説明

機器制御サービス提供プログラム、機器制御サービス提供システムおよび機器制御サービス提供方法

【課題】機器制御サービスに係るユーザビリティを向上させること。
【解決手段】機器制御サービス提供システムは、ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付け、受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバ30それぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する組合せ制御サーバ10と、機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定し、当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する所有権管理サーバ20と、組合せ制御サーバ10からの機器制御処理の実行依頼を受けて電子機器の動作を制御する機器制御サーバ30とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供プログラム、機器制御サービス提供システムおよび機器制御サービス提供方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユビキタスネットワーク社会の急速な発展に伴って、外出先など遠隔の地からAV機器やセキュリティ機器、空調機器などの宅内にある電子機器を操作したいというニーズが高まっている。このようなニーズを背景にして、ユビキタスネット家電の分野では、インターネットなどのネットワークを介して電子機器の動作を制御する技術が開発されている。
【0003】
例えば、非特許文献1および非特許文献2では、第三者の攻撃パケットによって電子機器が不正操作されたり、電子機器のデータが改竄されたりすることを防止するために、電源投入時などの初期状態において、メーカーなどによって出荷時に安全が確保されたサーバ装置と、制御対象となる電子機器との間に暗号化された仮想通信網を敷設し、この仮想通信網以外からのパケットをすべて廃棄する機器制御サービス提供システムが提案されている。
【0004】
【非特許文献1】“ネット家電向けリアルタイム宅外制御技術「KEBAB」を開発、本格導入”、インターネット<URL:http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn031001-4/jn031001-4.html>
【非特許文献2】“NTTコムの「ネット家電接続サービス実験」が目指すもの”、インターネット<URL:http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0402/13/news093.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した従来技術(非特許文献1および非特許文献2)では、単体の電子機器の動作を制御することしかできないという制約があるため、機器制御サービスに係るユーザビリティが低いものであると言わざるを得なかった。
【0006】
そこで、本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、機器制御サービスに係るユーザビリティを向上させることができる機器制御サービス提供プログラム、機器制御サービス提供システムおよび機器制御サービス提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る機器制御サービス提供プログラムは、電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供プログラムであって、ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手順と、前記サービス要求受付手順で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明係る機器制御サービス提供プログラムは、前記処理実行依頼手順は、前記電子機器との通信網をWebサービス化された通信網で形成した機器制御サーバに前記機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る機器制御サービス提供プログラムは、前記サービス要求受付手順で受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する動作権限可否判定手順と、前記動作権限可否判定手順によって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理実行許可手順と、をさらに含み、前記処理実行依頼手順は、前記処理実行許可手順によって許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る機器制御サービス提供プログラムは、前記処理実行許可手順は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう各機器制御サーバと、前記処理実行依頼手順を実行するサーバ装置とに当該電子機器の動作権限委譲証を発行し、両者の動作権限委譲証が一致する場合にのみ前記機器制御処理の実行を許可することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る機器制御サービス提供プログラムは、前記処理実行許可手順は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を所定の期間および/または所定の処理対象に制限して許可することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る機器制御サービス提供システムは、電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供システムであって、ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手段と、前記サービス要求受付手段で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る機器制御サービス提供システムは、当該機器制御サービス提供システムの通信網をWebサービス化された通信網で形成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る機器制御サービス提供システムは、前記サービス要求受付手段で受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する動作権限可否判定手段と、前記動作権限可否判定手段によって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理実行許可手段と、をさらに備え、前記処理実行依頼手段は、前記処理実行許可手段によって許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る機器制御サービス提供方法は、電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供方法であって、ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手順と、前記サービス要求受付手順で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手順と、をコンピュータが実行することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る機器制御サービス提供方法は、前記処理実行依頼手順は、前記電子機器との通信網をWebサービス化された通信網で形成した機器制御サーバに前記機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付け、受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することとしたので、複数の電子機器を組合せて動作させることが可能な機器制御サービスを実現することができ、機器制御サービスに係るユーザビリティを向上させることが可能になる。
【0018】
また、本発明によれば、電子機器との通信網をWebサービス化された通信網で形成した機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼することとしたので、コンポーネント化された各機器制御サーバの機器制御機能をつなぎ合わせてアプリケーションとして動作させることが可能になる。
【0019】
また、本発明によれば、受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定し、当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可し、許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することとしたので、所有者の意図に反して電子機器が動作することを防止することができ、ユーザが所有する電子機器のセキュリティを確保することが可能になる。
【0020】
また、本発明によれば、電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう各機器制御サーバと、処理実行依頼処理を実行するサーバ装置(組合せ制御サーバ)とに当該電子機器の動作権限委譲証を発行し、両者の動作権限委譲証が一致する場合にのみ機器制御処理の実行を許可することとしたので、所有者の意図に反して電子機器が動作することを防止することができ、ユーザが所有する電子機器のセキュリティを確保することが可能になる。
【0021】
また、本発明によれば、電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を所定の期間および/または所定の処理対象に制限して許可することとしたので、各機器制御サーバの組合せ動作を制御するサーバ装置(組合せ制御サーバ)が停止した場合でも、このサーバ装置によって機器制御サーバおよび該機器制御サーバに収容される電子機器が専有されることを防止することが可能になる。
【0022】
また、本発明によれば、サービス要求受付処理または処理実行依頼処理を実行する各サーバ装置(組合せ制御サーバ)の負荷に応じて、電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求の受付処理、或いは機器制御処理の実行依頼処理を振り分けることとしたので、資源の動的な追加・削除、連続運転のための広域センター連携が可能なグリッド上の機器制御サービスを実現することができ、大規模なシステムを構築した場合でもスケーラビリティを飛躍的に向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明に係る機器制御サービス提供システムの好適な実施例を詳細に説明する。なお、ここでは、本発明に係る機器制御サービス提供システムの概要および特徴を説明した後に、本実施例1に係る機器制御サービス提供システムを説明し、そして、この機器制御サービス提供プログラムを実行するコンピュータ(実施例2)について説明し、最後に、他の実施例として種々の変形例(実施例3)を説明することとする。
【0024】
(概要および特徴)
まず最初に、本発明に係る機器制御サービス提供システムの概要および特徴を説明する。図1は、本発明に係る機器制御サービス提供システムの構成を示すシステム構成図である。同図に示すように、この機器制御サービス提供システム1は、ユーザ端末40からネットワーク2を介して機器制御サービス要求を受け付け、電子機器(例えば、HDDレコーダ31やテレビ32など)の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバ(例えば、HDDレコーダ制御サーバ31やテレビ制御サーバ32)30に機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供するものである。
【0025】
ここで、本発明に係る機器制御サービス提供システム1は、ネットワーク2を介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付け、受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する「処理実行依頼処理」に主たる特徴があり、かかる「処理実行依頼処理」によって、機器制御サービスに係るユーザビリティを向上させることができるようにしている。
【0026】
この主たる特徴を具体的に説明すると、この機器制御サービス提供システム1における組合せ制御サーバ10では、ユーザ端末40からネットワーク2を介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付け、受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバ(例えば、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32など)30それぞれにサービス内容に応じた機器制御処理の実行を依頼することで、複数の電子機器を組合せて動作させることが可能な機器制御サービスを実現することができるようにしている。
【0027】
より詳細には、複数の電子機器を組合せて動作させることができる機器制御サービスを実現するために、当該システム内のネットワークをWebサービス化された通信網で形成する。このように、システム内のネットワークをWebサービス化された通信網で形成することで、ユーザ端末40からの機器制御サービス要求に応じてコンポーネント化された機器制御サーバ30の機器制御機能をつなぎ合わせてアプリケーションとして動作させることができるようにしている。
【0028】
したがって、上記した従来技術の例で言えば、単体の電子機器の動作を制御する機器制御サービス要求を画一的に受け付けることで、機器制御サービスを制約するのではなく、電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付け、受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することとしたので、複数の電子機器を組合せて動作させることが可能な機器制御サービスを実現することができ、上記した主たる特徴のように、機器制御サービスに係るユーザビリティを向上させることが可能になる。
【0029】
また、本発明は、上記の主たる特徴に関連した付加的な特徴を有する。つまり、本発明に係る機器制御サービス提供システム1では、受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定し、当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可し、許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する。
【0030】
すなわち、この機器制御サービス提供システム1では、機器制御サービスに係るユーザビリティを向上させるとともに、ユーザが所有する電子機器のセキュリティを確保することも重要な課題である。そこで、所有権管理サーバ20では、電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう各機器制御サーバ(例えば、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32など)30と、上記の「処理実行依頼処理」を実行する組合せ制御サーバ10とに当該電子機器の動作権限委譲証「Sovereign」を発行し、両者の動作権限委譲証「Sovereign」が一致する場合にのみ機器制御処理の実行を許可する。
【0031】
このように、電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求である場合にのみ、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可することで、所有者の意図に反して電子機器が動作することを防止することができ、ユーザが所有する電子機器のセキュリティを確保することができるようにしている。
【0032】
さらに、これに関連して、複数の所有者がそれぞれ許容する範囲で電子機器の動作権限を共有させることで、他の所有者の電子機器と組合せて動作させることが可能な機器制御サービスを実現することができ、機器制御サービスに係るユーザビリティをより一層向上させることが可能になる。なお、動作権限が許容された者が電子機器を操作している場合でも、所有者からの機器制御サービス要求や、所有者から他のユーザに対する動作権限の停止指示を受け付けた場合には、所有者が電子機器の動作権限を即座に奪還することが可能であることは言うまでもない。
【0033】
また、この所有権管理サーバ20では、電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を所定の期間および/または所定の処理対象に制限して許可することで、各機器制御サーバの組合せ動作を制御するサーバ装置(組合せ制御サーバ10)が停止した場合でも、このサーバ装置によって機器制御サーバおよび該機器制御サーバに収容される電子機器が専有されることを防止することが可能になる。
【実施例1】
【0034】
次に、本実施例1に係る機器制御サービス提供システムを説明する。なお、ここでは、本実施例1に係る機器制御サービス提供システムの構成を説明した後に、この機器制御サービス提供システムの各種処理の手順を説明することとする。
【0035】
(機器制御サービス提供システムの構成)
図2は、本実施例1に係る組合せ制御サーバ、所有権管理サーバおよび機器制御サーバの構成を示すブロック図である。図1および図2に示すように、この機器制御サービス提供システム1は、組合せ制御サーバ10、所有権管理サーバ20および機器制御サーバ(例えば、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32など)30がネットワーク2を介して相互に通信可能に接続された構成となる。なお、以下では、主たる特徴である「処理実行依頼処理」をおこなう組合せ制御サーバ10の構成を説明しつつ、この「処理実行依頼処理」に関連した処理をおこなう所有権管理サーバ20および機器制御サーバ30の構成を説明することとする。
【0036】
このうち、組合せ制御サーバ10は、ユーザ端末40からの電子機器の組合せに係る機器制御要求を受けて、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32などの機器制御サーバの組合せ動作を制御するサーバ装置であり、組合せ制御部12および記憶部11を備える。
【0037】
記憶部11は、組合せ制御部12による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する格納手段(記憶手段)であり、後述する所有権管理サーバ20の処理実行許可部22bによって発行された動作権限委譲証「Sovereign」を各機器制御サービスごとに保持する動作権限委譲証保持部11aを備える。
【0038】
組合せ制御部12は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、サービス要求受付部12aおよび処理実行依頼部12bを備える。
【0039】
このうち、サービス要求受付部12aは、ユーザ端末40からネットワーク2を介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付ける処理部である。例えば、図3に示すような機器制御サービス受付画面200をユーザ端末40に送信し、この機器制御サービス受付画面200において、ユーザID、組合せの要素となる電子機器を特定可能な情報、および電子機器を組合せて動作させる際の動作内容などを受け付ける。なお、組合せの要素となる電子機器を特定可能な情報としては、メーカー名、機器ID(機器のシリアル番号)または機器の配設場所などの「機器識別情報」や「作動機器のカテゴリ」の入力を受け付ける。
【0040】
そして、組合せ制御部12は、サービス要求受付部12aで機器制御サービスを受け付けたならば、「ユーザID」をキーにして、サービス要求者が動作権限を有する電子機器リストを所有権管理サーバ20に要求し、所有権管理サーバ20から電子機器リストを取得する。例えば、図3の例で言えば、図4に示す「ユーザA」のレコードを電子機器リストとして取得することとなる。
【0041】
続いて、組合せ制御部12は、この電子機器リストを参照して、組合せの要素となる電子機器を特定可能な情報(すなわち、メーカー名、電子機器IDまたは機器の配設場所などの「機器識別情報」や「作動機器のカテゴリ」などの情報)をもとに、組合せの要素となる電子機器を特定する。
【0042】
例えば、図3に示す例で言えば、組合せ制御部12は、取得した電子機器リストの中から、配設場所がともに「××1」号室であり、かつ作動機器カテゴリ「HDDレコーダ」および「テレビ」である電子機器、すなわちHDDレコーダ(機器ID:×××101)31−1およびテレビ(機器ID:×××201)32−1を「電子機器1」および「電子機器2」と特定する。
【0043】
そして、組合せ制御部12は、サービス対象者が当該組合せに係る電子機器を所有しているか否かを判定する。なお、ここで言う「サービス対象者」とは、サービス要求者やサービス要求者自身が所有していない電子機器の使用を指定した場合の当該電子機器の所有者を指す。
【0044】
このとき、組合せ制御部12は、サービス対象者が当該組合せに係る電子機器を所有していないと判定した場合には、当該機器制御サービスが提供不可能である旨をユーザ端末40に通知し、サービス対象者が当該組合せに係る電子機器を所有していると判定した場合には、所有権管理サーバ20に動作権限委譲証「Sovereign」の発行を要求する。
【0045】
ここで、説明の便宜上、動作権限委譲証「Sovereign」の発行をおこなう所有権管理サーバ20を先に説明する。この所有権管理サーバ20は、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32などの機器制御サーバ30に収容される電子機器の所有権を管理するサーバ装置であり、記憶部21および所有権管理部22を備える。
【0046】
このうち、記憶部21は、所有権管理部22による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する格納手段(記憶手段)であり、所有権管理テーブル21aを備える。この所有権管理テーブル21aは、機器制御サーバ30に収容される電子機器の所有権を管理するテーブルであり、具体的には、図4に示すように、ユーザごとに、電子機器ID、機器のカテゴリ、機器の所有者、機器の動作権限、機器利用状況を対応付けて記憶している。
【0047】
所有権管理部22は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に関連するものとしては、動作権限可否判定部22aおよび処理実行許可部22bを備える。
【0048】
動作権限可否判定部22aは、組合せ制御サーバ10におけるサービス要求受付部12aで受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する処理部である。
【0049】
より具体的には、所有権管理テーブル21aを参照して、サービス要求者が組合せの要素となる電子機器の動作権限を有するか否かを判定する。例えば、図3の例で言えば、組合せの要素となるHDDレコーダ(機器ID:×××101)31−1およびテレビ(機器ID:×××201)32−1それぞれについて、所有権管理テーブル21aにおける動作権限のフィールドを照査して「ユーザA」が動作権限を有するか否かを判定する。
【0050】
処理実行許可部22bは、動作権限可否判定部22aによって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理部である。
【0051】
具体的に説明すると、処理実行許可部22bは、サービス要求者が組合せの要素となる電子機器、すなわちHDDレコーダ(機器ID:×××101)31−1およびテレビ(機器ID:×××201)32−1の動作権限を有する場合に、組合せ制御サーバ10、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32それぞれに、図5に示す動作権限委譲証「Sovereign」310を発行する。
【0052】
処理実行許可部22bは、図5に示すように、組合せ制御サーバ10によって採番された当該機器制御サービス要求の「サービスID」および「ユーザID」に当該所有権管理サーバ20の署名をおこなう。このようにして署名がおこなわれた署名データに当該動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限を合わせ、該有効期限を合わした署名データに当該所有権管理サーバ20の署名をおこなって動作権限委譲証「Sovereign」を発行する。
【0053】
このように、所有権管理サーバ20の署名をおこなうこととしたのは、組合せ制御サーバ10以外のサーバ装置(組合せ制御サーバ)に動作権限委譲証「Sovereign」が譲渡されることを防止するためである。
【0054】
また、動作権限委譲証「Sovereign」を発行する際に有効期限を設定することで、各機器制御サーバの組合せ動作を制御するサーバ装置(組合せ制御サーバ10)が停止した場合でも、この組合せ制御サーバ10によって機器制御サーバおよび該機器制御サーバに収容される電子機器が専有されることを防止することが可能になる。
【0055】
また、この動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限は、機器制御サービスをおこなう上で機器制御処理を延長する必要がある場合には、各機器制御サーバによって有効期限を延長することが許容される。この場合でも、組合せ制御サーバ10および機器制御サーバ30では、同一の動作権限委譲証「Sovereign」が保持されることとなる。
【0056】
ここで、組合せ制御サーバ10の説明に戻ると、処理実行依頼部12bは、処理実行許可部22bによって動作権限委譲証「Sovereign」が発行された場合に、サービス要求受付部12aで受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバ30それぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理部である。
【0057】
例えば、図3の例で説明すると、サービス要求受付部12aで受け付けた電子機器を組合せて動作させる際の動作内容、すなわち「電子機器1」:「○×講座」の映像信号をテレビ32−1に供給するという動作内容と、「電子機器2」:HDDレコーダ31−1から供給された信号を出力するという動作内容とを「XML」で記述されたコマンドに変換してHDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32それぞれに機器制御処理の実行を依頼する。
【0058】
ここで、説明の便宜上、機器制御処理をおこなう機器制御サーバ30(HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32)の説明をおこなう。なお、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32は、本発明に係る「処理実行依頼処理」において、電子機器の動作内容に密接に関連する「機器制御処理」以外は同様の処理をおこなうものであるため、機器制御サーバ30として構成を説明する。
【0059】
機器制御サーバ30は、組合せ制御サーバからの機器制御処理の実行依頼を受けて、電子機器の動作を制御するサーバ装置であり、本実施例1では、機器カテゴリが同一である電子機器を制御対象として収容している。
【0060】
記憶部30aは、機器管理部30dによる各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する格納手段(記憶手段)であり、機器管理テーブル30bおよび動作権限委譲証保持部30cを備える。
【0061】
このうち、機器管理テーブル30bは、電子機器の管理情報を記憶するテーブルであり、具体的には、図7に示すように、機器ID(シリアル番号)ごとに、機器カテゴリ、製造メーカー、機器性能、機器利用状況を記憶している。例えば、機器ID「×××101」に、機器カテゴリ「HDDレコーダ」、製造メーカー「メーカーE」、機器性能「X×Y」ピクセル・・・、機器利用状況「配設場所:「××1」号室、保存ファイル:「○×講座」、・・・」を対応付けて記憶している。
【0062】
動作権限委譲証保持部30cは、所有権管理サーバ20の処理実行許可部22bによって発行された動作権限委譲証「Sovereign」を組合せ制御サーバ10によって発行された「サービスID」ごとに保持する処理部である。
【0063】
機器管理部30dは、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、委譲証突合部30eおよび機器制御処理部30fを備える。
【0064】
委譲証突合部30eは、組合せ制御サーバ10から機器制御処理の実行依頼とともに受信した動作権限委譲証「Sovereign」と、動作権限委譲証保持部30cによって保持された動作権限委譲証「Sovereign」とを突合する処理部である。
【0065】
機器制御処理部30fは、委譲証突合部30eによって両者の動作権限委譲証「Sovereign」が一致すると判定された場合に、処理実行依頼部22bから受信した「XML」で記述されたコマンドに応じた「機器制御処理」をおこなう処理部である。
【0066】
例えば、HDDレコーダ制御サーバ31では、HDDに記録されている「○×講座」の映像信号をテレビ32−1に供給する「機器制御処理」をおこない、テレビ制御サーバ32では、HDDレコーダ31−1から供給された信号を出力する「機器制御処理」をおこなう。
【0067】
なお、機器制御サーバ(HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32)30は、これらの「機器制御処理」が完了した場合に、組合せ制御サーバ10に「完了通知」をおこなう。また、動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限が途過した場合には、動作権限委譲証「Sovereign」を破棄し、組合せ制御サーバ10によって保持された動作権限委譲証「Sovereign」を無効とする。
【0068】
ここで、組合せ制御サーバ10の説明に戻ると、処理実行依頼部12bは、機器制御サーバ30からの機器制御処理の完了通知を受信するまで、動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限を監視する。
【0069】
このとき、機器制御サービス要求に係る機器制御処理が動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限内に完了しない場合に、処理実行依頼部12bは、動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限の延長をHDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32に要求する。
【0070】
この処理実行依頼部12bからの動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限の延長を受けて、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32では、有効期限が延長された動作権限委譲証「Sovereign」を再発行する。
【0071】
なお、この場合、図6に示すように、組合せ制御サーバ10によって採番された「サービスID」および「ユーザID」に当該所有権管理サーバ20によって署名がおこなわれた署名データに新たな有効期限を付与し、該新たな有効期限が付与された署名データに当該機器制御サーバ30の署名をおこなって動作権限委譲証「Sovereign」を発行する。
【0072】
そして、処理実行依頼部12bは、機器制御サーバ30からの機器制御処理の完了通知を受信した場合に、当該機器制御サービスが完了した旨をユーザ端末40に通知し、処理を終了する。
【0073】
(各種処理の手順)
次に、本実施例1に係る機器制御サービス提供システムの各種処理の手順を説明する。なお、ここでは、主たる特徴に関連した処理として、上記した「処理実行依頼処理」に先立っておこなわれる(1)「動作権限委譲証の発行処理」を説明した後に、主たる特徴である(2)「処理実行依頼処理」を説明する。
【0074】
(1)動作権限委譲証の発行処理
図8は、動作権限委譲証の発行処理の手順を示すフローチャートである。この「動作権限委譲証の発行処理」は、サービス要求受付部12aでユーザ端末40からネットワーク2を介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けた場合に開始されることとなる。
【0075】
同図に示すように、サービス要求受付部12aにおいて、ユーザID、組合せの要素となる電子機器を特定可能な情報、および電子機器を組合せて動作させる際の動作内容などが入力された機器制御サービス受付画面200を受け付けた場合(ステップS801肯定)に、組合せ制御部12は、「ユーザID」をキーにして、サービス要求者が動作権限を有する電子機器リストを所有権管理サーバ20に要求する(ステップS802)。
【0076】
続いて、所有権管理サーバ20における所有権管理部22では、電子機器リストの要求を受け付けて(ステップS803)、組合せ制御サーバ10に電子機器リストを返信する(ステップS804)。この返信を受けて、組合せ制御部12は、所有権管理サーバ20から電子機器リストを取得する(ステップS805)。例えば、図3の例で言えば、図4に示す「ユーザA」のレコードが電子機器リストとして取得されることとなる。
【0077】
そして、組合せ制御部12は、この電子機器リストを参照して、組合せの要素となる電子機器を特定可能な情報(すなわち、メーカー名、電子機器IDまたは機器の配設場所などの「機器識別情報」や「作動機器のカテゴリ」などの情報)をもとに、組合せの要素となる電子機器を特定し、サービス対象者が当該組合せに係る電子機器を所有しているか否かを判定する(ステップS806)。
【0078】
ここで、組合せ制御部12は、サービス対象者が当該組合せに係る電子機器を所有していないと判定した場合(ステップS806否定)には、当該機器制御サービスが提供不可能である旨をユーザ端末40に通知し(ステップS807)、処理を終了する。
【0079】
また、組合せ制御部12は、サービス対象者が当該組合せに係る電子機器を所有していると判定した場合(ステップS806肯定)には、所有権管理サーバ20に動作権限委譲証「Sovereign」の発行を要求する(ステップS808)。
【0080】
この動作権限委譲証「Sovereign」の発行要求を受けて(ステップS809)、所有権管理サーバ20の動作権限可否判定部22aは、所有権管理テーブル21aを参照して、サービス要求者が組合せの要素となる電子機器の動作権限を有するか否かを判定する(ステップS810)。
【0081】
例えば、図3の例で言えば、組合せの要素となるHDDレコーダ(機器ID:×××101)31−1およびテレビ(機器ID:×××201)32−1それぞれについて、所有権管理テーブル21aにおける動作権限のフィールドを照査して「ユーザA」が動作権限を有するか否かを判定する。
【0082】
ここで、動作権限可否判定部22aによってサービス要求者が組合せの要素となる電子機器、すなわちHDDレコーダ(機器ID:×××101)31−1およびテレビ(機器ID:×××201)32−1の動作権限を有していないと判定された場合(ステップS810否定)には、処理実行許可部22bは、当該機器制御サービスが提供不可能である旨をユーザ端末40に通知し(ステップS811)、処理を終了する。
【0083】
一方、動作権限可否判定部22aによってサービス要求者が組合せの要素となる電子機器の動作権限を有していると判定された場合(ステップS810肯定)には、処理実行許可部22bは、組合せ制御サーバ10、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32それぞれに、図5に示す動作権限委譲証「Sovereign」310を発行する(ステップS812)。
【0084】
このようにして、組合せ制御サーバ10、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32では、動作権限委譲証「Sovereign」310が取得されることとなる(ステップS813、ステップS814およびステップS815)。
【0085】
(2)処理実行依頼処理
図9は、処理実行依頼処理の手順を示すフローチャートである。この「処理実行依頼処理」は、処理実行許可部22bによって動作権限委譲証「Sovereign」が発行された場合に開始されることとなる。
【0086】
同図に示すように、処理実行依頼部12bは、処理実行許可部22bによって動作権限委譲証「Sovereign」が発行された場合(ステップS901肯定)に、サービス要求受付部12aで受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバ30それぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する(ステップS902およびステップS903)。
【0087】
例えば、図3の例で説明すると、サービス要求受付部12aで受け付けた電子機器を組合せて動作させる際の動作内容、すなわち「電子機器1」:「○×講座」の映像信号をテレビ32−1に供給するという動作内容と、「電子機器2」:HDDレコーダ31−1から供給された信号を出力するという動作内容とを「XML」で記述されたコマンドに変換してHDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32それぞれに機器制御処理の実行を依頼する。
【0088】
続いて、機器制御サーバ30の委譲証突合部30eは、機器制御処理の実行依頼を受けて(ステップS902およびステップS906)、組合せ制御サーバ10から機器制御処理の実行依頼とともに受信した動作権限委譲証「Sovereign」と、動作権限委譲証保持部30cによって保持された動作権限委譲証「Sovereign」とを突合する(ステップS903およびステップS907)。
【0089】
このとき、委譲証突合部30eによって両者の動作権限委譲証「Sovereign」が一致しないと判定された場合(ステップS903否定またはステップS907否定)には、機器管理部30dは、当該機器制御サービスが提供不可能である旨をユーザ端末40に通知し(ステップS904)、処理を終了する。
【0090】
一方、委譲証突合部30eによって両者の動作権限委譲証「Sovereign」が一致すると判定された場合(ステップS903肯定およびステップS907肯定)には、機器制御処理部30fは、処理実行依頼部22bから受信した「XML」で記述されたコマンドに応じた「機器制御処理」をおこなう(ステップS905およびステップS908)。
【0091】
例えば、HDDレコーダ制御サーバ31では、HDDに記録されている「○×講座」の映像信号をテレビ32−1に供給する「機器制御処理」をおこない、テレビ制御サーバ32では、HDDレコーダ31−1から供給された信号を出力する「機器制御処理」をおこなう。
【0092】
ここで、処理実行依頼部12bは、機器制御サーバ30からの機器制御処理の完了通知を受信する(ステップS909肯定)まで、動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限を監視する(ステップS910)。
【0093】
このとき、機器制御サービス要求に係る機器制御処理が動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限内に完了しない場合(ステップS910肯定)に、処理実行依頼部12bは、動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限の延長をHDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32に要求する(ステップS911)。
【0094】
この処理実行依頼部12bからの動作権限委譲証「Sovereign」の有効期限の延長を受けて(ステップS912およびステップS913)、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32では、有効期限が延長された動作権限委譲証「Sovereign」を再発行する(ステップS914およびステップS915)。
【0095】
そして、HDDレコーダ制御サーバ31およびテレビ制御サーバ32から有効期限が延長された動作権限委譲証「Sovereign」を取得した後(ステップS916)、処理実行依頼部12bは、機器制御サーバ30からの機器制御処理の完了通知を受信する(ステップS909肯定)まで、上記のステップS910〜ステップS916の処理を繰り返しておこなう。
【0096】
最後に、処理実行依頼部12bは、機器制御サーバ30からの機器制御処理の完了通知を受信した場合(ステップS909肯定)に、当該機器制御サービスが完了した旨をユーザ端末40に通知し、処理を終了する。
【0097】
上述してきたように、本実施例1に係る機器制御サービス提供システム1によれば、複数の電子機器を組合せて動作させることが可能な機器制御サービスを実現することができ、機器制御サービスに係るユーザビリティを向上させることが可能になる。
【0098】
また、本実施例1に係る機器制御サービス提供システム1によれば、所有者の意図に反して電子機器が動作することを防止することができ、ユーザが所有する電子機器のセキュリティを確保することが可能になる。
【実施例2】
【0099】
ところで、上記の実施例1で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図12を用いて、上記の実施例1と同様の機能を有する機器制御サービス提供プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図12は、機器制御サービス提供プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0100】
同図に示すように、機器制御サービス提供装置としてのコンピュータ30は、操作パネル31、ディスプレイ32、スピーカ33、媒体読取装置34、HDD35、RAM36、ROM37およびCPU38をバス39で接続して構成される。
【0101】
そして、ROM37には、上記の実施例1と同様の機能を発揮する機器制御サービス提供プログラム、つまり、図12に示すように、サービス要求受付プログラム37a、動作権限可否判定プログラム37b、処理実行許可プログラム37c、処理実行依頼プログラム37dが予め記憶されている。なお、プログラム37a〜37dについては、図2に示した組合せ制御サーバ10および所有権管理サーバ20の各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
【0102】
そして、CPU38が、これらのプログラム37a〜37dをROM37から読み出して実行することで、図12に示すように、各プログラム37a〜37dは、サービス要求受付プロセス38a、動作権限可否判定プロセス38b、処理実行許可プロセス38cおよび処理実行依頼プロセス38dとして機能するようになる。各プロセス38a〜38dは、図2に示したサービス要求受付部12a、動作権限可否判定部22a、処理実行許可部プロセス22bおよび処理実行依頼部12bにそれぞれ対応する。
【0103】
また、HDD35には、図12に示すように、所有権管理テーブル35aが設けられる。なお、所有権管理テーブル35aは、図2に示した所有権管理テーブル21aに対応する。そして、CPU38は、機器制御サービスとして要求された電子機器の組合せと、所有権管理テーブル35aに記憶された所有権管理データとに基づいて、サービス要求者の動作権限の可否を判定する。このとき、サービス要求者が電子機器の動作権限を有する者であると判定した場合には、機器制御処理の実行許可および機器制御サーバへの機器制御処理の依頼をおこなう。
【0104】
ところで、上記した各プログラム37a〜37dについては、必ずしも最初からROM37に記憶させておく必要はなく、例えば、コンピュータ30に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、または、コンピュータ30の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などの「固定用の物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ30に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ30がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【実施例3】
【0105】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例1および2以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施例にて実施されてもよいものである。
【0106】
例えば、本発明では、サービス要求受付部12aまたは処理実行依頼部12bと同様の機能を有する各サーバ装置(組合せ制御サーバ10、11、・・・)の負荷に応じて、電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求の受付処理、或いは機器制御処理の実行依頼処理を振り分けるようにしても良い。
【0107】
すなわち、上述してきた組合せ制御サーバがサービス利用者の生活・オフィスでの活動の一環として使用されることを考慮し、平常時とピーク時のサーバ装置の負荷が激しく変動した場合に対応できるようにシステムを構築する必要がある。
【0108】
このため、本発明に係る機器制御サービス提供システムでは、組合せ制御サーバ10、11、12、・・・nの負荷を一元管理し、サーバ装置の負荷が許容限界値を超えた場合に機器制御サービス要求を他のサーバ装置に振り分ける運用制御サーバ50をさらに構築する。例えば、図10に示すように、組合せ制御サーバ10で、「サーバ装置の負荷」>「許容限界値」という状態を検知した場合に、他のサーバ装置の負荷に応じて組合せ制御サーバ10でオーバーフローした分の機器制御サービス要求を振り分けるようにする。
【0109】
このように、サービス要求受付部12aまたは処理実行依頼部12bと同様の機能を有する各サーバ装置(組合せ制御サーバ10、11、・・・)の負荷に応じて、電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求の受付処理、或いは機器制御処理の実行依頼処理を振り分けるように機器制御サービス提供システムを構成することで、資源の動的な追加・削除、連続運転のための広域センター連携が可能なグリッド上の機器制御サービスを実現することができ、大規模なシステムを構築した場合でもスケーラビリティを飛躍的に向上させることが可能になる。
【0110】
さらに、これに関連して、資源の動的な追加・削除、連続運転のための広域センター連携が可能なグリッド上の機器制御サービスを実現することにより、ユーザから見てディペンダブル(確実に信頼できる)な機器制御サービスを提供することが可能になる。
【0111】
なお、実施例1では、ユーザ自身が所有権を有する電子機器に対する機器制御サービス要求をおこなう場合の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の所有者がそれぞれ許容する範囲で電子機器の動作権限を共有させることで、他の所有者の電子機器と組合せて動作させることが可能な機器制御サービスを実現するようにしても良い。
【0112】
例えば、図11に示す所有権管理テーブル21aのように、電子機器の所有権が設定されている場合には、「ユーザA」のHDDレコーダ31−1の映像信号をテレビ32−1に供給し、HDDレコーダ31−1から供給された信号をテレビ32−1に出力するという「ユーザA」のみに収束された機器制御サービスではなく、さらに、「ユーザB」のHDDレコーダ31−2の映像信号をテレビ32−2に供給し、HDDレコーダ31−2から供給された信号をテレビ32−2に出力するという拡張された機器制御サービスを提供することができる。
【0113】
このように、複数の所有者がそれぞれ許容する範囲で電子機器の動作権限を共有させることで、他の所有者の電子機器と組合せて動作させることが可能な機器制御サービスを実現することができ、機器制御サービスに係るユーザビリティをより一層向上させることが可能になる。さらに、これに関連して、電子機器の所有者が他のユーザに電子機器の動作権限を段階的に付与することで、ユーザごとの個人特性に応じた電子機器の動作権限を付与することが可能になる。
【0114】
なお、動作権限が許容された者が電子機器を操作している場合でも、所有者からの機器制御サービス要求や、所有者から他のユーザに対する動作権限の停止指示を受け付けた場合には、所有者が電子機器の動作権限を即座に奪還することが可能であることは言うまでもない。
【0115】
また、実施例1では、組合せ制御サーバおよび所有権管理サーバを分散して構成する実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、組合せ制御サーバおよび所有権管理サーバの装置自体或いは各機能部を分散または統合して構成するようにしても良い。
【0116】
また、実施例1では、同一の機器カテゴリの電子機器を外部のサーバ装置(機器制御サーバ)に収容する実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、同一の機器カテゴリに制約されることなく、機器制御サーバを所定の単位(例えば、家庭や一部屋)ごとに設けた場合、或いは電子機器と機器制御サーバとをLANで接続してシステムを構築した場合でも本発明を同様に適用することができる。
【0117】
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0118】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0119】
(付記1)電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供プログラムであって、
ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手順と、
前記サービス要求受付手順で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする機器制御サービス提供プログラム。
【0120】
(付記2)前記処理実行依頼手順は、前記電子機器との通信網をWebサービス化された通信網で形成した機器制御サーバに前記機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする付記1に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【0121】
(付記3)前記サービス要求受付手順で受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する動作権限可否判定手順と、
前記動作権限可否判定手順によって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理実行許可手順と、をさらに含み、
前記処理実行依頼手順は、前記処理実行許可手順によって許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする付記1または2に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【0122】
(付記4)前記処理実行許可手順は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう各機器制御サーバと、前記処理実行依頼手順を実行するサーバ装置とに当該電子機器の動作権限委譲証を発行し、両者の動作権限委譲証が一致する場合にのみ前記機器制御処理の実行を許可することを特徴とする付記3に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【0123】
(付記5)前記処理実行許可手順は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を所定の期間および/または所定の処理対象に制限して許可することを特徴とする付記3または4に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【0124】
(付記6)前記サービス要求受付手順または前記処理実行依頼手順を実行する各サーバ装置の負荷に応じて、電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求の受付処理、或いは機器制御処理の実行依頼処理を振り分ける処理振分手順をさらに含んだことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の機器制御サービス提供プログラム。
【0125】
(付記7)電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供システムであって、
ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手段と、
前記サービス要求受付手段で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手段と、
を備えたことを特徴とする機器制御サービス提供システム。
【0126】
(付記8)当該機器制御サービス提供システムの通信網をWebサービス化された通信網で形成することを特徴とする付記7に記載の機器制御サービス提供システム。
【0127】
(付記9)前記サービス要求受付手段で受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する動作権限可否判定手段と、
前記動作権限可否判定手段によって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理実行許可手段と、をさらに備え、
前記処理実行依頼手段は、前記処理実行許可手段によって許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする付記7または8に記載の機器制御サービス提供システム。
【0128】
(付記10)前記処理実行許可手段は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう各機器制御サーバと、前記処理実行依頼手順を実行するサーバ装置とに当該電子機器の動作権限委譲証を発行し、両者の動作権限委譲証が一致する場合にのみ前記機器制御処理の実行を許可することを特徴とする付記9に記載の機器制御サービス提供システム。
【0129】
(付記11)前記処理実行許可手段は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を所定の期間および/または所定の処理対象に制限して許可することを特徴とする付記9または10に記載の機器制御サービス提供システム。
【0130】
(付記12)前記サービス要求受付手段または前記処理実行依頼手段を備える各サーバ装置の負荷に応じて、電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求の受付処理、或いは機器制御処理の実行依頼処理を振り分ける処理振分手段をさらに備えたことを特徴とする付記7〜11のいずれか一つに記載の機器制御サービス提供システム。
【0131】
(付記13)電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供方法であって、
ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手順と、
前記サービス要求受付手順で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手順と、
をコンピュータが実行することを特徴とする機器制御サービス提供方法。
【0132】
(付記14)前記処理実行依頼手順は、前記電子機器との通信網をWebサービス化された通信網で形成した機器制御サーバに前記機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする付記13に記載の機器制御サービス提供方法。
【0133】
(付記15)前記サービス要求受付手順で受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する動作権限可否判定手順と、
前記動作権限可否判定手順によって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理実行許可手順と、をさらに含み、
前記処理実行依頼手順は、前記処理実行許可手順によって許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする付記13または14に記載の機器制御サービス提供方法。
【0134】
(付記16)前記処理実行許可手順は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう各機器制御サーバと、前記処理実行依頼手順を実行するサーバ装置とに当該電子機器の動作権限委譲証を発行し、両者の動作権限委譲証が一致する場合にのみ前記機器制御処理の実行を許可することを特徴とする付記15に記載の機器制御サービス提供方法。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明に係る機器制御サービス提供システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】本実施例1に係る組合せ制御サーバ、所有者管理サーバおよび機器制御サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】機器制御サービス受付画面の一例を示す図である。
【図4】所有権管理テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図5】動作権限委譲証の一例を示す図である。
【図6】動作権限委譲証の一例を示す図である。
【図7】機器管理テーブルに記憶される情報の構成例を示す図である。
【図8】動作権限委譲証の発行処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】処理実行依頼処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】他の実施例を説明するための説明図である。
【図11】他の実施例を説明するための説明図である。
【図12】機器制御サービス提供プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【符号の説明】
【0136】
1 機器制御サービス提供システム
2 ネットワーク
10 組合せ制御サーバ
11 記憶部
11a 動作権限委譲証保持部
12 組合せ制御部
12a サービス要求受付部
12b 処理実行依頼部
20 所有権管理サーバ
21 記憶部
21a 所有権管理テーブル
22 所有権管理部
22a 動作権限可否判定部
22b 処理実行許可部
30 機器制御サーバ
30a 記憶部
30b 機器管理テーブル
30c 動作権限委譲証保持部
30d 機器管理部
30e 委譲証突合部
30f 機器制御処理部
31 HDDレコーダ制御サーバ
31−1、31−2、31−3 HDDレコーダ
32 テレビ制御サーバ
32−1、32−2、32−3 テレビ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供プログラムであって、
ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手順と、
前記サービス要求受付手順で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする機器制御サービス提供プログラム。
【請求項2】
前記処理実行依頼手順は、前記電子機器との通信網をWebサービス化された通信網で形成した機器制御サーバに前記機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする請求項1に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【請求項3】
前記サービス要求受付手順で受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する動作権限可否判定手順と、
前記動作権限可否判定手順によって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理実行許可手順と、をさらに含み、
前記処理実行依頼手順は、前記処理実行許可手順によって許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする請求項1または2に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【請求項4】
前記処理実行許可手順は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう各機器制御サーバと、前記処理実行依頼手順を実行するサーバ装置とに当該電子機器の動作権限委譲証を発行し、両者の動作権限委譲証が一致する場合にのみ前記機器制御処理の実行を許可することを特徴とする請求項3に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【請求項5】
前記処理実行許可手順は、前記電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を所定の期間および/または所定の処理対象に制限して許可することを特徴とする請求項3または4に記載の機器制御サービス提供プログラム。
【請求項6】
電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供システムであって、
ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手段と、
前記サービス要求受付手段で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手段と、
を備えたことを特徴とする機器制御サービス提供システム。
【請求項7】
当該機器制御サービス提供システムの通信網をWebサービス化された通信網で形成することを特徴とする請求項6に記載の機器制御サービス提供システム。
【請求項8】
前記サービス要求受付手段で受け付けた機器制御サービス要求が当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であるか否かを判定する動作権限可否判定手段と、
前記動作権限可否判定手段によって当該組合せに係る電子機器の動作権限を有する者からのサービス要求であると判定された場合に、当該電子機器の組合せに対応する機器制御処理の実行を許可する処理実行許可手段と、をさらに備え、
前記処理実行依頼手段は、前記処理実行許可手段によって許可された各機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする請求項6または7に記載の機器制御サービス提供システム。
【請求項9】
電子機器の動作を制御する機器制御処理をおこなう機器制御サーバに機器制御処理の実行を依頼して機器制御サービスを提供する機器制御サービス提供方法であって、
ネットワークを介して電子機器の組合せに係る機器制御サービス要求を受け付けるサービス要求受付手順と、
前記サービス要求受付手順で受け付けた電子機器の組合せに対応する機器制御処理をおこなう機器制御サーバそれぞれに当該機器制御処理の実行を依頼する処理実行依頼手順と、
をコンピュータが実行することを特徴とする機器制御サービス提供方法。
【請求項10】
前記処理実行依頼手順は、前記電子機器との通信網をWebサービス化された通信網で形成した機器制御サーバに前記機器制御処理の実行を依頼することを特徴とする請求項9に記載の機器制御サービス提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−228063(P2006−228063A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−43107(P2005−43107)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】