説明

新生物の治療のための薬物の併用

本発明は、患者を治療するのに十分な量でペンタミジンまたはペンタミジンアナログおよび抗増殖性薬剤を同時に、または互いに14日以内に患者に投与することによって、癌または他の新生物を有する患者を治療するための方法を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の要旨
本発明は、新生物の治療のための、ペンタミジンまたはペンタミジンアナログまたは代謝物の、抗増殖性薬剤との併用を特徴とする。
【発明の開示】
【0002】
従って、第1の局面において、本発明は、患者に以下を投与することによって、癌または他の新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法を特徴とする:
(a)化学式(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩

(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリール-C1-C6アルキルオキシであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、

であり、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。);ならびに
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【0003】
「グループA抗増殖性薬剤」は、グループB抗増殖性薬剤ではない任意の抗増殖性薬剤を意味する。グループA薬剤の例は、表1に列挙されるものである。本発明のグループA抗増殖性薬剤は、また、本明細書で規定されるようなグループB抗増殖性薬剤(表2を参照されたい)ではない、アルキル化剤、白金製剤、代謝拮抗剤、トポイソメラーゼ阻害薬、抗腫瘍性抗生物質、抗分裂剤、アロマターゼ阻害剤、チミジル酸合成酵素阻害剤、DNAアンタゴニスト、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ポンプ阻害剤、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ阻害剤、メタロプロテイナーゼ阻害剤、リボヌクレオシド還元酵素阻害剤、TNFαのアゴニストおよびアンタゴニスト、エンドセリンAレセプターアンタゴニスト、レチノイン酸レセプターアゴニスト、免疫調節剤、ホルモン剤および抗ホルモン剤、光力学薬剤、およびチロシンキナーゼ阻害剤が含まれる。
【0004】
(表1)グループA





【0005】
「グループB抗増殖性薬剤」は、表2における化合物の群より選択される任意の抗増殖性薬剤を意味する。
【0006】
(表2)グループB

【0007】
1つの態様において、化学式(I)の化合物は、ペンタミジン、プロパミジン、ブタミジン、ヘプタミジン、ノナミジン、ジブロムプロパミジン、1,3-ビス(4-アミジノ-2-メトキシフェノキシ)プロパン、1,5-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ペンタン、1,3-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,3-ビス(2'-メトキシ-4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,4-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ブタン、1,5-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ペンタン、1,4-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ブタン、1,3-ビス(4'-(4-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,3-ビス(2'-メトキシ-4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-アミドキシム、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-O-エチルアミドキシム、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,5-ビス[4-(N-イソプロピルアミジノ)フェニル]フラン、2,5-ビス{4-[3-(ジメチルアミノプロピル)アミジノ]フェニル}フラン、2,5-ビス{4-[N-(3-アミノプロピル)アミジノ]フェニル}フラン、2,5-ビス[4-(2-イミダゾリニル)フェニル]-3-メトキシフラン、2,5-ビス[4-(N-イソプロピルアミジノ)フェニル]-3-メチルフラン、2,5-ビス[4-(3-(N-モルホリノプロピル)カルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(2-N,N-ジメチルアミノエチルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N,N-ジメチルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N-メチル-3-N-フェニルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N,N8,N11-トリメチルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[3-アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[3-(N-イソプロピルアミジノ)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[3[(N-(2-ジメチルアミノエチル)アミジノ]フェニルフラン、2,5-ビス[4-(N-ベンジルオキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-(4-フルオロ)-フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-(4-メトキシ)フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4(1-アセトキシエトキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、または2,5-ビス[4-(N-(3-フルオロ)フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フランである。
【0008】
特に好ましい態様において、グループA抗増殖性薬剤は、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、またはゲムシタビンである。
【0009】
関連する局面において、本発明は、患者に以下を投与することによって、癌または他の新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法を特徴とする:
(a)上記の化学式(I)を有する化合物
(式中、Aは

であり、
XおよびYの各々は、独立して、OまたはNHであり、かつ
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、mおよびnの合計は0より大きい。);ならびに
(b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤および/またはグループB抗増殖性薬剤。
【0010】
別の関連する局面において、本発明は、患者に以下を投与することによって、癌または他の新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法を特徴とする:
(i)化学式(I)を有する化合物
(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、OまたはNHであり、
mおよびnの各々は0であり、ならびに
R1およびR2の各々は、独立して

によって表される群より選択され、
R12は、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルコキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、およびR19の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R20は、C1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシ、またはトリフルオロメチルである。);ならびに
(ii)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤および/またはグループB抗増殖性薬剤。
【0011】
なお別の関連する局面において、本発明は、患者に以下を投与することによって、癌または他の新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法を特徴とする:
(a)化学式(I)を有する化合物
(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリールC1-C6アルキルオキシであり、
R22はC1-C6アルキルであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、独立して、

によって表される群より選択され、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールである。);ならびに
b)1種またはそれ以上のグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤。
【0012】
好ましくは、これらの関連する局面において、グループAまたはグループBのいずれかから選択される各増殖性薬剤は、ビンブラスチン、カルボプラチン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、エトポシド、またはゲムシタビンである。
【0013】
別の局面において、本発明は、患者に、(i)エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤;および(b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤を投与することによって、癌または他の新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法を特徴とする。
【0014】
別の局面において、本発明は、患者に、(a)肝臓を再生するホスファターゼ(PRL)の阻害剤またはPTP1B阻害剤;および(b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤を投与することによって、癌または他の新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法を特徴とする。
【0015】
前の2つの局面のいずれかにおいて、グループA抗増殖性薬剤は、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、またはゲムシタビンである。
【0016】
他の局面において、本発明は、前述の局面のいずれかの併用と細胞を接触することによって新生物細胞を治療する方法を特徴とする。さらに、本発明は、本発明の局面、またはその態様のいずれかにおいて使用される化合物の組成物を特徴とする。
【0017】
併用療法の成分(例えば、化学式(I)の化合物、エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤、またはPRL阻害剤;および1種またはそれ以上の抗増殖性薬剤)は、一緒に新生物の増殖を阻害するのに十分である量で、互いに14日以内に投与される。好ましくは、これらの成分は、互いに10日以内、より好ましくは互いに5日以内、および最も好ましくは互いに24時間以内、または同時にさえ投与される。
【0018】
本発明の方法のいずれかに従って治療される新生物は、例えば、以下のような癌を含む:白血病(例えば、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、または、慢性リンパ性白血病)、真性赤血球増加症、リンパ腫(ホジキン病、または、非ホジキン病)、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、H鎖病、ならびに肉腫および腫瘍のような固形腫瘍(例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、骨膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫oligodendriglioma、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、または、網膜芽細胞腫)。好ましくは、治療される癌は肺癌(特に扁平上皮癌、腺癌、もしくは大細胞癌による肺癌)、結腸直腸癌、卵巣癌(特に卵巣腺癌)、または前立腺癌である。
【0019】
併用療法は、化学療法が行われる至る所で:例えば、自宅で、医院で、診療所で、病院の外来患者部門で、または病院といった所で提供され得る。治療は、医者が治療の効果を密接に観察し、かつ必要とされる何らかの調整をすることができるように、一般的に病院で開始される。併用療法の期間は、治療される新生物の種類、患者の年齢および状態、患者の疾患の段階および型、ならびに患者の身体が治療にどの程度応答するかに依存する。薬物投与は異なる間隔で(例えば、毎日、毎週、または毎月)で実行され得、各薬剤の投与は個々に決定され得る。併用療法は、患者の身体が健常な新規な細胞を構築し、およびその強度を回復する機会を有するように、休止期間を含む断続的(on-and-off)サイクルで与えられ得る。
【0020】
癌の型およびその発達の段階に依存して、併用療法は、癌を治療するために、癌の伝播を示すために、癌の増殖を遅くするために、原発性の腫瘍から身体の他の部分に伝播したかもしれない癌細胞を殺傷もしくは阻止するために、癌によって引き起こされた徴候を軽減するために、または最初の場所における癌を妨害するために使用され得る。併用療法はまた、痛みまたは不快感を引き起こす癌細胞を除去することによって、人々がより快適に生活することを手助けし得る。
【0021】
本発明の併用療法の投与は、各々の化合物のより少ない用量の投与を可能にし、これは、いずれかの化合物単独の投与と比較して、同程度の効力およびより低い毒性を提供する。あるいは、このような併用は、同程度または減少した毒性で新生物を治療すること際、効率性の改善をもたらす。
【0022】
本明細書中で使用される場合、用語「癌」または「新生物」または「新生物細胞」は、異常な様式で増殖する細胞の集まりを意味する。癌の増殖は、制御できずかつ進行性であり、および誘発されない条件下で起こり、または正常細胞の増殖の休止を引き起こす。
【0023】
「新生物の増殖を阻害する」とは、インビトロまたはインビボにおいて、新生物または新生物細胞の増殖速度を、測定可能に、遅くするか、停止させるか、または逆転させることを意味する。望ましくは、増殖速度の低下は、細胞増殖速度の決定のための適切なアッセイ(例えば、本明細書中に記載される細胞増殖アッセイ)を使用して決定される場合に、少なくとも20%、30%、50%、またはさらに70%である。代表的には、増殖速度の逆転は、新生物細胞におけるネクローシスまたはアポトーシスの細胞死のメカニズムを開始または加速することによって達成され、新生物の減少を生じる。
【0024】
「有効量」とは、インビボで新生物の細胞の増殖を阻害するために必要とされる、本発明に従う併用における化合物の量を意味する。新生物(すなわち、癌)の治療的処置のために本発明を実施するために使用される活性な化合物の有効量は、投与の様式、年齢、体重、および被験体の一般的健康に依存して変化する。最終的には、担当医または獣医師が適切な量および投薬計画を決定する。このような量は、「有効」量といわれる。
【0025】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」および接頭語「アルク-」は、直鎖および分枝鎖の飽和基または非飽和基と、環状基、すなわちシクロアルキル基およびシクロアルケニル基との両方を含む。環状基は、単環式または多環式であり得、好ましくは、数の両端を含む、3〜6員環炭素原子を有する。典型的な環状基には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびアダマンチル基が含まれる。
【0026】
「カルボ(C1-C6アルコキシ)」は、構造CO2Rのエステルフラグメントを意味し、ここでRはアルキル基である。
【0027】
「カルボ(C6-C18アリール-C1-C6アルコキシ)」は、構造CO2Rのエステルフラグメントを意味し、ここでRはアルカリル基である。
【0028】
「アリール」は、C6-C18炭素環式芳香族環またはその環系を意味する。アリール基の例には、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フルオレニル基、およびインデニル基が含まれる。「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの環のヘテロ原子(例えば、O、S、N)を含むC1-C9芳香族環またはその環系を意味する。ヘテロアリール基には、フリル基、チエニル基、ピリジル基、キノリニル基、テトラゾリル基、およびイミダゾリル基が含まれる。
【0029】
「ハロゲン化合物」または「ハロゲン」は、臭素、塩素、ヨウ素、またはフッ素を意味する。
【0030】
「ヘテロ環」は、少なくとも1つの環のヘテロ原子(例えば、O、S、N)を含むC1-C9非芳香族環またはその環系を意味する。ヘテロ環には、例えば、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、モルホリニル基、チアゾリジニル基、およびイミダゾリジニル基が含まれる。
【0031】
アリール基、ヘテロ基、およびヘテロ環式基は、置換されないか、または、C1-C6アルキル、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルチオ、トリハロメチル、C1-Cアシル、カルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ニトリル、C1-C6アルコキシカルボニル、オキソ、アルキル(ここで、このアルキル基は1〜6個の炭素原子を有する)、およびヘテロアリールアルキル(ここで、このアルキル基は1〜6個の炭素原子を有する)からなる群より選択される1つまたはそれ以上の置換基によって置換され得る。
【0032】
「エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤」は、エンド-エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素の酵素活性を阻害する(例えば、少なくとも10%、20%、30%、またはそれ以上)化合物を意味する。このような阻害剤には、ペンタミジン、ペンタミジンアナログ、およびペンタミジン代謝産物が含まれるがこれらに限定されない。
【0033】
「肝臓再生ホスファターゼの阻害剤」は、チロシンホスファターゼの肝臓再生ホスファターゼ(PRL)ファミリーのメンバーの酵素活性を阻害する(例えば、少なくとも10%、20%、30%、またはそれ以上)化合物を意味する。このファミリーのメンバーには、PRL-1、PRL-2、およびPRL-3が含まれるがこれらに限定されない。阻害剤には、ペンタミジン、ペンタミジンアナログ、およびペンタミジン代謝産物が含まれるがこれらに限定されない。
【0034】
「タンパク質チロシンホスファターゼ1B阻害剤」は、タンパク質ホスファターゼ1Bの酵素活性を阻害する(例えば、少なくとも10%、20%、30%、またはそれ以上)化合物を意味する。阻害剤には、ペンタミジン、ペンタミジンアナログ、およびペンタミジン代謝産物が含まれるがこれらに限定されない。
【0035】
本発明において有用な化合物は、そのジアステレオマーおよびエナンチオマーのような異性体、その塩、その溶媒化合物、ならびに多形、ならびに本明細書中に記載される化合物のラセミ混合物を含む、それらの薬学的に許容される形態のいずれかにある本明細書中に記載されるものが含まれる。
【0036】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかである。
【0037】
詳細な説明
本発明は、新生物の治療または予防のための抗増殖性薬剤と抗原虫薬ペンタミジンの併用を特徴とする。ペンタミジンの構造的および機能的なアナログは公知であり、これらはペンタミジンとそのアナログおよび代謝物との間で共有されている既知の特性に基づき、これらのアナログまたは代謝物のいずれかが、本発明の抗増殖性の併用中のペンタミジンの代わりに置き換えられ得る。
【0038】
ペンタミジン
ペンタミジンは、現在、カリニ原虫(Pneumocystis carinii)、ドノヴァン・リーシュマニア(Leishmania donovani)、原鞭毛虫類トリパノソーマ(Trypanosoma brucei)、ガンビアトリパノソーマ(T. gambiense)、およびローデシア・ トリパノソーマ(T. rhodesiense)の感染の治療のために使用されている。ペンタミジンの構造は:

である。これは、利用可能に注射または吸入のために処方されている。注射については、ペンタミジンは、非発熱性の、凍結乾燥された生成物としてパッケージされている。再構成後、これは筋肉内注射または静脈内注射によって投与される。
【0039】
ペンタミジンイセチオン酸塩は、白色の、結晶粉末であり、水およびグリセリンに溶解性であるが、エーテル、アセトン、およびクロロホルムには不溶性である。これは、化学式としては4,4'-ジアミジノ-ジフェノキシペンタン ジ(β-ヒドロキシエタンスルホン酸)で示される。分子式はC23H36N4O10S2であり、分子量は592.68である。
【0040】
ペンタミジンの作用の様式は完全に理解されているわけではない。哺乳動物組織および原生生物Crithidia oncopeltiを用いるインビトロ研究は、この薬物が核代謝を妨害し、DNA、RNA、リン脂質、およびタンパク質の合成の阻害を生じることを示している。一連のいくつかの証拠は、リーシュマニア症(宿主マクロファージ中に存在する原生生物によって引き起こされる熱帯疾患)に対するペンタミジンの作用が、宿主の細胞標的および宿主の免疫系を介して媒介され得ることを示唆する。ペンタミジンは、マクロファージ中の細胞内リーシュマニアを選択的に標的とするが、遊離して生きている形態の原生生物は標的とせず、および免疫適格宿主におけるその作用と比較して、免疫欠損マウスにおいては抗リーシュマニア活性が減少している。
【0041】
最近、ペンタミジンは、タンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の効果的な阻害剤であることが示された。PTP1Bは、抗リーシュマニア活性を有するサイトカインのシグナル伝達を媒介するJakキナーゼを脱リン酸化および不活性化するので、ペンタミジンによるその阻害は、サイトカインシグナル伝達および抗リーシュマニア効果の増強を生じ得る。ペンタミジンはまた、オンコジーン性肝臓再生ホスファターゼ(例えば、PRL1、PRL2、PRL3といったような)の強力な阻害剤であることが示されてきた。従って、本発明の方法において、ペンタミジンは、いずれかのタンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤(PTP1B阻害剤またはPRL阻害剤を含む)によって置き換えられ得る。タンパク質チロシンホスファターゼの阻害剤には以下が含まれる:レバミゾール、ケトコナゾール、ビスペルオキソバナジウム化合物(例えば、Scrivens et al., Mol. Cancer Ther. 2: 1053-1059, 2003および米国特許第6,642,221号に記載されるもの)、バナジン酸塩または複合体(例えば、オルトバナジン酸ナトリウム)、デホスファチン、ドナシンA1、ドナシンA2、STI-571、スラミン、硝酸ガリウム、スチボグルコネートナトリウム、アンチモン酸メグルミン、2-(2-メルカプトエタノール)-3-メチル-1,4-ナフトキノン、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-メチルアミドキシム(DB289 (Immtech)として知られる)、米国特許第5,843,980号に開示されている2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン(DB75, Immtech)、ならびにPestell et al., Oncogene 19: 6607-6612,2000, Lyon et al., Nat. Rev. Drug Discov. 1: 961-976, 2002, Ducruet et al., Bioorg. Med. Chem. 8:1451-1466, 2000, 米国特許公開公報第2003/0114703号、同第2003/0144338号、同第2003/0161893号、および国際公開公報第99/46237号、同第03/06788号、および同第03/070158号に記載されている化合物。さらに他のアナログが、米国特許第5,428,051号; 同第5,521,189号; 同第5,602,172号; 同第5,643,935号; 同第5,723,495号; 同第5,843,980号; 同第6,008,247号; 同第6,025,398号; 同第6,172,104号; 同第6,214,883号;および同第6,326,395号、ならびに米国特許公開公報第2001/0044468号および同第2002/0019437号のいずれかにおいて提供される化学式、ならびに米国特許出願番号第10/617,424号に記載されているペンタミジンアナログの範囲内にあるものである(例えば、化学式(II)を参照されたい)。他のタンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤は、例えば、Lazo et al.(Oncol. Res. 13: 347-352, 2003)、国際公開公報第97/40379号、同第03/003001号、および同第03/035621号、ならびに 米国特許第5,443,962号および同第5,958,719号に記載される方法を使用して同定され得る。
【0042】
ペンタミジンはまた、エンド-エキソヌクレアーゼの活性を阻害することが示されてきた(国際公開公報第01/35935号)。従って、本発明の方法において、ペンタミジンは、いずれかのエンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤によって置き換えられ得る。
【0043】
この薬物の薬物動力学についてはほとんど知られていない。4mg/kgで10〜12日間、ペンタミジンの毎日の筋肉内投与で治療した7人の患者において、血漿濃度は0.3〜0.5μg/mLの間であった。患者は、治療の中止後6〜8週間まで、尿中に減少量のペンタミジンを排出し続けた。
【0044】
ペンタミジンの組織分布は、10mg/kgでのペンタミジンの単回の腹腔内注射を与えたマウスにおいて研究された。腎臓中の濃度が最高であり、次に肝臓で高かった。マウスにおいては、ペンタミジンは主として腎臓を経由して変化することなく排出され、ある程度が糞便中に排出された。尿および糞便中に排出される量の比(4:1)は研究の期間にわたって一定であった。
【0045】
ペンタミジンアナログ
芳香族性ジアミジノ化合物は、本発明の抗増殖剤の併用においてペンタミジンを置き換え得る。プロパミジン、ブタミジン、ペプタミジン、およびノナミジンのような芳香族性ジアミノ化合物は、それらが抗病原体特性またはDNA結合特性を示すという点で、ペンタミジンと特性を共有する。他のアナログ(例えば、スチルバミジンおよびスチルバミジンのインドールアナログ、ヒドロキシスチルバミジン、ジミナゼン、ベンズアミジン、4,4'-(ペンタメチレンジオキシ)フェナミジン、ジブロモプロパミジン、1,3-ビス(4-アミジノ-2-メトキシフェノキシ)プロパン(DAMP)、ネトロプシン、ジスタマイシン、フェナミジン、アミカルバリド、ブレオマイシン、アクチノマイシン、およびダウノルビシン)もまた、ペンタミジンの特性と同様の特性を示す。これらの化合物は、抗増殖剤と併用して投与される場合に抗癌活性を有する可能性がある。
【0046】
ペンタミジンアナログまたはその薬学的に許容される塩は、例えば、化学式(I)

によって記載され、
(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリール-C1-C6アルキルオキシであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、

であい、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。
【0047】
他のアナログには、スチルバミジン(G-1)およびヒドロキシスチルバミジン(G-2)、ならびにそれらのインドールアナログ(例えば、G-3)が含まれる。

【0048】
G-1、G-2、またはG-3における各アミジン部分は、

のような上記の化学式(I)に記載される部分の1つで置換され得る。
【0049】
ペンタミジンの場合と同様に、スチルバミジンの塩およびその関連する化合物もまた、本発明の方法において有用である。好ましい塩には、例えば、ジヒドロクロライド塩およびメタンスルホン酸塩が含まれる。
【0050】
さらに他のアナログは、米国特許第5,428,051号;同第5,521,189号;同第5,602,172号;同第5,643,935号;同第5,723,495号;同第5,843,980号;同第6,008,247号;同第6,025,398号;同第6,172,104号;同第6,214,883号;および同第6,326,395号、または米国特許公開公報第2001/0044468 A1号および同第2002/0019437 A1号(これらの各々はその全体が参照として組み入れられる)のいずれかにおいて提供される化学式の範囲に含まれるものである。
【0051】
典型的なアナログは、以下である:1,3-ビス(4-アミジノ-2-メトキシフェノキシ)プロパン、フェナミジン、アミカーバリド、1,5-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ペンタン、1,3-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,3-ビス(2'-メトキシ-4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,4-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ブタン、1,5-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ペンタン、1,4-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ブタン、1,3-ビス(4'-(4-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,3-ビス(2'-メトキシ-4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-アミドキシム、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-O-エチルアミドキシム、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,8-ジアミジノジベンゾチオフェン、2,8-ビス(N-イソプロピルアミジノ)カルバゾール、2,8-ビス(N-ヒドロキシアミジノ)カルバゾール、2,8-ビス(2-イミダゾリニル)ジベンゾチオフェン、2,8-ビス(2-イミダゾリニル)-5,5-ジオキソジベンゾチオフェン、3,7-ジアミジノジベンゾチオフェン、3,7-ビス(N-イソプロピルアミジノ)ジベンゾチオフェン、3,7-ビス(N-ヒドロキシアミジノ)ジベンゾチオフェン、3,7-ジアミノジベンゾチオフェン、3,7-ジブロモジベンゾチオフェン、3,7-ジシアノジベンゾチオフェン、2,8-ジアミジノジベンゾフラン、2,8-ジ(2-イミダゾリニル)ジベンゾフラン、2,8-ジ(N-イソプロピルアミジノ)ジベンゾフラン、2,8-ジ(N-ヒドロキシアミジノ)ジベンゾフラン、3,7-ジ(2-イミダゾリニル)ジベンゾフラン、3,7-ジ(イソプロピルアミジノ)ジベンゾフラン、3,7-ジ(N-ヒドロキシアミジノ)ジベンゾフラン、2,8-ジシアノジベンゾフラン、4,4'-ジブロモ-2,2'-ジニトロビフェニル、2-メトキシ-2'-ニトロ-4,4'-ジブロモビフェニル、2-メトキシ-2'-アミノ-4,4'-ジブロモビフェニル、3,7-ジブロモジベンゾフラン、3,7-ジシアノジベンゾフラン、2,5-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル)ピロール、2,5-ビス[5-(2-イミダゾリニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピロール、2,6-ビス[5-(2-イミダゾリニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピリジン、1-メチル-2,5-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル)ピロール、1-メチル-2,5-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]ピロール、1-メチル-2,5-ビス[5-(1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピロール、2,6-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾイル)ピリジン、2,6-ビス[5-(1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピリジン、2,5-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル)フラン、2,5-ビス-[5-(2-イミダゾリニル)-2-ベンズイミダゾリル]フラン、2,5-ビス(5-N-イソプロピルアミジノ-2-ベンズイミダゾリル)フラン、2,5-ビス-(4-グアニルフェニル)フラン、2,5-ビス(4-グアニルフェニル)-3,4-ジメチルフラン、2,5-ビス{p-[2-(3,4,5,6-テトラヒドロピリミジル)フェニル]}フラン、2,5-ビス[4-(2-イミダゾリニル)フェニル]フラン、2,5[ビス-{4-(2-テトラヒドロピリミジニル)}フェニル]-3-(p-トリルオキシ)フラン、2,5[ビス{4-(2-イミダゾリニル)}フェニル]-3-(p-トリルオキシ)フラン、2,5-ビス{4-[5-(N-2-アミノエチルアミド)ベンズイミダゾール-2-イル]フェニル}フラン、2,5-ビス[4-(3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-1,3-ジアゼピン-2-イル)フェニル]フラン、2,5-ビス(4-N,N-ジメチルカルボキシヒドラジドフェニル)フラン、2,5-ビス{4-[2-(N-2-ヒドロキシエチル)イミダゾリニル]フェニル}フラン、2,5-ビス[4-(N-イソプロピルアミジノ)フェニル]フラン、2,5-ビス{4-[3-(ジメチルアミノプロピル)アミジノ]フェニル}フラン、2,5-ビス{4-[N-(3-アミノプロピル)アミジノ]フェニル}フラン、2,5-ビス[2-(イミダゾリニル)フェニル]-3,4-ビス(メトキシメチル)フラン、2,5-ビス[4-N-(ジメチルアミノエチル)グアニル]フェニルフラン、2,5-ビス{4-[(N-2-ヒドロキシエチル)グアニル]フェニル}フラン、2,5-ビス[4-N-(シクロプロピルグアニル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N,N-ジエチルアミノプロピル)グアニル]フェニルフラン、2,5-ビス{4-[2-(N-エチルイミダゾリニル)]フェニル}フラン、2,5-ビス{4-[N-(3-ペンチルグアニル)]}フェニルフラン、2,5-ビス[4-(2-イミダゾリニル)フェニル]-3-メトキシフラン、2,5-ビス[4-(N-イソプロピルアミジノ)フェニル]-3-メチルフラン、ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]メタン、ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]メタン、1,2-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,2-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,3-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,3-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,4-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]ブタン、1,8-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]オクタン、トランス-1,2-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチルブタン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-エチルブタン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチル-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2,3-ジエチル-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1,3-ブタジエン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-メチル-1,3-ブタジエン、ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]メタン、1,2-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,3-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,3-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]ブタン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチルブタン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-エチルブタン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチル-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2,3-ジエチル-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1,3-ブタジエン、および1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-メチル-1,3-ブタジエン、2,4-ビス(4-グアニルフェニル)ピリミジン、2,4-ビス(4-イミダゾリン-2-イル)ピリミジン、2,4-ビス[(テトラヒドロピリミジニル-2-イル)フェニル]ピリミジン、2-(4-[N-i-プロピルグアニル]フェニル)-4-(2-メトキシ-4-[N-i-プロピルグアニル]フェニル)ピリミジン、4-(N-シクロペンチルアミジノ)-1,2-フェニレンジアミン、2,5-ビス-[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、1-メチル-2,5-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]-1-メチルピロール、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]-1-メチルピロール、2,5-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]チオフェン、2,6-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]ピリジン、2,6-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ピリジン、4,4'-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]-1,2-ジフェニルエタン、4,4'-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]-2,5-ジフェニルフラン、2,5-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ベンゾ[b]フラン、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]ベンゾ[b]フラン、2,7-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]フルオレン、2,5-ビス[4-(3-(N-モルホリノプロピル)カルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(2-N,N-ジメチルアミノエチルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N,N-ジメチルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N-メチル-3-N-フェニルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N,N8,N11-トリメチルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[3-アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[3-(N-イソプロピルアミジノ)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[3-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミジノ]フェニルフラン、2,5-ビス[4-(N-2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-チオエチルカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-ベンジルオキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-(4-フルオロ)-フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-(4-メトキシ)フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4(1-アセトキシエトキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、および2,5-ビス[4-(N-(3-フルオロ)フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン。上記の化合物のいずれかを作製するための方法は、米国特許第5,428,051号;同第5,521,189号;同第5,602,172号;同第5,643,935号;同第5,723,495号;同第5,843,980号;同第6,008,247号;同第6,025,398号;同第6,172,104号;同第6,214,883号;および同第6,326,395号、または米国特許公開公報第2001/0044468 A1号および同第2002/0019437 A1号において記載されている。
【0052】
ペンタミジン代謝産物
ペンタミジン代謝産物もまた、本発明の抗増殖剤の併用において有用である。ペンタミジンは身体において少なくとも7種の主要な代謝産物に迅速に代謝される。これらの代謝産物のいくつかは、ペンタミジンと1種またはそれ以上の活性を共有する。いくつかのペンタミジン代謝産物は、抗増殖性薬剤との併用において投与された場合に抗癌活性を有する可能性がある。7種のペンタミジン代謝産物(H-1〜H-7)を以下に示す。

【0053】
治療
本発明の併用は、新生物の治療のために有用である。治療は、単独で、または別の治療(例えば、外科手術、放射線療法、免疫療法、または遺伝子治療)と併用して実行され得る。さらに、新生物を発生するより大きなリスクを有するヒト(例えば、遺伝的な素因を有するヒト、または以前に新生物を有していたヒト)は、新生物形成を阻害または遅延させるために予防的処置を受容してもよい。併用療法の期間は、治療される疾患または障害の型、患者の年齢および状態、患者の疾患の段階および型、ならびに患者が治療にどの程度応答するかに依存する。治療は、患者の身体が、まだ予見されない何らかの副作用から回復する機会を有するように、休止期間を含む断続的(on-and-off)サイクルで与えられてもよい。
【0054】
癌および他の新生物の例には以下が含まれ得るがこれらに限定されない:白血病(例えば、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病)、真性赤血球増加症、リンパ腫(ホジキン病、非ホジキン病)、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、H鎖病、ならびに肉腫および腫瘍のような固形腫瘍(例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、骨膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、または網膜芽細胞腫)。
【0055】
薬学的組成物の処方
併用療法の各化合物の投与は、他の成分と併用した場合に、標的領域に到達する際に抗新生物性である化合物の濃度を生じる任意の適切な手段であり得る。化合物は、任意の適切なキャリア物質中に任意の適切な量で含まれ得、一般的には、組成物の全体重量の1-95%(重量で)の量で存在する。この組成物は、経口、非経口(例えば、静脈内、または、筋肉内)、直腸、皮膚(cutaneous)、鼻、膣、吸入、皮膚(skin)(パッチ)、または眼の投与経路のために適切な投薬形態で提供され得る。従って、この組成物は、例えば、錠剤、カプセル、丸薬、散剤、顆粒剤、懸濁物、乳化物、溶液、ヒドロゲルを含むゲル、ペースト、軟膏、クリーム、プラスター、飲薬、浸透圧性送達デバイス、坐剤、浣腸、注射剤、移植片、スプレー剤、またはエアロゾルの形態であり得る。この薬学的組成物は、従来的な薬学的実務に従って処方され得る(例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第20版、2000、A. R. Gennaro編、Lippincott Williams & Wilkins, PhiladelphiaおよびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、J. SwarbrickおよびJ. C. Boylan編、1988-1999、Marcel Dekker, New Yorkを参照されたい)。
【0056】
投薬量
特許請求の範囲の併用の各化合物または薬剤の投薬量は、投与の方法、治療される新生物、新生物の重篤さ、新生物が治療されるかまたは予防されるかのいずれであるか、ならびに治療される患者の年齢、体重、および健康を含むいくつかの要因に依存する。
【0057】
問題の化合物または薬剤は、錠剤、カプセル、エリキシル、またはシロップの形態で経口投与され得るか、坐剤の形態で直腸投与され得る。化合物の非経口投与は、例えば、生理食塩水溶液の形態で、またはリポソームに組み込まれた化合物を用いて適切に実行される。化合物自体が溶解されるのに適切に可溶性でない場合、エタノールのような可溶化剤が適用され得る。本発明の抗増殖剤は、通常、単独療法と同じである、それを送達するために有効であることが知られている投与の経路によって与えられる。本発明の方法に従って、ペンタミジンまたはペンタミジンアナログを用いる併用療法において使用される場合、抗増殖性薬剤が、その有効な単独療法的使用を生じるのと等価またはそれ以下の量および頻度で投薬される。
【0058】
ペンタミジン投与量
ペンタミジンまたはペンタミジンアナログについては、投薬量は、通常、投与される用量あたり約0.1mg〜300mg(好ましくは、約1mg〜100mg)、1日〜1年間の間毎日1〜4回であり、患者の生涯の間投与され得る。投与はまた、サイクルで与えられ得、その結果、その間ペンタミジンが投与されない期間が存在する。この期間は、例えば、約1日、1週間、1ヶ月、または1年間以上であり得る。
【0059】
ペンタミジンまたはペンタミジンアナログの直腸投薬量は、経口投与されるペンタミジンについて記載されたものと同様である。
【0060】
ペンタミジンまたはペンタミジンアナログの静脈内投与または筋肉内投与については、1日、約0.05mg/kg〜約20mg/kgの用量が推奨され、約0.05mg/kg〜約10mg/kgの用量が好ましく、および約0.1mg/kg〜約4mg/kgの用量が最も好ましい。静脈内投与または筋肉内投与は、通常、約6〜12ヶ月以上までの間、毎日である。1〜3時間の時間にわたって化合物を投与することが所望され得る;この期間は、24時間以上持続させるよう延長されてもよい。経口投与について記載されたのと同様に、その間に少なくとも1種の薬物が投与されない、約1日〜1年間以上の期間が存在してもよい。
【0061】
吸入については、ペンタミジンまたはペンタミジンアナログは、約1mg〜1000mgの用量で投与され、および、好ましくは2mg〜約600mgの用量で毎日投与される。
【0062】
ペンタミジンまたはペンタミジンアナログの局所的投与については、1週間〜12ヶ月の間、毎日、1回〜10回投与される約1mg〜約5gの用量が通常好ましい。
【0063】
実施例
腫瘍細胞培養
ヒト非小細胞肺癌細胞A-549(ATCC#CCL-185)は、10%FBS、2mMグルタミン、1%ペニシリン、および1%ストレプトマイシンを補充したDMEM中で、37±0.5℃および5%CO2で増殖させた。
【0064】
試験化合物
ペンタミジン、5-フルオロウラシル、カルボプラチン、ドキソルビシン、エトポシド、ゲムシタビン、およびビンブラスチンはSigma Chemical Co.(St. Louis, MO)から入手した。各化合物のストック溶液(1000×)はDMSO中で調製し、-20℃で保存した。個々の化合物の2倍または4倍希釈系列のマスターストックプレートは、384ウェルプレート中で調製した。試験化合物の併用マトリックスは、上記の増殖培地への希釈によってこれらのマスターストックプレートから生成した。併用マトリックス中の試験化合物の最終濃度は、アッセイにおいて使用されるものよりも10倍高かった。これらの併用マトリックスはすぐに使用し、そして廃棄した。
【0065】
抗増殖アッセイ
抗増殖アッセイを384ウェルプレートにおいて実行した。併用マトリックスからの6.6μLの10×ストック溶液を、アッセイウェル中の40μLの培養培地に加えた。腫瘍細胞を、0.25%トリプシンの溶液を使用して、培養フラスコから遊離させた。3000細胞または6000細胞が20μLの培地で各アッセイウェルに送達されるように、細胞を培養培地中で希釈した。アッセイプレートを、72〜80時間、37℃±0.5℃で、5%CO2でインキュベートした。37℃±0.5℃に温めた20マイクロリットルの20%Alamar Blueを、インキュベート後に各アッセイウェルに加えた。Alamar Blue代謝を、付加の3.5〜5.0時間後に蛍光強度の量によって定量した。LJL Analyst ADリーダー(LJL Biosystems)を使用して、定量を、高希釈(high attenuation)、100msec読み取り時間、530nmの励起フィルター、および575nmの発光フィルターを用いてウェルの中央において行った。ある実験については、定量を、Wallac Victor2リーダーを使用して実行した。測定を、安定化エネルギーランプ対照;100msec読み取り時間、530nm励起フィルター、および590nm発光フィルターを用いてウェルの上端において行った。プレートリーダー間で有意な差異は測定されなかった。
【0066】
各ウェルについての阻害パーセント(%I)を以下の式を使用して計算した:
%I=[(平均未処理ウェル−処理ウェル)]/(平均未処理ウェル)]×100
平均未処理ウェル値(平均未処理ウェル)は、賦形剤単独で処理した同じアッセイプレートからの40ウェルの算術平均である。マイナスの阻害値は、未処理ウェルと比較すると、処理ウェルにおける地理的変異に起因する。
【0067】
実施例1:非小細胞肺癌A549細胞に対するペンタミジンおよびビンブラスチンの抗増殖性活性
増殖の阻害を、以下に記載するように試験化合物との72時間のインキュベーション後に抗増殖性アッセイによって測定した。種々の濃度のペンタミジン、ビンブラスチン、またはペンタミジンおよびビンブラスチンの併用の効果を、対照ウェル(A549細胞を播種したが、ペンタミジンまたはビンブラスチンのいずれともインキュベートしていない)と比較した。
【0068】
この実験の結果を表3に示す。単独でまたは併用でのこれらの薬剤の効果を、細胞増殖の阻害パーセントとして示す。
【0069】
(表3)A549細胞におけるAlamar Blue代謝の阻害パーセント

【0070】
実施例2:A549細胞に対するペンタミジンおよびカルボプラチンの抗増殖性活性
表4は、ペンタミジン、カルボプラチン、またはペンタミジンおよびカルボプラチンの併用を用いて処理したA549細胞を使用する抗増殖性アッセイからの結果を示す。
【0071】
(表4)A549細胞におけるAlamar Blue代謝の阻害パーセント

【0072】
実施例3:ヒトA549細胞に対するペンタミジンおよびドキソルビシンの抗増殖性活性
A549細胞増殖に対するペンタミジンおよびドキソルビシンの併用の2倍希釈系列からの結果を表5に示す。
【0073】
(表5)A549細胞におけるAlamar Blue代謝の阻害パーセント

【0074】
実施例4:A549細胞に対するペンタミジンおよびエトポシドの抗増殖性活性
A549細胞増殖に対するペンタミジンおよびエトポシドの併用の2倍希釈系列からの結果を表6に示す。
【0075】
(表6)A549細胞におけるAlamar Blue代謝の阻害パーセント

【0076】
実施例5:A549細胞に対するペンタミジンおよびゲムシタビンの抗増殖性活性
A549細胞増殖に対するペンタミジンおよびゲムシタビンの併用の2倍希釈系列からの結果を表7に示す。
【0077】
(表7)A659細胞におけるAlamar Blue代謝の阻害パーセント

【0078】
実施例6:A549細胞に対するペンタミジンおよび5-フルオロウラシルの抗増殖性活性
A549細胞増殖に対するペンタミジンおよび5-フルオロウラシルの併用の非線形希釈系列からの結果を表8に示す。
【0079】
(表8)A549細胞におけるAlamar Blue代謝の阻害パーセント

【0080】
他の態様
本発明において使用した腫瘍細胞株を用いて実証された抗増殖性効果は、以下の細胞株:NSC肺癌、MCF7乳腺癌、PA-1卵巣奇形癌、HT29結腸直腸腺癌、H1299大細胞癌、U-2 OS骨原性肉腫、U-373 MG神経膠芽腫、Hep-3B肝細胞癌、BT-549乳癌、T-24膀胱癌、C-33A子宮頚癌、HT-3転移性子宮頚癌、SiHa扁平上皮子宮頚癌、CaSki類表皮子宮頚癌、NCI-H292粘膜表皮肺癌、NCI-2030、非小細胞肺癌、HeLa、上皮子宮頚腺癌、KB上皮口腔癌、HT1080上皮線維肉腫、Saos-2上皮骨原性肉腫、PC3上皮前立腺腺癌、SW480結腸直腸癌、CCL-228、MS-751類表皮子宮頚癌、LOX IMVI黒色腫、MALME-3M黒色腫、M14黒色腫、SK-MEL-2黒色腫、SK-MEL-28黒色腫、SK-MEL-5黒色腫、UACC-257黒色腫、またはUACC-62黒色腫などの他の癌細胞株を使用して同様に実証されることが可能である。特異性は、対照細胞として、NHLF肺線維芽細胞、NHDF真皮線維芽細胞、HMEC乳房上皮細胞、PrEC前立腺上皮細胞、HRE腎臓上皮細胞、NHBE気管支上皮細胞、CoSmC結腸平滑筋細胞、CoEC結腸内皮細胞、NHEK上皮ケラチノサイト、および骨髄細胞などの細胞を使用することによって試験されることが可能である。
【0081】
本明細書中に引用されるすべての刊行物および特許は、あたかも各々の個々の刊行物または特許が参照として組み入れられることが詳細にかつ個別に示されるように、参照として本明細書に組み入れられる。上記の発明は理解の明確化の目的のために例証および実例によっていくぶん詳細に記載されてきたが、特定の変化および改変が、本発明の精神または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく本発明になされ得ることは、本発明の教示に鑑みると当業者には容易に明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を患者に投与する段階を含む、新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法であって、化学式(I)の化合物およびグループAの抗増殖性剤が、該新生物の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるか、または互いに14日以内に投与される方法:
a)化学式(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩

(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリール-C1-C6アルキルオキシであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、

であり、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。);ならびに
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【請求項2】
グループA抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、またはゲムシタビンである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
化学式(I)の化合物が、ペンタミジン、プロパミジン、ブタミジン、ヘプタミジン、ノナミジン、ジブロムプロパミジン、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、または2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシムである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
化学式(I)の化合物およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに10日以内に投与される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
化学式(I)の化合物およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに5日以内に投与される、請求項4記載の方法。
【請求項6】
化学式(I)の化合物およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに24時間以内に投与される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
新生物が、癌である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
癌が、肺癌である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
癌が、結腸癌である、請求項7記載の方法。
【請求項10】
癌が、卵巣癌である、請求項7記載の方法。
【請求項11】
癌が、前立腺癌である、請求項7記載の方法。
【請求項12】
癌が、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、真性赤血球増加症、ホジキン病、非ホジキン病、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、H鎖病、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫からなる群より選択される、請求項7記載の方法。
【請求項13】
化学式(I)の化合物およびグループA抗増殖性薬剤が、静脈内投与、筋肉内投与、吸入投与、直腸投与、または経口投与によって患者に各々投与される、請求項1記載の方法。
【請求項14】
以下を患者に投与する段階を含む、新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法であって、化学式(I)の化合物ならびにグループAおよび/またはグループBの抗増殖性剤が、新生物の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるか、または互いに14日以内に投与される方法:
a)化学式(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩

(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、OまたはNHであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、mおよびnの合計は0より大きく、
R1およびR2の各々は、

によって表される群より選択され、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、もしくはアミノC1-C6アルキルであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C6-C18アリールオキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルコキシ)、カルボ(C6-C18アリール-C1-C6アルコキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはオキシ(C1-C6アルキル)であり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。)、
あるいは、(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、または、NHであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は0であり、ならびに
R1およびR2の各々は、独立して、

によって表される群より選択され、
R12は、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、およびR19の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R20は、C1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシ、またはトリフルオロメチルである。)、
あるいは、(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリールC1-C6アルキルオキシであり、
R22は、C1-C6アルキルであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、

によって表される群によって選択され、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C6-C18アリールオキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12はともに

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。);ならびに
b)1種またはそれ以上のグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤。
【請求項15】
グループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、エトポシド、またはゲムシタビンである、請求項14記載の方法。
【請求項16】
化学式(I)の化合物ならびにグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤が、互いに10日以内に投与される、請求項14記載の方法。
【請求項17】
化学式(I)の化合物ならびにグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤が、互いに5日以内に投与される、請求項16記載の方法。
【請求項18】
化学式(I)の化合物ならびにグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤が、互いに24時間以内に投与される、請求項17記載の方法。
【請求項19】
新生物が、癌である、請求項14記載の方法。
【請求項20】
癌が、肺癌である、請求項19記載の方法。
【請求項21】
癌が、結腸癌である、請求項19記載の方法。
【請求項22】
癌が、卵巣癌である、請求項19記載の方法。
【請求項23】
癌が、前立腺癌である、請求項19記載の方法。
【請求項24】
癌が、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、真性赤血球増加症、ホジキン病、非ホジキン病、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、H鎖病、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫からなる群より選択される、請求項19記載の方法。
【請求項25】
化学式(I)の化合物ならびにグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤が静脈内投与、筋肉内投与、吸入投与、直腸投与、または経口投与によって患者に各々投与される、請求項14記載の方法。
【請求項26】
以下の段階を含む、新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法であって、化合物ならびにグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤は、該患者における新生物の発生を治療または阻害するのに十分な量で、患者に同時に投与されるか、または互いに14日以内に投与される方法:
a)プロパミジン、ブタミジン、ヘプタミジン、ノナミジン、スチルバミジン、ヒドロキシスチルバミジン、ジミナゼン、ベンズアミジン、フェナミジン、ジブロムプロパミジン、1,3-ビス(4-アミジノ-2-メトキシフェノキシ)プロパン、ネトロプシン、ジスタマイシン、フェナミジン、アミカーバリド、ブレオマイシン、アクチノマイシン、ダウノルビシン、1,3-ビス(4-アミジノ-2-メトキシフェノキシ)プロパン、フェナミジン、アミカーバリド、1,5-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ペンタン、1,3-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,3-ビス(2'-メトキシ-4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,4-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ブタン、1,5-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ペンタン、1,4-ビス(4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)ブタン、1,3-ビス(4'-(4-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、1,3-ビス(2'-メトキシ-4'-(N-ヒドロキシアミジノ)フェノキシ)プロパン、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-アミドキシム、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,5-ビス[4-アミジノフェニル]フラン-ビス-O-エチルアミドキシム、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-フルオロフェニル、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)フラン-ビス-O-4-メトキシフェニル、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、2,5-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン、2,4-ビス(4-アミジノフェニル)チオフェン-ビス-O-メチルアミドキシム、2,8-ジアミジノジベンゾチオフェン、2,8-ビス(N-イソプロピルアミジノ)カルバゾール、2,8-ビス(N-ヒドロキシアミジノ)カルバゾール、2,8-ビス(2-イミダゾリニル)ジベンゾチオフェン、2,8-ビス(2-イミダゾリニル)-5,5-ジオキソジベンゾチオフェン、3,7-ジアミジノジベンゾチオフェン、3,7-ビス(N-イソプロピルアミジノ)ジベンゾチオフェン、3,7-ビス(N-ヒドロキシアミジノ)ジベンゾチオフェン、3,7-ジアミノジベンゾチオフェン、3,7-ジブロモジベンゾチオフェン、3,7-ジシアノジベンゾチオフェン、2,8-ジアミジノジベンゾフラン、2,8-ジ(2-イミダゾリニル)ジベンゾフラン、2,8-ジ(N-イソプロピルアミジノ)ジベンゾフラン、2,8-ジ(N-ヒドロキシアミジノ)ジベンゾフラン、3,7-ジ(2-イミダゾリニル)ジベンゾフラン、3,7-ジ(イソプロピルアミジノ)ジベンゾフラン、3,7-ジ(N-ヒドロキシルアミジノ)ジベンゾフラン、2,8-ジシアノジベンゾフラン、4,4'-ジブロモ-2,2'-ジニトロビフェニル、2-メトキシ-2'-ニトロ-4,4'-ジブロモビフェニル、2-メトキシ-2'-アミノ-4,4'-ジブロモビフェニル、3,7-ジブロモジベンゾフラン、3,7-ジシアノジベンゾフラン、2,5-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル)ピロール、2,5-ビス[5-(2-イミダゾリニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピロール、2,6-ビス[5-(2-イミダゾリニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピリジン、1-メチル-2,5-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル)ピロール、1-メチル-2,5-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]ピロール、1-メチル-2,5-ビス[5-(1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピロール、2,6-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾイル)ピリジン、2,6-ビス[5-(1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジニル)-2-ベンズイミダゾリル]ピリジン、2,5-ビス(5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル)フラン、2,5-ビス-[5-(2-イミダゾリニル)-2-ベンズイミダゾリル]フラン、2,5-ビス(5-N-イソプロピルアミジノ-2-ベンズイミダゾリル)フラン、2,5-ビス-(4-グアニルフェニル)フラン、2,5-ビス(4-グアニルフェニル)-3,4-ジメチルフラン、2,5-ビス{p-[2-(3,4,5,6-テトラヒドロピリミジル)フェニル]}フラン、2,5-ビス[4-(2-イミダゾリニル)フェニル]フラン、2,5[ビス-{4-(2-テトラヒドロピリミジニル)}フェニル]-3-(p-トリルオキシ)フラン、2,5[ビス{4-(2-イミダゾリニル)}フェニル]-3-(p-トリルオキシ)フラン、2,5-ビス{4-[5-(N-2-アミノエチルアミド)ベンズイミダゾール-2-イル]フェニル}フラン、2,5-ビス[4-(3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-1,3-ジアゼピン-2-イル)フェニル]フラン、2,5-ビス(4-N,N-ジメチルカルボキシヒドラジドフェニル)フラン、2,5-ビス{4-[2-(N-2-ヒドロキシエチル)イミダゾリニル]フェニル}フラン、2,5-ビス[4-(N-イソプロピルアミジノ)フェニル]フラン、2,5-ビス{4-[3-(ジメチルアミノプロピル)アミジノ]フェニル}フラン、2,5-ビス{4-[N-(3-アミノプロピル)アミジノ]フェニル}フラン、2,5-ビス[2-(イミダゾリニル)フェニル]-3,4-ビス(メトキシメチル)フラン、2,5-ビス[4-N-(ジメチルアミノエチル)グアニル]フェニルフラン、2,5-ビス{4-[(N-2-ヒドロキシエチル)グアニル]フェニル}フラン、2,5-ビス[4-N-(シクロプロピルグアニル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N,N-ジエチルアミノプロピル)グアニル]フェニルフラン、2,5-ビス{4-[2-(N-エチルイミダゾリニル)]フェニル}フラン、2,5-ビス{4-[N-(3-ペンチルグアニル)]}フェニルフラン、2,5-ビス[4-(2-イミダゾリニル)フェニル]-3-メトキシフラン、2,5-ビス[4-(N-イソプロピルアミジノ)フェニル]-3-メチルフラン、ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]メタン、ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]メタン、1,2-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,2-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,3-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,3-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,4-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]ブタン、1,8-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]オクタン、トランス-1,2-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチルブタン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-エチルブタン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチル-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2,3-ジエチル-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-1,3-ブタジエン、1,4-ビス[5-(2-イミダゾリル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-メチル-1,3-ブタジエン、ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]メタン、1,2-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]エタン、1,3-ビス[5-アミジノ-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,3-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]プロパン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]ブタン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチルブタン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-エチルブタン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1-メチル-1-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2,3-ジエチル-2-ブテン、1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-1,3-ブタジエン、および1,4-ビス[5-(2-ピリミジル)-2-ベンズイミダゾリル]-2-メチル-1,3-ブタジエン、2,4-ビス(4-グアニルフェニル)ピリミジン、2,4-ビス(4-イミダゾリン-2-イル)ピリミジン、2,4-ビス[(テトラヒドロピリミジニル-2-イル)フェニル]ピリミジン、2-(4-[N-i-プロピルグアニル]フェニル)-4-(2-メトキシ-4-[N-i-プロピルグアニル]フェニル)ピリミジン、4-(N-シクロペンチルアミジノ)-1,2-フェニレンジアミン、2,5-ビス-[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]フラン、2,5-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、1-メチル-2,5-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ピロール、2,5-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]-1-メチルピロール、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]-1-メチルピロール、2,5-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]チオフェン、2,6-ビス[2-{5-(2-イミダゾリノ)}ベンズイミダゾイル]ピリジン、2,6-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ピリジン、4,4'-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]-1,2-ジフェニルエタン、4,4'-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]-2,5-ジフェニルフラン、2,5-ビス[2-(5-アミジノ)ベンズイミダゾイル]ベンゾ[b]フラン、2,5-ビス[2-(5-N-シクロペンチルアミジノ)ベンズイミダゾイル]ベンゾ[b]フラン、2,7-ビス[2-(5-N-イソプロピルアミジノ)ベンズイミダゾイル]フルオレン、2,5-ビス[4-(3-(N-モルホリノプロピル)カルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(2-N,N-ジメチルアミノエチルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N,N-ジメチルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N-メチル-3-N-フェニルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[4-(3-N,N8,N11-トリメチルアミノプロピルカルバモイル)フェニル]フラン、2,5-ビス[3-アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[3-(N-イソプロピルアミジノ)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[3[N-(2-ジメチルアミノエチル)アミジノ]フェニルフラン、2,5-ビス[4-(N-2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-チオエチルカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-ベンジルオキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-(4-フルオロ)-フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4-(N-(4-メトキシ)フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、2,5-ビス[4(1-アセトキシエトキシカルボニル)アミジノフェニル]フラン、および2,5-ビス[4-(N-(3-フルオロ)フェノキシカルボニル)アミジノフェニル]フランから選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩、ならびに
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤および/または1種またはそれ以上のグループB抗増殖性薬剤を該患者に投与する段階。
【請求項27】
グループAまたはグループB抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、エトポシド、またはゲムシタビンである、請求項26記載の方法。
【請求項28】
化学式(I)の化合物ならびにグループAまたはグループB抗増殖性薬剤が、互いに10日以内に投与される、請求項26記載の方法。
【請求項29】
化学式(I)の化合物ならびにグループAまたはグループB抗増殖性薬剤が、互いに5日以内に投与される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
化学式(I)の化合物ならびにグループAまたはグループB抗増殖性薬剤が、互いに24時間以内に投与される、請求項29記載の方法。
【請求項31】
新生物が、癌である、請求項26記載の方法。
【請求項32】
癌が、肺癌である、請求項31記載の方法。
【請求項33】
癌が、結腸癌である、請求項31記載の方法。
【請求項34】
癌が、卵巣の癌である、請求項31記載の方法。
【請求項35】
癌が、前立腺癌である、請求項31記載の方法。
【請求項36】
癌が、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、真性赤血球増加症、ホジキン病、非ホジキン病、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、H鎖病、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫からなる群より選択される、請求項31記載の方法。
【請求項37】
化学式(I)の化合物ならびにグループAまたはグループB抗増殖性薬剤が静脈内投与、筋肉内投与、吸入投与、直腸投与、または経口投与によって患者に投与される、請求項26記載の方法。
【請求項38】
以下を患者に投与する段階を含む、新生物を有する患者を治療するため、または新生物を発症するリスクがある患者における新生物の成長を阻害するための方法であって、該エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤および該グループA抗増殖性薬剤が、該新生物の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるかまたは互いに14日以内に投与される方法:
a)エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤;および
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【請求項39】
グループA抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、またはゲムシタビンから選択される、請求項38記載の方法。
【請求項40】
エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに10日以内に投与される、請求項38記載の方法。
【請求項41】
エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに5日以内に投与される、請求項40記載の方法。
【請求項42】
エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに24時間以内に投与される、請求項41記載の方法。
【請求項43】
新生物が、癌である、請求項38記載の方法。
【請求項44】
癌が、肺癌である、請求項43記載の方法。
【請求項45】
癌が、結腸癌である、請求項43記載の方法。
【請求項46】
癌が、卵巣癌である、請求項43記載の方法。
【請求項47】
癌が、前立腺癌である、請求項43記載の方法。
【請求項48】
癌が、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、真性赤血球増加症、ホジキン病、非ホジキン病、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、H鎖病、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫からなる群より選択される、請求項43記載の方法。
【請求項49】
エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、静脈内投与、筋肉内投与、吸入投与、直腸投与、または経口投与によって患者に各々投与される、請求項38記載の方法。
【請求項50】
以下を患者に投与する段階を含む、新生物を有する患者を治療するため、または該新生物を発生するリスクがある患者における新生物の発生を阻害するための方法であって、エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤および該抗増殖性薬剤が、新生物の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるかまたは互いに14日以内に投与される方法:
a)PRLホスファターゼ阻害剤またはPTP1B阻害剤;および
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【請求項51】
グループA抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、またはゲムシタビンから選択される、請求項50記載の方法。
【請求項52】
阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに10日以内に投与される、請求項50記載の方法。
【請求項53】
阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに5日以内に投与される、請求項52記載の方法。
【請求項54】
阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、互いに24時間以内に投与される、請求項53記載の方法。
【請求項55】
新生物が、癌である、請求項50記載の方法。
【請求項56】
癌が、肺癌である、請求項55記載の方法。
【請求項57】
癌が、結腸癌である、請求項55記載の方法。
【請求項58】
癌が、卵巣癌である、請求項55記載の方法。
【請求項59】
癌が、前立腺癌である、請求項55記載の方法。
【請求項60】
癌が、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、真性赤血球増加症、ホジキン病、非ホジキン病、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、H鎖病、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫からなる群より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項61】
阻害剤およびグループA抗増殖性薬剤が、静脈内投与、筋肉内投与、吸入投与、直腸投与、または経口投与によって患者に各々投与される、請求項50記載の方法。
【請求項62】
以下と細胞を接触させの段階を含む、新生物細胞を治療するための方法であって、化学式(I)の化合物およびグループAの抗増殖性薬剤は、新生物細胞の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるか、または互いに14日以内に投与される方法:
a)化学式(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩

(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリール-C1-C6アルキルオキシであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、

であり、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。);ならびに
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【請求項63】
グループA抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、またはゲムシタビンである、請求項62記載の方法。
【請求項64】
以下と細胞を接触させる段階を含む、新生物細胞を治療するための方法であって、化学式(I)の化合物ならびにグループAおよび/またはグループBの抗増殖性剤が、新生物の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるか、または互いに14日以内に投与される方法:
a)化学式(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩

(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、OまたはNHであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、mおよびnの合計は0よりも大きく、
R1およびR2の各々は、独立して、

によって表される群より選択され、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、もしくはアミノC1-C6アルキルであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C6-C18アリールオキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルコキシ)、カルボ(C6-C18アリール-C1-C6アルコキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはオキシ(C1-C6アルキル)であり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。)、
あるいは、(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、OまたはNHであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は0であり、ならびに
R1およびR2の各々は、独立して

によって表される群より選択され、
R12は、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、およびR19の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R20は、C1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシ、またはトリフルオロメチルである。)、
あるいは、(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリールC1-C6アルキルオキシであり、
R22はC1-C6アルキルであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、独立して、

によって表される群より選択され、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C6-C18アリールオキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。);ならびに
b)1種またはそれ以上のグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤。
【請求項65】
グループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、エトポシド、またはゲムシタビンである、請求項64記載の方法。
【請求項66】
以下と新生物細胞を接触させる段階を含む、新生物細胞を治療するための方法であって、該エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤および該グループA抗増殖性薬剤が、該新生物細胞の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるかまたは互いに14日以内に投与される方法:
a)エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤;および
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【請求項67】
グループA抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、または、ゲムシタビンから選択される、請求項66記載の方法。
【請求項68】
以下と新生物細胞を接触させる段階を含む、新生物細胞を治療するための方法であって、エンド-エキソヌクレアーゼ阻害剤および該抗増殖性薬剤が、該新生物細胞の増殖を阻害するのに十分な量で、同時に投与されるかまたは互いに14日以内に投与される方法:
a)PRLホスファターゼ阻害剤またはPTP1B阻害剤;および
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【請求項69】
グループA抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、または、ゲムシタビンから選択される、請求項68記載の方法。
【請求項70】
以下を含む組成物:
a)化学式(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩

(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリール-C1-C6アルキルオキシであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、

であり、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ-C1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。);および
b)1種またはそれ以上のグループA抗増殖性薬剤。
【請求項71】
グループA抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、エトポシド、または、ゲムシタビンである、請求項70記載の組成物。
【請求項72】
以下を含む組成物:
a)化学式(I)を有する化合物またはその薬学的に許容される塩

(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、OまたはNHであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、mおよびnの合計は0よりも大きく、
R1およびR2の各々は、独立して、

によって表される群より選択され、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、もしくはアミノC1-C6アルキルであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C6-C18アリールオキシC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルコキシ)、カルボ(C6-C18アリール-C1-C6アルコキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはオキシ(C1-C6アルキル)であり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。)、
あるいは、(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、OまたはNHであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は0であり、ならびに
R1およびR2の各々は、独立して

によって表される群より選択され、
R12は、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、およびR19の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R20は、C1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシ、またはトリフルオロメチルである。)、
あるいは、(式中、Aは、

であり、
XおよびYの各々は、独立して、O、NR10、またはSであり、
R5およびR10の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、
R6、R7、R8、およびR9の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、C1-C6アルキルオキシ、C6-C18アリールオキシ、またはC6-C18アリールC1-C6アルキルオキシであり、
R22はC1-C6アルキルであり、
pは、両端を含む2と6との間の整数であり、
mおよびnの各々は、独立して、両端を含む0と2との間の整数であり、
R1およびR2の各々は、独立して、

によって表される群より選択され、
R12は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、もしくはC6-C18アリールであり、R13は、H、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C6-C18アリールオキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルオキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、カルボ(C1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールC1-C6アルキルオキシ)、カルボ(C6-C18アリールオキシ)、もしくはC6-C18アリールであり、およびR11は、H、OH、もしくはC1-C6アルキルオキシであり、または、R11およびR12は共に

を表し、
R14、R15およびR16の各々は、独立して、H、C1-C6アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであり、R17、R18、R19、およびR20の各々は、独立して、HまたはC1-C6アルキルであり、ならびに、R21は、H、ハロゲン、トリフルオロメチル、OCF3、NO2、C1-C6アルキル、C1-C8シクロアルキル、C1-C6アルキルオキシ、C1-C6アルコキシC1-C6アルキル、ヒドロキシC1-C6アルキル、C1-C6アルキルアミノC1-C6アルキル、アミノC1-C6アルキル、またはC6-C18アリールであり、、
R3およびR4の各々は、独立して、H、Cl、Br、OH、OCH3、OCF3、NO2、およびNH2であり、または、R3およびR4は共に単結合を形成する。);ならびに
b)1種またはそれ以上のグループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤。
【請求項73】
グループAおよび/またはグループB抗増殖性薬剤が、ビンブラスチン、カルボプラチン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、エトポシド、または、ゲムシタビンである、請求項72記載の組成物。

【公表番号】特表2007−500698(P2007−500698A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521916(P2006−521916)
【出願日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/023524
【国際公開番号】WO2005/011572
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(501273808)コンビナトアールエックス インコーポレーティッド (21)
【Fターム(参考)】