撮像装置及びカメラ
【課題】本発明は、ブレ量を精度良く検出し、撮影画像の画質を高めることができる撮像装置及びカメラを提供することである。
【解決手段】撮像装置1に於いて、撮像部3にて被写体像が画像信号に変換され、検出部4にて前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータが求められる。そして、前記相関パラメータに応じて、制御部6によって前記撮像部3の露出が制御される。
【解決手段】撮像装置1に於いて、撮像部3にて被写体像が画像信号に変換され、検出部4にて前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータが求められる。そして、前記相関パラメータに応じて、制御部6によって前記撮像部3の露出が制御される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体像を撮影画像に変換する撮像装置及びカメラに関し、特に、撮像装置のブレ量に応じて撮像手段の露出を最適に制御することにより、画質を高めることができる撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、予め設定された撮像手段の露出に基づいて、撮像装置の回転ブレを検出するブレ検出センサにより撮影時に於ける撮像装置のブレ量を検出し、撮像手段の露出の変更要否を判定する技術として、例えば、下記特許文献1が知られている。この特許文献1には、撮影時にブレ検出センサが検出した撮像装置のブレ量が撮像手段の露出に基づくブレ補正限界値よりも大きい場合には、予め設定された撮像手段の露出を高感度側にシフトさせ、撮影時にブレ検出センサが検出した撮像装置のブレ量が撮像手段の露出に基づくブレ補正限界値よりも小さい場合には、予め設定された撮像手段の露出を低感度側にシフトさせる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−361486号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した特許文献1に記載の撮像装置は、予め設定された撮像手段の露出を変更する手段として、撮像装置の回転方向のブレ量を検出するブレ検出センサを用いている。ところが、撮像画像に発生するブレは撮像装置の回転方向のブレ量の他、水平、垂直、前後方向のブレ量や被写体のブレ量も含まれるため、これらのブレ量を複合的に検出しなければ撮像手段の露出を最適に制御することはできない。
【0004】
前述した撮像装置の回転方向のブレ量の他、水平、垂直、前後方向のブレ量や被写体のブレ量を複合的に検出するためには、撮像手段から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量と撮像装置のブレ量の総和を、2次元の画像信号として示す信号を用いることが有効的である。
【0005】
したがって本発明は前記実情に鑑みてなされたものでありし、その目的は、ブレ量を精度良く検出し、撮影画像の画質を高めることができる撮像装置及びカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち請求項1に記載の発明は、被写体像を画像信号に変換する撮像手段と、前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、前記相関パラメータに応じて前記撮像手段の露出を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、被写体像を画像信号に変換する撮像部を有して被写体の撮影を行う撮像装置に於いて、前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを検出する検出手段と、前記検出手段で検出された相関パラメータに応じて前記撮像部の露出を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明に於いて、前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて検出された画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量とを比較する比較手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、撮影レンズを介して被写体像を受光して画像信号に変換する撮像素子を備えたカメラに於いて、前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、前記相関パラメータに応じて前記撮像素子の露出を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明に於いて、前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像素子の露出を制御することを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量とを比較する比較手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0019】
請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ブレ量を精度良く検出し、撮影画像の画質を高めることができる撮像装置及びカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0025】
図1に於いて、撮像装置1は、撮像部3と、検出部4と、ブレ検出センサ5と、制御部6と、を有して構成される。
【0026】
撮像部3は、被写体像を画像信号に変換する撮像手段である。この撮像部3は、例えばCCDイメージセンサ(電荷結合素子)、またはCMOSイメージセンサ(相補性金属酸化膜半導体)で構成される。また、検出部4は、この撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量、及び撮像装置1のブレ量の総和を2次元の画像信号として示す信号(以下、画像ブレ信号X,Y)を検出して制御部6へ出力する検出手段である。
【0027】
ブレ検出センサ5は、撮像装置1のブレ量を2次元の電気信号として示す信号(以下、手ブレ信号X,Y)を検出して制御部6へ出力するためのものである。このブレ検出センサ5は、例えば角速度センサ、または加速度センサの何れか一方、或いは双方により構成される。
【0028】
更に、制御部6は、ブレ検出センサ5と、画像ブレ信号X,Yに基づいて露光前に於ける撮像部3の露出を制御すると共に、手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1のブレを補正するための信号を生成する制御手段である。また、この制御部6は、画像のブレ量と撮像装置のブレ量とを比較する比較手段としても機能し、その比較結果に基づいて前記露出を制御する。
【0029】
尚、露出の制御とは、撮像部の撮像感度を制御するものであり、電子シャッタ、機械シャッタ、絞り、ゲインの制御も含んでいる。
【0030】
このような構成の撮像装置1に於いて、撮像部3にて被写体像が画像信号に変換される。この撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量、及び撮像装置1のブレ量の総和が、画像ブレ信号X,Yとして検出されて制御部6へ出力される。一方、撮像装置1のブレ量を2次元の電気信号として示す手ブレ信号X,Yが、ブレ検出センサ5で検出されて制御部6へ出力される。
【0031】
すると、制御部6では、前記画像ブレ信号X,Yに基づいて露光前に於ける撮像部3の露出が制御される。それと共に、手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1のブレを補正するための信号が、制御部6にて生成される。
【0032】
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る撮像装置1の第1の動作例について、図2乃至図7を参照して説明する。
【0033】
図2は、本撮像装置1の第1の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。図3は、被写体像の明るさに対する撮像装置1のシャッタスピードと絞りの関係の一例を示した図である。また、図4乃至図6は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、図7は被写体像を撮影した連続するフレームの例を示した図である。
【0034】
尚、この撮影動作は、主に制御部6の制御によって行われる。
【0035】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS1に於いて、撮像装置1に於ける図示されないレリーズスイッチの状態が判定される。ここで、レリーズスイッチが1段階(半押し)押されると、続くステップS2にて被写体像に対して合焦されると共に、ステップS3にて被写体像の明るさや該撮像装置1の撮影条件等に応じてシャッタスピード(SS)、及び絞り値(F値)が設定される。次いで、ステップS4に於いて、手ブレによる防振(手ブレ補正)の有無が確認される。ここで、防振を行わない場合は後述するステップS10へ移行し、行う場合はステップS5へ移行する。
【0036】
ステップS5に於いては、画像ブレ信号量が演算される。撮像部3で得られた被写体像は画像信号に変換され、検出部4へ出力される。この検出部4では、撮像部3からの画像信号が検出され、画像信号から画像ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。制御部6では、設定されたシャッタスピード及び絞り値と、検出部4からの画像ブレ信号X,Yとに基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出が設定される。
【0037】
ここで、撮像部3に於ける露出の設定方法について説明する。
【0038】
図3に於いて、例えば、撮像装置1では、撮像部3の露出がISO100に設定され、被写体像の明るさがEV8(例えば、明るい室内等での撮影)、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値がF2.8であるとすると、シャッタスピードは1/30に設定される。
【0039】
次に、ステップS6に於いて、図4に示されるように、制御部6では、画像ブレ信号X,Y(V1)の最大値(V2)、及び最小値(V3)の差分(以下、Δ画像ブレ信号X,Y)(A1)と撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)との大小関係が比較される。Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が小さい場合には、撮像部3の露出は、当初設定されたISO100のままとする。
【0040】
また、図5に示されるように、制御部6では、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)と撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(A2)との大小関係が比較される。ここで、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が大きい場合には、ステップS7に移行して、撮像部3の露出が1段階上方に変更(ISO100→ISO200)、すなわち被写体像の明るさが、見かけ上1段階上方に変更(EV8→EV9)されることになる。したがって、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値(F2.8)は一定とされたまま、シャッタスピードが1段階上方に変更(1/30→1/60)される。
【0041】
そして、ステップS6に移行すると、制御部6により、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/60)に応じて設定されたブレ許容値(V6とV7で示される範囲)(A3)との大小関係が比較される。その結果、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が小さい場合には、撮像部3の露出が1段階上方に変更されたISO200とされる。
【0042】
尚、制御部6の前記動作は、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)と撮像装置1のシャッタスピード(1/XX)に応じて設定されたブレ許容値との大小関係が比較された結果、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が小さくなるまで、ステップS6及びS7が繰り返し行われる。
【0043】
また、図6に示されるように、制御部6に於いては、前記動作が繰り返し行われる中で、ステップS8に於いて、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)が1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも小さくなると、ステップS9に移行して、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階下方に変更される。そして、前記Δ画像ブレ信号X,Y(A1)が1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも大きくなるまで、前記ステップS6に移行して、以降の処理動作が繰り返される。
【0044】
そして、制御部6では、図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押される直前に設定された撮像部3の露出が、撮像装置1の露光中に採用される。
【0045】
ここで、図4乃至図6に於ける画像ブレ信号X,Yの各値は、図7(a)〜(d)に示されるように、被写体像を撮影した各フレーム(F1〜F4)間の動きベクトルより算出されている。尚、図4乃至図6に示されているa〜dは、それぞれ図7(a)〜(d)のフレーム(F1〜F4)が対応していることを表している。
【0046】
次に、ステップS10に於いて、図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押されたか否かが判定される。ここで、前記レリーズスイッチが全押しされていなければ前記ステップS6へ移行し、全押しされていればステップS11に移行する。そして、このステップS11にて、撮像装置1は、制御部6によって設定された撮像部3の露出やシャッタスピード、及び絞り値に基づいて、被写体像が撮影画像に変換(露光)される。
【0047】
ブレ検出センサ5では、撮像装置1のブレ量が検出され、このブレ量から手ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。この制御部6では、ブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yに基づいて、露光中に於けるブレ量を補正するための信号が生成され、図示されない光学レンズの駆動手段、または撮像部3の図示されない駆動手段が制御されることにより、露光中に於ける撮像装置1のブレ量が補正される。
【0048】
以上のように、撮像装置1は、撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量と撮像装置1のブレ量の総和を画像信号として示すフレーム間の信号(画像ブレ信号X,Y)に基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出を最適値に設定し、ブレ検出センサ5から出力される撮像装置1のブレ量を電気信号として示す信号(手ブレ信号X,Y)に基づいて、露光中に於けるブレ量を補正することが可能であるため、撮像装置1により得られる撮影画像の画質を高めることができる。
【0049】
次に、第1の実施形態に係る撮像装置1の第2の動作例について、図8乃至図15を参照して説明する。
【0050】
この第2の動作例と前述した第1の動作例との異なる点は、Bμcom60及び手ブレ補正ユニット75内のブレ検出センサ5に於ける動作である。
【0051】
図8は、本撮像装置1の第2の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。図9(a)、図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13(a)及び図14(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、図9(b)、図10(b)、図11(b)、図12(b)、図13(b)及び図14(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【0052】
尚、この撮影動作は、主に制御部6の制御によって行われる。
【0053】
本シーケンスが開始され、ステップS21にて、本撮像装置1に於ける図示されないレリーズスイッチの状態が判定される。ここで、レリーズスイッチが1段階(半押し)押されると、続くステップS22にて被写体像に対して合焦される。更に、ステップS23にて、被写体像の明るさや撮像装置1の撮影条件等に応じて、シャッタスピード(SS)及び絞り値(F値)が設定される。次いで、ステップS24に於いて、手ブレによる防振(手ブレ補正)の有無が確認される。ここで、防振を行わない場合は後述するステップS10へ移行し、行う場合はステップS5へ移行する。
【0054】
撮像部3では、被写体像が画像信号に変換され、検出部4へ出力される。この検出部4では、撮像部3からの画像信号が検出され、画像信号から画像ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。一方、ブレ検出センサ5では、撮像装置1のブレ量が検出され、そのブレ量から手ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。
【0055】
制御部6では、撮像装置1で設定されたシャッタスピード及び絞り値と、検出部4からの画像ブレ信号X,Y、またはブレ検出センサ5からのブレ信号X,Yとに基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出が設定される。
【0056】
次に、ステップS25に於いて、画像ブレ信号量と手ブレ信号量の何れの方が大きいかが判定される。ここで、画像ブレ信号量の方が大きい場合は、ステップS26に移行して画像ブレ信号量が演算される。一方、手ブレ信号量の方が大きい場合は、ステップS31へ移行して手ブレ信号量が演算される。
【0057】
ステップS27では、制御部6によって、図9(a)や図10(a)に示されるΔ画像ブレ信号X,Y(A1′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)と、の大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図9(a)のA1′)の方が小さい場合には、撮像部3の露出が当初設定されたISO100のままとされる。
【0058】
また、制御部3により、図11(a)や図12(a)に示されるΔ画像ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)との大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)の方が大きい場合には、ステップS28に移行して、撮像部3の露出が1段階上方に変更(ISO100→ISO200)、すなわち被写体像の明るさが、見かけ上1段階上方に変更(EV8→EV9)される。これにより、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値(F2.8)が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階上方に変更(1/30→1/60)される。
【0059】
そして、再度ステップS27に移行すると、制御部6によって、再度図11(a)や図12(a)に示されるΔ画像ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/60)に応じて設定されたブレ許容値(V6とV7で示される範囲A3)との大小関係が比較される。その結果、Δ最大ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)の方が小さい場合には、撮像装置1の露出が1段階上方に変更されたISO200とされる。
【0060】
尚、制御部6の前記動作は、Δ最大ブレ信号X,Yと撮像装置1のシャッタスピード(1/XX)に応じて設定されたブレ許容値との大小関係が比較された結果、Δ画像ブレ信号X,Yの方が小さくなるまで、ステップS27及びS28が繰り返し行われる。
【0061】
また、図13、図14に示されるように、制御部6に於いては、前記動作が繰り返し行われる中で、ステップS29に於いて、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも小さくなると、ステップS30に移行して、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階下方に変更される。その後、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも大きくなるまで、前記ステップS27に移行して、以降の処理動作が繰り返される。
【0062】
そして、制御部6では、図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押される直前に設定された撮像部3の露出が、撮像装置1の露光中に採用される。
【0063】
ここで、図9(a)〜図14(a)に於ける画像ブレ信号X,Yの各値は、図7に示されるように、被写体像を撮影した各フレーム(FA〜F4)間の動きベクトルより算出されており、図9(b)〜図14(b)に於ける手ブレ信号X,Yの各値は、ブレ検出センサ5の出力信号より算出されている。また、図中のa〜dは、それぞれ図7(a)〜(d)のフレーム(F1〜F4)が対応していることを表している。
【0064】
一方、ステップS31にて手ブレ信号量が演算されると、続くステップS32に於いて、制御部6によって、図9(b)や図10(b)に示されるΔ手ブレ信号X,Y(V11)より算出されたΔ最大ブレ信号X,Y(図10(b)のA11′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)と、の大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図10(b)のA11′)の方が小さい場合には、撮像部3の露出が当初設定されたISO100のままとされる。
【0065】
また、制御部3により、図11(b)や図12(b)に示されるΔ手ブレ信号X,Yより算出されたΔ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)との大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)の方が大きい場合には、ステップS33に移行して、撮像部3の露出が1段階上方に変更(ISO100→ISO200)、すなわち被写体像の明るさが、見かけ上1段階上方に変更(EV8→EV9)される。これにより、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値(F2.8)が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階上方に変更(1/30→1/60)される。
【0066】
そして、再度ステップS32に移行すると、制御部6によって、再度図11(b)や図12(b)に示されるΔ手ブレ信号X,Yより算出されたΔ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/60)に応じて設定されたブレ許容値(V6とV7で示される範囲A3)との大小関係が比較される。その結果、Δ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)の方が小さい場合には、撮像装置1の露出が1段階上方に変更されたISO200とされる。
【0067】
尚、制御部6の前記動作は、Δ最大ブレ信号X,Yと撮像装置1のシャッタスピード(1/XX)に応じて設定されたブレ許容値との大小関係が比較された結果、Δ画像ブレ信号X,Yの方が小さくなるまで、ステップS32及びS33が繰り返し行われる。
【0068】
また、図13、図14に示されるように、制御部6に於いては、前記動作が繰り返し行われる中で、ステップS34に於いて、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも小さくなると、ステップS35に移行して、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階下方に変更される。その後、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも大きくなるまで、前記ステップS32に移行して、以降の処理動作が繰り返される。
【0069】
次に、ステップS36に於いて、撮像装置1に於ける図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押されたか否かが判定される。ここで、前記レリーズスイッチが全押しされていなければ前記ステップS25へ移行し、全押しされていればステップS37に移行する。このステップS37では、撮像装置1は、制御部6により設定された撮像部3の露出や撮像装置1のシャッタスピード及び絞り値に基づいて、被写体像が撮影画像に変換(露光)される。
【0070】
ブレ検出センサ5では、撮像装置1のブレ量が検出され、撮像装置1のブレ量から手ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。制御部6では、ブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1のブレ量を補正するための信号が生成され、撮像装置1の図示されない光学レンズの駆動手段、または撮像部3の図示されない駆動手段が制御されることにより、露光中に於ける撮像装置1のブレ量が補正される。
【0071】
以上のように、撮像装置1は、撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量と撮像装置1のブレ量の総和を画像信号として示すフレーム間の信号(画像ブレ信号X,Y)、及び撮像装置1のブレ量を電気信号として示す信号(手ブレ信号X,Y)の大きい方に基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出を最適値に設定し、ブレ検出センサ5から出力される撮像装置1のブレ量を電気信号として示す信号(手ブレ信号X,Y)に基づいて、露光中に於ける撮像装置1のブレ量を補正することが可能であるため、撮像装置1により得られる撮影画像の画質を更に高めることができる。
【0072】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0073】
図15は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置1aの概略構成を示すブロック図である。
【0074】
この第2の実施形態が前述した第1の実施形態と異なる点は、新たに選択手段としての入力部7が設けられたことである。
【0075】
すなわち、図15に於いて、撮像装置1aは、撮像部3と、検出部4と、ブレ検出センサ5と、制御部6と、入力部7を有して構成される。
【0076】
前記撮像部3は、被写体像を画像信号に変換するものであり、前記検出部4は、撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量、及び撮像装置1aのブレ量の総和を画像信号として示すフレーム間の信号である、画像ブレ信号X,Yを検出して制御部6へ出力するものである。
【0077】
ブレ検出センサ5は、撮像装置1のブレ量を電気信号として示す手ブレ信号X,Yを検出して制御部6へ出力する。入力部7は、検出部5からの画像ブレ信号X,Y、またはブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yの何れかを用いて撮像部3の露出を制御するかを外部から強制的に選択する選択手段である。制御部6は、入力部7で選択されたブレ信号に基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出を制御すると共に、手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1aのブレを補正するための信号を生成するものである。
【0078】
次に、このように構成された撮像装置1aの動作例を説明する。
【0079】
撮像装置1aにおいて、図示されないレリーズスイッチが1段階(半押し)押されると、当該撮像装置1aでは、被写体像に対して合焦されると共に、被写体像の明るさや撮像装置1aの撮影条件等に応じてシャッタスピード及び絞り値が設定される。撮像部3では、被写体像が画像信号に変換された後、その変換された画像信号が検出部4へ出力される。検出部4では、撮像部3からの画像信号が検出され、当該画像信号から画像ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。
【0080】
一方、ブレ検出センサ5では、撮像装置1aのブレ量が検出され、そのブレ量からブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。また、入力部7では、撮像装置1aの各種撮影モード、或いは撮像装置1の図示されない制御スイッチの作動状況、または被写体像の輝度が測定された結果等に応じて、撮像部3の露出を設定するためのブレ信号、すなわち、検出部4からの画像ブレ信号X,Y、またはブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yの何れかを用いるかが選択され、制御部6へ出力される。
【0081】
制御部6では、撮像装置1で設定されたシャッタスピード及び絞り値と、入力部7により選択されたブレ信号とに基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出が設定される。
【0082】
ここで、選択手段である入力部7に於けるブレ信号の選択方法について説明する。
【0083】
先ず、図16に示されるように、一般的に撮像装置1aは複数の撮影モードを備えており、中でもシーンモードには多種多様なものが用意されている。このうち、例えば、夜景、夜景&人物、キャンドル、夕日、打ち上げ花火等のシーンモードに於いては、被写体像の輝度が十分確保しにくい。そのため、検出部4からの画像ブレ信号X,Yを用いて撮像部3の露出を最適に設定することが難しく、画像ブレ信号X,Yよりも手ブレ信号X,Yの方が大きいことが想定される。
【0084】
したがって、入力部7によって、露光前に於ける撮像装置1aの撮影モードが検出され、前述したような被写体像の輝度が十分確保しにくいシーンモードが選択された場合には、入力部7では撮像部3の露出を設定するためのブレ信号として、ブレ検出センサ5からのブレ信号X,Yが強制的に選択されて、制御部6へ出力される。
【0085】
前記の選択は、例えば、撮像装置1aに設けられた制御スイッチの作動状況、または撮像装置1aのメニュー操作により決定できるようにしても良い。或いは、被写体像の輝度を測定した結果に応じて決定できるようにしても良い。
【0086】
尚、撮像部3の露出の設定方法については、前述した第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0087】
以上説明したように、撮像装置1aは、入力部7からの制御信号により制御部6が撮像部3の露出を制御するためのブレ信号(画像ブレ信号X,Yまたは手ブレ信号X,Y)を簡易に選択することが可能であるため、撮像部3の露出を設定する際の信号処理容量を大幅に削減することができる。
【0088】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として、前述した撮像装置を搭載したカメラについて説明する。
【0089】
図17は、本発明の撮像装置が適用されたカメラの構成を示すブロック図である。
【0090】
図17に於いて、このカメラ10は、ボディユニット11と、交換可能なレンズユニット(すなわちレンズ鏡筒)12とを有して構成されている。
【0091】
前記レンズユニット12は、前記ボディユニット11の前面に設けられた、図示されないレンズマウントを介して着脱自在に装着可能である。そして、前記レンズユニット12は、撮影レンズ21と、絞り22と、レンズ枠23と、レンズ駆動機構24と、レンズ駆動回路25と、絞り駆動機構27と、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lμcomと略記する)30とから構成されている。
【0092】
前記撮影レンズ21は、レンズ枠23によって支持されているもので、このレンズ枠23がレンズ駆動機構24内に存在する図示されないDCモータによって、光軸方向に駆動される。また、レンズ駆動機構24は、レンズ駆動回路25を介してLμcom30からの制御信号に従って、撮影レンズを移動させるべくレンズ枠23を移動させる。絞り22は、絞り駆動機構27内に存在する図示されないステッピングモータによって駆動される。
【0093】
また、Lμcom30は、前記レンズ駆動機構24や絞り駆動機構27等、レンズユニット12内の各部を駆動制御する。このLμcom30は、通信コネクタ35を介して、後述するボディ制御用マイクロコンピュータ60と電気的に接続がなされ、該ボディ制御用マイクロコンピュータ60の指令に従って制御される。
【0094】
一方、ボディユニット11は、以下のように構成されている。
【0095】
レンズユニット12内の撮影レンズ21、絞り22を介して入射される図示されない被写体からの光束は、クイックリターンミラー41で反射されて、フォーカシングスクリーン42、ペンタプリズム43を介してアイピース44に至る。
【0096】
前記クイックリターンミラー41の中央部はハーフミラーになっており、該クイックリターンミラー41がダウン(図示の位置)した際に一部の光束が透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー41に設置されたサブミラー47で反射され、自動測距を行うためのAF(オートフォーカス)センサユニット48に導かれる。尚、前記クイックリターンミラー41のアップ時には、サブミラー47は折り畳まれるようになっている。
【0097】
前記クイックリターンミラー41の後方には、光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタ52と、光学ローパスフィルタ53と、光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像手段(撮像部3)である撮像素子(CCD)ユニット54が設けられている。図示されないが、クイックリターンミラー41が光路より退避した場合、撮影レンズ21を通った光束は、シャッタ52、光学ローパスフィルタ53を介してCCDユニット54の撮像面上に結像される。
【0098】
前記CCDユニット54は、該CCDユニット54とシャッタ52との間に配された光学ローパスフィルタ53によって保護されている。また、この光学ローパスフィルタ53の前面に配置されたシャッタ52は、撮影時以外は撮影レンズ21からCCDユニット54へ導かれる光束を遮断するためのものである。
【0099】
このボディユニット11内には、AFセンサユニット48を駆動制御するAFセンサ駆動回路49と、前記クイックリターンミラー41を駆動制御するミラー駆動機構50と、前記シャッタ52の図示されない先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路56と、前記先幕と後幕を駆動するばねをチャージするシャッタチャージ機構57とが設けられている。
【0100】
このボディユニット65は、また、前記CCDユニット54内の図示されないCCDに接続されたCCDインターフェイス回路61と、記憶領域として設けられたSDRAM63及びフラッシュ(Flash)ROM64と、記録メディア65と、液晶モニタ66とが、画像処理を行うための画像処理コントローラ62に接続されている。これらは、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
【0101】
前記記録メディア65は、各種のメモリカードや外付けのハードディスクドライブ(HDD)等の外部記録媒体であり、カメラのボディユニット11と通信可能、且つ交換可能に装着される。
【0102】
前記画像処理コントローラ62は、前記通信コネクタ35と、測光回路69と、AFセンサ駆動回路49と、ミラー駆動機構50と、シャッタ制御回路56と、シャッタチャージ機構57と、ストロボ制御回路71と、手ブレ補正ユニット75と、不揮発性メモリ(EEPROM)76等と共に、このボディユニット11内の各部を制御するための制御手段、比較手段(制御部6)であるボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bμcomと略記する)60に接続されている。
【0103】
画像処理コントローラ62は、Bμcom60の指令に従ってCCDインターフェイス回路61を制御して、CCDユニット54から画像データを取り込むもので、検出手段(検出部4)を有している。この画像データは、画像処理コントローラ62にてビデオ信号に変換され、液晶モニタ66に出力表示される。撮影者は、この液晶モニタ66の表示画像から、撮影した画像イメージを確認することができる。
【0104】
SDRAM63は画像データの一時的保管用メモリであり、画像データが変換される際のワークエリア等に使用される。また、この画像データは、JPEGデータに変換された後には、記録メディア65に保管されるように設定されている。
【0105】
前記Bμcom60には、更に、当該カメラの動作状態を表示出力によって撮影者へ告知するための動作表示用LCD77と、カメラ操作スイッチ(SW)78と、電源回路80を介して電池81とが接続されている。
【0106】
尚、前記Bμcom60とLμcom30とは、レンズユニット12の装着時に於いて、通信コネクタ35を介して通信可能に電気的接続がなされる。そして、カメラのシステムとしてLμcom30がBμcom60に従属的に協働しながら稼動するようになっている。
【0107】
前記測光回路69は、前記ペンタプリズム43の近傍に設けられた測光センサ70からの光束に基づいて測光処理する回路である。
【0108】
ストロボ制御回路71は、Bμcom60からの指示に基づいて閃光発光装置としてのストロボ72を発光処理するための回路である。
【0109】
前記手ブレ補正ユニット75は、Bμcom60の指示に基づいて、CCDユニット54を所定方向に移動させてカメラのブレを補正するためのものであり、ブレ検出センサ5を有している。
【0110】
不揮発性メモリ76は、その他の記憶領域として、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する記憶手段であり、Bμcom60からアクセス可能に設けられている。
【0111】
動作表示用LCD77は、当該カメラの動作状態を表示出力によって撮影者へ告知するためのものである。前記カメラ操作スイッチ78は、選択手段である入力部7に相当するもので、例えば撮影動作の実行を指示するレリーズスイッチ、撮影モードと画像表示モードを切り替えるモード変更スイッチ及びパワースイッチ等、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群で構成される。
【0112】
また、前記電源回路80は、電源の電圧を、当該カメラを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給するために設けられている。
【0113】
このように構成されたカメラ10の各部は、次のように稼動する。
【0114】
先ず、画像処理コントローラ62により、Bμcom60の指令に従ってCCDインターフェイス回路61が制御されて、CCDユニット54から画像データが取り込まれる。この画像データは、一時保管用メモリであるSDRAM63に取り込まれる。このSDRAM63に取り込まれた画像データは、JPEGデータに変換された後、記録メディア65に保管される。
【0115】
ミラー駆動機構50は、前述したように、クイックリターンミラー41をアップ(UP)位置とダウン(DOWN)位置へ駆動するための機構である。ミラー駆動機構50によってクイックリターンミラー41がダウン位置にある時、撮影レンズ21からの光束は、AFセンサユニット48側とペンタプリズム43側へと分割されて導かれる。
【0116】
AFセンサユニット48内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路49を介してBμcom60へ送信されて、周知の測距処理が行われる。
【0117】
一方、ペンタプリズム43に隣接するアイピース44からは、撮影者が被写体を目視できる。また、前記ペンタプリズム43を通過した光束の一部は、測光センサ44から測光回路69へ導かれ、ここで検知された光量に基づいて周知の測光処理が行われる。
【0118】
シャッタ制御回路56では、Bμcom60からシャッタを駆動制御するための信号が受取られると、その信号に基づいてシャッタ52が制御される。それと共に、シャッタ制御回路56から、所定のタイミングでBμcom60にストロボ72を発光させるためのストロボ同調信号が出力される。Bμcom60からは、このストロボ同調信号に基づいて、ストロボ72に発光指令信号が出力される。
【0119】
また、撮影者によって前述したカメラ操作スイッチ78の中のモード変更スイッチが操作されて、撮影モードから画像表示モードへ切り換えられると、記録メディア65に保管された画像データが読み出されて、液晶モニタ66に表示可能である。記録メディア65から読み出された画像データは、画像処理コントローラ62に於いてビデオ信号に変換され、液晶モニタ66にて出力表示される。
【0120】
そして、このカメラ10に於ける撮影動作や露出の設定方法については、前述した 第1及び第2の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0121】
このようなカメラ10に本発明の撮像装置を搭載た場合にも、ブレ量を精度良く検出し、撮影画像の画質を高めることができる。
【0122】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0123】
更に、前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1の第1の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。
【図3】被写体像の明るさに対する撮像装置1のシャッタスピードと絞りの関係の一例を示した図である。
【図4】画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図5】画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図6】画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図7】被写体像を撮影した連続するフレームの例を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1の第2の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。
【図9】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図10】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図11】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図12】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図13】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図14】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る撮像装置1aの概略構成を示すブロック図である。
【図16】撮像装置1aが有する複数の撮影モードの例を示した図である。
【図17】本発明の第3の実施形態を示すもので、本発明の撮像装置が適用されたカメラの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0125】
1、1a…撮像装置、3…撮像部、4…検出部、5…ブレ検出センサ、6…制御部、7…入力部、10…カメラ、11…ボディユニット、12…レンズユニット、21…撮影レンズ、22…絞り、24…レンズ駆動機構、27…絞り駆動機構、30…レンズ制御用マイクロコンピュータ(Lμcom)、35…通信コネクタ、41…クイックリターンミラー、42…フォーカシングスクリーン、43…ペンタプリズム、44…アイピース、47…サブミラー、48…AF(オートフォーカス)センサユニット、52…シャッタ、54…CCDユニット、60…ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bμcom)、61…CCDインターフェイス回路、62…画像処理コントローラ、63…SDRAM、65…記録メディア、66…液晶モニタ、70…測光センサ、72…ストロボ、75…手ブレ補正ユニット、78…カメラ操作スイッチ、80…電源回路、81…電池。
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体像を撮影画像に変換する撮像装置及びカメラに関し、特に、撮像装置のブレ量に応じて撮像手段の露出を最適に制御することにより、画質を高めることができる撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、予め設定された撮像手段の露出に基づいて、撮像装置の回転ブレを検出するブレ検出センサにより撮影時に於ける撮像装置のブレ量を検出し、撮像手段の露出の変更要否を判定する技術として、例えば、下記特許文献1が知られている。この特許文献1には、撮影時にブレ検出センサが検出した撮像装置のブレ量が撮像手段の露出に基づくブレ補正限界値よりも大きい場合には、予め設定された撮像手段の露出を高感度側にシフトさせ、撮影時にブレ検出センサが検出した撮像装置のブレ量が撮像手段の露出に基づくブレ補正限界値よりも小さい場合には、予め設定された撮像手段の露出を低感度側にシフトさせる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−361486号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した特許文献1に記載の撮像装置は、予め設定された撮像手段の露出を変更する手段として、撮像装置の回転方向のブレ量を検出するブレ検出センサを用いている。ところが、撮像画像に発生するブレは撮像装置の回転方向のブレ量の他、水平、垂直、前後方向のブレ量や被写体のブレ量も含まれるため、これらのブレ量を複合的に検出しなければ撮像手段の露出を最適に制御することはできない。
【0004】
前述した撮像装置の回転方向のブレ量の他、水平、垂直、前後方向のブレ量や被写体のブレ量を複合的に検出するためには、撮像手段から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量と撮像装置のブレ量の総和を、2次元の画像信号として示す信号を用いることが有効的である。
【0005】
したがって本発明は前記実情に鑑みてなされたものでありし、その目的は、ブレ量を精度良く検出し、撮影画像の画質を高めることができる撮像装置及びカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち請求項1に記載の発明は、被写体像を画像信号に変換する撮像手段と、前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、前記相関パラメータに応じて前記撮像手段の露出を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、被写体像を画像信号に変換する撮像部を有して被写体の撮影を行う撮像装置に於いて、前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを検出する検出手段と、前記検出手段で検出された相関パラメータに応じて前記撮像部の露出を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明に於いて、前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて検出された画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量とを比較する比較手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、撮影レンズを介して被写体像を受光して画像信号に変換する撮像素子を備えたカメラに於いて、前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、前記相関パラメータに応じて前記撮像素子の露出を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明に於いて、前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像素子の露出を制御することを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量とを比較する比較手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0019】
請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、を更に具備し、前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ブレ量を精度良く検出し、撮影画像の画質を高めることができる撮像装置及びカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0025】
図1に於いて、撮像装置1は、撮像部3と、検出部4と、ブレ検出センサ5と、制御部6と、を有して構成される。
【0026】
撮像部3は、被写体像を画像信号に変換する撮像手段である。この撮像部3は、例えばCCDイメージセンサ(電荷結合素子)、またはCMOSイメージセンサ(相補性金属酸化膜半導体)で構成される。また、検出部4は、この撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量、及び撮像装置1のブレ量の総和を2次元の画像信号として示す信号(以下、画像ブレ信号X,Y)を検出して制御部6へ出力する検出手段である。
【0027】
ブレ検出センサ5は、撮像装置1のブレ量を2次元の電気信号として示す信号(以下、手ブレ信号X,Y)を検出して制御部6へ出力するためのものである。このブレ検出センサ5は、例えば角速度センサ、または加速度センサの何れか一方、或いは双方により構成される。
【0028】
更に、制御部6は、ブレ検出センサ5と、画像ブレ信号X,Yに基づいて露光前に於ける撮像部3の露出を制御すると共に、手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1のブレを補正するための信号を生成する制御手段である。また、この制御部6は、画像のブレ量と撮像装置のブレ量とを比較する比較手段としても機能し、その比較結果に基づいて前記露出を制御する。
【0029】
尚、露出の制御とは、撮像部の撮像感度を制御するものであり、電子シャッタ、機械シャッタ、絞り、ゲインの制御も含んでいる。
【0030】
このような構成の撮像装置1に於いて、撮像部3にて被写体像が画像信号に変換される。この撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量、及び撮像装置1のブレ量の総和が、画像ブレ信号X,Yとして検出されて制御部6へ出力される。一方、撮像装置1のブレ量を2次元の電気信号として示す手ブレ信号X,Yが、ブレ検出センサ5で検出されて制御部6へ出力される。
【0031】
すると、制御部6では、前記画像ブレ信号X,Yに基づいて露光前に於ける撮像部3の露出が制御される。それと共に、手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1のブレを補正するための信号が、制御部6にて生成される。
【0032】
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る撮像装置1の第1の動作例について、図2乃至図7を参照して説明する。
【0033】
図2は、本撮像装置1の第1の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。図3は、被写体像の明るさに対する撮像装置1のシャッタスピードと絞りの関係の一例を示した図である。また、図4乃至図6は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、図7は被写体像を撮影した連続するフレームの例を示した図である。
【0034】
尚、この撮影動作は、主に制御部6の制御によって行われる。
【0035】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS1に於いて、撮像装置1に於ける図示されないレリーズスイッチの状態が判定される。ここで、レリーズスイッチが1段階(半押し)押されると、続くステップS2にて被写体像に対して合焦されると共に、ステップS3にて被写体像の明るさや該撮像装置1の撮影条件等に応じてシャッタスピード(SS)、及び絞り値(F値)が設定される。次いで、ステップS4に於いて、手ブレによる防振(手ブレ補正)の有無が確認される。ここで、防振を行わない場合は後述するステップS10へ移行し、行う場合はステップS5へ移行する。
【0036】
ステップS5に於いては、画像ブレ信号量が演算される。撮像部3で得られた被写体像は画像信号に変換され、検出部4へ出力される。この検出部4では、撮像部3からの画像信号が検出され、画像信号から画像ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。制御部6では、設定されたシャッタスピード及び絞り値と、検出部4からの画像ブレ信号X,Yとに基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出が設定される。
【0037】
ここで、撮像部3に於ける露出の設定方法について説明する。
【0038】
図3に於いて、例えば、撮像装置1では、撮像部3の露出がISO100に設定され、被写体像の明るさがEV8(例えば、明るい室内等での撮影)、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値がF2.8であるとすると、シャッタスピードは1/30に設定される。
【0039】
次に、ステップS6に於いて、図4に示されるように、制御部6では、画像ブレ信号X,Y(V1)の最大値(V2)、及び最小値(V3)の差分(以下、Δ画像ブレ信号X,Y)(A1)と撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)との大小関係が比較される。Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が小さい場合には、撮像部3の露出は、当初設定されたISO100のままとする。
【0040】
また、図5に示されるように、制御部6では、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)と撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(A2)との大小関係が比較される。ここで、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が大きい場合には、ステップS7に移行して、撮像部3の露出が1段階上方に変更(ISO100→ISO200)、すなわち被写体像の明るさが、見かけ上1段階上方に変更(EV8→EV9)されることになる。したがって、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値(F2.8)は一定とされたまま、シャッタスピードが1段階上方に変更(1/30→1/60)される。
【0041】
そして、ステップS6に移行すると、制御部6により、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/60)に応じて設定されたブレ許容値(V6とV7で示される範囲)(A3)との大小関係が比較される。その結果、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が小さい場合には、撮像部3の露出が1段階上方に変更されたISO200とされる。
【0042】
尚、制御部6の前記動作は、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)と撮像装置1のシャッタスピード(1/XX)に応じて設定されたブレ許容値との大小関係が比較された結果、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)の方が小さくなるまで、ステップS6及びS7が繰り返し行われる。
【0043】
また、図6に示されるように、制御部6に於いては、前記動作が繰り返し行われる中で、ステップS8に於いて、Δ画像ブレ信号X,Y(A1)が1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも小さくなると、ステップS9に移行して、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階下方に変更される。そして、前記Δ画像ブレ信号X,Y(A1)が1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも大きくなるまで、前記ステップS6に移行して、以降の処理動作が繰り返される。
【0044】
そして、制御部6では、図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押される直前に設定された撮像部3の露出が、撮像装置1の露光中に採用される。
【0045】
ここで、図4乃至図6に於ける画像ブレ信号X,Yの各値は、図7(a)〜(d)に示されるように、被写体像を撮影した各フレーム(F1〜F4)間の動きベクトルより算出されている。尚、図4乃至図6に示されているa〜dは、それぞれ図7(a)〜(d)のフレーム(F1〜F4)が対応していることを表している。
【0046】
次に、ステップS10に於いて、図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押されたか否かが判定される。ここで、前記レリーズスイッチが全押しされていなければ前記ステップS6へ移行し、全押しされていればステップS11に移行する。そして、このステップS11にて、撮像装置1は、制御部6によって設定された撮像部3の露出やシャッタスピード、及び絞り値に基づいて、被写体像が撮影画像に変換(露光)される。
【0047】
ブレ検出センサ5では、撮像装置1のブレ量が検出され、このブレ量から手ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。この制御部6では、ブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yに基づいて、露光中に於けるブレ量を補正するための信号が生成され、図示されない光学レンズの駆動手段、または撮像部3の図示されない駆動手段が制御されることにより、露光中に於ける撮像装置1のブレ量が補正される。
【0048】
以上のように、撮像装置1は、撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量と撮像装置1のブレ量の総和を画像信号として示すフレーム間の信号(画像ブレ信号X,Y)に基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出を最適値に設定し、ブレ検出センサ5から出力される撮像装置1のブレ量を電気信号として示す信号(手ブレ信号X,Y)に基づいて、露光中に於けるブレ量を補正することが可能であるため、撮像装置1により得られる撮影画像の画質を高めることができる。
【0049】
次に、第1の実施形態に係る撮像装置1の第2の動作例について、図8乃至図15を参照して説明する。
【0050】
この第2の動作例と前述した第1の動作例との異なる点は、Bμcom60及び手ブレ補正ユニット75内のブレ検出センサ5に於ける動作である。
【0051】
図8は、本撮像装置1の第2の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。図9(a)、図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13(a)及び図14(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、図9(b)、図10(b)、図11(b)、図12(b)、図13(b)及び図14(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【0052】
尚、この撮影動作は、主に制御部6の制御によって行われる。
【0053】
本シーケンスが開始され、ステップS21にて、本撮像装置1に於ける図示されないレリーズスイッチの状態が判定される。ここで、レリーズスイッチが1段階(半押し)押されると、続くステップS22にて被写体像に対して合焦される。更に、ステップS23にて、被写体像の明るさや撮像装置1の撮影条件等に応じて、シャッタスピード(SS)及び絞り値(F値)が設定される。次いで、ステップS24に於いて、手ブレによる防振(手ブレ補正)の有無が確認される。ここで、防振を行わない場合は後述するステップS10へ移行し、行う場合はステップS5へ移行する。
【0054】
撮像部3では、被写体像が画像信号に変換され、検出部4へ出力される。この検出部4では、撮像部3からの画像信号が検出され、画像信号から画像ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。一方、ブレ検出センサ5では、撮像装置1のブレ量が検出され、そのブレ量から手ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。
【0055】
制御部6では、撮像装置1で設定されたシャッタスピード及び絞り値と、検出部4からの画像ブレ信号X,Y、またはブレ検出センサ5からのブレ信号X,Yとに基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出が設定される。
【0056】
次に、ステップS25に於いて、画像ブレ信号量と手ブレ信号量の何れの方が大きいかが判定される。ここで、画像ブレ信号量の方が大きい場合は、ステップS26に移行して画像ブレ信号量が演算される。一方、手ブレ信号量の方が大きい場合は、ステップS31へ移行して手ブレ信号量が演算される。
【0057】
ステップS27では、制御部6によって、図9(a)や図10(a)に示されるΔ画像ブレ信号X,Y(A1′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)と、の大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図9(a)のA1′)の方が小さい場合には、撮像部3の露出が当初設定されたISO100のままとされる。
【0058】
また、制御部3により、図11(a)や図12(a)に示されるΔ画像ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)との大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)の方が大きい場合には、ステップS28に移行して、撮像部3の露出が1段階上方に変更(ISO100→ISO200)、すなわち被写体像の明るさが、見かけ上1段階上方に変更(EV8→EV9)される。これにより、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値(F2.8)が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階上方に変更(1/30→1/60)される。
【0059】
そして、再度ステップS27に移行すると、制御部6によって、再度図11(a)や図12(a)に示されるΔ画像ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/60)に応じて設定されたブレ許容値(V6とV7で示される範囲A3)との大小関係が比較される。その結果、Δ最大ブレ信号X,Y(図11(a)のA1′)の方が小さい場合には、撮像装置1の露出が1段階上方に変更されたISO200とされる。
【0060】
尚、制御部6の前記動作は、Δ最大ブレ信号X,Yと撮像装置1のシャッタスピード(1/XX)に応じて設定されたブレ許容値との大小関係が比較された結果、Δ画像ブレ信号X,Yの方が小さくなるまで、ステップS27及びS28が繰り返し行われる。
【0061】
また、図13、図14に示されるように、制御部6に於いては、前記動作が繰り返し行われる中で、ステップS29に於いて、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも小さくなると、ステップS30に移行して、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階下方に変更される。その後、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも大きくなるまで、前記ステップS27に移行して、以降の処理動作が繰り返される。
【0062】
そして、制御部6では、図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押される直前に設定された撮像部3の露出が、撮像装置1の露光中に採用される。
【0063】
ここで、図9(a)〜図14(a)に於ける画像ブレ信号X,Yの各値は、図7に示されるように、被写体像を撮影した各フレーム(FA〜F4)間の動きベクトルより算出されており、図9(b)〜図14(b)に於ける手ブレ信号X,Yの各値は、ブレ検出センサ5の出力信号より算出されている。また、図中のa〜dは、それぞれ図7(a)〜(d)のフレーム(F1〜F4)が対応していることを表している。
【0064】
一方、ステップS31にて手ブレ信号量が演算されると、続くステップS32に於いて、制御部6によって、図9(b)や図10(b)に示されるΔ手ブレ信号X,Y(V11)より算出されたΔ最大ブレ信号X,Y(図10(b)のA11′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)と、の大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図10(b)のA11′)の方が小さい場合には、撮像部3の露出が当初設定されたISO100のままとされる。
【0065】
また、制御部3により、図11(b)や図12(b)に示されるΔ手ブレ信号X,Yより算出されたΔ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/30)に応じて設定されたブレ許容値(V4とV5で示される範囲)(A2)との大小関係が比較される。ここで、Δ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)の方が大きい場合には、ステップS33に移行して、撮像部3の露出が1段階上方に変更(ISO100→ISO200)、すなわち被写体像の明るさが、見かけ上1段階上方に変更(EV8→EV9)される。これにより、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値(F2.8)が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階上方に変更(1/30→1/60)される。
【0066】
そして、再度ステップS32に移行すると、制御部6によって、再度図11(b)や図12(b)に示されるΔ手ブレ信号X,Yより算出されたΔ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)と、撮像装置1のシャッタスピード(1/60)に応じて設定されたブレ許容値(V6とV7で示される範囲A3)との大小関係が比較される。その結果、Δ最大ブレ信号X,Y(図12(b)のA11′)の方が小さい場合には、撮像装置1の露出が1段階上方に変更されたISO200とされる。
【0067】
尚、制御部6の前記動作は、Δ最大ブレ信号X,Yと撮像装置1のシャッタスピード(1/XX)に応じて設定されたブレ許容値との大小関係が比較された結果、Δ画像ブレ信号X,Yの方が小さくなるまで、ステップS32及びS33が繰り返し行われる。
【0068】
また、図13、図14に示されるように、制御部6に於いては、前記動作が繰り返し行われる中で、ステップS34に於いて、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも小さくなると、ステップS35に移行して、撮像装置1に於ける図示されない光学レンズの絞り値が一定とされたまま、シャッタスピードが1段階下方に変更される。その後、Δ最大ブレ信号X,Yが1段階下方の撮像装置1のシャッタスピードに応じて設定されたブレ許容値よりも大きくなるまで、前記ステップS32に移行して、以降の処理動作が繰り返される。
【0069】
次に、ステップS36に於いて、撮像装置1に於ける図示されないレリーズスイッチが2段階(全押し)押されたか否かが判定される。ここで、前記レリーズスイッチが全押しされていなければ前記ステップS25へ移行し、全押しされていればステップS37に移行する。このステップS37では、撮像装置1は、制御部6により設定された撮像部3の露出や撮像装置1のシャッタスピード及び絞り値に基づいて、被写体像が撮影画像に変換(露光)される。
【0070】
ブレ検出センサ5では、撮像装置1のブレ量が検出され、撮像装置1のブレ量から手ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。制御部6では、ブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1のブレ量を補正するための信号が生成され、撮像装置1の図示されない光学レンズの駆動手段、または撮像部3の図示されない駆動手段が制御されることにより、露光中に於ける撮像装置1のブレ量が補正される。
【0071】
以上のように、撮像装置1は、撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量と撮像装置1のブレ量の総和を画像信号として示すフレーム間の信号(画像ブレ信号X,Y)、及び撮像装置1のブレ量を電気信号として示す信号(手ブレ信号X,Y)の大きい方に基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出を最適値に設定し、ブレ検出センサ5から出力される撮像装置1のブレ量を電気信号として示す信号(手ブレ信号X,Y)に基づいて、露光中に於ける撮像装置1のブレ量を補正することが可能であるため、撮像装置1により得られる撮影画像の画質を更に高めることができる。
【0072】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0073】
図15は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置1aの概略構成を示すブロック図である。
【0074】
この第2の実施形態が前述した第1の実施形態と異なる点は、新たに選択手段としての入力部7が設けられたことである。
【0075】
すなわち、図15に於いて、撮像装置1aは、撮像部3と、検出部4と、ブレ検出センサ5と、制御部6と、入力部7を有して構成される。
【0076】
前記撮像部3は、被写体像を画像信号に変換するものであり、前記検出部4は、撮像部3から連続して出力される画像信号に於けるフレーム間の相関パラメータ、すなわち被写体像の移動量、及び撮像装置1aのブレ量の総和を画像信号として示すフレーム間の信号である、画像ブレ信号X,Yを検出して制御部6へ出力するものである。
【0077】
ブレ検出センサ5は、撮像装置1のブレ量を電気信号として示す手ブレ信号X,Yを検出して制御部6へ出力する。入力部7は、検出部5からの画像ブレ信号X,Y、またはブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yの何れかを用いて撮像部3の露出を制御するかを外部から強制的に選択する選択手段である。制御部6は、入力部7で選択されたブレ信号に基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出を制御すると共に、手ブレ信号X,Yに基づいて露光中に於ける撮像装置1aのブレを補正するための信号を生成するものである。
【0078】
次に、このように構成された撮像装置1aの動作例を説明する。
【0079】
撮像装置1aにおいて、図示されないレリーズスイッチが1段階(半押し)押されると、当該撮像装置1aでは、被写体像に対して合焦されると共に、被写体像の明るさや撮像装置1aの撮影条件等に応じてシャッタスピード及び絞り値が設定される。撮像部3では、被写体像が画像信号に変換された後、その変換された画像信号が検出部4へ出力される。検出部4では、撮像部3からの画像信号が検出され、当該画像信号から画像ブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。
【0080】
一方、ブレ検出センサ5では、撮像装置1aのブレ量が検出され、そのブレ量からブレ信号X,Yが生成されて制御部6に出力される。また、入力部7では、撮像装置1aの各種撮影モード、或いは撮像装置1の図示されない制御スイッチの作動状況、または被写体像の輝度が測定された結果等に応じて、撮像部3の露出を設定するためのブレ信号、すなわち、検出部4からの画像ブレ信号X,Y、またはブレ検出センサ5からの手ブレ信号X,Yの何れかを用いるかが選択され、制御部6へ出力される。
【0081】
制御部6では、撮像装置1で設定されたシャッタスピード及び絞り値と、入力部7により選択されたブレ信号とに基づいて、露光前に於ける撮像部3の露出が設定される。
【0082】
ここで、選択手段である入力部7に於けるブレ信号の選択方法について説明する。
【0083】
先ず、図16に示されるように、一般的に撮像装置1aは複数の撮影モードを備えており、中でもシーンモードには多種多様なものが用意されている。このうち、例えば、夜景、夜景&人物、キャンドル、夕日、打ち上げ花火等のシーンモードに於いては、被写体像の輝度が十分確保しにくい。そのため、検出部4からの画像ブレ信号X,Yを用いて撮像部3の露出を最適に設定することが難しく、画像ブレ信号X,Yよりも手ブレ信号X,Yの方が大きいことが想定される。
【0084】
したがって、入力部7によって、露光前に於ける撮像装置1aの撮影モードが検出され、前述したような被写体像の輝度が十分確保しにくいシーンモードが選択された場合には、入力部7では撮像部3の露出を設定するためのブレ信号として、ブレ検出センサ5からのブレ信号X,Yが強制的に選択されて、制御部6へ出力される。
【0085】
前記の選択は、例えば、撮像装置1aに設けられた制御スイッチの作動状況、または撮像装置1aのメニュー操作により決定できるようにしても良い。或いは、被写体像の輝度を測定した結果に応じて決定できるようにしても良い。
【0086】
尚、撮像部3の露出の設定方法については、前述した第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0087】
以上説明したように、撮像装置1aは、入力部7からの制御信号により制御部6が撮像部3の露出を制御するためのブレ信号(画像ブレ信号X,Yまたは手ブレ信号X,Y)を簡易に選択することが可能であるため、撮像部3の露出を設定する際の信号処理容量を大幅に削減することができる。
【0088】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として、前述した撮像装置を搭載したカメラについて説明する。
【0089】
図17は、本発明の撮像装置が適用されたカメラの構成を示すブロック図である。
【0090】
図17に於いて、このカメラ10は、ボディユニット11と、交換可能なレンズユニット(すなわちレンズ鏡筒)12とを有して構成されている。
【0091】
前記レンズユニット12は、前記ボディユニット11の前面に設けられた、図示されないレンズマウントを介して着脱自在に装着可能である。そして、前記レンズユニット12は、撮影レンズ21と、絞り22と、レンズ枠23と、レンズ駆動機構24と、レンズ駆動回路25と、絞り駆動機構27と、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lμcomと略記する)30とから構成されている。
【0092】
前記撮影レンズ21は、レンズ枠23によって支持されているもので、このレンズ枠23がレンズ駆動機構24内に存在する図示されないDCモータによって、光軸方向に駆動される。また、レンズ駆動機構24は、レンズ駆動回路25を介してLμcom30からの制御信号に従って、撮影レンズを移動させるべくレンズ枠23を移動させる。絞り22は、絞り駆動機構27内に存在する図示されないステッピングモータによって駆動される。
【0093】
また、Lμcom30は、前記レンズ駆動機構24や絞り駆動機構27等、レンズユニット12内の各部を駆動制御する。このLμcom30は、通信コネクタ35を介して、後述するボディ制御用マイクロコンピュータ60と電気的に接続がなされ、該ボディ制御用マイクロコンピュータ60の指令に従って制御される。
【0094】
一方、ボディユニット11は、以下のように構成されている。
【0095】
レンズユニット12内の撮影レンズ21、絞り22を介して入射される図示されない被写体からの光束は、クイックリターンミラー41で反射されて、フォーカシングスクリーン42、ペンタプリズム43を介してアイピース44に至る。
【0096】
前記クイックリターンミラー41の中央部はハーフミラーになっており、該クイックリターンミラー41がダウン(図示の位置)した際に一部の光束が透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー41に設置されたサブミラー47で反射され、自動測距を行うためのAF(オートフォーカス)センサユニット48に導かれる。尚、前記クイックリターンミラー41のアップ時には、サブミラー47は折り畳まれるようになっている。
【0097】
前記クイックリターンミラー41の後方には、光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタ52と、光学ローパスフィルタ53と、光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像手段(撮像部3)である撮像素子(CCD)ユニット54が設けられている。図示されないが、クイックリターンミラー41が光路より退避した場合、撮影レンズ21を通った光束は、シャッタ52、光学ローパスフィルタ53を介してCCDユニット54の撮像面上に結像される。
【0098】
前記CCDユニット54は、該CCDユニット54とシャッタ52との間に配された光学ローパスフィルタ53によって保護されている。また、この光学ローパスフィルタ53の前面に配置されたシャッタ52は、撮影時以外は撮影レンズ21からCCDユニット54へ導かれる光束を遮断するためのものである。
【0099】
このボディユニット11内には、AFセンサユニット48を駆動制御するAFセンサ駆動回路49と、前記クイックリターンミラー41を駆動制御するミラー駆動機構50と、前記シャッタ52の図示されない先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路56と、前記先幕と後幕を駆動するばねをチャージするシャッタチャージ機構57とが設けられている。
【0100】
このボディユニット65は、また、前記CCDユニット54内の図示されないCCDに接続されたCCDインターフェイス回路61と、記憶領域として設けられたSDRAM63及びフラッシュ(Flash)ROM64と、記録メディア65と、液晶モニタ66とが、画像処理を行うための画像処理コントローラ62に接続されている。これらは、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
【0101】
前記記録メディア65は、各種のメモリカードや外付けのハードディスクドライブ(HDD)等の外部記録媒体であり、カメラのボディユニット11と通信可能、且つ交換可能に装着される。
【0102】
前記画像処理コントローラ62は、前記通信コネクタ35と、測光回路69と、AFセンサ駆動回路49と、ミラー駆動機構50と、シャッタ制御回路56と、シャッタチャージ機構57と、ストロボ制御回路71と、手ブレ補正ユニット75と、不揮発性メモリ(EEPROM)76等と共に、このボディユニット11内の各部を制御するための制御手段、比較手段(制御部6)であるボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bμcomと略記する)60に接続されている。
【0103】
画像処理コントローラ62は、Bμcom60の指令に従ってCCDインターフェイス回路61を制御して、CCDユニット54から画像データを取り込むもので、検出手段(検出部4)を有している。この画像データは、画像処理コントローラ62にてビデオ信号に変換され、液晶モニタ66に出力表示される。撮影者は、この液晶モニタ66の表示画像から、撮影した画像イメージを確認することができる。
【0104】
SDRAM63は画像データの一時的保管用メモリであり、画像データが変換される際のワークエリア等に使用される。また、この画像データは、JPEGデータに変換された後には、記録メディア65に保管されるように設定されている。
【0105】
前記Bμcom60には、更に、当該カメラの動作状態を表示出力によって撮影者へ告知するための動作表示用LCD77と、カメラ操作スイッチ(SW)78と、電源回路80を介して電池81とが接続されている。
【0106】
尚、前記Bμcom60とLμcom30とは、レンズユニット12の装着時に於いて、通信コネクタ35を介して通信可能に電気的接続がなされる。そして、カメラのシステムとしてLμcom30がBμcom60に従属的に協働しながら稼動するようになっている。
【0107】
前記測光回路69は、前記ペンタプリズム43の近傍に設けられた測光センサ70からの光束に基づいて測光処理する回路である。
【0108】
ストロボ制御回路71は、Bμcom60からの指示に基づいて閃光発光装置としてのストロボ72を発光処理するための回路である。
【0109】
前記手ブレ補正ユニット75は、Bμcom60の指示に基づいて、CCDユニット54を所定方向に移動させてカメラのブレを補正するためのものであり、ブレ検出センサ5を有している。
【0110】
不揮発性メモリ76は、その他の記憶領域として、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する記憶手段であり、Bμcom60からアクセス可能に設けられている。
【0111】
動作表示用LCD77は、当該カメラの動作状態を表示出力によって撮影者へ告知するためのものである。前記カメラ操作スイッチ78は、選択手段である入力部7に相当するもので、例えば撮影動作の実行を指示するレリーズスイッチ、撮影モードと画像表示モードを切り替えるモード変更スイッチ及びパワースイッチ等、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群で構成される。
【0112】
また、前記電源回路80は、電源の電圧を、当該カメラを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給するために設けられている。
【0113】
このように構成されたカメラ10の各部は、次のように稼動する。
【0114】
先ず、画像処理コントローラ62により、Bμcom60の指令に従ってCCDインターフェイス回路61が制御されて、CCDユニット54から画像データが取り込まれる。この画像データは、一時保管用メモリであるSDRAM63に取り込まれる。このSDRAM63に取り込まれた画像データは、JPEGデータに変換された後、記録メディア65に保管される。
【0115】
ミラー駆動機構50は、前述したように、クイックリターンミラー41をアップ(UP)位置とダウン(DOWN)位置へ駆動するための機構である。ミラー駆動機構50によってクイックリターンミラー41がダウン位置にある時、撮影レンズ21からの光束は、AFセンサユニット48側とペンタプリズム43側へと分割されて導かれる。
【0116】
AFセンサユニット48内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路49を介してBμcom60へ送信されて、周知の測距処理が行われる。
【0117】
一方、ペンタプリズム43に隣接するアイピース44からは、撮影者が被写体を目視できる。また、前記ペンタプリズム43を通過した光束の一部は、測光センサ44から測光回路69へ導かれ、ここで検知された光量に基づいて周知の測光処理が行われる。
【0118】
シャッタ制御回路56では、Bμcom60からシャッタを駆動制御するための信号が受取られると、その信号に基づいてシャッタ52が制御される。それと共に、シャッタ制御回路56から、所定のタイミングでBμcom60にストロボ72を発光させるためのストロボ同調信号が出力される。Bμcom60からは、このストロボ同調信号に基づいて、ストロボ72に発光指令信号が出力される。
【0119】
また、撮影者によって前述したカメラ操作スイッチ78の中のモード変更スイッチが操作されて、撮影モードから画像表示モードへ切り換えられると、記録メディア65に保管された画像データが読み出されて、液晶モニタ66に表示可能である。記録メディア65から読み出された画像データは、画像処理コントローラ62に於いてビデオ信号に変換され、液晶モニタ66にて出力表示される。
【0120】
そして、このカメラ10に於ける撮影動作や露出の設定方法については、前述した 第1及び第2の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0121】
このようなカメラ10に本発明の撮像装置を搭載た場合にも、ブレ量を精度良く検出し、撮影画像の画質を高めることができる。
【0122】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0123】
更に、前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1の第1の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。
【図3】被写体像の明るさに対する撮像装置1のシャッタスピードと絞りの関係の一例を示した図である。
【図4】画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図5】画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図6】画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図7】被写体像を撮影した連続するフレームの例を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1の第2の撮影動作例を説明するためのフローチャートである。
【図9】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図10】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図11】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図12】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図13】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図14】(a)は画像ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図、(b)は手ブレ信号の信号値と時間との関係を示した図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る撮像装置1aの概略構成を示すブロック図である。
【図16】撮像装置1aが有する複数の撮影モードの例を示した図である。
【図17】本発明の第3の実施形態を示すもので、本発明の撮像装置が適用されたカメラの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0125】
1、1a…撮像装置、3…撮像部、4…検出部、5…ブレ検出センサ、6…制御部、7…入力部、10…カメラ、11…ボディユニット、12…レンズユニット、21…撮影レンズ、22…絞り、24…レンズ駆動機構、27…絞り駆動機構、30…レンズ制御用マイクロコンピュータ(Lμcom)、35…通信コネクタ、41…クイックリターンミラー、42…フォーカシングスクリーン、43…ペンタプリズム、44…アイピース、47…サブミラー、48…AF(オートフォーカス)センサユニット、52…シャッタ、54…CCDユニット、60…ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bμcom)、61…CCDインターフェイス回路、62…画像処理コントローラ、63…SDRAM、65…記録メディア、66…液晶モニタ、70…測光センサ、72…ストロボ、75…手ブレ補正ユニット、78…カメラ操作スイッチ、80…電源回路、81…電池。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を画像信号に変換する撮像手段と、
前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、
前記相関パラメータに応じて前記撮像手段の露出を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
被写体像を画像信号に変換する撮像部を有して被写体の撮影を行う撮像装置に於いて、
前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された相関パラメータに応じて前記撮像部の露出を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて検出された画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、
前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量とを比較する比較手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項9】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、
撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項10】
撮影レンズを介して被写体像を受光して画像信号に変換する撮像素子を備えたカメラに於いて、
前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、
前記相関パラメータに応じて前記撮像素子の露出を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とするカメラ。
【請求項11】
前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像素子の露出を制御することを特徴とする請求項10に記載のカメラ。
【請求項12】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【請求項13】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、
前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量とを比較する比較手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【請求項15】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、
撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【請求項1】
被写体像を画像信号に変換する撮像手段と、
前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、
前記相関パラメータに応じて前記撮像手段の露出を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
被写体像を画像信号に変換する撮像部を有して被写体の撮影を行う撮像装置に於いて、
前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された相関パラメータに応じて前記撮像部の露出を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて検出された画像のブレ量に応じて前記撮像手段の露出を制御することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、
前記画像のブレ量と前記撮像装置のブレ量とを比較する比較手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記撮像装置のブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項9】
撮像装置のブレ量を検出するブレ検出センサと、
撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項10】
撮影レンズを介して被写体像を受光して画像信号に変換する撮像素子を備えたカメラに於いて、
前記画像信号の連続するフレーム間の相関パラメータを求める検出手段と、
前記相関パラメータに応じて前記撮像素子の露出を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とするカメラ。
【請求項11】
前記制御手段は、前記相関パラメータに基づいて求められた画像のブレ量に応じて前記撮像素子の露出を制御することを特徴とする請求項10に記載のカメラ。
【請求項12】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量との比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【請求項13】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、
前記画像のブレ量と前記カメラのブレ量とを比較する比較手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサを更に具備し、
前記制御手段は、撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかの決定を行い、当該決定の結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【請求項15】
カメラのブレ量を検出するブレ検出センサと、
撮影時に設定された撮影パラメータに基づいて前記画像のブレ量に応じて前記露出を制御するか前記カメラのブレ量に応じて前記露出を制御するかを選択する選択手段と、
を更に具備し、
前記制御手段は、前記選択手段で選択された結果に基づいて前記露出を制御することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−81091(P2010−81091A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244766(P2008−244766)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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