説明

板状ワークの外周研削装置

【課題】シーケンサとモーションの組み合わせという安価な制御装置で極座標型の外周研削装置の制御を高速で行うことを可能にする。
【解決手段】極座標型の外周研削装置を制御する制御器1として、シーケンサ11とモーション12との組み合わせからなる制御器1を用い、そのシーケンサに取り付けるタッチパネル13としてパソコン14内蔵型のタッチパネルを取り付け、従来モーション側で行われていた微小移動ブロックの演算をパソコン14側で行い、演算した微小移動ブロックを逐次、又は複数の微小移動ブロックを一括して、モーション12に転送し、モーション12は転送された微小移動ブロックを記憶して適時に出力するという制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、硬質脆性材からなる板状ワークの外周研削装置、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板の外周の整形加工や面取加工を行う装置に関し、特にドーム形や角丸多角形などの各種形状の板材を研削加工するのに適した上記装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
板状ワークの外周研削加工は、回転砥石をワークの所望形状の外周に接するようにワークの周囲を相対移動させることにより行う。この外周研削加工は、固定的に保持したワークの外周に沿って回転砥石をX−Y平面で二次元的に移動させながら行う構造(以下、「直角座標型」と言う。)と、特許文献1に記載のように、ワークをワークの面直角方向の軸回りに回転するワーク軸に固定し、ワーク軸の回転角に応じて回転砥石をワーク軸に近接離隔する方向に移動させることによって行う構造(以下、「極座標型」と言う。)とがある。後者の構造は、小型のワークを加工するのに特に適しており、当該構造を採用することにより、設置床面積の小さいコンパクトな外周研削装置を提供できる。
【0003】
しかし、ワークの加工形状は、通常、直角座標型で指定されるのに対し、後者の構造では、ワーク軸の回転と回転砥石の近接離隔移動という極座標型での加工となるため、直角座標型で与えられた数値データを極座標型に変換しながら加工するという制御が必要である。
【0004】
すなわち、極座標型の外周研削装置では、ワーク軸の回転角と当該回転角に対応する回転砥石の位置とを連続的に又は微小時間間隔毎に数値制御する必要があり、その数値データを得るために座標変換を含む演算が必要である。このような演算を含む数値制御は、旋盤やマシニングセンタなどの制御に用いられているNC装置を用いれば、容易に可能である。
【0005】
しかし、板状ワークの外周研削装置は、旋盤やマシニングセンタに求められるような高度な数値制御を必要とせず、装置自体も小型かつ安価である。このような小型で動作の比較的単純な装置に高機能のNC装置を取り付けると、制御装置を収容するために装置が大型になるばかりでなく、装置価格を大幅に上昇させるという問題がある。
【0006】
そこで、比較的単純な動作を数値制御する制御ユニットとして、モーションコントローラ(以下、「モーション」と言う。)と呼ばれる制御ユニットが提供されている。モーションは、低機能のCPUとメモリを備えており、シーケンスコントローラ(以下、「シーケンサ」と言う。)と組にして用いる制御ユニットである。また、モーションはメモリに小容量のプログラム登録領域を備えており、プログラムを登録することができる。
【0007】
シーケンサは周知のように、ワークの把持開放、加工液の供給停止、保護カバーの開閉などの動作をシーケンサ内の記憶装置に登録された制御プログラムに従って制御する制御器である。モーションは、数値制御されるモータの回転指令などをシーケンサから受けて、モーション内で微小時間間隔毎の数値データを演算して、当該モータなどを制御する。
【0008】
シーケンサを含む現在の一般的な制御機器構成では、装置の手動操作、制御プログラムの設定値の変更などをシーケンサに指令するためのタッチパネルを備えている。シーケンサとモーションとの組による制御は、溶接ロボットなどに広く採用されている。硬質脆性板の外周研削装置においても、その制御装置としてシーケンサとモーションの組み合わせによる制御装置を用いることにより、装置を安価に提供することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005‐271105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図4に示すように、ワーク9のワーク軸5回りの回転Cと、回転砥石6のワーク軸5に対する近接離隔動作Xとでワーク9の外周9aを研削する外周研削装置を、シーケンサ11とモーション12の組からなる制御器で制御する場合、座標変換を含む演算により微小移動ブロックを生成する演算プログラムをモーション12のプログラム登録領域に登録しておき、ワーク軸5の回転や回転砥石6の移動が指令されたとき、シーケンサに記録されているワークの加工形状データをモーション12のメモリに読込み、微小単位毎のワーク軸5の回転角と回転砥石6の移動先位置とを指定する微小移動ブロックを生成して、ワーク軸5を回転駆動するC軸モータ28と回転砥石6を移動させるX軸モータ51とに出力する。微小移動ブロックは、例えば図の矩形ワークでは、その一辺を300等分した各微小距離をワークと回転砥石の接点が移動する毎の、ワーク軸5の回転角と回転砥石6の移動先位置を指令するブロック(NCプログラムの1行)である。
【0011】
前述したように、極座標型の外周研削装置は、直角座標型の外周研削装置に比べて、装置をコンパクトにしてその設置面積も小さくできる。しかし、ワークの回転角と回転砥石の位置の制御に微小単位毎の座標変換を含む演算が必要となるため、モーション12に対する負担が大きくなる。
【0012】
すなわち、モーション12は、搭載されているCPUの処理能力が小さく、メモリの容量も小さいため、加工速度を速くしようとすると、次の微小移動ブロックの演算時間が先の微小単位の加工時間よりも長くかかるということが起り、ワークの回転や回転砥石の移動が微小単位毎に演算待ちの停止をする「ため送り」と呼ばれる現象が生じて、加工速度を速くすることができない。特に近時の携帯端末の液晶パネルなどは、角丸台形などの特殊な形状をしているものも多く、演算に時間がかかる場合も多く生じ、上記手段では極座標型の外周研削装置の制御を円滑に行えないという問題が生じていた。また、モーションのメモリが小容量であることから、単純な四角形状の加工形状データ及び演算プログラムしか登録することができない問題も生じていた。
【0013】
この発明は、シーケンサとモーションの組み合わせという安価な制御装置で極座標型の外周研削装置の制御を高速で行うことを可能にすることにより、小型で設置面積が小さく、かつ高速で円滑な外周研削を行うことができる外周研削装置を得ることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明では、極座標型の外周研削装置を制御する制御器1として、シーケンサ11とモーション12との組み合わせからなる制御器1を用い、そのシーケンサに取り付けるタッチパネル13としてパソコン14内蔵型のタッチパネルを取り付け、従来モーション側で行われていた微小移動ブロックの演算をパソコン14側で行い、演算した微小移動ブロックを逐次、又は複数の微小移動ブロックを一括して、モーション12に転送し、モーション12は転送された微小移動ブロックを記憶して適時に出力するという制御を行うことにより、上記課題を解決している。
【0015】
本願の発明に係る板状ワークの外周研削装置は、板状ワーク9を保持して回転するワーク軸5と、ワーク軸5の軸直角方向に直線ないし円弧移動する回転砥石6と、制御器1と、制御器1から数値出力される目標角にワーク軸5を回転させるC軸モータ28と、制御器1から数値出力される目標位置に回転砥石6を移動させるX軸モータ51とを備えている。
【0016】
前記制御器1は、CPU及び小容量のメモリを備えた一般的なモーション12と、パソコン14を内蔵しているタッチパネルやキーボードなどの入力装置13を取付けたシーケンサ11とで構成されている。シーケンサ11は、その記憶装置に複数種の二次元図形パターンを記憶し、パソコン14は、それ自身又はシーケンサ11に記憶した極座標変換を含む演算手段で、入力装置13から入力された図形パターン選択信号に基づいてシーケンサ11から呼び出した一つの二次元図形パターンと、同様に入力装置13から入力された寸法データとに基づいて決定されるワークの形状データから、C軸モータ28及びX軸モータ51に順次与える数値出力値を演算してシーケンサ11を経由してモーション12に出力する。モーション12は、受取った数値出力値をC軸モータ28及びX軸モータ51に数値出力する。
【0017】
シーケンサ11の記憶領域に余裕があり、同一形状の外周加工が繰返し行われる場合には、前記で生成したワークの形状データの複数組を、シーケンサ11の記憶装置に記憶しておくのが、過去に加工したワークの形状や寸法データをいちいち入力する手間が省けて便利である。
【0018】
また、パソコン14で演算したC軸モータ28及びX軸モータ51に順次与える複数の数値出力値は、モーション12のメモリ容量に応じた量の微小移動ブロックとして、モーション12に一括転送するのが、微小移動ブロックの演算に時間がかかる場合でも機械の滑らかな制御を実現できるので、より好ましい。
【0019】
この発明では、ワーク9の形状データは、従来と同様に、シーケンサ11に記憶させている。ワークの形状データは、予めシーケンサ11に登録された図形パターン(矩形、五角形、楕円など)とタッチパネル13で入力される寸法データとを用いて決定される。この形状データを一旦シーケンサ11の記憶装置に記憶し、タッチパネル内蔵のパソコン14には、ワークの形状データから微小移動ブロックを演算する演算プログラムと、演算結果をシーケンサ11を介してモーション12に転送する転送プログラムとを登録する。シーケンサ11に登録された形状データの1つを指定してワークの加工が指令されると、パソコン14は指定されたワーク形状に対応する形状データをシーケンサ11から読み込み、登録されている演算プログラムで予め定められた微小単位毎の微小移動ブロック(ワーク軸の回転角と回転砥石の移動位置とを指令するコマンド)とを演算し、一般的には、演算した複数の微小移動ブロックをパソコン14のメモリに記憶した後、シーケンサ11を経由してモーション12のメモリに一括転送する。モーション12は、一括転送された微小移動ブロックを記憶し、適時、ワーク軸の回転角を制御するC軸モータ28と、回転砥石6の位置を制御するX軸モータ51への指令信号として出力する。
【0020】
パソコン14の記憶装置の容量に余裕があれば、図形パターンやワークの形状データもパソコン側で記憶することもできる。一般的には、データ量が多くなりがちなワークの形状データはシーケンサ側に記憶し、データ量の小さい演算プログラム及び転送プログラムをパソコン側に記憶するのが合理的であり、従来システムからの変更も少なくて済む。
【発明の効果】
【0021】
(1)微小移動ブロックの演算をパソコン側で行うため、演算速度が速く、演算遅れによる研削装置側の「ため送り」が発生しない。そのため、装置の加工速度を高速化できる。
(2)パソコンの記憶装置を使うことで従来のモーションのメモリよりも容量が大きくすることができるので、多くの微小移動ブロックを記憶できる。
(3)パソコンの処理能力が高いため、複雑な形状のワークについての微小移動ブロックの演算を容易かつ高速で行うことができる。
(4)極座標動作を利用してワーク外周の研削を行う生産性の高い外周研削装置を実現でき、直線ないし円弧切込み方向のX軸と、ワーク旋回方向のC軸との2軸制御のため、装置を小型化でき、安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】極座標型の外周研削装置の機構部の例を示す正面図
【図2】この発明の外周研削装置における制御系の例を示すブロック図
【図3】外周形状のひな形となる図形パターンの例を示す図
【図4】シーケンサとモーションを用いた従来型の制御系の例を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、この発明の外周研削装置の好ましい実施形態を説明する。図1は、この発明に係る外周研削装置の機構部分を示す正面図、図2は、制御系を示すブロック図、図3は、図形パターンの例を示す図である。
【0024】
極座標型の外周研削装置の機構部は、ワーク軸5、ワーククランプ装置8及び外周加工用の回転砥石6を備えている。図の装置は、外周加工用の上記砥石6に加えて、内周加工用の回転砥石7を備えているが、以下の説明では、当該回転砥石7及び内周加工についての説明は省略する。ワーク軸5は、上端に板状ワーク9(図2)を載置する上向きカップ状の下クランパ22を備え、下端に回転継手を内蔵したクーラントジョイント24が連結され、クーラントジョイント24の直上に板状ワークを下クランパ上面に吸着するための真空ジョイント25がワーク軸に回転自在に連結されている。ワーク軸5はパイプ状で、真空ジョイント25より下クランパ22の板状ワークの載置面まで空気路が連絡している。クーラントジョイント24からは、ワーク軸の内径中心部で下クランパ22とワーク軸5の下端とで固定されたクーラントパイプ30により、下クランパ上面中央の凹み孔まで水路が連絡している。この水路は、板状ワークの外周研削時に研削液を供給するためのものである。
【0025】
ワーク軸5は、コラム4に固定したブラケット29で軸支され、ブラケット29の上端にワーク軸と一体の下クランパ22が位置し、コラム4の底面まで延びたブラケット29の下端には、プーリ26が取り付けられている。前述の真空ジョイント25及びクーラントジョイント24は、このプーリ26の下部に配置されている。ワーク軸5は、プーリ26に掛け回したベルト27を介してC軸モータ28で回転駆動される。
【0026】
ワーク軸5の下端には、上下方向のシリンダ31が取付枠32で懸吊した状態で支持されており、このシリンダの上向きのロッド33の先端に、自在継手34を介して昇降枠35が連結されている。昇降枠35は、ワーク軸5を挟む両側にワーク軸と平行なガイドロッド36を備えており、このガイドロッド36がブラケット37でコラム4に固定されたガイドスリーブ38で上下移動可能に案内されている。2本のガイドロッド36の先端相互は、繋ぎ材39で連結され、この繋ぎ材の中央に短い円筒状の上クランパ40がワーク軸5と同一軸線回りに自由回転可能に軸支されている。
【0027】
加工される板状ワーク9は、図示しないローダにより、2本のガイドロッド36の間を通して下クランパ22上に搬送される。そして、シリンダ31の動作により、昇降枠35が下方へ引かれ、下クランパ22上の板状ワーク9は、下降してきた上クランパ40との間で挟持される。そして、ローダが退避した後、C軸モータ28を回転すると、ワーク軸5の上端に上下のクランパ22、40で挟持されたワークが回転駆動される。
【0028】
回転砥石6を装着する砥石軸41は、砥石台43に軸支されており、砥石軸41は、砥石モータ45でベルト47を介して回転駆動されている。砥石台43は、コラム4の垂直方向の面に横方向(X方向)に案内された横移動台49に上下方向(Z方向)移動可能に装着されている。横移動台49及び砥石台43は、周知のねじ送り機構、すなわちX軸モータ51及びZ軸モータ53で回転駆動されるボールねじに螺合して、横方向及び上下方向に移動する。
【0029】
図2において、シーケンサ11は、図1に示した機構部及びこれに付属している図示しない付属機器の順次動作を制御する制御ユニットである。順次動作を制御する手段は、一般的なものであるから、図には示されていない。シーケンサ11の記憶装置には、図3に示したような図形パターン(図形のひな形)が予め登録されている。加工しようとするワークの形状データは、タッチパネル13から登録された図形パターンの1つを指定し、その夫々の図形パターンについて、辺の寸法や角度、円弧部の半径などの寸法データをタッチパネル13から数値入力することによって決定され、シーケンサ11の記憶装置に記憶される。
【0030】
タッチパネル13に内蔵したパソコン14には、加工しようとするワークの形状データと回転砥石6の半径とを用いて、ワーク外周と回転砥石外周との接点位置からワーク軸5の回転角と回転砥石6の位置を演算する演算プログラムと、この演算プログラムで演算された微小移動ブロックのデータを記憶して所定のタイミングでモーション12のメモリに一括転送する転送プログラムとが登録されている。一括転送される複数の微小移動ブロックの組は、NCプログラムに相当するものである。
【0031】
モーション12は、そのメモリに転送された微小移動ブロックを、所定のタイミングで、1微小移動ブロック毎、C軸モータ28とX軸モータ51を制御しているサーボ制御装置に出力する。
【0032】
シーケンサ11の記憶装置には、複数の図形パターンと、各図形毎の微小単位(例えば分割数)と、回転砥石6の径寸法と、各図形パターンに対する寸法データとが登録され、パソコン14の記憶装置には、微小ブロックを演算する演算プログラムと、演算した微小移動ブロックの複数を一括転送する転送プログラムと、前記図形パターンの選択画面と、微小単位の入力画面と、回転砥石の径寸法の入力画面と、各図形パターンに対する寸法データの入力画面とが登録される。
【0033】
特定のワークの外周研削に際し、オペレータは、タッチパネル13に表示される登録された図形パターンから当該ワークの加工形状に相当するものを選び、当該図形パターンに基づいて加工形状データを決定するのに必要な寸法データを数値入力する。決定された形状データは、シーケンサ11の記憶装置に記憶する。
【0034】
加工を開始すると、パソコン14は、シーケンサ11に記憶された形状データを読込み、微小移動ブロックを演算してモーション12に転送する。次に、シーケンサ11の制御により、ローダがワークを下クランパ22に搬送し、上クランパ40の下降により、搬送されたワークを把持する。次にシーケンサ11の研削開始指令により、砥石モータ45、C軸モータ28及びX軸モータ51の回転開始指令が出力される。この指令により、モーション12は、記憶している微小移動ブロックを順次C軸モータ28及びX軸モータ51に出力して、ワーク9の外周を所定形状に研削する。ワーク9の全周が研削されると、C軸モータ28の一回転信号により、砥石モータ45、C軸モータ28及びX軸モータ51の回転停止指令が出力され、次いで上クランパ40の上昇とローダによる加工済ワークの搬出か指令されて、一個のワークの加工を終了する。この動作を繰り返すことにより、複数枚の板状ワークの自動外周研削が行われる。
【符号の説明】
【0035】
1 制御器
5 ワーク軸
6 回転砥石
11 シーケンスコントローラ(シーケンサ)
12 モーションコントローラ(モーション)
13 タッチパネル
14 パソコン
28 C軸モータ
51 X軸モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状ワーク(9)を保持して回転するワーク軸(5)と、ワーク軸(5)の軸直角方向に直線ないし円弧移動する回転砥石(6)と、制御器(1)と、制御器(1)から数値出力される目標角にワーク軸(5)を前記回転するC軸モータ(28)と、制御器(1)から数値出力される目標位置に回転砥石(6)を前記移動するX軸モータ(51)とを備え、
前記制御器は、前記目標角及び目標位置を数値出力するCPU及び小容量のプログラム登録が可能なメモリを備えたモーションコントローラ(12)と、機械全体の順次動作指令を出力するCPU及び記憶装置を備えたシーケンスコントローラ(11)と、タッチパネルないしキー入力装置であってそれ自体がパソコン(14)を内蔵している入力装置(13)とを備え、
前記シーケンスコントローラは、その記憶装置に複数種の二次元図形パターンを記憶し、
前記パソコンは、それ自身又は前記シーケンスコントローラに記憶した極座標変換を含む演算手段で、前記入力装置から入力された図形パターン選択信号に基づいて前記シーケンスコントローラから呼び出した一の二次元図形パターンと同入力された寸法データとに基づいて決定されるワークの形状データから前記C軸モータ及びX軸モータに順次与える数値出力値を演算して前記シーケンスコントローラを経由して前記モーションコントローラに出力し、
前記モーションコントローラは、受取った数値出力値を前記C軸モータ及びX軸モータに数値出力する、
板状ワークの外周研削装置。
【請求項2】
選択された一の二次元図形パターンと入力された寸法データとに基づいて生成されるワークの形状データの複数組が、シーケンスコントローラ(11)の記憶装置に記憶される、請求項1記載の板状ワークの外周研削装置。
【請求項3】
前記パソコンで演算したC軸モータ(28)及びX軸モータ(51)に順次与える複数の数値出力値が前記モーションコントローラに一括転送される、請求項1又は2記載の板状ワークの外周研削装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−188443(P2010−188443A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−32881(P2009−32881)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000212566)中村留精密工業株式会社 (120)
【Fターム(参考)】