説明

極低温ポンプ・システム、ロータ、および極低温流体を汲み出す方法

極低温流体を汲み出す極低温ポンプ・システムは、概して、複数のスロットを有するロータを含む。そのロータは、複数の開口を画定する少なくとも1つのエンド・リングを含む。各開口は、その複数のスロットの各別の1つのスロットと整列している。複数のロータ・バーが、それぞれ、その複数のスロットの各別の1つのスロット内に配置されている。各ロータ・バーは、その複数の開口の各別の1つの開口内に入れられてそのエンド・リングに溶接された端部分を含む。極低温ポンプ・システムは、極低温流体を、第1の位置から第2の位置へ汲み出すのに用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、極低温ポンプ・システム、極低温流体を汲み出す(ポンピングする、揚排水する)方法、および極低温ポンプにおける使用に適したロータに関する。
【背景技術】
【0002】
組み立てられ製作されたロータ・コア(回転子鉄芯)は、典型的には、3つの主要コンポーネント(構成部材)、即ち、1組の積層または1つの積層体(stack of laminations)、その積層体によって画定された(defined)複数のスロット内に配置されたロータ・バー(rotor bar、かごバー)、およびその積層体の互いに反対向きの両端側面(両端面)に配置された2つのエンド・リング(短絡環)を含んでいる。従来、そのエンド・リングは、キャスティング(casting:鋳造、流し込成型、注入成型)によって形成されてきた。それらのエンド・リングの1つをキャスティングするために、1つのモールド(型)がロータ・バーの端部上の1つの積層体の頂部に配置される。溶融材料をそのモールド内に流し込み、冷却させて、エンド・リングが形成される。そのエンド・リングにロータ・バーを機械的に接着し電気的に接続するために、そのエンド・リングは、ロータ・バーの端部を溶融するのに充分な高い温度でキャスティングが行われる。
【発明の開示】
【0003】
発明の概要
本発明の特徴(側面)によれば、極低温流体(液体)を汲み出す極低温ポンプ・システムは、概して、複数のスロットを有するロータを含む。そのロータは、複数の開口を画定する少なくとも1つのエンド・リングを含む。各開口は、その複数のスロットの各別の1つのスロットと整列している。複数のロータ・バーが、それぞれ、その複数のスロットの各別の1つのスロット内に配置されている。各ロータ・バーは、その複数の開口の各別の1つの開口内に入れられてそのエンド・リングに溶接された端部分(端部)を含む。極低温ポンプ・システムは、極低温流体を、第1の位置から第2の位置へ汲み出す(ポンピングする)のに用いられる。
【0004】
本発明の別の特徴によれば、ロータは、複数のスロットを有し、また、複数の開口を画定する少なくとも1つのエンド・リングを含んでいる。各開口は、その複数のスロットの各別の1つのスロットと整列している。複数のロータ・バーが、それぞれ、その複数のスロットの各別の1つのスロット内に配置されている。各ロータ・バーは、その複数の開口の各別の1つの開口内に入れられてそのエンド・リングに溶接された端部分(端部)を含む。また、各スロットはリリーフ部分を含み、そのリリーフ部分は、そのスロット内のそのロータ・バーがそのリリーフ部分内へと偏位するのを許容または可能にする。
【0005】
本発明のさらに他の特徴および側面は、明細書に記載した詳細な説明から明らかになる。詳細な説明および実施例は、本発明の典型例の実施形態を示しもので、単に例示のためのものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない、と理解すべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、詳細な説明および添付の図面から、より充分に理解できるであろう。
【0007】
幾つかの図面を通して、対応する参照番号は対応する特徴部分を示している。
【0008】
次の典型例の実施形態の説明は、本来単なる典型例であって、本発明、その適用例および用途を決して限定するものではない。
【0009】
本発明の一つの特徴による方法は、概略的に、極低温流体(液体)を第1の位置から第2の位置にポンプで汲み出すことを含んでいる。単なる一例として、図1は、タンカー船112に搭載された貯蔵容器(storage vessel)108から液化天然ガス104を海港120に位置する陸上貯蔵容器116にポンプで汲み出すために使用される極低温ポンプ・システムまたは極低温ポンプ・アセンブリ(組立体)100を示している。図1に示されているように、極低温ポンプ・システム100は、ポンプ122と、ポンプ122を動作させるための機械的力(パワー)を発生する電気モータ(電動機)122とを具えている。図示の実施形態では、ポンプ122とモータ124は、極低温ポンプ・システム100のハウジング126内に配置されているが、これは必須の構成ではない。また、図1に示されているように、電気モータ124に含まれているロータ128は、ロータ・コア132を含んでいる。
【0010】
ロータ128、極低温ポンプ・システム100および/または極低温環境で使用するのに適したロータ・コアの典型例の一実施形態が各図に示されている。図2に示されているように、ロータ・コア132は、1つの積層体(1組の複数のラミネーション(薄板)の積層)136と、積層体136の互いに反対向きの両端側部(両端面)に配置された1対のエンド・リング140と、複数のロータ・バー144とを含んでいる。
【0011】
積層体136は、各々がロータ・バー144の中の1本のロータ・バーを受入れる(収容する)寸法(サイズ)を有する複数のスロット148を画定している(積層体136には、各々が1本のロータ・バー144を受入れる寸法を有する複数のスロットが形成されている)。また、積層体136は、最終的にロータ・コア132が共働して(いっしょに)回転するように結合される軸またはシャフト(図示されていない)を受入れる(収容する)寸法を有する概して中心の開口または開孔152を画定している(概して中心の開口152が形成されている)。
【0012】
各エンド・リング140は複数の開口または開孔156を画定している。各開口156は、複数のスロット148の各別の1つのスロットと整列している。また、各エンド・リング140は、最終的にロータ・コア132が結合される軸またはシャフトを受入れる(収容する)寸法を有する概して中心の開口160を画定している(概して中心の開口160が形成されている)。
【0013】
各ロータ・バー144は複数のスロット148の各別の1つのスロット内に配置される。図3に示されているように、各ロータ・バー144は、後で詳しく説明するように、複数の開口156の各別の1つの開口内に受入れられて(入れられて)エンド・リング140に溶接された端部分(端部)164を含んでいる。
【0014】
図2乃至10の例示された実施形態では、複数のロータ・バー144は、それぞれ、概して楕円形状または卵形(oval)の断面を有する。積層体スロット148およびエンド・リング開口156も、概して楕円形状または卵形(oval)の断面を有する。代替構成として、ロータ・バー、積層体スロット、および/またはエンド・リングの開口にその他の形状を用いることもできる。さらに、ロータ・バー144、積層体スロット148、および/またはエンド・リング開口156の数、大きさ(サイズ)および形状は、例えばロータ・コア132が用いられる特定の適用例(アプリケーション)に応じて変更することができる。
【0015】
エンド・リング140および/またはその他のロータ・コンポーネント(構成部材)を形成するために各種の工程(プロセス)を使用することができる。典型例の一実施形態では、エンド・リング140は機械加工(machining)によって形成される。これは、機械加工は、一般に、キャスティング(鋳造、流し込成型、注入成型)およびフォージング(forging:鍛造)加工(処理、プロセス)に比して、使用される材料により高い降伏強度(耐力)(yield strength)を持たせることができるという点で、有利になる可能性がある。例えば、1つの特定の実施形態では、エンド・リング140全体を6061 T−6アルミニウム合金から機械加工することを含み、これは、純粋なアルミニウム(一般的にキャスティング(鋳造)エンド・リング用に使用される材料)よりも高い降伏強度を有する。
【0016】
幾つかの実施形態では、複数のロータ・バー144のそれぞれの端部分164のみがエンド・リング140に溶接されており、各エンド・リング140は積層体136に直接接合されていない。これらの実施形態では、エンド・リング140は、積層体136に対して半径方向に相対的に(比較的)自由に摺動(スライド)または移動することができる。このことは、極低温がエンド・リング140と積層体136の間にかなりの熱収縮差(differential thermal concentration)を生じさせる可能性のある極低温アプリケーション(適用)で有利であり得る。このような実施形態に対しては、典型的には、エンド・リングを形成するためには機械加工がキャスティング(casting)よりも良い。その理由は、キャスティング処理は、典型的には、エンド・リングおよび/または積層体の一部を溶解または溶融させるような高温で実行されるからである。この場合、冷却時に、そのエンド・リングは積層体に直接接合される(bonded)。しかし、機械加工によると、幾つかの実施形態において、エンド・リング140が直接的に積層体136自体に接合されないようなより低い温度でそれらのエンド・リングが形成できる。
【0017】
さらに、エンド・リングを機械加工に関連したより低い温度で形成すると、エンド・リングがフォージング(鍛造)またはキャスティングで形成されたロータ・コアに比べて、ロータ・コアの直線性(straightness)を改善することができる。そのようなフォージングまたはキャスティングに伴う(関連する)相対的に高い温度は、ロータ・コアのコンポーネント(構成部材)に少なくとも幾分かの動き(移動)および/または歪を生じさせる可能性がある。
【0018】
ロータ・コアの種々のコンポーネントには広範囲にわたる材料を使用することができる。幾つかの実施形態では、エンド・リング140およびロータ・バー144は全体が同じ材料(1つまたは複数の材料)で形成される。特定の実施形態では、エンド・リング140およびロータ・バー144は全体が6061 T−6アルミニウム合金で形成される。
【0019】
幾つかの実施形態では、図4、5および7に示されているように、ロータ・バー144の端部分(端部)164のみが各エンド・リング140に溶接されている。このような実施形態では、各エンド・リング140とそれぞれのロータ・バー端部分164の間の溶接部168は積層体136から或る距離だけ隔てられている(spaced distance)。さらに、エンド・リング140は、溶接または他の方法によっても、積層体136に直接接合(bond)されていない。従って、これらの実施形態では、エンド・リング140は積層体136に対して半径方向に相対的に(比較的)自由に摺動(スライド)または移動することができる。この特徴は、典型的には、従来のロータ・コア構造での(with traditional rotor core constructions)積層体−エンド・リングの境界面(インタフェース)または結合部(joint)に生じる可能性のあるストレス(応力)の上昇(riser)および集中を取除くか、または少なくとも抑制するのを助けることができる。
【0020】
さらに、ロータ・バー144をエンド・リング140に溶接すると、従来のロータ・コア構造で製造されたものよりもより高い強度の結合部を形成することができる。
【0021】
エンド・リング140とロータ・バー144の間の溶接部を形成するために広範囲にわたる材料を使用することができる。種々の実施形態において、溶接または充填用材料は、エンド・リングを形成する材料および/またはロータ・バーを形成する材料の特性に類似した特性を有する。
【0022】
一実施形態では、エンド・リング140とロータ・バー端部分164の間の溶接部を形成するために5356アルミニウム合金電極が使用される。これは、5356アルミニウム合金電極の溶接棒(溶接ワイヤ)が6061 T−6アルミニウム合金と実質的に類似した(同様の)材質特性を有するので、エンド・リング140とロータ・バー144が全体的に6061 T−6アルミニウム合金で形成されるときに、有益である。代替構成として、溶接棒(溶接ワイヤー)、充填用金属、ロータ・バー、および/またはエンド・リング用に、その他の材料を使用することもできる。
【0023】
各ロータ・バー端部分164がエンド・リング140に溶接された後、幾つかの実施形態では各エンド・リング上の溶接部領域をキャップ溶接でキャップ(蓋)をする工程と、次いでキャップ溶接部を仕上げる(clean up)ために機械加工を行う工程とを含ませることができる。この機械加工によって、図6に示されているように、ユーザ(使用者)に対して美的満足感を与えることができる高品質のまたは製品としての品質をもった表面仕上げを有する実質的に滑らかな(smooth)表面170を形成することができる。
【0024】
幾つかの実施形態では、各スロットは、リリーフ(緩衝、逃げ)部分(relief portion)またはゆとり(clearance:クリアランス、距離空間、隙間、遊び、遊隙)を含み、そのスロット内のロータ・バーはこのリリーフ部分内へと偏位することができる。図10および11に示されているように、リリーフ部分272は、スロット248の内側に位置していて、(図11に示されているように)そのスロット248内のロータ・バー244はリリーフ部分272内へと概して半径方向の内向きに偏位することができる。この特定の実施形態において、図10はロータ・コア232が周囲の室温にあるときの状態を示し、図11はロータ・コア232が極低温にあるときの状態を示す。
【0025】
動作期間中、ロータ・コア232は極低温流体中に配置されている(例えば、浸漬される、等)。極めて冷たい温度即ち極低温であるために、エンド・リング240は積層体236よりも半径方向に大きい度合いで収縮する。リリーフ部分272は、エンド・リング240が収縮したときロータ・バー244が半径方向の内向きに偏位または曲がる(deflect or flex)のを許容または可能にする。このことにより、エンド・リング240とロータ・バー244の間の応力(ストレス)の集中(stress concentrations)および剪断力(shearing forces)(さらに、それによって惹き起こされる可能性のあるひび割れ(クラック)およびその伝播)をかなり(有意に)低減することができる。
【0026】
ロータ・バー244が挿入される開口の寸法(サイズ)を大きくすることによって、リリーフ部分272は、ロータ・バー244のスロット248内への挿入を容易にすることができる。一実施形態では、各リリーフ部分272の軸方向長さ276は、約10.16cm(約4インチ)であり、半径方向の厚さまたは幅280は約0.762mm(約0.03インチ)である。比較すると、(積層体236の軸方向長さに相当する)スロット248の軸方向の全体の長さは約91.44cm(約36インチ)である。さらに、各スロット248の半径方向の厚さまたは幅はロータ・バー244の幅におよそ等しいかそれより僅かに大である(例えば、約0.18mm(約0.007インチ)広い)。幾つかの実施形態では、ロータ・バー幅は約2.54cm(約1インチ)または約3.8cm(約1.5インチ)または1.27cm(約0.5インチ)である。
【0027】
従って、リリーフ部分272はスロット248の各端部に配置されている。この場合、各ロータ・バー244の中心部分または中央部分284は、リリーフ部分272を含まないスロット248の部分288内に比較的しっかりと保持されている。代替構造として、その他の実施形態では、リリーフ部分を含まず、および/または、スロットの軸方向の長さ全体に伸びるリリーフ部分を含んでいる。
【0028】
本発明の種々の実施形態は、極低温での動作(しかし、これに限定されない)に適したロータを提供する。本発明の特徴は、また、極低温ポンプ・システム、電気機器、電動モータ(電動機)、およびこのようなロータを含む発電機を含む。本発明の他の特徴は、前述の各システムを製造し使用する方法を含んでいる。本発明のさらに他の特徴は、例えば、多数の流体の中でも、特に液化天然ガス、液化窒素(LN2)、液化酸素(LO2)をポンプで汲み出すために極低温ポンプ・システムを使用することを含んでいる。
【0029】
本発明の教示内容は、電動モータおよび発電機を含む広範囲の電気機器に適用することができる。従って、ここでは特に極低温ポンプ・システムおよび極低温流体に関して説明したが、本発明の範囲をいかなる特定の形態および/またはタイプの極低温アプリケーションに限定するように解釈すべきではない。さらに、本発明の特徴は極低温アプリケーションとの使用のみに限定されるべきでない。
【0030】
本発明の説明は、本来単なる典型例であり、従って本発明の要旨から逸脱しない変形は本発明の範囲内のものであることを意図している。そのような変形は、本発明の精神および範囲を逸脱するものと考えるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明の典型例の一実施形態による極低温流体をポンプで汲み出すために使用される極低温ポンプ・システムを表すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の典型例の一実施形態によるロータ・コアの分解斜視図である。
【図3】図3は、図2に示すロータ・コアを組立てた後でエンド・リングをロータ・バーに溶接する前の図2に示すロータ・コアの斜視図である。
【図4】図4は、図3に示すエンド・リングの一部を示す図であり、さらにエンド・リングとロータ・バーの端部分の間の溶接部を示している。
【図5】図5Aおよび5Bは、図3に示すロータ・コアの斜視図であり、それらロータ・バーの端部分に溶接されたエンド・リングのうちの1つを示している。
【図6】図6は、魅力的な滑らかな表面仕上げを完成するために機械的加工が施された後の図5Aおよび5Bに示すロータ・コアの斜視図である。
【図7】図7は、図6に示すロータ・コアの長手軸方向の断面図である。
【図8】図8は、本発明の典型例の一実施形態によるエンド・リングの斜視図である。
【図9】図9は、図8に示すエンド・リングの上側平面図である。
【図10】図10は、本発明の別の典型例の一実施形態によるロータ・コアの一部の長手軸方向断面図であり、スロット内のロータ・バーがリリーフ部分内へと偏位するのを許容するそのスロットの内側に配置されたそのリリーフ部分を示す図である。
【図11】図11は、図10に示すロータ・コアの一部の長手軸方向断面図であり、リリーフ部分内へと概して半径方向に内向きに偏位したロータ・バーを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスロットを有するロータを含む、極低温流体を汲み出す極低温ポンプ・システムであって、
前記ロータは、
各開口が前記複数のスロットの各別の1つのスロットと整列した複数の開口を画定する少なくとも1つのエンド・リングと、
各ロータ・バーが前記複数のスロットの各別の1つのスロット内に配置された複数のロータ・バーと、を含み、
前記複数のロータ・バーの各々は、前記複数の開口の各別の1つの開口内に入れられて前記エンド・リングに溶接された端部分(端部)を含むものである、
極低温ポンプ・システム。
【請求項2】
前記複数のスロットの各スロットはリリーフ部分を含み、前記リリーフ部分は、前記各スロット内の前記ロータ・バーが前記リリーフ部分に向けて偏位するのを許容するものである、請求項1に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項3】
各前記リリーフ部分は、前記各スロット内の前記ロータ・バーが前記リリーフ部分内へと概して半径方向の内向きに偏位するのを許容するよう前記各スロットの内側に配置されているものである、請求項2に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項4】
前記ロータは前記複数のスロットを画定する複数の積層を含むものである、請求項1に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項5】
前記エンド・リングと前記複数のロータ・バーの各ロータ・バーの端部分の間の各溶接部は、前記積層から或る距離だけ隔てられている、請求項4に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項6】
前記各開口は、前記エンド・リングの第1の側から前記エンド・リングの第2の側に前記エンド・リングを貫通して伸びており、
前記各溶接部は、前記積層とは反対側の前記エンド・リングの前記第1の側にあるものである、
請求項5に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項7】
前記エンド・リングが前記積層に溶接されていない、請求項4に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項8】
前記エンド・リングと前記複数のロータ・バーの各ロータ・バーの端部分との間の各溶接部は、全体的にアルミニウム合金で形成されているものである、請求項1に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項9】
前記エンド・リングと前記複数のロータ・バーは全体的にアルミニウム合金で形成されているものである、請求項1に記載の極低温ポンプ・システム。
【請求項10】
極低温ポンプ・システムを使用する方法であって、
前記極低温ポンプ・システムは、複数のスロットを有するロータを含み、
前記ロータは、各開口が前記複数のスロットの各別の1つのスロットと整列した複数の開口を画定する少なくとも1つのエンド・リングと、各ロータ・バーが前記複数のスロットの各別の1つのスロット内に配置された複数のロータ・バーと、を含み、
前記複数のロータ・バーの各々は、前記複数の開口の各別の1つの開口内に入れられて前記エンド・リングに溶接された端部分を含み、
前記極低温ポンプ・システムを使用して極低温流体を第1の位置から第2の位置に汲み出すことを含む、方法。
【請求項11】
前記複数のスロットの各スロットはリリーフ部分を含み、前記リリーフ部分は、前記各スロット内の前記ロータ・バーが前記リリーフ部分内へと偏位するのを許容するものである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
各前記リリーフ部分は、前記各スロット内の前記ロータ・バーが前記リリーフ部分内へと概して半径方向の内向きに偏位するのを許容するために前記各スロットの内側に配置されているものである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ロータは、前記複数のスロットを画定する複数の積層を含み、
前記エンド・リングと前記複数のロータ・バーの各ロータ・バーの端部分の間の各溶接部は、前記積層から或る距離だけ隔てられおり、
前記エンド・リングは前記積層に溶接されていないものである、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
複数のスロットを有し、
各開口が前記複数のスロットの各別の1つのスロットと整列した複数の開口を画定する少なくとも1つのエンド・リングと、
各ロータ・バーが前記複数のスロットの各別の1つのスロット内に配置された複数のロータ・バーと、
を含むロータであって、
前記各ロータ・バーは、前記複数の開口の各別の1つの開口内に入れられた端部分を含み、
前記複数のロータ・バーの各々は、前記複数の開口の各別の1つの開口内に入れられて前記エンド・リングに溶接された端部分を含み、
前記複数のスロットの各スロットはリリーフ部分を含み、前記リリーフ部分は、前記各スロット内にある前記ロータ・バーが前記リリーフ部分内へと偏位するのを許容するものである、
ロータ。
【請求項15】
各前記リリーフ部分は、前記各スロット内の前記ロータ・バーが前記リリーフ部分内へと概して半径方向の内向きに偏位するのを許容するよう前記各スロットの内側に配置されているものである、請求項14に記載のロータ。
【請求項16】
前記ロータは前記複数のスロットを画定する複数の積層を含むものである、請求項14に記載のロータ。
【請求項17】
前記エンド・リングと前記複数のロータ・バーの各ロータ・バーの端部分との間の各溶接部は、前記積層から或る距離だけ隔てられている、請求項16に記載のロータ。
【請求項18】
前記各開口は、前記エンド・リングの第1の側から前記エンド・リングの第2の側に前記エンド・リングを貫通して伸びており、
前記各溶接部は、前記積層とは反対側の前記エンド・リングの前記第1の側にあるものである、
請求項17に記載のロータ。
【請求項19】
前記エンド・リングが前記積層に溶接されていない、請求項16に記載のロータ。
【請求項20】
前記エンド・リングと前記複数のロータ・バーの各ロータ・バーの端部分との間の各溶接部は、全体的にアルミニウム合金で形成されているものである、請求項14に記載のロータ。
【請求項21】
前記エンド・リングと前記複数のロータ・バーは全体的にアルミニウム合金で形成されているものである、請求項14に記載のロータ。
【請求項22】
請求項14に記載のロータを含む電気機器。
【請求項23】
請求項22に記載の電気機器を含む極低温ポンプ・システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2008−522582(P2008−522582A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544564(P2007−544564)
【出願日】平成17年12月2日(2005.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/043729
【国際公開番号】WO2006/060713
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(500510010)エマーソン エレクトリック カンパニー (73)
【Fターム(参考)】