映像コンテンツ出力装置
【課題】通常、リモコン装置を利用して、TVなどコンテンツを出力させる電子機器を操作しようとする場合、ユーザは数多くのボタンが配置されたリモコン装置から操作毎に操作したい機能が割り振られたボタンをリモコン装置上から探して押下する必要があった。
【解決手段】そこで、上記課題を解決するために、ホームメニューなどのボタンを備えたリモコン装置からホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべきメニューを出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従ってメニューを出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置を提供する。
【解決手段】そこで、上記課題を解決するために、ホームメニューなどのボタンを備えたリモコン装置からホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべきメニューを出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従ってメニューを出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコン装置によって操作可能な映像コンテンツ出力装置に出力されるメニューのインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、リモコン装置を利用して、TVなどコンテンツを出力させる電子機器を操作しようとする場合、ユーザはリモコン装置に備えられた特定の機能があらかじめ定められたボタン群から適切なボタンを押下する必要がある。
【0003】
今日、技術の進歩とともに電子機器に数多くの機能が備えられたり、複数の機器を連動させることができるなど電子機器の機能も多様化している。それに伴いリモコン装置には、多様化した機能や、複数の機器を遠隔操作可能にするために数多くのボタンが配置されている。このように数多くのボタンが配置されたリモコン装置を利用するユーザは、操作毎に操作したい機能が割り振られたボタンをリモコン装置上から探す必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−41584号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、特許文献1に示すような技術が提供されている。具体的には、TVの内蔵機器と外部接続機器とで共通の操作ボタンを備え、これらを任意の機器に切り替えて操作できることでリモコン装置のボタンを減らすことができる技術である。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、複数の機器を操作するためのボタンの数を減らすことは可能であるが、依然としてなお多数のボタンを選択対象として操作しなければならないことに変わりはない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、上記課題を解決するために、ホームメニューなどのボタンを備えたリモコン装置からホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべきメニューを出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従ってメニューを出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置を提供する。具体的には、以下のような映像コンテンツ出力装置である。
【0008】
第1発明では、操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作される映像コンテンツ出力装置であって、前記リモコン装置との通信部と、映像コンテンツを出力するための映像出力部と、すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部と、ディスプレイ画面での操作ボタンの押下に応じた実行処理を示す処理テーブルを保持する処理テーブル保持部と、通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを映像出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するためのボタン映像出力部と、リモコンを介した操作ボタンの選択に応じて前記処理テーブルから選ばれる実行処理を行うための命令部と、備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置を提供する。
【0009】
第2発明では、さらに方向指示情報を出力可能なリモコン装置によって操作される第1発明の映像コンテンツ出力装置であって、前記指示されうる方向に応じてディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを配置するための情報である配置情報を保持する配置情報保持部をさらに有する映像コンテンツ出力装置を提供する。
【0010】
第3発明では、第2発明を基本として映像コンテンツがディスプレイ画面表示のために出力され、かつ前記操作ボタンをディスプレイ画面周縁部に配置する場合には、映像コンテンツをディスプレイ画面中央部に縮小表示する映像コンテンツ縮小表示部をさらに有する映像コンテンツ出力装置を提供する。
【0011】
第4発明では、操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作されるすべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部を備える映像コンテンツ出力装置の動作方法であって、通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、前記階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを前記操作ボタン表示情報に基づいて映像出力するための第一ボタン映像出力ステップと、第一ボタン映像出力ステップにて最上位に表示された操作ボタンが押下された場合には、そのボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力し、その後も順次前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するための第二ボタン映像出力ステップと、を備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置の動作方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
以上のような、本願発明によって、数多くのボタンを操作せずとも機器の操作を行うことが可能となる。これにより、機器の操作を行うにあたり、わざわざリモコン装置から適切なボタンを探すという手間を省くことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】実施例1の映像コンテンツ出力装置の概略図
【図1B】実施例1の映像コンテンツ出力装置の概略図
【図2】実施例1の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図3A】実施例1の映像コンテンツ出力装置における操作ボタン表示情報保持部で保持する操作ボタン情報の一例を示した図
【図3B−1】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−2】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−3】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−4】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−5】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図4】実施例1の映像コンテンツ出力装置における処理テーブル保持部で保持する実行処理を定義した処理テーブルの一例を示した図
【図5】実施例1の映像コンテンツ出力装置における操作ボタンの配置方法の一例を示した図
【図6】実施例1映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図7A】実施例1の映像コンテンツ出力装置におけるホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャート
【図7B】実施例1の映像コンテンツ出力装置におけるディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャート
【図8】実施例2の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図9】実施例2の映像コンテンツ出力装置における配置情報保持部が保持する配置情報の一例と、それに対応する実際の配置例を示した図
【図10】実施例2の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図11A】実施例2の映像コンテンツ出力装置におけるホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャート
【図11B】実施例2の映像コンテンツ出力装置におけるディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャート
【図12】実施例3の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図13】実施例3の映像コンテンツ出力装置における映像コンテンツ縮小表示部の動作の一例を説明するための図
【図14】実施例3の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図15A】実施例3の映像コンテンツ出力装置におけるホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力し、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャート
【図15B】実施例3の映像コンテンツ出力装置におけるディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるとともに、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0015】
実施例1は主に請求項1、4について説明する。また、実施例2は主に請求項2について説明する。また、実施例3は主に請求項3について説明する。
【0016】
≪実施例1≫
【0017】
<概要>
【0018】
本実施例の映像コンテンツ出力装置は、図1A(a)に示すように外部からホームボタン押下信号を受信することによって最上位階層に定義される操作ボタンを出力するとともに、その後、図1B(b)に示すように操作ボタンの選択に応じて、操作ボタンを図1A(a)に示すような階層構造にしたがって図1B(c)に示すように出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置である。
【0019】
<機能的構成>
【0020】
以下に記載する本実施例の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バスあるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ)、それらのハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどがあげられる。
【0021】
またこれらのハードウェアやソフトウェアは、主メモリ上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェースを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然この発明の技術的な範囲に含まれる。(本明細書の全体を通じて同様である)
【0022】
図2は、本実施例の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の「映像コンテンツ出力装置」(0201)は、「通信部」(0202)と、「映像出力部」(0203)と、「操作ボタン表示情報保持部」(0204)と、「処理テーブル保持部」(0205)と、「ボタン映像出力部」(0206)と、「命令部」(0207)と、を有している。
【0023】
「通信部」(0202)は、操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置から送信される信号の受信を行う。具体的には操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置から送信されるホームボタン押下信号などの信号を受信する。
【0024】
ここで、「リモコン装置」とは、電子機器(例えば、本願における映像コンテンツ出力装置)を操作するための操作信号(例えば、電源のON/OFF、チャンネルの切替、画質設定の変更など)を発信(必要に応じて受信)することが可能な「リモコン装置」である。また、「操作メニューを呼び出すためのホームボタン」とは、「リモコン装置」に備えられたボタンであって、押下することにより階層構造に定義された操作ボタン群の中から最上位に属する操作ボタンを出力させるための信号であるホームボタン押下信号を発信させるボタンである。
【0025】
「映像出力部」(0203)は、映像コンテンツを出力する。具体的には、番組などの映像コンテンツをディスプレイに出力させるためのものである。映像コンテンツの出力にかかる構成自体は、公知技術を利用して行われるので詳細な説明は省略するが、例えばデジタル放送の場合には、MPEG方式により符号化されたデジタル放送信号に含まれる映像信号をデコーダにより復号化処理を行って得られた情報を出力する。
【0026】
「操作ボタン表示情報保持部」(0204)は、すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報を保持する。具体的には、映像コンテンツ出力装置の全機能を操作するために必要となるリモコン装置に配置すべきボタンに対応するGUIで表現されるボタンの情報を階層的に保持する。
【0027】
図3Aは、実際に本実施例における操作ボタン表示情報保持部で保持する操作ボタン情報の一例を示したものである。図3A(a)は、操作ボタン表示情報保持部で保持されるデータに基づく概念図である。図3A(a)に示すように、本実施例の操作ボタン表示情報は、複数の操作ボタンで構成されている。個々の操作ボタンには、例えば「システム設定」、「画質設定」、「自動チャンネル設定」、「操作マニュアル」など、割り当てられるべき機能やカテゴリに応じて名称が割り当てられている。そして、各操作ボタンは、機能やカテゴリに応じて他操作ボタンとの上位下位関係が関連付けられ、階層構造となるようになっている。例えば、「操作マニュアル」(第2階層)には、上位に「インフォメーション」(第1階層)が関連付けられるとともに、下位には「操作編」「設定編」が関連付けられているという具合である。
【0028】
このように、操作ボタンを階層構造に定義することによって、ディスプレイ画面に必要最低限の操作ボタンを出力させるだけで操作可能となる構成を採ることが可能となる。これにより、機器を操作するにあたりユーザはわざわざディスプレイ画面からリモコン装置に目をやり、適切なボタンを探すという手間を省くことができる。
【0029】
図3A(b)は、図3A(a)に示す階層構造の操作ボタンの一部を実際にデータ化した場合の一例を示したものである。図3A(b)に示すように本例のデータは、一意のデータを定義するための「通番」、操作ボタンの名称を示す「名称」、最上位階層に属するデータであるかを識別する「最上位ビット」、操作ボタンの上位下位関係を定義している「上位関係」と「下位関係」、実際にディスプレイに出力する場合に使用されるボタン画像を定義する「ボタン画像データ」から構成されている。
【0030】
ここで、「すべてのリモコン操作に対応した操作ボタン」とは、電子機器が備えるすべての機能を遠隔操作するために必要となる操作ボタンのことである。例えば、リモコン装置に配置される「チャンネルボタン」、「再生」、「早送」、「巻戻」、「入力切換」、「番組表」、など、電子機器を操作する際にリモコン装置に配置される操作ボタンであれば限定されない。
【0031】
図3Bは、実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例である。本実施例を実際に実施する場合には図3Bに示すような階層構造をとる操作ボタンを操作ボタン表示情報保持部に保持することとなる。
【0032】
なお、本実施例における操作ボタンは、一つの操作ボタンが複数回定義される構成であってもよい。例えば図3Bに示すように「お休みタイマー」が「設定」−「付属機能設定」−「安心・省エネ」−「タイマー設定」と、「ツール」−「タイマー機能」の各々に定義されるという具合である。また、操作ボタンは状況に応じて表示・非表示を行う構成を備えていてもよい。例えば、「オートボリューム」の操作ボタンを選択して、「オートボリューム機能」が働いている場合に、ボリュームを調整するための操作ボタン(例えば、「高音」「低音」)を出力させないという具合である。
【0033】
さらには、本実施例の映像コンテンツ出力装置がAIなどの学習機能を備え、ユーザの操作頻度や傾向に応じて、階層構造に定義された操作ボタンの上位下位関係を学習などに応じて変更させ、メニュー構成を変える機能を備えていてもよい。例えば、図3Bに示す「字幕表示」の操作ボタンが頻繁に選択される場合には、予め選択頻度の高い操作ボタンを集めることを目的とした操作ボタン(例えば、「ツール」の下位や、「操作履歴」という操作ボタンを備えている場合にその下位)に移動(若しくはコピー)することが考えられる。また、最上位の操作ボタン(本例では「付属機能設定」)から「字幕表示」に至るまでの流れの中で、操作ボタンを配置可能な階層(例えば、「安心・省エネ」「機能切替」が定義されている階層)に移動(若しくはコピー)するなどが考えられる。
【0034】
AIを利用してメニュー構成を変更させる他に、ユーザからの入力によってメニュー構成を変更させることとしてもよい。例えば、「地域設定」においてユーザが選択した地域に応じて選択可能なチャンネル番号を変更させるという具合である。この他にも、階層構造に定義された操作ボタンをユーザの入力によってエディット可能な機能を備えていてもよい。
【0035】
「処理テーブル保持部」(0205)は、ディスプレイ画面での操作ボタンの押下に応じた実行処理を示す処理テーブルを保持する。具体的には、ディスプレイ画面上で操作ボタンが表示された状態で表示されている操作ボタンを押下した場合に実行すべき実行処理を操作ボタンごとに保持する。
【0036】
図4は、実際に本実施例における処理テーブル保持部で保持する実行処理を定義した処理テーブルの一例を示したものである。図4に示すように、処理テーブルは操作ボタンを特定するための通番をキーとして、これに「実行処理」を関連付けた構成を採っている。例えば、操作ボタン「005:自動チャンネル設定」には、自動チャンネル設定のアプリケーションを起動することが定義されているという具合である。
【0037】
なお、操作ボタンに対して必ずしも実行処理が定義されなければならない訳ではない。例えば、図4に示す操作ボタン「システム設定」のように、実行処理を定義しないことによって操作ボタンが選択された場合に実行処理を行うことなく一つ下の階層の操作ボタンをディスプレイ画面上に出力することが可能となる。
【0038】
「ボタン映像出力部」(0206)は、通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを映像出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力する。具体的には、まず、前記通信部が外部よりホームボタン押下信号を受信した場合には、前記操作ボタン表示情報保持部に保持されている操作ボタン表示情報の最上位階層に定義されている操作ボタンを取得し、ディスプレイ画面上に出力する。そして、ディスプレイ画面上に出力された操作ボタンを選択した場合には、前記処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられている実行処理を実行させるか、前記操作ボタン表示情報保持部から選択された操作ボタンに関連付けられた一つ下位の階層に属する操作ボタンを取得しディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う。
【0039】
ここで、「ボタンの選択」とは、リモコン装置を操作することによってディスプレイ画面上に出力された操作ボタンを選択することである。例えば、リモコン装置を利用してディスプレイ画面上に出力されたカーソルを操作することでボタンを選択させることも考えられるし、リモコン装置の方向入力ボタンの入力を受け付けることでボタンの選択を行うことも考えられる。また、この他にもタッチパッドが備えられているリモコン装置を操作することによる入力(タップ、スイープ)を受け付けることでボタンの選択を行うことも考えられる。
【0040】
図3Aを利用して実際にホームボタン押下信号を受信した場合に、操作ボタン表示情報保持部から最上位に定義されている操作ボタンを取得し、ディスプレイ画面上に出力する一例を説明する。
【0041】
ここで、通信部を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると、ボタン映像出力部は図3A(b)に示すデータから、「最上位ビット」が「1」であるレコードの特定を行う(通番001〜004のレコードが特定される)。レコードの特定が行われると特定されたレコードの「ボタン画像データ」に入力されているデータを取得してデータが示す画像データの特定を行う(001.jpg、002.jpg、003.jpg、004.jpgが特定される)。画像データの特定が行われると、特定された画像データをディスプレイ画面上に出力するという具合である。
【0042】
次に、図3A、図4を利用してボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力する一例を説明する。
【0043】
ここで、ディスプレイ画面上に最上位階層に属する操作ボタンが出力された状態(「システム設定」「画質設定」「チャンネル設定」「インフォメーション」がディスプレイ画面上に出力された状態)で、「チャンネル設定」が選択されたとする。「チャンネル設定」が選択されると、図4に示すデータから「チャンネル設定」が実行すべき実行処理があるかを判定する(本例における「チャンネル設定」における「実行処理」は「NULL」であるため実行処理はないと判定される)。判定の結果、実行処理がある場合には実行処理を行う。また、判定の結果、実行処理がない場合には、図3A(b)に示すデータから、「チャンネル設定」のレコードの特定を行う。レコードの特定が行われると、特定されたレコードの「下位関係」に入力されているデータの取得を行う(本例では、「005、006、007」の3つが取得される)。データの取得が行われると、取得したデータが示すレコードの特定を行う(本例では「005:自動チャンネル設定」「006:手動チャンネル設定」「007:番組表チャンネル設定」のレコードが特定される)。レコードの特定が行われると、特定されたレコードからボタン画像データの特定を行う(005.jpg、006.jpg、007.jpgが特定される)。画像データの特定が行われると、特定された画像データをディスプレイ画面上に出力する。
【0044】
ここで、ボタン映像出力部は、操作ボタン表示情報保持部から取得した操作ボタンをディスプレイ画面上に出力するが、本実施例ではその配置に限定されない。例えば、図5(a)に示すように操作ボタンをディスプレイ画面上の端に縦一列に並べる構成も考えられる(本例では右端)。また、図5(b)に示すようにディスプレイ画面上の四隅に集約して並べる構成も考えられる(本例では、右下に集約している)。なお、実施例2においては、操作ボタンをディスプレイの画面の周縁部に配置する構成について説明する。
【0045】
「命令部」(0207)は、リモコンを介した操作ボタンの選択に応じて前記処理テーブルから選ばれる実行処理を行う。具体的には、前記ボタン映像出力部によって、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で、操作ボタンが選択された場合に処理テーブル保持部から選択された操作ボタンに関連付けられている実行処理を取得し実行する。
【0046】
本実施例では、「映像コンテンツ出力装置」に関して特に限定していないが、主にテレビ装置が好適であると考えられる。テレビ装置以外にもコンテンツ出力可能なパーソナルコンピュータなどの端末装置や、携帯電話、PDAなどの携帯端末も適していると考えられる。さらには、カーナビゲーションへの適用も可能である。
【0047】
<ハードウェア的構成>
【0048】
図6は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0049】
図6に示すように、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(0601)と、「主メモリ」(0602)とを備えている。また、操作ボタン表示情報や、処理テーブルなどを格納する「記憶装置」(0603)や、リモコン装置からの信号を受信する「赤外線受信ユニット」(0605)や、映像コンテンツを出力するための「ディスプレイ画面」(0606)などの「I/O」(0604)も備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0050】
<ホームボタン押下信号を受信した場合>
【0051】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置が「I/O」(0604)を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると「主メモリ」(0602)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(0607)が呼び出される。「ボタン映像出力プログラム」(0607)は、「記憶装置」(0603)に記憶されている操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する。操作ボタンの情報を取得すると、「ディスプレイ画面」(0606)上に操作ボタンの出力を行う。
【0052】
<操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で操作ボタンを選択した場合>
【0053】
ここで、操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で、リモコン装置を操作して操作ボタンが選択されたとする。操作ボタンの選択が行われると、「主メモリ」(0602)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(0607)は、「記憶装置」(0603)に記憶されている「処理テーブル」から、選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理を取得可能であるかを判定する。そして、判定の結果、実行処理が取得可能である場合には実行処理を取得し、「主メモリ」(0602)のワーク領域に展開されている「命令プログラム」(0608)に引き渡す。そして、「命令プログラム」(0608)は、引き渡された実行処理に基づいて処理を実行する。判定の結果、実行処理が取得できないとの判定結果である場合には「ボタン映像出力プログラム」(0607)は、「記憶装置」(0603)に記憶されている「操作ボタン表示情報」から、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する。そして、取得された操作ボタンを「ディスプレイ画面」(0606)に出力させる。
【0054】
<処理の流れ>
【0055】
図7は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるフローチャートの一例を表す図である。図7A(a)は、ホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャートである。図7B(b)は、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャートである。
【0056】
まず、図7A(a)に示すフローチャートについて説明する。
【0057】
ここで、ホームボタン押下信号を受信したとする(S0701)。ホームボタン押下信号を受信すると、操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する(S0702)。そして、操作ボタンの情報を取得すると、ディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う(S0703)。
【0058】
次に図7B(b)に示すフローチャートについて説明する。
【0059】
ここで、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力された状態で、リモコン装置を操作することによって操作ボタンが選択されたとする(S0750)。操作ボタンが選択されると、処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理を取得し(S0751)、取得可できたかを判定する(S0752)。判定の結果が取得できたとの判定結果である場合には取得した実行処理を実行させる(S0753)。判定の結果が取得できなかったとの判定結果である場合には、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する(S0754)。そして、操作ボタンを取得すると、取得された操作ボタンをディスプレイ画面に出力させる(S0755)。
【0060】
<発明の効果>
【0061】
本実施例の映像コンテンツ出力装置によって、ホームボタン押下信号を受信することによって最上位階層に定義される操作ボタンを出力するとともに、操作ボタンの選択に応じて階層構造にしたがって操作ボタンを出力することが可能となる。
【0062】
≪実施例2≫
【0063】
<概要>
【0064】
本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例1の映像コンテンツ出力装置を基本として、ディスプレイ画面上に操作ボタンを配置する場合に、操作ボタンをディスプレイ画面の周縁部に配置することを特徴とする映像コンテンツ出力装置である。
【0065】
なお、本実施例では、先の実施例で説明した部分は省略し本実施例において特徴的な箇所についてのみ説明する。
【0066】
<機能的構成>
【0067】
図8は、本実施例の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例1の映像コンテンツ出力装置を基本として、「配置情報保持部」(0808)をさらに備えている。
【0068】
「配置情報保持部」(0808)は、指示されうる方向に応じてディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを配置するための情報である配置情報を保持する。具体的には、ディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンをどのように配置するかを示す情報を保持している。
【0069】
図9は、保持する配置情報の一例と、それに対応する実際の配置例を示したものである。例えば、図9(a)にあるように配置情報が「4」若しくは「上下左右」という情報を保持していた場合には、ディスプレイ画面上の上下左右の位置に操作ボタンを配置するという具合である。同様に図9(b)は、操作ボタンを8個周縁部に配置する例を示している。
【0070】
なお、配置情報は単一のデータで構成されている必要はなく、例えば図9(c)に示すように複数のデータ(本例では「右下」、「4」という二つのデータ)から構成されていてもよい。本実施例における配置情報は、本例で説明した形態に限定されることなく様々な形態が考えられる。
【0071】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、リモコン装置が方向指示されうる方向を予め取得する構成を備えていてもよい。この場合には、本実施例の映像コンテンツ出力装置がリモコン装置の方向指示可能な方向を取得するための「指示方向取得部」を備え、配置情報保持部に保持される配置情報を書き換えるための「配置情報更新部」を備える構成が考えられる。
【0072】
<ハードウェア的構成>
【0073】
図10は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0074】
図10に示すように、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(1001)と、「主メモリ」(1002)とを備えている。また、配置情報、操作ボタン表示情報、処理テーブルなどを格納する「記憶装置」(1003)や、リモコン装置からの信号を受信する「赤外線受信ユニット」(1005)や、映像コンテンツを出力するための「ディスプレイ画面」(1006)などの「I/O」(1004)も備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0075】
<ホームボタン押下信号を受信した場合>
【0076】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置が「I/O」(1004)を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると「主メモリ」(1002)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1007)が呼び出される。「ボタン映像出力プログラム」(1007)は、「記憶装置」(1003)に記憶されている操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する。操作ボタンの情報を取得すると、「記憶装置」(1003)に記憶されている配置情報を取得する。そして、配置情報を取得すると、取得した配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1006)の周縁部に操作ボタンの出力を行う。
【0077】
<操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で操作ボタンを選択した場合>
【0078】
ここで、操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で、リモコン装置を操作して操作ボタンが選択されたとする。操作ボタンの選択が行われると、「主メモリ」(1002)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1007)は、「記憶装置」(1003)に記憶されている処理テーブルから、選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理が取得可能であるかを判定する。判定の結果が取得可能であるとの判定結果である場合には実行処理を取得し、「主メモリ」(1002)のワーク領域に展開されている「命令プログラム」(1008)に引き渡す。そして、「命令プログラム」(1008)は、引き渡された実行処理に基づいて処理を実行する。判定結果が取得不可であるとの判定結果である場合には、「ボタン映像出力プログラム」(1007)は、「記憶装置」(1003)に記憶されている操作ボタン表示情報から、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する。操作ボタンを取得すると、「記憶装置」(1003)に記憶されている配置情報の取得を行う。配置情報を取得すると、操作ボタンを配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1006)に出力させる。なお、操作ボタンが取得できなかった場合には、本処理を終了させる。
【0079】
<処理の流れ>
【0080】
図11は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるフローチャートの一例を表す図である。図11A(a)は、ホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャートである。図11B(b)は、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャートである。
【0081】
まず、図11A(a)に示すフローチャートについて説明する。
【0082】
ここで、ホームボタン押下信号を受信したとする(S1101)。ホームボタン押下信号を受信すると、操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する(S1102)。そして、操作ボタンの情報を取得すると、配置情報の取得を行う(S1103)。配置情報を取得すると、配置情報に従ってディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う(S1104)。
【0083】
次に図11B(b)に示すフローチャートについて説明する。
【0084】
ここで、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力された状態で、リモコン装置を操作することによって操作ボタンが選択されたとする(S1150)。操作ボタンが選択されると、処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理を取得し(S1151)、取得できたかを判定する(S1152)。判定の結果が取得できたとの判定結果である場合には取得した実行処理の実行を行う(S1153)。判定の結果ができなかったとの判定結果である場合には、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する(S1154)。操作ボタンを取得すると、配置情報の取得を行う(S1155)。配置情報の取得を行うと取得された操作ボタンを取得した配置情報に従って、ディスプレイ画面に出力させる(S1156)。
【0085】
<発明の効果>
【0086】
本実施例の映像コンテンツ出力装置によって、リモコン装置を操作して方向入力を行うことで、入力した入力方向に対応するディスプレイ画面の周縁部に配置されている操作ボタンを選択することが可能となる。
【0087】
≪実施例3≫
【0088】
<概要>
【0089】
本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例2の映像コンテンツ出力装置を基本として、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力している状態で操作ボタンをディスプレイ画面の周縁部に出力させる場合に、操作ボタンが出力され領域の大きさに応じて映像コンテンツを画面中央部に縮小して出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置である。
【0090】
なお、本実施例では、先の実施例で説明した部分は省略し本実施例において特徴的な箇所についてのみ説明する。
【0091】
<機能的構成>
【0092】
図12は、本実施例の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例2の映像コンテンツ出力装置を基本として、「映像コンテンツ縮小表示部」(1209)をさらに備えている。
【0093】
「映像コンテンツ縮小表示部」(1209)は、映像コンテンツがディスプレイ画面表示のために出力され、かつ前記操作ボタンをディスプレイ画面周縁部に配置する場合には、映像コンテンツをディスプレイ画面中央部に縮小表示する。具体的には、映像コンテンツが出力されている状態で操作ボタンをディスプレイ画面上の周縁部に出力させる場合に、操作ボタンが配置される領域の大きさに応じて出力されている映像コンテンツを縮小表示させる。
【0094】
図13は、本実施例における映像コンテンツ縮小表示部の動作の一例を説明するための図である。図13(a)に示すように、まずディスプレイ画面上に映像コンテンツが出力されているとする。この状態で操作ボタンをディスプレイ画面上に出力させようとした場合、映像コンテンツ縮小表示部は、図13(b)に示すようにディスプレイ画面の周縁部に出力される操作ボタンが配置される領域の大きさに応じて映像コンテンツが出力される領域を画面中央部に縮小表示する。
【0095】
<ハードウェア的構成>
【0096】
図14は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0097】
図14に示すように、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(1401)と、「主メモリ」(1402)とを備えている。また、配置情報、操作ボタン表示情報、処理テーブルなどを格納する「記憶装置」(1403)や、リモコン装置からの信号を受信する「赤外線受信ユニット」(1405)や、映像コンテンツを出力するための「ディスプレイ画面」(1406)などの「I/O」(1404)も備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0098】
<ホームボタン押下信号を受信した場合>
【0099】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置が「I/O」(1404)を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1407)が呼び出される。「ボタン映像出力プログラム」(1407)は、「記憶装置」(1403)に記憶されている操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する。操作ボタンの情報を取得すると、「記憶装置」に記憶されている配置情報を取得する。そして、取得した配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1406)の周縁部に操作ボタンの出力を行う。ここで、映像コンテンツがディスプレイ画面に出力されている場合には「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「映像コンテンツ縮小表示プログラム」(1409)がディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる。
【0100】
<操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で操作ボタンを選択した場合>
【0101】
ここで、操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で、リモコン装置そうさして操作ボタンが選択されたとする。操作ボタンの選択が行われると、「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1407)は、「記憶装置」(1403)に記憶されている処理テーブルから、選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理が取得可能であるかを判定する。判定の結果が取得可能であるとの判定結果である場合には実行処理を取得し、「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「命令プログラム」(1408)に引き渡す。そして、「命令プログラム」(1408)は、引き渡された実行処理に基づいて処理を実行する。判定の結果が取得不可であるとの判定結果である場合には、「ボタン映像出力プログラム」(1407)は、「記憶装置」(1403)に記憶されている操作ボタン表示情報から、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する。操作ボタンを取得すると、「記憶装置」(1403)に記憶されている配置情報の取得を行う。配置情報を取得すると、操作ボタンを配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1406)に出力させる。
【0102】
ここで、映像コンテンツがディスプレイ画面に出力されている場合には「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「映像コンテンツ縮小表示プログラム」(1409)がディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる。
【0103】
<処理の流れ>
【0104】
図15は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるフローチャートの一例を表す図である。図15A(a)は、ホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力し、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャートである。図15B(b)は、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるとともに、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャートである。
【0105】
まず、図15A(a)に示すフローチャートについて説明する。
【0106】
ここで、ホームボタン押下信号を受信したとする(S1501)。ホームボタン押下信号を受信すると、操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する(S1502)。そして、操作ボタンの情報を取得すると、配置情報の取得を行う(S1503)。配置情報を取得すると、配置情報に従ってディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う(S1504)。操作ボタンの出力を行うと、ディスプレイ画面上に映像コンテンツが出力されているかを判定する(S1505)。判定の結果、出力されている場合には、ディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる(S1506)。出力されていない場合には、そのまま処理を終了する。
【0107】
次に図15B(b)に示すフローチャートについて説明する。
【0108】
ここで、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力された状態で、リモコン装置を操作することによって操作ボタンが選択されたとする(S1550)。操作ボタンが選択されると、処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理が取得し(S1551)、取得できたかを判定する。(S1552)。判定の結果が取得できたとの判定結果である場合には、取得した実行処理の実行を行う(S1553)。判定の結果が取得できなかったとの判定結果である場合には、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する(S1554)。操作ボタンを取得すると、配置情報の取得を行う(S1555)。配置情報の取得を行うと取得された操作ボタンを取得した配置情報に従って、ディスプレイ画面に出力させる(S1556)。操作ボタンの出力を行うと、ディスプレイ画面上に映像コンテンツが出力されているかを判定する(S1557)。判定の結果、出力されている場合には、ディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる(S1558)。出力されていない場合には、そのまま処理を終了する。
【0109】
<発明の効果>
【0110】
本実施例の映像コンテンツ出力装置によって、ディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを出力させた場合に操作ボタンが出力される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させることが可能となる。
【符号の説明】
【0111】
0201 映像コンテンツ出力装置
0202 通信部
0203 映像出力部
0204 操作ボタン表示情報保持部
0205 処理テーブル保持部
0206 ボタン映像出力部
0207 命令部
0808 配置情報保持部
1209 映像コンテンツ縮小表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコン装置によって操作可能な映像コンテンツ出力装置に出力されるメニューのインターフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、リモコン装置を利用して、TVなどコンテンツを出力させる電子機器を操作しようとする場合、ユーザはリモコン装置に備えられた特定の機能があらかじめ定められたボタン群から適切なボタンを押下する必要がある。
【0003】
今日、技術の進歩とともに電子機器に数多くの機能が備えられたり、複数の機器を連動させることができるなど電子機器の機能も多様化している。それに伴いリモコン装置には、多様化した機能や、複数の機器を遠隔操作可能にするために数多くのボタンが配置されている。このように数多くのボタンが配置されたリモコン装置を利用するユーザは、操作毎に操作したい機能が割り振られたボタンをリモコン装置上から探す必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−41584号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、特許文献1に示すような技術が提供されている。具体的には、TVの内蔵機器と外部接続機器とで共通の操作ボタンを備え、これらを任意の機器に切り替えて操作できることでリモコン装置のボタンを減らすことができる技術である。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、複数の機器を操作するためのボタンの数を減らすことは可能であるが、依然としてなお多数のボタンを選択対象として操作しなければならないことに変わりはない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、上記課題を解決するために、ホームメニューなどのボタンを備えたリモコン装置からホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべきメニューを出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従ってメニューを出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置を提供する。具体的には、以下のような映像コンテンツ出力装置である。
【0008】
第1発明では、操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作される映像コンテンツ出力装置であって、前記リモコン装置との通信部と、映像コンテンツを出力するための映像出力部と、すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部と、ディスプレイ画面での操作ボタンの押下に応じた実行処理を示す処理テーブルを保持する処理テーブル保持部と、通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを映像出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するためのボタン映像出力部と、リモコンを介した操作ボタンの選択に応じて前記処理テーブルから選ばれる実行処理を行うための命令部と、備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置を提供する。
【0009】
第2発明では、さらに方向指示情報を出力可能なリモコン装置によって操作される第1発明の映像コンテンツ出力装置であって、前記指示されうる方向に応じてディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを配置するための情報である配置情報を保持する配置情報保持部をさらに有する映像コンテンツ出力装置を提供する。
【0010】
第3発明では、第2発明を基本として映像コンテンツがディスプレイ画面表示のために出力され、かつ前記操作ボタンをディスプレイ画面周縁部に配置する場合には、映像コンテンツをディスプレイ画面中央部に縮小表示する映像コンテンツ縮小表示部をさらに有する映像コンテンツ出力装置を提供する。
【0011】
第4発明では、操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作されるすべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部を備える映像コンテンツ出力装置の動作方法であって、通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、前記階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを前記操作ボタン表示情報に基づいて映像出力するための第一ボタン映像出力ステップと、第一ボタン映像出力ステップにて最上位に表示された操作ボタンが押下された場合には、そのボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力し、その後も順次前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するための第二ボタン映像出力ステップと、を備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置の動作方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
以上のような、本願発明によって、数多くのボタンを操作せずとも機器の操作を行うことが可能となる。これにより、機器の操作を行うにあたり、わざわざリモコン装置から適切なボタンを探すという手間を省くことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】実施例1の映像コンテンツ出力装置の概略図
【図1B】実施例1の映像コンテンツ出力装置の概略図
【図2】実施例1の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図3A】実施例1の映像コンテンツ出力装置における操作ボタン表示情報保持部で保持する操作ボタン情報の一例を示した図
【図3B−1】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−2】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−3】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−4】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図3B−5】実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例を表す図
【図4】実施例1の映像コンテンツ出力装置における処理テーブル保持部で保持する実行処理を定義した処理テーブルの一例を示した図
【図5】実施例1の映像コンテンツ出力装置における操作ボタンの配置方法の一例を示した図
【図6】実施例1映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図7A】実施例1の映像コンテンツ出力装置におけるホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャート
【図7B】実施例1の映像コンテンツ出力装置におけるディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャート
【図8】実施例2の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図9】実施例2の映像コンテンツ出力装置における配置情報保持部が保持する配置情報の一例と、それに対応する実際の配置例を示した図
【図10】実施例2の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図11A】実施例2の映像コンテンツ出力装置におけるホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャート
【図11B】実施例2の映像コンテンツ出力装置におけるディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャート
【図12】実施例3の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図13】実施例3の映像コンテンツ出力装置における映像コンテンツ縮小表示部の動作の一例を説明するための図
【図14】実施例3の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図15A】実施例3の映像コンテンツ出力装置におけるホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力し、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャート
【図15B】実施例3の映像コンテンツ出力装置におけるディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるとともに、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0015】
実施例1は主に請求項1、4について説明する。また、実施例2は主に請求項2について説明する。また、実施例3は主に請求項3について説明する。
【0016】
≪実施例1≫
【0017】
<概要>
【0018】
本実施例の映像コンテンツ出力装置は、図1A(a)に示すように外部からホームボタン押下信号を受信することによって最上位階層に定義される操作ボタンを出力するとともに、その後、図1B(b)に示すように操作ボタンの選択に応じて、操作ボタンを図1A(a)に示すような階層構造にしたがって図1B(c)に示すように出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置である。
【0019】
<機能的構成>
【0020】
以下に記載する本実施例の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バスあるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ)、それらのハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどがあげられる。
【0021】
またこれらのハードウェアやソフトウェアは、主メモリ上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェースを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然この発明の技術的な範囲に含まれる。(本明細書の全体を通じて同様である)
【0022】
図2は、本実施例の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の「映像コンテンツ出力装置」(0201)は、「通信部」(0202)と、「映像出力部」(0203)と、「操作ボタン表示情報保持部」(0204)と、「処理テーブル保持部」(0205)と、「ボタン映像出力部」(0206)と、「命令部」(0207)と、を有している。
【0023】
「通信部」(0202)は、操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置から送信される信号の受信を行う。具体的には操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置から送信されるホームボタン押下信号などの信号を受信する。
【0024】
ここで、「リモコン装置」とは、電子機器(例えば、本願における映像コンテンツ出力装置)を操作するための操作信号(例えば、電源のON/OFF、チャンネルの切替、画質設定の変更など)を発信(必要に応じて受信)することが可能な「リモコン装置」である。また、「操作メニューを呼び出すためのホームボタン」とは、「リモコン装置」に備えられたボタンであって、押下することにより階層構造に定義された操作ボタン群の中から最上位に属する操作ボタンを出力させるための信号であるホームボタン押下信号を発信させるボタンである。
【0025】
「映像出力部」(0203)は、映像コンテンツを出力する。具体的には、番組などの映像コンテンツをディスプレイに出力させるためのものである。映像コンテンツの出力にかかる構成自体は、公知技術を利用して行われるので詳細な説明は省略するが、例えばデジタル放送の場合には、MPEG方式により符号化されたデジタル放送信号に含まれる映像信号をデコーダにより復号化処理を行って得られた情報を出力する。
【0026】
「操作ボタン表示情報保持部」(0204)は、すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報を保持する。具体的には、映像コンテンツ出力装置の全機能を操作するために必要となるリモコン装置に配置すべきボタンに対応するGUIで表現されるボタンの情報を階層的に保持する。
【0027】
図3Aは、実際に本実施例における操作ボタン表示情報保持部で保持する操作ボタン情報の一例を示したものである。図3A(a)は、操作ボタン表示情報保持部で保持されるデータに基づく概念図である。図3A(a)に示すように、本実施例の操作ボタン表示情報は、複数の操作ボタンで構成されている。個々の操作ボタンには、例えば「システム設定」、「画質設定」、「自動チャンネル設定」、「操作マニュアル」など、割り当てられるべき機能やカテゴリに応じて名称が割り当てられている。そして、各操作ボタンは、機能やカテゴリに応じて他操作ボタンとの上位下位関係が関連付けられ、階層構造となるようになっている。例えば、「操作マニュアル」(第2階層)には、上位に「インフォメーション」(第1階層)が関連付けられるとともに、下位には「操作編」「設定編」が関連付けられているという具合である。
【0028】
このように、操作ボタンを階層構造に定義することによって、ディスプレイ画面に必要最低限の操作ボタンを出力させるだけで操作可能となる構成を採ることが可能となる。これにより、機器を操作するにあたりユーザはわざわざディスプレイ画面からリモコン装置に目をやり、適切なボタンを探すという手間を省くことができる。
【0029】
図3A(b)は、図3A(a)に示す階層構造の操作ボタンの一部を実際にデータ化した場合の一例を示したものである。図3A(b)に示すように本例のデータは、一意のデータを定義するための「通番」、操作ボタンの名称を示す「名称」、最上位階層に属するデータであるかを識別する「最上位ビット」、操作ボタンの上位下位関係を定義している「上位関係」と「下位関係」、実際にディスプレイに出力する場合に使用されるボタン画像を定義する「ボタン画像データ」から構成されている。
【0030】
ここで、「すべてのリモコン操作に対応した操作ボタン」とは、電子機器が備えるすべての機能を遠隔操作するために必要となる操作ボタンのことである。例えば、リモコン装置に配置される「チャンネルボタン」、「再生」、「早送」、「巻戻」、「入力切換」、「番組表」、など、電子機器を操作する際にリモコン装置に配置される操作ボタンであれば限定されない。
【0031】
図3Bは、実際のテレビ装置における操作ボタンを階層構造にした一例である。本実施例を実際に実施する場合には図3Bに示すような階層構造をとる操作ボタンを操作ボタン表示情報保持部に保持することとなる。
【0032】
なお、本実施例における操作ボタンは、一つの操作ボタンが複数回定義される構成であってもよい。例えば図3Bに示すように「お休みタイマー」が「設定」−「付属機能設定」−「安心・省エネ」−「タイマー設定」と、「ツール」−「タイマー機能」の各々に定義されるという具合である。また、操作ボタンは状況に応じて表示・非表示を行う構成を備えていてもよい。例えば、「オートボリューム」の操作ボタンを選択して、「オートボリューム機能」が働いている場合に、ボリュームを調整するための操作ボタン(例えば、「高音」「低音」)を出力させないという具合である。
【0033】
さらには、本実施例の映像コンテンツ出力装置がAIなどの学習機能を備え、ユーザの操作頻度や傾向に応じて、階層構造に定義された操作ボタンの上位下位関係を学習などに応じて変更させ、メニュー構成を変える機能を備えていてもよい。例えば、図3Bに示す「字幕表示」の操作ボタンが頻繁に選択される場合には、予め選択頻度の高い操作ボタンを集めることを目的とした操作ボタン(例えば、「ツール」の下位や、「操作履歴」という操作ボタンを備えている場合にその下位)に移動(若しくはコピー)することが考えられる。また、最上位の操作ボタン(本例では「付属機能設定」)から「字幕表示」に至るまでの流れの中で、操作ボタンを配置可能な階層(例えば、「安心・省エネ」「機能切替」が定義されている階層)に移動(若しくはコピー)するなどが考えられる。
【0034】
AIを利用してメニュー構成を変更させる他に、ユーザからの入力によってメニュー構成を変更させることとしてもよい。例えば、「地域設定」においてユーザが選択した地域に応じて選択可能なチャンネル番号を変更させるという具合である。この他にも、階層構造に定義された操作ボタンをユーザの入力によってエディット可能な機能を備えていてもよい。
【0035】
「処理テーブル保持部」(0205)は、ディスプレイ画面での操作ボタンの押下に応じた実行処理を示す処理テーブルを保持する。具体的には、ディスプレイ画面上で操作ボタンが表示された状態で表示されている操作ボタンを押下した場合に実行すべき実行処理を操作ボタンごとに保持する。
【0036】
図4は、実際に本実施例における処理テーブル保持部で保持する実行処理を定義した処理テーブルの一例を示したものである。図4に示すように、処理テーブルは操作ボタンを特定するための通番をキーとして、これに「実行処理」を関連付けた構成を採っている。例えば、操作ボタン「005:自動チャンネル設定」には、自動チャンネル設定のアプリケーションを起動することが定義されているという具合である。
【0037】
なお、操作ボタンに対して必ずしも実行処理が定義されなければならない訳ではない。例えば、図4に示す操作ボタン「システム設定」のように、実行処理を定義しないことによって操作ボタンが選択された場合に実行処理を行うことなく一つ下の階層の操作ボタンをディスプレイ画面上に出力することが可能となる。
【0038】
「ボタン映像出力部」(0206)は、通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを映像出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力する。具体的には、まず、前記通信部が外部よりホームボタン押下信号を受信した場合には、前記操作ボタン表示情報保持部に保持されている操作ボタン表示情報の最上位階層に定義されている操作ボタンを取得し、ディスプレイ画面上に出力する。そして、ディスプレイ画面上に出力された操作ボタンを選択した場合には、前記処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられている実行処理を実行させるか、前記操作ボタン表示情報保持部から選択された操作ボタンに関連付けられた一つ下位の階層に属する操作ボタンを取得しディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う。
【0039】
ここで、「ボタンの選択」とは、リモコン装置を操作することによってディスプレイ画面上に出力された操作ボタンを選択することである。例えば、リモコン装置を利用してディスプレイ画面上に出力されたカーソルを操作することでボタンを選択させることも考えられるし、リモコン装置の方向入力ボタンの入力を受け付けることでボタンの選択を行うことも考えられる。また、この他にもタッチパッドが備えられているリモコン装置を操作することによる入力(タップ、スイープ)を受け付けることでボタンの選択を行うことも考えられる。
【0040】
図3Aを利用して実際にホームボタン押下信号を受信した場合に、操作ボタン表示情報保持部から最上位に定義されている操作ボタンを取得し、ディスプレイ画面上に出力する一例を説明する。
【0041】
ここで、通信部を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると、ボタン映像出力部は図3A(b)に示すデータから、「最上位ビット」が「1」であるレコードの特定を行う(通番001〜004のレコードが特定される)。レコードの特定が行われると特定されたレコードの「ボタン画像データ」に入力されているデータを取得してデータが示す画像データの特定を行う(001.jpg、002.jpg、003.jpg、004.jpgが特定される)。画像データの特定が行われると、特定された画像データをディスプレイ画面上に出力するという具合である。
【0042】
次に、図3A、図4を利用してボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力する一例を説明する。
【0043】
ここで、ディスプレイ画面上に最上位階層に属する操作ボタンが出力された状態(「システム設定」「画質設定」「チャンネル設定」「インフォメーション」がディスプレイ画面上に出力された状態)で、「チャンネル設定」が選択されたとする。「チャンネル設定」が選択されると、図4に示すデータから「チャンネル設定」が実行すべき実行処理があるかを判定する(本例における「チャンネル設定」における「実行処理」は「NULL」であるため実行処理はないと判定される)。判定の結果、実行処理がある場合には実行処理を行う。また、判定の結果、実行処理がない場合には、図3A(b)に示すデータから、「チャンネル設定」のレコードの特定を行う。レコードの特定が行われると、特定されたレコードの「下位関係」に入力されているデータの取得を行う(本例では、「005、006、007」の3つが取得される)。データの取得が行われると、取得したデータが示すレコードの特定を行う(本例では「005:自動チャンネル設定」「006:手動チャンネル設定」「007:番組表チャンネル設定」のレコードが特定される)。レコードの特定が行われると、特定されたレコードからボタン画像データの特定を行う(005.jpg、006.jpg、007.jpgが特定される)。画像データの特定が行われると、特定された画像データをディスプレイ画面上に出力する。
【0044】
ここで、ボタン映像出力部は、操作ボタン表示情報保持部から取得した操作ボタンをディスプレイ画面上に出力するが、本実施例ではその配置に限定されない。例えば、図5(a)に示すように操作ボタンをディスプレイ画面上の端に縦一列に並べる構成も考えられる(本例では右端)。また、図5(b)に示すようにディスプレイ画面上の四隅に集約して並べる構成も考えられる(本例では、右下に集約している)。なお、実施例2においては、操作ボタンをディスプレイの画面の周縁部に配置する構成について説明する。
【0045】
「命令部」(0207)は、リモコンを介した操作ボタンの選択に応じて前記処理テーブルから選ばれる実行処理を行う。具体的には、前記ボタン映像出力部によって、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で、操作ボタンが選択された場合に処理テーブル保持部から選択された操作ボタンに関連付けられている実行処理を取得し実行する。
【0046】
本実施例では、「映像コンテンツ出力装置」に関して特に限定していないが、主にテレビ装置が好適であると考えられる。テレビ装置以外にもコンテンツ出力可能なパーソナルコンピュータなどの端末装置や、携帯電話、PDAなどの携帯端末も適していると考えられる。さらには、カーナビゲーションへの適用も可能である。
【0047】
<ハードウェア的構成>
【0048】
図6は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0049】
図6に示すように、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(0601)と、「主メモリ」(0602)とを備えている。また、操作ボタン表示情報や、処理テーブルなどを格納する「記憶装置」(0603)や、リモコン装置からの信号を受信する「赤外線受信ユニット」(0605)や、映像コンテンツを出力するための「ディスプレイ画面」(0606)などの「I/O」(0604)も備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0050】
<ホームボタン押下信号を受信した場合>
【0051】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置が「I/O」(0604)を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると「主メモリ」(0602)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(0607)が呼び出される。「ボタン映像出力プログラム」(0607)は、「記憶装置」(0603)に記憶されている操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する。操作ボタンの情報を取得すると、「ディスプレイ画面」(0606)上に操作ボタンの出力を行う。
【0052】
<操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で操作ボタンを選択した場合>
【0053】
ここで、操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で、リモコン装置を操作して操作ボタンが選択されたとする。操作ボタンの選択が行われると、「主メモリ」(0602)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(0607)は、「記憶装置」(0603)に記憶されている「処理テーブル」から、選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理を取得可能であるかを判定する。そして、判定の結果、実行処理が取得可能である場合には実行処理を取得し、「主メモリ」(0602)のワーク領域に展開されている「命令プログラム」(0608)に引き渡す。そして、「命令プログラム」(0608)は、引き渡された実行処理に基づいて処理を実行する。判定の結果、実行処理が取得できないとの判定結果である場合には「ボタン映像出力プログラム」(0607)は、「記憶装置」(0603)に記憶されている「操作ボタン表示情報」から、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する。そして、取得された操作ボタンを「ディスプレイ画面」(0606)に出力させる。
【0054】
<処理の流れ>
【0055】
図7は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるフローチャートの一例を表す図である。図7A(a)は、ホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャートである。図7B(b)は、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャートである。
【0056】
まず、図7A(a)に示すフローチャートについて説明する。
【0057】
ここで、ホームボタン押下信号を受信したとする(S0701)。ホームボタン押下信号を受信すると、操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する(S0702)。そして、操作ボタンの情報を取得すると、ディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う(S0703)。
【0058】
次に図7B(b)に示すフローチャートについて説明する。
【0059】
ここで、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力された状態で、リモコン装置を操作することによって操作ボタンが選択されたとする(S0750)。操作ボタンが選択されると、処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理を取得し(S0751)、取得可できたかを判定する(S0752)。判定の結果が取得できたとの判定結果である場合には取得した実行処理を実行させる(S0753)。判定の結果が取得できなかったとの判定結果である場合には、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する(S0754)。そして、操作ボタンを取得すると、取得された操作ボタンをディスプレイ画面に出力させる(S0755)。
【0060】
<発明の効果>
【0061】
本実施例の映像コンテンツ出力装置によって、ホームボタン押下信号を受信することによって最上位階層に定義される操作ボタンを出力するとともに、操作ボタンの選択に応じて階層構造にしたがって操作ボタンを出力することが可能となる。
【0062】
≪実施例2≫
【0063】
<概要>
【0064】
本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例1の映像コンテンツ出力装置を基本として、ディスプレイ画面上に操作ボタンを配置する場合に、操作ボタンをディスプレイ画面の周縁部に配置することを特徴とする映像コンテンツ出力装置である。
【0065】
なお、本実施例では、先の実施例で説明した部分は省略し本実施例において特徴的な箇所についてのみ説明する。
【0066】
<機能的構成>
【0067】
図8は、本実施例の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例1の映像コンテンツ出力装置を基本として、「配置情報保持部」(0808)をさらに備えている。
【0068】
「配置情報保持部」(0808)は、指示されうる方向に応じてディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを配置するための情報である配置情報を保持する。具体的には、ディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンをどのように配置するかを示す情報を保持している。
【0069】
図9は、保持する配置情報の一例と、それに対応する実際の配置例を示したものである。例えば、図9(a)にあるように配置情報が「4」若しくは「上下左右」という情報を保持していた場合には、ディスプレイ画面上の上下左右の位置に操作ボタンを配置するという具合である。同様に図9(b)は、操作ボタンを8個周縁部に配置する例を示している。
【0070】
なお、配置情報は単一のデータで構成されている必要はなく、例えば図9(c)に示すように複数のデータ(本例では「右下」、「4」という二つのデータ)から構成されていてもよい。本実施例における配置情報は、本例で説明した形態に限定されることなく様々な形態が考えられる。
【0071】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、リモコン装置が方向指示されうる方向を予め取得する構成を備えていてもよい。この場合には、本実施例の映像コンテンツ出力装置がリモコン装置の方向指示可能な方向を取得するための「指示方向取得部」を備え、配置情報保持部に保持される配置情報を書き換えるための「配置情報更新部」を備える構成が考えられる。
【0072】
<ハードウェア的構成>
【0073】
図10は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0074】
図10に示すように、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(1001)と、「主メモリ」(1002)とを備えている。また、配置情報、操作ボタン表示情報、処理テーブルなどを格納する「記憶装置」(1003)や、リモコン装置からの信号を受信する「赤外線受信ユニット」(1005)や、映像コンテンツを出力するための「ディスプレイ画面」(1006)などの「I/O」(1004)も備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0075】
<ホームボタン押下信号を受信した場合>
【0076】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置が「I/O」(1004)を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると「主メモリ」(1002)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1007)が呼び出される。「ボタン映像出力プログラム」(1007)は、「記憶装置」(1003)に記憶されている操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する。操作ボタンの情報を取得すると、「記憶装置」(1003)に記憶されている配置情報を取得する。そして、配置情報を取得すると、取得した配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1006)の周縁部に操作ボタンの出力を行う。
【0077】
<操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で操作ボタンを選択した場合>
【0078】
ここで、操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で、リモコン装置を操作して操作ボタンが選択されたとする。操作ボタンの選択が行われると、「主メモリ」(1002)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1007)は、「記憶装置」(1003)に記憶されている処理テーブルから、選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理が取得可能であるかを判定する。判定の結果が取得可能であるとの判定結果である場合には実行処理を取得し、「主メモリ」(1002)のワーク領域に展開されている「命令プログラム」(1008)に引き渡す。そして、「命令プログラム」(1008)は、引き渡された実行処理に基づいて処理を実行する。判定結果が取得不可であるとの判定結果である場合には、「ボタン映像出力プログラム」(1007)は、「記憶装置」(1003)に記憶されている操作ボタン表示情報から、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する。操作ボタンを取得すると、「記憶装置」(1003)に記憶されている配置情報の取得を行う。配置情報を取得すると、操作ボタンを配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1006)に出力させる。なお、操作ボタンが取得できなかった場合には、本処理を終了させる。
【0079】
<処理の流れ>
【0080】
図11は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるフローチャートの一例を表す図である。図11A(a)は、ホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力するその流れの一例を表すフローチャートである。図11B(b)は、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるその流れの一例を表すフローチャートである。
【0081】
まず、図11A(a)に示すフローチャートについて説明する。
【0082】
ここで、ホームボタン押下信号を受信したとする(S1101)。ホームボタン押下信号を受信すると、操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する(S1102)。そして、操作ボタンの情報を取得すると、配置情報の取得を行う(S1103)。配置情報を取得すると、配置情報に従ってディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う(S1104)。
【0083】
次に図11B(b)に示すフローチャートについて説明する。
【0084】
ここで、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力された状態で、リモコン装置を操作することによって操作ボタンが選択されたとする(S1150)。操作ボタンが選択されると、処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理を取得し(S1151)、取得できたかを判定する(S1152)。判定の結果が取得できたとの判定結果である場合には取得した実行処理の実行を行う(S1153)。判定の結果ができなかったとの判定結果である場合には、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する(S1154)。操作ボタンを取得すると、配置情報の取得を行う(S1155)。配置情報の取得を行うと取得された操作ボタンを取得した配置情報に従って、ディスプレイ画面に出力させる(S1156)。
【0085】
<発明の効果>
【0086】
本実施例の映像コンテンツ出力装置によって、リモコン装置を操作して方向入力を行うことで、入力した入力方向に対応するディスプレイ画面の周縁部に配置されている操作ボタンを選択することが可能となる。
【0087】
≪実施例3≫
【0088】
<概要>
【0089】
本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例2の映像コンテンツ出力装置を基本として、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力している状態で操作ボタンをディスプレイ画面の周縁部に出力させる場合に、操作ボタンが出力され領域の大きさに応じて映像コンテンツを画面中央部に縮小して出力することを特徴とする映像コンテンツ出力装置である。
【0090】
なお、本実施例では、先の実施例で説明した部分は省略し本実施例において特徴的な箇所についてのみ説明する。
【0091】
<機能的構成>
【0092】
図12は、本実施例の映像コンテンツ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の映像コンテンツ出力装置は、実施例2の映像コンテンツ出力装置を基本として、「映像コンテンツ縮小表示部」(1209)をさらに備えている。
【0093】
「映像コンテンツ縮小表示部」(1209)は、映像コンテンツがディスプレイ画面表示のために出力され、かつ前記操作ボタンをディスプレイ画面周縁部に配置する場合には、映像コンテンツをディスプレイ画面中央部に縮小表示する。具体的には、映像コンテンツが出力されている状態で操作ボタンをディスプレイ画面上の周縁部に出力させる場合に、操作ボタンが配置される領域の大きさに応じて出力されている映像コンテンツを縮小表示させる。
【0094】
図13は、本実施例における映像コンテンツ縮小表示部の動作の一例を説明するための図である。図13(a)に示すように、まずディスプレイ画面上に映像コンテンツが出力されているとする。この状態で操作ボタンをディスプレイ画面上に出力させようとした場合、映像コンテンツ縮小表示部は、図13(b)に示すようにディスプレイ画面の周縁部に出力される操作ボタンが配置される領域の大きさに応じて映像コンテンツが出力される領域を画面中央部に縮小表示する。
【0095】
<ハードウェア的構成>
【0096】
図14は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0097】
図14に示すように、本実施例の映像コンテンツ出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(1401)と、「主メモリ」(1402)とを備えている。また、配置情報、操作ボタン表示情報、処理テーブルなどを格納する「記憶装置」(1403)や、リモコン装置からの信号を受信する「赤外線受信ユニット」(1405)や、映像コンテンツを出力するための「ディスプレイ画面」(1406)などの「I/O」(1404)も備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0098】
<ホームボタン押下信号を受信した場合>
【0099】
ここで、本実施例の映像コンテンツ出力装置が「I/O」(1404)を介してホームボタン押下信号を受信したとする。ホームボタン押下信号を受信すると「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1407)が呼び出される。「ボタン映像出力プログラム」(1407)は、「記憶装置」(1403)に記憶されている操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する。操作ボタンの情報を取得すると、「記憶装置」に記憶されている配置情報を取得する。そして、取得した配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1406)の周縁部に操作ボタンの出力を行う。ここで、映像コンテンツがディスプレイ画面に出力されている場合には「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「映像コンテンツ縮小表示プログラム」(1409)がディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる。
【0100】
<操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で操作ボタンを選択した場合>
【0101】
ここで、操作ボタンがディスプレイ画面上に出力されている状態で、リモコン装置そうさして操作ボタンが選択されたとする。操作ボタンの選択が行われると、「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「ボタン映像出力プログラム」(1407)は、「記憶装置」(1403)に記憶されている処理テーブルから、選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理が取得可能であるかを判定する。判定の結果が取得可能であるとの判定結果である場合には実行処理を取得し、「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「命令プログラム」(1408)に引き渡す。そして、「命令プログラム」(1408)は、引き渡された実行処理に基づいて処理を実行する。判定の結果が取得不可であるとの判定結果である場合には、「ボタン映像出力プログラム」(1407)は、「記憶装置」(1403)に記憶されている操作ボタン表示情報から、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する。操作ボタンを取得すると、「記憶装置」(1403)に記憶されている配置情報の取得を行う。配置情報を取得すると、操作ボタンを配置情報に従って「ディスプレイ画面」(1406)に出力させる。
【0102】
ここで、映像コンテンツがディスプレイ画面に出力されている場合には「主メモリ」(1402)のワーク領域に展開されている「映像コンテンツ縮小表示プログラム」(1409)がディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる。
【0103】
<処理の流れ>
【0104】
図15は、本実施例の映像コンテンツ出力装置におけるフローチャートの一例を表す図である。図15A(a)は、ホームボタン押下信号の受信から操作ボタン表示情報保持部の最上位に属する操作ボタンを出力し、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャートである。図15B(b)は、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力されている状態で操作ボタンを選択してから一つ下位の操作ボタンを取得し出力させるとともに、ディスプレイ画面に映像コンテンツが出力されている場合には縮小表示するその流れの一例を表すフローチャートである。
【0105】
まず、図15A(a)に示すフローチャートについて説明する。
【0106】
ここで、ホームボタン押下信号を受信したとする(S1501)。ホームボタン押下信号を受信すると、操作ボタン表示情報から、最上位に属する操作ボタンの情報を取得する(S1502)。そして、操作ボタンの情報を取得すると、配置情報の取得を行う(S1503)。配置情報を取得すると、配置情報に従ってディスプレイ画面上に操作ボタンの出力を行う(S1504)。操作ボタンの出力を行うと、ディスプレイ画面上に映像コンテンツが出力されているかを判定する(S1505)。判定の結果、出力されている場合には、ディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる(S1506)。出力されていない場合には、そのまま処理を終了する。
【0107】
次に図15B(b)に示すフローチャートについて説明する。
【0108】
ここで、ディスプレイ画面上に操作ボタンが出力された状態で、リモコン装置を操作することによって操作ボタンが選択されたとする(S1550)。操作ボタンが選択されると、処理テーブルから選択された操作ボタンに関連付けられた実行処理が取得し(S1551)、取得できたかを判定する。(S1552)。判定の結果が取得できたとの判定結果である場合には、取得した実行処理の実行を行う(S1553)。判定の結果が取得できなかったとの判定結果である場合には、選択された操作ボタンの下位に属する操作ボタンを取得する(S1554)。操作ボタンを取得すると、配置情報の取得を行う(S1555)。配置情報の取得を行うと取得された操作ボタンを取得した配置情報に従って、ディスプレイ画面に出力させる(S1556)。操作ボタンの出力を行うと、ディスプレイ画面上に映像コンテンツが出力されているかを判定する(S1557)。判定の結果、出力されている場合には、ディスプレイ画面の周縁部に出力された操作ボタンが配置される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させる(S1558)。出力されていない場合には、そのまま処理を終了する。
【0109】
<発明の効果>
【0110】
本実施例の映像コンテンツ出力装置によって、ディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを出力させた場合に操作ボタンが出力される領域の大きさに合わせて映像コンテンツが出力されている領域を縮小させることが可能となる。
【符号の説明】
【0111】
0201 映像コンテンツ出力装置
0202 通信部
0203 映像出力部
0204 操作ボタン表示情報保持部
0205 処理テーブル保持部
0206 ボタン映像出力部
0207 命令部
0808 配置情報保持部
1209 映像コンテンツ縮小表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作される映像コンテンツ出力装置であって、
前記リモコン装置との通信部と、
映像コンテンツを出力するための映像出力部と、
すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部と、
ディスプレイ画面での操作ボタンの押下に応じた実行処理を示す処理テーブルを保持する処理テーブル保持部と、
通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを映像出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するためのボタン映像出力部と、
リモコンを介した操作ボタンの選択に応じて前記処理テーブルから選ばれる実行処理を行うための命令部と、備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置。
【請求項2】
さらに方向指示情報を出力可能なリモコン装置によって操作される請求項1に記載の映像コンテンツ出力装置であって、
前記指示されうる方向に応じてディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを配置するための情報である配置情報を保持する配置情報保持部をさらに有する請求項1に記載の映像コンテンツ出力装置。
【請求項3】
映像コンテンツがディスプレイ画面表示のために出力され、かつ前記操作ボタンをディスプレイ画面周縁部に配置する場合には、映像コンテンツをディスプレイ画面中央部に縮小表示する映像コンテンツ縮小表示部をさらに有する請求項2に記載の映像コンテンツ出力装置。
【請求項4】
操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作される
すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部を備える映像コンテンツ出力装置の動作方法であって、
通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、前記階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを前記操作ボタン表示情報に基づいて映像出力するための第一ボタン映像出力ステップと、
第一ボタン映像出力ステップにて最上位に表示された操作ボタンが押下された場合には、そのボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力し、その後も順次前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するための第二ボタン映像出力ステップと、
を備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置の動作方法。
【請求項1】
操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作される映像コンテンツ出力装置であって、
前記リモコン装置との通信部と、
映像コンテンツを出力するための映像出力部と、
すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部と、
ディスプレイ画面での操作ボタンの押下に応じた実行処理を示す処理テーブルを保持する処理テーブル保持部と、
通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、表示情報に基づいて階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを映像出力し、その後ボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するためのボタン映像出力部と、
リモコンを介した操作ボタンの選択に応じて前記処理テーブルから選ばれる実行処理を行うための命令部と、備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置。
【請求項2】
さらに方向指示情報を出力可能なリモコン装置によって操作される請求項1に記載の映像コンテンツ出力装置であって、
前記指示されうる方向に応じてディスプレイ画面の周縁部に操作ボタンを配置するための情報である配置情報を保持する配置情報保持部をさらに有する請求項1に記載の映像コンテンツ出力装置。
【請求項3】
映像コンテンツがディスプレイ画面表示のために出力され、かつ前記操作ボタンをディスプレイ画面周縁部に配置する場合には、映像コンテンツをディスプレイ画面中央部に縮小表示する映像コンテンツ縮小表示部をさらに有する請求項2に記載の映像コンテンツ出力装置。
【請求項4】
操作メニューを呼び出すためのホームボタンを備えたリモコン装置によって操作される
すべてのリモコン操作に対応した操作ボタンをディスプレイ画面での表示構造が階層構造となるように表示するための操作ボタン表示情報保持部を備える映像コンテンツ出力装置の動作方法であって、
通信部を介してリモコン装置のホームボタン押下信号を受信した場合に、前記階層構造で最上位に表示されるべき操作ボタンを前記操作ボタン表示情報に基づいて映像出力するための第一ボタン映像出力ステップと、
第一ボタン映像出力ステップにて最上位に表示された操作ボタンが押下された場合には、そのボタンの選択に応じて前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力し、その後も順次前記階層構造に従って操作ボタンを映像出力するための第二ボタン映像出力ステップと、
を備えることを特徴とする映像コンテンツ出力装置の動作方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B−1】
【図3B−2】
【図3B−3】
【図3B−4】
【図3B−5】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B−1】
【図3B−2】
【図3B−3】
【図3B−4】
【図3B−5】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【公開番号】特開2012−95199(P2012−95199A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242360(P2010−242360)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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