映像監視装置
【課題】ユーザ操作の回数を少なくし容易にユーザ所望の機能を実行する。
【解決手段】映像監視装置10は、ユーザ操作に基づく信号を入力するユーザ入力手段15と、ユーザ入力手段15からのユーザ操作を操作履歴データベース17に記録する操作履歴蓄積手段16と、制御手段20の指示に基づいて操作履歴データベース17から読み出したユーザ操作の組み合わせをユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能データベース19に登録するユーザ操作カスタマイズ手段18と、描画手段21からの描画指示およびデコード手段14の出力する映像データを合成して映像表示装置5に出力する映像表示手段22とを備えた。
【解決手段】映像監視装置10は、ユーザ操作に基づく信号を入力するユーザ入力手段15と、ユーザ入力手段15からのユーザ操作を操作履歴データベース17に記録する操作履歴蓄積手段16と、制御手段20の指示に基づいて操作履歴データベース17から読み出したユーザ操作の組み合わせをユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能データベース19に登録するユーザ操作カスタマイズ手段18と、描画手段21からの描画指示およびデコード手段14の出力する映像データを合成して映像表示装置5に出力する映像表示手段22とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばユーザからの入力を得て監視カメラを操作し、その監視カメラからの映像を表示装置に表示する映像監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映像監視装置は、例えば防災、人物監視、防犯のために設けられる監視カメラからの映像を表示装置に表示することで、監視員としてのユーザが映像を監視しながら監視カメラを操作できるように構成されている。このような映像監視装置においては、例えば操作ボタンが表示された操作画面に対し、ユーザが所望する機能の操作ボタンが表示されるまで操作画面を遷移させ、操作ボタンを押下することで1機能を実行する。
一方、特許文献1によれば、ユーザ操作により1機能を実行した際の設定値群の履歴を記録しておき、設定値群の履歴からユーザにより選択された設定値群をカスタマイズボタンに対応付けて記憶しておくことで、ユーザがカスタマイズボタンを押下すると、そのカスタマイズボタンに対応付けられた設定値群を用いて1機能を実行するユーザ操作方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−182765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の映像監視装置は、機能を実行する度に毎回画面遷移を行う必要があるため、ユーザ所望の機能を頻繁に実行する場合、ユーザ操作の回数が多くなり手間がかかるという課題があった。また、複数の監視カメラが設けられている場合、操作が複雑で操作に不慣れなユーザでは、所望の機能を実行させるのに多くの時間を費やすという課題があった。さらに、特許文献1のユーザ操作方法を用いたとしても、ユーザ所望の機能を連続して実行させる場合、上記課題を解決することができない。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ユーザ操作の回数を少なくし、容易にユーザ所望の機能を実行する映像監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る映像監視装置は、撮像手段で撮像した映像をネットワーク手段を経由して取得し、符号化映像データを出力する映像取得手段と、映像取得手段から得た符号化映像データを復号して映像データを取り出すデコード手段と、撮像手段へコマンドを送信するコマンド送信手段と、撮像手段からの応答を受信するコマンド応答手段と、各手段を制御する制御手段と、制御手段の指示でユーザインタフェースを構築する描画手段と、ユーザ操作に基づく信号を入力するユーザ入力手段と、ユーザ入力手段からのユーザ操作を操作履歴データベースに記録する操作履歴蓄積手段と、制御手段の指示に基づいて操作履歴データベースから読み出したユーザ操作の組み合わせをユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能データベースに登録するユーザ操作カスタマイズ手段と、描画手段からの描画指示およびでコード手段の出力する映像データを合成して表示装置に出力する映像表示手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る映像監視装置によれば、上述のように構成したことにより、操作画面を複数回遷移させることなく、ユーザインタフェースとしての操作ボタンに対して1回のユーザ操作でユーザ操作情報の組み合わせを取得することができる。その結果、ユーザ操作の回数を少なくし簡単な操作でユーザ所望の機能を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置を含む映像監視システムの構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作履歴情報を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作履歴の蓄積処理を示すフロー図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作ボタン一覧を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能登録処理の編集開始までを示すフロー図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能シーケンス一覧を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能登録処理の一例を示すフロー図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能編集画面を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能登録処理の別の一例を示すフロー図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作ボタンが操作された際の処理を示すフロー図である。
【図11】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置におけるユーザインタフェース映像の一例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係る映像監視装置における操作ボタンの機能シーケンス編集処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の映像監視装置10を含む映像監視システム1の構成を示している。映像監視システム1は、図1に示すように、撮像手段としての監視カメラ2、ネットワーク手段3、映像表示装置4、操作入力装置5、映像監視装置10で構成されており、映像監視装置10がネットワーク手段3を介して監視カメラ2と通信可能に接続されている。
【0010】
監視カメラ2は、外部の風景を撮像し映像として取得し、その映像を符号化して出力するよう機能する。
ネットワーク手段3は、監視カメラ2と映像監視装置10との間を通信可能に接続するよう機能する。ネットワーク手段3は、例えばイーサネット(登録商標)により映像監視装置10から監視カメラ2に動作を要求する要求コマンドを伝送するとともに監視カメラ2から動作要求に対する応答コマンドを伝送する。また、監視カメラ2から映像監視装置10へ映像を伝送する。このとき、ネットワーク手段3は、RTP(Real−time Transport Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)を利用して映像を伝送する。
映像表示装置4は、映像監視装置10から映像を受け取り表示するよう機能するモニタである。
操作入力装置5は、ユーザの操作を入力するマウスやキーボードである。
【0011】
映像監視装置10は、映像取得手段13、デコード手段14、ユーザ入力手段15、操作履歴蓄積手段16、操作履歴データベース17、ユーザ操作カスタマイズ手段18、ボタン機能データベース19、制御手段20、描画手段21、映像表示手段22、コマンド送信手段23、コマンド応答手段24で構成されている。
【0012】
映像取得手段13は、監視カメラ2で撮像された映像をネットワーク手段3を経由して取得し、符号化映像データを出力するよう機能する。符号化映像データは、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)やH.264を用いて符号化されている。
デコード手段14は、映像取得手段13から得た符号化映像データを復号して、映像データを出力するよう機能する。
【0013】
ユーザ入力手段15は、外部の操作入力装置5からユーザの操作に基づく操作信号を入力するよう機能する。ユーザ入力手段15は、例えば映像表示装置4に表示されたユーザインタフェースとしてのボタン、メニューがユーザにより選択されると、その選択された表示画面上の位置を含む操作信号を入力する。
【0014】
操作履歴蓄積手段16は、ユーザ入力手段15から操作信号を入力すると、その操作信号が示すユーザ操作を操作履歴情報として操作履歴データベース17に記録するよう機能する。操作履歴蓄積手段16は、例えば予め全ての操作に対して蓄積対象か否かが設定されており、ユーザ入力手段15から操作信号を入力する度に蓄積対象の操作であるかを判別し、蓄積対象の操作のみを操作履歴情報として記録する。このように蓄積対象の操作のみを操作履歴情報として記録することで、例えばマウスを移動するだけの操作などの重要度の低い操作を蓄積しないようにしている。
【0015】
ユーザ操作カスタマイズ手段18は、ユーザ入力手段15を介してユーザに指定された操作履歴情報を操作履歴蓄積手段16の操作履歴データベース17から取得し、ユーザに指定された操作履歴情報(ユーザ操作情報)の組み合わせをユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能情報としてボタン機能データベース19に記録するよう機能する。ここで、ボタン機能データベース19に記録されるボタン機能情報は、ユーザインタフェースとしてのカスタマイズボタンが操作されることにより実施される機能を示す実施機能情報であり、例えばボタンID、名称、繰り返し回数、機能シーケンスNo.、機能、設定1、設定2、設定3、・・・、設定n(ただし、nは任意の数)、前操作からの時間(秒)といった各項目の情報で構成されている。
また、ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの要求に応じてボタン機能データベース19からボタン機能情報を抽出して出力する。
【0016】
制御手段20は、映像監視装置10を構成する各手段を制御するよう機能する。また、制御手段20は、映像表示装置4に表示されたユーザインタフェースのカスタマイズボタンが操作されると、そのカスタマイズボタンに対応したボタン機能情報をユーザ操作カスタマイズ手段18から読み出し、そのボタン機能情報に基づきコマンド送信手段23に対し監視カメラ2の動作を要求するよう機能する。
【0017】
描画手段21は、ユーザ操作カスタマイズ手段18のボタン機能データベース19に基づき実施機能毎の操作ボタンを示すユーザインタフェースを構築し、映像表示手段22へ出力する。
映像表示手段22は、デコード手段14からの映像データと描画手段21からのユーザインタフェースを合成して出力し、映像表示装置4に表示させるよう機能する。映像表示手段22は、例えばグラフィックボードで構成される。
【0018】
コマンド送信手段23は、制御手段20が取得した実施機能情報としてのユーザ操作情報に基づきネットワーク手段3を介して監視カメラ2へ動作を要求する要求コマンドを送るよう機能する。
コマンド応答手段24は、要求コマンドに対する監視カメラ2からの応答コマンドを受信し、制御手段20へ渡すよう機能する。
【0019】
ここで、実施の形態1の映像監視装置10の処理動作について説明する。
図2は、操作履歴蓄積手段16が操作履歴データベース17として記録する操作履歴情報102を示している。
操作履歴情報102は、例えば図2に示すように、通し番号としての「操作履歴No.(履歴ナンバー)」、機能の名称を示す「機能」、操作対象の監視カメラ2を示す「設定1」、具体的な動作処理を示す「設定2」「設定3」・・・「設定n(ただしnは任意の数)」で構成されている。ここで図2においては、例えば「機能」はズーム、照明、旋回、キャプチャがあり、「設定1」は操作対象の監視カメラ2を示す識別番号であり、「設定2」はズームの拡大または縮小、照明のONまたはOFF、旋回位置が記載されており、「設定3」は旋回速度が記載されている。
なお、操作履歴情報102として追加された操作履歴には機能の種類と各種設定が関連付けされ、各種設定項目は機能ごとに種類、数が異なりそれぞれ必要な設定が記録される。また、操作履歴情報102は、図示していないが操作毎に操作時刻が付されており、その操作時刻順に記録されている。さらに、図2における操作履歴情報102は、操作履歴No.99までを示しているが、操作履歴の数は任意に設定されるものである。
【0020】
図3は、映像監視装置10におけるユーザ入力手段15、操作履歴蓄積手段16、操作履歴データベース17の間で行われる操作履歴蓄積処理を示している。
映像監視装置10は、制御手段20がユーザ入力手段15を介してユーザの操作に基づく信号(操作信号)を入力すると、操作履歴蓄積手段16へ操作履歴蓄積処理を指示し、処理を開始する。
操作履歴蓄積手段16は、ユーザ入力手段15から操作信号を入力すると、その操作信号が蓄積対象の操作であるかを判定する(ステップST101)。
操作履歴蓄積手段16は、操作信号が蓄積対象の操作でないと判定した場合(ステップST101“NO”)、処理を終了する。
一方、操作履歴蓄積手段16は、操作信号が蓄積対象の操作であると判定した場合(ステップST101“YES”)、操作履歴データベース17の操作履歴情報102を参照して、既に蓄積されている操作履歴の数が最大記憶操作履歴数(操作履歴の数=最大記憶操作履歴数)であるかを判断する(ステップST102)。
【0021】
操作履歴蓄積手段16は、操作履歴の数が最大記憶操作履歴数と同数の場合(ステップST102“YES”)、操作履歴情報102の中から最も古い操作時刻の操作履歴を削除する(ステップST103)。
一方、操作履歴蓄積手段16は、操作履歴の数が最大記憶操作履歴数と同数でない場合(ステップST102“NO”)、操作履歴情報102の中の操作履歴を削除せずに次のステップに進む。
操作履歴蓄積手段16は、蓄積対象の操作内容を操作履歴情報102として操作履歴データベース17に追加して記録させ(ステップST104)、操作履歴情報102の蓄積処理を終了する。
【0022】
図4は、映像監視装置10における操作ボタン一覧104を示している。
操作ボタン一覧104は、ユーザ操作カスタマイズ手段18がボタン機能データベース19として記憶した実施機能情報に基づいて構築されるユーザインタフェースの一要素であり、図4に示すように操作ボタン毎に「ボタンID」、「名称」、「繰り返し回数」で構成されている。「ボタンID」は各操作ボタンを識別する番号であり、「名称」は操作ボタンで実行される機能の名称であり、「繰り返し回数」は機能の連続実行回数を示している。ここで図4においては、例えば「ボタンID」1から500までが既存の機能を実行する既存ボタンの識別番号として設定され、「ボタンID」501以降が新たに設定されるカスタマイズボタンとして設定されている。なお、図4においては、例えば「名称」にズーム、旋回、キャプチャ、録画開始、カスタマイズ1、カスタマイズ2・・・と記載されているが、「名称」はユーザにより編集可能であってもよい。
【0023】
図5は、映像監視装置10における操作ボタンの機能登録処理の初期段階として編集開始までを示している。映像監視装置10は、制御手段20がユーザ入力手段15からユーザ操作に基づく操作信号を入力すると処理を開始する。制御手段20は、ユーザ入力手段15からの操作信号が機能登録要求であると判断すると、ユーザ操作カスタマイズ手段18へ実施機能情報を要求する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、ボタン機能データベース19の実施機能情報を制御手段20へ出力する。制御手段20は、ユーザ操作カスタマイズ手段18から実施機能情報を取得すると、実施機能情報に基づき描画手段21にユーザインタフェースとしての操作ボタン一覧104を描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に操作ボタン一覧104を表示させる(ステップST200)。
【0024】
制御手段20は、ユーザ入力手段15からユーザが任意のボタンID(ここでは「501」が選択されたものとする)を選択したことを示す操作信号を入力すると(ステップST201)、ボタンID「501」の実施機能を編集するかを確認する画像を描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる。制御手段20は、ユーザ入力手段15から操作信号を取得すると、その操作信号に基づきボタンID「501」の実施機能を編集するかどうかを判定する(ステップST202)。
【0025】
制御手段20は、実施機能を編集しないことを示す操作信号であると判定すると(ステップST202“NO”)、ステップST201の処理を繰り返す。
一方、制御手段20は、実施機能を編集することを示す操作信号であると判定すると(ステップST202“YES”)、実施機能情報に基づきボタンID「501」に対応する機能シーケンスを取得し、図6に示すような機能シーケンス一覧106を描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる(ステップST203)。
【0026】
ここで、機能シーケンス一覧106は、ユーザ操作カスタマイズ手段18がボタン機能データベース19として記憶した実施機能情報に基づいて構築されるユーザインタフェースの一要素であり、操作ボタン毎の実施機能としての機能シーケンスを示している。機能シーケンス一覧106は、例えば図6に示すように、「機能シーケンスNo.」、「機能」、「設定1」、「設定2」、「設定3」、・・・、「設定n(ただし、nは任意の数)」、「前操作からの時間(秒)」で構成されている。「機能シーケンスNo.」は処理順番を示す番号1からm(ただし、mは任意の数)であり、「機能」は各シーケンスで実行される機能の種類を示しており、「設定1」から「設定n」は各シーケンスを実行する際に必要な設定条件として例えば実行対象の監視カメラ2の識別番号、具体的な動作条件を示す設定値が記載されている。
【0027】
図7は映像監視装置10における操作ボタンの機能登録処理を示しており、上述した図5のA以降の処理である。図8は映像監視装置10における機能シーケンス編集画面108を示している。ここでは、機能シーケンスNo.B(ただし、Bは1〜mのうちの任意の数)の位置に操作履歴情報102の操作履歴No.C(ただし、Cは任意の数)を追加する処理について説明する。
【0028】
映像監視装置10は、上述した図5のステップST203のように映像表示装置4に機能シーケンス一覧106を表示させるとともに(ステップST300)、制御手段20が操作履歴蓄積手段16の操作履歴データベース17から操作履歴情報102を取得し、その操作履歴情報102に基づき描画手段21に操作履歴情報102を描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に図2に示すように操作履歴情報102を表示させる(ステップST301)。すなわち、映像監視装置10は、ステップST300とステップST301により、図8に示すように機能シーケンス一覧106と操作履歴情報102を含む機能シーケンス編集画面108を映像表示装置4に表示させる。ここで機能シーケンス編集画面108には、操作履歴を機能シーケンスとして追加するための操作履歴追加ボタン108a、機能シーケンス一覧106から機能シーケンスを削除するための機能シーケンス削除ボタン108b、機能シーケンスの順番を入れ替えるための方向ボタン108cが表示されている。
【0029】
制御手段20は、機能シーケンス編集画面108上の機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスNo.Bが選択されたことを示す操作信号をユーザ入力手段15を介して入力する(ステップST302)と、その操作信号に応じて描画手段21に指示し、例えば機能シーケンス編集画面108上の機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの色を反転させるよう描画させて映像表示装置4に表示させる。
【0030】
制御手段20は、操作履歴情報102の中から操作履歴No.Cが選択されたことを示す操作信号をユーザ入力手段15を介して入力する(ステップST303)と、その操作信号に応じて描画手段21に指示し、例えば操作履歴情報102の操作履歴No.Cの色を反転させるよう描画させて映像表示装置4に表示させる。
【0031】
制御手段20は、機能シーケンス編集画面108上の操作履歴追加ボタン108aが押下されたことを示す操作信号をユーザ入力手段15を介して入力したかを判定し(ステップST304)、操作履歴追加ボタン108aが押下されたと判定すると(ステップST304“YES”)、操作履歴No.Cの情報を機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの位置に追加するようユーザ操作カスタマイズ手段18に指示する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの指示にしたがって、操作履歴No.Cの情報を機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの位置に挿入して追加し、ボタン機能データベース19に記録させる(ステップST305)。このとき、ユーザ操作カスタマイズ手段18は、追加登録前に機能シーケンスNo.B以降の位置に設定していた機能シーケンスをそれぞれ1つずつずらして再設定する。
【0032】
制御手段20は、ユーザ入力手段15から機能登録を終了する操作信号を入力したかを判定し(ステップST306)、機能登録を終了する操作信号を入力した場合(ステップST306“YES”)、機能登録処理を終了する。
制御手段20は、ステップST306において、機能登録を終了せず、機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスが選択されたことを示す操作信号を入力した場合(ステップST306“NO”)、ステップST302からの処理と同様の処理を繰り返す。
【0033】
図9は、映像監視装置10における機能登録処理の別の一例を示すフロー図である。ここでは、既に登録されている機能シーケンスNo.B(ただし、Bは1〜mのうちの任意の数)を編集する処理の例について説明する。
映像監視装置10の制御手段20は、ユーザ入力手段15を介してユーザからの機能シーケンス編集を要求する操作信号を入力すると、上述した図8のように機能シーケンス一覧106を含む機能シーケンス編集画面108を表示する(ステップST400)。
【0034】
制御手段20は、ユーザ入力手段15を介して機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスNo.Bが選択されたことを示す操作信号を入力する(ステップST401)と、その操作信号に応じて描画手段21に指示し、例えば機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの色を反転させるよう描画させて映像表示装置4に表示させる。
【0035】
制御手段20は、ユーザ入力手段15から機能シーケンス編集画面108上の削除ボタン108bが押下されたことを示す操作信号または機能シーケンス編集画面108上の方向ボタン108cが押下されたことを示す操作信号を入力したかを判定する(ステップST402)。
【0036】
制御手段20は、削除ボタン108bが押下されたことを示す操作信号を入力したと判定した場合(ステップST403)、ユーザ操作カスタマイズ手段18に対し機能シーケンス一覧106から機能シーケンスNo.Bを削除するよう指示する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの指示に従ってボタン機能データベース19の機能シーケンス一覧106から機能シーケンスNo.Bを削除して登録する(ステップST404)。
【0037】
一方、制御手段20は、方向ボタン108cが押下されたことを示す操作信号を入力したと判定した場合(ステップST405)、ユーザ操作カスタマイズ手段18に対し、機能シーケンスNo.Bの項目を方向ボタン108cが示す方向の機能シーケンスと入れ替えるよう指示する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの指示に従って機能シーケンスNo.Bの項目を方向ボタン108cが示す方向の機能シーケンスと入れ替えてボタン機能データベース19に登録する(ステップST406)。このとき、ユーザ操作カスタマイズ手段18は、例えば上方向を示す方向ボタン108cが押下された場合、機能シーケンスNo.Bの項目を機能シーケンスNo.(B−1)の項目と入れ替え、下方向を示す方向ボタン108cが押下された場合、機能シーケンスNo.Bの項目を機能シーケンスNo.(B+1)の項目と入れ替える。
【0038】
制御手段20は、ステップST404またはステップST406の処理を終えると、ユーザ入力手段15を介して機能登録を終了する操作信号を入力したかを判定し(ステップST407)、機能登録を終了する操作信号を入力した場合(ステップST407“YES”)、機能登録処理を終了する。
制御手段20は、ステップST407において、機能登録が終了されず、機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスが選択されたことを示す操作信号を入力した場合(ステップST407“NO”)、ステップST401からの処理と同様の処理を繰り返す。
【0039】
なお、上記の機能登録処理において、他の項目についての編集も可能である。映像監視装置10は、機能シーケンス一覧106として登録された各機能シーケンスの設定値として、例えば図8における機能シーケンスNo.1の設定1「カメラ2」を「カメラ1」に変更して登録すれば、カメラ1に対して拡大ズームを行う機能シーケンスにすることができる。
また、映像監視装置10は、機能シーケンス間の処理間隔を設定編集することも可能であり、例えば、機能シーケンスNo.2の「前操作からの時間(秒)」に値「5」を設定して登録すれば、機能シーケンスNo.1の処理が終了してから5秒後に機能シーケンスNo.2の処理を開始させることができる。
さらに、映像処理装置10は、操作ボタン毎の機能シーケンスの繰り返し回数を設定編集することも可能であり、例えば図4に示す「繰り返し回数」に任意の数値を設定することで、操作ボタンに設定された機能シーケンスを1セットとして設定値回数繰り返すようにすることができる。
【0040】
次に、上記のように登録された機能シーケンスに基づく処理について説明する。図10は映像監視装置10における操作ボタンが操作された際の処理を示している。
映像監視装置10は、ユーザからの操作により電源が供給されると処理を開始し、映像表示手段22が映像取得手段13、デコード手段14を介して入力した監視カメラ2の映像データと、描画手段21からのユーザインタフェースとして図4に示すような操作ボタン一覧104を合成し、映像表示装置4に表示する。このとき、映像表示装置4には、例えば、図11に示すようなユーザインタフェース映像が表示される。ユーザインタフェース映像は、図11に示すように映像表示領域110aと操作領域110bで構成されている。図11において、映像表示領域110aは4分割され、それぞれ異なる監視カメラ2からの映像を表示している。操作領域110bは、実施機能毎の操作ボタンとして、例えばカメラ操作ボタン、カメラ切替ボタン、カスタマイズボタンを表示している。
【0041】
制御手段20は、ユーザインタフェースとしての操作ボタンが押下される(ステップST500)と、押下された操作ボタンのボタンIDに対応するユーザ操作情報としての機能シーケンス一覧106をユーザ操作カスタマイズ手段18に要求する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からのボタンIDに基づきボタン機能データベース19から機能シーケンス一覧106を抽出して制御手段20に出力する。制御手段20は、ユーザ操作カスタマイズ手段18からの機能シーケンス一覧106を取得する(ステップST501)。
【0042】
制御手段20は、操作ボタン一覧104の操作ボタン毎の繰り返し回数を確認して現在の実行回数と繰り返し回数を比較し、繰り返し回数が残っているかを判定する(ステップST502)。制御手段20は、繰り返し回数が残っていない場合(ステップST502“NO”)、処理を終了する。
一方、制御手段20は、繰り返し回数が残っていると判定した場合(ステップST502“YES”)、ユーザ操作カスタマイズ手段18から取得した機能シーケンス一覧106の機能シーケンスを全て実行したかを判定する(ステップST503)。
【0043】
制御手段20は、機能シーケンス一覧106の機能シーケンスを全て実行したと判定した場合(ステップST503“YES”)、ステップST502からの処理を繰り返す。
一方、制御手段20は、機能シーケンス一覧106の機能シーケンスを全て実行していないと判定した場合(ステップST503“NO”)、未実施の機能シーケンスのうち最も早い番号の機能シーケンスに基づき各機能シーケンスを実行させるための制御信号をコマンド送信手段23に送る(ステップST504)。コマンド送信手段23は、制御手段20からの制御信号に基づき要求コマンドをネットワーク手段3を介して監視カメラ2に送信する。監視カメラ2は、コマンド送信手段23からの要求コマンドに基づき動作し、動作が終了すると応答コマンドを返す。コマンド応答手段24は、監視カメラ2からネットワーク手段3を介して応答コマンドを受信すると、制御手段20に応答コマンドを渡す。制御手段20は、コマンド応答手段24から応答コマンドを受け取ると、1つの機能シーケンスが終了したものと判断し、ステップST503からの処理を繰り返す。
【0044】
以上のように、実施の形態1の映像監視装置10は、操作履歴蓄積手段16がユーザの操作履歴を操作履歴データベース17に蓄積し、ユーザ操作カスタマイズ手段18がユーザにより指定された操作履歴に基づき操作ボタン毎の機能シーケンス一覧106を作成し、実施機能情報としてボタン機能データベース19に登録するように構成したことにより、ユーザが操作画面を複数回遷移することなく、ユーザインタフェース上の操作ボタンを1回押下するだけでユーザ所望の実施機能情報を取得することができる。その結果、ユーザ操作の回数を少なくし簡単な操作で複数の機能を継続して実行することができるという効果が得られる。
【0045】
実施の形態2.
実施の形態1においては、操作履歴に基づき新規のユーザインタフェースとしての操作ボタンを設定する構成について説明した。実施の形態2は、既存のユーザインタフェースとしての操作ボタンに機能シーケンスを追加する構成について説明する。なお、実施の形態2の映像監視装置の構成は、実施の形態1における映像監視装置10と同様であるため、図1と同一の符号を用いてその説明を省略する。また、実施の形態2の映像監視装置10の処理は、実施の形態1の映像監視装置10と異なる点についてのみ、適宜図2から図10を用いて説明する。
【0046】
制御手段20は、上述した図5に示すように、ユーザ入力手段15からユーザが任意のボタンID(ここでは「1」が選択されたものとする)を選択したことを示す操作信号を入力すると(ステップST201)、ボタンID「1」の実施機能を編集するかを確認する画像を描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる(ステップST202)。
【0047】
制御手段20は、ユーザ入力手段15からユーザが編集することを示す操作信号を入力すると(ステップST202“YES”)、ユーザ操作カスタマイズ手段18のボタン機能データベース19からボタンID「1」に対応する機能シーケンスを取得し、図12(a)に示すような機能シーケンス一覧111aを描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる(ステップST203)。
ここで、既存のユーザインタフェースとしての操作ボタンID「1」に設定されている機能シーケンスNo.1は、削除、編集することができないよう設定されており、機能シーケンスNo.2以降を追加編集できるよう設定されている。機能シーケンスNo.2以降に対する機能登録処理は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
機能シーケンス一覧111aは、機能登録処理により、図12(b)に示す機能シーケンス一覧111bのように既存の固定された機能シーケンスNo.1としての「ズーム」に新たな機能シーケンスNo.2としての「旋回」が追加されてボタン機能データベース19に登録される。
【0048】
以上のように、実施の形態2の映像監視装置10は、実施の形態1の効果に加え、新規のユーザインタフェースとしての操作ボタンを設けることなく、既存の操作ボタンに対して機能を追加できるため、映像表示装置4の画面領域をユーザインタフェースで占有することなく効率よくユーザが所望するカスタマイズを行うことができるという効果が得られる。
【0049】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 映像監視システム、2 監視カメラ(撮像手段)、3 ネットワーク手段、4 映像表示装置(表示装置)、5 操作入力装置、10 映像監視装置、13 映像取得手段、14 デコード手段、15 ユーザ入力手段、16 操作履歴蓄積手段、17 操作履歴データベース、18 ユーザ操作カスタマイズ手段、19 ボタン機能データベース、20 制御手段、21 描画手段、22 映像表示手段、23 コマンド送信手段、24 コマンド応答手段、102 操作履歴情報、104 操作ボタン一覧(ユーザ操作情報)、106,111a,111b 機能シーケンス一覧(ユーザ操作情報)、108 機能シーケンス編集画面、108a 操作履歴追加ボタン、108b 削除ボタン、108c 方向ボタン、110a 映像表示領域、110b 操作領域。
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばユーザからの入力を得て監視カメラを操作し、その監視カメラからの映像を表示装置に表示する映像監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映像監視装置は、例えば防災、人物監視、防犯のために設けられる監視カメラからの映像を表示装置に表示することで、監視員としてのユーザが映像を監視しながら監視カメラを操作できるように構成されている。このような映像監視装置においては、例えば操作ボタンが表示された操作画面に対し、ユーザが所望する機能の操作ボタンが表示されるまで操作画面を遷移させ、操作ボタンを押下することで1機能を実行する。
一方、特許文献1によれば、ユーザ操作により1機能を実行した際の設定値群の履歴を記録しておき、設定値群の履歴からユーザにより選択された設定値群をカスタマイズボタンに対応付けて記憶しておくことで、ユーザがカスタマイズボタンを押下すると、そのカスタマイズボタンに対応付けられた設定値群を用いて1機能を実行するユーザ操作方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−182765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の映像監視装置は、機能を実行する度に毎回画面遷移を行う必要があるため、ユーザ所望の機能を頻繁に実行する場合、ユーザ操作の回数が多くなり手間がかかるという課題があった。また、複数の監視カメラが設けられている場合、操作が複雑で操作に不慣れなユーザでは、所望の機能を実行させるのに多くの時間を費やすという課題があった。さらに、特許文献1のユーザ操作方法を用いたとしても、ユーザ所望の機能を連続して実行させる場合、上記課題を解決することができない。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ユーザ操作の回数を少なくし、容易にユーザ所望の機能を実行する映像監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る映像監視装置は、撮像手段で撮像した映像をネットワーク手段を経由して取得し、符号化映像データを出力する映像取得手段と、映像取得手段から得た符号化映像データを復号して映像データを取り出すデコード手段と、撮像手段へコマンドを送信するコマンド送信手段と、撮像手段からの応答を受信するコマンド応答手段と、各手段を制御する制御手段と、制御手段の指示でユーザインタフェースを構築する描画手段と、ユーザ操作に基づく信号を入力するユーザ入力手段と、ユーザ入力手段からのユーザ操作を操作履歴データベースに記録する操作履歴蓄積手段と、制御手段の指示に基づいて操作履歴データベースから読み出したユーザ操作の組み合わせをユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能データベースに登録するユーザ操作カスタマイズ手段と、描画手段からの描画指示およびでコード手段の出力する映像データを合成して表示装置に出力する映像表示手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る映像監視装置によれば、上述のように構成したことにより、操作画面を複数回遷移させることなく、ユーザインタフェースとしての操作ボタンに対して1回のユーザ操作でユーザ操作情報の組み合わせを取得することができる。その結果、ユーザ操作の回数を少なくし簡単な操作でユーザ所望の機能を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置を含む映像監視システムの構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作履歴情報を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作履歴の蓄積処理を示すフロー図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作ボタン一覧を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能登録処理の編集開始までを示すフロー図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能シーケンス一覧を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能登録処理の一例を示すフロー図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能編集画面を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における機能登録処理の別の一例を示すフロー図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置における操作ボタンが操作された際の処理を示すフロー図である。
【図11】この発明の実施の形態1に係る映像監視装置におけるユーザインタフェース映像の一例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係る映像監視装置における操作ボタンの機能シーケンス編集処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の映像監視装置10を含む映像監視システム1の構成を示している。映像監視システム1は、図1に示すように、撮像手段としての監視カメラ2、ネットワーク手段3、映像表示装置4、操作入力装置5、映像監視装置10で構成されており、映像監視装置10がネットワーク手段3を介して監視カメラ2と通信可能に接続されている。
【0010】
監視カメラ2は、外部の風景を撮像し映像として取得し、その映像を符号化して出力するよう機能する。
ネットワーク手段3は、監視カメラ2と映像監視装置10との間を通信可能に接続するよう機能する。ネットワーク手段3は、例えばイーサネット(登録商標)により映像監視装置10から監視カメラ2に動作を要求する要求コマンドを伝送するとともに監視カメラ2から動作要求に対する応答コマンドを伝送する。また、監視カメラ2から映像監視装置10へ映像を伝送する。このとき、ネットワーク手段3は、RTP(Real−time Transport Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)を利用して映像を伝送する。
映像表示装置4は、映像監視装置10から映像を受け取り表示するよう機能するモニタである。
操作入力装置5は、ユーザの操作を入力するマウスやキーボードである。
【0011】
映像監視装置10は、映像取得手段13、デコード手段14、ユーザ入力手段15、操作履歴蓄積手段16、操作履歴データベース17、ユーザ操作カスタマイズ手段18、ボタン機能データベース19、制御手段20、描画手段21、映像表示手段22、コマンド送信手段23、コマンド応答手段24で構成されている。
【0012】
映像取得手段13は、監視カメラ2で撮像された映像をネットワーク手段3を経由して取得し、符号化映像データを出力するよう機能する。符号化映像データは、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)やH.264を用いて符号化されている。
デコード手段14は、映像取得手段13から得た符号化映像データを復号して、映像データを出力するよう機能する。
【0013】
ユーザ入力手段15は、外部の操作入力装置5からユーザの操作に基づく操作信号を入力するよう機能する。ユーザ入力手段15は、例えば映像表示装置4に表示されたユーザインタフェースとしてのボタン、メニューがユーザにより選択されると、その選択された表示画面上の位置を含む操作信号を入力する。
【0014】
操作履歴蓄積手段16は、ユーザ入力手段15から操作信号を入力すると、その操作信号が示すユーザ操作を操作履歴情報として操作履歴データベース17に記録するよう機能する。操作履歴蓄積手段16は、例えば予め全ての操作に対して蓄積対象か否かが設定されており、ユーザ入力手段15から操作信号を入力する度に蓄積対象の操作であるかを判別し、蓄積対象の操作のみを操作履歴情報として記録する。このように蓄積対象の操作のみを操作履歴情報として記録することで、例えばマウスを移動するだけの操作などの重要度の低い操作を蓄積しないようにしている。
【0015】
ユーザ操作カスタマイズ手段18は、ユーザ入力手段15を介してユーザに指定された操作履歴情報を操作履歴蓄積手段16の操作履歴データベース17から取得し、ユーザに指定された操作履歴情報(ユーザ操作情報)の組み合わせをユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能情報としてボタン機能データベース19に記録するよう機能する。ここで、ボタン機能データベース19に記録されるボタン機能情報は、ユーザインタフェースとしてのカスタマイズボタンが操作されることにより実施される機能を示す実施機能情報であり、例えばボタンID、名称、繰り返し回数、機能シーケンスNo.、機能、設定1、設定2、設定3、・・・、設定n(ただし、nは任意の数)、前操作からの時間(秒)といった各項目の情報で構成されている。
また、ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの要求に応じてボタン機能データベース19からボタン機能情報を抽出して出力する。
【0016】
制御手段20は、映像監視装置10を構成する各手段を制御するよう機能する。また、制御手段20は、映像表示装置4に表示されたユーザインタフェースのカスタマイズボタンが操作されると、そのカスタマイズボタンに対応したボタン機能情報をユーザ操作カスタマイズ手段18から読み出し、そのボタン機能情報に基づきコマンド送信手段23に対し監視カメラ2の動作を要求するよう機能する。
【0017】
描画手段21は、ユーザ操作カスタマイズ手段18のボタン機能データベース19に基づき実施機能毎の操作ボタンを示すユーザインタフェースを構築し、映像表示手段22へ出力する。
映像表示手段22は、デコード手段14からの映像データと描画手段21からのユーザインタフェースを合成して出力し、映像表示装置4に表示させるよう機能する。映像表示手段22は、例えばグラフィックボードで構成される。
【0018】
コマンド送信手段23は、制御手段20が取得した実施機能情報としてのユーザ操作情報に基づきネットワーク手段3を介して監視カメラ2へ動作を要求する要求コマンドを送るよう機能する。
コマンド応答手段24は、要求コマンドに対する監視カメラ2からの応答コマンドを受信し、制御手段20へ渡すよう機能する。
【0019】
ここで、実施の形態1の映像監視装置10の処理動作について説明する。
図2は、操作履歴蓄積手段16が操作履歴データベース17として記録する操作履歴情報102を示している。
操作履歴情報102は、例えば図2に示すように、通し番号としての「操作履歴No.(履歴ナンバー)」、機能の名称を示す「機能」、操作対象の監視カメラ2を示す「設定1」、具体的な動作処理を示す「設定2」「設定3」・・・「設定n(ただしnは任意の数)」で構成されている。ここで図2においては、例えば「機能」はズーム、照明、旋回、キャプチャがあり、「設定1」は操作対象の監視カメラ2を示す識別番号であり、「設定2」はズームの拡大または縮小、照明のONまたはOFF、旋回位置が記載されており、「設定3」は旋回速度が記載されている。
なお、操作履歴情報102として追加された操作履歴には機能の種類と各種設定が関連付けされ、各種設定項目は機能ごとに種類、数が異なりそれぞれ必要な設定が記録される。また、操作履歴情報102は、図示していないが操作毎に操作時刻が付されており、その操作時刻順に記録されている。さらに、図2における操作履歴情報102は、操作履歴No.99までを示しているが、操作履歴の数は任意に設定されるものである。
【0020】
図3は、映像監視装置10におけるユーザ入力手段15、操作履歴蓄積手段16、操作履歴データベース17の間で行われる操作履歴蓄積処理を示している。
映像監視装置10は、制御手段20がユーザ入力手段15を介してユーザの操作に基づく信号(操作信号)を入力すると、操作履歴蓄積手段16へ操作履歴蓄積処理を指示し、処理を開始する。
操作履歴蓄積手段16は、ユーザ入力手段15から操作信号を入力すると、その操作信号が蓄積対象の操作であるかを判定する(ステップST101)。
操作履歴蓄積手段16は、操作信号が蓄積対象の操作でないと判定した場合(ステップST101“NO”)、処理を終了する。
一方、操作履歴蓄積手段16は、操作信号が蓄積対象の操作であると判定した場合(ステップST101“YES”)、操作履歴データベース17の操作履歴情報102を参照して、既に蓄積されている操作履歴の数が最大記憶操作履歴数(操作履歴の数=最大記憶操作履歴数)であるかを判断する(ステップST102)。
【0021】
操作履歴蓄積手段16は、操作履歴の数が最大記憶操作履歴数と同数の場合(ステップST102“YES”)、操作履歴情報102の中から最も古い操作時刻の操作履歴を削除する(ステップST103)。
一方、操作履歴蓄積手段16は、操作履歴の数が最大記憶操作履歴数と同数でない場合(ステップST102“NO”)、操作履歴情報102の中の操作履歴を削除せずに次のステップに進む。
操作履歴蓄積手段16は、蓄積対象の操作内容を操作履歴情報102として操作履歴データベース17に追加して記録させ(ステップST104)、操作履歴情報102の蓄積処理を終了する。
【0022】
図4は、映像監視装置10における操作ボタン一覧104を示している。
操作ボタン一覧104は、ユーザ操作カスタマイズ手段18がボタン機能データベース19として記憶した実施機能情報に基づいて構築されるユーザインタフェースの一要素であり、図4に示すように操作ボタン毎に「ボタンID」、「名称」、「繰り返し回数」で構成されている。「ボタンID」は各操作ボタンを識別する番号であり、「名称」は操作ボタンで実行される機能の名称であり、「繰り返し回数」は機能の連続実行回数を示している。ここで図4においては、例えば「ボタンID」1から500までが既存の機能を実行する既存ボタンの識別番号として設定され、「ボタンID」501以降が新たに設定されるカスタマイズボタンとして設定されている。なお、図4においては、例えば「名称」にズーム、旋回、キャプチャ、録画開始、カスタマイズ1、カスタマイズ2・・・と記載されているが、「名称」はユーザにより編集可能であってもよい。
【0023】
図5は、映像監視装置10における操作ボタンの機能登録処理の初期段階として編集開始までを示している。映像監視装置10は、制御手段20がユーザ入力手段15からユーザ操作に基づく操作信号を入力すると処理を開始する。制御手段20は、ユーザ入力手段15からの操作信号が機能登録要求であると判断すると、ユーザ操作カスタマイズ手段18へ実施機能情報を要求する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、ボタン機能データベース19の実施機能情報を制御手段20へ出力する。制御手段20は、ユーザ操作カスタマイズ手段18から実施機能情報を取得すると、実施機能情報に基づき描画手段21にユーザインタフェースとしての操作ボタン一覧104を描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に操作ボタン一覧104を表示させる(ステップST200)。
【0024】
制御手段20は、ユーザ入力手段15からユーザが任意のボタンID(ここでは「501」が選択されたものとする)を選択したことを示す操作信号を入力すると(ステップST201)、ボタンID「501」の実施機能を編集するかを確認する画像を描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる。制御手段20は、ユーザ入力手段15から操作信号を取得すると、その操作信号に基づきボタンID「501」の実施機能を編集するかどうかを判定する(ステップST202)。
【0025】
制御手段20は、実施機能を編集しないことを示す操作信号であると判定すると(ステップST202“NO”)、ステップST201の処理を繰り返す。
一方、制御手段20は、実施機能を編集することを示す操作信号であると判定すると(ステップST202“YES”)、実施機能情報に基づきボタンID「501」に対応する機能シーケンスを取得し、図6に示すような機能シーケンス一覧106を描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる(ステップST203)。
【0026】
ここで、機能シーケンス一覧106は、ユーザ操作カスタマイズ手段18がボタン機能データベース19として記憶した実施機能情報に基づいて構築されるユーザインタフェースの一要素であり、操作ボタン毎の実施機能としての機能シーケンスを示している。機能シーケンス一覧106は、例えば図6に示すように、「機能シーケンスNo.」、「機能」、「設定1」、「設定2」、「設定3」、・・・、「設定n(ただし、nは任意の数)」、「前操作からの時間(秒)」で構成されている。「機能シーケンスNo.」は処理順番を示す番号1からm(ただし、mは任意の数)であり、「機能」は各シーケンスで実行される機能の種類を示しており、「設定1」から「設定n」は各シーケンスを実行する際に必要な設定条件として例えば実行対象の監視カメラ2の識別番号、具体的な動作条件を示す設定値が記載されている。
【0027】
図7は映像監視装置10における操作ボタンの機能登録処理を示しており、上述した図5のA以降の処理である。図8は映像監視装置10における機能シーケンス編集画面108を示している。ここでは、機能シーケンスNo.B(ただし、Bは1〜mのうちの任意の数)の位置に操作履歴情報102の操作履歴No.C(ただし、Cは任意の数)を追加する処理について説明する。
【0028】
映像監視装置10は、上述した図5のステップST203のように映像表示装置4に機能シーケンス一覧106を表示させるとともに(ステップST300)、制御手段20が操作履歴蓄積手段16の操作履歴データベース17から操作履歴情報102を取得し、その操作履歴情報102に基づき描画手段21に操作履歴情報102を描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に図2に示すように操作履歴情報102を表示させる(ステップST301)。すなわち、映像監視装置10は、ステップST300とステップST301により、図8に示すように機能シーケンス一覧106と操作履歴情報102を含む機能シーケンス編集画面108を映像表示装置4に表示させる。ここで機能シーケンス編集画面108には、操作履歴を機能シーケンスとして追加するための操作履歴追加ボタン108a、機能シーケンス一覧106から機能シーケンスを削除するための機能シーケンス削除ボタン108b、機能シーケンスの順番を入れ替えるための方向ボタン108cが表示されている。
【0029】
制御手段20は、機能シーケンス編集画面108上の機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスNo.Bが選択されたことを示す操作信号をユーザ入力手段15を介して入力する(ステップST302)と、その操作信号に応じて描画手段21に指示し、例えば機能シーケンス編集画面108上の機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの色を反転させるよう描画させて映像表示装置4に表示させる。
【0030】
制御手段20は、操作履歴情報102の中から操作履歴No.Cが選択されたことを示す操作信号をユーザ入力手段15を介して入力する(ステップST303)と、その操作信号に応じて描画手段21に指示し、例えば操作履歴情報102の操作履歴No.Cの色を反転させるよう描画させて映像表示装置4に表示させる。
【0031】
制御手段20は、機能シーケンス編集画面108上の操作履歴追加ボタン108aが押下されたことを示す操作信号をユーザ入力手段15を介して入力したかを判定し(ステップST304)、操作履歴追加ボタン108aが押下されたと判定すると(ステップST304“YES”)、操作履歴No.Cの情報を機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの位置に追加するようユーザ操作カスタマイズ手段18に指示する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの指示にしたがって、操作履歴No.Cの情報を機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの位置に挿入して追加し、ボタン機能データベース19に記録させる(ステップST305)。このとき、ユーザ操作カスタマイズ手段18は、追加登録前に機能シーケンスNo.B以降の位置に設定していた機能シーケンスをそれぞれ1つずつずらして再設定する。
【0032】
制御手段20は、ユーザ入力手段15から機能登録を終了する操作信号を入力したかを判定し(ステップST306)、機能登録を終了する操作信号を入力した場合(ステップST306“YES”)、機能登録処理を終了する。
制御手段20は、ステップST306において、機能登録を終了せず、機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスが選択されたことを示す操作信号を入力した場合(ステップST306“NO”)、ステップST302からの処理と同様の処理を繰り返す。
【0033】
図9は、映像監視装置10における機能登録処理の別の一例を示すフロー図である。ここでは、既に登録されている機能シーケンスNo.B(ただし、Bは1〜mのうちの任意の数)を編集する処理の例について説明する。
映像監視装置10の制御手段20は、ユーザ入力手段15を介してユーザからの機能シーケンス編集を要求する操作信号を入力すると、上述した図8のように機能シーケンス一覧106を含む機能シーケンス編集画面108を表示する(ステップST400)。
【0034】
制御手段20は、ユーザ入力手段15を介して機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスNo.Bが選択されたことを示す操作信号を入力する(ステップST401)と、その操作信号に応じて描画手段21に指示し、例えば機能シーケンス一覧106の機能シーケンスNo.Bの色を反転させるよう描画させて映像表示装置4に表示させる。
【0035】
制御手段20は、ユーザ入力手段15から機能シーケンス編集画面108上の削除ボタン108bが押下されたことを示す操作信号または機能シーケンス編集画面108上の方向ボタン108cが押下されたことを示す操作信号を入力したかを判定する(ステップST402)。
【0036】
制御手段20は、削除ボタン108bが押下されたことを示す操作信号を入力したと判定した場合(ステップST403)、ユーザ操作カスタマイズ手段18に対し機能シーケンス一覧106から機能シーケンスNo.Bを削除するよう指示する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの指示に従ってボタン機能データベース19の機能シーケンス一覧106から機能シーケンスNo.Bを削除して登録する(ステップST404)。
【0037】
一方、制御手段20は、方向ボタン108cが押下されたことを示す操作信号を入力したと判定した場合(ステップST405)、ユーザ操作カスタマイズ手段18に対し、機能シーケンスNo.Bの項目を方向ボタン108cが示す方向の機能シーケンスと入れ替えるよう指示する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からの指示に従って機能シーケンスNo.Bの項目を方向ボタン108cが示す方向の機能シーケンスと入れ替えてボタン機能データベース19に登録する(ステップST406)。このとき、ユーザ操作カスタマイズ手段18は、例えば上方向を示す方向ボタン108cが押下された場合、機能シーケンスNo.Bの項目を機能シーケンスNo.(B−1)の項目と入れ替え、下方向を示す方向ボタン108cが押下された場合、機能シーケンスNo.Bの項目を機能シーケンスNo.(B+1)の項目と入れ替える。
【0038】
制御手段20は、ステップST404またはステップST406の処理を終えると、ユーザ入力手段15を介して機能登録を終了する操作信号を入力したかを判定し(ステップST407)、機能登録を終了する操作信号を入力した場合(ステップST407“YES”)、機能登録処理を終了する。
制御手段20は、ステップST407において、機能登録が終了されず、機能シーケンス一覧106の中から機能シーケンスが選択されたことを示す操作信号を入力した場合(ステップST407“NO”)、ステップST401からの処理と同様の処理を繰り返す。
【0039】
なお、上記の機能登録処理において、他の項目についての編集も可能である。映像監視装置10は、機能シーケンス一覧106として登録された各機能シーケンスの設定値として、例えば図8における機能シーケンスNo.1の設定1「カメラ2」を「カメラ1」に変更して登録すれば、カメラ1に対して拡大ズームを行う機能シーケンスにすることができる。
また、映像監視装置10は、機能シーケンス間の処理間隔を設定編集することも可能であり、例えば、機能シーケンスNo.2の「前操作からの時間(秒)」に値「5」を設定して登録すれば、機能シーケンスNo.1の処理が終了してから5秒後に機能シーケンスNo.2の処理を開始させることができる。
さらに、映像処理装置10は、操作ボタン毎の機能シーケンスの繰り返し回数を設定編集することも可能であり、例えば図4に示す「繰り返し回数」に任意の数値を設定することで、操作ボタンに設定された機能シーケンスを1セットとして設定値回数繰り返すようにすることができる。
【0040】
次に、上記のように登録された機能シーケンスに基づく処理について説明する。図10は映像監視装置10における操作ボタンが操作された際の処理を示している。
映像監視装置10は、ユーザからの操作により電源が供給されると処理を開始し、映像表示手段22が映像取得手段13、デコード手段14を介して入力した監視カメラ2の映像データと、描画手段21からのユーザインタフェースとして図4に示すような操作ボタン一覧104を合成し、映像表示装置4に表示する。このとき、映像表示装置4には、例えば、図11に示すようなユーザインタフェース映像が表示される。ユーザインタフェース映像は、図11に示すように映像表示領域110aと操作領域110bで構成されている。図11において、映像表示領域110aは4分割され、それぞれ異なる監視カメラ2からの映像を表示している。操作領域110bは、実施機能毎の操作ボタンとして、例えばカメラ操作ボタン、カメラ切替ボタン、カスタマイズボタンを表示している。
【0041】
制御手段20は、ユーザインタフェースとしての操作ボタンが押下される(ステップST500)と、押下された操作ボタンのボタンIDに対応するユーザ操作情報としての機能シーケンス一覧106をユーザ操作カスタマイズ手段18に要求する。ユーザ操作カスタマイズ手段18は、制御手段20からのボタンIDに基づきボタン機能データベース19から機能シーケンス一覧106を抽出して制御手段20に出力する。制御手段20は、ユーザ操作カスタマイズ手段18からの機能シーケンス一覧106を取得する(ステップST501)。
【0042】
制御手段20は、操作ボタン一覧104の操作ボタン毎の繰り返し回数を確認して現在の実行回数と繰り返し回数を比較し、繰り返し回数が残っているかを判定する(ステップST502)。制御手段20は、繰り返し回数が残っていない場合(ステップST502“NO”)、処理を終了する。
一方、制御手段20は、繰り返し回数が残っていると判定した場合(ステップST502“YES”)、ユーザ操作カスタマイズ手段18から取得した機能シーケンス一覧106の機能シーケンスを全て実行したかを判定する(ステップST503)。
【0043】
制御手段20は、機能シーケンス一覧106の機能シーケンスを全て実行したと判定した場合(ステップST503“YES”)、ステップST502からの処理を繰り返す。
一方、制御手段20は、機能シーケンス一覧106の機能シーケンスを全て実行していないと判定した場合(ステップST503“NO”)、未実施の機能シーケンスのうち最も早い番号の機能シーケンスに基づき各機能シーケンスを実行させるための制御信号をコマンド送信手段23に送る(ステップST504)。コマンド送信手段23は、制御手段20からの制御信号に基づき要求コマンドをネットワーク手段3を介して監視カメラ2に送信する。監視カメラ2は、コマンド送信手段23からの要求コマンドに基づき動作し、動作が終了すると応答コマンドを返す。コマンド応答手段24は、監視カメラ2からネットワーク手段3を介して応答コマンドを受信すると、制御手段20に応答コマンドを渡す。制御手段20は、コマンド応答手段24から応答コマンドを受け取ると、1つの機能シーケンスが終了したものと判断し、ステップST503からの処理を繰り返す。
【0044】
以上のように、実施の形態1の映像監視装置10は、操作履歴蓄積手段16がユーザの操作履歴を操作履歴データベース17に蓄積し、ユーザ操作カスタマイズ手段18がユーザにより指定された操作履歴に基づき操作ボタン毎の機能シーケンス一覧106を作成し、実施機能情報としてボタン機能データベース19に登録するように構成したことにより、ユーザが操作画面を複数回遷移することなく、ユーザインタフェース上の操作ボタンを1回押下するだけでユーザ所望の実施機能情報を取得することができる。その結果、ユーザ操作の回数を少なくし簡単な操作で複数の機能を継続して実行することができるという効果が得られる。
【0045】
実施の形態2.
実施の形態1においては、操作履歴に基づき新規のユーザインタフェースとしての操作ボタンを設定する構成について説明した。実施の形態2は、既存のユーザインタフェースとしての操作ボタンに機能シーケンスを追加する構成について説明する。なお、実施の形態2の映像監視装置の構成は、実施の形態1における映像監視装置10と同様であるため、図1と同一の符号を用いてその説明を省略する。また、実施の形態2の映像監視装置10の処理は、実施の形態1の映像監視装置10と異なる点についてのみ、適宜図2から図10を用いて説明する。
【0046】
制御手段20は、上述した図5に示すように、ユーザ入力手段15からユーザが任意のボタンID(ここでは「1」が選択されたものとする)を選択したことを示す操作信号を入力すると(ステップST201)、ボタンID「1」の実施機能を編集するかを確認する画像を描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる(ステップST202)。
【0047】
制御手段20は、ユーザ入力手段15からユーザが編集することを示す操作信号を入力すると(ステップST202“YES”)、ユーザ操作カスタマイズ手段18のボタン機能データベース19からボタンID「1」に対応する機能シーケンスを取得し、図12(a)に示すような機能シーケンス一覧111aを描画手段21に描画させ、映像表示手段22を介して映像表示装置4に表示させる(ステップST203)。
ここで、既存のユーザインタフェースとしての操作ボタンID「1」に設定されている機能シーケンスNo.1は、削除、編集することができないよう設定されており、機能シーケンスNo.2以降を追加編集できるよう設定されている。機能シーケンスNo.2以降に対する機能登録処理は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
機能シーケンス一覧111aは、機能登録処理により、図12(b)に示す機能シーケンス一覧111bのように既存の固定された機能シーケンスNo.1としての「ズーム」に新たな機能シーケンスNo.2としての「旋回」が追加されてボタン機能データベース19に登録される。
【0048】
以上のように、実施の形態2の映像監視装置10は、実施の形態1の効果に加え、新規のユーザインタフェースとしての操作ボタンを設けることなく、既存の操作ボタンに対して機能を追加できるため、映像表示装置4の画面領域をユーザインタフェースで占有することなく効率よくユーザが所望するカスタマイズを行うことができるという効果が得られる。
【0049】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 映像監視システム、2 監視カメラ(撮像手段)、3 ネットワーク手段、4 映像表示装置(表示装置)、5 操作入力装置、10 映像監視装置、13 映像取得手段、14 デコード手段、15 ユーザ入力手段、16 操作履歴蓄積手段、17 操作履歴データベース、18 ユーザ操作カスタマイズ手段、19 ボタン機能データベース、20 制御手段、21 描画手段、22 映像表示手段、23 コマンド送信手段、24 コマンド応答手段、102 操作履歴情報、104 操作ボタン一覧(ユーザ操作情報)、106,111a,111b 機能シーケンス一覧(ユーザ操作情報)、108 機能シーケンス編集画面、108a 操作履歴追加ボタン、108b 削除ボタン、108c 方向ボタン、110a 映像表示領域、110b 操作領域。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段で撮像した映像をネットワーク手段を経由して取得し、符号化映像データを出力する映像取得手段と、
前記映像取得手段から得た符号化映像データを復号して映像データを取り出すデコード手段と、
前記撮像手段へコマンドを送信するコマンド送信手段と、
前記撮像手段からの応答を受信するコマンド応答手段と、
前記各手段を制御する制御手段と、
前記制御手段の指示でユーザインタフェースを構築する描画手段と、
ユーザ操作に基づく信号を入力するユーザ入力手段と、
前記ユーザ入力手段が入力したユーザ操作の情報を操作履歴データベースに記録する操作履歴蓄積手段と、
前記制御手段の指示に基づいて前記操作履歴データベースから読み出したユーザ操作情報の組み合わせを前記ユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能データベースに登録するユーザ操作カスタマイズ手段と、
前記描画手段からの描画指示および前記デコード手段の出力する映像データを合成して表示装置に出力する映像表示手段と、
を備えた映像監視装置。
【請求項2】
制御手段は、表示装置に表示されたユーザインタフェースのカスタマイズボタンが操作されると、そのカスタマイズボタンに対応したユーザ操作情報の組み合わせをユーザ操作カスタマイズ手段から読み出すことを特徴とする請求項1記載の映像監視装置。
【請求項3】
ユーザ操作カスタマイズ手段は、ユーザに指定された操作履歴を新たなユーザインタフェースの動作機能としてボタン機能データベースに記録することを特徴とする請求項1または請求項2記載の映像監視装置。
【請求項4】
ユーザ操作カスタマイズ手段は、ユーザに指定された操作履歴を既存のユーザインタフェースの動作機能に加えてボタン機能データベースに記録することを特徴とする請求項1または請求項2項記載の映像監視装置。
【請求項1】
撮像手段で撮像した映像をネットワーク手段を経由して取得し、符号化映像データを出力する映像取得手段と、
前記映像取得手段から得た符号化映像データを復号して映像データを取り出すデコード手段と、
前記撮像手段へコマンドを送信するコマンド送信手段と、
前記撮像手段からの応答を受信するコマンド応答手段と、
前記各手段を制御する制御手段と、
前記制御手段の指示でユーザインタフェースを構築する描画手段と、
ユーザ操作に基づく信号を入力するユーザ入力手段と、
前記ユーザ入力手段が入力したユーザ操作の情報を操作履歴データベースに記録する操作履歴蓄積手段と、
前記制御手段の指示に基づいて前記操作履歴データベースから読み出したユーザ操作情報の組み合わせを前記ユーザインタフェースのカスタマイズボタンに関連付けてボタン機能データベースに登録するユーザ操作カスタマイズ手段と、
前記描画手段からの描画指示および前記デコード手段の出力する映像データを合成して表示装置に出力する映像表示手段と、
を備えた映像監視装置。
【請求項2】
制御手段は、表示装置に表示されたユーザインタフェースのカスタマイズボタンが操作されると、そのカスタマイズボタンに対応したユーザ操作情報の組み合わせをユーザ操作カスタマイズ手段から読み出すことを特徴とする請求項1記載の映像監視装置。
【請求項3】
ユーザ操作カスタマイズ手段は、ユーザに指定された操作履歴を新たなユーザインタフェースの動作機能としてボタン機能データベースに記録することを特徴とする請求項1または請求項2記載の映像監視装置。
【請求項4】
ユーザ操作カスタマイズ手段は、ユーザに指定された操作履歴を既存のユーザインタフェースの動作機能に加えてボタン機能データベースに記録することを特徴とする請求項1または請求項2項記載の映像監視装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−156942(P2012−156942A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16550(P2011−16550)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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