説明

構造体を成形するための工具

ブランクから容器を成形するための成形工具が開示される。成形工具はキャビティ及びコアを有する。キャビティはキャビティベースに可動に接続される関節部を有する。コアはノーズベースに可動に接続されるノーズを有する。ブランクから容器を成形する際、ノーズをノーズベースに対して移動させてから、キャビティベースに対して関節部を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は包括的に構造体に関し、より詳細には、本開示は容器を成形するための工具及び方法に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2007年12月31日に出願された米国仮特許出願第61/017,850号の利益を主張する。上記に参照として挙げた仮特許出願の内容全体は、全ての目的のため、その全体が本明細書に提示されているかのように参照により本明細書に援用される。
【発明の概要】
【0003】
概して、本開示の一態様は包括的にブランクから容器を成形するための成形工具に関する。成形工具はキャビティ及びコアを有する。キャビティはキャビティベースに可動に接続される関節部(articulation portion)を有する。コアはノーズベースに可動に接続されるノーズを有する。ブランクから容器を成形する際、ノーズをノーズベースに対して移動させてから、コアをキャビティに十分に嵌め入れ、容器になるようにブランクを完全に成形する。
【0004】
別の態様では、本開示は包括的に、ブランクから構造体を成形するための工具に関する。工具は、ブランクを受け入れるように動作可能なキャビティを含む。キャビティは、関節部及びキャビティベースを含む。関節部は、キャビティベースに可動に接続される。キャビティは、キャビティベースに対する関節部の移動を制御する少なくとも1つのキャビティばねを含む。コアが、キャビティに動作可能に接続される。コアは、構造体になるようにブランクを少なくとも部分的に成形するためにキャビティに入るように動作可能である。コアは、コアベース及び該コアベースに可動に接続されるノーズを備える。コアは、コアベースに対するノーズの移動を制御する少なくとも1つのコアばねを含む。少なくとも1つのキャビティばねは第1の強度を有し、少なくとも1つのコアばねは第2の強度を有する。第1の強度は第2の強度よりも大きい。
【0005】
別の態様では、本開示は包括的に、ブランクから構造体を成形する方法に関する。該方法は、ブランクを用意すること、及び成形工具内にブランクを入れることを含む。成形工具は、キャビティ及びコアを備える。キャビティは、関節部、キャビティベース、及びキャビティベースに対する関節部の移動を制御する少なくとも1つのキャビティばねを有する。コアは、コアベース、ノーズ、及びコアベースに対するノーズの移動を制御する少なくとも1つのコアばねを備える。該方法は、コアがキャビティ内に少なくとも部分的に嵌め入れられるように、ブランクが工具内にある状態のまま工具を閉じることをさらに含む。工具を閉じることは、少なくとも1つのコアばねを圧縮するようにコアをブランクに押し付けること、及び、関節部をキャビティベースに対して移動させるようにコアをさらに移動させることを含む。少なくとも1つのコアばねを圧縮してから、コアをキャビティに十分に嵌め入れ、構造体へのブランクの成形を完了する。
【0006】
当業者は、以下に挙げる図面を参照しながら種々のさらなる実施形態の以下の詳細な説明を読めば、それらの実施形態の上述の利点並びに他の利点及び利益が分かるであろう。
【0007】
一般的慣行に従い、以下に説明する図面の種々の特徴部は必ずしも原寸に比例して描かれていない。本開示の実施形態をより明確に例示するため、図面中の種々の特徴部及び要素の寸法は拡大又は縮小されているものとする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本開示の一実施形態の成形工具の概略図である。
【図2】ブランクから構造体を成形するように工具が位置決めされている、図1の成形工具の概略図である。
【図3】構造体をさらに成形するようにさらに位置決めされている、図2の成形工具の概略図である。
【図4】構造体をさらに成形するようにさらに位置決めされている、図3の成形工具の概略図である。
【図5】図4の拡大部分を示す図である。
【図6】成形工具から成形された構造体の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面全体を通じて、対応する部品には対応する参照符号が付されている。
【0010】
図1は、一実施形態による、容器又は構造体300(図6)の製造又は成形の際に用いることができる工具(例えば、金型組立体130)を概略的に示す。容器300は、同一人に譲渡された2007年3月8日に出願の米国特許出願第11/715,718号(以下「‘718号出願」)(全ての目的のため、その内容全体が本明細書に参照により援用される)に記載の容器及び射出成形構造体と同様の特性を有する射出成形構造体305を有し得る。さらに、容器及び射出成形構造体は、‘718号出願に開示されているのと同様の方法、工具、装置等によって成形されてもよい。代替的に、本開示から逸脱しない限り、本開示の金型組立体130は、射出成形特徴部を有しない容器を成形するのに用いてもよい。
【0011】
図示の実施形態では、容器300は、底壁307及び該底壁から上向きに延びる4つの側壁309を有する。射出成形構造体305はフランジ310を含むことができ、該フランジは容器及びフィンガ312の周囲に延び、該フィンガは容器の各隅部311においてフランジ310から下向きに延びる。本開示から逸脱しない限り、容器300及び射出成形構造体305は他の形状、配置、構成としてもよく、且つ/又は省いてもよい。
【0012】
金型組立体130は図1では開放形態にあり、雄型132(例えばコア)及び雌型134(例えばキャビティ)を備える。雌型134は、実質的に構造体300の形状に対応する形状である側壁135によって画定される空間133を備える。図示の実施形態では、雄型132は、空間133に押し込まれる実質的に平坦なブランク22から三次元形状構造体300を成形するように、実質的に空間133の形状に対応する形状である。本開示から逸脱しない限り、雄型132及び/又は雌型134は他の形状及び/又は配置としてもよい。
【0013】
図1に示すように、コア132は、ノーズユニット138(例えばコア板又はノーズ)が取り付けられる外側型又はコアベース136を備える。ノーズ138はコアベース136に可動に取り付けられ、一群のコアばね140(そのうち2つが図1に示されている)によってコアベースに接続される。代替的な実施形態では、単一のコアばね140を設けることができる。任意に、容器の成形に役立たせるように固定ピン144等の4つの固定要素がコアベース136から突出する。より多い数又は少ない数の固定要素(例えば固定ピン144)があってもよく、本開示から逸脱しない限り、状況によってはそれらを完全に省くこともできる。
【0014】
一実施形態では、流体射出成形材料(例えば樹脂)等を金型組立体130に射出して構造体300の射出成形構造体305を成形するように、ポート146(例えばバルブゲート付き)をコアベース136に任意に画定するか又は設ける。一例では、ポート146はバルブゲートの形態であるか又はバルブゲートを含む。本開示から逸脱しない限り、工具130が射出成形構造体のない構造体を成形するようにポート146を省くことができる。
【0015】
図示の実施形態では、キャビティ134は、型押しユニット152(例えばキャビティ板又は関節部)が可動に取り付けられるキャビティベース150を備える。一実施形態では、一群のキャビティばね154(そのうち2つのみを図1に概略的に示す)が関節部152をコア132に向けて付勢する。代替的に、本開示から逸脱しない限り、単一のキャビティばね154を設けることができるか、又はキャビティばねを省くことができる。ブランク22を所定位置に位置決めするのに役立たせるための構成において、一群の位置決めピン156をキャビティベース150に取り付けることができる。キャビティ134は、側壁135に対してほぼ垂直であると共にさらに空間133を少なくとも部分的に画定するフランジ表面164を含む。
【0016】
本開示の一実施形態では、構造体を成形する際にブランク22の側壁309を締め付けないように、雄型132のコアばね140及び雌型134のキャビティばね154は強度が異なる。図示の実施形態では、雌型134のキャビティばね154は、雄型132のコアばね140よりも強度が大きいため、キャビティばねは圧縮に対する抵抗がより高い。キャビティばね154の強度がより高いことにより、ノーズ138がブランク22を関節部152に押し付ける際にコアばね140が圧縮してから、関節部152の移動及びそれに対応するキャビティばね154の圧縮が生じる。
【0017】
図1に示すように、コアばね140は、コアベース136の表面145に接触する第1の端部143を有する。コアばね140は、ノーズ138の表面149に接触する第2の端部147を有する。キャビティばね154は、キャビティベース150の表面157に接触する第1の端部155を有する。キャビティばね154は、関節部152の表面161に接触する第2の端部159を有する。本開示から逸脱しない限り、コアばね140及び/又はキャビティばね154は他の形状、配置、及び/又は構成としてもよい。
【0018】
一実施形態では、コアばね140は少なくとも約0.75インチ(19mm)の直径及び非圧縮状態で少なくとも約1.25インチ(30mm)の全長を有することができる。図示の実施形態では、キャビティばね154は少なくとも約0.75インチ(20mm)の直径及び非圧縮状態で少なくとも約7.0インチ(175mm)の全長を有することができる。一実施形態では、コアばね140及びキャビティばね154はAssociated Spring Raymond of Maumee(オハイオ州所在)から市販されているタイプの中程度の荷重のダイスプリングとすることができる。代替的に、コアばね140及び/又はキャビティばね154は他のタイプ及び/又はサイズのばねとなるような他の形状、配置及び/又は構成としてもよい。本明細書に提示される寸法情報は全て、例示的であることを意図し、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0019】
図示の実施形態では、キャビティばね154は第1の強度、すなわち、線形圧縮に対する抵抗を有し、コアばね140は第2の強度、すなわち、線形圧縮に対する抵抗を有する。キャビティばね154はキャビティベース150に対する関節部152の移動に対して抵抗を与える。コアばね140は、コアベース136に対するノーズ138の移動に対して抵抗を与える。図示の実施形態では、キャビティばね154の第1の強度はコアばね140の第2の強度よりも大きいため、コア132及びキャビティ134が共にその間に位置するブランク22に接触すると、コアばねが圧縮してから、キャビティばねが圧縮する。したがって、コアベース136がノーズに対し矢印A1(図1)の方向に移動すると、コアベース136の表面145が、ノーズ138の表面149により近く移動する。表面145の移動が生じてから、矢印A2(図1)の方向に移動する関節部152の移動が生じることで、キャビティばね154の圧縮がもたらされる。代替的に、キャビティばね154以外の機構によって、関節部152の移動に対する抵抗をノーズ138の移動に対する抵抗よりも大きくなるように維持することができる。例えば、キャビティばね154及び/又はコアばね140はコイルばね以外の機構(例えば、ガススプリング、往復動ピストン、又は線形圧縮に対する抵抗を与える他の機構)とすることができる。
【0020】
図示の実施形態では、コアベース136は、キャビティ134の側壁135と協働して容器300の側壁309を形成する外側表面171を有する。一実施形態では、コアベース136の外側表面171はコアベース136に第1の部分171aを含み、ノーズ138に第2の部分171bを含む。第1の部分171a及び第2の部分171bは間隙175によって離間している。図1及び図2に示すように、ノーズ138は、間隙175が最大寸法H1を有するような伸張位置にある。図1に示すように、キャビティ134の関節部152は、最大寸法H2を有する間隙179によってキャビティベース150の表面157から離間した伸張位置で示されている。より詳細に以下に説明するように、成形工具130がブランク22から容器300を成形するように動作する際、間隙175が初めに矢印A1の方向へのノーズ138の移動によって小さくなり、次いで、間隙179が矢印A2の方向への関節部152の移動によって小さくなる。
【0021】
次に、成形工具130から構造体300(図6)を成形する方法を説明する。概して図1に概略的に示すように、ブランク22を初めにキャビティ134とコア132との間に入れる。図2に示すように、コア132を矢印A3の方向に移動させることで、ノーズ138をブランク22(コア132とキャビティ134との間に保持されている)に接触させ、ブランクを関節部152に押し付ける。代替的に、キャビティ134を矢印A3とは反対の方向に移動させることで、関節部152がブランク22をノーズ138に押し付ける。図3に示すように、コア132が矢印A3の方向にさらに移動することで、ノーズ138とコアベース136との間の間隙175が最小寸法H3まで小さくなる。間隙175は、コアばね140がコアベース136の上方移動によってノーズ138に対し圧縮される際に小さくなる。物品成形プロセスのこの時点において、キャビティに向けてコアベース136を移動させるのに該コアベースに印加される力が、キャビティばね154の圧縮に対する抵抗に打ち勝つには不十分であるため、キャビティ134の関節部152は移動しない。図4に示すように、キャビティばね154の圧縮に対する抵抗に打ち勝つのに十分な力がコアベース136に印加される場合、関節部152が矢印A2の方向に移動することで、間隙179の高さが最小距離H5まで小さくなる。代替的に、キャビティばね154を(例えば、間隙179の高さがH3よりも小さく、且つH2よりも大きい寸法を有するように)部分的に圧縮することができる。
【0022】
図示の実施形態では、ブランク22は、コア132の外側表面171が容器の側壁309に対応するブランクの部分をキャビティ134の側壁135に押し付ける、図4に示す成形工具130の構成によって、容器300になるように成形される。コアばね140を圧縮してから、コア132をキャビティ134に十分に嵌め入れ、構造体300へのブランク22の成形が完了する。コアばね140の圧縮により、間隙179の高さを最小限にしてから、構造体300の形状へのブランク22の成形が完了する。
【0023】
ポート146を介して、キャビティ134のフランジ表面164とブランク22との間に形成される射出キャビティ205(図5)を満たす射出成形材料(例えば高分子材料、樹脂等)を射出することによって射出成形構造体305を成形することができる。図示の実施形態では、射出キャビティ205は、フランジ310及びフィンガ312を有することができる射出成形構造体305を形成する形状であるが、本開示から逸脱しない限り、他の形状、配置、構成であってもよく、且つ/又は省いてもよい。一実施形態では、射出成形は、ブランク22がコア132の外側表面171及びキャビティ134の側壁135に押し付けられるようにコア132をキャビティ134に十分に嵌め入れることによるブランクの成形の完了後に行われる。
【0024】
本開示の例示的な実施形態によれば、ブランクは板紙、段ボール紙、又は少なくとも実質的に上述の各機能性を可能にするのに適した特性を有する他の材料から形成することができる。板紙は典型的に、普通の紙より重く、且つより硬質であるような厚さを有し、段ボール紙は典型的に、板紙より重く、且つより硬質であるような厚さを有する。一般的に、少なくとも板紙又はボール紙の側面(板紙又はボール紙から組み立てられたカートンにおいて外側表面となる)は、クレーコーティング等でコーティングされる。クレーコーティングは、製品、広告、価格コード、及びその他の情報又は画像で、重ねて印刷することができる。その場合、ブランクはニスでコーティングされて、ブランクの上に印刷されたいかなる情報も保護するようにされてもよい。また、ブランクは片側面又は両側面上を例えば水分バリア層でコーティングされてもよい。また、ブランクは1つ又は複数のシート様材料にラミネートすることができるか又は該材料でコーティングすることができる。
【0025】
上記の開示記載は、本開示の種々の実施形態を例示及び説明している。本開示の範囲から逸脱しない限り、上記構成において種々の変更を行うことができるため、上記記載に含まれるか又は添付の図面に示される全ての事項は、例示として解釈されるべきであって限定の意味で解釈されるべきではないことが意図される。さらに、本開示の範囲は、上述の実施形態の種々の変形、組合せ及び変更等を包含する。さらに、本開示は、該開示の選択された実施形態のみを示し説明しているが、種々の他の組合せ、変更及び環境での使用が可能であり、本明細書に明示される通りの、上記教示と同等の、且つ/又は関連技術の技能又は知識内での本発明の概念の範囲内の変更又は変形が可能である。さらに、各実施形態の幾つかの特徴及び特性は、選択的に入れ替えてもよく、且つ、本開示の範囲から逸脱しない限り、該開示の他の例示及び非例示の実施形態に適用してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブランクから構造体を成形する工具であって、
ブランクを受け入れるように動作可能なキャビティであって、該キャビティは関節部及びキャビティベースを含み、該関節部は該キャビティベースに可動に接続され、前記キャビティは、前記キャビティベースに対する前記関節部の移動を制御する少なくとも1つのキャビティばねを含む、キャビティと、
前記キャビティに動作可能に接続されるコアであって、該コアは、構造体になるように前記ブランクを少なくとも部分的に成形するために、前記キャビティに入るように動作可能であり、前記コアは、コアベース及び該コアベースに可動に接続されるノーズを含み、前記コアは、前記コアベースに対する前記ノーズの移動を制御する少なくとも1つのコアばねを含む、コアと、
を備え、
前記少なくとも1つのキャビティばねは第1の強度を有し、前記少なくとも1つのコアばねは第2の強度を有し、前記第1の強度は前記第2の強度よりも大きい、工具。
【請求項2】
前記キャビティばねは、前記キャビティベースの表面に接触する第1の端部及び前記関節部の表面に接触する第2の端部を有し、前記コアばねは、前記コアベースの表面に接触する第1の端部及び前記ノーズの表面に接触する第2の端部を有する、請求項1に記載の工具。
【請求項3】
前記キャビティは、前記構造体の少なくとも1つの側壁を成形する少なくとも1つの側壁を含み、前記構造体は前記ブランクから成形される三次元容器である、請求項1に記載の工具。
【請求項4】
前記工具は、前記キャビティ及び前記コアから少なくとも部分的に形成される射出キャビティを含み、該射出キャビティは前記ブランクの周囲の少なくとも一部の周りに液体樹脂を受け入れるためのものである、請求項1に記載の工具。
【請求項5】
前記射出キャビティは、前記構造体のフランジに射出成形バンドを成形するためのものである、請求項4に記載の工具。
【請求項6】
前記射出キャビティは、前記射出成形バンドから延びると共に前記構造体の隅部を少なくとも部分的に画定する射出成形ストリップを成形するためのものである、請求項5に記載の工具。
【請求項7】
前記少なくとも1つのキャビティばねは、該キャビティばねの各端部間に第1の長さを有し、前記少なくとも1つのコアばねは、該コアばねの各端部間に第2の長さを有し、前記第1の長さは前記第2の長さよりも長い、請求項2に記載の工具。
【請求項8】
前記第1の長さは少なくとも約175ミリメートルであり、前記第2の長さは少なくとも約30ミリメートルである、請求項7に記載の工具。
【請求項9】
前記少なくとも1つのキャビティばねは第1の直径を有し、前記少なくとも1つのコアばねは第2の直径を有し、前記第1の直径及び前記第2の直径はほぼ等しい、請求項8に記載の工具。
【請求項10】
前記コアは、前記少なくとも1つの側壁と協働して、前記構造体になるように前記ブランクを少なくとも部分的に成形する表面を有し、該表面は前記コアベースの外側表面の一部及び前記ノーズの外側表面の一部を含み、該コアベースの該外側表面及び該ノーズの該外側表面は間隙を少なくとも部分的に形成するように離間している、請求項3に記載の工具。
【請求項11】
前記構造体になるように前記ブランクを成形する前に、前記間隙を前記コアベースと前記ノーズとの間に第1の距離だけ画定し、前記間隙は、前記コアを前記ブランクに押し付けて前記少なくとも1つのコアばねを圧縮した後で、前記コアベースと前記ノーズとの間に第2の距離だけ画定される、請求項10に記載の工具。
【請求項12】
前記間隙が前記第2の距離に維持されると共に、前記コアが前記キャビティにさらに移動して、前記構造体になるように前記ブランクを成形する、請求項11に記載の工具。
【請求項13】
ブランクから構造体を成形する方法であって、
ブランクを用意するステップ、
成形工具内に前記ブランクを入れるステップであって、該成形工具は、関節部、キャビティベース、及び該キャビティベースに対する該関節部の移動を制御する少なくとも1つのキャビティばねを有するキャビティと、コアベース、ノーズ、及び該コアベースに対する該ノーズの移動を制御する少なくとも1つのコアばねを有するコアとを備える、成形工具内に前記ブランクを入れるステップ、及び
前記ブランクが前記成形工具内にある状態のまま該成形工具を閉じるステップ、
を含み、
前記成形工具を閉じるステップは、前記少なくとも1つのコアばねを圧縮するように前記コアを前記ブランクに押し付けるステップ、及び、前記関節部を前記キャビティベースに対して移動させるように前記コアをさらに移動させるステップを含み、前記少なくとも1つのコアばねを圧縮してから、前記コアを前記キャビティに嵌め入れ、前記構造体への前記ブランクの成形を完了する、方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのコアばねを圧縮してから、前記キャビティベースに対して前記関節部を移動させる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記成形工具を閉じるステップは、前記構造体を少なくとも部分的に成形するように前記ブランクを前記キャビティの表面に押し付けるステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ブランクを前記キャビティの前記表面に押し付けるステップは、前記構造体への前記ブランクの成形を完了するステップを含み、該構造体への該ブランクの成形を完了するステップは、前記少なくとも1つのキャビティばねを十分に圧縮するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記成形工具は、前記キャビティ及び前記コアから少なくとも部分的に形成される射出キャビティをさらに含み、前記方法は、前記構造体のフランジを成形するステップ、及び、該フランジ上に特徴部を射出成形するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記コアは、前記コアベースの外側表面の一部及び前記ノーズの外側表面の一部を含む表面を有し、前記コアベースの前記外側表面及び前記ノーズの前記外側表面は、間隙を少なくとも部分的に画定するように離間し、前記ノーズの前記外側表面と前記コアベースの前記外側表面との間の前記間隙は、前記少なくとも1つのコアばねの圧縮及び前記コアベースに対する前記ノーズの移動によって小さくなる、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記コアを前記キャビティ内に嵌め入れる前に、前記間隙は小さくなる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コアの前記表面は、前記構造体になるように前記ブランクを少なくとも部分的に成形するように該ブランクを前記キャビティの表面に押し付ける、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記コアの前記移動は、前記構造体になるように前記ブランクを少なくとも部分的に成形することを含み、該コアの該移動により、前記キャビティの前記関節部を前記キャビティベースに対して移動させる、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つのキャビティばねは、前記少なくとも1つのコアばねが圧縮された後に圧縮される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記キャビティばねは第1の強度を有し、前記コアばねは第2の強度を有し、前記第1の強度は前記第2の強度よりも大きい、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−507741(P2011−507741A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540948(P2010−540948)
【出願日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/088605
【国際公開番号】WO2009/088904
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】