説明

撹拌装置、撹拌方法及び自動分析装置

【課題】撹拌対象の液性に関係なく簡易に撹拌効率の向上が可能な撹拌装置、撹拌方法及び自動分析装置を提供すること。
【解決手段】撹拌棒を回転させて液体を撹拌する撹拌装置、撹拌方法及び自動分析装置。撹拌装置は、撹拌棒を低速で回転させた後、低速を越える高速で回転させる回転制御部15aを備えている。撹拌装置は、好ましくは、撹拌棒の低速回転を所定時間停止させた後、撹拌棒を高速回転させる。撹拌方法は、撹拌棒を低速で回転させる低速回転工程と、低速を越える高速で撹拌棒を回転させる高速回転工程とを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撹拌装置、撹拌方法及び自動分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分析装置は、試薬と検体とを反応させ、反応液の光学的特性を測定することによって検体中の特定成分の量等を分析している。このため、自動分析装置は、反応が適切に進行するように試薬と検体とを撹拌棒によって撹拌させる撹拌装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−315831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の撹拌装置は、撹拌対象の粘度や比重等の液性(物理的特性)に拘わらず撹拌棒を一定の速度で回転させて撹拌している。但し、試薬や検体は、それぞれ液性(物理的特性)が広範に亘ることから、例えば、高粘度の試薬と低粘度の検体等を撹拌した場合等のように液性(物理的特性)に差があると、撹拌が不十分となる場合があり、撹拌効率の向上が望まれていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、撹拌対象の液性に関係なく簡易に撹拌効率の向上が可能な撹拌装置、撹拌方法及び自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の撹拌装置は、撹拌棒を回転させて前記液体を撹拌する撹拌装置であって、前記撹拌棒を低速で回転させた後、前記低速を越える高速で回転させる回転制御手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の撹拌装置は、上記の発明において、前記回転制御手段は、前記撹拌棒の低速回転を所定時間停止させた後、前記撹拌棒を高速回転させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の撹拌装置は、上記の発明において、前記回転制御手段は、前記高速時間が前記低速時間よりも長くなるように前記撹拌棒の回転を制御することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の撹拌装置は、上記の発明において、前記回転制御手段は、前記低速回転及び前記高速回転の際に前記撹拌棒をそれぞれ一定の回転数に保持することを特徴とする。
【0010】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の撹拌方法は、撹拌棒を回転させて前記液体を撹拌する撹拌方法であって、前記撹拌棒を低速で回転させる低速回転工程と、前記低速を越える高速で前記撹拌棒を回転させる高速回転工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の撹拌方法は、上記の発明において、前記高速回転工程は、前記撹拌棒の低速回転を所定時間停止させた後、前記撹拌棒を高速回転させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の撹拌方法は、上記の発明において、前記高速回転工程は、前記低速回転工程よりも時間が長いことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の撹拌方法は、上記の発明において、前記低速回転工程及び前記高速回転工程は、前記撹拌棒をそれぞれ一定の回転数に保持することを特徴とする。
【0014】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の自動分析装置は、検体と試薬とを含む液体試料を撹拌して反応させ、反応液を分析する自動分析装置であって、前記撹拌装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、撹拌棒を低速で回転させた後、撹拌棒を高速で回転させるので、撹拌対象の液性に関係なく簡易に撹拌効率の向上が可能な撹拌装置、撹拌方法及び自動分析装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の撹拌装置、撹拌方法及び自動分析装置にかかる実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、実施の形態1の自動分析装置の概略構成図である。図2は、第一撹拌装置を示す正面図である。
【0017】
自動分析装置1は、図1に示すように、試薬テーブル2,3、キュベットホイール4、検体容器移送機構8、分析光学系11、洗浄機構12、第一撹拌装置13、第二撹拌装置14及び制御部15を備えている。
【0018】
試薬テーブル2,3は、図1に示すように、それぞれ第一試薬の試薬容器2aと第二試薬の試薬容器3aが周方向に複数配置され、駆動手段に回転されて試薬容器2a,3aを周方向に搬送する。複数の試薬容器2a,3aは、それぞれ検査項目に応じた所定の試薬が満たされ、外面には収容した試薬の種類,ロット及び有効期限等の情報を表示する識別コードラベル(図示せず)が貼付されている。ここで、試薬テーブル2,3の外周には、試薬容器2a,3aに貼付した識別コードラベルに記録された試薬情報を読み取り、制御部15へ出力する読取装置(図示せず)が設置されている。
【0019】
キュベットホイール4は、図1に示すように、複数の反応容器5が周方向に沿って配列され、モータ等の駆動手段によって矢印で示す方向に回転される。これにより、キュベットホルダ4は、反応容器5を周方向に移動させる。キュベットホイール4は、反応容器5を保持する保持部4aと、光源11aが出射した光束を光センサ11cへ導く円形の開口からなる光路4bとを有している。保持部4aは、キュベットホイール4の外周に周方向に沿って所定間隔で配置され、保持部4aの内周側に半径方向に延びる光路4bが形成されている。キュベットホイール4は、前記駆動手段の駆動を制御する制御部15によって回転、従って反応容器5の搬送と停止が制御されている。
【0020】
反応容器5は、分析光学系11が出射した分析光の80%以上を透過する光学的に透明な素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス,環状オレフィンやポリスチレン等によって四角筒状に成形されたキュベットである。反応容器5は、近傍に設けた試薬分注機構6,7によって試薬テーブル2,3の試薬容器2a,3aから試薬が分注される。
【0021】
試薬分注機構6,7は、それぞれ水平面内を矢印方向に回動するアーム6a,7aに試薬を分注するプローブ6b,7bが設けられ、洗浄水によってプローブ6b,7bを洗浄する洗浄手段(図示せず)を有している。ここで、試薬分注機構6は第一試薬の分注に使用され、試薬分注機構7は第二試薬の分注に使用される。
【0022】
検体容器移送機構8は、図1に示すように、配列された複数のラック9を矢印方向に沿って1つずつ歩進させながら移送する。ラック9は、検体を収容した複数の検体容器9aを保持している。ここで、検体容器9aは、検体容器移送機構8によって移送されるラック9の歩進が停止するごとに、水平方向に回動するアーム10aとプローブ10bとを有する検体分注機構10によって検体が各反応容器5へ分注される。このため、検体分注機構10は、洗浄水によってプローブ10bを洗浄する洗浄手段(図示せず)を有している。
【0023】
分析光学系11は、試薬と検体とが反応した反応容器5内の液体試料に分析光を透過させる光学系であり、図1及び図2に示すように、光源11a、レンズ11b及び光センサ11cを有している。分析光学系11は、反応容器5に第一試薬が分注される前の空の状態を初めとして、検体と試薬の反応が終了するまで反応容器5について所定の回数測光を繰り返す。
【0024】
洗浄機構12は、ノズル12aによって反応容器5内の液体試料を吸引して排出した後、ノズル12aによって洗剤や洗浄水等の洗浄液等を繰り返し注入し、吸引することにより、分析光学系11による分析が終了した反応容器5を洗浄する。
【0025】
第一撹拌装置13は、反応容器5に分注された検体と試薬とを撹拌する装置であり、第二撹拌装置14と構成が同じであるのであるので、第一撹拌装置13について説明し、第二撹拌装置14については対応する構成要素に対応する符合を付して説明する。
【0026】
第一撹拌装置13は、図2に示すように、昇降自在な回転軸13aの上部に支持部材13bが設置されており、支持部材13bに撹拌棒13cが着脱自在に取り付けられている。撹拌棒13cは、パルスモータ等の駆動手段によって軸廻りに回転され、反応容器5内の液体を撹拌する。
【0027】
制御部15は、演算機能,記憶機能,制御機能及び計時機能等を備えたマイクロコンピュータ等が使用され、試薬テーブル2,3、試薬分注機構6,7、検体容器移送機構8、検体分注機構10、分析光学系11、洗浄機構12、撹拌装置13,14、入力部16及び表示部17等と接続されてこれらの作動を制御する。
【0028】
ここで、制御部15は、第一撹拌装置13,14の作動を制御する際、撹拌棒13c,14cを低速回転で回転させた後、高速回転で回転させる回転制御部15a(図1参照)を備えている。また、制御部15は、分析光学系11から入力される波長ごとの光信号をもとに各反応容器5内の液体試料の波長ごとの吸光度を求め、検体の成分濃度等を分析する。更に、制御部15は、試薬容器2a,3aに貼付した識別コードラベルの記録から読み取った情報に基づき、試薬のロットが異なる場合や有効期限外等の場合に分析作業を停止するように自動分析装置1を制御し、或いはオペレータに警報を発する。
【0029】
一方、回転制御部15aは、パルスモータ等の駆動手段を制御することによって撹拌棒13c,14cを低速回転し、一旦停止させた後、撹拌棒13c,14cを高速回転させる。また、回転制御部15aは、低速回転及び高速回転の際に撹拌棒13c,14cをそれぞれ一定の回転数に保持する。
【0030】
入力部16は、制御部15へ検査項目等を入力する操作を行う部分であり、例えば、キーボードやマウス等が使用される。表示部17は、分析内容,分析結果或いは警報等を表示するもので、ディスプレイパネル等が使用される。
【0031】
以上のように構成される自動分析装置1は、回転するキュベットホイール4によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器5に試薬分注機構6が試薬容器2aから第一試薬を順次分注する。第一試薬が分注された反応容器5は、検体分注機構10によってラック9に保持された複数の検体容器9aから検体が順次分注される。検体が分注された反応容器5は、キュベットホイール4が停止する都度、第一撹拌装置13によって撹拌されて第一試薬と検体が反応する。第一試薬と検体が撹拌された反応容器5は、試薬分注機構7によって試薬容器3aから第二試薬が順次分注された後、キュベットホイール4の停止時に第二撹拌装置14によって撹拌され、更なる反応が促進される。
【0032】
その後、自動分析装置1は、キュベットホイール4が回転し、反応容器5が分析光学系11を通過する際に反応容器5を透過した光量が測定される。そして、制御部15は、測定回路11dから入力される波長ごとの光量信号をもとに各反応容器5内の液体試料の波長ごとの吸光度を求め、検体の成分濃度等を分析する。このとき、制御部15は、分析した検体の成分濃度等の分析結果を記憶し、入力部16からの入力情報によって分析結果を表示部17に表示する。このようにして、分析が終了した反応容器5は、洗浄機構12によって洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
【0033】
このとき、回転制御部15aは、第一撹拌装置13を以下のように制御して撹拌棒13cを回転させ、反応容器5内の液体を撹拌する。即ち、本発明の撹拌方法は、撹拌棒13cを低速で回転させる低速回転工程と、低速回転工程の後に撹拌棒13cを高速で回転させる高速回転工程とを含んでいる。
【0034】
この撹拌方法を実現するため、回転制御部15aは、図3に示すように、一定の低速で回転する低速時間Tsの後に停止時間Tspを置いて一定の高速で回転する高速時間Tf(>Ts)を設定するように撹拌棒13cの回転を制御している。ここで、図3は、縦軸が撹拌棒13cの回転数として撹拌棒13cを駆動するパルスモータの1秒当たりのパルス数(pps)を示しており、横軸は時間(秒)を示している。また、図中、Tmixは、1回の撹拌時間を示している。
【0035】
この場合、撹拌棒13cの低速回転の回転速度は、従来の撹拌で使用されている撹拌棒の回転速度の1/2程度に設定し、高速回転の回転速度を従来の撹拌で使用されている撹拌棒の回転速度程度とする。
【0036】
また、回転制御部15aは、低速時間Tsの前後に加速時間Tasと減速時間Tds及び高速時間Tfの前後に加速時間Tafと減速時間Tdfを設定している。但し、これらの加速時間及び減速時間は、一般に撹拌棒13cの回転数を制御する際に設定され、Tas=Tds,Taf=Tdf,Tas/Ts=Tds/Ts,Taf/Tf=Tdf/Tfに設定されている。但し、Tas≠Tds,Taf≠Tdfに設定しても同様の効果が得られる。
【0037】
このように、先ず、低速で撹拌棒13cを回転すると、低速のため撹拌にムラはあるが、第一試薬と検体とが全体に馴染んだ状態になる。次に、回転停止時間Tspを置くと、低速回転によって生じた撹拌流が撹拌棒13cに衝突して上下方向の流れが惹起され、より第一試薬と検体との撹拌が進行する。そして、高速で撹拌棒13cを回転することによって、第一試薬と検体が一気に撹拌される。このため、撹拌対象の液性(物理的特性)に差があっても、撹拌対象を十分に撹拌することができる。
【0038】
但し、撹拌対象の液性(物理的特性)、例えば、粘度に差がある場合、従来の回転速度で撹拌棒13cを回転させて撹拌すると、粘度の高い液体が反応容器5の側壁部へ跳ね飛ばされるうえ、液体中に発生する撹拌流が撹拌棒13cを中心として発生し、反応容器5の側壁側に届き難いため、第一試薬と検体との間に撹拌ムラが発生してしまう。
【0039】
(実施例1,2)
ここで、自動分析装置1を使用し、第一試薬と検体に代えて、粘度の異なる液体試料を用いて本発明方法で撹拌した場合における吸光度を測定し、測定値をもとに吸光度変化の百分率(%)を算出した。
【0040】
このとき、液体試料は、第一試薬に代えて粘度が1mPa・sと4mPa・s粘度調整用の透明試薬を使用し、検体に代えて吸光度が8と75、粘度が1,1.7及び3mPa・sの色素液を使用した。そして、所定回数の測光点のうち、透明試薬に色素液を分注して撹拌した直後の測光点Paの吸光度ODaと最終測光点Pzの吸光度ODzを測定し、吸光度変化の百分率Rc(=(ODz−ODa)/ODa)を算出した。また、透明試薬と色素液とは、表1に示すM1〜M12の12通りの混合比に組み合わせ、各組み合わせ当たり10回ずつ測定を行った。なお、回転制御部15aは、撹拌棒13cを低速回転の場合も高速回転の場合も時計方向に回転させ、停止時間を2通りに制御した。
【0041】
【表1】

【0042】
そして、±1.0%を百分率(%)の基準値とし、算出した全10回のうちの総ての百分率(%)が基準値以内であれば撹拌状態が良(○)、全10回のうち1回又は2回基準値を超えていれば撹拌状態が不良(△)、全10回のうち3回以上基準値を超えていれば撹拌状態が不合格(×)と判定した。その判定結果を、吸光度変化の百分率(%)の平均値、最大値、最小値及び標準偏差と共に表2,3に示す。
【0043】
【表2】

【0044】
【表3】

【0045】
ここで、実施例1は、停止時間Tsp=0.2秒、Tas/Ts=Tds/Ts=1/6、Taf/Tf=Tdf/Tf=1/12にそれぞれ設定した。また、表3に示した実施例2は、停止時間Tsp=0.1秒、Tas/Ts=Tds/Ts=1/6、Taf/Tf=Tdf/Tf=1/12にそれぞれ設定した。
【0046】
(比較例)
比較のため、従来方法で撹拌した場合の測定値から、同様にして吸光度変化の百分率(%)を算出した(比較例)。比較例は、図4に示すように、高速時間Tcfの前後に加速時間Tcafと減速時間Tcdfを設定すると共に、Tcaf=Tcdf,Tcaf/Tcf=Tcdf/Tcf=1/22に設定し、1回の撹拌時間Tmix(=Tcaf+Tcf+Tcdf)は、実施例1と等しく設定している。比較例の結果を実施例1,2と同様に、吸光度変化の百分率(%)の平均値、最大値、最小値及び標準偏差と共に表4に示す。
【0047】
【表4】

【0048】
表2,3及び表4に示す結果から明らかなように、使用する透明試薬と色素液の粘度の差が大きい程、吸光度変化の百分率がばらつく傾向が見られる。但し、本発明は、撹拌棒を低速で回転させた後、高速で回転させて撹拌するので、透明試薬と色素液の粘度に差があっても、吸光度変化の百分率のばらつきが抑えられ、均一に撹拌できることが分かる。従って、本発明によれば、撹拌対象の液性に関係なく簡易に撹拌効率を向上させることができる。
【0049】
尚、撹拌棒13cは、低速回転の場合も高速回転の場合も時計方向に回転させたが、低速回転の場合と高速回転の場合で、回転方向を逆にしてもよい。
【0050】
また、撹拌対象の液性としては、上述の粘度の他に、例えば、比重等があり、本発明方法は、比重の異なる液体試料を撹拌する場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】実施の形態1の自動分析装置の概略構成図である。
【図2】第一撹拌装置を示す正面図である。
【図3】本発明の撹拌方法における撹拌棒の回転速度の一例を示すタイムチャートである。
【図4】従来の撹拌方法における撹拌棒の回転速度の一例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1 自動分析装置
2,3 試薬テーブル
4 キュベットホイール
5 反応容器
6,7 試薬分注機構
8 検体容器移送機構
9 ラック
10 検体分注機構
11 分析光学系
12 洗浄機構
13 第一撹拌装置
13c 撹拌棒
14 第二撹拌装置
14c 撹拌棒
15 制御部
15a 回転制御部
16 入力部
17 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撹拌棒を回転させて前記液体を撹拌する撹拌装置であって、
前記撹拌棒を低速で回転させた後、前記低速を越える高速で回転させる回転制御手段を備えたことを特徴とする撹拌装置。
【請求項2】
前記回転制御手段は、前記撹拌棒の低速回転を所定時間停止させた後、前記撹拌棒を高速回転させることを特徴とする請求項1に記載の撹拌装置。
【請求項3】
前記回転制御手段は、前記高速時間が前記低速時間よりも長くなるように前記撹拌棒の回転を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の撹拌装置。
【請求項4】
前記回転制御手段は、前記低速回転及び前記高速回転の際に前記撹拌棒をそれぞれ一定の回転数に保持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の撹拌装置。
【請求項5】
撹拌棒を回転させて前記液体を撹拌する撹拌方法であって、
前記撹拌棒を低速で回転させる低速回転工程と、
前記低速を越える高速で前記撹拌棒を回転させる高速回転工程と、
を含むことを特徴とする撹拌方法。
【請求項6】
前記高速回転工程は、前記撹拌棒の低速回転を所定時間停止させた後、前記撹拌棒を高速回転させることを特徴とする請求項5に記載の撹拌方法。
【請求項7】
前記高速回転工程は、前記低速回転工程よりも時間が長いことを特徴とする請求項5又は6に記載の撹拌方法。
【請求項8】
前記低速回転工程及び前記高速回転工程は、前記撹拌棒をそれぞれ一定の回転数に保持することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の撹拌方法。
【請求項9】
検体と試薬とを含む液体試料を撹拌して反応させ、反応液を分析する分析装置であって、請求項1〜4のいずれか一つに記載の撹拌装置を備えることを特徴とする自動分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−78372(P2010−78372A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244740(P2008−244740)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】