説明

改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する固形顆粒の製造方法

本発明は、吸湿性ポリオールを添加することに基づく、改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する固形顆粒の製造方法に関する。本発明は更に、改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する固形顆粒、特に酵素顆粒、とりわけ、洗浄剤およびクリーニング剤用混合成分の酵素顆粒、並びに該顆粒を含んでなる洗浄剤およびクリーニング剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する固形顆粒、とりわけ洗浄及び/又はクリーニング組成物への添加剤成分である酵素顆粒の製造方法、およびそのような顆粒を含んでなる洗浄及び/又はクリーニング組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
工業的に固体として製造され、最終製品としてまたは更なる加工用に供給される化合物は、一般的には粉末、フレークまたは顆粒の形態である。顆粒は、特に良好な注型適性および自由流動並びに高い見掛け密度を特徴とする。
【0003】
重要なタイプの更なる加工の例は、当該化合物を同様処方の他の化合物と機械的に混合することにある。これに基づいて構築される更なる段階は、そのような混合物の巨視的断片への物理的圧縮であってよく、洗浄およびクリーニング組成物、香料、脱臭剤、漂白剤、肥料、水質向上剤および更なる組成物については、例えば、出願JP 2004059606 A(そのドイツ語要約書により引用)に詳述されている。これによれば、成分は、圧縮前、更に液体と混合される。
【0004】
貯蔵および輸送並びに更なる加工適性に関する利点の故に、多くの工業プロセスにおいて、固体が顆粒の形態で好適に用いられる。そのようなプロセスの一例は、造粒設備中で、例えば流動床、混合機、押出機、ローラー中で、またはこれらの設備を組み合わせての、洗浄およびクリーニング組成物の製造である。洗浄組成物前駆体または添加剤成分として、もしくは最終的な洗浄およびクリーニング組成物として製造された生成物は、有利になことに、吹付生成物と比べた比較的高い見掛け密度、並びに良好な流し込みと流動の挙動を特徴とする。また、ダスト含有量がごく低くなるようにその粒度分布が構築される利点がある。
【0005】
酵素を固体または液体の形状で様々な工業上の目的、とりわけ洗浄およびクリーニング組成物において使用することは、従来技術においてよく定着している。固形生成物にとって、当該酵素は、固形であって、その上、例えば顆粒として又は丸みを帯びた押出物としての低水形態であることを要する。そのような粒子を例えば水分または攻撃的化合物の結果としての外的悪影響から保護するためには、それらを保護層で被覆することができる。従って、保護層は、化学反応を妨げ(これは長期的安定性にとって非常に重要である)、直接的な皮膚の接触を阻止し、肺にアクセスし得る摩耗物を妨げ、機械的安定性を向上させ、および制御された開放効果を確立するのに役立つ。その上、保護層はまた、粒子、とりわけ色調だけでなく臭いの発現をも向上させるために使用し得る。
【0006】
他の洗浄組成物成分の粒子、とりわけ他の成分に対して及び/又は水分に対して敏感であって、望ましくない反応に入り得るか、もしくは機械的応力の場合にダストを形成する傾向のあるものに対しても、同様の技術を適用し得る。例えば、アレルギー反応は、第4級アンモニウム化合物に対するものとしても知られている。
【0007】
粒子状洗浄組成物成分のための、とりわけ酵素粒子のための保護層は、従来技術において詳しく記載されている。これらには、例えば、粒子コアとしての活性成分を簡単な保護層で囲んだものが含まれる。例えば、溶液として、もしくはメルトとして付与される保護化合物は、例えば、油性またはワックス様物質、通常は水溶性のポリマー、界面活性剤または縮合重合によってインサイチュで形成されるポリマー、並びに無機物質、例えばケイ酸塩(水ガラス)またはカオリンである。同様に、カプセル化作用またはそのような保護層の着色を向上させる顔料を組み込むことは従来技術であり、この目的で、例えば、クレーまたは白色顔料、例えばCaCO3、ZnOまたはTiO2などの鉱物が記載されている。ワックス様物質、例えばポリエチレングリコール(PEG)またはポリビニルアルコール(PVA)は、顔料と比較してバインダー機能を更に満たす。数多くの特許出願が、固体の被覆のためのそのような塗料溶液の組成物の最適化に関連している。
【0008】
洗浄組成物成分、とりわけ酵素の複合被覆粒子もまた、従来技術において既に記載されている。例えば、出願WO 99/32612 A1によると、酵素成分はそれ自体が粒子の実質的なコアを構成することを要さず、むしろ、タンパク質-塩混合物の形態で、不活性コアへの独立層、所謂シード粒子として付与され得る。酵素層中に用いられる任意的な結合剤物質は、例えば、デンプン、変性デンプン、カラギーナン、アラビアゴム、グアー種子粉末、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドンまたはポリエチレングリコールである。また、シード粒子を被覆するために、もしくは酵素被覆粒子を外部から保護するために、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド、キトサン、アラビアゴム、キサンタンおよびカラギーナンなどの化合物からなる第2層を、酵素層に付与し得る。本出願は、流動床反応器における相当する製造方法をも開示する。
【0009】
WO 03/055967 A1は、コア粒子を塩層で被覆するための改善された方法を開示する。
【0010】
WO 92/11347 A2は、2重量%〜20重量%の酵素、10重量%〜50重量%の膨潤性デンプン、顆粒化助剤としての5重量%〜50重量%の水溶性有機ポリマー、10重量%〜35重量%の穀粉および3重量%〜12重量%の水を含有する洗浄およびクリーニング粒子状組成物中に使用するための酵素顆粒を開示する。そのような添加剤の結果として、いかなる大きな活性ロスもなく酵素加工が可能となる。
【0011】
特許EP 804532 B1は、被覆酵素顆粒であって、酵素顆粒それ自体はやはり不活性コアを被覆することによって得られたものと、それに付与される、非水性液またはその水性エマルジョン、もしくはそのような液体またはエマルジョンと30と90℃の間で溶融する成分との軟膏様混合物からなる被覆物質を開示する。保護層は、シリカヒューム、リン酸カルシウム、二酸化チタン、タルクまたはデンプンなどの凝集抑制剤を含み、および粒子に起因する低ダスト総数をもたらすべきである。この特許によれば、任意の種類の混合機中で、または被覆物質を噴霧することによって、そのような粒子の製造が可能である。必要に応じて、実際の被覆前に、好ましくは流動床反応器中で、酵素含有粒子の1回以上の予備的な被覆を行い得る。
【0012】
特許EP 716685 B1は、場合により支持材と顆粒化助剤を含む酵素含有コアを押出によって得て、場合により中間工程で処理し、次いで結合剤を用いて或いはこれを用いずに、前もって粒子状形態に形成された第二の酵素の層で被覆し、得られた顆粒を場合により染料または顔料を含有する被覆物で外的に保護することによる方法を開示する。より多い量の酵素、好ましくはプロテアーゼをシェル中よりコア中に導入すべきである。なぜなら、それは、洗浄溶液中に残存する酵素を不活性化する恐れがあるからである。
【0013】
欧州でEP 610321 B1として許可された出願WO 93/07263 A2は、低いダスト率、良好な安定性値および抑制された放出挙動を有する複合被覆酵素顆粒を開示する。これらは、水溶性または水分散性の剤、例えばクレー、無機塩またはデンプンのコアを含んでなり、様々な造粒技術、例えば流動床反応器によって得られおよび被覆され得る。ビニルポリマーまたはビニルコポリマーを含有する中間体層によって直接的にまたは必要に応じて付与されるのは、同様に、ビニルポリマーまたはビニルコポリマーを含有する酵素層である。これは、必要に応じてそれ自体が酵素(とりわけ塩素捕捉剤)を保護する化合物を含む更なる中間体層を経由して、同様にビニルポリマーまたはビニルコポリマーおよび必要に応じて顔料及び/又は結合剤を含む層によって、外的に完結される。各場合において特に好適なビニルポリマーは、様々な分子量、様々な加水分解度または粘度のポリビニルアルコール、もしくは異なるポリビニルアルコールの混合物である。
【0014】
WO 00/01793 A1は、高い含水量の被覆物を開示する。それは、少なくとも60重量%の範囲が、500g/molより小さな分子量、あるpHを有しおよび20℃で81%より大きな一定含水量を有する水溶性物質で構成される。この被覆物は溶液として塗布され、次いで、溶媒が蒸留除去される。これらの水溶性物質は、硫酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムなどの無機塩を含む。得られる粒子は、必要に応じて、更なる層で、高含水量の被覆物の下またはその上のいずれかに被覆され得る。
【0015】
機械的応力から保護されるべき、活性成分(例えば酵素)の顆粒の望ましい特性の記載に対する物理的アプローチは、出願WO 03/000625 A2によって選択される。ここで、そのような顆粒を軟質ポリマーフィルムで被覆することが推奨され、このポリマーはある種の生物物理学的性質、具体的には特定の最大伸び値(「破断伸び」)を有すべきである。そのための具体例は、PVA、ゼラチンまたは加工デンプンなどのポリマー、並びに任意に可塑剤、例えばグリセロールまたはプロピレングリコールであって、可能性ある混合物は上記の最大伸び値について試験すべきである。
【0016】
出願US 2004/0033927 A1には、コア/シェル型顆粒が開示されており、そのコアマトリックスは、活性物質のほかに、0.1〜10重量%の合成ポリマーと0.2〜5重量%の抗酸化剤または還元剤を含有する。
【0017】
別の化学的アプローチはWO 2004/058933 A1に記載されており、これによれば、可塑化可能な物質(「可塑剤」)がその特定のガラス転移温度以上で顆粒へその調製後に付与され、少なくとも50%の範囲の多孔質顆粒に延伸される。こうして、当該物質で被覆(「含浸」)され高い機械的安定性をを有する顆粒が提供される。しかし、この方法で不都合なのは、芳香または酵素など多くの顆粒化すべき物質が高温で破壊されるため、この方法はこれらの物質にとって限定された範囲でのみ使用可能なことである。
【0018】
顆粒のダスト総数低減への更なるアプローチはWO 02/078737 A1に開示されており、これによれば、消泡剤が、顆粒中、とりわけ層型構造内に組み込まれる少なくとも1つの成分に添加される。消泡剤は、特にエチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマーであるべきである。
【0019】
先行技術から既知の顆粒およびその製造方法は、更なる不都合に悩まされ、その殆どは、複雑で高価であるか、乾燥工程の過程で起こる顆粒の脆化により得られる顆粒の不十分な機械的安定性と耐摩耗性しかもたらさないかのいずれかである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
従って、本発明の目的は、機械的に十分安定で摩耗耐性である低含水量の固形顆粒が得られる、固形顆粒を製造するための安価な工程を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
驚くべきことに、顆粒化すべき濃縮物または任意の更なる添加剤(プレミックス)との濃縮物ブレンドの含水量を、吸湿性ポリオールを添加することによって低減する場合に、顆粒の機械的安定性と耐摩耗性を著しく増加し得ることを見出した。
【0022】
有利なことに、本発明によってもたらされる含水量低減の結果、押出の間に要する酵素顆粒の乾燥が低減され、最終生成物が保護され、エネルギー消費が低減される。その上、メルト可能で非水性の構成物質の含有量が増加する結果、コアはより可塑化しそれ故により容易く丸くなることができ、そのため、より低い摩耗とより容易な被覆性をもたらされる。
【0023】
脆い水系粒子と比較して、本発明の顆粒は、更に、より機械的安定性であって、ダスト発生はより低くなる。このことは、とりわけ洗浄およびクリーニング組成物中に多量に組み込まれる酵素顆粒にとって特に重要であり、これによって生成物の安定性が著しく増進される。なぜなら、酵素ダスト、とりわけプロテアーゼのダストは、皮膚のおよび気道のアレルギー反応の原因となり得るからである。
【0024】
本発明は、このように、吸湿性ポリオールを添加することを特徴とする、改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する固形顆粒の製造方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
匹敵する方法ではあるが吸湿性ポリオールを添加しない方法で製造される固形顆粒は、第一により脆いため、機械的応力下でより容易く摩耗物を放出し、等しい貯蔵期間後により低い酵素活性を有する。本発明の教示を用いると、吸湿性ポリオールの添加によってより高い酵素安定性が達成される。この理論に束縛されることを欲するものでないが、これは酸素または他の有害な化合物が顆粒状粒子中へ貯蔵の間に容易には拡散し得なくなるためであって、粒子の全体的な柔軟性を高める結果より多くの粒子が無傷のままであることが、考えられる。また、ダストの形成も機械的応力下で低減されるが、これも同様に、本発明の顆粒の物理特性が変化したことに起因すると考えられる。
【0026】
本発明に従って添加されるべき吸湿性ポリオールは、調製すべき濃縮物を更に、添加剤を造粒前に混合することにより加工する際に、例えば、顆粒化すべき濃縮物に、例えば酵素加工後に得られる酵素濃縮物に、またはプレミックスに、添加してよい。このプレミックスは、実際の調製工程(例えば造粒及び/又は押出)に導入される混合物を意味するものと理解される。それは、例えば、酵素濃縮物と以下に詳述するデンプン、セルロース粉末またはゼオライト添加剤とのブレンドである。
【0027】
例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistryにおける報文"Laundry detergents"(Wiley, VCH, 2005; can be viewed online under: http://www.mrw.interscience.wiley.com/ueic/articles/a08_315/sect6-fs.htmlでオンライン閲覧可能(2005年4月5日に閲覧)の第6章(W. Raehseによる"Production of powder detergents")に、様々な化合物を調製するため、とりわけ洗浄およびクリーニング組成物における使用のために、従来技術において確立された様々な方法が記載されている。これによれば、造粒の後に通常は乾燥工程が続く。所望により(下記参照)、この後に被覆工程が続いてもよい。本発明によれば、確立した全ての工業的方法が、当該調製の造粒に原則として使用可能であり、選択される方法は、顆粒化すべき物質の物理化学的特性によっても左右される。
【0028】
本発明による方法は、好ましくは押出のプロセス段階を含んでなる。
【0029】
例えば、上記の報文("Laundry detergents"; Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistryにおける第6章:"Production of Powder detergents")には、記述された造粒工程は押出方法でもあり、それにより、比較的高密度で本質的に低ダストの生成物が達成できる。
【0030】
この参考文献によると、酵素調製物の調製に押出を適用することもできる。本発明によれば、これが特に有利であるのは、それが酵素調製での熱応力を低く維持し得るからである。本発明によれば、押出のための既知の工業用装置は全て、原則として使用し得る。
【0031】
本発明に従う好適な方法は、吸湿性ポリオールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルアルコール(PVA)、多糖類、セルロースエーテル、アルギネート、加工デンプンおよびその加水分解物、これらの化合物のポリマーおよびコポリマー、若しくはこれらと、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン(PVP)およびゼラチンから選択され、とりわけグリセロール、セルロース、ソルビトール、スクロースおよびデンプンから選択される他のポリマーとのコポリマーから選択されることを特徴とする。
【0032】
これらの中で、加工温度で液状の、吸湿性ポリオール及び/又はそれらのポリマー(例えばPEGまたはPPG)を使用するのが好適である。本発明によれば、吸湿性ポリオールは個々にまたは混合物にて使用し得る。
【0033】
本発明の顆粒状粒子の製造は、酵素顆粒(下記参照)の(好適な)場合には、不溶性構成物質を、例えば、精密濾過によって除去してよい発酵もろみ液から始めるのが好ましい。この精密濾過は、例えば、EP 200032 B1に記載されたように、0.1μmより大きなミクロ細孔、2m/sより大きな濃縮物溶液の流速および5barより小さい透過側からの圧力差を有する多孔質チューブを用いる交差流精密濾過として行うことが好ましい。次いで、精密濾過透過物は、所望の酵素含有量へと、好ましくは限外濾過によって、必要に応じて引き続く真空蒸発濃縮によって、濃縮される。濃縮は、WO 92/11347 A2に記載されたように、ドライ物質(TS)が好ましくは15重量%〜50重量%、特に20重量%〜35重量%の比較的ごく低含有量に到達させるべくなし得る。
【0034】
本発明による方法は、好ましくは、吸湿性ポリオールを0.1〜10重量%、特に3〜7重量%の量で使用することを特徴とする方法である。
【0035】
この量は、実際に配合されるべき活性物質、添加剤および、多くの場合には、水を含むプレミックスを基準とする。後者(水)は、とりわけ水溶液のワークアップから通常得られる酵素の調製物にとって当てはまる。これら混合物(下記参照)にとって選択される添加剤に対する活性物質の関係によると、吸湿性ポリオールは、プレミックスへではなく、顆粒化されるべき濃縮物へ実際に添加される場合に、より高い濃度を設定しなければならない。例えば顆粒の物理特性の調節のために、添加剤の混合前に、吸湿性ポリオールと活性成分をよく混合した物を得ておく場合に、このプロセス変形は有利である。
【0036】
有利には、適切な場合に必要な担体と反応させ、とりわけその上に噴霧させる前に、濃縮物へ、またはプレミックスへ、更なる物質を添加することができる。これらの更なる物質は、以下の好適な態様を特徴付ける。
セルロースまたはセルロース誘導体、とりわけカルボキシメチルセルロースを、好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜3重量%の濃度で更に添加することを特徴とする本発明による方法であって、これらは、とりわけ顆粒(とりわけ顆粒化助剤として、下記参照)の機械的安定性への寄与に関して有利である;
(適切な場合にはさらに)単糖類、二糖類及び/又はオリゴ糖、とりわけスクロースを、好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜3重量%の濃度で更に添加することを特徴とする本発明による方法であって、これらは、とりわけ、顆粒を使用する際における後の溶解挙動への寄与に関して有利である;および
(適切な場合にはさらに)糖アルコール、とりわけソルビトールを、好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜3重量%の濃度で更に添加することを特徴とする本発明による方法であって、これらは、顆粒の機械的安定性への寄与に関しても、顆粒を使用する際における後の溶解挙動への寄与に関しても、有利である。
【0037】
これらの重量%は、同様にプレミックスを基準とする。上記の物質を顆粒化すべき濃縮物へ直接添加する場合には、これらの値は、後の適切な場合に混合される添加剤による希釈に従って、調節されるべきである。
【0038】
更に好適な本発明の態様は、(適切な場合には更に)好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜4重量%の濃度で安定剤を更に添加することを特徴とする本発明による方法である。
【0039】
これらの重量%は、同様にプレミックスを基準とし、添加剤を添加する際に適切に調節されるべきである。
【0040】
安定剤は、原則として、本発明の顆粒中に存在するタンパク質及び/又は酵素を特に貯蔵の間に損傷、例えば不活性化、変性または分解、例えば物理的影響、酸化またはタンパク分解的切断の結果としてのものから保護する、全ての化合物を意味すると理解される。有利なことに、選択される安定剤は、本質的に単なる低有害臭にしか繋がらないものである。
【0041】
安定剤の1つの群は、可逆的プロテアーゼ抑制剤の群である。頻繁に、塩酸ベンズアミジン、ホウ砂、ホウ酸、ボロン酸またはそれらの塩若しくはエステルがこの目的で使用され、特に芳香族基を有する誘導体、例えばオルト-、メタ-またはパラ-置換フェニルボロン酸、とりわけ4-ホルミルフェニルボロン酸、または上記化合物の塩若しくはエステルが含まれる。ペプチドアルデヒド、即ち還元C末端のオリゴペプチド、とりわけ2〜50個のモノマーから形成されたものがこの目的で使用される。ペプチド性可逆的プロテアーゼ抑制剤には、オボムコイドとロイペプチンが含まれる。プロテアーゼスブチリシン用の特定の可逆的ペプチド抑制剤およびプロテアーゼから形成された融合タンパク質および特定のペプチド抑制剤も、この目的に適している。
【0042】
更なる酵素安定剤は、モノ-、ジ-、トリエタノール-および-プロパノールアミンおよびそれらの混合物などのアミノアルコール、C12までの脂肪族カルボン酸、例えばコハク酸、他のジカルボン酸または上記した酸の塩である。末端基封鎖された脂肪酸アミドアルコキシレートも、この目的に適している。ビルダーとして使用されるある種の有機酸は、WO 97/18287に開示されたように、存在する酵素を更に安定化させ得るものである。
【0043】
低級脂肪族アルコール、特にポリオール、例えばグリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはソルビトールは、更なる頻繁に使用される酵素安定剤であるため、それらが本発明に従って既に吸湿性ポリオールとして貯蔵安定性と耐摩耗性を向上させるために働く際、二重の機能を発揮し得る。リン酸ジグリセリルも物理的影響によって変性に対して保護する。カルシウム塩及び/又はマグネシウム塩、例えば酢酸カルシウムまたはギ酸カルシウムが、同様に用いられる。
【0044】
ポリアミドのオリゴマーまたはポリマー化合物、例えばリグニン、水溶性ビニルコポリマーまたはセルロースエーテル、アクリル系ポリマー及び/又はポリアミドは、酵素調製を、とりわけ物理的影響またはpH変化から安定化させる。ポリアミンN-オキシド含有ポリマーは、酵素安定剤としておよび染料移動抑制剤として、同時に作用する。他のポリマー安定剤は、線状C8-C18ポリオキシアルキレンである。アルキルポリグリコシドも本発明の組成物の酵素成分を安定化させることができ、それらの性能を好適に更に高め得る。架橋N-含有化合物は同様に、汚れ剥離剤としておよび酵素安定剤として二重の機能を果たす。疎水性非イオン性ポリマーは、特に、存在する任意のセルラーゼを安定化する。
【0045】
還元剤および抗酸化剤は、酸化分解に対する酵素の安定性を増加させる。この目的で、例えば、硫黄含有還元剤がよく知られている。他の例は、亜硫酸ナトリウムおよび還元糖である。
【0046】
安定剤、例えばポリオール、ホウ酸及び/又はホウ砂の組み合わせ、ホウ酸またはホウ酸塩、還元塩およびコハク酸または他のジカルボン酸の組み合わせ、若しくはホウ酸またはホウ酸塩とポリオールまたはポリアミノ化合物との、および還元塩との組み合わせを用いるのが、特に好ましい。ペプチドアルデヒド安定剤の作用は、ホウ酸及び/又はホウ酸誘導体とポリオールの組み合わせによって好適に、また二価カチオン、例えばカルシウムイオンの更なる作用によって更に一層、高められる。
【0047】
該方法は、好ましくは、安定剤が、アスコルビン酸、クエン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする。特に酵素顆粒の場合には、とりわけそれらの還元および抗酸化作用を要する。
【0048】
これまでに言及したことから既に明らかとなったように、本発明による方法によって製造された顆粒は、異なる活性成分を受け得る。
【0049】
タンパク質、とりわけ酵素、多糖類または非生体高分子、ポリエチレングリコール、天然または合成の脂肪、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪アルコール、生体高分子(例えばキサンタン)、パラフィンまたは長鎖非イオン性界面活性剤などの有機化合物を、個々に、混合物で及び/又は担体物質で、顆粒中に(実際に調製すべき成分中に)組み込むことを特徴とする方法であることが好ましい。
【0050】
これらは、第一には、特に洗浄およびクリーニング組成物の重要成分であって、第二には、有利には、別個の顆粒の形態で提供される化合物である。これは、第一には、これらの成分の製造方法の結果であって、通常は異なる工場内で、および頻繁には当該組成物の実際の調製とは異なる場所でも効果的とされる。他方、それらは大部分が化学反応性の及び/又は敏感な成分であって、有利には別個の成分として、最終的に製造される最終生成物(例えば洗浄またはクリーニング組成物)の他の成分とのよく混合された物ではなく、上記の組成物へ添加される。
【0051】
これらの中で、微生物から得られ、および細胞から遊離された酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、マンナナーゼ及び/又はセルラーゼであって、好ましくはバシラス属から、またはそれらから誘導されたプロテアーゼから得られたものを、単独でまたは他の酵素と組み合わせて顆粒中に組み込むことを特徴とする方法も、更に好ましい。
【0052】
これらは、特に製造するのが複雑で、洗浄およびクリーニング組成物に対して敏感な成分である。それらは、以下の顆粒の記載中に詳細に述べられている。
【0053】
例示としてここに挙げる特に好適な態様では、酵素濃縮物は、顆粒化すべき湿潤プレミックスを基準に約15〜40%、特に20〜35%の添加量で用いられる。適切な場合に用いるセルロースの量は、有利には約0〜5%、特に1〜3%であり、適切な場合に用いる糖の量は約0〜5%、特に1〜3%であり、適切な場合に用いる安定剤の量は、約0〜5%、特に1〜4%である。酵素濃縮物にとって適当な安定剤は、例えば、アスコルビン酸、クエン酸ナトリウムおよび亜硫酸ナトリウムである。吸湿性ポリオール、とりわけグリセロールは、好ましくは0〜10%、特に3〜7%の量で用いられる。
【0054】
濃縮物の粘度は、好ましくは1〜200mPas、特に1〜25mPasの範囲内である。濃縮物の酵素活性は、それがプロテアーゼ顆粒の場合には、好ましくは500 000〜1 500 000 HPE/g、特に1 000 000〜1 300 000 HPE/gであり、または、それがアミラーゼ顆粒の場合には、好ましくは25 000〜75 000 TAU/g、特に50 000〜65 000 TAU/gである。HPEでのプロテアーゼ活性は、van Raay、SaranおよびVerbeekによるTenside (1970)、第7巻、第125-132頁における刊行物"Zur Bestimmung der proteolytischen Aktivitaet in Enzymkonzentraten und enzymhaltigen Wasch-, Spuel- und Reinigungsmitteln" [酵素濃縮物および酵素含有洗濯洗剤、皿洗い洗剤およびクリーニング組成物におけるタンパク分解活性の決定]に準じて決定し得る。TAUでのデンプン分解活性を決定するためには、修飾されたp-ニトロフェニルマルトヘプタオシドが用いられ、この末端グルコース単位はベンジリデン基で封鎖されている。これはアミラーゼによって遊離のp-ニトロフェニルオリゴ糖に開裂し、これは助剤酵素グルコアミラーゼおよびα-グルコシダーゼによって、順にグルコースとp-ニトロフェノールに変換される。従って、放出されたp-ニトロフェノールの量は、アミラーゼ活性に比例する。測定は、例えば、Abbott(Abott Park、イリノイ、米国)製のQuick-Start(登録商標)検査キットを用いて行われる。試験混合物における吸収増加(405 nm)は、3分にわたる37℃でのブランク値に対して、光度計によって検知される。較正は、既知の活性(例えばGenencor(パロアルト、CA、米国)製Maxamyl(登録商標)/Purastar(登録商標)2900で2900 TAU/g)の酵素標準によって行われる。評価は、標準の酵素濃度に対する1分あたりの吸収差dE(405 nm)をプロットすることにより行われる。
【0055】
このような方法で形成され得た濃縮された濃縮物を撹拌し、次いで、有利には担体マトリックス上にそれを噴霧することによって、プレミックスに変換する。酵素のための有用な担体材料は、顆粒化すべき酵素を例えあったとしても許容できる低い範囲でしか破壊または不活性化せず、顆粒化条件下で安定な、原則として全ての有機または無機の粉体物質である。そのような物質には、例えば、デンプン、穀粉、セルロース粉末、アルミノケイ酸アルカリ金属塩、とりわけゼオライト、層状ケイ酸塩、例えばベントナイトまたはスメクタイト、および水溶性の無機塩または有機塩、例えばアルカリ金属クロリド、アルカリ金属スルフェート、アルカリ金属カーボネート、シトレートまたはアセテートが含まれ、ナトリウムまたはカリウムは好適なアルカリ金属である。水膨潤性デンプンおよび適切な場合には穀粉、セルロース粉末及び/又はアルカリ金属カーボネートを含む担体材料混合物を使用するのが好ましい。
【0056】
水膨潤性デンプンは、好ましくはトウモロコシデンプン、小麦デンプンおよび米デンプン、並びにジャガイモデンプンまたはそれらの混合物であり、トウモロコシデンプンおよび小麦デンプンを使用することが好ましい。膨潤性デンプンは、本発明の酵素顆粒中に、好ましくは1重量%〜50重量%、特に1〜10重量%、好ましくは3重量%〜6重量%の量で存在する。
【0057】
存在し得る穀粉は、特に小麦、ライ麦、オオムギまたはオートムギ、またはこれらの粉末の混合物から製造し得る生成物であり、全粒小麦粉が好適である。全粒小麦粉は、全部の皮剥ぎされていない穀物から製造され、または少なくとも大部分がそのような生成物から構成され残りは十分に挽いた粉またはデンプンから構成される、不完全に粉砕された粉を意味すると理解される。市販の小麦粉品質、例えばタイプ450またはタイプ550を使用するのが好ましい。粉が全粒粉から製造されたことが確実な場合には、前記の膨潤性デンプンをもたらす穀草類タイプの粉製品を使用することも可能である。添加剤混合物の粉成分は、酵素調製物中で著しい臭気減少を達成することが知られており、それは、適切なデンプンタイプの等量を組み込んだ結果としての臭気減少を遥かに凌ぐ。そのような穀粉は、本発明の酵素顆粒中に、好ましくは45重量%まで、特に10重量%〜28重量%の量で存在する。
【0058】
本発明の酵素顆粒は、ここに述べた方法の結果として、担体材料の更なる成分として、好ましくは全顆粒を基準にして1重量%〜50重量%、特に5重量%〜25重量%の、置換度が0.5〜1のアルカリ金属カルボキシメチルセルロースとポリエチレングリコール及び/又はアルキルポリエトキシレートを含む顆粒化助剤系を得る。この顆粒化助剤系は、好ましくは、各場合において最終の酵素顆粒を基準にして、置換度が0.5〜1のアルカリ金属カルボキシメチルセルロース0.5重量%〜5重量%および平均分子量が好ましくは400〜35 000、特に1500〜4000のポリエチレングリコール4重量%以下、及び/又はアルキルポリエトキシレートを含有する。
【0059】
必要に応じて部分加水分解されたリン酸化デンプンもまた顆粒化助剤として有用である。リン酸化デンプンは、デンプンアンヒドログルコース単位のヒドロキシ基を、−O−P(O)(OH)2基またはその水溶性塩(特にナトリウム塩および/またはカルシウム塩のようなアルカリ金属塩)で置換したデンプン誘導体であると、理解される。デンプンの平均リン酸化度は、全ての糖類単位で平均した、デンプンの糖モノマー1つ当たり、リン酸塩を有するエステル化酸素原子の数であると、理解される。リン酸化デンプンの場合、平均リン酸化度は、1.5〜2.5の範囲にあることが好ましい。なぜなら、このようなリン酸化デンプンを用いるときの方がカルボキシメチルセルロースを用いるときよりも、所定の顆粒強度を得るのに、非常に少ない量で十分だからである。本明細書においては、部分加水分解デンプンとは、酸または酵素触媒法のような常法に従いデンプンを部分的に加水分解することによって得られるような、炭水化物のオリゴマーまたはポリマーを意味するものと理解される。部分加水分解デンプンは、好適には、平均分子量が440〜500,000の範囲内の加水分解生成物である。デキストロース当量(DE)0.5〜40、好適には2〜30の範囲内の多糖類が、好適である。DEは、デキストロース当量100であるデキストロースと比較することによる、多糖類の還元作用の標準的な尺度である。マルトデキストリン(DE3〜20)および乾燥グルコースシロップ(DE20〜37)、並びにいわゆるイエローデキストリンおよびホワイトデキストリン(比較的高い平均分子量約2,000〜30,000の範囲)をいずれも、リン酸化後に使用することができる。最終的な顆粒を基準に、0.1重量%〜20重量%、特に0.5重量%〜15重量%のリン酸化デンプン含有量が好適である。
【0060】
適切な場合には、顆粒化助剤系の更なる構成物質として、更にセルロースまたはデンプンエーテル、例えばカルボキシメチルデンプン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよび対応するセルロースエーテル、ゼラチン、カゼイン、トラガカント、マルトブドウ糖、スクロース、転化糖、グルコースシロップ、または天然または合成由来の水溶性または易水分散性の他のオリゴマーまたはポリマーを使用することも可能である。有用な合成の水溶性ポリマーは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー、またはビニル含有化合物、並びにポリビニルアルコール、部分加水分解ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルピロリドンである。前記化合物が遊離カルボキシル基を有するものである場合、それらは通常そのアルカリ金属塩、とりわけそのナトリウム塩の形態である。そのような追加的な顆粒化助剤は、本発明の酵素顆粒中に10重量%まで、特に0.5重量%〜8重量%の量で存在してよい。
【0061】
本発明による方法の好適な態様では、組み込むべき酵素は、それが上述した添加剤の混合物中へ組み込まれる前に、被覆される。この目的のために、水性濃縮酵素溶液は、それがマトリックス材料と共に混合機中へ導入される前に、好ましくは、表面活性を有する物質、例えば界面活性剤(非イオン性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤)と混合される。界面活性剤分子は、疎水性分子部分が外側を向くようにして、秩序ある約10μm以内の液滴となる。下記したような乾燥と通常の調製の後、極薄の界面活性剤層で被覆され、マトリックス中に埋め込まれた粒子が得られる。界面活性剤に代えて、疎水性に調節されたポリマー、例えばHEC(ヒドロキシエチルセルロース)などのセルロースエーテルまたはデンプンエーテル、または同様の性質を有する合成ポリマー、例えばPVAまたは末端基封鎖PEG(例えばC18EO; Yale L. Meltzerによる書籍"Water-soluble polymers"(NOYES publishers、1981年)も参照、ここに引用することによって、その開示内容は全体として本明細書の一部を構成するものとする)を使用することも可能である。
【0062】
濃縮物は、酵素を被覆後に必要に応じて、乾燥粉体に計量して、事前に適切に製造しておいて上記添加剤の粒子状混合物に加える。混合物の含水量は、本発明に従って減少させた濃縮物の含水量を考慮して、撹拌および打砕用具で処理した際に、室温では接着せず塑性的に変形でき高圧を適用して押出が可能な粒子状粒子に変換し得るように、選択すべきである。次いで、自由流動プレミックスを既知の方法で原則として混練機および付属した押出機中で処理して可塑性の非常に均質な塊状物を得るが、その過程で、機械的加工の結果として、塊状物は15〜80℃、特に40〜60℃、特に45℃〜55℃の間の温度まで加熱され得る。本発明によれば、有利な押出温度は50℃より低く、有利な押出圧力は30〜130barの範囲内、特に50〜90barの範囲内である。押出機を出る材料は、有孔円盤を通って下流の切断刃で処理され、よって所定サイズの円筒型粒子に細かく砕かれる。適切には、有孔円盤における孔径は、0.7mm〜1.2mm、好ましくは0.8mm〜1.0mmである。
【0063】
このような方法で得られた通常はまだ湿った粒子を、次に、乾燥して被覆系に包むことができる(下記参照)。押出機と粉砕機を出る円筒型粒子をそれらが包まれる前に球形化すること、即ち適当な装置内で丸み付けしてバリ取りすることは、有利であることが判明した。この目的のため、備え付けの固定側壁を備えた円筒型容器と底部で回転可能であるように取り付けられた摩擦板からなる装置が使用される。このタイプの装置は、商品名Marumerizer(登録商標)として工業的に広く知られ、例えば、DE 2137042およびDE 2137043に記載されている。その後、0.1mmより小さな、特に0.4mmより小さな粒度で生じる任意のダスト様粒子、および粒度が2mmより大きな、特に1.6mmより大きな任意の粗粒片を、スクリーニングまたはエアーシフティングによって除去し、および必要に応じて製造プロセス中に再利用することができる。球状化の後、連続的または回分式で、好ましくは流動床乾燥機を用いて、好ましくは35℃〜70℃のエアー供給温度で、および特に42℃を超えずない生成物温度で、事前に比較的高い含水量を有している場合には、所望の残留湿気含有量が例えば顆粒全体を基準として2重量%〜10重量%、特に3重量%〜8重量%となるまで、球状物を乾燥する。
【0064】
こうして、実際に本発明による固形顆粒の製造方法が完結される。その後に、必要に応じて、下記のように被覆することができる。
【0065】
これらの中で、粒状化すべき酵素含有濃縮物またはプレミックスを、表面活性を有する物質(界面活性剤)によって混合することを特徴とする方法は、更に好適である。
【0066】
それによって得られた顆粒の含水量が低いままならば、これらの成分の間で貯蔵中に、事実上、何ら反応は起こらない。他方で、とりわけこれらの混合物の結果として、とりわけ更なる加工のために好ましい粘度の達成に関する限り、有利な物理特性が生じ得る。
【0067】
これらの中で、界面活性剤は、非イオン性、アニオン性または両性界面活性剤もしくはそれらの混合物、とりわけアルコキシル化され、有利にはエトキシル化された、とりわけ、好ましくは8〜18個の炭素原子とアルコール1モルあたり平均1〜12モルのエチレンオキシド(EO)を有する第1級アルコール、アルキルポリグリコシド(APG)、アミンオキシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、スルホネート、スルフェート、脂肪酸グリセロールエステル、C12〜C18脂肪アルコールの硫酸モノエステル、1〜6モルのエチレンオキシドでエトキシル化された直鎖、分枝C7〜21アルコールの硫酸モノエステルのアルカリ金属塩、とりわけ、ナトリウム塩、飽和脂肪酸石鹸またはそれらの混合物である方法は、更に好適である。
【0068】
これらの界面活性剤は、酵素(上記参照)とブレンドするのに通常適当であり、他方では、特に有利な界面活性剤または界面活性剤混合物として従来技術において既知のものである。
【0069】
特に好適な本発明による方法は、これまでの記述によって得られた顆粒状粒子をその後のプロセス段階で被覆することを特徴とする。
【0070】
造粒に続く、好ましくはその直後の更なる工程で、最終的な単一または複数の被覆を実施することは、極めて好適である。
【0071】
単一および複数の被覆を付与するための方法および装置は、当業者において既知であり、上記した文献および対応する教科書に開示されている。これらの中で、特に、H. UhlemannおよびL. Moerlによる書籍"Wirbelschicht-Spruehgranulation"[流動床噴霧造粒](Springer Verlag、ベルリン、ハイデルベルグ、ニューヨーク、2000年)、およびW. Pietschによる"Agglomeration Processes. Phenomena, Technologies, Equipment"(Wiley-VHC publishers、ワインハイム、2002年)に言及すべきである。
【0072】
この目的のため、例えば、球体コーター(ターボジェット)を使用することができる。この関係では、Karin Woestheinrichによる論文"Einsatzmoeglichkeiten des Huettlin-Kugelcoaters HKC 05-TJ unter Einbeziehung von Simulationen"[シミュレーションを含むHuettlin HKC 05-TJ 球体コーターの活用可能性]は興味深く、URL http://w210.ub.uni-tuebingen.de/dbt/volltexte/2000/134/index.html (2005年4月5日にアクセス)でオンライン論文として閲覧可能である。
【0073】
適当な被覆プロセスでは、顆粒状粒子、好ましくは酵素粒子を、熱風ストリームに導入し、被覆物質をトップ噴霧機によって噴霧する。これは乾燥条件下、即ち40〜45℃で効果的であり、そのため生成物は約35〜38℃であって乾燥したままである。
【0074】
このタイプの好適な方法は、シリコーン油をベースとする水性エマルジョンで顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子を被覆することを特徴とする。
【0075】
そのような手順は、例えば、DE 10108459 A1に記載されており、これによると、例えば、シリコーン油をベースとする16〜70重量%の活性泡安定剤成分を含有する水性の泡安定剤懸濁液に、顆粒を接触させる。この手順は、特に酵素顆粒に有用であることが判明した。
【0076】
まさしく好適なこのタイプの方法は、無機顔料を含むポリマー溶液で顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子を被覆することを特徴とする。
【0077】
ポリマー成分としてPEG、PVA、PVP、デンプン、デンプン誘導体、セルロース、セルロース誘導体またはそれらの混合物もしくはそれらのコポリマーを、および無機顔料としてカオリン、TiO2及び/又は抗酸化剤を含む、これらの方法は、好適である。
【0078】
この手順もまた、特に酵素顆粒にとって有用であることが判明した。DE 10108459 A1に教示されていることはこの態様にも適用可能であり、そのため、適用する活性泡安定剤成分はパラフィンワックスをベースとするものであってもよい。
【0079】
この関係で、水溶液の形態で、例えば水性PEG溶液として、ポリマーを使用することが有利であり得る。必要に応じて、被覆のために界面活性剤、例えば約80EOの非イオン性界面活性剤を使用することも可能である。
【0080】
以下の被覆方法は特に好適である:
(1.)(a)(被覆物を基準にして)5〜70重量%の微細な水不溶性無機顔料、(b)45〜90重量%の40〜70℃の融点を有する有機物質、および(c)20重量%までの注型適性向上剤からなる顔料含有被覆物を塗布する方法(そのような被覆はEP 944704 B1に開示されている);
(2.)少なくとも12個の炭素原子を有する非分枝または分枝、不飽和または飽和のモノまたはポリヒドロキシル化脂肪酸の多価金属塩を含む被覆物を塗布する方法(そのような被覆はWO 03/020868 A1に開示されている);
(3.)TiO2、尿素および含水量が50重量%のポリエチレングリコールの混合物を塗布する方法(そのような被覆は出願DE102004062326.0に記載されているが、本出願の優先日には未公開である);
(4.)最後に、シリコーン油をベースとする上述のエマルジョンを油中水エマルジョン(W/O)、水中油エマルジョン(O/W)、複合エマルジョン(W/O/W)並びにナノおよびミクロエマルジョンの形態で塗布する可能性が存在する。
【0081】
本発明は更に、本発明による上記方法によって得ることのできる、改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する被覆または非被覆の固形顆粒を提供する。
【0082】
その最も一般的な形態では、各場合における顆粒は改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を備えた固形顆粒であって、顆粒状粒子が吸湿性ポリオールを含むことを特徴とする。
【0083】
上記方法に従うと、本発明によると、これらの吸湿性ポリオールは、とりわけマトリックス中に見出されることになる。なぜなら、調製すべき活性物質濃縮物と混合することによって、若しくは、顆粒化すべきプレミックスへ組み込むことによって、吸湿性ポリオールが得られるからである。これによって、大部分の本発明の顆粒中に添加される吸湿性ポリオールもまた、マトリックス中に残るはずであり、そして、あったとしても僅かに少量しか(場合により)保護層中には拡散しないはずである。同じことが、濃縮物に添加される他の選択的な成分、若しくは顆粒化すべきプレミックス(下記参照)にも、同様に当てはまる。
【0084】
上記に行った記載に従うと、この主題の下記態様が好適である:
そのマトリックスに関して同時押出物である、即ち本来的に押出によって得られ、それに起因する物質特性を有する、この種の顆粒(上記参照);
【0085】
吸湿性ポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルアルコール(PVA)、多糖類、セルロースエーテル、アルギネート、加工デンプンおよびその加水分解物、これらの化合物のポリマーおよびコポリマー、またはそれらと、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン(PVP)およびゼラチンから選択され、とりわけグリセロール、セルロース、ソルビトール、スクロースおよびデンプンから選択される他のポリマーとのコポリマー、から選択されることを更なる特徴とし得る、この種の顆粒;
【0086】
とりわけマトリックス中に、安定剤、とりわけアスコルビン酸、クエン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムまたはそれらの混合物を含むことを更なる特徴とし得る、この種の顆粒;
【0087】
とりわけマトリックス中に、実際に調製される活性物質として、個々に、混合物で及び/又は担体物質で組み込まれた、タンパク質、とりわけ酵素、多糖類または非生体高分子、ポリエチレングリコール、天然または合成の脂肪、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪アルコール、生体高分子(例えばキサンタン)、パラフィンまたは長鎖非イオン性界面活性剤などの有機化合物を含むことを更なる特徴とし得る、この種の顆粒;
【0088】
とりわけマトリックス中に、単独でまたは他の酵素と組み合わせて組み込まれた、微生物から得られ、および細胞から遊離された酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、マンナナーゼ及び/又はセルラーゼであって、好ましくはバシラス属から、またはそのような誘導プロテアーゼから得られたものを含むことを更なる特徴とし得る、この種の顆粒;
【0089】
とりわけマトリックス中に、表面活性を有する物質(界面活性剤)によって混合された酵素を含むことを更なる特徴とし得る、この種の顆粒;
【0090】
これらの中で、界面活性剤が、非イオン性、アニオン性または両性界面活性剤もしくはそれらの混合物、とりわけアルコキシル化され、有利にはエトキシル化された、とりわけ、好ましくは8〜18個の炭素原子とアルコール1モルあたり平均1〜12モルのエチレンオキシド(EO)を有する第1級アルコール、アルキルポリグリコシド(APG)、アミンオキシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、スルホネート、スルフェート、脂肪酸グリセロールエステル、C12〜C18脂肪アルコールの硫酸モノエステル、1〜6モルのエチレンオキシドでエトキシル化された直鎖、分枝C7〜21アルコールの硫酸モノエステルのアルカリ金属塩、とりわけ、ナトリウム塩、飽和脂肪酸石鹸またはそれらの混合物である顆粒は、同様に好適である;
【0091】
これまでに詳述した特徴に加えて、顆粒状粒子が被覆されていることを更に特徴とし得る、本発明の顆粒;
【0092】
これらの中で、顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子が、シリコーン油をベースとする水性エマルジョンで被覆されていることを特徴とする顆粒は好適である;
【0093】
これらの中で、顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子は、無機顔料とポリマーを含む層で被覆されていることを特徴とする顆粒も同様に好適である;
【0094】
これらの顔料/ポリマー被覆顆粒の中で、ポリマーとしてPEG、PVA、PVP、デンプン、デンプン誘導体、セルロース、セルロース誘導体またはそれらの混合物もしくはそれらのコポリマーを、および無機顔料としてカオリン、TiO2及び/又は抗酸化剤を含むものは、好適である;
【0095】
本発明による以下の顆粒も好適な態様である:
(1.)(a)(被覆物を基準にして)5〜70重量%の微細な水不溶性無機顔料、(b)45〜90重量%の40〜70℃の融点を有する有機物質、および(c)20重量%までの注型適性向上剤からなる顔料含有被覆物を有する顆粒、
(2.)少なくとも12個の炭素原子を有する非分枝または分枝、不飽和または飽和のモノまたはポリヒドロキシル化脂肪酸の多価金属塩を含む被覆物を有する顆粒、
(3.)TiO2、尿素および含水量が50重量%のポリエチレングリコールの混合物を含む被覆物を有する顆粒、または
(4.)油中水エマルジョン(W/O)、水中油エマルジョン(O/W)、複合エマルジョン(W/O/W)並びにナノおよびミクロエマルジョンから選択されるエマルジョンを含む被覆物を有する顆粒;
【0096】
本発明によれば、顆粒は、とりわけマトリックス中に、個々に、混合物で及び/又は担体物質で顆粒中へ組み込まれた、タンパク質、とりわけ酵素、多糖類または非生体高分子、ポリエチレングリコール、天然または合成の脂肪、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪アルコール、生体高分子(例えばキサンタン)、パラフィンまたは長鎖非イオン性界面活性剤などの有機化合物を含む。本発明に関しては、長鎖化合物は、アルキル基のために、20℃より高い、好ましくは25℃より高くさえある軟化点を有する同化合物である。
【0097】
有用な酵素は、原則として、従来技術において確立された全ての酵素であるが、各場合において、当該顆粒にとって意図される使用分野に適応させることが必要である。従って、本発明との関連では、洗浄またはクリーニング性能の向上へのその特別な寄与のために、洗浄及び/又はクリーニング組成物へ添加し得るそれらの酵素に対して、特に調節がなされる。ここでは具体的に、より貯蔵安定で摩耗耐性である顆粒を提供することが、本発明の目的である。
【0098】
これらには、特にプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼまたは酸化還元酵素、および好ましくはそれらの混合物が含まれる。これらの酵素は、原則として天然由来のものであり;天然分子から出発し、改善された変異は洗浄およびクリーニング組成物における使用のために利用可能であり、相応じて使用するのが好ましい。
【0099】
プロテアーゼの中で、スブチリシン型のものが好適である。その例には、スブチリシンBPN'およびCarlsberg、プロテアーゼPB92、スブチリシン147および309、Bacillus lentusアルカリ性プロテアーゼ、スブチリシンDYおよび酵素テルミターゼおよびプロテイナーゼK(スブチラーゼには分類し得るが狭義ではもはやスブチリシンには分類し得ない)、およびプロテアーゼTW3およびTW7が含まれる。スブチリシンCarlsbergは、開発型として、Novozymes A/S(Bagsvaerd、デンマーク)からAlcalase(登録商標)の商品名で入手可能である。スブチリシン147および309は、NovozymesによりEsperase(登録商標)およびSavinase(登録商標)の各商品名で販売されている。BLAP(登録商標)の名称で挙げられた変異型は、Bacillus lentus DSM 5483 のプロテアーゼから誘導され(WO 91/02792 A1)、それらは、特にWO 92/21760 A1、WO 95/23221 A1、WO 02/088340 A2およびWO 03/038082 A2に記載されている。異なるBacillus sp.およびB. gibsonii由来の更なる有用なプロテアーゼは、特許出願WO 03/054185 A1、WO 03/056017 A2、WO 03/055974 A2およびWO 03/054184 A1に開示されている。
【0100】
有用なプロテアーゼの更なる例は、Novozymes製の商品名Durazym(登録商標)、Relase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Nafizym(登録商標)、Natalase(登録商標)、Kannase(登録商標)およびOvozymes(登録商標)として入手可能な酵素、Genencor製の商品名Purafect(登録商標)、Purafect(登録商標)OxPおよびProperase(登録商標)として入手可能な酵素、Advanced Biochemicals Ltd.(Thane、インド)製の商品名Protosol(登録商標)として入手可能な酵素、Wuxi Snyder Bioproducts Ltd.(中国)製の商品名 Wuxi(登録商標)として入手可能な酵素、Amano Pharmaceuticals Ltd.(名古屋、日本)製の商品名Proleather(登録商標)およびプロテアーゼP(登録商標)として入手可能な酵素、並びにKao Corp.(東京、日本)製の名称プロテイナーゼ K 16として入手可能な酵素である。
【0101】
本発明に従って使用し得るアミラーゼの例は、リケニホルミス菌、B. amyloliquefaciensまたはB. stearothermophilusに由来するα-アミラーゼ、および洗浄およびクリーニング組成物における使用のために改善されたそれらの開発物である。B. licheniformis酵素は、NovozymesからTermamyl(登録商標)の名称で、GenencorからPurastar(登録商標)STの名称で入手可能である。このα-アミラーゼの開発品は、NovozymesからDuramyl(登録商標)およびTermamyl(登録商標)ultraの商品名で、GenencorからPurastar(登録商標)OxAmの名称で、およびDaiwa Seiko Inc.(東京、日本)からKeistase(登録商標)として入手可能である。B. amyloliquefaciens α-アミラーゼは、NovozymesによってBAN(登録商標)の名称で、B. stearothermophilus α-アミラーゼに由来する変異型はBSG(登録商標)およびNovamyl(登録商標)の名称で同じくNovozymesから販売されている。
【0102】
この目的にとって更に強調すべき酵素は、出願WO 02/10356 A2に開示されたBacillus sp. A 7-7 (DSM 12368)由来のα-アミラーゼ、および出願WO 02/44350 A2に記載されたB. agaradherens (DSM 9948)由来のシクロデキストリングルカノ転移酵素(CGTase)である。出願WO 03/002711 A2に規定されたα-アミラーゼの配列領域に属するデンプン分解酵素および出願WO 03/054177 A2に記載されたものを使用することも可能である。上記分子の融合生成物、例えば出願DE 10138753 A1に由来するものを使用することも同様に可能である。
【0103】
NovozymesからFungアミル(登録商標)の商品名で入手可能な、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)およびA. oryzaeに由来するα-アミラーゼの開発品もまた適当である。更なる有用な市販生成物は、例えば、アミラーゼLT(登録商標)およびStainzyme(登録商標)(後者も同様にNovozymes製)である。
【0104】
本発明の顆粒は、とりわけそれらのトリグリセリド切断活性のため、並びに適当な前駆体からインサイチュで過酸を得るために、リパーゼまたはクチナーゼを含んでよい。その例には、 include Humicola lanuginosa (Thermomyces lanuginosus)から本来得られ、または開発されたリパーゼ、特にD96Lアミノ酸置換のものが含まれる。それらは、Novozymesから、例えば、Lipolase(登録商標)、Lipolase(登録商標)Ultra、LipoPrime(登録商標)、Lipozyme(登録商標)およびLipex(登録商標)の商品名で販売されている。また、例えば、Fusarium solani pisiおよびフミコーラ・インソレンスから本来単離されたクチナーゼを使用することも可能である。リパーゼ CE(登録商標)、リパーゼ P(登録商標)、リパーゼ B(登録商標)、リパーゼ CES(登録商標)、リパーゼ AKG(登録商標)、Bacillis sp. リパーゼ(登録商標)、リパーゼ AP(登録商標)、リパーゼ M AP(登録商標)およびリパーゼ AML(登録商標)の名称でAmanoから入手可能なリパーゼも有用である。使用可能なGenencor製のリパーゼおよびクチナーゼの例は、その開始酵素が本来Pseudomonas mendocinaとFusarium solaniiから単離されたものである。言及すべき他の重要な市販生成物には、Gist-Brocadesから本来販売されたM1 リパーゼ(登録商標)およびLipomax(登録商標)の製剤、およびMeito Sangyo KK, Japanからリパーゼ MY 30(登録商標)、リパーゼ OF(登録商標)およびリパーゼ PL(登録商標)の名称で販売された酵素、並びにGenencor製の生成物Lumafast(登録商標)が含まれる。
【0105】
本発明の顆粒は、とりわけ繊維製品の処理のために意図される場合には、純酵素として、酵素調製物として、若しくは個々の成分が有利にはその種々の性能態様について相互に補完する混合物の形態としての目的に応じて、セルラーゼを含んでよい。これらの性能態様には、特に、組成物の一次洗浄性能、二次洗浄性能(再付着防止作用または灰色化抑制)および軟化(布の作用)への寄与、「ストーンウォッシュ」効果の発揮までの寄与が含まれる。
【0106】
有用な菌性エンドグルカナーゼ(EG)リッチなセルラーゼ製剤およびその開発品(繁殖品)は、NovozymesからCelluzyme(登録商標)の商品名で供給されている。同じくNovozymesから入手可能な生成物Endolase(登録商標)およびCarezyme(登録商標)は、それぞれ H. insolens DSM 1800 50 kD EG および 43 kD EG をベースとする。この会社の更なる使用可能な市販生成物は、Cellusoft(登録商標)およびRenozyme(登録商標)である。後者は出願WO 96/29397 A1に基づくものである。性能を向上させるセルラーゼ誘導体は、例えば、出願WO 98/12307 A1に開示されている。出願WO 97/14804 A1に開示されたセルラーゼは同様に有用であり;例えばMelanocarpus 20 kD EG セルラーゼが挙げられ、これは、AB Enzymes, FinlandからEcostone(登録商標)およびBiotouch(登録商標)の商品名で入手可能である。AB Enzymesによる更なる市販生成物は、Econase(登録商標)およびEcopulp(登録商標)である。Bacillus sp. CBS 670.93およびCBS 669.93に由来する更なる適当なセルラーゼは、WO 96/34092 A2に開示され、Bacillus sp. CBS 670.93に由来するものは、Puradax(登録商標)の商品名でGenencorから入手可能である。Genencorによる他の市販生成物は、Genencor detergent cellulase LおよびIndiAge(登録商標)Neutraである。
【0107】
洗浄およびクリーニング組成物において使用するための本発明の顆粒は、とりわけ特定の問題である汚れを除去するために、用語ヘミセルラーゼの下で組み合わせた更なる酵素を含んでよい。これらには、例えば、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、ペクチンリアーゼ(=ペクチナーゼ)、ペクチンエステラーゼ、ペクチン酸リアーゼ、キシログルカナーゼ(=キシラナーゼ)、プルラナーゼおよびβ-グルカナーゼが含まれる。適当なマンナナーゼは、例えば、NovozymesからGamanase(登録商標)およびPektinex AR(登録商標)の名称で、AB EnzymesからRohapec(登録商標)B1Lの名称で、Diversa Corp.(サンディエゴ、CA、米国)からPyrolase(登録商標)の名称で、およびGenencor Int., Inc.(パロアルト、CA、米国)からPurabrite(登録商標)の名称で入手可能である。B. alcalophilus由来の適当なβ-グルカナーゼは、例えば、出願WO 99/06573 A1によって開示されている。B. subtilisから得られたβ-グルカナーゼは、NovozymesからCereflo(登録商標)の名称で入手可能である。
【0108】
漂白作用を高めるために、とりわけ洗浄およびクリーニング組成物のための本発明の顆粒は、酸化還元酵素、例えばオキシダーゼ、オキシゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、例えばハロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、グルコースペルオキシダーゼまたはマンガンペルオキシダーゼ、ジオキシゲナーゼまたはラッカーゼ(フェノールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)を含んでよい。適当な市販生成物には、NovozymesによるDenilite(登録商標)1および2が含まれる。有利には、関係する酸化還元酵素の活性を高めるために(エンハンサー)、または酸化酵素の酸化還元電位と汚れにおける大きな差がある場合に電子束を確保するために(メディエーター)、酵素と相互作用する好ましくは有機の、より好ましくは芳香族の化合物を、更に添加する。
【0109】
本発明の顆粒において使用される酵素は、例えば微生物、例えばgenera Bacillus、ストレプトミセス、Humicola、またはシュードモナスなどに本来由来するか、及び/又は適当な微生物、例えばgenera Bacillusまたは糸状菌類のトランスジェニック発現ホストによって、それ自体既知の生物工学的方法で製造される。
【0110】
当該酵素は、好適には、それ自体確立された方法、例えば沈殿、沈降、濃縮、液相の濾過、精密濾過、限外濾過、薬品の作用、脱臭またはこれらの工程の適当な組み合わせによって、精製される。
【0111】
個々の顆粒が複数の酵素活性を有することとなるように、2以上の酵素を一緒に調製することも可能である。
【0112】
酵素は、本発明の顆粒中に、好ましくは4重量%〜20重量%の量で存在する。本発明の酵素顆粒がプロテアーゼ含有調製物である場合には、プロテアーゼ活性は、好ましくは酵素顆粒1グラムあたり150 000〜550 000 HPE (上記参照)、特に160 000〜300 000 HPEである。アミラーゼ調製物において、アミラーゼ活性は、好ましくは酵素顆粒1グラムあたり7500〜27 500 TAU (上記参照)、特に8000〜15 000 TAUである。
【0113】
得られる顆粒状粒子、好ましくは、酵素粒子は0.85 mmの平均サイズを有する。外層は、有利には約7〜30μmの厚みである。
【0114】
本発明の方法によって得られた顆粒は、通常、約500〜800 g/L、特に600〜720 g/Lの見掛け密度を有する、大部分が丸い、均一に包まれたダストを含まない粒子から構成される。本発明の顆粒は、とりわけ室温より高い温度および高い空気湿度での、非常に高い貯蔵安定性、並びに迅速でほぼ完全な水中での溶解挙動にとって顕著である。本発明の顆粒は、好ましくは、25℃の水中で、3分以内、特に90秒〜2分以内に、その100%の酵素活性を放出する。
【0115】
成分の使用分野に応じて、ここに記述した顆粒を適当な組成物へ適切に添加することができる。この関係で、本発明に従うと、洗浄およびクリーニング組成物は最前線にある。
【0116】
従って、本発明は更に、上述の本発明の顆粒を含む洗浄及び/又はクリーニング組成物を提供する。
【0117】
本発明のこの主題には、考え得るクリーニング組成物の種類の全て、濃縮物および不希釈で用いる組成物の両者、工業規模での使用目的、洗浄機での若しくは手動の洗浄またはクリーニングが含まれる。これらには、例えば、繊維製品、カーペットまたは天然繊維用の洗浄組成物が含まれ、ここで、洗浄組成物の用語は本発明に従って使用される。また、それらには、例えば、食器洗い機または手動皿洗い用洗浄洗剤用の皿洗い用洗浄洗剤、若しくは硬質表面、例えば金属、ガラス、磁器、セラミック、タイル、石材、ニス塗り表面、プラスチック、木材またはレザー用の洗剤が含まれ、ここで、そのような組成物について、クリーニング組成物の用語は本発明に従って使用される。
【0118】
本発明の態様には、本発明の洗浄またはクリーニング組成物の全ての適切な供給形態及び/又は従来技術によって確立されたものの全てが含まれる。これらには、特に固形の粉体組成物、適切な場合には複数の相から構成されていてもよく、圧縮されまたは圧縮されていないものが含まれる。これらには、例えば:押出物、顆粒、タブレットまたは袋状物であって、大きな容器中にまたは分包されたもののいずれもが含まれる。
【0119】
顆粒、好ましくは酵素の顆粒のほかに、本発明の洗浄またはクリーニング組成物は、必要に応じて更なる成分、例えば酵素安定剤(上記参照)、界面活性剤、例えば非イオン性、アニオン性及び/又は両性界面活性剤、及び/又は漂白剤、及び/又はビルダー、および適切な場合には更なる通例の成分を含み、それらの中で、特に次のものを記載すべきである:(他の)酵素、とりわけ上記に記述のもの、金属イオン封鎖剤、電解質、蛍光増白剤、灰色化抑制剤、銀腐食抑制剤、染料移動抑制剤、泡抑制剤、研磨剤、染料及び/又は芳香、並びに活性微生物成分及び/又はUV吸収剤。
【0120】
洗浄及び/又はクリーニング組成物を製造しおよび組成するためには、広範囲の従来技術が存在し、これに関してここに言及する。典型的には、組成物は、例えば、汚れ、使用する温度および媒体または付与手段に関する限り、特定の問題に合わせて調整される。そのような最適化、例えばそれらの溶解性能または存在する成分をバランスさせることに関して、本発明の顆粒を含有させる。
【0121】
これまで述べたことに従って、洗浄またはクリーニング組成物における添加剤成分として記載された本発明の顆粒の使用は、本発明の主題の更なる一部を形成する。
【0122】
本発明の酵素顆粒または本発明の方法によって製造された酵素顆粒は、好適には、酵素顆粒をそのような組成物に典型的な更なる粉末成分と単に混合することによって得ることのできる、固形の、とりわけ粒子状の、洗浄またはクリーニング組成物を製造するために使用される。粒子状の洗浄およびクリーニング組成物へ加工するためには、酵素顆粒は、好ましくは0.7〜1.2 mmの範囲内の平均粒度を有する。本発明の顆粒は、好適には、2重量%より少ない、特に、多くても1.4重量%の、0.4〜1.6 mmの範囲を外れる粒度を有する粒子を含む。しかし、該方法はこれらの粒度には限定されず、むしろ、使用分野に対応する広範な粒度スペクトルをカバーする;典型的には、平均粒子径(d50)は0.1ないし2 mmを超える間である。
【0123】
以下の実施例は、本発明を説明するものであるが、これを何ら限定するものではない。
【実施例】
【0124】
〔実施例1〕
出発物質:
1130000 HPE/g および 32.5% ドライ物質(TS)のプロテアーゼ濃縮物

押出用のプレミックス:
酵素濃縮物23%、安定剤1%、グリセロール5%、セルロース1%、糖1%、膨潤小麦デンプン4%、小麦粉25%、PEG 4000 3%、トウモロコシデンプン37%を、Loedige 混合機中で90秒間混合する。

切断装置を備えた二軸押出機において、約50℃および90 barで押出、粒度 0.85 mm。

次に、粒子を90秒以内に丸み付け。

流動床乾燥機中、35℃で含水量6%まで粒子を乾燥;水性懸濁液(TiO2、PEG、水)で酵素顆粒を被覆、その後に乾燥。

仕様パラメータの決定:
ダスト値(IBIS試験による):4 mg
L-試験(90秒):<1%
顆粒の活性:260 000 HPE/g (調整値)
見掛け密度:620 g/l。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する固形顆粒の製造方法であって、吸湿性ポリオールを添加することを特徴とする、方法。
【請求項2】
押出のプロセス段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
吸湿性ポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルアルコール(PVA)、多糖類、セルロースエーテル、アルギネート、加工デンプンおよびその加水分解物、これらの化合物のポリマーおよびコポリマー、若しくはこれらと、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン(PVP)およびゼラチンから選択され、とりわけグリセロール、セルロース、ソルビトール、スクロースおよびデンプンから選択される他のポリマーとのコポリマーから選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
吸湿性ポリオールを、0.1〜10重量%、特に3〜7重量%の量で用いることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
セルロースまたはセルロース誘導体、とりわけカルボキシメチルセルロースを、好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜3重量%の濃度で更に添加することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
単糖類、二糖類及び/又はオリゴ糖、とりわけスクロースを、好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜3重量%の濃度で更に添加することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
糖アルコール、とりわけソルビトールを、好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜3重量%の濃度で更に添加することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
安定剤を、好ましくは0.1〜5重量%、特に1〜4重量%の濃度で更に添加することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
安定剤は、アスコルビン酸、クエン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
タンパク質、とりわけ酵素、多糖類または非生体高分子、ポリエチレングリコール、天然または合成の脂肪、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪アルコール、生体高分子(例えばキサンタン)、パラフィンまたは長鎖非イオン性界面活性剤などの有機化合物を、個々に、混合物で及び/又は担体物質で、顆粒中に組み込むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
微生物から得られ、および細胞から遊離された酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、マンナナーゼ及び/又はセルラーゼであって、好ましくはバシラス属から、またはそのような誘導プロテアーゼから得られたものを、単独でまたは他の酵素と組み合わせて顆粒中に組み込むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
粒状化すべき酵素含有濃縮物またはプレミックスを、表面活性を有する物質(界面活性剤)によって混合することを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
界面活性剤は、非イオン性、アニオン性または両性界面活性剤もしくはそれらの混合物、とりわけアルコキシル化され、有利にはエトキシル化された、とりわけ、好ましくは8〜18個の炭素原子とアルコール1モルあたり平均1〜12モルのエチレンオキシド(EO)を有する第1級アルコール、アルキルポリグリコシド(APG)、アミンオキシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、スルホネート、スルフェート、脂肪酸グリセロールエステル、C12〜C18脂肪アルコールの硫酸モノエステル、1〜6モルのエチレンオキシドでエトキシル化された直鎖、分枝C7〜21アルコールの硫酸モノエステルのアルカリ金属塩、とりわけ、ナトリウム塩、飽和脂肪酸石鹸またはそれらの混合物である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記請求項によって得られた顆粒状粒子をその後のプロセス段階で被覆することを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
シリコーン油をベースとする水性エマルジョンで顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子を被覆することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
無機顔料を含むポリマー溶液で顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子を被覆することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
ポリマーとしてPEG、PVA、PVP、デンプン、デンプン誘導体、セルロース、セルロース誘導体またはそれらの混合物もしくはそれらのコポリマーを、および無機顔料はカオリン、TiO2及び/又は抗酸化剤を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
(1.)(a)(被覆物を基準にして)5〜70重量%の微細な水不溶性無機顔料、(b)45〜90重量%の40〜70℃の融点を有する有機物質、および(c)20重量%までの注型適性向上剤からなる顔料含有被覆物を塗布するか、
(2.)少なくとも12個の炭素原子を有する非分枝または分枝、不飽和または飽和のモノまたはポリヒドロキシル化脂肪酸の多価金属塩を含む被覆物を塗布するか、
(3.)TiO2、尿素および含水量が50重量%のポリエチレングリコールの混合物を塗布するか、または
(4.)油中水エマルジョン(W/O)、水中油エマルジョン(O/W)、複合エマルジョン(W/O/W)並びにナノおよびミクロエマルジョンから選択されるエマルジョンを塗布する、
請求項14〜17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれかに記載の方法によって得ることのできる、改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する被覆または非被覆の固形顆粒。
【請求項20】
顆粒状粒子は吸湿性ポリオールを含むことを特徴とする、改善された貯蔵安定性と耐摩耗性を有する固形顆粒。
【請求項21】
そのマトリックスに関して同時押出物である、請求項20に記載の顆粒。
【請求項22】
吸湿性ポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルアルコール(PVA)、多糖類、セルロースエーテル、アルギネート、加工デンプンおよびその加水分解物、これらの化合物のポリマーおよびコポリマー、またはそれらと、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン(PVP)およびゼラチンから選択され、とりわけグリセロール、セルロース、ソルビトール、スクロースおよびデンプンから選択される他のポリマーとのコポリマー、から選択されることを特徴とする、請求項20または21に記載の顆粒。
【請求項23】
とりわけマトリックス中に、安定剤、とりわけアスコルビン酸、クエン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムまたはそれらの混合物を含むことを特徴とする、請求項20〜22のいずれかに記載の顆粒。
【請求項24】
とりわけマトリックス中に、個々に、混合物で及び/又は担体物質で組み込まれた、タンパク質、とりわけ酵素、多糖類または非生体高分子、ポリエチレングリコール、天然または合成の脂肪、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪アルコール、生体高分子(例えばキサンタン)、パラフィンまたは長鎖非イオン性界面活性剤などの有機化合物を含むことを特徴とする、請求項20〜23のいずれかに記載の顆粒。
【請求項25】
とりわけマトリックス中に、単独でまたは他の酵素と組み合わせて組み込まれた、微生物から得られ、および細胞から遊離された酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、マンナナーゼ及び/又はセルラーゼであって、好ましくはバシラス属から、またはそのような誘導プロテアーゼから得られたものを含むことを特徴とする、請求項24に記載の顆粒。
【請求項26】
とりわけマトリックス中に、表面活性を有する物質(界面活性剤)によって混合された酵素を含むことを特徴とする、請求項20〜24のいずれかに記載の顆粒。
【請求項27】
界面活性剤は、非イオン性、アニオン性または両性界面活性剤もしくはそれらの混合物、とりわけアルコキシル化され、有利にはエトキシル化された、とりわけ、好ましくは8〜18個の炭素原子とアルコール1モルあたり平均1〜12モルのエチレンオキシド(EO)を有する第1級アルコール、アルキルポリグリコシド(APG)、アミンオキシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、スルホネート、スルフェート、脂肪酸グリセロールエステル、C12〜C18脂肪アルコールの硫酸モノエステル、1〜6モルのエチレンオキシドでエトキシル化された直鎖、分枝C7〜21アルコールの硫酸モノエステルのアルカリ金属塩、とりわけ、ナトリウム塩、飽和脂肪酸石鹸またはそれらの混合物である、請求項25に記載の顆粒。
【請求項28】
顆粒状粒子は被覆されていることを特徴とする、請求項20〜27のいずれかに記載の顆粒。
【請求項29】
顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子は、シリコーン油をベースとする水性エマルジョンで被覆されていることを特徴とする、請求項28に記載の顆粒。
【請求項30】
顆粒状粒子、とりわけ酵素顆粒状粒子は、無機顔料とポリマーを含む層で被覆されていることを特徴とする、請求項28に記載の顆粒。
【請求項31】
好ましくは、ポリマーとしてPEG、PVA、PVP、デンプン、デンプン誘導体、セルロース、セルロース誘導体またはそれらの混合物もしくはそれらのコポリマーを、および無機顔料としてカオリン、TiO2及び/又は抗酸化剤を含む、請求項30に記載の顆粒。
【請求項32】
(1.)(a)(被覆物を基準にして)5〜70重量%の微細な水不溶性無機顔料、(b)45〜90重量%の40〜70℃の融点を有する有機物質、および(c)20重量%までの注型適性向上剤からなる顔料含有被覆物、
(2.)少なくとも12個の炭素原子を有する非分枝または分枝、不飽和または飽和のモノまたはポリヒドロキシル化脂肪酸の多価金属塩を含む被覆物、
(3.)TiO2、尿素および含水量が50重量%のポリエチレングリコールの混合物を含む被覆物、または
(4.)油中水エマルジョン(W/O)、水中油エマルジョン(O/W)、複合エマルジョン(W/O/W)並びにナノおよびミクロエマルジョンから選択されるエマルジョンを含む被覆物、
を含んでなる、請求項28〜31のいずれかに記載の顆粒。
【請求項33】
請求項19〜32のいずれかに記載の顆粒を含んでなる、洗浄またはクリーニング組成物。
【請求項34】
請求項19〜32のいずれかに記載の顆粒の、洗浄またはクリーニング組成物における添加剤成分としての使用。

【公表番号】特表2007−535597(P2007−535597A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509927(P2007−509927)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004202
【国際公開番号】WO2005/108539
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(391008825)ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン (309)
【氏名又は名称原語表記】HENKEL KOMMANDITGESELLSCHAFT AUF AKTIEN
【住所又は居所原語表記】40191 Dusseldorf,Henkelstrasse 67,Germany
【Fターム(参考)】