映像記録再生装置
【目的】 タイトルの内容把握がユーザにとって容易であり、ハード構成の複雑化を防止できる映像記録再生装置を提供する。
【構成】 ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データをタイトル動画データから抽出する。前記部分動画データから複数の静止画データ(Iピクチャ)を取得する。各静止画を縮小した画像とタイトルメニューの基本画像となるタイトルバックとを合成する。複数の合成画像を動画ストリーム化することによってタイトルメニュー動画ストリームを生成記録する。タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生する。
【構成】 ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データをタイトル動画データから抽出する。前記部分動画データから複数の静止画データ(Iピクチャ)を取得する。各静止画を縮小した画像とタイトルメニューの基本画像となるタイトルバックとを合成する。複数の合成画像を動画ストリーム化することによってタイトルメニュー動画ストリームを生成記録する。タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、DVDレコーダなどの映像記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DVDビデオ規格では、図12に示すように、アプリケーションフォーマットが規定されている。また、DVDディスク内の記録情報は、図13に示すように構成されている。更に、ビデオマネージャメニュー用ビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)は、図4に示すように構成される。ここで、NAVパック(PCI:presentation control information,DSI:data search information )はナビゲーション情報である。ナビゲーション情報には、図11に示すように、ボタン情報等が格納される。
【0003】
従来より、DVDビデオ規格に従って、DVDレコーダで記録した映像のタイトルを表示するタイトルメニューの生成処理が行われる(特許文献1参照)。このタイトルメニューが単に文字表示だけからなるときには、ユーザにとって各タイトルの内容把握が困難になることに鑑み、タイトルメニュー上にタイトルの1シーンの静止画サムネイルを表示することが考えられている。また、静止画に対応する動画サムネイルを表示することが考えらる(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2000−156023号公報
【特許文献2】特開2003−274368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術では、サムネイル表示される静止画/動画がユーザにとってタイトルの内容把握に必ずしも有用であるとは限らない。また、DVDレコーダ等においては、規格化された画像処理を行うためのハード構成を有するため、極力、この規格を活かしてハード構成が複雑になるのを回避するのがコストアップを防止する上で望ましい。
【0005】
この発明は、上記の事情に鑑み、タイトルの内容把握がユーザにとって容易であり、ハード構成の複雑化を防止できる映像記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の映像記録再生装置は、上記課題を解決するために、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データをタイトル動画データから抽出する手段と、前記部分動画データから複数の静止画データを取得する手段と、各静止画の縮小画像とタイトルメニューの基本画像となるタイトルバックとを合成する手段と、複数の合成画像を動画ストリーム化することによってタイトルメニュー動画ストリームを生成記録する手段と、タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記の構成であれば、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データがタイトルメニューにおいて表示されるため、タイトルの内容把握がユーザにとって容易である。また、タイトルメニュー動画ストリームを生成記録し、タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生するので、動画ストリーム生成の規格を活かすことができ、ハード構成の複雑化を防止することができる。
【0008】
上記構成の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と終点とに基づいてタイトル動画データから抽出されることとしてもよい。或いは、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と予め設定された時間情報とに基づいてタイトル動画データから抽出されることとしてもよい。
【0009】
これら構成の映像記録再生装置において、前記部分動画データから生成する非圧縮画像のみを抽出し、これを前記静止画データとするのがよい。また、タイトルメニュー動画ストリームは圧縮画像を含んで成るのがよい。これによれば、タイトルメニュー動画ストリームのデータサイズを極力小さくできる。
【0010】
これら構成の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データに対応した音声データを抽出し、この音声データも含めてタイトルメニュー動画ストリームとするのがよい。
【0011】
これら構成の映像記録再生装置において、着脱自在の記録メディア(例えば、DVDディスクなど)に記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱自在の記録メディアに記録することとしてもよい。或いは、着脱不能の記録メディア(例えば、ハードディスクなど)に記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱不能の記録メディアに記録することとしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、タイトルの内容把握がユーザにとって容易であり、ハード構成の複雑化を防止できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施形態のDVDレコーダ(映像記録再生装置)を図1乃至図10に基づいて説明する。
【0014】
図1にDVDレコーダ1のブロック図を示す。外部入力系10により、チューナや外部入力端子(この端子には、例えば、ケーブルTV用のセットトップボックスなどの映像装置が接続される)からのアナログ映像/音声信号がディジタルデータ化される。具体的には、A/Dコンバータ10aによってチューナ等からのアナログ音声信号がディジタル信号化され、ビデオデコーダ10bによりチューナ等からのアナログ映像信号がディジタル信号(CCIR−REC656)に変換される。そして、MPEGビデオエンコーダ10cによってMPEGビデオ規格に従った処理がなされ、MPEG/AC3オーディオエンコーダ10dによってオーディオ規格(MPEG/AC3/リニアPCM)に従った処理がなされる。
【0015】
マルチプレクサ11は、MPEGビデオエンコーダ10cから出力されるビデオPES(Packetize Elementary Stream)及びMPEGオーディオエンコーダから出力されるオーディオPESを多重化してMPEGストリームを出力する。
【0016】
フォーマッタ12は、DVD規格で規定されているナビゲーション情報(NAV)をMPEGストリームに付加する。ナビゲーション情報は、システムコントローラ13のナビゲーション情報生成部13aによって生成される。
【0017】
変調部14は、MPEGストリーム(ディジタル信号)をDVDメディア15に記録しやすい形に変調する。ピックアップ16は変調信号に基づいてレーザ光を照射してDVDメディア15にデータを記録する。サーボ回路はスピンドルモータ18の回転制御及びピックアップ16の駆動制御を行う。
【0018】
また、ピックアップ16は、DVDメディア15から信号を読み取り、電気信号に変換する。ピックアップ16による信号の書込/読出においては、前記スピンドルモータ18の回転数が制御され、その後にDVDメディア15の記録面に焦点を合わせるフォーカスサーボ、次にピット列に沿って0と1の信号を読み取るためのトラッキングサーボ、更に、スピンドルサーボが働く。
【0019】
ピックアップ16から出力される電気信号は、復調部19によってディジタル信号信号に変換される。誤り訂正回路20は、再生されたディジタル信号の誤りを訂正する。DVDでは、エラーを訂正する方式として、RS−PC(リードソロモン積符号)が採用されている。訂正能力としては、訂正前の誤り率0.1%のときに、オーディオ用CDは訂正後は10-11 〜10-12 であるが、DVDでは10-35 になっている。
【0020】
デマルチプレクサ21は、MPEGストリーム(映像、音声、字幕がそれぞれの識別子を備えながら1本の信号になっている)を、前記識別子に従って映像ストリーム、音声ストリーム、及び字幕ストリームに分離する。
【0021】
MPEGビデオデコーダ22は映像ストリームを復号して量子化係数や動きベクトルを求め、逆DCT変換や動きベクトルに基づく動き補償制御などを行うことによって映像データを出力する。ビデオエンコーダ23は映像データ(色差信号データ)をNTSCやPALにエンコードする。NTSCとPALの相互変換も可能である。映画を24コマで符号化、記録された場合にはプレーヤで2−3プルダウンしてNTSC信号にする。
【0022】
MPEG/AC3オーディオデコーダ24は、音声ストリーム中の音声符号データ(ドルビーAC−3などのフォーマットによる符号データ)を復号して、非圧縮の音声データを生成する。D/Aコンバータ25は、非圧縮の音声データをそのままD/A変換して外部に出力する。
【0023】
次に、タイトルメニューMPEGストリーム生成の一連の処理について図2を参照しつつ簡単に説明していく。例えば、チューナにより受信した放送のドラマの映像記録を行った後、タイトルメニュー画面を呼び出す(図2の(a)参照)。図3にタイトル画面の詳細を示す。属性情報内容(番組名等)は、例えば、放送波に重畳された電子番組表から自動的に取り出すことができる。タイトルメニュー画面上のボタン(図3における「サムネイル位置」の表記部分)は、OSD(オンスクリーンディスプレイ)回路によって生成される。ここで、上記の記録したドラマがDVDメディア15において3番目の記録映像であるとする。ユーザは、リモートコントローラ(或いは、本体の操作部)を操作し、「タイトル3」のボタン上にカーソルを載せて決定キーを押下する。この操作を検出したシステムコントローラ13は、タイトル3(前記ドラマ)の本編再生(タイトル動画データの再生)を行い、再生映像を画面に表示する(図2の(b)参照)。ユーザは、この画面上で範囲指定を行う。この範囲指定では、当該ドラマを最も良く表しているとユーザが思うシーンを選択すればよい。かかる範囲指定の具体例は一例であり、これに限定されない。
【0024】
システムコントローラ13は、ユーザによって範囲指定された部分の再生処理を行う(図2の(c)参照)。このとき、システムコントローラ13は範囲指定された映像データ中からIピクチャのみを取り出し、映像デコードを行って映像データを生成し(タイトル動画データのうちの範囲指定された部分動画データを抽出し)、更に縮小処理(画素間引き等)を行う(図2の(d)参照)。そして、前述したタイトルメニュー画面(図2の(a)参照)で用いた画像データ(タイトルバック)と前記縮小処理された映像との合成処理を行う。縮小映像の合成後の縮小映像位置はボタン3(図3のサムネイル位置3参照)の位置とする。合成映像のフレーム数は、前記取り出されたIピクチャの数だけ生成される。システムコントローラ13は、前記複数枚生成された合成画像に対するMPEGエンコード処理を行い、タイトルメニューMPEG動画ストリームの生成を行い、DVDメディア15に記録する(図2の(e)参照)。これにより、「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームができたことになる。前記合成画像の動画ストリーム化においては、全ての画像をIピクチャとすることもできるが、IピクチャだけでなくPピクチャやBピクチャを用い、各タイトルのタイトルメニューMPEG動画ストリームのデータ量低減を図るのがよい。
【0025】
ユーザは、「タイトル3」の映像がどのようなものであったかを知りたいときには、タイトルメニュー画面上の「タイトル3」のボタンの箇所にハイライト(カーソル)を載せ例えば左方向キーを押下する。なお、タイトルメニュー画面を規定するビデオマネージャメニュー用ビデオオブジェクトセットにおいて、当該画面が表示されている状態でのリモコンボタンの押下に対する処理が定められており(そのようなボタン制御情報がナビゲーション情報のPCIに格納される(図10参照))。ボタンの押下を検出したシステムコントローラ13は、上述した「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生処理を実行する(図2の(f)参照)。この再生処理により、ボタン3の箇所においてドラマの縮小サムネイルが動画表示される映像をユーザは見ることになる。
【0026】
上記の「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生においても、ハイライト(カーソル)はOSD表示される。システムコントローラ13は、例えば、リモートコントローラの上方向キーの押下を検出したときには、ハイライトをボタン2の箇所に移動させる(ハイライトに関する制御情報もナビゲーション情報のPCIに格納される)。この状態で例えば左方向キーの押下を検出すると、「タイトル2」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生処理を実行することになる。
【0027】
なお、一つのタイトルメニュー画面(ページ)に表示されるタイトル数は3までとしている。タイトルが4以上存在するときには、次のタイトルメニュー画面(ページ)に表示する。タイトルメニューは最大34ページとする。この理由はDVD規格でメディアに対し、タイトル数は最大99であるためである。
【0028】
各画面を構成するPGC(program chain )は、図4のVMG(video manager )メニュー構成に示しているように、NAVパック(ナビゲーション情報)と1フレーム分のIピクチャから構成される。この実施例では、サムネイル動画表示前のページである3ページ分(PGC1,PGC2,PGC3)は同じ構成(情報は異なる)にしている。なお、画面上の項目(ボタン等)が選択されたときにはPGCに従った処理が行われる。動画サムネイルを含むPGCは、この実施形態ではPGC4等に存在することとしており、図5に示すように、各データユニットは、NAVパックと15フレーム分のV(video )パックから成る。PCIには、ハイライト情報(ハイライト一般情報、ボタンカラー情報、ボタン情報)などが格納される。また、音声付き動画サムネイルを含むPGCの場合は、図6に示すように、各データユニットは、NAVパックと15フレーム分のV(video )パックと音声(audio )パックとから成る。PCIには、ハイライト情報などが格納される。なお、図5及び図6のいずれにおいても、PGC自体の構成は通常のタイトル記録と同じでよい。なお、サブピクチャは不要である。また、タイトルメニュー上の動画部分(ボタン領域)は小さいので、タイトルメニューMPEG動画ストリームの記録時の圧縮率を高くしても画質としてあまり問題にはならない。
【0029】
この発明の実施形態におけるボタン情報を図10に示す。また、従来との比較のために、通常のボタン情報を図11に示す。一例として、図10のPGC2のボタン情報のなかの「Button3」は、タイトルメニュー画面上の「タイトル3」のボタンの箇所にハイライト(カーソル)が載せられている状態でのボタン情報を示している。このボタン情報では、左キーが押下されたときのボタン番号は「8」と規定されている。「Button8」においては、オートアクションフラグがYESとなっており、特にキー操作がなくても、サムネイルタイトルにジャンプする処理、すなわち、「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生が行われる。
【0030】
次に、図2で示した各処理の詳細を図7乃至図9のフローチャートを参照しつつ説明していく。
【0031】
[記録処理] 図7に示すように、ユーザが入力映像信号を決定し(例えば、受信チャンネル等を決定)、リモートコントローラの記録ボタン等を操作すると、このボタン操作の信号を受けたシステムコントローラ13は、DVDメディア15上の書き込み位置を決定する(ステップS1,ステップS2)。そして、システムコントローラ13は、装填されているDVDメディア15が新規ディスクである場合(ステップS3でYES)、「タイトル数=1」をセットし(ステップS4)、ステップS7に進む。一方、新規ディスクでない場合(ステップS3でNO)には(ステップS3でNO)、タイトル数が99を超えるかどうかを判断する(ステップS5)。超える場合には処理を終了する。超えない場合には(ステップS5でNO)、タイトル数を“1”増やす(ステップS6)。そして、ビデオ及びオーディオについてのMPEGエンコード、システムエンコード、DVDフォーマッタ、DVD書き込み処理を順に行う(ステップS7乃至ステップS10)。システムコントローラ13は、ユーザによる終了操作がなされたとき、或いはこの終了操作が無くてもディスク空きが無くなったときには、MPEGフォーマッタ停止、システムエンコード停止、MPEGエンコード(ビデオ、オーディオ)停止の処理を順に行ってタイトル書き込み終了の処理を行い(ステップS11,ステップS12,ステップS13,ステップS14)、タイトルメニューの作成処理に移行する(ステップS15)。
【0032】
[タイトルメニュー作成] 図8に示すように、タイトルメニュー作成時には、ユーザはA点−B点を決定する(ステップS20,図2の(b)参照)。システムコントローラ13は、新規タイトルであるかどうかを判断し(ステップS22)、新規タイトルである場合には(ステップS21でYES)、「I(1ページ内のタイトル数)=1」、「J(ページ数)=1」の処理を行い(ステップS22)、タイトルメニューの背景(タイトルバック)を描画メモリに書き込む(ステップS23)。更に、システムコントローラ13は、動画開始ポイント(A点)からMPEG再生を開始し(ステップS24)、再生動画(Iピクチャ)の縮小処理を行い(ステップS25)、縮小した動画のデータのメニュー画面上での位置(図2の例ではボタン3の位置)を決定する(ステップS26)。
【0033】
そして、前記縮小動画から取り出した静止画を前記描画メモリ上でタイトルバックに合成し、この合成画像データのMPEGエンコードを開始し(ステップS27)、ボタン情報、ハイライト情報をNAVパックに付加した後(ステップS28)、VMGM_VOBSの書き込みを行い(ステップS29)、MPEG再生がB点まで終了したかどうかを判定する(ステップS30)。MPEG再生がB点まで終了した場合には(ステップS30でYES)、MPEG再生停止、合成した画像のMPEGエンコード停止、VMGI_BUP、VMGIの書き込みを行う(ステップS31,ステップS32,ステップS33)。
【0034】
一方、ステップS21において新規タイトルでないと判断されたときには、VMGIを読み出し(ステップS34)、Iを1つインクリメントする(ステップS35)。そして、システムコントローラ13は、Iが3より大かどうかを判断し(ステップS36)、Iが3より大でないときにはステップS23に進む。Iが3より大である場合には(ステップS36でYES)、I=1の処理とJを1つインクリメントする処理を行い(ステップS37)、Jが34より大かどうか、すなわち最大ページを超えたかどうかを判断する(ステップS38)。Jが34より大でないときにはステップS23に進み、Jが34より大である場合には記録不可であるとして処理を終了する(ステップS39)。なお、ステップS24からステップS30において、音声付きのサムネイルとする場合には、選択区間のMPEGストリームのうち、ビデオストリームと音声ストリームのみをMPEGデコードする。
【0035】
[再生処理] システムコントローラ13は、DVDメディア15をロードし(ステップS41)、当該DVDが再生メディアであるかどうかを判断する(ステップS42)。再生メディアであるときには、タイトルメニューがあるかどうかを判断する(ステップS43)。タイトルメニューがある場合には、タイトルメニューの第1ページを表示し(ステップS44)、デフォルト位置にハイライト(カーソル)を描画する(ステップS45)。また システムコントローラ13は、ユーザによるキー操作があるかどうかを監視し(ステップS46)、上方向キーが操作されたのであれば(ステップS47でYES)、現在のカーソル位置より上にタイトルがあるときには上へカーソルを移動させ(ステップS48)、下方向キーが操作されたのであれば(ステップS49でYES)、現在のカーソル位置より下にタイトルがあるときには下のタイトルへカーソルを移動させ、なければ次ページのメニュー画面のデフォルト位置にカーソルを表示する(ステップS50)。右方向キーが操作されたのであれば(ステップS51でYES)ステップS46へ処理を戻し、左方向キーが操作されたのであれば(ステップS52でYES)、サムネール動画再生処理を行う(ステップS53)。決定キーが操作された場合には(ステップS54でYES)、タイトル(本編)を再生し(ステップS55)、処理を終了する。
【0036】
なお、以上説明した実施例では、DVDビデオ規格に基づいた構成例を示したが、これに限るものではない。また、ユーザがタイトル映像上での開始点と終点を選択して再生範囲とすることとしたが、これに限らず、開始点のみを選択し、この開始点から所定時間(例えば、5秒)の範囲を自動選択してもよい。また、着脱自在の記録メディアを用いるDVDレコーダ等に限らず、着脱不能の記録メディアを用いるHDDレコーダ等として構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の実施形態のDVDレコーダを示したブロック図である。
【図2】この発明の実施形態のタイトルメニューMPEGストリーム生成の一連の処理を示した説明図である。
【図3】タイトルメニュー画面例を示した説明図である。
【図4】VMGメニュー構成を示した説明図である。
【図5】動画サムネイルを含む場合のVMGメニュー構成を示した説明図である。
【図6】音声付き動画サムネイルを含む場合のVMGメニュー構成を示した説明図である。
【図7】入力ビデオの記録処理を示したフローチャートである。
【図8】タイトルメニュー作成処理を示したフローチャートである。
【図9】タイトルメニューの再生処理を示したフローチャートである。
【図10】この発明の実施形態のボタン情報を示した説明図である。
【図11】通常のボタン情報の一例を示した説明図である。
【図12】DVDビデオ規格のアプリケーションフォーマットを示した説明図である。
【図13】DVDディスク内の記録情報を示した説明図である。
【符号の説明】
【0038】
1 DVDレコーダ
10 外部入力系
【技術分野】
【0001】
この発明は、DVDレコーダなどの映像記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DVDビデオ規格では、図12に示すように、アプリケーションフォーマットが規定されている。また、DVDディスク内の記録情報は、図13に示すように構成されている。更に、ビデオマネージャメニュー用ビデオオブジェクトセット(VMGM_VOBS)は、図4に示すように構成される。ここで、NAVパック(PCI:presentation control information,DSI:data search information )はナビゲーション情報である。ナビゲーション情報には、図11に示すように、ボタン情報等が格納される。
【0003】
従来より、DVDビデオ規格に従って、DVDレコーダで記録した映像のタイトルを表示するタイトルメニューの生成処理が行われる(特許文献1参照)。このタイトルメニューが単に文字表示だけからなるときには、ユーザにとって各タイトルの内容把握が困難になることに鑑み、タイトルメニュー上にタイトルの1シーンの静止画サムネイルを表示することが考えられている。また、静止画に対応する動画サムネイルを表示することが考えらる(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2000−156023号公報
【特許文献2】特開2003−274368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術では、サムネイル表示される静止画/動画がユーザにとってタイトルの内容把握に必ずしも有用であるとは限らない。また、DVDレコーダ等においては、規格化された画像処理を行うためのハード構成を有するため、極力、この規格を活かしてハード構成が複雑になるのを回避するのがコストアップを防止する上で望ましい。
【0005】
この発明は、上記の事情に鑑み、タイトルの内容把握がユーザにとって容易であり、ハード構成の複雑化を防止できる映像記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の映像記録再生装置は、上記課題を解決するために、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データをタイトル動画データから抽出する手段と、前記部分動画データから複数の静止画データを取得する手段と、各静止画の縮小画像とタイトルメニューの基本画像となるタイトルバックとを合成する手段と、複数の合成画像を動画ストリーム化することによってタイトルメニュー動画ストリームを生成記録する手段と、タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記の構成であれば、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データがタイトルメニューにおいて表示されるため、タイトルの内容把握がユーザにとって容易である。また、タイトルメニュー動画ストリームを生成記録し、タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生するので、動画ストリーム生成の規格を活かすことができ、ハード構成の複雑化を防止することができる。
【0008】
上記構成の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と終点とに基づいてタイトル動画データから抽出されることとしてもよい。或いは、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と予め設定された時間情報とに基づいてタイトル動画データから抽出されることとしてもよい。
【0009】
これら構成の映像記録再生装置において、前記部分動画データから生成する非圧縮画像のみを抽出し、これを前記静止画データとするのがよい。また、タイトルメニュー動画ストリームは圧縮画像を含んで成るのがよい。これによれば、タイトルメニュー動画ストリームのデータサイズを極力小さくできる。
【0010】
これら構成の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データに対応した音声データを抽出し、この音声データも含めてタイトルメニュー動画ストリームとするのがよい。
【0011】
これら構成の映像記録再生装置において、着脱自在の記録メディア(例えば、DVDディスクなど)に記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱自在の記録メディアに記録することとしてもよい。或いは、着脱不能の記録メディア(例えば、ハードディスクなど)に記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱不能の記録メディアに記録することとしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、タイトルの内容把握がユーザにとって容易であり、ハード構成の複雑化を防止できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施形態のDVDレコーダ(映像記録再生装置)を図1乃至図10に基づいて説明する。
【0014】
図1にDVDレコーダ1のブロック図を示す。外部入力系10により、チューナや外部入力端子(この端子には、例えば、ケーブルTV用のセットトップボックスなどの映像装置が接続される)からのアナログ映像/音声信号がディジタルデータ化される。具体的には、A/Dコンバータ10aによってチューナ等からのアナログ音声信号がディジタル信号化され、ビデオデコーダ10bによりチューナ等からのアナログ映像信号がディジタル信号(CCIR−REC656)に変換される。そして、MPEGビデオエンコーダ10cによってMPEGビデオ規格に従った処理がなされ、MPEG/AC3オーディオエンコーダ10dによってオーディオ規格(MPEG/AC3/リニアPCM)に従った処理がなされる。
【0015】
マルチプレクサ11は、MPEGビデオエンコーダ10cから出力されるビデオPES(Packetize Elementary Stream)及びMPEGオーディオエンコーダから出力されるオーディオPESを多重化してMPEGストリームを出力する。
【0016】
フォーマッタ12は、DVD規格で規定されているナビゲーション情報(NAV)をMPEGストリームに付加する。ナビゲーション情報は、システムコントローラ13のナビゲーション情報生成部13aによって生成される。
【0017】
変調部14は、MPEGストリーム(ディジタル信号)をDVDメディア15に記録しやすい形に変調する。ピックアップ16は変調信号に基づいてレーザ光を照射してDVDメディア15にデータを記録する。サーボ回路はスピンドルモータ18の回転制御及びピックアップ16の駆動制御を行う。
【0018】
また、ピックアップ16は、DVDメディア15から信号を読み取り、電気信号に変換する。ピックアップ16による信号の書込/読出においては、前記スピンドルモータ18の回転数が制御され、その後にDVDメディア15の記録面に焦点を合わせるフォーカスサーボ、次にピット列に沿って0と1の信号を読み取るためのトラッキングサーボ、更に、スピンドルサーボが働く。
【0019】
ピックアップ16から出力される電気信号は、復調部19によってディジタル信号信号に変換される。誤り訂正回路20は、再生されたディジタル信号の誤りを訂正する。DVDでは、エラーを訂正する方式として、RS−PC(リードソロモン積符号)が採用されている。訂正能力としては、訂正前の誤り率0.1%のときに、オーディオ用CDは訂正後は10-11 〜10-12 であるが、DVDでは10-35 になっている。
【0020】
デマルチプレクサ21は、MPEGストリーム(映像、音声、字幕がそれぞれの識別子を備えながら1本の信号になっている)を、前記識別子に従って映像ストリーム、音声ストリーム、及び字幕ストリームに分離する。
【0021】
MPEGビデオデコーダ22は映像ストリームを復号して量子化係数や動きベクトルを求め、逆DCT変換や動きベクトルに基づく動き補償制御などを行うことによって映像データを出力する。ビデオエンコーダ23は映像データ(色差信号データ)をNTSCやPALにエンコードする。NTSCとPALの相互変換も可能である。映画を24コマで符号化、記録された場合にはプレーヤで2−3プルダウンしてNTSC信号にする。
【0022】
MPEG/AC3オーディオデコーダ24は、音声ストリーム中の音声符号データ(ドルビーAC−3などのフォーマットによる符号データ)を復号して、非圧縮の音声データを生成する。D/Aコンバータ25は、非圧縮の音声データをそのままD/A変換して外部に出力する。
【0023】
次に、タイトルメニューMPEGストリーム生成の一連の処理について図2を参照しつつ簡単に説明していく。例えば、チューナにより受信した放送のドラマの映像記録を行った後、タイトルメニュー画面を呼び出す(図2の(a)参照)。図3にタイトル画面の詳細を示す。属性情報内容(番組名等)は、例えば、放送波に重畳された電子番組表から自動的に取り出すことができる。タイトルメニュー画面上のボタン(図3における「サムネイル位置」の表記部分)は、OSD(オンスクリーンディスプレイ)回路によって生成される。ここで、上記の記録したドラマがDVDメディア15において3番目の記録映像であるとする。ユーザは、リモートコントローラ(或いは、本体の操作部)を操作し、「タイトル3」のボタン上にカーソルを載せて決定キーを押下する。この操作を検出したシステムコントローラ13は、タイトル3(前記ドラマ)の本編再生(タイトル動画データの再生)を行い、再生映像を画面に表示する(図2の(b)参照)。ユーザは、この画面上で範囲指定を行う。この範囲指定では、当該ドラマを最も良く表しているとユーザが思うシーンを選択すればよい。かかる範囲指定の具体例は一例であり、これに限定されない。
【0024】
システムコントローラ13は、ユーザによって範囲指定された部分の再生処理を行う(図2の(c)参照)。このとき、システムコントローラ13は範囲指定された映像データ中からIピクチャのみを取り出し、映像デコードを行って映像データを生成し(タイトル動画データのうちの範囲指定された部分動画データを抽出し)、更に縮小処理(画素間引き等)を行う(図2の(d)参照)。そして、前述したタイトルメニュー画面(図2の(a)参照)で用いた画像データ(タイトルバック)と前記縮小処理された映像との合成処理を行う。縮小映像の合成後の縮小映像位置はボタン3(図3のサムネイル位置3参照)の位置とする。合成映像のフレーム数は、前記取り出されたIピクチャの数だけ生成される。システムコントローラ13は、前記複数枚生成された合成画像に対するMPEGエンコード処理を行い、タイトルメニューMPEG動画ストリームの生成を行い、DVDメディア15に記録する(図2の(e)参照)。これにより、「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームができたことになる。前記合成画像の動画ストリーム化においては、全ての画像をIピクチャとすることもできるが、IピクチャだけでなくPピクチャやBピクチャを用い、各タイトルのタイトルメニューMPEG動画ストリームのデータ量低減を図るのがよい。
【0025】
ユーザは、「タイトル3」の映像がどのようなものであったかを知りたいときには、タイトルメニュー画面上の「タイトル3」のボタンの箇所にハイライト(カーソル)を載せ例えば左方向キーを押下する。なお、タイトルメニュー画面を規定するビデオマネージャメニュー用ビデオオブジェクトセットにおいて、当該画面が表示されている状態でのリモコンボタンの押下に対する処理が定められており(そのようなボタン制御情報がナビゲーション情報のPCIに格納される(図10参照))。ボタンの押下を検出したシステムコントローラ13は、上述した「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生処理を実行する(図2の(f)参照)。この再生処理により、ボタン3の箇所においてドラマの縮小サムネイルが動画表示される映像をユーザは見ることになる。
【0026】
上記の「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生においても、ハイライト(カーソル)はOSD表示される。システムコントローラ13は、例えば、リモートコントローラの上方向キーの押下を検出したときには、ハイライトをボタン2の箇所に移動させる(ハイライトに関する制御情報もナビゲーション情報のPCIに格納される)。この状態で例えば左方向キーの押下を検出すると、「タイトル2」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生処理を実行することになる。
【0027】
なお、一つのタイトルメニュー画面(ページ)に表示されるタイトル数は3までとしている。タイトルが4以上存在するときには、次のタイトルメニュー画面(ページ)に表示する。タイトルメニューは最大34ページとする。この理由はDVD規格でメディアに対し、タイトル数は最大99であるためである。
【0028】
各画面を構成するPGC(program chain )は、図4のVMG(video manager )メニュー構成に示しているように、NAVパック(ナビゲーション情報)と1フレーム分のIピクチャから構成される。この実施例では、サムネイル動画表示前のページである3ページ分(PGC1,PGC2,PGC3)は同じ構成(情報は異なる)にしている。なお、画面上の項目(ボタン等)が選択されたときにはPGCに従った処理が行われる。動画サムネイルを含むPGCは、この実施形態ではPGC4等に存在することとしており、図5に示すように、各データユニットは、NAVパックと15フレーム分のV(video )パックから成る。PCIには、ハイライト情報(ハイライト一般情報、ボタンカラー情報、ボタン情報)などが格納される。また、音声付き動画サムネイルを含むPGCの場合は、図6に示すように、各データユニットは、NAVパックと15フレーム分のV(video )パックと音声(audio )パックとから成る。PCIには、ハイライト情報などが格納される。なお、図5及び図6のいずれにおいても、PGC自体の構成は通常のタイトル記録と同じでよい。なお、サブピクチャは不要である。また、タイトルメニュー上の動画部分(ボタン領域)は小さいので、タイトルメニューMPEG動画ストリームの記録時の圧縮率を高くしても画質としてあまり問題にはならない。
【0029】
この発明の実施形態におけるボタン情報を図10に示す。また、従来との比較のために、通常のボタン情報を図11に示す。一例として、図10のPGC2のボタン情報のなかの「Button3」は、タイトルメニュー画面上の「タイトル3」のボタンの箇所にハイライト(カーソル)が載せられている状態でのボタン情報を示している。このボタン情報では、左キーが押下されたときのボタン番号は「8」と規定されている。「Button8」においては、オートアクションフラグがYESとなっており、特にキー操作がなくても、サムネイルタイトルにジャンプする処理、すなわち、「タイトル3」用のタイトルメニューMPEG動画ストリームの再生が行われる。
【0030】
次に、図2で示した各処理の詳細を図7乃至図9のフローチャートを参照しつつ説明していく。
【0031】
[記録処理] 図7に示すように、ユーザが入力映像信号を決定し(例えば、受信チャンネル等を決定)、リモートコントローラの記録ボタン等を操作すると、このボタン操作の信号を受けたシステムコントローラ13は、DVDメディア15上の書き込み位置を決定する(ステップS1,ステップS2)。そして、システムコントローラ13は、装填されているDVDメディア15が新規ディスクである場合(ステップS3でYES)、「タイトル数=1」をセットし(ステップS4)、ステップS7に進む。一方、新規ディスクでない場合(ステップS3でNO)には(ステップS3でNO)、タイトル数が99を超えるかどうかを判断する(ステップS5)。超える場合には処理を終了する。超えない場合には(ステップS5でNO)、タイトル数を“1”増やす(ステップS6)。そして、ビデオ及びオーディオについてのMPEGエンコード、システムエンコード、DVDフォーマッタ、DVD書き込み処理を順に行う(ステップS7乃至ステップS10)。システムコントローラ13は、ユーザによる終了操作がなされたとき、或いはこの終了操作が無くてもディスク空きが無くなったときには、MPEGフォーマッタ停止、システムエンコード停止、MPEGエンコード(ビデオ、オーディオ)停止の処理を順に行ってタイトル書き込み終了の処理を行い(ステップS11,ステップS12,ステップS13,ステップS14)、タイトルメニューの作成処理に移行する(ステップS15)。
【0032】
[タイトルメニュー作成] 図8に示すように、タイトルメニュー作成時には、ユーザはA点−B点を決定する(ステップS20,図2の(b)参照)。システムコントローラ13は、新規タイトルであるかどうかを判断し(ステップS22)、新規タイトルである場合には(ステップS21でYES)、「I(1ページ内のタイトル数)=1」、「J(ページ数)=1」の処理を行い(ステップS22)、タイトルメニューの背景(タイトルバック)を描画メモリに書き込む(ステップS23)。更に、システムコントローラ13は、動画開始ポイント(A点)からMPEG再生を開始し(ステップS24)、再生動画(Iピクチャ)の縮小処理を行い(ステップS25)、縮小した動画のデータのメニュー画面上での位置(図2の例ではボタン3の位置)を決定する(ステップS26)。
【0033】
そして、前記縮小動画から取り出した静止画を前記描画メモリ上でタイトルバックに合成し、この合成画像データのMPEGエンコードを開始し(ステップS27)、ボタン情報、ハイライト情報をNAVパックに付加した後(ステップS28)、VMGM_VOBSの書き込みを行い(ステップS29)、MPEG再生がB点まで終了したかどうかを判定する(ステップS30)。MPEG再生がB点まで終了した場合には(ステップS30でYES)、MPEG再生停止、合成した画像のMPEGエンコード停止、VMGI_BUP、VMGIの書き込みを行う(ステップS31,ステップS32,ステップS33)。
【0034】
一方、ステップS21において新規タイトルでないと判断されたときには、VMGIを読み出し(ステップS34)、Iを1つインクリメントする(ステップS35)。そして、システムコントローラ13は、Iが3より大かどうかを判断し(ステップS36)、Iが3より大でないときにはステップS23に進む。Iが3より大である場合には(ステップS36でYES)、I=1の処理とJを1つインクリメントする処理を行い(ステップS37)、Jが34より大かどうか、すなわち最大ページを超えたかどうかを判断する(ステップS38)。Jが34より大でないときにはステップS23に進み、Jが34より大である場合には記録不可であるとして処理を終了する(ステップS39)。なお、ステップS24からステップS30において、音声付きのサムネイルとする場合には、選択区間のMPEGストリームのうち、ビデオストリームと音声ストリームのみをMPEGデコードする。
【0035】
[再生処理] システムコントローラ13は、DVDメディア15をロードし(ステップS41)、当該DVDが再生メディアであるかどうかを判断する(ステップS42)。再生メディアであるときには、タイトルメニューがあるかどうかを判断する(ステップS43)。タイトルメニューがある場合には、タイトルメニューの第1ページを表示し(ステップS44)、デフォルト位置にハイライト(カーソル)を描画する(ステップS45)。また システムコントローラ13は、ユーザによるキー操作があるかどうかを監視し(ステップS46)、上方向キーが操作されたのであれば(ステップS47でYES)、現在のカーソル位置より上にタイトルがあるときには上へカーソルを移動させ(ステップS48)、下方向キーが操作されたのであれば(ステップS49でYES)、現在のカーソル位置より下にタイトルがあるときには下のタイトルへカーソルを移動させ、なければ次ページのメニュー画面のデフォルト位置にカーソルを表示する(ステップS50)。右方向キーが操作されたのであれば(ステップS51でYES)ステップS46へ処理を戻し、左方向キーが操作されたのであれば(ステップS52でYES)、サムネール動画再生処理を行う(ステップS53)。決定キーが操作された場合には(ステップS54でYES)、タイトル(本編)を再生し(ステップS55)、処理を終了する。
【0036】
なお、以上説明した実施例では、DVDビデオ規格に基づいた構成例を示したが、これに限るものではない。また、ユーザがタイトル映像上での開始点と終点を選択して再生範囲とすることとしたが、これに限らず、開始点のみを選択し、この開始点から所定時間(例えば、5秒)の範囲を自動選択してもよい。また、着脱自在の記録メディアを用いるDVDレコーダ等に限らず、着脱不能の記録メディアを用いるHDDレコーダ等として構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の実施形態のDVDレコーダを示したブロック図である。
【図2】この発明の実施形態のタイトルメニューMPEGストリーム生成の一連の処理を示した説明図である。
【図3】タイトルメニュー画面例を示した説明図である。
【図4】VMGメニュー構成を示した説明図である。
【図5】動画サムネイルを含む場合のVMGメニュー構成を示した説明図である。
【図6】音声付き動画サムネイルを含む場合のVMGメニュー構成を示した説明図である。
【図7】入力ビデオの記録処理を示したフローチャートである。
【図8】タイトルメニュー作成処理を示したフローチャートである。
【図9】タイトルメニューの再生処理を示したフローチャートである。
【図10】この発明の実施形態のボタン情報を示した説明図である。
【図11】通常のボタン情報の一例を示した説明図である。
【図12】DVDビデオ規格のアプリケーションフォーマットを示した説明図である。
【図13】DVDディスク内の記録情報を示した説明図である。
【符号の説明】
【0038】
1 DVDレコーダ
10 外部入力系
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データをタイトル動画データから抽出する手段と、前記部分動画データから複数の静止画データを取得する手段と、各静止画の縮小画像とタイトルメニューの基本画像となるタイトルバックとを合成する手段と、複数の合成画像を動画ストリーム化することによってタイトルメニュー動画ストリームを生成記録する手段と、タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生する手段と、を備えたことを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と終点とに基づいてタイトル動画データから抽出されることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項3】
請求項1に記載の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と予め設定された時間情報とに基づいてタイトル動画データから抽出されることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の映像記録再生装置において、前記部分動画データから生成する非圧縮画像のみを抽出し、これを前記静止画データとすることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の映像記録再生装置において、タイトルメニュー動画ストリームは圧縮画像を含んで成ることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データに対応した音声データを抽出し、この音声データも含めてタイトルメニュー動画ストリームとすることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の映像記録再生装置において、着脱自在の記録メディアに記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱自在の記録メディアに記録することを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の映像記録再生装置において、着脱不能の記録メディアに記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱不能の記録メディアに記録することを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項1】
ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データをタイトル動画データから抽出する手段と、前記部分動画データから複数の静止画データを取得する手段と、各静止画の縮小画像とタイトルメニューの基本画像となるタイトルバックとを合成する手段と、複数の合成画像を動画ストリーム化することによってタイトルメニュー動画ストリームを生成記録する手段と、タイトルメニュー上で選択されたタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを再生する手段と、を備えたことを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と終点とに基づいてタイトル動画データから抽出されることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項3】
請求項1に記載の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データは、ユーザによって指定された開始点と予め設定された時間情報とに基づいてタイトル動画データから抽出されることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の映像記録再生装置において、前記部分動画データから生成する非圧縮画像のみを抽出し、これを前記静止画データとすることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の映像記録再生装置において、タイトルメニュー動画ストリームは圧縮画像を含んで成ることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の映像記録再生装置において、ユーザ指定に基づく範囲の部分動画データに対応した音声データを抽出し、この音声データも含めてタイトルメニュー動画ストリームとすることを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の映像記録再生装置において、着脱自在の記録メディアに記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱自在の記録メディアに記録することを特徴とする映像記録再生装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の映像記録再生装置において、着脱不能の記録メディアに記録したタイトル動画データから前記部分動画データを抽出し、これに基づいて作成したタイトルのタイトルメニュー動画ストリームを前記着脱不能の記録メディアに記録することを特徴とする映像記録再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−121183(P2006−121183A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−304296(P2004−304296)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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