説明

放射線変換基板、放射線撮影装置および放射線撮影システム

【課題】蛍光体層と防湿保護層との層間剥離を防止する。
【解決手段】少なくとも、放射線透過性基板11上に、放射線を光に変換する、ハロゲン化アルカリと発光付活剤からなる蛍光体層12、および防湿保護層を積層してなる放射線変換基板において、防湿保護層が、シラン系化合物をモノマーとする第一のプラズマ重合膜13と、含フッ素化合物不飽和炭化水素をモノマーとする第二のプラズマ重合膜14とから形成されている。この放射線変換基板と、光電変換素子を有するセンサ基板とを貼り合わせて放射線撮影装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線変換基板、放射線撮影装置および放射線撮影システムに係わり、特に、放射線を光に変換する蛍光体層、および防湿保護層を有する放射線変換基板、放射線撮影装置および放射線撮影システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
X線による人体の透過検査を行なうX線診断において、従来から使用されてきた、増感紙とフィルムの組合せを使用する増感紙−フィルム系によるX線写真撮影法にかわって、新しい放射線撮影法である蛍光体と光電変換素子とを用いたデジタルラジオグラフィによるデジタルX線撮影装置が開発商品化されてきた。デジタルラジオグラフィに用いる放射線・光変換材料として、ハロゲン化アルカリを用いた蛍光体が知られている。光電変換素子の表面に蛍光体を形成する方法は、次の2種に大別することができる。
(1)光電変換素子の表面に直接または保護層を介して蛍光体を溶媒塗布、真空蒸着法によって直接形成する方法
(2)光電変換素子の表面に直接または保護層を介し、接着剤を用いて蛍光体パネルを貼りあわせる方法
さらに、ハロゲン化アルカリを用いた蛍光体は、保存耐久、長期使用において、空気中の水分によってハロゲン化アルカリが潮解し、X線画像の解像度が低下することが問題となっている。
【0003】
上記(1)の方法において、蛍光体材料の潮解を防止するために、光電変換素子の表面に形成された蛍光体の材料、または光電変換素子パネルと蛍光体材料の全面を防湿保護層で覆うことが開示されている。防湿保護層の材料として、ポリパラキシリレン、金属材料、シリコーンポッテイング材が開示されている。一方、特開平05−196742号公報では、防湿バリヤー層と蛍光体(シンチレーター)の間に、薄膜層を設けている。薄膜層は、防湿バリヤー層と蛍光体(シンチレーター)との密着性を向上させるために存在する。薄膜層の材料として、ポリパラキシリレン、オルガノポリシロキサンーポリカーボネートなどの有機材料が開示されている。
【0004】
上記(2)の方法において、蛍光体材料の潮解を防止するために蛍光体パネルの全面を防湿保護層で覆った発明が開示されている。防湿保護層の材料として、パラキシリレンなどの透明膜が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特願平10−535566号公報
【特許文献2】
特開平05−196742号公報
【特許文献3】
特開2000−356679
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)の方法を用いて光電変換素子の表面に直接または保護層を介して蛍光体を溶媒塗布、真空蒸着法によって直接形成し、次に蛍光体表面に防湿保護層/光反射層を形成してなるデジタルX線撮影装置において、次のような課題が発生する。
【0007】
課題(A) CsI:Tlなどのハロゲン化アルカリに対して、ポリパラキシリレン膜では十分な水分バリヤー性を持たすことができないこと、また長期保存ではCsIの潮解が認められることである。
【0008】
この課題(A)は上記(2)の方法を用いて光電変換素子の表面に直接または保護層を介し、接着剤を用いて蛍光体パネルを貼りあわせ、次に蛍光体パネルの少なくとも蛍光体の表面にパラキシリレンからなる防湿保護層を形成してなるデジタルX線撮影装置おいても同様に発生する。
【0009】
上記課題(A)を解決するために、従来知られている防湿保護層の防湿効果を大きくするために、パラキシリレン膜の膜厚を厚くすることが考えられる。しかしながら、防湿保護層の膜厚を厚くすると比例的にX線撮影画像の解像度(CTF)が低下する課題が新たに発生した。
【0010】
課題(B) CsI:Tlなどのハロゲン化アルカリと発光付活剤からなる蛍光体表面に、防湿膜としてポリパラキシリレンの膜を熱CVD法で形成すると、ハロゲン化アルカリからなる蛍光体表面とポリパラキシリレン膜との密着が十分ではない。したがってポリパラキシリレンの防湿膜の表面にさらに防湿効果を増すために、金属薄膜からなる防湿保護層を形成すると、金属膜の応力でパラキシリレンとハロゲン化アルカリ蛍光体界面で層間剥離が生じる。密着不良部では防湿保護層働きが低下し、ハロゲン化アルカリ蛍光体の潮解が発生しやすくなる。
【0011】
本発明の目的は、ハロゲン化アルカリと発光付活剤からなる蛍光体と密着の良い防湿保護層を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線変換基板は、少なくとも、放射線透過性基板上に、放射線を光に変換する蛍光体層、および防湿保護層を積層してなる放射線変換基板において、該防湿保護層がシラン系化合物をモノマーとする第一のプラズマ重合膜と、含フッ素化合物不飽和炭化水素をモノマーとする第二のプラズマ重合膜とから形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の放射線撮影装置は、少なくとも、光電変換素子を有するセンサ基板上に、直接または保護層を介して、放射線を光に変換する蛍光体層、および防湿保護層を積層してなる放射線撮影装置において、該防湿保護層がシラン系化合物をモノマーとする第一のプラズマ重合膜と、含フッ素化合物不飽和炭化水素をモノマーとする第二のプラズマ重合膜とから形成されていることを特徴とする。
【0014】
また本発明の放射線撮影装置は、本発明の放射線変換基板と、光電変換素子を有するセンサ基板とを貼り合わせたものである。
【0015】
本発明の放射線撮影システムは、本発明の放射線撮影装置を用いたものである。なお、本明細書では、X線の他、α線、β線、γ線等の電磁波も、放射線に含まれるものとする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の第1の実施形態に係わる、蛍光体パネル(放射線変換基板)とセンサパネル(センサ基板)とを貼り合わせた放射線撮影装置の断面模式図である。X線透過性を有する基板11上にハロゲン化アルカリと発光付活剤からなる蛍光体層12が形成されている。蛍光体層12表面に、シランケイ化合物のプラズマ重合膜13、含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーからなるプラズマ重合膜14が形成されて蛍光体パネルが構成される。この蛍光体パネルを接着剤15により光電変換素子16が形成されたセンサ基板17と貼り合わせて放射線撮影装置を構成する。センサ基板(センサパネル)としては例えば特許第3066944号に開示された、ガラス等の絶縁基板上にアモルファスシリコンを用いた光電変換素子とTFTとを形成したセンサ基板を用いることができる。
【0018】
含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーのプラズマ重合膜14の水蒸気透過率は、1011(g・cm/cm・cmHg・sec)以下であることが好ましい。
【0019】
含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーとしては、CH、C、CCl、CCl、CFCFCFCF,CFCFCFCF、CFCCCF、などの化合物が使用できる。特に、CH、Cなどの水素とフッ素を有する含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーが水蒸気透過率をさらに低くできた。
【0020】
蛍光体と密着の良いプラズマ重合膜13を得るために、モノマーガスとして、テトラメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメトキシシラン、などのシラン系化合物を用いることが可能である。特にジメチルジメトキシシランが ハロゲン化アルカリからなる蛍光体と含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーからなるプラズマ重合膜の防湿膜の双方に適切な密着力を有することが判明した。ジメチルジメトキシシランの メトキシ基が 無機物質(蛍光体)と反応性があり、メチル基が有機物質(防湿保護層)との反応性に優れているためと推測している。
【0021】
成膜は、蛍光体表面にシランケイ化合物からなるモノマーを反応系内に導入してプラズマ重合を行い、厚さ100−1000オングストロームの密着補助機能を有する第一のプラズマ重合膜13を形成した、次に、含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーを反応系内の導入し第2のプラズマ重合膜14を形成し防湿保護層とした。第一のプラズマ重合膜13と第2のプラズマ重合膜14の界面は、両者の物質が混在した層となっており密着性が向上している。また、シランケイ化合物のプラズマ重合膜とハロゲン化アルカリからなる蛍光体層の密着性は、第2のプラズマ重合膜と蛍光体層との密着性よりも向上している。
【0022】
プラズマ重合膜は有機モノマーが低温プラズマ中で状態の中で、励起し、ハロゲン化アルカリ蛍光体の表面で重合し高分子化した被膜である。
【0023】
蛍光体としては、アルカリハライド:付活剤が好適に用いられ、CsI:Tlの他に、CsI:Na,NaI:Tl,LiI:Eu,KI:Tl等を用いることができる。
【0024】
図2は本発明の第2の実施形態に係わる放射線撮影装置の断面模式図である。本実施形態の放射線撮影装置は図2に示すように、光電変換素子22を配したセンサ基板(センサパネル)21の上に、蛍光体層23を形成し、さらに第1のプラズマ重合膜24、第2のプラズマ重合膜25を形成したものである。センサ基板(センサパネル)、蛍光体層、第1のプラズマ重合膜、第2のプラズマ重合膜の材料、製造方法等は第1実施形態と同様である。
【0025】
なお、センサ基板と蛍光体層との間に、光電変換撮像素子がハロゲン化アルカリからなる蛍光体層によって腐食されないように、また蛍光体層の密着不良による剥がれ等を防止するために、保護層を設けても良く、保護層としては、SiNやTiO2 、LiF、Al2 3 、MgO等の他、ポリフェニレンサルファイド樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。蛍光体形成における蒸着温度、および発光付活剤の熱拡散温度に耐える樹脂が好ましい。耐熱温度として180℃以上の熱変形温度を有することがこのましい。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0027】
(実施例1)
厚さ1mmのアモルファスカーボン基板の表面にCsI:Tlからなる ハロゲン化アルカリ蛍光体層を厚さ450μm蒸着によって形成したのち、 250℃で2時間熱処理し発光付活剤Tlを活性化した。次に、蛍光体が形成された基板を平行平板電極からなるプラズマ重合装置の一方の電極にセットし、真空状態に保った。そして、以下の条件で第一のプラズマ重合膜、第2のプラズマ重合膜を形成した。
【0028】
(第一のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 80パスカル(0.6torr)
モノマーガス;ジメチルジメトキシシラン
モノマーガス 流量         20  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 5分
(第2のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 13.3パスカル(0.1 torr)
モノマーガス;C
モノマーガス 流量         50  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 20分
このように、第一のプラズマ重合膜と第2のプラズマ重合膜を形成することによって、水分透過率  1.9×10―12(g・cm/cm・cmHg・sec)の防湿膜を積層し蛍光体パネルが完成した。防湿保護層の厚さは5000オングストローム(0.5μm)であった。
【0029】
この蛍光体パネルを温度40℃、湿度90%の雰囲気に100時間放置しても、CsI:Tlの潮解は認められなかった。また、防湿保護層の厚さが0.5μmと薄くできるために、防湿保護層が原因となるCTFの劣化は観察されなかった。従来のパラキシリレンの防湿保護膜は本実施例の保護膜と同レベルの防湿機能を有するには膜厚が2−4μm必要であり、CTFの劣化がみとめられた。
【0030】
従来例では、防湿保護層の厚さが 2―4μmでは、初期にCTF(画像の解像度)の劣化がみとめられた。
【0031】
パラキシリレンの防湿保護膜の膜厚が0.5μmとして温度40℃、湿度90%の雰囲気に100時間放置の条件下ではCTFの劣化がみとめられた。
【0032】
(実施例2)
ガラス基板に光電変換素子を形成したセンサパネルの光電変換素子の表面にポリイミド保護層(厚さ5μm)を介して、CsI:Tlからなる柱状蛍光体(柱状直径 6−10μm)を厚さ500μm蒸着し、次に、実施例1の第一及び第二のプラズマ重合膜を厚さ5000オングストローム形成した。つぎにアルミからなる反射層を形成しX線撮影装置を作成した。このX線撮影装置を実施例1と同様に温度40℃、湿度90%の雰囲気に100時間放置しても、CsI:Tlの潮解は認められなかった。
【0033】
(実施例3)
実施例1の第2のプラズマ重合膜のモノマーガスを、CFCFCFCFに変更しても同様の効果を有する防湿保護層を得ることができた。以下の条件で第一のプラズマ重合膜、第2のプラズマ重合膜を形成した。
(第一のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 80パスカル(0.6torr)
モノマーガス;ジメチルジメトキシシラン
モノマーガス 流量         20  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 5分
(第2のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 13.3パスカル(0.1 torr)
モノマーガス;C
モノマーガス 流量         50  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 10分
第二のプラズマ重合膜の厚さは、8000オングストロームであった。
【0034】
(実施例4)
以下の条件で第一のプラズマ重合膜、第2のプラズマ重合膜を形成した。
(第一のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 80パスカル(0.6torr)
モノマーガス;テトラメトキシシラン
モノマーガス 流量         20  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 5分
(第2のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 13.3パスカル(0.1 torr)
モノマーガス;C
モノマーガス 流量         50  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 20分
本実施例においても、実施例1と同様の効果を有する防湿保護層を得ることができた。
【0035】
(実施例5)
以下の条件で第一のプラズマ重合膜、第2のプラズマ重合膜を形成した。
(第一のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 80パスカル(0.6torr)
モノマーガス;ジメチルジメトキシシラン
モノマーガス 流量         20  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 5分
(第2のプラズマ重合膜)
重合装置内の系内圧力 : 13.3パスカル(0.1 torr)
モノマーガス;CFCCCF
モノマーガス 流量         50  SCCM
高周波電源パワー         50W
放電時間                 8分
第二のプラズマ重合膜の厚さは 約8000オングストロームであった。
【0036】
本実施例においても、実施例1と同様の効果を有する防湿保護層を得ることができた。
【0037】
以下、上記実施例の放射線(X線)撮影装置の応用例について説明する。
【0038】
図3は本発明による放射線撮影装置のX線診断システムへの応用例を示したものである。
【0039】
X線チューブ6050で発生したX線6060は患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、図1又は2に示したような放射線撮像装置(イメージセンサ)6040に入射する。この入射したX線には患者6061の体内部の情報が含まれている。X線の入射に対応してシンチレーター(蛍光体層)は発光し、これをセンサーパネルの光電変換素子が光電変換して、電気的情報を得る。この情報はディジタルに変換され信号処理手段となるイメージプロセッサ6070により画像処理され制御室の表示手段となるディスプレイ6080で観察できる。
【0040】
また、この情報は電話回線6090等の伝送処理手段により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタールームなどの表示手段となるディスプレイ6081に表示もしくは光ディスク等の記録手段に保存することができ、遠隔地の医師が診断することも可能である。また記録手段となるフィルムプロセッサ6100によりフィルム6110に記録することもできる。
【0041】
以上説明したように、本発明は医療用のX線センサに応用することが可能であるが、無破壊検査等のそれ以外の用途に応用した場合にも有効である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラズマ重合膜からなる防湿保護層は、従来知られている、パラキシリレンの防湿保護層よりもハロゲン化アルカリからなる蛍光体等の蛍光体と密着が優れている。
【0043】
また本発明による蛍光体層を、光電変換素子が形成されたセンサ基板に形成してなる放射線撮影装置において、保存環境でのセンサ基板、蛍光体層の熱膨張差による蛍光体層と防湿保護層との層間剥離を防止できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる、蛍光体パネル(放射線変換基板)とセンサパネル(センサ基板)とを貼り合わせた放射線撮影装置の断面模式図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる放射線撮影装置の断面模式図である。
【図3】本発明による放射線撮影システムの構成を示す概念図である。
【符号の説明】
11 X線透過性蛍光体基板
12,23 蛍光体層(ハロゲン化アルカリと発光付活剤)
13,24 第一のプラズマ重合膜
14,25 第二のプラズマ重合膜
15 接着剤
16,22 光電変換素子
17,21 センサ基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、放射線透過性基板上に、放射線を光に変換する蛍光体層、および防湿保護層を積層してなる放射線変換基板において、該防湿保護層がシラン系化合物をモノマーとする第一のプラズマ重合膜と、含フッ素化合物不飽和炭化水素をモノマーとする第二のプラズマ重合膜とから形成されていることを特徴とする放射線変換基板。
【請求項2】
前記含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーの炭素数が 2−5である請求項1に記載の放射線変換基板。
【請求項3】
前記蛍光体層がハロゲン化アルカリと発光付活剤からなる請求項1に記載の放射線変換基板。
【請求項4】
少なくとも、光電変換素子を有するセンサ基板上に、直接または保護層を介して、放射線を光に変換する蛍光体層、および防湿保護層を積層してなる放射線撮影装置において、該防湿保護層がシラン系化合物をモノマーとする第一のプラズマ重合膜と、含フッ素化合物不飽和炭化水素をモノマーとする第二のプラズマ重合膜とから形成されていることを特徴とする放射線撮影装置。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の放射線変換基板と、光電変換素子を有するセンサ基板とを貼り合わせた放射線撮影装置。
【請求項6】
前記含フッ素化合物不飽和炭化水素モノマーの炭素数が2−5である請求項4に記載の放射線撮影装置。
【請求項7】
前記蛍光体層がハロゲン化アルカリと発光付活剤からなる請求項4に記載の放射線撮影装置。
【請求項8】
請求項4から7のいずれか1項に記載の放射線撮影装置と、
前記放射線撮影装置からの信号を処理する信号処理手段と、
前記信号処理手段からの信号を記録するための記録手段と、
前記信号処理手段からの信号を表示するための表示手段と、
前記信号処理手段からの信号を伝送するための伝送処理手段と、
前記放射線を発生させるための放射線源と、
を具備することを特徴とする放射線撮影システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2004−103934(P2004−103934A)
【公開日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−265572(P2002−265572)
【出願日】平成14年9月11日(2002.9.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】