板状鉄鋼製品の投入計画作成方法及び投入計画作成装置
【課題】中間製品や製品の在庫増加を抑制することができる板状鉄鋼製品の装入計画指示作成方法及び装入計画指示作成装置を提供することを目的にする。
【解決手段】注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理ステップと、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理ステップと、該投入計画作成処理ステップで未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理ステップと、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理ステップと、置場から中間製品を処理するための製造指示を作成する装入計画処理ステップとを有する。
【解決手段】注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理ステップと、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理ステップと、該投入計画作成処理ステップで未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理ステップと、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理ステップと、置場から中間製品を処理するための製造指示を作成する装入計画処理ステップとを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄鋼製品の投入計画作成方法及び投入計画作成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまでに板状鉄鋼製品の投入計画作成に関する技術には、例えば、特許文献1または特許文献2に開示された技術がある。
【0003】
特許文献1に開示された技術は、複数の工程から構成される鉄鋼製品の生産プロセスにおいて発生する中間製品の置場管理方法に関する技術であり、特許文献2に開示された技術は、鋼板の製造方法に関し、特に、ヤードに山積みされた鋼板を熱処理炉に投入する際の処理に関する技術である。いずれの技術も、対象設備よりも上流の製造設備から搬入される中間製品を対象にしたものであり、上流側が自らの都合で下流に押し出す、いわゆるpush型生産計画である。
【0004】
また、特許文献3には、熱処理設備を含んだFMSにおける生産方法に関し、特に熱処理を必要とするワークを効率的に加工することができる技術が開示されている。製造時間の長いボトルネック工程(熱処理)と他の工程のバランスを調整するために、納期が先の注文については上流工程から製造を開始し、納期が至近の注文については熱処理済み在庫品を充て後工程から開始するという工夫をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−228165号公報
【特許文献2】特開2005−307347号公報
【特許文献3】特開2000−280146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鉄鋼業はプロセス分岐型産業である。すなわち、スケールメリットを追求して上流工程でまとめ作りした素材を、下流の複数工程に分配してさらに作りこんでゆき、最終的に需要家の仕様に合わせて製品として仕上げるという製造方法を採っている。
【0007】
しかしながら、現在は需要家の要求が多様化し多品種生産が必要となり、同一品種大量生産に適した上述の特許文献1または特許文献2に開示された技術のようなpush型生産計画では 過剰なまとめ作りが発生しやすく、中間製品や製品の在庫が増加するという問題点があった。
【0008】
また、上述の特許文献3に開示された技術を適用するとしても、寸法も化学成分も多様な注文を処理する鉄鋼業においては、適切な熱処理済み在庫品を先行製造することが困難であるという問題点があった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、中間製品や製品の在庫増加を抑制することができる板状鉄鋼製品の製造方法及び装置を提供することを目的にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1に係る発明は、注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理ステップと、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理ステップと、該投入計画作成処理ステップで未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理ステップと、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理ステップと、置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理ステップとを有することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法である。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、前記投入計画作成処理ステップは、処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法である。
【0012】
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、前記投入計画作成処理ステップは、処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法である。
【0013】
また、本発明の請求項4に係る発明は、注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理手段と、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理手段と、該投入計画作成処理手段で未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理手段と、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理手段と、置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理手段とを具備することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置である。
【0014】
また、本発明の請求項5に係る発明は、請求項4に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、前記投入計画作成処理手段は、処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置である。
【0015】
さらに、本発明の請求項6に係る発明は、請求項4または請求項5に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、前記投入計画作成処理手段は、処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、置場単位の処理および置場内の製品積順を想定しつつ製品の処理順序を計画として立案して上流設備に対する製造指示として出力するようにしたので、中間製品や製品の在庫増加を抑制し、製造工期を短縮することができるようになった。
【0017】
また、定期的に計画と実績の差異を反映して計画を修正することにより、前記効果を持続的かつ拡大させる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る全体処理手順例を示す図である。
【図2】本発明に係る装置構成例を示す図である。
【図3】投入計画作成処理における詳細処理フロー例を示す図である。
【図4】投入計画の結果の一例(置場割当)を示す図である。
【図5】前回計画から状況が変化した場合の再計画開始時点の例を示す図である。
【図6】図5に対しての再計画結果の例を示す図である。
【図7】本実施例で対象とした設備を模式的に示す図である。
【図8】注文ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図9】置場状態ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図10】置場割当ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図11】受入要求時刻ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図12】投入計画ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。図2は、本発明に係る装置構成例を示す図である。図中、1は板状鉄鋼製品の投入計画作成装置、2はデータベース、3は端末、および4は物流機器をそれぞれ表す。
【0020】
板状鉄鋼製品の投入計画作成装置1は、データベース2の中の各種ファイルとデータをやり取りしながら、板状製品または中間製品を対象としたハンドリング手順を計画し、端末3に表示するとともに、ハンドリングを司るクレーンなどの物流機器4に指示を送り、その指示に基づいて製品の置場運用がされる。
【0021】
図1は、本発明に係る全体処理手順例を示す図である。図に示すように、開始から終了までStep01〜Step05の処理を順に行いながら処理を進める。処理の途中には、図2に示したデータベース2に収められた複数のファイル(注文ファイル、置場状態ファイル、置場割当ファイル、受入時刻要求ファイル、投入計画ファイル、投入指示ファイル)とデータのやり取りをしながら処理を行う。
【0022】
図8は、注文ファイルのデータ内容の一例を示す図であり、注文id(注文番号)、板厚、寸法分類、温度、納期の情報を含む。対象設備での処理は類似板厚および類似温度の連続が能率向上に寄与する。寸法分類は置場の広さ(縦横の長さであり、注文の幅長に対応する)を定義するもので、置き場スペース有効活用のため寸法分類が同じ注文同士を配置する。図8では計3枚の注文が登録されている例を示している。
【0023】
図9は、置場状態ファイルのデータ内容の一例を示す図である。置場コード、寸法分類、枚数のデータを含み、図9では2つの置場に計2枚の注文が置かれている例を示している。
【0024】
図10は、置場割当ファイルのデータ内容の一例を示す図である。注文id(注文番号)、置場コード、積順、搬入サインの情報を含む。置場コードと積順によって各注文の位置を特定し、搬入サインによって当該注文が搬入済か未搬入かを識別する。図10の未搬入1枚(注文id:C)の置場コードおよび積順は、投入計画作成処理において新規に追加される情報である。
【0025】
図11は、受入要求時刻ファイルのデータ内容の一例を示す図である。注文id(注文番号)、受入要求時刻の情報を含む。今後投入する未搬入材について、投入予定時刻から移送時刻を減じた受入要求時刻として保存する。これは上工程に対する払出要求時刻として用いる。図11は、未搬入材1枚(注文id:C)に対する要求受入時刻が保存されている例を示す。
【0026】
図12は投入計画ファイルのデータ内容の一例を示す図であり、投入計画ファイルは処理順、注文id、投入計画時刻を含む。図12は注文3枚の処理順が保存されている例を示す。未搬入材である注文id:Cについては、投入予定時刻07:30から移送時刻3時間を減じた04:30を受入要求時刻として受入要求時刻ファイルに保存している。そして、この投入計画ファイルのデータが、投入指示処理により投入支持ファイルに出力される。
【0027】
なお、これらファイルの一部または全部は、板状鉄鋼製品の投入計画作成装置1の外部記憶装置のデータベース2に記憶するのではなく、板状鉄鋼製品の投入計画作成装置1の内部の記憶装置に記憶する形態をとってもよい。
【0028】
先ず、Step01状況入力処理では、注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する。次に、Step02投入計画作成処理では、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する。
【0029】
そして、Step03受入時刻要求処理では、Step02で未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する。さらに、Step04置場新規受入処理では、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する。そして、最後のStep05投入計画処理では、置場から中間製品を処理するための作業指示を作成する。
【0030】
本発明によれば、
注文情報および置場状態データを入力して対象設備入側の複数置場における搬入済みで未処理の中間製品の配置状態、すなわち置場の番号と積順を参照し、
未搬入の中間製品については製造進捗状況、すなわち製造指示未作成・製造指示済みで未製造、製造済みで未搬入などの情報を参照し、
置場毎に連続的に処理を行う運用方法に基づいて搬入済みおよび未搬入のすべての中間製品について対象設備での処理順序を決定し、
製造済みで未搬入の中間製品については前記処理順序を参照して今後搬入すべき置場を割当て、製造指示未作成の製品については製造指示を作成するようにしたから、
クレーン作業に対する積順変更の制約が発生しにくい状況を維持して能率向上が可能な処理順序を実現することができるようになった。
【実施例】
【0031】
図7は、本実施例で対象とした設備を模式的に示す図である。図中、10は熱処理炉および11は鋼板をそれぞれ表す。
【0032】
熱処理工程では、図7に示すように、熱処理炉10が一方向の搬送系として構成され、熱処理の対象となる複数の鋼板11を熱処理炉30の入り側から順番に投入する。そして、熱処理炉30内の最も出側にある鋼板が所定温度に到達した段階で、その鋼板を抽出する。鋼板が抽出された後は、熱処理炉30内で鋼板の前詰を行って空き場所に後続の鋼板を投入する作業を繰り返す。
【0033】
熱処理工程においては、処理対象の鋼板11に対する処理属性として、温度、板厚、形状(長さ、幅)などのパラメータを設定できるが、ここでは重要なパラメータとして温度及び板厚に着目し、例えば、温度5区分、板厚4区分のようにそれぞれ所定数に区分する。そして、処理属性が同一の区分に属する鋼板の熱処理を連続的に行うことにより、熱処理に伴う段取り時間を最小化でき、熱処理工程における生産量を高めることができる。
【0034】
熱処理炉30内に同時に存在する複数の鋼板を加熱する場合は、均一の温度で加熱することが望ましい。ただし、完全に同一の温度でなくても複数の鋼板間の温度差が所定の範囲内に入っていれば許容される。複数の鋼板を加熱するときに温度差が大きくなる場合は、熱処理炉内の雰囲気温度を変更する必要があり、昇温・降温などの操作を行うことになる。この場合、昇温・降温を行うには数十分〜数時間程度の段取り時間が要求されるため、その分だけ熱処理工程における生産量が減少することになる。
【0035】
また、熱処理炉30内に同時に存在する複数の鋼板の存炉時間は、できるだけ均等にすることが望ましい。複数の鋼板の中で在炉時間が他より突出して長いものが存在すると、最も低能率の鋼板により全ての鋼板が律速されることになり、熱処理工程の生産量は減少する。在炉時間は鋼板の板厚に強く依存するので、複数の鋼板の板厚がほぼ同一か、所定の許容範囲内に入っていることが、待ち時間が発生せず能率上望ましい。高能率操業を考慮して、置場への配置は板厚が類似したグループ単位で行う。例えば板厚30mm以下なら±10mmのレンジに含まれる中間製品群を同一グループとする、などである。
【0036】
熱処理工程に先立つ鋼板を各置場へ置く際は、共通の処理属性を単位にハンドリングが行われる。鋼板11のハンドリングにはクレーンを用いるので、熱処理炉30に同時に投入できない鋼板が混在すると、熱処理工程にて鋼板の仕分け作業が必要となる。これにより熱処理炉が鋼板の投入待ちの状態となり、機会損失が発生することになるので、かかる事態を回避すべく処理属性単位で鋼板のハンドリングを行う。
【0037】
図3は、投入計画作成処理における詳細処理フロー例を示す図である。ここでは、すでに置場に搬入された中間製品は置場単位で、また搬入の中間製品については一品単位で両方を対象として投入計画を作成する。
【0038】
投入計画には、完全に新規の投入計画を作成する場合と、前回計画からの再計画の場合がありうる。よってStep102とStep103でデータ入力後、まず、新規か再計画かを識別する(Step104)。さらに再計画の場合に、直近の計画についてはすでに作業中であり再計画できない部分が存在する可能性がある(Step105)。これら計画固定部分については、計画固定サインを指定して処理を起動し、処理内で末尾を識別して以降の計画の起点とする(Step106)。固定部分がない場合は仮想注文を設定して計画の起点とする(Step107)。
【0039】
Step108では、納期遅れ評価および前材と当材の板厚差評価を重みつき加算した評価値を用いて処理の優先順を評価し、順次配置してゆく。ここで搬入済の置場単位の評価については、本実施例では最早納期および平均板厚を用いるものの、他に異なる納期の平均をとる方式を採用しても良い。
【0040】
制約条件としては、未搬入中間製品の最早処理可能時刻がある。そして、この制約を充足する解を探索する。探索して得られた投入計画結果に対して、板厚や処理温度、処理方法など属性が類似する連続した未搬入材には、同一の置場コードを付加する(Step110)。そしてStep112で、投入計画をファイル出力して一連の処理を終了する。
【0041】
図4は、投入計画の結果の一例(置場割当)を示す図である。図中、黒点は各中間製品を、横軸は投入順序を、縦軸は板厚をそれぞれ表し、破線で囲んだ部分は同一置場または同一置場コードを示している。
【0042】
図5は、前回計画から状況が変化した場合の再計画開始時点の例を示す図である。図中で□印は前回計画以降に加わった緊急材であり、破線の丸印は搬入予定がなくなった製品を示す。このように再計画においては、当初計画を基本としながら緊急材の投入を割り込ませ、さらに搬入予定の変更も反映した計画を立案する。
【0043】
図6は、図5に対しての再計画結果の例を示す図である。緊急材の板厚が大きいため、前回計画では同一グループだった未搬入材群が複数のグループに分割して配置されて、緊急材の前後を挟み込む順序に変更することで、板厚差が小さくなる再計画結果が得られている。
【符号の説明】
【0044】
1 板状鉄鋼製品の投入計画作成装置
2 データベース
3 端末
4 物流機器
10 熱処理炉
11 鋼板
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄鋼製品の投入計画作成方法及び投入計画作成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまでに板状鉄鋼製品の投入計画作成に関する技術には、例えば、特許文献1または特許文献2に開示された技術がある。
【0003】
特許文献1に開示された技術は、複数の工程から構成される鉄鋼製品の生産プロセスにおいて発生する中間製品の置場管理方法に関する技術であり、特許文献2に開示された技術は、鋼板の製造方法に関し、特に、ヤードに山積みされた鋼板を熱処理炉に投入する際の処理に関する技術である。いずれの技術も、対象設備よりも上流の製造設備から搬入される中間製品を対象にしたものであり、上流側が自らの都合で下流に押し出す、いわゆるpush型生産計画である。
【0004】
また、特許文献3には、熱処理設備を含んだFMSにおける生産方法に関し、特に熱処理を必要とするワークを効率的に加工することができる技術が開示されている。製造時間の長いボトルネック工程(熱処理)と他の工程のバランスを調整するために、納期が先の注文については上流工程から製造を開始し、納期が至近の注文については熱処理済み在庫品を充て後工程から開始するという工夫をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−228165号公報
【特許文献2】特開2005−307347号公報
【特許文献3】特開2000−280146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鉄鋼業はプロセス分岐型産業である。すなわち、スケールメリットを追求して上流工程でまとめ作りした素材を、下流の複数工程に分配してさらに作りこんでゆき、最終的に需要家の仕様に合わせて製品として仕上げるという製造方法を採っている。
【0007】
しかしながら、現在は需要家の要求が多様化し多品種生産が必要となり、同一品種大量生産に適した上述の特許文献1または特許文献2に開示された技術のようなpush型生産計画では 過剰なまとめ作りが発生しやすく、中間製品や製品の在庫が増加するという問題点があった。
【0008】
また、上述の特許文献3に開示された技術を適用するとしても、寸法も化学成分も多様な注文を処理する鉄鋼業においては、適切な熱処理済み在庫品を先行製造することが困難であるという問題点があった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、中間製品や製品の在庫増加を抑制することができる板状鉄鋼製品の製造方法及び装置を提供することを目的にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1に係る発明は、注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理ステップと、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理ステップと、該投入計画作成処理ステップで未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理ステップと、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理ステップと、置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理ステップとを有することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法である。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、前記投入計画作成処理ステップは、処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法である。
【0012】
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、前記投入計画作成処理ステップは、処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法である。
【0013】
また、本発明の請求項4に係る発明は、注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理手段と、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理手段と、該投入計画作成処理手段で未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理手段と、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理手段と、置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理手段とを具備することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置である。
【0014】
また、本発明の請求項5に係る発明は、請求項4に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、前記投入計画作成処理手段は、処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置である。
【0015】
さらに、本発明の請求項6に係る発明は、請求項4または請求項5に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、前記投入計画作成処理手段は、処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、置場単位の処理および置場内の製品積順を想定しつつ製品の処理順序を計画として立案して上流設備に対する製造指示として出力するようにしたので、中間製品や製品の在庫増加を抑制し、製造工期を短縮することができるようになった。
【0017】
また、定期的に計画と実績の差異を反映して計画を修正することにより、前記効果を持続的かつ拡大させる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る全体処理手順例を示す図である。
【図2】本発明に係る装置構成例を示す図である。
【図3】投入計画作成処理における詳細処理フロー例を示す図である。
【図4】投入計画の結果の一例(置場割当)を示す図である。
【図5】前回計画から状況が変化した場合の再計画開始時点の例を示す図である。
【図6】図5に対しての再計画結果の例を示す図である。
【図7】本実施例で対象とした設備を模式的に示す図である。
【図8】注文ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図9】置場状態ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図10】置場割当ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図11】受入要求時刻ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【図12】投入計画ファイルのデータ内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。図2は、本発明に係る装置構成例を示す図である。図中、1は板状鉄鋼製品の投入計画作成装置、2はデータベース、3は端末、および4は物流機器をそれぞれ表す。
【0020】
板状鉄鋼製品の投入計画作成装置1は、データベース2の中の各種ファイルとデータをやり取りしながら、板状製品または中間製品を対象としたハンドリング手順を計画し、端末3に表示するとともに、ハンドリングを司るクレーンなどの物流機器4に指示を送り、その指示に基づいて製品の置場運用がされる。
【0021】
図1は、本発明に係る全体処理手順例を示す図である。図に示すように、開始から終了までStep01〜Step05の処理を順に行いながら処理を進める。処理の途中には、図2に示したデータベース2に収められた複数のファイル(注文ファイル、置場状態ファイル、置場割当ファイル、受入時刻要求ファイル、投入計画ファイル、投入指示ファイル)とデータのやり取りをしながら処理を行う。
【0022】
図8は、注文ファイルのデータ内容の一例を示す図であり、注文id(注文番号)、板厚、寸法分類、温度、納期の情報を含む。対象設備での処理は類似板厚および類似温度の連続が能率向上に寄与する。寸法分類は置場の広さ(縦横の長さであり、注文の幅長に対応する)を定義するもので、置き場スペース有効活用のため寸法分類が同じ注文同士を配置する。図8では計3枚の注文が登録されている例を示している。
【0023】
図9は、置場状態ファイルのデータ内容の一例を示す図である。置場コード、寸法分類、枚数のデータを含み、図9では2つの置場に計2枚の注文が置かれている例を示している。
【0024】
図10は、置場割当ファイルのデータ内容の一例を示す図である。注文id(注文番号)、置場コード、積順、搬入サインの情報を含む。置場コードと積順によって各注文の位置を特定し、搬入サインによって当該注文が搬入済か未搬入かを識別する。図10の未搬入1枚(注文id:C)の置場コードおよび積順は、投入計画作成処理において新規に追加される情報である。
【0025】
図11は、受入要求時刻ファイルのデータ内容の一例を示す図である。注文id(注文番号)、受入要求時刻の情報を含む。今後投入する未搬入材について、投入予定時刻から移送時刻を減じた受入要求時刻として保存する。これは上工程に対する払出要求時刻として用いる。図11は、未搬入材1枚(注文id:C)に対する要求受入時刻が保存されている例を示す。
【0026】
図12は投入計画ファイルのデータ内容の一例を示す図であり、投入計画ファイルは処理順、注文id、投入計画時刻を含む。図12は注文3枚の処理順が保存されている例を示す。未搬入材である注文id:Cについては、投入予定時刻07:30から移送時刻3時間を減じた04:30を受入要求時刻として受入要求時刻ファイルに保存している。そして、この投入計画ファイルのデータが、投入指示処理により投入支持ファイルに出力される。
【0027】
なお、これらファイルの一部または全部は、板状鉄鋼製品の投入計画作成装置1の外部記憶装置のデータベース2に記憶するのではなく、板状鉄鋼製品の投入計画作成装置1の内部の記憶装置に記憶する形態をとってもよい。
【0028】
先ず、Step01状況入力処理では、注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する。次に、Step02投入計画作成処理では、仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する。
【0029】
そして、Step03受入時刻要求処理では、Step02で未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する。さらに、Step04置場新規受入処理では、未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する。そして、最後のStep05投入計画処理では、置場から中間製品を処理するための作業指示を作成する。
【0030】
本発明によれば、
注文情報および置場状態データを入力して対象設備入側の複数置場における搬入済みで未処理の中間製品の配置状態、すなわち置場の番号と積順を参照し、
未搬入の中間製品については製造進捗状況、すなわち製造指示未作成・製造指示済みで未製造、製造済みで未搬入などの情報を参照し、
置場毎に連続的に処理を行う運用方法に基づいて搬入済みおよび未搬入のすべての中間製品について対象設備での処理順序を決定し、
製造済みで未搬入の中間製品については前記処理順序を参照して今後搬入すべき置場を割当て、製造指示未作成の製品については製造指示を作成するようにしたから、
クレーン作業に対する積順変更の制約が発生しにくい状況を維持して能率向上が可能な処理順序を実現することができるようになった。
【実施例】
【0031】
図7は、本実施例で対象とした設備を模式的に示す図である。図中、10は熱処理炉および11は鋼板をそれぞれ表す。
【0032】
熱処理工程では、図7に示すように、熱処理炉10が一方向の搬送系として構成され、熱処理の対象となる複数の鋼板11を熱処理炉30の入り側から順番に投入する。そして、熱処理炉30内の最も出側にある鋼板が所定温度に到達した段階で、その鋼板を抽出する。鋼板が抽出された後は、熱処理炉30内で鋼板の前詰を行って空き場所に後続の鋼板を投入する作業を繰り返す。
【0033】
熱処理工程においては、処理対象の鋼板11に対する処理属性として、温度、板厚、形状(長さ、幅)などのパラメータを設定できるが、ここでは重要なパラメータとして温度及び板厚に着目し、例えば、温度5区分、板厚4区分のようにそれぞれ所定数に区分する。そして、処理属性が同一の区分に属する鋼板の熱処理を連続的に行うことにより、熱処理に伴う段取り時間を最小化でき、熱処理工程における生産量を高めることができる。
【0034】
熱処理炉30内に同時に存在する複数の鋼板を加熱する場合は、均一の温度で加熱することが望ましい。ただし、完全に同一の温度でなくても複数の鋼板間の温度差が所定の範囲内に入っていれば許容される。複数の鋼板を加熱するときに温度差が大きくなる場合は、熱処理炉内の雰囲気温度を変更する必要があり、昇温・降温などの操作を行うことになる。この場合、昇温・降温を行うには数十分〜数時間程度の段取り時間が要求されるため、その分だけ熱処理工程における生産量が減少することになる。
【0035】
また、熱処理炉30内に同時に存在する複数の鋼板の存炉時間は、できるだけ均等にすることが望ましい。複数の鋼板の中で在炉時間が他より突出して長いものが存在すると、最も低能率の鋼板により全ての鋼板が律速されることになり、熱処理工程の生産量は減少する。在炉時間は鋼板の板厚に強く依存するので、複数の鋼板の板厚がほぼ同一か、所定の許容範囲内に入っていることが、待ち時間が発生せず能率上望ましい。高能率操業を考慮して、置場への配置は板厚が類似したグループ単位で行う。例えば板厚30mm以下なら±10mmのレンジに含まれる中間製品群を同一グループとする、などである。
【0036】
熱処理工程に先立つ鋼板を各置場へ置く際は、共通の処理属性を単位にハンドリングが行われる。鋼板11のハンドリングにはクレーンを用いるので、熱処理炉30に同時に投入できない鋼板が混在すると、熱処理工程にて鋼板の仕分け作業が必要となる。これにより熱処理炉が鋼板の投入待ちの状態となり、機会損失が発生することになるので、かかる事態を回避すべく処理属性単位で鋼板のハンドリングを行う。
【0037】
図3は、投入計画作成処理における詳細処理フロー例を示す図である。ここでは、すでに置場に搬入された中間製品は置場単位で、また搬入の中間製品については一品単位で両方を対象として投入計画を作成する。
【0038】
投入計画には、完全に新規の投入計画を作成する場合と、前回計画からの再計画の場合がありうる。よってStep102とStep103でデータ入力後、まず、新規か再計画かを識別する(Step104)。さらに再計画の場合に、直近の計画についてはすでに作業中であり再計画できない部分が存在する可能性がある(Step105)。これら計画固定部分については、計画固定サインを指定して処理を起動し、処理内で末尾を識別して以降の計画の起点とする(Step106)。固定部分がない場合は仮想注文を設定して計画の起点とする(Step107)。
【0039】
Step108では、納期遅れ評価および前材と当材の板厚差評価を重みつき加算した評価値を用いて処理の優先順を評価し、順次配置してゆく。ここで搬入済の置場単位の評価については、本実施例では最早納期および平均板厚を用いるものの、他に異なる納期の平均をとる方式を採用しても良い。
【0040】
制約条件としては、未搬入中間製品の最早処理可能時刻がある。そして、この制約を充足する解を探索する。探索して得られた投入計画結果に対して、板厚や処理温度、処理方法など属性が類似する連続した未搬入材には、同一の置場コードを付加する(Step110)。そしてStep112で、投入計画をファイル出力して一連の処理を終了する。
【0041】
図4は、投入計画の結果の一例(置場割当)を示す図である。図中、黒点は各中間製品を、横軸は投入順序を、縦軸は板厚をそれぞれ表し、破線で囲んだ部分は同一置場または同一置場コードを示している。
【0042】
図5は、前回計画から状況が変化した場合の再計画開始時点の例を示す図である。図中で□印は前回計画以降に加わった緊急材であり、破線の丸印は搬入予定がなくなった製品を示す。このように再計画においては、当初計画を基本としながら緊急材の投入を割り込ませ、さらに搬入予定の変更も反映した計画を立案する。
【0043】
図6は、図5に対しての再計画結果の例を示す図である。緊急材の板厚が大きいため、前回計画では同一グループだった未搬入材群が複数のグループに分割して配置されて、緊急材の前後を挟み込む順序に変更することで、板厚差が小さくなる再計画結果が得られている。
【符号の説明】
【0044】
1 板状鉄鋼製品の投入計画作成装置
2 データベース
3 端末
4 物流機器
10 熱処理炉
11 鋼板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理ステップと、
仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理ステップと、
該投入計画作成処理ステップで未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理ステップと、
未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理ステップと、
置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理ステップとを有することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法。
【請求項2】
請求項1に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、
前記投入計画作成処理ステップは、
処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、
前記投入計画作成処理ステップは、
処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法。
【請求項4】
注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理手段と、
仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理手段と、
該投入計画作成処理手段で未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理手段と、
未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理手段と、
置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理手段とを具備することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、
前記投入計画作成処理手段は、
処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、
前記投入計画作成処理手段は、
処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置。
【請求項1】
注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理ステップと、
仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理ステップと、
該投入計画作成処理ステップで未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理ステップと、
未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理ステップと、
置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理ステップとを有することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法。
【請求項2】
請求項1に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、
前記投入計画作成処理ステップは、
処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成方法において、
前記投入計画作成処理ステップは、
処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成方法。
【請求項4】
注文情報及び仕掛中の未処理中間製品の保管場所と段積順序を入力する状況入力処理手段と、
仕掛済み中間製品および未到着中間製品の両方を対象にして処理順序を決定する投入計画作成処理手段と、
該投入計画作成処理手段で未到着中間製品に付加した投入予定時刻から移送時刻を減じた上で上工程に対しての払出要求時刻を出力する受入時刻要求処理手段と、
未到着中間製品を置場に受入する際に保管場所と段積順序を決定する置場新規受入処理手段と、
置場から中間製品を処理するための製造指示をする投入指示処理手段とを具備することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、
前記投入計画作成処理手段は、
処理属性が等しいか類似している製品群に対して、同一の属性コードを付加することを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の板状鉄鋼製品の投入計画作成装置において、
前記投入計画作成処理手段は、
処理予定材の目標納期達成率および処理能率の計画との較差の各々に重み係数を乗じて加算した値を計画の評価指標とすることを特徴とする板状鉄鋼製品の投入計画作成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−250521(P2010−250521A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−98627(P2009−98627)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】
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