説明

板材などの連結装置

【課題】建設工事現場の車両通路などの地面上に仮敷設される板材どうしを突き合わせ状態で互いに接続するのに便利な連結装置を提供する。
【解決手段】盤体1,2と、上側盤体1を下側盤体2に締結する締結用ボルト3と、一方の板材5Bの側辺を下側盤体2との間で挟持して仮止めする仮止め用クランプ4を備えた連結装置であって、仮止め用クランプ4は、下側盤体2側のねじ孔15に螺合するクランプボルト18によって下側盤体2側に押圧される板材押さえ20を有し、下側盤体2には板材押さえ支持部16が突設され、この板材押さえ支持部16に受け止められる後側突出部20bが板材押さえ20に設けられ、当該板材押さえ20が板材押さえ支持部16と後側突出部20bとの当接箇所を支点にして上下揺動自在に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、建設工事現場の車両通路などの地面上に仮敷設される板材どうしを突き合わせ状態で互いに接続する場合などに活用できる連結装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の板材などの連結装置として、互いに端面が隣り合う状態で連結される2枚の板材間にまたがって、当該両板材の上下両側に配置される2つの盤体と、2枚の板材間を経由して上側盤体を下側盤体に締結する締結用ボルトと、一方の板材の側辺を下側盤体との間で挟持して仮止めする仮止め用クランプが下側盤体に設けられた板材などの連結装置が、特許文献1によって知られている。
【特許文献1】特開2005−147290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
而して、本出願人が先に提案した特許文献1に記載の連結装置では、下側盤体に設けられる仮止め用クランプが、下側盤体に上下方向に設けられたねじ孔に螺合するクランプボルトと、このクランプボルトによって下側盤体側に押圧される板材押さえとから成るもので、クランプボルトから片持ち状に突出する板材押さえの端部(板材押さえ部)で板材を下側盤体との間で押圧挟持するものであったため、強力にクランプボルトを締め付けて板材を仮止めしようとすると、クランプボルトに大きな曲げ力が働き、クランプボルトが曲がってしまうという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る板材などの連結装置を提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、互いに端面5a,5bが隣り合う状態で連結される2枚の板材5A,5B間にまたがって、当該両板材5A,5Bの上下両側に配置される2つの盤体1,2と、2枚の板材5A,5B間を経由して上側盤体1を下側盤体2に締結する締結用ボルト3と、一方の板材5Bの側辺を下側盤体2との間で挟持して仮止めする仮止め用クランプ4が下側盤体2に設けられた板材などの連結装置であって、前記仮止め用クランプ4は、下側盤体2に上下方向に設けられたねじ孔15に螺合するクランプボルト18と、このクランプボルト18によって下側盤体2側に押圧される板材押さえ20とを有し、下側盤体2には、クランプボルト18に対し板材押さえ20の板材押さえ部20aのある側とは反対側で上向きに突出する板材押さえ支持部16が2枚の板材5A,5B間において突設され、この板材押さえ支持部16に受け止められる後側突出部20bが板材押さえ20に設けられ、当該板材押さえ20が前記板材押さえ支持部16と後側突出部20bとの当接箇所を支点にして上下揺動自在に構成されている。
【0005】
上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項2に記載のように、前記板材押さえ20の後側突出部20bは、前記板材押さえ支持部16に外嵌する縦断面門形に形成することができる。
【0006】
又、請求項3に記載のように、前記締結用ボルト3に対し前記板材押さえ支持部16のある側とは反対側の下側盤体2上には、2枚の板材5A,5B間に位置して各板材5A,5Bの端面5a,5bそれぞれに当接する位置決め用突出部14を突設し、前記板材押さえ支持部16には、クランプボルト18を囲む平面U字形の台座部17を形成し、この板材押さえ支持部16の台座部17を、2枚の板材5A,5B間に位置して各板材5A,5Bの端面5a,5bそれぞれに当接する位置決め用突出部とすることができる。
【0007】
又、請求項4に記載のように、下側盤体2の平面形状は前記締結用ボルト3を中心とする円形とし、上側盤体1の平面形状は、前記締結用ボルト3と前記仮止め用クランプ4とを結ぶ方向に長い形状とし、この上側盤体1には、その長さ方向の一端側に前記仮止め用クランプ4のクランプボルト頭部18aと板材押さえ20とが遊嵌する凹部9を設けると共に、当該長さ方向の両端には、2枚の板材5A,5B間に位置して各板材の端面5a,5bそれぞれに当接する位置決め用突出部7a,7bを突設することができる。
【0008】
更に、請求項5に記載のように、上側盤体1には、下側盤体2に対する締結により2枚の板材5A,5Bそれぞれの上面に食い込む滑り止め突出部10を突設することができる。この場合、請求項6に記載のように、前記滑り止め突出部10は、上側盤体1に下側面側から設けられた凹部11に嵌合されて当該凹部11の開口周辺のカシメ11aにより固着されたピン12の尖端で構成することができる。
【発明の効果】
【0009】
上記構成の本発明に係る板材などの連結装置によれば、下側盤体に設けられた仮止め用クランプにより当該下側盤体を一方の板材の側辺所定箇所に前以って取り付けておき、この下側盤体が仮止めされた一方の板材を敷設位置に吊り下ろしさえすれば、直ちに他方の板材を、その側辺が既に敷設されている前記一方の板材の側辺から張り出している下側盤体の上に載置されるように、吊り下ろすことができる。この後、従前通り締結用ボルトを利用して上側盤体を下側盤体に締結すれば良いので、2枚の板材の側辺間にまたがって下側盤体を配置する作業を含む板材などの敷設作業全体を極めて簡単容易且つ安全に行うことができるのであるが、特に本発明によれば、仮止め用クランプのクランプボルトによって締め付けられる板材押さえは、クランプボルトに対し板材押さえ部のある側とは反対側の後側突出部と下側盤体側の板材押さえ支持部との当接箇所を支点にして下方に揺動して、板材押さえ部が下側盤体との間で一方の板材を挟持するものであるから、当該クランプボルトを強力に締め付けて板材押さえによる板材の仮止めを強力に行っても、クランプボルトには殆ど軸方向の引っ張り力が作用するだけで、従来の構成のようにクランプボルトに大きな曲げ力が作用する恐れがない。従って、クランプボルトが曲がってしまって解体時の板材押さえの開放操作や再使用に支障を来すことがなくなり、長年月にわたって活用することができる。
【0010】
尚、請求項2に記載の構成によれば、板材押さえがクランプボルトの周りで回転するのを当該板材押さえの後側突出部と下側盤体側の板材押さえ支持部との嵌合により防止できるので、一方の板材に対する下側盤体の仮止め作業を容易に行える。
【0011】
又、請求項3に記載の構成によれば、下側盤体を一方の板材側辺に仮止めするとき、下側盤体側の締結用ボルトの左右両側に設けられた位置決め用突出部を一方の板材端面に当接させることにより、当該一方の板材端面に対し下側盤体を正しい姿勢(位置)で仮止めすることができるのであるが、締結用ボルトの左右両側に必要な位置決め用突出部の一方を板材押さえ支持部の台座部で兼用させる構成であるから、当該板材押さえ支持部とは別に左右一対の位置決め用突出部を設けなければならない場合と比較して、本連結装置の小型軽量化を図ることができる。
【0012】
又、請求項4に記載の構成によれば、下側盤体及び上側盤体それぞれを平面形状が同一径の円形となるように構成する場合と比較して、上側盤体の小型軽量化を図ることができ、しかも当該上側盤体を下側盤体に締結するとき、この上側盤体の長さ方向両端の位置決め用突出部を2枚の板材の端面間に挟むように配置するだけで、下側盤体側の仮止め用クランプの上端部を上側盤体の凹部に嵌合させることができ、上側盤体の正しい位置決め及び締結用ボルトによる下側盤体への締結作業を容易に行える。
【0013】
更に、請求項5に記載の構成によれば、締結用ボルトにより上側盤体を下側盤体に締結した際、上側盤体の滑り止め突出部を2枚の板材それぞれに食い込ませ、2枚の板材どうしを強力に連結することができる。このとき、請求項6に記載の構成によれば、前記滑り止め突出部を上側盤体に設けたねじ孔にねじ込むねじ軸の尖端で構成する場合と比較して、当該滑り止め突出部の構成にかかるコストを下げることができ、しかも振動などで滑り止め突出部の突出量が不測に大きくなる恐れもなく、2枚の板材を常に確実強力に連結することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、図1〜図3において、1は平面長円形の上側盤体、2は平面円形の下側盤体、3は上下両盤体1,2を互いに締結する締結用ボルト、4は下側盤体2に付属する仮止め用クランプ、5A,5Bは上下両盤体1,2によって連結される厚鉄板などの板材である。尚、図3は、板材5A,5Bよりも板厚の薄い板材(厚鉄板)6A,6Bを上下両盤体1,2によって連結した状態を示している。これら板材5A〜6Bは、主として工事現場における重機類の設置地盤上や車両の通行路面上に敷設される。
【0015】
以下、詳細構造を図4〜図7に基づいて説明すると、上側盤体1は、その長径方向の両端下側に位置決め用突出部7a,7bが突設され、長径方向の中心線上には、締結用ボルト3が挿通される貫通孔8と仮止め用クランプ4の上端部が遊嵌する凹部9とが設けられている。貫通孔8は、長径方向の中心線上の中央位置よりも一方の位置決め用突出部7aに寄った位置に上下方向に設けられ、上端には締結用ボルト3の頭部3aが遊嵌する座繰り凹部8aが形成されている。凹部9は上側盤体1の短径方向に長いもので、貫通孔8と他方の位置決め用突出部7bとの間の下側面に設けられ、一部分には仮止め用クランプ4の上端(後述するクランプボルトの頭部)が入り込む上下方向の貫通孔部9aが設けられている。
【0016】
更に上側盤体1の下側面には、貫通孔8と同心状の仮想円上で、この上側盤体1の長径方向の中心線の片側2箇所と反対側2箇所とにそれぞれ滑り止め突出部10が設けられている。これら4つの滑り止め突出部10は、図5Bに示すように、上側盤体1に下側面側から設けられた円柱状凹部11に嵌合されて当該凹部11の開口周辺の周方向複数箇所のカシメ11aにより固着されたピン12の上側盤体1の下側面から突出する尖端で構成されている。11bは、各円柱状凹部11と連通して上側盤体1の上面に開口するエアー抜き用小孔である。
【0017】
下側盤体2には、その中心位置に締結用ボルト3が螺嵌する貫通ねじ孔13が上下方向に設けられ、下側盤体2の上側面には、その直径方向仮想線上で貫通ねじ孔13の一側方において位置決め用突出部14が突設され、前記直径方向仮想線上で貫通ねじ孔13の他側方において、前記仮止め用クランプ4のクランプボルトが螺嵌する上下方向の貫通ねじ孔15と、位置決め用突出部を兼用する板材押さえ支持部16とが設けられている。この板材押さえ支持部16は、前記直径方向仮想線に対し直角横向きに開放された、貫通ねじ孔15を囲む平面角U字形の台座部17を有するもので、当該台座部17の背部上端に設けられた中央凸部16aと、この中央凸部16aを挟む一段低い一対の円弧状凸部16bとから構成されている。
【0018】
仮止め用クランプ4は、下側盤体2の前記貫通ねじ孔15に螺嵌するクランプボルト18と、このクランプボルト18が貫通する上下方向の貫通孔19を備えた板材押さえ20とから構成されている。板材押さえ20は、貫通孔19から一側方に延出する板材押さえ部20aと、貫通孔19から他側方に延出する短い後側突出部20bとを有するもので、後側突出部20bは、前記板材押さえ支持部16の中央凸部16aに外嵌する縦断面門形に形成され、当該後側突出部20bの一対の脚部下端20cが前記板材押さえ支持部16の一対の円弧状凸部16bに当接するように構成されている。
【0019】
次に使用方法を説明すると、仮止め用クランプ4のクランプボルト18と板材押さえ20とを取り外した状態の下側盤体2を地面の上に載置し、互いに連結する2枚の板材5A,5Bの内、一方の板材5Bの側辺を、図1及び図7の仮想線で示すように、その端面5bが下側盤体2上の位置決め用突出部14と板材押さえ支持部16の台座部17とに当接するように下側盤体2上に載置する。このとき板材5Bは、その端面5bが板材押さえ支持部16の台座部17の横向き開放部を塞ぐ側に載置される。次に仮止め用クランプ4の板材押さえ20の貫通孔19に上から挿通したクランプボルト18を下側盤体2の貫通ねじ孔15に螺合し、板材押さえ20の後側突出部20bが板材押さえ支持部16の中央凸部16aに外嵌すると共に当該後側突出部20bの一対の脚部下端20cが板材押さえ支持部16の一対の円弧状凸部16bに載るように板材押さえ20の向きを定めた状態で、クランプボルト18を締め付ける。この結果、板材押さえ20は、その後側突出部20bの一対の脚部下端20cと板材押さえ支持部16の一対の円弧状凸部16bとの当接部を支点に板材押さえ部20aが下げられるように下方へ押圧され、板材5Bの端面5bに対し直角向きで当該板材5Bの上側に延出する状態の板材押さえ部20aが板材5Bの側辺上面を下向きに押圧し、下側盤体2が板材5Bの側辺に仮止めされることになる。
【0020】
上記のように下側盤体2を板材5Bの側辺に仮止めしたならば、図1及び図7の仮想線で示すように、他方の板材5Aの側辺を下側盤体2の上に、当該板材5Aの端面5aが下側盤体2上の位置決め用突出部14と板材押さえ支持部16の台座部17とに当接して両板材5A,5Bの端面5a,5bが位置決め用突出部14と板材押さえ支持部16の台座部17とを挟む状態に載置する。このとき両板材5A,5Bの端面5a,5bが互いに略平行状態になるように、位置決め用突出部14と板材押さえ支持部16の台座部17の巾、即ち、これら両者を結ぶ方向に対し直角方向の巾が等しく構成されている。
【0021】
次に上側盤体1の貫通孔8に上から挿通した締結用ボルト3を、両板材5A,5Bの端面5a,5b間を経由して下側盤体2の貫通ねじ孔13に螺合し、上側盤体1の一対の位置決め用突出部7a,7bを両板材5A,5Bの端面5a,5b間に嵌合させる。このとき、図1及び図6の仮想線で示すように、位置決め用突出部7a,7bの両側面に両板材5A,5Bの端面5a,5bが当接するように、位置決め用突出部7a,7bの巾、即ち、これら両者を結ぶ方向に対し直角方向の巾が下側盤体2における位置決め用突出部14と板材押さえ支持部16の台座部17の巾と等しく構成されており、更に図2に示すように、下側盤体2の位置決め用突出部14と板材押さえ支持部16の台座部17とに対し上側盤体1の一対の位置決め用突出部7a,7bが外側に位置するように構成されている。
【0022】
上記のように上側盤体1を配置したならば、締結用ボルト3を締め付けて、上側盤体1を下側盤体2側に押圧し、下側面から突出している滑り止め突出部10を板材5A及び5Bの上面に食い込ませ、両板材5A,5Bの側辺を上下両盤体1,2間で挟持固定させることにより、両板材5A,5Bを互いに連結することができる。このとき、図1B及び図2に示すように、締結用ボルト3の頭部3aは、上側盤体1における貫通孔8の座繰り凹部8a内に嵌まり込んで、上側盤体1の上面からは殆ど突出しない状態になる。又、仮止め用クランプ4のクランプボルト18の頭部18aと板材押さえ20とは、上側盤体1における下側凹部9内に嵌まり込むことになる。
【0023】
連結する板材の板厚が薄くなると、図3の板材6A,6Bで示すように、クランプボルト18を締め付けたときの板材押さえ20の下方への押し下げ量、即ち、後側突出部20bの一対の脚部下端20cと板材押さえ支持部16の一対の円弧状凸部16bとの当接部を支点にしての板材押さえ部20aの押し下げ量が増し、上側盤体1は下側盤体2に対し接近し、仮止め用クランプ4のクランプボルト18の頭部18aと板材押さえ20とは上側盤体1に対し相対的に上昇し、上側盤体1における下側凹部9内により深く嵌まり込むことになる。従って、クランプボルト18の頭部18aは凹部9の貫通孔部9a内に嵌まり込むことになる。
【0024】
即ち、板材の板厚に応じて仮止め用クランプ4の板材押さえ20の傾斜角度、即ち、後側突出部20bの一対の脚部下端20cと板材押さえ支持部16の一対の円弧状凸部16bとの当接部を支点にする板材押さえ20の上下傾斜角度が変化するので、標準的な板厚の板材を連結するときは板材押さえ20が略水平になり、標準板厚よりも厚い板材5A,5Bを連結するときは、図1Bに示すように板材押さえ20が若干上向きに傾斜し、標準板厚よりも薄い板材6A,6Bを連結するときは、図3に示すように板材押さえ20が若干下向きに傾斜することになり、クランプボルト18は、常に板材押さえ20の板材押さえ部20aと後側突出部20bとの中間位置を略真下に押圧することができるので、このクランプボルト18に曲げ力が作用することは殆ど無いのである。尚、上記の板材押さえ20の運動を可能にするため、当該板材押さえ20のクランプボルト18が貫通する貫通孔19は、図示のように下端開口側ほど大径とするか又は、下端開口側ほど板材押さえ20の長さ方向の巾が広くなるように形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】A図は使用状態の平面図、B図はA図の仮止め用クランプ位置での縦断側面図である。
【図2】図1Aの2枚の板材間での縦断正面図である。
【図3】板厚の薄い板材を連結した状態における仮止め用クランプ位置での縦断側面図である。
【図4】分解縦断正面図である。
【図5】A図は仮止め用クランプ位置での分解縦断側面図、B図は滑り止め突出部の詳細構造を示す要部の縦断面図である。
【図6】上側盤体の底面図である。
【図7】下側盤体の平面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 上側盤体
2 下側盤体
3 締結用ボルト
4 仮止め用クランプ
5A〜6B 厚鉄板などの板材
5a,5b 板材端面
7a,7b,14 位置決め用突出部
8,19 貫通孔
8a 座繰り凹部
9 凹部
9a 貫通孔部
10 滑り止め突出部
11 円柱状凹部
11a カシメ
12 ピン
13,15 貫通ねじ孔
16 板材押さえ支持部
16a 板材押さえ支持部の中央凸部
16b 板材押さえ支持部の円弧状凸部
17 板材押さえ支持部の台座部
18 クランプボルト
20 板材押さえ
20a 板材押さえの板材押さえ部
20b 板材押さえの後側突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに端面が隣り合う状態で連結される2枚の板材間にまたがって、当該両板材の上下両側に配置される2つの盤体と、2枚の板材間を経由して上側盤体を下側盤体に締結する締結用ボルトと、一方の板材の側辺を下側盤体との間で挟持して仮止めする仮止め用クランプが下側盤体に設けられた板材などの連結装置であって、前記仮止め用クランプは、下側盤体に上下方向に設けられたねじ孔に螺合するクランプボルトと、このクランプボルトによって下側盤体側に押圧される板材押さえとを有し、下側盤体には、クランプボルトに対し板材押さえの板材押さえ部のある側とは反対側で上向きに突出する板材押さえ支持部が2枚の板材間において突設され、この板材押さえ支持部に受け止められる後側突出部が板材押さえに設けられ、当該板材押さえが前記板材押さえ支持部と後側突出部との当接箇所を支点にして上下揺動自在に構成されている、板材などの連結装置。
【請求項2】
前記板材押さえの後側突出部は、前記板材押さえ支持部に外嵌する縦断面門形に形成されている、請求項1に記載の板材などの連結装置。
【請求項3】
前記締結用ボルトに対し前記板材押さえ支持部のある側とは反対側の下側盤体上には、2枚の板材間に位置して各板材の端面それぞれに当接する位置決め用突出部が突設され、前記板材押さえ支持部には、前記クランプボルトを囲む平面U字形の台座部が形成され、この板材押さえ支持部の台座部が、2枚の板材間に位置して各板材の端面それぞれに当接する位置決め用突出部となっている、請求項1又は2に記載の板材などの連結装置。
【請求項4】
下側盤体の平面形状は前記締結用ボルトを中心とする円形であり、上側盤体の平面形状は、前記締結用ボルトと前記仮止め用クランプとを結ぶ方向に長い形状であり、この上側盤体には、その長さ方向の一端側に前記仮止め用クランプのクランプボルト頭部と板材押さえとが遊嵌する凹部が設けられると共に、当該長さ方向の両端には、2枚の板材間に位置して各板材の端面それぞれに当接する位置決め用突出部が突設されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の板材などの連結装置。
【請求項5】
上側盤体には、下側盤体に対する締結により2枚の板材それぞれの上面に食い込む滑り止め突出部が突設されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の板材などの連結装置。
【請求項6】
前記滑り止め突出部は、下側盤体に下側面側から設けられた凹部に嵌合されて当該凹部の開口周辺のカシメにより固着されたピンの尖端で構成されている、請求項5に記載の板材などの連結装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−263333(P2007−263333A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−92659(P2006−92659)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000143558)株式会社国元商会 (64)
【Fターム(参考)】