説明

検知装置、画像形成装置

【課題】複数のユニットとして分割された結像部と照射部と設定部とを互いに位置精度良く、かつ、容易に組み付けられるようにした検知装置を提供する。
【解決手段】センターユニット(照射部)246をアッパユニット(結像部)248に対して位置決めピン426,438と位置決め孔430,436によって位置決めし、ロアユニット(設定部)250をセンターユニット(照射部)246に対して位置決めピン454,458と位置決め孔452,460によって位置決めするように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の画像形成装置には、用紙搬送経路上の画像形成部よりも下流側に配置され、画像形成部において画像の形成を受けた用紙上の画像を読み取る画像読取部(検知装置)が設けられている。そして、画像読取部には、複数個の基準面を有すると共に回転可能に設けられた対向部材と、対向部材に設けられた基準面を読み取る画像読取手段とが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−114498号公報(図1、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のユニットとして分割された結像部と照射部と設定部とを互いに位置精度良く、かつ、容易に組み付けられるようにした検知装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1の検知装置は、画像形成装置に対し着脱自在であり、入射される光を画像検知部に結像する結像部と、前記画像形成装置に対して装着された前記結像部に対し着脱自在であり、前記結像部に設けられる着脱を案内する案内部に案内される被案内部と、前記結像部に装着されるときに前記結像部に設けられる位置決め部に位置決めされる被位置決め部と、媒体で反射される光が前記結像部に入射されるように前記媒体が搬送される搬送路の方向に向けて光を照射する照射手段とを有する照射部と、前記照射部に着脱自在であり、前記画像形成装置の引出部に収容され、前記引出部が前記画像形成装置に押し込まれるときに前記照射部に設けられる位置決め部に位置決めされる被位置決め部と、前記媒体の光を反射する位置を設定する設定面とを有する設定部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2の検知装置は、請求項1記載の検知装置において、前記結像部は、前記画像形成装置に設けられる着脱を案内する案内部に案内される被案内部と、前記結像部が前記画像形成装置に装着されるときに前記画像形成装置に設けられる位置決め部に位置決めされる被位置決め部とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3の検知装置は、請求項1または請求項2記載の検知装置において、前記結像部、前記照射部と前記設定部の位置決めの接合面の位置関係は、前記結像部よりも前記照射部、前記照射部よりも前記設定部の方が前記引出部の引き出す方向に位置していることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4の検知装置は、請求項1〜3記載の検知装置において、前記結像部の着脱方向と前記照射部の着脱方向と前記引出部の出入方向とが前記媒体の搬送方向に対する交差方向に一致させられていることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5の画像形成装置は、請求項1〜4に記載の検知装置と、前記結像部の着脱を案内する案内部と、前記結像部が装着されるときに前記結像部を位置決めする位置決め部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に記載の検知装置によれば、結像部に対する照射部の位置決め構造、照射部に対する設定部の位置決め構造、結像部に対する照射部の着脱案内構造および照射部に対する設定部の引出部による着脱構造を有さないものに比べ、結像部と照射部と設定部とを互いに位置精度良く、かつ、容易に組み付けることができる。
【0011】
本発明の請求項2に記載の検知装置によれば、画像形成装置に対する結像部の位置決め構造および画像形成装置に対する結像部の着脱案内構造を有さないものに比べ、結像部を画像形成装置に位置精度良く、かつ、容易に組み付けることができる。
【0012】
本発明の請求項3に記載の検知装置によれば、結像部、照射部と設定部の位置決めの接合面の位置関係が、結像部よりも照射部、照射部よりも設定部の方が引出部の引き出す方向に位置していない場合に比べ、結像部と照射部と設定部とを互いに位置精度良く、かつ、容易に組み付けることができる。
【0013】
本発明の請求項4に記載の検知装置によれば、画像形成装置の同一側から結像部と照射部と設定部の着脱作業が可能となる。
【0014】
本発明の請求項5に記載の画像形成装置によれば、媒体に定着されたトナー画像を装置内部で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置に採用された画像形成ユニットを示した断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るインラインセンサを示した断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るインラインセンサに設けられた基準ロールの複合検査面を示した平面図である。
【図5】本発明の実施形態に係るインラインセンサをユニットごとに分解して示した斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係るインラインセンサをユニットごとに分解して示した斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係るインラインセンサのアッパユニットの着脱を示した斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係るインラインセンサのセンターユニットの着脱を示した斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係るインラインセンサのロアユニットの着脱を示した斜視図である。
【図10】本発明の実施形態に係るインラインセンサの各ユニットを装着した状態を示した斜視図である。
【図11】本発明の実施形態に係る画像形成装置の下側ドロワを引き出した状態を示した斜視図である。
【図12】本発明の実施形態に係るインラインセンサの各ユニットを装着した状態を示した側面図である。
【図13】本発明の実施形態に係るインラインセンサのランプハウジングとウインドウカバーを示した斜視図である。
【図14】本発明の実施形態に係るインラインセンサのランプハウジングとウインドウカバーとを装着する途中を示した斜視図である。
【図15】本発明の実施形態に係るインラインセンサのランプハウジングとウインドウカバーとを装着した状態を示した斜視図である。
【図16】本発明の実施形態に係るインラインセンサのロアハウジングの上面部分を示した斜視図である。
【図17】本発明の実施形態に係るインラインセンサのランプハウジングとウインドウカバーの変形例を示した斜視図である。
【図18】本発明の実施形態に係るインラインセンサのロアハウジングの上面部分の変形例を示した斜視図である。
【図19】本発明の実施形態に係るインラインセンサのセンターユニットとロアユニットとを記録媒体の搬送経路を中心として示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態に係る検知装置及び画像形成装置の一例を図1〜図19に従って説明する。
【0017】
(全体構成)
本実施形態に係る画像形成装置10は、フルカラー画像又は白黒画像を形成するものであり、図1に示されるように、水平方向一側(図1における左側)部分を構成する第1処理部が収容された第1筐体10Aと、第1筐体10Aと分割可能に接続され、水平方向+側(図1における右側)部分を構成する第2処理部が収容された第2筐体10Bとを備えている。
【0018】
第2筐体10Bの上部には、コンピュータ等の外部装置から送られてくる画像データに画像処理を施す画像信号処理部13が設けられている。
【0019】
一方、第1筐体10Aの上部には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーを収容するトナーカートリッジ14V、14W、14Y、14M、14C、14Kが水平方向に沿って交換可能に設けられている。
【0020】
なお、第1特別色及び第2特別色としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック以外の色(透明を含む)から適宜選択される。また、以後の説明では、各構成部品について第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別する場合は、数字の後にV、W、Y、M、C、Kのいずれかの英字を付して説明し、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別しない場合は、V、W、Y、M、C、Kを省略する。
【0021】
さらに、トナーカートリッジ14の下側には、各色のトナーに対応する6つの画像形成ユニット16が、各トナーカートリッジ14と対応するように水平方向に沿って設けられている。
【0022】
画像形成ユニット16毎に設けられた露光装置40は、前述した画像信号処理部13によって画像処理を施された画像データを画像信号処理部13から受け取り、この画像データに応じて変調した光ビームLを後述の像保持体18へ照射するように構成されている(図2参照)。
【0023】
各画像形成ユニット16は、図2に示されるように、一方向(図2における時計回り方向)に回転駆動される像保持体18を備えている。各露光装置40から各像保持体18へ光ビームLが照射されることにより、各像保持体18には静電潜像が形成される。
【0024】
各像保持体18の周囲には、像保持体18を帯電するコロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器20と、露光装置40によって像保持体18に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像装置22と、転写後の像保持体18に残留する現像剤を除去する除去部材としてのブレード24と、転写後の像保持体18に光を照射して除電を行う除電装置26とが設けられている。
【0025】
スコロトロン帯電器20、現像装置22、ブレード24、除電装置26は、像保持体18の表面と対向して、像保持体18の回転方向上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
【0026】
現像装置22は、トナーを含んだ現像剤Gを収容する現像剤収容部材22Aと、現像剤収容部材22Aに収容された現像剤Gを像保持体18に供給する現像ロール22Bとを含んで構成されている。現像剤収容部材22Aは、トナーカートリッジ14(図1参照)とトナー供給路(図示省略)を通して接続されており、トナーカートリッジ14からトナーが供給されるようになっている。
【0027】
図1に示されるように、各画像形成ユニット16の下側には、転写部32が設けられている。転写部32は、各像保持体18と接触する環状の中間転写ベルト34と、各像保持体18に形成されたトナー画像を中間転写ベルト34に多重転写させる一次転写部材としての一次転写ロール36とを含んで構成されている。
【0028】
中間転写ベルト34は、図示しないモータで駆動される駆動ロール38と、中間転写ベルト34に張力を付与する張力付与ロール41と、後述する二次転写ロール62に対向する対向ロール42と、複数の巻掛ロール44とに巻き掛けられており、駆動ロール38により、一方向(図1における反時計回り方向)に循環移動されるようになっている。
【0029】
各一次転写ロール36は、中間転写ベルト34を挟んでそれぞれの各画像形成ユニット16の像保持体18と対向配置されている。また、一次転写ロール36は、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により、像保持体18に形成されたトナー画像が中間転写ベルト34に転写されるようになっている。
【0030】
中間転写ベルト34を挟んで駆動ロール38の反対側には、ブレードを中間転写ベルト34に接触させて、中間転写ベルト34上の残留トナーや紙粉等を除去する除去装置46が設けられている。
【0031】
転写部32の下方には、用紙等の媒体の一例としての記録媒体Pが収容される記録媒体収容部48が水平方向に沿って2個設けられている。
【0032】
各記録媒体収容部48は、第1筐体10Aから引き出し自在とされている。各記録媒体収容部48の一端側(図1における右側)の上方には、各記録媒体収容部48から記録媒体Pを搬送経路60へ送り出す送出ロール52が設けられている。
【0033】
各記録媒体収容部48内には、記録媒体Pが載せられる底板50が設けられている。この底板50は、記録媒体収容部48が第1筐体10Aから引き出されると、図示せぬ制御手段の指示によって下降するようになっている。底板50が下降することで、ユーザーが記録媒体Pを補充する空間が記録媒体収容部48に形成される。
【0034】
第1筐体10Aから引き出された記録媒体収容部48を第1筐体10Aに装着すると、底板50が、制御手段の指示によって上昇するようになっている。底板50が上昇することで、底板50に載せられた最上位の記録媒体Pと送出ロール52とが当るようになっている。
【0035】
送出ロール52の記録媒体搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という場合がある)には、記録媒体収容部48から重なって送り出された記録媒体Pを1枚ずつに分離する分離ロール56が設けられている。分離ロール56の下流側には、記録媒体Pを搬送方向下流側に搬送する複数の搬送ロール54が設けられている。
【0036】
記録媒体収容部48と転写部32との間に設けられる搬送経路60は、記録媒体収容部48から送り出された記録媒体Pを第1折返部60Aで図1における左側に折り返し、さらに、第2折返部60Bで図1における右側に折り返すように、二次転写ロール62と対向ロール42との間の転写位置Tへ延びている。
【0037】
二次転写ロール62は、給電部(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像が、二次転写ロール62によって、搬送経路60に沿って搬送されてきた記録媒体Pに二次転写される構成となっている。
【0038】
搬送経路60の第2折返部60Bへ合流するように、第1筐体10Aの側面から延びる予備経路66が設けられている。第1筐体10Aに隣接して配置される別の記録媒体収容部(図示省略)から送り出された記録媒体Pが予備経路66を通って搬送経路60に入り込めるようになっている。
【0039】
転写位置Tの下流側には、トナー画像が転写された記録媒体Pを第2筐体10Bに向けて搬送する複数の搬送ベルト70が第1筐体10Aに設けられ、搬送ベルト70に搬送された記録媒体Pを下流側に搬送する搬送ベルト80が第2筐体10Bに設けられている。
【0040】
複数の搬送ベルト70及び搬送ベルト80のそれぞれは、環状に形成されており、一対の巻掛ロール72に巻き掛けられている。一対の巻掛ロール72は、記録媒体Pの搬送方向上流側と下流側とにそれぞれ配置されており、一方が回転駆動することにより、搬送ベルト70(搬送ベルト80)を一方向(図1における時計回り方向)に循環移動させる。
【0041】
搬送ベルト80の下流側には、記録媒体Pの表面に転写されたトナー画像を記録媒体Pに熱と圧力で定着させる定着ユニット82が設けられている。
【0042】
定着ユニット82は、定着ベルト84と、定着ベルト84に対して下側から接触するように配置された加圧ロール88と、を備えている。定着ベルト84と加圧ロール88との間には、記録媒体Pを加圧加熱してトナー画像を定着させる定着部Nが形成されている。
【0043】
定着ベルト84は、環状に形成されており、駆動ロール89及び従動ロール90に巻き掛けられている。駆動ロール89は、加圧ロール88に対して上側から対向しており、従動ロール90は、駆動ロール89よりも上側に配置されている。
【0044】
駆動ロール89及び従動ロール90は、それぞれに、ハロゲンヒータ等の加熱部が内蔵されている。これにより、定着ベルト84が加熱される。
【0045】
図1に示されるように、定着ユニット82の下流側には、定着ユニット82から送り出された記録媒体Pを下流側へ搬送する搬送ベルト108が設けられている。搬送ベルト108は、搬送ベルト70と同様に形成されている。
【0046】
搬送ベルト108の下流側には、定着ユニット82によって加熱された記録媒体Pを冷却する冷却ユニット110が設けられている。
【0047】
冷却ユニット110は、記録媒体Pの熱を吸収する吸収装置112と、記録媒体Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114とを備えている。吸収装置112は、搬送経路60に対する一方側(図1における上側)に配置され、押付装置114は、他方側(図1における下側)に配置されている。
【0048】
吸収装置112は、記録媒体Pと接触し、記録媒体Pの熱を吸収する環状の吸収ベルト116を備えている。吸収ベルト116は、吸収ベルト116へ駆動力を伝達する駆動ロール120と、複数の巻掛ロール118とに巻き掛けられている。
【0049】
吸収ベルト116の内周側には、吸収ベルト116と面状に接触して吸収ベルト116が吸収した熱を放熱させるアルミニウム材料で形成されたヒートシンク122が設けられている。
【0050】
さらに、ヒートシンク122から熱を奪い熱気を外部へ排出させるためのファン128が、第2筐体10Bの裏側(図1に示す紙面奥側)に配置されている。
【0051】
記録媒体Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114は、記録媒体Pを吸収ベルト116へ押し付けながら記録媒体Pを搬送する環状の押付ベルト130を備えている。押付ベルト130は、複数の巻掛ロール132に巻き掛けられている。
冷却ユニット110の下流側には、記録媒体Pを挟んで搬送し、記録媒体Pの湾曲(カール)を矯正する矯正装置140が設けられている。
【0052】
矯正装置140の下流側には、記録媒体Pに定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥、及び記録媒体Pの位置や形状等を検知する検知装置の一例としてのインラインセンサ200が設けられている。なお、インラインセンサ200については、詳細を後述する。
【0053】
インラインセンサ200の下流側には、片面に画像が形成された記録媒体Pを第2筐体10Bの側面に取り付けられた排出部196に排出する排出ロール198が設けられている。
【0054】
一方、両面に画像を形成させる場合は、インラインセンサ200から送出された記録媒体Pは、インラインセンサ200の下流側に設けられた反転経路194に搬送されるようになっている。
【0055】
反転経路194には、搬送経路60から分岐する分岐パス194Aと、分岐パス194Aに沿って搬送される記録媒体Pを第1筐体10A側に向けて搬送する用紙搬送パス194Bと、用紙搬送パス194Bに沿って搬送される記録媒体Pを逆方向に向けて折返してスイッチバック搬送させて表裏を反転させる反転パス194Cが設けられている。
【0056】
この構成により、反転パス194Cでスイッチバック搬送された記録媒体Pは、第1筐体10Aに向けて搬送され、さらに、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に入り込み、転写位置Tへ再度送り込まれるようになっている。
【0057】
次に、画像形成装置10の画像形成工程について説明する。
【0058】
画像信号処理部13で画像処理が施された画像データが、各露光装置40に送られる。各露光装置40では、画像データに応じて各光ビームLを出射して、スコロトロン帯電器20によって帯電した各像保持体18に露光し、静電潜像が形成される。
【0059】
図2に示されるように、像保持体18に形成された静電潜像は、現像装置22によって現像され、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像が形成される。
【0060】
図1に示されるように、各画像形成ユニット16V、16W、16Y、16M、16C、16Kの感光体28に形成された各色のトナー画像は、6つの一次転写ロール36V、36W、36Y、36M、36C、36Kによって中間転写ベルト34に順次多重転写される。
【0061】
中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像は、二次転写ロール62によって、記録媒体収容部48から搬送されてきた記録媒体P上に二次転写される。トナー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト70によって第2筐体10Bの内部に設けられた定着ユニット82に向けて搬送される。
【0062】
記録媒体P上の各色のトナー画像が定着ユニット82により加熱・加圧されることで記録媒体Pに定着する。さらに、トナー画像が定着された記録媒体Pは、冷却ユニット110を通過して冷却された後、矯正装置140に送り込まれ、記録媒体Pに生じた湾曲が矯正される。
【0063】
湾曲が矯正された記録媒体Pは、インラインセンサ200によって画像欠陥等が検出された後、排出ロール198によって排出部196に排出される。
【0064】
一方、画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)は、インラインセンサ200を通過後に、記録媒体Pが反転経路194で反転され、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に送り込まれて、前述した手順で裏面にトナー画像が形成される。
【0065】
なお、本実施形態に係る画像形成装置10では、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品(画像形成ユニット16V・16W、露光装置40V・40W、トナーカートリッジ14V・14W、一次転写ロール36V・36W)は、ユーザーの選択により、追加部品として第1筐体10Aに装着可能に構成されている。従って、画像形成装置10としては、第1特別色及び第2特別色の画像を形成するための部品を有さない構成、第1特別色及び第2特別色のうちいずれか1色の画像を形成するための部品のみを有する構成としてもよい。
【0066】
次に、インラインセンサ200について説明する。
【0067】
以下の説明では、画像形成装置10の長さ方向(記録媒体Pの搬送方向である副走査方向)をX方向、装置の高さ方向をY方向、装置の奥行き方向(主走査方向)をZ方向ということとする。X方向、Y方向、Z方向は互いに直交する。また、以下において「正面」とは、図1に示す装置の面を指し、「背面」とは正面とは逆側の装置の面を指す。
(インラインセンサの基本構成、機能)
【0068】
図3に示されるように、インラインセンサ200は、画像が記録された記録媒体Pに向けて光を照射する照射部202と、照射部202から照射されて記録媒体Pで反射された光を画像検知部の一例としてのCCDセンサ204に結像する結像光学系206を備えた結像部208と、インラインセンサ200の使用時やキャリブレーション時の各種基準等が設定された設定部210とを備えている。CCDセンサ204は、記録媒体Pで反射された光を受光すると共に、光の強度に基づいて画像(像)を検知する構成となっている。
【0069】
なお、記録媒体Pからの光とは、記録媒体Pで反射された反射光および記録媒体Pを透過した透過光を含み、より広くは、記録媒体P上に形成された像や記録媒体Pの位置や形状に関する情報を検知することができる光である。また、透過とは、光がウインドウガラス等を通り抜けることのほか、結像レンズ等を光が通り抜けることも含む。さらに、記録媒体Pの検知とは、記録媒体Pの位置、形状を検知することを含む。
【0070】
照射部202は、記録媒体Pの搬送経路60の上側に配置されており、一対のランプ212を有する。各ランプ212は、Z方向に長手とされたキセノンランプであり、その照射範囲の長さは搬送される最大の記録媒体Pの幅よりも大とされている。一対のランプ212は、記録媒体Pにて反射されて結像部208に向かう光軸OA(設計上の光軸)に対し対称に配置されている。より具体的には、各ランプ212は、記録媒体Pへの照射角がそれぞれ45°〜50°となるように光軸OAに対し対称に配置されている。
【0071】
詳細には、一対のランプ212は、記録媒体Pの搬送方向の上流側に設けられた第一ランプ212Aと、第一ランプ212Aに対して光軸OAを挟んで反対側に設けられた第二ランプ212Bとを備えている。
【0072】
結像光学系206は、光軸OAに沿って導かれた光をX方向(この実施形態では記録媒体Pの搬送方向下流側)に反射する第1ミラー214と、第1ミラー214が反射した光を上向きに反射する第2ミラー216と、第2ミラー216が反射した光を記録媒体Pの搬送方向上流側に反射する第3ミラー218と、第3ミラー218が反射した光をCCDセンサ204に集光(結像)するレンズ220とを主要部として構成されている。CCDセンサ204は、光軸OAに対し記録媒体Pの搬送方向上流側に配置されている。
【0073】
第1ミラー214のZ方向の長さは、最大の記録媒体Pの幅よりも大とされている。そして、第1ミラー214、第2ミラー216、及び第3ミラー218は、結像光学系206に入射された記録媒体Pの反射光をそれぞれZ方向(主走査方向)に絞りながら反射するようになっている。これにより、略円柱状のレンズ220に対し、記録媒体Pの幅方向各部からの反射光を入射させる構成である。
【0074】
上記構成により、インラインセンサ200では、CCDセンサ204が、結像された光すなわち画像濃度に応じた信号を、画像形成装置10の制御装置192(図1参照)に出力(フィードバック)するようになっている。制御装置192は、インラインセンサ200からの信号に基づいて、画像形成ユニット16において形成される画像を補正するようになっている。画像形成装置10では、一例として、露光装置40による照射光の強度、画像の形成位置などがインラインセンサ200からの信号に基づいて補正される。
【0075】
また、結像光学系206における第3ミラー218とレンズ220との間には、光量絞り部224が設けられている。光量絞り部224は、光路をZ方向に横切ってCCDセンサ204に結像する光の光量をY方向(主走査方向との交差方向)に絞ると共に、外部から操作することで光量絞り量を調整可能に構成されている。光量絞り部224による光量絞り量は、経時により各ランプ212の発光量が変化してもCCDセンサ204に結像される光量が予め定めた量となるように調整されるようになっている。詳細は後述する。
【0076】
一方、設定部210は、Z方向に長手の基準ロール226を備えている。基準ロール226は、記録媒体Pの画像検出を行う際に搬送経路60側を向ける検出基準面228と、インラインセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行わない場合に搬送経路側を向ける退避面230と、白色基準面232と、多色のパターンが長手方向に沿って形成されたカラー基準面234と、複数の検査パターンが形成された複合検査面236とを有する。この実施形態では、基準ロール226は、周方向に8面以上の面が形成された多角形筒状に形成されている。検出基準面228、退避面230、カラー基準面234、複合検査面236は各一面だけ設けられ、白色基準面232は2面設けられている。
【0077】
基準ロール226は、回転軸226A周りに回転することで、搬送経路60側を向ける面を切り替える構成とされている。この基準ロール226の面の切替は、後述する回路基板262に設けられた制御回路によって行われるようになっている。また、基準ロール226は、八角形以上の多角形筒状に形成されることで、各面の周方向中央と面間の角部との回転中心に対する距離差が小さく抑えられている。これにより、基準ロール226の各面と各ランプ212の照射位置(後述するウインドウガラス286)との距離を小さく抑えながら、基準ロール226の面間の角部が照射部202と干渉しない構成とされている。
【0078】
検出基準面228は、周方向の幅が他の面よりも小とされており、その周方向両側の面は上記した各基準としての機能を有しない案内面238とされている。検出基準面228は、搬送される記録媒体Pの被検出(被読み取り)面(反射面)の位置を設定する設定面(位置基準面)とされている。
【0079】
退避面230は、周方向の幅が他の面よりも大とされている。この退避面230は、インラインセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行わない場合に、記録媒体Pを案内する案内面であり、検出基準面228よりも回転軸226Aの軸心からの距離が小とされている。これにより、インラインセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行わない場合には、インラインセンサ200による記録媒体Pの画像検出を行う場合よりも、照射部202(ウインドウガラス286)との間隔が広い搬送経路が形成されるようになっている。
【0080】
白色基準面232は、結像光学系206のキャリブレーション用であり、予め定められた信号が結像光学系206から出力される基準の白色フィルムが貼着されて構成されている。カラー基準面234は、結像光学系206のキャリブレーション用であり、各色に応じて予め定められた信号が結像光学系206から出力される基準色のパターンが施されたフィルムが貼着されて構成されている。
【0081】
図4に示されるように、複合検査面236は、基準ロール226の回転方向(記録媒体Pの搬送方向)の位置をキャリブレーションするための位置検出パターン240と、フォーカス検出パターン242と、深度検出パターン244とが同一面に配置されて形成されている。
【0082】
位置検出パターン240は、黒色の「N」字のパターンが、該「N」字の縦線が記録媒体Pの搬送方向に沿うように形成された白地のフィルムが貼着されることで構成されている。フォーカス検出パターン242は、記録媒体Pの幅方向に沿った黒色の直線が多数並列された如きラダーパターンが形成された白地のフィルムが貼着されることで構成されている。
【0083】
深度検出パターン244は、基準ロール226の回転軸226Aからの距離が異なる3つの深度検出部244A、244B、244Cは複合検査面236の長手方向に階段状に配列された段差に白地のフィルムを貼着することで形成されている。
【0084】
位置調整パターン240は、複合検査面236の長手方向両端に少なくとも1つずつ設けられている。また、フォーカス検出パターン242は、上記両端に配置された位置調整パターン240に対する複合検査面236の長手方向中央側に隣接するように配置されている。深度検出パターン244は、複合検査面236の長手方向の両端側と、中央部とに計3つ設けられている。この実施形態では、中央に配置された深度検出パターン244と長手方向一端に配置された深度検出パターン244との間に、さらに位置検出パターン240、フォーカス検出パターン242が各1つ配置されている。
【0085】
次に、CCDセンサ204のキャリブレーションの手順について説明する。
【0086】
図3に示されるように、先ず、白色基準面232を記録媒体Pの搬送経路60に向ける。CCDセンサ204は、Z方向(主走査方向)の光量分布を補正するシェーディング補正信号を出力する。次いで、複合検査面236が記録媒体Pの搬送経路60に向けられ、位置検出パターン240により、記録媒体Pの搬送方向のCCDセンサ204による検出位置が自動的に調整される。すなわち、「N」字のパターンをZ方向(主走査方向)に横切って検出することで、図4に示されるように、2つの直線部240A、240Cとその間の斜線部240Bが検出される。そして、直線部240Aと斜線部240Bとの間隔と、直線部240Cと斜線部240Bとの間隔とが等しくなるように基準ロール226が回転され、検出位置が調整される。
【0087】
記録媒体Pの搬送方向の検出位置が調整された後に、フォーカス検出パターン242によりCCDセンサ204の焦点が確認されると共に、深度検出パターン244により照明深度が確認される。
【0088】
さらに、カラー基準面234を記録媒体Pの搬送経路60に向ける。CCDセンサ204は、各色において、予め定められた強度の信号が出力されるように、自動的に調整される。
【0089】
なお、上記した如くCCDセンサ204のキャリブレーションは、一例として画像形成装置10の電源投入時(1回/日程度)に行われる。一方、CCDセンサ204の信号に基づく画像形成装置10のキャリブレーション(上記した露光装置40の調整など)は、一例として予め定められた量以上の記録媒体Pに画像を形成したジョブの終了毎(10回/日程度)に行われる。
【0090】
(インラインセンサの分割構造)
図3、図5、図6に示すように、上記したインラインセンサ200は、照射部202を主要部とするセンターユニット246と、結像部208を主要部とするアッパユニット248と、設定部210を主要部とするロアユニット250とに3分割可能な構造とされている。図5ではアッパユニット248とセンターユニット246とロアユニット250をそれぞれ正面側から示している。図6ではそれらを背面側から示している。
【0091】
アッパユニット248は、図7および図8に示すように、画像形成装置10の第2筐体10B(図1参照)に対しZ方向にスライドして着脱可能とされている。センターユニット246は、図8および図9に示すように、アッパユニット248に対しZ方向にスライドして着脱可能とされている。ロアユニット250は、図9および図10に示すように、センターユニット246に対しZ方向にスライドして着脱可能とされている。なお、記録媒体Pの搬送経路60の下側に配置されるロアユニット250は、図11に示すように、記録媒体Pのつまりを解消するために第2筐体10Bから引き出される引出部の一例としての下側ドロワ400に支持されており、この下側ドロワ400の出し入れに伴ってセンターユニット246に対し脱着されるようになっている。以下、具体的に説明する。
【0092】
図3、図7に示すように、アッパユニット248のアッパカバー260にはZ方向に長手とされた被案内部の一例としてのスライダ278が設けられている。この実施形態では、矢印X方向に並列して一対のスライダ278がアッパカバー260に設けられている。各スライダ278は、第2筐体10Bに設けられた案内部の一例としてのレール402に嵌合し、レール402に案内されつつ移動し、アッパユニット248が第2筐体10Bに対しZ方向に移動されるようになっている。
【0093】
図6に示すように、アッパユニット248の背面カバー404には外側に向かって突出する2本の被位置決め部の一例としての位置決めピン406が設けられている。一方、第2筐体10Bの位置決め部の一例としての受けフレーム408(図12に示す)には位置決めピン406に対応する位置決め孔410が2個(図12では1個のみ示す)設けられる。2個の位置決め孔410の内の1個はX方向に長い長孔とされる。そして、アッパユニット248が第2筐体10Bに装着されるとき、位置決めピン406が位置決め孔410に挿入され、アッパユニット248は背面側において第2筐体10Bに対してX方向およびY方向の位置が決められる。また、背面カバー404を受けフレーム408に押し付けることでZ方向の位置が決められる。
【0094】
背面カバー404を受けフレーム408に押し付けるようにアッパユニット248を第2筐体10Bに固定するため、アッパユニット248を正面側から背面側に向けて貫通挿入される長尺のネジ412を用い、アッパユニット248と受けフレーム408とを締結する。長尺のネジ412を用いることで、正面側から作業性良くネジ締結が行える。
【0095】
図5に示すように、アッパユニット248の正面カバー414にはY方向上側に突出した被位置決め部の一例としての突出部416が設けられ、突出部416には位置決め孔418が2個設けられている。2個の位置決め孔418の内の1個はX方向に長い長孔とされる。一方、第2筐体10Bにはそれら位置決め孔418に対応する位置決め部の一例としての位置決めピン420(図7に示す)が設けられる。そして、アッパユニット248が第2筐体10Bに装着されるとき、位置決めピン420に位置決め孔418が嵌り込み、アッパユニット248は正面側において第2筐体10Bに対してX方向およびY方向の位置が決められる。なお、装着後、正面側では突出部416と第2筐体10Bをネジ422(図12に示す)で締結固定する。ここで、ネジ422によって突出部416と締結固定されるフレーム423(図7に示す)はZ方向に位置調整可能とされ(図示省略)、背面側でアッパユニット248のZ方向の位置を合わせた後、正面側ではフレーム423のZ方向の位置を調整しつつフレーム423と突出部416とをネジ422によって締結固定する。
【0096】
図3、図8に示すように、センターユニット246は上側の開口縁からX方向にフランジ状に張り出されたZ方向に長手の一対の被案内部の一例としてのスライダ290を備えている。各スライダ290は、アッパユニット248の下面に形成された案内部の一例としてのレール292に嵌合し、レール292に案内されつつ移動し、センターユニット246がアッパユニット248に対しZ方向に移動されるようになっている。
【0097】
図6に示すように、センターユニット246の背面カバー424の上端側には外側に向かって突出する2本の被位置決め部の一例としての位置決めピン426が設けられている。一方、アッパユニット248の背面カバー404にはY方向下側に突出した位置決め部の一例としての突出板428が設けられ、突出板428には位置決めピン426に対応する位置決め孔430が2個設けられている。2個の位置決め孔430の内の1個はX方向に長い長孔とされる。そして、センターユニット246がアッパユニット248に装着されるとき、位置決めピン426が位置決め孔430に挿入され、センターユニット246は背面側においてアッパユニット248に対してX方向およびY方向の位置が決められる。
【0098】
図5に示すように、センターユニット246の正面カバー432にはY方向上側に突出した被位置決め部の一例としての突出部434が設けられ、突出部434には位置決め孔436が2個設けられている。2個の位置決め孔436の内の1個はX方向に長い長孔とされる。一方、アッパユニット248の正面カバー414の下端側にはそれら位置決め孔436に対応する位置決め部の一例としての位置決めピン438が2本設けられている。そして、センターユニット246がアッパユニット248に装着されるとき、位置決め孔436が位置決めピン438に嵌り込み、センターユニット246は正面側においてアッパユニット248に対してX方向およびY方向の位置が決められる。また、突出部434を正面カバー414に押し付けることでZ方向の位置が決められる。なお、突出部434と正面カバー414をネジで締結固定することで、突出部434を正面カバー414に押し付ける。
【0099】
図3、図5、図9などに示すように、ロアユニット250は基準ロール226及び該基準ロール226を駆動するモータ(図示省略)を収容するロアハウジング302を備えている。ロアハウジング302の下面には、X方向から見て「コ」字状を呈する足部440が2個設けられている。各足部440の下板442には位置決め孔444が設けられ、下側ドロワ400の下面部材446からY方向に立脚する2本の位置決めピン448にこの位置決め孔444を嵌め込み、位置決めピン448の先端がロアハウジング302の下面に突き当たることにより、ロアユニット250は下側ドロワ400に支持されている。2個の位置決め孔444はX方向に長い長孔とされており、位置決めピン448に位置決め孔444を嵌め込むことで、ロアユニット250は下側ドロワ400に対してZ方向のみの位置が決められている。
【0100】
図5に示すように、ロアユニット250の被位置決め部の一例としての正面カバー450はY方向の上下側に突出しており、正面カバー450の上側には位置決め孔452が2個設けられている。2個の位置決め孔452の内の1個はX方向に長い長孔とされる。一方、センターユニット246の正面カバー432の下端側においてZ方向に突出した突出面453にはそれら位置決め孔452に対応する位置決め部の一例としての位置決めピン454が設けられる。
【0101】
図6に示すように、ロアユニット250の背面カバー456には外側に向かって突出する2本の被位置決め部の一例としての位置決めピン458が設けられている。一方、センターユニット246の位置決め部の一例としての背面カバー424はY方向下側に突出しており、突出した位置には位置決めピン458に対応する位置決め孔460が2個設けられている。2個の位置決め孔460の内の1個はX方向に長い長孔とされる。
【0102】
そして、下側ドロワ400を第2筐体10Bに押し込み、図9、図10に示すようにロアユニット250をセンターユニット246に装着すると、正面側ではロアユニット250の位置決め孔452がセンターユニット246の位置決めピン454に嵌り込み、背面側ではロアユニット250の位置決めピン458がセンターユニット246の位置決め孔460に嵌り込む。それにより、ロアユニット250は正面側および背面側においてセンターユニット246に対してX方向およびY方向の位置が決められる。ロアユニット250のセンターユニット246に対するZ方向の位置は、下側ドロワが第2筐体10Bに押し込まれる位置で規定されることになる。なお、ロアユニット250は、位置決めピン454,458と位置決め孔452,460によってY方向の位置が決められるので、図12に示すように、位置決めピン448から浮き上がった状態、別言すればセンターユニット246に吊り下がった状態となる。
【0103】
また、図5、図12に示すように、アッパユニット248とセンターユニット246の位置決めの接合面(正面カバー414と突出部434とが接合する面)は、センターユニット246とロアユニット250の位置決めの接合面(突出面453と正面カバー450が接合する面)よりも下側ドロワ400の引き出し方向に配置されている。
【0104】
以上のように、インラインセンサ200をセンターユニット246とアッパユニット248とロアユニット250とに分割可能な構造とすることで、故障時などの修理・交換をユニット毎に行える。また、特にセンターユニット246とロアユニット250とを分割することで記録媒体Pのつまりが生じた際でも解消が容易となる。
【0105】
(アッパユニットの構成)
図3に示すように、アッパユニット248はアッパハウジング254を備えている。アッパハウジング254は、結像部208及び後述する回路基板262を収容すると共に冷却用のダクト265等を構成している。アッパハウジング254は、CCDセンサ204、結像光学系206を収容した結像系ハウジング256を有して構成されている。
【0106】
結像系ハウジング256は、Z方向から見てX方向に長手の略矩形箱状に形成されており、該X方向の一端部(この実施形態では、記録媒体Pの搬送方向上流側の端部)にCCDセンサ204を収容している。また、結像系ハウジング256におけるX方向の他端部には、第2ミラー216、第3ミラー218が配置されている。そして、結像系ハウジング256におけるX方向の略中央部には、光軸OAに沿って光が入射される窓部256Aが形成されている。結像系ハウジング256には、窓部256Aが光透過性のウインドウガラス258にて閉止されることで、内部が密閉(気密)の空間とされると共にCCDセンサ204等が収容される光学室205が設けられている。
【0107】
アッパハウジング254は、結像系ハウジング256を上方から覆うアッパカバー260を備えている。これにより、結像系ハウジング256の上壁256Uとアッパカバー260との間に回路基板262が収容される基板室264が形成されている。また、アッパハウジング254は、結像系ハウジング256におけるCCDセンサ204が配置された側であるX方向一端部の外側にダクト265を形成するダクトカバー268を備えている。ダクトカバー268は、結像系ハウジング256の上記端部を記録媒体Pの搬送方向上流側及び用紙搬送経路60側から覆って、X−Y断面形状が「L」字状であるダクト265を形成している。
【0108】
ダクト265の上端は空気取入口266Aとされ、ダクト265の空気取入口266Aと反対側の端部は後述するランプハウジング284のダクト308に接続される接続口266Bとされている。ダクト265には、該ダクト265内を上側から下側に向かう気流を生じさせるファン270が配置されている。また、ダクト265には、結像系ハウジング256に設けられた光学室205に空気を送り込む(光学室205内を正圧にする)ファン272が配置されている。さらに、ダクト265には、基板室264に空気を送り込むファン(図示省略)が設けられている。
【0109】
さらに、アッパハウジング254は、結像系ハウジング256を第2ミラー216、第3ミラー218側から覆うカバー275を備えている。カバー275は、結像系ハウジング256との間に断熱空間276を形成している。
【0110】
(センターユニットの構成)
図3に示すように、センターユニット246は、一対のランプ212を収容するランプハウジング284と、ランプ212の光を透過させて記録媒体Pに向けて出射させるウインドウガラス286を保持したウインドウカバー288とを有する。具体的にはランプハウジング284は、上下に開口する箱状を成しており、上側開口端がアッパハウジング254にて閉止されると共に、下側の開口端がウインドウカバー288にて閉止されている。
【0111】
そして、照射部202では、各ランプ212が発した光はウインドウガラス286を通じて記録媒体Pに照射され、記録媒体Pにて反射された光はウインドウガラス286を通じて光軸OAに沿ってランプハウジング284内に入射されるようになっている。ランプハウジング284に入射された記録媒体Pからの反射光は、結像部208を構成する結像系ハウジング256のウインドウガラス258を通じて該結像部208内に導かれる構成とされている。
【0112】
図13に示すように、ウインドウカバー288は、ランプハウジング284に対し着脱可能とされている。具体的には、ウインドウカバー288は、X−Y断面形状が上向きに開口する「コ」字状とされており、該開口の縁部に一対のスライダ298が設けられている。スライダ298は、ランプハウジング284に形成されたレール300に嵌合されている。これにより、図14に示すように、各スライダ298はレール300に案内されつつ移動し、ウインドウカバー288がランプハウジング284に対しZ方向に着脱されるようになっている。従って、インラインセンサ200では、ウインドウカバー288の単品での交換や清掃が可能とされている。
【0113】
なお、図3に示すように、ウインドウカバー288は、自らのエッジ及びウインドウガラス286のエッジが記録媒体Pの搬送方向上流側を向くことのないように構成されている。ウインドウガラス286は、ウインドウカバー288に形成された窓部288Aを閉止する姿勢で、長手方向の両端が取り付けスプリング(図示省略)にてウインドウカバー288に押し付けられている。すなわち、ウインドウガラス286はウインドウカバー288に対し着脱可能に構成されている。従って、インラインセンサ200では、ウインドウガラス286の単品での交換や清掃も可能とされている。
【0114】
(ロアユニットとウインドウカバーの配置)
図13に示すように、ウインドウカバー288の正面側の正面板462には位置決め孔464が2個設けられている。2個の位置決め孔464の内の1個はX方向に長い長孔とされる。そして、図14に示すように、ウインドウカバー288がランプハウジング284に装着されるとき、位置決め孔464が前記した位置決めピン454に嵌り込み、ウインドウカバー288は正面側においてランプハウジング284に対してX方向およびY方向の位置が決められる。なお、装着後、ランプハウジング284に設けられるカバー止め板466(図14に示す)をウインドウカバー288の側板の切り欠き部468に引っ掛かる位置までスライドさせることで、ウインドウカバー288がランプハウジング284から離脱しないように構成している。具体的には、ウインドウカバー288をランプハウジング284に装着後、ネジ467を一旦緩め、カバー止め板466を切り欠き部468に引っ掛かる位置までスライドさせ、再度ネジ467を締め付けてカバー止め板466を固定することで、ウインドウカバー288がランプハウジング284から離脱しないようにする。
【0115】
一方、前述したように、ロアユニット250がセンターユニット246に装着されるとき、ロアユニット250の正面カバー450の位置決め孔452もこの位置決めピン454に嵌め込まれる。即ち、正面側においては、ウインドウカバー288とロアユニット250とが共通の位置決めピン454によって位置決めされるため、ウインドウカバー288がロアユニット250に対して位置精度良く配置される構成となっている。
【0116】
図13に示すように、ランプハウジング284の内部には付勢ブロック470が設けられる。付勢ブロック470はX方向において中央付近であってZ方向において背面側に1個設けられる。付勢ブロック470は、内部に設けられる圧縮スプリング(図示省略)によってY方向下向きに付勢力を生じさせる。図15に示すように、付勢ブロック470は、ウインドウカバー288がランプハウジング284に装着された状態においてウインドウカバー288を内側からY方向下方に向けて付勢する。
【0117】
一方、図16に示すように、ロアユニット250の背面側の上面には、規定部472がX方向に並んで2個設けられている。各規定部472は、記録媒体Pの読み取り面から垂直方向に所定距離、例えば2mmだけ突出しており、ロアユニット250の上部に配置されることとなるウインドウカバー288の位置を規定するデータムとなる。そして、ロアユニット250がセンターユニット246に装着された状態において、ウインドウカバー288は付勢ブロック470によって規定部472に押し付けられる。
【0118】
従って、背面側においては、ウインドウカバー288をロアユニット250に設けられたデータムとしての規定部472に向けて付勢して押し付ける構成としたため、ウインドウカバー288がロアユニット250に対してY方向において位置精度良く配置される構成となっている。
【0119】
なお、この実施形態の変形例として、図17、図18に示すように、ウインドウカバー288の正面板462を除去する代わりに、付勢ブロック470を正面側にも設けると共に、ロアユニット250の正面側の上面にもデータムとしての規定部472を設けるようにしても良い。この場合、ウインドウカバー288は正面側および背面側において付勢ブロック470によってデータムとしての規定部472に押し付けられるため、ウインドウカバー288をロアユニット250に対してY方向において位置精度良く配置させられる構成となる。
【0120】
また、別の変形例として、図示は省略するが、付勢ブロック470を除去する代わりに、ウインドウカバー288の背面側にもセンターユニット246の背面カバー424に沿った背面板を設けると共に、その背面板に位置決め孔を設け、ロアユニット250がセンターユニット246に装着されるとき、ロアユニット250の背面カバー456に設けられた位置決めピン458に対してセンターユニット246の位置決め孔460を挿入すると共にウインドウカバー288の位置決め孔も挿入するようにしても良い。この場合、正面側においてウインドウカバー288とロアユニット250とが共通の位置決めピン454によって位置決めされるのと同様に、背面側においてもウインドウカバー288はロアユニット250の位置決めピン458によって位置決めされるため、ウインドウカバー288をロアユニット250に対して位置精度良く配置させられる構成となる。
【0121】
(迷光対策)
図3に示すように、ランプハウジング284内には、一対のランプ212の上方で光軸OAを囲むようにバッフル304が設けられている。バッフル304は、側壁304Sと、底壁304Bとを少なくとも有して構成されている。この実施形態では、一対の側壁304SはZ方向に対向する前後一対の壁(図示省略)にて連結されている。底壁304Bには、光軸OAが入射される下側窓304Wが形成されている。バッフル304の上側開口端は、結像系ハウジング256の窓部256Aを囲んでいる。したがって、光軸OAに沿って進む光は、バッフル304内を経由して結像部208に入射される。
【0122】
バッフル304は、各ランプ212の裏側から照射された光が窓部256Aに至らないように寸法形状が設定されている。すなわち、下側窓304Wは、各ランプ212の裏側から照射された光が窓部256Aに直接的に至らないように開口縁の位置が設定されている。また、側壁304Sは、各ランプ212の裏側から照射された光が1回反射しても窓部256Aに至らないようにOAに対する傾斜角が設定されている。
【0123】
結像系ハウジング256内には、結像光学系206による導光路以外の部分を仕切る複数の仕切壁306が配置されている。各仕切壁306は、記録媒体Pで反射された光の拡散角に応じて、記録媒体Pで反射された拡散光をY方向及びZ方向に絞らない限度で光通過部の大きさ(上限)が決められた開口306Aを有する。
【0124】
(エアフロー)
また、ランプハウジング284内には、一方(この実施形態では、記録媒体Pの搬送方向の上流側)の側壁304Sとランプハウジング284の周壁とでダクト308が形成されている。ダクト308の上側開口端は、ランプハウジング284がアッパハウジング254に装着された状態で、接続口266Bを通じてダクト265に接続される。これにより、ファン270の作動によって生じた空気流がランプハウジング284内にも生じる構成とされている。
【0125】
ランプハウジング284の周壁におけるX方向においてダクト308側と反対側に位置する部分には、空気排出口310が形成されている。したがって、ダクト265からの空気流は、ランプハウジング284内で、該ランプハウジング284の周壁およびウインドウカバー288によって案内されつつ、記録媒体Pの搬送方向の上流側の第一ランプ212A、同下流側の第二ランプ212Bを経由して流れ、空気排出口310を通じてランプハウジング284の外部に排出されるようになっている。
【0126】
また、ダクト308を構成する側壁304Sの下端からは、第一ランプ212Aの裏側から照射された光が下側窓304Wに至るのを抑制するための張出部312が張り出している。張出部312の張り出し量は、一対のランプ212への空気流による該一対のランプ212の冷却効果が同等になるように設定されている。
【0127】
(光量絞り部)
光量絞り部224は、側壁224Sと上壁224Uと下壁224Lとを有し、X−Y断面形状が第3ミラー218側に開口する断面「コ」字状とされている。この光量絞り部224の側壁224Sには、略矩形状の開口部314が形成されている。また、上壁224Uの自由端部からはリブ316が垂下されている。光量絞り部224は、開口部314の下縁314Lと、リブ316の下端316Lとで、記録媒体Pからの光を切り、Y方向に光量を絞る構成とされている。
【0128】
光量絞り部224の長手方向一端は、結像系ハウジング256の手前側の壁に至っており、該光量絞り部224の長手方向一端には、壁に形成された操作孔を通じて調整レバー474(図5参照)が取り付けられている。
【0129】
光量絞り部224は、調整レバー474の操作に伴って回転し、最も光量を絞った初期位置から徐々に絞り量を減じる姿勢に移動されるようになっている。
【0130】
(詰まり抑制構造)
図19に示されるように、センターユニット246(照射部202)とロアユニット250(設定部210)との間の搬送経路60は、記録媒体Pの搬送方向下流側に向けて高位となる構成とされている。ウインドウカバー288とロアハウジング302とには、それぞれの角部を面取り又はアール加工が施されており、これによりインラインセンサ200には、記録媒体Pの搬送方向の上流側を向く誘い込み部である入口シュート320が形成されている。
【0131】
入口シュート320の上部を成すアッパシュート320Uは、下向きに凸の滑らかな曲面で構成されている。基準ロール226の検出基準面228が記録媒体Pの搬送経路60側を向く状態におけるZ方向から見て該検出基準面228の延長線をILとすると、アッパシュート320Uは、延長線ILと干渉する(アッパシュート320U突出端画延長線ILの下側に位置する)ように寸法形状が設定されている。
【0132】
また、ウインドウカバー288におけるウインドウガラス286よりも記録媒体Pの搬送方向下流側には、下向きに凸の滑らかな曲面で構成された凸部322が形成されている。凸部322は、延長線ILの上側に位置している。
【0133】
入口シュート320の下部を成すロアシュート320Lは、ロアハウジング302の開口端から内向きに延びるフランジ302Fに固定したロアシュート部材324により基準ロール226に、より近接されている。ロアシュート部材324における記録媒体Pの搬送方向の下流端は、上向きの凸となるように丸められたアール部324Aとされている。
【0134】
一方、凸部322における記録媒体Pの搬送方向下流側部分とロアハウジング302との間には、出口シュート326が形成されている。出口シュート326の下部を成すロアシュート326Lは、ロアハウジング302の開口端から外向きに延びるフランジ302Fにロアシュート部材328を固定して構成されている。ロアシュート部材328における記録媒体Pの搬送方向の下流端は、上向きの凸となるように丸められたアール部328Aとされている。
【0135】
また、基準ロール226の検出基準面228は、CCDセンサ204により画像を検出する際には、ウインドウガラス286と略平行となる姿勢で記録媒体Pの側に向けられるようになっている。この検出基準面228の両側に設けられた各案内面238は、入口シュート320から記録媒体Pを受け、また出口シュート326に向け記録媒体Pを案内するようになっている。
【0136】
一方、基準ロール226の退避面230は、CCDセンサ204により画像を検出しない場合に、記録媒体Pの搬送方向の下流側ほどウインドウガラス286に近づく姿勢(非平行な姿勢)で記録媒体Pの側に向けられるようになっている。退避面230は、ロアシュート部材324のアール部324Aから出口シュート326の近傍まで延びる幅広面とされており、上記の姿勢で入口シュート320から記録媒体Pを受け、また出口シュート326に向け記録媒体Pを案内するようになっている。
【0137】
(インラインセンサの作用)
図3に示されるように、インラインセンサ200は、照射部202と設定部210との間を通過する記録媒体Pに対し、一対のランプ212により光を照射する。記録媒体Pで反射された光は光軸OAに沿って結像部208に導かれ、該結像部208の結像光学系206によってCCDセンサ204に結像される。CCDセンサ204は、画像の位置毎の画像濃度に応じた信号を画像形成装置10の制御装置192に出力する。制御装置192では、CCDセンサ204からの信号に基づいて画像濃度、画像形成位置などが補正される。
【0138】
一方、インラインセンサ200を構成するCCDセンサ204のキャリブレーションの際には、先ず、ロアユニット250のモータが作動して白色基準面232が記録媒体Pの搬送経路60に向けられる。CCDセンサ204は、予め定められた信号が出力されるように調整される。
【0139】
次いで、図4に示される複合検査面236が記録媒体Pの搬送経路60に向けられ、位置調整パターン240の直線部240Aと斜線部240Bとの間隔と、240Cと斜線部240Bとの間隔とが等しくなるように、CCDセンサ204の検出位置が調整される。この後、CCDセンサ204は、ラダーパターンが読み取り可能なフォーカスであるか確認される。また、深度検出パターン244により照明深度に依らず出力が基準範囲内であるか、確認される。
【0140】
さらに、カラー基準面234が記録媒体Pの搬送経路60に向けられる。CCDセンサ204は、各色において、予め定められた信号が出力されるように調整される。
【0141】
以上のように、この発明の実施形態にあっては、センターユニット246をアッパユニット248に対して位置決めピン426,438と位置決め孔430,436によって位置決めし、ロアユニット250をセンターユニット246に対して位置決めピン454,458と位置決め孔452,460によって位置決めするように構成したので、インラインセンサ200が複数のユニットとしてアッパユニット248とセンターユニット246とロアユニット250に分割されて構成される場合であっても、それら分割されたユニットを互いに位置精度良く組み付けられる。
【0142】
また、センターユニット246は着脱案内構造(スライダ290、レール292)を利用してアッパユニット248に組み付けられ、ロアユニット250はそれが収容される下側ドロワ400を画像形成装置10の第2筐体10Bに押し込むことによってセンターユニット246に組み付けられるので、インラインセンサ200が複数のユニットとしてアッパユニット248とセンターユニット246とロアユニット250に分割されて構成される場合であっても、容易に組み付けられる。
【0143】
また、アッパユニット248は、位置決め構造(位置決めピン406、位置決め孔410)によって画像形成装置10の第2筐体10Bに位置精度良く組み付けられる。それにより、センターユニット246とロアユニット250も画像形成装置10の第2筐体10Bに位置精度良く組み付けられる。
【0144】
また、アッパユニット248は、着脱案内構造(スライダ278、レール402)を利用して画像形成装置10の第2筐体10Bに容易に組み付けられる。
【0145】
また、アッパユニット248とセンターユニット246の位置決めの接合面(正面カバー414と突出部434とが接合する面)は、センターユニット246とロアユニット250の位置決めの接合面(突出面453と正面カバー450が接合する面)よりも下側ドロワ400の引き出し方向に配置されているので、それら分割されたユニットを互いに位置精度良く、かつ、容易に組み付けられる。
【0146】
また、アッパユニット248の着脱方向とセンターユニット246の着脱方向とロアユニット250が収容される下側ドロワ400の出入方向を記録媒体の搬送方向に対する交差方向に一致させたので、画像形成装置の同一側でアッパユニット248とセンターユニット246とロアユニット250全ての着脱作業が可能となり、作業性を向上させられる。
【0147】
また、画像形成装置10はインラインセンサ200を備えるので、トナー画像を装置内部で検出可能となる。
【0148】
なお、本実施例では、記録媒体Pの表面側から光を当てたが、光を透過する記録媒体Pを用いる場合には、記録媒体Pの裏面側から光を当ててもよい。
【符号の説明】
【0149】
10 画像形成装置
10B 筐体
200 インラインセンサ(検知装置)
202 照射部
204 CCDセンサ(画像検知部)
208 結像部
210 設定部
212 ランプ(照射手段)
246 センターユニット(照射部)
248 アッパユニット(結像部)
250 ロアユニット(設定部)
278 スライダ(被案内部)
284 ランプハウジング
286 ウインドウガラス
288 ウインドウカバー
290 スライダ(被案内部)
292 レール(案内部)
298 スライダ
300 レール
400 下側ドロワ(引出部)
402 レール(案内部)
406 位置決めピン(被位置決め部)
408 受けフレーム(位置決め部)
410 位置決め孔
416 突出部(被位置決め部)
418 位置決め孔
420 位置決めピン(位置決め部)
424 背面カバー(位置決め部)
426 位置決めピン(被位置決め部)
428 突出板(位置決め部)
430 位置決め孔
434 突出部(被位置決め部)
436 位置決め孔
438 位置決めピン(位置決め部)
450 正面カバー(被位置決め部)
452 位置決め孔
454 位置決めピン(位置決め部)
458 位置決めピン(被位置決め部)
460 位置決め孔
464 位置決め孔
470 付勢ブロック
472 規定部
P 記録媒体(媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に対し着脱自在であり、入射される光を画像検知部に結像する結像部と、
前記画像形成装置に対して装着された前記結像部に対し着脱自在であり、前記結像部に設けられる着脱を案内する案内部に案内される被案内部と、前記結像部に装着されるときに前記結像部に設けられる位置決め部に位置決めされる被位置決め部と、媒体で反射される光が前記結像部に入射されるように前記媒体が搬送される搬送路の方向に向けて光を照射する照射手段とを有する照射部と、
前記照射部に着脱自在であり、前記画像形成装置の引出部に収容され、前記引出部が前記画像形成装置に押し込まれるときに前記照射部に設けられる位置決め部に位置決めされる被位置決め部と、前記媒体の光を反射する位置を設定する設定面とを有する設定部と、
を備える検知装置。
【請求項2】
前記結像部は、前記画像形成装置に設けられる着脱を案内する案内部に案内される被案内部と、前記結像部が前記画像形成装置に装着されるときに前記画像形成装置に設けられる位置決め部に位置決めされる被位置決め部とを有する請求項1記載の検知装置。
【請求項3】
前記結像部、前記照射部と前記設定部の位置決めの接合面の位置関係は、前記結像部よりも前記照射部、前記照射部よりも前記設定部の方が前記引出部の引き出す方向に位置している請求項1または請求項2記載の検知装置。
【請求項4】
前記結像部の着脱方向と前記照射部の着脱方向と前記引出部の出入方向とが前記媒体の搬送方向に対する交差方向に一致させられている請求項1〜3記載の検知装置。
【請求項5】
請求項1〜4に記載の検知装置と、前記結像部の着脱を案内する案内部と、前記結像部が装着されるときに前記結像部を位置決めする位置決め部と、を備える画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−93390(P2012−93390A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238004(P2010−238004)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】