説明

放熱構造体及びこれに含む電子機器

【課題】ヒートシンクが熱接続される素子以外の電磁界発生源にて生じる電磁波に起因して、ヒートシンクから不要な電磁波が放射されてしまうことを抑制すること。
【解決手段】放熱構造体150は、ヒートシンク30と磁性シート40とを具備する。ヒートシンク30は、LSI51に対して熱接続されると共に、複数の柱状部32を有する。磁性シート40は、樹脂層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、複数の柱状部32に対して固定されている。磁性シート40を設けることによって、周囲の電磁界発生源にて生じる電磁界には損失が生じ、これにより、ヒートシンク30の柱状部32から不要な電磁波が放射されることを効果的に抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱構造体及びこれに含む電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
LSI(Large Scale Integration)に例示される回路素子は、動作時に発熱するため、その回路素子に対してヒートシンクを熱接続させるといった排熱対策が為される場合がある。ヒートシンクは、一般的に、マトリクス状に柱状部が配置された構造を有し、これにより、空気との接触面積を増加させ、その排熱効率を高めている。なお、回路素子とヒートシンク間の熱接続は、例えば、シリコングリース等の潤滑材を介して好適に確保される。
【0003】
ヒートシンクは、通常、熱伝導性が良好な金属(例えば、胴(Cu)、アルミニウム(Al)等)から成る。従って、ヒートシンク直下に存在する回路素子から電磁界が漏洩すると、ヒートシンクと回路素子とが電磁的に結合してしまうおそれがある。回路素子からヒートシンクへの電磁結合が生じると、ヒートシンクの柱状部がアンテナとして機能し、不要な電磁波が放射されてしまうおそれがある。このような不要な電磁波の放出は、EMI(Electro Magnetic Interference)を招来してしまう。
【0004】
特許文献1には、電子部品とヒートシンクとの間に電磁ノイズ吸収シートを配置している。電磁ノイズ吸収シートに開口を設け、この開口に高熱伝導率の高い材料を充填することで、熱接続の劣化を抑制することが開示されている。
【0005】
特許文献2には、冷却ユニットを遮蔽体により覆うことが開示され、また、遮蔽体に対して多数の孔を設けることが開示されている。なお、同文献の段落0029に開示されているように、遮蔽体は、透磁率の良好な鋼板、例えば、軟磁性鋼板、より好ましくは高透磁性のパーマロイ等から成ることが開示されている。また、Niメッキが施されることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−22738号公報
【特許文献2】特開平8−125363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通常、LSI等の回路素子は、マザーボードといったボード類に対して実装される。マザーボード等には、多数の回路素子が実装されることが一般的であり、また、マザーボード等には配線が高密度に敷設されていることが多い。従って、マザーボードに実装されたLSIに対してヒートシンクを実装すると、ヒートシンクの周囲には複数の電磁界発生源が存在することになる。この場合、ヒートシンクが熱接続された回路素子に起因してヒートシンクから不要な電磁波が放射されるおそれがあることに加えて、ヒートシンクの周囲に存在する電磁界発生源に起因してヒートシンクから不要な電磁波の放射が生じてしまうおそれがある。
【0008】
上述の説明から明らかなように、本発明者らは、ヒートシンクが熱接続される素子以外の電磁界発生源に起因して、ヒートシンクから不要な電磁波が放射されてしまうことを抑制するという新規な課題を見出した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る放熱構造体は、排熱対象物に対して熱接続されると共に、複数の柱状部が設けられ放熱体と、ベース層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、少なくとも複数の前記柱状部に対して固定されたシート状部材と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ヒートシンクが熱接続される素子以外の電磁界発生源に起因して、ヒートシンクから不要な電磁波が放射されてしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1にかかるコンピュータ及びこれに内蔵されるマザーボードの概略的な構成を示す模式図である。
【図2】実施の形態1にかかる放熱構造体の概略的な斜視図である。
【図3】実施の形態1にかかる放熱構造体の概略的な斜視図である。
【図4】実施の形態1にかかる磁性シートの構成を示す模式図である。
【図5】実施の形態2にかかる磁性シートの構成を示す模式図である。
【図6】実施の形態2にかかる放熱構造体の概略的な斜視図である。
【図7】実施の形態2にかかる放熱構造体の概略的な斜視図である。
【図8】実施の形態2にかかる放熱構造体の概略的な斜視図である。
【図9】実施の形態2にかかる放熱構造体の概略的な斜視図である。
【図10】実施の形態2にかかる放熱構造体の概略的な斜視図である。
【図11】磁性シートの構成のバリエーションを示す模式図である。
【図12】試験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に説明する各実施形態は、個々に独立したものではなく、互いに組み合わせ可能であり、その組み合わせに基づく相乗効果も主張可能なものとする。原則として、各実施形態間の重複記載は排除されている。各実施形態の同一要素には同一の符号を付し冗長説明は省略されている。なお、図面は、発明の説明を目的として作成されたものであり、この開示に基づいて本願発明の技術的範囲を限定解釈することは許されない。
【0013】
実施の形態1
図1乃至図4を参照して本発明の実施の形態について説明する。後述の説明から明らかなように、本実施形態に係る放熱構造体150は、ヒートシンク30と磁性シート40とを具備する(図2及び図3参照)。ヒートシンク30は、LSI(排熱対象物)51に対して熱接続される(図1参照)。磁性シート40は、樹脂層(ベース層)41に対して磁性体42が散在されて構成される(図4参照)。磁性シート40は、ヒートシンク30の複数の柱状部32に対して固定される(図2及び図3参照)。磁性シート40を設けることによって、周囲の電磁界発生源にて生じる電磁界には磁性損失が生じる。つまり、磁性シート40により電磁界が吸収される。これにより、ヒートシンク30の柱状部32から不要な電磁波が放射されることを効果的に抑制することができる。このようにして、EMI(Electro Magnetic Interference)の発生を効果的に抑制することができる。
【0014】
図1は、コンピュータ及びこれに内蔵されるマザーボードの概略的な構成を示す模式図である。図2及び図3は、放熱構造体150の概略的な斜視図である。図4は、磁性シートの構成を示す模式図である。
【0015】
図1に示すように、コンピュータ100は、筐体10と筐体10に設けられたコネクタに接続されたディスプレイ装置20とを具備する一般的な計算機である。筐体10内には、マザーボード50が格納されている。マザーボード50上には、LSI51が実装されている。LSI51上には、ヒートシンク30がシリコングリース等の潤滑材を介して実装されている。ヒートシンク30に対して磁性シート40が貼設されている。なお、特許文献1に開示された電磁ノイズ吸収シートを介して、LSI51上にヒートシンク30を実装しても良い。
【0016】
磁性シート40は、例えば、図2又は図3に示すようにヒートシンク30に対して貼設される。上述したように、磁性シート40は、周辺の電磁界発生源にて生じる電磁界に対して磁性損失を付与する性質を有し、その電磁界は、磁性シート40により吸収される。これにより、LSI51以外の周囲に存在する電磁界発生源に起因して、ヒートシンク30から不要な電磁波が放射されることを効果的に抑制することができる。
【0017】
本実施形態に係る磁性シート40は、半導体プロセス又はこれに類似するプロセスを経て形成される。個々の磁性シート40は、そのプロセスを経て製造されたマザーシートを切断機により無数の個片に分割することで製造される。磁性損失を生じさせる手段としてシート状部材を採用することで、図2及び図3に例示されるように、磁性シート40を任意の態様にてヒートシンク30に対して貼設することが可能となる。これにより、周囲の電磁界発生源の存在状態等を勘案して、磁性シート40の位置を臨機応変に簡易に調整することができる。換言すれば、ヒートシンク30に対して磁性シート40を貼設するだけで放熱構造体150は簡易に製造される。
【0018】
図2及び図3から明らかなように、ヒートシンク30は、平板部31と複数の柱状部32とから構成される。ヒートシンク30は、胴(Cu)、アルミニウム(Al)等の金属から成り導電性を有する。ヒートシンク30は、金属材料からなるため、高い熱伝導性を具備する。複数の柱状部32は、平板部31の上面においてマトリクス状に配置されている。なお、柱状部32の配置状態、本数等は、適宜、変更することができる。
【0019】
図2に示す場合、磁性シート40は、最も外側に配置された柱状部32の外側面に対して載置されている。ここでは、2枚の磁性シート40が用意されており、これらは、互いに対向するように配置されている。なお、ヒートシンク30に対して磁性シート40を固定する方法は任意である。例えば、接着剤等を介して、ヒートシンク30に対して磁性シート40を接着固定しても良い。ヒートシンク30に対して磁性シート40を受け入れ保持する構造を設けても良い。
【0020】
図2に示すように、2枚の磁性シート40を対向配置させることによって、図2の矢印に模式的に示すような気体(例えば、空気)の流動路を確保することができる。これによって、磁性シート40をヒートシンク30に対して固定することによって、ヒートシンク30の放熱性が低下してしまうことを抑制することができる。
【0021】
図3に示す場合、磁性シート40は、柱状部群上に載置されている。換言すると、磁性シート40は、柱状部群を構成する個々の柱状部32の頂面に対して面接触している。この場合であっても、図2の場合と同様に、十分な気体の流動路を確保することができる。つまり、この場合も、磁性シート40をヒートシンク30に対して固定することによって、ヒートシンク30のそもそもの放熱性が低下してしまうことを抑制することができる。
【0022】
図4に磁性シート40の断面模式図を示す。図4に示すように、磁性シート40は、例えば、樹脂層41に対して磁性体42が散在されて構成される。樹脂層41中に散在される磁性体の種類は、例えば、フェライト、ニッケル鉄合金、磁性金属等である。樹脂層41の構成材料は、例えば、高分子系樹脂、エポキシ系樹脂等である。樹脂層41に対する磁性体42の体積含有率は、好適には、20〜80%であるが、この値は、現場検証等を通じて調整されるべきものである。磁性シート40の厚みは、1mm程度であり、十分な可撓性を有する。磁性シート40に可撓性を具備させることにより、その扱いやすさが向上する。磁性シート40の厚みは、適宜調整可能であり、例えば、0.5mm程度としても良い。樹脂層41内に散在される磁性体42は、例えば、平均粒子径50μm程度である。樹脂層41に対する磁性体42の体積含有率は、例えば、50%である。
【0023】
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、電磁界に対して磁性損失を付与する性質を有する磁性シート40をヒートシンク30の柱状部32に対して固定する。これによって、周辺の電磁界発生源にて生じた電磁界は、磁性シート40により吸収され、ヒートシンク30の柱状部32にまで及ぶことが抑制される。これにより、外部の電磁界発生源にて生じた電磁界に起因して、ヒートシンク30から不要な電磁波が放射されることを効果的に抑制することができる。なお、特許文献2は、電磁界に対して損失を付与するという思想とは無関係の構造を開示するに留まる。この点は、同文献に開示の遮蔽体の材料から明らかである。
【0024】
実施の形態2
図5乃至図11を参照して、実施の形態2について説明する。本実施形態では、実施の形態1とは異なり、磁性シート40に対してマトリクス状に通風孔43を設ける(図5参照)。これによって、実施の形態1で説明した効果を得ることができると共に、ヒートシンク30の柱状部32に対して磁性シート40を設けた場合に通風性が損なわれることを効果的に抑制することができる。通風孔のサイズは、当該通風孔を介して電磁波が漏洩しないように、対象とする電磁波の波長の1/10以下とすることが望ましい。
【0025】
図5は、磁性シートの構成を示す模式図である。図6乃至図10は、放熱構造体150の概略的な斜視図である。図11は、磁性シートの構成のバリエーションを示す模式図である。
【0026】
図5に示すように、磁性シート40には、マトリクス状に配置された通風孔43が設けられている。図5に示した磁性シート40は、例えば、図6乃至図10に示すように、ヒートシンク30の柱状部32に対して固定される。このような場合であっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。更に、磁性シート40に対して多数の通風孔43を設けることによって、上述のように通風性を確保し、磁性シート40の配置に伴ってヒートシンク30の排熱効率が劣化することを効果的に抑制することができる。
【0027】
図6に示すように、図2の場合と同様、最も外側に位置する柱状部32の外側面に対して磁性シート40を載置しても良い。図7に示すように、最も外側に位置する柱状部32の内側面に対して磁性シート40を載置しても良い。図6及び図7に示す場合、図2に示す場合と比べて、z軸方向の通風性も確保することができる。
【0028】
図8に示すように、ヒートシンク30の柱状部群を横方向から包囲する態様にて4枚の磁性シート40を配置しても良い。このように磁性シート40を配置することによって、外部の電磁界発生源から漏洩する電磁界の吸収量を大きくすることができ、ヒートシンク30がアンテナとして機能することをより効果的に抑制することができる。この場合であっても、上述のように磁性シート40には複数の通風孔43が設けられているため、ヒートシンク30の放熱効率を許容範囲内とすることができる。
【0029】
図9に示すように、磁性シート40により包囲される対象を、最も外側に位置する環状配置された柱状部群よりも内側に存在する柱状部群に限定しても良い。この場合であっても、図8の場合と同様の効果を得ることができる。
【0030】
図10に示すように、図8の場合と比較して、柱状部群の上方に磁性シート40を更に載置しても良い。これにより、図8の場合と比較して、外部の電磁界発生源にて生じる電磁界をより十分に吸収することが可能となり、ヒートシンク30の柱状部32がアンテナとして機能して不要な電磁波が放出されることを、より効果的に/より十分に抑制することができる。各磁性シート40には、通風孔43が設けられているため、ヒートシンク30の排熱効率は許容範囲内に保つことができる。
【0031】
なお、通風孔43の具体的な形状は任意であり、図5に示した円状に限らず、図11に示すような矩形状であっても良い。換言すれば、図11に示すように、格子状に磁性シート40を構成しても良い。この場合、格子状の磁性シート40に形成される開口のサイズは、ヒートシンク30から電磁波が漏洩しないように、対象とする電磁波の波長の1/10以下とすることが望ましい。
【0032】
実施例
図12を参照して、実施例について説明する。実施例に係る放熱構造体は、図9に示した構成を有する。磁性シート40は、フェライト粉末をエポキシ樹脂中に散在させた厚み1mmの磁性シートを用いている。5cm角程度の磁性シートから矩形状のシートを4枚切りだし、各シートに対してドリルを用いて径2mmの通風孔を2mm間隔でマトリクス状に形成した。その後、4枚の矩形状シートを接着剤を介して図9に示すようにヒートシンク30に対して固定した。
【0033】
図12(a)は、磁性シート40が存在しない場合のヒートシンク30の上方における磁界強度分布を示し、図12(b)は、磁性シート40が存在する場合のヒートシンク30の上方における磁界強度分布を示す。磁界は、ループ型磁界プローブをヒートシンク30上で二次元的に操作して測定した。測定周波数は、2.4GHzであり、磁性シート40に設けた通風孔の径は、この周波数から換算される波長の1/10よりも小さい。図12(a)と図12(b)との比較から明らかなように、磁性シート40が存在する場合には、測定エリア全体で磁界強度が弱く、場所によっては10dB以上強度が減少している。この結果、磁性シート40を配置することにより、ヒートシンク30から漏洩する電磁界の強度が減少したことが確認され、上述の実施の形態の有効性が確認された。
【0034】
なお、図12(a)、図12(b)では、118dBm以上の範囲が点線により示され、108dBm以下の範囲が一点鎖線で示されている。図12(a)では、118dBm以上の範囲がエリア中央部に比較的大きく存在している。これに対して、図12(b)では、エリア左側に小さく存在するに過ぎない。図12(b)では、一点鎖線の右側は、ほぼ、108dBM以下の範囲であり、広い範囲で磁界強度が低減されていることが理解できる。
【0035】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、ヒートシンクの具体的な形状は任意である。磁性シートの具体的な形状は任意である。ヒートシンクの柱状部の具体的な形状、個数等は任意である。放熱構造体は、電子部品/電子機器に限らず、発熱性を有する他の様々なもの(排熱対象物)に対して実装される。ベース層として、樹脂以外の材料を採用しても良い。
【0036】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0037】
(付記1)
排熱対象物に対して熱接続されると共に、複数の柱状部が設けられ放熱体と、ベース層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、少なくとも複数の前記柱状部に対して固定されたシート状部材と、を備える放熱構造体。
【0038】
(付記2)
前記シート状部材は、複数の前記柱状部の側面に対して対向する態様にて、複数の前記柱状部に対して固定されていることを特徴とする付記1に記載の放熱構造体。
【0039】
(付記3)
前記シート状部材には、複数の通風孔が設けられていることを特徴とする付記1又は2に記載の放熱構造体。
【0040】
(付記4)
前記放熱体に設けられた複数の前記柱状部は、マトリクス状に配置されており、前記シート状部材は、複数の前記柱状部の各側面に対して対向していることを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載の放熱構造体。
【0041】
(付記5)
前記シート状部材を第1シート状部材として具備する付記1乃至4のいずれか一項に記載の放熱構造体であって、ベース層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、少なくとも複数の前記柱状部に対して固定された第2シート状部材を更に備える。
【0042】
(付記6)
前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とは、互いに対向するように配置されていることを特徴とする付記5に記載の放熱構造体。
【0043】
(付記7)
ベース層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、少なくとも複数の前記柱状部に対して固定された第3及び第4シート状部材を更に備えることを特徴とする付記5又は6に記載の放熱構造体。
【0044】
(付記8)
前記第1乃至第4シート状部材は、マトリクス状に配置された複数の柱状部の少なくとも一部を包囲するように配置されることを特徴とする付記7に記載の放熱構造体。
【0045】
(付記9)
付記1乃至8のいずれか一項に記載の放熱構造体と、前記放熱体に対して熱接続された電子部品と、を備える電子機器。
【符号の説明】
【0046】
100 コンピュータ

10 筐体
20 ディスプレイ装置
30 ヒートシンク
31 平板部
32 柱状部
40 磁性シート
41 樹脂層
42 磁性体
43 通風孔
50 マザーボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排熱対象物に対して熱接続されると共に、複数の柱状部が設けられ放熱体と、
ベース層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、少なくとも複数の前記柱状部に対して固定されたシート状部材と、
を備える放熱構造体。
【請求項2】
前記シート状部材は、複数の前記柱状部の側面に対して対向する態様にて、複数の前記柱状部に対して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の放熱構造体。
【請求項3】
前記シート状部材には、複数の通風孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放熱構造体。
【請求項4】
前記放熱体に設けられた複数の前記柱状部は、マトリクス状に配置されており、
前記シート状部材は、複数の前記柱状部の各側面に対して対向していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の放熱構造体。
【請求項5】
前記シート状部材を第1シート状部材として具備する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の放熱構造体であって、
ベース層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、少なくとも複数の前記柱状部に対して固定された第2シート状部材を更に備える。
【請求項6】
前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とは、互いに対向するように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の放熱構造体。
【請求項7】
ベース層に対して磁性体が散在されて構成されると共に、少なくとも複数の前記柱状部に対して固定された第3及び第4シート状部材を更に備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の放熱構造体。
【請求項8】
前記第1乃至第4シート状部材は、マトリクス状に配置された複数の柱状部の少なくとも一部を包囲するように配置されることを特徴とする請求項7に記載の放熱構造体。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の放熱構造体と、
前記放熱体に対して熱接続された電子部品と、
を備える電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−227242(P2012−227242A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91710(P2011−91710)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、総務省、「マイクロ波帯、ミリ波帯の利用拡大のための機器雑音抑制技術の研究開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】