説明

放射能分析装置

【課題】
存置管を有する液体クロマトグラフ連動型のラジオ液体クロマトグラフにおいて、存置管における検液中成分濃度の乱れ、成分の拡散による濃度の平準化を防止した、分析精度の高い放射能分析装置を提供する。
【解決手段】
存置管を有するラジオ液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフのカラムからの流出液を存置管に一時的に滞留させ、該滞留した液体を区画したことを特徴とする放射能分析装置である。液体の区画は気体で行うことができる。そして、区画化のための気体は、存置管の手前に設けた気体注入器から注入することができる。存置管内の液体及び気体を検出するセンサーを放射能測定装置の手前に設けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射能の作用で発するシンチレーション(蛍光)を利用する、ラジオ液体クロマトグラフタイプの放射能分析装置に関する。更に詳しくは、液体クロマトグラフ、存置管及び放射能測定装置とからなるラジオ液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフのカラムからの流出液を区画し、存置管に一時的に滞留させ、該滞留した各検体液(区画した流出液を検体液と称する)を必要な時間をかけて測定することにより、精度高く微量物質を分析する放射能分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放射性同位元素は、トレーサとして利用することにより微量の物質を高感度に定量測定することができることから、医学、薬学、農学、生物学、理工学の分野において広範囲に利用されている。
【0003】
放射性同位元素を利用した定量分析技術は、放射能の検知がその基礎となる。放射能の検知の一つとして、シンチレーションを利用する方法がある。これは、放射能の作用でシンチレーションを発する現象を利用するものである。放射性同位元素を利用した定量分析技術として、液体シンチレータを使用する高速液体クロマトグラフ連動型のラジオ液体クロマトグラフの放射能分析装置が知られている。この放射能分析装置は、一般的には、図1に示したように、液体クロマトグラフのカラム32からの流出液は、紫外線吸収検出器等の検出器33を経て、混合弁34でシンチレータと混合され、放射能測定器35で放射能が測定される。このラジオ液体クロマトグラフにおいては、成分の検出と放射能の測定が直列的に行われるために、測定精度が悪く、多量の液体とシンチレータが必要になるという問題がある。これに対して、本出願人は、特開2004−294366号(特願2003−89859号)にて、改良型のラジオ液体クロマトグラフを発明し、出願した。
【0004】
この改良型のラジオ液体クロマトグラフの構成を図2に示した。液体クロマトグラフのカラム12から流出してきた流出液は、その流出液中に含まれる物質を検出する検出器13を通過する。検出器13は、検体中の成分がカラムで分離され、その分離された成分を検出するものである。カラム12からの流出液は、放射能検知部14にそのままの流速で流入する。放射能検知部14で放射能が検知されると、液体クロマトグラフのカラム12から流出してきた流出液は、三方弁15でその流路が変更され、存置部19の方向へと向けられる。そして、放射能の検知がされなくなると、再び流出液の流路が元に戻される。存置部19は、放射性化合物を含む流出液を、そのクロマトグラフ情報を保持して貯留し、必要な時に必要とする流速で放射能測定器に送り出す作用をなす。これにより、測定精度が向上し、使用する液体シンチレータの量が大幅に減少するというメリットがある。
【0005】
また、特開平6−230000号公報には、巻回テープの上面側から液体シンチレータを流下させる送給装置と、クロマトグラフから送られてくる測定試料を巻回テープ上面に流下させる試料送給装置とからなる放射性物質の測定装置が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開平6−230000号公報
【特許文献2】特開2004−294366号公報
【0007】
特許文献1(特開平6−230000号公報)記載の放射性物質の測定装置は、ピーク分解能が良くない、揮発性の試料は適用できない、液体シンチレータの消費量が多いといった問題がある。また、本出願人が出願した改良分析装置に関する特許文献2(特開平6−230000号公報)記載の分析装置は、検液が細い管である存置管内を移動している間に、細管の壁で生じる流路抵抗のためテーリングが起こり、存置管内の成分の濃度を乱すという問題及び検液が存置管に滞留している間に成分濃度の平準化が起こるという問題がある。テーリングによる存置管内の成分の濃度の乱れ、滞留時における存置管内の成分濃度の平準化は、いずれも分析精度に影響を及ぼし好ましくない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記の問題を解消した存置管を有する液体クロマトグラフ連動型のラジオ液体クロマトグラフ用の放射能分析装置において、存置管における検液中成分濃度の乱れ、成分の拡散による濃度の平準化を防止した放射能分析装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の要旨は、液体クロマトグラフ、存置管及び放射能測定装置とからなるラジオ液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフのカラムからの流出液を区画し存置管に滞留させることを特徴とする放射能分析装置である。
【0010】
存置管に滞留する液体クロマトグラフのカラムからの流出液は、気体で区画することができる。実際には、存置管内に流入する液体クロマトグラフのカラムからの流出液に、気体を注入して流出液を区画することができる。気体を注入するための、気体注入器を存置管の手前に設けることができる。そして、注入する気体としては、空気でもよいが、窒素及びアルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン、ラドン等の希ガスから選択される少なくとも一種を使用することができる。
【0011】
存置管は、内径が0.3〜3mmφのフッ素樹脂製の細管を使用することができる。また、存置管内の液体及び気体を検出するセンサーを放射能測定装置の手前に設けることができ、センサーとして光透過センサーを使用することができる。そして、センサーは、存置管内の気体及び検体液がセンサーを通過する順番と経過に要した時間とを計測する機能を備えることができる。
【0012】
存置管に区画存置された検体液は、センサーと同期しながら気体注入器から気体を注入して存置管内の気体とともに移送することができる。そして、気体注入器における気体注入と放射能測定装置における放射能測定とを同期しながら存置管に区画存置された検体液中に存在する微量物質を分析することができる。
【0013】
微量物質の標識には、炭素14のような弱エネルギーβ線を放射する放射性同位元素を使用することができる。また、放射能測定装置で測定した検体液中の微量物質分析データをセンサーで計測した検体液の通過順番と通過時間に従って液体クロマトグラフのカラムからの流出液中の微量物質情報に復元することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、存置管を有する液体クロマトグラフ連動型のラジオ液体クロマトグラフ用の放射能分析装置において、液体クロマトグラフのカラムからの流出液を区画することにより、存置管における検液中成分濃度の乱れ、成分の拡散による濃度の平準化を防止することができ、精度の高い微量成分の分析を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。以下の説明は、主として高速液体クロマトグラフ連動型のラジオ液体クロマトグラフに係わる実施形態である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
存置管を有するラジオ液体クロマトグラフの構成は、先に述べたように、図2に示した通りである。液体クロマトグラフのカラム12から流出してきた流出液は、その流出液中に含まれる物質を検出する検出器13を通過する。この検出器13は、検体中の成分がカラムで分離され、その分離された成分を検出するものである。カラム12からの流出液は、放射能検知部14にそのままの流速で流入する。この放射能検知部14の目的は、カラム12から溶離されてくる分画中の放射性成分を含む流出液部分を検知するものである。放射能検知部14で放射能が検知されると、液体クロマトグラフのカラム12から流出してきた流出液は、三方弁15でその流路が変更され、存置部19の方向へと向けられる。そして、放射能の検知がされなくなると、再び流出液の流路が元に戻される。即ち、液体クロマトグラフのカラム12からの流出液の放射能を放射能検知部14で常時監視し、放射能を検知した時は、カラム12からの流出液を存置部19側に切り替え、流出液から放射能が検知されなくなると、流出液の流路をもとの流路に戻す。即ち、流出液の放射能を放射能検知部14で検出すると、三方弁15で流路が変更されて、放射能を含む流出液は存置部19に導入される。存置部19は、放射性化合物を含む流出液を、そのクロマトグラフ情報を保持して貯留し、必要な時に必要とする流速で放射能測定器に送り出すものである。存置部19は、放射性化合物を含む液体クロマトグラフからの流出液を溜めおく存置管24と必要時に存置管内液を放射能測定器21に送り出すピストンポンプ17及び合流弁18から構成される。このシステムでは、計数精度の向上と液体シンチレータの消費量を少なくするにはとができるが、検液が存置管内を移動している間に、細管の壁で生じる流路抵抗のためテーリングを起こし、存置管内の成分の濃度を乱すという問題及び検液が存置管に滞留している間に成分濃度の平準化を起こすという問題があり、分析精度上好ましくない。
【0017】
本発明のポイントは、この改良型のラジオ液体クロマトグラフにおける存置部19において、存置液を区画する点にある。本発明の存置部49を含むラジオ液体クロマトグラフの構成を図3に示した。基本的な構成は図2と同様であるが、図2の構成に気体注入器53、センサー52を設けた点、流出液を移動させるための液体タンク、ポンプ等を削除した点が大きく異なる。液体クロマトグラフのカラム42から流出してきた流出液は、その流出液中に含まれる微量物質を検出する検出器43を経て、放射能検知部44に至る。この放射能検知部44で放射能を検知すると、液体クロマトグラフのカラム42から流出してきた流出液は、三方弁45でその流路が変更され、存置部49の方向へと向けられる。そして、放射能の検知がされなくなると、再び流出液の流路が元に戻される。放射能検知部44で放射能が検知され存置部49へと向けられた流出液に、気体注入器53から一定時間毎に一定量の気体が注入される。存置管54の中で、放射能の検知された液体が、気体に挟まれ区画化された状態で貯留される。存置管54に貯留された検体液は、気体注入器53から気体で押し出すことにより、放射能測定器51に送られる。放射能測定器51の前には光透過センサー52が設けられる。この光透過センサーで、存置管54から送り出されてくる検体液の部分と気体の部分と感知し識別する役目を担う。放射能測定器51は、一対の電子倍増管を使用し、微弱なシンチレーション信号から正確に放射能が計測できるものである。即ち、放射能測定器51は、検出セルと前記検出セルの対向面に密着している一対の光電子増倍管を備え、その検出セルにおいて、検体液と液体シンチレータとを混合し、シンチレーションを発光させ、その発光した光を計測することにより、放射能を測定する。
【0018】
放射能測定器51は、例えば、図7に示した構成のものを好適に使用することができる。しかし、これに限られるものではない。存置管54から送り出されてきた検体液と気体を含む検液は検体供給管64から検知セル67に供給される。検体液が送り込まれることを放射能測定器61の前に設けられている光透過センサーにより検出して、同時に、液体シンチレータ供給管63から液体シンチレータが供給される。検体液と液体シンチレータは混合されて、光電子倍増管65、66によりシンチレーションが測定される。放射能測定後は、検液は測定液排出管69を経由して液溜め68に導かれる。液溜め68には必要に応じて減圧にするための真空ポンプへ吸気孔70を経て接続することができる。本発明の存置管54には、液体と気体とが交互に存在するので、検体液が検知セルに供給されたときに、液体シンチレータを供給するというシステムをとるのが好ましい。無駄なシンチレータを使用しないためである。検知セル67に検体液を供給する検体供給管64の取り付け位置は、液体シンチレータ供給管63の取り付け位置よりも、下にするのが好ましい。これは、液体シンチレータ供給管63を検体液で汚染されるのを避けるためである。また、検知セル67の容量は、高速液体クロマトグラフの処理能力に依存するが、500μL程度で、適宜各種容量のものを備えるのが好ましい。
【0019】
気体注入器53において、存置部49に流入してくる放射性化合物を含む液体クロマトグラフのカラム42からの流出液に、一定時間毎に一定量の気体を注入する。その結果、放射性化合物を含む液体クロマトグラフのカラム42からの流出液は、液体の部分と液体の部分とが気体により区画化され、液体と気体とが交互に繰り返す流体となる。存置管54内における液体(検体液)と気体の存在状態を、図4に模型的に示した。図中の記号は、「Tsn」は存置管54の先端側に存在するものから順番に番号を付けて、n番目の液体(検体液)であることを示す。また、「Tgn」は存置管54の先端側に存在するものから順番に番号を付けて、n番目の気体であることを示す。流出液の最先端の区画成分の番号が1であり、順次2・・・・・nと付けられている。
【0020】
放射性化合物を含む液体クロマトグラフのカラム42からの流出液は、クロマトグラム情報を持って存置管54に流入してくる。存置管54は、フッ素系樹脂からなる内径0.3〜3mmφの細管である。この液体クロマトグラフのカラム42からの流出液に注入した気体は、流出液の液体と液体との間に挟まれて、気体の前の液体(検体液)と気体の後の液体(検体液)とを区分している。クロマトグラム分析情報を持った流出液は、カラムを流出した時点では、例えば、図5(a)に示したようなクロマトグラム分析情報を持つ。即ち、区画1では濃度ゼロのものが区画2、3では濃度が上昇し、区画4、5、6で最大となり、区画7、8で減少し、区画9では再び濃度はゼロとなっている。このクロマトグラム分析情報を持った流出液は存置管の中では、気体により検体液が区画化されて、図5(b)のようになっている。図5(b)において、「気体」と記載した部分は気体の部分であり、1・・・・9という番号が付けられた部分は液体(検体液)であり、横線ないし斜線はクロマトグラム分析情報である。即ち、図5(a)のクロマトグラム分析情報は、検体液の中にそのまま維持された状態となっている。
【0021】
存置管内に滞留する液は、特にその滞留時間が長くなると、濃度の平準化が起こり、カラムを流出した時点のクロマトグラム分析情報を維持できなくなる。また、存置管を液が流れていく過程でテーリングが起こり、クロマトグラム分析情報が乱れるという問題が生じる。これに対して、液体クロマトグラフのカラムからの流出液に気体を注入し、区画化することにより、液の中で濃度の平準化が起こったとしても、気体に挟まれた区画化された液の中で起こるので、流出液全体に亘って濃度が平準化されることはない。図6(a)において、気体を注入し区画化された検体液のクロマトグラム分析情報が平準化した場合を模型的に示している。これら平準化されたクロマトグラム分析情報から、クロマトグラム分析情報を復元したのものが図6(b)に示されている。このクロマトグラム分析情報から、カラム流出時点における図5(a)に示したクロマトグラム分析情報を容易に再現することができる。
【0022】
気体の注入間隔や注入量は、放射能分析装置の構成により異なるので、実際の条件に合わせて適宜決めるのが好ましい。例えば、高速液体クロマトグラフのカラム42からの流速が1mL/分の場合、6秒間隔で100μLを1〜2秒間に注入するのがよい。また、高速液体クロマトグラフのカラム42からの流速が1mL/分の場合、存置管54は、内径が2mmφで40m程度の長さとなる。存置管の内径は0.3〜3φのものが一般的に使用される。内径が小さいと、必然的に存置管の長さが長くなり、また、内径が大きいと存置管内の気体による、液体の分画維持が困難になる。また、気体の注入速度が大きすぎると、存置管内の液体が管壁に若干残留し、液体の気体による区画化の効果を半減する傾向があるので、気体の注入速度には注意を払う必要がある。気体は、空気でもよいが、存置管内の液体検体の変化を起こすことのない不活性気体、窒素やアルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン、ラドン等の希ガスが好適に使用できる。
【0023】
気体によって区画化された検体液の放射能を測定して、目的とする微量物質の分析を行う。区画化された検体液の放射能は、先に説明した図7のような測定器で測定することができる。この放射能の測定は、当然のことながら、間欠的に行われる。気体が流出するときには、放射能は測定する必要がないからである。区画化された検体液の放射能測定は、図7の測定器以外に、適当に行うことができる。例えば、区画化された液体検体を測定ビン等に採取し、液体シンチレーションカウンターで測定してもよいし、96穴マイクロプレートに区画化された液体検体を分取し、マイクロプレート液体シンチレーションカウンターで測定することもできる。
【0024】
放射能測定器51の手前に光透過センサー52を設けている。この光透過センサー52は、液体と気体の区分を検知するとともに、区画化された検体液が光透過センサー52を通過する順番と通過に要する時間を計測する機能を同時に有している。
【0025】
存置管に検体液が存置された後、存置管内の検体液の放射能を測定する際には、存置管から検体液を排出する必要がある。存置管内の検体液を放射能測定器の方向に向かって排出するには、存置管に気体注入器から気体を注入する。この操作は、光透過センサーと連動させて行い、存置管内の気体と検体液の通過順番と通過時間(これは実質的には液体の量を測定することである)の計測と連動させる。この際使用する気体は、空気でもよいが、存置管内の液体検体の変化を起こすことのない不活性気体、窒素やアルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン、ラドン等の希ガスが好適に使用できる。
【0026】
光透過センサーにおいて計測した区画化された検体液の順番と通過時間の情報は、光透過センサーと同期して作動する放射能測定器の放射能測定値の情報と統合され、区画化された検体液の順番と放射能測定値とが結合される。この結果、区画化された検体液のクロマトグラム分析情報は、放射能測定値と結合されて、クロマトグラム分析情報が復元される。
【0027】
放射能測定に使用される放射能線源としては、炭素14や弱β線エネルギーを放出する放射性同位元素で標識されているものである。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、シンチレーションを利用する存置管使用のラジオ液体クロマトグラフ放射能分析装置である。即ち、本発明は、存置管に流入する放射性物質を微量含有する高速液体クロマトグラフカラムからの流出液に、一定時間毎に、一定量の気体を注入して、存置管滞留中における含有成分の乱れや平準化を防止した、精度の高い微量分析装置であり、医学、薬学、医療分野、理工学、工業分野、農学、農業分野等に利用され、産業の発展を促すものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】一般のラジオ液体クロマトグラフの構成を示す図である
【図2】改良ラジオ液体クロマトグラフの構成を示す図である
【図3】本発明のラジオ液体クロマトグラフの構成を示す図である
【図4】存置管における液体及び気体の存在状態を示す図である
【図5】クロマトグラフ情報の保存を示す図である
【図6】クロマトグラフ情報の復元を示す図である
【図7】放射能測定器の例を示す図である
【符号の説明】
【0030】
11 ラジオ液体クロマトグラフ
12 液体クロマトグラフのカラム
13 検出器
14 放射能検知器
15 三方弁
16 液体タンク
17 ポンプ
18 合流弁
19 存置部
20 混合弁
21 放射能測定器
22 ポンプ
23 液体シンチレータタンク
24 存置管
25 液体シンチレータ
31 ラジオ液体クロマトグラフ
32 液体クロマトグラフのカラム
33 検出器
34 混合弁
35 放射能測定器
36 ポンプ
37 シンチレータタンク
38 液体シンチレータ
41 ラジオ液体クロマトグラフ
42 液体クロマトグラフのカラム
43 検出器
44 放射能検知器
45 三方弁
49 存置部
50 混合弁
51、61 放射能測定器
52 光透過センサー
53 気体注入器
54 存置管
62 吸排気孔
63 液体シンチレータ供給管
64 検体供給管
65、66 光電子倍増管
67 検知セル
68 液溜め
69 測定液排出管
70 吸気孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体クロマトグラフ、存置管及び放射能測定装置とからなるラジオ液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフのカラムからの流出液を区画し(以下、区画した流出液を検体液と称する)、存置管に滞留させることを特徴とする放射能分析装置。
【請求項2】
前記存置管に滞留する液体クロマトグラフのカラムからの流出液を気体で区画したことを特徴とする請求項1に記載の放射能分析装置。
【請求項3】
前記存置管内に流入する液体クロマトグラフのカラムからの流出液に気体を注入して、該流出液を区画することを特徴とする請求項2に記載の放射能分析装置。
【請求項4】
前記存置管の手前に、液体クロマトグラフのカラムからの流出液に気体を注入するための、気体注入器を設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の放射能分析装置。
【請求項5】
前記気体が窒素及びアルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン、ラドン等の希ガスから選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の放射能分析装置。
【請求項6】
前記存置管の内径が0.3〜3mmφのフッ素樹脂製の細管であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載した放射能分析装置。
【請求項7】
前記存置管内の液体及び気体を検出するセンサーを放射能測定装置の手前に設けたことを特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載した放射能分析装置。
【請求項8】
前記センサーが光透過センサーであることを特徴とする請求項7に記載した放射能分析装置。
【請求項9】
前記センサーが、存置管内気体及び検体液がセンサーを通過する順番と経過に要した時間とを計測する機能を備えたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載した放射能分析装置。
【請求項10】
前記存置管に区画存置された検体液を前記センサーと同期しながら気体注入器から気体を注入して移送することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載した放射能分析装置。
【請求項11】
前記気体注入器における気体注入とと前記放射能測定装置における放射能測定とを同期しながら存置管に区画存置された検体液中に存在する微量物質を分析することを特徴とする請求項4から請求項8のいずれかに記載した放射能分析装置。
【請求項12】
前記微量物質が炭素14のような弱エネルギーβ線を放射する放射性同位元素で標識されていることを特徴とする請求項11に記載した放射能分析装置。
【請求項13】
前記放射能測定装置で測定した検体液中の微量物質分析データを前記センサーで計測した検体液の通過順番と通過時間に従って液体クロマトグラフのカラムからの流出液中の微量物質情報に復元することを特徴とする請求項11又は請求項12のいずれかに記載した放射能分析装置。









【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−194729(P2006−194729A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−6261(P2005−6261)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(390000675)株式会社生体科学研究所 (4)
【Fターム(参考)】