説明

撮像制御装置、および撮像制御方法

【課題】人間、車両等の移動体を検知し、この検知した移動体を撮像したことを、人手をかけることなく、警備員や係員等に速やかに認識させることができる撮像制御装置を提供する。
【解決手段】
撮像制御装置1は、移動体検知ユニット10と、撮像指示ユニット30と、を備えている。移動体検知ユニット10は、ビデオカメラ2で撮像されている撮像画像を処理し、設定されているセンサ領域への移動体の進入を検知すると、その旨を撮像指示ユニット30に通知する。撮像指示ユニット30は、この通知に応じて、ディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を入力するとともに、センサ領域への移動体の進入を通知する出力を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、人間、車両等の移動体の静止画像を撮像するタイミングを制御する撮像制御装置、および撮像制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金融機関の店舗、コンビニエンスストア、マンション等の様々な場所で、出入口をビデオカメラで撮像し、不審者に対するセキュリティを確保している。通常、ビデオカメラで撮像した撮像画像(動画像)は、必要に応じて確認できるように、一定期間保存している。
【0003】
また、ビデオカメラで撮像した動画像の保存に必要な記憶容量を抑える技術が特許文献1で提案されている。この特許文献1は、ビデオカメラで撮像している動画像について、コマ毎に予め登録されている背景画像との差分画像を生成し、ここで生成した差分画像から撮像領域内に人物が存在しているかどうかを判定する。そして、撮像領域内に人物が存在していれば、その人物が撮像されている部分の動画像を切り出して保存する。すなわち、特許文献1は、ビデオカメラで撮像した動画像を全て保存するのではなく、人物が撮像されている部分のみを保存することで、動画像の保存に必要な記憶容量を抑えている。
【0004】
また、静止画像を取り込むディジタルスチルカメラで、CCD等の撮像素子上に投影されている撮像画像に人物の顔があるかどうかを判定し、人物の顔があれば撮像画像(静止画像)を取り込む構成が特許文献2で提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−232638号公報
【特許文献2】特開2003− 92701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の装置は、撮像エリア内に位置している人物を検知すると、その人物を撮像した撮像画像を記録保存しているだけであった。このため、警備員や係員等は、記録保存されている撮像画像を確認するまで、不審者等が撮像されたことに気づかない。すなわち、不審者に対する対応が迅速に行えないという問題があった。
【0007】
なお、警備員や係員等が、常に、撮像装置の撮像画像をモニタしていれば、上述の問題は生じないが、人手がかかり、運用コストが増大するという問題がある。
【0008】
この発明の目的は、人間、車両等の移動体を検知し、この検知した移動体を撮像したことを、人手をかけることなく、警備員や係員等に速やかに認識させることができる撮像制御装置、および撮像制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の撮像制御装置は、上記目的を達するために以下の構成を備えている。
【0010】
動画像入力手段には、第1の撮像装置が撮像している撮像領域の動画像が入力される。第1の撮像装置は、動画像の撮像が行え、画素数が30〜40万画素である、一般的なビデオカメラである。センサ領域設定手段が、動画像入力手段に入力されている動画像の撮像領域に対して、移動体の進入を検知するセンサ領域を設定する。センサ領域は、撮像領域における移動体の存在を検知したい領域とすればよい。検知手段が、動画像入力手段に入力されている動画像を処理し、センサ領域設定手段により設定されたセンサ領域への移動体の進入を検知する。
【0011】
この検知手段は、例えば、センサ領域の背景画像と、センサ領域の撮像画像と、の差分画像を生成し、その差分画像からセンサ領域への移動体の進入を検知する構成としてもよい。また、センサ領域に応じて、1または複数の検知ポイントを設定し、この検知ポイントにおける明るさの変化量に基づいて、この検知ポイントにおける移動体の通過を検知する構成としてもよい。この場合、検知ポイントの明るさの変化量が予め定めた大きさから外れているかどうかによって、この検知ポイントにおける移動体の通過を検知すればよい。また、閾値設定手段を設け、この閾値設定手段において、検知ポイント設定手段により設定された検知ポイントの明るさの上限閾値および下限閾値を、入力されている動画像におけるこの検知ポイントの明るさに基づいて設定する構成とするのが好ましい。検知ポイントの明るさが、閾値設定手段により設定された上限閾値と下限閾値との間から外れているかどうかに基づいて、この検知ポイントにおける移動体の通過を検知すればよい。
【0012】
撮像指示手段が、検知手段におけるセンサ領域への移動体の進入検知に応じて、第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与える。第2の撮像装置は、静止画像の撮像が行え、画素数が1200万画素程度の一般的なディジタルスチルカメラである。そして、出力手段が、撮像指示手段が第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与えたことを出力する。すなわち、センサ領域に進入した移動体を検知し、この移動体を第2の撮像装置で撮像したことを出力する。出力手段は、例えば、警備員や係員等が常駐している警備室の呼び鈴等を鳴らす出力であってもよいし、電子メールを予め定められた宛先(メールアドレス)に送信する構成であってもよい。また、電子メールを送信する場合には、第2の撮像装置による撮像画像(静止画像)を添付するのが好ましい。
【0013】
これにより、警備員や係員等は、第1の撮像装置の撮像画像をモニタしなくても、不審者等が撮像されたことを認識し、迅速に対応できる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、警備員や係員等が撮像装置の撮像画像をモニタしなくても、不審者等が撮像されたことを認識し、迅速に対応できる
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】移動体撮像システムの構成を示す図である。
【図2】撮像制御装置の主要部の構成を示す図である。
【図3】撮像制御装置の設定モードにおける処理を示すフローチャートである。
【図4】センサ領域の設定操作を説明する図である。
【図5】センサ領域に対して設定される検知ポイントを示す図である。
【図6】センサ領域の設定操作を説明する図である。
【図7】感度設定処理を示すフローチャートである。
【図8】時間経過にともなう検知ポイントの上限感度と下限感度との変化、および上限閾値と下限閾値との変化を示す図である。
【図9】移動体検知処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施形態である撮像制御装置を適用した移動体撮像システムについて説明する。
【0017】
図1は、この移動体撮像システムの構成を示す図である。この移動体撮像システムは、撮像制御装置1と、ビデオカメラ2と、ディジタルスチルカメラ3と、を備えている。ここでは、この移動体撮像システムを、金融機関の店舗、コンビニエンスストア、マンション等で不審者に対するセキュリティを確保するために、使用する場合を例にして説明する。ビデオカメラ2は、動画像を撮像する撮像装置であり、ディジタルスチルカメラ3は静止画を撮像する撮像装置である。ビデオカメラ2が、この発明で言う第1の撮像装置に相当し、ディジタルスチルカメラ3が、この発明で言う第2の撮像装置に相当する。ビデオカメラ2、およびディジタルスチルカメラ3は、すでに一般に広く普及しているものであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0018】
撮像制御装置1は、ビデオカメラ2で撮像されている動画像を処理し、移動体の有無を検知する移動体検知ユニット10と、ディジタルスチルカメラ3に対して撮像指示信号(レリーズ信号)を与える撮像指示ユニット30と、を備えている。移動体検知ユニット10と、撮像指示ユニット30とは、USB等の公知のインタフェースで接続される。ビデオカメラ2は、撮像画像(動画像)を移動体検知ユニット10に入力する。ディジタルスチルカメラ3も、撮像画像(静止画像)を移動体検知ユニット10に入力する。
【0019】
ビデオカメラ2は、撮像領域が金融機関の店舗、コンビニエンスストア、マンション等の対象施設の出入口を含むように設置される。すなわち、ビデオカメラ2は、対象施設の出入口を含む、その周辺を撮像し、その撮像画像を移動体検知ユニット10に入力する。また、ディジタルスチルカメラ3は、撮像指示ユニット30から撮像指示信号が入力されると、撮像領域を撮像する。ディジタルスチルカメラ3の撮像領域は、ビデオカメラ2の撮像領域と略同じであってもよいが、図1に示すように、撮像領域が対象施設の出入口を通って、対象施設に進入、または対象施設から退出する人の顔画像が撮像される領域に絞った領域にするのが好ましい。すなわち、ディジタルスチルカメラ3は、対象施設に進入、または対象施設から退出する人の顔をアップで撮像するように設置する、または同等の画角で設置するのが好ましい。また、ディジタルスチルカメラ3は、ビデオカメラ2よりも解像度の高いものを用いるのが好ましい。
【0020】
なお、一般に流通しているビデオカメラ2の画素数は、30〜40万画素であり、一般に流通しているディジタルスチルカメラ3の画素数は、1200万画素程度である。
【0021】
移動体検知ユニット10は、入力されているビデオカメラ2の撮像画像を処理し、この撮像画像の撮像領域に対して設定したセンサ領域における、人の進入を検知する。このセンサ領域は、後述するように、任意に設定できる。対象施設に進入、または対象施設から退出する人を検知する場合には、対象施設の出入口をセンサ領域に設定すればよい。移動体検知ユニット10は、センサ領域における人の進入を検知すると、その旨を撮像指示ユニット30に入力する。
【0022】
撮像指示ユニット30は、移動体検知ユニット10からセンサ領域における人の進入検知が入力されると、ディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を与える。これにより、ディジタルスチルカメラ3が撮像領域を撮像し、その撮像画像(静止画像)を移動体検知ユニット10に入力する。このとき、ディジタルスチルカメラ3は、1枚の静止画像を移動体検知ユニット10に入力する構成であってもよいし、連写した複数枚の静止画像を移動体検知ユニット10に入力する構成であってもよい。移動体検知ユニット10は、ディジタルスチルカメラ3から入力された静止画像を記憶する。
【0023】
また、移動体検知ユニット10は、検知ポイントにおける移動体の通過検知から、一定時間だけビデオカメラ2から入力されている動画像を記憶する。移動体検知ユニット10は、ビデオカメラ2から入力された動画像と、ディジタルスチルカメラ3から入力された静止画像と、を対応付けて記憶する。
【0024】
また、後述するように、撮像制御装置1は、センサ領域に進入した人を検知し、ディジタルスチルカメラ3で撮像したことを通知する出力を行う。
【0025】
図2は、撮像制御装置の主要部の構成を示す図である。撮像制御装置1は、上述したように、移動体検知ユニット10と、撮像指示ユニット30と、を備えている。移動体検知ユニット10は、制御部11と、動画像入力部12と、動画像処理部13と、動画像記憶部14と、静止画像入力部15と、静止画像処理部16と、静止画像記憶部17と、操作部18と、表示部19と、通信部20と、入出力インタフェース21 (以下、入出力IF21と言う。)と、を備えている。
【0026】
制御部11は、移動体検知ユニット10本体各部の動作を制御する。動画像入力部12には、ビデオカメラ2が撮像している動画像が入力される。例えば、1秒間のコマ数が30コマである動画像がビデオカメラ2から入力される。動画像処理部13は、動画像入力部12に入力されているビデオカメラ2で撮像されている撮像領域の動画像を処理する。具体的には、ビデオカメラ2の撮像画像の撮像領域に対して設定したセンサ領域への人や車両等の移動体の進入を検知する処理や、動画像記憶部14に記憶する動画像の圧縮処理等を行う。動画像の圧縮は、例えば公知のMPEG2で行う。動画像記憶部14は、ハードディスク等の記憶媒体を有し、この記憶媒体にビデオカメラ2で撮像された動画像(実際には、動画像処理部13で圧縮処理された動画像データ)を記憶する。
【0027】
静止画像入力部15は、ディジタルスチルカメラ3が撮像した撮像画像(静止画像)が入力される。静止画像処理部16は、静止画像入力部15に入力された静止画像を処理する。例えば、入力された静止画像を公知のJPEGで圧縮する。静止画像記憶部17は、ハードディスク等の記憶媒体を有し、この記憶媒体にディジタルスチルカメラ3が撮像した静止画像(実際には、静止画像処理部16で圧縮処理された静止画像データ)を記憶する。操作部18は、操作者が操作するキーボードやマウス等の入力デバイスを有し、操作者による入力操作を受け付ける。例えば、ビデオカメラ2の撮像領域に対するセンサ領域の設定にかかる入力操作を受け付ける。表示部19は、画像を表示する表示器を有し、ビデオカメラ2で撮像されている動画像や、ディジタルスチルカメラ3で撮像された静止画像等を表示する。通信部20は、インタネット等を利用して電子メールの送受信を行う。入出力IF21は、撮像指示ユニット30との間における入出力を制御する。
【0028】
なお、ここでは、動画像入力部12、および静止画像入力部15を個別に設けているが、これらを1つの画像入力部で構成してもよい。また、この場合には、動画像処理部13、および静止画像処理部16を1つの画像処理部で構成し、且つ動画像記憶部14、および静止画像記憶部17を1つの画像記憶部で構成すればよい。
【0029】
また、撮像指示ユニット30は、制御部31と、撮像指示部32と、出力部33と、カウンタ34と、ログ情報記憶部35と、入出力IF36と、を備えている。制御部31は、撮像指示ユニット30本体各部の動作を制御する。撮像指示部32は、接続されているディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を出力する。このレリーズ信号が、ディジタルスチルカメラ3に対する撮像指示である。出力部33は、警備員や係員等が常駐している警備室の呼び鈴に接続されており、ディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を出力したときに、この呼び鈴を鳴らす信号を出力する。カウンタ34は、ディジタルスチルカメラ3が撮像した人や車両等の移動体をカウントする。ログ情報記憶部35は、ディジタルスチルカメラ3による撮像領域の撮像にかかるログ情報を蓄積的に記憶する。
【0030】
このログ情報には、撮像指示部32がディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を出力した日時、このときのカウンタ34のカウント値、移動体検知ユニット10がセンサ領域に進入した人を検知した検知ポイント等が含まれている。検知ポイントの詳細については後述する。また、ログ情報は、撮像指示部32がディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を出力した日時に代えて、移動体検知ユニット10がセンサ領域に進入した人を検知した日時としてもよいし、これら2つの日時の両方を含む情報としてもよい。入出力IF36は、移動体検知ユニット10との間における入出力を制御する。移動体検知ユニット10の入出力IF21と、撮像指示ユニット30の入出力IF36とは、公知のUSB等のインタフェースである。
【0031】
なお、撮像制御装置1は、上述した撮像指示ユニット30にかかる構成を、移動体検知ユニット10に設けた構成としてもよい。
【0032】
次に、この移動体撮像システムの動作について説明する。撮像制御装置1は、ビデオカメラ2の撮像領域に対して、人や車両等の移動体の進入を検知したいセンサ領域を設定する設定モード、この設定モードで設定されたセンサ領域に進入した移動体を検知したときに、その移動体の撮像画像を保存する運用モードで動作する。この設定モード、運用モードの選択は、移動体検知ユニット10の操作部18における入力操作で行える。すなわち、操作部18において、設定モードと、運用モードとの切替えが行える。
【0033】
まず、設定モードについて説明する。この設定モードでは、撮像指示ユニット30は動作している必要はなく、停止していてもよい。また、この設定モードでセンサ領域を設定する前に、少なくともビデオカメラ2については、撮像領域が対象施設の出入口を含むように設置している。図3は、移動体検知ユニットの設定モードにおける処理を示すフローチャートである。移動体検知ユニット10は、ビデオカメラ2の撮像画像(動画像)を表示部19に表示する(s1)。移動体検知ユニット10は、操作部18において、操作者によるセンサ領域の設定入力を受け付ける(s2)。操作者は、表示部19に表示されているビデオカメラ2の撮像画像上で、マウス等の入力デバイスを操作して、カーソルを移動させながらセンサ領域を設定する入力操作を行う。このとき、操作者は、ビデオカメラ2の撮像画像において、移動体を検出したいエリアをセンサ領域に設定する入力操作を行う。例えば、対象施設に進入、または対象施設から退出する人が通る、この対象施設の出入口をセンサ領域に設定する入力操作を行う。この操作は、表示部19において表示されているビデオカメラ2の撮像画像が図4に示す画像である場合、図中に破線で示す領域(対象施設の出入口を含む領域)を、センサ領域に設定する入力操作を行う。図4では、設定されるセンサ領域の形状を四角形で示しているが、この形状は、三角、五角等の多角形状であってもよいし、円や、楕円等の形状であってもよいし、さらには線であってもよい。
【0034】
移動体検知ユニット10は、利用者によるセンサ領域の設定を受け付けると、このセンサ領域に入るときに通過するポイントを、検知ポイントとして設定する(s3)。s3では、今回設定されたセンサ領域の外周や、内部に複数の検知ポイントを設定する。移動体検知ユニット10には、設定されたセンサ領域の形状や、大きさに基づいて、検知ポイントを設定する条件が登録されている。例えば、設定されたセンサ領域が図5に示す四角形状であれば、図示するように、角部、隣接する角部間の中点、センサ領域の中心の9点を、検知ポイントA〜Iに設定する。また、角部間の距離に応じて、隣接する角部間に設定する検知ポイントの個数を決定する構成としてもよい。検知ポイントは、例えば縦、横がそれぞれ16ドットの大きさである。移動体検知ユニット10は、s2で設定されたセンサ領域に進入、またはセンサ領域から退出する移動体が、通過する可能性が高い位置に検知ポイントを設定する。言い換えれば、s2で設定されたセンサ領域に進入、またはセンサ領域から退出する移動体は、略確実にいずれかの検知ポイントを通過する。
【0035】
なお、図5では、ビデオカメラ2の撮像画像を省略している。
【0036】
移動体検知ユニット10は、s3で今回設定されたセンサ領域に対する検知ポイントを設定すると、新たに別のセンサ領域を設定する、またはセンサ領域の設定完了にかかる入力を受け付ける(s4、s5)。移動体検知ユニット10は、別のセンサ領域を設定する旨の入力を受け付けると、s2に戻って上記処理を繰り返す。例えば、図6に示すように、出入口が2つある対象施設であれば、一方の出入口に対するセンサ領域の設定を受け付けた後、他方の出入口に対するセンサ領域の設定を受け付ける。すなわち、ビデオカメラ2の撮像領域に対して、複数のセンサ領域を設定することができる。これにより、ビデオカメラ2の撮像領域において、移動体を検出したいエリアが複数ある場合には、各エリアをセンサ領域に設定することができる。
【0037】
移動体検知ユニット10は、センサ領域の設定完了にかかる入力を受け付けると、この設定モードを終了する。
【0038】
このように、この設定モードでは、ビデオカメラ2の撮像領域に対して、移動体の進入を検出したいエリアをセンサ領域に設定することで、このセンサ領域内に進入、またはセンサ領域から退出する移動体の通過を検知するのに適した位置に、自動的に検知ポイントが設定される。
【0039】
次に、撮像制御装置1の運用モードにおける動作について説明する。この運用モードでの動作を開始するときには、上述した設定モードでセンサ領域の設定が行われているとともに、ディジタルスチルカメラ3についても撮像領域が適正になるように設置した状態である。また、この運用モードでは、移動体検知ユニット10だけでなく、撮像指示ユニット30も動作する。この運用モードでは、以下に示す感度設定処理と、移動体検知処理と、が並行して実行される。感度設定処理は、検知ポイント毎に、移動体の通過を検知するのに用いる明るさの幅を設定する処理である。また、移動体検知処理は、検知ポイント毎に、感度設定処理で設定された明るさの幅に基づいて、移動体の通過を検知する処理である。
【0040】
まず、感度設定処理について説明する。図7は、感度設定処理を示すフローチャートである。ここでは、1つの検知ポイントAに対する処理について説明するが、実際には、この感度設定処理を検知ポイント毎に行っている。上述したように、この実施形態では、検知ポイントの大きさは、縦および横が16ドットである。移動体検知ユニット10は、動画像処理部13において、ビデオカメラ2から入力されている動画像のコマ毎に、検知ポイントAに属するドットの明るさ(明度)の平均値を算出し、記憶する処理を、予め設定した第1のコマ数に達するまで繰り返す(s11、s12)。すなわち、予め設定した第1の時間(第1のコマ数の画像が入力される時間)、ビデオカメラ2から入力されている動画像のコマ毎に、検知ポイントAに属するドットの明るさ(明度)の平均値を算出し、記憶する処理を繰り返す。算出された検知ポイントAに属するドットの明るさの平均値(以下、検知ポイントの明るさと言う。)は、動画像処理部13に設けられているメモリ(不図示)に記憶される。この第1の時間は、数秒程度の長さであり、例えば5秒である。移動体検知ユニット10は、第1のコマ数について、検知ポイントAの明るさを記憶すると、ここで記憶している、検知ポイントAの明るさの最大値、および最小値を抽出し、記憶する(s13)。この最大値、および最小値も、動画像処理部13に設けられているメモリに記憶される。また、移動体検知ユニット10は、s11で記憶した検知ポイントAの明るさをリセットし(s14)、s13で記憶した検知ポイントAの明るさの最大値、および最小値の個数が、第2の個数に達しているかどうかを判定する(s15)。
【0041】
移動体検知ユニット10は、s13で記憶した検知ポイントAの明るさの最大値、および最小値の個数が、第2の個数に達していないと判定すると、s11に戻って、上記処理を繰り返す。一方、移動体検知ユニット10は、s13で記憶した検知ポイントAの明るさの最大値、および最小値の個数が、第2の個数に達していると判定すると、記憶している検知ポイントAの明るさの最大値の平均値を上限感度として算出するとともに、記憶している検知ポイントAの明るさの最小値の平均値を下限感度として算出する(s16)。移動体検知ユニット10は、s16で算出した上限感度に基づいて上限閾値を算出するとともに、s16で算出した下限感度に基づいて下限閾値を算出する(s17)。移動体検知ユニット10は、動画像処理部13に設けられているメモリに記憶している上限閾値、および下限閾値を、s17で算出した上限閾値、および下限閾値に更新する(s18)。また、移動体検知ユニット10は、記憶している検知ポイントAの明るさの最大値、および最小値をリセットし(s19)、s11に戻る。
【0042】
すなわち、この感度設定処理では、各検知ポイントの上限閾値、および下限閾値が、第2の時間毎に更新される。この第2の時間は、
第2の時間=(第1のコマ数の画像が入力される時間)×第2の個数
であり、数分程度の長さである(例えば、5分である。)。
【0043】
また、s17では、例えば、s16で算出した上限感度に対して、予め定めた比例定数a(a>1)を乗算した値を上限閾値
上限閾値=上限感度×a
として算出してもよいし、また、上限感度に対して予め定めた加算値A(A>0)を加算した値を上限閾値
上限閾値=上限感度+A
として算出してもよいし、さらには、上記比例定数a、および加算値Aを用いて、
上限閾値=上限感度×a+Aとして算出してもよい。
【0044】
なお、上限閾値は、上述した説明から明らかなように、s16で算出した上限感度よりも、大きい値になる。
【0045】
また、下限閾値も同様に、例えば、s16で算出した下限感度に対して、予め定めた比例定数b(b<1)を乗算した値を下限閾値
下限閾値=下限感度×b
として算出してもよいし、また、下限感度に対して予め定めた加算値B(B<0)を加算した値を下限閾値
下限閾値=下限感度+B
として算出してもよいし、さらには、上記比例定数b、および加算値Bを用いて、
下限閾値=下限感度×b+Bとして算出してもよい。
【0046】
なお、下限閾値は、上述した説明から明らかなように、上限閾値とは反対に、s16で算出した下限感度よりも、小さい値になる。
【0047】
また、この感度設定処理は、上述したように、運用モードで動作している間、繰り返し実行される。したがって、各検知ポイントの上限閾値、および下限閾値は、第2の時間毎に更新される。このため、図8に示すように、各検知ポイントの上限閾値、および下限閾値は、時間経過にともなう検知ポイントの上限感度、および下限感度の変化に追従させることができる。
【0048】
次に、移動体検知処理について説明する。図9は、移動体検知処理を示すフローチャートである。図9(A)は移動体検知ユニットの動作を示し、図9(B)は撮像指示ユニットの動作を示す。この移動体検知処理についても、1つの検知ポイントAに対する処理を例にして説明するが、実際には、検知ポイント毎に行われる。移動体検知ユニット10は、動画像処理部13において、ビデオカメラ2から入力されている動画像のコマ毎に、検知ポイントAの明るさ(検知ポイントAに属するドットの明るさの平均値)を算出する(s21)。このs21にかかる処理は、上述したs11で行われている処理であり、実際にはs11と、s21とは1つの処理である。
【0049】
移動体検知ユニット10は、s21で算出した検知ポイントAの明るさが、その時点で設定されている上限閾値と、下限閾値との間であるかどうかを判定する(s22)。s22での判定に用いる上限閾値、および下限閾値は、上述したように、長くても数分前の検知ポイントAの明るさに基づいて設定された値である。移動体検知ユニット10は、s22で検知ポイントAの明るさが上限閾値と下限閾値との間にあれば、検知ポイントAにおける移動体の通過がないと判断し、s21に戻る。反対に、s22で検知ポイントAの明るさが上限閾値と下限閾値との間になければ、検知ポイントAにおける移動体の通過と判断し、この時点から一定時間、ビデオカメラ2から入力されている動画像を保存する動画像保存処理を行う(s23)。すなわち、移動体検知ユニット10は、検知ポイントの明るさの変化から、この検知ポイントにおける移動体の通過を検知する。s23にかかる動画像保存処理は、ビデオカメラ2から入力されている動画像を、動画像処理部13で圧縮し、ここで圧縮した動画像データを動画像記憶部14に記憶する処理である。また、このとき保存する動画像のファイル名は、動画像1、動画像2等、シリアル番号を付したファイル名とする構成であってもよいし、この動画像の撮像年月日をファイル名としてもよい。また、移動体検知ユニット10は、撮像指示ユニット20に対して移動体の検知を通知する(s24)。このとき、移動体検知ユニット10は、撮像指示ユニット30に対して、移動体を検知した検知ポイントも通知する。
【0050】
撮像指示ユニット30は、移動体検知ユニット10から移動体の検知が通知されると(s31)、ディジタルスチルカメラ3に対して、撮像指示部32からレリーズ信号を入力する(s32)。これにより、ディジタルスチルカメラ3が静止画像を撮像する。ディジタルスチルカメラ3が撮像した静止画像は、移動体検知ユニット10の静止画像入力部15に入力される。このとき、ディジタルスチルカメラ3が撮像する静止画像の枚数は、1枚であってもよいし、連写した複数枚であってもよい。また、撮像指示ユニット20は、出力部33が接続されている警備室の呼び鈴を鳴らす信号を一定時間出力する(s33)。これにより、警備室にいる警備員や係員等は、ビデオカメラ2の撮像画像をモニタしていなくても、この呼び鈴によって、センサ領域に人が進入したことを認識でき、不審者等に対する対応が迅速に行える。さらに、撮像指示ユニット20は、ディジタルスチルカメラ3で撮像した人や車両等の移動体をカウントしているカウンタ34のカウント値を1カウントアップし(s34)、s31に戻る。このカウンタのカウント値によって、ディジタルスチルカメラ3が撮像した人数、すなわちセンサ領域に進入した人数、を知ることもできる。さらに、撮像指示ユニット30は、ログ情報を生成し、これをログ情報記憶部35に記憶する(s35)。s35で生成するログ情報には、s32で撮像指示部32がディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を入力した日時、s34で1カウントアップされたカウンタ34のカウント値、移動体検知ユニット10が今回センサ領域に進入した移動体を検知した検知ポイント等が含まれている。
【0051】
なお、ログ情報は、撮像指示部32がディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を出力した日時に代えて、移動体検知ユニット10がセンサ領域に進入した人を検知した日時としてもよいし、これら2つの日時の両方を含む情報としてもよい。
【0052】
また、撮像指示ユニット30は、移動体検知ユニット10から移動体の検知が通知されてから、ある程度の時間(数秒)遅らせて、ディジタルスチルカメラ3に対してレリーズ信号を入力する構成としてもよい。このようにすれば、検知ポイントを通過した移動体がセンサ領域内に存在している状態の静止画像を得ることができる。
【0053】
また、移動体検知ユニット10は、ディジタルスチルカメラ3から静止画像が入力されると(s25)、この静止画像を静止画像記憶部17に記憶する静止画像保存処理を行う(s26)。s26にかかる静止画像保存処理は、ディジタルスチルカメラ3から入力された静止画像を、公知のJPEG等で圧縮し、ここで圧縮した静止画像データを静止画像記憶部17に記憶する処理である。また、ここで保存する静止画像データのファイル名は、静止画像1、静止画像2等のシリアル番号を付したファイル名としてもよいし、この静止画像の撮像年月日をファイル名としてもよい。ただし、s23で記憶する動画像と、ここで記憶する静止画像と、が、ファイル名で対応付けられるようにするのが好ましい。
【0054】
なお、動画像のファイルと、静止画像のファイルと、は拡張子が異なるので、一方のファイルが他方のファイルによって上書きされることはない。
【0055】
さらに、移動体検知ユニット10は、通信部20において、予め定められているメールアドレスを宛先にし、今回入力されたディジタルスチルカメラ3の撮像画像(静止画像)を添付した電子メールを送信し(s27)、s21に戻る。この電子メールを送信する宛先は、関係者の携帯電話等の携帯端末に設定されているメールアドレスにすればよい。また、電子メールを送信する宛先は、1つであってもよいし、複数であってもよい。これにより、この電子メールを受信した携帯端末で、センサ領域に進入した人をディジタルスチルカメラ3で撮像したこと、および、撮像した人の顔画像の確認が行える。
【0056】
このように、この移動体撮像システムでは、警備員や係員等が、ビデオカメラ2の撮像画像をモニタしなくても、不審者等が撮像されたことを認識し、迅速に対応できる。
【0057】
また、撮像制御装置1がいずれかの検知ポイントにおいて、移動体の通過を検知したときに、ビデオカメラ2が撮像している動画像を一定時間記憶するとともに、ディジタルスチルカメラ3で撮像した静止画像を記憶する。また、各検知ポイントにおける移動体の通過を、その検知ポイントの明るさの変化から検知する構成であるので、撮像制御装置1の処理負荷を十分に抑えることができる。また、検知ポイントにおける移動体の通過検知に用いる上限閾値、および下限閾値については、第2の時間毎に更新しているので、時間経過にともなうビデオカメラ2の撮像領域周辺の明るさの変化に対する、移動体の通過検知精度も十分に確保することができる。さらに、各検知ポイントの上限閾値、および下限閾値は、その検知ポイントの明るさに基づいて設定するので、各検知ポイントにおける移動体の通過検知精度も適正に確保できる。
【0058】
なお、上記の説明では、感度設定処理において、検知ポイント毎に上限閾値、および下限閾値を設定する構成としたが、例えば、検知ポイント毎に、その検知ポイントの明るさの平均値を検出し、検出した平均値に対して、検知ポイントの明るさ変化量が、予め定めた大きさ、または割合から外れた場合に、移動体の通過を検知する構成としてもよい。この場合も、一定時間毎に、各検知ポイントの明るさの平均値を更新するのが望ましい。また、直前の動画像のコマと、今回の動画像のコマと、における検知ポイントの明るさの変化量を検出し、この変化量が予め定めた大きさから外れた場合に、移動体の通過を検知する構成としてもよい。
【0059】
また、撮像制御装置1は、いずれの検知ポイントにおいても移動体の通過が検知されていないときに、ビデオカメラ2で撮像されている動画像や、ディジタルスチルカメラ3で撮像した静止画像を、動画像記憶部14や、静止画像記憶部17に記憶しないので、無駄な画像の保存にともなう、記憶容量の無駄が十分に抑えられる。
【0060】
また、撮像制御装置1は、上述した設定モードでセンサ領域を任意に設定することができるので、移動体の存在を検知したい領域を自由に設定することができる。例えば、上述したように、対象施設の出入口をセンサ領域に設定することで、この対象施設に入場、または対象施設から出場する人を撮像した動画像、および静止画像を略確実に保存することができる。また、駐車場の出入口を、センサ領域に設定すれば、この駐車場に入庫、またはこの駐車場から出庫する車両を撮像することができる。さらには、バードウオッチングにおいて、ディジタルスチルカメラ3で鳥を撮像したい撮像領域をセンサ領域に設定すれば、このセンサ領域を通過する鳥の撮像も行える。
【0061】
また、撮像制御装置1は、s25にかかる処理の完了後、いずれかの検知ポイントで移動体の通過を検知すると、その検知ポイントに対応するセンサ領域の他の検知ポイントで再度移動体の通過を検知するか、または他の検知ポイントでの移動体の通過を検知することなく予め定めた時間経過するまで、s21に戻らないように構成してもよい。これにより、同一の移動体が複数の検知ポイントを通過するときに、検知ポイントを通過する毎に、その移動体の動画像や静止画像を重複して記憶するのを防止できる。これにより、動画像や静止画像の保存にかかる記憶容量の無駄が、一層抑えられる。
【0062】
また、複数の検知ポイントにおける移動体の検知から、その移動体の移動ベクトルを求め、その移動体の移動方向を推定し、同一の移動体が複数の検知ポイントを通過するときにおける、同一の移動体を撮像した動画像や静止画像の重複記憶を抑えるようにしてもよい。
【0063】
また、ログ情報記憶部35に蓄積的に記憶しているログ情報を用いて移動体の検知頻度を集計し、集計結果を出力する機能を撮像指示ユニット30に設けてもよい。移動体の検知頻度の集計は、例えば、時間帯毎に集計してもよいし、曜日および時間帯で集計してもよいし、さらには、曜日、時間帯、および検知ポイント毎に集計してもよい。また、集計結果は、移動体の検知回数を数値で出力するよりも、グラフ化や記号化する等して、視覚的に認識しやすい形式で出力するのが好ましい。
【0064】
なお、上記の説明では、検知ポイントにおける明るさの変化によって、センサ領域に進入した移動体を検知するとしたが、センサ領域の背景画像とセンサ領域の撮像画像(ビデオカメラ2の撮像画像)との差分画像を生成し、その差分量によってセンサ領域に進入した移動体を検知する構成としてもよい。
【0065】
また、撮像制御装置1は、運用モードで動作しているときに、ビデオカメラ2の撮像画像を表示部19において表示する構成としてもよいし、他の画像を表示しておき、いずれかの検知ポイントで移動体の通過を検知したときに、ビデオカメラ2の撮像画像を表示部19において表示する構成としてもよい。また、いずれかの検知ポイントで移動体の通過を検知したときに、ビープ音を鳴らす等して、撮像制御装置1本体周辺にいる人に、移動体の通過検知を知らせる構成としてもよい。
【0066】
また、本システムを犯罪捜査に用いる場合には、ディジタルスチルカメラ3で撮像した撮像画像を用いて、指名手配中の犯罪者の顔画像と照合する顔認証処理を自動的に行うようにしてもよい。すなわち、ディジタルスチルカメラ3の撮像画像を、顔認証装置に入力する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1−撮像制御装置
2−ビデオカメラ
3−ディジタルスチルカメラ
10−移動体検知ユニット
11−制御部
12−動画像入力部
13−動画像処理部
14−動画像記憶部
15−静止画像入力部
16−静止画像処理部
17−静止画像記憶部
18−操作部
19−表示部
20−通信部
21−入出力IF
30−撮像指示ユニット
31−制御部
32−撮像指示部
33−出力部
34−カウンタ
35−ログ情報記憶部
36−入出力IF

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の撮像装置で撮像している撮像領域の動画像が入力される動画像入力手段と、
前記動画像入力手段に入力されている動画像の撮像領域に対して、移動体の進入を検知するセンサ領域を設定するセンサ領域設定手段と、
前記動画像入力手段に入力されている動画像を処理し、前記センサ領域設定手段により設定された前記センサ領域への移動体の進入を検知する検知手段と、
前記検知手段における前記センサ領域への移動体の進入検知に応じて、第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与える撮像指示手段と、
前記撮像指示手段が前記第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与えたことを出力する出力手段と、を備えた撮像制御装置。
【請求項2】
前記出力手段は、前記第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与えたことを通知する電子メールを、予め定めた宛先に送信する手段である、請求項1に記載の撮像制御装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記第2の撮像装置で今回撮像した静止画像を電子メールに添付して送信する手段である、請求項2に記載の撮像制御装置。
【請求項4】
前記撮像指示手段が前記第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与えた回数をカウントするカウント手段を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の撮像制御装置。
【請求項5】
前記検知手段が前記センサ領域への移動体の進入を検知した日時、または前記撮像指示手段が第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与えた日時の一方を含むログ情報を蓄積的に記憶するログ情報記憶手段を備えた請求項1〜4のいずれかに記載の撮像制御装置。
【請求項6】
前記センサ領域設定手段により設定された前記センサ領域に対して1または複数の検知ポイントを設定する検知ポイント設定手段を備え、
前記検知手段は、前記検知ポイント設定手段が設定した前記検知ポイントの明るさの変化を検出し、ここで検出した前記検知ポイントの明るさの変化量に基づいて、前記センサ領域への移動体の進入を検知する手段である、請求項1〜5のいずれかに記載の撮像制御装置。
【請求項7】
前記検知ポイント設定手段により設定された検知ポイントの明るさの上限閾値および下限閾値を、入力されている動画像におけるこの検知ポイントの明るさに基づいて設定する閾値設定手段を備え、
前記検知手段は、前記動画像入力手段に入力されている動画像における前記検知ポイントの明るさを検出し、ここで検出した前記検知ポイントの明るさが前記閾値設定手段により設定されている前記上限閾値と前記下限閾値との間から外れているかどうかに基づいて、この検知ポイントにおける移動体の通過を検知する手段である、請求項6に記載の撮像制御装置。
【請求項8】
前記閾値設定手段は、予め定めた第1の時間毎に、前記検知ポイントの明るさの最大値および最小値を検出し、ここで検出した最大値および最小値に基づいて前記上限閾値および前記下限閾値を設定する手段である、請求項7に記載の撮像制御装置。
【請求項9】
動画像入力手段に入力されている、第1の撮像装置が撮像している動画像の撮像領域に対して、移動体の進入を検知するセンサ領域を設定するセンサ領域設定ステップと、
前記動画像入力手段に入力されている動画像を処理し、前記センサ領域設定ステップで設定した前記センサ領域への移動体の進入を検知する検知ステップと、
前記検知ステップにおける前記センサ領域への移動体の進入検知に応じて、第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与える撮像指示ステップと、
前記撮像指示ステップが前記第2の撮像装置に対して静止画像の撮像指示信号を与えたことを出力する出力ステップと、を備えた撮像制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−177893(P2010−177893A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16859(P2009−16859)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(000205627)大阪府 (238)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】