説明

撮像装置、その制御方法及びプログラム

【課題】 複数の記録メディアを有効に使用して、記録後の画像ファイルの整理・検索を容易にすることが可能な画像記録方法および装置を提供する。
【解決手段】 撮影画像保存用メディアおよび管理データ保存メディアの2枚を挿入し撮影する。管理データ保存メディアには、撮影した画像に対し、表示やインデックス印刷可能な必要最低限が小さい画像もしくは圧縮率を高めにした画像、撮影情報、カメラID、ユーザが任意に指定した情報を保存することで、複数のカメラ、複数のメディアを使用しての撮影であっても、管理データ保存メディアのみで、撮影画像保存用メディアの抜き差しをすることなく、撮影した画像の表示または配列表示・検索・印刷・画像削除指示が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像記録・再生方法及び装置に係り、特に、撮像素子を用いて光学像を電気信号に変換し、静止画や動画の画像情報を記録媒体に記録するデジタルカメラ等に適用される画像データの記録・再生技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なデジタルカメラの場合、撮影した画像のデータを記録する手段として、メモリカードなどの記録媒体(メディア)が用いられ、カメラ本体には記録メディアを挿入するためのスロット(メディアスロット)が設けられている。また、カメラ本体に複数の記録メディアを装着可能とした装置が知られている(例えば、特許文献1)。また、カメラ本体以外の装置に複数の記録メディアを装着可能な構造を採用し、この外部装置とカメラ本体の間でデータの受け渡しを行うシステムが提案されている(例えば、特許文献2)。
【0003】
また、記録容量の異なる複数の記録媒体を用い、データサイズの大きい画像データは前記複数の記録媒体のうち容量の大きい記録媒体に記録し、データサイズの小さい画像データは前記複数の記録媒体のうち容量の小さい記録媒体に記録するように、データサイズに応じて記録媒体を自動選択することを特徴とする画像記録方法が提案されている(例えば、特許文献3)。
【特許文献1】特開平6−86128号公報
【特許文献2】特開平10−276393号公報
【特許文献3】特開2001−245248公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特にデジタルカメラ装置において、撮影画像の品質を向上させるために、1枚の撮影で作成する画像データサイズは非常に大きなものとなり、記録媒体の容量によっては、1枚の記録媒体に記録できる画像枚数がわずか数枚というケースも発生しており、わずか1日でも複数枚の記録媒体を交換しながら撮影しなければならない。そのために、1日の撮影した画像の中から見たい画像を確認するには、まず、見たい画像が記録されている記録媒体に交換しなければならないが、その見たい画像がどの記録媒体にあるのか事体を撮影者が完全に把握するのが難しく、何度も記録媒体の交換を行ってようやく見たい画像が表示されるなど、非常に煩わしかったという課題を抱えている。また、複数の記録媒体にまたがって撮影画像が記録された場合、デジタルカメラ装置における撮影日時やファイル番号での検索機能でさえも利用できないという課題を抱えていた。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、複数の記録媒体に記録・再生することを有効に活用し、一方のスロットに挿入された記憶媒体には、小画像データ、撮影情報および管理データ、そしてもう一方のスロットに挿入された記録媒体には本画像データおよび撮影情報を記憶させることで、複数にまたがって本画像が記録されても、小画像データ、撮影情報および管理データを記憶する記録媒体を再生に主に使用することで、記録媒体の抜き差しをほとんど行わずに、画像データおよび撮影情報の表示・印刷・削除・検索・ソートを可能とする画像記録・再生方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、被写体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により得られた被写体像から、第1の画像データと、第1の画像データよりもサイズの小さい第2の画像データを得る画像処理手段と、前記第1及び第2の画像データを異なる記憶手段に記憶する記憶制御手段と、前記記憶制御手段は、第2の画像データを記憶する記憶手段に前記第1及び第2の画像データの関連性を示す管理データも記憶することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数の記憶装置に跨って画像が記憶されている場合であっても、ユーザは簡単に画像の記憶先を知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明に係るデジタルカメラ装置および画像記録・再生方法について図面を用いて一例を説明する。
【0009】
図1は本発明に係るデジタルカメラのブロック図である。
【0010】
このデジタルカメラ装置の一例は、静止画記録機能と動画記録機能とを兼備した電子撮像装置であり、主として撮影レンズ1、撮像素子としてのCMOS2、信号処理部3、管理情報記憶用メモリ4、画像処理部5、VRAM6(Video RAM)、表示部7、メモリコントローラ8、撮影情報記憶用メモリ9、画像用一時記憶用メモリ10、第1の記憶媒体13用の第1スロット11、第2の記憶媒体14用の第2スロット12、CPU15、ROM16、RAM17、各キースイッチを含む操作部18から構成されている。
【0011】
撮影レンズ1は、1枚又は複数枚のレンズで構成され、固定焦点またはズームレンズのような焦点距離可変のものでもよい。撮影レンズ1を介してCMOS2の受光面に結像された被写体像は、各センサで入射光量に応じた量の信号に変換され、デジタル信号化する。デジタル信号化されたデータは、メモリコントローラ8を介して画像記憶用メモリ10に格納される。画像記憶用メモリ10に記憶されたデータはメモリコントローラ8を介して画像処理部5へ送られる。画像処理部5は、輝度・色差信号変換回路、ガンマ補正回路、画像圧縮・伸張回路等を含む。画像処理部5に入力された画像データは、画像表示や画像印刷、記憶媒体への保存等の目的に応じて所定の処理が施された後、再び画像用記憶用メモリ10に書き戻される。画像記憶用メモリ10に格納された画像は、メモリコントローラ8によって読み出され、VRAM6に供給される。VRAM6に記憶されたデータは、表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換された後、LCDなどの表示部7に出力される。なお、表示部7はLCDに限らず、カラー表示可能な他の表示装置を適用してもよい。また、必要に応じて図示していないキャラクタージェネレータを用い、撮影情報等の文字データを付加することにより、表示部7において文字情報等が合成された画像を表示させることも可能となる。CMOS2から出力される連続的な撮像信号を使用することによって、動画として蓄積することも可能である。
【0012】
表示部7は電子ビューファインダーとしても利用でき、撮影者は表示部7の表示画像又は図示せぬ光学ファインダーによって撮影画角を確認することができる。操作部18に含まれるシャッターボタンの押下操作など所定の記録指示(撮影開始指示)操作に応じて、記録用の画像データおよび撮影情報の取り込みが開始される。撮影者が操作部18から撮影記録の指示を入力すると、CPU15は必要に応じて画像処理部5にコマンドを送り、これにより画像記憶用メモリ10上の画像データをJPEG、TIFF、PICT、BMPやその他の所定の形式並びに圧縮方式に従って画像を生成する。生成された画像データおよび撮影情報データ、管理情報を第1のスロット11又は第2のスロット12を介してメモリカードその他の記録媒体13又は14に記録される。本発明に係るデジタルカメラ装置は、画像データを保存する記録手段として2つのメディアスロット11、12を有している。例えば、第1のメディアスロット(スロットAと呼ぶ)11として、SDメモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード(Compact Flash Card)に対応したメディアスロットが設けられ、第2のメディアスロット(スロットBと呼ぶ)12として、同様にSDメモリカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)カードに対応したメディアスロットが設けられているものとする。第1のメディアスロット11には、記録容量256MBのSDメモリカード(記憶媒体13に相当)が装着され、第2のメディアスロット12には、記録容量256MBのコンパクトフラッシュ(登録商標)(記録媒体14に相当)が装着されるものとする。以下、これらの記憶媒体を総称してメディアと呼ぶ。
【0013】
メディアの形態は上記のものに限定されず、PCカード、マイクロドライブ、マルチメディアカード(MMC)、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリスティックなど種々の形態が可能であり、使用される媒体に応じた信号処理手段とインターフェースが適用される。また、使用するメディアの形態、記録容量、及び2つのメディアの組み合わせも上記に態様に限らず、異種、同種の記録メディアを問わず、記録容量の異なる2つの媒体が装着され得る構成であればよい。本発明に係るデジタルカメラ装置は、2つの記録媒体13、14が装着された状態で撮影が行われる場合に、本画像データおよび撮影情報をシステムで指定されたもしくは任意に指定した記録手段に記録し、小画像データ、撮影情報および管理データをシステムで指定されたもしくは任意に指定した記録手段に記録する。本画像データおよび撮影情報を格納するスロット、小画像データ、撮影情報および管理データを格納するスロットの選択は、操作部18のキー操作もしくはPCからのコマンド制御により、指定することが可能である。再生モード時には記録媒体13(又は14)から読み出された画像データは、画像処理部5によって画像処理され、VRAM6を介して表示部7に出力される。CPU15は、本発明に係るデジタルカメラ装置の各回路を統括制御する制御部(制御手段)であり、バス19を介してメモリコントローラ8、ROM16、及びRAM17等と接続されている。ROM16にはデジタルカメラ装置の制御プログラムや制御に必要な各種の設定データ等が格納されている。CPU15は必要に応じてROM16の情報を読み出して、カメラを制御する。RAM17はCPU15が各種の演算処理等を行う際の作業用メモリとして利用される。CPU15は操作部18から入力される信号に基づき、対応する回路の動作を制御するとともに、表示部7における表示制御も行う。また、CPU15は、焦点調節(AF)動作の制御、並びに自動露出調節(AE)の制御等を行う。撮影系や画像処理系などの制御を別々に行い高速化するなど、CPUその他の回路が2つ以上ある構成でも良い。CPU15はCMOS2から出力される撮像信号に基づいて、焦点評価演算やAE演算などの各種演算を行い、その演算に基づいて、図示せぬフォーカスレンズ駆動用モータを制御してフォーカスレンズを合焦位置に移動させるとともに、CMOS2の受光面に結像された被写体像は、各センサで入射光量に応じた量の信号に変換され、デジタル信号化する。したがって、デジタルカメラ装置の撮影レンズ1を被写体に向け、操作部からのキー入力やPCからのコマンドにより、最適な露出調整が行われるとともに、ピント合わせが自動的に行われる。なお、AE、AFはCMOSから取得される撮像信号に基づいて制御する方法の他、周知の測光センサやAF投光/受光センサからなる測距センサ等を用いてもよい。操作部18は、画像の記録の指示を与えるシャッターボタンの他、メニューキー、電源OFF/ONキー、表示切替キー、実行キー、撮影モード切替キー、画質モードキー、カラー設定キー、ISO値切替キー、AFモードキー、AEモードキー、セルフタイマキー、照明キー、カラー設定キー、その他の各種設定手段を備えたものである。これら入力手段は、スイッチボタン、ダイヤル、スライド式ツマミなどの形態に限らず、表示部18の画面上に設定メニューや選択項目を表示して、タッチパネルやカーソルで所望の項目を選択する態様もある。操作部18はカメラ本体に設けられていてもよいし、リモコン送信機としてカメラ本体と分離した構成でも良いし、PCからのコマンドにより制御しても良い。図示していない液晶表示には、カメラの状態や撮影モード等に関する情報を表示するものであり、例えば、電池の残量表示、記録媒体13、14の使用状態を示す表示、撮影可能コマ数や再生コマ番号(ファイル名)の表示、ストロボ発光の有無を示す表示、記録画質表示、画素数表示、ISO値等の情報が表示される。なお、表示部7においても、カメラの状態や撮影モード等に関する情報を表示させることができる。
【0014】
上記構成からなるデジタルカメラは、撮影の目的に合わせて、画素数(ピクセル)や記録画質のモード設定を変更できるようになっている。例えば、静止画記録時の画素数については、例えば4064×2704ピクセル、1280×1024ピクセル、640×480ピクセルなど、いずれかの画素数から選択することができ、画質については、例えば圧縮処理を行わずに画像データを記録する非圧縮、可逆圧縮処理(RAW)、低圧縮率の圧縮処理、中圧縮率の圧縮処理、高圧縮率の圧縮処理など、いずれかを選択することができる。かかる画素数や画質モードの選択指示は操作部18から入力することになる。
【0015】
例えば、管理データ記録媒体を第1のスロットとし、撮影画像記録媒体を第2のスロットに設定したとする。撮影に関して、本画像データ(大データサイズ版の画像)の撮影画素数を4064×2704ピクセル(約1100万画素)、画質を可逆圧縮処理(RAW)とした場合、およそ1画像あたり11.4MBとなる。
【0016】
また、小画像データの撮影画素数を640×480ピクセル(約200万画素)、画質を高圧縮率の圧縮処理(JPEG)とした場合、およそ1画像あたり0.1MBとなる。
【0017】
この設定にて撮影を行なった場合、撮影画像記録媒体である本画像データを記憶する256MBの記録媒体には22画像しか記録できないことになる。
【0018】
しかしながら、小データ版の画像である高圧縮率画像を記憶する256MBの記録媒体には、2560画像も記録できることになる。これは、256MBの撮影画像記録媒体116枚分を管理することが可能となる。
【0019】
従って、撮影画像(大データサイズ版)を本画像として印刷や拡大表示に用い、撮影画像(小データサイズ版)をディスプレイ表示用などに用いることが可能である。
【0020】
図2、図3、図4、図5、図21を用いて、本実施例における撮影処理について説明する。なお、本フローは、メモリコントローラ8が入力信号や読み出したプログラムに従い、各部を制御することで実現する。これは本実施例に置ける以下のフローでも同様である。
【0021】
撮影が行われることで本フローは開始される。まず、メモリコントローラ8は、各メディアにアクセスし、記憶されているデータの内容を確認する。そして管理データを保存したメディアが挿入されているか判定(ステップ2102)する。
【0022】
挿入されている場合には、メモリコントローラ8は、どちらのメディアに管理データが記憶されているかを判定する(ステップ2103)。スロット1に記憶されている場合は、スロット2に撮影画像(大データサイズ版)を保存(ステップ2104)するとともに、スロット2に保存した撮影画像に対する情報を記憶(ステップ2105)する。さらに、スロット1に撮影画像(小データサイズ版)を保存(ステップ2106)し、スロット1に管理データを保存(ステップ2107)する。
【0023】
図4に管理データの一例を示す。この管理データには、撮影画像(大データサイズ版)の格納場所を示す「撮影画像保存カードID」、「大画像保存ディレクトリ名」というパラメータが含まれている。これらのパラメータを参照することで、撮像装置は撮影画像(大データサイズ版)と撮影画像(小データサイズ版)の対応をとることが可能となる。なお、管理データは画像ファイルとは別のファイルとして記憶してもよいし、画像ファイルの一部に書き込まれていてもよい。
【0024】
次に、ステップ2103にて、スロット2に管理データが記憶されていると判定した場合について説明する。
【0025】
この場合には、メモリコントローラ8はスロット1に撮影画像(大データサイズ版)を保存(ステップ2108)するとともに、スロット1に保存した撮影画像に対する情報を記憶(ステップ2109)する。
【0026】
さらにスロット2に撮影画像(小データサイズ版)を保存する(ステップ2110)とともに、スロット2に図4に示す管理データを保存(ステップ2111)する。
【0027】
なお、ステップ2102にて、どのメディアにも管理データが記憶されていないと判定した場合には、管理データに関する処理は行わずに撮影画像の保存を行う。
【0028】
次に、本実施例において、撮影した画像を表示する動作について説明する。以下、図5、図7、図8、図9、図10、図11、図22を用いて説明する。
【0029】
本フローは、ユーザ操作により撮影画像の表示が指示されたときに開始される。
【0030】
まず、メモリコントローラ8は、各メディアにアクセスし、記憶されているデータの内容を確認する。そして管理データを保存したメディアが挿入されているか判定(ステップ2202)する。
【0031】
挿入されていると判定した場合には、メモリコントローラ8は、どちらのメディアに管理データが記憶されているかを判定する(ステップ2203)。
【0032】
スロット1に記憶されていると判定した場合には、スロット1から撮影画像(小データサイズ版)読出(ステップ2204)す。スロット2に記憶されていると判定した場合には、スロット2から撮影画像(小データサイズ版)を読出す(ステップ2205)。
【0033】
メモリコントローラ8は読み出した撮影画像(小データサイズ版)を表示部7に表示する(ステップ2206)。本ステップにおける表示の例をいくつか述べる。図5は撮影画像複数毎表示画面である。撮影画像が1画面に複数表示される。なお、この際には画像とともに、対応する撮影画像(大データサイズ版)が記憶されているメディアも同時に表示する。この表示は、管理データのうち「撮影画像保存カードID」を参照することで実現できる。図7、図8は検索指定画面の一例である。この画面からユーザ操作により検索条件が入力され、条件に合致した画像が表示される。これらの表示画像はユーザ操作により選択可能であり、メモリコントローラ8は、選択された画像を表示対象として設定する。また、本ステップでは表示モードの設定を行う。表示モードとは、例えば拡大率の大小、属性情報の表示の有無などの表示形態を示すものである。
【0034】
次に、メモリコントローラ8は、ステップ2206で設定された表示モードに基づき、表示対象の画像の加工を行い(ステップ2207)、表示部7に表示する(ステップ2213)。表示モードに応じた表示の一例を図5、図9、図10、図11に示す。
【0035】
以下、ステップ2202にて、管理データが記憶されていないと判定された場合について説明する。
【0036】
メモリコントローラ8は、撮影画像(大データサイズ版)が記憶されているスロットを判定(ステップ2208)する。スロット1に記憶されていれば、スロット1から撮影画像(大データサイズ版)の読出しを行う(ステップ2209)。スロット2に記憶されていれば、スロット2から撮影画像(大データサイズ版)の読出しを行う(ステップ2210)。
【0037】
ステップ2211、2212、2213の処理はステップ2206、2207、2213の処理と同様であるが、表示の対象は撮影画像(小データサイズ版)
でなく、撮影画像(大データサイズ版)である。
【0038】
次に、図5、図7、図8、図9、図10、図11、図23を用いて、表示部7に撮影画像(小データサイズ版)を表示した状態から、撮影画像(大データサイズ版)を表示させる処理について説明する。
【0039】
なお、ステップ2301〜2308、ステップ2317〜2322については図22のフローと同様なので、ここでは説明を省略し、ステップS2309以下の処理について説明する。
【0040】
ステップ2308にて撮影画像(小データサイズ版)の表示を行った後、メモリコントローラ8は、撮影画像(大データサイズ版)の読出しを行うか否かを判定(ステップ2309)する。例えば、図11に示すように拡大表示などを行う場合には、撮影画像(大データサイズ版)を読み出して表示した方がよい。なお、読み出すか否かの判定は、ユーザ操作に応じて行ってもよいし、ステップ2306で設定した表示モードに応じて行ってもよい。例えば、拡大率が一定以上の表示モードに設定されている場合には、自動的に撮影画像(大データサイズ版)の読み出しを行う判定をしてもよい。
【0041】
読み出しを行うと判定した場合は、メモリコントローラ8は撮影画像(大データサイズ版)がどのスロットに保存されているかを判定(ステップ2310)する。判定は、管理データの「撮影画像保存カードID」、「大画像保存ディレクトリ名」を参照することにより実現できる。
【0042】
スロット1の場合は、スロット1から撮影画像(大データサイズ版)の読出し(ステップ2312)を行う。スロット2の場合は、スロット2から撮影画像(大データサイズ版)の読出し(ステップ2314)を行う。
【0043】
次に、メモリコントローラ8は、表示モードに基づき、表示をするための画像の加工(ステップ2315)を行い、表示部7に画像を表示(ステップ2316)する。
【0044】
以下、ステップ2309において、メモリコントローラ8が撮影画像(大データサイズ版)の読出しを行わないと判定した場合について説明する。この場合にはメモリコントローラ8は処理をステップ2303に戻す。例えば図9、図13に示すように、画像を小さく表示する場合には、画質が多少低くてもユーザの閲覧に問題は少ない。従って、このような場合には読出しを行わなくともよい。前述のように、判定はユーザ操作に応じて行ってもよいし、ステップ2306で設定した表示モードに応じて行ってもよい。
【0045】
次に、本実施例における撮影画像の印刷についての動作について、図12、図14、図15、図24を用いて説明する。本フローは、ユーザ操作などにより印刷開始の指示がされたときに開始される
まず、メモリコントローラ8は、各メディアにアクセスし、記憶されているデータの内容を確認する。そして管理データを保存したメディアが挿入されているか判定(ステップ2402)する。
【0046】
挿入されていると判定した場合には、メモリコントローラ8は、どちらのメディアに管理データが記憶されているかを判定する(ステップ2403)。
【0047】
スロット1に記憶されていると判定した場合には、スロット1から撮影画像(小データサイズ版)読み出(ステップ2404)す。スロット2に記憶されていると判定した場合には、スロット2から撮影画像(小データサイズ版)を読出す(ステップ2405)。そして読み出したデータを図5の撮影画像複数毎表示画面ように表示する。
【0048】
次にメモリコントローラ8は、ユーザ操作に応じて、印刷の対象となる画像を選択するのための画面表示を行う。この画面では、ユーザの操作、もしくは自動的に印刷パラメータの設定(ステップ2406)を行い、印刷形態を決定する。
【0049】
次にメモリコントローラ8は、撮影画像(大データサイズ版)の読出しを行うか否かを判定(ステップ2407)する。例えば、大きい紙サイズへの印刷や、図15に示すように画像を拡大して印刷する場合などは、撮影画像(大データサイズ版)を読み出す必要がある。
【0050】
読み出しを行うと判定した場合は、撮影画像(大データサイズ版)がどのスロットに記憶されているかを判定(ステップ2410)する。スロット1であると判定した場合は、スロット1から撮影画像(大データサイズ版)を読み出す(ステップ2412)。スロット2であると判定した場合は、スロット2から撮影画像(大データサイズ版)読み出す(ステップ2414)。
【0051】
そしてメモリコントローラ8は、印刷パラメータにあった印刷を行うための画像加工(ステップ2415)を行い、印刷装置に画像・印刷情報の出力(ステップ2416)を行う。
【0052】
以下、ステップ2407にて、メモリコントローラ8が撮影画像(大データサイズ版)の読出しを行わないと判定した場合の処理について説明する。例えば、図12に示すようなインデックス印刷や、図14に示すような被写体が小さな画像を印刷する場合には、撮影画像(大データサイズ版)の読み出しは必要でない。そこでこのような場合には、既に読み出している撮影画像(小データサイズ版)を用い、画像・印刷パラメータにあった印刷するための画像加工(ステップ2408)を行い、印刷装置に画像・印刷情報を出力(ステップ2409)を行う。なお、ステップ2407での判定はユーザ操作により任意に行ってもよいし、メモリコントローラ8が自動的に行ってもよい。例えば、1枚印刷の場合には撮影画像(大データサイズ版)の読出しを行い、インデックス印刷の場合には行わないようにしてもよい。
【0053】
ステップ2402にて、管理データが記憶されているメディアがないと判断した場合には、メモリコントローラ8は撮影画像(大データサイズ版)が保存されているスロットを判定(ステップ2417)する。スロット1であれば、スロット1から撮影画像(大データサイズ版)の読み出しを行う(ステップ2418)。スロット2であれば、スロット2から撮影画像(大データサイズ版)の読み出しを行う(ステップ2419)。
【0054】
そしてメモリコントローラ8は、印刷する画像選択および印刷パラメータの設定(ステップ2420)を行い、画像・印刷パラメータにあった印刷するための画像加工(ステップ2421)を行い、印刷装置に画像・印刷情報を出力(ステップ2422)を行う。
【0055】
以下、本実施例において、撮影した画像を削除する処理について、図16、図17、図18、図19、図20、図25を用いて説明する。
【0056】
図25のステップ2502〜ステップ2505は図24のステップ2402〜2405と同様の処理なので、ここでは説明を割愛する。
【0057】
メモリコントローラ8は、削除する画像を選択させるために、図16の削除画像指定表示画面1に示すような、削除する画像選択のための画面表示を行う。図17の削除画像指定表示画面2に示すように、ユーザ操作により削除する画像を選択(ステップ2506)させる。ここでは、CF2の画像1、CF4の画像2、CF4の画像5、CF2の画像5がユーザにより選択され、メモリコントローラ8はこれらの画像を選択対象として設定する。
【0058】
次にメモリコントローラ8は、削除対象として選択された画像の管理情報をのうち、「撮影画像保存カードID」を参照し、抜き挿しの一番少ない回数で済むような削除順番の判断(ステップ2507)を行う。例えば同じメディアに記録されている画像は一連の削除処理として連続して削除すると、一度削除処理を行ったメディアの抜き差しはもう行わなくてよい。
【0059】
この実施例では、CF2に記憶されている画像1、画像5削除する。メモリコントローラ8は、図19に示す削除時の記録メディア挿入メッセージを表示し、メディアが挿入されれば削除を実行することになる。次に、メモリコントローラ8は、CF4の画像2、画像5を削除するために、図20の削除時の記録メディア挿入メッセージを表示し、削除を実行する。このように、同じメディアの画像を連続して削除させることで、メディアの抜き差しを最低限の回数におさえることが可能である。
【0060】
順番を判断した後、メモリコントローラ8は、撮影画像(大データサイズ版)が記憶されているスロットを判定(ステップ2508)し、その判定に基づき、削除指定画面を表示部7に表示する。
【0061】
撮影画像(大データサイズ版)が記憶されているのがスロット1の場合は、スロット1にアクセスし、削除指示した画像(大データサイズ版)を削除(ステップ2510)する。そしてスロット2の削除指示した画像(小データサイズ版)および撮影情報を削除(ステップ2511)する。管理データが別ファイルの場合には、スロット2の管理データを更新(ステップ2512)する。
【0062】
撮影画像(小データサイズ版)が記憶されているのがスロット1の場合は、スロット2にアクセスし、スロット2の削除指示した画像(大データサイズ版)を削除(ステップ2514)する。そしてスロット1の削除指示した画像(小データサイズ版)および撮影情報を削除(ステップ2515)する。管理データが別ファイルの場合には、ロット1の管理データを更新(ステップ2516)する。
【0063】
次にメモリコントローラ8は、削除指示した画像が、装着されているメディア内に存在するか判定(ステップ2517)する。存在する場合には、撮影画像(大データサイズ版)が記憶されているスロットを判定(ステップ2518)する。メモリコントローラ8は、スロット1に記憶されていれば処理をステップ2510へ進め、スロットに記憶されていれば処理をステップ2514に進める。
【0064】
ステップ2517にて、Noの場合は、削除指示した画像が未だ存在するか判定(ステップ2519)し、Yesであれば、ステップ2508へ移行し、図20の削除指定画面2を示すような表示を行い、Noであれば、削除終了(ステップ2525)する。
【0065】
この実施例では、削除終了すると、図18の撮影画像複数枚表示画面3の状態となる。
【0066】
ステップ2502にて、削除指示した画像が、同一メディア内に存在しないと判定した場合には、メモリコントローラ8は、撮影画像(大データサイズ版)が記憶されているスロットを判断(ステップ2520)する。スロット1であれば、スロット1から撮影画像(大データサイズ版)の読み出しを行う。(ステップ2521)、スロット2であれば、スロット2から撮影画像(大データサイズ版)の読み出しを行う。(ステップ2522)。
【0067】
そして削除する画像選択のための画面表示に移行し、ユーザ操作に基づき削除する画像の選択(ステップ2523)を行わせ、選択された画像を削除(ステップ2524)する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】デジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例におけるデジタルカメラおよび記録媒体を示す図である。
【図3】本発明の実施例における撮影順番を示す図である。
【図4】撮影情報および管理データのデータ構造を示す図である。
【図5】本発明の実施例における撮影画像複数枚表示画面1を示す図である。
【図6】本発明の実施例における撮影画像複数枚表示画面2を示す図である。
【図7】本発明の実施例における検索指定画面1を示す図である。
【図8】本発明の実施例における検索指定画面2を示す図である。
【図9】本発明の実施例における撮影画像1枚表示画面1を示す図である。
【図10】本発明の実施例における撮影画像1枚表示画面2を示す図である。
【図11】本発明の実施例における撮影画像1枚表示画面3を示す図である。
【図12】本発明の実施例における撮影画像インデックス印刷1を示す図である。
【図13】本発明の実施例における撮影画像インデックス印刷2を示す図である。
【図14】本発明の実施例における撮影画像1枚印刷1を示す図である。
【図15】本発明の実施例における撮影画像1枚印刷2を示す図である。
【図16】本発明の実施例における削除画像指定表示画面1を示す図である。
【図17】本発明の実施例における削除画像指定表示画面2を示す図である。
【図18】本発明の実施例における撮影画像複数枚表示画面3を示す図である。
【図19】本発明の実施例における削除指定画面1を示す図である。
【図20】本発明の実施例における削除指定画面2を示す図である。
【図21】本発明の実施例における撮影処理手順を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施例における表示1処理手順を示すフローチャートである。
【図23】本発明の実施例における表示2処理手順を示すフローチャートである。
【図24】本発明の実施例における印刷処理手順を示すフローチャートである。
【図25】本発明の実施例における削除処理手順を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により得られた被写体像から、第1の画像データと、第1の画像データよりもサイズの小さい第2の画像データを得る画像処理手段と、
前記第1及び第2の画像データを異なる記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
前記記憶制御手段は、第2の画像データを記憶する記憶手段に前記第1及び第2の画像データの関連性を示す管理データも記憶することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1及び第2の画像データを表示する表示手段を有し、
前記第2の画像データを表示中に前記第1の画像データの表示指示があった場合には、前記管理データに基づき、表示中の第2の画像データに対応する第1の画像データを読み出して表示する表示制御手段を有する請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、表示の形態に応じて前記第1の画像データを読み出して表示するか、前記第2のデータを読み出して表示するかを制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の画像データを印刷装置に送信するための印刷制御手段を有し、
前記印刷制御手段は、印刷の形態に応じて第1の画像データを送信するか、第2のデータを送信するかを制御することを特徴とし、
前記第2の画像データを送信する場合には、前記管理データに基づき第2の画像データを読み出すことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
被写体を撮像する撮像工程と、
前記撮像工程により得られた被写体像から、第1の画像データと、第1の画像データよりもサイズの小さい第2の画像データを得る画像処理工程と、
前記第1及び第2の画像データを異なる記憶工程に記憶する記憶制御工程と、
前記記憶制御工程は、第2の画像データを記憶する記憶部に前記第1及び第2の画像データの関連性を示す管理データも記憶することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項6】
撮像装置に、
被写体を撮像する撮像工程と、
前記撮像工程により得られた被写体像から、第1の画像データと、第1の画像データよりもサイズの小さい第2の画像データを得る画像処理工程と、
前記第1及び第2の画像データを異なる記憶工程に記憶する記憶制御工程を実行させることを特徴とし、
前記記憶制御工程は、第2の画像データを記憶する記憶部に前記第1及び第2の画像データの関連性を示す管理データも記憶することを特徴とする撮像装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2008−113166(P2008−113166A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−294281(P2006−294281)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】