説明

施設

【課題】 本発明は、穀粒の消毒作業を能率的に行おうとするものである。また、消毒施設からの種子袋と乾燥調製施設からのバラの穀粒を共通の袋詰め装置で袋詰めし、袋詰め装置の有効活用を図ろうとするものである。また、施設のコストを削減しようとするものである。
【解決手段】 終端側の第一の高位置コンベア部(5c)により穀粒を引き揚げなから搬送する第1コンベア(5)を温湯消毒タンク(1)に設け、終端側の第二の高位置コンベア部(6b)により穀粒を引き揚げながら搬送する第2コンベア(6)を冷水タンク(2)に設け、第一の高位置コンベア部(5c)から穀粒を冷水タンク(2)内の第2コンベア(6)へ引き継いで搬送する構成とした消毒施設を有する施設とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消毒施設を備える施設に関するものである。
【背景技術】
【0002】
穀粒等の自動袋詰め装置において、フレームの前部に設けた計量タンクの下方に投入ホッパを設け、投入ホッパの下方に袋開口機構及び袋把持機構を配設し、フレームの前側下部に袋載せ台及び袋引出機構を配設し、穀粒を袋詰めし紐結びするものは公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−81301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、穀粒の消毒作業を能率的に行おうとするものである。また、消毒施設からの種子袋と乾燥調製施設からのバラの穀粒を共通の袋詰め装置で袋詰めし、袋詰め装置の有効活用を図ろうとするものである。また、施設のコストを削減しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、終端側の高位置コンベア部(5c)により穀粒を引き揚げなから搬送する第1コンベア(5)を、温湯消毒タンク(1)に設けた消毒施設を有する施設とする。
【0006】
請求項2の発明は、温湯消毒タンク(1)と冷水タンク(2)を設け、終端側の高位置コンベア部(6b)により穀粒を引き揚げながら搬送する第2コンベア(6)を、冷水タンク(2)に設けた消毒施設を有する施設とする。
【0007】
請求項3の発明は、終端側の第一の高位置コンベア部(5c)により穀粒を引き揚げなから搬送する第1コンベア(5)を温湯消毒タンク(1)に設け、終端側の第二の高位置コンベア部(6b)により穀粒を引き揚げながら搬送する第2コンベア(6)を冷水タンク(2)に設け、第一の高位置コンベア部(5c)から穀粒を冷水タンク(2)内の第2コンベア(6)へ引き継いで搬送する構成とした消毒施設を有する施設とする。
【0008】
請求項4の発明は、第3コンベア(7)を乾燥室(3)に設け、第二の高位置コンベア部(6b)から穀粒を第3コンベア(7)へ引き継いで搬送する構成とした消毒施設を有する請求項2又は請求項3に記載の施設とする。
【0009】
請求項5の発明は、第2コンベア(6)により穀粒が収容された種子袋(8)を搬送する構成とし、第二の高位置コンベア部(6b)の上方には、搬送される種子袋(8)を押圧して扁平化させる転送装置(21a)を設けた消毒施設を有する請求項2から請求項4の何れか1項に記載の施設とする。
【0010】
請求項6の発明は、第3コンベア(7)から穀粒が収容された種子袋(8)を第4コンベア(21)へ引き継いで搬送し、第4コンベア(21)により種子袋(8)を貯溜ホッパ(16a)に供給可能に構成し、別途設けた乾燥調製施設で乾燥調製されたバラの穀粒を穀粒供給手段(19)により前記貯溜ホッパ(16a)に供給可能に構成し、前記貯溜ホッパ(16a)の下端部には種子袋(8)及びバラの穀粒の通過を許容する開口部(16h)を設けると共に該開口部(16h)を開閉する開閉手段(16e)を設け、前記貯溜ホッパ(16a)の近傍には貯溜ホッパ(16a)内の収容物を計量する計量部(16b)を設け、貯溜ホッパ(16a)の下方には前記開口部(16h)を通過した種子袋(8)又はバラの穀粒を袋詰めする袋詰め部(16c)を設け、第4コンベア(21)で搬送中の種子袋(8)の個数を検出する容器検出手段(18)を設け、穀粒供給手段(19)には開閉手段(19a)を設け、種子袋(8)を袋詰め部(16c)に供給するときには、前記容器検出手段(18)が所定数の種子袋(8)の通過を検出して所定時間後に第4コンベア(21)の駆動を停止して種子袋(8)の供給を停止する構成とし、バラの穀粒を袋詰め部(16c)に供給するときには、バラの穀粒が前記貯溜ホッパ(16a)に所定重量収容されると前記開閉手段(19a)を閉鎖する構成とした請求項4に記載の施設とする。
【0011】
請求項7の発明は、乾燥調製施設と育苗施設を設け、排液を処理する排液処理装置(36)を消毒施設と育苗施設で共用すると共に、育苗施設の出芽用乾燥機(37)からダクト(37a)を経由して消毒施設の乾燥室(3)へ乾燥風を供給する構成とした請求項1から請求項6の何れか1項に記載の施設とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明は、終端側の高位置コンベア部(5c)により穀粒を引き揚げて水切りして次工程へ搬送でき、穀粒の消毒を連続的に行うことができ、消毒作業を能率的に行える
【0013】
請求項2の発明は、終端側の高位置コンベア部(6b)により穀粒を引き揚げて水切りして次工程へ搬送でき、穀粒の冷却を連続的に行うことができ、消毒作業を能率的に行える
【0014】
請求項3の発明は、穀粒の消毒及び冷却を連続的に行うことができ、消毒作業を能率的に行える
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明の効果に加えて、穀粒の乾燥を連続的に行うことができ、消毒作業を能率的に行える
【0015】
請求項5の発明は、請求項2から請求項4の何れか1項に記載の発明の効果に加えて、乾燥作業時において種子袋(8)への乾燥風の通過が良好となり、水切り乾燥をむらなく能率的に行える。
【0016】
請求項6の発明は、請求項4に記載の発明の効果に加えて、種子袋(8)及び乾燥調製されたバラの穀粒を貯溜ホッパ(16a)に選択的に供給し、貯溜ホッパ(16a)の下端部の開口部(16h)から種子袋(8)あるいはバラの穀粒が通過することにより、種子袋(8)あるいはバラの穀粒を選択的に受け入れて計量袋詰めし、計量袋詰め装置(16)の作動効率を高めることができる。また、貯溜ホッパ(16a)には第4コンベア(7)で搬送された種子袋(8)を所定数収容して袋詰めし、又は乾燥調製施設からの穀粒を所定重量収容して袋詰めすることができ、その後の出荷処理を円滑に行うことができる。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の発明の効果に加えて、使用時期が異なる消毒施設と育苗施設で排液処理装置(36)及び乾燥機(37)を兼用でき、コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】種子の消毒乾燥施設のブロック図
【図2】コンベヤの側面図
【図3】計量袋詰め装置の側面図
【図4】計量袋詰め装置の側面図
【図5】穀粒乾燥調製施設のブロック図
【図6】種子計量装置の側面図
【図7】計量袋詰め装置の側面図
【図8】種子乾燥調製施設及び育苗施設の平面図
【図9】種子乾燥調製施設及び育苗施設の平面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
まず、図1に基づき本発明を具備する種子の消毒乾燥施設Aの全体構成について説明する。
【0020】
種子の消毒乾燥施設Aは、温湯消毒タンク1、冷却タンク2及び乾燥室3を上手側から下手側に向けて順次配設している。温湯消毒タンク1には、通気性のあるメッシュ材の搬送ベルトで構成した第1コンベヤ5を設けている。この第1コンベヤ5は、搬送始端側の高位置を搬送する始端側高位置コンベヤ部5a、中途部の温湯消毒タンク1の底部を搬送する中途部低部コンベヤ部5b、及び、終端側の高位置を搬送する終端側高位置コンベヤ部5cにより構成している。
【0021】
また、温湯消毒タンク1の搬送始端側近傍には温水ボイラ1aを配設し、温水戻りパイプ1bから戻った温湯を温水ボイラ1aで加温し、温水供給パイプ1cを経由して温湯消毒タンク1の搬送始端側に還流し、タンク内の温湯を所定温度に保ち、高い殺菌効果を維持している。
【0022】
前記構成によると、種籾計量装置27によりメッシュ状の種子袋8に所定量の種籾が詰められて、始端側高位置コンベヤ部5aに供給されて搬送される。次いで、中途部低部コンベヤ部5bにより種籾袋8は温湯消毒タンク1の低部を搬送されて浸漬され、例えば60℃の温湯により所定時間(例えば10分)にわたり消毒される。次いで、終端側高位置コンベヤ部5cに引き揚げ搬送されて水切りされ、次工程の冷水タンク2に搬送される。
【0023】
冷水タンク2には通気性のあるメッシュ材の搬送ベルトで構成した第2コンベヤ6を設け、冷水タンク2内の冷水を戻りパイプ2bを経由して冷却装置2aに戻し、冷却装置2aで冷却した後に送り出しパイプ2cを経て冷水タンク2の搬送始端側部分に送り込み、冷水タンク2内の冷水を所定温度に維持するように構成している。
【0024】
第2コンベヤ6は、冷水タンク2の底部を搬送する始端側低位置コンベヤ部6a、及び、高位置を搬送する終端側高位置コンベヤ部6bにより構成されていて、第1コンベヤ5の終端側高位置コンベヤ部5cから種子袋8が冷水タンク2に落し込まれると、始端側低位置コンベヤ部6aで受けて冷水に浸漬しながら終端側に搬送され、例えば10℃の冷水により冷却される。次いで、終端側高位置コンベヤ6bに引き揚げ搬送されて水切りされ、種籾の冷却を確実に且つ迅速に行い、次工程の乾燥室3に搬送される。
【0025】
なお、第2コンベヤ2の終端側高位置コンベヤ部6bの下方には、種子袋8の種子から水切りされた冷水を受ける冷水受けタンク10を設け、戻しポンプ10aにより冷水タンク2に冷水を還流するように構成している。
【0026】
乾燥室3の下部には通気性のメッシュ材の搬送ベルトからなる第3コンベヤ7を設けている。乾燥室3を搬送始端側の水切り室部3aと搬送終端側の乾燥室部3bに仕切り壁により仕切り、第3コンベヤ7の通過する下部を相互に連通している。水切り室部3aの下部に位置する水切りコンベヤ部7aの下面側には、高圧ブロワ11から水切り送風パイプ11a、水切り吹出しパイプ11bを経由して強風を送り込み、水切りコンベヤ部7aのメッシュ材の搬送ベルトに載置されている種子袋8に向けて乾燥風を吹出し種子袋8内の種籾を水切り乾燥し、水切り後の風は水切り用排気ファン14により排気するように構成している。
【0027】
また、乾燥室3の下部には第3コンベヤ7の乾燥室コンベヤ部7bを配置し、乾燥室コンベヤ部7bの終端側下方部位に排出口3jを設けている。この排出口3jには開閉自在で且つバネにより常時閉鎖側に付勢している排出用開閉ドア3iを設け、乾燥室コンベヤ部7bの終端側に搬送された種子袋8が排出用開閉ドア3iに落下すると、排出用開閉ドア3iはバネに抗して下側に回動して、種子袋8は排出口3bから排出され、後続の第4コンベヤ21に受け継がれ排出搬送され、種子袋8の排出後は排出用開閉ドア3iがバネにより復帰回動し閉鎖するように構成している。また、水切り室部3aの搬送始端側にも同様に構成した搬入口3k、搬入用開閉ドア3mを設けている。
【0028】
前記構成により、搬入用開閉ドア3m及び排出用開閉ドア3iの最小限の開閉により、種子袋8の搬入搬出をすることができ、乾燥室3の機密性を高め、効率的に乾燥することができる。
【0029】
また、加熱装置12により温めた空気を送風ファン13から送風ダクト13aを経由して乾燥室コンベヤ部7bの下方に送り込み、メッシュ材の搬送ベルトに載置された種子袋8に温風を吹出して乾燥し、乾燥後の温風は乾燥用排気ファン15により排気するように構成している。
【0030】
従来装置では、温湯消毒及び冷水冷却した種籾を脱水機で水切りするために種子を入れ替える必要があり、種子の消毒冷却乾燥を連続的に行なうことができず、作業能率が上がらないという不具合があった。
【0031】
しかし、前記構成によると、メッシュ材のコンベヤ5,6,7に種子袋8を載置搬送することにより、温湯殺菌及び冷水冷却及び乾燥を連続的に行なうことができ、能率的で安定した殺菌乾燥をすることができる。また、乾燥工程を水切り工程と温風乾燥工程に分けて連続的に行なうことにより、乾燥速度を速くし乾燥精度を高めることができる。
【0032】
また、図1に示すように、加熱装置12により温めた空気を吸入する送風ファン13の吸入部に、例えば、繊維フィルタ、光触媒フィルタ、活性炭フィルタ等の除菌用フィルタ17を装着し、除菌した温風を送風ダクト13aから乾燥室コンベヤ部7bに送り込み、搬送中の種子袋8に温風を吹出して乾燥するように構成してもよい。このように構成することにより、温湯殺菌での種子の除菌殺菌効果を維持することができる。
【0033】
また、第2コンベヤ6を図2に示すように構成してもよい。第2コンベヤ6の終端側高位置コンベヤ部6bの始端側上方には、複数の転送ローラ21aを所定間隔隔てて配設し、その下方には受け板22を配設する。前記構成によると、複数の転送ローラ21aと受け板22により、冷却中に膨らんだ種子袋8,…を搬送中に押圧偏平し薄くすることができ、後続の乾燥室3での乾燥作業時において種子袋8への乾燥風の通過が良好となり、水切り乾燥をむらなく能率的に行なうことができる。
【0034】
また、図3及び図4に示すように、第4コンベヤ21の終端側には計量袋詰め装置16を配設している。この計量袋詰め装置16は、計量ホッパ16a、計量部16b、袋詰め部16c、排出コンベヤ16d、計量ホッパ16aの下端部の開口部16h、該開口部16hを開閉するシャッタ16e等により構成されている。
【0035】
しかして、消毒乾燥済みの種子袋8の所定数が第4コンベヤ21で搬送され計量ホッパ16aに落下供給されると、開口部16hを通過して袋詰め部16cに待機している紙袋16fに受入れられる構成である。
【0036】
16gは紐結び装置で、紙袋16fの入口部が紐結びされる。この計量袋詰め装置16の終端側に製品コンベヤ17を設けている。
また、消毒乾燥施設Aと穀粒乾燥調製施設Bを並設し、穀粒乾燥調製施設Bで調製されたバラの穀粒(籾又は玄米)を搬送するシュートパイプ19を、前記計量ホッパ16aの上方に対向させ、シュートパイプ19の取出口にはシャッタ19aを設けている。しかして、シュートパイプ19から乾燥調製後のバラの穀粒が計量ホッパ16aに投入され、所定重量を計量部16bで計量すると、シュートパイプ19の下端部に設けたシャッタ19a閉鎖され、計量ホッパ16aのシャッタ16bが開けられ、袋詰め部16cに待機している紙袋16fに所定重量の穀粒が投入され後工程の紐結び装置16gで紐結びされる。
【0037】
また、第4コンベヤ21の終端側部には計数センサ18を設け、この計数センサ18により種子袋8,…を例えば6個計測すると、所定時間後にコントローラ(図示省略)により第3コンベヤ6の駆動が停止され、袋詰め部16cに待機している紙袋16fに種子袋8,…が投入され後工程の紐結び装置16gで紐結びされる。そして、排出コンベヤ16d及び製品コンベヤ17により紙袋16fが搬出されるように構成している。
【0038】
なお、穀粒乾燥調製施設Bは、図5に示すように、荷受けホッパ41、エレベータ42、複数の乾燥機43,…、穀粒搬送装置44、エレベータ45、籾貯溜タンク46、籾摺機47、粒選別機48、エレベータ49、穀粒貯溜タンク50等により構成されている。
【0039】
前記構成によると、消毒乾燥施設A及び穀粒乾燥調製施設Bの搬送終端側に設けた計量袋詰め装置16を利用して、消毒乾燥施設Aで温湯消毒した種子及び穀粒乾燥調製施設Bにより乾燥調製した穀粒を袋詰めして出荷することができ、コストの削減を図ることができる。
【0040】
また、温湯消毒タンク1の搬送上手側に種子タンク26及び種子計量装置27を設けている。種子タンク26からの種子を種子計量装置27により計量袋詰め時に、種子データ(例えば、品種や生産者等)に応じて色彩別の袋に袋詰めし、品種等の別を識別できるようにしておく。そして、第4コンベヤ21の終端側部には色彩センサ28を設け、この色彩センサ28により種子袋8,…の色彩を検出しコントローラ(図示省略)に入力する。色彩センサ28が種子袋8,…の色彩の切り替わりを計測すると、第3コンベヤ7の駆動を停止し、計量ホッパ16aに受けられた色彩の同じ種子袋8をまとめて紙袋16fに袋詰め紐結びし、異種の種子袋8,…が紙袋16f内で混合しないようにし、排出コンベヤ16d、製品コンベヤ17により搬出が終了する。すると、後続の色彩の異なる種子袋8,…の袋詰めを再開し、所定数毎の同じ品種の種子袋8,…を紙袋16fに詰める袋詰めがなされように構成する。
【0041】
前記構成によると、同一品種の種子袋8,…が紙袋16fにまとめて袋詰めされ、異種の種子袋8,…が混じらないので、その後の出荷処理を円滑に能率的に行なうことができる。
【0042】
また、種子タンク26の種子を種子計量装置27で計量袋詰めする際に、データ入力操作盤30をオペレータが操作して種子データ(品種や生産者等)をコントローラ(図示省略)に入力可能に構成する。第3コンベヤ7の終端側部に計数センサ18を設け、種子袋8,…の搬送数をコントローラに入力可能に構成し、計量袋詰め装置16の排出コンベヤ16dの側方にはラベル貼付装置31を設け、排出コンベヤ16dにより搬送中の種子袋8,…の入った紙袋16fに、該当する品種の種子ラベルを貼付可能に構成する。
【0043】
前記構成によると、同じ種子データの種子袋8,…がまとめて紙袋16fに詰められ、ラベル貼付装置31により排出コンベヤ16aで搬送中の紙袋16fに該当する種子データのラベルが貼付されていく。また、後続する種子袋8の種子データが異なる場合には、第4コンベヤ21の搬送を停止し、種子袋8,…が所定数に達しないときにも、紙袋16fの袋詰め作業を終了し紐結びし袋詰めが終了する。そして、後続するパレット積載装置32により同じ種子データの種子袋16fだけを同じパレット33にまとめて積載され、積込みコンベヤ34で自動台車35に積み込まれて搬送され、同じ種子データのものがまとめて倉庫に保管される。
【0044】
従って、同一品種の種子袋8,…が紙袋16fにまとめて袋詰めされ、且つ、パレット33にまとめて積載されて倉庫で保管されるので、その後の出荷処理を円滑に能率的に行なうことができる。
【0045】
また、図8に示すように構成してもよい。種子乾燥調製施設Dと育苗施設Cを並設する。種子乾燥調製施設Dを受入れ前処理部Da、乾燥部Db、貯溜部Dc、計量袋詰め部Ddにより構成し、種子乾燥調製施設Dの建家内に消毒乾燥施設Aを設けている。育苗施設Cは、苗箱に床土詰め、播種、覆土、灌水をする播種部Ca、出芽部Cb、緑化部Ccから構成されている。そして、消毒乾燥施設Aの薬液タンク38から薬液曹39に消毒液を供給可能に構成し、消毒後の排液を育苗施設Cの排液処理装置36に送り、希釈化処理をして排出するように構成している。
【0046】
前記構成によると、消毒乾燥施設Aと育苗施設Cでは使用時期が異なるので、育苗施設Cの排液処理装置36を有効活用して、消毒乾燥施設Aの排液処理を円滑に行いコストの削減をすることができる。
【0047】
また、図9に示すように構成してもよい。種子乾燥調製施設Dと育苗施設Cを並設し、種子乾燥調製施設Dの建家内に消毒乾燥施設Aを並設する。そして、育苗施設Cにおける出芽部Ccの出芽用乾燥機37からダクト37aを経由して消毒乾燥施設Aの乾燥室3に乾燥風を送り、種子を乾燥するように構成する。
【0048】
前記構成によると、消毒乾燥施設Aと育苗施設Cでは使用時期が異なるので、育苗施設Cの出芽用乾燥機37を有効活用し、消毒乾燥施設Aの種子を乾燥することができ、コストの削減をすることができる。
【符号の説明】
【0049】
1:温湯消毒タンク、2:冷水タンク、3:乾燥室、5:第1コンベア、5c:終端側高位置コンベア部、6:第2コンベア、6b:終端側高位置コンベア部、:第3コンベア、:種子袋、16a貯溜ホッパ(計量ホッパ)16b計量部16c袋詰め部16e:シャッタ、18:計数センサ、19穀粒供給手段(シュートパイプ)、21:第4コンベア、21a:転送ローラ、16h:開口部、19a:シャッタ、36:排液処理装置、37:出芽用乾燥機、37a:ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
終端側の高位置コンベア部(5c)により穀粒を引き揚げなから搬送する第1コンベア(5)を、温湯消毒タンク(1)に設けた消毒施設を有する施設。
【請求項2】
温湯消毒タンク(1)と冷水タンク(2)を設け、終端側の高位置コンベア部(6b)により穀粒を引き揚げながら搬送する第2コンベア(6)を、冷水タンク(2)に設けた消毒施設を有する施設。
【請求項3】
終端側の第一の高位置コンベア部(5c)により穀粒を引き揚げなから搬送する第1コンベア(5)を温湯消毒タンク(1)に設け、終端側の第二の高位置コンベア部(6b)により穀粒を引き揚げながら搬送する第2コンベア(6)を冷水タンク(2)に設け、第一の高位置コンベア部(5c)から穀粒を冷水タンク(2)内の第2コンベア(6)へ引き継いで搬送する構成とした消毒施設を有する施設。
【請求項4】
第3コンベア(7)を乾燥室(3)に設け、第二の高位置コンベア部(6b)から穀粒を第3コンベア(7)へ引き継いで搬送する構成とした消毒施設を有する請求項2又は請求項3に記載の施設。
【請求項5】
第2コンベア(6)により穀粒が収容された種子袋(8)を搬送する構成とし、第二の高位置コンベア部(6b)の上方には、搬送される種子袋(8)を押圧して扁平化させる転送装置(21a)を設けた消毒施設を有する請求項2から請求項4の何れか1項に記載の施設。
【請求項6】
第3コンベア(7)から穀粒が収容された種子袋(8)を第4コンベア(21)へ引き継いで搬送し、第4コンベア(21)により種子袋(8)を貯溜ホッパ(16a)に供給可能に構成し、別途設けた乾燥調製施設で乾燥調製されたバラの穀粒を穀粒供給手段(19)により前記貯溜ホッパ(16a)に供給可能に構成し、前記貯溜ホッパ(16a)の下端部には種子袋(8)及びバラの穀粒の通過を許容する開口部(16h)を設けると共に該開口部(16h)を開閉する開閉手段(16e)を設け、前記貯溜ホッパ(16a)の近傍には貯溜ホッパ(16a)内の収容物を計量する計量部(16b)を設け、貯溜ホッパ(16a)の下方には前記開口部(16h)を通過した種子袋(8)又はバラの穀粒を袋詰めする袋詰め部(16c)を設け、第4コンベア(21)で搬送中の種子袋(8)の個数を検出する容器検出手段(18)を設け、穀粒供給手段(19)には開閉手段(19a)を設け、種子袋(8)を袋詰め部(16c)に供給するときには、前記容器検出手段(18)が所定数の種子袋(8)の通過を検出して所定時間後に第4コンベア(21)の駆動を停止して種子袋(8)の供給を停止する構成とし、バラの穀粒を袋詰め部(16c)に供給するときには、バラの穀粒が前記貯溜ホッパ(16a)に所定重量収容されると前記開閉手段(19a)を閉鎖する構成とした請求項4に記載の施設。
【請求項7】
乾燥調製施設と育苗施設を設け、排液を処理する排液処理装置(36)を消毒施設と育苗施設で共用すると共に、育苗施設の出芽用乾燥機(37)からダクト(37a)を経由して消毒施設の乾燥室(3)へ乾燥風を供給する構成とした請求項1から請求項6の何れか1項に記載の施設。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−179050(P2012−179050A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−63699(P2012−63699)
【出願日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【分割の表示】特願2007−102709(P2007−102709)の分割
【原出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】