説明

新規な充填剤としての粘弾性ゲル

ヒアルロン酸(ACP)の自己架橋型誘導体と、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)で架橋したヒアルロン酸の誘導体(HBC)とを、10:90から90:10の間の重量比で混合することによって、新規な充填剤として得ることができる生体材料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の対象
新規な充填剤としての粘弾性ゲル。
【背景技術】
【0002】
発明の分野
ヒアルロン酸(HA)は、D−グルクロン酸残基とN−アセチル−D−グルコサミン残基とが交互に配されたものからなるヘテロ多糖である。
【0003】
HAは、HAが得られる供給源と、使用される調製方法とに応じて、50,000から13×10Daに及ぶ分子量を有する直鎖ポリマーである。
【0004】
HAは、本質的に、細胞周囲ゲル中、脊椎動物の結合組織基質(HAは、この主要成分の1種である。)中、硝子体液中、および臍帯中に存在する。
【0005】
HAは、組織の構造的および機械的支持体として、また皮膚、腱、筋肉、および軟骨などの組織の細胞生理学的な活性成分として、生物体内で重要な役割を演ずる。
【0006】
HAは、軟骨基質の主要分子の1種であり、滑液の主要な非タンパク質成分でもある。HAは、親水性の高い粘弾性分子であるので、滑液に潤滑性を与え;したがってHAは、付随する疼痛を主に治療するために、30年にわたり骨関節炎に使用されてきた。
【0007】
HAは、組織修復プロセスにおいて、構造的見地から(細胞外基質の組織化およびその水和の調節で)、および前記多糖が直接および/または間接的に働く広範な生理学的プロセス(血栓形成、食細胞活性、線維芽細胞増殖、新血管新生、再上皮化など)の刺激/調節物質として、重要な役割も演ずる(Weigel P.ら、J Theoretical Biol、1986:219-234; Abatangelo G.ら、J Surg Res、1983、35:410-416; Goa K.ら、Drugs、1994、47:536-566)。これらの性質は長い間認められてきたので、HAは、創傷、潰瘍、および様々な原因の皮膚病変のケアをするためのドレッシング(dressings)を調製するのにも使用される。
【0008】
ヒアルロン酸は、免疫学的に不活性、無毒性、生分解性、および生体吸収性であるので、顔のしわ、溝、および小さな陥凹部の充填剤として、また、唇および頬のボリューム(volume)を増大させるのにも使用される。
【0009】
ヒアルロン酸をベースにした治療は:
・唇のボリュームおよび輪郭
・溝(例えば、鼻唇溝)
・顔の輪郭(例えば、頬および顎)の再造形
・しわ(例えば、眉間のしわおよび口角(oral commissures))
・眼窩周囲のしわ
・にきび後線維性瘢痕
・外傷後線維性瘢痕
・軟部組織の吹出物
・鼻形成術瘢痕
の補正に適応する。
【0010】
ヒアルロン酸は、永続的な充填剤ではない。これは、一旦注入されると、治療される領域および使用される調製のタイプに応じて様々な時間で、生成物が徐々に代謝され身体に吸収されることを意味する。充填およびボリュームの増大(しわの減衰)の効果は直ちにあり、数週間のみ継続する。市場に出ている主要な製品は、異なる吸収時間に基づいて、下記のカテゴリーに分類することができる:
・急速吸収充填剤(2〜3カ月)、
・中期吸収充填剤(5〜6カ月)、
・Restylane Sub Q(QMed、EP0839159)などの低速吸収充填剤(1年)。
【0011】
真皮において、HAは、水を結合させるその高い能力により水和機能を発揮し、その他の物質と結合することによって皮膚を引き締める高分子複合体を形成するので、「足場」として構造機能を発揮する。
【0012】
したがって動作メカニズムは、生成物の粘弾性により直ちに行われるボリューム充填と、皮膚線維芽細胞の刺激による新たなコラーゲン合成とからなる。
【0013】
しかしHAは、結合組織中に存在するヒアルロニダーゼ酵素によって急速に破壊される天然の多糖であり;したがって、その効果が数カ月続く充填剤を得るために、HAは、その粘弾性を改善しかつその滞留時間を延ばす架橋プロセスに供される。このように形成された充填剤は、例えばBDDE(1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、Restylane(登録商標)、BELOTERO(登録商標)、およびRegenyal Idea)またはDVS(ジビニルスルホン、Hylaform(登録商標))を通して架橋され、ポリマー分子間に橋を生成する。しかし架橋度を増大させると、HAは、その化学的、物理的、および生物学的性質が大いに変化する程度にまで、徐々に変性する。過剰に架橋したHA基質は、もはや細胞によって(特に免疫系によって)HAであると認識されない粒子状固形分として存在し;したがって多糖は異物として感知され、炎症反応を引き起こしてその周りに線維性のカプセルを形成する。さらに、過剰に架橋したHAは、十分確立された科学的結果からわかるように、皮膚線維芽細胞によりコラーゲン合成を刺激する効果を有するHA断片(特に、低分子量を有するもの)により誘発される、真皮/皮膚組織の再生を刺激することができない。
【0014】
充填剤は、吸収性または永続性としても分類される。吸収型は、最も生体適合性があり、変性されているか、または天然形で存在するヒアルロン酸またはコラーゲンからなり、その結果、最長でも1年以内に吸収される。永続型は、ポリアクリルアミドなどの合成ポリマー、特に、水と合わせたときに安定なゲルを形成する架橋分子からなる。永続型は、常にそのままの位置に存在し、唇に充填するのに非常に有用であるが、皮膚への挿入によって急性炎症がますます頻繁に引き起こされ、充填剤の周りに線維性カプセルの形成をもたらし、それが異物として感知され、したがって有毒であるので、その使用は推奨されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本出願人は、繰り返し注入する必要がなくなるように非常に長いin vivoでの破壊時間を維持しながら、したがって副作用を低減させながら、治療された皮膚/組織を直ちに水和させる(したがって、直ちに充填される)皮膚/組織代替物を得るために、異なる方法でしかし相補的な方法で架橋させた2種のHA誘導体を混合することによって形成された、新しい充填剤および/または身体整形用の新しい製品としての新規なタイプの生体材料を完成させた。
【0016】
本発明が関係する新規な生体材料は、それ自体はヒアルロン酸と同一の生体適合性という特定の特性を示すが、その生分解性が異なっている。in vivoで埋め込まれた場合には、その滞留時間は未変性HAの場合よりもさらに長くなり、したがって、その当初の引き締まった状態を失った真皮/皮膚組織を直ちに再生/再建することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ウサギの皮内投与モデルにおけるHYADD:HBCゲルの皮膚充填および耐容性を示す図である。
【図2】皮内ウサギ投与モデルにおけるACP:HBCゲルの皮膚充填および耐容性を示す図である。発明の詳細な説明 本出願人は、皮膚の吹出物の治療、皮膚科、皮膚術美容、および/または美顔整形手術における注入用の新規な製品を得るために、異なっているが相補的な特徴を有する2種のHA誘導体の混合を基に、新しい充填剤および/または身体整形用の新しい製品として新規なタイプの生体材料を完成させ:1.直ちに行われる真皮/皮膚の水和2.直ちに行われる治療済み組織の充填3.in vivoでの非常に長い破壊時間4.低減された副作用がもたらされる。
【0018】
新規な生体材料は:
・自己架橋したヒアルロン酸(ACP)またはHAヘキサデシルアミド(HYADD)と、
・BDDEを用いて架橋されたヒアルロン酸(HBC)と
を混合したものからなる。
【0019】
EP0341745に記載されるように調製された、本発明で使用されるACPは、4から5%の間の平均架橋度を保有し、平均分子量(MW)が200KDaのHAを使用して好ましくは調製される。水和した場合、ACPは、同じ多糖鎖および/または隣接鎖のカルボキシル基とヒドロキシル基との間のエステル結合から生じるので、天然の多糖とは異質の分子を持たない自己架橋ゲルとして存在する。したがってACPは、免疫毒性を持っておらず、天然のHAと同様に生体適合性があり、非常に保湿性があり、ヒアルロニダーゼによって容易に分解可能であり、コラーゲン合成を刺激することができる低分子量の分子を放出し、その結果、皮膚組織の調子および弾性が改善される。
【0020】
HAヘキサデシルアミド(HYADD)は、EP1095064およびEP1853279に記載されるように、好ましくは平均分子量(MW)が500〜730KDaでありかつ平均最終アミド化/置換度がモル数で1から3%の間にあるHAを使用して、調製される。
【0021】
ACPおよびHYADDは、本発明が関係する充填剤の皮内注入によって誘発される、直ちに行われる水和(即座に行われる真皮充填をもたらす。)に関与するHA誘導体である。
【0022】
BDDE(HAの第1級ヒドロキシル上にエーテルを形成するためのエポキシ基を含有する分子)を用いて架橋されたHAは、架橋分子を含有し、したがって、多糖を安定化するエーテル結合を保有するので酵素分解に対してより耐性があり、長い滞留時間を得た生成物が得られる。
【0023】
2種の架橋HAの混合によって、天然のヒアルロン酸の場合と同一の生体適合性の特徴を有するが異なる生分解性を有する新規な生体材料が形成され、したがって、in vivoで埋め込まれた場合、その滞留時間は未変性HAの場合よりもはるかに長く、したがって、その当初の引き締まった状態を失った真皮組織の再生/再建が可能になる。本出願人は、全く予期せぬことに、その会合によってin vivoでの破壊時間が、BDDEを用いて架橋した同じタイプのHAにより形成された商用の参照用充填剤の場合よりもさらに長くなり、滞留時間が結果的に長くなることも実証した。最後に本出願人は、充填剤および/または皮膚の吹出物の治療、皮膚科、皮膚術美容、および/または美顔整形手術における身体整形用の新しい製品としての、新規な生体材料の使用について主張する。
【0024】
新規な生体材料の化学的に不均質な性質により、最終生成物の性質は、構成成分間の重量比を適切に変化させることによって調節することが可能である。2種のHAは、10:90から90:10のACP(またはHYADD):HBC比で混合することができ、重量比は、治療される部位に左右される、所望の最終粘度に基づいて選択されよう。乳房、臀部、頬、顎、または深く現れたしわの充填の場合のように、大量の生体材料の埋込みを必要とする領域が治療される場合、使用される生体材料は、好ましくは、良好な引き締まった状態、したがって優れたコンシステンシーおよび低い生分解速度を有するゲルを得るのに適した粘度を示すことになり;この場合、HBCの重量の割合を増大させることによって得られた生成物は、より長持ちするボリューム増強効果を発揮するのにより適切であるので、ACP(またはHYADD):HBC混合物は、10:90から50:50の間になり、好ましくは25:75になろう。しかし、唇の溝または微細な額のしわを治療する場合、充填剤におけるより高い割合のACPによって、皮膚の生体再活性化、および微細な線や少量現れたしわなどの補正に対してより適切な材料が生成されるので、ACP(またはHYADD):HBC比は、好ましくは90:10から50:50の間になる。さらに、針は非常に高いゲージを有していなければならず;したがってゲルは、上述のものよりも容易に押出し可能でありかつ粘性が低くなければならない。生成物のレオロジー特性は、その結果、選択されたACP:HBC比に基づき調節可能である。
【0025】
ACP(またはHYADD)/HBC組成が等しい場合、生体材料の性質は、その中で調製するビヒクルの目標とする選択によって、適切に調節することもできる。例えば、ACP:HBCが50:50の重量の混合物を生理食塩液(0.9%NaCl)に分散させたものは、pH=6.95でリン酸緩衝液に分散させた場合よりも粘性が高くなり;その結果、この特定の混合物に関し、生理食塩液は、その場での分散速度が制限された生成物を処方するのに、より適切な媒体である。大部分がHBCからなる材料は、反対のプロファイルを示す。材料の粘弾性は、その結果、生成物の性能に影響を及ぼす。
【0026】
本発明は、上述の2つの生体材料調製プロセス:プロセスAおよびプロセスBにも関する。
【0027】
新規なプロセスAおよびBは、2つのステップに分けられる:
1.HBC誘導体を調製するためのプロセス、および
2.これをACPまたはHYADD誘導体と混合するためのプロセス。
【0028】
2つのステップは、非常に高い純度の生成物の生成をもたらす。BDDEを用いて架橋されるHAの生成に通常使用される方法では、精製は、得られるゲルの固まりを洗浄することによってまたは透析によって行われる。これらの場合は共に、その膨潤する傾向に鑑み大量の溶媒を取り込むというゲル基質の性質により、最適な精製効率を実現することができない。これらのゲルは、低い移動度および輸送能力を有し、ゼラチン状ガムとして沈殿する。このように得られた、固体として単離された沈殿物は、再水和した場合に、精製前のゲルとは異なる溶解度およびレオロジー特性を有し、特に膨潤能力、弾性、および均質性(充填剤に不可欠な特徴)を有する。
【0029】
しかし、プロセスAとして本出願人が以下に述べる方法は、微細粉末の形であり、その結果容易に洗浄可能な生成物を沈殿させる。さらに、反応条件の慎重な選択によって、沈殿および洗浄による単離の後に、再水和および滅菌によるゲル再建能を有する生成物が生成し、これから再現性があり、十分標準化された、弾性および均質性の特性を有する生体材料が生じる。
【0030】
プロセスBは、HBC生成物を粉末として沈殿させるステップを含まず;ゲル(HBCとACPまたはHYADDとの混合後に得られる。)の精製および均質化は、破砕ステップで行われ、このときゲルは、粒子状物質保持係数が25から150μmの間のフィルターを通過する。このステップは、最終的なゲルを精製し、ゲルを完全に均質にする。
【0031】
上述の誘導体(HBC、ACP、およびHYADD)を調製するために本発明で使用されるHAは、鶏冠からの抽出または発酵など、任意の供給源から得ることができ、400から3×10Daの間、好ましくは1×10Daから1×10Daの間、さらにより好ましくは200,000から1×10Daの間の平均分子量を有する。
【0032】
新規な製造プロセスAは、下記のステップを含む:
架橋HBCの合成
1.ジエポキシドBDDEのアルカリ溶液(好ましくは0.15M〜0.35M NaOH)への溶解であって、ヒアルロン酸の反復単位の2.5から25モル%の間、好ましくは5から15モル%の間(生成物の意図される用途に依存する;BDDEのパーセンテージが高くなるほど、滞留時間は長くなる。)の化学量論比での溶解の後、
2.室温での、先の段落で言及された溶液へのHAの分散。HA濃度は80から300mg/mlの間でなければならず、均質化時間は30から300分の間でなければならない。
【0033】
3.熱活性化による反応の誘発であり、前記溶液は、35から55℃の間の温度で、2から36時間の間で加熱される。
【0034】
4.金属の篩を通して得られた塊を押し出して、その粒子を、約600μmのサイズの粒子に縮小させる。
【0035】
5.水で、4から48時間の間にわたり4から24℃の温度で3から25倍に希釈することによるゲルの水和。
【0036】
6.0.5から5モル/l、好ましくは1から2モル/lの濃度を有するHCl水溶液による、中性へのpHの補正。
【0037】
7.生成物が沈殿粉末の形で得られるまでの、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ジオキサン、アセトニトリル、アセトン、および/またはこれらの混合物(好ましくはエタノールおよびアセトン)などの水溶性有機溶媒2.5体積の添加。
【0038】
8.水の割合が35%よりも低い、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ジオキサン、アセトニトリル、アセトン、および/またはこれらの混合物(好ましくはエタノールおよびアセトン)などの有機溶媒による洗浄。
【0039】
9.30から45℃の間の温度での、2から7日の間にわたる真空乾燥、いずれにしても残留溶媒が400ppmにまで除去されて、白色HBC粉末が得られるまでの真空乾燥。
ACP(またはHYADD)とHBCとの混合
10.10:90から90:10の間のACP:HBC比(前述のように、選択される用途に依存する。)での、HBC粉末とACP(またはHYADD)粉末との混合。
【0040】
11.生理食塩液またはリン酸緩衝液、好ましくは生理食塩液(リドカインなどのその他の添加物を含有していてもよい。)による水和であって、0から26℃の間の温度で12から27mg/mlの間、好ましくは20から25mg/mlの間の全HA濃度をもたらす水和。
【0041】
12.50から500μmの間、好ましくは100から250μmの間のメッシュを有する篩を通した押出し。前記濾過は、室温で、または25から65℃の間、好ましくは40から60℃の間の温度で行われる。
【0042】
13.得られた生成物の、好ましくはガラスまたはポリマー材料で作製された注射器への充填。
【0043】
14.120から124℃の間(好ましくは121.5±1℃)の温度での、少なくとも10分間の、飽和水蒸気による熱滅菌。
【0044】
新規な製造プロセスBは、下記のステップを含む:
架橋HBCの合成
1.ジエポキシドBDDEのアルカリ溶液(好ましくは0.15M〜0.35M NaOH)への溶解であって、ヒアルロン酸の反復単位の2.5から25モル%、好ましくは5から15モル%の間(生成物の意図される用途に依存する)の化学量論比での溶解、その後下記のステップが続く。
【0045】
2.室温での、先の段落で言及された溶液へのHAの分散。HA濃度は80から300mg/mlの間でなければならず、均質化時間は30から300分の間でなければならない。
【0046】
3.熱活性化による反応の誘発であり、前記溶液は、35から55℃の間の温度で、2から36時間の間で加熱される。
【0047】
4.0.05から1モル/l、好ましくは0.1モル/lの濃度を有するHCl水溶液による、中性へのpHの補正。
【0048】
5.水で、4から48時間の間にわたり4から24℃の温度で3から20倍に希釈することによるゲルの水和。この溶液は、好ましくは塩酸塩の形をとる、NaCl、リン酸ナトリウムまたはカリウム塩、およびリドカインなどのその他の添加物を含有していてもよい。ナトリウム塩(塩化物またはリン酸塩)は、生成物の適切な浸透圧を維持しかつ組織に適合する値にpHを維持する機能を有する。本発明の好ましい実施形態において、NaClは、最終溶液がNaClを濃度で0.8から1.0%、好ましくは0.9%含有するような量で添加され;塩酸リドカインは、存在する場合には、最終製剤が塩酸リドカインを2.2から3.2mg/mlの間、好ましくは2.7mg/ml含有するような量で添加する。
ACP(またはHYADD)とHBCとの混合
6.前述のように新規な充填剤に合わせて選択された用途に応じた、10:90から90:10(活性成分の重量で)の間のACP(またはHYADD):HBC比での、HBCゲルとACP(またはHYADD)粉末との混合。あるいは、共にゲル形態の成分として出発するACPまたはHYADDとHBCとを、適切な撹拌システム(好ましくは、オービタルブレード(orbital blade))を使用して、30分から24時間の時間、0から26℃の間の温度で混合することができる。
【0049】
7.25から150μmの間、好ましくは40から110μmの間の粒子状物質保持係数を有するフィルターに通すことによる破砕および均質化。粘度が過剰である場合、操作は、25から65℃の間の温度の高温で行うことができる。
【0050】
8.得られた生成物の、ガラスまたはポリマー材料で作製された注射器への充填。
【0051】
9.少なくとも10分間の、120から124℃(好ましくは121.5±1℃)の温度での飽和水蒸気からの熱による滅菌。
【0052】
本発明による新規な充填剤を調製するいくつかの例について、例としてかつ限定することなく以下に記述する。
例1:HBC500(HA 500〜730kDa)の合成
プロセスA
発酵により生成された、分子量が500〜730kDaのHA 0.075モルを、BDDE1.41mlを含有する0.25M NaOH溶液215ml中に分散させる。次いで混合物を42℃に加熱し、3時間反応させる。次いで混合物を、pHを中性に調節するための化学量論量のHClを含有する溶液300mlで、24時間水和させる。全体積を750mlにし、エタノール2.5体積で沈殿させて、濾過可能な、デカンテーション可能な沈殿物を得る。混合物を、完全に精製されるまで75%エタノールで洗浄し、30μS/cmよりも低くあるべきである洗浄溶媒の比導電率を測定することによって検証し、40℃で5日間真空乾燥する。HBC500の生成物が、87%の重量収率で得られる。
例2:HBC1000(HA 1MDa)の合成
プロセスA
発酵により生成された、平均分子量が1MDaのHA 1.60gを、BDDE75μlを含有する0.25M NaOH溶液20ml中に分散させる。次いで混合物を42℃に加熱し、2時間反応させる。次いで混合物を、pHを中性に調節するための化学量論量のHClを含有する溶液20mlで、24時間水和させる。全体積を75mlにし、エタノール2.5体積でHBCを沈殿させて、濾過可能な、デカンテーション可能な沈殿物を得る。混合物を、完全に精製されるまで75%エタノールで洗浄し、30μS/cmよりも低くあるべきである洗浄溶媒の比導電率を測定することによって検証し、40℃で5日間真空乾燥する。生成物HBC1000が、90%の重量収率で得られる。
例3:HBC200(HA 200kDa)の合成
プロセスA
発酵により生成された、平均分子量が200KDaのHA 2.55gを、BDDE63μlを含有する0.25M NaOH溶液20ml中に分散させる。次いで混合物を42℃に加熱し、150分間反応させる。次いで混合物を、化学量論量のHClを含有する溶液20mlで、24時間水和させる。全体積を75mlにし、エタノール2.5体積で沈殿させて、濾過可能な、デカンテーション可能な沈殿物を得る。混合物を、完全に精製されるまで75%エタノールで洗浄し、30μS/cmよりも低くあるべきである洗浄溶媒の比導電率を測定することによって検証し、40℃で5日間真空乾燥する。生成物HBC200が、85%の重量収率で得られる。
例4:ACP:HBC500ゲルの、50:50の比での調製
プロセスA
例1で記述されるように調製されたHBC500 1.00gを、HA ACP内部エステル1.00gと混合する。粉末を、0.9重量/体積%の滅菌生理食塩液100mlで、8℃の温度で16時間水和する。得られたゲルを48℃に加熱し、0.17mmのメッシュを有する金属篩に通して濾過し、次いで1mlのガラス注射器の間に分布させ、これに引き続き、飽和水蒸気を用いて121℃で10分間滅菌サイクルを行う。局所投与に適した均質な滅菌ゲルが得られる。
例5:ACP:HBC1000ゲルの、30:70の比での調製
プロセスA
例2で記述されるように調製されたHBC1000 1.40gと、HA ACP内部エステル0.60gとを混合する。粉末を、0.9%w/vの滅菌生理食塩液100mlで、8℃の温度で16時間水和する。得られたゲルを48℃に加熱し、0.17mmのメッシュを有する金属篩に通して濾過し、次いで1mlのガラス注射器の間に分布させ、これに引き続き、飽和水蒸気を用いて121℃の温度で10分間滅菌サイクルを行う。局所投与に適した均質な滅菌ゲルが得られる。
例6:ACP:HBC500ゲルの、25:75の比での調製
プロセスA
例1で記述されるように調製されたHBC500 1.875gを、HA内部エステルACP 0.625gと混合する。粉末を、0.9%w/v滅菌生理食塩液100mlを用いて、8℃の温度で16時間水和させる。得られたゲルを48℃に加熱し、0.19mmのメッシュを有する金属篩に通して濾過し、次いで1mlのガラス注射器の間に分布させ、これに引き続き、飽和水蒸気を用いて121℃の温度で12分間滅菌サイクルを行う。局所投与に適した均質な滅菌ゲルが得られる。
例7:ACP:HBC1000ゲルの、75:25の比での調製
プロセスA
例2で記述されるように調製されたHBC1000 0.50gを、HA内部エステルACP 1.50gと混合する。粉末を、0.9%w/v滅菌生理食塩液100mlを用いて、8℃の温度で24時間水和させる。得られたゲルを42℃に加熱し、0.17mmのメッシュを有する金属篩に通して濾過し、次いで2mlのガラス注射器の間に分布させ、これに引き続き、飽和水蒸気を用いて121℃の温度で12分間滅菌サイクルを行う。局所投与に適した均質な滅菌ゲルが得られる。
例8:HYADD:HBC500ゲルの、60:40の比での調製
プロセスA
例1で記述されるように調製されたHBC500 1.20gを、HAヘキサデシルアミド(HYADD)0.80gと混合する。粉末を、0.9%w/v滅菌生理食塩液100mlを用いて、8℃の温度で24時間水和させる。得られたゲルを52℃に加熱し、0.17mmのメッシュを有する金属篩に通して濾過し、次いで1mlのガラス注射器の間に分布させ、これに引き続き、飽和水蒸気を用いて121℃の温度で11分間滅菌サイクルを行う。局所投与に適した均質な滅菌ゲルが得られる。
例9:HYADD:HBC500ゲルの、40:60の比での調製
プロセスA
発酵により生成された、平均分子量が500〜730kDaのHAナトリウム塩8.0gを、BDDE0.44mlを含有する0.25M NaOH溶液40ml中に分散させる。混合物を41.5℃で2時間40分加熱する。次いで0.1M HCl溶液100mlおよび水200mlで一晩水和させる。飽和NaCl溶液50mlを添加し、混合物を一晩放置して膨潤させる。翌日、アセトン170mlおよび飽和NaCl溶液30mlを添加し、混合物を、エタノール1リットルをゆっくり添加することによって沈殿させる。沈殿物を、NaCl残留物が除去されるまで、同じ溶媒で洗浄し、次いで残留溶媒が除去されるまで、真空下35℃の乾燥機で乾燥する。このように得られたHBC粉末を、特許EP1853279に記載されるように調製されたHYADDとの比5:3で混合する。混合粉末を、生理食塩液で水和させ、全濃度を20mg/ml(HBC 12.5mg/mlおよびHYADD4 7.5mg/mlに相等)にする。生成物を5℃で一晩膨潤させたままにし、翌日、粒子状物質公称保持レートが100μmである平膜に通して濾過する。1mlのガラス注射器に、このように得られた生成物を充填し、121.5℃でF0=13のサイクルで滅菌する。
例10:ウサギの皮内投与モデルにおけるHYADD:HBCゲルの皮膚充填および耐容性
実験の目的は、皮膚充填、任意の巨視的有害事象の発生、およびウサギの皮内組織に注入されたHYADD:HBCゲル(例9で記述されるように調製された。)によって誘発された組織応答を、商用の充填剤BELOTERO(登録商標)と比較することによって、評価することであった。
【0053】
前記評価では、試験をしたゲルを、体重1.8〜2.3kgのオスNZW−KBLウサギに皮内投与した。
実験計画:
動物に、ケタミンおよびキシラジンの静脈内投与によって麻酔をかけた。3匹の動物を、試験がなされた各充填剤に使用した
0日:T0
− ウサギの背中を剃毛した後に、サンプル(1サンプル当たりヒドロゲル1ml)を注入;
− 全てのウサギに関する膨潤の測定、および有害事象に関する巨視的観察。
7日目:T7
− 膨潤体積の測定、および有害事象に関する巨視的観察。
【0054】
膨潤体積を、下式により計算した:
(2/3×π)×(r1)×(r2)×(r3)
(式中:(r1)、(r2)、および(r3)は、それぞれ、カリパスで測定された膨潤の幅、長さ、および高さを表す。)。
結果:
新規な充填剤は、治療した真皮にいかなる炎症事象も引き起こさなかった。
【0055】
滞留時間に関して得られた結果を図1に示す:第1週の治療で評価された膨潤の量(mmで表す。)から、本発明によるゲルが、対照より大きく、7日後でも高く維持される皮膚膨潤体積を、比較基準(comparator)として使用される商用充填剤を、やはりはるかに超える程度まで誘発できることが示された。この知見は、新規な充填剤が有意な真皮水和を直ちに生成することを明らかに裏付けており、この作用は、その化学的/レオロジー特性が原因となって経時的に安定なままの直ちに行われる皮膚充填を促進させるのに不可欠であることが証明された、HYADD誘導体の存在に起因するものである。
例11:HBC500(HA 500〜730kDa)の合成
プロセスB
発酵により生成された、分子量が500から730kDaのHAナトリウム塩18.75gを、BDDE885μlを含有するNaOH 0.25M溶液133ml中に分散させる。次いで混合物を、45℃で2.5時間加熱する。混合物を、化学量論量のHCl、NaCl2.65g、および塩酸リドカイン2.7gを含有する溶液0.62lを用い、ゆっくり撹拌しながら一晩水和させる。
例12:ACP:HBC500ゲルの、25:75の比での調製
プロセスB
ヒアルロン酸ACP200の内部エステル6.25gを、NaCl4.4gを含有する溶液250mlに、ゆっくり撹拌しながら可溶化する。水和が終了したら、このゲルと例11により得られたゲルとを、半固形分を混合するためのシステムを備えたミキサー内で、均質になるまで一緒に合わせる。得られたゲルを、粒子状物質公称保持レート70μmの平膜フィルターに通して押し出す。このように得られた生成物をガラス注射器内に導入し、121.5℃で、F0=13のサイクルで滅菌する。
例13:HYADD:HBC500ゲルの、25:75の比での調製
プロセスB
HYADDヘキサデシルアミド6.25gを、ゆっくり撹拌しながらNaCl4.4gを含有する溶液250ml中に可溶化する。水和が終了したら、ゲルを、オービタル混合システムを備えたミキサーで、例11により得られたゲルと、均質になるまで混合する。得られたゲルを、粒子状物質公称保持レート70μmの平膜フィルターに通して押し出す。このように得られた生成物をガラス注射器内に導入し、121.5℃で、F0=13のサイクルで滅菌する。
例14:HBC500(HA 500〜730kDa)の合成
プロセスB
発酵により生成された、分子量500〜730kDaのHAナトリウム塩125gを、BDDE9.4mlを含有する0.25M NaOH溶液1.33リットルに分散させる。混合物を、45℃で2.5時間加熱する。混合物を、化学量論量のHCl、NaCl26.5g、および塩酸リドカイン27gを含有する溶液6.2リットルで、ゆっくり撹拌しながら一晩水和させる。
例15:ACP:HBC500ゲルの、50:50の比での調製
プロセスB
ヒアルロン酸ACP200の内部エステル125gを、ゆっくり撹拌しながら、NaCl44gを含有する溶液2.5l中に可溶化する。水和が終了したら、ゲルを、バッフルおよびスクレーパーを有するオービタル混合システムを備えたミキサーで、例14により得られたゲルと混合する。得られたゲルを、粒子状物質公称保持レート45μmの平膜フィルターに通して押し出す。このように得られた生成物をガラス注射器内に導入し、121.5℃で、F0=13のサイクルで滅菌する。
例16:皮内ウサギ投与モデルにおけるACP:HBCゲルの皮膚充填および耐容性
実験は、例11から12に記述されるように調製されたゲルを使用して、Belotero(登録商標)対照および第2の市販の充填剤、Regenyal Ideaと比較することにより、例10に記述されるように行った。
【0056】
この実験では、本出願人は、治療によって引き起こされた皮膚膨潤ボリュームを決定するだけではなく、本発明によるゲル/充填剤の全滞留時間についても、共にBDDEに架橋したHAからなる最終的な比較基準である2つの周知の商用充填剤と比較することによって評価した。
【0057】
治療したウサギの皮膚膨潤を、最長96日間にわたり隔週で(有害事象に関する巨視的観察)測定した。
結果:
図2は、得られた結果を示す:上述の知見、すなわち、対照を驚くほど超える程度までの治療済み真皮の即時的水和が確認された(主に最初の7日間以内で);さらに、2種の商用比較基準の場合よりも、皮膚膨潤のサイズはより明らかであり、かつ滞留時間は長くなった。実験の終わりに、本発明による新規な充填剤は依然として存在し、それに対して2種の対照はほぼ消失していた。
【0058】
本明細書に記述される方法は、明らかに、様々な手法により修正することができる。そのような修正は、本発明の精神および今後の見通しから逸脱すると見なすべきではなく、当業者に明らかにされると考えられる全ての修正は、下記の特許請求の範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
− ヒアルロン酸の自己架橋型誘導体(ACP)と
− 1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)で架橋したヒアルロン酸の誘導体(HBC)と
を、新規な充填剤および/または身体整形品として、10:90から90:10の間の重量比で混合することによって得ることが可能な生体材料。
【請求項2】
− ヒアルロン酸ヘキサデシルアミド(HYADD)と
− 1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)で架橋したヒアルロン酸の誘導体(HBC)と
を、新規な充填剤および/または身体整形品として、10:90から90:10の間の重量比で混合することによって得ることが可能な生体材料。
【請求項3】
生体再活性化充填剤としての、好ましくは90:10から50:50の重量比にある、請求項1から2に記載の生体材料。
【請求項4】
ボリューム増強効果を有する10:90から50:50の重量比にある、請求項1から2に記載の生体材料。
【請求項5】
好ましくは25:75の重量比にある、請求項4に記載の生体材料。
【請求項6】
a.ヒアルロン酸の反復単位を2.5から25モル%の化学量論比でジエポキシドBDDEのアルカリ溶液に溶解するステップ、その後、
b.段落a)で言及した溶液中に、室温でヒアルロン酸(HA)を分散するステップ、
c.熱活性化によって反応を誘発させるステップであって、段落b)で言及した溶液を、35から55℃の間の温度で2から36時間の間加熱するステップ、
d.金属篩に通して、得られた塊を押し出すことによって、約600μmのサイズの粒子にまで小さくするステップ、
e.水で3から20倍に希釈することによって得られたゲルを水和するステップ、
f.pHを、HClの水溶液で中性に補正するステップ、
g.生成物が粉末形態で得られるまで、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ジオキサン、アセトニトリル、アセトン、および/またはこれらの混合物などの水溶性有機溶媒で、沈殿させるステップ、
h.水を含有する、エタノール、メタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ジオキサン、アセトニトリル、アセトン、および/またはこれらの混合物などの有機溶媒で洗浄するステップ、
i.400ppm未満の残留溶媒が除去されてHBC粉末が得られるまで、真空乾燥するステップ
を含む、HBC誘導体を調製し精製するための方法。
【請求項7】
a.ACPまたはHYADD粉末とHBC粉末とを、90:10から10:90の間のACPまたはHYADD:HBC比で混合するステップ、
b.生理食塩液またはリン酸緩衝液で水和して、全HA濃度を12から27mg/mlにするステップ、
c.50から500μmの間のメッシュを有する篩を通して、25から65℃の温度で押し出すステップ、
d.注射器に充填するステップ、
e.少なくとも10分間、120から124℃の間の温度で飽和水蒸気の熱により滅菌するステップ
を含む、ACPまたはHYADDと、請求項6に記載されるように調製されたHBCとを混合する方法。
【請求項8】
a.ヒアルロン酸の反復単位を2.5から25モル%の化学量論比でジエポキシドBDDEのアルカリ溶液に溶解するステップ、その後、
b.段落a)で言及した溶液中に、室温でHAを分散するステップ、
c.熱活性化によって反応を誘発させるステップであって、段落b)で言及した溶液を、35から55℃の間の温度で2から36時間の間加熱するステップ、
d.pHを、HClの水溶液で中性に補正するステップ、
e.水で3から20倍に希釈することによって得られたゲルを水和するステップ
を含む、HBC誘導体を調製し精製するための方法。
【請求項9】
a.ACPまたはHYADDのゲルまたは粉末と、ゲル形態のHBCとを、90:10から10:90の間のACPまたはHYADD:HBC比で混合するステップ、
b.粒子状物質保持係数が25から150μmの間であるフィルターに通過させることにより、破砕し均質化するステップ、
c.注射器に充填するステップ、
d.少なくとも10分間、120から124℃の間の温度で飽和水蒸気により熱滅菌するステップ
を含む、ACPまたはHYADDと、請求項8に記載のように調製したHBCとを混合する方法。
【請求項10】
HBC、ACPおよびHYADD各誘導体の調製に使用されるHAが、400から3×10Daの間、好ましくは1×10Daから1×10Daの間、より好ましくは200,000から1×10Daの間の平均分子量を有する、請求項6から9に記載の方法。
【請求項11】
ACP:HBCの重量比が25:75である、請求項8から9に記載されるように得られた生体材料。
【請求項12】
ビヒクルが生理食塩液である、請求項1から11に記載の生体材料。
【請求項13】
リドカインを含有する、請求項1から12に記載の生体材料。
【請求項14】
リドカインを含有し、ビヒクルが生理食塩液からなる、請求項11に記載の生体材料。
【請求項15】
皮膚の吹出物の治療、皮膚科、皮膚術美容、および/または美顔整形手術における、新しい充填剤および/または身体整形用の新しい製品としての、請求項1から14に記載の生体材料の使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−502941(P2013−502941A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525918(P2012−525918)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005161
【国際公開番号】WO2011/023355
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(507393779)フィディア ファーマチェウティチ ソシエタ ペル アチオニ (4)
【氏名又は名称原語表記】FIDIA FARMACEUTICI S.P.A.
【Fターム(参考)】