説明

有機EL製造装置及び有機EL製造方法

【課題】装置構成を大規模にすることなく、タクトタイムを短縮可能な有機EL製造技術を提供する。
【解決手段】本発明の有機EL製造装置1は、第1〜第4の搬送室2a〜2d間を真空中で基板7を順次搬送するように構成された搬送ユニット2と、搬送ユニット2の各搬送室2a〜2dに接続された第1〜第8の成膜ユニット10〜80とを備え、各成膜ユニット10〜80は、マスク付きパレット9を収容するマスクストック室11〜81と、基板7とマスク付きパレット9のマスク8とを位置合わせする位置合わせ室15〜85と、マスク付きパレット9に装着された基板7上に成膜を行う成膜室13〜83とを有する。マスクストック室14〜84と成膜室13〜83とが同一の成膜搬送ラインM上に配置される一方で、アライメント室15〜85が、成膜搬送ラインMから分岐した退避位置に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空中で有機EL素子を製造する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の有機EL製造装置としては、例えばクラスター方式のものと、インライン方式のものとが知られている。
クラスター方式の有機EL製造装置101の場合は、例えば図9に示すように、マルチチャンバー式の第1及び第2の成膜装置110、120を受け渡し室102により連結して構成されるもので、それぞれの搬送室内111、121内には、図示しない搬送ロボットが設けられている。
【0003】
そして、第1の成膜装置110の搬入室112から搬入された基板100を、第1の成膜装置110において、搬送ロボットを用い、基板100を、順次、搬送室111を介して各処理室113〜117に搬入して処理を行い、その後、基板100を受け渡し室102に移送する(符号118はマスクストック室を示す)。
さらに、第2の成膜装置120において、搬送ロボットを用い、基板100を、順次、搬送室121を介して各処理室122〜125に搬入して処理を行い(符号127はマスクストック室を示す)、その後、基板100を搬出室126に移送する。
【0004】
上述した処理室113〜117、処理室122〜125には、それぞれマスクと基板100を位置合わせするためのアライメント機構及び蒸着源(いずれも図示せず)が設けられており、各処理室113〜117並びに処理室122〜125では、基板100とマスクを精密位置決めした後に成膜を行う。
この場合、基板100の処理タクトは、基板搬送時間とアライメント時間と成膜時間の合計時間になる。
ここで、基板搬送時間及びアライメント時間は、有機EL製造装置101の動作時間によって定まり、他方、成膜時間は、蒸発材料の蒸発レートによって定まる。
【0005】
一般的に有機EL素子用の有機材料の蒸発レートは無機物の場合に比べて低く、タクトタイムは成膜時間に依存して定まるため、クラスター方式では、成膜処理のタクトタイムが長いという課題がある。
一方、インライン方式は、上記クラスター方式で問題となる成膜時間の長さを短縮するためのもので、複数の有機層を同一の処理室で連続的に成膜処理を行う。
【0006】
例えば図10に示すように、インライン方式の有機EL製造装置201の場合は、搬入室202から前処理室203及び搬送室204を介して搬入された基板200を、成膜領域210に設けられた受け渡し室211を介してアライメント室212に搬入し、基板200とマスク(マスク付きパレット)230の位置合わせを行う。
【0007】
受け渡し室211を介して移送された基板200は、有機蒸着室214、215において、図示しないローラーによってマスク230及び基板200を搬送しつつ、基板200上に複数の有機材料層を連続的に成膜する。
その後、受け渡し室216において、基板200とマスク230を分離し、搬送ロボットによって基板200のみを取り出し、電極成膜領域に基板を移送する。
【0008】
電極成膜領域では、搬送室222を介してLIF膜成膜室223、Al成膜室に基板200を順次搬入して基板200上にカソード電極を形成し、その後、基板200を取り出し室225に搬入する(符号226はマスクストック室を示す)。
一方、マスク230は、コーナー室217、リターン室218、コーナー室219を経由させて受け渡し室211に戻す(符号220はマスクストック室、符号221は使用済みマスクストック室を示す)。
【0009】
このようなインライン方式の有機EL製造装置201によれば、有機蒸着室214、215に複数の基板200を通過させることによって成膜時間(タクトタイム)を短縮することができるが、同一の有機蒸着室内では、同一のマスクを使用する必要があるため、マスクパターン(開口寸法等)が異なる場合には、同一の蒸着室において成膜を行うことができない。
【0010】
このため、有機層毎に異なるマスクを使用して成膜を行おうとすると、マスク毎に有機蒸着室を設けなければならず、装置構成が非常に大規模になってしまうという問題がある。
【特許文献1】特開2005−158392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、装置構成を大規模にすることなく、タクトタイムを短縮可能な有機EL製造技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、真空中で成膜対象物上にマスクを介して有機EL素子用の成膜を行う有機EL製造装置であって、前記成膜対象物を搬送する搬送ロボットを有する複数の搬送室を備え、当該複数の搬送室間を真空中で当該成膜対象物を順次搬送するように構成された搬送ユニットと、前記搬送ユニットの所定の搬送室に真空接続され、当該搬送室から搬入された成膜対象物上に所定の膜を形成する複数の成膜ユニットとを備え、前記成膜ユニットは、前記成膜対象物に対して着脱自在のマスク付き搬送体を収容するマスク収容部と、前記搬入された成膜対象物と前記マスク収容部に収容されたマスク付き搬送体とを位置合わせする位置合わせ部と、前記マスク付き搬送体に装着された成膜対象物に所定の膜を形成する成膜部とを有し、前記マスク収容部と前記成膜部とが同一の成膜搬送ライン上に配置される一方で、前記位置合わせ部が、前記成膜搬送ラインから分岐した退避位置に配置されているものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記成膜ユニットが、前記成膜搬送ラインを分岐させるための旋回可能なローラ状の旋回搬送機構部を有するものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記成膜ユニットの旋回搬送機構部が、前記成膜搬送ラインに対して90度旋回するように構成されているものである。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3のいずれか1項記載の発明において、前記成膜ユニットの旋回搬送機構部が、前記マスク付き搬送体を昇降させて前記成膜搬送ラインから退避させるための昇降機構を有するものである。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の有機EL製造装置を用いて有機ELを製造する方法であって、前記成膜ユニットに搬入された成膜対象物と前記マスク収容部に収容されたマスク付き搬送体とを前記位置合わせ部において位置合わせする動作と、当該マスク付き搬送体に位置合わせされた当該成膜対象物に対して前記成膜部において成膜する動作とを、並行して行う工程を有するものである。
【0013】
本発明にあっては、成膜ユニットにおいて、マスク収容部と成膜部とが同一の成膜搬送ライン上に配置される一方で、位置合わせ部が、成膜搬送ラインから分岐した退避位置に配置されており、成膜ユニットに搬入された成膜対象物とマスク収容部に収容されたマスク付き搬送体とを位置合わせ部において位置合わせする動作と、マスク付き搬送体に位置合わせされた成膜対象物に対して成膜部において成膜する動作とを並行して行うようにしたことから、複数の成膜対象物に対して成膜処理を同時に行うことができ、その結果、位置合わせの間に成膜ができない従来のクラスター方式の装置と比較して、処理のタクトタイムを短縮することができ、これにより成膜材料の使用効率を向上させることができる。
【0014】
また、本発明によれば、インライン方式のように通過成膜のため大型基板に対応が容易であることに加え、従来のインライン装置で必要であったマスクを還流する機構が不要であるため、従来のインライン装置より装置構成をコンパクトにすることができる。
【0015】
本発明において、成膜ユニットが、成膜搬送ラインを分岐させるための旋回可能なローラ状の旋回搬送機構部を有する場合には、搬送ロボットを用いることなく簡素な構成でマスク付き搬送体を確実に分岐搬送することができる。
【0016】
本発明において、成膜ユニットの旋回搬送機構部が成膜搬送ラインに対して90度旋回するように構成されている場合には、分岐方向へ旋回搬送する場合であっても、ローラとマスク付き搬送体が接触する部分が変わらないので、パーティクルの発生を防止することができる。
【0017】
本発明において、成膜ユニットの旋回搬送機構部がマスク付き搬送体を昇降させて成膜搬送ラインから退避させるための昇降機構を有する場合には、成膜の際に更なるマスク付き搬送体を成膜搬送ラインから退避させておくことができるので、成膜ユニットにおける動作をより効率良く行ってタクトタイムを一層短縮することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、装置構成を大規模にすることなく、タクトタイムを短縮可能な有機EL製造技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る有機EL製造装置の概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態の有機EL製造装置1は、搬送ユニット2と、成膜ユニット3とを備えている。ここで、搬送ユニット2と、成膜ユニット3とは、それぞれ図示しない真空排気系に接続され、後述するように、真空中で基板(成膜対象物)7又はマスク付き搬送体を搬送するように構成されている。
【0020】
本実施の形態では、搬送ユニット2は、第1〜第4の搬送室2a〜2dを有しており、各搬送室2a〜2dは、受け渡し室2e〜2gを介して接続され、直線状の基板搬送ラインL上に配設されている。各搬送室2a〜2d内には、それぞれ図示しない搬送ロボットが設けられている。
【0021】
第1の搬送室2aには、基板搬送ラインL上に位置するように仕込み室4が接続され、また、この第1の搬送室2aには、前処理室5が接続されている。
さらに、第4の搬送室2dには、基板搬送ラインL上に位置するように取り出し室6が接続されている。
【0022】
一方、本実施の形態の成膜ユニット3は、同一のチャンバー構成からなる第1〜第8の成膜ユニット10〜80を有している。
ここで、第1〜第8の成膜ユニット10〜80は、第1〜第4の搬送室2a〜2d挟むように、上述した基板搬送ラインLと直交する成膜搬送ラインM上に配置構成されている。
【0023】
本例では、第1の搬送室2aの第1の成膜領域側に、第1の成膜ユニット10が配設され、第1の搬送室2aの第2の成膜領域側に、第2の成膜ユニット20が配設されている。
また、第2の搬送室2bの第1の成膜領域側に、第3の成膜ユニット30が配設され、第2の搬送室2bの第2の成膜領域側に、第4の成膜ユニット40が配設されている。
【0024】
さらに、第3の搬送室2cの第1の成膜領域側には、第5の成膜ユニット50が配設され、第3の搬送室2cの第2の成膜領域側には、第6の成膜ユニット60が配設されている。
さらにまた、第4の搬送室2dの第1の成膜領域側には、第7の成膜ユニット70が配設され、第4の搬送室2dの第2の成膜領域側には、第8の成膜ユニット80が配設されている。
【0025】
以下、第1〜第8の成膜ユニット10〜80について具体的に説明する。
本実施の形態の場合、第1の成膜ユニット10は、有機EL素子の正孔注入層を形成するためのもので、第1の搬送室2aに接続された受け渡し室11と、この受け渡し室11に接続された旋回室12と、この旋回室12に接続された成膜室(有機蒸着室)13と、この成膜室13に接続されたマスクストック室(マスク収容部)14とを有している。さらに、旋回室12の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)15が配置接続されている。
【0026】
第2の成膜ユニット20は、有機EL素子の正孔輸送層を形成するためのもので、第1の搬送室2aに接続された受け渡し室21と、この受け渡し室21に接続された旋回室22と、この旋回室22に接続された成膜室(有機蒸着室)23と、この成膜室23に接続されたマスクストック室(マスク収容部)24とを有している。さらに、旋回室22の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)25が配置接続されている。
【0027】
第3の成膜ユニット30は、有機EL素子の第1の発光層を形成するためのもので、第2の搬送室2bに接続された受け渡し室31と、この受け渡し室31に接続された旋回室32と、この旋回室32に接続された成膜室(有機蒸着室)33と、この成膜室33に接続されたマスクストック室(マスク収容部)34とを有し、これら受け渡し室31、旋回室32、成膜室33、マスクストック室34が基板搬送ラインLと直交する方向に配置されている。さらに、旋回室32の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)35が配置接続されている。
【0028】
第4の成膜ユニット40は、有機EL素子の第2の発光層を形成するためのもので、第2の搬送室2bに接続された受け渡し室41と、この受け渡し室41に接続された旋回室42と、この旋回室42に接続された成膜室(有機蒸着室)43と、この成膜室43に接続されたマスクストック室(マスク収容部)44とを有し、これら受け渡し室41、旋回室42、成膜室43、マスクストック室44が基板搬送ラインLと直交する方向に配置されている。さらに、旋回室42の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)45が配置接続されている。
【0029】
第5の成膜ユニット50は、有機EL素子の第3の発光層を形成するためのもので、第3の搬送室2cに接続された受け渡し室51と、この受け渡し室51に接続された旋回室52と、この旋回室52に接続された成膜室(有機蒸着室)53と、この成膜室53に接続されたマスクストック室(マスク収容部)54とを有し、これら受け渡し室51、旋回室52、成膜室53、マスクストック室54は、基板搬送ラインLと直交する方向に配置されている。さらに、旋回室52の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)55が配置接続されている。
【0030】
第6の成膜ユニット60は、有機EL素子の電子輸送層を形成するためのもので、第3の搬送室2cに接続された受け渡し室61と、この受け渡し室61に接続された旋回室62と、この旋回室62に接続された成膜室(有機蒸着室)63と、この成膜室63に接続されたマスクストック室(マスク収容部)64とを有し、これら受け渡し室61、旋回室62、成膜室63、マスクストック室64は、基板搬送ラインLと直交する方向に配置されている。さらに、旋回室62の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)65が配置接続されている。
【0031】
第7の成膜ユニット70は、有機EL素子の電子注入層を形成するためのもので、第4の搬送室2dに接続された受け渡し室71と、この受け渡し室71に接続された旋回室72と、この旋回室72に接続された成膜室(有機蒸着室)73と、この成膜室73に接続されたマスクストック室(マスク収容部)74とを有し、これら受け渡し室71、旋回室72、成膜室73、マスクストック室74は、基板搬送ラインLと直交する方向に配置されている。さらに、旋回室72の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)75が配置接続されている。
【0032】
第8の成膜ユニット80は、有機EL素子のカソード電極層を形成するためのもので、第4の搬送室2dに接続された受け渡し室81と、この受け渡し室81に接続された旋回室82と、この旋回室82に接続された成膜室(スパッタリング室)83と、この成膜室83に接続されたマスクストック室(マスク収容部)84とを有し、これら受け渡し室81、旋回室82、成膜室83、マスクストック室84は、基板搬送ラインLと直交する方向に配置されている。さらに、旋回室82の一方の側方には、成膜搬送ラインMから分岐する退避位置にアライメント室(位置合わせ部)85が配置接続されている。
【0033】
図2は、本発明における成膜ユニットの構成例を示す平面図である。
以下、第4の成膜ユニット40を例にとって説明する。
図2に示すように、本実施の形態の第4の成膜ユニット40は、受け渡し室41内に、ローラ方式の搬送機構41aが設けられている。
【0034】
本実施の形態では、マスク付き搬送体として矩形フレーム状のパレット9が用いられ、所定パターン孔を有するマスク8が、このパレット9上に取り付けられるようになっている(以下「マスク付きパレット9」という)。
ここで、搬送機構41aは、マスク付きパレット9の下側の両側縁部を支持して搬送するように構成されている。
【0035】
そして、第2の搬送室2b内の図示しない搬送ロボットによって支持された基板7を、受け渡し室41において、マスク付きパレット9のマスク8上に載置するように構成されている。
さらに、受け渡し室41は、基板7とマスク付きパレット9を一体化又は分離する機能を有している。
【0036】
この基板7とマスク付きパレット9を一体化又は分離する機能としては、例えば、昇降ピンや、吸着手段によって下部に基板7を保持可能な搬送ロボットを用いることができる。
受け渡し室41に隣接する旋回室42内には、上述したローラ方式の搬送機構42aが配設され、受け渡し室41との間においてマスク付きパレット9の受け渡しを行うことができるようになっている。
【0037】
ここで、搬送機構42aは、成膜搬送ラインMに対して水平方向に90度旋回するように構成されている(旋回搬送機構部)。
また、旋回室42の側方に分岐して搬送ラインN上に隣接するアライメント室45には、基板7とマスク8の位置合わせするアライメント機構(図示せず)が設けられている。このアライメント機構は、例えば、基板昇降機構、基板7とマスク8のアライメントマーク(図示せず)を撮影するカメラ、基板移動機構、画像処理装置を有して構成されている。
【0038】
アライメント室45には、上述したローラ方式の搬送機構45aが配設され、旋回室42との間においてマスク付きパレット9の受け渡しを行うことができるようになっている。
【0039】
さらに、旋回室42に隣接する成膜室(有機蒸着室)43内には、蒸発源43bが設けられており、例えば図示しないローラ方式の搬送機構によって蒸発源43bの上方又は下方をマスク付きパレット9が移動するように構成されている。
ここで、成膜室43のローラ方式の搬送機構、及び、マスク付きパレット9の移動方向の側部側(左右側)の縁部には、蒸発源43bからの成膜材料が付着されないように遮蔽板(図示せず)が設けられている。
成膜室43に隣接するマスクストック室44には、上述したローラ方式の搬送機構44aが配設され、成膜室43との間においてマスク付きパレット9の受け渡しを行うことができるようになっている。
【0040】
このような構成を有する本実施の形態において基板7上に有機EL素子の成膜を行う場合には、例えば、図1に示すように、仕込み室4内に基板7を搬入し、前処理室5内において所定の前処理を行った後、第1の成膜ユニット10において、後述するように、マスク付きパレット9を用い、基板7を搬送しつつ正孔注入層(図示せず)を形成する。
【0041】
そして、マスク付きパレット9から基板7を分離させ、第1の搬送室2aを介して基板7を第2の成膜ユニット20に移送し、マスク付きパレット9を交換し、基板7を搬送しつつ正孔輸送層(以下、層は図示せず)を形成する。
その後、第1の受け渡し室2e及び第2の搬送室2bを介して基板7を第3の成膜ユニット30に移送し、マスク付きパレット9を交換し、基板7を搬送しつつ第1の発光層(図示せず)を形成する。
【0042】
さらに、マスク付きパレット9から基板7を分離させ、第2の搬送室2bを介して基板7を第4の成膜ユニット40に移送し、マスク付きパレット9を交換し、基板7を搬送しつつ第2の発光層を形成する。
その後、マスク付きパレット9から基板7を分離させ、第2の搬送室2b、第2の受け渡し室2f及び第3の搬送室2cを介して基板7を第5の成膜ユニットに移送し、マスク付きパレット9を交換し、基板7を搬送しつつ第3の発光層を形成する。
【0043】
さらに、マスク付きパレット9から基板7を分離させ、第3の搬送室2cを介して基板7を第6の成膜ユニットに移送し、マスク付きパレット9を交換し、基板7を搬送しつつ電子輸送層を形成する。
その後、マスク付きパレット9から基板7を分離させ、第3の搬送室2c、第3の受け渡し室2g及び第4の搬送室2dを介して基板7を第7の成膜ユニットに移送し、マスク付きパレット9を交換し、基板7を搬送しつつ電子注入層を形成する。
【0044】
さらに、マスク付きパレット9から基板7を分離させ、第4の搬送室2dを介して基板7を第8の成膜ユニットに移送し、マスク付きパレット9を交換し、基板7を搬送しつつカソード電極層を形成する。
その後、マスク付きパレット9から基板7を分離させ、第4の搬送室2d及び取り出し室6を介して基板7を取り出す。
【0045】
図3(a)(b)及び図4(a)(b)は、本発明の成膜ユニットの動作の例を示す平面図であり、以下、第4の成膜ユニット40を例にとって説明する。
本例においては、まず、図3(a)に示すように、マスクストック室44に収容された第1のマスク付きパレット9Aを、成膜室43及び旋回室42を介して受け渡し室41に移送する。
そして、図示しない搬送ロボットを用いて第2の搬送室2bから第1の基板7Aを受け渡し室41内に搬入し、この基板7を第1のマスク付きパレット9A上に搭載する。
【0046】
さらに、旋回室42の搬送機構42a上まで第1の基板搭載パレット90Aを移送して搬送を一旦停止し、図3(b)に示すように、搬送機構42aを90度回転させる。そして、搬送機構42aを動作させて第1の基板搭載パレット90Aをアライメント室45内に搬入し、基板7とマスク8とのアライメントを行う。
なお、この時点において、第2のマスク付きパレット9Bをマスクストック室44から取り出し、受け渡し室41に向って搬送を開始する。
【0047】
次に、図4(a)に示すように、図示しない搬送ロボットを用いて第2の搬送室2bから第2の基板7Bを受け渡し室41内に搬入し、第2の基板7Bを、搬送されてきた第2のマスク付きパレット9B上に搭載する。
【0048】
その一方で、アライメントが終了した第1の基板搭載パレット90Aを旋回室42の搬送機構42a上まで移送して搬送を一旦停止し、搬送機構42aを90度回転させる。そして、搬送機構42aを動作させて第1の基板搭載パレット90Aを成膜室43内に搬入し、図4(a)(b)に示すように、例えば第1の基板搭載パレット90Aを往復移動させることにより、所定の成膜(有機蒸着)を行う。
【0049】
他方、第2の基板7Bを搭載した第2の基板搭載パレット90Bについては、旋回室42の搬送機構42a上に移送して搬送を一旦停止し、搬送機構42aを90度回転させる。そして、搬送機構42aを動作させて第2の基板搭載パレット90Bをアライメント室45内に搬入し、第2の基板7Bとマスク8とのアライメントを行う。
【0050】
さらに、旋回室42の搬送機構42aを90度回転させて元の位置に戻し、成膜が終了した第1の基板搭載パレット90Aを旋回室42を介して受け渡し室41まで移送する。そして、マスク8から第1の基板7Aを分離して第2の搬送室2b内に搬入する。
【0051】
一方、アライメントが終了した第2の基板搭載パレット90Bを、上述したように旋回室42の搬送機構42aを動作させることにより成膜室43内に搬入し、第2の基板搭載パレット90Bを例えば往復移動させることにより、有機蒸着を行う。
【0052】
さらに、受け渡し室41に位置する第1のマスク付きパレット9Aについては、新たな基板7を搭載して、以下、上述した動作を繰り返すことにより、第4の成膜ユニット40内において、第1及び第2のマスク付きパレット9A、9Bを用いて2枚の基板7上に有機蒸着を行う。
【0053】
なお、本明細書では、第4の成膜ユニット40を例にとって説明したが、第1〜第3の成膜ユニット10〜30並びに第5〜第8の成膜ユニット50〜80においても基本構成は同一であり、またそれぞれの動作も同一である。
【0054】
以上述べたように本実施の形態にあっては、第1〜第8の成膜ユニット10〜80において、受け渡し室11〜81、旋回室12〜82、成膜室13〜83及びマスクストック室14〜84が、それぞれ同一の成膜搬送ラインM上に配置される一方で、アライメント室15〜85が、成膜搬送ラインから分岐した退避位置に配置されており、各成膜ユニット10〜80に搬入された基板7とマスクストック室14〜84に収容されたマスク付きパレット9とをアライメント室15〜85において位置合わせする動作と、マスク付きパレット9のマスク8に位置合わせされた基板7に対して成膜室13〜83において成膜する動作とを、例えば基板7が搭載されたマスク付きパレット9をアライメント室15〜85に退避させた状態で並行して行うようにしたことから、複数の基板7に対して成膜処理を同時に行うことができ、その結果、1枚毎にアライメントと成膜処理を行う従来のクラスター方式の装置と比較して、成膜処理のタクトタイムを短縮することができ、これにより成膜材料の使用効率を向上させることができる。
【0055】
また、本実施の形態によれば、各成膜ユニット10〜80において、成膜室13〜83と同一の成膜搬送ラインM上にマスクストック室14〜84が配置されており、特にマスクストック室34〜54に異なるパターンのマスク付きパレット9を収容しておくことにより、有機層毎に異なるマスクを使用して成膜を行う場合であっても、装置構成を大規模にすることなくコンパクトな構成とすることができる。
【0056】
また、各成膜ユニット10〜80は、成膜搬送ラインMを分岐させるための旋回可能な旋回搬送機構部(例えば搬送機構42a)を有していることから、搬送ロボットを用いることなく簡素な構成でマスク付きパレット9を確実に分岐搬送することができる。
【0057】
また、各成膜ユニット10〜80の旋回搬送機構部が成膜搬送ラインMに対して90度旋回するように構成されていることから、各成膜ユニット10〜80の側方にアライメント室15〜85を配置することができるので、第1及び第2の成膜領域において各成膜ユニット10〜80を効率良く配置することができる。
【0058】
さらに、マスク付きパレット9の移動方向に対して側部側(左右側)の縁部は、成膜されないように遮蔽部(図示せず)が設けられており、マスク付きパレット9と旋回搬送機構部のローラとは、旋回搬送の際、常にこの成膜されない部分を介して接触するので、パーティクルの発生を抑制することができる。
【0059】
図5は、本発明の他の実施の形態の要部を示す概略構成図であり、以下、上記実施の形態と対応する部分については同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。また、本明細書では、第4の成膜ユニット40を例にとって説明する。
【0060】
図5に示すように、本実施の形態においては、第4の成膜ユニット40の旋回室42に、昇降機構46が設けられている。
この昇降機構46は、例えばマスク付きパレット9の前後部の下側縁部を支持して昇降可能な一対の支持部材46a、46bを有している。
【0061】
この場合、昇降機構46は、支持部材46a、46bが上昇した位置(退避空間42c)において、支持部材46a、46bの下端部が、マスク付きパレット9に保持された基板7より上方に位置するように構成されている。
【0062】
また、昇降機構46は、支持部材46a、46bが下降した位置において、支持部材46a、46bの支持部分が、搬送機構42aの搬送支持部分より下方に位置するように構成されている。
なお、昇降機構46の支持部材46a、46bは、マスク付きパレット9を支持しない場合には、旋回室42の退避空間42cに留まるように構成されている。
【0063】
図6(a)(b)〜図8(a)(b)は、本実施の形態の成膜ユニットの動作の例を示す平面図であり、以下、第4の成膜ユニット40を例にとって説明する。
本例においては、上記実施の形態と同様に、図6(a)に示すように、マスクストック室44から第1のマスク付きパレット9Aを、成膜室43及び旋回室42を介して受け渡し室41に移送し、第2の搬送室2bから第1の基板7Aを受け渡し室41内に搬入して、第1のマスク付きパレット9A上に第1の基板7Aを搭載する。
【0064】
さらに、旋回室42の搬送機構42a上まで第1の基板搭載パレット90Aを移送して搬送を一旦停止し、図6(b)に示すように、搬送機構42aを90度回転させ、搬送機構42aを動作させて第1の基板搭載パレット90Aをアライメント室45内に搬入し、第1の基板7Aとマスク8とのアライメントを行う。
なお、この時点において、後続処理用の第2及び第3のマスク付きパレット9B、9Cについて受け渡し室41に向って搬送を開始する。
【0065】
次に、図7(a)に示すように、旋回室42の搬送機構42aを90度回転させて元の位置に戻し、第2のマスク付きパレット9Bを受け渡し室41内に搬入するとともに、第2の搬送室2bから第2の基板7Bを受け渡し室41内に搬入してこれを第2のマスク付きパレット9B上に搭載する。
【0066】
その一方で、アライメントが終了した第1の基板搭載パレット90Aを旋回室42の搬送機構42a上に移送して搬送を一旦停止し、搬送機構42aを90度回転させ、さらに例えば図5に示すように、昇降機構46の支持部材46a、46bを上昇させることにより、第1の基板搭載パレット90Aの下端縁部を支持してこれを退避空間42cに位置させる。
【0067】
この状態で、受け渡し室41内に位置する第2の基板搭載パレット90Bを、第1の基板搭載パレット90Aの場合と同様の動作により、図7(b)に示すように、旋回室42を介してアライメント室45内に搬入して、第2の基板7Bとマスク8とのアライメントを行う。
【0068】
また、第3のマスク付きパレット9Cを受け渡し室41内に搬入するとともに、第2の搬送室2bから第3の基板7Cを受け渡し室41内に搬入してこれを第3のマスク付きパレット9C上に搭載する。
【0069】
一方、旋回室42の退避空間42cに位置する第1の基板搭載パレット90Aについて、例えば図5に示すように、昇降機構46の支持部材46a、46bを下降させ、第1の基板搭載パレット90Aを搬送機構42a上に載置し、搬送機構42aを動作させることにより成膜室43内に搬入し、図8(a)に示すように、第1の基板搭載パレット90Aを往復移動させることにより、第1の基板7A上に有機蒸着を行う。
【0070】
一方、アライメントが終了した第2の基板搭載パレット90Bを、第1の基板搭載パレット90Aの場合と同様の動作によって、昇降機構46の支持部材46a、46bを上昇させることにより、第2の基板搭載パレット90Bの下端縁部を支持して退避空間42cに位置させる。
【0071】
この状態で、受け渡し室41内に位置する第3の基板搭載パレット90Cを、第2の基板搭載パレット90Bの場合と同様の動作により、旋回室42を介してアライメント室45内に搬入して、第3の基板7Cとマスク8とのアライメントを行う。
【0072】
その後、図8(b)に示すように、成膜が終了した第1の基板搭載パレット90Aを旋回室42を介して受け渡し室41に移送し、マスク8から第1の基板7Aを分離して第2の搬送室2b内に搬入する。
【0073】
一方、旋回室42の退避空間42cに位置する第2の基板搭載パレット90Bを、第1の基板搭載パレット90Aの場合と同様に昇降機構46の支持部材46a、46bを下降させ、搬送機構42aを動作させることにより成膜室43内に搬入し、第2の基板搭載パレット90Bを往復移動させることにより、第2の基板7B上に有機蒸着を行う。
【0074】
他方、アライメントが終了した第3の基板搭載パレット90Cを、第2の基板搭載パレット90Bの場合と同様の動作によって、昇降機構46の支持部材46a、46bを上昇させることにより、第3の基板搭載パレット90Cの下端縁部を支持してこれを退避空間42cに位置させる。
【0075】
その後、第2の搬送室2bから新たな基板7を受け渡し室41内に搬入し、第1のマスク付きパレット9A上に当該基板7を搭載して、以下、上述した動作を繰り返すことにより、第4の成膜ユニット40内において、第1〜第3のマスク付きパレット9A〜9Cを用いて3枚の基板7上に有機蒸着を行う。
【0076】
なお、本明細書では、第4の成膜ユニット40を例にとって説明したが、第1〜第3の成膜ユニット10〜30並びに第5〜第8の成膜ユニット50〜80においても、同一構成の昇降機構を設けることができる。
【0077】
このような構成を有する本実施の形態によれば、上記実施の形態と同様の効果に加えて、成膜の際にマスク付きパレット9を成膜搬送ラインMから退避位置に退避させておくことができるので、各成膜ユニット10〜80における動作をより効率良く行ってタクトタイムを一層短縮することができる。
【0078】
その他の構成及び作用効果については上述の実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
【0079】
例えば、上述の実施の形態では、第1〜第4の搬送室2a〜2dを挟んでその両側に各成膜ユニット10〜80を設けるようにしたが、本発明はこれに限られず、第1〜第4の搬送室2a〜2dのうちの所定の搬送室についてのみ成膜ユニットを設けることも可能である。
【0080】
また、上述の実施の形態では、各成膜ユニット10〜80についての成膜搬送ラインMを、基板搬送ラインLに対して直交するように構成したが、本発明はこれに限られず、基板搬送ラインLに対する成膜搬送ラインMの角度を、90度未満又は90度より大きくすることも可能である。
ただし、より小さい面積の成膜領域において複数の成膜ユニットを効率良く配置する観点からは、上記実施の形態のように構成することが好ましい。
【0081】
さらに、上述の実施の形態では、各旋回室12〜82の一方側にアライメント室15〜85を設けるように構成したが、本発明はこれに限られず、例えば所定の旋回室の両側にアライメント室を設けることも可能である。
【0082】
さらにまた、旋回室の上部にアライメント室を設け、成膜対象物とマスク付き搬送体を上部に退避させながらアライメントを行い、かつ、別のマスク付き搬送体がその下を通過するようにしてもよい。
【0083】
さらにまた、上述の実施の形態において説明した成膜手順は例示であり、本発明の範囲である限り、種々の変更を行うことができる。
加えて、本発明は、有機EL素子を製造するための成膜装置のみならず、種々の薄膜を形成する装置に適用することができる。
ただし、本発明は、有機EL素子を製造するための成膜装置に適用した場合に最も有効となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施の形態に係る有機EL製造装置の概略構成図
【図2】本発明における成膜ユニットの構成例を示す平面図
【図3】(a)(b):本発明の成膜ユニットの動作の例を示す平面図
【図4】(a)(b):本発明の成膜ユニットの動作の例を示す平面図
【図5】本発明の他の実施の形態の要部を示す概略構成図
【図6】(a)(b):同実施の形態の成膜ユニットの動作の例を示す平面図
【図7】(a)(b):同実施の形態の成膜ユニットの動作の例を示す平面図
【図8】(a)(b):同実施の形態の成膜ユニットの動作の例を示す平面図
【図9】クラスター方式の従来の有機EL製造装置の概略構成図
【図10】インライン方式の従来の有機EL製造装置の概略構成図
【符号の説明】
【0085】
1……有機EL製造装置、2……搬送ユニット、2a〜2d……第1〜第4の搬送室、3……成膜ユニット、7……基板(成膜対象物)、8……マスク、9……マスク付きパレット(マスク付き搬送体)、10〜80……第1〜第8の成膜ユニット、12〜82……旋回室、13〜83……成膜室(成膜部)、14〜84……マスクストック室(マスク収容部)、15〜85……アライメント室(位置合わせ部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空中で成膜対象物上にマスクを介して有機EL素子用の成膜を行う有機EL製造装置であって、
前記成膜対象物を搬送する搬送ロボットを有する複数の搬送室を備え、当該複数の搬送室間を真空中で当該成膜対象物を順次搬送するように構成された搬送ユニットと、
前記搬送ユニットの所定の搬送室に真空接続され、当該搬送室から搬入された成膜対象物上に所定の膜を形成する複数の成膜ユニットとを備え、
前記成膜ユニットは、前記成膜対象物に対して着脱自在のマスク付き搬送体を収容するマスク収容部と、前記搬入された成膜対象物と前記マスク収容部に収容されたマスク付き搬送体とを位置合わせする位置合わせ部と、前記マスク付き搬送体に装着された成膜対象物に所定の膜を形成する成膜部とを有し、
前記マスク収容部と前記成膜部とが同一の成膜搬送ライン上に配置される一方で、前記位置合わせ部が、前記成膜搬送ラインから分岐した退避位置に配置されている有機EL製造装置。
【請求項2】
前記成膜ユニットは、前記成膜搬送ラインを分岐させるための旋回可能なローラ状の旋回搬送機構部を有する請求項1記載の有機EL製造装置。
【請求項3】
前記成膜ユニットの旋回搬送機構部は、前記成膜搬送ラインに対して90度旋回するように構成されている請求項2記載の有機EL製造装置。
【請求項4】
前記成膜ユニットの旋回搬送機構部は、前記マスク付き搬送体を昇降させて前記成膜搬送ラインから退避させるための昇降機構を有する請求項2又は3のいずれか1項記載の有機EL製造装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項記載の有機EL製造装置を用いて有機ELを製造する方法であって、
前記成膜ユニットに搬入された成膜対象物と前記マスク収容部に収容されたマスク付き搬送体とを前記位置合わせ部において位置合わせする動作と、当該マスク付き搬送体に位置合わせされた当該成膜対象物に対して前記成膜部において成膜する動作とを、並行して行う工程を有する有機EL製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−224231(P2009−224231A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−68535(P2008−68535)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】