説明

改善された漂白力及びしみ抜きの効果をもたらすアゾ反応開始剤化合物を含む洗剤組成物

アゾ反応開始剤化合物を含む洗剤組成物が提供される。より詳しくは、改良された漂白力及びしみ抜きの利点を有するアゾ反応開始剤化合物を含む洗剤組成物及び、該洗剤組成物を使用した方法が提供される。物質及び物品の組成物及び製品も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アゾ反応開始剤化合物を含む洗剤組成物に関する。より詳しくは、本発明は改良された漂白力及びしみ抜きの利点を有するアゾ開始剤化合物を含む洗剤組成物及び前記洗剤組成物を使用する方法に関する。物質の組成物及び製造品も提供される。
【背景技術】
【0002】
アゾ反応開始剤化合物は、様々な工業用途、例えばビニル重合、グラフト重合、ハロゲン化及び発泡剤として使用されるフリーラジカル反応開始剤の重要な部類である。過酸化物反応開始剤に関して、アゾ開始剤化合物は、一貫した分解作用、僅かな色形成且つ高い安全性を示す。
【0003】
アゾ反応開始剤化合物は、アゾ連鎖に対して対称的又は非対称的でありうる。商業的に有益な対称反応開始剤は、一般に固形物であり、有機溶剤中において低媒体溶解性を有する。これに対し、非対称アゾ反応開始剤は、しばしば有機溶剤内においてより高い溶解性を有する低い融点の固形物である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願明細書に記載のアゾ反応開始剤化合物がしみ抜き用洗剤組成物、例えば、軽質液体洗剤、自動性食器洗浄用洗剤、硬い表面用洗浄剤、すすぎ補助組成物及び布のシミ抜き/洗浄剤等の重質液体洗剤として有用であり得ることが判明した。それらは、また、急速硬化スプレー及びプラスチック上の赤い(例えばカロチンの)しみの剥離除去のための剥離製品に組み込まれることができ、発泡しみ抜き剤/脱臭剤をもたらすために、発泡剤又は特殊なパッケージングと合わせて使用される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は洗剤組成物に関するものであって、該洗剤組成物はa)少なくとも以下の公式の1つ以上を有するアゾ開始剤と:
【0006】
【化1】

b)洗浄活性剤と、c)任意に補助成分とを含み、官能基R1及びR2は、どちらも独立してHであり、ヒドロカルビル、電子供与基(ERG)又は電子求引基(EWG)を有し、官能基R3、R4、R5及びR6は、独立してH又はヒドロカルビルのどちらかであり、対になる場合には官能基R3及びR4並びに/又はR56は独立して少なくとも約10個の炭素原子を含む。この洗剤組成物は例えば、a)少なくとも上記公式(I)、(I')及び(I'')の1つ以上を有する約0.1重量%のアゾ反応開始剤化合物と、(b)約0.0001重量%〜約99.9重量%の洗浄活性剤と、(c)任意に補助成分とを含み得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、アゾ反応開始剤化合物を含む洗剤組成物に関する。
【0008】
「コンパクトな」は従来の洗剤剤形と比較して低い水分を有する洗剤剤形を指す。水分は洗剤組成物の約50重量%未満、或いは約30重量%未満である。コンパクトな粒剤は、約480〜520g/Lの密度を有する。コンパクトな液体は、約1〜1.4g/mLの密度を有し得る。コンパクトな製品はより少ない量で使用されることができ、それは製造業者にとってより低い取扱費用及び輸送費となる。
【0009】
成句「効果的な量」は、洗剤組成物内の化合物(例えば界面活性剤、ビルダー及び酵素のような洗浄活性剤)の量として定義され、それは、漂白、洗浄及び/又はしみ抜きの改善を達成するために有効である。
【0010】
本明細書において使用する用語「炭化水素」は水素及び炭素のみを含む化合物として定義される。
【0011】
成句「炭化水素誘導体」は、炭化水素から得られる化合物として定義され、少なくとも1つのヘテロ原子(すなわちC又はHを含まない原子)を含む。
【0012】
本明細書において使用する用語「ヒドロカルビル」は炭化水素又は炭化水素誘導体として定義される。ヒドロカルビルは分岐、非分岐、置換、非置換、飽和及び/又は不飽和され得る。
【0013】
用語「疎水性」は、水を弾く又は水に完全に溶解することができない物質の傾向として定義される。疎水性物質、例えば炭化水素は、多くの無極性溶剤、例えばオクタノールには溶けやすいが、極性溶剤である水には溶けにくい。
【0014】
用語「疎水性」は無極性基又は水性の環境の分子に関連して定義され、それは無極性分子を除外する水の傾向に起因する。
【0015】
本明細書に用いられる用語は、当業者と統一した方法で解釈される。標準的な技術として認められた手段のあらゆる好適な出典も使用され得る。好適で非限定的な出典にはHawley’s Condensed Chemical Dictionary第13版などがある。
【0016】
A.アゾ反応開始剤化合物
あらゆる好適なアゾ反応開始剤化合物も、本明細書に記載の洗剤組成物においてあらゆる好適な量で使用され得る。1つの非限定的な実施形態において、洗剤組成物は、a)以下の式
【0017】
【化2】

の少なくとも1つ以上を有するアゾ反応開始剤と、b)洗浄活性剤と、c)任意選択的に補助成分とを含み、官能基R1及びR2は、どちらも独立してH(水素)であり、ヒドロカルビル、電子供与基(ERG)又は電子求引基(EWG)を有し、官能基R3、R4、R5及びR6は、独立してH(水素)又はヒドロカルビルのどちらかであり、対となった場合は、官能基R3及びR4並びに/又はR5及びR6は独立して少なくとも約10個の炭素原子を含む。
【0018】
他の非限定的な実施形態において、化合物(I)は非対称でもよい。非対称の化合物(I)は官能基R3、R4、R5及び/又はR6における炭素原子の数の相違を導入することによってアゾ反応開始剤化合物に導入され得る。例えば、化合物(I)は、あらゆる好適な数の炭素原子を有するあらゆる好適なヒドロカルビルから選択され得る官能基R3、R4、R5及び/又はR6を含み得る。結合の際に、官能基R3及びR4及び/又はR5及びR6における好適な数の炭素原子は、約10〜約12、14、16、18、20、22、24又は30まで変化し得る。結合の際に、官能基R3及びR4及び/又はR5及びR6における適切な数の炭素原子は、約10、12、14、16、18、20、22又は24〜約30まで変化し得る。
【0019】
他の非限定的な実施形態では、化合物(I)は非限定的に、誘導体化されたアゾアルカン、例えばアゾジカルボン酸エステル又はアゾジカルボン酸アミドを含む。
【0020】
他の非限定的な実施形態では、本明細書において形成される化合物(I)は、官能基であるCN、CO2R(カルボン酸エステル)、CO2H(酸)及びCO2M(金属カルボン酸塩)を実質的に含まなくてもよい。ここで、Rは、約1個超の炭素原子を有する炭化水素で、Mは金属である。
【0021】
他の非限定的な実施形態において、洗剤組成物はアゾ反応開始剤化合物である化合物(I)、化合物(I')及び化合物(I'')の1つ以上を含ことができ、該化合物(I)は非対称である。他の非限定的な実施形態において、化合物はアゾ反応開始剤化合物が少なくとも約1%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、99%又は100%存在する洗剤組成物を含む。
【0022】
理論によって縛られることは望まないが、本明細書に記載の洗剤組成物の使用の間、フリーラジカル内での化合物(I)の断片化が生じ、電子供与基及び/又は電子求引基が、存在する場合は、空間のより大きな領域上で得られるラジカルの不対電子を非局在化するように作用する場合があると考えられる。不対ラジカル電子のこのような非局在化の結果として、得られたラジカルは安定し、それにより、ラジカルの寿命は延びる。また、ERG及び/又はEWGが存在する場合の直接的なラジカル安定化及び寿命延長効果により、使用中の化合物(I)の効率が高まり、それによって上記の使用における洗剤組成物の漂白力及びしみ抜きの利点が促進されると考えられる。
【0023】
EWGの非限定的な実施例は
【0024】
【化3】

を非限定的に含み、ここで、Rは、約1個超の炭素原子を有するヒドロカルビルで、Xはハロゲン化物で、Mは金属である。
【0025】
ERGの非限定的な実施例は
【0026】
【化4】

を非限定的に含み、ここで、Rは、約1個超の炭素原子を有するヒドロカルビルで、Xはハロゲン化物で、Mは金属である。
【0027】
ある実施形態では、化合物(I)が、官能基R1及びR2を含み、結合した場合にはゼロ(0)から約1個、2個、4個、6個、8個、10個、12個、14個、16個、18個、20個、22個、24個、26個又は30個いずれかの炭素原子を含み得る。
【0028】
洗剤組成物は、その少なくとも約0.1重量%、1重量%、5重量%、10重量%、20重量%、33重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、或いは90重量%いずれかのアゾ反応開始剤を含み得る。或いは、洗剤組成物は、その約0.1重量%から約90重量%、80重量%、70重量%、60重量%、50重量%、40重量%、30重量%、20重量%、15重量%、10重量%、7.5重量%、5重量%、3重量%、或いは2重量%いずれかの量の、本明細書に記載のアゾ反応開始剤化合物を含み得る。
【0029】
アゾ反応開始剤化合物のオクタノール−水分配係数(ClogP)
本明細書に記載の化合物の疎水性は、処理された無極性表面内のアゾ反応開始剤化合物の相対的な効力を測定するために使用可能な要因であってもよい。オクタノール−水分配係数(ClogP)は、オクタノール内の化学的化合物と平衡及び特定温度の水の濃度との濃度の比である。オクタノールは、天然の有機素材の代用物として使用される有機溶剤である。ClogPは、ClogP=log[CO/CW]の式によって記述することができ、CO/CWは水(CW)に含まれる化学的化合物の濃度によってオクタノール(CO)の化学的化合物の濃度を割ったものである。ClogPは、本明細書に記載のアゾ反応開始剤化合物の疎水性に関連がある。理論によって縛られることは望まないが、本明細書に記載のアゾ反応開始剤化合物の疎水性が高まると、無極性有機物質例えば、プラスチック、タッパウエア(登録商標)、ゴム及び/又は脂質含有表面(例えば脂肪及び脂肪土)により吸収されると考えられる。
【0030】
例えば、ClogPは、本明細書に記載のアゾ反応開始剤化合物の相対的な疎水性を予測するためのガイドとして使用され得る。天然有機物質を有する、本明細書に記載のアゾ反応開始剤化合物の疎水性結合は、オクタノールと水との比率の対数を使用して測定され得る。正の整数は、化合物又は物質が高い疎水性を有することを示し、負の数は水溶性の化合物又は物質が高い極性を有することを示す。いくつかの非限定的な実施例を、以下の表Iに示す:
【0031】
【表1】

【0032】
ラジカルフリーの反応開始剤のVAZO(登録商標)シリーズは、米国、デラウェア州、ウィルミントンのデュポン・ケミカルズ(DuPont Chemicals)から入手可能である。
【0033】
特定の実施形態において、無極性表面への合理的及び/又は効果的な吸収が可能となるように、化合物(I)は約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10のいずれかより高いClogP値を有し得る。
【0034】
特定の実施形態において、洗剤組成物は、官能基(R1、R2、R3、R4、R5及び/又はR6)を含むアゾ反応開始剤化合物を含むことができ、疎水性及び本願明細書に記載の洗剤組成物によって処理される基板におけるアゾ反応開始剤化合物の吸収の効率を制御するために使用され得る。
【0035】
アゾ反応開始剤化合物の分子量
洗剤組成物は、あらゆる好適な分子量を有するアゾ反応開始剤化合物を含むことができる。特定の官能基(例えばR1、R2、R3、R4、R5及び/又はR6)の選択は、本明細書において提供されるアゾ反応開始剤化合物の実際の分子量に影響を与え得る。好適な分子量は、非限定的に約50グラム/モル〜約1,500、1,000、750、500、300、200又は150グラム/モルのいずれかを含む。1つの非限定的な実施形態において、分子量は約50〜約500グラム/モルであり得る。
【0036】
B.洗浄活性剤
本明細書に開示される他の任意の補助成分とともに、洗浄活性剤のタイプ及び量を選択することによって、洗剤組成物は、自動食器洗浄用洗剤、すすぎ助剤、硬質表面洗浄剤、布又は洗濯物用洗浄剤の及び/又は他の洗浄及び/又は漂白用途、例えばスプレー及び剥離組成物及び手での食器洗浄用組成物として使用できるように配合することができる。したがって、本願明細書で使用される特定の洗浄活性剤は、予測される特定の最終用途に応じて大幅に変えることができる。洗浄活性剤の好適な量には、組成物の約0.0001重量%〜約1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%或いは99.9重量%のいずれかがある。
【0037】
界面活性剤系
本明細書に記載の洗剤組成物は、あらゆる好適な量のあらゆる好適な界面活性剤を含むあらゆる好適な界面活性剤系を含み得る。好適な界面活性剤は、非イオン性、陽イオン性、両性、双極イオン性、多価脂肪酸アミド及びそれらの混合物を非限定的に含む。特定の実施形態において、界面活性剤系はアニオン界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の混合物を約50:1〜約3:1の比率で含み得る。
【0038】
アニオン界面活性剤―好適なアニオン界面活性剤は直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、メチルエステルスルホン酸塩、アルキル硫酸(「AS」と略記される)、アルキルアルコキシ硫酸、アルキルエトキシ硫酸(「AES」と略記される)、アルキルスルホン酸塩、アルキルアルコキシカルボン酸塩、アルキルアルコキシル化硫酸、サルコシン酸、タウリネート及びそれらの混合物からなるグループから選択され得る。本明細書に記載の洗剤組成物のアニオン界面活性剤の効果的な量は、洗剤組成物の約0.5重量%〜約90重量%、約5重量%〜約50重量%或いは約10重量%〜約30重量である。
【0039】
非イオン性洗剤界面活性剤―好適な非イオン性洗剤界面活性剤は、本明細書において参照している、1975年12月30日発行の、ラフリンら(Laughlin et al.)の米国特許第3,929,678号の13列14〜16行に公開されている。典型的に、有用な非イオン性界面活性剤の非限定的な部類には、アルキルジアルキルアミンオキシド、アルキルエトキシレート、アルカノイルグルコースアミド、アルキルベタイン及びそれらの混合物が含まれる。本明細書に記載の洗剤組成物の非イオン性界面活性剤の効果的な量は、洗剤組成物の0.5重量%〜約90重量%、約5重量%〜約50重量%、或いは約10重量%〜約30重量%の範囲である。
【0040】
半極性の非イオン性界面活性剤は、約10個〜約18個の炭素原子の1つのアルキル部分と約1個〜約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基からなるグループから選択された2つの部分とを含む水溶性のアミンオキシドと;約10個〜約18個の炭素原子の1つのアルキル部分と、約1個〜約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基からなるグループから選択された2つの部分とを含む水溶性のホスフィンオキシドと;約10個〜約18個の炭素原子の1つのアルキル部分と約1個〜約3個の炭素原子のアルキル部分及びヒドロキシアルキル部分からなる基から選択された部分とを含む水溶性のスルホキシドを含む非イオン性界面活性剤の特殊なカテゴリである。
【0041】
半極性非イオン性洗剤界面活性剤は、以下の式を有するアミンオキシド界面活性剤を含み、
【0042】
【化5】

【0043】
ここでは、R3は約8個〜約22個の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はアルキルフェニール基又はそれらの混合物であり、R4は、約2個〜約3個の炭素原子又はそれらの混合物を含むアルキレン基又はヒドロアルキレン基であり、Xは0個〜約3であり、各R5は、約1個〜約3個の炭素原子を含むアルキル基又は、ヒドロキシアルキル基、又は約1個〜約3個の酸化エチレン基を含むポリエチレンオキシド基である。R5基は、例えば酸素原子又は窒素原子を介して互いに結合させ、環状構造を形成できる。
【0044】
これらのアミンオキシド界面活性剤類には、特に、C10〜C18アルキルジメチルアミンオキシド類、及びC8〜C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド類が挙げられる。
【0045】
陽イオン性界面活性剤―陽イオン性洗浄性界面活性剤も本発明の洗剤組成物に含まれ得る。本明細書の有用な陽イオン性界面活性剤は、1980年10月14日発行のカンブル(Cambre)の米国特許第4,228,044号に記載されている。
【0046】
ビルダー類
洗剤組成物は、あらゆる好適な量のあらゆる好適なビルダー系も含むことができる。あらゆる従来のビルダー系も、本明細書での使用に適している。1つの非限定的な実施形態において、好適なビルダーが、リン酸塩(例えばオルトリン酸塩、複合体リン酸塩)、珪酸塩(例えばケイ酸アルミニウム、メタケイ酸塩、ケイ酸ナトリウム、コロイド状ケイ酸)、炭酸塩(例えばソーダ灰、重炭酸ナトリウム)、及び酸素放出材料(例えば過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム)及びそれらの混合物からなるグループから選択することができる。好適なビルダーは、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩及び脂肪酸、エチレンジアミン四酢酸塩のような材料、金属イオン隔離剤、例えばアミノポリホスホン酸塩、特にエチレンジアミンシクロブタンホスホン酸及びジエチレントリアミンペンタメチレン−ホスホン酸も含むことができる。
【0047】
本明細書に使用するための適切なポリカルボン酸塩ビルダー類は、クエン酸、例えば水溶性の塩の形のクエン酸、公式R−CH(COOH)CH2(COOH)のコハク酸の誘導体を含み、ここでは、RはC10〜20或いはC12〜16のアルキル又はアルケニルであり、又は、Rはヒドロキシル置換基、スルホスルホキシル置換基又はスルホン置換基と置換できる。具体例としては、ラウリルサクシネート、ミリスチルサクシネート、パルミチルサクシネート、2−ドデセニルサクシネート、2−テトラデセニルサクシネート等が挙げられる。サクシネートビルダー類は、好ましくはナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びアルカノールアンモニウム塩類を含むこれらの水溶性塩類の形態で使用する。その他の好適なポリカルボキシレート類は、オキソジサクシネート類、及び米国特許第4,663,071号に記載されているようなタルトラートモノコハク酸とタルトラートジコハク酸の混合物である。
【0048】
特に液体洗剤組成物は、好適な脂肪酸ビルダーは対応する石鹸と並びに、飽和又は不飽和のC10〜18の脂肪酸を含む。飽和脂肪酸は、アルキル鎖に約12個〜約16個の炭素原子を有する。不飽和脂肪酸は、オレイン酸であり得る。液体組成物のための他のビルダー系は、ドデセニルコハク酸及びクエン酸に基づいてもよい。
【0049】
界面活性ビルダー塩は、通常、組成物の約3重量%〜約50重量%,約5重量%〜約30重量%、或いは約5重量%〜約25重量%の量を含む。
【0050】
酵素類
洗剤組成物は、洗浄性能の利益を提供するために、あらゆる適切な量であらゆる適切な酵素を含むことができる。好適な酵素は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、グルコアミラーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポオキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、及びそれらの混合物からなるグループから選択される酵素を非限定的に含む。1つの非限定的な実施形態において、洗剤組成物はプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ及び/又はセルラーゼなどの従来の酵素の「反応混液(cocktail)」を含むことができる。酵素は、洗剤組成物の0.0001重量%〜2重量%の活性酵素のレベルで洗剤組成物内に組み込まれることができる。
【0051】
任意の補助成分
洗剤組成物は、あらゆる好適な量のあらゆる好適な補助成分も含むことができる。好適な量は、約0.0001%又は0.001%〜約1%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99.9%のいずれかを含むことができる。
【0052】
適切な補助成分は、酵素安定系;緩衝液(例えばアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、リジン、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン);アルカリ性源;ナノ粒子類;官能化された表面分子;ポリマー;多糖類;金属イオン;タンパク質;酸;塩基;溶剤;キレート剤(例えばEDTA、EDD、NTA、クエン酸塩等);蛍光増白剤;ソイルリリース剤;湿潤剤;研削材;分散剤;重合分散剤;増粘剤;香料;花の香料(blooming perfumes);充填剤;ヒドロトロープ;防腐剤;殺菌剤;防かび剤;殺菌剤;着色剤、例えば顔料、染料及びカラースペクル(color speckle);シルバーケア;ウドンコ病制御剤;臭気制御剤(例えばシクロデキストリン);昆虫駆除剤;錆止め助剤;曇り止め剤;可溶化剤;担体;電極維持及び/又はスケール除去剤類;加工助剤;pH制御剤;漂白剤;漂白活性剤;漂白触媒;起泡増強ポリマー;塩類;及びそれらの混合物を非限定的に含む。
【0053】
適切な溶剤は、水、アルコール、グリコール、エーテルアルコール及びそれらの混合物を非限定的に含む。具体的には、この基は水、グリコール、エタノール、グリコールエーテル、水及びそれらの混合物、或いは、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、水及びそれらの混合物から成り得る。本明細書に記載の溶剤は、溶液の少なくとも約5重量%、10重量%、12重量%、15重量%、20重量%、30重量%、40重量%又は50重量%の水への溶解性を有することができる。他の非限定的な実施形態において、溶剤(すなわちグリコールエーテル)の約5%〜約78又は80%の洗剤組成物を含み得る。溶剤及び部分的に水溶性の油は、約90:1〜約1:90、約50:1〜約1:50、或いは、約20:1〜約1:20の比率で洗剤組成物に提供される。
【0054】
製品形態
洗剤組成物は、あらゆる適切な製品を含み得る。適切な製品形態は、非限定的に固形、粒剤、粉末、液体、リキゲル、ゲル、ペースト、クリーム及びそれらの組み合わせを含む。あらゆる好適な分注手段も、洗剤組成物を分注するために本明細書において使用されることができる。適切な分注手段は、分注バスケット又はカップ、ボトル(例えばポンプ付ボトル、スクイーズボトル等)、機械的ポンプ、多区画ボトル、ペーストディスペンサー、カプセル、タブレット、多相タブレット、コーティングされた錠剤、単一区画及び/又は多区画水溶性のパウチ、単一及び/又はマルチゲルパック、及びそれらの組み合わせを含む。
【0055】
粘度
適切な洗剤組成物は、ブルックフィールドDVII(Brookfield DVII)+レオメータにより20℃で測定されるあらゆる適切な粘性で配合することができる。消費者の選択に応じて、本明細書に記載されたに好適な洗剤組成物を、約50センチポアズ超、約100センチポアズ超、或いは、約100センンチポアズ〜400センチポアズの粘性配合することができる。ヨーロッパの剤形では、洗剤組成物が約800のセンチポアズに約50センチポアズの粘性で配合されることが望ましい。
【0056】
pH
本明細書に記載の適切な洗剤組成物は、あらゆる好適なpHも有することができる。いくつかの非限定的な実施形態に好適なpHは、約2〜約13、約2〜約7、約2〜約6、約2〜約5、約2〜約4、約2〜約3の範囲内に維持できる。他の実施形態において、pHは、約7〜約13、約8〜約13、約9〜約13、約10〜約13、約11〜約13、或いは約12〜約13であり得る。
【0057】
1つの非限定的な実施形態において、洗剤組成物は単位用量(例えばカプセル、タブレット及び/又はパウチ)として提供され得る。特定の非限定的な実施形態では、洗剤組成物の適切な単位用量は、例えば、洗剤組成物の約15g〜約60g、約15g〜約40g、約15g〜約25g、或いは約20g〜約25gを含む。
【0058】
多区画水溶性パウチは、別個の区画において2つ以上の非相溶性成分(例えば漂白剤及び酵素)を含むことができる。水溶性パウチは、2つ以上の別個の区画を画定する2つ以上の水溶性のフィルムを含み得る。2つ以上のフィルムは、洗浄用溶液中で異なる溶解速度を示してもよい。1つの区画は、洗浄用溶液に最初に溶解でき、第1の成分を、洗浄用溶液中で、第1の成分と非相溶性であり得る第2の成分を収容する他の区画中よりも最長1分迄、最長2分、最長3分迄、最長5分迄、最長8分迄、最長10分迄、或いは最長15分迄より速く放出することができる。他の非限定的な実施形態において、多相洗剤製品は、1つの区画、及び多区画水溶性パウチ、液体及び/又はゲルの個別の区画に固形物(例えば粒剤、カプセル及び/又はタブレット)を含むことができる。
【0059】
製造方法
アゾ反応開始剤化合物(I)、洗浄活性剤及び補助成分を含む水性の塩基性又はアルカリ性の(pH9.0)洗剤剤形は、以下のように調製され得る。アゾ反応開始剤化合物(I)は、予めアゾ予備混合溶液を形成するために2MNaOHの水性の1%の溶液に予め溶解される。その後、アニオン界面活性剤(例えばAES、AS)は、アミンオキシド、非イオン性、ジアミン及び起泡増大ポリマーと予備混合される。溶剤系は、ポリプロピレングリコール、ナトリウムクメンスルホン酸塩、エタノール、水性のNaCl及び水を含んで調製される。その後、アゾ予備混合溶液は溶剤系に添加される。pHは、水性混合溶媒を適当なpHにするために、検査され、NaOHによって調整される。その後、染料、香料、増粘剤及び/又は追加の水が、洗剤組成物を所望の美観(例えば色、密度、粘性等)に仕上げるために添加される。最終のpH検査が実行される。pHの調整は、NaOHによって必要に応じて予め形成される。
【0060】
1つの非限定的な実施形態において、軽質液体洗剤組成物は、アルカリ性pH範囲(例えば約8〜約14)の範囲内で安定かつ可溶である置換基を有するアゾ反応開始剤化合物(I)を含むことができる。このような塩基性媒体において、置換基は約1〜約7、或いは約2〜約6の範囲のpKaを有する官能基を有し得る。適切な塩基可溶アゾ反応開始剤VAZO(登録商標)68の実施例を以下に示す。
【0061】
【化6】

【0062】
アゾ反応開始剤化合物(I)、洗浄活性剤及び補助成分を含む水性の中性の(pH7)洗剤剤形が調製される。アゾ反応開始剤が、ポリプロピレングリコール、ナトリウムクメンスルホン酸塩、エタノール及び水性NaClを含む溶剤系に予め溶解される。アニオン界面活性剤(AES、AS)はアミンオキシド、非イオン性、ジアミン及び起泡増大ポリマーと使用前に混合される。予め混合された中性のアゾ反応開始剤を含む溶剤系は、アニオン界面活性剤混合物に添加される。pHは、検査され、NaOH又はHClによってpH7.0+/−0.5に調整される。その後、染料、香料、増粘剤及び/又は追加の水が、所望の美観(例えば色、密度、粘性等)に、洗剤組成物を仕上げるために添加される。最終的なpHの検査が実行される。pHの調整が、必要に応じてNaOH又はHClを用いて実行される。
【0063】
1つの非限定的な実施形態において、軽質液体洗剤は、中性のpH(約7)の範囲内で、安定かつ可溶である置換基を有するアゾ反応開始剤化合物(I)を含み得る。中性のアゾ反応開始剤は、濃縮した界面活性剤剤形で可溶化され得る。C6以上の鎖長さのC(炭素)を有する界面活性剤状構造を有するアゾ構造は、界面活性剤ラメラ相の疎水性領域に直ちに吸収され得る。中性の界面活性剤状アゾ反応開始剤の実施例は、非限定的に以下を含む。
【0064】
【化7】

【0065】
アゾ反応開始剤化合物(I)、洗浄活性剤及び補助成分を含む水性の酸性(pH5.5)洗剤剤形が調製される。アゾ反応開始剤は、1MのHClの水性0.5%溶液中に予め溶解される。アニオン界面活性剤(AES、AS)は、アミンオキシド及び非イオン性物質と予め混合される。溶剤系は調整され、ポリプロピレングリコール、ナトリウムクメンスルホン酸塩、エタノール及び水性物質のNaClからなる。溶剤系に界面活性剤の予備混合物が混合される。その後、酸性アゾ予備混合溶液は、界面活性剤と溶剤系との混合物に添加される。pHは、検査され、HCl又はNaOHによって調整される。その後、染料、香料、増粘剤及び/又は追加の水は、所望の美観(例えば色、密度、粘性等)に、洗剤組成物を仕上げるために添加される。最終的なpHの検査が実行される。pHの調整が、HCl又はNaOHによって必要に応じて実行される。
【0066】
1つの非限定的な実施形態において、軽質液体洗剤は、酸性のpH(例えば約1〜約7)の範囲内で、安定かつ可溶である置換基を有するアゾ開始剤化合物(I)を含み得る。このような酸性媒体において、置換基は約7〜約14、或いは約8〜約11の範囲のpKaを有する官能基を含み得る。酸性pH範囲に可溶な適切なアゾ開始剤化合物の実施例は、デュポンからVAZO(登録商標)44及びVAZO(登録商標)56としてそれぞれ入手可能な、下記式にて表されるイミダゾイル及びグアニジルを非限定的に含む。
【0067】
【化8】

【0068】
他の非限定的な実施形態において、アゾ反応開始剤化合物(I)、洗浄活性剤及び補助成分を含む非水溶洗剤剤形が提供される。非水溶洗剤剤形は、メチレンクロリドのアゾ反応開始剤を予め溶解することによって調製され得る。アニオン界面活性剤(AES、AS)は、アミンオキシドと予め混合されて及びメチレンクロリド中に抽出される。アミンオキシド及びアニオン性混合物の水性の層は廃棄される、塩化メチレン抽出物はアゾ反応開始剤の予め溶解された塩化メチレン溶液と組み合わされる。アゾ反応開始剤アニオン性混合物と塩化メチレン内のアミンオキシドの組み合わせが、塩化メチレン溶剤を完全に除去するために減圧下で蒸発される。その後、得られた液体残基は、エタノール、ポリプロピレングリコール及び非イオン性界面活性剤(NEODOL 91−8(登録商標))に溶解される。染料、香料、増粘剤及び/又は追加のエタノールが、所望の美観に洗剤組成物を仕上げるために添加される。
【実施例】
【0069】
以下の実施例は本発明を例示するものであり、その範囲を制限又は定義することを意図するものではない。本明細書で使用するあらゆる部、パーセンテージ、及び比率は、特に指定のない限り、重量%として表す。全てのレベルは、組成物の重量%として引用される。表IIは、pH(塩基性、中性、及び酸性)を変化させた典型的な洗剤組成物を示す。
【0070】
【表2】

【0071】
表III〜Vは、プラスチック・カロチノイドのシミのついた食器類を処理するのに適切な洗剤組成物の非限定的な製品製剤を示す。
【0072】
【表3】

1 デラウエア州、ウィルミントンのデュポン・ケミカルズの塩基性又はアルカリ組成物のためのアゾ反応開始剤化合物(I)である。
2 100%に達するまでの残量は、例えば、染料、香料、スペックル、腐食抑制剤、食器手入れ剤、充填剤、溶媒、ポリマー、及び更なる水を包含することができる。
【0073】
【表4】

1 塩基性又はアルカリ性組成物のためのアゾ反応開始剤化合物(I'及び/又はI'')。
2 1986年7月1日発行のヴァンダー・メーア(Vander Meer)の米国特許第4,597,898号によるPEI189 EO15〜18
3 5,12−ジメチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)クロライド。
4 100%に達するまでの残量は、例えば、染料、香料、スペックル、腐食抑制剤、食器手入れ剤、充填剤、溶媒、及び他のポリマーを包含することができる。
【0074】
【表5】

1 デラウエア州、ウィルミントンのデュポン・ケミカルズの塩基性又はアルカリ組成物のためのアゾ反応開始剤化合物(I)である。
2 5,12−ジメチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンマンガン(II)クロライド。
3 100%に達するまでの残部は、例えば、染料、香料、スペックル、腐食抑制剤、食器手入れ剤、充填剤、溶媒、ポリマー、及び更なる水を包含することができる。
4 単一区画及び/又は多区画化された水溶性のパウチは部分的に加水分解された水溶性のポリビニルアルコールフィルムである。
【0075】
本明細書全体にわたって言及した全ての特許、特許出願(及びそれに基づいて発行された何れの特許、並びに関連して発行された何れの外国特許出願も)、及び出版物の開示内容を本明細書に参考として組み込む。しかしながら、参照することにより本明細書に組み込まれる文献のいずれも、本発明を教示又は開示していないことを明言する。
【0076】
本明細書全体を通じて記載されるあらゆる最大数値限定は、それよりも小さいあらゆる数値限定を、あたかもこうしたそれよりも小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含むことが理解されるべきである。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる最小数値限定は、それよりも大きいあらゆる数値限定を、あたかもこうしたそれよりも大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体で付与される全ての数値的範囲は、あたかもこのようなより狭い数値的範囲が全て本明細書に明確に記載されるかのように、このようなより広い数値的範囲に該当する全てのより狭い数値的範囲を含む。
【0077】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。本文献における用語の意味又は定義が、参照して援用された文献における同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合には、本文献における当該用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。
【0078】
本発明の特定の実施形態を説明記述してきたが、本発明の精神範囲から逸脱することなく他の様々な変更修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)以下の式、
【化1】

の1つ以上を有する化合物を少なくとも約0.1%含む洗剤組成物であって、官能基R1及びR2が独立してH、最大で30個の炭素原子を有するヒドロカルビル、電子供与基、又は電子求引基のいずれかであり、官能基R3、R4、R5及びR6が独立してH又はヒドロカルビルのいずれかであり、対となった場合は、官能基R3及びR4並びに/又はR5及びR6が独立して少なくとも約10個の炭素原子を含み、好ましくは化合物(I)を有する洗剤組成物と、
b)洗浄活性剤と、
c)任意選択的に補助成分、とを含むことを特徴とする洗剤組成物。
【請求項2】
電子供与基を含む請求項1に記載の洗剤組成物であって、前記電子供与基が以下のもの、
【化2】

及び
それらの組み合わせから成る基から選択され、Rは約1個を超える炭素原子を有するヒドロカルビルであり、Xはハロゲン化物であり、Mは金属であることを特徴とする洗剤組成物。
【請求項3】
電子求引性基を含む請求項1に記載の洗剤組成物であって、前記電子吸引性基が以下のもの、
【化3】

及び
それらの組み合わせから成る基から選択され、Rは約1個超える炭素原子を有するヒドロカルビルであり、Xはハロゲン化物であり、Mは金属であることを特徴とする洗剤組成物。
【請求項4】
前記官能基R1又はR2が、2個、4個、6個、8個、10個、12個、14個、16個、18個、20個、22個、24個又は26個の炭素原子を含み、前記対の官能基R3とR4及び/又はR5とR6が独立して約10個〜約30個の炭素原子を含むことを特徴とする請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項5】
前記化合物(I)が約50〜約1500グラム/モルの範囲の分子量を有することを特徴とする請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項6】
洗浄活性剤が、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及びそれらの混合物を含むグループ、好ましくはアルキル硫酸塩、アルキルアルコキシ硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアルコキシスルホン酸塩、アミンオキシド、アルキルアリールスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、メチルエステルスルホン酸塩及びそれらの混合物から成るグループから選択される界面活性剤を含む界面活性剤系を含有することを特徴とする請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項7】
前記洗浄活性剤が酵素であり、好ましくはプロテアーゼ酵素又はアミラーゼ酵素を含むグループから選択される酵素であることを特徴とする請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項8】
更に溶剤を含み、前記溶剤が洗剤組成物の0.0001重量%〜80重量%の量で存在し、好ましくはエタノール、グリコールエーテル、プロピレンカーボネート、プロピレン及びポリプロピレングリコール、水及びそれらの混合物からなるグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項9】
約50センチポアズを超える粘性を有する液体であることを特徴とする請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項10】
プラスチック物品のカロチンしみを少なくとも部分的に除去する方法であって、
(a)請求項1記載の食器洗浄用組成物を得るステップと、
(b)前記食器洗浄用組成物をカロチンしみの付着したプラスチック物品に適用するステップ、とを含むことを特徴とする方法。

【公表番号】特表2009−518536(P2009−518536A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545234(P2008−545234)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/IB2006/054851
【国際公開番号】WO2007/069215
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】