説明

最適組立空間を有する携帯式測定システム

そこに含有される少なくとも1つの被分析物を求めて液体試料を分析するために用いられる携帯式測定システム(210)が提案される。携帯式測定システム(210)は、内部雰囲気(214)を備える防湿ハウジング(212)を有する。防湿ハウジング(212)は、空気中の湿気および/または水蒸気がハウジングの内部雰囲気(214)に浸入することを防止する。携帯式測定システム(210)は、また、ハウジングの内部雰囲気(214)に挿着された少なくとも1つの検査要素支持体(216)を有する。少なくとも1つの検査要素支持体(216)は、少なくとも1つの保持構造体(218)、および少なくとも1つの保持構造体(218)により支持されている少なくとも1つの検査要素(112)が設けられている。少なくとも1つの検査要素支持体(216)は、ハウジングの内部雰囲気(214)に挿着した後には、少なくとも1つの検査要素(112)が内部雰囲気(214)に曝されるように構成されている。また、少なくとも1つの検査要素(112)をハウジングの内部雰囲気(214)内の塗布位置(230)に移送することができる送出機構(228)が設けられている。この塗布位置(230)において、液体試料を少なくとも1つの検査要素(112)に塗布することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、そこに含有される少なくとも1つの被分析物を求めて液体試料を分析するために用いることができる、組立空間が小さい携帯式測定システムに関する。この種の測定システムは、とりわけ、たとえば血中グルコース濃度のモニタリングのような医療の分野または、たとえば環境分析のような化学または生物学的分析の分野で用いられる。
【背景技術】
【0002】
血中グルコース濃度のモニタリングは、糖尿病患者にとっては必須の日課である。血中グルコース濃度は、必要な場合、適切な医療手段が取れるようにするために、1日に数回迅速かつ正確に測定することが必要である。糖尿病患者の日課を不必要に妨げないために、携帯式の装置がしばしば用いられるが、携帯装置は、たとえば職場においてまたは余暇時間中であっても血中グルコース濃度を測定することができるよう、持ち運びと操作が容易にできるようになっている。
【0003】
種々の携帯装置が現在市販されており、その中のいくつかは、異なる測定方法に基づいて機能する。これらの装置においては、種々の診断方法、たとえば光学的測定法または電気化学的測定法さえもが用いられる。頻繁に用いられる測定法の一例においては、特別な種類の電気化学試験片が使用される。これらの試験片は、たとえば、試験片の毛管システムにより所定量の血液を電極系に移送できるように構成されている。最新の試験片にとっては、約1.5μLの血液量で、時には1μL未満の血液量でさえも十分である。電極系は、たとえば被覆が設けられた金電極を含む。殆どのケースにおいて、被覆は、異なる酵素と所謂メディエータを含むとともに、電極上の試料内に(たとえば酸化還元分子の形態の)電荷担体を発生させるように作用し、これらの電荷担体の濃度は、血中グルコース濃度に依存する。これらの電荷担体の濃度は、金電極および、たとえば電流電圧を測定する適切な測定系により測定可能であり、最終的には、この濃度から血中グルコース濃度を算出することができる。この種の電気化学試験片の一例は、米国特許第5286362号明細書に示されている。
【0004】
説明した電気化学的測定法に替えて、その他の測定原理を用いることもできる。たとえば、国際公開第01/48461号パンフレットには、試料、とりわけ体液を検査するための、光ガイドを備える試験片が説明されており、そこでは、試料と反応したとき、試薬系が、検出領域において特徴的で光学的に測定可能な変化を生じる。この変化は、試験片に挿着されている光ガイドを介して、評価装置により評価可能である。
【0005】
このように、試験片は、携帯式分析システムの重要な構成要素である。通常、糖尿病患者は、そのような試験片を1日に約5つから7つ必要とする。血中グルコース濃度の測定が汚染されたことによりまたは湿気の影響を受けて不正確になることがないよう、試験片は、清潔かつ乾燥状態で保管することが不可欠である。
【0006】
このために、試験片は、一般に適切な容器に収容されているが、測定のためにユーザにより試験片容器から取り出されて、対応する測定装置に装着される。そのような測定装置、たとえば血中グルコース濃度の電気化学的または光学的測定のための測定装置は、当業者には周知であり、たとえば米国特許出願公開第2002/0170823号明細書に説明されている。
【0007】
試験片を収容しかつ供給するために、マガジンシステムも知られている。米国特許出願公開第2003/0116583号明細書、欧州特許第0640393号明細書、および米国特許第4911344号明細書は、数個の試験片がマガジンに収容される好適な保管システムについて説明している。また、欧州特許出願公開第1488736号明細書は、個別の試験片に替え、複数の検査領域を備える個別の長い試験片から成るテープカセットが収容されているシステムについて説明している。
【0008】
個別のユニットとして試験片マガジンと測定装置が用いられるシステムの他に、1つのマガジンに数個の試験片が収容されているだけでなく、これらの試験片を評価する可能性も与えてくれる一体化されたシステムも存在する。この種のシステムの例は、米国特許第5489414号明細書、米国特許第6093156号明細書、国際公開第02/18940号パンフレット、国際公開第02/055008号パンフレット、または国際公開第03/083469号パンフレットに見出される。これらのシステムのいくつか、たとえば米国特許第6093156号明細書または国際公開第03/083469号パンフレットに説明されているシステムは、皮膚に刺傷を形成して一滴の血液を出すことができる一体化ランセットシステムも予め有しているために、単一の同じ測定システムを用いて一滴の血液を分析することを可能にする。
【0009】
しかし、先行技術から周知のシステムは、試験片の湿気に対する感度に係る問題を未だ部分的にしか解決していない。たとえば独国特許出願公開第10332488号明細書と米国特許出願公開第2005/0033196号明細書は、各々ランセットシステムと試験片が一体化された検査システムを開示しており、この場合、血液の小滴は、試験片に直接塗布される。しかし、これらの場合、試験片は殆ど防護されておらず、よって空気中の水分に曝されている。
【0010】
空気中の水分との、とりわけ高温で長時間に亘る接触は、試験片の感度に影響を及ぼすために、測定を不正確にする可能性がある。これを回避するために、たとえば国際公開第03/083469号パンフレットまたは国際公開第02/055008号パンフレットに開示されているシステムは、個別の、交換可能な気密性を有する試験片マガジンを収容しており、試験片マガジンは、実体としての測定装置に挿着される。しかし、これは、今や一次包装としての、実体を有するマガジン壁と、さらには測定装置の壁により囲繞するために試験片に二重包装を施すことになり、組立体にかなりの空間が必要になる。同様に、国際公開第2006/047135号パンフレットも、試験片「カートリッジ」を備える複雑な試験片供給装置について説明している。このケースにおいて、装置のハウジングは、それ自体が外側被覆と内側被覆を有するマガジン(カートリッジ)を囲繞している。試験片は、マガジン内に防湿された状態で保管される。サイズの最適化は携帯式の医用測定装置にとって重大な要素であるために、先行技術から周知であるシステムの二重包装の不利な点は、いくつかのケースにおいて、それが患者による測定装置の受容に係るときには、決定的に重要な要素となる。
【0011】
その他のシステム、たとえば米国特許第5489414号明細書に開示されているようなシステムは、個別に密封された検査要素に基づいている。これらの検査要素は、たとえば各々が密封された検査領域を有する多数回使用型検査要素として構成することができる。しかし、これらの不利な点は、使用前に検査要素の密封要素を取り除く必要があり、それは、たとえば別の機械動作または患者の手作業により行なわなければならないことである。たとえば密封要素のミシン目による密封要素の自動的除去は、測定装置の内部に別の機械要素と駆動要素を必要とし、それらは、組立空間および/またはシステムのエネルギー必要量を大幅に増大させる。
【0012】
これらの例は、一方では、測定装置に再充填される使い捨て検査要素を、確実に気密包装または密封要素に入れて測定装置まで(たとえば商業的に)搬送する、および、他方では、これらの密封された検査要素を、次いで密封要素を除去して、測定装置自体で確実に使用できるようにするという問題をこれまで完全に解決することが不可能であったことを示す。
【発明の開示】
【0013】
したがって、本発明の目的は、液体試料を分析するための、とりわけ医療に用いられる携帯式測定システムを提供することであり、当該システムは、小さい組立空間を要しながらも、測定装置内に検査要素を概ね気密状態に保管することを可能にする。
【0014】
本発明によれば、この目的は、独立請求項の特徴部分により達成される。本発明の有利な発展例は、従属請求項に記載されている。全ての請求項の表現は、参照することにより本明細書の内容に組み込まれる。
【0015】
それに含有される少なくとも1つの被分析物を求めての、液体試料の分析に用いられる携帯式測定システムが提案される。携帯式測定システムは、とりわけグルコース測定のための、特に血中グルコース測定および/またはコレステロール測定および/または凝固測定のためのシステムである。しかし、代替としてまたは追加して、たとえばその濃度または存在について別の被分析物を判定する、若しくは、対応するその他の分析、たとえばpH測定または類似の化学分析を実施することもできる。また、当該試験器具を用いて、たとえば免疫測定または類似の測定を実施することもできる。試料は、とりわけ液体試料、たとえば血液、尿、唾液または大便である。しかし、その他の種類の試料、たとえばガス状試料も考慮に入れることができる。
【0016】
分析は、検査要素、たとえば先行技術から周知の光学および/または電気化学検査要素の使用に基づいている。例として、これらの検査要素は、試験片の形態であってもよい。
【0017】
携帯式測定システムは、内部雰囲気を備える防湿ハウジングを含む測定装置を有する。防湿ハウジングは、防湿ハウジングを閉じた状態のとき、空気に含まれる湿気および/または水蒸気がハウジングの内部雰囲気に浸入することを防止する。このことは、先行技術から周知の、たとえば適切な密封要素および/または製造方法により達成することができる。
【0018】
携帯式測定システムは、また、ハウジングの内部雰囲気に挿着可能であるとともに、少なくとも1つの保持構造体、および少なくとも1つの保持構造体により支持されていて、液体試料の分析に用いられる少なくとも1つの検査要素を備える少なくとも1つの検査要素支持体を有する。少なくとも1つの検査要素支持体は、ハウジングの内部雰囲気に検査要素支持体を挿着した後には、少なくとも1つの検査要素が内部雰囲気に露出されるように構成されている。
【0019】
このために、提案したシステムは、たとえば米国特許第6908008号明細書に開示されたマガジンシステムに類似している。液体試料を塗布するために試験片を気密マガジンから取り出さなければならなくなっている、米国特許第6908008号明細書から周知のシステムと異なり、本発明の基本的概念は、液体試料を、ハウジング自体の内部雰囲気中において使用する検査要素に塗布可能にすることである。
【0020】
このために、提案した携帯式測定システムは、少なくとも1つの検査要素を、ハウジングの内部雰囲気内の塗布位置に移送するように構成された送出機構を有することが好ましい。液体試料は、塗布位置において少なくとも1つの検査要素に塗布される。
【0021】
したがって、提案した携帯式測定システムは、液体試料を塗布する前に取り除かなければならないまたは液体試料を塗布する前に検査要素を中から取り出さなければならない気密性一次包装を検査要素の周りに有してはいない。これにより、携帯式測定システムの組立空間を大幅に低減することができる。
【0022】
少なくとも1つの検査要素支持体は、たとえばブリスタ包装と呼ばれる取外し可能な包装に入れて販売・保管される。検査要素は、この包装の中で、空気中の湿気およびその他の大気の影響から防護される。患者は、それらを使用するために包装を開き、検査要素支持体をハウジングの内部雰囲気に挿着するが、このために、防湿ハウジングは、たとえばめくって開く、押して開くまたはネジを外すことができるようになっている。検査要素は、この短時間の挿着の間だけ周囲の空気に曝される。検査要素は、ハウジングを閉じた後は、別の密封要素に入れられることなくハウジングの内部雰囲気に曝して保管される。これにより、外側の密封は、測定装置自体により行われる。このために、測定装置のハウジングの全体または一部が、ハウジングの内部雰囲気を保護するために、防湿性を有するように構成される。
【0023】
また、乾燥剤を、ハウジングの内部雰囲気に入れてもよい。代替としてまたは追加して、新しい未使用の乾燥剤が検査要素支持体交換の度にハウジングの内部雰囲気に挿入されるよう、乾燥剤を少なくとも1つの検査要素支持体に取り付けてもよい。乾燥剤の量は、所望の保管期間中に、拡散によりハウジングの壁を貫通したか、または微細漏出口を通過した湿気、および好ましくはさらに、試料を塗布するときにハウジングの内部雰囲気に入り込んだ湿気を乾燥剤が吸収できるように選択することが好ましい。
【0024】
空気中の湿気がハウジングの内部雰囲気に浸入できるのは、液体試料を少なくとも1つの使用対象の検査要素に塗布する間の、短時間だけである。液体試料を塗布するために、ハウジングは、塗布用開口を有する。この塗布用開口は、少なくとも1つの密封要素を有する。この少なくとも1つの密封要素は、密封リップ、摺動式シール、塗布開口フラップ、可動シール要素および/またはプラスチック製の少なくとも1つが硬質で、少なくとも1つが可撓性を有する2部品のハウジング構成要素を有していてもよい。この塗布用開口およびそれに取り付けられた少なくとも1つの密封要素は、測定システム当り原則として1回だけ必要であり、これにより、組立空間が削減可能になるとともに、数個の開口のための複雑な密封構造が不必要になる。
【0025】
液体試料は、例として、患者が、たとえばランセットシステムを用いて皮膚表面、たとえば指腹に1滴の血液を出させ、次いで、その指腹または別の指により塗布用開口を押圧するまたは摺動させることによって開けるという手順により塗布可能になる。このようにして、1滴の血液は、次いでハウジングの内部雰囲気内の少なくとも1つの検査要素に塗布することができる。
【0026】
測定後、検査要素上の試料は、ハウジングの内部雰囲気内の乾燥環境により乾かされる。このために、乾燥剤を適量増加させることが可能である(上記参照)。液体試料を乾燥させるためには、たとえば試料1mLに対して、約10重量%の能力を有する乾燥剤約10mgが一般に必要である。
【0027】
少なくとも1つの密封要素の密封機能を向上させるために、均圧構造体を、携帯式測定システムに設けてもよい。この均圧構造体は、ハウジングの内部雰囲気の圧力が、ハウジングの内部雰囲気の外側の空気圧に対して変化したとき、水蒸気および/または湿気が浸入することを防止する。そのような圧力の変化は、たとえば携帯式測定システムを冷却したまたは加熱したときに発生し、その過程は、ハウジングの内部雰囲気内の空気容積の変化を伴うために、圧力の変化が生じる。この均圧構造体は、たとえば可撓性を有する容積変化要素、とりわけ均圧膜を有する。また、その他の可能性も考えられる。
【0028】
ハウジングの内部雰囲気をモニタするために、湿度センサおよび/または温度センサを設けてもよい。湿度センサは、ハウジングの内部雰囲気の湿度を測定し、温度センサは、温度を測定する。これにより、ハウジングの内部雰囲気の湿度および/またはハウジングの内部雰囲気の温度が所定の閾値(またはその都度決められた1つまたはそれ以上の閾値)を超えた場合、たとえば警報システムが、ユーザに警報を発するようにすることができる。たとえば検査要素がそれまでにハウジングの内部雰囲気に曝された「総量」(たとえば湿度と温度の時間積分)をモニタするという別の種類の測定も考えられ、この場合、たとえばそれらが最大限曝されてしまったとき、警告を発し、新しい検査要素を使用した方がよいことをユーザに知らせることができる。これにより、たとえば温度と湿度の時間積分を表す「気候積分」をモニタすること、したがって閾値を超えたとき警告を発することが可能になる。
【0029】
少なくとも1つの保持構造体は、種々の形態に構成することができる。それは、たとえば帯片状の検査要素を受承するための溝を周囲に有するドラムであってもよい。このドラムは、たとえば単純な射出成形部品であってもよい。複数の測定領域を備えるテープ状の検査要素を使用することも可能であり、このケースにおいては、たとえば巻戻し機構が設けられる。さらに、少なくとも1つの保持構造体は、たとえば防湿ハウジング内で回転可能な少なくとも1つの保持ロータを有していてもよい。
【0030】
携帯式測定システムは、また、少なくとも1つの被分析物の存在および/または濃度を判定するための電子評価装置を有していてもよい。この電子評価装置は、このケースにおいては、少なくとも1つの検査要素の種類と機能に適合されていることが好ましい。このために、評価装置は、たとえば電気化学検査要素を用いる電気化学的測定のために設けられる。代替としてまたは追加して、光学的評価も考えられる。
【0031】
少なくとも1つの検査要素は、検出対象の少なくとも1つの被分析物と接触したとき、少なくとも1つの特性、とりわけ光学および/または電気化学特性を変化させるように調合された少なくとも1つの試薬層を有することが好ましい。検査要素支持体がハウジングの内部雰囲気に挿着されたとき、各々の検査要素の少なくとも1つの試薬層は、ハウジングの内部雰囲気に直接曝されるようになっていることが好ましい。「直接」とは、毛管を介して試薬層をハウジングの内部雰囲気に接続することも意味すると了解されるものとする。たとえば米国特許第5489414号明細書の先行技術とは異なり、検査要素の密封要素、とりわけ個別の密封要素は必要ではない。
【0032】
また、携帯式測定システムは、皮膚の一部に刺傷を形成するための少なくとも1つの一体化ランセットシステムを予め有することが好ましい。この一体化ランセットシステムも、防湿ハウジングに収容されていることが好ましい。これにより、最初に塗布用開口を介して刺傷形成を実施し、その後直ちに、即ち皮膚の刺傷が形成される部分の位置を変えることなく、1滴の血液を出させ、次いでこの1滴の血液を検査要素に直接塗布することが可能になる。このことは、ハウジング開放の回数を最小にするが、その間には、空気中の湿気がハウジングの内部雰囲気に浸入することができる。さらに、上述したように、原則として単一の塗布用開口だけが必要である。これにより、提案した携帯式測定システムの組立空間を、非常に小さくすることができる。そのような構成は、先行技術から周知のマガジンによる解決策または個別に検査要素を密封するシステムを採用するとき、やっとの事で達成することができる。一体化ランセットシステムは、新しい未使用のランセットを各々の穿刺に使用することができるよう、たとえば複数の使い捨てランセットを有する。
【0033】
本発明のさらなる詳細と特徴は、例示した好ましい実施形態についての以下の説明と従属請求項から明白になるであろう。ここで、各々の特徴は、単独でまたはいくつかを互いに組み合わせて具現することができる。本発明は、例示した実施形態に限定されるものではない。
【0034】
例示としての実施形態は、図面には模式的に示されている。個別の図面の同一の参照番号は、同一のまたはその機能が同一の、若しくは機能という観点で互いに対応する構成要素を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1は、先行技術1に対応する、たとえば米国特許第6908008号明細書に開示されているシステムに対応する携帯式測定システム110の模式図である。このケースにおいて、携帯式測定システム110は、試験片の形態である検査要素112の簡単な保管・供給システム(ディスペンサ)として構成されている。この例においては、電子評価装置が設けられていない。
【0036】
図1の携帯式測定システム110は、この例においては必ずしも防湿性を有するように構成する必要のないハウジング114を有する。その替わり、検査要素112は、防湿一次包装116に収容されている。さらに、乾燥剤118も、この一次包装116に入っている。そのような乾燥剤は、当業者には周知である。これらの乾燥剤は、たとえばシリカゲル、モレキュラーシーブおよび/または空気中の湿気を吸収するその他の薬品である。
【0037】
図1の携帯式測定システムを使用するために、一次包装116がハウジング114に挿着される。検査要素112は、供給機構(ここでは図示せず)により一次包装116の供給口117とハウジング114の開口120を介して供給される。この供給過程の間に空気中の湿気が一次包装116に浸入することを防止するために、供給過程の間に検査要素112の個別の密封要素(たとえば密封フィルム)に穴が開けられる。その他の構造、たとえば供給口117の領域の閉鎖可能な供給用スリットなども知られている。
【0038】
図1の周知の携帯式測定システム110の不利な点は、上述したように、検査要素112の二重包装に要する組立空間である。
【0039】
図1の装置とは異なる、本発明による携帯式測定システム210の例示としての第1の実施形態は、図2に示されている。この例示としての実施形態において、携帯式測定システム210は、血中グルコース濃度の測定に用いることが想定されている。しかし、上述したように、その他の用途も考えられる。このために、携帯式測定システム210は、この例において、ハウジングの内部雰囲気214を囲繞する防湿ハウジング212を有する。
【0040】
「ハウジングの内部雰囲気」とは、防湿ハウジング212により囲繞された空所並びに雰囲気、即ち空所のガス(通常は空気)の性質を意味する。簡略化して示した図2において、その他の構成も考えられるが、防湿ハウジング212は単一の空所を有する。たとえば防湿ハウジングの全体について、所謂防湿性を備えることが絶対的に必要なわけではない。必要なことは、防湿ハウジング212が、防湿環境になるよう検査要素112が収容されている領域(ハウジングの内部雰囲気214)を囲繞することである。
【0041】
「防湿」とは、ここでは、飛沫水または雨に対する防護だけではなく、水蒸気と空気中の湿気に対する防護でもあると了解されるものとする。完全な水密性を備えることも可能である。しかし、空気中の湿気に対する100%の防護は、殆どのケースにおいて技術的に不可能であることに留意されるものとし、よって、「防湿」とは、空気中の湿気の浸入を単に遅らせることを意味すると理解することもできる。拡散の結果ハウジング114の壁を貫通する湿気は、乾燥剤118により吸収される。たとえば空気中の湿気が1日に1mg浸入するときには、10重量%の吸収能力を有する乾燥剤118を1g備えることにより、約100日の保管期間が確実なものになる。
【0042】
図1に例示した携帯式測定システムの実施形態は、先行技術にしたがって構成される検査要素112を用いての測定に基づいている。これらは、たとえば電気化学試験片、例としては毛管間隙検査要素および/または光学試験片である。
【0043】
検査要素112は、ハウジングの内部雰囲気214に挿着可能であるとともに、保持構造体218を有する検査要素支持体216に保持される。この保持構造体218は、図2に示したように、たとえば長さ方向放射状に設けられた周囲の溝に検査要素112を受承することができるドラムの形状に構成されている。図1とは異なり、一次包装116は用いられていないが、このことは、検査要素112が、ハウジングの内部雰囲気214に直接曝されていることを意味する。したがって、防湿ハウジング212が、一次包装116を代替し、また、図1に示した要素114、116の機能を替わって果たす。
【0044】
検査要素支持体216は、防湿性を有するように(たとえばOリングにより密封されるロック可能なフラップにより)閉鎖できる挿着口220を介して防湿ハウジング212から取り外すことが可能であるとともに、未使用の検査要素112が収容されている検査要素支持体216と交換することができ、また、このために、検査要素支持体216は、たとえばブリスターパックから取り出される。挿着されたとき、検査要素支持体216は受承台222と係合するが、それは、駆動装置224により回転できるように受承台222に取り付けられている。
【0045】
また、乾燥剤118が、ハウジングの内部雰囲気に収容されている。代替としてまたは追加して、検査要素支持体216を交換する度にこの乾燥剤118も交換できるよう、乾燥剤118は、検査要素支持体216に取り付けるおよび/または収容していてもよい。
【0046】
この例において、駆動装置224は、送出機構228としての機能を果たす。この送出機構228により、使用される検査要素112が、塗布位置230に移送される。この塗布位置230において、液体試料が、塗布用開口232を介して防湿ハウジング212内の検査要素112に塗布される。このために、塗布用開口232は、密封要素234を有する。この例示した実施形態において、図2に示したこの密封要素234は、塗布用開口232が開くよう、たとえば患者の指により押しやることができる摺動式シールとして構成されている。次いで、指表面の一滴の血液が、塗布位置230において、使用される検査要素112に塗布される。このために、使用される検査要素112も、また、塗布用開口232に近づくように機構(ここでは図示せず)により押進される。
【0047】
図2に例示した実施形態において、以下、検査要素112は、電気化学検査要素、たとえば毛管間隙検査要素の形態の検査要素であると仮定する。したがって、塗布位置230に配置された検査要素112に電気的に接触して、対応する測定値を生成する電子評価装置226が設けられている。このために、電子評価装置226は、たとえばマイクロコンピュータ、評価電子機器、操作要素(たとえばプッシュボタン、スイッチ、キーなど)、音響および/または発光要素(たとえば1つまたはそれ以上のディスプレイ)、データ用メモリおよびその他の構成要素を有する。この種の電子評価装置226は、先行技術から周知である。電子評価装置226は、また、たとえば送出機構228を制御することもできる。
【0048】
さらに、図2に例示した実施形態において、湿度センサ236(それは、替わりに温度センサであってもまたは温度センサが追加されていてもよい)および警報システム238が、ハウジングの内部雰囲気214に設けられている。警報システム238は、たとえば電子評価装置226の構成要素であってもよい。警報システムは、ハウジングの内部雰囲気214内の空気の湿度が所定の閾値を超えると直ちに、たとえば音によるまたは光による警告をユーザに発するように構成してもよい。上述したように、たとえば空気の湿度を積分するという別の操作モードも考えられる。これは、また、ハウジングの内部雰囲気214の測定温度を考慮に入れて実施してもよい。
【0049】
防湿ハウジング214は、たとえば射出成形による単一のまたは多数の構成要素として構成される。射出成形によりこの種の防湿ハウジングを形成する方法は、当業者には周知である。このために、たとえば空気中の湿気と酸素の透過率が小さい好適なプラスチックおよび/または好適な防湿手段(たとえば密封リング)を用いてもよい。このために、密封要素234も、種々の形態に構成される。上述したように、1つまたはそれ以上の密封リップを、図2に示したバネ付き摺動式シールに替えてまたは追加して用いてもよい。そのような密封要素は、たとえば多成分射出成形によりおよび/または好適な射出成形ツールに適切な密封要素(たとえばゴム製リップ)のカプセル封入により形成することができる。密封要素は、患者が(たとえば手で摺動させることなどにより)または専用の駆動機構を用いて自動的に開けるようになっていてもよい。
【0050】
さらに、図2に例示した実施形態の防湿ハウジング212は、均圧構造体240を有する。この例示した実施形態において、この均圧構造体240は、(ここでも、たとえばカプセル封入により)防湿ハウジング212と一体化された均圧膜242として構成されている。この均圧膜242は、空気中の湿気のハウジングの内部雰囲気214への浸入を防止して、ハウジングの内部雰囲気214と外側雰囲気244の間の圧力差をなくすことができる。これにより、携帯式測定システム210の「ブリージング」を防止することができるが、その間には、たとえば温度変化のために塗布用開口232を介して空気の入れ替えが生じる。
【0051】
防湿ハウジング212は、空気中の湿気がハウジングの内部雰囲気214に浸入しないように全体を構成することができる。また、防湿ハウジング212は、飛沫水の浸入を防止することを可能にするまたは携帯式測定システム210全体を確実に防水性にすることさえもできる。このことは、強力な洗剤による携帯式測定システム210の洗浄もできるようにする。塗布用開口232を介して液体試料を塗布するときハウジングの内部雰囲気214に導入された湿気は、通常は乾燥剤118により吸収されるために、問題になることはない。
【0052】
図2に例示したドラムの形状の保持構造体218を有する検査要素支持体216に替えて、別の構造体、たとえば積層、円板、横列および/またはジグザグ形状の配置も容易に用いることができる。図2と図3は、検査要素支持体216が試験片ホイールの形態の円板形を有するように構成されている別の例を示す。
【0053】
また、図2と図3に例示した実施形態による携帯式測定システム210は、多数の先端部を備えるランセットホイールの形態であるとともに、駆動装置312により回転できるように装着された一体化ランセットシステム310を収容している。
【0054】
動作時には、まず、使用するランセット314が折曲位置316まで回される。この折曲位置316において、使用するランセット314は、バネ機構318により(図3上で)上向きに90°折り曲げられる。その後、ランセットホイールは、上向きに折り曲げられたランセットがハウジング212の塗布用開口232の下方に位置するまで、駆動装置312により180°回転させられる。この例示としての実施形態において、塗布用開口232は、円錐形に構成されているとともに、ここでも、密封要素234により封止される。密封要素234は、患者の指320により押しやって、塗布用開口232を開けることができる。同時に指320は塗布用開口232を封止する。指320を塗布用開口232に押圧することにより、指320の塗布用開口232領域の皮膚が、湾曲してハウジング212の内部に突出する膨らみを形成する。携帯式測定システム210が作動すると、ランセット用バネ機構322が、塗布用開口232の下方に位置するとともに、上向きに折曲されているランセット314を急速に動かすことにより、塗布用開口232内の指320の皮膚に確実に刺傷が形成される。これにより、1滴の血液が得られる。
【0055】
図3と図4に例示したこの実施形態において、円板として構成された検査要素支持体216は、円板部分326に分割されている。これら円板部分326の各々は、検査要素112を構成する。これら検査要素112の各々は、上述したように、液体試料(1滴の血液324)中の被分析物の存在および/または濃度に対して反応する試薬層328を有する。図3と図4に例示したこの実施形態において、この試薬層328は、たとえばグルコースが存在するとき色で反応する試薬層328、即ちグルコースとの反応によりその色および/またはその蛍光特性を変える試薬層328である。
【0056】
塗布用開口232領域の皮膚に穿刺を行った後、検査要素用バネ機構330が、塗布用開口232下方の塗布位置の領域において検査要素支持体216を塗布用開口232に達するまで短時間上向きに湾曲させる。これにより、1滴の血液324が塗布位置230の検査要素112の試薬層328に塗布され、既に説明した反応が生じる。
【0057】
次いで、送出機構228は、1滴の血液324が塗布されている検査要素112が光学読取器332の上または下に位置するよう、検査要素支持体216を180°回転させる。この光学読取器332は、たとえば簡単な光学的計測または蛍光励起の計測を実施する。光学読取器332は、図2と同じように、たとえばマイクロプロセッサ、操作要素、ディスプレイ、データ用メモリなどを有するように構成可能な電子評価装置226に接続されている。
【0058】
図3と図4に例示した実施形態による完全一体化の携帯式測定システム210は、本発明による解決策の利点をとりわけ明白に示している。本発明によると、試薬層328は、ハウジングの内部雰囲気214に直接曝されている。個別の検査要素112を密封包装することは必要ではなく、また、望ましくもない。個別の試薬層328から密封包装をまず取り除かなければならないとすると、これは、追加的な機械要素に対する出費を要し、そのことは、別の機械装置と駆動要素を必要にするために、エネルギー消費と組立空間という観点からも不利である。また、たとえば乾燥剤118(図3と図4には図示せず)を、ここでは円板形に構成されている検査要素支持体216と一体化してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】従来の二重封入された検査要素を有する携帯式測定システムを示す図である。
【図2】本発明の検査要素の一次包装を備えていない携帯式測定システムを示す図である。
【図3】本発明による完全に一体化された携帯式測定システムの断面図である。
【図4】図3に示した、本発明による携帯式測定システムの側断面図である。
【符号の説明】
【0060】
110 携帯式測定システム(先行技術)
112 検査要素
114 ハウジング
116 一次包装
117 供給口
118 乾燥剤
120 開口
210 携帯式測定システム
212 防湿ハウジング
214 ハウジングの内部雰囲気
216 検査要素支持体
218 保持構造体
220 挿着口
222 受承台
224 駆動装置
226 電子評価装置
228 送出装置
230 塗布位置
232 塗布用開口
234 密封要素
236 湿度センサ
238 警報システム
240 均圧構造体
242 均圧膜
244 外側雰囲気
310 一体化ランセットシステム
312 駆動装置
314 ランセット
316 折曲位置
318 バネ機構
320 指
322 ランセット用バネ機構
324 1滴の血液
326 円板の部分
328 試薬層
330 検査要素用バネ機構
332 光学読取器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
そこに含有される少なくとも1つの被分析物を求めて液体試料を分析するために用いられる携帯式測定システム(210)において、
内部雰囲気(214)を備える防湿ハウジング(212)と、ここで、前記防湿ハウジング(212)は、空気中の湿気および/または水蒸気が前記ハウジングの内部雰囲気(214)に浸入することを防止する、
前記ハウジングの内部雰囲気(214)に挿着できる少なくとも1つの検査要素支持体(216)と、ここで、前記少なくとも1つの検査要素支持体(216)は、少なくとも1つの保持構造体(218)、および前記少なくとも1つの保持構造体(218)により支持されているとともに、前記液体試料を分析するために用いられる少なくとも1つの検査要素(112)を備え、前記少なくとも1つの検査要素支持体(216)は、前記ハウジングの内部雰囲気(214)に挿着された後には、前記少なくとも1つの検査要素(112)は前記内部雰囲気(214)に曝されるように構成されている、を有し、
前記液体試料は、前記ハウジングの内部雰囲気(214)内において前記少なくとも1つの検査要素(112)に塗布することができるようになっており、また、以下の密封要素(234)、即ち密封リップ、密封リング、摺動式シール、塗布開口フラップ、可動密封要素(234)、プラスチック製の少なくとも1つが硬質で、少なくとも1つが可撓性を有する2部品のハウジング構成要素、の少なくとも1つを備える少なくとも1つの塗布用開口(232)が設けられていることを特徴とする携帯式測定システム(210)。
【請求項2】
送出機構(228)が、前記少なくとも1つの検査要素(112)を前記ハウジングの内部雰囲気(214)内の前記塗布位置(230)に移送するように構成されており、前記液体試料は、前記塗布位置(230)の前記少なくとも1つの検査要素(112)に塗布できるようになっていることを特徴とする請求項1記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項3】
乾燥剤(118)が、前記ハウジングの内部雰囲気(214)収容されていることを特徴とする請求項1または2記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項4】
前記ハウジングの内部雰囲気(214)の圧力が前記ハウジングの内部雰囲気(214)の外側の空気圧に対して変化したとき、均圧構造体(240)が、水蒸気および/または湿気の浸入を防止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項5】
可撓性を有する容積変更要素、とりわけ均圧膜(242)を特徴とする請求項4記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項6】
湿度センサ(236)および/または温度センサが、前記ハウジングの内部雰囲気(214)の湿度および/または温度を測定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項7】
次の値、即ち前記ハウジングの内部雰囲気(214)の湿度、前記ハウジングの内部雰囲気(214)の温度、時間、湿度および温度を考慮に入れた気候積分、の少なくとも1つが予め決められた1つまたはそれ以上の閾値を超えた場合、警報システム(238)が、ユーザに警報を発することを特徴とする請求項6記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの保持構造体(218)は、前記防湿ハウジング(212)内で回転可能な少なくとも1つの保持ロータおよび/またはドラムを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項9】
前記検査要素支持体(216)に取り付けられた乾燥剤(118)を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの被分析物の存在および/または濃度を判定するための電子評価装置(226)を特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項11】
皮膚の一部に刺傷を形成するための少なくとも1つの一体化ランセットシステム(310)を特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの一体化ランセットシステム(310)は、前記防湿ハウジング(212)に収容されていることを特徴とする請求項11記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの一体化ランセットシステム(310)は、使い捨てランセットとして構成されている複数のランセット(314)を有することを特徴とする請求項11または12記載の携帯式測定システム(210)。
【請求項14】
前記少なくとも1つの検査要素(112)は、少なくとも1つの試薬層(328)を有し、前記少なくとも1つの試薬層(328)は、検出対象の前記少なくとも1つの被分析物に接触したとき少なくとも1つの特性、とりわけ光学および/または電気化学特性を変えるように構成されており、さらに、前記検査要素支持体(216)が前記ハウジングの内部雰囲気(214)に挿着された状態にあるとき、各々の検査要素(112)の前記少なくとも1つの試薬層(328)は、前記ハウジングの内部雰囲気(214)に曝されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の携帯式測定システム(210)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−503422(P2010−503422A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519927(P2009−519927)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【国際出願番号】PCT/EP2007/057023
【国際公開番号】WO2008/009585
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(501205108)エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト (285)
【Fターム(参考)】