説明

放電灯点灯装置、照明器具、液晶表示用バックライト装置

【課題】 位相ずれによるちらつきを抑えながらもフィードバック制御が可能な放電灯点灯装置、照明器具、液晶表示用バックライト装置を提供する。
【解決手段】 それぞれ入力された駆動信号に同期した交流電力を放電灯Laに出力する複数個のインバータ回路11を備える。さらに、インバータ回路11の出力電力を検出する検出回路12と、検出回路12によって検出された出力電力を所定の目標電力とするような第2駆動信号を生成するフィードバック回路13と、第2駆動信号と複数のインバータ回路11で共用される第1駆動信号との一方をインバータ回路11に入力する切替回路14とが、各インバータ回路11に対してそれぞれ設けられている。各切替回路14は、複数のインバータ回路11が同時に放電灯Laを点灯させる期間中は、位相ずれによるちらつきを抑えるために第1駆動信号をインバータ回路11に入力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電灯点灯装置、照明器具、並びに、液晶表示用バックライト装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数個のインバータ回路により複数個の放電灯にそれぞれ交流電力を供給して点灯させる放電灯点灯装置が、照明器具や、液晶パネルを表示面の反対側から照明する液晶表示用バックライト装置に用いられている。
【0003】
この種の放電灯点灯装置において、複数個の放電灯を同じ周波数の交流電力で点灯させる場合、放電灯間で交流電力の位相が互いに異なっていると、供給される交流電力の位相が互いに異なる放電灯同士で光が互いに干渉することで、ちらつきが発生して見える。このようなことを避けるために、放電灯への出力電力の位相を複数個のインバータ回路間で揃える放電灯点灯装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−229288号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のように複数個のインバータ回路がそれぞれ放電灯を点灯させた場合、インバータ回路を構成する回路部品や放電灯のばらつきにより、放電灯の光出力にばらつきが生じることがある。
【0005】
一般に、放電灯の光出力を一定に保つ方法としては、放電灯に供給される電力を検出する検出回路と、検出回路に検出される電力を一定とするようにインバータ回路の出力の周波数をフィードバック制御するフィードバック回路とを設けることが考えられる。
【0006】
しかし、上記のような周波数によるフィードバック制御では、互いに異なる検出回路に対応するインバータ回路間で出力の周波数が互いに異なってしまうため、位相を揃えることによるちらつきの抑制と同時に行うことができない。
【0007】
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、フィードバック制御を行いながらも、位相ずれによるちらつきが抑えられる放電灯点灯装置、照明器具、液晶表示用バックライト装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、それぞれPWM信号である調光信号を入力されるとともに少なくとも1個の放電灯に接続され入力された調光信号がオン状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ点灯させ入力された調光信号がオフ状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ消灯させる複数個のインバータブロックを備え、各インバータブロックは、それぞれ、放電灯とともに共振回路を構成する共振部並びに入力された駆動信号に基いて直流電源と共振部との接続を切替えるスイッチング部を有して入力された駆動信号に同期した交流電力を放電灯に供給する少なくとも1個のインバータ回路と、インバータ回路のうちの1個の出力電力を検出する検出回路と、検出回路によって検出された出力電力を所定の目標電力とするような駆動信号を生成するフィードバック回路と、複数個のインバータブロックで同時に放電灯が点灯される期間には該複数個のインバータブロックで共通の駆動信号を各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力し、それ以外の期間にはフィードバック回路が出力した駆動信号を各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力する切替回路とを有することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、複数個のインバータブロックで同時に放電灯が点灯される期間には該複数個のインバータブロックで共通の駆動信号が用いられることで放電灯への出力の位相が揃えられてちらつきが抑えられる。また、上記以外の期間にはフィードバック回路によるフィードバック制御が行われる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、各インバータブロックの切替回路にそれぞれ共通の駆動信号を入力する共用発振器を備え、同時に放電灯を点灯させる複数個のインバータブロックの各切替回路はそれぞれ共用発振器から入力された駆動信号を各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、同時に放電灯を点灯させる複数個のインバータブロックにおいてそれぞれ出力の周波数が共用発振器の出力の周波数となるから、同時に放電灯を点灯させる各インバータ回路の出力の周波数を特定の望ましくない周波数と確実に異ならせることができる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、同時に放電灯を点灯させる複数個のインバータブロックの各切替回路は、該複数個のインバータブロックのうち1個のフィードバック回路が出力した駆動信号をそれぞれ対応する各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、請求項2の発明に比べ、共用発振器が不要となることにより、小型化や製造コストの低減が可能となる。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において、オンオフの切り替わるタイミングがインバータブロック毎に所定時間ずつずれた調光信号を各インバータブロックにそれぞれ入力する調光信号生成回路を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において、少なくとも1個のインバータブロックにおいて、フィードバック回路は、非反転入力端子に所定の基準電圧が入力され、反転入力端子が第1の抵抗を介して検出回路の出力端に接続されるとともに、出力端子と反転入力端子とが第2の抵抗とコンデンサとの並列回路を介して互いに接続されたオペアンプを備えることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、それぞれPWM信号である調光信号を入力されるとともに少なくとも1個の放電灯に接続され入力された調光信号がオン状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ点灯させ入力された調光信号がオフ状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ消灯させる複数個のインバータブロックと、所定の周波数の出力を生成する共用発振器とを備え、各インバータブロックは、それぞれ、入力された駆動信号のオンデューティに応じた交流電力を放電灯に供給する少なくとも1個のインバータ回路と、インバータ回路のうちの1個の出力電力を検出する検出回路と、共用発振器の出力に同期した駆動信号であって検出回路によって検出された出力電力を入力された調光信号に応じた所定の目標電力とするようなオンデューティの駆動信号を生成して各インバータ回路にそれぞれ入力するフィードバック回路とを有することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、インバータ回路に入力する駆動信号のオンデューティを変化させるフィードバック制御を行いながらも、複数のインバータブロックで共通の共用発振器の出力を用いていることで位相ずれによるちらつきが抑えられる。
【0018】
請求項7の発明は、それぞれPWM信号である調光信号を入力されるとともに少なくとも1個の放電灯に接続され入力された調光信号がオン状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ点灯させ入力された調光信号がオフ状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ消灯させる複数個のインバータブロックと、所定の周波数の出力を生成する共用発振器とを備え、各インバータブロックは、それぞれ、出力電圧が可変な直流電源と直流電源が出力した直流電力を共用発振器の出力に同期した交流電力に変換するDC−AC変換部とを有する少なくとも1個のインバータ回路と、インバータ回路のうちの1個の出力電力を検出する検出回路と、検出回路によって検出された出力電力を入力された調光信号に応じた所定の目標電力とするように各インバータ回路の直流電源の出力電圧をそれぞれ制御するフィードバック回路とを有することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、インバータ回路の直流電源の出力電圧を変化させるフィードバック制御を行いながらも、複数のインバータブロックで共通の共用発振器の出力を用いていることで位相ずれによるちらつきが抑えられる。
【0020】
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの発明において、各インバータブロックにはインバータ回路が1個ずつ設けられていることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、検出回路及びフィードバック回路とインバータ回路とが1対1に対応することになるから、各インバータブロックに複数個ずつのインバータ回路を設けて1組の検出回路及びフィードバック回路に対して複数個のインバータ回路を対応させる場合に比べ、放電灯間での光出力のばらつきを抑えることができる。
【0022】
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか記載の放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置を保持する器具本体とを備えることを特徴とする。
【0023】
請求項10の発明は、請求項1〜8のいずれか記載の放電灯点灯装置と、それぞれ前記放電灯点灯装置によって点灯される複数個の放電灯とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
請求項1の発明によれば、複数個のインバータブロックで同時に放電灯が点灯される期間には該複数個のインバータブロックで共通の駆動信号が用いられることで放電灯への出力の位相が揃えられてちらつきが抑えられる。また、上記以外の期間にはフィードバック回路によるフィードバック制御が行われる。
【0025】
請求項2の発明によれば、同時に放電灯を点灯させる複数個のインバータブロックにおいてそれぞれ出力の周波数が共用発振器の出力の周波数となるから、同時に放電灯を点灯させる各インバータ回路の出力の周波数を特定の望ましくない周波数と確実に異ならせることができる。
【0026】
請求項3の発明によれば、同時に放電灯を点灯させる複数個のインバータブロックの各切替回路は、該複数個のインバータブロックのうち1個のフィードバック回路が出力した駆動信号をそれぞれ対応する各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力するので、請求項2の発明に比べ、共用発振器が不要となることにより、小型化や製造コストの低減が可能となる。
【0027】
請求項6によれば、インバータ回路に入力する駆動信号のオンデューティの変化によるフィードバック制御を行いながらも、複数のインバータブロックで共通の共用発振器の出力を用いていることで位相ずれによるちらつきが抑えられる。
【0028】
請求項7の発明によれば、インバータ回路の直流電源の出力電圧を変化させるフィードバック制御を行いながらも、複数のインバータブロックで共通の共用発振器の出力を用いていることで位相ずれによるちらつきが抑えられる。
【0029】
請求項8の発明によれば、各インバータブロックにはインバータ回路が1個ずつ設けられているので、検出回路及びフィードバック回路とインバータ回路とが1対1に対応することになるから、各インバータブロックに複数個ずつのインバータ回路を設けて1組の検出回路及びフィードバック回路に対して複数個のインバータ回路を対応させる場合に比べ、放電灯間での光出力のばらつきを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0031】
(実施形態1)
本実施形態は、図2に示すように、それぞれ1個ずつの放電灯Laに対して交流電力をして点灯させる複数個のインバータブロック1と、所定の第1周波数の矩形波である第1駆動信号を生成して各インバータブロック1にそれぞれ入力する共用発振器2とを備える。
【0032】
各インバータブロック1は、それぞれ、図1に示すように、入力された駆動信号に同期した交流電力を放電灯Laに出力するインバータ回路11と、インバータ回路11から放電灯Laへの出力電力(例えばインバータ回路11の所定箇所での電流値)に応じた電圧(以下、「検出電圧」と呼ぶ。)を出力する検出回路12と、検出回路12が出力した検出電圧を、放電灯Laへの出力電力の目標値(目標電力)に対応する所定の基準電圧E2とするような周波数の矩形波である第2駆動信号を生成するフィードバック回路13と、PWM信号である調光信号が入力されるとともに第1駆動信号ど第2駆動信号とのうち入力された調光信号のオンオフ状態に応じた一方をインバータ回路11に入力する切替回路14を備える。
【0033】
検出回路12は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。
【0034】
インバータ回路11は、一次巻線にタップを有し二次巻線とコンデンサとの直列回路が放電灯Laの両端間に接続された第1トランスT1と、第1トランスT1の一次巻線の一端とグランドとの間に接続された第1スイッチング素子Q1と、第1トランスT1の一次巻線の他端とグランドとの間に接続された第2スイッチング素子Q2とを備える。また、インバータ回路11は、低電圧側の端子がグランドに接続され、高電圧側の端子が第1トランスT1の一次巻線のタップに接続された直流電源E1を備える。さらに、第1トランスT1の二次巻線の両端間にはコンデンサが接続されており、上記の各コンデンサと第1トランスT1の各巻線とが請求項における共振部を構成している。また、インバータ回路11は、切替回路14から駆動信号を入力されるとともに入力された駆動信号に同期してスイッチング素子Q1,Q2を交互にオンオフする駆動回路11aを備える。すなわち、スイッチング素子Q1,Q2が交互にオンオフ駆動されることで、該オンオフ駆動の周波数と上記の共振回路の共振周波数との関係に応じた電力が放電灯Laに供給されるのであり、2個のスイッチング素子Q1,Q2と駆動回路11aとが請求項におけるスイッチング部を構成している。駆動回路11aは、例えば入力された駆動信号がHレベルである期間とLレベルである期間とで互いに異なるスイッチング素子Q1,Q2をオンさせるものであり、このような駆動回路11aは周知技術で実現可能であるので詳細な図示並びに説明は省略する。第1周波数は放電灯Laが点灯する程度に十分に上記の共振周波数に近い周波数とされており、第1駆動信号が駆動回路11aに入力されている期間には放電灯Laは点灯する。また、インバータ回路11は、コンデンサとの直列回路が第1トランスT1の一次巻線の両端間に接続された一次巻線と、それぞれコンデンサとの直列回路が放電灯Laの一方ずつのフィラメントの両端間に接続された2本の二次巻線とを有する予熱用の第2トランスT2を備える。
【0035】
フィードバック回路13は、非反転入力端子に所定の基準電圧E2が入力され、反転入力端子が検出回路12の出力端に第1の抵抗R1を介して接続されるとともに、出力端子と反転入力端子とが第2の抵抗R2とコンデンサC1との並列回路を介して互いに接続されて積分回路を構成するオペアンプOP1と、カソードがオペアンプOP1の出力端に接続されたダイオードD1と、一端がグランドに接続されるとともに他端がダイオードD1のアノードに接続された制御用コンデンサCfと制御用抵抗Rfとの並列回路と、制御用コンデンサCfの充電電圧に応じた周波数の矩形波である第2駆動信号を生成する電圧制御発振器(VCO)13aとを備える。すなわち、第2駆動信号が駆動回路11aに入力されている期間には、検出電圧を基準電圧E2に近づけるようなフィードバック制御がなされる。ここで、上記のフィードバック制御において放電灯Laが点灯せず放電灯Laのフィラメントが予熱される程度の電力が放電灯Laに供給されるように基準電圧E2は決定されており、第2駆動信号が駆動回路11aに入力されている期間には放電灯Laは消灯する。
【0036】
切替回路14の動作を図3を用いて説明する。図3において、(A)は第1駆動信号の波形を示し、(B)は調光信号の波形を示し、(C)は各インバータ回路11において駆動回路11aに入力される駆動信号の波形を示す。切替回路14は、図3に示されているように、入力された調光信号がオン状態(Hレベル)である期間には第1駆動信号をインバータ回路11の駆動回路11aに入力する一方、入力された調光信号がオフ状態(Lレベル)である期間には第2駆動信号をインバータ回路11の駆動回路11aに入力する。このような切替回路14は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。
【0037】
上記構成によれば、調光信号がオン状態である期間すなわち各放電灯Laがそれぞれ点灯している期間には、各インバータ回路11はそれぞれ共用発振器2が出力した第1駆動信号に同期した交流電力を放電灯Laに出力するから、インバータ回路11間で出力の周波数と位相とが揃うことになってちらつきが抑えられる。さらに、調光信号がオフ状態である期間には各インバータ回路11に対してそれぞれフィードバック回路13によるフィードバック制御がなされる。
【0038】
また、同時に放電灯Laを点灯させる複数個のインバータ回路11にそれぞれ入力される第1駆動信号の周波数が第1周波数であって一定であるから、同時に放電灯を点灯させる各インバータ回路11の出力の周波数(すなわち第1周波数)を特定の望ましくない周波数と確実に異ならせることができる。上記特定の望ましくない周波数の具体例としては、液晶テレビの画面表示に干渉しやすい周波数帯域や、赤外光を媒体とするワイヤレス信号を送受信するリモコンが共に用いられる場合における該ワイヤレス信号の周波数などがある。
【0039】
さらに、本実施形態では放電灯Laを点灯させている期間には常にインバータ回路11の出力の周波数は共用発振器2の出力の周波数となるから、共用発振器2の出力の周波数を変更するだけで各放電灯Laの光出力を一括して変更することができる。
【0040】
なお、インバータブロック1の一部乃至全部が1チップの集積回路に構成されている場合において該集積回路が発振器を含む場合、該発振器を共用発振器2として用いることができ、この場合には部品点数を削減して小型化することができる。
【0041】
(実施形態2)
本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
【0042】
実施形態1では調光信号は全てのインバータブロック1で共通であったのに対し、本実施形態では、調光信号はインバータブロック1毎に入力されており、調光信号のオンオフの切り替わりのタイミングはインバータブロック1毎に少しずつずれている。
【0043】
さらに、本実施形態は、図4に示すように、各インバータブロック1に対し、それぞれ、入力される調光信号が他のインバータブロック1に入力される調光信号と同時にオン状態となっているか否かを示す論理信号(図4におけるL1〜LN)を入力する論理回路3を備える。すなわち、あるインバータブロック1に入力される論理信号は、該インバータブロック1に入力される調光信号がオフ状態(Lレベル)である期間と、他のインバータブロック1に入力される全ての調光信号がオフ状態である期間とには、それぞれオフ状態(Lレベル)となり、該インバータブロック1に入力される調光信号がオン状態(Hレベル)であって且つ他のインバータブロック1に入力される調光信号のうちいずれかがオン状態であるときにオン状態(Hレベル)となる。上記のような論理回路3は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。
【0044】
また、各インバータブロック1においては、図5に示すように、切替回路14には調光信号に代えて論理信号が入力されている。すなわち、切替回路14からインバータ回路11に入力される駆動信号は調光信号に基いた論理信号のオンオフ状態に応じて切り替えられるのであり、論理信号がオン状態である期間には共用発振器2からの第1駆動信号がインバータ回路11の駆動回路11aに入力され、論理信号がオフ状態である期間にはフィードバック回路13からの第2駆動信号がインバータ回路11の駆動回路11aに入力される。
【0045】
さらに、フィードバック回路13においては、1個の制御用抵抗Rfに代えて、調光信号のオンオフ状態に応じてオンオフされるスイッチSWと第2制御用抵抗Rf2との並列回路と第1制御用抵抗Rf1との直列回路が設けられている。すなわち、論理信号がオフ状態であって第2駆動信号がインバータ回路11に入力される期間であっても、第2駆動信号の周波数は調光信号のオンオフ状態に応じて切り替えられる。調光信号がオフ状態である期間には実施形態1における第2駆動信号と同様に第2駆動信号の周波数が放電灯Laを消灯させるような周波数となり、調光信号がオン状態である期間には第2駆動信号の周波数が放電灯Laを点灯させるような周波数となるように、各制御用抵抗Rf1,Rf2の抵抗値及び制御用コンデンサCfの容量値は選択されている。つまり、調光信号がオン状態である期間には放電灯Laが点灯する程度に十分に目標電力が高くされ、調光信号がオフ状態である期間には放電灯Laが消灯する程度に目標電力が低くされることになる。
【0046】
インバータブロック1が2個である場合の本実施形態の動作を図6を用いて説明する。図6において、(A)は第1駆動信号の波形を示し、(B1)は一方のインバータブロック(以下、「第1インバータブロック」と呼ぶ。)1に入力される調光信号を示し、(B2)は他方のインバータブロック(以下、「第2インバータブロック」と呼ぶ。)1に入力される調光信号を示し、(C1)は第1インバータブロック1においてインバータ回路11の駆動回路11aに入力される駆動信号の波形を示し、(C2)は第2インバータブロック1においてインバータ回路11の駆動回路11aに入力される駆動信号の波形を示し、(D)は各インバータブロック1にそれぞれ入力される論理信号の波形を示し、(E1)は第1インバータブロック1に接続された放電灯Laの両端間に流れる電流(以下、「ランプ電流」と呼ぶ。)の波形を示し、(E2)は第2インバータブロック1におけるランプ電流の波形を示す。図6(E1)(E2)からもわかるように、各インバータブロック1においてそれぞれ入力される調光信号がオン状態である期間には放電灯Laは十分な電力を供給されて点灯する。また、各インバータブロック1に入力される調光信号が共にオン状態であって論理信号がオン状態である期間t1には、各インバータ回路11はそれぞれ共用発振器2が出力した第1駆動信号に同期した交流電力を放電灯Laに出力するから、インバータ回路11間で出力の周波数と位相とが揃うことになってちらつきが抑えられる。さらに、論理信号がオフ状態である期間には各インバータブロック1においてそれぞれインバータ回路11に対しフィードバック回路13によるフィードバック制御がなされる。
【0047】
上記のように複数の放電灯Laで点灯する期間をずらすような制御は、例えば、液晶パネルを人に向けられる面の反対側(後側)から照明する液晶表示用バックライト装置において、動画を表示する際に液晶パネルを複数の領域に分けて領域毎に順に画像を切替える場合に、液晶パネルのうち動画における画像の切替が完了していない領域を照明する放電灯のみを消灯させることで該領域のみを見えにくくし全体としての動画の見栄えを改善するために行われることがある。上記のように動作する液晶表示用バックライト装置は、スキャニングバックライトと呼ばれる。
【0048】
なお、上記のような制御を実現させるために、例えば外部から入力される1個の調光信号を複数通りの時間だけ遅延させることにより各インバータブロック1に対する調光信号をそれぞれ生成する調光信号生成回路(図示せず)を設けてもよい。
【0049】
(実施形態3)
本実施形態の基本構成は実施形態2と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0050】
本実施形態において、インバータブロック1の個数は4個であり、各インバータブロック1に対する調光信号は図7(B1)〜(B4)に示すようにそれぞれオンデューティが50%であってインバータブロック1毎にオンオフのタイミングが4分の1周期ずつずれている。つまり、放電灯Laの点灯期間がインバータブロック1毎に少しずつずれる。実施形態2の最後で述べたように、上記のような制御はスキャニングバックライトと呼ばれる液晶表示用バックライト装置において動画の見栄え改善のために行われることがある。
【0051】
以下、図7(B1)に示す調光信号(以下、「第1調光信号」と呼ぶ。)が入力されるインバータブロック1を第1インバータブロック1と呼び、図7(B2)に示すように第1調光信号よりも4分の1周期だけ遅延された調光信号(以下、「第2調光信号」と呼ぶ。)が入力されるインバータブロック1を第2インバータブロック1と呼び、図7(B3)に示すように第2調光信号よりもさらに4分の1周期だけ遅延された調光信号(以下、「第3調光信号」と呼ぶ。)が入力されるインバータブロック1を第3インバータブロック1と呼び、図7(B4)に示すように第3調光信号よりもさらに4分の1周期だけ遅延された調光信号(以下、「第4調光信号」と呼ぶ。)が入力されるインバータブロック1を第4インバータブロック1と呼ぶ。つまり、第4調光信号をさらに4分の1周期だけ遅延した調光信号は第1調光信号に一致する。また、本実施形態では、常に、2個のインバータブロック1でそれぞれ調光信号がオン状態となり、残りのインバータブロック1でそれぞれ調光信号がオフ状態となる。第1〜第4インバータブロック1においてインバータ回路11の駆動回路11aに入力される駆動信号の例をそれぞれ図7(C1)〜(C4)に示す。
【0052】
また、論理回路3から各インバータブロック1に入力される論理信号は、図7(D1)〜(D4)に示すようにそれぞれ調光信号のオン期間の後半でオン状態となり、それ以外でオフ状態となっている。すなわち、1〜3の各整数nについて、第nインバータブロック1の切替回路14に入力される論理信号は、第n調光信号がオン状態であって且つ第(n+1)調光信号がオン状態であるとき、つまり第n調光信号がオン状態である期間の後半にのみ、オン状態となる。また、第4インバータブロック1の切替回路14に入力される論理信号は、第4調光信号がオン状態であって且つ第1調光信号がオン状態であるとき、つまり第4調光信号がオン状態である期間の後半にのみ、オン状態となる。
【0053】
さらに、図8に示すように、1〜3の各整数nについて、第nインバータブロック1の切替回路14は、入力される論理信号がオフ状態である期間には実施形態2と同様にフィードバック回路13からの第2駆動信号をインバータ回路11の駆動回路11aに入力する一方、入力される論理信号がオン状態である期間には第(n+1)インバータブロック1のフィードバック回路13が出力した第2駆動信号を第1駆動信号としてインバータ回路11の駆動回路11aに入力する。また、第4インバータブロック1の切替回路14は、入力される論理信号がオフ状態である期間には実施形態2と同様にフィードバック回路13からの第2駆動信号をインバータ回路11の駆動回路11aに入力する一方、入力される論理信号がオン状態である期間には第1インバータブロック1のフィードバック回路13が出力した第2駆動信号を第1駆動信号としてインバータ回路11の駆動回路11aに入力する。なお、図8では放電灯Laの図示は省略している。
【0054】
上記の説明ではインバータブロック1の個数が4である場合を例に挙げたが、上記構成及び動作は、インバータブロック1の個数が3以上の整数N個であり各インバータブロック1に入力される各調光信号の周期が共通であってそれぞれオンデューティが2/Nであり、1〜(N−1)の各整数nについて第nインバータブロック1と第(n+1)インバータブロック1とで入力される調光信号のオンオフのタイミングが周期の1/Nずつずれている場合に適用可能である。すなわち、1〜(N−1)の各整数nについて、第nインバータブロック1の切替回路14は、入力される調光信号がオン状態である期間の前半及び入力される調光信号がオフ状態である期間にはフィードバック回路13からの第2駆動信号をインバータ回路11の駆動回路11aに入力する一方、入力される調光信号がオン状態である期間の後半には第(n+1)インバータブロック1のフィードバック回路13が出力した第2駆動信号を第1駆動信号としてインバータ回路11の駆動回路11aに入力する。また、第Nインバータブロック1の切替回路14は、入力される調光信号がオン状態である期間の前半及び入力される調光信号がオフ状態である期間にはフィードバック回路13からの第2駆動信号をインバータ回路11の駆動回路11aに入力する一方、入力される調光信号がオン状態である期間の後半には第1インバータブロック1のフィードバック回路13が出力した第2駆動信号を第1駆動信号としてインバータ回路11の駆動回路11aに入力する。また、論理回路3は、インバータブロック1に一対一に対応するN個の論理和回路(図示せず)で構成することができ、この場合において、各論理和回路は、それぞれ、対応するインバータブロック1に入力される調光信号と該調光信号に対して1/N周期分遅延された調光信号との論理和を、対応するインバータブロック1に入力する。
【0055】
上記構成によれば、同時に放電灯Laを点灯させるインバータブロック1間ではインバータ回路11の出力が互いに同期し、これによってちらつきが抑えられる。また、入力される調光信号がオフ状態である期間、並びに、入力される調光信号がオン状態である期間の前半では、それぞれフィードバック回路13によるフィードバック制御が行われる。さらに、実施形態1や実施形態2のような共用発振器2が不要となっているから、共用発振器2を設ける場合に比べ、部品点数の削減による製造コストの低減や小型化が可能となる。
【0056】
ここで、上記の各実施形態ではインバータ回路11はインバータブロック1毎に1個ずつとしていたが、それぞれ切替回路14から入力された駆動信号を用いて放電灯Laを点灯させるインバータ回路11を1個のインバータブロック1に複数個設けてもよい。ただし、各インバータブロック1に設けるインバータ回路11は1個ずつとしたほうが、検出回路12及びフィードバック回路13とインバータ回路11とが1対1に対応することになるから、各インバータブロック1に複数個ずつのインバータ回路11が設けられ検出回路12がインバータ回路11のうち1個のみの出力電力を検出する場合に比べ、放電灯La間での光出力のばらつきを抑えることができ、望ましい。
【0057】
また、上記の各実施形態では、インバータ回路11の出力の周波数を変化させることによってインバータ回路11の出力電力を制御するフィードバック制御が行われていたが、このような周波数を変化させるフィードバック制御を行わずに、インバータ回路11の出力の周波数を変化させずにインバータ回路11の出力電力を制御するフィードバック制御を行う場合、実施形態1及び実施形態2に示したような共用発振器2の出力を常に各インバータ回路11の駆動回路11aに入力することで、インバータ回路11間での位相の同期によるちらつきの抑制とフィードバック制御とを両立することができる。
【0058】
インバータ回路11の出力の周波数を変化させないフィードバック制御の例としては、インバータ回路11において入力される駆動信号のオンデューティに応じて出力電力が変化する場合に、図9(C1)(C2)に示すように検出回路12の出力に応じてインバータ回路11に入力する駆動信号のオンデューティを変化させるという制御が考えられる。この場合であっても、各インバータブロック1でそれぞれ駆動信号の立ち上がりを実施形態1及び実施形態2に示したような共用発振器2の出力の立ち上がりに同期させることで、インバータ回路11間で出力の位相が一致することになる。図9において、(A)は共用発振器2の出力の波形を示し、(B)は調光信号の波形を示し、(C1)(C2)はそれぞれ検出回路12の出力が異なる場合においてインバータ回路11の駆動回路11aに入力される駆動信号の波形を示す。
【0059】
インバータ回路11の出力の周波数を変更しないフィードバック制御の他の例としては、インバータ回路11の直流電源E1として出力電圧が可変な例えば周知の直流電源回路を用いた場合において、検出回路12の出力に応じて図10(C)に示すようにインバータ回路11の直流電源E1の出力電圧を変化させるという制御が考えられる。図10において、(A)は共用発振器2の出力の波形を示し、(B)は調光信号の波形を示し、(F)はインバータ回路11の直流電源E1の出力電圧の波形の例を示す。
【0060】
さらに、外部から入力される調光信号を用いる代わりに、調光信号の1周期当りにインバータ回路11から放電灯Laに出力される電力量に応じた検出電圧を出力する検出回路12を設けるとともに、検出回路12が出力する検出電圧を所定の目標値とするようにオンデューティが決定される調光信号を生成する調光信号生成回路(図示せず)を設けてもよい。
【0061】
また、インバータ回路11も上記のようなものに限られず、ハーフブリッジ形やフルブリッジ形など他の周知のインバータ回路を採用してもよい。
【0062】
上記の各実施形態で説明した各種の放電灯点灯装置は、図11に示すような照明器具4に用いることができる。図11の照明器具4は、放電灯点灯装置を構成する各回路部品がそれぞれ実装された回路基板Pと、放電灯点灯装置の電源を生成する電源回路が実装されるとともに回路基板Pに電気的に接続された電源用回路基板(図示せず)と、それぞれインバータ回路11の出力端に電気的に接続されるとともに直管型の放電灯Laの一方ずつの口金が電気的且つ機械的に接続される4組のソケット41と、回路基板Pと電源用回路基板と各ソケット41とをそれぞれ保持する器具本体42と、透光性を有して各放電灯Laの光をそれぞれ拡散させる例えば乳白色の材料からなり器具本体42に結合して各放電灯Laと各ソケット41とがそれぞれ収納される空間を器具本体42との間に構成するカバー43とを備える。上記のような照明器具4は周知技術で実現可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0063】
また、上記の各実施形態で説明した各種の放電灯点灯装置は、図12に示すような液晶表示用バックライト装置5にも用いることができる。図12に示す液晶表示用バックライト装置5は、液晶パネルLCPを人に向けられる面の反対側(図12での下側)から照明するものである。上下方向は図12を基準として説明すると、この液晶表示用バックライト装置5は、それぞれインバータ回路11から交流電力を供給されて点灯する4本の放電灯Laと、上面が開口した直方体形状であって各放電灯Laをそれぞれ収納した筐体51と、放電灯点灯装置を構成する各回路部品がそれぞれ実装されて筐体51の下側に配置された回路基板Pと、放電灯点灯装置の電源を生成する電源回路が実装されるとともに回路基板Pに電気的に接続された電源用回路基板(図示せず)と、筐体51の底面に敷設されて各放電灯Laの光をそれぞれ上方に配光する反射板52と、透光性を有する材料からなり筐体51に取り付けられて上方から見て各放電灯Laをそれぞれ覆い各放電灯Laの光をそれぞれ拡散させる拡散板53と、拡散板53の上面を覆う例えばプリズムシートのような光学シート54とを備え、液晶パネルLCPは光学シート54の上面を覆う形で配置される。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態1のインバータブロックを示す回路ブロック図である。
【図2】同上の概略構成を示すブロック図である。
【図3】同上の動作を示す説明図であり、(A)は第1駆動信号の波形を示し、(B)は調光信号の波形を示し、(C)は切替回路からインバータ回路に入力される駆動信号の波形を示す。
【図4】本発明の実施形態2の概略構成を示すブロック図である。
【図5】同上のインバータブロックを示す回路ブロック図である。
【図6】同上の動作を示す説明図であり、(A)は第1駆動信号の波形を示し、(B1)は第1インバータブロックに入力される調光信号の波形を示し、(B2)は第2インバータブロックに入力される調光信号の波形を示し、(C1)は第1インバータブロックにおいて切替回路からインバータ回路に入力される駆動信号の波形を示し、(C2)は第2インバータブロックにおいて切替回路からインバータ回路に入力される駆動信号の波形を示し、(D)は論理信号の波形を示し、(E1)は第1インバータブロックに接続された放電灯の両端間に流れる電流の波形を示し、(E2)は第2インバータブロックに接続された放電灯の両端間に流れる電流の波形を示す。
【図7】本発明の実施形態3の動作を示す説明図であり、(B1)〜(B4)はそれぞれ第1〜第4インバータブロックに入力される調光信号の波形を示し、(C1)〜(C4)はそれぞれ第1〜第4インバータブロックにおいて切替回路からインバータ回路に入力される駆動信号の波形を示し、(D1)〜(D4)はそれぞれ第1〜第4インバータブロックに入力される論理信号の波形を示す。
【図8】同上の概略構成を示す回路ブロック図である。
【図9】同上の変更例の動作を示す説明図であり、(A)は共用発振器の出力の波形を示し、(B)は調光信号の波形を示し、(C1)(C2)はそれぞれ検出回路の出力が異なる状態でインバータ回路に入力される駆動信号の波形を示す。
【図10】同上の別の変更例の動作を示す説明図であり、(A)は共用発振器の出力の波形を示し、(B)は調光信号の波形を示し、(F)はインバータ回路の直流電源の出力電圧の波形の一例を示す。
【図11】同上を用いた照明器具を示す分解斜視図である。
【図12】同上を用いた液晶表示用バックライト装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0065】
1 インバータブロック
2 共用発振器
4 照明器具
5 液晶表示用バックライト装置
11 インバータ回路
12 検出回路
13 フィードバック回路
14 切替回路
41 器具本体
La 放電灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれPWM信号である調光信号を入力されるとともに少なくとも1個の放電灯に接続され入力された調光信号がオン状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ点灯させ入力された調光信号がオフ状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ消灯させる複数個のインバータブロックを備え、
各インバータブロックは、それぞれ、放電灯とともに共振回路を構成する共振部並びに入力された駆動信号に基いて直流電源と共振部との接続を切替えるスイッチング部を有して入力された駆動信号に同期した交流電力を放電灯に供給する少なくとも1個のインバータ回路と、インバータ回路のうちの1個の出力電力を検出する検出回路と、検出回路によって検出された出力電力を所定の目標電力とするような駆動信号を生成するフィードバック回路と、複数個のインバータブロックで同時に放電灯が点灯される期間には該複数個のインバータブロックで共通の駆動信号を各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力し、それ以外の期間にはフィードバック回路が出力した駆動信号を各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力する切替回路とを有することを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項2】
各インバータブロックの切替回路にそれぞれ共通の駆動信号を入力する共用発振器を備え、同時に放電灯を点灯させる複数個のインバータブロックの各切替回路はそれぞれ共用発振器から入力された駆動信号を各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項3】
同時に放電灯を点灯させる複数個のインバータブロックの各切替回路は、該複数個のインバータブロックのうち1個のフィードバック回路が出力した駆動信号をそれぞれ対応する各インバータ回路のスイッチング部にそれぞれ入力することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項4】
オンオフの切り替わるタイミングがインバータブロック毎に所定時間ずつずれた調光信号を各インバータブロックにそれぞれ入力する調光信号生成回路を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項5】
少なくとも1個のインバータブロックにおいて、フィードバック回路は、非反転入力端子に所定の基準電圧が入力され、反転入力端子が第1の抵抗を介して検出回路の出力端に接続されるとともに、出力端子と反転入力端子とが第2の抵抗とコンデンサとの並列回路を介して互いに接続されたオペアンプを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項6】
それぞれPWM信号である調光信号を入力されるとともに少なくとも1個の放電灯に接続され入力された調光信号がオン状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ点灯させ入力された調光信号がオフ状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ消灯させる複数個のインバータブロックと、所定の周波数の出力を生成する共用発振器とを備え、
各インバータブロックは、それぞれ、入力された駆動信号のオンデューティに応じた交流電力を放電灯に供給する少なくとも1個のインバータ回路と、インバータ回路のうちの1個の出力電力を検出する検出回路と、共用発振器の出力に同期した駆動信号であって検出回路によって検出された出力電力を入力された調光信号に応じた所定の目標電力とするようなオンデューティの駆動信号を生成して各インバータ回路にそれぞれ入力するフィードバック回路とを有することを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項7】
それぞれPWM信号である調光信号を入力されるとともに少なくとも1個の放電灯に接続され入力された調光信号がオン状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ点灯させ入力された調光信号がオフ状態である期間には接続された各放電灯をそれぞれ消灯させる複数個のインバータブロックと、所定の周波数の出力を生成する共用発振器とを備え、
各インバータブロックは、それぞれ、出力電圧が可変な直流電源と直流電源が出力した直流電力を共用発振器の出力に同期した交流電力に変換するDC−AC変換部とを有する少なくとも1個のインバータ回路と、インバータ回路のうちの1個の出力電力を検出する検出回路と、検出回路によって検出された出力電力を入力された調光信号に応じた所定の目標電力とするように各インバータ回路の直流電源の出力電圧をそれぞれ制御するフィードバック回路とを有することを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項8】
各インバータブロックにはインバータ回路が1個ずつ設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか記載の放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置を保持する器具本体とを備えることを特徴とする照明器具。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか記載の放電灯点灯装置と、それぞれ前記放電灯点灯装置によって点灯される複数個の放電灯とを備えることを特徴とする液晶表示用バックライト装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−146999(P2010−146999A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326405(P2008−326405)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】