撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器
【課題】複数の配線基板のそれぞれを再利用することのできる撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器を提供することを課題とする。
【解決手段】重なり合う配線基板60,61は、対向面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、ハウジング2の挿入口に配線基板60,61を挿入した状態で、配線基板60,61の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段26で配線基板60,61の最上面と最下面を挟持して、配線基板60,61の電極部同士を接触させて電気的に接続する。
【解決手段】重なり合う配線基板60,61は、対向面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、ハウジング2の挿入口に配線基板60,61を挿入した状態で、配線基板60,61の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段26で配線基板60,61の最上面と最下面を挟持して、配線基板60,61の電極部同士を接触させて電気的に接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ、携帯電話等の携帯電子機器に用いる撮像装置及びこの当該携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被写体を撮影し、静止画や動画等の画像データを取り込むことができる携帯電子機器(例えば、デジタルカメラや携帯電話等)が普及している。
【0003】
かかる携帯電子機器における撮像装置は、撮像素子が実装された配線基板と、各種制御(撮像した情報を電子データに変換する制御や、撮像した情報を転送する制御等)を行うための制御用の配線基板とを少なくとも備えている。
【0004】
また、前記撮像装置は、携帯電子機器の小型化を図るために、前記複数の配線基板が重なり合わされて配置された状態で電気的に接続されている。そして、前記撮像装置は、複数の配線基板同士の接続強度を十分に確保するために、隣り合う配線基板同士が接着手段(基本として例えば、接着剤)によって強固に接着された状態になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−96797号公報
【特許文献2】特開2003−273491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記撮像装置は、複数の配線基板の局所的な部分に不具合が発生した場合、複数の配線基板を個々の配線基板に分解する必要があるが、上述のように、複数の配線基板が接着部材で強固に接着されているため、複数の配線基板を個々の配線基板に分解することが困難であるうえに、複数の配線基板を個々の配線基板に分解できたとしても、該配線基板を損傷させてしまうことがあった。
【0007】
そのため、前記撮像装置は、配線基板の局所的な部分に不具合が発生した場合でも、配線基板の全てを新たな配線基板に交換する必要があった。また、これに伴い、配線基板に設けられた撮像素子等の高価な素子についても当然に、不具合が発生しているか否かに関わらず、配線基板と共に新たな素子に交換されていた。
【0008】
そのため、前記撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器には、不具合を解消するために必要以上にコストを費やさなければならないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、複数の配線基板のそれぞれを再利用することのできる撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するためになされたもので、重なり合う複数の配線基板と、レンズ鏡筒が一体化され又はレンズ鏡筒が取付けられ、前記複数の配線基板をレンズの光軸に対して直交するように挿入する挿入口、及び該挿入口に挿入された前記複数の配線基板の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段を有するハウジングとを備え、前記複数の配線基板は、少なくとも隣り合う配線基板と対向する面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、前記ハウジングの挿入口に前記複数の配線基板を挿入した状態で、挟持手段で前記複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することにより、隣り合う配線基板の電極部同士を接触させて電気的に接続することを特徴とする。
【0011】
かかる構成の撮像装置によれば、挟持手段が挿入口から挿入された複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することによって、複数の配線基板が隣り合う配線基板の電極部同士を接触させた状態で固定することができる。そのため、本発明に係る撮像装置は、隣り合う配線基板同士を接着することなく電気的に接続した状態で固定することができる。
【0012】
また、本発明に係る撮像装置は、複数の配線基板をハウジングから取り出すことで、配線基板同士の固定を解除することができるため、複数の配線基板を容易に、且つ損傷することなく個々の配線基板に分解することができる。
【0013】
これにより、本発明に係る撮像装置は、複数の配線基板のうちの局所的な部分に不具合が発生した場合でも、不具合が発生した配線基板のみを交換することができるため、正常な配線基板については再利用することができる。
【0014】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記複数の配線基板のうち、前記レンズ鏡筒に最も近い配線基板、又は該配線基板の次に前記レンズ鏡筒に近い配線基板のいずれかには、撮像素子を設けることが好ましい。このようにすれば、撮像素子が最上面付近に位置にしているため、複数の配線基板をハウジングから取り出すことで、該撮像装置の保守作業を容易に行うことができる。
【0015】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段は、挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えていてもよい。このようにすれば、ハウジングに挿入された複数の配線基板は、押圧部によって下面ガイド部に向けて押圧されるとともに、下面ガイド部によってレンズの光軸方向における位置決めが行なわれる。すなわち、複数の配線基板は、ハウジングへの出し入れを繰り返し行なっても、下面ガイド部を基準としてレンズの光軸方向における位置決めが行なわれるため、レンズ鏡筒との間隔を一定に保つことができる。
【0016】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最上面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う上面ガイド部と、前記複数の配線基板の最下面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されていてもよい。このようにすれば、ハウジングに挿入された複数の配線基板は、押圧部によって上面ガイド部に向けて押圧されるとともに、上面ガイド部によってレンズの光軸方向における位置決めが行なわれる。すなわち、複数の配線基板は、ハウジングへの出し入れを繰り返し行なっても、上面ガイド部を基準としてレンズの光軸方向における位置決めが行なわれるため、レンズ鏡筒との間隔を一定に保つことができる。
【0017】
また、本発明に係る撮像装置においては、複数の配線基板の最上面に撮像素子を設け、前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面に替えて、撮像素子の上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されていてもよい。このようにすれば、撮像素子を介してハウジングに挿入された複数の配線基板は、押圧部によって下面ガイド部に向けて押圧される。すなわち、複数の配線基板は、ハウジングへの出し入れを繰り返し行なっても、下面ガイド部を基準としてレンズの光軸方向における位置決めが行なわれるため、レンズ鏡筒との間隔を一定に保つことができる。しかも、撮像素子は、押圧部によって配線基板に押圧された状態になるため、該配線基板との接続を強固にすることができる。
【0018】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って面接触するように構成したものであってもよい。このようにすれば、押圧部は、配線基板と接触する部分が挿入方向に沿って分布するように構成されているため、振動等の影響によって配線基板に歪が生じることを防ぐことができるため、電極部同士の接続を強固にすることができる。
【0019】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って点接触するように構成したものであってもよい。このようにすれば、複数の配線基板は、熱等の影響で膨張しても、押圧部との点接触している部分が挿入方向に沿って分布するように構成されているため、ハウジングから容易に取り出すことができる。
【0020】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記ハウジングは、前記複数の配線基板の一部の側面を当接する側面部と、該側面部に対向する位置に設けられ、前記一部の側面とは別の側面に部分的に付勢当接することにより、前記一部の側面を側面部に付勢当接する側面押圧部とを有するように構成してもよい。このようにすれば、複数の配線基板は、一部の側面が側面押圧部によってハウジングの側面部に当接されるため、レンズの光軸方向に直交する平面上における位置決めが行なわれる。そのため、かかる構成の撮像装置は、レンズの光軸と撮像素子の中心部とを容易に一致させることができる。また、かかる構成の撮像装置は、撮像素子の中心部がレンズの光軸からずれることを防ぐことができる。
【0021】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記複数の配線基板の重ね合わせられた電極部間の接触圧力が4.9N乃至19.6Nとなるように構成してもよい。このようにすれば、配線基板に設けられた電極部同士の接続を確実にすることができる。
【0022】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記複数の配線基板の重ね合わせられて互いに接触する電極部のうち、一方の電極部の表面積が他方の電極部の表面積よりも大きくなるように構成してもよい。このようにすれば、組立て誤差が生じたり、配線基板が熱膨張したりすることによって、一方又は他方の電極部の位置が所定の位置から変位しても、一方の電極部の表面積が他方の電極部の表面積よりも大きくなるように構成されているため、電極部同士を確実に接触させることができる。
【0023】
そして、本発明に係る携帯電子機器は、上記撮像装置を備えたことを特徴とする。これにより、複数の配線基板の局所的な部分に不具合が発生したとしても、配線基板を損傷することなく個々の配線基板に分解することができるため、不具合が発生していない配線基板を再利用することができる。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明の撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器によれば、前記配線基板のそれぞれを再利用することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置を示す斜視図
【図2】同実施形態に係る撮像装置を斜め下方から見た斜視図
【図3】同実施形態に係る撮像装置を示す平面図
【図4】図3におけるA−A線断面を示す断面図
【図5】同実施形態に係る撮像装置の上側配線基板を示し、(a)はその平面図、(b)は下面図
【図6】同実施形態に係る撮像装置の下側配線基板を示し、(a)はその平面図、(b)は下面図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0027】
本実施形態に係る撮像装置は、平面視した縦横サイズが5mm(厚みは5mm以下)〜10mm(厚みは10mm以下)であって、デジタルカメラや携帯電話等の携帯電子機器に組み込まれるものであり、図1から図4に示す如く、重なり合う複数の配線基板(以下、基板ユニットとする)6と、レンズ鏡筒5が一体化され又はレンズ鏡筒5が取付けられたハウジング2とを備えるものである。
【0028】
ハウジング2は、例えば、樹脂材で形成され、基板ユニット6を挿入可能なハウジング本体20と、該ハウジング本体20に挿入された基板ユニット6を挟持するための挟持手段26とを備えている。また、ハウジング2は、挿入された基板ユニット6の光軸方向に直交する方向における位置決めを行うための側面押圧部27を備えている。
【0029】
なお、レンズ鏡筒5は、例えば、樹脂材で形成され、上述のようにハウジング2に一体化されていても、ハウジング2と別体で構成されていてもよいが、本実施形態においては、レンズ鏡筒5がハウジング2に一体化されていることを前提として説明を行う。
【0030】
ハウジング本体20は、立方体状に形成され、挿入方向(基板ユニット6を挿入する方向)における一端面側(前面側)、及び光軸方向(レンズの光軸方向)における一端面側(下面側)が開口されている。すなわち、ハウジング本体20は、上面部21と、該上面部21の挿入方向と直交する方向における端部に連設された一対の側面部22a,22bと、該上面部21の挿入方向における一端部に連設された背面部23とを備えている。
【0031】
また、ハウジング本体20は、上面部21と側面部22a,22bとが形成する角部24,24のそれぞれの前面側に、後述する押圧部260を支持し、かつ基板ユニット6の最上面を案内するための一対の案内部材25,25を備えている。
【0032】
ハウジング本体20の上面部21は、一方の側面部22a側に穿設された貫通穴210と、他方の側面部22b側に形成された第一切欠部211とを有している。該貫通穴210は、前記挿入方向に沿って長手をなした矩形状に形成されている。また、第一切欠部211は、上面部21の他方の側面部22b側が、挿入方向に沿って長手をなした矩形状に切除されることによって形成されている。
【0033】
そして、上面部21は、レンズ鏡筒5を取付けるための挿着穴212(図4参照)が穿設されている。さらに、上面部21は、該挿着穴212を画定する部分に、後述するアウタホルダ52が一体的に取付けられている。
【0034】
他方の側面部22b(上面部21の第一切欠部211が形成されている端部に連設されている側面部22b)は、第二切欠部220が形成されている。該第二切欠部220は、側面部22bの上端側に前記挿入方向に沿って長手をなした矩形状に形成されている。また、第二切欠部220は、第一切欠部211と一体的になるように構成されている。そして、側面部22bは、側面押圧部27を取付けるための、取付凹部221が形成されている。該取付凹部221は、前記側面部22bに前記光軸方向に沿って形成された凹部によって構成されている。
【0035】
挟持手段26は、基板ユニット6の最上面を前記光軸方向に押圧するための押圧部260と、基板ユニット6の最下面をガイドし、且つ前記光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部261とを備えている。また、挟持手段26は、対向する電極部同士の接触圧力が4.9N〜19.6Nとなるように、押圧部260の押圧力が設定されている。
【0036】
なお、押圧部260の押圧力については、接触圧力が6.8N〜9.8Nとなるように設定されていることがより好ましい。
【0037】
押圧部260は、例えば、前記挿入方向に長手をなして形成され、一端が背面部23に設けられ、他端が前記案内部材25に設けられている。さらに、押圧部260は、一端部側、及び他端部側が屈曲し、前記挿入方向に沿って延びつつ、中心部と両端部とが光軸方向に対して異なる位置で直交する直線状で延びるように形成されている。これにより、押圧部260は、弾性を有し、基板ユニット6の最上面に対して前記挿入方向に沿って面接触できるように構成されている。
【0038】
また、本実施形態においては、押圧部260はハウジング本体20に一対設けられて一体形成されている。これに伴い、案内部材25についても、同様にハウジング本体20に一対設けられて一体形成されている。
【0039】
そして、本実施形態に係る一対の押圧部260、260は、側面部22a,22bの近傍にそれぞれ配置されている。さらに、側面部22a側に設けられた一方の押圧部260は、貫通穴210と光軸方向において同一直線上に位置するように配置される。すなわち、本実施形態に係る撮像装置1は、ハウジング本体20における、一方の押圧部260の上部と対向する部分と、その近傍の部分が開放された状態になっている(図3参照)。
【0040】
また、側面部22b側に設けられた他方の押圧部260は、第一切欠部211と光軸方向における同一直線上で、且つ第二切欠部220よりもハウジング本体20の内側となる位置に配置される。すなわち、本実施形態に係る撮像装置1は、ハウジング本体20における、他方の押圧部260の上部と対向する部分と、その近傍の部分が開放された状態になっている(図3参照)。
【0041】
ハウジング本体20の下面ガイド部261は、側面部22a,22bのそれぞれの下端部をハウジング2の内部に向けて折り曲げることによって形成されている。
【0042】
ハウジング本体20の側面押圧部27は、側面部22bに一体的に取付けられている。具体的には、側面押圧部27は、突片状に形成されている。そして、側面押圧部27は、基端部が取付凹部221に一体的に取付けられることにより、可撓性(弾性)を有する。また、側面押圧部27は、先端部にハウジング本体20の内面に向かって膨らむ突起部270が形成されている。
【0043】
レンズ鏡筒5は、図4に示す如く、後述する撮像素子600に被写体から発せられる光を導くためのレンズ50と、該レンズ50を保持するためのレンズホルダ51と、レンズホルダ51をハウジング2に固定するためのアウタホルダ52とを備えている。
【0044】
基板ユニット6は、基板の枚数を特に問うものではないが、本実施形態においては、撮像素子600が実装された上側配線基板60と、携帯電子機器の制御部と接続するためのコネクタ610が実装された下側配線基板61との二枚の基板を用いることを前提として説明する。
【0045】
上側配線基板60は、図5に示す如く、光軸方向における一方の面に撮像素子600が取付けられている。また、上側配線基板60は、他方の面に電極部601,…が設けられており、挿入方向に直交する方向における両端部側に、前記挿入方向に沿って複数設けられている。そして、上側配線基板60は、側面(ハウジング2に挿入したときに、ハウジング本体20の側面押圧部27の突起部270と接触することになる側面)に第一側面凹部602が設けられており、ハウジング2に挿入したときに、側面押圧部27の突起部270が嵌合する、つまり、側面押圧部27は、第一側面凹部602の台形状の傾斜面を押圧し、対向する位置にある側面部22aと背面部23に基板ユニット6を位置決めするように構成されている。なお、上側配線基板60については、撮像素子600のみが搭載されていることを前提として説明するが、その他の素子も搭載できることは言うまでもない。
【0046】
下側配線基板61は、図6に示す如く、光軸方向における一方の面に携帯電子機器等と電気的に接続可能なコネクタ610が取付けられている。また、前記下側配線基板61は、一方の面に電極部611,…が設けられている。そして、下側配線基板61は、一方の面に上側配線基板60の他方の面を重ねて配置したときに、電極部611,…が、上側配線基板60の電極部601,…と接触するように構成されている。そして、下側配線基板61は、側面(ハウジング2に挿入したときに、ハウジング本体20の側面押圧部27と接触することになる側面)に第二側面凹部612が設けられており、ハウジング2に挿入したときに、側面押圧部27の突起部270が嵌合するように構成されている。また、該第二側面凹部612は、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせることによって、第一側面凹部602と一体となり、一つの凹部を形成するように構成されている。
【0047】
なお、下側配線基板61についても、コネクタ610のみが搭載されていることを前提として説明するが、その他の素子も搭載できることは言うまでもない。
【0048】
本実施形態に係る撮像装置1についての説明は以上であり、続いて基板ユニット6の組付け作業、及び交換作業について説明する。
【0049】
まず、基板ユニット6のハウジング2への組付け作業について説明すると、上側配線基板60と下側配線基板61とが、互いの電極部601,…,611,…が設けられた側の面を対向するようにして重ね合わされる。これにより、上側配線基板60と下側配線基板61とは、図4に示す如く、電極部601,…,611,…を介して電気的に接続された状態になる。なお、本実施形態では、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせたものを基板ユニット6として以降説明を行う。
【0050】
そして、基板ユニット6は、前記挿入口からハウジング2の内部に挿入され、これに伴い、押圧部260によって最上面が最下面側に向けて押圧される。このとき、基板ユニット6は、最下面が下面ガイド部261によって支えられた状態になっているため、光軸方向において位置決めされた状態になる。
【0051】
さらに、ハウジング2に挿入された基板ユニット6は、図3に示すようにハウジング本体20の側面押圧部27によって第一側面凹部602、及び第二側面凹部612が押圧される。このとき、側面押圧部27は、対向する位置にある側面部22aと背面部23とが形成する角部に向けて基板ユニット6を押圧する。これにより、ハウジング2に挿入された基板ユニット6は、該角部を基準として(すなわち、側面部22aと背面部23の直交二面を基準として)、光軸方向に直交する方向において位置決めされた状態になる。
【0052】
本実施形態に係る撮像装置1は、以上のようにして、ハウジング2に基板ユニット6が組み付けられる。
【0053】
続いて、前記基板ユニット6の交換作業について説明する。なお、本実施形態では、交換作業の一例として、下側配線基板61の交換作業について説明する。
【0054】
本実施形態に係る基板ユニット6は、上述のように、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせているだけであるため、ハウジング2から引き抜くだけで上側配線基板60と下側配線基板61とを分解することができる。
【0055】
そして、下側配線基板61を新たなものに取り替え、再び構成した基板ユニット6をハウジング2に挿入することで下側配線基板61の交換作業が完了する。
【0056】
以上のように、本実施形態に係る撮像装置1は、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせた状態で上側配線基板60の上面と下側配線基板61の下面とを挟持手段26によって挟持しているため、上側配線基板60と下側配線基板61とを損傷させることなく個々に分解することができる。従って、本実施形態に係る撮像装置1は、少なくとも、ハウジング2内に挿入される基板ユニット6を構成する前記配線基板60,61のそれぞれを再利用することができるという優れた効果を奏し得る。なお、当然ではあるが、前記配線基板60,61以外に、不具合になった、レンズ50、レンズホルダ51、ハウジング本体20等の別体部品も交換可能である。
【0057】
また、挿入された上側配線基板60と下側配線基板61とは、挟持手段26によって光軸方向における位置が決定され、側面押圧部27によって光軸方向に直交する方向における位置が決定される。すなわち、撮像装置1は、上側配線基板60と下側配線基板61とをハウジング2に挿入するだけで、レンズ鏡筒5との位置合わせが完了する。
【0058】
尚、本発明の撮像装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を行うことは勿論である。
【0059】
上記実施形態では、ハウジング本体20に側面押圧部27、押圧部260等が樹脂材料を用いて一体成型されたもので説明したが、例えば、側面押圧部27、押圧部260等が樹脂材料又は金属材料等を用いて別体部品として接着、溶着等により設けてもよい。前記別体部品で構成すれば、ハウジング本体20の上面に貫通孔210、第一切欠部211及び第二切欠部220が不要となりハウジング本体20内部ごみ等の進入を抑制することができる。
【0060】
また、上記実施形態において、撮像素子は、上側配線基板60に設けていたが、これに限定されるものではなく、例えば、下側配線基板61に設けてもよい。なお、このようにする場合、例えば、上側配線基板60の撮像素子600と対向する部分に開口部を穿設する等して、撮像装置1とレンズ鏡筒5とが対向した状態になるようにしなければならない。
【0061】
また、上記実施形態において、挟持手段26は、基板ユニット6の最上面を押圧部260が押圧し、最下面を下面ガイド部261がガイドするように構成していたが、これに限定されるものではなく、例えば、基板ユニット6の最下面を押圧するように押圧部を構成し、最上面をガイドする上面ガイド部を設けるようにしてもよい。そして、下面ガイド部261は、例えば、ハウジング2の一対の側面部22a,22bを予め長くして、その下部側を熱カシメ等で変形させて形成することができる。この場合、熱カシメ等で下面ガイド部261の光軸方向の位置を調整できるので、例えば、前記配線基板60の厚み、又は前記配線基板60の枚数が変化しても、ある程度1つのハウジングで対応でき、ハウジングの共有化が可能になる。
【0062】
また、上記実施形態において、押圧部260は、基板ユニット6の最上面を押圧するように構成されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、撮像素子600を直接押圧するように構成してもよい。
【0063】
また、上記実施形態において、押圧部260は、基板ユニット6の最上面と面接触するように構成されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、前記基板ユニット6の最上面と挿入方向に沿って点接触するように構成してもよい。
【0064】
また、上記実施形態において、電極部601,…,611,…の大きさについては特に言及しなかったが、基板ユニット6の重ね合わせられて互いに接触する電極部601,…,611,…のうち、一方の電極部601,…の表面積が他方の電極部611,…の表面積よりも大きくなるように構成してもよい。なお、電極部611,…を電極部601,…より大きくしてもいいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明の撮像装置及びこれを備えた携帯電子機器は、重なり合う複数の配線基板と、レンズ鏡筒が一体化され又はレンズ鏡筒が取付けられ、前記複数の配線基板をレンズの光軸に対して直交するように挿入する挿入口、及び該挿入口に挿入された前記複数の配線基板の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段を有するハウジングとを備え、前記複数の配線基板は、少なくとも隣り合う配線基板と対向する面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、前記ハウジングの挿入口に前記複数の配線基板を挿入した状態で、挟持手段で前記複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することにより、隣り合う配線基板の電極部同士を接触させて電気的に接続することによって、前記配線基板のそれぞれを再利用することが必要な用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0066】
1 撮像装置
2 ハウジング
5 レンズ鏡筒
6 基板ユニット
22a,22b 側面部
23 背面部
26 挟持手段
27 側面押圧部
50 レンズ
60 上側配線基板
61 下側配線基板
260 押圧部
261 下面ガイド部
600 撮像素子
601 電極部
611 電極部
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ、携帯電話等の携帯電子機器に用いる撮像装置及びこの当該携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被写体を撮影し、静止画や動画等の画像データを取り込むことができる携帯電子機器(例えば、デジタルカメラや携帯電話等)が普及している。
【0003】
かかる携帯電子機器における撮像装置は、撮像素子が実装された配線基板と、各種制御(撮像した情報を電子データに変換する制御や、撮像した情報を転送する制御等)を行うための制御用の配線基板とを少なくとも備えている。
【0004】
また、前記撮像装置は、携帯電子機器の小型化を図るために、前記複数の配線基板が重なり合わされて配置された状態で電気的に接続されている。そして、前記撮像装置は、複数の配線基板同士の接続強度を十分に確保するために、隣り合う配線基板同士が接着手段(基本として例えば、接着剤)によって強固に接着された状態になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−96797号公報
【特許文献2】特開2003−273491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記撮像装置は、複数の配線基板の局所的な部分に不具合が発生した場合、複数の配線基板を個々の配線基板に分解する必要があるが、上述のように、複数の配線基板が接着部材で強固に接着されているため、複数の配線基板を個々の配線基板に分解することが困難であるうえに、複数の配線基板を個々の配線基板に分解できたとしても、該配線基板を損傷させてしまうことがあった。
【0007】
そのため、前記撮像装置は、配線基板の局所的な部分に不具合が発生した場合でも、配線基板の全てを新たな配線基板に交換する必要があった。また、これに伴い、配線基板に設けられた撮像素子等の高価な素子についても当然に、不具合が発生しているか否かに関わらず、配線基板と共に新たな素子に交換されていた。
【0008】
そのため、前記撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器には、不具合を解消するために必要以上にコストを費やさなければならないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、複数の配線基板のそれぞれを再利用することのできる撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するためになされたもので、重なり合う複数の配線基板と、レンズ鏡筒が一体化され又はレンズ鏡筒が取付けられ、前記複数の配線基板をレンズの光軸に対して直交するように挿入する挿入口、及び該挿入口に挿入された前記複数の配線基板の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段を有するハウジングとを備え、前記複数の配線基板は、少なくとも隣り合う配線基板と対向する面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、前記ハウジングの挿入口に前記複数の配線基板を挿入した状態で、挟持手段で前記複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することにより、隣り合う配線基板の電極部同士を接触させて電気的に接続することを特徴とする。
【0011】
かかる構成の撮像装置によれば、挟持手段が挿入口から挿入された複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することによって、複数の配線基板が隣り合う配線基板の電極部同士を接触させた状態で固定することができる。そのため、本発明に係る撮像装置は、隣り合う配線基板同士を接着することなく電気的に接続した状態で固定することができる。
【0012】
また、本発明に係る撮像装置は、複数の配線基板をハウジングから取り出すことで、配線基板同士の固定を解除することができるため、複数の配線基板を容易に、且つ損傷することなく個々の配線基板に分解することができる。
【0013】
これにより、本発明に係る撮像装置は、複数の配線基板のうちの局所的な部分に不具合が発生した場合でも、不具合が発生した配線基板のみを交換することができるため、正常な配線基板については再利用することができる。
【0014】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記複数の配線基板のうち、前記レンズ鏡筒に最も近い配線基板、又は該配線基板の次に前記レンズ鏡筒に近い配線基板のいずれかには、撮像素子を設けることが好ましい。このようにすれば、撮像素子が最上面付近に位置にしているため、複数の配線基板をハウジングから取り出すことで、該撮像装置の保守作業を容易に行うことができる。
【0015】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段は、挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えていてもよい。このようにすれば、ハウジングに挿入された複数の配線基板は、押圧部によって下面ガイド部に向けて押圧されるとともに、下面ガイド部によってレンズの光軸方向における位置決めが行なわれる。すなわち、複数の配線基板は、ハウジングへの出し入れを繰り返し行なっても、下面ガイド部を基準としてレンズの光軸方向における位置決めが行なわれるため、レンズ鏡筒との間隔を一定に保つことができる。
【0016】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最上面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う上面ガイド部と、前記複数の配線基板の最下面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されていてもよい。このようにすれば、ハウジングに挿入された複数の配線基板は、押圧部によって上面ガイド部に向けて押圧されるとともに、上面ガイド部によってレンズの光軸方向における位置決めが行なわれる。すなわち、複数の配線基板は、ハウジングへの出し入れを繰り返し行なっても、上面ガイド部を基準としてレンズの光軸方向における位置決めが行なわれるため、レンズ鏡筒との間隔を一定に保つことができる。
【0017】
また、本発明に係る撮像装置においては、複数の配線基板の最上面に撮像素子を設け、前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面に替えて、撮像素子の上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されていてもよい。このようにすれば、撮像素子を介してハウジングに挿入された複数の配線基板は、押圧部によって下面ガイド部に向けて押圧される。すなわち、複数の配線基板は、ハウジングへの出し入れを繰り返し行なっても、下面ガイド部を基準としてレンズの光軸方向における位置決めが行なわれるため、レンズ鏡筒との間隔を一定に保つことができる。しかも、撮像素子は、押圧部によって配線基板に押圧された状態になるため、該配線基板との接続を強固にすることができる。
【0018】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って面接触するように構成したものであってもよい。このようにすれば、押圧部は、配線基板と接触する部分が挿入方向に沿って分布するように構成されているため、振動等の影響によって配線基板に歪が生じることを防ぐことができるため、電極部同士の接続を強固にすることができる。
【0019】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って点接触するように構成したものであってもよい。このようにすれば、複数の配線基板は、熱等の影響で膨張しても、押圧部との点接触している部分が挿入方向に沿って分布するように構成されているため、ハウジングから容易に取り出すことができる。
【0020】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記ハウジングは、前記複数の配線基板の一部の側面を当接する側面部と、該側面部に対向する位置に設けられ、前記一部の側面とは別の側面に部分的に付勢当接することにより、前記一部の側面を側面部に付勢当接する側面押圧部とを有するように構成してもよい。このようにすれば、複数の配線基板は、一部の側面が側面押圧部によってハウジングの側面部に当接されるため、レンズの光軸方向に直交する平面上における位置決めが行なわれる。そのため、かかる構成の撮像装置は、レンズの光軸と撮像素子の中心部とを容易に一致させることができる。また、かかる構成の撮像装置は、撮像素子の中心部がレンズの光軸からずれることを防ぐことができる。
【0021】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記複数の配線基板の重ね合わせられた電極部間の接触圧力が4.9N乃至19.6Nとなるように構成してもよい。このようにすれば、配線基板に設けられた電極部同士の接続を確実にすることができる。
【0022】
また、本発明に係る撮像装置においては、前記複数の配線基板の重ね合わせられて互いに接触する電極部のうち、一方の電極部の表面積が他方の電極部の表面積よりも大きくなるように構成してもよい。このようにすれば、組立て誤差が生じたり、配線基板が熱膨張したりすることによって、一方又は他方の電極部の位置が所定の位置から変位しても、一方の電極部の表面積が他方の電極部の表面積よりも大きくなるように構成されているため、電極部同士を確実に接触させることができる。
【0023】
そして、本発明に係る携帯電子機器は、上記撮像装置を備えたことを特徴とする。これにより、複数の配線基板の局所的な部分に不具合が発生したとしても、配線基板を損傷することなく個々の配線基板に分解することができるため、不具合が発生していない配線基板を再利用することができる。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明の撮像装置及びこの撮像装置を備えた携帯電子機器によれば、前記配線基板のそれぞれを再利用することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置を示す斜視図
【図2】同実施形態に係る撮像装置を斜め下方から見た斜視図
【図3】同実施形態に係る撮像装置を示す平面図
【図4】図3におけるA−A線断面を示す断面図
【図5】同実施形態に係る撮像装置の上側配線基板を示し、(a)はその平面図、(b)は下面図
【図6】同実施形態に係る撮像装置の下側配線基板を示し、(a)はその平面図、(b)は下面図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0027】
本実施形態に係る撮像装置は、平面視した縦横サイズが5mm(厚みは5mm以下)〜10mm(厚みは10mm以下)であって、デジタルカメラや携帯電話等の携帯電子機器に組み込まれるものであり、図1から図4に示す如く、重なり合う複数の配線基板(以下、基板ユニットとする)6と、レンズ鏡筒5が一体化され又はレンズ鏡筒5が取付けられたハウジング2とを備えるものである。
【0028】
ハウジング2は、例えば、樹脂材で形成され、基板ユニット6を挿入可能なハウジング本体20と、該ハウジング本体20に挿入された基板ユニット6を挟持するための挟持手段26とを備えている。また、ハウジング2は、挿入された基板ユニット6の光軸方向に直交する方向における位置決めを行うための側面押圧部27を備えている。
【0029】
なお、レンズ鏡筒5は、例えば、樹脂材で形成され、上述のようにハウジング2に一体化されていても、ハウジング2と別体で構成されていてもよいが、本実施形態においては、レンズ鏡筒5がハウジング2に一体化されていることを前提として説明を行う。
【0030】
ハウジング本体20は、立方体状に形成され、挿入方向(基板ユニット6を挿入する方向)における一端面側(前面側)、及び光軸方向(レンズの光軸方向)における一端面側(下面側)が開口されている。すなわち、ハウジング本体20は、上面部21と、該上面部21の挿入方向と直交する方向における端部に連設された一対の側面部22a,22bと、該上面部21の挿入方向における一端部に連設された背面部23とを備えている。
【0031】
また、ハウジング本体20は、上面部21と側面部22a,22bとが形成する角部24,24のそれぞれの前面側に、後述する押圧部260を支持し、かつ基板ユニット6の最上面を案内するための一対の案内部材25,25を備えている。
【0032】
ハウジング本体20の上面部21は、一方の側面部22a側に穿設された貫通穴210と、他方の側面部22b側に形成された第一切欠部211とを有している。該貫通穴210は、前記挿入方向に沿って長手をなした矩形状に形成されている。また、第一切欠部211は、上面部21の他方の側面部22b側が、挿入方向に沿って長手をなした矩形状に切除されることによって形成されている。
【0033】
そして、上面部21は、レンズ鏡筒5を取付けるための挿着穴212(図4参照)が穿設されている。さらに、上面部21は、該挿着穴212を画定する部分に、後述するアウタホルダ52が一体的に取付けられている。
【0034】
他方の側面部22b(上面部21の第一切欠部211が形成されている端部に連設されている側面部22b)は、第二切欠部220が形成されている。該第二切欠部220は、側面部22bの上端側に前記挿入方向に沿って長手をなした矩形状に形成されている。また、第二切欠部220は、第一切欠部211と一体的になるように構成されている。そして、側面部22bは、側面押圧部27を取付けるための、取付凹部221が形成されている。該取付凹部221は、前記側面部22bに前記光軸方向に沿って形成された凹部によって構成されている。
【0035】
挟持手段26は、基板ユニット6の最上面を前記光軸方向に押圧するための押圧部260と、基板ユニット6の最下面をガイドし、且つ前記光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部261とを備えている。また、挟持手段26は、対向する電極部同士の接触圧力が4.9N〜19.6Nとなるように、押圧部260の押圧力が設定されている。
【0036】
なお、押圧部260の押圧力については、接触圧力が6.8N〜9.8Nとなるように設定されていることがより好ましい。
【0037】
押圧部260は、例えば、前記挿入方向に長手をなして形成され、一端が背面部23に設けられ、他端が前記案内部材25に設けられている。さらに、押圧部260は、一端部側、及び他端部側が屈曲し、前記挿入方向に沿って延びつつ、中心部と両端部とが光軸方向に対して異なる位置で直交する直線状で延びるように形成されている。これにより、押圧部260は、弾性を有し、基板ユニット6の最上面に対して前記挿入方向に沿って面接触できるように構成されている。
【0038】
また、本実施形態においては、押圧部260はハウジング本体20に一対設けられて一体形成されている。これに伴い、案内部材25についても、同様にハウジング本体20に一対設けられて一体形成されている。
【0039】
そして、本実施形態に係る一対の押圧部260、260は、側面部22a,22bの近傍にそれぞれ配置されている。さらに、側面部22a側に設けられた一方の押圧部260は、貫通穴210と光軸方向において同一直線上に位置するように配置される。すなわち、本実施形態に係る撮像装置1は、ハウジング本体20における、一方の押圧部260の上部と対向する部分と、その近傍の部分が開放された状態になっている(図3参照)。
【0040】
また、側面部22b側に設けられた他方の押圧部260は、第一切欠部211と光軸方向における同一直線上で、且つ第二切欠部220よりもハウジング本体20の内側となる位置に配置される。すなわち、本実施形態に係る撮像装置1は、ハウジング本体20における、他方の押圧部260の上部と対向する部分と、その近傍の部分が開放された状態になっている(図3参照)。
【0041】
ハウジング本体20の下面ガイド部261は、側面部22a,22bのそれぞれの下端部をハウジング2の内部に向けて折り曲げることによって形成されている。
【0042】
ハウジング本体20の側面押圧部27は、側面部22bに一体的に取付けられている。具体的には、側面押圧部27は、突片状に形成されている。そして、側面押圧部27は、基端部が取付凹部221に一体的に取付けられることにより、可撓性(弾性)を有する。また、側面押圧部27は、先端部にハウジング本体20の内面に向かって膨らむ突起部270が形成されている。
【0043】
レンズ鏡筒5は、図4に示す如く、後述する撮像素子600に被写体から発せられる光を導くためのレンズ50と、該レンズ50を保持するためのレンズホルダ51と、レンズホルダ51をハウジング2に固定するためのアウタホルダ52とを備えている。
【0044】
基板ユニット6は、基板の枚数を特に問うものではないが、本実施形態においては、撮像素子600が実装された上側配線基板60と、携帯電子機器の制御部と接続するためのコネクタ610が実装された下側配線基板61との二枚の基板を用いることを前提として説明する。
【0045】
上側配線基板60は、図5に示す如く、光軸方向における一方の面に撮像素子600が取付けられている。また、上側配線基板60は、他方の面に電極部601,…が設けられており、挿入方向に直交する方向における両端部側に、前記挿入方向に沿って複数設けられている。そして、上側配線基板60は、側面(ハウジング2に挿入したときに、ハウジング本体20の側面押圧部27の突起部270と接触することになる側面)に第一側面凹部602が設けられており、ハウジング2に挿入したときに、側面押圧部27の突起部270が嵌合する、つまり、側面押圧部27は、第一側面凹部602の台形状の傾斜面を押圧し、対向する位置にある側面部22aと背面部23に基板ユニット6を位置決めするように構成されている。なお、上側配線基板60については、撮像素子600のみが搭載されていることを前提として説明するが、その他の素子も搭載できることは言うまでもない。
【0046】
下側配線基板61は、図6に示す如く、光軸方向における一方の面に携帯電子機器等と電気的に接続可能なコネクタ610が取付けられている。また、前記下側配線基板61は、一方の面に電極部611,…が設けられている。そして、下側配線基板61は、一方の面に上側配線基板60の他方の面を重ねて配置したときに、電極部611,…が、上側配線基板60の電極部601,…と接触するように構成されている。そして、下側配線基板61は、側面(ハウジング2に挿入したときに、ハウジング本体20の側面押圧部27と接触することになる側面)に第二側面凹部612が設けられており、ハウジング2に挿入したときに、側面押圧部27の突起部270が嵌合するように構成されている。また、該第二側面凹部612は、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせることによって、第一側面凹部602と一体となり、一つの凹部を形成するように構成されている。
【0047】
なお、下側配線基板61についても、コネクタ610のみが搭載されていることを前提として説明するが、その他の素子も搭載できることは言うまでもない。
【0048】
本実施形態に係る撮像装置1についての説明は以上であり、続いて基板ユニット6の組付け作業、及び交換作業について説明する。
【0049】
まず、基板ユニット6のハウジング2への組付け作業について説明すると、上側配線基板60と下側配線基板61とが、互いの電極部601,…,611,…が設けられた側の面を対向するようにして重ね合わされる。これにより、上側配線基板60と下側配線基板61とは、図4に示す如く、電極部601,…,611,…を介して電気的に接続された状態になる。なお、本実施形態では、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせたものを基板ユニット6として以降説明を行う。
【0050】
そして、基板ユニット6は、前記挿入口からハウジング2の内部に挿入され、これに伴い、押圧部260によって最上面が最下面側に向けて押圧される。このとき、基板ユニット6は、最下面が下面ガイド部261によって支えられた状態になっているため、光軸方向において位置決めされた状態になる。
【0051】
さらに、ハウジング2に挿入された基板ユニット6は、図3に示すようにハウジング本体20の側面押圧部27によって第一側面凹部602、及び第二側面凹部612が押圧される。このとき、側面押圧部27は、対向する位置にある側面部22aと背面部23とが形成する角部に向けて基板ユニット6を押圧する。これにより、ハウジング2に挿入された基板ユニット6は、該角部を基準として(すなわち、側面部22aと背面部23の直交二面を基準として)、光軸方向に直交する方向において位置決めされた状態になる。
【0052】
本実施形態に係る撮像装置1は、以上のようにして、ハウジング2に基板ユニット6が組み付けられる。
【0053】
続いて、前記基板ユニット6の交換作業について説明する。なお、本実施形態では、交換作業の一例として、下側配線基板61の交換作業について説明する。
【0054】
本実施形態に係る基板ユニット6は、上述のように、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせているだけであるため、ハウジング2から引き抜くだけで上側配線基板60と下側配線基板61とを分解することができる。
【0055】
そして、下側配線基板61を新たなものに取り替え、再び構成した基板ユニット6をハウジング2に挿入することで下側配線基板61の交換作業が完了する。
【0056】
以上のように、本実施形態に係る撮像装置1は、上側配線基板60と下側配線基板61とを重ね合わせた状態で上側配線基板60の上面と下側配線基板61の下面とを挟持手段26によって挟持しているため、上側配線基板60と下側配線基板61とを損傷させることなく個々に分解することができる。従って、本実施形態に係る撮像装置1は、少なくとも、ハウジング2内に挿入される基板ユニット6を構成する前記配線基板60,61のそれぞれを再利用することができるという優れた効果を奏し得る。なお、当然ではあるが、前記配線基板60,61以外に、不具合になった、レンズ50、レンズホルダ51、ハウジング本体20等の別体部品も交換可能である。
【0057】
また、挿入された上側配線基板60と下側配線基板61とは、挟持手段26によって光軸方向における位置が決定され、側面押圧部27によって光軸方向に直交する方向における位置が決定される。すなわち、撮像装置1は、上側配線基板60と下側配線基板61とをハウジング2に挿入するだけで、レンズ鏡筒5との位置合わせが完了する。
【0058】
尚、本発明の撮像装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を行うことは勿論である。
【0059】
上記実施形態では、ハウジング本体20に側面押圧部27、押圧部260等が樹脂材料を用いて一体成型されたもので説明したが、例えば、側面押圧部27、押圧部260等が樹脂材料又は金属材料等を用いて別体部品として接着、溶着等により設けてもよい。前記別体部品で構成すれば、ハウジング本体20の上面に貫通孔210、第一切欠部211及び第二切欠部220が不要となりハウジング本体20内部ごみ等の進入を抑制することができる。
【0060】
また、上記実施形態において、撮像素子は、上側配線基板60に設けていたが、これに限定されるものではなく、例えば、下側配線基板61に設けてもよい。なお、このようにする場合、例えば、上側配線基板60の撮像素子600と対向する部分に開口部を穿設する等して、撮像装置1とレンズ鏡筒5とが対向した状態になるようにしなければならない。
【0061】
また、上記実施形態において、挟持手段26は、基板ユニット6の最上面を押圧部260が押圧し、最下面を下面ガイド部261がガイドするように構成していたが、これに限定されるものではなく、例えば、基板ユニット6の最下面を押圧するように押圧部を構成し、最上面をガイドする上面ガイド部を設けるようにしてもよい。そして、下面ガイド部261は、例えば、ハウジング2の一対の側面部22a,22bを予め長くして、その下部側を熱カシメ等で変形させて形成することができる。この場合、熱カシメ等で下面ガイド部261の光軸方向の位置を調整できるので、例えば、前記配線基板60の厚み、又は前記配線基板60の枚数が変化しても、ある程度1つのハウジングで対応でき、ハウジングの共有化が可能になる。
【0062】
また、上記実施形態において、押圧部260は、基板ユニット6の最上面を押圧するように構成されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、撮像素子600を直接押圧するように構成してもよい。
【0063】
また、上記実施形態において、押圧部260は、基板ユニット6の最上面と面接触するように構成されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、前記基板ユニット6の最上面と挿入方向に沿って点接触するように構成してもよい。
【0064】
また、上記実施形態において、電極部601,…,611,…の大きさについては特に言及しなかったが、基板ユニット6の重ね合わせられて互いに接触する電極部601,…,611,…のうち、一方の電極部601,…の表面積が他方の電極部611,…の表面積よりも大きくなるように構成してもよい。なお、電極部611,…を電極部601,…より大きくしてもいいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明の撮像装置及びこれを備えた携帯電子機器は、重なり合う複数の配線基板と、レンズ鏡筒が一体化され又はレンズ鏡筒が取付けられ、前記複数の配線基板をレンズの光軸に対して直交するように挿入する挿入口、及び該挿入口に挿入された前記複数の配線基板の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段を有するハウジングとを備え、前記複数の配線基板は、少なくとも隣り合う配線基板と対向する面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、前記ハウジングの挿入口に前記複数の配線基板を挿入した状態で、挟持手段で前記複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することにより、隣り合う配線基板の電極部同士を接触させて電気的に接続することによって、前記配線基板のそれぞれを再利用することが必要な用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0066】
1 撮像装置
2 ハウジング
5 レンズ鏡筒
6 基板ユニット
22a,22b 側面部
23 背面部
26 挟持手段
27 側面押圧部
50 レンズ
60 上側配線基板
61 下側配線基板
260 押圧部
261 下面ガイド部
600 撮像素子
601 電極部
611 電極部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重なり合う複数の配線基板と、レンズ鏡筒が一体化され又はレンズ鏡筒が取付けられ、前記複数の配線基板をレンズの光軸に対して直交するように挿入する挿入口、及び該挿入口に挿入された前記複数の配線基板の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段を有するハウジングとを備え、前記複数の配線基板は、少なくとも隣り合う配線基板と対向する面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、前記ハウジングの挿入口に前記複数の配線基板を挿入した状態で、挟持手段で前記複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することにより、隣り合う配線基板の電極部同士を接触させて電気的に接続することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記複数の配線基板のうち、前記レンズ鏡筒に最も近い配線基板、又は該配線基板の次に前記レンズ鏡筒に近い配線基板のいずれかに撮像素子を設けたことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最上面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う上面ガイド部と、前記複数の配線基板の最下面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数の配線基板の最上面に撮像素子を設け、前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面に替えて、前記撮像素子の上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って面接触するように構成したものであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って点接触するように構成したものであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記ハウジングは、前記複数の配線基板の一部の側面を当接する側面部と、該側面部に対向する位置に設けられ、前記一部の側面とは別の側面に部分的に付勢当接することにより、前記一部の側面を側面部に付勢当接する側面押圧部とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記複数の配線基板の重ね合わせられた電極部間の接触圧力が4.9N乃至19.6Nであることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記複数の配線基板の重ね合わせられて互いに接触する電極部のうち、一方の電極部の表面積が他方の電極部の表面積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10の何れか一項の撮像装置を備えたことを特徴とする携帯電子機器。
【請求項1】
重なり合う複数の配線基板と、レンズ鏡筒が一体化され又はレンズ鏡筒が取付けられ、前記複数の配線基板をレンズの光軸に対して直交するように挿入する挿入口、及び該挿入口に挿入された前記複数の配線基板の最上面と最下面とを弾性力で挟持する挟持手段を有するハウジングとを備え、前記複数の配線基板は、少なくとも隣り合う配線基板と対向する面に配線及びその配線に接続された電極部を有し、前記ハウジングの挿入口に前記複数の配線基板を挿入した状態で、挟持手段で前記複数の配線基板の最上面と最下面とを挟持することにより、隣り合う配線基板の電極部同士を接触させて電気的に接続することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記複数の配線基板のうち、前記レンズ鏡筒に最も近い配線基板、又は該配線基板の次に前記レンズ鏡筒に近い配線基板のいずれかに撮像素子を設けたことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最上面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う上面ガイド部と、前記複数の配線基板の最下面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数の配線基板の最上面に撮像素子を設け、前記挟持手段は、前記ハウジングの挿入口から奥側へ前記複数の配線基板を挿入する経路中に、該複数の配線基板の最下面をガイドし、且つレンズの光軸方向における位置決めを行う下面ガイド部と、前記複数の配線基板の最上面に替えて、前記撮像素子の上面を前記レンズの光軸方向に押圧する押圧部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って面接触するように構成したものであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記挟持手段の押圧部は、前記複数の配線基板に対して、該複数の配線基板の挿入方向に沿って点接触するように構成したものであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記ハウジングは、前記複数の配線基板の一部の側面を当接する側面部と、該側面部に対向する位置に設けられ、前記一部の側面とは別の側面に部分的に付勢当接することにより、前記一部の側面を側面部に付勢当接する側面押圧部とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記複数の配線基板の重ね合わせられた電極部間の接触圧力が4.9N乃至19.6Nであることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記複数の配線基板の重ね合わせられて互いに接触する電極部のうち、一方の電極部の表面積が他方の電極部の表面積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10の何れか一項の撮像装置を備えたことを特徴とする携帯電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2012−165304(P2012−165304A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25744(P2011−25744)
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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