説明

文字入力装置、文字入力方法、およびプログラム

【課題】タッチパネルを使用した携帯機器の文字入力において効率的な文字入力を実現する。
【解決手段】文字入力装置は、複数の文字入力モードを切り替える文字入力モード切り替え制御部とを備えており、設定されている文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力されたら、次の文字の入力は入力された文字の文字入力モードに切り替わる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器に搭載される文字入力装置に関し、特に本発明はタッチパネルを用いて入力操作の省力化を行う入力装置、方法、プログラム及び携帯機器に関する。
【背景技術】
【0002】
パソコンや携帯機器などの電子機器に搭載される文字入力装置で電子ファイルや電子メールを作成する際に「ひらがな(日本語)」「アルファベット」「数字」などの入力文字の種別を変更することがある。そのため、電子機器には入力文字の種別を変更できる文字切り替えキーが備えられ、文字切り替えキーを押下して所望の文字種別の入力を行うことができるものがある。
【0003】
文字入力モードを変更して文字入力を行う方法の一つとして、フリック文字入力装置での例を図13に示す。なお、以下では「ひらがな(日本語)」「アルファベット」「数字」などの文字の種類を文字種別と呼び、文字入力装置が該当の文字種別を入力できる設定を文字入力モードと呼ぶ。つまり、文字種別「ひらがな」を入力できる設定にある文字入力装置の文字入力モードは「ひらがな入力モード」と表現する。図13(a)はフリック入力を行う文字入力装置が搭載された携帯機器の正面図であり、入力文字モードを変更する文字切り替えキー130を備えている。図13(b)からへ図13(d)のように、ひらがな入力モードで指で文字入力キーの「な」のキーを押して右へ移動させて離すとひらがな「ね」が入力される。ここで文字切り替えキー130をタッチしてアルファベット入力モードに切り替える。次に図13(e)から図13(g)のように文字入力キーの「5」のキーを押して指を上方向へ移動して離すと「L」が入力される。
【0004】
このようなフリック入力に関する先行特許文献として特許文献1がある。特許文献1は1度のフリック操作によって複数の異なる文字種別の文字から所望の文字種別の文字を入力できるようにしたものである。特許文献1に開示された入力例を図14に示す。図14で「5」のキーを指でタッチし、タッチしたまま上方向へ移動して「大文字英・数字(J、K、L、5)」の文字種を選択する。タッチしたまま一定距離指を移動して「J」が入力可能な状態になる。更に、タッチしたまま一定距離指を移動すると「K」を入力可能な状態になる。また「5」のキーを指でタッチし、タッチしたまま下方向へ移動すると「ひらがな(な、に、ぬ、ね、の)」の文字種が選択される。同様にタッチしたまま一定距離指を移動すると「な」が入力可能な状態になる。更にタッチしたまま一定距離指を移動すると「に」を入力可能な状態になる。このように特許文献1の文字入力装置は、文字切り替えキーを押下しなくても一度のタッチパネルの操作によって異なる文字種別の文字から所望の文字種別の文字を入力することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009‐86981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1では、一度のタッチパネルの操作によって異なる文字種別の文字から所望の文字種別の文字を入力することはできるものの、文字入力モードの切り替えを行わないので、フリック操作が逆に面倒になる場合が存在するといった課題がある。例えば、図14で「ね」「ね」「ね」と入力し、続けて「L」「L」「L」と入力すると仮定する。まず「ね」を入力する場合、「5」のキーを指でタッチし、タッチしたまま下方向へ移動して「な、に、ぬ、ね、の」の「な」を選択できる状態にし(1回のタッチ、1方向移動)、「な」から「ね」に至るまでの一定距離移動して、「ね」位置で指を離して入力する。この場合、1回のタッチ、1方向の移動、3倍文字分の一定距離移動、指を1回離すことを行っている。一方、「L」を入力するには、「5」のキーを指でタッチし、タッチしたまま上方向へ移動して「J、K、L、5」の「J」を選択できる状態にし(1回のタッチ、1方向移動)、「J」から「L」に至るまでの一定距離移動して、「L」位置で指を離して入力する。この場合、1回のタッチ、1方向の移動、2倍文字分の一定距離移動、指を1回離すことを行っている。よって「ね」「ね」「ね」と入力し、続けて「L」「L」「L」と入力すると6回のタッチ、6方向の移動、15倍文字分の一定距離移動、指を6回離すことを行うことになる。一方、図13で同じことを行うと、まず「ね」を入力する場合、「5」のキーを指でタッチし、「な」から「ね」に至るまでの一定距離指を移動して、「ね」位置で指を離して入力する。この場合、1回のタッチ、1倍文字分の一定距離移動、指を1回離すことを行っている。「L」を入力する場合、文字切り替えキー130をタッチして離してアルファベット入力モードに切り替える。次に「5」のキーを指でタッチし、「J」から「L」に至るまで一定距離指を移動して、「L」位置で指を離して入力する。この場合、2回のタッチ、1倍文字分の一定距離移動、指を2回離すことを行っている。よって、「ね」「ね」「ね」と入力し、続けて「L」「L」「L」と入力すると7回のタッチ、6倍文字分の一定距離移動、指を7回離すことを行うことになる。
【0007】
文字切り替えキーをタッチし文字入力モードを切り替えてフリック入力を行う場合、操作は単純であるが文字切り替えキーをタッチする必要がある。また上述したように特許文献1では文字切り替えキーをタッチしなくても一度のタッチパネルの操作によって異なる文字種別の文字から所望の文字種別の文字の入力を行なうことが可能であるが、指を移動する移動量が増加するという課題がある。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みて、ひとつの文字入力モードで異なる文字種別の文字を入力可能な文字入力装置において、異なる文字種別の文字を入力すると、次の文字入力からは自動的にその入力した文字種別の入力文字モードに切り替わる文字入力装置を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の文字入力装置は、文字とテンキーを表示する表示部と、前記表示部上でフリック入力可能なタッチパネルと、複数の文字入力モードを切り替える文字入力モード切り替え制御部と、を備えた複数の文字種別の文字を入力可能な文字入力装置であり、前記文字入力モード切り替え制御部は、設定されている文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力された場合、入力された文字の文字入力モードに切り替えることを特徴とする。また本発明の文字入力装置は、文字入力候補から入力文字として設定する入力文字設定部と、前記テンキーの各キーのフリック入力に割り当てられる文字を定義した登録文字情報を格納する記憶部と、前記タッチパネルがタッチされた後、フリック方向を検出する移動方向検出部を有し、前記登録文字情報は、フリック方向に関連付けて、異なる文字種別の文字入力候補を割り当てていることを特徴とする。また本発明の文字入力装置は、前記タッチパネルがタッチされた後、フリック距離を検出する移動距離検出部を有し、前記登録文字情報は、フリック距離に関連付けて、異なる文字種別の文字入力候補を割り当てていることを特徴とする。
【0010】
また本発明の文字入力装置の表示部は、設定された文字種別の文字入力候補のフリック距離を、それ以外の文字種別の文字入力候補のフリック距離よりも短く表示することを特徴とする。
また本発明の文字入力装置は、フリック距離が長いと判定されるタッチパネル上の領域は、タッチパネルの端辺から一定の距離の幅を有することを特徴とする。また本発明の文字入力装置は、設定された文字種別と判定されるフリック距離と、異なる文字種別と判定されるフリック距離の比は略一定であることを特徴とする。また文字入力装置の表示部は、前記テンキーのうちの1つのキーがタッチされた場合に、タッチされたキーに割り当てられた入力可能な文字を示すガイドを表示することを特徴とする。また文字入力装置の表示部は、前記ガイドに表示される入力可能な文字の中で前記入力文字設定部が確定した1つの文字を他の文字よりも強調して表示することを特徴とする。本発明の文字入力装置の表示部は、前記入力文字設定部により前記入力文字として確定された文字のポップアップ表示を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明の文字入力方法は、文字とテンキーを表示する表示ステップと、フリック入力を検出するフリック入力検出ステップと、入力された文字の文字種別を検出する文字種別検出ステップと、複数の文字入力モードを切り替える文字入力モード切り替えステップと、設定されている文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力されたら、前記入力された文字の文字入力モードに切り替えるステップを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の文字入力機能を有するプログラムは、文字とテンキーを表示する表示処理と、フリック入力を検出するフリック入力検出処理と、入力された文字の文字種別を検出する文字種別検出処理と、複数の文字入力モードを切り替える文字入力モード切り替え処理と、設定されている文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力されたら、前記入力された文字の文字入力モードに切り替える処理をコンピュータに実行させる処理を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかる文字入力装置によれば、ひとつの文字入力モードで異なる文字種別の文字を入力可能であり、使用者が異なる文字種別の文字を入力すると次の文字の入力は入力された文字の文字入力モードに自動的に切り替わるので効率的なフリック入力を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の文字入力装置が搭載された携帯機器100の略構成図
【図2】実施形態1の携帯機器100の操作例を示した図
【図3】本発明の携帯機器100の処理フロー図
【図4】実施形態1の携帯機器100に搭載される登録文字情報
【図5】実施形態1の携帯機器100に搭載されるタッチパネル領域情報
【図6】実施形態1の携帯機器100の操作例を示した図
【図7】実施形態2の携帯機器100に搭載される登録文字情報
【図8】実施形態2の携帯機器100に搭載されるタッチパネル領域情報
【図9】実施形態3の携帯機器100に搭載されるタッチパネル領域情報の説明図
【図10】実施形態4の携帯機器100に搭載される登録文字情報
【図11】実施形態4の携帯機器100に搭載されるタッチパネル領域情報
【図12】実施形態4の携帯機器100に搭載されるタッチパネル領域情報の説明図
【図13】従来技術を説明する説明図。
【図14】従来技術特許文献1を説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書における実施形態では、先の背景技術と同様に「ひらがな(日本語)」「アルファベット」「数字」などの文字の種類を文字種別と呼び、文字入力装置が該当の文字種別を入力できる設定を文字入力モードと呼ぶ。つまり、文字種別「ひらがな」を入力できる設定にある文字入力装置の文字入力モードは「ひらがな入力モード」と表現する。なお、本願における文字種別は、ひらがな、カタカナ、アルファベット、数字などの他に、記号、絵文字なども種別として任意に分類可能であり、更にこれらの半角、全角、小文字、大文字なども異なる種別として分類できるものである。
【0016】
実施形態では本願の文字入力装置が携帯機器に搭載される場合を例に説明するが、携帯機器とはスマートフォンや携帯電話、情報端末や電子書籍などの通信機能を有する機器に加えて、電子辞書や電子手帳のような通信機能を有さない機器も含むこととする。また、本願はこのような携帯機器の表示部に、文字を入力するためのキーと文字を入力するために必要な機能を実行するキーとを表示する。文字を入力するキーは、0から9の番号にひらがなや英語などを割り当て、文字種別の切り替えによって数字やひらがなや英語などを選択的に入力できるテンキーと、テンキー以外のキーにも記号や、濁点や促音、句読点、などを割り当てたキーとを構成することがある。
【0017】
本願では特に断らない限り、文字を入力するためのキー、つまり上述したテンキーとテンキー以外であるが記号や句読点が割り当てられるキーを合わせてテンキーと呼び、QWERTY配列などのいわゆるフルキーボードと区別することとする。なお、機能キーとは「かな漢字変換」や「確定」「クリア」など、文字は割り当てられていないが、文字入力や文書の編集を行うために必要な機能を実行するキーを意味する。
【0018】
本発明は、タッチパネルを備えたフリック入力可能な文字入力装置に関するものである。本願のフリック入力も背景技術と同様にタッチパネルを指でタッチして文字入力候補を表示し、そのまま指を離すまたはタッチパネル上を滑らせてから離すことによって、入力文字を選択するものである。なお実施形態では、タッチパネルを指でタッチした位置からタッチパネル上を滑らせて移動する動作をフリック動作と呼ぶこととする。またこのフリック動作で、タッチパネルを指でタッチした位置からタッチパネル上を滑らせて移動する方向をフリック方向と呼び、タッチした位置からタッチパネル上を滑らせて移動する距離をフリック距離と呼ぶ。またタッチパネルを指でタッチし、タッチした位置から移動しないで離す動作をフリック無しと呼ぶ。なお、タッチパネルは指だけでなくタッチペンなどでも操作することが可能であり、本実施形態で指で操作すると表現していることは、指以外で操作することも含めていることとする。
【0019】
本発明の文字入力装置はひとつの文字入力モードで、異なる文字種別の文字を入力可能である。例えば、ひらがな入力モードでは、文字種別がひらがなである文字とアルファベットである文字を入力可能である。また本発明の文字入力装置は、異なる文字種別の文字の入力を行うと、次回のフリック動作からは入力された異なる文字種別の文字のモードへ文字入力モードを切り替えることも可能である。例えば、ひらがな入力モードでアルファベットの入力を行うと、次回のフリック動作からは文字入力モードがアルファベット入力モードに切り替えることが可能である。以下に、本発明を実施するための形態について詳細を説明する。
【0020】
[実施形態1]
実施形態1を図1から図5を参照して説明する。図1は、実施形態1における文字入力装置が搭載された携帯機器100の略構成図である。図1に示すように実施形態1の携帯機器100は、表示部101、タッチパネル部102、記憶部103、制御部104、通信部105を備える。
【0021】
表示部101は、メールやテキストなどの編集画面や携帯電話の待ち受け画面、各種アプリケーションウィンドウなどを表示する有機ELや液晶などによる表示デバイスである。タッチパネル102は、表示部101の表面に設けられ、使用者の指によるタッチおよびタッチしている位置を検出する。記憶部103は、本実施形態に主に係る構成として登録文字情報103aとタッチパネル領域情報103bを記憶している。詳細は後述する。なお、記憶部103は、メモリやハードディスク装置などの記憶デバイスであり、携帯機器に内蔵される場合もあればメモリカードやICカードなどによって外付けまたは脱着可能に接続される場合もある。また記憶部103は、本実施形態に係る機能以外に各アプリケーションのソフトウエアやカメラや音声などのユーザデータなどを格納するといった一般的な記憶部としての機能を有するが説明を省略する。
【0022】
制御部104は本実施形態に主に係る構成として、文字種別検出部104aと文字入力モード切り替え制御部104bと入力文字設定部104cと表示制御部104dと移動方向検出部104eと移動距離検出部104fを備える。また制御部104は本実施形態に係る機能以外に一般的な制御部としての機能を有するが説明は省略する。文字種別検出部104aは使用者の操作によって入力された文字の文字種別を検出する。文字入力モード切り替え制御部104bは、文字種別検出部104aの検出した文字種別が、携帯機器100に設定されている文字入力モードと異なる文字種別である場合、文字入力モードを検出された文字種別の文字入力モードへ切り替える。例えば、携帯機器100がひらがなモードでひらがなと数字を入力可能である場合に、使用者が数字を入力したら文字種別検出部104aが入力した文字の文字種別を数字と検出し、文字入力モード切り替え制御部104bが、文字入力モードをひらがな入力モードから数字入力モードへ切り替える。また、携帯機器100は、図2(a)に示す文字切り替えキー208を構成しており、使用者が文字切り替えキー208をタッチして文字入力モードを切り替えることも可能である。この場合も文字入力モード切り替え制御部104bが切り替えの制御を行う。
【0023】
入力文字設定部104cは、使用者が文字入力候補から選択した文字を入力文字として確定する。また、入力文字設定部104cは仮決定した文字を確定文字として文書に入力する処理も行う。なお、文字は確定する前にカタカナや漢字に変換されることもある。表示制御部104dは、使用者のフリック動作や文字変換操作に応じて、文字入力候補や変換候補を表示したり、他の一般的な表示部の制御を行う。移動方向検出部104eは、フリック方向を検出する。移動距離検出部104fは、フリック距離を検出する。通信部105は、無線通信部105aと有線通信部105bを備え、無線通信部105aによって無線信号の送受信を行い、有線通信部105bによってインターネットやLAN(Local Area Network)などと有線接続され、主にデータの送受信を行う。なお、通信部105による通信は、通信基地局やサーバ、ルータなどとの基本的な通信接続だけでなく、赤外線通信などによる他の携帯機器やテレビなどの家電機器とのデータの送受信も含まれる。図1のその他の構成の機能については後述する。
【0024】
図2は、実施形態1の携帯機器100により文字入力が実行される様子を順に示している。図3は携帯機器100の文字入力の処理フローである。図4は記憶部103に格納される登録文字情報103aの一例であり、図5は記憶部103に格納されるタッチパネル領域情報103bの一例である。
【0025】
携帯機器100の文字入力の処理フローを図3に示す。なお、図3の先頭にSが付いているものはステップを示す。例えば、S303はステップ303である。図3の処理フローは、文字入力に関する部分の処理であるS300からS315と、文字変換に関する部分の処理であるS316からS322とから成る。まず文字入力に関する部分の処理を説明する。
【0026】
メールの作成やテキストファイルの編集などを開始すると(開始)、制御部104は、設定されている文字入力モードに対応する登録文字情報103aと、タッチパネル領域情報103bとを記憶部103から取得し、図2(a)のように文字入力画面201を表示する(S300)。文字入力画面201は、入力文字表示領域202とテンキー203と機能キー204を構成する。テンキー203は図2(a)の破線で囲まれている領域に構成される。図2(a)のテンキー203は、0から9の番号だけでなく「*」、「#」にも入力文字が割り当てられる12キーの場合を示しているが、一般的な呼称であるテンキーと呼ぶこととする。つまり入力文字が割り当てられていれば、キーの数に依存せずテンキーと呼ぶ。なお機能キー204は、文字が割り当てられたものではなく、変換や確定やカーソル移動など編集機能を割り当てられているキーとしてテンキーと区別する。実施形態1では機能キーは、変換キー205、確定キー206、クリアキー207、文字切り替えキー208などを構成する。ここで変換キー205は、ひらがなを漢字やカタカナに変換するために使用するキーであり、確定キー206は文字選択や変換などを終了し入力文字として確定する決定キーであり、クリアキー207は変換や入力をキャンセルするための無効化キーであり、文字切り替えキー208は文字入力モードを切り替えるためのキーである。なお文字入力装置の起動時の文字入力モードは、前回に文字入力装置を終了したときのモードを維持してもよいし、特定のモードで起動するようにしてもよい。
【0027】
図2(b)のように使用者がテンキー203の押下キーをタッチすると、タッチパネル102が指209のタッチを検出し(S301でYes)、制御部104はタッチパネル102が検出した指209のタッチから使用者が押下した押下キー「2」を検出する(S302)。制御部104の表示制御部104dは押下キーに割り当てられている入力候補の文字を登録文字情報103aから読み込んでガイド210を表示する(S303)。ここでは文字入力候補は「a、b、c、2」である。ガイド210は、指を離すと入力される文字と指を移動して離すと入力される文字を入力候補の文字として表示し、指を離すと入力される文字すなわち現在選択されている文字をハイライトすることにより視覚的に文字入力を補助する文字入力補助機能である。
【0028】
文字入力処理フローで制御部104が使用する登録文字情報103aを図4を参照して説明する。図4(a)は入力モードがアルファベットモードの場合の登録文字情報であり、図4(b)は数字入力モードの場合の登録文字情報である。登録文字情報103aは、表示部101に表示されるテンキーと、各テンキーに割り当てられる文字を定義している。またこれら各文字に対して、フリック無とフリック方向も割り当てられている。例えば、図4(a)では押下キー(3)に対しては「d、e、f、3」が割り当てられており、更に文字「d」には「フリック無」が、文字「e、f、3」にはそれぞれフリック方向「左、上、右」が割り当てられている。ここで「フリック無」とは、指がタッチパネルをタッチして移動せずに離れたときに入力されることを意味し、フリック方向「左、上、右」は、指がタッチパネルをタッチして「左、上、右」のそれぞれの方向(フリック方向)へ移動して離れたときに入力されることを意味する。図2(b)ではテンキー203の「2」をタッチしており、図4(a)アルファベットモード時の登録文字情報103aで押下キー「2」に割り当てられた「a」「b」「c」「2」が入力可能な文字である。記憶部103には各文字入力モードに対応する登録文字情報103aが格納されている。なお図4の「フリック無」や「フリック方向」はタッチパネル上の領域としてタッチパネル領域情報103bに定義される。
【0029】
なお図4では、「フリック無」と「左、上、右、下」ではなく、「フリック無」と「左、上、右上、右」に定義することによって、フリックする方向を押下した点から上部方向(文字入力画面201への方向)のみに制限している。これにより使用者は指をフリックする範囲が小さくなり指が疲れないようになる。
【0030】
また、図4(a)のアルファベット入力モードの登録文字情報と、図4(b)の数字入力モードの登録文字情報とで、フリック方向に対して異なった文字が割り当てられているのは「フリック無」と「右」の方向のみであり、「左、上、右上」の方向には同じ文字が割り当てられている。すなわち、例えば図4(a)の押下キー(7)に対しては「フリック無」に文字「p」が割り当てられ、「右」に文字「7」が割り当てられ、「左、上、右上」にそれぞれ文字「q、r、s」が割り当てられている。一方、図4(b)の押下キー(7)に対しては「フリック無」に文字「7」が割り当てられ、「右」に文字「p」が割り当てられ、これらは図4(a)とは異なっており、「左、上、右上」にそれぞれ文字「q、r、s」が割り当てられており、これらは図4(a)と同じである。このようにアルファベット入力モードの登録文字情報と、数字入力モードの登録文字情報とで、「フリック無」と「右」の操作に割り当てられた文字だけが入れ替わるようにすることで、文字配置を関連付けて記憶することができるので覚えやすくなり、ユーザはガイド表示を見なくても間違いなく格段に早く操作が出来るようになる。なお、図4では「フリック無」と「左、上、右上、右」とを分けて分類したが、「下」や「左上」「右下」など任意に定義することも可能である。
【0031】
図2(b)では、制御部104の移動方向検出部104eは指がタッチパネルをタッチした位置をタッチパネル102から取得し、タッチパネル領域情報103bで定義されている領域と比較してフリック方向、ここではフリック無を検出する(S304)。
【0032】
文字入力処理フローで移動方向検出部104eが使用するタッチパネル領域情報103bを図5を参照して説明する。図5(a)はタッチパネル領域情報103bの一例であり、図5(b)図5(c)は図5(a)を説明する図である。タッチパネル領域情報103bは、表示部101に表示されるテンキーの各キーと、フリック無と認識される領域とフリック方向に移動したと認識される領域との対応を定義している。図5(b)は押下キー(2)がタッチされたときの領域の定義を図示したものであり、指が押下キー(2)をタッチして領域505の範囲内にあると移動方向検出部104eはフリック無と認識する。ここで指が離れると移動方向検出部104eは指は移動しないで離れたと認識する。指が押下キー(2)をタッチして、指を離さずに移動して領域509の範囲内にあると、移動方向検出部104eは指はフリック方向「右」へ移動したと認識する。ここで指が離れると移動方向検出部104eは指は「右」へ移動して離れたと認識する。このように携帯機器100の制御部104の移動方向検出部104eは、タッチパネル102から指の座標などの情報を取得し、タッチパネル領域情報103bと比較して、指のタッチは移動していないのか、タッチしてから移動しているのか、移動しているならそのフリック方向も検出する。また、指がタッチパネルから離れたら、指はタッチパネルをタッチして移動しないで離れたのか、移動してから離れたのか、移動してから離れたならそのフリック方向も検出する。
【0033】
なお図5に示したタッチパネル領域情報103bで定義している領域は、「フリック無」とフリック方向「左」[上][右上][右]であるが、「下」や「右下」などの領域を定義することも可能である。また、フリック方向が定義されていない領域で指が離れた場合は、移動方向検出部104eが指の移動方向を検出せず文字入力が行われないようにしてもよいし、最後に指が通過した領域が方向を定義されていればその方向に対応した文字が入力されるようにしてもよい。例えば図5(b)で指が領域509を通ってから移動方向が定義されていない領域へ移動して離れたら、移動方向検出部104eが指の移動方向を領域509に対応する「右」と判定するようすることも可能である。また、各領域の形状は図5に限定されず任意に実施可能である。例えば、扇形や三角形でもよい。図5(c)は押下キー(4)がタッチされたときの領域の定義である。図5(b)と同様に理解できるので説明を省略する。
【0034】
図3のフローに戻って説明する。制御部104の入力文字設定部104cが、ステップS304における移動方向検出部104eの検出結果「フリック無」と登録文字情報103aとを比較して、入力文字を仮決定する(S306)。ここでは、S304のステップで移動方向検出部104eはフリック無を検出しているので、制御部104の入力文字設定部104cは登録文字情報103aの押下キー(2)の「フリック無」に対応する文字「a」を入力文字として仮決定する。次にガイド210(文字入力補助機能)がステップS306で仮決定した文字、ここでは「a」をハイライトする(S307)。次に図2(c)のように指を離すと(S308でYes)、入力文字設定部104cが「a」を入力文字として決定し(S309)、表示制御部104dがガイドを消去する(S310)。
【0035】
制御部104の文字種別検出部104aが、ステップS309で入力された文字の文字種別であるアルファベットを検出する(S313)。ステップS313で検出された文字種別がアルファベットであり、先に設定されていたアルファベット入力モードの文字種別であるアルファベットと同じであるので、文字入力モード切り替え制御部104bは、文字入力モードの切り替えは行わない(S314でNo)。この状態で携帯機器100は、使用者の新たな操作を待つ。
【0036】
図2(d)のように使用者がテンキー203の押下キー「2」をタッチすると、タッチパネル102が指209のタッチを検出し(S301でYes)、制御部104はタッチパネル102が検出した指209のタッチから使用者が押下した押下キー「2」を検出する(S302)。制御部104の表示制御部104dは押下キーに割り当てられている入力候補の文字「a、b、c、2」を登録文字情報103aから読み込んでガイド210を表示する(S303)。制御部104の移動方向検出部104eは指がタッチパネルをタッチした位置をタッチパネル102から取得し、タッチパネル領域情報103bで定義されている領域と比較してフリック方向、ここではフリック無を検出する(S304)。制御部104の入力文字設定部104cが、ステップS304の検出結果と登録文字情報103aとを比較して入力文字「a」を仮決定する(S306)。次にガイド210(文字入力補助機能)がステップS306で仮決定した文字「a」をハイライトする(S307)。
【0037】
ここで図2(e)のように使用者が指を離さずに(S308でNo)、右方向へフリックすると、制御部104の移動方向検出部104eは指が移動している位置をタッチパネル102から取得し、タッチパネル領域情報103bで定義されている領域と比較してフリック方向を検出する(S304)。制御部104の入力文字設定部104cが、ステップS304の検出結果と登録文字情報103aとを比較して入力文字を仮決定する(S306)。ここでは、S304のステップで移動方向検出部104eは指が右方向へ移動していることを検出しているので、制御部104の入力文字設定部104cは登録文字情報103aの押下キー(2)の指のフリック方向「右」に対応する文字「2」を入力文字として仮決定する。次にガイド210(文字入力補助機能)がステップS306で仮決定した文字、ここでは「2」をハイライトする(S307)。次に図2(f)のように指を離すと(S308でYes)、入力文字設定部104cが「2」を入力文字として決定し(S309)、表示制御部104dがガイドを消去する(S310)。このとき入力文字として決定された文字を強調表示211のように拡大して表示するポップアップを行うことも可能である(S311)。
【0038】
制御部104の文字種別検出部104aが、ステップS309で入力された文字の文字種別である数字を検出する(S313)。ステップS313で検出された文字種別が数字であり、先に設定されていたアルファベット入力モードの文字種別であるアルファベットと異なっているので、文字入力モード切り替え制御部104bは、文字入力モードを変更する(S314でYes)。次に文字入力モード切り替え制御部104bは、記憶部103から数字入力モードの登録文字情報(図4(b))を取得し、使用していたアルファベットモード用の登録文字情報と切り替える(S315)。これによって文字入力モードを変更する。
【0039】
図2(g)のように使用者がテンキー203の押下キーをタッチすると、タッチパネル102が指209のタッチを検出し(S301でYes)、制御部104がタッチパネル102が検出した指209のタッチした座標を取得し、取得した座標データを使用して、登録文字情報103aから押下キー「4」を検出する(S302)。制御部104の表示制御部104dは押下キーに割り当てられている入力候補の文字、ここでは「4、h、i、g」を登録文字情報103aから読み込んでガイド210へ表示する(S303)。図2(g)ではステップS315で文字入力モードが数字入力モードに切り替えられたので、ガイド210の中心に数字「4」が表示され、周辺にアルファベットが表示される。ここで使用者は指を動かさないので、移動方向検出部104eがフリック無しと検出し(S304)、入力文字として数字「4」を仮決定し(S306)、ガイド210で「4」がハイライトされる(S307)。ここで指を離すと(S308でYes)、入力文字設定部104cが「4」を入力文字として決定し(S309)、ガイドを消去して(S310)、既に入力されている「2」へ入力文字「4」を追加する(S312)。この状態が図2(h)である。制御部104の文字種別検出部104aが、ステップS309で入力された文字の文字種別である数字を検出する(S313)。文字入力モード切り替え制御部104bは、文字種別検出部104aの検出結果から、文字入力モードの切り替えはないことを認識する(S314でNo)。この状態で携帯機器100は、使用者の新たな操作を待つ。
【0040】
次にフリック入力文字の変換に関する部分を説明する。一般的に文字入力装置は、使用者のキー操作によって入力された文字を変換することが可能である。例えば、入力したひらがなを変換操作によって漢字に変換する、入力した半角数字を変換操作によって全角数字に変換するなどである。
【0041】
図2(f)の状態にある場合を例に、図3の文字変換フローを説明する。未変換文字「24」があり(S316でYes)、変換キー205を押下すると(S317でYes)、使用者は変換文字を選択する(S318)。ここでは未変換文字「2」「4」のそれぞれ別々に、もしくは両方を同時に半角数字と全角数字に変換可能である。この場合表示部に「2」「4」の半角数字と全角数字の変換候補の組み合わせの全てを表示し、使用者が選択するようにしてもよいし、変換キー205を押下するごとに半角数字と全角数字を交互に表示し、使用者が表示の切り替えを停止することで選択するようにしてもよい。このような処理によって所望の変換文字を確定すると(S319でYes)、ステップS318の選択処理によって決定された文字が変換文字として変更する(S320)。未変換文字「24」があり(S316でYes)、変換キー205または確定キー206以外のキーが入力された場合(S317でNo、S321でNo)、これは未変換文字「24」がある状態での新たな文字入力操作であるので押下キーに応じたガイドを表示する(S303)。これ以降の処理は既に説明しているので省略する。未変換文字が無い場合(S316でNo)、押下されたキーが確定キー206であった場合(ステップS321でYes)、メールツールやテキストエディタなどの文字入力画面を閉じるなどして(S322)処理を終了する(終了)。
【0042】
以上、説明したように実施形態1の携帯機器100は、複数の文字種別の文字を入力可能な携帯機器であって、文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力されたら、変換キー205を操作しなくても次の文字の入力からは入力された文字の文字入力モードに自動的に切り替わることを特徴としている。
【0043】
メールやテキストファイルなどの文書の作成では、入力している文字種別の変更は頻繁に発生せず、ある程度の文字数は同じ文字種別を継続して入力することが多い。例えば、メール作成中に友人の名前を入力し続いて電話番号を入力する場合や、統計表を作成するときに項目をひらがなやアルファベットで入力し続いて数値を入力する場合などである。このような場合、従来技術のように一度のフリック動作で単に異なる文字種別を入力できるだけでは、アルファベット入力モードのまま数字を入力することになり一旦アルファベットを選択してから指を離さずに移動して数字を選択する動作を繰り返さなければならない。実施形態1の携帯機器100によれば、一度数字を入力し、数字入力モードに切り替わると次からは指で所望のキーを直接タッチし離すだけで数字を入力できるようになるので文字入力操作が効率的になるという効果がある。
【0044】
[実施形態2]
実施形態2の文字入力装置も、実施形態1と同様に複数の文字種別の文字から所望の種別の文字を入力可能な文字入力装置であり、文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力されたら、次の文字の入力からは入力された文字の文字入力モードに自動的に切り替わることを特徴としている。実施形態1の文字入力装置は、タッチパネルをタッチした位置からフリックするフリック方向によって異なる文字種別を入力することが可能な文字入力装置であった。それに対して実施形態2の文字入力装置は、フリック方向だけでなくフリック距離によっても異なる文字種別の文字を入力することが可能な文字入力装置である。このために実施形態2の文字入力装置はフリック距離によって異なる文字種別を入力可能にする登録文字情報とタッチパネル領域情報を記憶部に記憶している。実施形態1と2とでは同じ記憶部に格納している情報から使用する情報が異なるだけであるので、実施形態2でも図1の携帯機器100が図3の文字入力処理フローを実行することで実施可能である。
【0045】
実施形態2を図1、図3、図6、図7、図8を参照して説明する。ただし、上述したように登録文字情報とタッチパネル領域情報のみ実施形態1と異なるので、これら以外は説明を省略する。図6は実施形態2の文字入力装置による文字入力の一例を示した図であり、ひらがな入力モードでアルファベット「S」を入力し、続けてアルファベット入力モードでアルファベット「H」を入力している。ひらがな入力モードでアルファベットを入力したので、次の入力からは文字入力モードがアルファベット入力モードに切り替えられている。
【0046】
実施形態2の携帯機器100の登録文字情報103aを図7に示す。図7(a)はひらがなモードの登録文字情報であり、図7(b)はアルファベットモードの登録文字情報である。図7に示しように実施形態2の登録文字情報では、フリック距離が短い場合と長い場合とで異なる文字種別の文字が割り当てられており、更にフリック距離が短い場合と長い場合のそれぞれの場合に、フリック方向に対して異なる文字が割り当てられる。なおフリック方向に対して異なる文字種別の文字が割り当てられることもある。またフリック無の場合は、フリック距離が短い場合と同じ文字種別の文字が割り当てられる。
【0047】
また、図7では図7(a)のひらがな入力モードの登録文字情報と、図7(b)のアルファベット入力モードの登録文字情報とで、フリック方向に対して異なった文字が割り当てられているのは、「フリック無」と「下」の方向のみであり、「左、上、右上、右」の方向には同じ文字が割り当てられている。すなわち、例えば図7(a)の押下キー(9)に対しては「フリック無」に文字「ら」が割り当てられ、「下」に文字「W」が割り当てられ、フリック距離が短い場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ文字「り、る、れ」が割り当てられ、フリック距離が長い場合のフリック方向「左、上、右上、右」にそれぞれ文字「X、Y、Z、9」が割り当てられいる。一方、図7(b)の押下キー(9)に対しては「フリック無」に文字「W」が割り当てられ、「下」に文字「ら」が割り当てられ、これらは図7(a)とは異なっており、フリック距離が短い場合のフリック方向「左、上、右上、右」にそれぞれ文字「X、Y、Z、9」が割り当てられ、フリック距離が長い場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ文字「り、る、れ」が割り当てられており、これらは図7(a)と同じである。つまり「り、る、れ」「X、Y、Z、9」は、移動するフリック距離が長い短いの差はあるが、方向はひらがな入力モードの登録文字情報とアルファベット入力モードの登録文字情報とで同じである。このようにひらがな入力モードの登録文字情報とアルファベット入力モードの登録文字情報とで、「フリック無」と「下」の操作に割り当てられた文字だけが入れ替わるようにすることで、文字配置を関連付けて記憶することができるので覚えやすくなり、ユーザはガイド表示を見なくても間違いなく格段に早く操作が出来るようになる。
【0048】
実施形態2の携帯機器100のタッチパネル領域情報103bを図8に示す。図8(a)はひらがなモードのタッチパネル領域情報であり、図8(b)はアルファベット入力モードのタッチパネル領域情報である。図8(c)は図8(a)の押下キー(7)に対応する領域を図示したものであり、図8(d)は図8(b)の押下キー(4)に対応する領域を図示したものである。実施形態2の携帯機器100のタッチパネル領域情報103bは、表示部101に表示されるテンキーの各キーと、フリック無しと認識される領域と各フリック方向およびフリック距離に移動したと認識される領域との対応を定義している。フリック動作とタッチパネル領域情報の各領域との対応は実施形態1と同様に理解できるので説明は省略し実施形態1と異なる部分を説明する。実施形態2ではひらがな入力モードとアルファベット入力モードとで異なる領域の定義を行っている。例えば、ひらがな入力モードではフリック距離が短い場合はフリック方向を「左、上、右、下」と定義しているが、アルファベット入力モードでは「左、上、右上、右、下」と定義している。実施形態1では各文字入力モードに対して共通のタッチパネル領域情報を使用しているとしたため、メールの作成やテキストファイルの編集などを開始するときに(図3で開始)、制御部104は、文字モードに関わらずひとつのタッチパネル領域情報103bを記憶部103から取得したが、実施形態2では設定されている文字入力モードに対応したタッチパネル領域情報103bを記憶部103から取得する。
【0049】
図8に示す実施形態2のタッチパネルの各領域で、フリック無しと判定される領域は四角形に形成される。この四角形は、押下キーと同じ形にすると使用者には視覚的にわかりやすくなる。一方、押下キーの面積が小さい場合は、この四角形を相似に拡大して構成すれば操作しやすくなる。またフリック距離が短いと判定する領域は、その領域の外縁を円の形に形成し、この円から指がタッチされたまま移動しないで離れたと判定される領域を除いた領域とする。フリック距離が長いと判定する領域は、外縁を円の形に形成し、フリック無しと判定される領域とフリック距離が短いと判定される領域とを囲み、フリック無しと判定される領域とフリック距離が短いと判定するとを除いた領域とする。なお、ここで円の半径は図8に限定するものではなく任意に変更可能である。
【0050】
図6(a)では指が図8(c)の領域860の範囲内をタッチしている。タッチパネル102がタッチを検出し(図3のS301でYes)、制御部104は使用者が押下した押下キー「7」を検出する(S302)。制御部104の表示制御部104dは押下キーに割り当てられている入力候補の文字を登録文字情報103aから読み込んでガイドを表示する(S303)。ここでは入力候補の文字は「ま、み、む、め、も、P、Q、R、S、7」である。
【0051】
図6(b)のようにフリック動作を行うと、制御部104の移動方向検出部104eは指が移動している位置をタッチパネル102から取得し、タッチパネル領域情報103bで定義されている領域と比較して、フリック方向を「右上」と検出し(S304)、移動距離検出部104fがフリック距離を検出し、ここではフリック距離を「長」と検出する(図3のS305)。なお図6(b)の指の位置は、図8(c)では領域868の範囲内にある。制御部104の入力文字設定部104cが、ステップS304の検出結果と登録文字情報103aとを比較して入力文字を仮決定する(S306)。ここでは、S304のステップで移動方向検出部104eは指が右上方向へ移動していることを検出し、S305のステップで移動距離検出部104fが指は長いフリック距離を移動したことを検出しているので、制御部104の入力文字設定部104cは図7(a)の登録文字情報103aの押下キー(7)のフリック方向「右上」、フリック距離「長」に対応する文字「S」を入力文字として仮決定する。次にガイド210が「S」をハイライトする(S307)。
【0052】
図6(c)のように指を離すと(S308でYes)、入力文字設定部104cが「S」を入力文字として決定する(S309)。制御部104の文字種別検出部104aが、ステップS309で入力された文字の文字種別であるアルファベットを検出する(S313)。ステップS313で検出された文字種別がアルファベットであり、先に設定されていたひらがな入力モードの文字種別であるひらがなと異なっているので、文字入力モード切り替え制御部104bは、文字入力モードを切り替える(S314でYes)。次に文字入力モード切り替え制御部104bは、記憶部103からアルファベット入力モードの登録文字情報(図7(b))を取得し、使用していたひらがな入力モード用の登録文字情報と切り替える(S315)。また実施形態2ではS315のステップで文字入力モード切り替え制御部104bが、記憶部103からアルファベット入力モードのタッチパネル領域情報103b(図8(b))を取得し、使用していたひらがな入力モードのタッチパネル領域情報103bと切り替える。このようにして文字入力モードを切り替える。
【0053】
図6(d)から図6(f)は、アルファベット入力モードで押下キー(4)が押下され、指を左に移動し図8(d)の領域951で指を離すことで文字「H」が入力される様子を示している。手順は図6(a)から図6(c)と同じなので説明は省略する。なお実施形態2では同じフリック距離で、アルファベットと数字を入力できるようにしたが、アルファベットのみ入力できるようにしてもよい。
【0054】
以上、説明したように実施形態2の携帯機器100は複数の文字種別の文字を入力可能な携帯機器であって、使用者は指でタッチパネルをタッチしタッチした位置からフリック無もしくはフリック距離が短い距離で指を離すと携帯機器100に予め設定されている文字入力モードの文字種別の文字を入力でき、フリック距離が長い距離で指を離すと文字入力モードの文字種別とは異なる文字種別の文字を入力できる。そしてフリック距離が長い距離で離すと次回の文字入力からは入力した文字種別の文字入力モードが新たに携帯機器100の文字入力モードとして設定され、使用者は指でタッチパネルをタッチしタッチした位置から移動せずに離すもしくは短い距離移動して離すことによって新たに設定された文字入力モードの文字種別の文字を入力できるようになる。
【0055】
実施形態1のようにフリック方向によってのみ異なる文字種別を入力できる構成では、入力文字候補を増やすと1文字当りに割り当てられる角度が狭くなるので操作しにくい場合がある。実施形態2のように構成することで、多くの入力文字候補を操作しやすい状態で扱うことができるようになる。
【0056】
また実施形態1と同様に文字入力モードを切り替えることによる効果もある。メール作成中に友人の名前を入力し続いて電話番号を入力する場合、まず名前の入力をひらがなモードでフリック距離の短い範囲で行い、一度だけ長いフリック距離のフリック動作を行い数字を入力して数字入力モードに切り替え、引き続き電話番号の入力を行う。数字入力モードに切り替えた後は、フリック距離の短い範囲で数字の入力を行うことができるようになる。変換キーを押下して文字入力モードを切り替える従来技術の場合、通常の文字入力装置ではひらがな、カタカナ、大文字アルファベット、小文字アルファベットなどの複数のモードが搭載されており、変換キーを何度も押下しながら所望のモードを探す必要があるので効率が悪い。また、変換キーを押さずにひらがなモードで数字を入力することが可能である従来技術の場合、フリック距離が長くなり操作性が悪くなる。実施形態2のように構成することにより、変換キーを押下する必要がなく、短いフリック距離で文字入力を行えるので効率的な文字入力を実現できるようになる。
【0057】
[実施形態3]
実施形態3は、実施形態2の文字入力装置の変形例である。実施形態3の文字入力装置は、タッチパネル領域情報で定義される各領域の形状についての実施形態である。図9に実施形態3のタッチパネル領域情報を例示する。実施形態2ではタッチパネルの領域を図8(c)や図8(d)のように構成した。図8(c)は、短いフリック距離の場合のフリック方向を「左、上、右、下」と定義し、図8(d)では短いフリック距離の場合のフリック方向を「左、上、右上、右、下」と定義した。実施形態3では図8(c)の変形として、図9(a)図9(b)図9(d)のように構成し、図8(d)の変形として図9(c)図9(e)のように構成する。
【0058】
図9(a)は実施形態3の携帯機器100のタッチパネル領域情報の各領域の形状の一例である。フリック距離が短いと判定する領域を、図8(c)と同様に92で示す円の内側と領域860の外側とで囲まれた領域とする。一方、フリック距離が長いと判定する領域は92で示す円以外の領域とする。これにより図8(c)のようにタッチパネルのタッチの検出が行われない領域がなくなる。
【0059】
図9(b)と図9(c)は実施形態3の携帯機器100のタッチパネル領域情報の各領域の形状の別の一例であり、ひとつの文字が入力されるタッチパネル領域がタッチパネルの端辺に位置する場合には、タッチパネル領域がタッチパネルの端辺から一定の距離の幅を有するように構成されるものである。図9(b)と図9(c)は、ひとつの文字が入力されるタッチパネル領域が、フリック距離が長いと判定される領域の場合の例である。図9(b)と図9(c)を説明する。フリック距離が長いと判定する領域を、タッチパネルの端辺(図中91で示す)および入力キー領域の端辺(図中94で示す)で構成される四角形と、この四角形から一定の距離(図中dで示す)だけ内側に構成される四角形(図中93で示す)との間の領域とする。一方、フリック距離が短いと判定する領域は、フリック無と判定される領域とフリック距離が長いと判定する領域との間の領域とする。理解のために図9(b)では領域866、868を、図9(c)では領域958を抜き出して図示している。このように構成するとテンキーの各キーのどれをタッチしてもフリック距離が長いと判定される領域の幅は同じになるので使いやすくなる。また、フリック距離が長いと判定される領域を携帯機器の端や入力キー領域の端に構成すると、使用者は端を目指して大雑把に操作すればよいので操作しやすくなるという効果もある。
【0060】
図9(d)と図9(e)は実施形態3の携帯機器100のタッチパネル領域情報の各領域の形状の別の一例である。フリック距離が長いと判定される領域の外周を図中91および94で示し、フリック距離が短いと判定される領域の外周を図中95で示し、フリック無しと判定される領域を四角形で示している。ここではフリック距離が長いと判定される領域の外周の各辺と、この各辺に対向するフリック距離が短いと判定される領域の外周の各辺との距離と、フリック距離が短いと判定される領域の外周の各辺と、この各辺に対向するフリック無しと判定される領域の各辺との距離の比を一定に構成することに特徴がある。この距離の比は図9(d)ではx1:y1、図9(e)ではx2:y2と図示している。なお、フリック距離が短いと判定される領域に携帯機器100に設定されている文字種別を割りあて、フリック距離が長いと判定される領域に携帯機器100に設定されている文字種別と異なる文字種別を割りあてて、設定された文字種別と判定されるフリック距離と、異なる文字種別と判定されるフリック距離の比を一定に構成することも可能である。これらのように構成しても操作しやすい携帯機器100を実現できる。
【0061】
[実施形態4]
実施形態4は実施形態2の文字入力装置の変形例である。実施形態2の文字入力装置は、フリック距離を2段階に分けて認識することによって2つの異なる文字種別の文字を入力可能とした。実施形態4の文字入力装置は、フリック距離を「短」「中」「長」の3段階に分けて認識することによって、一度のフリック動作によって3つの異なる文字種別の文字から所望の文字を入力可能とするものである。フリック距離を3段階に分けて認識するために携帯機器100が備える文字登録情報103aを図10に示し、タッチパネル領域情報103bを図11に示す。図10(a)はひらがな入力モードの登録文字情報であり、フリック無しおよびフリック距離が短い場合ひらがなが入力され、フリック距離が中の場合アルファベットが入力され、フリック距離が長い場合数字が入力される。図11(a)はひらがなモードのタッチパネル領域情報103bである。図11(a)の押下キー(7)に対応する領域を図12に示す。なお、図12に示す各領域の形は一例であり、任意に実施可能である。特に押下キーがタッチパネルの中央にある場合と端にある場合とで領域の形を工夫することでフリック操作を行いやすくなる。図10(b)図10(c)はそれぞれ数字入力モード、アルファベット入力モードの登録時情報である。
【0062】
また、図10(a)のひらがな入力モードの場合の登録文字情報と、図10(b)の数字入力モードの場合の登録文字情報と、図10(c)のアルファベット入力モードの登録文字情報とで、指のフリック方向に対して異なった文字が割り当てられているのは、「フリック無」と「下」の方向のみであり、「左、上、右上、右」の方向には同じ文字が割り当てられている。
【0063】
例えば図10(a)の押下キー(9)に対しては「フリック無」に文字「ら」が割り当てられ、「下」に文字「w」と文字「9」が割り当てられ、フリック距離が短い場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ文字「り、る、れ」が割り当てられ、フリック距離が中の場合のフリック方向「左、上、右上、右」にそれぞれ文字「x、y、z、9」が割り当てられ、フリック距離が長い場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ「=、空欄(定義無)、;」が割り当てられている。
【0064】
一方、図10(b)の押下キー(9)に対しては「フリック無」に文字「9」が割り当てられ、「下」に文字「ら」と「w」が割り当てられ、これらは図10(a)とは異なっており、フリック距離が短い場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ「=、空欄(定義無)、;」が割り当てられ、フリック距離が中の場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ文字「り、る、れ」が割り当てられ、フリック距離が長い場合のフリック方向「左、上、右上、右」にそれぞれ「x、y、z、9」が割り当てられており、これらは図10(a)と同じである。
【0065】
また、図10(c)の押下キー(9)に対しては「フリック無」に文字「w」が割り当てられ、「下」に文字「ら」と文字「9」が割り当てられ、これらは図10(a)とも図10(b)とも異なっており、フリック距離が短い場合のフリック方向「左、上、右上、右」にそれぞれ「x、y、z、9」が割り当てられ、フリック距離が中の場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ文字「=、空欄(定義無)、;」が割り当てられ、フリック距離が長い場合のフリック方向「左、上、右」にそれぞれ「り、る、れ」が割り当てられており、これらは図10(a)、図10(b)と同じである。なお、ここで空欄(定義無)とは文字割り当てがないことを示す。
【0066】
つまり「り、る、れ」「x、y、z、9」「=、空欄(定義無)、;」は、フリックする距離の差はあるが、方向はひらがな入力モードの登録文字情報と数字入力モードの登録文字情報とアルファベット入力モードの登録文字情報とで同じである。このようにひらがな入力モードの登録文字情報と数字入力モードの登録文字情報とアルファベット入力モードの登録文字情報とで、「フリック無」と「下」の操作に割り当てられた文字だけが入れ替わるようにすることで、文字配置を関連付けて記憶することができるので覚えやすくなり、ユーザはガイド表示を見なくても間違いなく格段に早く操作が出来るようになる。
【0067】
実施形態4の携帯機器100は、上述した文字登録情報103aとタッチパネル領域情報103bを構成し、図3のフローを実行する。実施形態4の携帯機器100の構成やフローについては既に説明したので省略する。
【0068】
実施形態4の携帯機器100によれば、タッチパネルがタッチされた後、フリック無しの場合に入力される文字と、フリック距離が短い場合に入力される文字とを同じ文字種別とし、これを第1の文字種別とし、この第1の文字種別を文字入力モードとし、指がタッチパネルをタッチした位置から第1の文字種別が入力されるフリック距離よりも、長いフリック距離のフリック動作によって入力される文字を第2の文字種別とし、指がタッチパネルをタッチした位置から第2の文字種別が力される距離よりも、長いフリック距離のフリック動作によって入力される文字を第3の文字種別とし、これら第1から第3の文字種別から入力された文字の文字種別が次回の文字入力における文字入力モードとなる。これによって次回からは切り替えられた文字入力モードで文字入力が可能になる。また文字登録情報103aとタッチパネル領域情報103bによるフリック距離の分類を更に分ければ、更に異なる文字種別の文字から選択して入力することが可能になる。
【0069】
なお、携帯機器100の各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の機能を実現するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。
【0070】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。また、上記プログラムはインターネットを通じて提供されるものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明に係る文字入力装置および文字入力方法は、たとえば携帯電話における電子メールなどの文書の作成に使用する文字入力装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0072】
91、92、93、94、95 領域範囲
100 携帯機器
101 表示部
102 タッチパネル
103 記憶部
103a 登録文字情報
103b タッチパネル領域情報
104 制御部
104a 文字種別検出部
104b 文字入力モード切り替え制御部
104c 入力文字設定部
104d 表示制御部
104e 移動方向検出部
104f 移動距離検出部
105 通信部
105a 無線通信部
105b 有線通信部
201 文字入力画面
202 入力文字表示領域
203 テンキー
204 機能キー
205 変換キー
206 確定キー
207 クリアキー
208 文字切り替えキー
209 指
13、210 ガイド
211 強調表示
500〜559、800〜1300 領域
1400 文字入力画面
1401 入力文字表示領域
1402 ガイダンス表示領域
1403 入力された文字を表示する領域
1404 カーソル領域
1405〜1409 領域



【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字とテンキーを表示する表示部と、
前記表示部上でフリック入力可能なタッチパネルと、
複数の文字入力モードを切り替える文字入力モード切り替え制御部と、を備えた複数の文字種別の文字を入力可能な文字入力装置において、
前記文字入力モード切り替え制御部は、
設定されている文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力された場合、入力された文字の文字入力モードに切り替えることを特徴とする文字入力装置。
【請求項2】
前記文字入力装置は、
文字入力候補から入力文字として設定する入力文字設定部と、
前記テンキーの各キーのフリック入力に割り当てられる文字を定義した登録文字情報を格納する記憶部と、
前記タッチパネルがタッチされた後、フリック方向を検出する移動方向検出部を有し、
前記登録文字情報は、フリック方向に関連付けて、異なる文字種別の文字入力候補を割り当てていることを特徴とする請求項1記載の文字入力装置。
【請求項3】
前記文字入力装置は、
前記タッチパネルがタッチされた後、フリック距離を検出する移動距離検出部を有し、
前記登録文字情報は、フリック距離に関連付けて、異なる文字種別の文字入力候補を割り当てていることを特徴とする請求項2記載の文字入力装置。
【請求項4】
前記表示部は、
設定された文字種別の文字入力候補のフリック距離を、それ以外の文字種別の文字入力候補のフリック距離よりも短く表示することを特徴とする請求項3記載の文字入力装置。
【請求項5】
ひとつの文字が入力されるタッチパネル上の領域が、タッチパネルの端辺から一定の距離の幅を有することを特徴とする請求項3または4記載の文字入力装置。
【請求項6】
設定された文字種別と判定されるフリック距離と、異なる文字種別と判定されるフリック距離の比は略一定であることを特徴とする請求項3または4記載の文字入力装置。
【請求項7】
前記表示部は、前記テンキーのうちの1つのキーがタッチされた場合に、タッチされたキーに割り当てられた入力可能な文字を示すガイドを表示することを特徴とする請求項1から6に記載の文字入力装置。
【請求項8】
前記表示部は、前記ガイドに表示される入力可能な文字の中で前記入力文字設定部が確定した1つの文字を他の文字よりも強調して表示することを特徴とする請求項7に記載の文字入力装置。
【請求項9】
前記表示部は、前記入力文字設定部により前記入力文字として確定された文字のポップアップ表示を行うことを特徴とする請求項8に記載の文字入力装置。
【請求項10】
文字とテンキーを表示する表示ステップと、
フリック入力を検出するフリック入力検出ステップと、
入力された文字の文字種別を検出する文字種別検出ステップと、
複数の文字入力モードを切り替える文字入力モード切り替えステップと、
設定されている文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力されたら、前記入力された文字の文字入力モードに切り替えるステップを含むことを特徴とする文字入力方法。
【請求項11】
文字とテンキーを表示する表示処理と、
フリック入力を検出するフリック入力検出処理と、
入力された文字の文字種別を検出する文字種別検出処理と、
複数の文字入力モードを切り替える文字入力モード切り替え処理と、
設定されている文字入力モードと異なる文字種別の文字が入力されたら、前記入力された文字の文字入力モードに切り替える処理をコンピュータに実行させる処理を備えた文字入力機能を有するプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−81126(P2013−81126A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220901(P2011−220901)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】