説明

時分割カラー表示装置および方法および信号処理回路

【課題】
色割れ防止および色再現性の向上に有効な時分割カラー表示装置および方法および信号処理回路を提供する。
【解決手段】
時分割カラー表示を行うためのサブフィールド群を、赤系の色を表示するサブフィールドR’と、緑系の色を表示するサブフィールドG’と、青系の色を表示するサブフィールドB’とで構成し、サブフィールドR’では、赤色の光源を主に点灯し(R)、サブフィールドG’では、緑色の光源を主に点灯し(G)、サブフィールドB’では、青色の光源を主に点灯する(B)。それぞれのサブフィールドでは、該各サブフィールドに割り当てられた主光源の点灯に加えて、該各主光源とは別の光源の同時点灯による混色を行い、これらの混色バックライト光源を利用した時分割加法混色によりカラー表示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、時分割カラー表示装置および方法および信号処理回路に関し、特に、画質の改善に有効な時分割カラー表示装置および方法および信号処理回路に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイやプロジェクタで使用されるカラー表示方法として、フィールドシーケンシャルと称される時分割カラー表示方法が検討されている。この時分割カラー表示方法は、光の三原色の表示期間を時間的に分割し、該分割した各原色の表示を観察者が知覚できない間隔で順次切り替えて表示することで、観察者の網膜上で加法混色を行う手法である。
【0003】
この手法によれば、1つの画素でカラー表示が可能となるため、高解像度化に有効であるとともに、三原色光源をそのまま利用することができるため、カラーフィルタレスによる光利用効率の向上、色再現性の向上、部材点数の削減が期待できる。
【0004】
一方、この時分割カラー表示法では、動画表示の際に視線の移動に伴う色割れが発生し易いため、この色割れを防止する様々な手法が考えられており。その一例が下記の特許文献1に記載されている。
【0005】
この特許文献1には、同文献の図11に示されたように、RGBの三原色サブフィールドに非原色のサブフィールドを加えた4つのサブフィールド構成とすることで、色割れを防止する手法が開示されている。この手法も色割れ防止には非常に有効であるが、サブフィールドが4つになることにより、液晶の応答速度や駆動回路側に負荷が生じるとともに、非原色サブフィールドの生成がRGB光源の同時点灯で行われるため、光源点灯回路にも負荷が生じる。
【0006】
一方で、色割れ防止に加えて色再現性をさらに向上させたいという要求も一部では出てきており、ユーザの多彩なニーズに対応するには、色割れ、色再現、省電力等の性能面の向上度合いと、液晶素子、液晶駆動回路、光源点灯回路等のハードウェア負荷とのトレードオフを考慮した上で、多彩なバリエーションを用意しておく必要がある。
【特許文献1】特開2002−191055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、ハードウェアの負荷を考慮した色割れ防止および色再現の向上に有効な時分割カラー表示装置および方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、前記光源群は、3色の光源で構成され、前記サブフィールド群は、前記3色の光源を所定の順序で時分割点灯させる3つのサブフィールドで構成され、少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記3色の光源のうちの少なくとも2色を点灯させることで混色が行われることを特徴とする。
【0009】
このように、画像フレームを構成する画素を3色の光源と3つのサブフィールドで表現し、サブフィールド内で3色光源を利用した混色を行うことにより、サブフィールド同士の色差が少なくなるため、色割れ防止効果が期待できる。
【0010】
また、この構成においては、3原色を用いた通常のフィールドシーケンシャルと同様に、各画素が3つのサブフィールドの時分割表示で表現されるため、サブフィールドの周期を短くして色割れを防止する手法に比べて、液晶応答や信号処理の面で負荷の少ない色割れ防止手法を提供することができる。
【0011】
ここで、サブフィールド内で行う混色は、各光源を同時間に同時に点灯させるリアル混色であっても、時分割で時分割点灯させる疑似混色であっても良い。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする。
【0013】
このように、画素の色情報に基づいて混色比率を決定することで、色味やシーンに応じた混色を行うことが可能になるため、色割れ防止効果に加えて色再現性の向上を図ることができる。
【0014】
例えば、各画素の色分布を解析することにより、当該画像がマイルド系のカラーシーンであると判定した場合には、光の3原色に相当するRGBの3つの光源を利用して、全てのサブフィールドで可能な限りの混色を行うことで、色割れを防止した状態でマイルドなカラーシーンを表現し、当該画像が原色系のカラーシーンであると判定した場合には、各サブフィールドで可能な限り混色を避けることで、原色系のカラーシーンを表現する。
【0015】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記混色を行うサブフィールドを決定することを特徴とする。
【0016】
このように、画素の色情報に基づいて混色を行うサブフィールドを決定することで、光源の色成分を可能な限り残した状態で色再現性の向上を図ることができる。
【0017】
例えば、各画素の色分布を解析することにより、当該画像が原色系のカラーシーンであると判定した場合には、光の3原色に相当するRGBの3つの光源を利用して、各サブフィールドで可能な限り原色に忠実な表示を行うとともに、画素の色情報が最高彩度を示す色に対応したサブフィールド内でのみ混色を行うことで、原色系カラーシーンの色再現性を向上させる。
【0018】
また、請求項4記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、前記光源群は、4色以上の光源で構成され、前記サブフィールド群は、前記4色の光源を所定の順序で時分割点灯させる4つのサブフィールドで構成され、少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記4色の光源のうちの少なくとも2色を点灯させることで混色が行われることを特徴とする。
【0019】
このように、画像フレームを構成する画素を4色の光源と4つのサブフィールドで表現し、サブフィールド内で4色光源を利用した混色を行うことにより、多原色化による色再現性の向上が期待できるとともに、サブフィールド同士の色差が少なくなるため、色割れ防止効果が期待できる。
【0020】
ここで、サブフィールド内で行う混色は、各光源を同時間に同時に点灯させるリアル混色であっても、時分割で時分割点灯させる疑似混色であっても良く、4色の光源は、光の3原色に相当するRGBの3光源に再現性を高めたい色の光源を1つ加えた構成としても、光の3原色に近い、例えば、深紅、黄緑、青紫の3光源に再現性を高めたい色の光源を1つ加えた構成としても良い。
【0021】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする。
【0022】
このように、画素の色情報に基づいて混色比率を決定することで、色味やシーンに応じた混色を行うことが可能になるため、色割れ防止効果に加えて色再現性の向上を図ることができる。
【0023】
例えば、各画素の色の分布を解析することによりより、当該画像がマイルド系のカラーシーンであると判定した場合には、光の3原色に相当するRGBの3つの光源またはこれに近い3色光源を利用して、全てのサブフィールドで可能な限りの混色を行うことで、色割れを防止した状態でマイルドなカラーシーンを表現し、当該画像が原色系のカラーシーンであると判定した場合には、各サブフィールドで可能な限り混色を避け、4つ目のサブフィールドの補色効果により色割れを防止した状態で原色系のカラーシーンを表現する。
【0024】
また、請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記光源群は、グリーン系の光源を2種含むことを特徴とする。
【0025】
このように、グリーン系の光源を2種使用することで、より高い色割れ防止効果を得ることができる。この効果は、原色系のカラーシーンを表現する場合において、グリーン系のサブフィールドを2つ設けた場合に顕著に得られる。
【0026】
また、請求項7記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、前記光源群は、4色の光源で構成され、前記サブフィールド群は、前記4色の光源のうちの3色にそれぞれ対応して設けられ、該3色の光源を所定の順序で時分割点灯させる3つのサブフィールドで構成され、少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記4色の光源のうちの少なくとも2色を点灯させることで混色が行われることを特徴とする。
【0027】
このように、画像フレームを構成する画素を4色の光源と3つのサブフィールドで表現し、サブフィールド内で4色光源を利用した混色を行うことにより、多原色化による色再現性の向上が期待できるとともに、サブフィールド同士の色差が少なくなるため、色割れ防止効果が期待できる。
【0028】
この構成においては、3原色を用いた通常のフィールドシーケンシャルと同様に、各画素が3つのサブフィールドの時分割表示で表現されるため、サブフィールドの周期を短くして色割れを防止する手法に比べて、液晶応答や信号処理の面で負荷の少ない色割れ防止手法を提供することができる。
【0029】
ここで、サブフィールド内で行う混色は、各光源を同時間に同時に点灯させるリアル混色であっても、時分割で時分割点灯させる疑似混色であっても良く、4色の光源は、光の3原色に相当するRGBの3光源に再現性を高めたい色の光源を1つ加えた構成としても、光の3原色に近い、例えば、深紅、黄緑、青紫の3光源に再現性を高めたい色の光源を1つ加えた構成としても良い。
【0030】
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする。
【0031】
このように、画素の色情報に基づいて混色比率を決定することで、色味やシーンに応じた混色を行うことが可能になるため、色割れ防止効果に加えて色再現性の向上を図ることができる。
【0032】
例えば、各画素の色の分布を解析することによりより、当該画像がマイルド系のカラーシーンであると判定した場合には、光の3原色に相当するRGBの3つの光源またはこれに近い3色光源を利用して、全てのサブフィールドで可能な限りの混色を行うことで、色割れを防止した状態でマイルドなカラーシーンを表現し、当該画像が原色系のカラーシーンであると判定した場合には、各サブフィールドで可能な限り混色を避けて原色系のカラーシーンを表現する。
【0033】
また、請求項9記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記光源群は、グリーン系の光源を2種含むことを特徴とする。
【0034】
このように、グリーン系の光源を2種使用することで、より高い色再現性を得ることができる。この効果は、赤系はマイルドな色であるが、青から緑の中間色が高純度の海と空のシーンなどを表現する場合に顕著に得られる。
【0035】
また、請求項10記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、前記光源群は、少なくとも3色の光源を有し、前記サブフィールド群は、3つのサブフィールドで構成され、 少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記3色の光源のうちの少なくとも2色の光源を時分割点灯させることで疑似混色が行われることを特徴とする。
【0036】
このように、画像フレームを構成する画素を3色の光源と3つのサブフィールドで表現し、サブフィールド内で3色光源を利用した疑似混色を行うことにより、サブフィールド同士の色差が少なくなるため、色割れ防止効果が期待できる。
【0037】
また、この構成においては、3原色を用いた通常のフィールドシーケンシャルと同様に、各画素が3つのサブフィールドの時分割表示で表現されるため、サブフィールドの周期を短くして色割れを防止する手法に比べて、液晶応答や信号処理の面で負荷の少ない色割れ防止手法を提供することができる。
【0038】
さらに、この構成においては、光源群がサブフィールド内で時分割点灯する構成となるため、光源の点灯周期がサブフィールドの周期よりも十分短くなり、その結果、優れた色割れ防止効果が得られる。
【0039】
加えて、この構成においては、3色光源を同時に点灯させることなく混色を行うことが可能になるため、光源点灯回路やカラーセンサを簡略化することができる。
【0040】
尚、各光源を時分割点灯させる順序は、各サブフィールド同士で変化させることで、より色割れ防止効果を向上させても良く、各光源の時分割点灯周期や輝度を変化させても良い。
【0041】
また、請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする。
【0042】
このように、画素の色情報に基づいて混色比率を決定することで、色味やシーンに応じた混色を行うことが可能になるため、色割れ防止効果に加えて色再現性の向上を図ることができる。
【0043】
例えば、各画素の色の分布を解析することによりより、当該画像がマイルド系のカラーシーンであると判定した場合には、光の3原色に相当するRGBの3つの光源を利用して、全てのサブフィールドで可能な限りの時分割疑似混色を行うことで、色割れを防止した状態でマイルドなカラーシーンを表現し、当該画像が原色系のカラーシーンであると判定した場合には、各サブフィールドで可能な限り混色を避けることで、原色系のカラーシーンを表現する。
【0044】
また、請求項12記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記混色を行うサブフィールドを決定することを特徴とする。
【0045】
このように、画素の色情報に基づいて混色を行うサブフィールドを決定することで、光源の色成分を可能な限り残した状態で色再現性の向上を図ることができる。
【0046】
例えば、各画素の色の分布を解析することによりより、当該画像が原色系のカラーシーンであると判定した場合には、光の3原色に相当するRGBの3つの光源を利用して、各サブフィールドで可能な限り原色に忠実な表示を行うとともに、画素の色情報が最高彩度を示す色に対応したサブフィールド内でのみ時分割疑似混色を行うことで、原色系カラーシーンの色再現性を向上させる。
【0047】
また、請求項13記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、前記光源群は、3色の光源で構成され、前記サブフィールド群は、前記3色の光源を所定の順序で時分割点灯させる3つのサブフィールドと、前記3色の光源のうちの少なくとも2色の光源が前記サブフィールド内で時分割点灯する疑似混色フィールドとで構成されることを特徴とする。
【0048】
このように、3つのサブフィールドは、可能な限り忠実な光源色を表示し、残り1つのサブフィールドで時分割疑似混色による補色表示を行うことにより、3色光源を同時に点灯させることなく混色を行うことが可能になるため、簡易な光源点灯回路で色割れ防止効果を得ることができる。
【0049】
また、請求項14記載の発明は、請求項13記載の発明において、前記3色の光源は、光の3原色に相当するRGBの3光源であり、前記混色フィールドは、前記3光源の時分割点灯により白を表現することを特徴とする。
【0050】
このように、最も色割れが発生しやすい白成分を混色フィールドに集めて表示することで、好適な色割れ防止効果を得ることができる。
【0051】
また、請求項15記載の発明は、請求項14記載の発明において、前記混色フィールドは、前記3光源のうちグリーン系の光源の点灯頻度が他の光源の点灯頻度より多いことを特徴とする。
【0052】
このように、光源に流れる電流のピーク値で波長が変わりやすいグリーン系の光源については、サブフィールド内での点灯頻度を増加させることで、色再現の安定性を向上させることができる。
【0053】
また、請求項16記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記サブフィールド内で点灯させる光源色を決定することを特徴とする。
【0054】
このように、画素の色情報に基づいてサブフィールド内で点灯させる光源色を決定することにより、表現したい色に適した混色が可能になるため、色再現性を向上させることができる。
【0055】
また、請求項17記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、前記各画素の色情報を解析することで前記画像の色味を判定し、該判定結果がマイルド系のカラーシーンである場合には、該判定結果が原色系のカラーシーンである場合よりも多くのサブフィールドで前記光源群を利用した混色を行うことを特徴とする。
【0056】
このように、画像の色味やシーンに適した混色を行うことにより、色再現性を向上させることができる。
【0057】
また、請求項18記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、少なくとも1つの前記サブフィールド内で、少なくとも2種の前記光源を時分割点灯させることで、該サブフィールド内で疑似混色を行うことを特徴とする。
【0058】
このように、サブフィールド内で光源の時分割点灯による疑似混色を行うことにより、光源の点灯周期がサブフィールドの周期よりも十分短くなるため、優れた色割れ防止効果が得られるとともに、3色光源を同時に点灯させることなく混色を行うことが可能になるため、光源点灯回路やカラーセンサを簡略化することができる。
【0059】
尚、各光源を時分割点灯させる順序や頻度は、各サブフィールド同士で変化させることで、より色割れ防止効果を向上させても良く、各光源の時分割点灯周期や輝度を変化させても良い。
【0060】
また、請求項19記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示方法において、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記サブフィールド内で点灯させる光源色を決定することを特徴とする。
【0061】
また、請求項20記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示方法において、前記各画素の色情報を解析することで前記画像の色味を判定し、該判定結果がマイルド系のカラーシーンである場合には、該判定結果が原色系のカラーシーンである場合よりも多くのサブフィールドで前記光源群を利用した混色を行うことを特徴とする。
【0062】
また、請求項21記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示方法において、少なくとも1つの前記サブフィールド内で、少なくとも2色の前記光源を時分割点灯させることで、該サブフィールド内で疑似混色を行うことを特徴とする。
【0063】
また、請求項22記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置に組み込まれる信号処理回路おいて、前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記サブフィールド内で点灯させる光源色を決定することを特徴とする。
【0064】
また、請求項23記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置に組み込まれる信号処理回路おいて、前記各画素の色情報を解析することで前記画像の色味を判定し、該判定結果がマイルド系のカラーシーンである場合には、該判定結果が原色系のカラーシーンである場合よりも多くのサブフィールドで前記光源群を利用した混色を行うことを特徴とする。
【0065】
また、請求項24記載の発明は、画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置に組み込まれる信号処理回路において、少なくとも1つの前記サブフィールド内で、少なくとも2種の前記光源を時分割点灯させることで、該サブフィールド内で疑似混色を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0066】
以上説明したように、本発明によれば、画質の向上に有効なカラー表示装置および方法および信号処理回路を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0067】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。尚、本発明は、以下説明する実施形態に限らず適宜変更可能である。
【0068】
図1は、第1の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。この実施形態は、3色のサブフィールドの時分割表示を利用して、画像フレームを構成する各画素の色を表現する時分割カラー表示法において、サブフィールド内で3色の光源を同時に点灯させることにより混色フィールドを生成し、この混色フィールドを用いて時分割加法混色を行う場合の例である。
【0069】
同図に示す例では、画像フレームを伝送する映像信号VDが60Hzのタイミングで更新され、60フレーム/秒の更新頻度で画像表示が行われる。また、時分割カラー表示を行うためのサブフィールド群は、赤系の色を表示するサブフィールドR’と、緑系の色を表示するサブフィールドG’と、青系の色を表示するサブフィールドB’とで構成され、1画像フレーム内に180HzのタイミングでR’、G’、B’が順に表示される。
【0070】
ここで、同図中R、G、Bの符号が付されたタイミングが示すように、サブフィールドR’では、赤色の光源が主に点灯され(R)、サブフィールドG’では、緑色の光源が主に点灯され(G)、サブフィールドB’では、青色の光源が主に点灯される(B)。
【0071】
それぞれのサブフィールドでは、該各サブフィールドに割り当てられた主光源の点灯に加えて、該各主光源とは別の光源の同時点灯による混色が行われ、これらの混色バックライト光源を利用した時分割加法混色によるカラー表示が行われる。
【0072】
各サブフィールドの混色比率は、該当画像の色味や映像シーンによって決定され、同図の左側のタイミングが示すように、マイルド系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドR’、G’、B’の全てで混色が行われる。
【0073】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドR’では、赤色光源の点灯と同時に緑色光源と青色光源を点灯することで、赤色に緑色と青色が混じったR+色を表示し、サブフィールドG’では、緑色光源の点灯と同時に青色光源を点灯することで、緑色に青色が混じったG+色を表示し、サブフィールドB’では、青色光源の点灯と同時に赤色光源と緑色光源を点灯することで、青色に赤色と緑色が混じったB+色を表示する。
【0074】
一方、同図の右側のタイミングが示すように、原色系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドR’、G’、B’のうち色再現性の向上に必要な最低限の混色が行われる。
【0075】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドR’では、赤色光源のみを点灯することで、赤の原色を維持したR色を表示し、サブフィールドG’では、緑色光源の点灯と同時に青色光源を点灯することで、緑色に青色が混じったG+色を表示し、サブフィールドB’では、青色光源のみを点灯することで、青の原色を維持したB色を表示する。
【0076】
このように、サブフィールド内でバックライト光源の混色を行うことにより、色割れ防止効果が得られるとともに、画像の色味や映像シーンに応じて混色比率を変えることにより、色再現性を向上させることができる。
【0077】
図2は、第1の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示す構成は、図1に示した表示処理をLED光源を利用した液晶ディスプレイで実行する場合の構成例である。
【0078】
同図に示すように、本装置は、液晶パネル10を制御するための液晶制御部12と、画像処理を行う画像処理部20と、液晶パネル10の背面に設けられたバックライト光源群BLr、BLg、BLbを制御するバックライト制御部30とで構成される。
【0079】
画像処理部20は、所定のフレーム周期で入力される映像信号VDに基づいて所定の画像処理を行い、その結果として、液晶パネル10を制御する信号を液晶制御部12に出力し、光源群BLr、BLg、BLbを制御する信号をバックライト制御部30に出力する。
【0080】
画像処理部20には、映像信号VDを解析することにより画像フレームを構成する画素の色味や当該画像の映像シーンを判定するシーン判定部22と、この判定結果に基づいてRGBによる加法混色系を色味やシーンに応じた加法混色系に変換する混色処理部24と、この変換された加法混色系に基づいてサブフィールドR’、G’、B’を生成するとともに、各サブフィールドに必要なバックライト光源群BLr、BLg、BLbの光出力強度Ir、Ig,Ibを決定するサブフィールド生成部26とが設けられる。
【0081】
液晶制御部12は、サブフィールド生成部26が出力するサブフィールド信号R’、G’、B’に基づいて、水平方向制御ドライバ14と垂直方向制御ドライバ16を制御することにより、液晶パネル10を構成する液晶素子の配向を制御し、この階調素子とバックライト光源群BLr、BLg、BLbの光出力との協調により表示映像を構成する各画素の色を表現する。
【0082】
バックライト制御部30は、サブフィールド生成部26が出力する光出力強度Ir、Ig,Ibに基づいて、バックライト光源群BLr、BLg、BLbに流す電流量を制御することで各光源群の光量を調整する。
【0083】
液晶パネル10の背面には、バックライト光源群BLr、BLg、BLbが配置され、光源群BLrは、8個の赤色LED素子が電源Vrに直列接続されることにより構成され、光源群BLgは、8個の緑色LED素子が電源Vgに直列接続されることにより構成され、光源群BLbは、8個の青色LED素子が電源Vbに直列接続されることにより構成される。電源Vr、Vg、Vbには、各色のLED素子を駆動するために必要な電圧がそれぞれ供給される。
【0084】
また、光源群BLrには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R1と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr1が接続され、光源群BLgには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R2と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr2が接続され、光源群BLbには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R3と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr3が接続される。
【0085】
抵抗R1、R2、R3により検出した電流値は、それぞれバックライト制御部30のP1、P2、P3ポートに入力され、この入力値とサブフィールド生成部26からの光出力要求値Ir、Ig、Ibとに基づいて、スイッチング素子Tr1、Tr2、Tr3がPWM制御されることにより、バックライト光源群BLr、BLg、BLbに流れる電流量の調整が行われる。
【0086】
図3は、第1の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。同図に示す手順は、図1に示した表示処理を図2に示した装置で実行する場合の例である。
【0087】
この時分割カラー表示を行う場合には、まず、前図に示したシーン判定部22が映像信号VDを解析して当該信号が示す画像がマイルド系の色彩を有するか原色系の色彩を有するかを判定する(ステップS100)。
【0088】
上記判定の結果、当該画像がマイルド系の色彩を有すると判定された場合には、前図に示した混色処理部24が、赤、緑、青の光の3原色をベースとした3つの中間色をサブフィールド表示色に設定し、この3つの中間色を3色光源を利用して表示するための混色比率を決定する(ステップS106)。
【0089】
一方、シーン判定の結果が原色系と判定された場合には、当該画像のうちの最高彩度を示す色を検出し(ステップS102)、この色を再現するために混色を行うサブフィールドを決定して(ステップS104)、このサブフィールドにおける混色比率を決定する(ステップS106)。
【0090】
続いて、この決定した混色比率に従って、前図に示したサブフィールド生成部26が3つのサブフィールドの時分割加法混色により各画素の色を表現するために必要な液晶の階調とバックライト光源の光出力量をサブフィールド情報として生成する(ステップS108)。
【0091】
その後、この生成されたサブフィールド情報に基づいて、前図に示した液晶制御部12とバックライト制御部30との協調制御による時分割カラー表示が行われる(ステップS110)。
【0092】
図4は、図3に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。混色比率を決定する場合には、まず、同図(a)のXYZ表色系上で示したように、判定されたシーンに応じて映像信号VDに含まれたRGBの色情報(点線)を混色系のR’G’B’の色情報(実線)に変換する。
【0093】
この色情報の変換は、例えば、同図(b)に示すように、映像信号VDに含まれたRGBの光量のうち基本となる部分r1、g1、b1を、同図(c)に示すように、それぞれサブフィールドR’、G’、B’に割り当てるとともに、残りの共通部分r2、r3、g2、g3、b2、b3を、他のサブフィールドに配分することで行うことができる。
【0094】
図5は、第2の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。この実施形態は、4色のサブフィールドの時分割表示を利用して、画像フレームを構成する各画素の色を表現する時分割カラー表示法において、サブフィールド内で4色の光源を同時に点灯させることにより混色フィールドを生成し、この混色フィールドを用いて時分割加法混色を行う場合の例である。
【0095】
同図に示す例では、画像フレームを伝送する映像信号VDが60Hzのタイミングで更新され、60フレーム/秒の更新頻度で画像表示が行われる。また、時分割カラー表示を行うためのサブフィールド群は、深紅系の色を表示するサブフィールドRp’と、黄緑系の色を表示するサブフィールドGy’と、青紫系の色を表示するサブフィールドBp’と、エメラルドグリーン系の色を表示するE’とで構成され、1画像フレーム内に240HzのタイミングでRp’、Gy’、Bp’、E’が順に表示される。
【0096】
ここで、同図中Rp、Gy、Bp、Eの符号が付されたタイミングが示すように、サブフィールドRp’では、深紅色の光源が主に点灯され(Bp)、サブフィールドGy’では、黄緑色の光源が主に点灯され(Gy)、サブフィールドBp’では、青紫色の光源が主に点灯され(Bp)、サブフィールドE’では、エメラルドグリーン色の光源が主に点灯される(E)。
【0097】
それぞれのサブフィールドでは、該各サブフィールドに割り当てられた主光源の点灯に加えて、該各主光源とは別の光源の同時点灯による混色が行われ、これらの混色バックライト光源を利用した時分割加法混色によるカラー表示が行われる。
【0098】
各サブフィールドの混色比率は、該当画像の色味や映像シーンによって決定され、同図の左側のタイミングが示すように、マイルド系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドRp’、Gy’、Bp’、E’の全てで混色が行われる。
【0099】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドRp’では、深紅色光源の点灯と同時に黄緑色光源と青紫色光源を点灯することで、深紅色に黄緑色と青紫色が混じったRp+色を表示し、サブフィールドGy’では、緑色光源の点灯と同時に青紫色光源とエメラルドグリーン色光源を点灯することで、黄緑色に青紫色とエメラルドグリーン色とが混じったGy+色を表示し、サブフィールドBp’では、青紫色光源の点灯と同時に深紅色光源と黄緑色光源を点灯することで、青紫色に深紅色と黄緑色が混じったBp+色を表示し、サブフィールドE’では、エメラルドグリーン色光源の点灯と同時に深紅色光源と黄緑色光源と青紫色光源を点灯することで、エメラルドグリーン色に深紅色と黄緑色と青紫色とが混じったE+色を表示する。
【0100】
一方、同図の右側のタイミングが示すように、原色系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドRp’、Gy’、Bp’、E’のうち色再現性の向上に必要な最低限の混色が行われる。
【0101】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドRp’では、深紅色光源のみを点灯することで、深紅色を維持したRp色を表示し、サブフィールドGy’では、黄緑色光源の点灯と同時に青紫色光源を点灯することで、黄緑色に青紫色が混じったGy+色を表示し、サブフィールドBp’では、青紫色光源のみを点灯することで、青紫色を維持したBp色を表示し、サブフィールドE’では、エメラルドグリーン色光源のみを点灯することで、エメラルドグリーン色を維持したE色を表示する。
【0102】
このように、サブフィールド内でバックライト光源の混色を行うことにより、色割れ防止効果が得られるとともに、画像の色味や映像シーンに応じて混色比率を変えることにより、色再現性を向上させることができる。また、4つ目のサブフレームで点灯される光源色が補色効果を奏することで、色割れ防止効果も得られる。
【0103】
図6は、図5に示した4色光源を用いた場合に得られる色再現性向上の概念を示すXYZ表色系図である。同図の実線で示すように、深紅色光源Rpと、黄緑色光源Gyと、青紫色光源Bpと、エメラルドグリーン色光源Eの4つをバックライト光源として用いた場合には、同図の点線で示したRGBの3色光源を用いる場合に比べて色再現範囲の拡張が図られる。
【0104】
図7は、第2の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示す構成は、図5に示した表示処理をLED光源を利用した液晶ディスプレイで実行する場合の構成例である。
【0105】
同図に示すように、本装置では、4色のバックライト光源群BLrp、BLgy、BLbp、BLeが設けられ、バックライト制御部30がポートP1〜P4を介してこれら光源群に流れる電流量の制御を行う。
【0106】
サブフィールド生成部26は、混色処理部24で変換された4原色の加法混色系に基づいてサブフィールドRp’、Gy’、Bp’、E’を生成するとともに、各サブフィールドに必要なバックライト光源群BLrp、BLgy、BLbp、BLeの光出力強度Irp、Igy、Ibp、Ieを決定する。
【0107】
液晶制御部12は、サブフィールド生成部26が出力するサブフィールド信号Rp’、Gy’、Bp’、E’に基づいて、水平方向制御ドライバ14と垂直方向制御ドライバ16を制御することにより、液晶パネル10を構成する液晶素子の配向を制御し、この階調素子とバックライト光源群BLrp、BLgy、BLbp、BLeの光出力との協調により表示映像を構成する各画素の色を表現する。
【0108】
バックライト制御部30は、サブフィールド生成部26が出力する光出力強度Irp、Igy、Ibp、Ieに基づいて、バックライト光源群BLrp、BLgy、BLbp、BLeに流す電流量を制御することで各光源群の光量を調整する。
【0109】
液晶パネル10の背面には、バックライト光源群BLrp、BLgy、BLbp、BLeが配置され、光源群BLrpは、6個の赤色LED素子が電源Vrpに直列接続されることにより構成され、光源群BLgyは、6個の緑色LED素子が電源Vgyに直列接続されることにより構成され、光源群BLbpは、6個の青色LED素子が電源Vbpに直列接続されることにより構成され、光源群BLeは、6個の青色LED素子が電源Veに直列接続されることにより構成される。電源Vrp、Vgy、Vbp、Veには、各色のLED素子を駆動するために必要な電圧がそれぞれ供給される。
【0110】
このようにバックライト光源群に用いるLED素子の総数は、6個×4列=24個であり、4色光源とした場合であっても、コスト面を重視し、LED素子の総数は図2に示した3色光源で使用する個数と同数で構成することが望ましい。
【0111】
また、光源群BLrpには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R1と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr1が接続され、光源群BLgyには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R2と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr2が接続され、光源群BLbpには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R3と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr3が接続され、光源群BLbeには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R4と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr4が接続される。
【0112】
抵抗R1、R2、R3、R4により検出した電流値は、それぞれバックライト制御部30のP1、P2、P3、P4ポートに入力され、この入力値とサブフィールド生成部26からの光出力要求値Irp、Igy、Ibp、Ieとに基づいて、スイッチング素子Tr1、Tr2、Tr3、Tr4がPWM制御されることにより、バックライト光源群BLrp、BLgy、BLbp、BLeに流れる電流量の調整が行われる。
【0113】
図8は、第2の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。同図に示す手順は、図5に示した表示処理を図7に示した装置で実行する場合の例である。
【0114】
この時分割カラー表示を行う場合には、まず、前図に示した画像処理部20内が、映像信号VDに含まれたRGBの3原色信号をRp、Gy、Bp、Eの4原色信号に変換する(ステップS200)。その後、この変換された4原色信号を前図に示したシーン判定部22が解析して、当該信号が示す画像がマイルド系の色彩を有するか原色系の色彩を有するかを判定する(ステップS202)。
【0115】
上記判定の結果、当該画像がマイルド系の色彩を有すると判定された場合には、前図に示した混色処理部24が深紅、黄緑、青紫、エメラルドグリーンの4原色をベースとした4つの中間色をサブフィールド表示色に設定し、この4つの中間色を4色光源を利用して表示するための混色比率を決定する(ステップS208)。
【0116】
一方、シーン判定の結果が原色系と判定された場合には、当該画像のうちの最高彩度を示す色を検出し(ステップS204)、この色を再現するために混色を行うサブフィールドを決定して(ステップS206)、このサブフィールドにおける混色比率を決定する(ステップS208)。
【0117】
続いて、この決定した混色比率に従って、前図に示したサブフィールド生成部26が4つのサブフィールドの時分割加法混色により各画素の色を表現するために必要な液晶の階調とバックライト光源の光出力量をサブフィールド情報として生成する(ステップS210)。
【0118】
その後、この生成されたサブフィールド情報に基づいて、前図に示した液晶制御部12とバックライト制御部30との協調制御による時分割カラー表示が行われる(ステップS212)。
【0119】
図9は、図8に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。混色比率を決定する場合には、まず、同図(a)のXYZ表色系上で示したように、判定されたシーンに応じてRGB3原色信号から変換されたRp、Gy、Bp、Eの4原色情報(点線)を混色系のRp’、Gy’、Bp’、E’の色情報(実線)に変換する。
【0120】
この色情報の変換は、例えば、同図(b)に示すように、映像信号VDに含まれたRGBの光量のうち基本となる部分rp1、gy1、bp1、e1を、同図(c)に示すように、それぞれサブフィールドRp’、Gy’、Bp’、E’に割り当てるとともに、残りの共通部分rp2、rp3、rp4,gy2、gy3、gy4、bp2、bp3、bp4、e2、e3、e4を、他のサブフィールドに配分することで行うことができる。
【0121】
図10は、第3の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。この実施形態は、3色のサブフィールドの時分割表示を利用して、画像フレームを構成する各画素の色を表現する時分割カラー表示法において、サブフィールド内で4色の光源を同時に点灯させることにより混色フィールドを生成し、この混色フィールドを用いて時分割加法混色を行う場合の例である。
【0122】
同図に示す例では、画像フレームを伝送する映像信号VDが60Hzのタイミングで更新され、60フレーム/秒の更新頻度で画像表示が行われる。また、時分割カラー表示を行うためのサブフィールド群は、赤系の色を表示するサブフィールドR’と、緑系の色を表示するサブフィールドG’と、青系の色を表示するサブフィールドB’とで構成され、1画像フレーム内に180HzのタイミングでR’、G’、B’が順に表示される。
【0123】
ここで、同図中R、G、Bの符号が付されたタイミングが示すように、サブフィールドR’では、赤色の光源が主に点灯され(R)、サブフィールドG’では、緑色の光源が主に点灯され(G)、サブフィールドB’では、青色の光源が主に点灯される(B)。
【0124】
それぞれのサブフィールドでは、該各サブフィールドに割り当てられた主光源の点灯に加えて、該各主光源とは別の光源の同時点灯による混色が行われ、これらの混色バックライト光源を利用した時分割加法混色によるカラー表示が行われる。符号Eが付されたタイミングが示すエメラルドグリーン色の光源点灯も混色に利用される。
【0125】
各サブフィールドの混色比率は、該当画像の色味や映像シーンによって決定され、同図の左側のタイミングが示すように、マイルド系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドR’、G’、B’の全てで混色が行われる。
【0126】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドR’では、赤色光源の点灯と同時に青色光源とエメラルドグリーン色光源を点灯することで、赤色に青色とエメラルドグリーン色が混じったR+色を表示し、サブフィールドG’では、緑色光源の点灯と同時にエメラルドグリーン色光源を点灯することで、緑色にエメラルドグリーン色が混じったG+色を表示し、サブフィールドB’では、青色光源の点灯と同時にエメラルドグリーン色光源を点灯することで、青色にエメラルドグリーン色が混じったB+色を表示する。
【0127】
一方、同図の右側のタイミングが示すように、原色系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドR’、G’、B’のうち色再現性の向上に必要な最低限の混色が行われる。
【0128】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドR’では、赤色光源のみを点灯することで、赤の原色を維持したR色を表示し、サブフィールドG’では、緑色光源の点灯と同時にエメラルドグリーン色光源を点灯することで、緑色にエメラルドグリーン色が混じったG+色を表示し、サブフィールドB’では、青色光源のみを点灯することで、青の原色を維持したB色を表示する。
【0129】
このように、サブフィールド内でバックライト光源の混色を行うことにより、色割れ防止効果が得られるとともに、画像の色味や映像シーンに応じて混色比率を変えることにより、色再現性を向上させることができる。また、エメラルドグリーン色を加えた混色は、赤系はマイルドな色彩であるが、青から緑の中間色が高純度の海と空のシーンなどを表現する場合に有効である。
【0130】
図11は、図10に示した4色光源を用いた場合に得られる色再現性向上の概念を示すXYZ表色系図である。同図の実線で示すように、深紅色光源Rpと、黄緑色光源Gyと、青紫色光源Bpと、エメラルドグリーン色光源Eの4つをバックライト光源として用いた場合には、同図の点線で示したRGBの3色光源を用いる場合に比べて色再現範囲の拡張が図られる。
【0131】
図12は、第3の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示す構成は、図10に示した表示処理をLED光源を利用した液晶ディスプレイで実行する場合の構成例である。
【0132】
同図に示すように、本装置は、液晶パネル10を制御するための液晶制御部12と、画像処理を行う画像処理部20と、液晶パネル10の背面に設けられたバックライト光源群BLr、BLg、BLb、BLeを制御するバックライト制御部30とで構成される。
【0133】
画像処理部20は、所定のフレーム周期で入力される映像信号VDに基づいて所定の画像処理を行い、その結果として、液晶パネル10を制御する信号を液晶制御部12に出力し、光源群BLr、BLg、BLb、BLeを制御する信号をバックライト制御部30に出力する。
【0134】
画像処理部20には、映像信号VDを解析することにより画像フレームを構成する画素の色味や当該画像の映像シーンを判定するシーン判定部22と、この判定結果に基づいてRGBEによる加法混色系を色味やシーンに応じた加法混色系に変換する混色処理部24と、この変換された加法混色系に基づいてサブフィールドR’、G’、B’を生成するとともに、各サブフィールドに必要なバックライト光源群BLr、BLg、BLb、BLeの光出力強度Ir、Ig,Ib、Ieを決定するサブフィールド生成部26とが設けられる。
【0135】
液晶制御部12は、サブフィールド生成部26が出力するサブフィールド信号R’、G’、B’に基づいて、水平方向制御ドライバ14と垂直方向制御ドライバ16を制御することにより、液晶パネル10を構成する液晶素子の配向を制御し、この階調素子とバックライト光源群BLr、BLg、BLb、BLeの光出力との協調により表示映像を構成する各画素の色を表現する。
【0136】
バックライト制御部30は、サブフィールド生成部26が出力する光出力強度Ir、Ig,Ib、Ieに基づいて、バックライト光源群BLr、BLg、BLb、BLeに流す電流量を制御することで各光源群の光量を調整する。
【0137】
液晶パネル10の背面には、バックライト光源群BLr、BLg、BLb、BLeが配置され、光源群BLrは、6個の赤色LED素子が電源Vrに直列接続されることにより構成され、光源群BLgは、6個の緑色LED素子が電源Vgに直列接続されることにより構成され、光源群BLbは、6個の青色LED素子が電源Vbに直列接続されることにより構成され、光源群BLeは、6個の青色LED素子が電源Veに直列接続されることにより構成される。電源Vrp、Vgy、Vbp、Veには、各色のLED素子を駆動するために必要な電圧がそれぞれ供給される。
【0138】
このようにバックライト光源群に用いるLED素子の総数は、6個×4列=24個であり、4色光源とした場合であっても、コスト面を重視し、LED素子の総数は図2に示した3色光源で使用する個数と同数で構成することが望ましい。
【0139】
また、光源群BLrには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R1と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr1が接続され、光源群BLgには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R2と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr2が接続され、光源群BLbには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R3と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr3が接続され、光源群BLbeには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R4と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr4が接続される。
【0140】
抵抗R1、R2、R3、R4により検出した電流値は、それぞれバックライト制御部30のP1、P2、P3、P4ポートに入力され、この入力値とサブフィールド生成部26からの光出力要求値Ir、Ig、Ib、Ieとに基づいて、スイッチング素子Tr1、Tr2、Tr3、Tr4がPWM制御されることにより、バックライト光源群BLr、BLg、BLb、BLeに流れる電流量の調整が行われる。
【0141】
図13は、第3の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。同図に示す手順は、図10に示した表示処理を図12に示した装置で実行する場合の例である。
【0142】
この時分割カラー表示を行う場合には、まず、前図に示した画像処理部20内が、映像信号VDに含まれたRGBの3原色信号をR、G、B、Eの4原色信号に変換する(ステップS300)。その後、この変換された4原色信号を前図に示したシーン判定部22が解析して、当該信号が示す画像がマイルド系の色彩を有するか原色系の色彩を有するかを判定する(ステップS302)。
【0143】
上記判定の結果、当該画像がマイルド系の色彩を有すると判定された場合には、前図に示した混色処理部24が赤、緑、青、エメラルドグリーンの4原色をベースとした4つの中間色をサブフィールド表示色に設定し、この4つの中間色を4色光源を利用して表示するための混色比率を決定する(ステップS308)。
【0144】
一方、シーン判定の結果が原色系と判定された場合には、当該画像のうちの最高彩度を示す色を検出し(ステップS304)、この色を再現するために混色を行うサブフィールドを決定して(ステップS306)、このサブフィールドにおける混色比率を決定する(ステップS308)。
【0145】
続いて、この決定した混色比率に従って、前図に示したサブフィールド生成部26が4つのサブフィールドの時分割加法混色により各画素の色を表現するために必要な液晶の階調とバックライト光源の光出力量をサブフィールド情報として生成する(ステップS310)。
【0146】
その後、この生成されたサブフィールド情報に基づいて、前図に示した液晶制御部12とバックライト制御部30との協調制御による時分割カラー表示が行われる(ステップS312)。
【0147】
図14は、図13に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。混色比率を決定する場合には、まず、同図(a)のXYZ表色系上で示したように、判定されたシーンに応じてRGBEの色情報(点線)を混色系のR’G’B’E’の色情報(実線)に変換する。
【0148】
この色情報の変換は、例えば、同図(b)に示すように、映像信号VDに含まれたRGBの光量のうち基本となる部分r1、g1、b1を、同図(c)に示すように、それぞれサブフィールドR’、G’、B’に割り当てるとともに、残りの共通部分r2、r3、g2、g3、b2、b3と、エメラルドグリーンの光量e1、e2、e3とを、他のサブフィールドに配分することで行うことができる。
【0149】
図15は、第4の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。この実施形態は、3色のサブフィールドの時分割表示を利用して、画像フレームを構成する各画素の色を表現する時分割カラー表示法において、サブフィールド内で3色の光源を時分割点灯させることにより混色フィールドを生成し、この混色フィールドを用いて時分割加法混色を行う場合の例である。
【0150】
同図に示す例では、画像フレームを伝送する映像信号VDが60Hzのタイミングで更新され、60フレーム/秒の更新頻度で画像表示が行われる。また、時分割カラー表示を行うためのサブフィールド群は、赤系の色を表示するサブフィールドR’と、緑系の色を表示するサブフィールドG’と、青系の色を表示するサブフィールドB’とで構成され、1画像フレーム内に180HzのタイミングでR’、G’、B’が順に表示される。
【0151】
ここで、同図中R、G、Bの符号が付されたタイミングが示すように、サブフィールドR’では、赤色の光源が主頻度で時分割点灯され(R)、サブフィールドG’では、緑色の光源が主頻度で時分割点灯され(G)、サブフィールドB’では、青色の光源が主頻度で時分割点灯される(B)。
【0152】
それぞれのサブフィールドでは、該各サブフィールドに割り当てられた主光源の点灯に加えて、該各主光源とは別の光源の非同時点灯による混色が行われ、これらの混色バックライト光源を利用した時分割加法混色によるカラー表示が行われる。各サブフィールド内で行われる3色光源の時分割点灯は、サブフィールドより高速の1080Hzのタイミングで行われる。尚、この3色光源の時分割周期は可変としても良い。
【0153】
各サブフィールドの混色比率は、該当画像の色味や映像シーンによって決定され、同図の左側のタイミングが示すように、マイルド系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドR’、G’、B’の全てで時分割混色が行われる。
【0154】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドR’では、赤色光源の点灯に加えて緑色光源と青色光源を点灯することで、赤色に緑色と青色が混じったR+色を表示し、サブフィールドG’では、緑色光源の点灯に加えて青色光源を点灯することで、緑色に青色が混じったG+色を表示し、サブフィールドB’では、青色光源の点灯と同時に赤色光源と緑色光源を点灯することで、青色に赤色と緑色が混じったB+色を表示する。
【0155】
一方、同図の右側のタイミングが示すように、原色系のカラーシーンを表現する場合には、各サブフィールドR’、G’、B’のうち色再現性の向上に必要な最低限の混色が行われる。
【0156】
例えば、同図に示す例では、サブフィールドR’では、赤色光源のみを点灯することで、赤の原色を維持したR色を表示し、サブフィールドG’では、緑色光源の点灯と同時に赤色光源と青色光源を点灯することで、緑色に赤色と青色が混じったG+色を表示し、サブフィールドB’では、青色光源のみを点灯することで、青の原色を維持したB色を表示する。
【0157】
このように、サブフィールド内でバックライト光源の時分割混色を行うことにより、簡易な点灯回路の構成で色割れ防止効果が得られるとともに、画像の色味や映像シーンに応じて混色比率を変えることにより、色再現性を向上させることができる。
【0158】
図16は、第4の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示す構成は、図15に示した表示処理をLED光源を利用した液晶ディスプレイで実行する場合の構成例である。
【0159】
同図に示すように、本装置は、液晶パネル10を制御するための液晶制御部12と、画像処理を行う画像処理部20と、液晶パネル10の背面に設けられたバックライト光源群BLr、BLg、BLbを制御するバックライト制御部30とで構成される。
【0160】
画像処理部20は、所定のフレーム周期で入力される映像信号VDに基づいて所定の画像処理を行い、その結果として、液晶パネル10を制御する信号を液晶制御部12に出力し、光源群BLr、BLg、BLbを制御する信号をバックライト制御部30に出力する。
【0161】
画像処理部20には、映像信号VDを解析することにより画像フレームを構成する画素の色味や当該画像の映像シーンを判定するシーン判定部22と、この判定結果に基づいてRGBによる加法混色系を色味やシーンに応じた加法混色系に変換する混色処理部24と、この変換された加法混色系に基づいてサブフィールドR’、G’、B’を生成するとともに、各サブフィールドに必要なバックライト光源群BLr、BLg、BLbの光出力強度Ir、Ig,Ibを決定するサブフィールド生成部26とが設けられる。
【0162】
液晶制御部12は、サブフィールド生成部26が出力するサブフィールド信号R’、G’、B’に基づいて、水平方向制御ドライバ14と垂直方向制御ドライバ16を制御することにより、液晶パネル10を構成する液晶素子の配向を制御し、この階調素子とバックライト光源群BLr、BLg、BLbの光出力との協調により表示映像を構成する各画素の色を表現する。
【0163】
バックライト制御部30は、サブフィールド生成部26が出力する光出力強度Ir、Ig,Ibに基づいて、バックライト光源群BLr、BLg、BLbに流す電流量を制御することで各光源群の光量を調整する。
【0164】
液晶パネル10の背面には、バックライト光源群BLr、BLg、BLbが配置され、光源群BLrは、8個の赤色LED素子が電源Vrに直列接続されることにより構成され、光源群BLgは、8個の緑色LED素子が電源Vgに直列接続されることにより構成され、光源群BLbは、8個の青色LED素子が電源Vbに直列接続されることにより構成される。電源Vr、Vg、Vbには、各色のLED素子を駆動するために必要な電圧がそれぞれ供給される。
【0165】
また、光源群BLrには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R1と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr1が接続され、光源群BLgには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R2と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr2が接続され、光源群BLbには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R3と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr3が接続される。
【0166】
抵抗R1、R2、R3により検出した電流値は、それぞれバックライト制御部30のP1、P2、P3ポートに入力され、この入力値とサブフィールド生成部26からの光出力要求値Ir、Ig、Ibとに基づいて、スイッチング素子Tr1、Tr2、Tr3がPWM制御されることにより、バックライト光源群BLr、BLg、BLbに流れる電流量の調整が行われる。
【0167】
図17は、第4の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。同図に示す手順は、図15に示した表示処理を図16に示した装置で実行する場合の例である。
【0168】
この時分割カラー表示を行う場合には、まず、前図に示したシーン判定部22が映像信号VDを解析して当該信号が示す画像がマイルド系の色彩を有するか原色系の色彩を有するかを判定する(ステップS400)。
【0169】
上記判定の結果、当該画像がマイルド系の色彩を有すると判定された場合には、前図に示した混色処理部24が、赤、緑、青の光の3原色をベースとした3つの中間色をサブフィールド表示色に設定し、この3つの中間色を3色光源を利用して表示するための混色比率を決定する(ステップS406)。
【0170】
一方、シーン判定の結果が原色系と判定された場合には、当該画像のうちの最高彩度を示す色を検出し(ステップS402)、この色を再現するために混色を行うサブフィールドを決定して(ステップS404)、このサブフィールドにおける混色比率を決定する(ステップS406)。
【0171】
続いて、この決定した混色比率に従って、前図に示したサブフィールド生成部26が3つのサブフィールドの時分割加法混色により各画素の色を表現するために必要な液晶の階調とバックライト光源の光出力量をサブフィールド情報として生成する(ステップS408)。
【0172】
その後、この生成されたサブフィールド情報に基づいて、前図に示した液晶制御部12とバックライト制御部30との協調制御による時分割カラー表示が行われる(ステップS410)。
【0173】
図18は、図17に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。混色比率を決定する場合には、まず、同図(a)のXYZ表色系上で示したように、判定されたシーンに応じて映像信号VDに含まれたRGBの色情報(点線)を混色系のR’G’B’の色情報(実線)に変換する。
【0174】
この色情報の変換は、例えば、同図(b)に示すように、映像信号VDに含まれたRGBの光量のうち基本となる部分r1、g1、b1を、同図(c)に示すように、それぞれサブフィールドR’、G’、B’に時分割で割り当てるとともに、残りの共通部分r2、r3、g2、g3、b2、b3を、他のサブフィールドに配分することで行うことができる。
【0175】
図19は、第5の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。この実施形態は、4色のサブフィールドの時分割表示を利用して、画像フレームを構成する各画素の色を表現する時分割カラー表示法において、4色目のサブフィールド内で3色の光源を時分割点灯させることにより混色フィールドを生成し、この混色フィールドを用いて時分割加法混色を行う場合の例である。
【0176】
同図に示す例では、画像フレームを伝送する映像信号VDが60Hzのタイミングで更新され、60フレーム/秒の更新頻度で画像表示が行われる。また、時分割カラー表示を行うためのサブフィールド群は、赤系の色を表示するサブフィールドR’と、緑系の色を表示するサブフィールドG’と、青系の色を表示するサブフィールドB’と、白系の色を表示するサブフィールとW’で構成され、1画像フレーム内に240HzのタイミングでR’、G’、B’、W’が順に表示される。
【0177】
ここで、同図中R、G、Bの符号が付されたタイミングが示すように、サブフィールドR’では、赤色の光源が点灯され(R)、サブフィールドG’では、緑色の光源が点灯され(G)、サブフィールドB’では、青色の光源が点灯され(B)、サブフィールドW’では、赤、緑、青色光源の時分割点灯により白色が表示される。
【0178】
このように、白色の補色を加えた4色のサブフィールドによる時分割加法混色を行うことにより色割れ防止効果が得られ、白表示をバックライト光源の時分割混色で表現することで、簡易な光源点灯回路で構成することが可能になる。
【0179】
図20は、第5の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示す構成は、図19に示した表示処理をLED光源を利用した液晶ディスプレイで実行する場合の構成例である。
【0180】
同図に示すように、本装置は、液晶パネル10を制御するための液晶制御部12と、画像処理を行う画像処理部20と、液晶パネル10の背面に設けられたバックライト光源群BLr、BLg、BLbを制御するバックライト制御部30とで構成される。
【0181】
画像処理部20は、所定のフレーム周期で入力される映像信号VDに基づいて所定の画像処理を行い、その結果として、液晶パネル10を制御する信号を液晶制御部12に出力し、光源群BLr、BLg、BLbを制御する信号をバックライト制御部30に出力する。
【0182】
画像処理部20には、映像信号VDが示すRGB情報から白成分を抽出する白成分抽出部23と、この抽出された白成分を補色に設定してサブフィールドR’、G’、B’、W’を生成するとともに、各サブフィールドに必要なバックライト光源群BLr、BLg、BLbの光出力強度Ir、Ig,Ibを決定するサブフィールド生成部26とが設けられる。
【0183】
液晶制御部12は、サブフィールド生成部26が出力するサブフィールド信号R’、G’、B’、W’に基づいて、水平方向制御ドライバ14と垂直方向制御ドライバ16を制御することにより、液晶パネル10を構成する液晶素子の配向を制御し、この階調素子とバックライト光源群BLr、BLg、BLbの光出力との協調により表示映像を構成する各画素の色を表現する。
【0184】
バックライト制御部30は、サブフィールド生成部26が出力する光出力強度Ir、Ig,Ibに基づいて、バックライト光源群BLr、BLg、BLbに流す電流量を制御することで各光源群の光量を調整する。
【0185】
液晶パネル10の背面には、バックライト光源群BLr、BLg、BLbが配置され、光源群BLrは、8個の赤色LED素子が電源Vrに直列接続されることにより構成され、光源群BLgは、8個の緑色LED素子が電源Vgに直列接続されることにより構成され、光源群BLbは、8個の青色LED素子が電源Vbに直列接続されることにより構成される。電源Vr、Vg、Vbには、各色のLED素子を駆動するために必要な電圧がそれぞれ供給される。
【0186】
また、光源群BLrには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R1と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr1が接続され、光源群BLgには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R2と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr2が接続され、光源群BLbには、該光源群を流れる電流量を検出するための抵抗R3と、電流量を制御するためのスイッチング素子Tr3が接続される。
【0187】
抵抗R1、R2、R3により検出した電流値は、それぞれバックライト制御部30のP1、P2、P3ポートに入力され、この入力値とサブフィールド生成部26からの光出力要求値Ir、Ig、Ibとに基づいて、スイッチング素子Tr1、Tr2、Tr3がPWM制御されることにより、バックライト光源群BLr、BLg、BLbに流れる電流量の調整が行われる。
【0188】
図21は、第1の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。同図に示す手順は、図19に示した表示処理を図20に示した装置で実行する場合の例である。
【0189】
この時分割カラー表示を行う場合には、まず、前図に示した白成分抽出部23が映像信号VDに含まれたRGB成分から白成分を抽出する(ステップS502)。
【0190】
続いて、前図に示したサブフィールド生成部26が抽出した白成分を補色に設定して得られる4つのサブフィールドの時分割加法混色により、各画素の色を表現するために必要な液晶の階調とバックライト光源の光出力量をサブフィールド情報として生成する(ステップS504)。
【0191】
その後、この生成されたサブフィールド情報に基づいて、前図に示した液晶制御部12とバックライト制御部30との協調制御による時分割カラー表示が行われる(ステップS506)。
【0192】
図22は、図21に示した白成分抽出の概念を示す概念図である。もとのRGB信号から白成分を抽出する場合には、まず、同図(a)に示すように、映像信号VDに含まれたRGBの光量のうち基本となる部分r1、g1、b1を、同図(c)に示すように、それぞれサブフィールドR’、G’、B’に割り当てるとともに、残りの共通部分r2、r3、g2、g3、b2、b3を、補色用のサブフィールドW’に時分割配分することで行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0193】
本発明によれば、画質の向上に有効なカラー表示手法を簡易なハードウェア構成で提供することができるため、画質とコストの両立が要求される大型ディスプレイへの適用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0194】
【図1】第1の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。
【図2】第1の本実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。
【図4】図3に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。
【図5】第2の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。
【図6】図5に示した4色光源を用いた場合に得られる色再現性向上の概念を示すXYZ表色系図である。
【図7】第2の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。
【図9】図8に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。
【図10】第3の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。
【図11】図10に示した4色光源を用いた場合に得られる色再現性向上の概念を示すXYZ表色系図である。
【図12】第3の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。
【図13】第3の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。
【図14】図13に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。
【図15】第4の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。
【図16】第4の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である。
【図17】第4の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。
【図18】図17に示した混色比率決定の概念を示す概念図である。
【図19】第5の実施形態に係る時分割カラー表示の概念を示すタイミングチャートである。
【図20】第5の実施形態に係る時分割カラー表示装置の構成を示すブロック図である
【図21】第1の実施形態に係る時分割カラー表示の実行手順を示すフローチャートである。
【図22】図21に示した白成分抽出の概念を示す概念図である。
【符号の説明】
【0195】
10…液晶パネル、12…液晶制御部、14…水平方向制御ドライバ、16…垂直方向制御ドライバ、20…画像処理部、22…シーン判定部、23…白成分抽出部、24…混色処理部、26…サブフィールド生成部、30…バックライト制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
前記光源群は、3色の光源で構成され、
前記サブフィールド群は、前記3色の光源を所定の順序で時分割点灯させる3つのサブフィールドで構成され、
少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記3色の光源のうちの少なくとも2色を点灯させることで混色が行われることを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項2】
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする請求項1記載の時分割カラー表示装置。
【請求項3】
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記混色を行うサブフィールドを決定することを特徴とする請求項1記載の時分割カラー表示装置。
【請求項4】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
前記光源群は、4色以上の光源で構成され、
前記サブフィールド群は、前記4色の光源それぞれに対応して設けられ、該各光源を所定の順序で時分割点灯させる4つのサブフィールドで構成され、
少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記4色の光源のうちの少なくとも2色を点灯させることで混色が行われることを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項5】
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする請求項4記載の時分割カラー表示装置。
【請求項6】
前記光源群は、グリーン系の光源を2種含むことを特徴とする請求項4記載の時分割カラー表示装置。
【請求項7】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
前記光源群は、4色の光源で構成され、
前記サブフィールド群は、前記4色の光源のうちの3色にそれぞれ対応して設けられ、該3色の光源を所定の順序で時分割点灯させる3つのサブフィールドで構成され、
少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記4色の光源のうちの少なくとも2色を点灯させることで混色が行われることを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項8】
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする請求項7記載の時分割カラー表示装置。
【請求項9】
前記光源群は、グリーン系の光源を2種含むことを特徴とする請求項7記載の時分割カラー表示装置。
【請求項10】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
前記光源群は、少なくとも3色の光源を有し、
前記サブフィールド群は、3つのサブフィールドで構成され、
少なくとも一つの前記サブフィールドでは、前記3色の光源のうちの少なくとも2色の光源を時分割点灯させることで疑似混色が行われることを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項11】
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記各サブフィールド内で行う前記混色の比率を決定することを特徴とする請求項10記載の時分割カラー表示装置。
【請求項12】
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記混色を行うサブフィールドを決定することを特徴とする請求項10記載の時分割カラー表示装置。
【請求項13】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
前記光源群は、3色の光源で構成され、
前記サブフィールド群は、前記3色の光源を所定の順序で時分割点灯させる3つのサブフィールドと、前記3色の光源のうちの少なくとも2色の光源が前記サブフィールド内で時分割点灯する疑似混色フィールドとで構成されることを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項14】
前記3色の光源は、光の3原色に相当するRGBの3光源であり、前記混色フィールドは、前記3光源の時分割点灯により白を表現することを特徴とする請求項13記載の時分割カラー表示装置。
【請求項15】
前記混色フィールドは、前記3光源のうちグリーン系の光源の点灯頻度が他の光源の点灯頻度より多いことを特徴とする請求項14記載の時分割カラー表示装置。
【請求項16】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記サブフィールド内で点灯させる光源色を決定することを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項17】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
前記各画素の色情報を解析することで前記画像の色味を判定し、該判定結果がマイルド系のカラーシーンである場合には、該判定結果が原色系のカラーシーンである場合よりも多くのサブフィールドで前記光源群を利用した混色を行うことを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項18】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置において、
少なくとも1つの前記サブフィールド内で、少なくとも2種の前記光源を時分割点灯させることで、該サブフィールド内で疑似混色を行うことを特徴とする時分割カラー表示装置。
【請求項19】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示方法において、
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記サブフィールド内で点灯させる光源色を決定することを特徴とする時分割カラー表示方法。
【請求項20】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示方法において、
前記各画素の色情報を解析することで前記画像の色味を判定し、該判定結果がマイルド系のカラーシーンである場合には、該判定結果が原色系のカラーシーンである場合よりも多くのサブフィールドで前記光源群を利用した混色を行うことを特徴とする時分割カラー表示方法。
【請求項21】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示方法において、
少なくとも1つの前記サブフィールド内で、少なくとも2色の前記光源を時分割点灯させることで、該サブフィールド内で疑似混色を行うことを特徴とする時分割カラー表示方法。
【請求項22】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置に組み込まれる信号処理回路おいて、
前記各画素の色情報を解析し、該解析の結果に応じて前記サブフィールド内で点灯させる光源色を決定することを特徴とする信号処理回路。
【請求項23】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置に組み込まれる信号処理回路おいて、
前記各画素の色情報を解析することで前記画像の色味を判定し、該判定結果がマイルド系のカラーシーンである場合には、該判定結果が原色系のカラーシーンである場合よりも多くのサブフィールドで前記光源群を利用した混色を行うことを特徴とする信号処理回路。
【請求項24】
画像フレームを構成する複数の画素が、複数色のバックライト光源群と、該光源群を利用して互いに異なる色の時分割表示を行うサブフィールド群と、該サブフィールド単位で各画素に対応する部位のバックライト光量を制御する階調素子との協調制御で表現される時分割カラー表示装置に組み込まれる信号処理回路において、
少なくとも1つの前記サブフィールド内で、少なくとも2種の前記光源を時分割点灯させることで、該サブフィールド内で疑似混色を行うことを特徴とする信号処理回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−310286(P2007−310286A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−141484(P2006−141484)
【出願日】平成18年5月22日(2006.5.22)
【出願人】(399091511)マイクロスペース株式会社 (15)
【出願人】(000204284)太陽誘電株式会社 (964)
【Fターム(参考)】