放射性薬剤ピッグ及び携帯自動注入器
本発明のある実施形態は、遮蔽されたコードレス注入器と、種々の放射性薬剤ピッグと、シリンジの輸送及び使用中にシリンジをピッグに残留させるシリンジ構造とを有する放射性薬剤システムに関する。いくつかの実施形態では、遮蔽されたコードレス注入器は、注入器、該注入器の周囲に少なくとも部分的に配置された放射線シールド、注入器に結合された駆動装置、及び駆動装置に結合されたエネルギー貯蔵装置を含む。ピッグは、放射性薬剤の放射能レベル、及び/又は患者に投与される所望の(例えば正確な)単位投与量の放射性薬剤を表示するディスプレイスクリーンを備えたコンピュータを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2005年5月16日に出願された放射性薬剤ピッグと称する出願番号60/681330号の暫定米国特許出願、2005年5月16日に出願された放射性薬剤シリンジ及びピッグの組み合わせと称する出願番号60/681254号の暫定米国特許出願、2005年5月16日に出願された放射性薬剤充填及び供給システムと称する出願番号60/681254号の暫定米国特許出願の利益を請求する。
【0002】
本発明は、自動医療流体注入器に関し、より詳しくは放射線遮蔽及び/又はエネルギー貯蔵装置のような特徴を有する自動注入器に関する。
【背景技術】
【0003】
この項は、以下に説明する本発明の種々の特徴に関係する技術を読者に紹介することを意図している。この議論は、本発明の種々の特徴をより良く理解してもらうために、読者に背景情報を提供する助けとなるものと信じる。したがって、これらの説明はこの点に照らして読まれるべきであり、従来技術の入門としてではないと理解すべきである。
【0004】
治療提供者は、現場でシリンジに放射性薬剤を充填することにおける問題に遭遇する。シリンジドローアップ(draw-up)及びキャリブレーション中の技師による放射線シールドの適切な使用は、挑戦の連続(continuous challenge)である。技師に対する放射線シリンジシールドは、重くて使用しにくく、シリンジに引き込まれる際に放射性薬剤の視野を妨げる。ある状況では、シリンジ放射線シールドの使用は放射性薬剤の取扱いを妨げ、ドローアップ及びドーズキャリブレーションに費やされる時間が増加する。
【0005】
自動注入器は、医療機関において、患者に流体を注入するのに使用される。例えば、放射性薬剤は、治療及び診断中に自動注入器を使用して患者に注入される。同様に、自動注入器は患者に造影剤又は標識薬を注入する。典型的には、自動注入器はシリンジと該シリンジを駆動する電気モータとを含む。一般的には、電気モータは、電源コードを介して電力を引き込む。残念ながら、電源コードは自動注入器の移動を妨げるので、潜在的に自動注入器の使用を不便にしている。
【発明の開示】
【0006】
請求の範囲の発明と対応する特徴を以下に説明する。これらの特徴は本発明がとりうる形態の概要を読者に与えるためにのみ提供され、本発明の範囲を制限する意図はない。実際に、本発明は以下に説明する種々の特徴を包含するものである。
【0007】
本発明の第1の局面は、容器からの放射性薬剤の所望の(例えば正確な)単位投与量の引き上げを向上する放射性薬剤ピッグに関する。放射性薬剤ピッグは、ピッグに収容された容器の放射性薬剤のリアルタイムの放射能レベルを電子的に表示する。したがって、同一の放射性薬剤のいくつかの容器の在庫があれば、臨床医は、ピッグのディスプレイを見るだけで、迅速にどの容器が最も古く、どの容器を最初に使用すべきかを決定することができる。
【0008】
本発明のいくつかの放射性薬剤ピッグは、臨床医による正確な単位投与量の決定を単純化し、臨床医がチャートや集計表を調べたり、コンピュータプログラムを使用する必要性を低減する。本発明のいくつかの放射性薬剤ピッグは、臨床医が入力した所望の処方投与量に応じて正確な単位投与量を電子的に計算し表示する。本発明のある特徴は、容器から放射性薬剤をシリンジに手動で吸引するのに特に有利である。
【0009】
本発明の第2の局面は、(例えば、患者に放射性薬剤を注入中に)人が放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを潜在的に減少する放射性薬剤シリンジとピッグの組合せを提供することであると言える。この局面の放射性薬剤シリンジとピッグの組合せは、放射性薬剤の自動又は手動注入の一方又は両方の間に、人を放射線から潜在的に防護する。したがって、この局面の放射性薬剤シリンジとピッグの組合せの少なくともいくつかは、放射性薬剤の遅く長い注入期間中に、放射線から防護するのに特に有利である。
【0010】
第3の局面では、本発明は放射性薬剤を保持し注入する装置に向けられている。この装置はピッグ、ピッグカバー、シリンジを含む。ピッグは、1又はそれ以上の適切な放射線遮蔽材料(例えば、鉛、タングステン、タングステン含浸プラスチック等)を含む本体を有する。このピッグの本体は、シリンジの少なくとも1部を収容するように形成された容器を有する。さらに、この本体は概略的に、一端に形成された出口開口を含む。この装置のカバーは、本体に開放可能に取り付けられ、ユーザが所望により本体の一端の出口開口を覆い又は開放することができるように設計されている。この装置は、本体の内側のシリンジを支持するように設計されている。これにより、シリンジは、患者に(シリンジから)放射性薬剤を注入中に、装置の本体の内側に残留する。
【0011】
第4の局面に関して、本発明は、(例えば、実質的に低コスト及び/又は放射線曝露の実質的に低リスクで)シリンジが治療提供者により現場で有効に充填される放射性薬剤充填及び供給システムを提供する。ある程度、本発明の充填及び供給システムは、シリンジの充填と放射性薬剤の患者への注入の一方又は両方の間に、放射線曝露の危険性を低減する傾向がある。ある程度、本発明の充填及び供給システムは、放射性薬剤の自動と手動の一方又は両方の間に、放射線曝露の危険性を低減する。したがって、本発明の充填及び供給システムのいくつかの実施形態は、放射性薬剤の遅く長い注入中に、放射線から防護するのに特に有利である。
【0012】
第5の局面では、本発明は放射性薬剤を収容するバイアルからシリンジを充填する装置に向けられている。この装置は、概略的に、ベース、キャップ、及びベースの開口の領域を除いて放射性薬剤を収容するバイアルを実質的に包囲するように適合された放射線シールドを有する容器を含む。この装置はまた、本体と装着構造を有する充填及び注入装置を含む。充填及び注入装置の本体は、概略的に、壁と該壁を貫通して延びる開口を含む。充填及び注入装置の装着構造は、概略的に、シリンジの針を本体の開口に配置して、シリンジを支持するように適合されている。容器と充填及び注入装置は、概略的に、ベースの開口が本体の開口に近接して位置するように本体の壁が容器を受け入れるよう設計されている。この配置により、バイアルの放射性薬剤はシリンジの針と流体的に連通することができる。少なくとも1つの点で、本発明のこの局面は、正確な充填、充填及び注入手順中の放射線曝露の低減を促進する放射性薬剤の自動注入器及び遮蔽システムとして特徴付けられる。
【0013】
第6の局面に関して、本発明は、放射性薬剤を封止するのを促進する隔壁を有するバイアルからシリンジに放射性薬剤を移動する装置に関する。この装置は充填及び注入装置と容器を有する。容器は、概略的に、容器の開口がバイアルの隔壁に隣接するような方位にバイアルを保持するように設計されている。容器の放射線シールドは、概略的に、隔壁の領域を除き、放射性薬剤を収容するバイアルのほぼ周囲に配置されるように設計されている。この装置の充填及び注入装置は、本体と、シリンジの針を本体の開口に配置してシリンジを支持するように適合された装着構造とを含む。充填及び注入装置の本体は、装置の本体の開口が容器開口の近接するように、容器の少なくとも1部を受け入れる(又は収容する)ように設計されている。さらに、容器と装置は、シリンジの針が隔壁を突き通し、これによりバイアルの放射性薬剤がシリンジと流体的に連通するように、好ましく配置されている。
【0014】
第7の局面では、本発明は、放射性薬剤を収容するバイアルからシリンジを充填するための装置に向けられている。この装置は、放射性薬剤を収容するバイアルを保持するように適合され、放射線シールドを有する容器を含む。さらに、この装置は、シリンジの針を装置の本体の開口に配置してシリンジを支持するように適合された装着構造を有する充填及び注入装置を含む。装置の本体は、バイアルの少なくとも1部の回りに配置されるように設計され、概略的にバイアルの放射性薬剤がシリンジの針と流体的に連通するように適合されている。この装置の電気機械装置は、シリンジのプッシュロッドを付勢し(例えば、前方に押し、及び/又は引き戻し)、シリンジにバイアルの放射性薬剤を充填するように適合されてもよい。
【0015】
本発明のさらに第8の局面は、バイアル内の放射性薬剤をシールする隔壁を有するバイアルからシリンジを充填する方法に向けられている。この方法では、バイアルの実質的に大部分を包囲する放射線シールドを有する容器が設けられている。この容器は、少なくとも概略的にバイアルを保持し、バイアルの隔壁を容器開口の近傍に配置するものと言うことができる。シリンジは、シリンジの針が充填及び注入装置の開口に配置するように、充填及び注入装置に配置される。容器は、バイアルの隔壁が充填及び注入装置の開口の上に位置するように、充填及び注入装置の上に配置されてもよい。容器と充填及び注入装置の少なくとも一方は、他方に対して移動し、シリンジの針がバイアルの隔壁を突き通し、バイアルの放射性薬剤をシリンジと流体的に連通させてもよい。
【0016】
本発明の第9の局面は、遮蔽されたコードレス注入器アセンブリに向けられ、これは、注入器、該注入器の周囲に少なくとも部分的に配置された放射線シールド、注入器に結合された駆動装置、及び駆動装置に結合されたエネルギー貯蔵装置を含む。
【0017】
また、本発明の第10の局面は、シリンジ、該シリンジに連結されたシリンジ駆動装置、及び該シリンジ駆動装置に接続されたコンデンサを有する自動注入システムに向けられている。
【0018】
さらに、本発明の第11の局面は、電気エネルギーがコードレス注入器に貯蔵され、周囲がコードレス注入器内の放射性材料から遮蔽される方法に向けられている。さらに、放射性材料の流れは電気エネルギーで駆動される。
【0019】
本発明の種々の局面に関して前述した特徴を有する種々の改良がある。さらなる特徴は同様にこれらの種々の局面に組み込まれてもよい。これらの改良及び追加の特徴は、個別に又は任意に組み合わせて存在してもよい。例えば、図示した実施形態の1つ又は複数に関して以下に説明する種々の特徴は、本発明の前述した局面のいずれかに、単独で又は任意に組み合わせて組み入れてもよい。前述した簡単な概要は、請求の範囲の主題に限定することなく、本発明の局面と事情を読者に習熟させることのみを意図している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の1又はそれ以上の具体的実施形態を説明する。これらの実施形態の簡潔な説明をするために、実際の実施の全ての特徴はこの明細書では説明しない。実際の実施例を開発する場合、エンジニアリングや設計プロジェクトにおけるように、システム関連及びビジネス関連の制約の遵守というようなある実施例から他の実施例まで異なる開発者の特定の目標を達成するために、多くの実施特有の決定を行わなければならないことを認識すべきである。さらに、そのような開発努力は、複雑で時間の浪費であるが、それにもかかわらず、この開示の利益をうける当業者にとって設計、組立、製造を開始するルーチンであることを認識すべきである。
【0021】
放射性薬剤容器及び関連ピッグの一つの例示的ライフサイクルが、放射性薬剤ライフシステム19として、図1に示されている。図1を参照すると、容器20は供給者設備24で充填され包装される。供給者設備24は放射性薬剤が使用される設備42から離れていてもよいし、離れていなくてもよい。供給者設備24内で、容器20は充填ステーション28で放射性薬剤が充填される。放射性薬剤の品質管理検査が品質管理ステーション31で行われる。その後、容器20はピッグ33に設置される。装荷ピッグ33は、包装ステーション36で適切な輸送箱34に単独で又はバッチで包装され、輸送箱34は一時的に輸送/受入れ部38で待ち行列に入れられ、又は保管される。
【0022】
放射性薬剤容器20の注文は、種々の発信元、例えば医療施設42内の購買事務所25、又は医療施設42の一部又は医療施設42から独立した診療室27から受け取ることができる。さらに、その注文は特定の患者に関連するものであってもよいし、そうでなくてもよい。注文に基づき、輸送箱34は輸送経路40に入り、該輸送経路40により施設42例えば病院その他の医療機関に配達される。図1の例では、施設42は病院であり、放射性薬剤が充填された容器20を収容するピッグ33の箱34を受け入れる輸送/受入領域44を有している。まれに(常にではないが)、箱34は病院42内の核医療部29に保管され、そこには概略的に放射性薬局48及び/又は治療室26がある。要求により、容器20がピッグ33から取り出される。放射線量キャリブレーション処理49では、患者52に注入する準備のために放射性薬剤が容器20からシリンジ69に吸引される。
【0023】
シリンジ69に吸引する放射性薬剤の正確な単位投与量(unit dose volume)は、一般に治療が行われる時間における放射性薬剤の放射される放射能レベルを知る必要がある。この決定を行うために、シリンジが充填された時の放射能レベル、充填日時、放射治療日時、及び放射性薬剤の放射能の崩壊率のような情報を知ることが一般に有利である。治療時に放射される放射能レベルと放射性薬剤の処方投与量を使用して、正確な単位投与量を決定することができる。このように、前に述べたように、正確な単位投与量の決定は、現在利用可能なツールを考えると、臨床医にとって困難で、時間を浪費する。
【0024】
ここに説明する実施形態の充填ステーション28、品質管理検査ステーション31では、容器の廃棄とピッグの洗浄が病院42から離れた供給者施設24で行われる。他の実施形態では、1又は複数のこれらの処理は、病院の内外の放射性薬局又は他の場所で行われる。
【0025】
図2は、放射性薬剤の正確な単位投与量を簡単に決定するために臨床医により使用することができる放射性薬剤ピッグ33を示す。放射性薬剤を収容する容器を保持するピッグ33は、本体101と、該本体101に公知の方法(例えばバヨネット型相互接続)で固定される蓋103とを有する。本体101と蓋103は任意のピッグ設計、形状、構造を有していてもよく、図示されたものに限定されない。換言すれば、本発明の原理は、1又は複数の放射線遮蔽剤を有し、公知のシリンジ又はバイアルを保持するのに使用される放射線シールド材を含む任意の放射性薬剤ピッグに適用することができる。
【0026】
蓋103は、蓋上面105に装着されたディスプレイスクリーン107、アップスイッチ109及びダウンスイッチ111を有するピッグコンピュータ278を有する。図3を参照すると、ピッグコンピュータ278のディスプレイスクリーン107、アップスイッチ109、ダウンスイッチ111はデジタルプロセッサ113に電気的に接続され、該デジタルプロセッサ113はスイッチ109,113、ディスプレイスクリーン107とともに基板115に装着されている。基板115は、表面105と反対側の内面(不図示)に留め具、接着剤、その他の手段により取り付けられている。ピッグ33の種々の実施形態では、ディスプレイスクリーン107、アップスイッチ109、ダウンスイッチ111及び/又はデジタルプロセッサ113を他の適当な位置と配置にすることができる。
【0027】
図1を参照すると、供給者施設24内に、放射性薬剤処方の調剤部として、コンピュータプロセッサ113は、例えば1又は複数の放射性薬剤の識別と崩壊率、放射性薬剤の測定放射能レベル、測定の日時、患者名、放射治療日時、放射性薬剤の処方投与量等のデータを用いてプログラムを組んでもよい。データはメモリ114内に記憶してもよいし、有線又は無線の通信リンク117を介してデジタルプロセッサ113に入力することができる。さらに、データは1回で又は多数回(例えば放射性薬剤処方の調剤中)で手動又は自動的にピッグコンピュータプロセッサ113に入力してもよい。
【0028】
充填時の放射能レベルと放射能崩壊率を知ることにより、ピッグコンピュータプロセッサ113は、ピッグ33内の放射性薬剤の放射能レベルを自動的に(例えばほぼリアルタイムで)更新するように設計されている。ピッグ33のいくつかの実施形態では、内部の放射性薬剤の現在放射能レベルが、ディスプレイスクリーン107内の第1数値表示部119に適当な単位(例えばmCi/mL)で現在放射能レベルを示す数値で表示される。これにより、ピッグ33が保管され輸送されている時間の間、ピッグコンピュータプロセッサ113は表示部119に表示される数値を連続的に変更して、容器20内の放射性薬剤の放射能レベルをほぼリアルタイムで反映することができる。幾つかの実施形態のピッグコンピュータプロセッサ113は、(ディスプレイスクリーン107内の第2数値表示部121に)記憶された放射性薬剤の処方投与量を表示することもできる。リアルタイムの放射能レベルと処方投与量を知ることで、この実施形態のデジタルプロセッサ113は、(例えば臨床医によりシリンジに吸引し、ピッグに既に予め充填されているシリンジから注出する)放射性薬剤の正確な単位投与量を示す数値を(ディスプレイスクリーン107の第3数値表示部123に)表示することができる。
【0029】
放射性薬剤を患者52に注入する直前に、臨床医はプログラムされた放射性薬剤の処方投与量を示す第2数値表示部121を見る。処方投与量が臨床医が望む処方投与量と一致していれば、臨床医は第3数値表示部123bを読んで、放射性薬剤の正確な単位投与量を決定する。処方が注文されてから処方投与量が変更されると、臨床医はアップスイッチ109及び/又はダウンスイッチ111を操作して、第2数値表示部121の数値を変更し、新たな処方投与量に一致させることができる。
【0030】
治療の日時が処方が注文された時点でスケジュールされた日時から変更されているから、処方投与量を変更することが望まれる。この場合、放射性薬剤の処方投与量(例えば注入量)は、放射性薬剤の現在放射性レベルに基づいて治療する直前に計算してもよい。病院42の放射性薬局48内で、放射性薬剤の放射能レベル、崩壊率、及び/又は処方投与量の新たな数値は、例えばキャリブレーションツール内のコンピュータを使用して、手動又は自動でスイッチ109,111又は通信リンク117を介してピッグコンピュータプロセッサ113に入力されてもよい。
【0031】
使用後、容器20は、ピッグ33に再び設置され、供給者施設24に戻される。後処理ステーション51で、放射性薬剤容器20は廃棄され、ピッグ33は再使用のために(例えば公知の方法で)洗浄されてもよい。
【0032】
図4を参照すると、あるタイプの入/出力装置を備えたマイクロプロセッサを有するピッグのさらなる実施形態が示されている。ピッグ33aは放射性薬剤を収容するバイアルを保持し、保管し、及び/又は輸送するように設計されている。ピッグ33bは放射性薬剤を収容するシリンジを保持し、保管し、及び/又は輸送するように設計されている。ピッグ33a,33bはそれぞれの本体101a,101bと、それぞれの蓋103a,103bを有し、蓋103a,103bは放射性薬剤バイアル又はシリンジの脱着のための公知の方法で本体101a,101bから取り外し可能である。
【0033】
ピッグ33a,33bはそれぞれのピッグコンピュータ278a,278bを有する。ピッグコンピュータ278a,278bは、それぞれの入/出力(I/O)装置280a,280b、例えば入力スイッチ282a,282bと出力スイッチ284a,284bを有する。入力スイッチ282a,282bと出力スイッチ284a,284bは、図3に示すものと類似の回路のピッグコンピュータプロセッサに接続されている。ピッグコンピュータ278a,278bは、図2と3のピッグコンピュータ278ついて説明した機能にほぼ類似する機能を提供するために使用してもよい。図4Aを参照すると、各ピッグ33a,33bは底面286a,286bにそれぞれの電気コネクタ288を有する。電気コネクタ288は、ベースユニット291の上面290に装着された電気コネクタ289に機械的に接続されて電気通信を行う。電気コネクタ289は制御装置292のコンピュータにケーブルのようなワイヤ接続293を介して電気的に接続されている。したがって、ピッグ33a,33bのいずれかがベースユニット291に装着されて電気コネクタ288,298と機械的に接続すると、それぞれのピッグコンピュータ278a,278bは、有線でベースユニット291のコンピュータに電気的に接続される。
【0034】
制御装置292は、種々の入力装置294例えば入力キー及び/又はスイッチ、出力装置295例えばディスプレイスクリーンを有する。制御装置292はドーズ(dose)キャリブレータ296に電気的に接続されている。ドーズキャリブレータ296は、放射線センサ(不図示)を有し、この放射線センサにより制御装置292はドーズキャリブレータ内の放射性薬剤の放射能レベルを公知の方法で監視することができる。
【0035】
ドーズキャリブレータ296、制御装置292、及びベースユニット291は、放射性薬局に配置され、放射性薬剤処方がバイアル又はシリンジに設置されたときに利用される。処方投与量は制御装置292及びドーズキャリブレータ296を使用してバイアル又はシリンジに注入される。ラベルがバイアル、シリンジ及び/又はピッグ33a,33bに貼り付けるために準備される。ラベルは、放射性薬剤、バイアル又はシリンジに設置されたときの放射能レベル、予測投与量、患者名等の1又は複数のデータを特定する。このようなデータは重要であるが、実際の使用時間はラベルが準備される時点では分からない。
【0036】
しかしながら、図3,4の実施形態では、ドーズキャリブレータ296、制御装置292、ベースユニット291、ピッグプロセッサ113及び入出力装置284a,284b,286a,286bは、取扱者、技術者、又は介護者に放射性薬剤の投与量に関するより正確な多量の情報を提供することができる。この実施例では、制御装置292は、バイアル33a又はシリンジ33bに設けられたピッグコンピュータプロセッサ113に、放射性薬剤、同位体タイプ、バイアル又はシリンジに設置されたときの放射性薬剤放射能レベル、患者名等に関するデータを転送する。また、ピッグコンピュータプロセッサ113は、処方がバイアル33a又はシリンジ33bに保管されていた時間を計算し、それぞれの出力装置284a,284bに供給する。他のデータ、例えば現在のリアルタイム放射能レベル、現在の推奨投与量等の他のデータを決定し、表示することもできる。入力装置282a,282bは記憶データを取り出し、新データを入力するのに使用することができ、ディスプレイスクリーン107はデータを臨床医に表示するのに使用してもよい。例えば、スイッチ109,111を保持し、同時に一定時間押すことで、ピッグコンピュータプロセッサ113は、容器内の放射性薬剤の識別を表す出力をディスプレイスクリーン107に与えるようにプログラムすることができる。他の用途では、スイッチ109,111は、公知の方法で、異なる表示オプションを提供するのに使用してもよい。例えば、ディスプレイスクリーン107は、エネルギー節約のために一定時間後にオフするようにプログラムしてもよいし、スイッチ109,111のいずれかを保持して一定時間押し下げることで電源を入れることもできる。他のディスプレイオプションを提供するために他のスイッチを追加することができる。例えば、デジタルプロセッサ113の動作をリセットするために、リセットスイッチ125を使用することができる。
【0037】
ここに説明した種々の実施形態により、ピッグ33a,33bを取り扱う人は、ピッグを開放しバイアル又はシリンジを物理的に取り扱うことなく、放射性薬剤とその寿命及び放射能レベルに関する最新の情報を得る。これにより、取扱者による放射性薬剤の潜在的な曝露が低減する。さらに、種々の放射性薬剤の在庫が維持され、出力装置284a,284bにより、取扱者はよく選択されて使用されることがある古いピッグ33a,33bを容易に決定することができる。
【0038】
図4の実施形態では、ピッグ33a,33bは電気コネクタ288,289によりベースユニット291に電気的に接続されている。第1の代案の実施形態では、ベースユニット291と電気コネクタ289は制御装置292に機能的に一体化されてもよい。例えば、電気コネクタ289は、制御装置292に機械的に装着され、及び/又は一体化されてもよい。したがって、コネクタ289が制御装置292内の印刷回路板又は他の基板に直接搭載されれば、ワイヤ293は制御装置292の内部に設け、又は排除される。他の実施形態では、電気コネクタ288はピッグ蓋103a,103bの端面に装着されてもよい。さらなる実施形態では、I/O装置280a,280bとコネクタ288の一方は、ピッグ端面286a,286b又は蓋103a,103bの端面のいずれかに一緒に装着されてもよい。さらに他の実施形態では、例えば無線周波数認識装置(RF−ID)を使用することで、無線接続を使用することができる。RF−IDシステムは、タグとして一般に知られているトランスポンダにデータを保有し、データは機械読取手段により読み出すことができる。プログラマブルプロセッサ、関連メモリ、及び少なくとも1つの通信アンテナのチップを有するRF−IDタグ又はトランスポンダは、ピッグ33a,33bに取り付けることができる。RF−IDチップ及び関連メモリ内のデータは、放射性薬剤及び関連バイアル又はシリンジ及びピッグに関する全ての様式の情報を提供してもよい。
【0039】
RF−IDシステムは、コンピュータ又は情報管理システムとのデータ通信手段はもちろん、タグからデータを読み取り、ある用途ではタグにデータを書き込む手段を必要とする。したがって、データは、ある特定の用途の必要性を満足するために、適切な時間と場所で、機械読取り手段により、RF−IDタグから読み取られ、もし適用可能であればRF−IDタグに書き込まれる。このような機械読取り手段は、ベースユニット292と、又は代案として制御装置292と関連させることができ、この実施形態ではベースユニット291は排除することができる。したがって、RF−IDシステムは、異なる時間と異なる場所で、データがタグに書き込まれ、データをタグから読み取る多用途性を有する。
【0040】
放射性薬剤シリンジとピッグの組合せ130の例示的なライフサイクルが図5に示されている。放射性薬剤シリンジとピッグの組合せ130は、ピッグ134により少なくとも概略的に包囲されたシリンジ132を含む。放射性薬剤は供給者施設24でシリンジ132に吸引され、包装される。供給者施設24は、放射性薬剤が使用される施設42から離れていてもよいし、いなくてもよい。供給者施設24内では、シリンジ132は吸引ステーション28で放射性薬剤が充填される。ピッグ134はこの充填中にシリンジ132の回りに設置されてもよいし、されなくてもよい。放射性薬剤の品質管理検査が品質管理ステーション31で行われる。その後、出口端カバーすなわちキャップ140とフランジ端キャップ152がシリンジとピッグの組合せ130に取り付けられて、図6Aに示すように完全にキャップされ、シリンジ内の放射性薬剤からの放射線シールドを与えるシリンジとピッグの組合せ131として特徴付けられるものを提供する。キャップされたシリンジとピッグの組合せ131は、包装ステーション36で適切な輸送箱34に単独又はバッチのいずれかで包装され、そして輸送箱34は輸送/受入れ部38に一時的に待ち行列に入れられ又は保管される。図1に関して説明したものと同様に、注文に基づき、輸送箱34は分配経路40に入り、この分配経路により施設42に引き渡され、放射性薬局48及び/又は治療室26を有する核医療部29に提供される。
【0041】
図6Bを参照すると、放射性薬剤シリンジとピッグの組合せ130はシリンジ132とピッグ134で形成されている。ピッグ本体136は、シリンジバレルすなわち本体138の全体又は実質的な部分に装着され、全体的又は部分的に、シリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に人が曝露されるのを保護する鉛その他の材料で形成されている。ピッグ本体136とシリンジ本体138は、一つの一体部品又は別個の部品として製造されてもよい。ピッグ本体136はシリンジ本体138に接着剤や機械的結合により永久的に固着されてもよいし、嵌合して単にシリンジ本体138上をスライドさせてもよい。ピッグをシリンジの回りに配置する他の方法も適宜利用することができる。
【0042】
図6Bを参照すると、ピッグ出口端キャップ140は、シリンジ出口端142上のコネクタ144を覆うのに使用されている。コネクタ144は配管を受け入れるように大きさと形状が決められている。ピッグ出口端キャップ140は、嵌合、ねじ結合、留め具、その他公知の手段により、シリンジ本体138の出口端142又はピッグ本体136の一端145の一方又は両方に装着され、それらの間に放射線漏洩を阻止し又は実質的に排除する継目153(図6A)を提供している。ピッグ出口端キャップ140は、全体的に又は部分的に、人がシリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを防止する鉛、タングステン、及び/又は他の任意の材料で形成されている。
【0043】
シリンジ132は、シリンジ本体138の中に延びてプランジャ148に接続されたプランジャロッド146を有する。プランジャロッド146は外端147を有し、該外端は注入器158(図6C)の内側の並進駆動軸(不図示)と係合する所望の任意のサイズと形状に形成され、注入器駆動軸がプランジャ146を押すことができるようになっている。プランジャ148は完全に又は部分的に、人がシリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを防止する鉛、タングステン、及び/又は他の任意の材料で形成されている。図6Bの例示的な実施形態では、プランジャ148は放射線シールド層150を有する。これにより、ピッグ本体138及びプランジャ148上の放射線シールド層150は、プランジャロッド146の近傍で放射線防護を与える。
【0044】
ピッグ134はフランジ付端キャップ152を有し、該フランジ付端キャップ152は、シリンジ本体138の対向端155又はピッグ本体136の対向端157のいずれかに、嵌合、ねじ結合、留め具、その他の公知の手段を介して、取り外し可能に取り付けられ、それらの間に放射線漏洩を阻止し又は実質的に排除する継目159(図2A)を提供している。ピッグフランジ付端キャップ152は、人がシリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを防止する鉛、タングステン、及び/又は他の任意の材料で形成されている。
【0045】
完全にキャップされたピッグとシリンジの組合せ131(図6A)は、手動又は自動注入器のいずれかで、放射性薬剤を注入するのに使用することができる。図6Bに示すように、手動注入のためにピッグ端キャップ140と152が取り外され、完全にキャップが取り外されたピッグとシリンジの組合せ135が提供される。配管(又は他の適当な導管)がコネクタ144に接続される。臨床医はプランジャロッド146を押し下げて、放射性薬剤を注入する。自動注入器を使用するには、端キャップ140のみを取り外す。そして、図6Cに示すように、フランジ付端キャップ152は取り付けたままとし、部分的にキャップされたシリンジとピッグの組合せ133を提供する。フランジ付端キャップ152は、シリンジとピッグの組合せ130が自動注入器158に装着できるように設計されている。部分的にキャップされたシリンジとピッグの組合せ133と使用するのに適した例示的自動注入器は、本願の譲受人に譲渡された「注入器」と称する米国特許出願公開第2004/0024361A1号に示され記載されている。米国特許出願公開第2004/0024361A1号の全体は参照することでここに組み入れる。
【0046】
手動又は自動注入器のいずれかで使用するとき、ピッグ本体138、使用されていればプランジャ層150、使用されていればフランジ付端キャップにより提供される放射線シールドの存在により、放射性薬剤を投与する人への放射線曝露を少なくとも概略的に禁止すると言える。シリンジ132から放射性薬剤の排出後、端キャップ140と152が図6Aに示すように取り付けられ、完全にキャップされたシリンジとピッグの組合せ131は供給者施設24に戻される。後処理ステーション51では、シリンジは廃棄され、ピッグ134と端キャップ140,152は再使用のために洗浄される。
【0047】
図7Aを参照すると、他の実施形態のシリンジピッグの組合せ130aは、ピッグ162内に装着されたシリンジ160を有する。ピッグ162は、鉛、タングステン及び/又は他の放射線シールド材からなる外カバー164と、内側ライナー166とを有する。この実施形態では、シリンジは第1と第2プランジャ163,165をそれぞれ有する2段シリンジである。シリンジ160は第1出口端184を備えた第1キャビティ167と、第2出口端186を備えた第2キャビティ169を有する。チップ188は出口端184,186に取り外し可能に取り付けられている。第1キャビティ167は放射性薬剤で満たされ、第2キャビティ169は塩水及び/又は他の適当な生体適合性フラッシュ(例えばヘパリン溶液、滅菌水、グルコース溶液等)で満たされている。シリンジ160は任意の適宜手段(例えば、シリンジ160の外面に対して付勢された格納式グリッパー170)でピッグ162に固定されている。グリッパーはピッグ162の外面に装着された解放ボタン172を操作することで解放される。
【0048】
第1プランジャ163は、トリダル形状(torroidally)に形成され、外側第1キャビティ167を形成する円筒壁と接触している。また、第2プランジャ165は、内側第2キャビティ169を形成する円筒壁の内側に嵌合し、該円筒壁と接触している。プランジャ163,165は、完全に又は部分的に、鉛、タングステン及び/又は他の放射線シールド材で形成されている。図7Aの例示的実施形態では、プランジャ163は全体的に放射線シールド材で形成される一方、プランジャ165は放射線シールド材からなる外向き層171を有している。さらに、図7Aの例示的実施形態では、ピッグ162は標準サイズ(例えば125ミリリットルシリンジ)のシリンジに対応するようにサイズと形状が定められ、シリンジとピッグの組合せ130aが注入器に装着されるようにするフランジ182を有している。二重キャビティ又は2段シリンジ160を操作するのに適した手動又は自動注入器の例は、本願の譲受人に譲渡され、2005年6月30日に出願され、「二重チャンバシリンジ」と称する米国暫定出願第60/695467号に示され、記載されている。この米国暫定出願第60/695467号の内容は参照することでここに組み入れる。
【0049】
端カバー176が、ピッグ端面178にピッグ出口開口180を覆うように装着されてもよい。カバー176は鉛、タングステン及び/又は放射性薬剤からの放射線を遮蔽するその他の材料で形成されてもよい。カバー176は、表面178上をスライドし又は嵌合し、開口180を覆うか覆わないかを選択的に行えるように設計することができる。代案として、カバー176は、表面178に回動可能に装着して、ユーザが所望により開口180を覆うか覆わないかを選択的に行えるようにすることができる。さらなる代案として、カバー176は、取り外し可能な固着具(fastener)で端面178に固定し、これによりユーザが所望により開口180を覆うか覆わないかを選択的に行えるようにすることができる。付随的に、前述した種々の可能性の組み合わせはもちろん、覆うか覆わないかの特徴を提供する他の方法も意図されている。
【0050】
図7Bに示すように、ピッグ162は、印刷ラベル173を有していてもよい。さらに、ピッグ162は、無線周波数識別装置(RF−ID)175を有し、これはラベル173の一部であってもよいし、独立していてもよい。放射性薬剤、シリンジ180及びピッグ162に関するデータは、これらの要素のライフサイクルの全ての段階でRF−IDから読み取り、及び/又はRF−IDに書き込むことができる。さらに、ピッグ162は、外面174に装着されたディスプレイスクリーン179及び/又はスイッチのような入力装置181を含むユーザインターフェース177を有していてもよい。ディスプレイスクリーン179及び/又はスイッチ181は、メモリを有するデジタルプロセッサ(不図示)に接続されてもよい。デジタルプロセッサは、放射性薬剤、その放射能レベル等に関するデータを記憶するのに使用するメモリを有する。
【0051】
患者に放射性薬剤を注入する間に、ピッグ162と、もしあればプランジャ層171とにより与えられる放射線シールドが連続的に存在することは、シリンジとピッグの組合せ130aを取り扱い、放射性薬剤を投与する人への放射線曝露を少なくとも概略的に禁止するものと言うことができる。
【0052】
図7Cに示す代案の実施形態では、シリンジ160は、ピッグ162の内側でシリンジ160に嵌合する環状(又は他の適切に設計された)突起168により、ピッグ162内に固定することができる。さらなる実施形態では、放射性薬剤の放射能レベルに依存して、プランジャの放射線遮蔽防護を排除してもよい。さらに、放射性薬剤の放射能レベルに応じて、フランジ付端キャップ152は放射線遮蔽防護をしない材料で形成してもよい。
【0053】
例示的なマルチ投与(multi-dose)放射性薬剤充填及び供給システム200の種々の要素が図8に示されている。この充填及び供給システム200は治療提供者の場所で使用するのに適している。充填及び供給システム200は、大略、遮蔽された放射性薬剤容器206と、充填及び注入装置220とを有する。付随的に、容器206の放射線遮蔽は、適切な遮蔽材料(例えば、鉛、タングステンプラスチック、及び/又はタングステン)であってもよい。以下に説明するように、シリンジを充填及び注入装置220に配置した後、放射性薬剤容器206を図11に示すように充填及び注入装置220の上部に装着してもよい。そして、充填及び注入装置220を操作して、処方単位投与量の放射性薬剤を有するシリンジの自動注入として特徴付けられるものを提供する。ある実施形態の自動充填工程は、公知のシステムより、迅速、正確及び/又は曝露の危険性が少ないことを特徴としてもよい。その後、容器206は装置220から位置を変え、充填及び注入装置220を操作して、患者への放射性薬剤の自動注入を行う。代案として、シリンジは充填及び注入装置220から取り外され、患者に放射性薬剤を自動的に注入するのに使用される。
【0054】
治療提供者はマルチ投与バイアル202(図8)の放射性薬剤を薬局から購入し、バイアル202を輸送ピッグから取り外し、容器206のバイアルホルダ204の内側に設置する。バイアルホルダ204を容器ベース210に固定し、容器キャップ208を容器ベース210に固定する。図9に示すように、ねじ付プラグ216をキャップ208の内側に装着し、ねじ付プラグ216をホルダ204に螺合することにより、キャップ208をベース210に強固に固定する。キャップ208とベース210の間の機械的接続はクイックターンねじ(例えば、高リード角螺旋ねじ、バヨネット型ねじ等)のような適宜の相互接続手段であってもよい。バイアルホルダ208とプラグ216は、バイアル202内の放射性薬剤から放射線を遮蔽することができる適当な放射線遮蔽材(例えば、鉛、タングステンプラスチック、及び/又はタングステン)を有していてもよい。
【0055】
容器206は、放射線薬剤バイアル202の回りの放射線防護を与える間に、少なくとも概略的にバイアル202を都合よく取扱い運ぶことができる。付随的に、放射線薬剤が配置され「ライブ」又は「ホット」の開口を有する装置を取り扱うのに、核医療部職員が使用され、このため開口218は新しい取扱い規律を示すものでない。開口208を覆うために、容器206は適切な放射線遮蔽材を含むベースサポート又はコースター212に設置される。コースター212に設置すると、容器206内の放射性薬剤は実質的に遮蔽される。容器206、キャップ208、及び/又はコースター212は、異なる放射性薬剤又は他の所定の表示を迅速に視覚的に認識することができるように、パターン化され、ラベルが付され、及び/又はカラーコード化することができる。
【0056】
充填及び供給システム200はさらに、シリンジ222から該シリンジに支持された放射線薬剤の自動充填又は払出しを行う図10に示す充填及び注入装置220を含む。充填及び注入装置220に装着される前に、シリンジ222はシリンジ放射線シールド224に挿入されてもよい。放射線シールド224は、該放射線シールド224とシリンジ222が通常の取扱い中には分離しないが、望むときにはシリンジ222をシールド224から分離することができるように、シリンジ222をシールド224に固定するのを少なくとも支援する、1又は複数の内部突起及び/又は他の適当な装置を有していてもよい。放射性シールド224は、シリンジ222を手動で操作、取扱い、及び/又は使用して放射性薬剤を患者に直接注入する際に、第1レベルの放射線遮蔽を与えるものと言える。シリンジ放射線シールド224は、充填及び注入装置220内に適切な方位にシリンジ222を固定するのを容易にするために、標準化された外形サイズ及び/又は形状を示すようにしてもよい。このため、異なるサイズのシリンジは、共通又は類似の外形サイズ及び/又は形状を有する嵌め合いシリンジシールド(mating syringe shield)を用いて、保持されてもよい。遮蔽されたシリンジホルダ224は、タングステン、タングステンプラスチック、鉛及び/又は放射性薬剤からの放射線を遮蔽するその他の材料で形成されてもよい。さらに、遮蔽シリンジホルダ224の形状及びサイズは、(例えば、異なる分野の機能性、人間工学、及び/又は遮蔽要求を満たすように)変化させてもよい。
【0057】
図10の例示的実施形態では、充填及び注入装置220は、所望の位置と方位にシリンジシールド224を固定する1対のU形弾性クランプ228を備えた可動側壁226を有している。遮蔽シリンジホルダ224をクランプ228に適切に配置した後、側壁226を充填及び注入装置220の本体230に対して再配置してもよい。シリンジ針234は、スロット232(図8)を通って、充填及び注入装置220の上壁248に移動してもよいし、中央孔250に配置してもよい。シリンジ針234は、図9に示すように、上壁248を通りその上方に延びることが好ましい。
【0058】
図12に示すように、シリンジ22は、フランジ付端部238を備えたプッシュロッド236を有していてもよい。フランジ付端部238は、充填及び注入装置220に収容された自動並進電気機械ドライバ239の端部と相互接続されるようにサイズと形状が定められてもよい。電気機械ドライバ239は、シリンジドライブ243例えば電気モータに接続されたプランジャ駆動ラム241を含むように図示されている。シリンジドライバ243の動作は、メモリ247を有するマイクロプロセッサ245により制御されてもよい。マイクロプロセッサ245は、電源インターフェース249に接続され、該電源インターフェースは電源251に接続されている。マイクロプロセッサ245はさらにユーザインターフェース254(図8)に接続されてもよい。ユーザインターフェース254はディスプレイスクリーン256及び/又は入力装置258例えばスイッチを含むが、これに限定されない。メモリ247は充填及び注入装置220の操作に関するデータを記憶するように使用されてもよい。このデータは、充填及び/又は注入動作を制御するプログラム、放射性薬剤に関する情報、他の手順又は非手順情報、患者情報、薬局に戻す情報提供等を含むが、これらに限定されるものではない。遠隔制御装置253は薬局、製造者等に情報を提供するのに使用してもよい。ディスプレイスクリーン256は、充填及び/又は注入パラメータ、ステータス、インストール要素、放射性薬剤要素、インストラクション、警告等を含むがこれらに限定されないデータを表示する英数字及び/又はグラフィックディスプレイを組み込んでもよい。電源251に接続された遠隔制御装置253は、オプションとして、充填及び注入装置220の遠隔操作のためのユーザインターフェス254の代わりに使用されてもよい。
【0059】
図12に示すタイプの制御及び電気機械ドライバは、充填及び注入装置220で使用するのに適しているが、本願の譲受人に譲渡され、「注入器」と称する米国特許出願公報第2004/0024361A1号に示され記載されている。米国特許出願公報第2004/0024361A1号の全体は、参照することでここに組み入れる。
【0060】
図11に想像線で示すように、容器206はコースター212から持ち上げられ、注入及び充填装置220の上端235に設置されてもよい。図9に示すように、放射能シールド204を備えた容器ベース210は、空洞246に配置されている。容器206と充填及び注入装置220は、ねじ240をねじ242と合わせて互いに回転させて螺合することで、結合してもよい。ねじ240,242の螺合により容器206は充填及び注入装置220と並進し、バイアル202の下端の隔膜244は、上壁開口250を通って延びる針234によって突き通される。これにより、針234は容器202内の放射性薬剤252と流体的に連通する。容器202と充填及び注入装置220が互いに完全に固定されると、隔膜244は上壁248に近接して配置される。
【0061】
代案の実施形態では、容器206と充填及び注入装置220の間の機械的結合は、任意の迅速ターンねじ、迅速結合及び非結合装置であってもよい。他の実施形態では、機械的結合例えばねじ240,242を排除し、容器206を充填及び注入装置220の上端235に単に設置するようにしてもよい。この実施形態の変形例では、容器205と空洞部246の壁との間に嵌合があってもよい。
【0062】
充填及び注入装置220は、その側壁と1又は複数の端壁の回りに、タングステン、タングステンプラスチック、鉛及び/又は放射性薬剤からの放射線を防護するその他の材料からなる完全放射線遮蔽を組み込むことが好ましい。さらに、シリンジ222を包囲するシリンジ放射線シールド244は、放射性薬剤の放射線からの他のレベルの遮蔽を提供する。これにより、シリンジ222に放射性薬剤を自動充填する工程と放射性薬剤を自動注入する工程では、充填及び注入装置220を取り扱う人は、放射性薬剤の放射線から遮蔽される。放射線漏洩の潜在性は中央孔250を通してである。先に述べたように、核医療部職員はそのような「ライブ開口(live opening)」を取り扱う訓練を受けているが、放射線曝露の著しい危険性があってはならない。
【0063】
図8に示すように、充填及び注入装置220は、印刷ラベル260を有していてもよい。さらに、充填及び注入装置220は、無線周波数認識装置(RF−ID)タグ202を有していてもよい。この無線周波数認識装置(RF−ID)タグ202は、ラベル260の一部であってもよいし独立していてもよい。図12に示すように、マイクロプロセッサ245は、RF−IDタグ262からデータを読み取り、及び/又はRF−IDタグ262にデータを書き込むRF−IDインターフェース263を有していてもよい。バイアル202はRF−IDタグ259を有していてもよいし、及び/又はシリンジ222はRF−IDタグ261を有していてもよい。1つ又はそれ以上のRF−IDタグ259,261,262からデータを読み取り、及び/又はそれにデータを書き込むために、コンピュータに接続された適切なリード/ライト装置255が使用されてもよい。コンピュータ257は適切な任意の位置に配置されてもよいし、図示するように充填及び注入装置220のユーザの場所(例えば医療施設又は薬局)に配置されてもよい。このように、放射性薬剤、シリンジ222,容器206及び/又は充填及び注入動作に関するデータは、(望まれるなら)充填及び注入装置220の事実上全ての動作について、RF−IDタグ262から読み取り、及び/又はRF−IDタグ262に書き込むことができる。そのようなデータは、充填及び注入装置220のマイクロプロセッサ245に利用できる。さらに、
1つ又はそれ以上のRF−IDタグ259,260,262に書き込まれ、及び/又はそれから読み取られたデータは、遠隔コンピュータを含む他のコンピュータに(当業者に公知の)適切な方法で(例えばコンピュータ257を介して)伝達されてもよい。
【0064】
これにより、特定の放射性薬剤を利用することを決定すると、バイアルのラベルからのデータは、(例えばユーザインターフェース254を介して)手動及び(例えばリード/ライト装置255と1又はそれ以上のRF−IDタグ259,262を使用して)自動の一方又は両方で、マイクロプロセッサメモリ247に読み込まれてもよい。データはリード/ライト装置255を使用して、シリンジRF−IDタグ261に読み込まれてもよい。このようなデータは、以下のものを含むが、これに限るものではない。
【0065】
−処方データ
【0066】
−放射性薬剤、そのブランド、供給者等
【0067】
−薬局により測定された放射能レベル
【0068】
−放射能崩壊率
【0069】
−キャリブレーション日時
【0070】
−バイアル使用履歴
【0071】
−予測残容量
【0072】
−満了データ(expiration data)
【0073】
ユーザは、ユーザインターフェース254を操作してこのデータの一部を表示のために選択することができる。これにより、充填操作の前に、充填及び注入装置220の制御は以下のものを含むがこれに限るものではないデータを自動的に又は選択的にチェックするようにプログラムすることができる。
【0074】
−満了日時の有効性(efficacy of the expiration date and time)
【0075】
−リコール情報
【0076】
−シリンジの再使用を防止するためにシリンジの設置及取り外し情報
【0077】
−バイアル使用前及びバイアルが今適切に使用することができるか否か
【0078】
−バイアルの予測残容量をチェックすることによる充填プログラムの有効性
【0079】
−薬局測定放射能レベル、崩壊率データ、キャリブレーション日時、処方投与量及び注入日時に基づく推奨充填容量の計算と表示
【0080】
−放射性薬剤供給者からの製品プロモーション
【0081】
−薬剤包装挿入情報
【0082】
ユーザインターフェース254を用いて手動でプログラムされ、及び/又はマイクロプロセッサ245により少なくとも概略的に充填及び注入装置220の動作を制御するのに使用するためにRF−IDタグ262に(例えばリード/ライト装置255を介して)書き込まれるデータは、以下のものを含むが、これらに限定されない。
【0083】
−各充填の充填容量
【0084】
−利用履歴から計算されるバイアルの残容量
【0085】
−各充填の日時
【0086】
−各充填の放射能レベル
【0087】
−ユーザにより入力されるその他の情報であって、患者関連情報、装置状態、例えばサービス必要性、利用履歴等を含むが、これらに限定されない。
【0088】
充填/注入装置220は、シリンジ充填工程において、一貫して、非常に高精度でシリンジに正確な単位投与量を充填することができる。これにより、時間を浪費する反復の多い投与量調節の手動工程を排除することができ、及び/又は放射線に曝露されるユーザの危険性を低減することができる。したがって、無駄が多くコストのかかるシリンジの過剰充填が低減され、排除もされ、及び/又は治療提供者は薬局が提供したバイアルを最も有効に使用することができる。
【0089】
充填及び注入装置220は、自動注入中に発生する背圧を監視し、異常な高圧又は低圧を生じる注入を停止し、又は終了してもよい。低圧は空シリンジ又は漏れを示し、高圧は閉塞又は管外遊出の可能性を示す。
【0090】
充填及び注入装置220が治療提供者の代わりに薬局により使用され単位投与量シリンジを充填する用途では、RF−IDタグがシリンジに付けられ、充填及び注入装置は、シリンジRF−IDタグに前述のバイアル及びシリンジの充填情報の幾つか又は全てを書き込むのに使用されてもよい。
【0091】
図9の例示的実施形態では、シリンジ装着構造228は、充填及び注入装置220の本体から離れるように回動可能である。代案の実施形態では、シリンジ装着構造は充填及び注入装置から完全に分離していてもよい。さらに、図示し説明した例示的実施形態では、シリンジ222は針234を有するが、充填及び注入装置220は、針を備えていないシリンジに放射性薬剤を充填し、及び/又は排出するのに使用してもよい。このような実施形態では、中間コネクタをバイアルと結合して流体相互接続するのに利用してもよい。中間コネクタの適切な1つの実施例は、一端にバイアルの隔膜を突き通す針を有し、他端にシリンジの針無しノズル(needle-free nozzle)として特徴づけられるものに(例えば適宜ルアー継手を介して)取り付け可能な継手を有していてもよい。さらに、図12には、充填及び注入装置は、コード付き、又はコードレス(例えばバッテリ給電)であってもよい。
【0092】
図示し説明した例示的実施形態では、充填及び注入装置220は、携帯装置である。しかし、充填及び注入装置220は、放射性薬剤の自動注入中に携帯してもよいし、サポートに装着してもよい。サポート装着注入は、アクセサリケーブル又はコンソールを介して、沿革的に開始し、停止し、及び/又は手動開始後に取り外してもよい。
【0093】
図示した実施形態に関して、容器206に対する放射線シールド204,216はそれぞれキャップ208、ベース210に装着されるものとして説明した。他の実施形態は、キャップ208及び/又はベース210に完全に又は部分的に収容される放射線シールドを有していてもよいし、又はキャップ及び/又はベース210に別個に取り付け可能な、又は他の適宜の形態を有する別個又は独立した要素であってもよい。
【0094】
図13−15は、例示的なコードレス充填及び注入装置220を示す。図13の実施形態では、コードレス充填及び注入装置220は、エネルギー貯蔵装置302、ドッキングステーション300、及び電力コントローラ303に特徴を有する。エネルギー貯蔵装置302は、以下にさらに説明するように、幾つかの実施形態の充填及び注入装置220のコードレス動作を支援することが有利である。エネルギー貯蔵装置302は、図14に示すようなバッテリ304、又は図15に示すようなコンデンサ305を有していてもよい。バッテリ304は、例えば鉛酸バッテリ、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電リ、ニッケルクロム電池、ニッケル水素電池、アルカリ電池を含む。コンデンサ305は、電解コンデンサ、タンタルコンデンサ、超コンデンサ、ポリエステルフィルムコンデンサ、ポリプロピレンコンデンサ、ポリスチレンコンデンサ、金属化ポリエステルフィルムコンデンサ、エポキシコンデンサ、セラミックコンデンサ、多層セラミックコンデンサ、銀マイカコンデンサ、調節可能コンデンサ、及び/又は空芯コンデンサを含み、例えば、他の他実施形態では、エネルギー貯蔵装置302は、インデューサのような電気エネルギー貯蔵;圧力流体チャンバ、フライホイール又は他の動エネルギー貯蔵装置、スプリング、及び/又は他の弾性部材のような機械エネルギー貯蔵;及び/又は例えば燃料電池のような化学エネルギー貯蔵の他の形態を含む。エネルギー貯蔵装置302は、磁気共鳴イメージング(MRI)装置の近傍で使用するのに適した実施形態では、部分的又は全体的に非鉄であってもよい。
【0095】
組み立てる際に、ドッキングステーション300は、充填及び注入装置220とエネルギー貯蔵装置302に接続されてもよい。電源コントローラ303は部分的又は全体的にマイクロプロセッサ245に一体化されてもよいし、又は電源コントローラ303はマイクロコントローラ245から独立していてもよい。電源コントローラ303は電源インターフェース245を通してエネルギー貯蔵装置302と通信してもよい。電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302から、エネルギー貯蔵レベル、温度、充電率、又はエネルギー放電率のような種々のエネルギー貯蔵パラメータに関する信号を受信してもよい。例えば、コンデンサ304を使用する実施形態は、コンデンサが充電し及び/又は放電する率を制限する保護回路を有していてもよく、これにより、他の要素が大電流に曝されるのを制限することができる。保護回路は部分的に又は全体的にある実施形態の電源コントローラ303に一体化することができる。
【0096】
動作中、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302を監視し制御してもよい。例えば、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302の充電率及び/又は充電レベルを監視し、及び/又は制御してもよい。同様に、ある実施形態では、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302の放電率及び/又は放電レベルを監視し、及び/又は制御してもよい。例えば、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302が所定レベルまで充電されたか否か、例えばほぼ充電され又は放電されたか否かを決定し、そのレベルを示す信号をディスプレイ256及び/又はドッキングステーション300に送信してもよい。
【0097】
ある実施形態では、電源コントローラ303及び/又はマイクロプロセッサ245は、エネルギー貯蔵装置302が要求された注入又は充填動作に電力を供給するのに十分なエネルギーレベルを有するかどうかを決定してもよい。エネルギー貯蔵装置302が動作に電力を供給するのに十分なエネルギーレベルを有していれば、電源コントローラ303及び/又はマイクロプロセッサ245はその動作を許容してもよい。これに対し、エネルギー貯蔵装置302が要求された動作に電力を供給するのに不十分なエネルギーレベルを有していれば、電源コントローラ303及び/又はマイクロプロセッサ245は、警告信号を例えばディスプレイ256に送信し、及び/又は要求された動作が処理されるのを防止してもよい。
【0098】
メモリ247及び/又はエネルギー貯蔵装置302内のメモリ、電源コントローラ303、又は充填及び注入装置220の他の要素は、エネルギー貯蔵装置302のライフサイクルを追跡してもよい。例えば、エネルギー貯蔵装置302が充電され及び/又は放電された回数をカウントし、メモリに保持してもよい。いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサ245及び/又は電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302のライフを示す信号をディスプレイ256に送信してもよい。例えば、寿命末期警告信号及び/又は充電/放電サイクルカウントはディスプレイ256に送信され、表示されてもよい。ある実施形態では、エネルギー貯蔵装置302は、例えば製造日、追跡数(tracking number)、充電/放電サイクルカウント、エネルギー貯蔵装置のタイプ、製造識別子(manufacture identifier)、有効期限、及び/又は残記憶容量のようなそのライフサイクルを示す情報を記憶するメモリを有していてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵装置302は他の装置と通信するRFID回路を有していてもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、ドッキングステーション300は、エネルギー貯蔵装置302に給電してもよい。代案として、又は付加的に、エネルギー貯蔵装置302は、光電装置からのエネルギー、ハンドクランク又はその他の手動給電装置、及び/又は充填及び注入装置220に連結されたエネルギースカベンジング装置のような、ドッキングステーション300以外の電源からエネルギーを授与されてもよい。
【0100】
図16は、エネルギー貯蔵装置302を有し、ドッキングステーション300に接続可能な例示的コードレス充填及び注入装置306を示す。例示的コードレス充填及び注入装置306は、前に説明した充填及び注入装置の特徴を有していてもよい。このコードレス充填及び注入装置は、遮蔽シリンジアセンブリ308、遮蔽材310、シリンジ駆動装置312、ドッキングステーション電気インターフェース314、及びドッキングステーション機械インターフェース315に特徴を有していてもよい。ドッキングステーション電気インターフェース314は複数の鉛332,333,334,335を有していてもよい。本実施形態では、シリンジアセンブリ308は、シリンジ316と遮蔽材318を有していてもよい。図示されたシリンジ316は、針320、バレル322、プランジャ324、及び外端328を有するプランジャロッド326を有していてもよい。1又はそれ以上の流体330が、シリンジ316のバレル322内に配置されてもよい。例えば、流体330は、放射性薬剤、造影剤、塩水、標識剤、又は他の薬剤を含む。いくつかの実施形態では、シリンジ316は、1段シリンジ、各段に異なる流体を備えた2段シリンジ、多バレルシリンジ、又は2段以上2流体以上を有するシリンジであってもよい。
【0101】
遮蔽材310,318は電磁シールド、放射線シールド、熱シールド、又はこれらの組合せを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、遮蔽材310,318は、鉛、減損ウラニウム、タングステン、タングステン含浸プラスチック等のような放射線シールド材からなる特徴を有していてもよい。代案として、又は付加的に、遮蔽材310,318は、銅、鋼、導電性プラスチック、又は他の導電性材料の層、メッシュ、その他の形態のような電磁シールド材を含んでいてもよい。ある実施形態では、遮蔽材310,318は、部分的に又は全体的に非鉄である。遮蔽材310は、シリンジ316、シリンジ駆動装置312、及び/又はエネルギー貯蔵装置302を完全に包囲してもよいし、1又は複数のこれらの要素316,312.302をほぼ包囲し、又は1又は複数のこれらの要素316,312.302を部分的に包囲してもよい。同様に、遮蔽材318は、完全に、実質的に、又は部分的にシリンジ316を包囲してもよい。また、幾つかの実施形態は遮蔽材310及び/又は318を含まなくてもよいことに注意すべきである。これは、ここで説明した他の特徴を省略しなくてもよいことを提案しているのではない。
【0102】
シリンジ駆動装置312は、圧電駆動、リニアモータ、形状記憶合金、ラックアンドピニオンシステム、ウォームギヤアンドホイールアセンブリ、遊星ギヤアセンブリ、ベルト駆動、マニュアル駆動及び/又は空気圧駆動を含んでいてもよい。例えば、図18の実施形態では、以下に説明するように、シリンジ駆動装置312は、電気モータとねじ駆動装置を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、シリンジ駆動装置312は、完全に、実質的に、部分的に非鉄であってもよい。
【0103】
ドッキングステーション300は、相補電気インターフェース336、相補機械インターフェース338及び電源ケーブル340を有していてもよい。相補電気インターフェース336は、複数の雌コネクタ342,343,344,345を有していてもよい。電源ケーブル340は、壁コンセントから電力を受け入れるように適合され、ドッキングステーション300は、変圧器、整流器、及びローパス電源フィルタのような電力調整回路を有していてもよい。いくつかの実施形態では、ドッキングステーションは、雌コネクタ342,343,344,345を介して壁コンセントAC電源及び出力AC電源を受け入れるように形成されてもよい。ある実施形態では、ドッキングステーション300は、バッテリ又は発電機のような独立電源を含んでいてもよい。例えば、発電機は、太陽電池、ガスエンジン駆動発電機、発電機に連結された機械クランク等のような独立電源を含む。さらに、ドッキングステーション300は、可動スタンド、回動可能アーム、車、画像形成装置、患者テーブル、壁マウント又は他の適切なマウントに装着されてもよい。
【0104】
動作中、コードレス充填及び注入装置306は、ドッキングステーション300と係合してもよい。詳しくは、ドッキングステーション機械ステーション315は、相補機械インターフェース338と係合し、ドッキングステーション電気インターフェース314は相補電気インターフェース336と係合してもよい。電流は電源ケーブル340を流れ、雌コネクタ342,343,344,345を介して雄コネクタ332,343,344345に流れる。電流はエネルギー貯蔵装置302に流れてもよい。いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵装置302はシリンジ316が充填されている間に充電されてもよい。例えば、エネルギー貯蔵装置302が充電されている間に、シリンジ駆動装置312は力331を加え、プランジャ324をバレル322内で下方に移動させ、これにより流体をバレル322に引き込む。充填中、現場(in situ)又は実験施設内(ex situ)でのフィードフォワード又はフィードバック制御が充填率及び/又は充填量にわたって行われる。
【0105】
エネルギー貯蔵装置302が充電又は給電されると、コードレス充填及び注入装置306は、ドッキングステーション300から取り外され、手順の邪魔になる電源ケーブル無しに、放射性薬剤330、標識剤又は他の物資を注入するのに使用されてもよい。注入はコードレス充填及び注入装置306が充填され充電される場所と同じ場所で実行されてもよいし、又はコードレス充填及び注入装置306は他の場所で使用するために充電及び充填状態で輸送されてもよい。注入中、エネルギーは、エネルギー貯蔵装置302からシリンジ駆動装置312に流れ、該シリンジ駆動装置312は力331をプッシュロッド326の外端328に加えてもよい。プランジャロッド326は、バレル332を介してプランジャ324を駆動し、流体330を注入してもよい。注入中、現場(in situ)又は実験施設内(ex situ)でのフィードフォワード又はフィードバック制御が充填率及び/又は充填量にわたって行われる。
【0106】
図17は、二重シリンジ348を有する例示的コードレス充填及び注入装置を示す。このコードレス充填及び注入装置348は、第2シリンジ350と第2シリンジ駆動装置352を有していてもよい。第2シリンジ350は、遮蔽されて、流体354を有する。流体354は、前にリストアップした流体330を1つ又は複数であってもよい。この実施形態では、第2シリンジ350は遮蔽材310内にあってもよいが、他の実施形態では、第2シリンジは遮蔽材310の外側の一部又は全体であってもよい。さらに、二重シリンジ348は互いに独立していてもよいし、一体又は結合した多バレルシリンジであってもよい。
【0107】
動作中、シリンジ駆動装置352は、力354を第2シリンジ350に加え、流体354を第2シリンジ350の外側又は第2シリンジの内側に駆動する。いくつかの実施形態では、シリンジ駆動装置312と第2シリンジ駆動装置352は、部分的に又は全体的に単シリンジ駆動装置に一体化されてもよい。代案として、シリンジ駆動装置312と第2シリンジ駆動装置352は、独立したシリンジ駆動装置であってもよい。注入及び/又は充填中、現場(in situ)又は実験施設内(ex situ)でのフィードフォワード又はフィードバック制御が、コードレス充填及び注入装置348により注入され又は充填された流体330及び/又は354の流量及び/又は容量にわたって行われる。
【0108】
図18は、コードレス充填及び注入装置306内の例示的シリンジ駆動装置312を示す。図示されたシリンジ駆動装置312は、電気モータ356、トランスミッション356及び線形駆動装置360を含んでいてもよい。電気モータ356は、ステッピングモータのようなDC電気モータ又はAC電気モータであってもよい。図示されたトランスミッション358は第1プーリ362、第2プーリ364及びベルト366を有していてもよい。線形駆動装置360は、外ねじ軸、ウォーム、又はねじ368、ブッシュ370、外軸372、及びシリンジインターフェース374を有していてもよい。トランスミッション358は、減速トランスミッション358であってもよい。例えば、第1プーリ362の径に対する第2プーリ364の径の比は、1.5:1、2:1、3:1、4:1、5:1、8:1、12:1又はそれ以上より大きくてもよい。シリンジインターフェース374は、幅広の外端レセプタクル376と、シャフトスロット378を有していてもよい。いくつかの実施形態では、これらの要素356,358,360のいくつか又は全ては実質的に又は全体的に非鉄であってもよい。さらに、これらの要素356,358,360のいくつか又は全ては部分的に、実質的に又は全体的に遮蔽材310によって遮蔽されてもよい。
【0109】
動作中、電気モータ356は第1プーリ362を駆動する。第1プーリ362が回転すると、ベルト366は第2プーリ364を回転させる。第2プーリ364の回転により、ねじ368が駆動され、ブッシュ370内で回転する。ブッシュ370は、ねじ368の回転により線形力がブッシュ370に加えられるように、ねじが切られている。線形スライド機構は、ブッシュ370の回転を防止する一方、ねじ368の上下に沿ったブッシュ370の平行移動を許容する。ねじ368が回転すると、外軸372はブッシュ370によりねじ368を引き下げ、又は引き上げる。外軸372はねじ368に対して線形的に平行移動し、シリンジインターフェース374を介してシリンジ316を駆動する。
【0110】
図19は、図1−18を参照して説明したように、1又は複数のシリンジを利用する例示的な核医療プロセスを示すフローチャートである。図示するように、プロセス380は、ブロック382で核医療用の放射性同位体を提供することにより開始する。例えば、ブロック382は放射性同位体発生器からテクネチウム−99mを放出することを含む。ブロック384では、プロセス380は、患者の特定の部位例えば器官のために放射性同位体を目標とするように適合された標識剤(例えば、エピトープ又は他の適切な生物学的指標部分(biological directing moiety))を提供することにより開始する。ブロック386では、プロセス380は、放射性同同位体を標識剤と組み合わせて核医療用の放射性薬剤を提供することにより開始する。ある実施形態では、放射性同位体は特定の器官又は組織に向かって濃縮する自然傾向がある。これにより、放射性同位体は補足標識剤を追加することのない放射性薬剤としての特徴がある。ブロック388では、プロセス380は、核医療施設又は病院の患者に放射性薬剤を投与するのに適した容器のような、シリンジ又は他の容器に1又はそれ以上の投与量の放射性薬剤を引き出すことにより開始する。ブロック390では、プロセス380は、患者に1投与量の放射性薬剤と1又はそれ以上の補足流体を注入することにより開始する。所定時間後、プロセス380は、患者の器官又は組織にタグ付けされた放射性薬剤を検出/イメージングすることにより開始する。例えば、ブロック293は、ガンマカメラ又は他の放射線画像形成装置を使用して、脳、心臓、肝臓、腫瘍、癌組織、又は種々の他の器官又は病変組織の上、中、又は境界に配置された放射性薬剤を検出することを含む。
【0111】
図20は、核医療用途に使用するために配置された放射性薬剤を有するシリンジを提供する例示的システム394のブロック図である。例えば、シリンジは図1−18を参照して説明されたシリンジの一つである。説明したように、システム394は、放射性同位体発生器398、溶離液(eluant)供給容器400、及び溶離液出力容器又は投与容器402を有するコンテナ放射性同位体放出システム396を含んでいてもよい。ある実施形態では、溶離液出力容器402は真空である。これにより、溶離液供給容器400と溶離液出力容器402の間の圧力差により、放射性同位体発生器398を通り、溶離液導管を経て、溶離液出力容器402に入る溶離液(例えば塩水)の循環が促進される。溶離液例えば食塩水が放射性同位体発生器398を通って循環する際に、循環溶離液は、放射性同位体を洗浄し、又は放射性同位体例えばテクネチウム−99mを溶出する。例えば、放射性同位体発生器398の1つの実施形態は、アルミナ又は樹脂交換カラムのビードの表面に吸収されたモリブデン−99のような放射性親同位体を包囲する放射線遮蔽外側ケーシング(例えば鉛シェル)を有していてもよい。放射性同位体発生器398の内側には、親モリブデン−99は、約67時間の半減期で、順安定テクネチウム−99mに変換する。娘放射性同位体例えばテクネチウム−99mは、一般に、放射性同位体発生器398内で親放射性同位体例えばモリブデン−99よりも弱い固さで保持される。したがって、娘放射性同位体例えばテクネチウム−99mは、無酸化剤(oxidant-free)生理食塩水のような適切な溶離剤で、抽出し又は洗浄することができる。放射性同位体発生器398から溶離剤出力容器402に出力される溶離剤は、概略的に、溶離剤と、放射性同位体発生器398内から洗浄され又は溶出された放射性同位体とを含む。溶離剤容器402内の所望の量の溶離剤を受け取ると、バルブを閉じて、溶離剤循環と溶離剤出力を停止してもよい。以下のさらに詳細に説明するように、抽出された娘放射性同位体は、望まれるなら、標識剤と組み合わせて、(例えば核医療施設での)患者の診断又は治療を向上することができる。
【0112】
図20にさらに示すように、システム394はさらに放射性薬剤生産システム404を有していてもよい。この放射性薬剤生産システム404は、放射性同位体406(例えば、放射性同位体溶出システム396の使用により獲得されるテクネチウム−99m溶液)を標識剤408と組み合わせる機能を有する。いくつかの実施形態では、放射性薬剤生産システム404は、「キット」(例えば、診断放射性薬剤の準備のためのテクネスキャン(Technescan;登録商標)キット)として当業者に公知であるものに言及し、又はそれを含む。重ねて言うが、標識剤は患者の特定部位(例えば器官、組織、腫瘍、癌等)に引き付けられ、又は目標とされる種々の物質を含んでいてもよい。この結果、放射性薬剤生産システム404は、ブロック410で示すように、放射性同位体406と標識剤408を含む放射性薬剤を生産し、又は生産するのに利用されてもよい。図示されたシステム394はまた、図1−18に示すようなバイアル又はシリンジ414への放射性薬剤の抽出を促進する放射性薬剤払出システム412を有していてもよい。ある実施形態では、システム814の種々の要素と機能は放射性薬局に配置されてもよい。放射性薬局は、核医療用途で使用する放射性薬剤のシリンジ414を準備する。例えば、シリンジ414は、準備されて、患者の診断又は治療に使用するために、医療施設に配送される。
【0113】
図21は、図20のシステム394を使用して設けられた放射性薬剤のシリンジ414を利用する例示的核医療イメージングシステム416のブロック図である。図示するように、核医療イメージング装置416はまた、シンチレータ(scintillator)420と光検出器422を有する放射線検出器418を含んでいてもよい。患者426内の標識器官(tagged organ)から放出される放射線428に応答して、シンチレータ420は光を放出し、該光は光検出器422により検出され、光信号に変換される。図示しないが、イメージングシステム416は、放射線検出器418に向かって導かれた放射線422を平行にするコリメータを含むことができる。図示されたイメージングシステム416はまた、検出器取得回路(detector acquisition circuitry)428と画像処理回路430を含んでいてもよい。検出器取得回路428は、一般に、放射線検出器418からの電子信号の取得を制御する。画像処理回路430は、電子信号を処理し、診察プロトコル等を実行するのに利用される。図示された画像処理システム416はまた、画像処理回路430とイメージングシステム416の他の要素との相互作用を向上するユーザインターフェース432を含んでいてもよい。この結果、イメージングシステム418は、患者426内のタグ付き器官のイメージ434を生成する。
【0114】
本発明の種々の実施形態の要素を紹介するとき、「1の」、「その」、「前記」は、1又は複数の要素があることを意味するように意図されている。「からなる」、「含む」、「有する」は、リストアップされた要素以外の追加の要素があることを意味するように意図されている。さらに、「天」、「底」、「上」、「下」及びこれらの用語の変形の使用は、便宜的であるが、要素の特定の方位を要求しているのではない。
【0115】
本発明は種々の修正及び代案形態を受け入れる余地があるが、特定の実施形態を図に一例として示し、詳細に説明した。しかしながら、本発明は開示された特定の形態に限定するように意図されるものではないことを理解されるべきである。むしろ、本発明は、請求の範囲により規定される本発明の精神及び範囲内にある全ての修正、均等物及び代案を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】放射性薬剤を収容する容器のための改良ピッグの一つの実施形態をライフサイクルにわたって示す概略図。
【図2】図1に示す改良ピッグの斜視図。
【図3】図1に示す改良ピッグにおいて実行される電子回路の概略ブロック図。
【図4】放射性薬剤を収容する容器のためのコントローラ、ドーズキャリブレータ、及び改良ピッグのさらなる実施形態を示す概略図。
【図4A】図4に示す改良ピッグの端面の概略図。
【図5】シリンジとピッグの組合せの使用を示す概略図。
【図6A】シリンジとピッグの組合せの1つの実施形態の斜視図。
【図6B】シリンジとピッグの組合せの1つの実施形態の斜視図。
【図6C】シリンジとピッグの組合せの1つの実施形態の斜視図。
【図7A】他のシリンジとピッグの組合せの概略断面図。
【図7B】図6Aのシリンジとピッグの組合せの斜視図。
【図7C】さらに他のシリンジとピッグの組合せの概略断面図。
【図8】マルチ投与(multi-dose)放射性薬剤の充填及び供給システムの例示的実施形態を示す概略図。
【図9】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置に装着されるバイアル及びバイアル容器の断面図。
【図10】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置の正面立面図。
【図11】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置に装着されるバイアル容器の斜視図。
【図12】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置の制御システムの概略ブロック図。
【図13】コードレス充填及び注入装置の例示的実施形態の概略ブロック図。
【図14】バッテリ給電される充填及び注入装置の例示的実施形態の概略ブロック図。
【図15】コンデンサ給電される充填及び注入装置の例示的実施形態の概略ブロック図。
【図16】コードレス充填及び注入装置とドッキングステーションの例示的実施形態の概略図。
【図17】二重シリンジを有するコードレス充填及び注入装置の例示的実施形態の概略図。
【図18】例示的シリンジを有するコードレス充填及び注入装置の例示的実施形態の概略図。
【図19】図1−18に示す1又はそれ以上実施形態を使用する核医療プロセスの例示的実施形態を示すフローチャート。
【図20】図1−18に示す1又はそれ以上実施形態を使用する放射性薬剤製造システムの例示的実施形態を示すブロック図。
【図21】図1−18に示す1又はそれ以上実施形態を使用する核画像形成システムの例示的実施形態を示すブロック図。
【符号の説明】
【0117】
19 放射性薬剤ライフシステム
20 容器
24 供給者設備
26 治療室
27 診療室
28 充填ステーション
29 核医療部
31 品質管理ステーション
33 ピッグ
34 輸送箱
36 包装ステーション
38 輸送/受入れ部
40 輸送経路
42 医療施設
48 放射性薬局
49 放射線量キャリブレーション処理
69 シリンジ
【技術分野】
【0001】
この出願は、2005年5月16日に出願された放射性薬剤ピッグと称する出願番号60/681330号の暫定米国特許出願、2005年5月16日に出願された放射性薬剤シリンジ及びピッグの組み合わせと称する出願番号60/681254号の暫定米国特許出願、2005年5月16日に出願された放射性薬剤充填及び供給システムと称する出願番号60/681254号の暫定米国特許出願の利益を請求する。
【0002】
本発明は、自動医療流体注入器に関し、より詳しくは放射線遮蔽及び/又はエネルギー貯蔵装置のような特徴を有する自動注入器に関する。
【背景技術】
【0003】
この項は、以下に説明する本発明の種々の特徴に関係する技術を読者に紹介することを意図している。この議論は、本発明の種々の特徴をより良く理解してもらうために、読者に背景情報を提供する助けとなるものと信じる。したがって、これらの説明はこの点に照らして読まれるべきであり、従来技術の入門としてではないと理解すべきである。
【0004】
治療提供者は、現場でシリンジに放射性薬剤を充填することにおける問題に遭遇する。シリンジドローアップ(draw-up)及びキャリブレーション中の技師による放射線シールドの適切な使用は、挑戦の連続(continuous challenge)である。技師に対する放射線シリンジシールドは、重くて使用しにくく、シリンジに引き込まれる際に放射性薬剤の視野を妨げる。ある状況では、シリンジ放射線シールドの使用は放射性薬剤の取扱いを妨げ、ドローアップ及びドーズキャリブレーションに費やされる時間が増加する。
【0005】
自動注入器は、医療機関において、患者に流体を注入するのに使用される。例えば、放射性薬剤は、治療及び診断中に自動注入器を使用して患者に注入される。同様に、自動注入器は患者に造影剤又は標識薬を注入する。典型的には、自動注入器はシリンジと該シリンジを駆動する電気モータとを含む。一般的には、電気モータは、電源コードを介して電力を引き込む。残念ながら、電源コードは自動注入器の移動を妨げるので、潜在的に自動注入器の使用を不便にしている。
【発明の開示】
【0006】
請求の範囲の発明と対応する特徴を以下に説明する。これらの特徴は本発明がとりうる形態の概要を読者に与えるためにのみ提供され、本発明の範囲を制限する意図はない。実際に、本発明は以下に説明する種々の特徴を包含するものである。
【0007】
本発明の第1の局面は、容器からの放射性薬剤の所望の(例えば正確な)単位投与量の引き上げを向上する放射性薬剤ピッグに関する。放射性薬剤ピッグは、ピッグに収容された容器の放射性薬剤のリアルタイムの放射能レベルを電子的に表示する。したがって、同一の放射性薬剤のいくつかの容器の在庫があれば、臨床医は、ピッグのディスプレイを見るだけで、迅速にどの容器が最も古く、どの容器を最初に使用すべきかを決定することができる。
【0008】
本発明のいくつかの放射性薬剤ピッグは、臨床医による正確な単位投与量の決定を単純化し、臨床医がチャートや集計表を調べたり、コンピュータプログラムを使用する必要性を低減する。本発明のいくつかの放射性薬剤ピッグは、臨床医が入力した所望の処方投与量に応じて正確な単位投与量を電子的に計算し表示する。本発明のある特徴は、容器から放射性薬剤をシリンジに手動で吸引するのに特に有利である。
【0009】
本発明の第2の局面は、(例えば、患者に放射性薬剤を注入中に)人が放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを潜在的に減少する放射性薬剤シリンジとピッグの組合せを提供することであると言える。この局面の放射性薬剤シリンジとピッグの組合せは、放射性薬剤の自動又は手動注入の一方又は両方の間に、人を放射線から潜在的に防護する。したがって、この局面の放射性薬剤シリンジとピッグの組合せの少なくともいくつかは、放射性薬剤の遅く長い注入期間中に、放射線から防護するのに特に有利である。
【0010】
第3の局面では、本発明は放射性薬剤を保持し注入する装置に向けられている。この装置はピッグ、ピッグカバー、シリンジを含む。ピッグは、1又はそれ以上の適切な放射線遮蔽材料(例えば、鉛、タングステン、タングステン含浸プラスチック等)を含む本体を有する。このピッグの本体は、シリンジの少なくとも1部を収容するように形成された容器を有する。さらに、この本体は概略的に、一端に形成された出口開口を含む。この装置のカバーは、本体に開放可能に取り付けられ、ユーザが所望により本体の一端の出口開口を覆い又は開放することができるように設計されている。この装置は、本体の内側のシリンジを支持するように設計されている。これにより、シリンジは、患者に(シリンジから)放射性薬剤を注入中に、装置の本体の内側に残留する。
【0011】
第4の局面に関して、本発明は、(例えば、実質的に低コスト及び/又は放射線曝露の実質的に低リスクで)シリンジが治療提供者により現場で有効に充填される放射性薬剤充填及び供給システムを提供する。ある程度、本発明の充填及び供給システムは、シリンジの充填と放射性薬剤の患者への注入の一方又は両方の間に、放射線曝露の危険性を低減する傾向がある。ある程度、本発明の充填及び供給システムは、放射性薬剤の自動と手動の一方又は両方の間に、放射線曝露の危険性を低減する。したがって、本発明の充填及び供給システムのいくつかの実施形態は、放射性薬剤の遅く長い注入中に、放射線から防護するのに特に有利である。
【0012】
第5の局面では、本発明は放射性薬剤を収容するバイアルからシリンジを充填する装置に向けられている。この装置は、概略的に、ベース、キャップ、及びベースの開口の領域を除いて放射性薬剤を収容するバイアルを実質的に包囲するように適合された放射線シールドを有する容器を含む。この装置はまた、本体と装着構造を有する充填及び注入装置を含む。充填及び注入装置の本体は、概略的に、壁と該壁を貫通して延びる開口を含む。充填及び注入装置の装着構造は、概略的に、シリンジの針を本体の開口に配置して、シリンジを支持するように適合されている。容器と充填及び注入装置は、概略的に、ベースの開口が本体の開口に近接して位置するように本体の壁が容器を受け入れるよう設計されている。この配置により、バイアルの放射性薬剤はシリンジの針と流体的に連通することができる。少なくとも1つの点で、本発明のこの局面は、正確な充填、充填及び注入手順中の放射線曝露の低減を促進する放射性薬剤の自動注入器及び遮蔽システムとして特徴付けられる。
【0013】
第6の局面に関して、本発明は、放射性薬剤を封止するのを促進する隔壁を有するバイアルからシリンジに放射性薬剤を移動する装置に関する。この装置は充填及び注入装置と容器を有する。容器は、概略的に、容器の開口がバイアルの隔壁に隣接するような方位にバイアルを保持するように設計されている。容器の放射線シールドは、概略的に、隔壁の領域を除き、放射性薬剤を収容するバイアルのほぼ周囲に配置されるように設計されている。この装置の充填及び注入装置は、本体と、シリンジの針を本体の開口に配置してシリンジを支持するように適合された装着構造とを含む。充填及び注入装置の本体は、装置の本体の開口が容器開口の近接するように、容器の少なくとも1部を受け入れる(又は収容する)ように設計されている。さらに、容器と装置は、シリンジの針が隔壁を突き通し、これによりバイアルの放射性薬剤がシリンジと流体的に連通するように、好ましく配置されている。
【0014】
第7の局面では、本発明は、放射性薬剤を収容するバイアルからシリンジを充填するための装置に向けられている。この装置は、放射性薬剤を収容するバイアルを保持するように適合され、放射線シールドを有する容器を含む。さらに、この装置は、シリンジの針を装置の本体の開口に配置してシリンジを支持するように適合された装着構造を有する充填及び注入装置を含む。装置の本体は、バイアルの少なくとも1部の回りに配置されるように設計され、概略的にバイアルの放射性薬剤がシリンジの針と流体的に連通するように適合されている。この装置の電気機械装置は、シリンジのプッシュロッドを付勢し(例えば、前方に押し、及び/又は引き戻し)、シリンジにバイアルの放射性薬剤を充填するように適合されてもよい。
【0015】
本発明のさらに第8の局面は、バイアル内の放射性薬剤をシールする隔壁を有するバイアルからシリンジを充填する方法に向けられている。この方法では、バイアルの実質的に大部分を包囲する放射線シールドを有する容器が設けられている。この容器は、少なくとも概略的にバイアルを保持し、バイアルの隔壁を容器開口の近傍に配置するものと言うことができる。シリンジは、シリンジの針が充填及び注入装置の開口に配置するように、充填及び注入装置に配置される。容器は、バイアルの隔壁が充填及び注入装置の開口の上に位置するように、充填及び注入装置の上に配置されてもよい。容器と充填及び注入装置の少なくとも一方は、他方に対して移動し、シリンジの針がバイアルの隔壁を突き通し、バイアルの放射性薬剤をシリンジと流体的に連通させてもよい。
【0016】
本発明の第9の局面は、遮蔽されたコードレス注入器アセンブリに向けられ、これは、注入器、該注入器の周囲に少なくとも部分的に配置された放射線シールド、注入器に結合された駆動装置、及び駆動装置に結合されたエネルギー貯蔵装置を含む。
【0017】
また、本発明の第10の局面は、シリンジ、該シリンジに連結されたシリンジ駆動装置、及び該シリンジ駆動装置に接続されたコンデンサを有する自動注入システムに向けられている。
【0018】
さらに、本発明の第11の局面は、電気エネルギーがコードレス注入器に貯蔵され、周囲がコードレス注入器内の放射性材料から遮蔽される方法に向けられている。さらに、放射性材料の流れは電気エネルギーで駆動される。
【0019】
本発明の種々の局面に関して前述した特徴を有する種々の改良がある。さらなる特徴は同様にこれらの種々の局面に組み込まれてもよい。これらの改良及び追加の特徴は、個別に又は任意に組み合わせて存在してもよい。例えば、図示した実施形態の1つ又は複数に関して以下に説明する種々の特徴は、本発明の前述した局面のいずれかに、単独で又は任意に組み合わせて組み入れてもよい。前述した簡単な概要は、請求の範囲の主題に限定することなく、本発明の局面と事情を読者に習熟させることのみを意図している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の1又はそれ以上の具体的実施形態を説明する。これらの実施形態の簡潔な説明をするために、実際の実施の全ての特徴はこの明細書では説明しない。実際の実施例を開発する場合、エンジニアリングや設計プロジェクトにおけるように、システム関連及びビジネス関連の制約の遵守というようなある実施例から他の実施例まで異なる開発者の特定の目標を達成するために、多くの実施特有の決定を行わなければならないことを認識すべきである。さらに、そのような開発努力は、複雑で時間の浪費であるが、それにもかかわらず、この開示の利益をうける当業者にとって設計、組立、製造を開始するルーチンであることを認識すべきである。
【0021】
放射性薬剤容器及び関連ピッグの一つの例示的ライフサイクルが、放射性薬剤ライフシステム19として、図1に示されている。図1を参照すると、容器20は供給者設備24で充填され包装される。供給者設備24は放射性薬剤が使用される設備42から離れていてもよいし、離れていなくてもよい。供給者設備24内で、容器20は充填ステーション28で放射性薬剤が充填される。放射性薬剤の品質管理検査が品質管理ステーション31で行われる。その後、容器20はピッグ33に設置される。装荷ピッグ33は、包装ステーション36で適切な輸送箱34に単独で又はバッチで包装され、輸送箱34は一時的に輸送/受入れ部38で待ち行列に入れられ、又は保管される。
【0022】
放射性薬剤容器20の注文は、種々の発信元、例えば医療施設42内の購買事務所25、又は医療施設42の一部又は医療施設42から独立した診療室27から受け取ることができる。さらに、その注文は特定の患者に関連するものであってもよいし、そうでなくてもよい。注文に基づき、輸送箱34は輸送経路40に入り、該輸送経路40により施設42例えば病院その他の医療機関に配達される。図1の例では、施設42は病院であり、放射性薬剤が充填された容器20を収容するピッグ33の箱34を受け入れる輸送/受入領域44を有している。まれに(常にではないが)、箱34は病院42内の核医療部29に保管され、そこには概略的に放射性薬局48及び/又は治療室26がある。要求により、容器20がピッグ33から取り出される。放射線量キャリブレーション処理49では、患者52に注入する準備のために放射性薬剤が容器20からシリンジ69に吸引される。
【0023】
シリンジ69に吸引する放射性薬剤の正確な単位投与量(unit dose volume)は、一般に治療が行われる時間における放射性薬剤の放射される放射能レベルを知る必要がある。この決定を行うために、シリンジが充填された時の放射能レベル、充填日時、放射治療日時、及び放射性薬剤の放射能の崩壊率のような情報を知ることが一般に有利である。治療時に放射される放射能レベルと放射性薬剤の処方投与量を使用して、正確な単位投与量を決定することができる。このように、前に述べたように、正確な単位投与量の決定は、現在利用可能なツールを考えると、臨床医にとって困難で、時間を浪費する。
【0024】
ここに説明する実施形態の充填ステーション28、品質管理検査ステーション31では、容器の廃棄とピッグの洗浄が病院42から離れた供給者施設24で行われる。他の実施形態では、1又は複数のこれらの処理は、病院の内外の放射性薬局又は他の場所で行われる。
【0025】
図2は、放射性薬剤の正確な単位投与量を簡単に決定するために臨床医により使用することができる放射性薬剤ピッグ33を示す。放射性薬剤を収容する容器を保持するピッグ33は、本体101と、該本体101に公知の方法(例えばバヨネット型相互接続)で固定される蓋103とを有する。本体101と蓋103は任意のピッグ設計、形状、構造を有していてもよく、図示されたものに限定されない。換言すれば、本発明の原理は、1又は複数の放射線遮蔽剤を有し、公知のシリンジ又はバイアルを保持するのに使用される放射線シールド材を含む任意の放射性薬剤ピッグに適用することができる。
【0026】
蓋103は、蓋上面105に装着されたディスプレイスクリーン107、アップスイッチ109及びダウンスイッチ111を有するピッグコンピュータ278を有する。図3を参照すると、ピッグコンピュータ278のディスプレイスクリーン107、アップスイッチ109、ダウンスイッチ111はデジタルプロセッサ113に電気的に接続され、該デジタルプロセッサ113はスイッチ109,113、ディスプレイスクリーン107とともに基板115に装着されている。基板115は、表面105と反対側の内面(不図示)に留め具、接着剤、その他の手段により取り付けられている。ピッグ33の種々の実施形態では、ディスプレイスクリーン107、アップスイッチ109、ダウンスイッチ111及び/又はデジタルプロセッサ113を他の適当な位置と配置にすることができる。
【0027】
図1を参照すると、供給者施設24内に、放射性薬剤処方の調剤部として、コンピュータプロセッサ113は、例えば1又は複数の放射性薬剤の識別と崩壊率、放射性薬剤の測定放射能レベル、測定の日時、患者名、放射治療日時、放射性薬剤の処方投与量等のデータを用いてプログラムを組んでもよい。データはメモリ114内に記憶してもよいし、有線又は無線の通信リンク117を介してデジタルプロセッサ113に入力することができる。さらに、データは1回で又は多数回(例えば放射性薬剤処方の調剤中)で手動又は自動的にピッグコンピュータプロセッサ113に入力してもよい。
【0028】
充填時の放射能レベルと放射能崩壊率を知ることにより、ピッグコンピュータプロセッサ113は、ピッグ33内の放射性薬剤の放射能レベルを自動的に(例えばほぼリアルタイムで)更新するように設計されている。ピッグ33のいくつかの実施形態では、内部の放射性薬剤の現在放射能レベルが、ディスプレイスクリーン107内の第1数値表示部119に適当な単位(例えばmCi/mL)で現在放射能レベルを示す数値で表示される。これにより、ピッグ33が保管され輸送されている時間の間、ピッグコンピュータプロセッサ113は表示部119に表示される数値を連続的に変更して、容器20内の放射性薬剤の放射能レベルをほぼリアルタイムで反映することができる。幾つかの実施形態のピッグコンピュータプロセッサ113は、(ディスプレイスクリーン107内の第2数値表示部121に)記憶された放射性薬剤の処方投与量を表示することもできる。リアルタイムの放射能レベルと処方投与量を知ることで、この実施形態のデジタルプロセッサ113は、(例えば臨床医によりシリンジに吸引し、ピッグに既に予め充填されているシリンジから注出する)放射性薬剤の正確な単位投与量を示す数値を(ディスプレイスクリーン107の第3数値表示部123に)表示することができる。
【0029】
放射性薬剤を患者52に注入する直前に、臨床医はプログラムされた放射性薬剤の処方投与量を示す第2数値表示部121を見る。処方投与量が臨床医が望む処方投与量と一致していれば、臨床医は第3数値表示部123bを読んで、放射性薬剤の正確な単位投与量を決定する。処方が注文されてから処方投与量が変更されると、臨床医はアップスイッチ109及び/又はダウンスイッチ111を操作して、第2数値表示部121の数値を変更し、新たな処方投与量に一致させることができる。
【0030】
治療の日時が処方が注文された時点でスケジュールされた日時から変更されているから、処方投与量を変更することが望まれる。この場合、放射性薬剤の処方投与量(例えば注入量)は、放射性薬剤の現在放射性レベルに基づいて治療する直前に計算してもよい。病院42の放射性薬局48内で、放射性薬剤の放射能レベル、崩壊率、及び/又は処方投与量の新たな数値は、例えばキャリブレーションツール内のコンピュータを使用して、手動又は自動でスイッチ109,111又は通信リンク117を介してピッグコンピュータプロセッサ113に入力されてもよい。
【0031】
使用後、容器20は、ピッグ33に再び設置され、供給者施設24に戻される。後処理ステーション51で、放射性薬剤容器20は廃棄され、ピッグ33は再使用のために(例えば公知の方法で)洗浄されてもよい。
【0032】
図4を参照すると、あるタイプの入/出力装置を備えたマイクロプロセッサを有するピッグのさらなる実施形態が示されている。ピッグ33aは放射性薬剤を収容するバイアルを保持し、保管し、及び/又は輸送するように設計されている。ピッグ33bは放射性薬剤を収容するシリンジを保持し、保管し、及び/又は輸送するように設計されている。ピッグ33a,33bはそれぞれの本体101a,101bと、それぞれの蓋103a,103bを有し、蓋103a,103bは放射性薬剤バイアル又はシリンジの脱着のための公知の方法で本体101a,101bから取り外し可能である。
【0033】
ピッグ33a,33bはそれぞれのピッグコンピュータ278a,278bを有する。ピッグコンピュータ278a,278bは、それぞれの入/出力(I/O)装置280a,280b、例えば入力スイッチ282a,282bと出力スイッチ284a,284bを有する。入力スイッチ282a,282bと出力スイッチ284a,284bは、図3に示すものと類似の回路のピッグコンピュータプロセッサに接続されている。ピッグコンピュータ278a,278bは、図2と3のピッグコンピュータ278ついて説明した機能にほぼ類似する機能を提供するために使用してもよい。図4Aを参照すると、各ピッグ33a,33bは底面286a,286bにそれぞれの電気コネクタ288を有する。電気コネクタ288は、ベースユニット291の上面290に装着された電気コネクタ289に機械的に接続されて電気通信を行う。電気コネクタ289は制御装置292のコンピュータにケーブルのようなワイヤ接続293を介して電気的に接続されている。したがって、ピッグ33a,33bのいずれかがベースユニット291に装着されて電気コネクタ288,298と機械的に接続すると、それぞれのピッグコンピュータ278a,278bは、有線でベースユニット291のコンピュータに電気的に接続される。
【0034】
制御装置292は、種々の入力装置294例えば入力キー及び/又はスイッチ、出力装置295例えばディスプレイスクリーンを有する。制御装置292はドーズ(dose)キャリブレータ296に電気的に接続されている。ドーズキャリブレータ296は、放射線センサ(不図示)を有し、この放射線センサにより制御装置292はドーズキャリブレータ内の放射性薬剤の放射能レベルを公知の方法で監視することができる。
【0035】
ドーズキャリブレータ296、制御装置292、及びベースユニット291は、放射性薬局に配置され、放射性薬剤処方がバイアル又はシリンジに設置されたときに利用される。処方投与量は制御装置292及びドーズキャリブレータ296を使用してバイアル又はシリンジに注入される。ラベルがバイアル、シリンジ及び/又はピッグ33a,33bに貼り付けるために準備される。ラベルは、放射性薬剤、バイアル又はシリンジに設置されたときの放射能レベル、予測投与量、患者名等の1又は複数のデータを特定する。このようなデータは重要であるが、実際の使用時間はラベルが準備される時点では分からない。
【0036】
しかしながら、図3,4の実施形態では、ドーズキャリブレータ296、制御装置292、ベースユニット291、ピッグプロセッサ113及び入出力装置284a,284b,286a,286bは、取扱者、技術者、又は介護者に放射性薬剤の投与量に関するより正確な多量の情報を提供することができる。この実施例では、制御装置292は、バイアル33a又はシリンジ33bに設けられたピッグコンピュータプロセッサ113に、放射性薬剤、同位体タイプ、バイアル又はシリンジに設置されたときの放射性薬剤放射能レベル、患者名等に関するデータを転送する。また、ピッグコンピュータプロセッサ113は、処方がバイアル33a又はシリンジ33bに保管されていた時間を計算し、それぞれの出力装置284a,284bに供給する。他のデータ、例えば現在のリアルタイム放射能レベル、現在の推奨投与量等の他のデータを決定し、表示することもできる。入力装置282a,282bは記憶データを取り出し、新データを入力するのに使用することができ、ディスプレイスクリーン107はデータを臨床医に表示するのに使用してもよい。例えば、スイッチ109,111を保持し、同時に一定時間押すことで、ピッグコンピュータプロセッサ113は、容器内の放射性薬剤の識別を表す出力をディスプレイスクリーン107に与えるようにプログラムすることができる。他の用途では、スイッチ109,111は、公知の方法で、異なる表示オプションを提供するのに使用してもよい。例えば、ディスプレイスクリーン107は、エネルギー節約のために一定時間後にオフするようにプログラムしてもよいし、スイッチ109,111のいずれかを保持して一定時間押し下げることで電源を入れることもできる。他のディスプレイオプションを提供するために他のスイッチを追加することができる。例えば、デジタルプロセッサ113の動作をリセットするために、リセットスイッチ125を使用することができる。
【0037】
ここに説明した種々の実施形態により、ピッグ33a,33bを取り扱う人は、ピッグを開放しバイアル又はシリンジを物理的に取り扱うことなく、放射性薬剤とその寿命及び放射能レベルに関する最新の情報を得る。これにより、取扱者による放射性薬剤の潜在的な曝露が低減する。さらに、種々の放射性薬剤の在庫が維持され、出力装置284a,284bにより、取扱者はよく選択されて使用されることがある古いピッグ33a,33bを容易に決定することができる。
【0038】
図4の実施形態では、ピッグ33a,33bは電気コネクタ288,289によりベースユニット291に電気的に接続されている。第1の代案の実施形態では、ベースユニット291と電気コネクタ289は制御装置292に機能的に一体化されてもよい。例えば、電気コネクタ289は、制御装置292に機械的に装着され、及び/又は一体化されてもよい。したがって、コネクタ289が制御装置292内の印刷回路板又は他の基板に直接搭載されれば、ワイヤ293は制御装置292の内部に設け、又は排除される。他の実施形態では、電気コネクタ288はピッグ蓋103a,103bの端面に装着されてもよい。さらなる実施形態では、I/O装置280a,280bとコネクタ288の一方は、ピッグ端面286a,286b又は蓋103a,103bの端面のいずれかに一緒に装着されてもよい。さらに他の実施形態では、例えば無線周波数認識装置(RF−ID)を使用することで、無線接続を使用することができる。RF−IDシステムは、タグとして一般に知られているトランスポンダにデータを保有し、データは機械読取手段により読み出すことができる。プログラマブルプロセッサ、関連メモリ、及び少なくとも1つの通信アンテナのチップを有するRF−IDタグ又はトランスポンダは、ピッグ33a,33bに取り付けることができる。RF−IDチップ及び関連メモリ内のデータは、放射性薬剤及び関連バイアル又はシリンジ及びピッグに関する全ての様式の情報を提供してもよい。
【0039】
RF−IDシステムは、コンピュータ又は情報管理システムとのデータ通信手段はもちろん、タグからデータを読み取り、ある用途ではタグにデータを書き込む手段を必要とする。したがって、データは、ある特定の用途の必要性を満足するために、適切な時間と場所で、機械読取り手段により、RF−IDタグから読み取られ、もし適用可能であればRF−IDタグに書き込まれる。このような機械読取り手段は、ベースユニット292と、又は代案として制御装置292と関連させることができ、この実施形態ではベースユニット291は排除することができる。したがって、RF−IDシステムは、異なる時間と異なる場所で、データがタグに書き込まれ、データをタグから読み取る多用途性を有する。
【0040】
放射性薬剤シリンジとピッグの組合せ130の例示的なライフサイクルが図5に示されている。放射性薬剤シリンジとピッグの組合せ130は、ピッグ134により少なくとも概略的に包囲されたシリンジ132を含む。放射性薬剤は供給者施設24でシリンジ132に吸引され、包装される。供給者施設24は、放射性薬剤が使用される施設42から離れていてもよいし、いなくてもよい。供給者施設24内では、シリンジ132は吸引ステーション28で放射性薬剤が充填される。ピッグ134はこの充填中にシリンジ132の回りに設置されてもよいし、されなくてもよい。放射性薬剤の品質管理検査が品質管理ステーション31で行われる。その後、出口端カバーすなわちキャップ140とフランジ端キャップ152がシリンジとピッグの組合せ130に取り付けられて、図6Aに示すように完全にキャップされ、シリンジ内の放射性薬剤からの放射線シールドを与えるシリンジとピッグの組合せ131として特徴付けられるものを提供する。キャップされたシリンジとピッグの組合せ131は、包装ステーション36で適切な輸送箱34に単独又はバッチのいずれかで包装され、そして輸送箱34は輸送/受入れ部38に一時的に待ち行列に入れられ又は保管される。図1に関して説明したものと同様に、注文に基づき、輸送箱34は分配経路40に入り、この分配経路により施設42に引き渡され、放射性薬局48及び/又は治療室26を有する核医療部29に提供される。
【0041】
図6Bを参照すると、放射性薬剤シリンジとピッグの組合せ130はシリンジ132とピッグ134で形成されている。ピッグ本体136は、シリンジバレルすなわち本体138の全体又は実質的な部分に装着され、全体的又は部分的に、シリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に人が曝露されるのを保護する鉛その他の材料で形成されている。ピッグ本体136とシリンジ本体138は、一つの一体部品又は別個の部品として製造されてもよい。ピッグ本体136はシリンジ本体138に接着剤や機械的結合により永久的に固着されてもよいし、嵌合して単にシリンジ本体138上をスライドさせてもよい。ピッグをシリンジの回りに配置する他の方法も適宜利用することができる。
【0042】
図6Bを参照すると、ピッグ出口端キャップ140は、シリンジ出口端142上のコネクタ144を覆うのに使用されている。コネクタ144は配管を受け入れるように大きさと形状が決められている。ピッグ出口端キャップ140は、嵌合、ねじ結合、留め具、その他公知の手段により、シリンジ本体138の出口端142又はピッグ本体136の一端145の一方又は両方に装着され、それらの間に放射線漏洩を阻止し又は実質的に排除する継目153(図6A)を提供している。ピッグ出口端キャップ140は、全体的に又は部分的に、人がシリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを防止する鉛、タングステン、及び/又は他の任意の材料で形成されている。
【0043】
シリンジ132は、シリンジ本体138の中に延びてプランジャ148に接続されたプランジャロッド146を有する。プランジャロッド146は外端147を有し、該外端は注入器158(図6C)の内側の並進駆動軸(不図示)と係合する所望の任意のサイズと形状に形成され、注入器駆動軸がプランジャ146を押すことができるようになっている。プランジャ148は完全に又は部分的に、人がシリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを防止する鉛、タングステン、及び/又は他の任意の材料で形成されている。図6Bの例示的な実施形態では、プランジャ148は放射線シールド層150を有する。これにより、ピッグ本体138及びプランジャ148上の放射線シールド層150は、プランジャロッド146の近傍で放射線防護を与える。
【0044】
ピッグ134はフランジ付端キャップ152を有し、該フランジ付端キャップ152は、シリンジ本体138の対向端155又はピッグ本体136の対向端157のいずれかに、嵌合、ねじ結合、留め具、その他の公知の手段を介して、取り外し可能に取り付けられ、それらの間に放射線漏洩を阻止し又は実質的に排除する継目159(図2A)を提供している。ピッグフランジ付端キャップ152は、人がシリンジ132内の放射性薬剤からの放射線に曝露されるのを防止する鉛、タングステン、及び/又は他の任意の材料で形成されている。
【0045】
完全にキャップされたピッグとシリンジの組合せ131(図6A)は、手動又は自動注入器のいずれかで、放射性薬剤を注入するのに使用することができる。図6Bに示すように、手動注入のためにピッグ端キャップ140と152が取り外され、完全にキャップが取り外されたピッグとシリンジの組合せ135が提供される。配管(又は他の適当な導管)がコネクタ144に接続される。臨床医はプランジャロッド146を押し下げて、放射性薬剤を注入する。自動注入器を使用するには、端キャップ140のみを取り外す。そして、図6Cに示すように、フランジ付端キャップ152は取り付けたままとし、部分的にキャップされたシリンジとピッグの組合せ133を提供する。フランジ付端キャップ152は、シリンジとピッグの組合せ130が自動注入器158に装着できるように設計されている。部分的にキャップされたシリンジとピッグの組合せ133と使用するのに適した例示的自動注入器は、本願の譲受人に譲渡された「注入器」と称する米国特許出願公開第2004/0024361A1号に示され記載されている。米国特許出願公開第2004/0024361A1号の全体は参照することでここに組み入れる。
【0046】
手動又は自動注入器のいずれかで使用するとき、ピッグ本体138、使用されていればプランジャ層150、使用されていればフランジ付端キャップにより提供される放射線シールドの存在により、放射性薬剤を投与する人への放射線曝露を少なくとも概略的に禁止すると言える。シリンジ132から放射性薬剤の排出後、端キャップ140と152が図6Aに示すように取り付けられ、完全にキャップされたシリンジとピッグの組合せ131は供給者施設24に戻される。後処理ステーション51では、シリンジは廃棄され、ピッグ134と端キャップ140,152は再使用のために洗浄される。
【0047】
図7Aを参照すると、他の実施形態のシリンジピッグの組合せ130aは、ピッグ162内に装着されたシリンジ160を有する。ピッグ162は、鉛、タングステン及び/又は他の放射線シールド材からなる外カバー164と、内側ライナー166とを有する。この実施形態では、シリンジは第1と第2プランジャ163,165をそれぞれ有する2段シリンジである。シリンジ160は第1出口端184を備えた第1キャビティ167と、第2出口端186を備えた第2キャビティ169を有する。チップ188は出口端184,186に取り外し可能に取り付けられている。第1キャビティ167は放射性薬剤で満たされ、第2キャビティ169は塩水及び/又は他の適当な生体適合性フラッシュ(例えばヘパリン溶液、滅菌水、グルコース溶液等)で満たされている。シリンジ160は任意の適宜手段(例えば、シリンジ160の外面に対して付勢された格納式グリッパー170)でピッグ162に固定されている。グリッパーはピッグ162の外面に装着された解放ボタン172を操作することで解放される。
【0048】
第1プランジャ163は、トリダル形状(torroidally)に形成され、外側第1キャビティ167を形成する円筒壁と接触している。また、第2プランジャ165は、内側第2キャビティ169を形成する円筒壁の内側に嵌合し、該円筒壁と接触している。プランジャ163,165は、完全に又は部分的に、鉛、タングステン及び/又は他の放射線シールド材で形成されている。図7Aの例示的実施形態では、プランジャ163は全体的に放射線シールド材で形成される一方、プランジャ165は放射線シールド材からなる外向き層171を有している。さらに、図7Aの例示的実施形態では、ピッグ162は標準サイズ(例えば125ミリリットルシリンジ)のシリンジに対応するようにサイズと形状が定められ、シリンジとピッグの組合せ130aが注入器に装着されるようにするフランジ182を有している。二重キャビティ又は2段シリンジ160を操作するのに適した手動又は自動注入器の例は、本願の譲受人に譲渡され、2005年6月30日に出願され、「二重チャンバシリンジ」と称する米国暫定出願第60/695467号に示され、記載されている。この米国暫定出願第60/695467号の内容は参照することでここに組み入れる。
【0049】
端カバー176が、ピッグ端面178にピッグ出口開口180を覆うように装着されてもよい。カバー176は鉛、タングステン及び/又は放射性薬剤からの放射線を遮蔽するその他の材料で形成されてもよい。カバー176は、表面178上をスライドし又は嵌合し、開口180を覆うか覆わないかを選択的に行えるように設計することができる。代案として、カバー176は、表面178に回動可能に装着して、ユーザが所望により開口180を覆うか覆わないかを選択的に行えるようにすることができる。さらなる代案として、カバー176は、取り外し可能な固着具(fastener)で端面178に固定し、これによりユーザが所望により開口180を覆うか覆わないかを選択的に行えるようにすることができる。付随的に、前述した種々の可能性の組み合わせはもちろん、覆うか覆わないかの特徴を提供する他の方法も意図されている。
【0050】
図7Bに示すように、ピッグ162は、印刷ラベル173を有していてもよい。さらに、ピッグ162は、無線周波数識別装置(RF−ID)175を有し、これはラベル173の一部であってもよいし、独立していてもよい。放射性薬剤、シリンジ180及びピッグ162に関するデータは、これらの要素のライフサイクルの全ての段階でRF−IDから読み取り、及び/又はRF−IDに書き込むことができる。さらに、ピッグ162は、外面174に装着されたディスプレイスクリーン179及び/又はスイッチのような入力装置181を含むユーザインターフェース177を有していてもよい。ディスプレイスクリーン179及び/又はスイッチ181は、メモリを有するデジタルプロセッサ(不図示)に接続されてもよい。デジタルプロセッサは、放射性薬剤、その放射能レベル等に関するデータを記憶するのに使用するメモリを有する。
【0051】
患者に放射性薬剤を注入する間に、ピッグ162と、もしあればプランジャ層171とにより与えられる放射線シールドが連続的に存在することは、シリンジとピッグの組合せ130aを取り扱い、放射性薬剤を投与する人への放射線曝露を少なくとも概略的に禁止するものと言うことができる。
【0052】
図7Cに示す代案の実施形態では、シリンジ160は、ピッグ162の内側でシリンジ160に嵌合する環状(又は他の適切に設計された)突起168により、ピッグ162内に固定することができる。さらなる実施形態では、放射性薬剤の放射能レベルに依存して、プランジャの放射線遮蔽防護を排除してもよい。さらに、放射性薬剤の放射能レベルに応じて、フランジ付端キャップ152は放射線遮蔽防護をしない材料で形成してもよい。
【0053】
例示的なマルチ投与(multi-dose)放射性薬剤充填及び供給システム200の種々の要素が図8に示されている。この充填及び供給システム200は治療提供者の場所で使用するのに適している。充填及び供給システム200は、大略、遮蔽された放射性薬剤容器206と、充填及び注入装置220とを有する。付随的に、容器206の放射線遮蔽は、適切な遮蔽材料(例えば、鉛、タングステンプラスチック、及び/又はタングステン)であってもよい。以下に説明するように、シリンジを充填及び注入装置220に配置した後、放射性薬剤容器206を図11に示すように充填及び注入装置220の上部に装着してもよい。そして、充填及び注入装置220を操作して、処方単位投与量の放射性薬剤を有するシリンジの自動注入として特徴付けられるものを提供する。ある実施形態の自動充填工程は、公知のシステムより、迅速、正確及び/又は曝露の危険性が少ないことを特徴としてもよい。その後、容器206は装置220から位置を変え、充填及び注入装置220を操作して、患者への放射性薬剤の自動注入を行う。代案として、シリンジは充填及び注入装置220から取り外され、患者に放射性薬剤を自動的に注入するのに使用される。
【0054】
治療提供者はマルチ投与バイアル202(図8)の放射性薬剤を薬局から購入し、バイアル202を輸送ピッグから取り外し、容器206のバイアルホルダ204の内側に設置する。バイアルホルダ204を容器ベース210に固定し、容器キャップ208を容器ベース210に固定する。図9に示すように、ねじ付プラグ216をキャップ208の内側に装着し、ねじ付プラグ216をホルダ204に螺合することにより、キャップ208をベース210に強固に固定する。キャップ208とベース210の間の機械的接続はクイックターンねじ(例えば、高リード角螺旋ねじ、バヨネット型ねじ等)のような適宜の相互接続手段であってもよい。バイアルホルダ208とプラグ216は、バイアル202内の放射性薬剤から放射線を遮蔽することができる適当な放射線遮蔽材(例えば、鉛、タングステンプラスチック、及び/又はタングステン)を有していてもよい。
【0055】
容器206は、放射線薬剤バイアル202の回りの放射線防護を与える間に、少なくとも概略的にバイアル202を都合よく取扱い運ぶことができる。付随的に、放射線薬剤が配置され「ライブ」又は「ホット」の開口を有する装置を取り扱うのに、核医療部職員が使用され、このため開口218は新しい取扱い規律を示すものでない。開口208を覆うために、容器206は適切な放射線遮蔽材を含むベースサポート又はコースター212に設置される。コースター212に設置すると、容器206内の放射性薬剤は実質的に遮蔽される。容器206、キャップ208、及び/又はコースター212は、異なる放射性薬剤又は他の所定の表示を迅速に視覚的に認識することができるように、パターン化され、ラベルが付され、及び/又はカラーコード化することができる。
【0056】
充填及び供給システム200はさらに、シリンジ222から該シリンジに支持された放射線薬剤の自動充填又は払出しを行う図10に示す充填及び注入装置220を含む。充填及び注入装置220に装着される前に、シリンジ222はシリンジ放射線シールド224に挿入されてもよい。放射線シールド224は、該放射線シールド224とシリンジ222が通常の取扱い中には分離しないが、望むときにはシリンジ222をシールド224から分離することができるように、シリンジ222をシールド224に固定するのを少なくとも支援する、1又は複数の内部突起及び/又は他の適当な装置を有していてもよい。放射性シールド224は、シリンジ222を手動で操作、取扱い、及び/又は使用して放射性薬剤を患者に直接注入する際に、第1レベルの放射線遮蔽を与えるものと言える。シリンジ放射線シールド224は、充填及び注入装置220内に適切な方位にシリンジ222を固定するのを容易にするために、標準化された外形サイズ及び/又は形状を示すようにしてもよい。このため、異なるサイズのシリンジは、共通又は類似の外形サイズ及び/又は形状を有する嵌め合いシリンジシールド(mating syringe shield)を用いて、保持されてもよい。遮蔽されたシリンジホルダ224は、タングステン、タングステンプラスチック、鉛及び/又は放射性薬剤からの放射線を遮蔽するその他の材料で形成されてもよい。さらに、遮蔽シリンジホルダ224の形状及びサイズは、(例えば、異なる分野の機能性、人間工学、及び/又は遮蔽要求を満たすように)変化させてもよい。
【0057】
図10の例示的実施形態では、充填及び注入装置220は、所望の位置と方位にシリンジシールド224を固定する1対のU形弾性クランプ228を備えた可動側壁226を有している。遮蔽シリンジホルダ224をクランプ228に適切に配置した後、側壁226を充填及び注入装置220の本体230に対して再配置してもよい。シリンジ針234は、スロット232(図8)を通って、充填及び注入装置220の上壁248に移動してもよいし、中央孔250に配置してもよい。シリンジ針234は、図9に示すように、上壁248を通りその上方に延びることが好ましい。
【0058】
図12に示すように、シリンジ22は、フランジ付端部238を備えたプッシュロッド236を有していてもよい。フランジ付端部238は、充填及び注入装置220に収容された自動並進電気機械ドライバ239の端部と相互接続されるようにサイズと形状が定められてもよい。電気機械ドライバ239は、シリンジドライブ243例えば電気モータに接続されたプランジャ駆動ラム241を含むように図示されている。シリンジドライバ243の動作は、メモリ247を有するマイクロプロセッサ245により制御されてもよい。マイクロプロセッサ245は、電源インターフェース249に接続され、該電源インターフェースは電源251に接続されている。マイクロプロセッサ245はさらにユーザインターフェース254(図8)に接続されてもよい。ユーザインターフェース254はディスプレイスクリーン256及び/又は入力装置258例えばスイッチを含むが、これに限定されない。メモリ247は充填及び注入装置220の操作に関するデータを記憶するように使用されてもよい。このデータは、充填及び/又は注入動作を制御するプログラム、放射性薬剤に関する情報、他の手順又は非手順情報、患者情報、薬局に戻す情報提供等を含むが、これらに限定されるものではない。遠隔制御装置253は薬局、製造者等に情報を提供するのに使用してもよい。ディスプレイスクリーン256は、充填及び/又は注入パラメータ、ステータス、インストール要素、放射性薬剤要素、インストラクション、警告等を含むがこれらに限定されないデータを表示する英数字及び/又はグラフィックディスプレイを組み込んでもよい。電源251に接続された遠隔制御装置253は、オプションとして、充填及び注入装置220の遠隔操作のためのユーザインターフェス254の代わりに使用されてもよい。
【0059】
図12に示すタイプの制御及び電気機械ドライバは、充填及び注入装置220で使用するのに適しているが、本願の譲受人に譲渡され、「注入器」と称する米国特許出願公報第2004/0024361A1号に示され記載されている。米国特許出願公報第2004/0024361A1号の全体は、参照することでここに組み入れる。
【0060】
図11に想像線で示すように、容器206はコースター212から持ち上げられ、注入及び充填装置220の上端235に設置されてもよい。図9に示すように、放射能シールド204を備えた容器ベース210は、空洞246に配置されている。容器206と充填及び注入装置220は、ねじ240をねじ242と合わせて互いに回転させて螺合することで、結合してもよい。ねじ240,242の螺合により容器206は充填及び注入装置220と並進し、バイアル202の下端の隔膜244は、上壁開口250を通って延びる針234によって突き通される。これにより、針234は容器202内の放射性薬剤252と流体的に連通する。容器202と充填及び注入装置220が互いに完全に固定されると、隔膜244は上壁248に近接して配置される。
【0061】
代案の実施形態では、容器206と充填及び注入装置220の間の機械的結合は、任意の迅速ターンねじ、迅速結合及び非結合装置であってもよい。他の実施形態では、機械的結合例えばねじ240,242を排除し、容器206を充填及び注入装置220の上端235に単に設置するようにしてもよい。この実施形態の変形例では、容器205と空洞部246の壁との間に嵌合があってもよい。
【0062】
充填及び注入装置220は、その側壁と1又は複数の端壁の回りに、タングステン、タングステンプラスチック、鉛及び/又は放射性薬剤からの放射線を防護するその他の材料からなる完全放射線遮蔽を組み込むことが好ましい。さらに、シリンジ222を包囲するシリンジ放射線シールド244は、放射性薬剤の放射線からの他のレベルの遮蔽を提供する。これにより、シリンジ222に放射性薬剤を自動充填する工程と放射性薬剤を自動注入する工程では、充填及び注入装置220を取り扱う人は、放射性薬剤の放射線から遮蔽される。放射線漏洩の潜在性は中央孔250を通してである。先に述べたように、核医療部職員はそのような「ライブ開口(live opening)」を取り扱う訓練を受けているが、放射線曝露の著しい危険性があってはならない。
【0063】
図8に示すように、充填及び注入装置220は、印刷ラベル260を有していてもよい。さらに、充填及び注入装置220は、無線周波数認識装置(RF−ID)タグ202を有していてもよい。この無線周波数認識装置(RF−ID)タグ202は、ラベル260の一部であってもよいし独立していてもよい。図12に示すように、マイクロプロセッサ245は、RF−IDタグ262からデータを読み取り、及び/又はRF−IDタグ262にデータを書き込むRF−IDインターフェース263を有していてもよい。バイアル202はRF−IDタグ259を有していてもよいし、及び/又はシリンジ222はRF−IDタグ261を有していてもよい。1つ又はそれ以上のRF−IDタグ259,261,262からデータを読み取り、及び/又はそれにデータを書き込むために、コンピュータに接続された適切なリード/ライト装置255が使用されてもよい。コンピュータ257は適切な任意の位置に配置されてもよいし、図示するように充填及び注入装置220のユーザの場所(例えば医療施設又は薬局)に配置されてもよい。このように、放射性薬剤、シリンジ222,容器206及び/又は充填及び注入動作に関するデータは、(望まれるなら)充填及び注入装置220の事実上全ての動作について、RF−IDタグ262から読み取り、及び/又はRF−IDタグ262に書き込むことができる。そのようなデータは、充填及び注入装置220のマイクロプロセッサ245に利用できる。さらに、
1つ又はそれ以上のRF−IDタグ259,260,262に書き込まれ、及び/又はそれから読み取られたデータは、遠隔コンピュータを含む他のコンピュータに(当業者に公知の)適切な方法で(例えばコンピュータ257を介して)伝達されてもよい。
【0064】
これにより、特定の放射性薬剤を利用することを決定すると、バイアルのラベルからのデータは、(例えばユーザインターフェース254を介して)手動及び(例えばリード/ライト装置255と1又はそれ以上のRF−IDタグ259,262を使用して)自動の一方又は両方で、マイクロプロセッサメモリ247に読み込まれてもよい。データはリード/ライト装置255を使用して、シリンジRF−IDタグ261に読み込まれてもよい。このようなデータは、以下のものを含むが、これに限るものではない。
【0065】
−処方データ
【0066】
−放射性薬剤、そのブランド、供給者等
【0067】
−薬局により測定された放射能レベル
【0068】
−放射能崩壊率
【0069】
−キャリブレーション日時
【0070】
−バイアル使用履歴
【0071】
−予測残容量
【0072】
−満了データ(expiration data)
【0073】
ユーザは、ユーザインターフェース254を操作してこのデータの一部を表示のために選択することができる。これにより、充填操作の前に、充填及び注入装置220の制御は以下のものを含むがこれに限るものではないデータを自動的に又は選択的にチェックするようにプログラムすることができる。
【0074】
−満了日時の有効性(efficacy of the expiration date and time)
【0075】
−リコール情報
【0076】
−シリンジの再使用を防止するためにシリンジの設置及取り外し情報
【0077】
−バイアル使用前及びバイアルが今適切に使用することができるか否か
【0078】
−バイアルの予測残容量をチェックすることによる充填プログラムの有効性
【0079】
−薬局測定放射能レベル、崩壊率データ、キャリブレーション日時、処方投与量及び注入日時に基づく推奨充填容量の計算と表示
【0080】
−放射性薬剤供給者からの製品プロモーション
【0081】
−薬剤包装挿入情報
【0082】
ユーザインターフェース254を用いて手動でプログラムされ、及び/又はマイクロプロセッサ245により少なくとも概略的に充填及び注入装置220の動作を制御するのに使用するためにRF−IDタグ262に(例えばリード/ライト装置255を介して)書き込まれるデータは、以下のものを含むが、これらに限定されない。
【0083】
−各充填の充填容量
【0084】
−利用履歴から計算されるバイアルの残容量
【0085】
−各充填の日時
【0086】
−各充填の放射能レベル
【0087】
−ユーザにより入力されるその他の情報であって、患者関連情報、装置状態、例えばサービス必要性、利用履歴等を含むが、これらに限定されない。
【0088】
充填/注入装置220は、シリンジ充填工程において、一貫して、非常に高精度でシリンジに正確な単位投与量を充填することができる。これにより、時間を浪費する反復の多い投与量調節の手動工程を排除することができ、及び/又は放射線に曝露されるユーザの危険性を低減することができる。したがって、無駄が多くコストのかかるシリンジの過剰充填が低減され、排除もされ、及び/又は治療提供者は薬局が提供したバイアルを最も有効に使用することができる。
【0089】
充填及び注入装置220は、自動注入中に発生する背圧を監視し、異常な高圧又は低圧を生じる注入を停止し、又は終了してもよい。低圧は空シリンジ又は漏れを示し、高圧は閉塞又は管外遊出の可能性を示す。
【0090】
充填及び注入装置220が治療提供者の代わりに薬局により使用され単位投与量シリンジを充填する用途では、RF−IDタグがシリンジに付けられ、充填及び注入装置は、シリンジRF−IDタグに前述のバイアル及びシリンジの充填情報の幾つか又は全てを書き込むのに使用されてもよい。
【0091】
図9の例示的実施形態では、シリンジ装着構造228は、充填及び注入装置220の本体から離れるように回動可能である。代案の実施形態では、シリンジ装着構造は充填及び注入装置から完全に分離していてもよい。さらに、図示し説明した例示的実施形態では、シリンジ222は針234を有するが、充填及び注入装置220は、針を備えていないシリンジに放射性薬剤を充填し、及び/又は排出するのに使用してもよい。このような実施形態では、中間コネクタをバイアルと結合して流体相互接続するのに利用してもよい。中間コネクタの適切な1つの実施例は、一端にバイアルの隔膜を突き通す針を有し、他端にシリンジの針無しノズル(needle-free nozzle)として特徴づけられるものに(例えば適宜ルアー継手を介して)取り付け可能な継手を有していてもよい。さらに、図12には、充填及び注入装置は、コード付き、又はコードレス(例えばバッテリ給電)であってもよい。
【0092】
図示し説明した例示的実施形態では、充填及び注入装置220は、携帯装置である。しかし、充填及び注入装置220は、放射性薬剤の自動注入中に携帯してもよいし、サポートに装着してもよい。サポート装着注入は、アクセサリケーブル又はコンソールを介して、沿革的に開始し、停止し、及び/又は手動開始後に取り外してもよい。
【0093】
図示した実施形態に関して、容器206に対する放射線シールド204,216はそれぞれキャップ208、ベース210に装着されるものとして説明した。他の実施形態は、キャップ208及び/又はベース210に完全に又は部分的に収容される放射線シールドを有していてもよいし、又はキャップ及び/又はベース210に別個に取り付け可能な、又は他の適宜の形態を有する別個又は独立した要素であってもよい。
【0094】
図13−15は、例示的なコードレス充填及び注入装置220を示す。図13の実施形態では、コードレス充填及び注入装置220は、エネルギー貯蔵装置302、ドッキングステーション300、及び電力コントローラ303に特徴を有する。エネルギー貯蔵装置302は、以下にさらに説明するように、幾つかの実施形態の充填及び注入装置220のコードレス動作を支援することが有利である。エネルギー貯蔵装置302は、図14に示すようなバッテリ304、又は図15に示すようなコンデンサ305を有していてもよい。バッテリ304は、例えば鉛酸バッテリ、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電リ、ニッケルクロム電池、ニッケル水素電池、アルカリ電池を含む。コンデンサ305は、電解コンデンサ、タンタルコンデンサ、超コンデンサ、ポリエステルフィルムコンデンサ、ポリプロピレンコンデンサ、ポリスチレンコンデンサ、金属化ポリエステルフィルムコンデンサ、エポキシコンデンサ、セラミックコンデンサ、多層セラミックコンデンサ、銀マイカコンデンサ、調節可能コンデンサ、及び/又は空芯コンデンサを含み、例えば、他の他実施形態では、エネルギー貯蔵装置302は、インデューサのような電気エネルギー貯蔵;圧力流体チャンバ、フライホイール又は他の動エネルギー貯蔵装置、スプリング、及び/又は他の弾性部材のような機械エネルギー貯蔵;及び/又は例えば燃料電池のような化学エネルギー貯蔵の他の形態を含む。エネルギー貯蔵装置302は、磁気共鳴イメージング(MRI)装置の近傍で使用するのに適した実施形態では、部分的又は全体的に非鉄であってもよい。
【0095】
組み立てる際に、ドッキングステーション300は、充填及び注入装置220とエネルギー貯蔵装置302に接続されてもよい。電源コントローラ303は部分的又は全体的にマイクロプロセッサ245に一体化されてもよいし、又は電源コントローラ303はマイクロコントローラ245から独立していてもよい。電源コントローラ303は電源インターフェース245を通してエネルギー貯蔵装置302と通信してもよい。電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302から、エネルギー貯蔵レベル、温度、充電率、又はエネルギー放電率のような種々のエネルギー貯蔵パラメータに関する信号を受信してもよい。例えば、コンデンサ304を使用する実施形態は、コンデンサが充電し及び/又は放電する率を制限する保護回路を有していてもよく、これにより、他の要素が大電流に曝されるのを制限することができる。保護回路は部分的に又は全体的にある実施形態の電源コントローラ303に一体化することができる。
【0096】
動作中、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302を監視し制御してもよい。例えば、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302の充電率及び/又は充電レベルを監視し、及び/又は制御してもよい。同様に、ある実施形態では、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302の放電率及び/又は放電レベルを監視し、及び/又は制御してもよい。例えば、電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302が所定レベルまで充電されたか否か、例えばほぼ充電され又は放電されたか否かを決定し、そのレベルを示す信号をディスプレイ256及び/又はドッキングステーション300に送信してもよい。
【0097】
ある実施形態では、電源コントローラ303及び/又はマイクロプロセッサ245は、エネルギー貯蔵装置302が要求された注入又は充填動作に電力を供給するのに十分なエネルギーレベルを有するかどうかを決定してもよい。エネルギー貯蔵装置302が動作に電力を供給するのに十分なエネルギーレベルを有していれば、電源コントローラ303及び/又はマイクロプロセッサ245はその動作を許容してもよい。これに対し、エネルギー貯蔵装置302が要求された動作に電力を供給するのに不十分なエネルギーレベルを有していれば、電源コントローラ303及び/又はマイクロプロセッサ245は、警告信号を例えばディスプレイ256に送信し、及び/又は要求された動作が処理されるのを防止してもよい。
【0098】
メモリ247及び/又はエネルギー貯蔵装置302内のメモリ、電源コントローラ303、又は充填及び注入装置220の他の要素は、エネルギー貯蔵装置302のライフサイクルを追跡してもよい。例えば、エネルギー貯蔵装置302が充電され及び/又は放電された回数をカウントし、メモリに保持してもよい。いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサ245及び/又は電源コントローラ303は、エネルギー貯蔵装置302のライフを示す信号をディスプレイ256に送信してもよい。例えば、寿命末期警告信号及び/又は充電/放電サイクルカウントはディスプレイ256に送信され、表示されてもよい。ある実施形態では、エネルギー貯蔵装置302は、例えば製造日、追跡数(tracking number)、充電/放電サイクルカウント、エネルギー貯蔵装置のタイプ、製造識別子(manufacture identifier)、有効期限、及び/又は残記憶容量のようなそのライフサイクルを示す情報を記憶するメモリを有していてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵装置302は他の装置と通信するRFID回路を有していてもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、ドッキングステーション300は、エネルギー貯蔵装置302に給電してもよい。代案として、又は付加的に、エネルギー貯蔵装置302は、光電装置からのエネルギー、ハンドクランク又はその他の手動給電装置、及び/又は充填及び注入装置220に連結されたエネルギースカベンジング装置のような、ドッキングステーション300以外の電源からエネルギーを授与されてもよい。
【0100】
図16は、エネルギー貯蔵装置302を有し、ドッキングステーション300に接続可能な例示的コードレス充填及び注入装置306を示す。例示的コードレス充填及び注入装置306は、前に説明した充填及び注入装置の特徴を有していてもよい。このコードレス充填及び注入装置は、遮蔽シリンジアセンブリ308、遮蔽材310、シリンジ駆動装置312、ドッキングステーション電気インターフェース314、及びドッキングステーション機械インターフェース315に特徴を有していてもよい。ドッキングステーション電気インターフェース314は複数の鉛332,333,334,335を有していてもよい。本実施形態では、シリンジアセンブリ308は、シリンジ316と遮蔽材318を有していてもよい。図示されたシリンジ316は、針320、バレル322、プランジャ324、及び外端328を有するプランジャロッド326を有していてもよい。1又はそれ以上の流体330が、シリンジ316のバレル322内に配置されてもよい。例えば、流体330は、放射性薬剤、造影剤、塩水、標識剤、又は他の薬剤を含む。いくつかの実施形態では、シリンジ316は、1段シリンジ、各段に異なる流体を備えた2段シリンジ、多バレルシリンジ、又は2段以上2流体以上を有するシリンジであってもよい。
【0101】
遮蔽材310,318は電磁シールド、放射線シールド、熱シールド、又はこれらの組合せを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、遮蔽材310,318は、鉛、減損ウラニウム、タングステン、タングステン含浸プラスチック等のような放射線シールド材からなる特徴を有していてもよい。代案として、又は付加的に、遮蔽材310,318は、銅、鋼、導電性プラスチック、又は他の導電性材料の層、メッシュ、その他の形態のような電磁シールド材を含んでいてもよい。ある実施形態では、遮蔽材310,318は、部分的に又は全体的に非鉄である。遮蔽材310は、シリンジ316、シリンジ駆動装置312、及び/又はエネルギー貯蔵装置302を完全に包囲してもよいし、1又は複数のこれらの要素316,312.302をほぼ包囲し、又は1又は複数のこれらの要素316,312.302を部分的に包囲してもよい。同様に、遮蔽材318は、完全に、実質的に、又は部分的にシリンジ316を包囲してもよい。また、幾つかの実施形態は遮蔽材310及び/又は318を含まなくてもよいことに注意すべきである。これは、ここで説明した他の特徴を省略しなくてもよいことを提案しているのではない。
【0102】
シリンジ駆動装置312は、圧電駆動、リニアモータ、形状記憶合金、ラックアンドピニオンシステム、ウォームギヤアンドホイールアセンブリ、遊星ギヤアセンブリ、ベルト駆動、マニュアル駆動及び/又は空気圧駆動を含んでいてもよい。例えば、図18の実施形態では、以下に説明するように、シリンジ駆動装置312は、電気モータとねじ駆動装置を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、シリンジ駆動装置312は、完全に、実質的に、部分的に非鉄であってもよい。
【0103】
ドッキングステーション300は、相補電気インターフェース336、相補機械インターフェース338及び電源ケーブル340を有していてもよい。相補電気インターフェース336は、複数の雌コネクタ342,343,344,345を有していてもよい。電源ケーブル340は、壁コンセントから電力を受け入れるように適合され、ドッキングステーション300は、変圧器、整流器、及びローパス電源フィルタのような電力調整回路を有していてもよい。いくつかの実施形態では、ドッキングステーションは、雌コネクタ342,343,344,345を介して壁コンセントAC電源及び出力AC電源を受け入れるように形成されてもよい。ある実施形態では、ドッキングステーション300は、バッテリ又は発電機のような独立電源を含んでいてもよい。例えば、発電機は、太陽電池、ガスエンジン駆動発電機、発電機に連結された機械クランク等のような独立電源を含む。さらに、ドッキングステーション300は、可動スタンド、回動可能アーム、車、画像形成装置、患者テーブル、壁マウント又は他の適切なマウントに装着されてもよい。
【0104】
動作中、コードレス充填及び注入装置306は、ドッキングステーション300と係合してもよい。詳しくは、ドッキングステーション機械ステーション315は、相補機械インターフェース338と係合し、ドッキングステーション電気インターフェース314は相補電気インターフェース336と係合してもよい。電流は電源ケーブル340を流れ、雌コネクタ342,343,344,345を介して雄コネクタ332,343,344345に流れる。電流はエネルギー貯蔵装置302に流れてもよい。いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵装置302はシリンジ316が充填されている間に充電されてもよい。例えば、エネルギー貯蔵装置302が充電されている間に、シリンジ駆動装置312は力331を加え、プランジャ324をバレル322内で下方に移動させ、これにより流体をバレル322に引き込む。充填中、現場(in situ)又は実験施設内(ex situ)でのフィードフォワード又はフィードバック制御が充填率及び/又は充填量にわたって行われる。
【0105】
エネルギー貯蔵装置302が充電又は給電されると、コードレス充填及び注入装置306は、ドッキングステーション300から取り外され、手順の邪魔になる電源ケーブル無しに、放射性薬剤330、標識剤又は他の物資を注入するのに使用されてもよい。注入はコードレス充填及び注入装置306が充填され充電される場所と同じ場所で実行されてもよいし、又はコードレス充填及び注入装置306は他の場所で使用するために充電及び充填状態で輸送されてもよい。注入中、エネルギーは、エネルギー貯蔵装置302からシリンジ駆動装置312に流れ、該シリンジ駆動装置312は力331をプッシュロッド326の外端328に加えてもよい。プランジャロッド326は、バレル332を介してプランジャ324を駆動し、流体330を注入してもよい。注入中、現場(in situ)又は実験施設内(ex situ)でのフィードフォワード又はフィードバック制御が充填率及び/又は充填量にわたって行われる。
【0106】
図17は、二重シリンジ348を有する例示的コードレス充填及び注入装置を示す。このコードレス充填及び注入装置348は、第2シリンジ350と第2シリンジ駆動装置352を有していてもよい。第2シリンジ350は、遮蔽されて、流体354を有する。流体354は、前にリストアップした流体330を1つ又は複数であってもよい。この実施形態では、第2シリンジ350は遮蔽材310内にあってもよいが、他の実施形態では、第2シリンジは遮蔽材310の外側の一部又は全体であってもよい。さらに、二重シリンジ348は互いに独立していてもよいし、一体又は結合した多バレルシリンジであってもよい。
【0107】
動作中、シリンジ駆動装置352は、力354を第2シリンジ350に加え、流体354を第2シリンジ350の外側又は第2シリンジの内側に駆動する。いくつかの実施形態では、シリンジ駆動装置312と第2シリンジ駆動装置352は、部分的に又は全体的に単シリンジ駆動装置に一体化されてもよい。代案として、シリンジ駆動装置312と第2シリンジ駆動装置352は、独立したシリンジ駆動装置であってもよい。注入及び/又は充填中、現場(in situ)又は実験施設内(ex situ)でのフィードフォワード又はフィードバック制御が、コードレス充填及び注入装置348により注入され又は充填された流体330及び/又は354の流量及び/又は容量にわたって行われる。
【0108】
図18は、コードレス充填及び注入装置306内の例示的シリンジ駆動装置312を示す。図示されたシリンジ駆動装置312は、電気モータ356、トランスミッション356及び線形駆動装置360を含んでいてもよい。電気モータ356は、ステッピングモータのようなDC電気モータ又はAC電気モータであってもよい。図示されたトランスミッション358は第1プーリ362、第2プーリ364及びベルト366を有していてもよい。線形駆動装置360は、外ねじ軸、ウォーム、又はねじ368、ブッシュ370、外軸372、及びシリンジインターフェース374を有していてもよい。トランスミッション358は、減速トランスミッション358であってもよい。例えば、第1プーリ362の径に対する第2プーリ364の径の比は、1.5:1、2:1、3:1、4:1、5:1、8:1、12:1又はそれ以上より大きくてもよい。シリンジインターフェース374は、幅広の外端レセプタクル376と、シャフトスロット378を有していてもよい。いくつかの実施形態では、これらの要素356,358,360のいくつか又は全ては実質的に又は全体的に非鉄であってもよい。さらに、これらの要素356,358,360のいくつか又は全ては部分的に、実質的に又は全体的に遮蔽材310によって遮蔽されてもよい。
【0109】
動作中、電気モータ356は第1プーリ362を駆動する。第1プーリ362が回転すると、ベルト366は第2プーリ364を回転させる。第2プーリ364の回転により、ねじ368が駆動され、ブッシュ370内で回転する。ブッシュ370は、ねじ368の回転により線形力がブッシュ370に加えられるように、ねじが切られている。線形スライド機構は、ブッシュ370の回転を防止する一方、ねじ368の上下に沿ったブッシュ370の平行移動を許容する。ねじ368が回転すると、外軸372はブッシュ370によりねじ368を引き下げ、又は引き上げる。外軸372はねじ368に対して線形的に平行移動し、シリンジインターフェース374を介してシリンジ316を駆動する。
【0110】
図19は、図1−18を参照して説明したように、1又は複数のシリンジを利用する例示的な核医療プロセスを示すフローチャートである。図示するように、プロセス380は、ブロック382で核医療用の放射性同位体を提供することにより開始する。例えば、ブロック382は放射性同位体発生器からテクネチウム−99mを放出することを含む。ブロック384では、プロセス380は、患者の特定の部位例えば器官のために放射性同位体を目標とするように適合された標識剤(例えば、エピトープ又は他の適切な生物学的指標部分(biological directing moiety))を提供することにより開始する。ブロック386では、プロセス380は、放射性同同位体を標識剤と組み合わせて核医療用の放射性薬剤を提供することにより開始する。ある実施形態では、放射性同位体は特定の器官又は組織に向かって濃縮する自然傾向がある。これにより、放射性同位体は補足標識剤を追加することのない放射性薬剤としての特徴がある。ブロック388では、プロセス380は、核医療施設又は病院の患者に放射性薬剤を投与するのに適した容器のような、シリンジ又は他の容器に1又はそれ以上の投与量の放射性薬剤を引き出すことにより開始する。ブロック390では、プロセス380は、患者に1投与量の放射性薬剤と1又はそれ以上の補足流体を注入することにより開始する。所定時間後、プロセス380は、患者の器官又は組織にタグ付けされた放射性薬剤を検出/イメージングすることにより開始する。例えば、ブロック293は、ガンマカメラ又は他の放射線画像形成装置を使用して、脳、心臓、肝臓、腫瘍、癌組織、又は種々の他の器官又は病変組織の上、中、又は境界に配置された放射性薬剤を検出することを含む。
【0111】
図20は、核医療用途に使用するために配置された放射性薬剤を有するシリンジを提供する例示的システム394のブロック図である。例えば、シリンジは図1−18を参照して説明されたシリンジの一つである。説明したように、システム394は、放射性同位体発生器398、溶離液(eluant)供給容器400、及び溶離液出力容器又は投与容器402を有するコンテナ放射性同位体放出システム396を含んでいてもよい。ある実施形態では、溶離液出力容器402は真空である。これにより、溶離液供給容器400と溶離液出力容器402の間の圧力差により、放射性同位体発生器398を通り、溶離液導管を経て、溶離液出力容器402に入る溶離液(例えば塩水)の循環が促進される。溶離液例えば食塩水が放射性同位体発生器398を通って循環する際に、循環溶離液は、放射性同位体を洗浄し、又は放射性同位体例えばテクネチウム−99mを溶出する。例えば、放射性同位体発生器398の1つの実施形態は、アルミナ又は樹脂交換カラムのビードの表面に吸収されたモリブデン−99のような放射性親同位体を包囲する放射線遮蔽外側ケーシング(例えば鉛シェル)を有していてもよい。放射性同位体発生器398の内側には、親モリブデン−99は、約67時間の半減期で、順安定テクネチウム−99mに変換する。娘放射性同位体例えばテクネチウム−99mは、一般に、放射性同位体発生器398内で親放射性同位体例えばモリブデン−99よりも弱い固さで保持される。したがって、娘放射性同位体例えばテクネチウム−99mは、無酸化剤(oxidant-free)生理食塩水のような適切な溶離剤で、抽出し又は洗浄することができる。放射性同位体発生器398から溶離剤出力容器402に出力される溶離剤は、概略的に、溶離剤と、放射性同位体発生器398内から洗浄され又は溶出された放射性同位体とを含む。溶離剤容器402内の所望の量の溶離剤を受け取ると、バルブを閉じて、溶離剤循環と溶離剤出力を停止してもよい。以下のさらに詳細に説明するように、抽出された娘放射性同位体は、望まれるなら、標識剤と組み合わせて、(例えば核医療施設での)患者の診断又は治療を向上することができる。
【0112】
図20にさらに示すように、システム394はさらに放射性薬剤生産システム404を有していてもよい。この放射性薬剤生産システム404は、放射性同位体406(例えば、放射性同位体溶出システム396の使用により獲得されるテクネチウム−99m溶液)を標識剤408と組み合わせる機能を有する。いくつかの実施形態では、放射性薬剤生産システム404は、「キット」(例えば、診断放射性薬剤の準備のためのテクネスキャン(Technescan;登録商標)キット)として当業者に公知であるものに言及し、又はそれを含む。重ねて言うが、標識剤は患者の特定部位(例えば器官、組織、腫瘍、癌等)に引き付けられ、又は目標とされる種々の物質を含んでいてもよい。この結果、放射性薬剤生産システム404は、ブロック410で示すように、放射性同位体406と標識剤408を含む放射性薬剤を生産し、又は生産するのに利用されてもよい。図示されたシステム394はまた、図1−18に示すようなバイアル又はシリンジ414への放射性薬剤の抽出を促進する放射性薬剤払出システム412を有していてもよい。ある実施形態では、システム814の種々の要素と機能は放射性薬局に配置されてもよい。放射性薬局は、核医療用途で使用する放射性薬剤のシリンジ414を準備する。例えば、シリンジ414は、準備されて、患者の診断又は治療に使用するために、医療施設に配送される。
【0113】
図21は、図20のシステム394を使用して設けられた放射性薬剤のシリンジ414を利用する例示的核医療イメージングシステム416のブロック図である。図示するように、核医療イメージング装置416はまた、シンチレータ(scintillator)420と光検出器422を有する放射線検出器418を含んでいてもよい。患者426内の標識器官(tagged organ)から放出される放射線428に応答して、シンチレータ420は光を放出し、該光は光検出器422により検出され、光信号に変換される。図示しないが、イメージングシステム416は、放射線検出器418に向かって導かれた放射線422を平行にするコリメータを含むことができる。図示されたイメージングシステム416はまた、検出器取得回路(detector acquisition circuitry)428と画像処理回路430を含んでいてもよい。検出器取得回路428は、一般に、放射線検出器418からの電子信号の取得を制御する。画像処理回路430は、電子信号を処理し、診察プロトコル等を実行するのに利用される。図示された画像処理システム416はまた、画像処理回路430とイメージングシステム416の他の要素との相互作用を向上するユーザインターフェース432を含んでいてもよい。この結果、イメージングシステム418は、患者426内のタグ付き器官のイメージ434を生成する。
【0114】
本発明の種々の実施形態の要素を紹介するとき、「1の」、「その」、「前記」は、1又は複数の要素があることを意味するように意図されている。「からなる」、「含む」、「有する」は、リストアップされた要素以外の追加の要素があることを意味するように意図されている。さらに、「天」、「底」、「上」、「下」及びこれらの用語の変形の使用は、便宜的であるが、要素の特定の方位を要求しているのではない。
【0115】
本発明は種々の修正及び代案形態を受け入れる余地があるが、特定の実施形態を図に一例として示し、詳細に説明した。しかしながら、本発明は開示された特定の形態に限定するように意図されるものではないことを理解されるべきである。むしろ、本発明は、請求の範囲により規定される本発明の精神及び範囲内にある全ての修正、均等物及び代案を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】放射性薬剤を収容する容器のための改良ピッグの一つの実施形態をライフサイクルにわたって示す概略図。
【図2】図1に示す改良ピッグの斜視図。
【図3】図1に示す改良ピッグにおいて実行される電子回路の概略ブロック図。
【図4】放射性薬剤を収容する容器のためのコントローラ、ドーズキャリブレータ、及び改良ピッグのさらなる実施形態を示す概略図。
【図4A】図4に示す改良ピッグの端面の概略図。
【図5】シリンジとピッグの組合せの使用を示す概略図。
【図6A】シリンジとピッグの組合せの1つの実施形態の斜視図。
【図6B】シリンジとピッグの組合せの1つの実施形態の斜視図。
【図6C】シリンジとピッグの組合せの1つの実施形態の斜視図。
【図7A】他のシリンジとピッグの組合せの概略断面図。
【図7B】図6Aのシリンジとピッグの組合せの斜視図。
【図7C】さらに他のシリンジとピッグの組合せの概略断面図。
【図8】マルチ投与(multi-dose)放射性薬剤の充填及び供給システムの例示的実施形態を示す概略図。
【図9】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置に装着されるバイアル及びバイアル容器の断面図。
【図10】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置の正面立面図。
【図11】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置に装着されるバイアル容器の斜視図。
【図12】図8のマルチ投与放射性薬剤の充填及び供給システムとともに使用される充填及び注入装置の制御システムの概略ブロック図。
【図13】コードレス充填及び注入装置の例示的実施形態の概略ブロック図。
【図14】バッテリ給電される充填及び注入装置の例示的実施形態の概略ブロック図。
【図15】コンデンサ給電される充填及び注入装置の例示的実施形態の概略ブロック図。
【図16】コードレス充填及び注入装置とドッキングステーションの例示的実施形態の概略図。
【図17】二重シリンジを有するコードレス充填及び注入装置の例示的実施形態の概略図。
【図18】例示的シリンジを有するコードレス充填及び注入装置の例示的実施形態の概略図。
【図19】図1−18に示す1又はそれ以上実施形態を使用する核医療プロセスの例示的実施形態を示すフローチャート。
【図20】図1−18に示す1又はそれ以上実施形態を使用する放射性薬剤製造システムの例示的実施形態を示すブロック図。
【図21】図1−18に示す1又はそれ以上実施形態を使用する核画像形成システムの例示的実施形態を示すブロック図。
【符号の説明】
【0117】
19 放射性薬剤ライフシステム
20 容器
24 供給者設備
26 治療室
27 診療室
28 充填ステーション
29 核医療部
31 品質管理ステーション
33 ピッグ
34 輸送箱
36 包装ステーション
38 輸送/受入れ部
40 輸送経路
42 医療施設
48 放射性薬局
49 放射線量キャリブレーション処理
69 シリンジ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性薬剤装置において、
第1コンピュータと、
前記第1コンピュータへのワイヤ接続を有する第1電気コネクタと、
放射線遮蔽材を含む放射性薬剤ピッグとからなり、
前記放射性薬剤ピッグは、
第2コンピュータと、
前記放射性薬剤ピッグに装着され、前記第2コンピュータに電気接続された第2電気コネクタとからなり、
前記第1電気コネクタは、前記放射性薬剤ピッグの第2電気コネクタと接続可能であり、前記第1コンピュータを前記第2コンピュータと電気接続する放射性薬剤装置。
【請求項2】
さらに、前記第1電気コネクタを支持するベースユニットを有する請求項1に記載の装置。
【請求項3】
さらに、前記第1コンピュータを支持する制御装置を有する請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記制御装置はさらに、前記第1電気コネクタを支持する請求項3に記載の装置。
【請求項5】
さらに、前記制御装置に電気的に接続され該制御装置により制御されるドーズキャリブレータを有する請求項3に記載の装置。
【請求項6】
放射性薬剤装置において、
放射線遮蔽材を有する放射性薬剤ピッグであって、
第1コンピュータと、
前記第1コンピュータに電気的に接続された第1電気コネクタと、
からなる放射性薬剤ピッグと、
前記放射性薬剤ピッグを機械的に支持するように構成されたベースユニットと、
第2コンピュータと、
前記ベースユニット上にあって前記第2コンピュータにワイヤレス接続され、前記第1電気コネクタと接続可能で、前記第2コンピュータを前記放射性薬剤ピッグの第1コンピュータと電気的に接続する第2電気コネクタと、
からなる放射性薬剤装置。
【請求項7】
さらに、前記第2コンピュータを支持する制御装置を有する請求項6に記載の装置。
【請求項8】
さらに、前記制御装置に電気的に接続され該制御装置により制御されるドーズキャリブレータを有する請求項7に記載の装置。
【請求項9】
放射性薬剤ピッグにおいて、
少なくとも1つの放射線遮蔽材からなり、放射性薬剤容器を収容するように適合された容器を有する本体と、
少なくとも1つの放射線遮蔽材からなり、前記本体に解放可能に取り付けられ、前記容器をピッグに包囲する蓋と、
メモリと入/出力装置を有し、前記本体と前記蓋のいずれかに装着されたコンピュータとからなる放射性薬剤ピッグ。
【請求項10】
さらに、前記コンピュータに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタを有し、前記第1電気コネクタは前記本体の端面に装着されている請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項11】
さらに、第1電気コネクタに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタを有し、前記第1電気コネクタは前記蓋の端面に装着されている請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項12】
さらに、前記コンピュータに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタを有し、前記第1電気コネクタは前記本体の端面に装着され、前記入/出力装置は前記本体に装着されている請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項13】
さらに、ベースユニットと、
前記コンピュータに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタと、
前記ベースユニットにより支持され、前記第1電気コネクタと接続可能である第2電気コネクタとを有する請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項14】
放射性薬剤を保持し注入する装置において、
プランジャと出口端を有するシリンジと、
ピッグとからなり、
前記ピッグは、
前記シリンジを受け入れ、放射線を遮蔽する材料からなり、一端に前記シリンジの出口端を受け入れる出口開口を有する本体と、
前記シリンジと接触し、前記ピッグ内に前記シリンジを保持するように動作可能である引き込み可能なグリッパーと、
前記出口開口を覆い、前記出口開口と前記シリンジの出口端を開放するように移動可能なカバーと、
からなる装置。
【請求項15】
前記カバーは、放射線を遮蔽する材料からなる請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記プランジャは、放射線を遮蔽する材料からなる請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記カバーは、前記本体の一端にスライド可能に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記カバーは、前記本体の一端に回動可能に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記カバーは、取り外し可能な固着具で前記本体の一端に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記カバーは、前記本体の一端に取り外し可能に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項21】
前記カバーは、前記シリンジの一端に取り外し可能に結合されたキャップからなる請求項14に記載の装置。
【請求項22】
前記ピッグはさらに前記本体の他端から延びるフランジ端を有する請求項14に記載の装置。
【請求項23】
前記ピッグのフランジ端は、前記シリンジから放射性薬剤を注出するように動作可能な自動注入器に嵌合するように適合されている請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ピッグは、前記シリンジから放射性薬剤を注出するように動作可能な自動注入器に嵌合するように適合されている請求項14に記載の装置。
【請求項25】
放射性薬剤を保持し注入する装置において、
プランジャと出口端を有するシリンジと、
ピッグと、
からなり、前記ピッグは、
前記シリンジを受け入れる管状本体であって、
放射線を遮蔽する材料と、
一端に前記シリンジの出口端を受け入れる出口開口とを有する管状本体と、
放射線を遮蔽する材料からなり、前記出口開口を覆い、前記出口開口と前記シリンジの出口端を開放するように移動可能なカバーと、
前記ピッグを支持し、前記プランジャを移動し、前記シリンジから放射性薬剤を注出するように動作可能である携帯自動注入器と、
からなる装置。
【請求項26】
放射性薬剤を保持し注入する装置において、
第1出口端を有し、放射性薬剤を受け入れるように適合された第1キャビティと、
前記第1キャビティ内に配置された第1プランジャと、
第2出口端を有し、前記放射性薬剤と生体適合性のある液体を受け入れるように適合された第2キャビティと、
前記第2キャビティ内に配置された第2プランジャと、
を有するシリンジと、
前記シリンジを受け入れる管状本体であって、
放射線を遮蔽する材料と、
前記シリンジの前記第1及び第2出口端と隣接する出口開口と、
を有する管状本体と、
前記第1及び第2出口端を覆い、前記出口開口と前記シリンジの出口端を開放するように移動可能であるカバーと、
を有するピッグと、
からなる装置。
【請求項27】
前記カバーは、放射線を遮蔽する材料からなる請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記シリンジは、引き込み可能なグリッパーにより前記管状本体内の支持可能である請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記シリンジは、前記管状本体の一部と嵌合することで、前記管状本体に支持可能である請求項26に記載の装置。
【請求項30】
放射性薬剤を収容するバイアルからシリンジを充填する装置において、
貫通して延びる開口を有するベースと、
キャップと、
前記ベースの開口の領域を除き、放射性薬剤を収容するバイアルをほぼ包囲するように適合された放射線シールドと、
を有する容器と、
壁と該壁を貫通して延びる開口とを有する本体と、
前記シリンジの針を前記本体の開口に配置して前記シリンジを支持するように適合された装着構造と、
を有する携帯自動充填及び注入装置と、
からなり、前記壁は、容器を受け入れて、前記容器の開口を前記本体の開口に近接して配置し、前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジの針と流体的に連通させる装置。
【請求項31】
さらに、前記キャップを前記ベースに接続するように動作可能である開放可能なカップリングを有する請求項30に記載の装置。
【請求項32】
さらに、前記容器を前記充填及び注入装置に接続するように動作可能である開放可能なカップリングを有する請求項30に記載の装置。
【請求項33】
さらに、前記ベースの開口を覆い、前記ベースの開口を覆う放射線シールドを有するベースサポートを有する請求項30に記載の装置。
【請求項34】
さらに、前記装着構造に配置可能で、前記シリンジをほぼ包囲するように適合された放射線シールドを有する請求項30に記載の装置。
【請求項35】
前記本体はさらに、前記本体の開口の領域を除き、前記本体の周囲にほぼ完全に延びる放射線シールドを有する請求項30に記載の装置。
【請求項36】
内部の放射性薬剤をシールする隔壁を有するバイアルから、針を有するシリンジを充填する装置において、
前記バイアルの隔壁に隣接させて前記バイアルを保持するように適合された容器開口と、
前記隔壁の領域を除き、放射性薬剤を収容する前記バイアルを完全に包囲するように適合された放射線シールドと、
を有する容器と、
開口を有する本体と、
前記シリンジの針を前記本体の開口に配置して前記シリンジを支持するように適合された造着構造と、
を有する携帯自動充填及び注入装置と、
からなり、前記本体は、前記容器を受け入れて、前記本体の開口を前記容器開口に近接させて配置し、前記シリンジの針を前記隔壁に突き通し、これにより前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジと流体的に連通させる装置。
【請求項37】
前記容器はさらに、
ベースと、
前記ベースに接続可能なキャップと、
を有する請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記装着構造は、前記本体に対して移動可能である請求項36に記載の装置。
【請求項39】
さらに、前記容器を受け入れ、前記容器開口を覆う放射線シールドを有するサポートを有する請求項36に記載の装置。
【請求項40】
さらに、前記装着構造内に配置可能で、前記シリンジをほぼ包囲するように適合された放射線シールドを有する請求項36に記載の装置。
【請求項41】
前記本体は、さらに、前記本体の開口の領域を除いて、前記本体の周囲にほぼ完全に延びる放射線シールドを有する請求項36に記載の装置。
【請求項42】
放射性薬剤を収容するバイアルから、針とプッシュロッドを有するシリンジを充填する装置において、
放射線シールドを有し、放射性薬剤を収容するバイアルを保持するように適合された容器と、
携帯自動充填及び注入装置と、
からなり、前記携帯自動充填及び注入装置は、
壁を貫通して延びる開口を有する本体と、
前記シリンジの針を前記本体の開口に配置して、前記シリンジを支持するように適合された装着構造と、
前記本体は、前記容器を受け入れ、前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジの針と流体的に連通させるように適合され、
シリンジプッシュロッドを操作して前記シリンジに前記バイアルの放射性薬剤を充填するように適合された電気機械装置と、
からなる装置。
【請求項43】
さらに、
前記電磁機械装置に動作可能に接続されたコントローラと、
入力装置と、前記コントローラに接続され、データを入力し表示するディスプレイとを有するユーザインターフェースと、
を有する請求項42に記載の装置。
【請求項44】
さらに、前記充填及び注入装置に装着され、前記コントローラと電気通信するRF−IDタグを有する請求項42に記載の装置。
【請求項45】
前記ベースを受け入れ、前記ベースの開口を覆う放射線シールドを有するベースサポートを有する請求項42に記載の装置。
【請求項46】
さらに、前記装着構造に配置可能で、前記シリンジをほぼ包囲するように適合された放射線シールドを有する請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記本体はさらに、前記本体の開口の領域を除いて、前記本体の周囲にほぼ完全に延びる放射線シールドを有する請求項45に記載の装置。
【請求項48】
内部の放射性薬剤をシールする隔壁を有するバイアルからシリンジを充填する方法において、
前記隔膜の領域を除き、前記バイアルを包囲する放射線シールドを有し、前記バイアルの隔壁が容器開口の近傍に位置するように前記バイアルを保持する容器を準備し、
携帯自動充填及び注入装置にシリンジを載置して、前記シリンジの針を前記充填及び注入装置の開口に配置し、
前記容器を前記充填及び注入装置の上に設置して、前記バイアルの隔壁を前記充填及び注入装置の開口の上に配置し、
前記容器と前記充填及び注入装置をお互いに移動し、前記シリンジの針を前記バイアルの隔壁に突き通し、前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジと流体的に連通させる、
ことからなる方法。
【請求項49】
前記シリンジを設置する前に、前記方法はさらに、前記針及びシリンジプッシュロッドを除き、前記シリンジを前記シリンジをほぼ包囲する放射線シールドに設置することからなる請求項48の方法。
【請求項50】
前記シリンジを設置することはさらに、
シリンジプッシュロッドを前記充填及び注入装置の電気機械駆動装置と動作可能に接続し、
前記電気機械駆動装置を作動して、前記シリンジプッシュロッドを移動し、前記シリンジに前記バイアルからの放射性薬剤を充填する、
ことからなる請求項49に記載の方法。
【請求項51】
さらに、
前記容器を前記充填及び注入装置から取り外した後、
前記シリンジの針を患者に接続されたチューブに接続し、
前記電気機械駆動装置を作動して、前記シリンジプッシュロッドを移動し、前記放射性薬剤を前記シリンジから前記患者に注入する、
ことからなる請求項50に記載の方法。
【請求項52】
さらに、
前記シリンジを前記充填及び注入装置から取り外した後、
手動で前記シリンジを作動し、放射性薬剤を患者に注入する、
ことからなる請求項51に記載の方法。
【請求項53】
遮蔽されたコードレス注入器アセンブリにおいて、
注入器と、
少なくとも部分的に前記注入器の周囲に配置された放射線シールドと、
前記注入器に接続された駆動装置と、
前記駆動装置に接続されたエネルギー貯蔵装置と、
からなるアセンブリ。
【請求項54】
前記エネルギー貯蔵装置はバッテリからなる請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項55】
前記バッテリは、リチウム電池からなる請求項54に記載のアセンブリ。
【請求項56】
前記バッテリは、ニッケル電池からなる請求項54に記載のアセンブリ。
【請求項57】
前記バッテリは、コンデンサからなる請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項58】
前記コンデンサは、超コンデンサからなる請求項57に記載のアセンブリ。
【請求項59】
前記エネルギー貯蔵装置に結合されたエネルギーコントローラを有する請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項60】
前記放射線シールドは、タングステン含浸プラスチックからなる請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項61】
前記注入器内に配置された放射性薬剤を有する請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項62】
ドッキングステーションを有する請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項63】
前記遮蔽されたコードレス注入器は第1電気コネクタを有し、前記ドッキングステーションは、前記遮蔽されたコードレス注入器のドック位置で、前記第1電気コネクタと係合する第2電気コネクタを有する請求項62に記載のアセンブリ。
【請求項64】
前記ドッキングステーションは独立電源を有する請求項62に記載のアセンブリ。
【請求項65】
前記ドッキングステーションは、モバイルスタンド、可動アーム、患者テーブル、画像形成装置、又はこれらの組み合わせに接続されている請求項62に記載のアセンブリ。
【請求項66】
自動薬液注入システムにおいて、
シリンジと、
前記シリンジに結合されたシリンジ駆動装置と、
前記シリンジ駆動装置に結合されたコンデンサと、
からなるシステム。
【請求項67】
前記コンデンサ、又は前記シリンジ駆動装置、又はその両方は、概して非鉄である請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
前記コンデンサは超コンデンサからなる請求項66に記載のシステム。
【請求項69】
前記シリンジ駆動装置はねじ駆動装置からなる請求項66に記載のシステム。
【請求項70】
前記シリンジ駆動装置は圧電駆動装置からなる請求項66に記載のシステム。
【請求項71】
前記コンデンサに結合されたエネルギー制御装置を有する請求項66に記載のシステム。
【請求項72】
前記シリンジの実質的な部分の周囲に配置された放射線遮蔽材、電磁遮蔽材、又はそれらの組み合わせを有する請求項66に記載のシステム。
【請求項73】
前記シリンジ駆動装置と前記コンデンサからなる携帯用注入器ユニットと係合する電気及び機械コネクタを有するドッキングステーションを有する請求項66に記載のシステム。
【請求項74】
前記ドッキングステーションは、モバイルスタンド、可動アーム、患者テーブル、画像形成装置、又はこれらの組み合わせに連結されている請求項73に記載のシステム。
【請求項75】
前記シリンジに配置された放射性薬剤、造影剤、医療流体、又はこれらの組み合わせを有する請求項66に記載のシステム。
【請求項76】
医療流体注入器のための操作方法において、
コードレス注入器に電気エネルギーを貯蔵し、
前記コードレス注入器内の放射性材料から周囲を遮蔽し、
前記電気エネルギーで前記放射性材料の流れを駆動する、
ことからなる方法。
【請求項77】
前記電気エネルギーを貯蔵することは、前記コードレス注入器のバッテリをドッキングステーションを介して充電することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記電気エネルギーを貯蔵することは、前記コードレス注入器のコンデンサを充電することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記周囲を遮蔽することは、タングステン及びプラスチックからなるシールドで周囲を遮蔽することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項80】
前記放射性材料の流れを駆動することは、放射性材料の流速及び流量を制御することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項81】
前記放射性材料の対象への注入と関連するイメージデータを検出し、処理し、又は生成することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項1】
放射性薬剤装置において、
第1コンピュータと、
前記第1コンピュータへのワイヤ接続を有する第1電気コネクタと、
放射線遮蔽材を含む放射性薬剤ピッグとからなり、
前記放射性薬剤ピッグは、
第2コンピュータと、
前記放射性薬剤ピッグに装着され、前記第2コンピュータに電気接続された第2電気コネクタとからなり、
前記第1電気コネクタは、前記放射性薬剤ピッグの第2電気コネクタと接続可能であり、前記第1コンピュータを前記第2コンピュータと電気接続する放射性薬剤装置。
【請求項2】
さらに、前記第1電気コネクタを支持するベースユニットを有する請求項1に記載の装置。
【請求項3】
さらに、前記第1コンピュータを支持する制御装置を有する請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記制御装置はさらに、前記第1電気コネクタを支持する請求項3に記載の装置。
【請求項5】
さらに、前記制御装置に電気的に接続され該制御装置により制御されるドーズキャリブレータを有する請求項3に記載の装置。
【請求項6】
放射性薬剤装置において、
放射線遮蔽材を有する放射性薬剤ピッグであって、
第1コンピュータと、
前記第1コンピュータに電気的に接続された第1電気コネクタと、
からなる放射性薬剤ピッグと、
前記放射性薬剤ピッグを機械的に支持するように構成されたベースユニットと、
第2コンピュータと、
前記ベースユニット上にあって前記第2コンピュータにワイヤレス接続され、前記第1電気コネクタと接続可能で、前記第2コンピュータを前記放射性薬剤ピッグの第1コンピュータと電気的に接続する第2電気コネクタと、
からなる放射性薬剤装置。
【請求項7】
さらに、前記第2コンピュータを支持する制御装置を有する請求項6に記載の装置。
【請求項8】
さらに、前記制御装置に電気的に接続され該制御装置により制御されるドーズキャリブレータを有する請求項7に記載の装置。
【請求項9】
放射性薬剤ピッグにおいて、
少なくとも1つの放射線遮蔽材からなり、放射性薬剤容器を収容するように適合された容器を有する本体と、
少なくとも1つの放射線遮蔽材からなり、前記本体に解放可能に取り付けられ、前記容器をピッグに包囲する蓋と、
メモリと入/出力装置を有し、前記本体と前記蓋のいずれかに装着されたコンピュータとからなる放射性薬剤ピッグ。
【請求項10】
さらに、前記コンピュータに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタを有し、前記第1電気コネクタは前記本体の端面に装着されている請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項11】
さらに、第1電気コネクタに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタを有し、前記第1電気コネクタは前記蓋の端面に装着されている請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項12】
さらに、前記コンピュータに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタを有し、前記第1電気コネクタは前記本体の端面に装着され、前記入/出力装置は前記本体に装着されている請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項13】
さらに、ベースユニットと、
前記コンピュータに電気的に接続され、前記本体と前記蓋のいずれかの外面に装着された第1電気コネクタと、
前記ベースユニットにより支持され、前記第1電気コネクタと接続可能である第2電気コネクタとを有する請求項9に記載の放射性薬剤ピッグ。
【請求項14】
放射性薬剤を保持し注入する装置において、
プランジャと出口端を有するシリンジと、
ピッグとからなり、
前記ピッグは、
前記シリンジを受け入れ、放射線を遮蔽する材料からなり、一端に前記シリンジの出口端を受け入れる出口開口を有する本体と、
前記シリンジと接触し、前記ピッグ内に前記シリンジを保持するように動作可能である引き込み可能なグリッパーと、
前記出口開口を覆い、前記出口開口と前記シリンジの出口端を開放するように移動可能なカバーと、
からなる装置。
【請求項15】
前記カバーは、放射線を遮蔽する材料からなる請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記プランジャは、放射線を遮蔽する材料からなる請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記カバーは、前記本体の一端にスライド可能に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記カバーは、前記本体の一端に回動可能に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記カバーは、取り外し可能な固着具で前記本体の一端に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記カバーは、前記本体の一端に取り外し可能に装着されている請求項14に記載の装置。
【請求項21】
前記カバーは、前記シリンジの一端に取り外し可能に結合されたキャップからなる請求項14に記載の装置。
【請求項22】
前記ピッグはさらに前記本体の他端から延びるフランジ端を有する請求項14に記載の装置。
【請求項23】
前記ピッグのフランジ端は、前記シリンジから放射性薬剤を注出するように動作可能な自動注入器に嵌合するように適合されている請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ピッグは、前記シリンジから放射性薬剤を注出するように動作可能な自動注入器に嵌合するように適合されている請求項14に記載の装置。
【請求項25】
放射性薬剤を保持し注入する装置において、
プランジャと出口端を有するシリンジと、
ピッグと、
からなり、前記ピッグは、
前記シリンジを受け入れる管状本体であって、
放射線を遮蔽する材料と、
一端に前記シリンジの出口端を受け入れる出口開口とを有する管状本体と、
放射線を遮蔽する材料からなり、前記出口開口を覆い、前記出口開口と前記シリンジの出口端を開放するように移動可能なカバーと、
前記ピッグを支持し、前記プランジャを移動し、前記シリンジから放射性薬剤を注出するように動作可能である携帯自動注入器と、
からなる装置。
【請求項26】
放射性薬剤を保持し注入する装置において、
第1出口端を有し、放射性薬剤を受け入れるように適合された第1キャビティと、
前記第1キャビティ内に配置された第1プランジャと、
第2出口端を有し、前記放射性薬剤と生体適合性のある液体を受け入れるように適合された第2キャビティと、
前記第2キャビティ内に配置された第2プランジャと、
を有するシリンジと、
前記シリンジを受け入れる管状本体であって、
放射線を遮蔽する材料と、
前記シリンジの前記第1及び第2出口端と隣接する出口開口と、
を有する管状本体と、
前記第1及び第2出口端を覆い、前記出口開口と前記シリンジの出口端を開放するように移動可能であるカバーと、
を有するピッグと、
からなる装置。
【請求項27】
前記カバーは、放射線を遮蔽する材料からなる請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記シリンジは、引き込み可能なグリッパーにより前記管状本体内の支持可能である請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記シリンジは、前記管状本体の一部と嵌合することで、前記管状本体に支持可能である請求項26に記載の装置。
【請求項30】
放射性薬剤を収容するバイアルからシリンジを充填する装置において、
貫通して延びる開口を有するベースと、
キャップと、
前記ベースの開口の領域を除き、放射性薬剤を収容するバイアルをほぼ包囲するように適合された放射線シールドと、
を有する容器と、
壁と該壁を貫通して延びる開口とを有する本体と、
前記シリンジの針を前記本体の開口に配置して前記シリンジを支持するように適合された装着構造と、
を有する携帯自動充填及び注入装置と、
からなり、前記壁は、容器を受け入れて、前記容器の開口を前記本体の開口に近接して配置し、前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジの針と流体的に連通させる装置。
【請求項31】
さらに、前記キャップを前記ベースに接続するように動作可能である開放可能なカップリングを有する請求項30に記載の装置。
【請求項32】
さらに、前記容器を前記充填及び注入装置に接続するように動作可能である開放可能なカップリングを有する請求項30に記載の装置。
【請求項33】
さらに、前記ベースの開口を覆い、前記ベースの開口を覆う放射線シールドを有するベースサポートを有する請求項30に記載の装置。
【請求項34】
さらに、前記装着構造に配置可能で、前記シリンジをほぼ包囲するように適合された放射線シールドを有する請求項30に記載の装置。
【請求項35】
前記本体はさらに、前記本体の開口の領域を除き、前記本体の周囲にほぼ完全に延びる放射線シールドを有する請求項30に記載の装置。
【請求項36】
内部の放射性薬剤をシールする隔壁を有するバイアルから、針を有するシリンジを充填する装置において、
前記バイアルの隔壁に隣接させて前記バイアルを保持するように適合された容器開口と、
前記隔壁の領域を除き、放射性薬剤を収容する前記バイアルを完全に包囲するように適合された放射線シールドと、
を有する容器と、
開口を有する本体と、
前記シリンジの針を前記本体の開口に配置して前記シリンジを支持するように適合された造着構造と、
を有する携帯自動充填及び注入装置と、
からなり、前記本体は、前記容器を受け入れて、前記本体の開口を前記容器開口に近接させて配置し、前記シリンジの針を前記隔壁に突き通し、これにより前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジと流体的に連通させる装置。
【請求項37】
前記容器はさらに、
ベースと、
前記ベースに接続可能なキャップと、
を有する請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記装着構造は、前記本体に対して移動可能である請求項36に記載の装置。
【請求項39】
さらに、前記容器を受け入れ、前記容器開口を覆う放射線シールドを有するサポートを有する請求項36に記載の装置。
【請求項40】
さらに、前記装着構造内に配置可能で、前記シリンジをほぼ包囲するように適合された放射線シールドを有する請求項36に記載の装置。
【請求項41】
前記本体は、さらに、前記本体の開口の領域を除いて、前記本体の周囲にほぼ完全に延びる放射線シールドを有する請求項36に記載の装置。
【請求項42】
放射性薬剤を収容するバイアルから、針とプッシュロッドを有するシリンジを充填する装置において、
放射線シールドを有し、放射性薬剤を収容するバイアルを保持するように適合された容器と、
携帯自動充填及び注入装置と、
からなり、前記携帯自動充填及び注入装置は、
壁を貫通して延びる開口を有する本体と、
前記シリンジの針を前記本体の開口に配置して、前記シリンジを支持するように適合された装着構造と、
前記本体は、前記容器を受け入れ、前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジの針と流体的に連通させるように適合され、
シリンジプッシュロッドを操作して前記シリンジに前記バイアルの放射性薬剤を充填するように適合された電気機械装置と、
からなる装置。
【請求項43】
さらに、
前記電磁機械装置に動作可能に接続されたコントローラと、
入力装置と、前記コントローラに接続され、データを入力し表示するディスプレイとを有するユーザインターフェースと、
を有する請求項42に記載の装置。
【請求項44】
さらに、前記充填及び注入装置に装着され、前記コントローラと電気通信するRF−IDタグを有する請求項42に記載の装置。
【請求項45】
前記ベースを受け入れ、前記ベースの開口を覆う放射線シールドを有するベースサポートを有する請求項42に記載の装置。
【請求項46】
さらに、前記装着構造に配置可能で、前記シリンジをほぼ包囲するように適合された放射線シールドを有する請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記本体はさらに、前記本体の開口の領域を除いて、前記本体の周囲にほぼ完全に延びる放射線シールドを有する請求項45に記載の装置。
【請求項48】
内部の放射性薬剤をシールする隔壁を有するバイアルからシリンジを充填する方法において、
前記隔膜の領域を除き、前記バイアルを包囲する放射線シールドを有し、前記バイアルの隔壁が容器開口の近傍に位置するように前記バイアルを保持する容器を準備し、
携帯自動充填及び注入装置にシリンジを載置して、前記シリンジの針を前記充填及び注入装置の開口に配置し、
前記容器を前記充填及び注入装置の上に設置して、前記バイアルの隔壁を前記充填及び注入装置の開口の上に配置し、
前記容器と前記充填及び注入装置をお互いに移動し、前記シリンジの針を前記バイアルの隔壁に突き通し、前記バイアルの放射性薬剤を前記シリンジと流体的に連通させる、
ことからなる方法。
【請求項49】
前記シリンジを設置する前に、前記方法はさらに、前記針及びシリンジプッシュロッドを除き、前記シリンジを前記シリンジをほぼ包囲する放射線シールドに設置することからなる請求項48の方法。
【請求項50】
前記シリンジを設置することはさらに、
シリンジプッシュロッドを前記充填及び注入装置の電気機械駆動装置と動作可能に接続し、
前記電気機械駆動装置を作動して、前記シリンジプッシュロッドを移動し、前記シリンジに前記バイアルからの放射性薬剤を充填する、
ことからなる請求項49に記載の方法。
【請求項51】
さらに、
前記容器を前記充填及び注入装置から取り外した後、
前記シリンジの針を患者に接続されたチューブに接続し、
前記電気機械駆動装置を作動して、前記シリンジプッシュロッドを移動し、前記放射性薬剤を前記シリンジから前記患者に注入する、
ことからなる請求項50に記載の方法。
【請求項52】
さらに、
前記シリンジを前記充填及び注入装置から取り外した後、
手動で前記シリンジを作動し、放射性薬剤を患者に注入する、
ことからなる請求項51に記載の方法。
【請求項53】
遮蔽されたコードレス注入器アセンブリにおいて、
注入器と、
少なくとも部分的に前記注入器の周囲に配置された放射線シールドと、
前記注入器に接続された駆動装置と、
前記駆動装置に接続されたエネルギー貯蔵装置と、
からなるアセンブリ。
【請求項54】
前記エネルギー貯蔵装置はバッテリからなる請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項55】
前記バッテリは、リチウム電池からなる請求項54に記載のアセンブリ。
【請求項56】
前記バッテリは、ニッケル電池からなる請求項54に記載のアセンブリ。
【請求項57】
前記バッテリは、コンデンサからなる請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項58】
前記コンデンサは、超コンデンサからなる請求項57に記載のアセンブリ。
【請求項59】
前記エネルギー貯蔵装置に結合されたエネルギーコントローラを有する請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項60】
前記放射線シールドは、タングステン含浸プラスチックからなる請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項61】
前記注入器内に配置された放射性薬剤を有する請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項62】
ドッキングステーションを有する請求項53に記載のアセンブリ。
【請求項63】
前記遮蔽されたコードレス注入器は第1電気コネクタを有し、前記ドッキングステーションは、前記遮蔽されたコードレス注入器のドック位置で、前記第1電気コネクタと係合する第2電気コネクタを有する請求項62に記載のアセンブリ。
【請求項64】
前記ドッキングステーションは独立電源を有する請求項62に記載のアセンブリ。
【請求項65】
前記ドッキングステーションは、モバイルスタンド、可動アーム、患者テーブル、画像形成装置、又はこれらの組み合わせに接続されている請求項62に記載のアセンブリ。
【請求項66】
自動薬液注入システムにおいて、
シリンジと、
前記シリンジに結合されたシリンジ駆動装置と、
前記シリンジ駆動装置に結合されたコンデンサと、
からなるシステム。
【請求項67】
前記コンデンサ、又は前記シリンジ駆動装置、又はその両方は、概して非鉄である請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
前記コンデンサは超コンデンサからなる請求項66に記載のシステム。
【請求項69】
前記シリンジ駆動装置はねじ駆動装置からなる請求項66に記載のシステム。
【請求項70】
前記シリンジ駆動装置は圧電駆動装置からなる請求項66に記載のシステム。
【請求項71】
前記コンデンサに結合されたエネルギー制御装置を有する請求項66に記載のシステム。
【請求項72】
前記シリンジの実質的な部分の周囲に配置された放射線遮蔽材、電磁遮蔽材、又はそれらの組み合わせを有する請求項66に記載のシステム。
【請求項73】
前記シリンジ駆動装置と前記コンデンサからなる携帯用注入器ユニットと係合する電気及び機械コネクタを有するドッキングステーションを有する請求項66に記載のシステム。
【請求項74】
前記ドッキングステーションは、モバイルスタンド、可動アーム、患者テーブル、画像形成装置、又はこれらの組み合わせに連結されている請求項73に記載のシステム。
【請求項75】
前記シリンジに配置された放射性薬剤、造影剤、医療流体、又はこれらの組み合わせを有する請求項66に記載のシステム。
【請求項76】
医療流体注入器のための操作方法において、
コードレス注入器に電気エネルギーを貯蔵し、
前記コードレス注入器内の放射性材料から周囲を遮蔽し、
前記電気エネルギーで前記放射性材料の流れを駆動する、
ことからなる方法。
【請求項77】
前記電気エネルギーを貯蔵することは、前記コードレス注入器のバッテリをドッキングステーションを介して充電することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記電気エネルギーを貯蔵することは、前記コードレス注入器のコンデンサを充電することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記周囲を遮蔽することは、タングステン及びプラスチックからなるシールドで周囲を遮蔽することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項80】
前記放射性材料の流れを駆動することは、放射性材料の流速及び流量を制御することからなる請求項76に記載の方法。
【請求項81】
前記放射性材料の対象への注入と関連するイメージデータを検出し、処理し、又は生成することからなる請求項76に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2008−540038(P2008−540038A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512403(P2008−512403)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/018727
【国際公開番号】WO2006/124775
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(595181003)マリンクロッド・インコーポレイテッド (203)
【氏名又は名称原語表記】Mallinckrodt INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/018727
【国際公開番号】WO2006/124775
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(595181003)マリンクロッド・インコーポレイテッド (203)
【氏名又は名称原語表記】Mallinckrodt INC.
【Fターム(参考)】
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