話に使用される。
【0011】
また、切替回路22には、増幅回路28を介してマイクロホン30が接続されている。このマイクロホン30は、通話に使用され、音声を電気信号に変換する。マイクロホン30により出力された電気信号は、増幅回路28で増幅されてベースバンド部14に出力される。
【0012】
また、切替回路22には、増幅回路32を介して第2スピーカ34が接続されている。この第2スピーカ34は、増幅回路32で増幅されたベースバンド部14の電気信号を音声に変換する。この第2スピーカ34は、受話音を周囲の人にも聞かせるための拡声用のスピーカである。また、第2スピーカ34は、着信報知の鳴動も行う。なお、これらの3つの増幅回路24、28、32は、ゲインを固定しており、第1スピーカ26及び第2スピーカ34の音量やマイクロホン30の感度を変更することはできないようになっている。
【0013】
この切替回路22は、ベースバンド部14との接続を、第1スピーカ26用の増幅回路24とマイクロホン30用の増幅回路28側にするか、あるいは拡声用の第2スピーカ34用の増幅回路32とマイクロホン30用の増幅回路28側にするかを切り替える。
【0014】
電話通信部12、ベースバンド部14、切替回路22及びGPS通信部58には、制御回路(制御部)36がそれぞれ接続されている。この制御回路36の制御により上述した切替回路22による切り替えが行われる。また、制御回路36によりベースバンド部14の音声コーデック20が制御され、音声コーデック20により第1スピーカ26及び第2スピーカ34の音量やマイクロホン30の感度が変更される。制御回路36は、ROM38と接続されており、ROM38に格納されているシステムプログラムに基づき各部を制御する。また、制御回路36は、制御回路36の動作に必要な所定の情報が記憶されているRAM40と接続されている。
【0015】
RAM40には、複数のロック方法(例えば、暗証番号の入力によるロック方法や、所定の端末からの着信が所定時間内に複数回あるとロックする方法等)のプログラムや、暗証番号や、前記所定の端末の電話番号等を格納する。又、複数のロック方法のうちどのロック方法のみを有効にするかといったデータも格納する。
【0016】
また、制御回路36には、入力部44が接続されている。この入力部44は、電話番号等の入力を行うテンキー48と、通話の開始を操作する通話キー50と、通話の終了を操作する切キー52と、各種機能の設定を行う機能キー54と、電源キー64と、を有している。
【0017】
また、制御回路36には、バックライトである照明部46が接続されている。
【0018】
次に本実施携帯に係る携帯電話装置10の動作について説明する。
【0019】
図3は本実施例装置の設定動作を示すフロー図である。
【0020】
尚、本実施例では、ロック機能として、暗証番号の入力による方法と、遠隔操作による方法(所定の宛先からの着信が所定時間内に所定回数あった場合にロックする方法)の2種類のロック方法を有している。
【0021】
図3のS1ステップでは、制御回路36は、ロック機能に優先順位をつける設定指示操作があると判定するとS2ステップへ処理を進め、そうでなければ、処理を終了する。
【0022】
S2ステップでは、制御回路36は、複数のロック機能のうち優先順位をつけるのが、暗証番号の入力によるロック方法であると判定すると、S3ステップへ処理を進め、そうでなければ、S4ステップへ処理を進める。
【0023】
S3ステップでは、制御回路36は、暗証番号の入力以外のロック方法を無効にし、暗証番号の入力によるロックのオンオフを可能にする設定情報をRAM40に格納し、処理を終了する。
【0024】
S4ステップでは、制御回路36は、遠隔操作以外のロック方法を無効にし、遠隔操作によるロックのオンオフのみ可能にする設定情報をRAM40に格納し、処理を終了する。
【0025】
このようにして設定が終了する。この設定後は、S3ステップ又はS4ステップに格納されている設定情報に基づいて、制御回路36は、暗証番号の入力又は遠隔操作によるロックのオンオフを可能な状態にする。
【0026】
以上説明したように、本実施例装置では、複数のロックオンオフ方法を有する携帯電話装置において、ユーザが所望のロック方法のみ有効とする為、他人に携帯電話装置を悪用される機会を減らすことが可能である。
【0027】
尚、本実施例装置では、ロック機能を2種類としたが、ロック機能を複数設け、予め設定したロック機能のみを有効とし、他のロック機能を無効とする構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯電話装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯電話装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0029】
10 携帯電話装置
12 電話送信部
36 制御回路
40 RAM
42 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のロック方法を備えた携帯電話装置であって、
前記複数のロック方法の内、1つのロック方法を使用可能に設定すると共に他のロック方法を使用不可能に設定可能な携帯電話装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−318303(P2007−318303A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−144027(P2006−144027)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】