説明

新規なアミノピロロ[1,2−a]インドール及びアミノピリダジノ[1,6−a]インドール誘導体、それらの製造方法並びにそれらを含む医薬組成物

本発明は、式(I)[式中、Xは、CO又は式(II)であり、R、Rは、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アミノアルキル、(C〜C)ヒドロキシアルキル、アリール−(C〜C)アルキルであり、R、Rは、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アミノアルキル、(C〜C)ヒドロキシアルキルであるか、又は(RとR)、(RとR)は、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を規定し、R、Rは、水素、(C〜C)アルキルであり、R、Rは、水素、(C〜C)アルキル、アリール−(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、置換されている(C〜C)アルキル鎖又は置換されている(C〜C)アルキニル鎖であるか、或いは(RとR)、(RとR)は、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、場合により置換されている、5、6又は7環員の複素環を規定するか、或いはRは、水素、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C〜C)ポリハロゲノアルキル、NR1516、又は置換されている(C〜C)アルキル鎖であり、nは、整数0、1、2、3又は4であり、R10は、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、アリール−(C〜C)アルキル、(C〜C)ポリハロゲノアルキル、又は置換されている(C〜C)アルキル鎖であり、R11、R12は、−COOT又は−CHO−U基であり、R13、R14は、水素又は(C〜C)アルキル基であるか、或いはそれらを担持する窒素原子と一緒になって、4〜8環員の複素環を規定し、R15、R16は、水素又は(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニルを表す]で示される化合物に関し;さらに本発明は、それらの鏡像異性体、ジアステレオ異性体、N−オキシド、及び薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩にも関する。用途は医薬である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なアミノピロロ[1,2−a]インドール及びアミノピリダジノ[1,6−a]インドール誘導体、それらの製造方法並びにそれらを含む医薬組成物に関する。
【0002】
文献は、エブルナン構造を有する化合物の多数の例を提供している。これは、特に、特許明細書US3454583の場合であり、これは、ビンカミン((3α,14β,16α)−(14,15−ジヒドロ−14−ヒドロキシ−エブルナメニン−14−カルボン酸メチル)及びそれらの血管拡張特性のためのその化合物について論ずる。特許出願FR2433528及びFR2381048は、新規な20,21−ジノルエブルナメニン化合物を、出願EP0287468は、新規な17−アザ−20,21−ジノルエブルナメニン化合物を提供する。特許出願EP0658557は、エブルナン骨格の14及び15位で改変されたエブルナン化合物を記載している。特許出願EP0563916は、1H−インドールシクロヘキサンカルボキサミド化合物を記載している。
【0003】
本発明の化合物は、それらが新規であることに加えて、非常に有益な薬理特性を示す。それらは、選択的及び非選択的の両方で、チロシンヒドロキシラーゼの強力な誘導剤であることが示されている。
【0004】
本発明は、より特定的には、式(I):
【0005】
【化1】


[式中、
− Xは、CO又は
【0006】
【化2】


を表し、
は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキル、アリール−(C〜C)アルキル(ここで、アルキル部分は、直鎖状若しくは分岐であってよい)を表し、
は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキルを表すか、又は
とRは、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を形成し、
は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキルを表し、
は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキルを表すか、又は
とRは、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を形成し、
は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキルを表し、
は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキルを表し、
、Rは、水素原子、基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、アリール−(C〜C)アルキル(ここで、アルキル部分は、直鎖状若しくは分岐であってよい)、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキニル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル鎖(1個以上のヒドロキシ、シアノ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、NR1314で置換されている)、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニル鎖(アルキル鎖について定義されたものと同じ置換基で置換されている)、又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキニル鎖(アルキル鎖について定義されたものと同じ置換基で置換されている)を表すか、或いは
とRは、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、場合により基R12で置換されている、5、6又は7環員の複素環を形成するか、或いは
とRは、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、場合により基R11で置換されている、5、6又は7環員の複素環を形成し、
ここで、
「RとR」又は「RとR」の二つのグループのうちの必然的に一つ(しかし1つだけ)が、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、場合により基R11で置換されている、5、6又は7環員の複素環を形成すると理解され、
は、水素、ハロゲン、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ポリハロアルキル、NR1516、又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル鎖(1個以上のハロゲン、1個以上のヒドロキシ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、又はNR1516で置換されている)を表し、
nは、整数0、1、2、3又は4を表し、
10は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニル、アリール−(C〜C)アルキル(ここで、アルキル部分は、直鎖状若しくは分岐であってよい)、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ポリハロアルキル、又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル鎖(1個以上のハロゲン原子、1個以上の基ヒドロキシ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、又はNR1516で置換されている)を表し、
11、R12は、同一又は異なってよく、−COOT又は−CHO−U基(ここで、T及びUは、同一又は異なってよく、水素原子又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基を表す)を表し、
13、R14は、同一又は異なってよく、水素原子又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基を表すか、或いはそれらを担持する窒素原子と一緒になって、場合により複素環に二重結合を含み、かつ場合により環系に酸素原子及び窒素原子から選択される第二のヘテロ原子を含む、場合により置換されている4〜8環員の複素環を形成し、
15、R16は、同一又は異なってよく、水素原子又は基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニルを表す]
で示される化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオ異性体、N−オキシド、及び薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩
{ここで:
− (3aSR,4SR)−3−ベンジル−4−エチル−2,3,3a,4−テトラヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オン、
− ピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]インドール−5(6H)−オン、
− 6−メチルピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]インドール−5(6H)−オン、
− 6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]インドール−5(6H)−オン、
− (4aR,12bR)−6−メチル−1,2,3,4,4a,12b−ヘキサヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]−インドール−5(6H)−オン、
− 1−メチル−3a,10b−ジヒドロ[1,2,3]トリアゾロ[4’,5’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−4(1H)−オン、
− 1−ベンジル−3a,10b−ジヒドロ[1,2,3]トリアゾロ[4’,5’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−4(1H)−オンは、本発明の一部を構成せず、
アリールは、フェニル又はナフチル基を意味し、双方の基は、場合により、1個以上のハロゲン原子、ニトロ、アミノ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ基で置換されており、
5、6又は7環員の複素環は、5、6又は7個の辺を有し、窒素及び酸素から選択される1又は2個のヘテロ原子を含む、飽和又は不飽和の単環の基を意味し;ピロリジン、ピペリジン、アゼパン及びピリジンを挙げてもよく、
複素環に場合により1個以上の二重結合を含み、環系に場合により酸素原子及び窒素原子から選択される第二のヘテロ原子を含む、場合により置換されている4〜8環員の複素環として、限定を意味するものではないが、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン及びモルホリンを挙げてもよく、ここで、これらの複素環(ピペラジンの第二の窒素原子上を含む)は、場合により、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ−(C〜C)アルキル、及び直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル(ここで、アミノ部分は、場合により、1若しくは2個の同一若しくは異なる直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基で置換されてもよい)から選択される1個以上の同一又は異なる基で置換されてもよく、
α、β、γ及びδは、式(I)の化合物中に存在しうるキラル中心を意味する}
に関する。
【0007】
薬学的に許容しうる酸のうち、いかなる限定をも意味するものではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ショウノウ酸等が挙げられる。
【0008】
薬学的に許容しうる塩基のうち、いかなる限定をも意味するものではないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、tert−ブチルアミン、リシン等が挙げられる。
【0009】
有利な実施態様は、R及びRが、同一又は異なってもよく、各々、水素原子又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基を表す、式(I)の化合物に関する。
【0010】
他の有利な実施態様は、R及びRが、各々、水素原子を表す、式(I)の化合物に関する。
【0011】
本発明の他の特定の態様は、RとRが、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を形成する、式(I)の化合物に関する。
【0012】
は、有利には、水素原子を表す。
【0013】
nは、有利には、整数0を表す。
【0014】
好ましい本発明の化合物は、RとRが、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、5、6又は7環員の複素環、より特定的には6環員の複素環を形成する、式(I)の化合物である。
【0015】
本発明の他の有利な態様は、RとRが、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、5、6又は7環員の複素環、より特定的には6環員の複素環を形成する、式(I)の化合物に関する。
【0016】
更により特定的には、本発明は、式(I)の以下の化合物に関する:
(4aSR,11aSR,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aRS,11bSR)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−1,6,6a−トリアザベンゾ[a]フルオレン−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−(5−オキソ−3,4,4a,11,11a,11b−ヘキサヒドロ−2H,5H−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−1−イル)−アセトニトリル、
(3aSR,6aRS,10cRS)−4−プロピル−(3a,4,5,6,6a,10c−ヘキサヒドロ)−3H−1,4,10b−トリアザフルオランテン−2−オン、
(3aRS,6aSR,10cRS)−4−プロピル−(3a,4,5,6,6a,10c−ヘキサヒドロ)−3H−1,4,10b−トリアザフルオランテン−2−オン、
(4aSR,11aRS,11bSR)−1−アリル−9−メトキシ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−9−フルオロ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
1,9−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(11aRS)−1,9−ジメチル−1,2,3,4,11,11a−ヘキサヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aS,11aR,11bS) 1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aR,11aS,11bR) 1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(3aRS,10bSR,10cRS)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オン、
(4aS,11aS,11bR)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aRS,11bSR)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aR,11aR,11bS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン。
【0017】
好ましい化合物の鏡像異性体、ジアステレオ異性体、N−オキシド、及び酸又は塩基との薬学的に許容しうる付加塩は、本発明の不可欠な部分を構成する。
【0018】
化合物の名称がその後に続く、表記(3aRS,10bSR,10cRS)は、得られた生成物が、ラセミ混合物であり、したがって、双方の配置が可能であることを意味し;
例として:
(3aRS,10bSR,10cRS)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オンは、得られた生成物、すなわちラセミ混合物が、(3aR,10bS,10cR)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オン及び(3aS,10bR,10cS)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オンを含むことを意味する。
【0019】
化合物の名称がその後に続く、表記(3aR,10bS,10cR)又は(3aS,10bR,10cS)は、得られた生成物が、光学的に純粋な鏡像異性体であることを意味し;例として:
(3aR,10bS,10cR)−又は(3aS,10bR,10cS)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オンは、得られた生成物、すなわち光学的に純粋な鏡像異性体が、(3aR,10bS,10cR)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オン又は(3aS,10bR,10cS)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オンであることを意味する。
【0020】
鏡像異性体α及び鏡像異性体βは、対応するラセミ混合物の光学的に純粋な鏡像異性体を意味するものと理解される。
【0021】
本発明は、式(I)の化合物の製造方法であって、出発物質として、式(II):
【0022】
【化3】


[式中、R、R,R、R、R、R、R、R、R及びnは、式(I)について定義されているとおりであり、Rは、水素原子、ニトロソ、アミノ又はtert−ブチルカルボキシレート基を表す]で示される化合物を使用し、
この式(II)の化合物を、塩基性媒体中で環化反応に付して、式(I)の化合物を得て、これを慣用の分離手法に従って精製してもよく、所望により、薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩に変換し、そして、場合により、慣用の分離手法に従ってそれらの異性体に分離することを特徴とする、製造方法にも関する。
【0023】
有利な実施態様は、式(I)の化合物の特定の場合である、式(I/a):
【0024】
【化4】


[式中、R、R,R、R、R、R、R、R12及びnは、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、出発物質として、式(III):
【0025】
【化5】


[式中、R、R及びnは、式(I)について定義されているとおりであり、そしてBocは、tert−ブチルカルボキシレート基を表す]
で示される化合物を使用し、これを無水媒体中でホウ酸トリイソプロピルと反応させて、式(IV):
【0026】
【化6】


[式中、R、R、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、これを、塩基及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの存在下に、式(V):
【0027】
【化7】


[式中、R12は、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物と反応させて、式(VI):
【0028】
【化8】


[式中、R、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(VI)の化合物を、
− 式(VII):
【0029】
【化9】


[式中、R’は、水素原子以外の式(I)について定義されているRについて与えられた意味の全てを有し、Halは、ハロゲン原子を表す]
で示される化合物とのアルキル化反応に付して、式(VIII):
【0030】
【化10】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、トリエチルアミンと酸化白金の存在下に、水素での部分還元反応に付して、式(IX):
【0031】
【化11】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、塩酸及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下に、還元に付して、トランス立体化学を有する、式(X):
【0032】
【化12】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりであり、γ及びδは、式(I)について定義されているとおりであり、Hγ及びHδは、トランス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、これを、トリフルオロ酢酸の存在下に、脱保護反応に付して、式(XI):
【0033】
【化13】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、ボラン−THF錯体及びトリフルオロ酢酸の存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia1):
【0034】
【化14】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりであり、R及びRは、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
−或いは、酢酸及びロジウム触媒の存在下に、水素での還元反応に付して、それぞれ(トランス,シス)及び(シス,シス)立体化学を有する、式(XIIa)及び(XIIb):
【0035】
【化15】


[式中、R、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりであり、β、γ及びδは、式(I)について定義されているとおりであり、Hβ及びHγは、式(XIIa)の化合物ではトランス立体化学を有し、そして式(XIIb)の化合物ではシス立体化学を有し、そしてHγ及びHδは、式(XIIa)及び(XIIb)の化合物ではシス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、
この式(XIIa)及び(XIIb)の化合物を:
●塩基の存在下に、先に定義されているとおりである式(VII)の化合物と反応させて、式(XIIIa)及び(XIIIb):
【0036】
【化16】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(XIIIa)及び(XIIIb)の化合物を:
□ トリフルオロ酢酸の存在下に放置して、式(Ia2)の化合物が式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia2)及び(XIVb):
【0037】
【化17】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(XIVb)の化合物を、水素化ナトリウムの存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia3):
【0038】
【化18】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
又は、この式(XIIIa)の化合物を:
□ 別法として、メタノール中のナトリウムメタノラートの存在下に放置して、式(XV):
【0039】
【化19】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、トリフルオロ酢酸の存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia4):
【0040】
【化20】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
又は、この式(XIIa)の化合物を:
●別法として、式(XIIIa)及び(XIIIb)の化合物と同じ条件に付して、式(XVI):
【0041】
【化21】


[式中、R、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(XVI)の化合物を:
*酢酸と水及び亜硝酸ナトリウム溶液の混合物に溶解して、式(XVII):
【0042】
【化22】


[式中、R、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、続けて、先に定義されているとおりである式(VII)の化合物と、次いで亜鉛及び炭酸アンモニウムと反応させて、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia5):
【0043】
【化23】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
又は、この式(XVI)の化合物を:
*別法として、炭酸カリウムの存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia6):
【0044】
【化24】


[式中、R、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、塩基性媒体中で、先に定義されているとおりである式(VII)の化合物とのアルキル化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia7):
【0045】
【化25】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得、
この式(Ia1)〜(Ia7)の化合物は、式(Ia)の化合物を構成し、これは、慣用の分離手法に従って精製してもよく、所望ならば、薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩に変換し、そして、場合により、慣用の分離手法に従ってそれらの異性体に分離することを特徴とする、製造方法に関する。
【0046】
第二の有利な実施態様は、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib):
【0047】
【化26】


[式中、R、R,R、R、R、R、R、R11、X及びnは、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、出発物質として、式(XVIII):
【0048】
【化27】


[式中、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を使用し、これを氷酢酸中でPd/Cの存在下にシアノ酢酸メチルと反応させて、式(XIX):
【0049】
【化28】


[式中、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、式(XX):
【0050】
【化29】


[式中、R”は、水素原子以外の式(I)について定義されているRについて与えられた意味の全てを有する]
で示される化合物と反応させ、続いて、水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムで還元して、式(XXI):
【0051】
【化30】


[式中、R、R11及びnは、先に定義されているとおりであり、そしてR’は、水素原子以外の式(I)について定義されているRについて与えられた意味の全てを有する]
で示される化合物を得て、
この式(XXI)の化合物を:
− THF中でBH−THF錯体と反応させ、次いで、トリフルオロ酢酸で溶解して、(トランス,シス)及び(トランス,トランス)立体化学をそれぞれ有する、式(XXIIa)及び(XXIIb):
【0052】
【化31】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりであり、そしてHα及びHβは、式(XXIIa)及び(XXIIb)の化合物ではトランス立体化学を有し、そしてHβ及びHγは、式(XXIIa)の化合物ではシス立体化学を有し、及び式(XXIIb)の化合物ではトランス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、
これを、酢酸と水及び亜硝酸ナトリウム溶液の混合物に溶解して、式(XXIIIa)及び(XXIIIb):
【0053】
【化32】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、炭酸アンモニウム及び亜鉛の存在下に放置して、式(XXIVa)及び(XXIVb):
【0054】
【化33】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、水素化ナトリウム又はヘキサンに溶解したトリメチルアルミニウムの存在下に環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib1)及び(Ib2):
【0055】
【化34】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
あるいは、この式(XXI)の化合物を:
− 別法として、ジ−tert−ブチルオキシカルボン酸無水物及びジメチルアミノピリジンと反応させて、式(XXV):
【0056】
【化35】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりであり、Bocは、tert−ブチルカルボキシレート基を表す]
で示される化合物を得て、これを、酸化白金と水素の存在下に、還元反応に付して、(シス,シス)及び(シス,トランス)立体化学をそれぞれ有する、式(XXVIa)及び(XXVIb):
【0057】
【化36】


[式中、R’、R、R11、n及びBocは、先に定義されているとおりであり、そしてHα及びHβは、式(XXVIa)及び(XXVIb)の化合物ではシス立体化学を有し、そしてHβ及びHγは、式(XXVIa)の化合物ではシス立体化学を有し、及び式(XXVIb)の化合物ではトランス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、
これを、無水媒体中のトリフルオロ酢酸の存在下に放置して、式(XXVIIa)及び(XXVIIb):
【0058】
【化37】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを:
●式(XXIVa)及び(XXIVb)の化合物と同じ条件下に環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib3)及び(Ib4):
【0059】
【化38】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
●又は、式(XXIIa)及び(XXIIb)の化合物と同じ条件に付して、式(XXVIIIa)及び式(XXVIIIb):
【0060】
【化39】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、式(XXIIIa)及び(XXIIIb)の化合物と同じ条件に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib5)及び式(Ib6):
【0061】
【化40】

[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(Ib1)〜(Ib6)の化合物は、式(Ib)の化合物を構成し、これは、慣用の分離手法に従って精製してもよく、所望ならば、薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩に変換し、そして、場合により、慣用の分離手法に従ってそれらの異性体に分離することを特徴とする、製造方法に関する。
【0062】
式(III)、(V)、(VII),(XVIII)及び(XX)の化合物は、市販の化合物であるか、又は当業者に周知の有機合成の慣用の方法に従って得られる化合物である。
【0063】
式(I)の化合物は、有益な薬理特性を有し、とくに強力なチロシンヒドロキシラーゼ(TH)誘導剤である。チロシンヒドロキシラーゼは、特に、中枢カテコールアミン作動性及びドーパミン作動性ニューロンにおける神経伝達物質の合成をコントロールする律速酵素であることが知られている。それらの神経伝達物質の合成速度は、特に、ヒトの多様な挙動病変、例えば不安、精神疾患、うつ病、ストレス等を構成する緊張性脳機能障害の出現に関連する。
【0064】
チロシンヒドロキシラーゼを誘導するそれらの能力により、本発明の化合物は、したがって、うつ病、不安、老化及び/又は神経変性疾患の過程での記憶の障害の処置において、並びにパーキンソン病の緩和処置において、及びストレスへの適応のために治療上使用される。
【0065】
本発明は、また、活性成分として、少なくとも1種の式(I)の化合物、その鏡像異性体、ジアステレオ異性体、N−オキシド、又は薬学的に許容しうる酸若しくは塩基とのその付加塩の一つを、単独で又は1以上の薬学的に許容しうる、不活性で非毒性の賦形剤又は担体と組み合わせて含む、医薬組成物に関する。
【0066】
そのように得られる医薬組成物は、一般に、投与形態で存在し、例えばそれらは、錠剤、糖衣錠、カプセル、坐剤、又は注射可能若しくは飲用可能な溶液の形態であってもよく、また、経口、経直腸、筋肉内、又は非経口経路で投与してもよい。
【0067】
本発明に係る医薬組成物のうち、より特定的には、経口、非経口(静脈内、筋肉内又は皮下)、経皮、経膣、経直腸、経鼻、舌下、口腔内、眼内又は呼吸器投与に適したものが挙げられる。
【0068】
非経口注射用の本発明に係る医薬組成物としては、特に、水性および非水性の滅菌溶液、分散液、懸濁液又は乳濁液、及びまた、注射可能な溶液又は分散液の再構成用の滅菌粉末が挙げられる。
【0069】
固体経口投与用の本発明に係る医薬組成物としては、特に、錠剤または糖衣錠、舌下錠、サシェ、カプセル及び顆粒が挙げられ、液体経口、経鼻、口腔内又は眼内投与用では、特に、乳濁液、溶液、懸濁液、ドロップ、シロップ及びエアゾールが挙げられる。
【0070】
経直腸又は経膣投与用の医薬組成物は、好ましくは、坐剤又はオビュール剤(ovules)であり、経皮投与用のものとしては、特に、粉末、エアゾール、クリーム、軟膏、ゲル及び貼付剤が挙げられる。
【0071】
上述の医薬組成物は、本発明を例示するものであるが、それを限定するものではない。
【0072】
薬学的に許容しうる、不活性で非毒性の賦形剤又は担体では、例として、限定を意味するものではないが、希釈剤、溶媒、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、結合剤、膨潤剤、崩壊剤、遅延剤、滑剤、吸収剤、懸濁剤、着色剤、香料等が挙げられる。
【0073】
有用な投与量は、患者の年齢及び体重、投与経路、用いる医薬組成物、障害の性質および重症度、任意の関連する処置を行っているか否かに応じて変動する。投与量は、1日あたり1回以上の投与で0.1mg〜100mgの範囲内である。
【0074】
以下の実施例は、本発明を例示するものであるが、一切それを限定するものではない。
【0075】
用いた出発原料は、公知の製品であるか、または公知の手順により製造される。様々な製造で、本発明の化合物の製造に有用な合成中間体がもたらされる。
【0076】
実施例および調製例に記載された化合物の構造は、慣用の分光法(赤外、核磁気共鳴、質量分析など)により決定した。
【0077】
融点は、TOTTOLI装置を用いて測定した(応急的なカラム補正(emergent column correction)は行なわなかった)。化合物が塩の形態である場合、融点は、塩生成物のそれに対応する。
【0078】
調製1: (2SR,3SR)−2−(1H−インドール−2−イル)−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸メチル
工程A: 1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−2−イル−2−ボロン酸
LDAの2M 溶液75mlを、無水THF 120ml中の1H−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル25g及びホウ酸トリイソプロピル32.4gの溶液に、窒素雰囲気下、0℃で滴下した。撹拌を40分間保持した後、2M 塩酸水溶液200mlを加えた。水酸化アンモニウムの濃縮溶液を加えることにより、pHをpH=7に調整した。相を分離した後、水相を酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。有機相を回収し、飽和塩化ナトリウム溶液(100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。水を残留物に加え、混合物をボロン酸が沈殿するまで粉砕し、それを濾別し、ペンタンで4回洗浄して、目的生成物29.27gを得た。
融点:96〜98℃
【0079】
工程B: 2−[(3−メトキシカルボニル)ピリジン−2−イル]インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
水50ml中の炭酸ナトリウムの溶液13.46g及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム4.77gを、DME 170ml中の2−ブロモニコチン酸メチルの脱気した溶液9.94gに、85℃で連続して加えた。次にエタノール50ml中の上記工程Aの化合物12.96gの溶液を滴下した。撹拌を85℃で6時間保持した後、周囲温度に戻し、水200mlを加えた。相を分離した後、水相をジエチルエーテル(2×100ml)で抽出した。有機相を回収し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:9/1)により、目的生成物14.11gを得た。
融点:83℃。
質量分析(ES+、m/z):375(M+Na);353(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 68.17 5.72 7.95
実測値 68.03 5.85 7.85
【0080】
工程C: 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1H−インドール−2−イル)−3−(メトキシカルボニル)−1−メチル−ヨウ化ピリジニウム
上記工程Bの化合物1.40gとヨードメタン5mlの混合物を、周囲温度で4日間撹拌した。次に反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルに取り、濾過して、目的生成物1.73gを得た。
融点:120℃で分解。
質量分析(ES+、m/z):367(M−I)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 51.02 4.69 5.67
実測値 50.79 4.88 5.71
【0081】
工程D: 2−[3−(メトキシカルボニル)−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル]−1H−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
メタノール10ml中の上記工程Cの化合物1.01g、トリエチルアミン0.63ml及び酸化白金100mgの混合物を、水素雰囲気下で3時間撹拌した。次に反応混合物をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。残留物をジクロロメタンに取り、水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的化合物0.73gを得た。
赤外(νcm−1):2943(νC−H);1730(νC=Oエステル);1686(νC=Oカルバマート);1597、1581、1545(νC=C);1365(δC−H tBu);1338(νC−N);1259、1117(δC−H)。
【0082】
工程E: 2−[(2SR,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−1−メチルピペリジン−2−イル]−1H−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
シアノ水素化ホウ素ナトリウム2.0gを、メタノール22ml中の上記工程Dの化合物1.36g及び37%塩酸水溶液2mlの溶液に、5分毎に0.5gずつ周囲温度で加えた。撹拌を30分間保持した後、飽和炭酸カリウム水溶液を加えた。メタノールを減圧下で蒸発させた。水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的化合物1.21gを得た。
質量分析(ES+、m/z):373(M+H);317。
赤外(νcm−1):2945及び2785(νC−H);1729(νC=O);1452(νC=C);1369(δC−H tBu);1322(νC−N);1157(δC−H)。
【0083】
工程F: (2SR,3SR)−2−(1H−インドール−2−イル)−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸メチル
トリフルオロ酢酸15mlを、ジクロロメタン5ml中の上記工程Eの化合物0.57mgの溶液に加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を水及びジクロロメタンに取った。水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。水相をジクロロメタンで二回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール:98/2)により、目的化合物365mgを得た。
質量分析(ES+、m/z):273(M+H)
赤外(νcm−1):3386(νN−H);2946及び2789(νC−H);1721(νC=O);1456及び1435(νC=C);1162(δC−H)。
【0084】
調製2: (SR)−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−1−メチル−ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
工程A: (SR)−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
酢酸60ml中の調製1の工程Bの化合物6.00gと5%ロジウム担持アルミナ7.0gの混合物を、15barの水素圧下、周囲温度で20時間撹拌した。次に反応混合物を紙で濾過した。次に紙をメタノールですすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタン及び水に取った。水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール:95/5)により、目的化合物3.49gを得た。
融点:79〜80℃
質量分析(ES+、m/z):383(M+Na);361(M+H);305。
元素分析:
C% H% N%
計算値 66.64 7.83 7.77
実測値 66.45 7.96 7.67
【0085】
工程B: (SR)−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−1−メチルピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
37%アルデヒド水溶液0.15mlを、アセトニトリル15ml中の上記工程Aの化合物0.50gの溶液に、周囲温度で加えた。溶液を周囲温度で40分間撹拌し、次に酢酸1.5mlを加えた。10分間の撹拌の後、水素化ホウ素ナトリウム100mgを少量ずつ加えた。最後の部分を加えた後、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に溶液のpHが塩基性になるまで水及び炭酸カリウムを加えた。次に溶液を酢酸エチルで三回抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的生成物0.50gを得た。
赤外(νcm−1):2931(νC−H);1736(νC=Oエステル);1702(νC=Oカルバマート);1482(νC=C);1368(δC−H)。
【0086】
調製3: (RS)−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
生成物を調製2の工程Aの化合物の合成の間に得た。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール:95/5)により、目的生成物0.43gを得た。
赤外(νcm−1):3335(νN−H);2934(νC−H);1725(νC=O エステル);1697(νC=Oカルバマート);1483(νC=C);1391及び1368(δC−H)。
【0087】
調製4: (2RS,3SR)−2−[(SR)−1−ニトロソインドリン−2−イル]ピペリジン−3−カルボン酸メチル
工程A:(2RS,3SR)2−[(SR)−インドリン−2−イル]ピペリジン−3−カルボン酸メチル
トリフルオロ酢酸15mlを、ジクロロメタン15ml中の調製2の工程Aの化合物927mgの溶液に、周囲温度で加えた。混合物を周囲温度で2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン及び水に取った。水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、目的生成物633mgを得た。
赤外(νcm−1):3369(νN−H);2942及び2857(νC−H);1720(νC=O);1485(νC=C);1249、1197及び1165(νN−C)。
【0088】
工程B: (2RS,3SR)−2−[(SR)−1−ニトロソインドリン−2−イル]ピペリジン−3−カルボン酸メチル
上記工程Aの化合物633mgを、酢酸6mlと水6mlの混合物に0℃で溶解し、水4ml中の亜硝酸ナトリウム168mgの溶液を滴下した。混合物を0℃で20分間撹拌した後、ジクロロメタンを加えた。水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール:99/1)により、目的生成物538mgを単離した。
赤外(νcm−1):3314(νN−H);2939及び2857(νC−H);1721(νC=O);1485及び1477(νC=C);1430(νN=O);1168(νC−N)。
【0089】
調製5: (SR)−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−1−アリルピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
臭化アリル0.3ml及び炭酸カリウム800mgを、アセトニトリル10ml中の調製2の工程Aの化合物の溶液440mgに、周囲温度で連続して加えた。混合物を周囲温度で3時間撹拌し、次に水を加えた。水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:8/2)により、目的生成物382mgを単離した。
融点:119〜121℃。
元素分析:
C% H% N%
計算値 68.97 8.05 6.99
実測値 68.85 8.15 7.04
【0090】
調製6: (RS)−2−[(2SR,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−1−アリルピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
THF 10ml中の調製5の化合物の溶液0.80gを、メタノール中のナトリウムメタノラートの溶液に加えた(ナトリウム0.23gを、メタノール10mlに0℃で少量ずつ加えることにより調製した)。反応混合物を、溶媒を還流しながら3時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却した後、水15mlを加えた;減圧下で蒸発させることにより、メタノール及びTHFを除去した。得られた溶液を酢酸エチルで二回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/ジエチルエーテル:9/1)により、目的生成物0.58gを単離した。
赤外(νcm−1):2929(νC−H);1732(νC=Oエステル);1698(νC=Oカルバマート);1483(νC=C);1369(δC−H tBu)。
【0091】
調製7: (2RS,3SR)−2−[(RS)−インドリン−2−イル]−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸メチル
工程A: (RS)−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−1−メチルピペリジン−2−イル]−インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
37%ホルムアルデヒド水溶液0.12mlを、アセトニトリル10ml中の調製3の化合物0.43gの溶液に、周囲温度で加えた。溶液を周囲温度で40分間撹拌し、次に酢酸1.0mlを加えた。10分間の撹拌の後、水素化ホウ素ナトリウム75mgを少量ずつ加えた。最終画分を加えた後、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に水を加えた。溶液のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。溶液をジクロロメタンで三回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的生成物0.37gを得た。
融点:100〜104℃。
赤外(νcm−1):2948及び2773(νC−H);1736(νC=Oエステル);1694(νC=Oカルバマート);1485(νC=C);1390(δC−H tBu)。
【0092】
工程B: (2RS,3SR)−2−[(RS)−インドリン−2−イル]−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸メチル
調製4の工程Aの手順に従って、調製2の工程Aの化合物を上記工程Aの化合物に代えて、生成物を得た。
赤外(νcm−1):3396(νN−H);2939及び2858(νC−H);1727(νC=O);1485(νC=C)。
【0093】
調製8: (1RS,4aRS,9aRS)−(2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−b−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
工程A: (RS)−(2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
シアノ酢酸メチル4.4ml、次に10% Pd/C 550mgを、氷酢酸150ml中のトリプタミン8gの溶液に加えた。減圧下で脱気した後、反応混合物を水素雰囲気下、周囲温度で放置し、次に72時間撹拌した。懸濁液をセライト(溶離:メタノール)で濾過し、溶液を減圧下で蒸発させ、残留物をジクロロメタン及び水に取った。炭酸ナトリウムを加えることにより、水相をpH10にアルカリ性にした。有機相を回収し、水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール:95/5)により、目的生成物7.7gを得た。
融点:98℃。
元素分析:
C% H% N%
計算値 68.83 6.60 11.47
実測値 68.69 6.74 11.34
【0094】
工程B: (RS)−(2−プロピル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
95/5 メタノール/酢酸の混合物40ml中の上記工程Aの化合物2.1gの溶液に、プロピオンアルデヒド1.32mlを0℃で加え、次にシアノ水素化ホウ素ナトリウム1.62gを、0℃で30分間かけて少量ずつ加えた。溶液を1時間30分撹拌し、ジクロロメタン及びで希釈した;炭酸ナトリウム加えることにより、水相をアルカリ性にした。有機相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:85/15〜8/2)により、目的生成物2.2gを得た。
赤外(νcm−1):3403;3351(ν N−H);3042(ν =C−H);2957;2926;2848(ν C−H);1722(ν C=O);1608(ν C=C);1456;1436(δ C−H);1360(ν N−C);1231(ν C−O)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 71.30 7.74 9.78
実測値 71.03 7.95 9.59
【0095】
工程C: (1RS,4aRS,9aRS)−(2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
BH−THF錯体5.56ml(THF中1M)を、すでに0℃に冷却してあった無水THF 40ml中の上記工程Bの化合物1.52gの溶液に加えた。溶液を0℃で1時間30分撹拌し、次にジクロロメタン及び水で希釈した。水相をpH10にアルカリ性にし、ジクロロメタンで二回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。アミンボラン 1.6gを得た。このアミンボランをTFA 16mlに溶解し、溶液を周囲温度で1時間撹拌した。減圧下で蒸発させることにより溶媒を除去し、次に残留物をジクロロメタン及び水に取った。炭酸ナトリウムを使用してpH10にアルカリ性にした水相を、ジクロロメタンで二回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:85/15)により、目的生成物305mgを得た。
融点:41℃。
赤外(νcm−1):3261(ν N−H);3033(ν =C−H);2961;2937;2887;2869;2833(ν C−H);1724(ν C=O);1612(ν C=C);1460;1433(δ C−H);1357;1339(ν C−N);1252;1239(ν C−O)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.80 8.39 9.71
実測値 70.70 8.16 9.63
【0096】
調製9: (1SR,4aRS,9aRS)−(9−アミノ−2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
工程A: (1SR,4aRS,9aRS)−(2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
生成物を調製8の工程Cの化合物の合成の間に得た。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:8/2)により、目的生成物760mgを得た。
融点:85℃。
質量分析(ESI+、m/z):289.2(M+H+);311,2(M+Na+)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.80 8.39 9.71
実測値 70.77 8.52 9.60
【0097】
工程B: (1SR,4aRS,9aRS)−(9−ニトロソ−2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
水3ml中のNaNO 160mgの溶液を、1/1 酢酸/水の混合物10ml中の上記工程Aの化合物660mgの溶液に、0℃で滴下した。次に反応混合物を0℃で30分間撹拌し、続いてジクロロメタンで希釈した。炭酸ナトリウムを使用して水相をpH10にアルカリ性にした。有機相を分離し、水相をジクロロメタンで二回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 8/2)により、目的生成物を得た。
融点:76℃。
赤外(νcm−1):2955;2929;2877;2840;2806(ν C−H);1732(ν C=O);1474;1455(δ C−H);1370;1356(ν N−C);1242;1204(ν C−O)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 64.33 7.30 13.24
実測値 64.07 7.43 13.05
【0098】
工程C: (1SR,4aRS,9aRS)−(9−アミノ−2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
水10ml、炭酸アンモニウム1.89g及び亜鉛1.28gを、エタノール22ml中の上記工程Bの化合物700mgの溶液に、0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間30分撹拌した。懸濁液をフリットで濾過した(不溶性物質をジクロロメタン及び水で洗浄した)。有機相を回収し、水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:8/2、次に7/3)により、目的生成物250mgを得た。
融点:82℃。
赤外(νcm−1):3307(ν N−H);2957;2922;2860(ν C−H);1731(ν C=O);1641;1606(νC=C);1469;1456(δ C−H);1372(ν N−C);1242;1194(ν C−O)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 67.30 8.31 13.85
実測値 67.29 8.43 13.79
【0099】
調製10: (1RS,4aSR,9aRS)−(2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
工程A: (RS)−(2−プロピル−9−tert−ブチルオキシカルボニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
BocO 425mg及びDMAP 16mgを、無水ジクロロメタン7ml中の調製8の工程Bの化合物370mgの溶液に加えた。反応混合物を周囲温度で3時間撹拌し、次に減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 85/15)により、目的生成物400mgを得た。
赤外(νcm−1):2930;2873;2849(ν C−H);1726(ν C=O);1607(ν C=C);1478;1455(δ C−H);1368(ν N−C);1243;1167(ν C−O)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 68.37 7.82 7.37
実測値 68.45 7.98 7.25
【0100】
工程B: (1RS,4aSR,9aRS)−(2−プロピル−9−tert−ブチルオキシカルボニル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
酸化白金20mgを、メタノール4.5ml中の上記工程Aの化合物200mgの溶液に加えた。このシステムを二回脱気し、水素圧下に置き、次に4barの圧力下で24時間撹拌した。酸化白金20mgを再び加え、反応混合物を更に24時間撹拌した。懸濁液をセライト(溶離剤:ジクロロメタン)で濾過し、次に溶液を減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:9/1)により、目的生成物100mgを得た。
赤外(νcm−1):2956;2933;2873(ν C−H);1734;1703(ν C=O);1603(ν C=C);1479;1459(δ C−H);1367(ν N−C);1254;1147(ν C−O)。
【0101】
工程C: (1RS,4aSR,9aRS)−(2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
トリフルオロ酢酸1.5mlを、無水ジクロロメタン1.5ml中の上記工程Bの化合物120mgの溶液に、0℃で加えた。溶液を0℃で30分間、次に周囲温度で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次に残留物をジクロロメタン及び水に取った。炭酸ナトリウムを使用して水相をpH10にアルカリ性にした。有機相を回収し、水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に減圧下で蒸発させて、目的生成物85mgを得た。
赤外(νcm−1):3366(ν N−H);2932;2872(ν C−H);1731(ν C=O);1610(ν C=C);1543(δ N−H);1484;1464(δ C−H);1371(ν N−C);1250;1200(ν C−O)。
【0102】
調製11: (1SR,4aSR,9aRS)−(2−プロピル−9−tert−ブチルオキシカルボニル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
生成物を調製10の工程Bの化合物の合成の間に得た。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:9/1)により、目的生成物30mgを得た。
赤外(νcm−1):2933;2872(ν C−H);1737;1690(ν C=O);1603(ν C=C);1479;1460(δ C−H);1383;1367(ν N−C);1253;1165(ν C−O)。
【0103】
調製12: (1RS,4aSR,9aRS)−(9−ニトロソ−2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
調製9の工程Bの手順に従って、調製9の工程Aの化合物を調製10の工程Cの化合物に代えて、生成物を得た。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:85/15)により、目的生成物105mgを得た。
赤外(νcm−1):2953;2872(ν C−H);1735(ν C=O);1613(ν C=C);1596(ν N=O);1482;1466(δ C−H);1363(ν N−C);1218;1192(ν C−O)。
【0104】
調製13: (1RS,4aRS,9aRS)−(9−アミノ−2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
工程A:(1RS,4aRS,9aRS)−(9−ニトロソ−2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
調製9の工程Bの手順に従って、調製9の工程Aの化合物を調製8の工程Cの化合物に代えて、生成物を得た。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:85/15)により、目的生成物150mgを得た。
赤外(νcm−1):2955;2932;2872(ν C−H);1737(ν C=O);1612(ν C=C);1435(δ C−H);1367(ν C−N);1270;1236(ν C−O)。
【0105】
工程B: (1RS,4aRS,9aRS)−(9−アミノ−2−プロピル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル。
調製9の工程Cの手順に従って、調製9の工程Bの化合物を上記工程Aの化合物に代えて、生成物を得た。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:7/3)により、目的生成物90mgを得た。
融点:57℃。
赤外(νcm−1):3353(ν N−H);2955;2931;2870;2809(ν C−H);1725(ν C=O);1458;1436(δ C−H);1360(ν C−N);1264;1235(ν C−O)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 67.30 8.31 13.85
実測値 67.15 8.32 13.76
【0106】
調製14: (2SR)−5−メトキシ−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
工程A: 5−メトキシ−1H−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
カルボン酸ジ−tert−ブチル15.57gを、次に4−(ジメチルアミノ)−ピリジン8.72gを少量ずつ、THF 90ml中の5−メトキシインドール7gの溶液に加えた。次に溶液を周囲温度で2時間撹拌し、続いて反応混合物を水100mlで加水分解した。次に有機相を分離し、ジエチルエーテル(3×70ml)で抽出した。有機相を回収し、1M 塩酸溶液(150ml)で、次に飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下で蒸発させ、保護インドール11.76gを得た。
融点:74〜76℃。
【0107】
工程B: [1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メトキシ−1H−インドール−2−イル]ボロン酸
リチウムジイソプロピルアミドの2M 溶液26.3mlを、無水THF 27ml中の5−メトキシ−1H−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル10g及びホウ酸トリイソプロピル11.41gの溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃で滴下した。次に反応混合物を周囲温度にし、撹拌を1時間保持した。次に2M 塩酸水溶液(70ml)を反応混合物に加え、続いて濃水酸化アンモニウム溶液を使用して水相のpHを7の値に調整した。相を分離し、水相を酢酸エチル(3×70ml)で抽出した。有機相を回収し、次に減圧下で濃縮した。水(50ml)及びペンタン(50ml)を、残留赤色油状物に加え、丸底フラスコを超音波浴中に1時間置いた。次にその方法で形成した沈殿物を濾別し、続いてペンタンで洗浄して、標記のボロン酸10.88gを得た。
融点:110−112℃。
【0108】
工程C: 5−メトキシ−2−[3−(メトキシカルボニル)ピリジン−2−イル]インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
水(18ml)中の炭酸ナトリウム4.65gの溶液及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム1.65gを、1,2−ジメトキシエタン(58ml)中の2−ブロモニコチン酸メチル3.09gの脱気した溶液に、85℃で連続して加えた。反応混合物を85℃の温度に保持し、次にその温度で1,2−ジメトキシエタン18ml中の工程Bで得た酸5.00gを含有する溶液を滴下した。撹拌を85℃で6時間保持した後、周囲温度に戻し、水(60ml)を加えた。相を分離し、水相をジエチルエーテル(2×60ml)で、次に酢酸エチル(2×60ml)で抽出した。有機相を回収し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶離剤として酢酸エチル/シクロヘキサン(25/75)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的のカップリング生成物を油状物の形態で得た。
赤外(νcm−1):2980(νC−H);1726(νC=O)。
【0109】
工程D: (2SR)−5−メトキシ−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
5−メトキシ−2−[3−(メトキシカルボニル)ピリジン−2−イル]インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル5.40gと氷酢酸(50ml)中の5%ロジウム担持アルミナ5.90gを含有する混合物を、水素16barの水素圧下、周囲温度で16時間撹拌した。次に反応混合物をセライトで濾過し、それをメタノールで洗浄した。次に濾液を減圧下で濃縮し、続いて残留物をジエチルエーテル(60ml)及び水(100ml)に取った。塩基性pHを得るまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジエチルエーテル(60ml)で、次に酢酸エチル(2×60ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。続いて溶離剤としてジエチルエーテルを使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより残留物を精製して、標記生成物を得た。
赤外(νcm−1):2934(νC−H);1725(νC=O);1693(νC=O)。
【0110】
調製15: (2RS)−5−メトキシ−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
生成物を、調製14の工程Dの化合物の合成の間に得た。
赤外(νcm−1):2936(ν C−H);1725(ν C=O);1691(ν C=O)。
【0111】
調製16: (2SR)−5−フルオロ−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
調製14に記載され手順と同様の手順に従って、5−メトキシインドールを5−フルオロインドールに代えて、生成物を得た。
赤外(νcm−1):2983(νC−H);1735(νC=O)。
【0112】
調製17: (2RS)−5−フルオロ−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
生成物を、調製16の工程Dの化合物の合成の間に得た。
融点:107〜108℃。
【0113】
調製18: 5−クロロ−2−[3−(メトキシカルボニル)ピリジン−2−イル]インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
調製14の工程A、B及びCに記載され手順と同様の手順に従って、5−メトキシインドールを5−クロロインドールに代えて、生成物を得た。
質量分析:[ES+]m/z=409[M+Na]
【0114】
調製19: 2−[3−(メトキシカルボニル)−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−2−イル]−3−メチルインドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
工程A: 3−メチル−1H−インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
カルボン酸ジ−tert−ブチル50g、次に4−(ジメチルアミノ)ピリジン21gを、テトラヒドロフラン180ml中の3−メチルインドール 15gの溶液に加えた。溶液を、アルゴン雰囲気下で1時間撹拌した。続いて反応混合物を水(300ml)で加水分解し、有機相を分離し、1M 塩酸溶液で、次に飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、次に溶媒を減圧下で蒸発させて、目的生成物を得た。
融点:106℃。
【0115】
工程B: [1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−メチル−1H−インドール−2−イル]ボロン酸
ヘキサン6ml中のn−ブチルリチウムの1.6M溶液を、無水テトラヒドロフラン25ml中の上記工程で得られた化合物2.1gの−78℃に冷却した溶液に、アルゴン雰囲気下で加えた。撹拌を30分間保持した後、無水テトラヒドロフラン10ml中のホウ酸トリイソプロピル1.87gの溶液を加えた。混合物の撹拌を周囲温度で2時間保持した後、水(25ml)を加えた。相を分離した後、水相をジエチルエーテル(2×30ml)で抽出した。有機相を回収し、1M 塩酸溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた残留物を水/ペンタンの混合物に懸濁し、濾過し、乾燥した後、目的生成物を得た。
1H NMR (400 MHz; DMSO-d6):δ (ppm) = 8.15 (s, 2H); 8.07 (d, 1H, J = 8 Hz); 7.51 (d, 1H, J = 7 Hz); 7.28 (d, 1H, J = 8 Hz); 7.22 (t, 1H, J = 7 Hz); 2.20 (s, 3H); 1.60 (s, 9H)。
【0116】
工程C: 2−[3−(メトキシカルボニル)ピリジン−2−イル]−3−メチルインドール−1−カルボン酸tert−ブチル
調製14の工程Cに記載され手順と同様の手順に従って、上記工程に記載されたボロン酸の溶液を使用して、生成物を得た。
1H NMR (400 MHz; CDCl3):δ (ppm) = 8.81 (dd, 1H, J = 1.5 4.8 Hz); 8.34 (dd, 1H, J = 1.8 8.1 Hz); 8.19 (d, 1H, J = 9.0 Hz); 7.55 (d, 1H, J = 2.1 Hz); 7.45 (dd, 1H, J = 4.8 7.8 Hz); 7.31 (dd, 1H, J = 2.1 9.0 Hz); 6.57 (s, 1H); 3.72 (s, 3H); 1.29 (s, 9H)。
【0117】
工程D: [2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチル−1H−インドール−2−イル]−3−(メトキシカルボニル)−1−メチル]ヨウ化ピリジニウム
工程Cで得た化合物1.8gとヨードメタン6.9mlの混合物を、周囲温度で3日間撹拌した。得られた沈殿物をジエチルエーテルに取り、濾過した。残留物をジエチルエーテルで二回、最後にペンタンで洗浄した。残留物を減圧下で乾燥させて、目的生成物を得た。
1H NMR (400 MHz; DMSO-d6): δ (ppm) = 9.46 (d, 1H, J = 6.5 Hz); 9.08 (d, 1H, J = 8 Hz); 8.45 (dd, 1H, J = 6.5 and 8 Hz); 8.20 (d, 1H, J = 8 Hz); 7.76 (d, 1H, J = 8 Hz); 7.54 (t, 1H, J = 8 Hz); 7.40 (t, 1H, J = 8 Hz); 4.16 (s, 3H); 3.67 (s, 3H); 2.03 (s, 3H); 1.31 (s, 9H)。
【0118】
工程E: 2−[3−(メトキシカルボニル)−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル]−3−メチルインドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
メタノール32ml中の工程Dで得た化合物2.1g、トリエチルアミン12.8ml及び酸化白金187mgの混合物を、水素雰囲気下で3時間撹拌した。次に混合物をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。残留物をジエチルエーテルに取り、白色の沈殿物を形成し、それを濾過により除去した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:124℃。
【0119】
調製20: 2−[3−(メトキシカルボニル)−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル]−5−メチルインドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
調製19に記載され手順と同様の手順に従って、3−メチルインドールを5−メチルインドールに代えて、生成物を得た。
1H NMR (400MHz; CDCl3):δ (ppm) = 8.08 (d, 1H, J = 8 Hz); 7.27 (s, 1H); 7.09 (d, 1H, J = 8 Hz); 6.26 (s, 1H); 3.31 (s, 3H); 3.20-3.24 (m, 2H); 2.64-2.70 (m, 1H); 2.60 (s, 3H); 2.40 (s, 3H); 2.28-2.32 (m, 1H); 1.88-2.02 (m, 2H); 1.55 (s, 9H)。
【0120】
調製21: (2RS,3SR)−2−[(SR)−5−メトキシ−1−ニトロソインドリン−2−イル]−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸メチル
工程A: (2RS,3SR)−2−[(SR)−5−メトキシ−1−ニトロソインドリン−2−イル]ピペリジン−3−カルボン酸メチル
トリフルオロ酢酸7.60mlを、ジクロロメタン8ml中の調製14の工程Dの化合物1.92gの溶液に加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をジエチルエーテル及び塩に取り、それを沈殿させ、フリットで濾別し、次にジエチルエーテルで洗浄した。次にこの固体を氷酢酸(9.5ml)及び水(9.5ml)に溶解した。次に水4.3ml中の亜硝酸ナトリウム339mgを含有する溶液を、反応混合物に0℃で滴下した。0℃で30分間撹拌した後、ジクロロメタン(20ml)及び水(20ml)を反応混合物に加えた。次に水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(2×25ml)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に得られた黄色の固体をペンタン−エタノールの混合物から再結晶化して、目的生成物を得た。
融点:152〜153℃。
【0121】
工程B: (2RS,3SR)−2−[(SR)−5−メトキシ−1−ニトロソインドリン−2−イル]−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸メチル
37%ホルムアルデヒド0.13mlの水溶液を、アセトニトリル12ml中の上記工程の化合物0.39gを含有する溶液に、周囲温度で加えた。次に溶液を周囲温度で40分間撹拌し、続いて酢酸(1.35ml)を加えた。10分間の撹拌の後、水素化ホウ素ナトリウム88mgを少量ずつ加えた。次に混合物を周囲温度で1時間撹拌した。次に水(30ml)を加え、反応混合物を炭酸カリウムでアルカリ性にした。水相を酢酸エチル(3×20ml)で抽出し、次に有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。続いて得られた残留物を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(98/2)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:99〜100℃。
【0122】
調製22: (2SR,3SR)−2−[(RS)−1−アミノインドリン−2−イル]−1−メチルピペリジン−3−カルボン酸メチル
工程A: (RS)−2−[(2SR,3SR)−3−(メトキシカルボニル)ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
ナトリウム0.54gを、メタノール25mlに、窒素雰囲気下、0℃で少量ずつ加えた。ナトリウムを完全に溶解してすぐに、メタノール25ml中の調製2の工程Aの化合物1.68gの溶液を周囲温度で加えた。次に混合物を15時間還流した。続いて反応混合物を周囲温度にし、次に減圧下で濃縮した。水を加え、水相を酢酸エチル(3×20ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶離剤としてシクロヘキサン/酢酸エチル(70/30)の混合物を使用するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:109℃。
【0123】
工程B: (2SR,3SR)−2−[(RS)−インドリン−2−イル]ピペリジン−3−カルボン酸メチル
トリフルオロ酢酸(15ml)を、ジクロロメタン15ml中の上記工程の化合物0.70gの溶液に加えた。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(15ml)及び水(15ml)に取った。水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(2×10ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的生成物を得て、それを更に精製しないで使用した。
融点:99〜102℃。
赤外(νcm−1):3353(νN−H);2948及び2869(νC−H);1725(νC=O);1486(νC=C)。
【0124】
工程C: (2SR,3SR)−2−[(RS)−1−ニトロソインドリン−2−イル]ピペリジン−3−カルボン酸メチル
水3ml中の亜硝酸ナトリウム110mgの溶液を、酢酸8ml及び水8ml中の上記工程の化合物0.43gの溶液に0℃で加えた。混合物をその温度で30分間撹拌し、次にジクロロメタン(20ml)及び水(10ml)を加えた。次に水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離した。水相をジクロロメタン(2×10ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に残留物を、溶離剤として酢酸エチル/シクロヘキサン(60/40)の混合物を使用するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:100〜101℃。
【0125】
工程D: (2SR,3SR)−1−メチル−2−[(RS)−1−ニトロソインドリン−2−イル]ピペリジン−3−カルボン酸メチル
37%ホルムアルデヒド水溶液0.04mlを、アセトニトリル2ml中の上記工程の化合物101mgの溶液に加えた。混合物を周囲温度で40分間撹拌し、次に酢酸(2ml)を加えた。10分間後、水素化ホウ素ナトリウム23mgを加え、撹拌を40分間保持した後、水(10ml)をそこに加え、次に塩基性pHを得るまで炭酸カリウムを加えた。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的生成物を得た。
赤外(ν cm−1):2947〜2792(ν C−H);1730(ν C=O);1485(ν C=C);1428(ν N=O);1154(ν C−N)。
【0126】
工程E: (2SR,3SR)−2−[(RS)−1−アミノインドリン−2−イル]−1−メチル−ピペリジン−3−カルボン酸メチル
亜鉛0.19g及び炭酸アンモニウム0.28gを、エタノール4ml及び水2ml中の上記工程の化合物99mgの溶液に、0℃で連続して加えた。混合物をその温度で20分間撹拌し、次にセライトで濾過し、それを水及びジクロロメタンで洗浄した。濾液の相を分離した。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的生成物を得た。
融点:122〜124℃。
【0127】
調製23: (1RS,4aSR,9aRS)−(2−ベンジル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
工程A: (RS)−(2−ベンジル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
調製8の工程Bで使用した手順と同様の手順に従って、プロピオンアルデヒドをベンズアルデヒドに代えて、化合物を得た。
【0128】
工程B: (1RS,4aSR,9aRS)−(2−ベンジル−2,3,4,4a,9,9a−ヘキサヒドロ−1H−β−カルボリン−1−イル)酢酸メチル
調製10で使用した手順と同様の手順に従って、調製8の工程Bの化合物を上記工程Aの化合物に代えて、化合物を得た。
【0129】
実施例1: (4aSR,11aSR,11bSR)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−1,6,6a−トリアザベンゾ[a]フルオレン−5−オン
THF中のボラン−THF錯体の1M 溶液2.3mlを、無水THF中20mlの調製1の化合物563mgの溶液に、窒素雰囲気下、0℃で滴下した。撹拌を0℃で30分間保持し、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をトリフルオロ酢酸20mlに溶解し、混合物を周囲温度で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン及び水に取った。炭酸カリウムを水相のpHが塩基性になるまで加えた。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール:9/1)により精製して、還元生成物を含有する混合物を得た。この混合物を酢酸10ml及び水10mlに溶解し、0℃に冷却した。次に水20ml中の亜硝酸ナトリウム0.62gの溶液を滴下した。0℃で1時間撹拌した後、ジクロロメタン20mlを加え、続いて水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、エタノール8ml及び水4mlの混合物に溶解し、0℃に冷却した。亜鉛0.64g及び炭酸アンモニウム0.94gを連続して加え、反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、濾過した。続いて亜鉛を水で、次にジクロロメタンで洗浄した。濾液の相を分離した。水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を無水ジクロロメタン10mlに取り、ヘキサン中のトリメチルアルミニウムの2.0M 溶液1.3mlを、窒素雰囲気下、−20℃で加えた。撹拌を−20℃で1時間保持し、次に反応混合物を3時間還流した。次に溶液を20%水酸化ナトリウム水溶液20mlに注いだ。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:3/7)により、目的生成物176mgを得た。
融点:132℃。
質量分析(ES+、m/z):258(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.01 7.44 16.33
実測値 69.79 7.64 16.13
【0130】
実施例2: (4aSR,11aRS,11bSR)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
生成物を、実施例1の化合物の合成の間に得た。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:3/7)、次に(ジクロロメタン/メタノール:95/5)により、目的生成物134mgを得た。
融点:157〜159℃
質量分析(ES+、m/z):243(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 74.35 7.49 11.56
実測値 74.51 7.67 11.38
【0131】
実施例3: (4aSR,11aSR,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸5mlを、ジクロロメタン5ml中の調製2の化合物180mgの溶液に、周囲温度で加えた。反応混合物をその温度で2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン及び水に取った;次に水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離した後、水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール:9/1)により、目的生成物85mgを得た。
融点:125〜127℃。
質量分析(ES+、m/z):243(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 74.35 7.49 11.56
実測値 74.09 7.29 11.49
【0132】
実施例4: [(4aSR,11aSR,11bRS)−5−オキソ−3,4,4a,5,6,11,11a,11b−オクタヒドロ−2H−1,6,6a−トリアザベンゾ[a]フルオレン−1−イル)]アセトニトリル
ブロモアセトニトリル0.1ml及び炭酸カリウム0.5gを、アセトニトリル10ml中の調製4の化合物351mgの溶液に、周囲温度で加えた。反応混合物を周囲温度で3時間撹拌した後、水20mlを加えた。相を分離した後、水相を酢酸エチル(3×10ml)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に残留物をエタノール10ml及び水5mlに溶解し、溶液を0℃に冷却した。亜鉛0.51g及び炭酸アンモニウム0.75gを連続して加え、反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、濾過した。固体を水で、次にジクロロメタンで洗浄した。相を分離した後、水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:1/1)により、目的生成物66mgを単離した。
融点:223℃。
質量分析(ES+、m/z):305(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 68.06 6.43 19.84
実測値 67.93 6.38 19.75
【0133】
実施例5: (4aSR,11aSR,11bRS)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸を、ジクロロメタン3ml中の調製5の化合物80mgの溶液に、周囲温度で加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン及び水に取った。水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離した後、水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を回収し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:1/1)により、目的生成物36mgを単離した。
融点:145℃。
質量分析(ES+、m/z):291(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 76.09 7.51 10.44
実測値 75.84 7.76 10.33
【0134】
実施例6: (4aSR,11aRS,11bSR)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例5の手順に従って、調製5の化合物を調製6の化合物に代えて、生成物を得た。
融点:163℃。
質量分析(ES+、m/z):291(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 76.09 7.51 10.44
実測値 76.00 7.61 10.37
【0135】
実施例7: (4aSR,11aSR,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例4の手順に従って、ブロモアセトニトリルをヨードメタンに代えて、生成物を得た。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール:98/2)により、目的生成物124mgを得た。
融点:231℃。
質量分析(ES+、m/z):537(2M+Na);280(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.01 7.44 16.33
実測値 70.08 7.56 16.30
【0136】
実施例8: (4aSR,11aSR,11bRS)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−1,6,6a−トリアザ−ベンゾ[a]フルオレン−5−オン
亜鉛1.14g及び炭酸アンモニウム1.67gを、エタノール18ml及び水9ml中の調製4の化合物0.56gの溶液に、0℃で連続して加えた。混合物を0℃で20分間撹拌し、次に濾過した。固体を水及びジクロロメタンで洗浄した。濾液の相を分離した。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 9/1)により精製して、化合物の混合物を得た。次にその混合物を無水ジクロロメタン10mlに溶解し、窒素雰囲気下、−20℃に冷却した。2M トリメチルアルミニウム溶液1.2mlを、その溶液に加えた。反応混合物を−20℃で90分間撹拌し、次に16時間還流した後、冷却し、1M 塩酸水溶液24mlに注いだ。相を分離した。炭酸カリウムを水相に塩基性のpHを得るまで加えた。次にその溶液をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール:9/1)により、目的生成物158mgを得た。
融点:211℃。
質量分析(ES+、m/z):266(M+Na);244(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 69.11 7.04 17.24
実測値 68.89 7.21 17.11
【0137】
実施例9: (4aSR,11aSR,11bRS)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]−ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
アセトニトリル25ml中の調製4の工程Aの化合物0.99gと炭酸カリウム2.22gの混合物を、48時間還流した。次に水20mlを加え、相を分離した。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に残留物をジエチルエーテル20mlに取り、濾過して、目的生成物0.60gを得た。融点:194〜196℃。
質量分析(ES+、m/z):251(M+Na);229(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 73.66 7.06 12.17
実測値 73.41 7.17 12.19
【0138】
実施例10: [(4aSR,11aSR,11bRS)−5−オキソ−3,4,4a,11,11a,11b−ヘキサヒドロ−2H,5H−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−1−イル]アセトニトリル
ブロモアセトニトリル0.08ml及び炭酸カリウム0.2gを、アセトニトリル10ml中の実施例9の化合物100mgの溶液に、周囲温度で連続して加えた。反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。次に水10mlを加え、相を分離した。水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/シクロヘキサン:6/4)により、目的生成物85mgを得た。
融点:172〜173℃。
質量分析(ES+、m/z):290(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 71.89 6.41 15.72
実測値 71.79 6.50 15.66
【0139】
実施例11: (4aSR,11aRS,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
THF 5ml中の調製7の化合物0.26gの溶液を、THF 5ml中の油中の60%水素化ナトリウム懸濁液76mgに、窒素雰囲気下、周囲温度で加えた。混合物を周囲温度で1時間撹拌した。水を加えた。相を分離した後、水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:6/4)により精製し、固体120mgを得て、それをTHF 4ml及び水4mlに取った。水酸化リチウム一水和物100mgを加え、混合物を周囲温度で18時間撹拌した後、水を加えた。溶液を酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、目的生成物90mgを得た。
融点:135〜136℃。
質量分析(ES+、m/z):265(M+Na);243(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 74.35 7.49 11.56
実測値 74.18 7.61 11.43
【0140】
実施例12: (4aSR,11aSR,11bRS)−1−(2−ヒドロキシエチル)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例10の手順に従って、ブロモアセトニトリルをブロモエタノールに代えて、生成物を得た。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール:93/7)により、目的生成物75mgを得た。
融点:158〜159℃。
質量分析(ES+、m/z):295(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.56 7.40 10.29
実測値 70.69 7.43 10.20
【0141】
実施例13: (4aSR,11aSR,11bRS)−1−プロパ−2−イニル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例10の手順に従って、ブロモアセトニトリルをプロパルギルブロミドに代えて、生成物を得た。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:1/1)により、目的生成物88mgを得た。
融点:149℃。
質量分析(ES+、m/z):289(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 76.66 6.81 10.52
実測値 76.68 6.89 10.46
【0142】
実施例14: (4aSR,11aSR,11bRS)−1−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリエチルアミン0.16ml、次に塩化メシル0.06mlを、ジクロロメタン5ml中の実施例12の化合物154mgの溶液に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。混合物を0℃で30分間、次に周囲温度で1時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液10mlを加えた。相を分離した後、水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をアセトニトリル5mlに溶解し、ピペリジン0.17mlを加えた。反応混合物を周囲温度で48時間撹拌した。水を加えた。相を分離した後、水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール:93/7)により、目的生成物63mgを得た。
融点:124℃。
質量分析(ES+、m/z):362(M+Na);340(M+H);255。
元素分析:
C% H% N%
計算値 74.30 8.61 12.38
実測値 74.17 8.65 12.30
【0143】
実施例15: (3aSR,6aRS,10cRS)−4−プロピル−(3a,4,5,6,6a,10c−ヘキサヒドロ)−3H−1,4,10b−トリアザフルオランテン−2−オン
60%水素化ナトリウム60mgを、無水THF 5ml中の調製9の化合物220mgの溶液に、0℃で加えた。溶液を0℃で30分間撹拌し、次に周囲温度で3時間撹拌した。溶液を水及びジクロロメタンで希釈した。有機相を回収し、水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/CHOH 97/3)により、目的生成物120mgを得た。
融点:187℃。
質量分析(ESI+、m/z):272.2(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.82 7.80 15.49
実測値 70.74 7.89 15.40
【0144】
実施例16: (3aRS,10bSR,10cRS)−3−プロピル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロ−1H−ベンゾ−[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5−オン
60%水素化ナトリウム9mgを、無水THF 2ml中の調製10の化合物65mgの溶液に、0℃で加えた。0℃で30分間撹拌した後、溶液を周囲温度で2時間撹拌した。懸濁液を水で希釈し、次にジクロロメタンで抽出した。水相をジクロロメタンで二回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、次に減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:6/4)により、目的生成物40mgを得た。
融点:103℃。
質量分析(ESI+、m/z):257.1(M+H);279.1(M+Na)
元素分析:
C% H% N%
計算値 74.97 7.86 10.93
実測値 74.89 7.96 10.79
【0145】
実施例17: (3aRS,6aSR,10cRS)−4−プロピル−3a,4,5,6,6a,10c−ヘキサヒドロ−3H−1,4,10b−トリアザフルオランテン−2−オン
水2ml、炭酸アンモニウム290mg及び亜鉛200mgを、EtOH 3.5ml中の調製12の化合物105mgの溶液に、0℃で加えた。反応混合物を0℃で20分間撹拌した。懸濁液をフリットで濾過した(不溶性物質をジクロロメタン及び水で洗浄した)。有機相を回収し、水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル:7/3)により、目的生成物70mgを得た。
融点:98℃。
質量分析(ESI+、m/z):272.2(M+H)
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.82 7.80 15.49
実測値 70.73 7.79 15.23
【0146】
実施例18: (3aRS,6aRS,10cRS)−4−プロピル−3a,4,5,6,6a,10c−ヘキサヒドロ−3H−1,4,10b−トリアザフルオランテン−2−オン
ヘキサン中の2M トリメチルアルミニウム溶液365mlを、無水ジクロロメタン3ml中の調製13の化合物90mgの溶液に、−20℃で加えた。温度を制御しないで、溶液を1時間30分撹拌し、次に無水ジクロロメタン2mlで希釈した。反応混合物を還流温度で12時間撹拌し、ジクロロメタンで再び希釈し、次に20%(w/v)水酸化ナトリウム水溶液に注いだ。有機相を回収し、水相をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/−メタノール:97/3)により、目的生成物50mgを得た。
融点:143℃。
赤外(νcm−1):3254;3133(ν N−H);3004(ν C−H);2952;2924;2905;2870(ν C−H);1636(ν C=O);1607(ν C=C);1459;1443(δ C−H);1362;1348(ν C−N)。
元素分析:
C% H% N%
計算値 70.82 7.80 15.49
実測値 70.73 7.91 15.34
【0147】
実施例19: (4aSR,11aRS,11bSR)−1−アリル−9−メトキシ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
工程1: (2SR)−5−メトキシ−2−[(2RS,3SR)−1−アリル−3−(メトキシカルボニル)−ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
炭酸カリウム4.46g及び臭化アリル1.68mlを、アセトニトリル20ml中の調製14の化合物2.52gの溶液に、周囲温度で加えた。混合物を周囲温度で12時間撹拌し、次に水(30ml)を加えた。相を分離し、水相を酢酸エチル(3×25ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、油状物の形態でN−アリル化合物を得た。
赤外(νcm−1):2933(ν C−H);1728(ν C=O);1692(ν C=O)。
【0148】
工程2: (2RS)−5−メトキシ−2−[(2SR,3SR)−1−アリル−3−(メトキシカルボニル)−ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
新たに蒸留したテトラヒドロフラン(31ml)中の上記工程で得た化合物2.68gの溶液を、ナトリウムメタノラート[新たに蒸留したメタノール31mlに溶解したナトリウム0.72gを用いて調製した]の溶液に、周囲温度で加えた。反応混合物を3時間還流した;次に水(30ml)を加え、続いて混合物を減圧下で濃縮した。次に残留物を酢酸エチル(30ml)及び水(50ml)に取った;相を分離し、水相を酢酸エチル(2×30ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、油状物の形態で異性化生成物を得た。
赤外(νcm−1):2931(ν C−H);1730(ν C=O);1692(ν C=O)。
【0149】
工程3: (4aSR,11aRS,11bSR)−1−アリル−9−メトキシ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸9mlを、ジクロロメタン9ml中の工程2で得た化合物2.48gの溶液に加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(20ml)及び水(30ml)に取った。次に塩基性のpHを得るまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(2×20ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた固体を濾過し、次にペンタンで洗浄し、最後にペンタン/ジエチルエーテルの混合物から再結晶化して、目的生成物1.52gを得た。
融点:198〜199℃。
【0150】
実施例20: (4aSR,11aRS,11bSR)−9−メトキシ−1−プロピル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
触媒量の10%パラジウム担持炭を、メタノール15ml中の実施例19の化合物300mgの溶液に加えた。次に丸底フラスコを水素気圧下に置いた;撹拌を周囲温度で12時間保持した。次に反応混合物をセライトで濾過し、それをメタノールで洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させた後、得られた残留物を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。目的生成物をペンタン−ジクロロメタンの混合物から再結晶化した固体の形態で得た。
融点:170℃。
【0151】
実施例21: (4aSR,11aRS,11bSR)−9−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
工程1: (4aSR,11aRS,11bSR)−9−メトキシ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オンと(4aSR,11aSR,11bRS)−9−メトキシ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オンの混合物
実施例19の化合物0.45g、10%パラジウム担持炭40mg、氷酢酸0.2ml及び水1.60mlを含有する丸底フラスコを、12時間還流した。冷却した後、反応混合物をセライトで濾過し、ジクロロメタン(50ml)及び水(80ml)で洗浄した。反応混合物を炭酸カリウムを用いて中和させた後、相を分離し、水相をジクロロメタン(2×50ml)で抽出した。次に有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。二つのジアステレオ異性体(分離できない)の混合物を、溶離剤としてジクロロメタン/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0152】
工程2: (4aSR,11aRS,11bSR)−9−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
37%ホルムアルデヒド水溶液82μLを、アセトニトリル8ml中のジアステレオ異性体の上記混合物190mgの溶液に周囲温度で加えた。次に溶液を周囲温度で40分間撹拌し、続いて酢酸(0.85ml)を加えた。10分間の撹拌の後、水素化ホウ素ナトリウム(56mg;1.47mmol)を少量ずつ加えた。次に反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。続いて水(30ml)を加え、反応混合物を炭酸カリウムでアルカリ性にした。水相を酢酸エチル(3×20ml)で抽出し、次に有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。続いて残留物を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムのクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得て、それをペンタン−ジエチルエーテルの混合物から再結晶化した。
融点:178℃。
【0153】
実施例22: (4aSR,11aSR,11bRS)−9−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
本化合物を、実施例21の化合物の合成の間に、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィー工程の最後に得た。次に目的生成物を、ペンタン−ジエチルエーテルの混合物から再結晶化した。
融点:164℃。
【0154】
実施例23: (4aSR,11aSR,11bRS)−9−メトキシ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸15mlを、ジクロロメタン15ml中の調製14の化合物3.70gの溶液に加えた。反応混合物を周囲温度で6時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(20ml)及び水(30ml)に取った。次に炭酸カリウムを塩基性のpHを得るまで加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(2×20ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた固体を濾別し、ペンタンで洗浄し、最後にペンタン−ジエチルエーテルの混合物から再結晶化して、目的生成物を得た。
融点:187℃。
【0155】
実施例24: (4aSR,11aSR,11bRS)−9−フルオロ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸4mlを、ジクロロメタン4ml中の調製16の化合物1gの溶液に加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(20ml)及び水(30ml)に取った。次に塩基性のpHを得るまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(2×20ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に得られた残留物を新たに蒸留したテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、引き続き新たに蒸留したテトラヒドロフラン(15ml)中の水素化ナトリウム320mgの60%懸濁液に、アルゴン雰囲気下、周囲温度で連続して滴下した。混合物を周囲温度で3時間撹拌し、次に水(30ml)及び酢酸エチル(20ml)を加えた。相を分離し、水相を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。得られた残留物を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製し、最後にペンタン/ジエチルエーテルの混合物から再結晶化して、目的生成物得た。
融点: 231℃。
【0156】
実施例25: (4aSR,11aSR,11bRS)−9−フルオロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
37%ホルムアルデヒド水溶液(0.42ml)を、アセトニトリル40ml中の調製16の化合物1.47gの溶液に、周囲温度で加えた。溶液を周囲温度で40分間撹拌し、次に酢酸(4ml)を加えた。10分間の撹拌の後、水素化ホウ素ナトリウム280mgを少量ずつ加えた。次に混合物を周囲温度で1時間撹拌した。続いて水(30ml)を加え、反応混合物を炭酸カリウムでアルカリ性にした。水相を酢酸エチル(3×20ml)で抽出し、次に有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。続いて得られた残留物をジクロロメタン(6ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(6ml;76.70mmol)を加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(20ml)及び水(30ml)に取った。次に塩基性のpHを得るまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(2×20ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製し、続いてペンタン/ジエチルエーテルの混合物から再結晶化して、目的化合物を得た。
融点:158℃。
【0157】
実施例26: (4aSR,11aRS,11bRS)−9−フルオロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−5H−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
37%ホルムアルデヒド水溶液(0.17ml)を、アセトニトリル20ml中の調製17の化合物618mgを含有する溶液に、周囲温度で加えた。溶液を周囲温度で40分間撹拌し、次に酢酸(2ml)を加えた。10分間の撹拌後、水素化ホウ素ナトリウム115mgを少量ずつ加えた。次に混合物を周囲温度で1時間撹拌した。続いて水(15ml)を加え、反応混合物を炭酸カリウムでアルカリ性にした。水相を酢酸エチル(3×10ml)で抽出し、次に有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。続いて得られた残留物をジクロロメタン(3ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(3ml;76.70mmol)を加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(10ml)及び水(15ml)に取った。次に炭酸カリウムを塩基性のpHを得るまで加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に得られた残留物を新たに蒸留したテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、続いて新たに蒸留したテトラヒドロフラン15ml中の水素化ナトリウム103mgの60%懸濁液にアルゴン雰囲気下、周囲温度で滴下した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に水(30ml)及び酢酸エチル(20ml)を加えた。相を分離し、水相を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。得られた残留物を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製し、ペンタン−ジエチルエーテルの混合物から再結晶化して、目的生成物を得た。
【0158】
実施例27: (4aSR,11aSR,11bRS)−9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
工程1: (2SR)−5−クロロ−2−[(2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)ピペリジン−2−イル]インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
調製18で得られた化合物4gと氷酢酸40ml中の5%ロジウム担持アルミナ4.24gの混合物を、16barの水素圧下、周囲温度で16時間撹拌した。次に反応混合物をセライトで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタン及び水に取った。水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次に残留物を、2%メタノールを含有するジエチルエーテルを用いるシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
質量分析:[ES+]m/z=417[M+Na];395[M+H]
【0159】
工程2:(2SR)−5−クロロ−2−((2RS,3SR)−3−(メトキシカルボニル)−1−メチルピペリジン−2−イル)インドリン−1−カルボン酸 tert−ブチル
37%ホルムアルデヒド水溶液(0.4ml)を、アセトニトリル40ml中の上記工程で得た化合物1.34gの溶液に周囲温度で加えた。溶液を周囲温度で40分間撹拌し、次に酢酸(4ml)を加えた。15分間撹拌した後、水素化ホウ素ナトリウム245mgを少量ずつ加えた。次に混合物を3時間撹拌した。残留物を蒸発させた後、後者を水に取り、炭酸カリウムでアルカリ性にした。水相を酢酸エチルで抽出し、次に有機相を回収し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン/メタノール(98/2)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
質量分析:[ES+]m/z=409[M+H]
【0160】
工程3: (4aSR,11aSR,11bRS)−9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸(20ml)を、ジクロロメタン20ml中の上記工程で得た化合物769mgの溶液に、周囲温度で加えた。混合物をその温度で18時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル及び水に取った;次に水相のpHが塩基性になるまで炭酸カリウムを加えた。相を分離し、次に水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を回収し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、1%メタノールを含有するジクロロメタンを用いるシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:272℃。
【0161】
実施例28: 9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
工程1: [2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−クロロ−1H−インドール−2−イル]−3−(メトキシカルボニル)−1−メチル]ヨウ化ピリジニウム
調製18の化合物2.242gとヨードメタン9mlの混合物を、周囲温度で3日間撹拌した。次に混合物を減圧下で濃縮した。残留物を最初にジエチルエーテルで洗浄した。エーテル相を分離し、残留物を乾燥させた。目的のピリジニウム塩を、ジエチルエーテル/酢酸エチルの混合物から沈殿させることにより、固体の形態で得た。
質量分析:[ES+]m/z=401[M−I]
【0162】
工程2: 5−クロロ−2−[3−(メトキシカルボニル)−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル]インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
メタノール15ml中の上記工程で得た化合物1.5g、トリエチルアミン0.88ml及び酸化白金129mgの混合物を、水素雰囲気下で3時間撹拌した。次に混合物をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。残留物をジクロロメタンに取り、水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:109℃。
【0163】
工程3: 2−(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−3−カルボン酸メチル
トリフルオロ酢酸(7ml)を、ジクロロメタン5ml中の上記工程で得た化合物583mgの溶液に加えた。混合物を周囲温度で6時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物を水及びジクロロメタンに取った。飽和炭酸カリウム溶液を加えて、水相をアルカリ性にした。後者をジクロロメタン及び酢酸エチルで抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:176℃。
【0164】
工程4: 9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
ジエチルエーテル50ml中の上記工程で得た化合物350mgの溶液に、Aliquat−336(0.029mmol)、次に28.4%水酸化ナトリウム溶液(20ml)を、テトラシクロ化合物の部分的な沈殿が反応混合物中で起こるまで加えた。沈殿物を大量の酢酸エチルに再溶解し、次に相を分離し、水相を酢酸エチルで再抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧下で蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(50/50)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。後者をジエチルエーテル/酢酸エチルの混合物から再結晶化した。
融点:176℃。
【0165】
実施例29: (4aSR,11bRS)−9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11b−ヘキサヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
シアノ水素化ホウ素ナトリウム194mgを、氷酢酸中の実施例28の化合物168mgの溶液に、周囲温度で少しずつ加えた。溶液は徐々にその色を失い、30分間撹拌した。酢酸を蒸発させ、残留物を水に取り、次に飽和炭酸カリウム溶液でアルカリ性にし、最後に水相を酢酸エチルで抽出した。粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物146mgを得た。後者を石油エーテル/ペンタンの混合物から再結晶化した。
融点:118℃。
【0166】
実施例30: (4aSR,11aRS,11bRS)−9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
氷酢酸20ml中の実施例29の化合物780mgと5%ロジウム担持アルミナ936mgの混合物を、14barの水素圧下、周囲温度で16時間撹拌した。次に反応混合物を脱脂綿を通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を水に取った。炭酸カリウムを水相のpHが塩基性になるまで加えた。水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:164℃。
【0167】
実施例31: 9−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’;3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸(8ml)を、ジクロロメタン8ml中の調製18の化合物2gの溶液に加えた。混合物を周囲温度で24時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物を水に取った。飽和炭酸カリウム溶液を加えて水相をアルカリ性にした。後者を酢酸エチルで抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。このようにして得られた残留物を酢酸エチル(30ml)に溶解した。次にAliquat−336(0.13mmol)及び28.4%水酸化ナトリウム溶液(30ml)を加えた。混合物を周囲温度で24時間撹拌した。相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次に減圧下で蒸発させた。続いて粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。最後に後者を酢酸エチルから再結晶化した。
融点:233℃。
【0168】
実施例32: 1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸(4ml)を、ジクロロメタン7ml中の調製1の工程Dで得た化合物795mgの溶液に加えた。混合物を周囲温度で20時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物を水及びジクロロメタンに取った。飽和炭酸カリウム溶液を加えて、水相をアルカリ性にした。後者をジクロロメタン及び酢酸エチルで抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。このようにして得られた残留物を酢酸エチル(10ml)に溶解した;Aliquat−336(0.03mmol)を加え、次に28.4%水酸化ナトリウム溶液(20ml)を、テトラシクロ化合物の部分的な沈殿が反応混合物中で観察されるまで加えた。沈殿物を十分な量の酢酸エチルを使用して再溶解した。相を分離し、水相を酢酸エチルで再抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧下で蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。最後に後者をジエチルエーテル/酢酸エチルの混合物から再結晶化した。
融点:202℃。
【0169】
実施例33: (4aSR,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11b−ヘキサヒドロピリド[2’,3’:3,4]−ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(390mg)を、氷酢酸中の上記化合物296mgの溶液に、少しずつ周囲温度で加えた。溶液は徐々にその色を失い、30分間撹拌した。酢酸を蒸発させ、残留物を水に取り、次に飽和炭酸カリウム溶液でアルカリ性にし、最後に水相を酢酸エチルで抽出した。粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(50/50)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。後者を石油エーテル/ペンタンの混合物から再結晶化した。
融点:92℃。
【0170】
実施例34: 1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’;3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
工程1: 2−[3−(メトキシカルボニル)−1,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル]インドール−1−カルボン酸 tert−ブチル
酢酸エチル70ml中の調製1の工程Dで得た化合物2gと5%ロジウム担持アルミナ2gの混合物を、水素雰囲気下で3日間撹拌した。次に混合物をセライトで濾過した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:170℃。
【0171】
工程2: 1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’;3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸(10ml)を、ジクロロメタン10ml中の上記工程で得た化合物1.4gの溶液に加えた。混合物を周囲温度で24時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物を水に取った。飽和炭酸カリウム溶液を加えて、水相をアルカリ性にした。後者を酢酸エチルで抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。このようにして得られた残留物を酢酸エチル30mlに溶解した。Aliquat-336(0.10mmol)、次に28.4%水酸化ナトリウム溶液(25ml)をそこに加えた。二相性混合物を、周囲温度で16時間を撹拌した。相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次に減圧下で蒸発させた。これをテトラヒドロフラン6ml中の水素化ナトリウム53mgの懸濁液に、周囲温度で加えた。混合物を3時間撹拌し、次に加水分解し、水相を酢酸エチルで抽出した。蒸発させた後、粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。最後に後者を酢酸エチルから再結晶化した。
融点:284℃。
【0172】
実施例35: 1,11−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸(25ml)を、ジクロロメタン25ml中の調製19の化合物1.2gの溶液に加えた。混合物を周囲温度で3時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物を氷浴で冷却したジエチルエーテルに取った。形成された沈殿物を濾別し、冷却されたジエチルエーテルで十分に洗浄し、次に回収し、減圧下で乾燥させた。続いて得られた固体を酢酸エチル(80ml)に懸濁し、次に28.4%水酸化ナトリウム溶液(20ml)を0℃で加えた。周囲温度に戻した後、テトラシクロ化合物の沈殿が反応混合物中で起こるまでAliquat−336を加えた。反応混合物を2時間撹拌した。相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧下で蒸発させた。粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(50/50)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。最後に後者をジエチルエーテル/酢酸エチルの混合物から再結晶化した。
融点:182℃。
【0173】
実施例36: (11SR,11aRS)−1,11−ジメチル−1,2,3,4,11,11a−ヘキサヒドロピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
5%ロジウム担持アルミナ450mgを、酢酸エチル60ml中の実施例35の化合物400mgの溶液に加えた。混合物を、標準水素圧下、周囲温度で22時間撹拌した。次に反応混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(50/50)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。最後に後者を、ジエチルエーテル/酢酸エチルの混合物から再結晶化した。
融点:188℃。
【0174】
実施例37: (4aSR,11bRS)−1,11−ジメチル−1,2,3,4,4a,11b−ヘキサヒドロピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(227mg)を、氷酢酸40ml中の実施例35の化合物130mgの溶液に、周囲温度で少しずつ加えた。溶液は徐々にその色を失い、30分間撹拌した。酸を蒸発させ、残留物を水に取り、次に飽和炭酸カリウム溶液でアルカリ性にした。水相を酢酸エチルで抽出した。粗生成物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。後者をジエチルエーテル/ペンタンの混合物から再結晶化した。
融点:104℃。
【0175】
実施例38: 1,9−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例35に記載され手順と同様の手順に従って、調製19で得た化合物を調製20で得た化合物に代えて、生成物を得た。
融点:214℃。
【0176】
実施例39: (4aSR,11bRS)−1,9−ジメチル−1,2,3,4,4a,11b−ヘキサヒドロピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例37に記載され手順と同様の手順に従って、実施例35の化合物を実施例38の化合物に代えて、化合物を得た。
融点:132℃。
【0177】
実施例40: (11aRS)−1,9−ジメチル−1,2,3,4,11,11a−ヘキサヒドロピリド[2’,3’:3,4]−ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例36で記載され手順と同様の手順に従って、実施例35の化合物を実施例38の化合物に代えて、化合物を得た。このようにして得られた残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(50/50)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、実施例39の化合物を得て、次に酢酸エチルで溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的化合物を得た。
融点:185℃。
【0178】
実施例41: 9−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例28に記載され手順と同様の手順に従って、調製18の化合物を調製14の工程Cで得た化合物に代えて、化合物を得た。
【0179】
実施例42: (4aSR,11bRS)−9−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11b−ヘキサヒドロピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例29に記載され手順と同様の手順に従って、実施例28の化合物を実施例41の化合物に代えて、化合物を得た。
【0180】
実施例43及び実施例44: (4aS,11aR,11bS)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン及び(4aR,11aS,11bR)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例43及び44の化合物を、下記の処理条件を適用して、実施例6で得られたラセミ混合物を分離することにより、調製した:
【0181】
分取HPLC、CHIRALPAK AD-Hカラム(アミローストリス(3,5−ジメチルフェニル−カルバマート)4.6mm×150mm、5μm;準−分取HPLC、CHIRALPAK AD-Hカラム(アミローストリス(3,5−ジメチルフェニルカルバマート)、10mm×250mm、5μm。
溶媒:ヘプタン/イソプロパノール/0.2%トリエチルアミン。
保持時間:9.9分及び12.2分
【0182】
実施例45及び実施例46: (4aS,11aS,11bR)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン及び(4aR,11aR,11bS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例45及び46の化合物を、実施例43及び44に記載された処理条件を適用して、実施例3で得られたラセミ混合物を分離することにより調製した。
保持時間:4.5分([α]=+20°)及び6.0分([α]=−20°)。
【0183】
実施例47: (4aSR,11aRS,11bSR)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド−[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
10% Pd/C 134mgを、酢酸(2.61mmol)150μL及び水3ml中の実施例6の化合物140mgの溶液に加えた。反応混合物を溶媒の還流温度で2時間加熱した。混合物をセライトで濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を1M 塩酸(10ml)に取り、次にジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。水相を、pH10を得るまで飽和炭酸ナトリウム溶液でアルカリ性にした後、ジクロロメタン(3×30ml)で再び抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、目的生成物を得た。後者を酢酸エチル2mlから再結晶化した。
融点:176℃。
【0184】
実施例48: (RS)−11,11a−ジヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
トリフルオロ酢酸(5ml)を、ジクロロメタン5ml中の実施例34の工程1で得た化合物861mgの溶液に加えた。混合物を周囲温度で24時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物を水及びジクロロメタンに取った。飽和炭酸カリウム溶液を加え、水相をアルカリ性にした。後者をジクロロメタン及び酢酸エチルで抽出した。有機相を回収し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。このようにして得た粗生成物をテトラヒドロフランに溶解した後、テトラヒドロフラン10ml中の水素化ナトリウム懸濁液328mgを周囲温度で加えた。混合物を4時間撹拌した。次に水を加え、続いて水相を酢酸エチルで数回抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、酢酸エチル/シクロヘキサン(30/70)の混合物で溶離するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、実施例34の化合物及び目的生成物を得た。
融点: 168℃。
【0185】
実施例49: (4aSR,11aSR,11bRS)−9−メトキシ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−1,6,6a−トリアザベンゾ[a]フルオレン−5−オン
亜鉛591mg及び炭酸アンモニウム869mgを、エタノール(10ml)と水(5ml)の混合物中の調製21の化合物335mgを含有する溶液に、0℃の温度で加えた。撹拌を0℃で30分間保持し、次に反応混合物をセライトで濾過し、それを水及びジクロロメタンで洗浄した。相を分離し、水相をジクロロメタン(3×20ml)で抽出した。次に有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。続いて得られた残留物を、溶離液として酢酸エチル/メタノール(95/5)の混合物を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
融点:195〜197℃。
【0186】
実施例50: (4aSR,11aRS,11bSR)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−1,6,6a−トリアザベンゾ[a]フルオレン−5−オン
ヘキサン中の2M トリメチルアルミニウム溶液0.33mlを、塩化メチレン10ml中の調製22の化合物80mgの溶液に、窒素雰囲気下、−20℃で加えた。混合物を−20℃で1時間撹拌し、次に4時間還流した。周囲温度に戻した後、反応混合物を20%水酸化ナトリウム水溶液(10ml)に注いだ。相を分離した。水相をジクロロメタンで二回抽出した。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶離剤として酢酸エチル/メタノール(98/2)の混合物を使用するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、目的生成物を得た。
質量分析(ESI+、m/z):280(M+Na、100%);258(M+H、6%);150(7%)。
【0187】
実施例51及び実施例52: (4aS,11aS,11bR)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン及び(4aR,11aR,11bS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
実施例51及び52の化合物を、実施例7で得たラセミ混合物を分離することにより調製した。
融点:168及び169℃。
【0188】
実施例53: (3aRS,10bSR,10cRS)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ−[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オン
実施例16で使用した手順と同様の手順に従って、調製10の化合物を調製23のそれに代えて、化合物を得た。
融点:139℃。
【0189】
本発明の化合物の薬理的検討
実施例A:チロシンヒドロキシラーゼの誘導
検討は、Balb/Cマウスの脳における青斑核(LC)でのチロシンヒドロキシラーゼ(TH)タンパク質の増大をもたらす能力について化合物の間で行った。
【0190】
使用した動物は、処置時に7〜8週齢の、純粋なBalb/C種(Charles River Laboratories)の雄マウスである。
【0191】
マウスに、腹腔内経路で、化合物が十分に溶解性であれば、0.04M HCl溶液に溶解(対応する対照:0.004M HCl)されるか、または水性媒体に不溶性である化合物については、オリーブ油90%/DMSO10%に溶解(対応する対照:オリーブ油90%/DMSO 10%)された、試験する化合物を単回注射する。
【0192】
各々の化合物の注射3日後に、全ての動物を、断頭により屠る。脳を取り出し、次いで、液体窒素中で凍結し、−80℃で保存する。
【0193】
その後、8ミクロンの厚さの冠状切片をLCの後部−前部軸に沿って取り、固定する。切片を、イモビロン−P膜上に移す。THは、免疫検出及び画像解析により測定する。
【0194】
結果
LC中でのTH誘導についての結果を、以下の表Iに示す。
【0195】
【表1】

【0196】
実施例B:受容体に対する親和性
受容体に対する親和性は、動物起源又はヒト組換え体であり得る、特定のリガンド及び受容体に関連する慣用の方法に従って決定する。親和性は、標識化特定リガンドの試験化合物での置き換え法により決定し、解離定数Kで表した。
【0197】
そこで、受容体親和性は、28種の慣用の受容体について試験した。試験は、観察されたTH誘導が、通例、向精神性化合物、例えばアルファアドレナリン作動性受容体(α型)、5HT受容体(5HT2A型)又はドーパミン作動性受容体(D及びD型)により影響を受ける受容体に対する親和性を経て進行しないことを示している。
【0198】
いくつかの化合物は、有意でないことはない、シグマ(σ)受容体(リガンド:ハロペリドール)又はムスカリン(M)受容体に対する親和性を示す。
【0199】
【表2】

【0200】
実施例C:血液脳関門(BBB)の予測される通過
物質は、二重容器の上部区画中、20μMでインキュベートしたが、その上部区画は、ポリカーボネートフィルターのみによるか、又はウシ毛細血管からのコンフルエントな内皮細胞で覆われた同じフィルターによるかのいずれかで、下部区画と分離されている。透過性の動力学の評価は、10、20、30、40及び60分後に、下部区画中で、非変化物質のLC−LS−MS定量により行う。
【0201】
試験した化合物は、一般に、高程度のBBBの通過を示し、このことは、神経ターゲットへのアクセスを促進する。結果は、高、中、低のカテゴリーの形式で示す。したがって、実施例17は、高程度のBBB通過を示す。
【0202】
実施例D:予測される代謝安定性
予測される代謝安定性は、マウス、ラット又はヒト肝臓ミクロソーム(0.33mgのprot/ml)の存在下に、10−7Mの濃度で化合物をインキュベートすることにより試験する。NADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、還元型)の添加後、試料を、0、5、15、30及び60分で採取する。酵素反応は、メタノール(V/V)を用いて停止する。タンパク質は、遠心により沈殿させ、上清を、LC−MS−MSで分析する。
【0203】
化合物の良好な代謝安定性は、os経由の処置の想定を可能にする。
【0204】
【表3】

【0205】
実施例E:医薬組成物
各々10mgの投与量を含む錠剤1000錠を製造するための配合
実施例8の化合物 10g
ヒドロキシプロピルセルロース 2g
小麦デンプン 10g
ラクトース 100g
ステアリン酸マグネシウム 3g
タルク 3g

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化41】


[式中、
− Xは、CO又は
【化42】


を表し、
は、水素原子、基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキル、アリール−(C〜C)アルキル(ここで、アルキル部分は、直鎖状若しくは分岐であってよい)を表し、
は、水素原子、基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキルを表すか、又は
とRは、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を形成し、
は、水素原子、基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキルを表し、
は、水素原子、基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキルを表すか、又は
とRは、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を形成し、
は、水素原子、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基を表し、
は、水素原子、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基を表し、
、Rは、水素原子、基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、アリール−(C〜C)アルキル(ここで、アルキル部分は、直鎖状若しくは分岐であってよい)、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキニル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル鎖(1個以上のヒドロキシ、シアノ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、NR1314で置換されている)、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニル鎖(アルキル鎖について定義されたものと同じ置換基で置換されている)、又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキニル鎖(アルキル鎖について定義されたものと同じ置換基で置換されている)を表すか、或いは
とRは、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、場合により基R12で置換されている、5、6又は7環員の複素環を形成するか、或いは
とRは、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、場合により基R11で置換されている、5、6又は7環員の複素環を形成し、
ここで、
「RとR」又は「RとR」の二つのグループのうちの必然的に一つ(しかし1つだけ)が、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、場合により基R11で置換されている、5、6又は7環員の複素環を形成すると理解され、
は、水素、ハロゲン、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ポリハロアルキル、NR1516、又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル鎖(1個以上のハロゲン、1個以上のヒドロキシ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、又はNR1516で置換されている)を表し、
nは、整数0、1、2、3又は4を表し、
10は、水素、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニル、アリール−(C〜C)アルキル(ここで、アルキル部分は、直鎖状若しくは分岐であってよい)、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ポリハロアルキル、又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル鎖(1個以上のハロゲン原子、1個以上の基ヒドロキシ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ、又はNR1516で置換されている)を表し、
11、R12は、同一又は異なってよく、−COOT又は−CHO−U基(ここで、T及びUは、同一又は異なってよく、水素原子又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基を表す)を表し、
13、R14は、同一又は異なってよく、水素原子又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基を表すか、或いはそれらを担持する窒素原子と一緒になって、場合により複素環に二重結合を含み、かつ場合により環系に酸素原子及び窒素原子から選択される第二のヘテロ原子を含む、場合により置換されている4〜8環員の複素環を形成し、
15、R16は、同一又は異なってよく、水素原子又は基直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルケニルを表す]
で示される化合物、それらの鏡像異性体、ジアステレオ異性体、N−オキシド、及び薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩
{ここで:
− (3aSR,4SR)−3−ベンジル−4−エチル−2,3,3a,4−テトラヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オン、
− ピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]インドール−5(6H)−オン、
− 6−メチルピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]インドール−5(6H)−オン、
− 6−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]インドール−5(6H)−オン、
− (4aR,12bR)−6−メチル−1,2,3,4,4a,12b−ヘキサヒドロピリド[3’,2’:4,5]ピリダジノ[1,6−a]−インドール−5(6H)−オン、
− 1−メチル−3a,10b−ジヒドロ[1,2,3]トリアゾロ[4’,5’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−4(1H)−オン、
− 1−ベンジル−3a,10b−ジヒドロ[1,2,3]トリアゾロ[4’,5’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−4(1H)−オンは、本発明の一部を構成せず、
アリールは、フェニル又はナフチル基を意味し、双方の基は、場合により、1個以上のハロゲン原子、ニトロ、アミノ、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ基で置換されており、
5、6又は7環員の複素環は、5、6又は7個の辺を有し、窒素及び酸素から選択される1又は2個のヘテロ原子を含む、飽和又は不飽和の単環の基を意味し;ピロリジン、ピペリジン、アゼパン及びピリジンを挙げてもよく、
複素環に場合により1個以上の二重結合を含み、環系に場合により酸素原子及び窒素原子から選択される第二のヘテロ原子を含む、場合により置換されている4〜8環員の複素環として、限定を意味するものではないが、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン及びモルホリンを挙げてもよく、ここで、これらの複素環(ピペラジンの第二の窒素原子上を含む)は、場合により、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)ヒドロキシアルキル、直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ−(C〜C)アルキル、及び直鎖状若しくは分岐(C〜C)アミノアルキル(ここで、アミノ部分は、場合により、1若しくは2個の同一若しくは異なる直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基で置換されてもよい)から選択される1個以上の同一又は異なる基で置換されてもよく、
α、β、γ及びδは、式(I)の化合物中に存在しうるキラル中心を意味する。
それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩}。
【請求項2】
XがCOを表す、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項3】
、R,R及びRが、各々、水素原子を表す、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項4】
とRが、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を形成する、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項5】
とRが、それらを担持する炭素原子と一緒になって、炭素−炭素結合を形成する、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項6】
nが整数1を表す、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項7】
が、水素原子若しくはハロゲン原子或いは直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルキル基又は直鎖状若しくは分岐(C〜C)アルコキシ基を表す、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項8】
とRが、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、5、6又は7環員の複素環、より特定的には6環員の複素環を形成する、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項9】
とRが、それらを担持する炭素及び窒素原子と一緒になって、5、6又は7環員の複素環、より特定的には6環員の複素環を形成する、請求項1記載の式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項10】
(4aSR,11aSR,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aRS,11bSR)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロ−1,6,6a−トリアザベンゾ[a]フルオレン−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−(5−オキソ−3,4,4a,11,11a,11b−ヘキサヒドロ−2H,5H−ピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−1−イル)アセトニトリル、
(3aSR,6aRS,10cRS)−4−プロピル−(3a,4,5,6,6a,10c−ヘキサヒドロ)−3H−1,4,10b−トリアザフルオランテン−2−オン、
(3aRS,6aSR,10cRS)−4−プロピル−(3a,4,5,6,6a,10c−ヘキサヒドロ)−3H−1,4,10b−トリアザフルオランテン−2−オン、
(4aSR,11aRS,11bSR)−1−アリル−9−メトキシ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−9−フルオロ−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aSR,11bRS)−9−クロロ−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
1,9−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(11aRS)−1,9−ジメチル−1,2,3,4,11,11a−ヘキサヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aS,11aR,11bS)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aR,11aS,11bR)−1−アリル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(3aRS,10bSR,10cRS)−3−ベンジル−2,3,3a,4,10b,10c−ヘキサヒドロベンゾ[b]ピリド[2,3,4−gh]ピロリジン−5(1H)−オン、
(4aS,11aS,11bR)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aSR,11aRS,11bSR)−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン、
(4aR,11aR,11bS)−1−メチル−1,2,3,4,4a,11,11a,11b−オクタヒドロピリド[2’,3’:3,4]ピロロ[1,2−a]インドール−5−オン
である、式(I)の化合物、それらの鏡像異性体及びジアステレオ異性体、並びに薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩。
【請求項11】
式(I)の化合物の製造方法であって、出発物質として、式(II):
【化43】


[式中、R、R,R、R、R、R、R、R、R及びnは、式(I)について定義されているとおりであり、Rは、水素原子、ニトロソ、アミノ又はtert−ブチルカルボキシレート基を表す]で示される化合物を使用し、
この式(II)の化合物を、塩基性媒体中で環化反応に付して、式(I)の化合物を得て、これを慣用の分離手法に従って精製してもよく、所望により、薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩に変換し、そして、場合により、慣用の分離手法に従ってそれらの異性体に分離することを特徴とする、製造方法。
【請求項12】
式(I)の化合物の特定の場合である、式(I/a):
【化44】


[式中、R、R,R、R、R、R、R、R12及びnは、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、出発物質として、式(III):
【化45】


[式中、R、R及びnは、式(I)について定義されているとおりであり、そしてBocは、tert−ブチルカルボキシレート基を表す]
で示される化合物を使用し、これを無水媒体中でホウ酸トリイソプロピルと反応させて、式(IV):
【化46】


[式中、R、R、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、これを、塩基及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの存在下に、式(V):
【化47】


[式中、R12は、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物と反応させて、式(VI):
【化48】


[式中、R、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(VI)の化合物を、
− 式(VII):
【化49】


[式中、R’は、水素原子以外の式(I)について定義されているRについて与えられた意味の全てを有し、Halは、ハロゲン原子を表す]
で示される化合物とのアルキル化反応に付して、式(VIII):
【化50】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、トリエチルアミンと酸化白金の存在下に、水素での部分還元反応に付して、式(IX):
【化51】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、塩酸及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下に、還元に付して、トランス立体化学を有する、式(X):
【化52】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりであり、γ及びδは、式(I)について定義されているとおりであり、Hγ及びHδは、トランス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、これを、トリフルオロ酢酸の存在下に、脱保護反応に付して、式(XI):
【化53】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、ボラン−THF錯体及びトリフルオロ酢酸の存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia1):
【化54】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりであり、R及びRは、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
−或いは、酢酸及びロジウム触媒の存在下に、水素での還元反応に付して、それぞれ(トランス,シス)及び(シス,シス)立体化学を有する、式(XIIa)及び(XIIb):
【化55】


[式中、R、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりであり、β、γ及びδは、式(I)について定義されているとおりであり、Hβ及びHγは、式(XIIa)の化合物ではトランス立体化学を有し、そして式(XIIb)の化合物ではシス立体化学を有し、そしてHγ及びHδは、式(XIIa)及び(XIIb)の化合物ではシス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、
この式(XIIa)及び(XIIb)の化合物を:
●塩基の存在下に、先に定義されているとおりである式(VII)の化合物と反応させて、式(XIIIa)及び(XIIIb):
【化56】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(XIIIa)及び(XIIIb)の化合物を:
□ トリフルオロ酢酸の存在下に放置して、式(Ia2)の化合物が式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia2)及び(XIVb):
【化57】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(XIVb)の化合物を、水素化ナトリウムの存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia3):
【化58】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
又は、この式(XIIIa)の化合物を:
□ 別法として、メタノール中のナトリウムメタノラートの存在下に放置して、式(XV):
【化59】


[式中、R、R’、R、R12、n及びBocは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、トリフルオロ酢酸の存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia4):
【化60】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
又は、この式(XIIa)の化合物を:
●別法として、式(XIIIa)及び(XIIIb)の化合物と同じ条件に付して、式(XVI):
【化61】


[式中、R、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(XVI)の化合物を:
*酢酸と水及び亜硝酸ナトリウム溶液の混合物に溶解して、式(XVII):
【化62】


[式中、R、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、続けて、先に定義されているとおりである式(VII)の化合物と、次いで亜鉛及び炭酸アンモニウムと反応させて、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia5):
【化63】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
又は、この式(XVI)の化合物を:
*別法として、炭酸カリウムの存在下に、環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia6):
【化64】


[式中、R、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、塩基性媒体中で、先に定義されているとおりである式(VII)の化合物とのアルキル化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ia7):
【化65】


[式中、R、R’、R、R12及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(Ia1)〜(Ia7)の化合物は、式(Ia)の化合物を構成し、これは、慣用の分離手法に従って精製してもよく、所望ならば、薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩に変換し、そして、場合により、慣用の分離手法に従ってそれらの異性体に分離することを特徴とする、製造方法。
【請求項13】
式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib):
【化66】


[式中、R、R,R、R、R、R、R、R11、X及びnは、式(I)について定義されているとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、出発物質として、式(XVIII):
【化67】


[式中、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を使用し、これを氷酢酸中でPd/Cの存在下にシアノ酢酸メチルと反応させて、式(XIX):
【化68】


[式中、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、式(XX):
【化69】


[式中、R”は、水素原子以外の式(I)について定義されているRについて与えられた意味の全てを有する]
で示される化合物と反応させ、続いて、水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムで還元して、式(XXI):
【化70】


[式中、R、R11及びnは、先に定義されているとおりであり、そしてR’は、水素原子以外の式(I)について定義されているRについて与えられた意味の全てを有する]
で示される化合物を得て、
この式(XXI)の化合物を:
− THF中でBH−THF錯体と反応させ、次いで、トリフルオロ酢酸で溶解して、(トランス,シス)及び(トランス,トランス)立体化学をそれぞれ有する、式(XXIIa)及び(XXIIb):
【化71】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりであり、そしてHα及びHβは、式(XXIIa)及び(XXIIb)の化合物ではトランス立体化学を有し、そしてHβ及びHγは、式(XXIIa)の化合物ではシス立体化学を有し、及び式(XXIIb)の化合物ではトランス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、
これを、酢酸と水及び亜硝酸ナトリウム溶液の混合物に溶解して、式(XXIIIa)及び(XXIIIb):
【化72】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、炭酸アンモニウム及び亜鉛の存在下に放置して、式(XXIVa)及び(XXIVb):
【化73】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、水素化ナトリウム又はヘキサンに溶解したトリメチルアルミニウムの存在下に環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib1)及び(Ib2):
【化74】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
あるいは、この式(XXI)の化合物を:
− 別法として、ジ−tert−ブチルオキシカルボン酸無水物及びジメチルアミノピリジンと反応させて、式(XXV):
【化75】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりであり、Bocは、tert−ブチルカルボキシレート基を表す]
で示される化合物を得て、これを、酸化白金と水素の存在下に、還元反応に付して、(シス,シス)及び(シス,トランス)立体化学をそれぞれ有する、式(XXVIa)及び(XXVIb):
【化76】


[式中、R’、R、R11、n及びBocは、先に定義されているとおりであり、そしてHα及びHβは、式(XXVIa)及び(XXVIb)の化合物ではシス立体化学を有し、そしてHβ及びHγは、式(XXVIa)の化合物ではシス立体化学を有し、及び式(XXVIb)の化合物ではトランス立体化学を有する]
で示される化合物を得て、
これを、無水媒体中のトリフルオロ酢酸の存在下に放置して、式(XXVIIa)及び(XXVIIb):
【化77】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを:
●式(XXIVa)及び(XXIVb)の化合物と同じ条件下に環化反応に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib3)及び(Ib4):
【化78】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得るか、
●又は、式(XXIIa)及び(XXIIb)の化合物と同じ条件に付して、式(XXVIIIa)及び式(XXVIIIb):
【化79】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
これを、式(XXIIIa)及び(XXIIIb)の化合物と同じ条件に付して、式(I)の化合物の特定の場合である、式(Ib5)及び式(Ib6):
【化80】


[式中、R’、R、R11及びnは、先に定義されているとおりである]
で示される化合物を得て、
この式(Ib1)〜(Ib6)の化合物は、式(Ib)の化合物を構成し、これは、慣用の分離手法に従って精製してもよく、所望ならば、薬学的に許容しうる酸又は塩基とのそれらの付加塩に変換し、そして、場合により、慣用の分離手法に従ってそれらの異性体に分離することを特徴とする、製造方法。
【請求項14】
活性成分として請求項1〜10のいずれか一項記載の少なくとも1種の化合物を、1種以上の薬学的に許容しうる、不活性な、非毒性の賦形剤又は担体と組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項15】
うつ病、不安、老化及び/又は神経変性疾患の過程での記憶の障害の処置における、並びにパーキンソン病の緩和処置における、及びストレスへの適応のために使用するための、請求項14記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2010−514826(P2010−514826A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544433(P2009−544433)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【国際出願番号】PCT/FR2008/000013
【国際公開番号】WO2008/099082
【国際公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(500287019)レ ラボラトワール セルヴィエ (166)
【出願人】(595040744)サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・ルシェルシュ・シャンティフィク (88)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE
【出願人】(506346026)ユニベルシテ パリ−スュッド (5)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE PARIS−SUD
【Fターム(参考)】