説明

撮像装置、画像処理装置、これらにおける画像解析方法およびプログラム

【課題】複数の画像解析処理の処理速度を速める。
【解決手段】解像度変換部130は、カメラ信号処理部123からの撮像画像を複数の異なる解像度の画像に変換する。そして、この複数の異なる解像度の画像が1組の画像群として、画像メモリ500の複数のバンクに順次書き込まれる。顔検出部200は、画像メモリ500の複数のバンクのうち処理の開始直前に書込みがされたバンクの複数の画像の組合せを用いて顔検出処理を行う。顔属性検出部300は、その複数のバンクのうち処理の開始直前に書込みがされたバンクの複数の画像の組合せを用いて顔属性検出処理を行う。個人識別部400は、その複数のバンクのうち処理の開始直前に書込みがされたバンクの複数の画像の組合せを用いて個人識別処理を行う。なお、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理で用いられる複数の画像の組合せは異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、特に、複数の画像解析処理を行う撮像装置、画像処理装置、および、これらにおける画像解析方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人物等の被写体を撮像して撮像画像を記録するデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置が普及している。また、近年では、撮像画像に含まれる被写体を自動的に認識する画像解析技術が注目を浴びている。特に、撮像画像から人物の顔を検出する顔検出方法が多数提案されている。例えば、撮像画像の一部分を切り出し、この切り出された画像とテンプレートとを比較することにより、その切り出された画像が人物の顔である確からしさを算出し、この確からしさに基づいて顔を検出する撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、近年では、検出された顔の属性を検出する顔属性検出方法が提案されている。この顔の属性として、例えば、人物の年齢層や性別等を検出するものが存在する。また、例えば、検出された顔の表情等を評価する画像評価装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2007−4313号公報(図1)
【特許文献2】特開2004−46591号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術によれば、1つの撮像画像について、この撮像画像から人物の顔を検出する顔検出処理と、この検出された顔の属性を検出する顔属性検出処理との2つの画像解析処理を行い、これらの解析結果を用いることができる。
【0005】
ここで、例えば、顔検出処理や顔属性検出処理等の画像解析処理を行う場合には、各処理に応じて撮像画像を複数の解像度に変換する必要があるが、各処理に必要な画像の解像度は異なることが多い。例えば、顔検出処理では、解像度が比較的低い画像でも人の顔を検出することが可能であることが多い。これに対して、顔属性検出処理で、表情、性別、年代等を検出する場合には、顔検出処理に用いられる画像の解像度よりも比較的高い解像度の画像が必要となることが多い。
【0006】
このように、複数の画像解析処理を行う場合には、各処理に応じて複数の解像度の画像を、それぞれ別個に用意する必要がある。このため、画像解析処理における解像度変換の処理時間が必要であり、各画像解析処理の処理時間が遅くなるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、複数の画像解析処理の処理速度を速めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、被写体を撮像して撮像画像を生成する撮像部と、上記撮像画像を複数の異なる解像度の画像に変換する解像度変換部と、上記変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として記憶する画像記憶部と、上記1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて上記撮像画像を解析する処理である第一画像解析処理を行う第一画像解析処理部と、上記1組の画像群に含まれる画像のうちの上記複数の画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて上記撮像画像を解析する処理であって上記第一画像解析処理とは異なる処理である第二画像解析処理を行う第二画像解析処理部とを具備する撮像装置およびこれにおける画像解析方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、撮像画像を複数の異なる解像度の画像に変換し、この変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として記憶し、その1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて第一画像解析処理を行い、その1組の画像群に含まれる画像のうちのその組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて第二画像解析処理を行うという作用をもたらす。
【0009】
また、この第1の側面において、上記撮像部は、所定のフレームレートで上記撮像画像を順次生成し、上記画像記憶部は、上記1組の画像群の書込みまたは読出しを行う際の単位となるバンクを複数備え、上記複数のバンクのそれぞれに上記1組の画像群を上記撮像画像毎に順次書込む制御を行う制御部をさらに具備し、上記第一画像解析処理部は、上記複数のバンクのうち上記第一画像解析処理の上記撮像画像毎の処理開始直前に書込みが行われたバンクに記憶されている画像群に含まれる画像を用いて上記第一画像解析処理を行い、上記第二画像解析処理部は、上記複数のバンクのうち上記第二画像解析処理の上記撮像画像毎の処理開始直前に書込みが行われたバンクに記憶されている画像群に含まれる画像を用いて上記第二画像解析処理を行うようにしてもよい。これにより、所定のフレームレートで撮像画像を順次生成し、複数のバンクのそれぞれに1組の画像群を撮像画像毎に順次書込み、複数のバンクのうち第一画像解析処理の撮像画像毎の処理開始直前に書込みが行われたバンクに記憶されている画像群に含まれる画像を用いて第一画像解析処理を行い、複数のバンクのうち第二画像解析処理の撮像画像毎の処理開始直前に書込みが行われたバンクに記憶されている画像群に含まれる画像を用いて第二画像解析処理を行うという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記画像記憶部は、上記バンクへの書込禁止を設定する書込禁止フラグを上記バンク毎に備え、上記第一画像解析処理部は、上記第一画像解析処理に用いられている画像が記憶されているバンクに対応する書込禁止フラグに書込禁止を設定し、上記制御部は、所定の順序に従って上記複数のバンクのそれぞれに上記1組の画像群を上記撮像画像毎に順次書込む制御を行い、書込み対象となる上記バンクに対応する書込禁止フラグに書込禁止が設定されている場合には上記所定の順序における上記書込み対象となるバンクの次の順序の上記バンクに上記1組の画像群を書込む制御を行うようにしてもよい。これにより、第一画像解析処理に用いられている画像が記憶されているバンクに対応する書込禁止フラグに書込禁止を設定し、所定の順序に従って複数のバンクのそれぞれに1組の画像群を撮像画像毎に順次書込み、書込み対象となるバンクに対応する書込禁止フラグに書込禁止が設定されている場合には、そのバンクの次の順序のバンクに1組の画像群を書込むという作用をもたらす。
【0011】
また、この第1の側面において、上記第一画像解析処理部は、上記撮像画像に含まれる対象物を検出する対象物検出処理を上記第一画像解析処理として行い、上記第二画像解析処理部は、上記検出された対象物の属性を検出する対象物属性検出処理を上記第二画像解析処理として行うようにしてもよい。これにより、撮像画像に含まれる対象物を検出し、この検出された対象物の属性を検出するという作用をもたらす。
【0012】
また、この第1の側面において、上記対象物検出処理に用いられる画像のうちの少なくとも1つは、上記対象物属性検出処理に用いられる各画像よりも解像度が低い画像とするようにしてもよい。これにより、対象物検出処理に用いられる画像のうちの少なくとも1つを、対象物属性検出処理に用いられる各画像よりも解像度が低い画像として対象物検出処理を行うという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、上記1組の画像群に含まれる画像のうちの上記対象物検出処理に用いられる画像の組合せおよび上記対象物属性検出処理に用いられる画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて上記検出された対象物が特定の対象物であるか否かを識別する特定対象物識別処理を行う特定対象物識別部をさらに具備し、上記対象物属性検出処理に用いられる画像のうちの少なくとも1つは、上記特定対象物識別処理に用いられる各画像よりも解像度が低い画像とするようにしてもよい。これにより、1組の画像群に含まれる画像のうちの対象物検出処理に用いられる画像の組合せおよび対象物属性検出処理に用いられる画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて、検出された対象物が特定の対象物であるか否かを識別し、対象物属性検出処理に用いられる画像のうちの少なくとも1つを、特定対象物識別処理に用いられる各画像よりも解像度が低い画像として対象物属性検出処理を行うという作用をもたらす。
【0014】
また、この第1の側面において、上記対象物は、人物の顔とするようにしてもよい。これにより、撮像画像に含まれる人物の顔を検出し、この検出された人物の顔の属性を検出するという作用をもたらす。
【0015】
また、この第1の側面において、上記第一画像解析処理部は、上記撮像画像に含まれる対象物を検出する対象物検出処理を上記第一画像解析処理として行い、上記第二画像解析処理部は、上記検出された対象物が特定の対象物であるか否かを識別する特定対象物識別処理を上記第二画像解析処理として行うようにしてもよい。これにより、撮像画像に含まれる対象物を検出し、この検出された対象物が特定の対象物であるか否かを識別するという作用をもたらす。
【0016】
また、本発明の第2の側面は、画像を入力する画像入力部と、上記入力された画像を複数の異なる解像度の画像に変換する解像度変換部と、上記変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として記憶する画像記憶部と、上記1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて上記入力された画像を解析する処理である第一画像解析処理を行う第一画像解析処理部と、上記1組の画像群に含まれる画像のうちの上記複数の画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて上記入力された画像を解析する処理であって上記第一画像解析処理とは異なる処理である第二画像解析処理を行う第二画像解析処理部とを具備する画像処理装置およびこれにおける画像解析方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、入力された画像を複数の異なる解像度の画像に変換し、この変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として記憶し、その1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて第一画像解析処理を行い、その1組の画像群に含まれる画像のうちのその組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて第二画像解析処理を行うという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の画像解析処理の処理速度を速めることができるという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、制御部110と、レンズ群121と、イメージセンサ122と、カメラ信号処理部123と、解像度変換部130と、画像圧縮伸張部140と、表示部150と、操作受付部160と、画像記憶媒体170と、不揮発性記憶媒体180と、メモリバス190と、顔検出部200と、顔属性検出部300と、顔属性検出結果メモリ301と、個人識別部400と、顔特徴量メモリ401と、画像メモリ500とを備える。ここで、撮像装置100の各ブロック間における画像信号の送受信は、直接のやりとり、または、共有メモリである画像メモリ500およびメモリバス190を経由したやりとりによって行われる。また、撮像装置100として、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置、または、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等の端末装置に付属するカメラ等の撮像装置が例として挙げられる。
【0020】
制御部110は、メモリ(図示せず)に格納されている各種制御プログラムに基づいて撮像装置100の各部を制御する制御部である。制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により実現することができる。
【0021】
レンズ群121は、フォーカスレンズやズームレンズ等の複数のレンズにより構成されているレンズ群であり、これらのレンズを介して入力された被写体からの入射光がイメージセンサ122に供給される。また、レンズ群121における絞り制御やフォーカス制御が制御部110により行われる。
【0022】
イメージセンサ122は、レンズ群121を通過した被写体からの入射光を電気信号に光電変換し、光電変換された電気信号をカメラ信号処理部123に供給するものである。なお、イメージセンサ122として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を用いることができる。
【0023】
カメラ信号処理部123は、イメージセンサ122から出力された電気信号に対して各種の信号処理を施し、信号処理が施された画像データを撮像画像として解像度変換部130に出力するものである。また、その信号処理が施された画像データは、画像メモリ500およびメモリバス190を介して、画像圧縮伸張部140および表示部150に供給される。なお、カメラ信号処理部123における信号処理として、ホワイトバランス調節、ノイズ軽減処理、レベル補正処理、A/D変換処理および色彩補正処理等の信号処理がある。なお、イメージセンサ122およびカメラ信号処理部123は、特許請求の範囲に記載の撮像部および画像入力部の一例である。
【0024】
解像度変換部130は、制御部110の制御に基づいて、カメラ信号処理部123から出力された撮像画像を複数の解像度の画像に変換するものであり、変換後の複数の解像度の画像を、メモリバス190を介して画像メモリ500に順次記憶させる。なお、これらの解像度変換および変換後の画像記憶については、図7を参照して詳細に説明する。
【0025】
画像圧縮伸張部140は、入力された各種画像データを各画像処理に応じて圧縮または伸張するものである。例えば、画像圧縮伸張部140により圧縮処理が施された画像データが画像記憶媒体170に出力されて記録される。また、画像圧縮伸張部140により伸張処理が施された画像データが、表示部150および画像メモリ500に出力される。なお、圧縮形式として、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式を採用することができる。
【0026】
表示部150は、カメラ信号処理部123または画像圧縮伸張部140から出力された画像データに対応する画像を表示する表示部である。
【0027】
操作受付部160は、ユーザにより行われた各種の操作を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作内容を制御部110に出力する。なお、表示部150および操作受付部160については、タッチパネルとして一体で構成するようにしてもよく、表示部150を液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)とし、操作受付部160を十字キー等のハードキーとして双方を別体で構成するようにしてもよい。
【0028】
画像記憶媒体170は、画像圧縮伸張部140から出力された画像データを記憶する画像記憶媒体である。また、画像記憶媒体170は、記憶されている画像データを画像圧縮伸張部140に供給する。なお、画像記憶媒体170として、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体記憶媒体、磁気テープ等の画像記憶媒体を用いることができる。また、画像記憶媒体170は、外部取り外しの可能な記憶媒体または内蔵の記憶媒体とすることができる。
【0029】
不揮発性記憶媒体180は、各種情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である。なお、不揮発性の記憶媒体の代わりに、揮発性の記憶媒体を用いるようにしてもよい。
【0030】
メモリバス190は、画像データを伝達するための共有バスである。
【0031】
顔検出部200は、画像メモリ500に記憶されている複数の解像度の画像を用いて、撮像画像に含まれる人の顔を検出するものである。そして、検出された顔に関する情報である顔検出結果を制御部110、顔属性検出部300および個人識別部400に出力する。なお、顔検出部200については、図2を参照して詳細に説明する。また、顔検出部200は、特許請求の範囲に記載の第一画像解析処理部の一例である。
【0032】
顔属性検出部300は、顔検出部200から出力された顔検出結果に基づいて、画像メモリ500に記憶されている複数の解像度の画像を用いて、顔検出部200により検出された顔の属性を検出するものである。そして、検出された顔属性に関する情報である顔属性検出結果を制御部110、顔属性検出結果メモリ301および個人識別部400に出力する。なお、顔属性検出部300については、図3を参照して詳細に説明する。また、顔属性検出部300は、特許請求の範囲に記載の第二画像解析処理部の一例である。
【0033】
顔属性検出結果メモリ301は、顔属性検出部300から出力された顔属性検出結果を記憶するメモリである。
【0034】
個人識別部400は、顔検出部200から出力された顔検出結果に基づいて、画像メモリ500に記憶されている複数の解像度の画像を用いて、顔検出部200により検出された顔が登録人物と同一人物の顔であるか否かを判定するものである。この登録人物は、顔特徴量メモリ401に顔特徴量が記憶されている人物である。そして、判定結果を制御部110に出力する。なお、個人識別部400および顔特徴量メモリ401については、図4を参照して詳細に説明する。また、個人識別部400は、特許請求の範囲に記載の第二画像解析処理部および特定対象物識別部の一例である。
【0035】
画像メモリ500は、撮像装置100において処理対象となる画像データを記憶するものである。なお、顔属性検出結果メモリ301、顔特徴量メモリ401および画像メモリ500は、例えば、RAM(Random Access Memory)により実現することができる。また、画像メモリ500は、特許請求の範囲に記載の画像記憶部の一例である。
【0036】
ここで、本発明の実施の形態では、顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400における各処理において、相関処理(テンプレートマッチングによる類似度計算)を行う例について説明する。
【0037】
なお、制御部110の制御に基づいて、画像圧縮伸張部140から出力された画像データを外部記憶媒体等の外部装置に出力して記憶させるようにしてもよい。また、撮像装置100に入出力端子を設け、この入出力端子と外部装置とを接続し、この外部装置から入力された画像データを画像圧縮伸張部140に入力するようにしてもよい。
【0038】
図2は、本発明の実施の形態における顔検出部200の機能構成例を示すブロック図である。なお、図2では、顔検出部200の機能構成例とともに、顔検出部200および画像メモリ500の概略関係を示す。顔検出部200は、顔検出制御部210と、画像取得部220と、画像拡大縮小部230と、画像保持部240と、基準顔データ保持部250と、判定部260と、顔検出結果出力部270とを備える。
【0039】
顔検出制御部210は、制御部110からの指示に従って顔検出部200の各部を制御するものである。
【0040】
画像取得部220は、顔検出制御部210の制御に基づいて、画像メモリ500に記憶されている複数の解像度の画像の中から解像度が比較的低い画像を取得するものであり、取得された画像を画像拡大縮小部230に出力する。なお、この画像の取得については、図10を参照して詳細に説明する。
【0041】
画像拡大縮小部230は、顔検出制御部210の制御に基づいて、画像取得部220から出力された各画像について、顔の検出に適する画像に拡大または縮小処理を行うものである。そして、拡大または縮小処理が施された画像を画像保持部240に供給する。なお、画像の拡大率または縮小率は、制御部110からの指示に基づいて決定される。なお、この画像の拡大縮小については、図10を参照して詳細に説明する。
【0042】
画像保持部240は、画像拡大縮小部230により拡大または縮小処理が施された画像を保持する画像メモリであり、保持されている画像を判定部260に供給する。
【0043】
基準顔データ保持部250は、顔検出に用いる際に基準となる顔データを保持するものであり、保持されている顔データを判定部260に供給する。ここで基準となる顔データは、例えば、顔画像そのもの、人の顔に関する特徴データベース等である。
【0044】
判定部260は、顔検出制御部210の制御に基づいて、画像保持部240に保持されている画像に顔が含まれているか否かを判定するものであり、判定結果を顔検出結果出力部270に出力する。具体的には、判定部260は、画像保持部240に保持されている画像を一定のウィンドウサイズで部分的に取り出し、取り出された画像と、基準顔データ保持部250に保持されている顔データとでテンプレートマッチング処理を行う。そしてこの処理により、相関性の高さに基づいて顔らしさを算出し、算出された顔らしさに基づいて、取り出された画像に顔が含まれているか否かを判定する。例えば、算出された顔らしさが十分に高い場合には、取り出された画像に顔が含まれていると判定される。これらの判定が繰り返し実行され、画像保持部240に保持されている画像に含まれている顔が検出される。また、判定部260は、基準顔データ保持部250に保持されている顔データとの相関性の高さに基づいて、画像保持部240に保持されている画像に含まれている顔に関する各種データを抽出し、抽出された各種データを判定結果として顔検出結果出力部270に出力する。
【0045】
顔検出結果出力部270は、顔検出制御部210の制御に基づいて、判定部260から出力された判定結果を、顔検出結果として制御部110、顔属性検出部300および個人識別部400に出力するものである。この顔検出結果は、例えば、顔を検出した旨、顔領域の座標(顔の位置)、顔領域の大きさ、顔の向きや角度、顔らしさを含む情報である。なお、これらの顔検出結果は制御部110に順次蓄えられる。
【0046】
図3は、本発明の実施の形態における顔属性検出部300の機能構成例を示すブロック図である。なお、図3では、顔属性検出部300の機能構成例とともに、顔属性検出部300と顔属性検出結果メモリ301と画像メモリ500との概略関係を示す。顔属性検出部300は、顔属性検出制御部310と、顔画像取得部320と、画像保持部330と、正規化部340と、顔画像出力部350と、顔属性判定部370と、顔属性判定基準データ保持部360と、顔属性検出結果出力部380とを備える。
【0047】
顔属性検出制御部310は、制御部110からの指示に従って顔属性検出部300の各部を制御するものである。
【0048】
顔画像取得部320は、顔属性検出制御部310の制御に基づいて、顔検出部200から出力された顔検出結果に含まれる顔領域の座標および大きさに従って、画像メモリ500から顔領域の画像(顔画像)を取得するものである。ここで、顔画像取得部320により取得される顔画像は、画像メモリ500に記憶されている複数の解像度の画像のうち解像度が中程度の画像に含まれる顔領域の画像である。そして、取得された顔画像が画像保持部330に保持される。なお、この顔画像の取得については、図10を参照して詳細に説明する。
【0049】
画像保持部330は、顔画像取得部320により取得された顔画像を保持するものであり、保持されている顔画像を正規化部340および顔画像出力部350に供給する。
【0050】
正規化部340は、顔属性検出制御部310の制御に基づいて、画像保持部330に保持されている顔画像について正規化を行うものであり、正規化された顔画像である正規化顔画像を顔属性判定部370に出力する。具体的には、正規化部340は、画像保持部330に保持されている顔画像に含まれる顔の両目をほぼ水平に保つとともに、その顔が一定の大きさになるように、顔の大きさおよび傾きを正規化する。そして、その顔画像を一定の解像度に変換(例えば、40×40画素程度)して、正規化顔画像を生成する。このように、両目を水平に保ち、顔を一定の大きさとして両目を一定の座標に近づけておくことにより、顔属性検出や個人識別の精度を向上させることができる。
【0051】
顔画像出力部350は、顔属性検出制御部310の制御に基づいて、画像保持部330から供給された顔画像を受け付けて、個人識別部400に出力するものである。例えば、顔属性検出部300および個人識別部400において共通して用いられる解像度の顔画像が、顔画像出力部350から個人識別部400に出力される。
【0052】
顔属性判定基準データ保持部360は、顔属性判定部370による判定に用いられる複数の顔属性判定基準データから構成されている顔属性判定用辞書を、顔の属性毎に保持するものである。この顔属性判定基準データは、顔属性判定部370により判定される顔の属性に関して予め十分に学習をさせた基準データである。
【0053】
顔属性判定部370は、顔属性判定基準データ保持部360に保持されている顔属性判定基準データを用いて、正規化部340から出力された正規化顔画像に含まれる顔の属性を判定するものであり、顔属性判定結果を顔属性検出結果出力部380に出力する。例えば、正規化部340から出力された正規化顔画像について、顔属性判定基準データ保持部360に保持されている属性判定基準データがどの程度満たされるか否かを算出することにより、各属性についての積算結果値が得られる。この積算結果値に基づいて、各顔の属性が判定される。ここで、顔属性判定部370により判定される顔の属性は、例えば、顔の表情、年齢や年代、性別、目の開閉、人種、眼鏡の有無や種類、ヒゲの有無や種類、帽子の有無や種類、アクセサリーの有無や種類、髪型、顔の向きや角度、目、口、眉、鼻の位置等である。なお、顔の表情とは、例えば、笑顔、真剣な顔、悲しい顔、怒った顔等である。
【0054】
顔属性検出結果出力部380は、顔属性検出制御部310の制御に基づいて、顔属性判定部370から出力された顔属性判定結果を、顔属性検出結果として制御部110、顔属性検出結果メモリ301および個人識別部400に出力するものである。なお、これらの顔属性検出結果は顔属性検出結果メモリ301に順次記憶される。
【0055】
図4は、本発明の実施の形態における個人識別部400の機能構成例を示すブロック図である。なお、図4では、個人識別部400の機能構成例とともに、個人識別部400と顔特徴量メモリ401と画像メモリ500との概略関係を示す。個人識別部400は、個人識別制御部410と、顔画像取得部420と、正規化部430と、顔特徴量抽出部440と、類似度算出部450と、算出結果出力部460と、顔特徴量登録部470とを備える。また、個人識別部400は、顔特徴量メモリ401に記憶されている顔特徴量を取得して類似度算出を行い、一定の条件を満たす新規な顔特徴量を顔特徴量メモリ401に新たに登録する。
【0056】
個人識別制御部410は、制御部110からの指示に従って個人識別部400の各部を制御するものである。
【0057】
顔画像取得部420は、個人識別制御部410の制御に基づいて、顔検出部200から出力された顔検出結果に含まれる顔領域の座標および大きさに従って、画像メモリ500から顔領域の画像(顔画像)を取得するものである。ここで、顔画像取得部420により取得される顔画像は、画像メモリ500に記憶されている複数の解像度の画像のうち解像度が比較的高い画像に含まれる顔領域の画像である。そして、取得された顔画像が正規化部430に出力される。ここで、顔画像取得部420は、顔属性検出部300および個人識別部400において共通して用いられる解像度の顔画像については、顔画像出力部350から出力された顔画像を取得するようにしてもよい。なお、この顔画像の取得については、図10を参照して詳細に説明する。
【0058】
正規化部430は、個人識別制御部410の制御に基づいて、顔画像取得部420から出力された顔画像について正規化を行うものであり、正規化された顔画像である正規化顔画像を顔特徴量抽出部440に出力する。この正規化については、変換される解像度が異なる以外は、顔属性検出部300の正規化部340における正規化と同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。ここで、一般に、個人識別処理を行う場合には、顔属性検出処理よりも高い解像度の顔画像が必要となる。このため、個人識別処理においては、顔の大きさおよび傾きが正規化された顔画像を比較的高い一定の解像度に変換(例えば、60×60画素程度)して、正規化顔画像を生成する。
【0059】
顔特徴量抽出部440は、個人識別制御部410の制御に基づいて、正規化部430から出力された正規化顔画像から顔特徴量を抽出するものであり、抽出された顔特徴量を類似度算出部450および顔特徴量登録部470に出力する。この顔特徴量の抽出方法として、例えば、ガボア・フィルタを用いた抽出方法が一般的に知られている(例えば、特開2006−4003号参照。)。このガボア・フィルタを用いて抽出された顔特徴量は、ガボア・ジェットと呼ばれる。
【0060】
顔特徴量メモリ401は、特定人物(登録人物)の顔について抽出された顔特徴量と、この特定人物に関する顔属性とを人物毎に関連付けて記憶するものであり、記憶されている顔特徴量および顔属性をメモリバス190を介して類似度算出部450に供給する。また、顔特徴量メモリ401は、顔特徴量登録部470から出力された顔特徴量を人物毎に上書きまたは追加して記録する。
【0061】
類似度算出部450は、個人識別制御部410の制御に基づいて、顔特徴量抽出部440から出力された顔特徴量と顔特徴量メモリ401に記憶されている1つまたは複数の顔特徴量とを比較することにより、これらの顔特徴量の類似度を算出するものである。ここで、この算出された類似度は、顔検出部200により検出された顔が、顔特徴量メモリ401に顔特徴量が記憶されている特定人物と同一人物の顔であるか否かの度合いを示す値である。また、類似度算出部450は、この算出された類似度を算出結果出力部460および顔特徴量登録部470に出力する。ここで、類似度算出部450は、顔属性検出部300から出力された顔属性検出結果を用いて、顔特徴量の類似度算出の実行の要否を判断するようにしてもよい。すなわち、類似度算出部450は、顔属性検出部300から出力された顔属性検出結果と、顔特徴量抽出部440から出力された特定人物の顔属性とを比較し、顔属性検出結果が明らかに相反しているか否かを判断する。そして、顔属性検出結果が明らかに相反していると判断された場合には、この判断がされた段階で顔検出部200により検出された顔が特定人物と同一人物の顔ではないと判断し、顔特徴量の類似度算出を中止する。例えば、顔属性として、性別や年代(大人・子供)が相反していれば、特定人物と同一人物の顔ではないと判断することができる。これにより、類似度算出の処理の高速化を図ることができる。
【0062】
算出結果出力部460は、個人識別制御部410の制御に基づいて、類似度算出部450から出力された類似度を、個人識別の判定結果として制御部110に出力するものである。なお、これらの個人識別の判定結果は制御部110に順次蓄えられる。また、個人識別の判定結果に基づいて、制御部110は、特定の個人を識別することができる。
【0063】
ここで、制御部110は、顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400から受け取った各結果データに基づいて、AF(Auto Focus:自動焦点)、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AWB(Auto White Balance:オートホワイトバランス)、ストロボ制御、オートズーム、肌色補正、顔マーカー表示等のカメラ制御を実行する。また、制御部110は、これらの各結果データを撮像画像の付随データとして外部記憶媒体に記録し、入出力端子から撮像装置100の外部装置に出力することができる。なお、制御部110が、顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400から受け取った各結果データを、他の各部に供給し、他の各部が結果データを用いるようにしてもよい。
【0064】
顔特徴量登録部470は、個人識別制御部410の指示に基づいて、顔特徴量抽出部440から出力された顔特徴量の中で一定の条件を満たす顔特徴量を顔特徴量メモリ401に登録するものである。すなわち、ユーザにより特定人物の顔特徴量の登録が指示された場合、または、撮像装置100の内部で一定の顔特徴量の登録条件が満たされたと判断された場合に登録処理が実行される。ここで、一定の顔特徴量の登録条件は、例えば、以下の(1)および(2)を満たす条件とすることができる。
(1)予め登録された顔との類似度が極めて高いこと。
(2)以下の(a)乃至(c)の少なくとも1つを満たすこと。
(a)予め登録された顔よりも顔検出における顔らしさの度合いが高いこと。
(b)予め登録された顔よりも正面向きの度合いが高いこと。
(c)前回の登録から一定時間が経過していること。
【0065】
このように、登録処理を行うことにより、最新の顔特徴量を適切に保持しておくことができる。
【0066】
図5は、本発明の実施の形態における画像メモリ500に記憶されている内容を概略的に示す図である。図5(a)には、画像メモリ500におけるバンク0(510)乃至バンク3(540)を示し、図5(b)には、バンク0(510)の基本構造の一例を示す図である。ここで、バンクは、画像メモリ500を管理する際の管理単位であり、図5(a)に示す例では、画像メモリ500に4つのバンク(バンク0(510)乃至バンク3(540))を設けた例について説明する。また、バンク0(510)乃至バンク3(540)のそれぞれの基本構造は同一であるため、図5(b)では、バンク0(510)についてのみを説明し、バンク1(520)乃至バンク3(540)についての説明を省略する。
【0067】
図5(b)に示すように、バンク0(510)は、解像度変換画像記憶領域511および書込禁止フラグ512から構成されている。
【0068】
解像度変換画像記憶領域511は、解像度変換部130により解像度が変換された複数の画像が記憶される領域である。なお、この複数の画像の記憶方法については、図7を参照して詳細に説明する。
【0069】
書込禁止フラグ512は、バンク0(510)への書込禁止を設定するフラグである。具体的には、解像度変換画像記憶領域511に記憶されている画像について、顔検出部200により顔検出処理が行われている間は、「1」が記録(フラグオン)される。また、解像度変換画像記憶領域511に記憶されている画像について、顔検出部200により顔検出処理が行われていない間は、「0」が記録(フラグオフ)される。そして、書込禁止フラグ512に「1」が記録されている場合には、バンク0(510)への書込みが禁止される。この書込禁止については、図11を参照して詳細に説明する。
【0070】
図6は、本発明の実施の形態における顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400における各処理に用いられるテンプレートの顔サイズを模式的に示す図である。上述したように、各処理では、各処理に応じた複数の解像度の画像を用いて相関処理が行われる。この相関処理では、それぞれ異なる大きさのテンプレートが用いられる。
【0071】
図6(a)には、個人識別部400における個人識別処理に用いられる顔サイズ(個人識別処理の基本顔サイズ601)を示し、図6(b)には、顔属性検出部300における顔属性検出処理に用いられる顔サイズ(顔属性検出処理の基本顔サイズ602)を示し、図6(c)には、顔検出部200における顔検出処理に用いられる顔サイズ(顔検出処理の基本顔サイズ603)を示す。例えば、顔検出処理は、顔検出に用いられる画像の解像度が比較的低くても、人の顔を顔として認識することが可能である。また、顔属性検出処理では、顔検出処理に比べて解像度が多少高めでないと、表情や年代や性別が検出できないことが多い。さらに、個人識別処理では、顔属性検出処理よりも解像度が高めでないと、特定の個人であると識別することは困難であることが多い。このため、例えば、個人識別部400における個人識別処理に用いられる顔画像として、60×60画素程度の解像度の画像が必要である場合には、顔属性検出部300における顔属性検出処理に用いられる顔画像のサイズとして、40×40画素程度の解像度の画像が必要である。また、顔検出部200における顔検出処理に用いられる顔画像のサイズとして、20×20画素程度の解像度の画像が必要である。このように、各処理に応じて必要となる画像の解像度が異なるため、本発明の実施の形態では、図7に示すように、1つの撮像画像について複数の異なる解像度の画像を各バンクに記憶させておき、各処理に応じた解像度の画像を用いることができるようにする。
【0072】
図7は、本発明の実施の形態における解像度変換部130により解像度が変換された画像を画像メモリ500に記憶する場合における記憶方法を模式的に示す図である。図7に示す例では、解像度変換部130により解像度が変換された複数の画像を画像メモリ500のバンク0(510)に記憶する場合を例にして説明する。なお、バンク1(520)乃至バンク3(540)についても、バンク0(510)と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0073】
解像度変換画像記憶領域511に記憶されている画像551乃至555は、同一フレームの撮像画像について解像度変換部130により解像度変換が施された画像であり、それぞれ解像度が異なる。すなわち、画像551乃至555は、同一フレームの撮像画像から得られた画像であるため、それぞれ解像度が異なる同一時刻の画像の組合せである。例えば、画像551を、カメラ信号処理部123から出力された撮像画像と同じ解像度の画像とする。そして、画像552乃至555については、画像551の解像度を基準として、順次1/2ずつ解像度を下げた画像とすることができる。例えば、画像551の解像度が640画素×480画素である場合には、画像552の解像度を320画素×240画素とし、画像553の解像度を160画素×120画素とし、画像554の解像度を80画素×60画素とし、画像555の解像度を40画素×30画素とする。このように、バンク1(520)乃至バンク3(540)には、同一時刻の撮像画像について、解像度を段階的に低下させた複数の画像の組合せが記憶される。そして、図6に示すように、各処理に応じて必要となる画像の解像度が異なるため、バンク1(520)乃至バンク3(540)に記憶されている複数の画像の組合せの中から各処理に応じた適切な解像度の画像を用いることができる。
【0074】
図8は、本発明の実施の形態におけるカメラ信号処理部123から出力された撮像画像A(561)乃至D(564)をバンク0(510)乃至バンク3(540)に記憶する場合を模式的に示す図である。なお、撮像画像A(561)乃至D(564)は、一定のフレームレートで生成される撮像画像であるものとする。図8(a)には、撮像画像A(561)乃至D(564)のそれぞれについて解像度変換が施された各画像がバンク0(510)乃至バンク3(540)に記憶された状態を模式的に示す。また、図8(b)には、撮像画像A(561)乃至D(564)を矢印560の方向に時系列に並べて示す。なお、図8(a)に示すバンク0(510)乃至バンク3(540)に記憶されている各画像に含まれるA、B、C、Dは、図8(b)に示す撮像画像A(561)乃至D(564)内に含まれるA、B、C、Dに対応するものである。
【0075】
図8(a)に示すように、一定のフレームレートで生成される撮像画像A(561)乃至D(564)について、フレーム毎にバンク0(510)乃至バンク3(540)に順次書込みが行われる。この場合に、例えば、バンク0(510)、バンク1(520)、バンク2(530)、バンク3(540)の順序で解像度変換後の各画像の書込みが行われる。また、図8(a)に示すように、解像度変換後の画像のバンク3(540)への書込みが行われた後は、図9(a)に示すように、バンク0(510)に戻り、解像度変換後の画像の書込みが行われる。すなわち、書込み対象のバンクの書込禁止フラグがオンされていない場合には、バンク0(510)、バンク1(520)、バンク2(530)、バンク3(540)、バンク0(510)、…の順序でリング状に順次書込みが行われる。なお、書込禁止フラグがオンされている場合については、図11を参照して詳細に説明する。
【0076】
このように、バンク0(510)乃至バンク3(540)には、同一時刻の画像から生成される複数の異なる解像度の画像の組合せが1組の画像群として順次書き込まれる。なお、撮像画像D(564)の次に生成される撮像画像E(565)の書込みについては、図9を参照して詳細に説明する。
【0077】
図9は、本発明の実施の形態におけるカメラ信号処理部123から出力された撮像画像E(565)をバンク0(510)乃至バンク3(540)に記憶する場合を模式的に示す図である。なお、撮像画像A(561)乃至D(564)は、図8(b)に示すものと同一であるため、同一の符号を付して、ここでの説明を省略する。上述したように、撮像画像A(561)乃至E(565)は、一定のフレームレートで生成される撮像画像である。図9(a)には、撮像画像B(562)乃至E(565)のそれぞれについて解像度変換が施された各画像がバンク0(510)乃至バンク3(540)に記憶された状態を模式的に示す。また、図9(b)には、撮像画像A(561)乃至E(565)を矢印560の方向に時系列に並べて示す。
【0078】
図9(a)に示すように、バンク0(510)乃至バンク3(540)のそれぞれに画像が記憶されている場合において、直前に画像の書込みが行われたバンクがバンク3(540)である場合には、バンク0(510)に書込みが行われる。この場合に、バンク0(510)において、撮像画像A(561)について解像度変換が施された各画像に、撮像画像E(565)について解像度変換が施された各画像が上書きされる。
【0079】
図10は、本発明の実施の形態における顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400における各処理に用いられる画像を画像メモリ500から取得する取得方法を概略的に示す図である。なお、図10に示す例では、画像メモリ500のバンク0(511)に記憶されている各画像を顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400のそれぞれが取得する場合を例にして説明する。なお、図10に示すバンク0(511)に記憶されている画像551乃至555は、図7に示す画像551乃至555と同一であるため、同一の符号を付して、ここでの詳細な説明を省略する。
【0080】
画像メモリ500のバンク0(511)に記憶されている画像の中には様々なサイズ(面積、解像度)の人の顔が混在しているのに対し、顔検出処理に用いられる顔サイズ(顔基本データのサイズ)は、図6(c)に示すように一定サイズである。このため、どのサイズの顔についても顔基本データ(辞書)と相関処理を行えるように、図10に示すように、数段階の解像度の画像を用意しておく。そして、検出すべき顔のサイズと、顔サイズとがほぼ一致するように、バンク0(511)に記憶されている画像が選択される。
【0081】
上述したように、顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400における各処理のうち、顔検出処理は、顔検出に用いられる画像の解像度が比較的低くても、人の顔を顔として認識することが可能である。このため、顔検出処理を行う場合には、図10に示すバンク0(511)に記憶されている1組の画像(画像551乃至555)のうち、例えば、画像553乃至555を用いて顔検出処理を行う。この場合に、例えば、顔サイズが画像553および画像554の間にとなる場合には、画像553および画像554間の解像度に、画像553の解像度を変換(サイズ縮小)して、両サイズを一致させるようにしてもよい。また、例えば、顔検出部200は、画像553および画像554間の10段階の解像度に、画像553の解像度を順次変換して用いることができる。同様に、顔検出部200は、画像554および画像555間の10段階の解像度に、画像554の解像度を順次変換して用いることができる。これにより、顔検出の精度をさらに高めることができる。
【0082】
ここで、図6(c)に示すように、顔検出処理に用いられる顔サイズは、比較的小さく解像度が低いため、画像551および552を用いた顔検出処理により検出された顔は、比較的小さく解像度が低いものが多い。このように比較的小さく解像度が低いもの画像については、顔を検出することができても、顔属性検出および個人識別を行うことができないおそれがある。そこで、顔検出処理では、例えば、図10に示すバンク0(511)に記憶されている1組の画像(画像551乃至555)のうち、画像551および552を使用しないようにする。これにより、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理の処理速度を速めることができる。
【0083】
また、顔属性検出処理では、顔検出処理に比べて解像度が多少高めでないと、表情や年代や性別が検出できないことが多い。このため、顔属性検出処理を行う場合には、図10に示すバンク0(511)に記憶されている1組の画像(画像551乃至555)のうち、例えば、画像552乃至554を用いて顔属性検出処理を行う。
【0084】
さらに、個人識別処理では、顔属性検出処理よりも解像度が高めでないと、特定の個人であることを識別することは困難であることが多い。このため、個人識別処理を行う場合には、図10に示すバンク0(511)に記憶されている1組の画像(画像551乃至555)のうち、例えば、画像551乃至553を用いて個人識別処理を行う。なお、顔属性検出処理および個人識別処理において、顔検出処理と同様に、バンク0(511)から取得された画像を複数段階の解像度に順次変換して用いることができる。これにより、顔属性検出および個人識別の精度をさらに高めることができる。
【0085】
このように、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理のそれぞれについて、共有化された1組の画像群(例えば、画像551乃至555)から、それぞれの処理に最適な解像度の画像を選択して用いることができる。これにより、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理の処理速度を速めることができる。
【0086】
次に、画像メモリ500におけるバンク0(510)乃至3(540)の書込みおよび読出しを行う場合について図面を参照して詳細に説明する。
【0087】
図11は、本発明の実施の形態における画像メモリ500における各バンクのバンク書込処理と、各バンクを用いて行われる顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理とにおけるタイミングチャートを示す図である。
【0088】
ここで、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理のそれぞれを行う場合に必要となるバンクの数について説明する。例えば、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理のそれぞれで別々のバンクを用いる場合には、各処理の読み出しに少なくとも3バンクが必要である。すなわち、3つの各処理のそれぞれで1つのバンクからの同時読出しができないため、各処理の読み出しに少なくとも3バンクが必要である。また、この読み出しに用いられているバンク以外に、書込みをするためのバンクが少なくとも1つ必要である。このため、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理のそれぞれで別々のバンクを用いる場合には、少なくとも4バンクが必要となる。
【0089】
また、3つの各処理のそれぞれで1つのバンクからの同時読出しが可能である場合には、各処理の読み出しに少なくとも1バンクが必要となる。しかしながら、詳細については後述するが、顔検出処理は、一般的には数フレームもの処理時間を要するのに対して、顔属性検出処理および個人識別処理は、1フレーム以内に処理を終了することができる可能性が高い。このため、各フレームについて顔属性検出処理および個人識別処理を順次行うためには、数フレームもの処理時間を要する顔検出処理の読み出しに用いられているバンク以外に、顔属性検出処理および個人識別処理の読み出しに必要なバンクが少なくとも1つ必要となる。すなわち、3つの各処理のそれぞれで1つのバンクからの同時読出しが可能である場合には、顔検出処理と、顔属性検出処理および個人識別処理との読出しに少なくとも2バンクが必要である。また、この読み出しに用いられているバンク以外に、書込みをするためのバンクが少なくとも1つ必要である。このため、3つの各処理のそれぞれで1つのバンクからの同時読出しが可能である場合には、少なくとも3バンクが必要となる。なお、本発明の実施の形態では、3つの各処理のそれぞれで1つのバンクからの同時読出しが可能である場合を例にして説明する。また、図11に示す例では、画像メモリ500に4つのバンクを設けた例について説明する。
【0090】
図11では、垂直同期信号610に従って、解像度変換部130から出力された解像度変換後の画像を各バンクに書き込むバンク書込処理620と、バンク書込処理620により各バンクに書き込まれた各画像を各処理630、640および650で読出して処理が行われる場合を例に示す。ここで、バンク書込処理620では、書込みの対象となるバンクを時系列に並べて示すとともに、書込みの周期をカッコ内に示す。顔検出処理630、顔属性検出処理640および個人識別処理650では、各処理に用いられているバンクを時系列に並べて示す。なお、顔検出処理630、顔属性検出処理640および個人識別処理650で示すバンク名および周期は、バンク書込処理620で示すバンク名および周期に対応する。また、各バンクの書込禁止フラグ660、670、680および690は、各フラグに設定されるオンまたはオフの関係を示すものである。
【0091】
例えば、顔検出処理630では、バンク0(511)乃至3(514)のうち、直前に書込み処理がされたバンクに記憶されている1組の画像群を読出し、この1組の画像群に含まれる画像を用いて顔検出処理が行われる。すなわち、フレームレートに従って、一定時間毎に更新されるバンクのうち、最新の1フレームに関する画像が記憶されているバンクを用いて顔検出処理が行われる。
【0092】
ここで、顔検出処理630では、処理の対象となる画像の中から様々なサイズ(面積)の顔を検出するために画面全体を繰り返し探索する必要がある。このため、一般的には数フレーム(例えば、4フレーム)もの処理時間を要する。このように、顔検出処理630では、数フレームもの処理時間を要するため、この顔検出処理の間、顔検出処理の対象となっているバンクに対しては上書きを禁止する。すなわち、顔検出処理の対象となっているバンクについては、バンク0の書込禁止フラグ660、…、バンク3の書込禁止フラグ690に示すように、書込禁止フラグがオンされる。例えば、顔検出処理630でバンク0(0)を用いた処理が行われている場合には、バンク0の書込禁止フラグ660に示すように、バンク0(511)の書込禁止フラグがオンされる。なお、これらの処理時間の長さは、探索パラメータの設定によっても異なる。このように、解像度変換後の撮像画像はフレーム毎に全てバンクに書き込まれるが、顔検出処理630はバンク書込レート(バンク更新レート)よりも遅い場合が多いため、顔検出処理630に用いられる画像は、数フレームに1つとなる。
【0093】
また、顔属性検出処理640および個人識別処理650は、顔検出処理630の処理結果を利用し、各バンクに記憶されている画像の中の顔領域のみを処理の対象とすればよい。このため、各バンクの書込処理の更新レートよりも速く処理を終了する(すなわち、1フレーム以内に処理を終了する)ことができる可能性が高い。このため、顔属性検出処理640および個人識別処理650の処理の間、処理の対象となっているバンクに対しては上書きを禁止する必要がない。そこで、顔属性検出処理640および個人識別処理650の処理の間であっても、処理の対象となっているバンクの書込禁止フラグはオフの状態とする。
【0094】
なお、顔属性検出処理640および個人識別処理650を比較した場合では、個人識別処理650の方が顔属性検出処理640よりも処理時間が比較的長くなる傾向にある。これは、個人識別処理650では、同一人物であっても、表情、髪型、光の当たり方、メガネの有無や種類、時間経過による顔の変化等のように、個人を特定する妨げになる要素が多いためである。
【0095】
また、顔属性検出処理640および個人識別処理650のように、1フレーム以内で処理を終了する場合には、処理の対象となる画像は毎フレーム更新されていることが望ましく、それぞれ最新の1フレームに係る画像を選んで処理を行う。すなわち、図11に示すように、顔属性検出処理640および個人識別処理650では、直前に書込みが行われたバンクに記憶されている画像を用いて各処理を行う。
【0096】
ここで、バンク1(1)に記憶されている画像について、顔属性検出処理640および個人識別処理650のそれぞれが行う場合には、バンク0(0)について行われた顔検出処理630が最新の処理結果である。このため、次のバンク1(1)について顔検出処理630が終了するまでの間は、バンク0(0)についての処理結果を用いた顔属性検出処理640および個人識別処理650が行われる。具体的には、バンク1(1)、バンク2(1)、バンク3(1)、バンク0(2)に記憶されている各画像について行われる顔属性検出処理640および個人識別処理650に、バンク0(0)についての処理結果が用いられる。
【0097】
このようにする場合には、顔属性検出処理640および個人識別処理650の各処理に用いられる画像と、使用する顔検出結果との間に時間差が生じることがある。具体的には、例えば、バンク1(1)、バンク2(1)、バンク3(1)、バンク0(2)に記憶されている各画像について顔属性検出処理640および個人識別処理650を行う場合には、バンク0(0)についての処理結果を用いて行うため、時間差が生じている。そこで、顔属性検出処理640および個人識別処理650を行う場合には、その時間差を考慮して、処理の対象となるバンクに記憶されている画像から顔の周辺を大きめに切り出すことにより、画像と顔検出結果とを高い精度で対応させることができる。例えば、毎秒30〜60フレームの画像で、数フレームの間に顔の位置が大きく移動するケースは起こりにくいと想定すれば、顔属性検出処理640および個人識別処理650に用いられる画像と顔検出結果が同時刻のものでなくても、その影響は少ないと言える。
【0098】
ここで、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理のそれぞれの結果データは、どの時刻のバンクの画像に基づいて出力されたものであるかを制御部110が把握する。そして、顔検出処理の結果を、その直後の顔属性検出処理および個人識別処理に利用するとともに、顔属性検出処理の結果を、その直後の個人識別処理に利用することができる。これにより、各処理の結果データの時間的な対応が明確になるとともに、精度の高い結果データを得ることが可能となる。
【0099】
次に、バンク書込処理620について説明する。バンク書込処理620における書込みは、図8および図9に示すように、基本的には、バンク0→バンク1→バンク2→バンク3→バンク0→…のようにリング状に行われる。
【0100】
ここで、顔検出処理630では、バンク0の0番目(図11では、「バンク0(0)」で示す)に書込みが行われた各画像を4フレームに亘って読み出して顔検出処理が行われる。このため、顔検出処理630における「バンク0(0)」の区間では、バンク0の上書きを禁止するため、バンク0の書込禁止フラグ660がオンされている。また、この区間において、バンク3(0)の次に書込みが行われるバンクは、バンク0ではなく、バンク1となる(図11では、「バンク1(1)」で示す)。同様に、顔検出処理630において、バンク1(1)に記憶されている画像を用いた顔検出処理が行われている区間では、バンク1の書込禁止フラグ670がオンされている。このため、この区間において、バンク0(2)の次に書込みが行われるバンクは、バンク1ではなく、バンク2となる(図11では、「バンク2(2)」で示す)。以降も同様にバンク書込処理が行われる。
【0101】
なお、図11では、各処理と、各処理に用いられるバンクとの関係を下側への矢印で示す。また、各バンクに対応する書込禁止フラグ660、670、680、690と、このフラグにより次に書込みが行われたバンクとの関係を上側への矢印で示す。
【0102】
また、図11に示す例では、個人識別処理650が1フレーム毎に1回実行され、顔属性検出処理640が1フレームに数回実行される場合を想定している。このように、各処理の処理時間が異なり、各処理に用いられる画像の更新レートに大きな差があっても、本発明の実施の形態のように、共有化された複数のバンクを用いて、その書込みおよび読出しの制御を関連付けて管理することができる。これにより、各処理の処理対象となる画像を最小限の容量とすることができ、各処理部から画像メモリ500へのアクセス量を抑えることができる。また、顔検出処理630、顔属性検出処理640および個人識別処理650の各処理の対象となった画像と結果データとを把握することにより、精度の高い検出動作を実現することができる。
【0103】
次に、本発明の実施の形態における撮像装置100の動作について図面を参照して説明する。
【0104】
図12は、本発明の実施の形態における撮像装置100による解像度変換画像書込処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、画像メモリ500に4つのバンク0(511)乃至3(514)を設け、原則としてリング状に順次書込みが行われる場合を例にして説明する。ここで、書込禁止フラグがオンされているバンクについては、書込みを行わず、リング状の次のバンク(書込禁止フラグがオフされているバンク)に書込みが行われる。
【0105】
最初に、変数iが「0」に初期化される(ステップS901)。カメラ信号処理部123により撮像画像が生成される(ステップS902)。続いて、バンクiの書込禁止フラグがオンであるか否かが判断される(ステップS903)。バンクiの書込禁止フラグがオンでない場合には(ステップS903)、解像度変換部130が、生成された撮像画像を異なる複数の解像度の画像に変換する(ステップS904)。続いて、変換された複数の解像度の画像が1組の画像群としてバンクiに書き込まれる(ステップS905)。
【0106】
一方、バンクiの書込禁止フラグがオンである場合には(ステップS903)、「i=3」であるか否かが判断される(ステップS906)。「i=3」でない場合には(ステップS906)、変数iに「1」が加算され(ステップS907)、ステップS903に戻る。一方、「i=3」である場合には(ステップS906)、変数iが「0」に初期化され(ステップS908)、ステップS903に戻る。ここで、バンク0(511)乃至3(514)のうち、書込禁止フラグがオンであるバンクは顔検出処理で用いられている1つのバンクのみであるため、変数iを次に進めることにより必ず書込み許可状態のバンクとなる。
【0107】
また、1組の画像群がバンクiに書き込まれた後に(ステップS905)、解像度変換画像書込処理の終了指示がされたか否かが判断される(ステップS909)。解像度変換画像書込処理の終了指示がされた場合には(ステップS909)、解像度変換画像書込処理の動作を終了する。解像度変換画像書込処理の終了指示がされていない場合には(ステップS909)、「i=3」であるか否かが判断される(ステップS910)。「i=3」でない場合には(ステップS910)、変数iに「1」が加算され(ステップS911)、ステップS902に戻る。一方、「i=3」である場合には(ステップS910)、変数iが「0」に初期化され(ステップS912)、ステップS902に戻る。
【0108】
図12では、画像メモリ500に4つのバンク0(511)乃至3(514)を設けた場合を一例として示すが、顔検出処理、顔属性検出処理、個人識別処理のそれぞれの読出バンクの並列条件に応じて、バンク数を増減するようにしてもよい。
【0109】
図13は、本発明の実施の形態における撮像装置100による顔検出処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、画像メモリ500に4つのバンク0(511)乃至3(514)を設け、顔検出処理の対象となっている画像が記憶されているバンクの書込禁止フラグをオンする例について説明する。
【0110】
最初に、顔検出処理に用いられる画像として、直前に書込み処理がされたバンクが選択される(ステップS921)。続いて、選択されたバンクの書込禁止フラグがオンされる(ステップS922)。すなわち、選択されたバンクが書込禁止状態とされる。続いて、選択されたバンクから画像が読み出され(ステップS923)、読み出された画像について顔検出処理が行われる(ステップS924)。続いて、顔検出処理が終了したか否かが判断される(ステップS925)。顔検出処理が終了していない場合には(ステップS925)、ステップS923に戻る。
【0111】
顔検出処理が終了した場合には(ステップS925)、選択されたバンクから読み出された画像についての顔検出結果が、制御部110、顔属性検出部300および個人識別部400に出力される(ステップS926)。続いて、選択されたバンクの書込禁止フラグがオフされる(ステップS927)。すなわち、選択されたバンクが書込みを許可状態とされる。
【0112】
続いて、顔検出処理の終了指示がされたか否かが判断され(ステップS928)。顔検出処理の終了指示がされた場合には(ステップS928)、顔検出処理の動作を終了する。顔検出処理の終了指示がされない場合には(ステップS928)、ステップS921に戻る。
【0113】
図14は、本発明の実施の形態における撮像装置100による顔属性検出処理の処理手順を示すフローチャートである。ここで、顔検出処理は数フレームの処理時間を要するのに対し、顔属性検出処理は処理時間が比較的短く、1フレーム内に1回または複数回の処理を行うことができる。そこで、図14に示す処理手順では、1フレームで1周する場合を例に示す。
【0114】
最初に、顔属性検出処理に用いられる画像として、直前に書込み処理がされたバンクが選択される(ステップS931)。続いて、顔検出部200から出力された顔検出結果で最新のものが取得される(ステップS932)。ここで、選択されたバンクに記憶される画像と、取得された顔検出結果に係る画像とは同時刻(同一フレーム)でないが、時間差が最小となる組合せとなる。例えば、顔検出結果から、最新のバンクの画像まで何フレームの時間経過があるかを制御部110が管理することができるため、画像の中での顔座標や顔サイズ、顔の向きについて多少の時間変化があることを考慮することができる。
【0115】
続いて、取得された顔検出結果に含まれる顔の位置(顔座標)および大きさに基づいて、選択されたバンクに記憶されている画像から顔の領域(顔画像)が切り出されて読み出され(ステップS933)、読み出された顔画像について顔属性検出処理が行われる(ステップS934)。続いて、顔属性検出処理が終了したか否かが判断される(ステップS935)。顔属性検出処理が終了していない場合には(ステップS935)、ステップS933に戻る。
【0116】
顔属性検出処理が終了した場合には(ステップS935)、読み出された顔画像についての顔属性検出結果が、制御部110、顔属性検出結果メモリ301および個人識別部400に出力される(ステップS936)。続いて、取得された顔検出結果に他の顔が存在するか否かが判断される(ステップS937)。すなわち、顔属性検出処理が終了した顔以外の他の顔が存在するか否かが判断される。そして、取得された顔検出結果に含まれる全ての顔について、顔属性検出処理が行われる。
【0117】
続いて、顔属性検出処理の終了指示がされたか否かが判断され(ステップS938)。顔属性検出処理の終了指示がされた場合には(ステップS938)、顔属性検出処理の動作を終了する。顔属性検出処理の終了指示がされない場合には(ステップS938)、ステップS931に戻る。すなわち、取得された顔検出結果に含まれる全ての顔について、顔属性検出処理が終了した場合には、ステップS931に戻り、フレームの区切りを待つことになる。
【0118】
図15は、本発明の実施の形態における撮像装置100による個人識別処理の処理手順を示すフローチャートである。ここで、顔検出処理は数フレームの処理時間を要するのに対し、個人識別処理は処理時間が比較的短く、1フレーム内に1回または複数回の処理を行うことができる。そこで、図15に示す処理手順では、1フレームで1周する場合を例に示す。
【0119】
最初に、顔属性検出処理に用いられる画像として、直前に書込み処理がされたバンクが選択される(ステップS941)。続いて、顔検出部200から出力された顔検出結果で最新のものが取得される(ステップS942)。ここで、選択されたバンクに記憶される画像と、取得された顔検出結果に係る画像とは同時刻(同一フレーム)でないが、時間差が最小となる組合せとなる。例えば、顔検出結果から、最新のバンクの画像まで何フレームの時間経過があるかを制御部110が管理することができるため、画像の中での顔座標や顔サイズ、顔の向きについて多少の時間変化があることを考慮することができる。
【0120】
続いて、顔属性検出部300から出力された顔属性検出結果で最新のものが取得される(ステップS943)。続いて、取得された顔検出結果に含まれる顔の位置(顔座標)および大きさに基づいて、選択されたバンクに記憶されている画像から顔の領域(顔画像)が切り出されて読み出され(ステップS944)、読み出された顔画像について、取得された顔属性検出結果を用いて個人識別処理が行われる(ステップS945)。なお、顔特徴量メモリ401に複数の特定人物が登録されている場合において、取得された顔検出結果に含まれる顔が複数存在する場合には、その組合せを変えながら、類似度の算出が繰り返し行われる。続いて、個人識別処理が終了したか否かが判断される(ステップS946)。個人識別処理が終了していない場合には(ステップS946)、ステップS944に戻る。
【0121】
個人識別処理が終了した場合には(ステップS946)、読み出された顔画像についての個人識別結果が、制御部110に出力される(ステップS947)。続いて、取得された顔検出結果に他の顔が存在するか否かが判断される(ステップS948)。すなわち、個人識別処理が終了した顔以外の他の顔が存在するか否かが判断される。そして、取得された顔検出結果に含まれる全ての顔について、個人識別処理が行われる。
【0122】
続いて、個人識別処理の終了指示がされたか否かが判断され(ステップS949)。個人識別処理の終了指示がされた場合には(ステップS949)、個人識別処理の動作を終了する。個人識別処理の終了指示がされない場合には(ステップS949)、ステップS941に戻る。すなわち、取得された顔検出結果に含まれる全ての顔について、個人識別処理が終了した場合には、ステップS941に戻り、フレームの区切りを待つことになる。
【0123】
以上では、画像メモリ500に4つのバンク(バンク0(510)乃至バンク3(540))を設けた例について説明したが、以下では、画像メモリ500に3つのバンク(バンク0(710)乃至バンク2(730))を設けた例について説明する。
【0124】
図16は、本発明の実施の形態における画像メモリ500に記憶されている内容を概略的に示す図である。図16(a)には、画像メモリ500におけるバンク0(710)乃至バンク2(730)を示し、図16(b)には、バンク0(710)の基本構造の一例を示す図である。なお、図16に示す例は、バンクの数が異なる点以外は、図5に示す例と同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
【0125】
次に、画像メモリ500におけるバンク0(710)乃至2(730)の書込みおよび読出しを行う場合について図面を参照して詳細に説明する。
【0126】
図17は、本発明の実施の形態における画像メモリ500における各バンクのバンク書込処理と、各バンクを用いて行われる顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理とにおけるタイミングチャートを示す図である。なお、図17に示す例は、顔検出処理830の処理時間が長くなるとともに、バンク数が減った点以外は、図11に示す例と同様である。このため、図11に示す例と異なる点を中心に説明し、その他の点については、ここでの詳細な説明を省略する。
【0127】
図17では、顔検出処理830の処理時間として、5フレームを要する場合を示す。また、顔検出処理の間は、顔検出処理の対象となっているバンクに対しては上書きが禁止される。このため、顔検出処理の対象となっているバンク以外の2つのバンクは、顔属性検出処理840および個人識別処理850の処理対象となるバンクと、書込処理の対象となるバンクの何れかとなる。このように、画像メモリ500に3つのバンクを設ける場合でも、フレームの欠落を防止することができる。このように顔検出処理の処理時間が5フレームに亘る場合でも、限られたバンク数の画像を、顔属性検出処理や個人識別処理と共有することが可能となる。なお、図11および図17では、顔検出処理に用いられた各画像と、顔属性検出処理および個人識別処理に用いられた各画像とが異なる時刻の画像である場合を例にして示すが、顔検出処理に用いられた各画像と同時刻の画像を、顔属性検出処理および個人識別処理で用いるようにしてもよい。
【0128】
以上で示したように、本発明の実施の形態によれば、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理に用いられる画像を共有化することができ、各処理に最適な周期で最適な解像度の画像を、最適の更新レートで使用することができる。
【0129】
また、各処理を行っている間は、共有されているバンクの画像であっても、上書きを回避することができるため、数フレームに亘る処理も可能である。
【0130】
また、処理中の画像の上書きを回避しつつも、バンクの画像は毎フレーム、画像メモリ500に書込むことが可能であるため、フレームの欠落を防止することができる。また、用途毎にバンクの画像を記憶する必要がないため、バンクの画像の書込みアドレスが必ず1通りに限定され、同一画像を複数のアドレスへ書き込まなくてもよい。
【0131】
また、各処理に用いられる画像を共有化することにより、画像メモリ500上での画像の記憶容量を抑えることができ、メモリバス190へのアクセス量を最小限に低減させることができる。これにより、消費電力を低減させることができるとともに、処理の高速化することができる。
【0132】
また、顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理の各処理の結果データが、何れの撮像画像(生成された時刻)から得られたものであるのかを示す関連性を明確にすることができる。
【0133】
また、顔検出結果を、顔属性検出処理および個人識別処理に利用するとともに、顔属性検出結果を、個人識別処理に利用することにより、各処理をさらに高精度化するとともに、高速化することができる。
【0134】
また、複数のバンクで画像を管理することにより、あるバンクを読み出している間に、別のバンクに書込む(更新する)ことができるため、各処理に最適な周期で書込みアクセス(画像の更新)をすることができる。また、読み出しアドレスと書込みアドレスの交差を回避しながら、常に最新のフレームを読み出して使用することができる。
【0135】
また、常に最新のフレームを使用することにより、被写体の動きやカメラの動きを伴った動画像であっても、人の顔に対して十分に高い追従性を保つことができる。これにより、顔属性検出処理や個人識別処理の結果について、リアルタイム性を高めることができる。
【0136】
また、表示画像に各処理の結果データを重畳してユーザインターフェイスに利用する場合や、各処理の結果データをAF、AE、AWB、ストロボ制御、オートズーム、肌色補正等、各種カメラ制御に利用する場合にも、撮像画像に対しての結果データの時間差を最小限に抑えることができる。これにより、レスポンス性や追従性を高めることができる。
【0137】
また、本発明の実施の形態では、対象物として人物の顔を例にして説明したが、犬や猫等の他の動物、車等の対象物とする場合についても本発明の実施の形態を適用することができる。また、本発明の実施の形態では、画像解析処理として、顔検出処理等を例にして説明したが、画像について他の解析処理を複数行う画像処理装置に本発明の実施の形態を適用することができる。この場合に、他の解析処理の処理時間が1フレームを超える場合には、その処理に用いられているバンクの書込禁止フラグがオンされる。
【0138】
なお、本発明の実施の形態では、撮像画像を生成する撮像部(イメージセンサ122、カメラ信号処理部123)を備える撮像装置を例にして説明したが、撮像部を具備しない画像処理装置についても本発明の実施の形態を適用することができる。例えば、入力端子または記録媒体取付部を備えた画像処理装置に、その入力端子または記録媒体から画像を入力し、この入力された画像について、顔検出処理、顔属性検出処理、個人識別処理の画像解析処理を行う場合に、本発明の実施の形態を適用することができる。
【0139】
また、静止画および動画を撮像するカムコーダ(camcorder:camera and recorder)や撮像機能を備える携帯電話機の各種の撮像装置に本発明の実施の形態を適用することができる。
【0140】
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、上述したように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
【0141】
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード(memory card)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等の記録媒体を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本発明の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における顔検出部200の機能構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における顔属性検出部300の機能構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態における個人識別部400の機能構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態における画像メモリ500に記憶されている内容を概略的に示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400における各処理に用いられるテンプレートの顔サイズを模式的に示す図である。
【図7】本発明の実施の形態における解像度変換部130により解像度が変換された画像を画像メモリ500に記憶する場合における記憶方法を模式的に示す図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるカメラ信号処理部123から出力された撮像画像A(561)乃至D(564)をバンク0(510)乃至バンク3(540)に記憶する場合を模式的に示す図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるカメラ信号処理部123から出力された撮像画像E(565)をバンク0(510)乃至バンク3(540)に記憶する場合を模式的に示す図である。
【図10】本発明の実施の形態における顔検出部200、顔属性検出部300および個人識別部400における各処理に用いられる画像を画像メモリ500から取得する取得方法を概略的に示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における画像メモリ500における各バンクのバンク書込処理と、各バンクを用いて行われる顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理とにおけるタイミングチャートを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態における撮像装置100による解像度変換画像書込処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態における撮像装置100による顔検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態における撮像装置100による顔属性検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態における撮像装置100による個人識別処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態における画像メモリ500に記憶されている内容を概略的に示す図である。
【図17】本発明の実施の形態における画像メモリ500における各バンクのバンク書込処理と、各バンクを用いて行われる顔検出処理、顔属性検出処理および個人識別処理とにおけるタイミングチャートを示す図である。
【符号の説明】
【0143】
100 撮像装置
110 制御部
121 レンズ群
122 イメージセンサ
123 カメラ信号処理部
130 解像度変換部
140 画像圧縮伸張部
150 表示部
160 操作受付部
170 画像記憶媒体
180 不揮発性記憶媒体
190 メモリバス
200 顔検出部
210 顔検出制御部
220 画像取得部
230 画像拡大縮小部
240 画像保持部
250 基準顔データ保持部
260 判定部
270 顔検出結果出力部
300 顔属性検出部
301 顔属性検出結果メモリ
310 顔属性検出制御部
320 顔画像取得部
330 画像保持部
340 正規化部
350 顔画像出力部
360 顔属性判定基準データ保持部
370 顔属性判定部
380 顔属性検出結果出力部
400 個人識別部
401 顔特徴量メモリ
410 個人識別制御部
420 顔画像取得部
430 正規化部
440 顔特徴量抽出部
450 類似度算出部
460 算出結果出力部
470 顔特徴量登録部
500 画像メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して撮像画像を生成する撮像部と、
前記撮像画像を複数の異なる解像度の画像に変換する解像度変換部と、
前記変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として記憶する画像記憶部と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて前記撮像画像を解析する処理である第一画像解析処理を行う第一画像解析処理部と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの前記複数の画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて前記撮像画像を解析する処理であって前記第一画像解析処理とは異なる処理である第二画像解析処理を行う第二画像解析処理部と
を具備する撮像装置。
【請求項2】
前記撮像部は、所定のフレームレートで前記撮像画像を順次生成し、
前記画像記憶部は、前記1組の画像群の書込みまたは読出しを行う際の単位となるバンクを複数備え、
前記複数のバンクのそれぞれに前記1組の画像群を前記撮像画像毎に順次書込む制御を行う制御部をさらに具備し、
前記第一画像解析処理部は、前記複数のバンクのうち前記第一画像解析処理の前記撮像画像毎の処理開始直前に書込みが行われたバンクに記憶されている画像群に含まれる画像を用いて前記第一画像解析処理を行い、
前記第二画像解析処理部は、前記複数のバンクのうち前記第二画像解析処理の前記撮像画像毎の処理開始直前に書込みが行われたバンクに記憶されている画像群に含まれる画像を用いて前記第二画像解析処理を行う
請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像記憶部は、前記バンクへの書込禁止を設定する書込禁止フラグを前記バンク毎に備え、
前記第一画像解析処理部は、前記第一画像解析処理に用いられている画像が記憶されているバンクに対応する書込禁止フラグに書込禁止を設定し、
前記制御部は、所定の順序に従って前記複数のバンクのそれぞれに前記1組の画像群を前記撮像画像毎に順次書込む制御を行い、書込み対象となる前記バンクに対応する書込禁止フラグに書込禁止が設定されている場合には前記所定の順序における前記書込み対象となるバンクの次の順序の前記バンクに前記1組の画像群を書込む制御を行う
請求項2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第一画像解析処理部は、前記撮像画像に含まれる対象物を検出する対象物検出処理を前記第一画像解析処理として行い、
前記第二画像解析処理部は、前記検出された対象物の属性を検出する対象物属性検出処理を前記第二画像解析処理として行う
請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
前記対象物検出処理に用いられる画像のうちの少なくとも1つは、前記対象物属性検出処理に用いられる各画像よりも解像度が低い画像である請求項4記載の撮像装置。
【請求項6】
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの前記対象物検出処理に用いられる画像の組合せおよび前記対象物属性検出処理に用いられる画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて前記検出された対象物が特定の対象物であるか否かを識別する特定対象物識別処理を行う特定対象物識別部をさらに具備し、
前記対象物属性検出処理に用いられる画像のうちの少なくとも1つは、前記特定対象物識別処理に用いられる各画像よりも解像度が低い画像である
請求項4記載の撮像装置。
【請求項7】
前記対象物は、人物の顔である請求項4記載の撮像装置。
【請求項8】
前記第一画像解析処理部は、前記撮像画像に含まれる対象物を検出する対象物検出処理を前記第一画像解析処理として行い、
前記第二画像解析処理部は、前記検出された対象物が特定の対象物であるか否かを識別する特定対象物識別処理を前記第二画像解析処理として行う
請求項1記載の撮像装置。
【請求項9】
画像を入力する画像入力部と、
前記入力された画像を複数の異なる解像度の画像に変換する解像度変換部と、
前記変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として記憶する画像記憶部と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて前記入力された画像を解析する処理である第一画像解析処理を行う第一画像解析処理部と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの前記複数の画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて前記入力された画像を解析する処理であって前記第一画像解析処理とは異なる処理である第二画像解析処理を行う第二画像解析処理部と
を具備する画像処理装置。
【請求項10】
被写体を撮像して撮像画像を生成する撮像手順と、
前記撮像画像を複数の異なる解像度の画像に変換する解像度変換手順と、
前記変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として画像記憶部に記憶する画像記憶手順と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて前記撮像画像を解析する処理である第一画像解析処理を行う第一画像解析処理手順と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの前記複数の画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて前記撮像画像を解析する処理であって前記第一画像解析処理とは異なる処理である第二画像解析処理を行う第二画像解析処理手順と
を具備する撮像装置における画像解析方法。
【請求項11】
被写体を撮像して撮像画像を生成する撮像手順と、
前記撮像画像を複数の異なる解像度の画像に変換する解像度変換手順と、
前記変換された複数の異なる解像度の画像を1組の画像群として画像記憶部に記憶する画像記憶手順と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの複数の画像の組合せを用いて前記撮像画像を解析する処理である第一画像解析処理を行う第一画像解析処理手順と、
前記1組の画像群に含まれる画像のうちの前記複数の画像の組合せとは異なる複数の画像の組合せを用いて前記撮像画像を解析する処理であって前記第一画像解析処理とは異なる処理である第二画像解析処理を行う第二画像解析処理手順と
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2009−252118(P2009−252118A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−101947(P2008−101947)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】