説明

検出センサ

【課題】表示部の表示を安定させて受光信号レベルの変化を把握でき、検出信号レベルのばらつきが大きな場合には、そのばらつきの程度を把握することが可能な検出センサを提供すること。
【解決手段】CPU25は、第2表示部15に表示される受光信号レベルを更新する表示更新区間毎に、変化量を算出し、該変化量と基準値とを比較するようにした。そして、CPU25は、変化量が基準値よりも小さい時には、表示更新区間の区間平均値を表示させ、変化量がばらつき基準値よりも大きい時には、表示更新区間の最大値又は最小値を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出センサに係り、詳しくは検出センサの表示に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光電センサ等の検出センサは、被検出物(ワーク)の有無による受光量の変化に対して設定された検出用しきい値レベルに基づき被検出物の検出を行なっている。この種の検出センサとして、受光量に応じて受光素子から出力される電圧(又は電流)をデジタル化し、液晶ディスプレイ等の表示部に受光信号レベルを数値表示するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、受光素子で得られる受光量には、塵等の影響により小さなばらつきがあるため、受光量をデジタル化するサンプリング周期毎に受光信号レベルの表示を更新すると、表示値が頻繁に変更されるので、受光信号レベルの変化を把握し難い。そこで、所定数のサンプルの平均値を算出し、該平均値を表示することによって、表示値が頻繁に変更されることを防ぎ、表示部の表示を安定化させて受光信号レベルを把握し易くしている。
【特許文献1】特開平9−252242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記構成の検出センサでは、図7に示すように受光量に大きなばらつきがある場合であっても、所定数のサンプルの平均値を算出することにより、表示部には太線HL7A,HL7Bで示される平均値が表示される。そのため、表示される受光信号レベルの変化が小さくなってしまい、作業者は、受光量にどの程度ばらつきがあるのかを把握し難いといった問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、表示部の表示を安定させて検出信号レベルの変化を把握でき、検出信号レベルのばらつきが大きな場合には、そのばらつきの程度を把握することが可能な検出センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、被検出物を検出するための物理量に応じたレベルの検出信号を出力する物理量検出手段と、前記検出信号を受けて、検出信号レベルを表示更新区間毎に更新表示する表示手段と、前記表示更新区間毎の前記検出信号レベルの変化量を検出する変化量検出手段と、を備え、前記表示手段は、前記検出信号レベルを更新表示させるに際して、前記変化量が予め設定された基準値以下のときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの平均値を更新表示させ、前記変化量が前記基準値より大きいときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値及び最小値を表示する。
【0007】
同構成によれば、表示更新区間内の検出信号レベルの変化量を基準値と比較して、検出信号レベルの変化量が基準値以下のときには、表示更新区間内の検出信号レベルの平均値を表示手段に更新表示させる。また、検出信号レベルの変化量が基準値より大きいときは、表示更新区間内の検出信号レベルの最大値及び最小値を表示手段に更新表示させる。そのため、平均値によって表示手段の表示が安定し検出信号レベルが容易に把握することができ、検出信号レベルの変化量が大きな場合には検出信号レベルの最大値及び最小値が表示され、そのばらつきを把握することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の検出センサにおいて、前記変化量が前記基準値より大きいときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値と最小値とを交互に表示する。
【0009】
同構成によれば、検出信号レベルの変化量が基準値より大きいときには、表示更新区間内の検出信号レベルの最大値と最小値とが交互に表示されるため、そのばらつきの程度を容易に把握することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、被検出物を検出するための物理量に応じたレベルの検出信号を出力する物理量検出手段と、前記検出信号を受けて、検出信号レベルを表示更新区間毎に更新表示する表示手段と、前記表示更新区間毎の前記検出信号レベルの変化量を検出する変化量検出手段と、を備え、前記表示手段は、前記検出信号レベルを更新表示させるに際して、前記変化量が予め設定された基準値以下のときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの平均値を更新表示させ、前記変化量が前記基準値より大きいときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値又は最小値を表示させ、前記変化量が複数の前記表示更新区間において連続して前記基準値より大きくなった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、前回の更新表示において最大値を表示し、且つ、前記算出した最小値が前回表示した最大値よりも大きい場合には算出した最大値を表示し、前記算出した最小値が前回表示した最大値よりも小さい場合には該最小値を表示し、前回の更新表示において最小値を表示し、且つ、前記算出した最大値が前回表示した最小値よりも大きい場合には該最大値を表示し、前記算出した最大値が前回表示した最小値よりも小さい場合には算出した最小値を表示する。
【0011】
同構成によれば、表示更新区間内の検出信号レベルの変化量を基準値と比較して、検出信号レベルの変化量が基準値以下のときには、表示更新区間内の検出信号レベルの平均値を表示手段に更新表示させる。また、検出信号レベルの変化量が基準値より大きいときは、表示更新区間内の検出信号レベルの最大値又は最小値を表示手段に更新表示させる。そのため、平均値によって表示手段の表示が安定し検出信号レベルが容易に把握され、検出信号レベルのばらつきが大きな場合には検出信号レベルの最大値又は最小値が表示され、そのばらつきが把握される。検出信号レベルの変化量が基準値よりも大きい状態が連続する場合に、検出信号レベルが複数の表示更新区間において連続して増加又は減少しているときは、最大値又は最小値を連続して表示させ、1つの表示更新区間内で検出信号レベルが増減を繰り返しているときは、最大値及び最小値を交互に表示させる。そのため、検出信号レベルのばらつきがはっきりと認識できる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、前記表示手段は、前記変化量が連続した複数の前記表示更新区間において前記基準値以下になった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、複数の前記表示更新区間のうち、所定数の連続する前記表示更新区間での前記検出信号レベルの平均値を表示する。
【0013】
同構成によれば、検出信号レベルの変化量が基準値以下の状態が連続する場合に、連続する表示更新区間のうち、所定数の連続する表示更新区間にまたがって算出した検出信号レベルの平均値を表示するため、表示手段の表示を安定させることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の検出センサにおいて、前記表示手段は、前記変化量が連続した複数の前記表示更新区間において前記基準値以下になった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、複数の前記表示更新区間のうち、最新の前記表示更新区間から前記所定数の連続する前記表示更新区間での前記検出信号レベルの平均値を表示する。
【0015】
同構成によれば、最新の表示更新区間から連続する表示更新区間での検出信号レベルの平均値であるため、表示手段の表示する検出信号レベルを、物理量検出手段が検出する実際の検出信号レベルに近い値とすることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は5に記載の検出センサにおいて、前記所定数を、前記変化量が連続して前記基準値以下となった前記表示更新区間の区間数に応じて変更する。
【0017】
同構成によれば、検出信号レベルの平均値を算出する表示更新区間の区間数は、変化量が連続して基準値以下になった表示更新区間の区間数に応じて変化するため、表示手段は検出状態に応じた表示を行うことができる。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の検出センサにおいて、前記所定数を、前記変化量が連続して前記基準値以下となった前記表示更新区間の区間数に応じて増加させ、前記所定数が上限数に達した場合には増加を停止する。
【0019】
同構成によれば、区間数を増加させることにより、平均値を算出する検出信号レベルの数が多くなるため、表示を安定化することができる。そして、区間数の増加を停止することにより、最新の表示更新区間の検出信号レベルに近い平均値を表示することができる。
【0020】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、前記表示手段は、前記変化量が複数の前記表示更新区間において連続して前記基準値以下になった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、複数の前記表示更新区間のうち、全ての連続する前記表示更新区間での前記検出信号レベルの平均値を表示する。
【0021】
同構成によれば、検出信号レベルの変化量が基準値以下の状態が連続する場合に、連続する表示更新区間の全ての期間にまたがって算出した検出信号レベルの平均値を表示するため、表示手段の表示をさらに安定させることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明によれば、請求項1〜8のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、前記変化量検出手段は、所定数の前記検出信号レベルの移動平均値から、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値及び最小値を抽出し、前記最大値及び前記最小値の差から前記変化量を検出する。
【0023】
同構成によれば、所定数の検出信号レベルの移動平均値から表示更新区間内の最大値及び最小値を抽出するため、検出信号に混入したノイズの影響が低減され、表示更新区間内の検出信号レベルの適切な最大値及び最小値を抽出することができる。
【0024】
請求項10に記載の発明によれば、請求項1〜9のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、前記検出信号レベルと検出用しきい値レベルとの比較に基づき被検出物の検出を行う物体検出手段と、前記検出用しきい値レベルの設定を行う検出用しきい値設定手段と、を備え、前記表示手段は2つの表示領域を備え、前記表示手段の第1の表示領域に前記検出用しきい値レベルを表示させ、前記表示手段の第2の表示領域に前記検出信号レベルを表示させる。
【0025】
同構成によれば、検出信号レベルのばらつきと検出用しきい値レベルとを、作業者が容易に把握することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、表示部の表示を安定させて検出信号レベルの変化を把握でき、検出信号レベルのばらつきが大きな場合には、そのばらつきの程度を把握することが可能な検出センサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明をファイバセンサに具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のファイバセンサ10の平面図である。ファイバセンサ10のセンサ本体11は略直方体に形成されるとともに、その上面には、例えば8桁のデジタル表示が可能な表示手段としてのデジタル表示部12が配設され、デジタル表示部12の先端側(図1において左側)には、例えばLED(発光ダイオード)からなる動作表示部13が配設されている。デジタル表示部12には、ファイバセンサ10が備える複数の機能(例えば、検出用しきい値レベルの設定や微調整)や各種設定値等が表示される。デジタル表示部12は4桁を表示する4つの7セグメントLED14a〜14dからなる第1表示部14と、4桁を表示する4つの7セグメントLED15a〜15dからなる第2表示部15とが一列に接続される態様で構成されている。
【0028】
また、センサ本体11の上面にはデジタル表示部12の基端側(図1において右側)に一対の三角形状の選択スイッチ16,17が配設されるとともに、選択スイッチ17の基端側(図1において右側)に近接して、四角形状の決定スイッチ18が配設されている。選択スイッチ16、17は、それぞれの押圧操作によりデジタル表示部12に表示される機能等を互いに逆方向の順序で切り替えるためのものであり、決定スイッチ18は、その押圧操作によりデジタル表示部12に表示される現在の機能等を決定するためのものである。作業者(ユーザ)により操作されるこれら選択スイッチ16,17及び決定スイッチ18は、検出用しきい値設定手段を構成する。
【0029】
図2はファイバセンサ10のブロック図である。ファイバセンサ10は、投光素子21を備える投光回路22と、物理量検出手段としての受光素子23を備える受光回路24と、物体検出手段及び変化量検出手段としてのCPU25とを備えている。CPU25内にはメモリ26及びタイマ27が備えられている。投光回路22はCPU25からの出力信号を受けて投光素子21を発光させる。前記発光された光は受光素子23によって光電変換され受光回路24で増幅されて、受光素子23での受光量に応じたレベルの出力信号がCPU25に出力される。
【0030】
本実施形態では、図1に示すセンサ本体11に接続された投光用ファイバ及び受光用ファイバ(図示略)の先端が順次搬送される被検出物(ワーク)Wの搬送経路(図2の白抜き矢印の方向)の両側に配置されるとともに、該搬送経路と垂直方向に沿って対向するように配置されている。そして、両ファイバを介して形成される投光素子21及び受光素子23間の光路(検出領域)内への被検出物Wの進入量に応じたレベルの出力信号(アナログ信号)が、受光回路24からCPU25へ出力されるように構成されている。CPU25は、この出力信号をサンプリングした測定点での受光信号レベルと所定の検出用しきい値レベルとの大小を比較し、比較結果に応じて反転する検出信号を出力回路28に出力するとともに、動作表示部13を、例えば赤色に点灯させる。
【0031】
CPU25は、表示回路29を介してデジタル表示部12の7セグメントLED14a〜14d,15a〜15dを駆動しデジタル表示部12に文字,数字,記号を表示する。又、CPU25は、スイッチ入力回路30を介して選択スイッチ16,17及び決定スイッチ18の操作を検出し、選択スイッチ16,17及び決定スイッチ18の操作に応じて、デジタル表示部12の表示(切り替え表示)を制御する。
【0032】
本実施形態では、デジタル表示部12に表示される各機能は、関連するもの同士がまとめられて上層(上位階層),中層(中位階層),下層(下位階層)の3層の階層構造に分類されており、選択スイッチ16,17及び決定スイッチ18の操作によって各機能を実行することができる。
【0033】
具体的には、図3(a)に示すように、上層には「RUN(被検出物Wの検出動作を実行する通常検出状態)」、「TEACH(検出用しきい値レベルの設定)」、「L/D ON(入光時ON/非入光時ONの設定)」、「TIMER(タイマ動作の設定)」、「CUST(カスタム設定の内容表示)」、「PRO(詳細設定)」の各機能が分類されている。図3(b)に示すように、上層の一段下位の層である中層には、「Pro1」〜「Pro5」の各機能が分類されている。また、中層の一段下位の層である下層(図示略)には、「Pro1」〜「Pro5」に対応する各機能が分類されている。
【0034】
ここで、前記選択スイッチ16,17又は決定スイッチ18の操作と、これに対応するデジタル表示部12の表示内容との関係について説明する。
本実施形態では、通常検出状態において、第1表示部14に検出用しきい値レベルが表示されるとともに、第2表示部15に受光信号レベルが表示される。このとき、前記決定スイッチ18が押圧操作されると、デジタル表示部12の下4桁の第1表示部14に上層の機能「RUN」が表示される。この状態で、例えば前記選択スイッチ16が押圧操作されると、図3(a)に示すように、前記第1表示部14に表示される上層の機能がその操作回数に応じて、「RUN」→「TEACH」→「L/D ON」→「TIMER」→「CUST」→「PRO」→「RUN」の順でループ状に切り替えられる。また、前記選択スイッチ17が押圧操作されると、その操作回数に応じて前記第1表示部14に表示される上層の機能が上記とは逆向きの順番でループ状に切り替えられる。
【0035】
さらに、例えば第1表示部14に上層の機能「RUN」、「TEACH」、「L/D ON」、「TIMER」及び「CUST」のいずれかが表示されている状態で前記決定スイッチ18が押圧操作されると、当該機能に係る処理が許容される。あるいは、第1表示部14に上層の機能「PRO」が表示されている状態で、前記決定スイッチ18が押圧操作されると、図3(b)に示すように、前記第1表示部14に表示される機能が一段下位の層である中層の機能「Pro1」に切り替えられる。そして、この状態で、例えば前記選択スイッチ16が押圧操作されると、前記第1表示部14に表示される中層の機能がその操作回数に応じて、「Pro1」→「Pro2」→「Pro3」→「Pro4」→「Pro5」→「Pro1」の順番でループ状に切り替えられる。また、前記選択スイッチ17が押圧操作されると、その操作回数に応じて前記第1表示部14に表示される中層の機能が、上記とは逆向きの順番でループ状に切り替えられる。
【0036】
又、例えば第1表示部14に中層の機能「Pro5」が表示されている状態で決定スイッチ18が押圧操作されると、第1表示部14に表示される機能が一段下位の層である下層の機能に切り替えられ、更に決定スイッチ18を押圧操作することにより当該機能に係る処理が許容され、ファイバセンサ10の設定を行うことができる。
【0037】
ここで、検出動作時における第2表示部15に表示される受光信号レベルについて説明する。第2表示部15の表示が更新表示される所定周期(以下、表示更新区間)毎に受光量に応じた受光信号レベルが更新表示される。更新表示される受光信号レベルは、表示更新区間内の受光信号レベルのばらつきが小さい場合とばらつきが大きい場合とで異なる表示がされる。
【0038】
詳述すると、検出動作時にCPU25は、受光回路24から出力される信号をサンプリングする所定周期(以下、サンプリング周期)毎に各測定点での受光信号レベル(以下、サンプリング値)を取得し、メモリ26に記憶させる。次に、CPU25は、表示更新区間内の最大値及び最小値を抽出するためのサンプルとして、所定数(例えば、4つ)のサンプリング値の移動平均値を算出する。そして、CPU25は、表示更新区間での移動平均値の最大値及び最小値を抽出してその最大値と最小値との差(以下、変化量)を算出して、変化量をメモリ26に記憶させる。変化量は、表示更新区間内の受光信号レベルのばらつきの大小を判定する際に用いられる。本実施形態では、表示更新区間を1秒間とし、サンプリング周期を1ミリ秒間としている。
【0039】
本実施形態では、所定数のサンプリング値から移動平均値を算出するため、サンプリング値にノイズが混入した場合であっても、移動平均値を算出することによってノイズの影響が低減される。従って、ノイズが直接的に受光信号レベルに影響するサンプリング値から最大値及び最小値を抽出する場合に比べ、ノイズの影響が低減された移動平均値から最大値及び最小値を抽出することにより、表示更新区間内の受光信号レベルの適切な変化量を算出することができる。
【0040】
最大値及び最小値の抽出方法として、CPU25は、表示更新区間内に算出した最新の移動平均値の受光信号レベルと、メモリ26に記憶された最大値及び最小値とを比較する。そして、最新の移動平均値の受光信号レベルがメモリ26に記憶された最大値よりも大きいときは該受光信号レベルにてメモリ26に記憶される最大値を更新し、最新の移動平均値の受光信号レベルがメモリ26に記憶された最小値より小さいときは該受光信号レベルにてメモリ26に記憶される最小値を更新する。この抽出方法によれば、メモリ26に記憶されるデータは2つで済むため、容量の大きなメモリを必要とせず低コスト化を図ることができる。
【0041】
尚、初期状態では、メモリ26に記憶される最大値及び最小値は、例えば最大値は0、最小値は9999となっている。またCPU25は、表示更新区間毎に最大値及び最小値を、再び最大値は0、最小値は9999に設定する。
【0042】
また、選択スイッチ16,17及び決定スイッチ18を操作することによって、中層の「Pro4」の一段下位の層の機能を選択することにより、表示更新区間及びサンプリング周期を設定することができる。
【0043】
変化量を取得した後に、CPU25は、メモリ26から変化量を読み出して、変化量と予め設定されたばらつきの大きさを判断するための基準値とを比較する。
変化量が基準値以下である場合には、表示更新区間における全てのサンプリング値の平均値(以下、区間平均値)を算出して、該区間平均値を第2表示部15に表示させる。さらに、複数の表示更新区間において連続して変化量が基準値以下である場合、CPU25は第2表示部に表示させる受光信号レベルを、最新の表示更新区間のみにおける区間平均値ではなく、最新の表示更新区間に連続する全ての表示更新区間における区間平均値を表示する。このため、複数の表示更新区間において連続して変化量が基準値以下である場合には、より長い期間の受光信号レベルの平均値を表示することになるので、第2表示部15の表示を安定させることができる。
【0044】
また、CPU25は、変化量が基準値よりも大きい場合には、表示更新区間における移動平均値の最大値及び最小値を第2表示部15に表示させる。詳述すると、CPU25は、複数の表示更新区間において連続して変化量が基準値よりも大きい場合、直前の表示更新区間内で最大値を表示していたときには、最新の表示更新区間の最小値と比較する。最新の表示更新区間の最小値が直前の表示更新区間内の最大値より小さいと、最新の表示更新区間における最小値を第2表示部15に表示させ、最新の表示更新区間の最小値が直前の表示更新区間内の最大値以上であると、最新の表示更新区間における最大値を第2表示部15に表示させる。一方、CPU25は、直前の表示更新区間内に最小値を表示していたときには、最新の表示更新区間の最大値と比較する。最新の表示更新区間の最大値が直前の表示更新区間内の最小値より大きいと、最新の表示更新区間における最大値を第2表示部15に表示させ、最新の表示更新区間の最大値が直前の表示更新区間内の最小値以下であると、最新の表示更新区間における最小値を第2表示部15に表示させる。
【0045】
ここで、受光信号レベルの変化量の大小と第2表示部15に表示される表示値について、図4〜図6に具体例を示して説明する。尚、各図において細線で示される曲線は、移動平均値の受光信号レベルの変化を示す。また、各図において示される最初の表示更新区間(図4〜図6において表示更新区間T4A,T5A,T6A)から、ファイバセンサ10の検出動作が開始されるものとする。そして、変化量が基準値よりも大きくなった最初の表示更新区間では、最初の表示更新区間での最大値が第2表示部15に表示される。
【0046】
受光信号レベルの変化量が小さく、各表示更新区間での変化量が基準値よりも小さい場合に、第2表示部に表示される受光信号レベルの変化を図4に示す。変化量が基準値よりも小さいため、太線HL4Aで示される表示更新区間T4Aの区間平均値が、次の表示更新区間T4Bにおいて第2表示部15に表示される。また、表示更新区間T4Bにおいても変化量が基準値よりも小さい。従って、各表示更新区間T4A,T4Bで連続して変化量が基準値よりも小さくなるので、太線HL4Bで示される各表示更新区間T4A,T4Bの区間平均値が、次の表示更新区間T4Cにおいて第2表示部15に表示される。そのため、一点鎖線CL4Bで示される表示更新区間T4Bのみの区間平均値よりも、表示更新区間T4Aでの表示値からの変化量が小さくなり、第2表示部15の表示値を安定させることができる。さらに、表示更新区間T4Cにおいても変化量が基準値よりも小さい。従って、各表示更新区間T4A〜T4Cで連続して変化量が基準値よりも小さくなるので、太線HL4Cで示される各表示更新区間T4A〜T4Cの区間平均値が次の表示更新区間(図示略)において第2表示部15に表示される。そのため、一点鎖線CL4Cで示す表示更新区間T4Cのみの区間平均値よりも、表示更新区間T4Bでの表示値からの変化量が小さくなり、第2表示部15の表示値を安定させることができる。
【0047】
受光信号レベルのばらつきが大きく、各表示更新区間での変化量がばらつき基準値よりも大きい場合であって、1つの表示更新区間内で受光信号レベルが繰り返し変化するときに、第2表示部に表示される受光信号レベルの変化を図5に示す。変化量が基準値よりも大きいため、太線HL5Aで示される表示更新区間T5Aの最大値が、次の表示更新区間T5Bにおいて第2表示部15に表示される。表示される。表示更新区間T5Bでは、変化量が基準値よりも大きく、直前の表示更新区間T5Aでは最大値が表示されたため、表示更新区間T5Aの最大値と表示更新区間T5Bの最小値を比較する。表示更新区間T5Aの最大値よりも表示更新区間T5Bの最小値の方が小さいため、太線HL5Bで示される表示更新区間T5Bの最小値が、次の表示更新区間T5Bにおいて第2表示部15に表示される。表示更新区間T5Cでは、変化量が基準値よりも大きく、直前の表示更新区間T5Bでは最小値が表示されたため、表示更新区間T5Bの最小値と表示更新区間T5Cの最大値を比較する。表示更新区間T5Bの最小値よりも表示更新区間T5Cの最大値の方が大きいため、太線HL5Cで示される表示更新区間T5Cの最大値が、次の表示更新区間T5Dにおいて第2表示部15に表示される。従って、太線HL5A〜HL5Fに示すように各表示更新区間T5A〜T5Fの最大値又は最小値が交互に表示される。このため、従来のように、一点鎖線CL5で示す各表示更新区間T5A〜T5Fの区間平均値を表示した場合とは異なり、受光信号レベルにどの程度ばらつきがあるかを把握しやすい。
【0048】
受光信号レベルのばらつきが大きく、各表示更新区間での変化量が基準値よりも大きい場合であって、複数の表示更新区間にまたがって増加するときに、第2表示部15に表示される受光信号レベルの変化を図6に示す。変化量が基準値よりも大きいため、太線HL6Aで示される表示更新区間T6Aの最大値が、次の表示更新区間T6Bにおいて第2表示部15に表示される。表示更新区間T6Bでは、変化量が基準値よりも大きく、直前の表示更新区間T6Aでは最大値が表示されたため、表示更新区間T6Aの最大値と表示更新区間T6Bの最小値を比較する。表示更新区間T6Aの最大値よりも表示更新区間T6Bの最小値の方が大きいため、太線HL6Bで示される表示更新区間T6Bの最大値が、次の表示更新区間T6Cにおいて第2表示部15に表示される。その次の表示更新区間T6Cでは、変化量が基準値よりも大きく、直前の表示更新区間T6Bでは最大値が表示されたため、表示更新区間T6Bの最大値と表示更新区間T6Cの最小値を比較する。表示更新区間T6Bの最大値よりも表示更新区間T6Cの最小値の方が大きいため、太線HL6Cで示される表示更新区間T6Cの最大値が、次の表示更新区間T6Dにおいて第2表示部15に表示される。このようにして、各表示更新区間T6A〜T6Eでは、それぞれ太線HL6A〜HL6Eで示される最大値が表示される。そして、表示更新区間T6Fでは、表示更新区間T6Eの最大値よりも表示更新区間T6Fの最小値の方が小さいため、太線HL6Fで示される表示更新区間T6Fの最小値が、次の表示更新区間(図示略)において第2表示部15に表示される。このように、受光信号レベルが複数の表示更新区間にまたがって増加のみする場合には、第2表示部15に表示される表示値が最大値を表示し続けるので、表示値が受光信号レベルの変化量以上に急な変化をすることを防ぐことができる。
【0049】
同様に、各表示更新区間での変化量が基準値よりも大きい場合であって、複数の表示更新区間にまたがって減少するときには、各表示更新区間の最小値が連続して第2表示部15に表示される。よってこの場合でも、表示値が受光信号レベルの変化量以上に急な変化をすることを防ぐことができる。
【0050】
本実施形態のファイバセンサ10では、上述のように受光信号レベルのばらつきを把握することができる。そして、センサ本体11の上面には第2表示部15が第1表示部14の隣に配設されている。また、選択スイッチ16,17及び決定スイッチ18を操作することによって上層の機能である「TEACH」を選択することにより、検出用しきい値レベルの設定モードになり検出用しきい値レベルを設定することができる。そのため、検出用しきい値レベルを設定する際に、上述のように受光信号レベルのばらつきを把握しながら、検出用しきい値レベルを設定することができる。
【0051】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)CPU25は、第2表示部15に表示される受光信号レベルを更新する表示更新区間毎に、変化量を算出し、該変化量と基準値と比較するようにした。そして、CPU25は、変化量が基準値よりも小さい時には、表示更新区間の区間平均値を表示させ、変化量が基準値よりも大きい時には、表示更新区間の最大値及び最小値を表示させる。このため、受光信号レベルの変化量が小さな場合には、第2表示部15の表示がサンプリング周期のように頻繁に変更されることなく、安定させて受光信号レベルの変化を把握できる。さらに、受光信号レベルの変化量が大きな場合には、第2表示部15に表示される表示更新区間の最大値及び最小値から、受光信号レベルのばらつきを把握することができる。
【0052】
(2)CPU25は、複数の表示更新区間において連続して変化量が基準値以下である場合は、第2表示部15に表示させる受光信号レベルを、最新の表示更新区間のみの区間平均値ではなく、最新の表示更新区間に連続する全ての表示更新区間を含めた区間平均値を表示する。このため、複数の表示更新区間において連続して変化量が基準値以下である場合には、より長い区間の区間平均値を表示することになるので、第2表示部15の表示を安定させることができる。
【0053】
(3)CPU25は、1つの表示更新区間内で受光信号レベルが増減を繰り返している場合に、最大値と最小値とを交互に第2表示部15に表示させるので、受光信号レベルがどの程度ばらついているかを把握しやすくなる。
【0054】
(4)CPU25は、受光信号レベルが複数の表示更新区間にまたがって増加のみする場合には、第2表示部15に最大値を表示させ続けるので、各表示更新区間の最大値と最小値とを交互に繰り返す場合とは異なり、表示値が受光信号レベルの変化量以上に急な変化をすることを防ぐことができる。同様に、複数の表示更新区間にまたがって減少のみするときには、各表示更新区間の最小値が連続して第2表示部に15に表示され、表示値が受光信号レベルの変化量以上に急な変化をすることを防ぐことができる。
【0055】
(5)CPU25は、移動平均値から最大値及び最小値を抽出するため、ノイズの影響が低減され、表示更新区間内の受光信号レベルの適切な最大値及び最小値を抽出することができる。
【0056】
(6)第2表示部15が第1表示部14の隣に配設されているため、検出用しきい値レベルを設定する際に、受光信号レベルのばらつきに合わせて、検出用しきい値レベルを設定することができる。
【0057】
尚、上記実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態では、変化量が基準値よりも小さい時には、表示更新区間の区間平均値を表示させたが、これに限らず、例えば表示更新区間における受光信号レベルの最大値及び最小値の中間値であってもよい。
【0058】
・上記実施形態では、表示更新区間の移動平均値から最大値及び最小値を抽出したが、最大値を抽出する方法はこれに限らない。例えば、表示更新区間よりも短く、サンプリング周期よりも長い期間内の各測定点におけるサンプリング値の最大値と最小値から中間値を算出し、該中間値から表示更新区間の最大値及び最小値を抽出してもよい。
【0059】
・上記実施形態では、複数の表示更新区間において連続して変化量が基準値以下である場合、最新の表示更新区間に連続する全ての表示更新区間における移動平均値を含めた平均値を表示したが、表示更新区間に連続する所定数の表示更新区間における移動平均値を含めた平均値を表示してもよい。
【0060】
また、所定数の表示更新区間として、最新の表示更新区間から連続する所定数の表示更新区間としてもよい。これによると、第2表示部15が表示する受光信号レベルを、受光素子23が実際に受光している受光量に近い値とすることができる。
【0061】
さらに、変化量が連続して基準値以下である表示更新区間の区間数が上限数、例えば3区間までは、連続する全ての表示更新区間での受光信号レベルの平均値を第2表示部15に表示させる。そして、連続する区間数が上限数を超えた場合には、連続する区間数に関わらず3区間の表示更新区間での受光信号レベルの平均値を第2表示部15に表示させてもよい。これによると、第2表示部15が表示する受光信号レベルを、受光素子23が実際に受光している受光量に近い値とすることができる。
【0062】
・上記実施形態において、最大値又は最小値を表示させるときに、例えば最大値から1を引いた値や、最小値に1を足した値を表示させてもよい。
・上記実施形態では、移動平均値から最大値及び最小値を算出したが、移動平均値を算出せずに、サンプリング値から表示更新区間内の最大値及び最小値を算出してもよい。
【0063】
・上記実施形態では、表示更新区間内の受光信号レベルの変化量を、該表示更新区間内の最大値と最小値との差として算出したが、これに限らず、例えば区間平均値と、最大値又は最小値との差として算出してもよい。
【0064】
・上記実施形態では、変化量が基準値よりも大きい場合に、1つの表示更新区間につきその表示更新区間での最大値又は最小値の一方のみを表示したが、これに限らず、1つの表示更新区間内に、その表示更新区間での最大値及び最小値を交互に、例えば0.5秒ずつ表示させてもよい。
【0065】
・上記実施形態では、受光信号レベルのばらつきを把握できるようにするため、変化量が基準値よりも大きい場合に、表示更新区間につきその表示更新区間での最大値及び最小値を表示したが、これに限らず、最大値と最小値との差を第2表示部15に表示させてもよい。
【0066】
・上記実施形態では、表示更新区間を1秒間としたが、サンプリング周期よりも長い期間であれば1秒間よりも短い期間であってもよく、また、1秒間よりも長い期間であってもよい。
【0067】
・上記実施形態では、サンプリング周期を1ミリ秒間としたが、表示更新区間よりも短い周期であれば、1ミリ秒間よりも短い期間であってもよく、また、1ミリ秒間よりも長い期間であってもよい。
【0068】
・上記実施形態では、4つのサンプリング値から移動平均値を算出したが、2つ以上であれば、サンプリング値は幾つでもよい。
・上記実施形態において、デジタル表示部12をマトリックス状の表示装置としてもよい。又はLED(発光ダイオード)に代えてLCD(液晶表示装置)等の他の表示装置を用いてもよい。
【0069】
・上記実施形態において、物体の検出に用いる物理量として光以外に、磁気、熱、超音波、圧力等を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】ファイバセンサの平面図。
【図2】ファイバセンサの電気的構成を示すブロック図。
【図3】(a)(b)は機能の階層構造を示す説明図。
【図4】受光信号レベルと表示値を示す波形図。
【図5】受光信号レベルと表示値を示す波形図。
【図6】受光信号レベルと表示値を示す波形図。
【図7】従来の受光信号レベルと表示値を示す波形図。
【符号の説明】
【0071】
10…ファイバセンサ、12…デジタル表示部、14…第1表示部、15…第2表示部、23…受光素子、25…CPU、T4A−T4C,T5A−T5F,T6A−T6F…表示更新区間、W…被検出物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出物を検出するための物理量に応じたレベルの検出信号を出力する物理量検出手段と、
前記検出信号を受けて、検出信号レベルを表示更新区間毎に更新表示する表示手段と、
前記表示更新区間毎の前記検出信号レベルの変化量を検出する変化量検出手段と、を備え、
前記表示手段は、
前記検出信号レベルを更新表示させるに際して、
前記変化量が予め設定された基準値以下のときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの平均値を更新表示させ、
前記変化量が前記基準値より大きいときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値及び最小値を表示することを特徴とする検出センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の検出センサにおいて、
前記変化量が前記基準値より大きいときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値と最小値とを交互に表示する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項3】
被検出物を検出するための物理量に応じたレベルの検出信号を出力する物理量検出手段と、
前記検出信号を受けて、検出信号レベルを表示更新区間毎に更新表示する表示手段と、
前記表示更新区間毎の前記検出信号レベルの変化量を検出する変化量検出手段と、を備え、
前記表示手段は、
前記検出信号レベルを更新表示させるに際して、
前記変化量が予め設定された基準値以下のときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの平均値を更新表示させ、
前記変化量が前記基準値より大きいときは、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値又は最小値を表示させ、
前記変化量が複数の前記表示更新区間において連続して前記基準値より大きくなった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、
前回の更新表示において最大値を表示し、且つ、前記算出した最小値が前回表示した最大値よりも大きい場合には算出した最大値を表示し、前記算出した最小値が前回表示した最大値よりも小さい場合には該最小値を表示し、
前回の更新表示において最小値を表示し、且つ、前記算出した最大値が前回表示した最小値よりも大きい場合には該最大値を表示し、前記算出した最大値が前回表示した最小値よりも小さい場合には算出した最小値を表示する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、
前記表示手段は、前記変化量が連続した複数の前記表示更新区間において前記基準値以下になった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、
複数の前記表示更新区間のうち、所定数の連続する前記表示更新区間での前記検出信号レベルの平均値を表示する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項5】
請求項4に記載の検出センサにおいて、
前記表示手段は、前記変化量が連続した複数の前記表示更新区間において前記基準値以下になった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、
複数の前記表示更新区間のうち、最新の前記表示更新区間から前記所定数の連続する前記表示更新区間での前記検出信号レベルの平均値を表示する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の検出センサにおいて、
前記所定数を、前記変化量が連続して前記基準値以下となった前記表示更新区間の区間数に応じて変更する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項7】
請求項6に記載の検出センサにおいて、
前記所定数を、前記変化量が連続して前記基準値以下となった前記表示更新区間の区間数に応じて増加させ、前記所定数が上限数に達した場合には増加を停止する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項8】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、
前記表示手段は、前記変化量が複数の前記表示更新区間において連続して前記基準値以下になった場合に、前記検出信号レベルを更新表示するに際して、
複数の前記表示更新区間のうち、全ての連続する前記表示更新区間での前記検出信号レベルの平均値を表示する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、
前記変化量検出手段は、所定数の前記検出信号レベルの平均値から、前記表示更新区間内の前記検出信号レベルの最大値及び最小値を抽出し、前記最大値及び前記最小値の差から前記変化量を検出する、
ことを特徴とする検出センサ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の検出センサにおいて、
前記検出信号レベルと検出用しきい値レベルとの比較に基づき被検出物の検出を行う物体検出手段と、
前記検出用しきい値レベルの設定を行う検出用しきい値設定手段と、を備え、
前記表示手段は2つの表示領域を備え、前記表示手段の第1の表示領域に前記検出用しきい値レベルを表示させ、前記表示手段の第2の表示領域に前記検出信号レベルを表示させる、
ことを特徴とする検出センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−92219(P2008−92219A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−269864(P2006−269864)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000106221)サンクス株式会社 (578)
【Fターム(参考)】