説明

殺菌消毒充填注射器を使用者に供給する装置および方法

本発明は、使用者に殺菌消毒充填注射器を供給する独立型装置に関する。注射器分配器(100)は使用者からの入力を受用し、その入力を電気制御信号に変換するコントローラーを含む。注射器分配器(100)は、コントローラーに連結するオゾン発生器(120)も含む。オゾン発生器(120)は、使用者からの入力に従った要求に応じたオゾンを発生する。使用者はオゾンの濃度および/または体積に関するパラメーターを入力する。更に、注射器分配器(100)は、オゾン発生器(120)に連結する注射器調製場(130)を含む。注射器調製場(130)は、第1の量のオゾンで注射器(110)を殺菌消毒し、第2の量のオゾンを注射器(110)に充填する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌消毒充填注射器を使用者に供給する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
殺菌消毒注射器の使用は、医療分野において一般的な工業的手法である。最適な薬剤や治療薬を注射器に充填する前に、汚染物質の可能性を除去するために殺菌消毒処理が行われる。多くの場合、注射器は殺菌消毒された状態で包装されている。更に、ある種の注射器は、取扱を容易にするために、治療薬を予め充填し、密封した小袋内に殺菌消毒した状態で供給される。しかしながら、予め充填し、殺菌消毒した注射器は、予め決められた薬剤濃度と量を入れるという制限がある。更に、オゾン等のある種の治療薬は、薬剤の保存期間により、予め充填した注射器を使用することは適さない。
【0003】
椎間板ヘルニア、間接リウマチ、変形性関節症などの最適な治療薬としてオゾンが使用されることがある。オゾンは、更に、膝、肩、腰の滑液包炎などの炎症治療の治療薬として使用されることがある。更に、椎間板や変性疾患を患う動物に対するオゾンの獣医学分野での応用もある。
【0004】
人工腰、膝や、ペースメーカー、永久的な外科的移植の設置、感染関節の治療に先立って行われる外科手術部位の洗浄は、殺菌消毒剤として医療用オゾンを使用することによって容易に行うことが出来る。同様に、感染を防ぎ、治癒を助けるために吸盤がオゾンと共に注入され、人工肛門を造設することが出来る。心臓手術後の胸骨切開からの外科手術後の回復は、しばしば傷口感染により面倒なことになる。オゾンによって洗浄した傷への吸収性カテーテルの設置は、治癒の助けとなる。実際に、多くの傷が、オゾンを注入できるような吸収性多孔カテーテルを配置して治癒される。これは、抗感染性で、鎮痛性で、傷の治癒性を有する。そして、回復期間を短くし、外科手術後の煩雑さを減少できる。オゾン投与は、オゾンガス混合物あるいはオゾンを含む液体またはゲルを直接治療部位に供給することによって行うことが出来る。
【0005】
オゾンは、虫垂切除の後の腹部切開/傷、人工肛門造設に伴う緊急結腸切除、経皮的内視鏡胆嚢摘出後などの感染の可能性が高い部位に供給することが出来る。内視鏡的手順によるオゾンの注入および経カテーテルによるオゾンの注入は、例えば膵管の内視鏡評価において、内視鏡的医学介入あるいは画像誘導または非画像誘導カテーテル介入による煩雑さを防ぐために使用される。オゾンの歯科的注入もまた、歯腔の前処理および修復を増大させ、歯根管炎または歯周病の減少の助けとなる。オゾンの治療および医療への応用は継続して研究されている。
【0006】
ある分野において、オゾンは殺菌消毒のためにも使用される。他の分子とカップリングして結合しない限り、大気圧下で、オゾンは約20〜30分程度内で二酸素に崩壊してしまう。オゾンは、イースト、かび、水性寄生虫、毒性バクテリア等の人体の中では望ましくない多くの基質に対して高反応性である。それ故、オゾンは、病院内の医療器具の殺菌消毒剤として使用され、看護施設内で食品や洗濯物を殺菌消毒し、
更に、多くの他の環境や分野でも使用される。
【0007】
オゾンガス治療の成功が医療や治療分野での正当な評価を得られ続けているため、オゾン発生やオゾン殺菌消毒を効果的に遂行する通常の方法や装置では不足点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、殺菌消毒充填注射器を使用者に供給する装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
記載された実施態様に従い、殺菌消毒充填注射器を使用者(ユーザー)に供給する注射器分配器を開示する。注射器分配器は、使用者からの入力を受け入れ、その入力を装置内で最初に使用される電気制御信号に変換するコントローラーを含む。注射器分配器は、コントローラーに連結するオゾン発生器も含む。オゾン発生器は、使用者からの入力に従い、要求に応じたオゾンを発生する。例えば、使用者がオゾンの濃度および/または体積に関するパラメーターを入力してもよい。更に、注射器調製場がオゾン発生器に連結している。注射器調製場は第1の量のオゾンで注射器を殺菌消毒し、第2の量のオゾンを注射器に充填する。
【0010】
他の実施態様において、殺菌消毒充填注射器を使用者に供給する注射器分配器は、オゾン発生器とコントローラーとに連結するオゾンセンサーを更に含む。オゾンセンサーはオゾンセンサーの性状を検知する。注射器分配器は、更に、オゾン発生器からの余剰のオゾンを受用して、余剰のオゾンの処理を行うスクラバー(洗浄器)を含む。注射器分配器の他の実施態様も更に記載される。
【0011】
注射器の殺菌消毒および充填を自立的に行う方法の実施態様も開示される。本方法は注射器保存場から注射器調製場に注射器を自動的に動かし、酸素源から要求に応じたオゾンセンサーを発生させる。発生したオゾンは注射器の殺菌消毒と充填の両方に使用される。他の実施態様も更に記載される。
【0012】
本発明の実施態様の他の特徴や利点は、本発明の原則例の手法によって図示された添付の図面を併用し、以下の記載から明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、殺菌消毒充填注射器を使用者に供給する装置および方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の殺菌消毒充填注射器を使用者に供給する注射器分配器の実施態様の概略図を表す。
【図2】図2は、本発明の殺菌消毒充填注射器を使用者に供給する注射器分配システムの実施態様のブロック図を表す。
【図3】図3は、図2の注射器分配器において水からオゾンを発生させるフロー図を表す。
【図4】図4は、図2の注射器分配器において空気からオゾンを発生させるフロー図を表す。
【図5】図5は、図2の注射器分配器において水蒸気からオゾンを発生させるフロー図を表す。
【図6】図6は、注射器の殺菌消毒および充填を自立的に行う方法の実施態様のフローチャート図を表す。
【図7】図7は、使用者の入力に従ってオゾンを発生するための方法の実施態様のフローチャート図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
明細書を通じて、類似の符号は類似の構成要素を表すのに使用される。
【0016】
図1は、使用者に殺菌消毒充填注射器110を供給する注射器分配器100の1実施態様の概略図を示す。図示されている注射器分配器100は、注射器110、オゾン発生器120、注射器調製場130、ポンプ160、スクラバー(洗浄器)170を含む。注射器分配器100の種々の構成要素は、T1〜T8として表記される管類の幾つかの通路、V1〜V5として表記される幾つかのバルブによって連結されている。注射器分配器は、種々の構成要素および接続部材で図示されているが、他の実施態様においては、より多くの又はより少ない機能を実行するために、更に多い又は少ない構成要素であってもよい。更に、ある実施態様において、管類およびバルブの同一または異なる通路あるいは他のコネクタを介して、異なる接続通路で実行されてもよい。
【0017】
一般に、オゾン発生器120は使用者からの入力に従って、要求に応じたオゾンを発生する。注射器調製場130は注射器110を含み、オゾン発生器120と連結している。注射器調製場130は、発生したオゾンの第1の量で注射器110を殺菌消毒し、発生したオゾンの第2の量で注射器110に充填する。ポンプ160は、オゾン発生器120から注射器調製場130へのオゾンの移動および/または注射器調製場130からスクラバー又はオゾン破棄ユニット170へのオゾンの移動を容易にする。スクラバー170は、注射器調製場130から排出した余剰オゾンを分解する。更に、スクラバー170は、注射器110からの余剰のオゾンを受用し、分解する。ある実施態様において、スクラバー170は、炭、ヨウ化カリウム(KI)、二酸化マンガン(MnO)及び/又は酸化銅(CuO)フィルターである。他の実施態様において、スクラバー170は加熱型オゾン分解ユニットである。
【0018】
図1をもう少し詳しく参照する。オゾン発生器120は公知のオゾン発生器に基づくことが出来る。オゾン発生器120は、スクラバー170及び注射器調製場130に、それらの間のガス流の方向を選択するための可撓性配管(チューブ)及びバルブを介して連結されている。更に詳しくは、第1の配管の通路T1がオゾン発生器120と三方バルブV1に連結している。第2の配管の通路T2がバルブV1と他の三方バルブV2に連結している。バルブV2は、更に、スクラバー170に他の配管の通路T3を介して連結している。第3の三方バルブV3は、他の配管の通路T4を介して第2の三方バルブV2に連結している。バルブV3は、更に、他の配管の通路T5を介して注射器調製場130に連結しており、又、別の配管の通路T6を介して注射器調製場130内の注射器110にも連結している。配管は公知の医療用のシリコン、テフロン等の適切な材料から形成されており、適切な径を有し、管内を通過するオゾンガスの圧力に耐えられるような適切な肉厚を有する。栓としてのバルブも、公知の医療用のバルブであり、配管の種々の部所に対して相補継ぎ手を有する。
【0019】
図示された実施態様において、注射器110は三方バルブV4及びニードル180を含む。注射器110は、オゾンの腐食に耐えるポリエチレン又はその他の類似材料から形成されていてもよい。三方バルブV4は、脱着可能なバルブV5に直接連結しており、注射器110及びオゾン発生器120及び/又はスクラバー170の間の通路を選択できるようになっている。
【0020】
バルブV1及びV2は、第1の位置において、配管通路T1、T2及びT3、更にバルブV3を介して、オゾン発生器120が注射器調製場130にオゾンを移送できるようにする。バルブV3は、第1の位置において配管通路T4から注射器調製場130に配管通路T5を介してオゾンを移送できるようにする。配管通路T5を介した注射器調製場130へのオゾンの誘導により、注射器調製場130内にオゾンが集まるため、注射器調製場130内の注射器110は殺菌消毒される。本法における注射器110の殺菌消毒について更に以下に詳述する。
【0021】
バルブV3は、第2の位置において、配管通路T4から注射器調製場130内へ、配管通路T6を経てオゾンを流すようにする。配管通路T6を介して注射器調製場130にオゾンを向かわせることにより、注射器110はオゾン発生器120からの所定量のオゾンで充填される。より詳しくは、オゾンは、注射器110に接続するために使用されるバルブV5を通過するように方向づけられ、オゾンはバルブV4に向かい、注射器110を充填する。本法における注射器110の充填について更に以下に詳述する。
【0022】
それ故、オゾン発生器120を作動(オン)状態にし、バルブV3を切り替えることにより、注射器110は注射器調製場130内で殺菌消毒され、そして注射器110はオゾン充填される。他の実施態様において、バルブV3を省略し、バルブV4が、注射器110に充填し、注射器110を殺菌消毒するために注射器調製場130に追加のオゾンを放出するように後世されていてもよい。それ故、バルブV4の切替えで、オゾン発生器120からの第1のオゾン量で注射器110を殺菌消毒し、オゾン発生器120からの第2のオゾン量で注射器に充填する。他の実施態様において、より少ない又はより多いバルブ及び/または配管通路あるいは構成を使用した類似の機能を実行してもよい。
【0023】
ある実施態様において、注射器調製場130の余剰のオゾンは、配管通路T7、T8、T2及びT3を介してスクラバー170に排気される。ある実施態様において、ポンプ160が注射器調製場130内に真空脱気状態を作り、バルブV1及びV2を第2の位置とすることにより、ポンプ160からバルブV2へのオゾンの流れを容易にする。それ故、バルブV1及びV2を第2の位置とした場合、ポンプ160は注射器調製場130からスクラバー170に余剰のオゾンを排出する。ポンプ160はバルブ間の他の通路に配置してもよく、又、オゾンの流れ及び/又は排出を容易にするために、複数のポンプ注射器を分配器100の至る所に配置してもよい。ある実施態様において、注射器分配器100をポンプ無しで作動させてもよい。ある実施態様において、オゾン発生器120は内部ポンプを有していてもよい。
【0024】
更に、オゾン発生器120からの余剰のオゾンは、配管通路T1、T2及びT3とバルブV1及びV2を介してスクラバー170に向かわせる。具体的には、配管通路T4とバルブV3とに流れないように、バルブV2を第2の位置とする。付加的な安全装置として、バルブV5は閉じた位置にし、配管通路T6から注射器110への流れを防いでT6を塞ぐ。それ故、バルブV2は第2の位置およびバルブV1は第1の位置とし、オゾン発生器120で発生した余剰オゾンはスクラバー170で捕捉される。
【0025】
配管通路内に存在する余剰のオゾンもまた、スクラバー170によって捕捉されてもよく、それによって、装置100の近傍のオペレーターや他の人にとって有害かもしれない大気中へのオゾンの無用の放出を減少させ及び/又は実質的に除去できる。上述の注射器110の殺菌消毒充填の後に一旦オゾン発生器120を停止状態(オフ)とし、バルブV1及びV2をそれぞれ第1の位置に動かし、バルブV3を通路140及び150を開放するために切り替える。
【0026】
バルブV4もまた、第2の位置で注射器110からバルブV5(又はバルブV5に連結しているバルブV4上に開放係合している)への逆流を防ぐ。更に、バルブV4は、バルブV4の十分な圧力または機械的制御が無い場合は、注射器110のニードル180の外に向かってのオゾンの流れを防ぐ。それ故、注射器110に一旦オゾンを充填したらバルブV4は第2の位置にすることにより、注射器110がバルブV5からはずされて使用者に分配された後でも注射器110内にオゾンを保持する。
【0027】
一旦注射器110がオゾンで充填されると、注射器110は注射器分配器100から分配され、注射器110は、例えば患者の標的部位にオゾンを投与するために使用できる。それ故、バルブV4もまた、注射器180からオゾンを放出するための注射器110とニードル180が連通する第3の位置を有する。
【0028】
図2は、殺菌消毒充填注射器110を使用者に供給する注射器分配システムの1実施態様のブロック図を示す。図示された注射器分配システムは、図1に示す注射器分配器100、酸素源205及び水源210を含む。一般に、注射器分配器100は使用者の入力(例えば、オゾン濃度(%)、オゾン体積(cc)等)、および、オゾンを発生させるために酸素、空気または水を受用する。図示された注射器分配器は、オゾン発生器120、注射器調製場130、コントローラー220及び注射器保存場225を含む。
【0029】
コントローラー220は、第1の連絡通路230を介してオゾン発生器120に、第2の連絡通路235を介して注射器調製場130に、第3の連絡通路240を介して注射器保存場225に夫々連結している。ある実施態様において、コントローラー220は使用者のからの入力を受け入れ、その使用者入力を、連絡通路230、235及び240を通じて送達される少なくとも1つの電気制御信号に変換される。図示されたコントローラー220は、使用者インターフェース245及びメモリーデバイス250を含む。
【0030】
使用者は、使用者インターフェース245に、オゾンの濃度またはオゾン体積などのパラメーターを入力し、メモリーデバイス250に使用者入力を蓄積させる。使用者は、キーパッド等の使用者インターフェース245を介してオゾン濃度や体積または他のパラメーターをコントローラー120に入力したり、或いは音声認識または書類スキャニング等の他の方法で入力してもよい。
【0031】
又は、使用者インターフェース245以外のソースからパラメーター(例えばオゾンの濃度やオゾン体積)をメモリーデバイス250に蓄積させてもよい。蓄積されたパラメーター又は使用者の直接入力に基づいて、コントローラー220はオゾン発生器120に電気信号を送り、発生させるべきオゾンの体積や濃度を制御する。オゾンの性状に関する他のパラメーターもまた、使用者インターフェース245を介した使用者による入力またはメモリーデバイス250に蓄積されたデータによって入力されてもよい。
【0032】
ある実施態様において、オゾン発生器は、オゾン源205からの酸素および/または水源210からの水を使用してオゾンを発生させる。空気からのオゾン発生についての更なる詳細は、図4を用いて以下に説明する。水からのオゾン発生についての更なる詳細は、図3を用いて以下に説明する。
【0033】
一般に、水の質量の約88.8%、空気の体積の約20.9%が酸素で構成されている。それ故、水の体積の方が、同量の空気の体積と比較してより多量のオゾンを発生できる。ある実施態様において、水源210は殺菌消毒脱イオン水であるとオゾンの発生が容易である。他の実施態様において、オゾン発生器220に水道水または軟水を供給する。
【0034】
ある実施態様において、コントローラー220は、図1に示すバルブや、注射器分配器100内の他の機械的システム(図示せず)も制御しする。例えば、コントローラー220は、機械的構成要素を制御して、注射器分配器100内の注射器110を、注射器保存場225から注射器調製場130に移動させてもよい。注射器保存場225は、貯蔵注射器の殺菌消毒充填前に、1つ又はいくつかの未充填注射器を保持している。更に、ある実施態様において、注射器分配器100は、注射器保存場225に連結して殺菌消毒および/または充填前に未充填注射器を使用者に供給する注射器分配器(図示せず)を含んでいてもよい。ある実施態様において、注射器分配器100は、別の注射器保存場(図示せず)を含み、廃棄される使用済み注射器を貯蔵してもよい。ある実施態様において、使用済み注射器は、貯蔵してまとめて廃棄する前に殺菌消毒してもよい。更に、ある応用において、公衆衛生や廃棄のため又は再利用のため(法的安全基準の適用範囲内で)、すでに前に使用された使用済み注射器を殺菌消毒することは有益であるかもしれない。
【0035】
注射器調製場130は、使用者に殺菌消毒充填注射器を販売するための治療室を含んでいてもよい。治療室は注射器調製場130の一部であってもよい。又は、治療室は注射器調製場130とは分離されていてもよい。
【0036】
図3は、図2の注射器分配器において水からオゾンを発生するプロセスフロー図300の1実施態様を表す。ある実施態様において、水タンク310は水処理モジュール320のための水を保持している。水処理モジュール320は、脱イオンおよび他の公知の方法を使用して水を処理し、脱イオン水を吸水口330に供給する。吸水口330は水処理モジュール320から電気化学的オゾン発生器360に水を送出する。電気化学的オゾン発生器360は脱イオン水から公知の電気化学的プロセスを使用してオゾンを発生させる。
【0037】
ある実施態様において、オゾンセンサー370が電気化学的オゾン発生器360によって発生するオゾンを監視する。ある実施態様において、オゾンセンサー370は、コントローラー220に連絡して発生されるオゾンの濃度、体積または他の性状を調節してもよい。又は、コントローラー220は、使用者の入力に従ってオゾンの性状を調節するために、電気化学的オゾン発生器360にフィードバック信号を直接連絡してもよい。電気化学的オゾン発生器360は、注射器110の殺菌消毒および/または充填に使用するために、発生したオゾンを注射器調製場130に送る。
【0038】
図4は、図2の注射器分配器100において空気からオゾンを発生させるプロセスフロー図400の1実施態様を示す。ある実施態様において、空気移送器410は、大気中の空気を二酸素発生器420に移送する。空気移送器410は、ファン、負圧誘導装置、または、空気を二酸素発生器420に向けて又はその中に流すのを容易にする他の種の装置であってもよい。他の実施態様において、空気移送器410は、タンク(図示せず)又は他の供給源から処理された空気を二酸素発生器420に供給してもよい。二酸素発生器420は、周囲空気から要求に応じた二酸素を発生させる。酸素吸入口430は、酸素発生器420から二酸素をオゾン発生器450に移動させ、オゾンセンサー370によって監視された実質的に純粋なオゾンを製造する。オゾン発生器450は、注射器調製場130に発生したオゾンを送る。また、別の実施態様において、空気移送器410及び二酸素発生器420は省略してもよく、タンク(図示せず)又は他の供給源からの酸素を直接酸素吸入口430に供給してもよい。他の実施態様において、大気中の空気を酸素吸入口430に直接供給してもよい。
【0039】
オゾン発生器450としては、二酸素からオゾンを発生させる種々のタイプの物がある。例えば、純粋な酸素またはもっと一般的な普通の空気に紫外線(UV)エネルギー照射または放電によりオゾンを作ってもよい。それ故、オゾン発生器450は、コロナ放電発生器または紫外線照射装置であってもよい。この実施態様において、コロナ放電発生器またはUV光から発生したオゾンは、図1に示すような配管およびバルブを介して注射器調製場130に移送される。
【0040】
他の実施態様において、オゾン発生器450は、固体電解質酸素セパレーター(SEOS)を含み、大気中の空気から必要に応じた実質的に純粋な酸素を発生する。他の実施態様ににおいて、オゾン発生器450は、ポリマー膜電解質を含み、大気中の空気から必要に応じた実質的に純粋な酸素を発生する。他の実施態様において、オゾン発生器450は、圧力スイング吸着(PSA)酸素セパレーターを含み、大気中の空気から必要に応じた実質的に純粋な酸素を発生する。他の実施態様において、2つ以上の公知のオゾン発生技術を組合せた装置であってもよい。
【0041】
図5は、図2の注射器分配器100において水蒸気からオゾンを発生するプロセスフロー図500の実施態様を表す。図示された実施態様において、注射器分配器100は、水蒸気源510、二酸素発生器420、オゾン発生器530及びオゾンセンサー370を含む。水蒸気源は、スチーム、水蒸気または他のHOの形態を二酸素発生器420及び/又はオゾン発生器530に供給する。二酸素発生器420は、スチーム中の含有空気から二酸素を発生する。そして、オゾン発生器530は、二酸素発生器420によって発生した二酸素からオゾンを発生する。オゾン発生器530は、上述の二酸素からオゾンを発生させる1つ以上の技術手段を含んでいてもよい。
【0042】
更に、オゾン発生器530は、例えば、上述の電気化学的オゾン発生器360の場合のように、使用するスチーム中の含有水分から直接オゾンを発生させてもよい。それ故、オゾン発生器530は、オゾン発生技術を組合せを使用している複数の酸素源からオゾンを発生させてもよい。他の実施態様において、オゾン発生器530は、1つ以上の酸素源からオゾンを選択的に発生させてもよい。更に、スチーム中の空気成分と水成分との分離を容易にするために、凝縮器(図示せず)を有していてもよい。オゾンセンサー370はオゾンの発生を監視し、オゾン発生器530は、上述のように、発生したオゾンを注射器調製場130に送る。
【0043】
図6は、注射器110の殺菌消毒および充填を自立的に行う方法600の一実施態様のフローチャート図を表す。図示される方法600は、注射器保存場所225から殺菌消毒場(注射器調製場130内)に、注射器110を自立的に移動する工程610と、酸素供給源から要求に応じたオゾンを発生させる工程620とから成る。方法600は、更に、殺菌消毒場内において、発生オゾンの第1の量で注射器110を殺菌消毒する工程、および、発生オゾンの第2の量を注射器110に充填する工程を含む。
【0044】
方法600の他の実施態様にとして、操作工程がより少なくてもより多くてもよい。例えば、方法600は、更に殺菌消毒充填注射器110を使用者に分配する工程を含んでもよい。方法600は、更に、例えば固体電解質酸素セパレーター(SEOS)、ポリマー膜電解質酸素セパレーター及び/又は圧力スイング吸着(PSA)酸素セパレーターに空気を移動させることによって実質的に純粋な酸素を発生させるような、大気中の空気から酸素を抽出する工程を含んでもよい。方法600の他の実施態様として、ある量の二酸素を大気中の空気から発生させ、その二酸素からオゾンを発生させる工程を更に含む。ある実施例技術において、コロナ放電電極、UV光、プラズマ発生器、電気化学的オゾン発生器などを含んで、オゾンを発生することが実施される。
【0045】
図7は、使用者の入力に従ってオゾンを発生するための方法700の実施態様のフローチャート図を表す。図示されている方法700は、注射器110内に導入される発生されたオゾンの第2の量の濃度と体積を特定化する使用者からの入力を受用する工程710を含む。方法700は、更に、発生したオゾンの特性を検知する工程720及び発生したオゾンの特性を調節するためにオゾンを発生させるためのパラメーターを変更する工程730を含む。方法700は、更に、注射器110に、発生されたオゾンのほぼ特定化された第2の濃度および体積のオゾンを充填する工程740を含む。
【0046】
方法700の他の実施態様において、より少ない又はより多い操作工程であってもよい。例えば、方法700は、更に、オゾン発生器120,コントローラー220及びオゾンセンサー370の間を1つ以上の制御信号を連絡する工程を含んでもよい。ある実施態様において、コントローラー220は、オゾンセンサー370からの信号を処理して、オゾン発生器120におけるオゾンの発生を制御する。コントローラー220、オゾンセンサー370及び注射器分配器100内の連絡通路は、単に電気的実施のみならず、機械的または電気化学的に実施も含んでもよい。
【0047】
使用者の入力に従ってオゾンを発生するための方法700もまた、注射器110からの余剰オゾンを受用する工程およびスクラバー170において余剰オゾンの処理を行う工程を含んでいてもよい。同様に、方法700もまた、注射器調製場130内の殺菌消毒場所からの余剰オゾンを吸引する工程および余剰のオゾンの処理を行う工程を含んでもよい。
【0048】
多くの実施態様がここに記載されるが、少なくとも幾つかの実施態様は、従来技術より確実に有利な点を有する技術応用である。1つの実施例として、治療管理者が、注射器分配器100の卓上実施を利用して、要求に応じた殺菌消毒充填注射器110を分配してもよい。注射器分配器100は、患者のためのオゾン体積および濃度入力などの特定化されたパラメーターに従って注射器110を分配する。注射器分配器100は、自動的に注射器110を注射器保存場所225から移動させ、注射器100を、大気中の空気、水道水または現場で得られる他の酸素供給源から要求に応じて発生したオゾンで殺菌消毒する。注射器110は、更に、要求に応じた特定化されたパラメーターに合致した正確な特性を有する発生オゾンで充填される。注射器分配器は、注文に応じたオゾン充填注射器110を利用するための治療室に、殺菌消毒充填注射器110を販売してもよい。
【0049】
注射器分配器100の少なくとも1つの実施態様のある利点は、治療薬剤オゾンを要求に応じて発生出来ることを含む。要求に応じたオゾンの発生は、在庫管理の問題を避けることが出来、傷みやすい治療薬剤や医薬品の保存可能期間を正確に把握できる。注射器分配器100は自給式装置であるため、注射器110の補給や再充填およびに注射器分配器100における薬剤に伴う汚染のリスクは無いか、最小限に出来る。更に、ある実施態様に従って、注射器分配器100は、大気中の空気および水道水などの一般に入手できる安価な原料を使用してもよい。
【0050】
注射器分配器100の少なくとも1つの実施態様の他の利点としては、注射器分配器100は携帯が容易であり、医療施設、診療所、獣医診療所などの中の机や実験台の上に置くことが出来ることである。携帯および自己充足が容易であるため、注射器分配器100は、供給が危険な環境下や厳しい環境下において、例えば、建設要員や軍人などが、現場において使用できる。注射器分配器100は、更に、治療施設へのリースや販売も容易である。また、注射器分配器は無償で供給し、注射器分配器100から分配された各単位数によって支払いがなされるということも出来る。
【0051】
本方法の操作をここに示し、特定の順序で記載したが、ある操作が逆の順序で遂行されてもよく、またある操作の少なくとも一部が他の操作と同時に遂行されてもよく、各方法の操作順序は変更してもよい。別の実施態様において、特徴のある操作の指示や副操作が断続的および/または交互的手法において実施されてもよい。
【0052】
本発明の特定の実施態様を記載し図示したが、本発明は、記載され図示された特定の形態や配列に限定されるべきではない。本発明の範囲は、添付の請求の範囲およびその均等において規定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射器の殺菌消毒および充填を独立して行う方法であって、当該方法は、注射器保存場所から殺菌消毒場所に注射器を自動的に移動される工程と、オゾン源から要求に応じたオゾンを発生させる工程と、殺菌消毒場所内で、発生オゾンの第1の量によって注射器を殺菌消毒する工程と、発生オゾンの第2の量を注射器に充填する工程とからな成る注射器の殺菌消毒および充填方法。
【請求項2】
更に、殺菌消毒および充填されている注射器を使用者に分配する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
オゾン源から要求に応じたオゾンを発生させる工程が、更に大気中から酸素を抽出する工程から成る請求項1に記載の方法。
【請求項4】
大気中から酸素を抽出する工程が、固体電解質酸素セパレーター(SEOS)に大気を導入して実質的に純粋な酸素を発生させる工程から成る請求項3に記載の方法。
【請求項5】
大気中から酸素を抽出する工程が、大気中の空気をポリマー膜電解質酸素セパレーターに移動させ、実質的に純粋な酸素を発生させる工程を更に含む請求項3に記載の方法。
【請求項6】
大気中から酸素を抽出する工程が、大気中の空気を圧力スイング吸着(PSA)酸素セパレーターに移動させ、実質的に純粋な酸素を発生させる工程を更に含む請求項3に記載の方法。
【請求項7】
要求に応じたオゾンを発生させる工程が、ある量の二酸素を大気から発生させ、その二酸素からオゾンを発生させる工程を更に含む請求項3に記載の方法。
【請求項8】
オゾンを発生させる工程が、コロナ放電電極の近傍に二酸素を通過させることによってオゾンを発生させる工程を更に含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
オゾンを発生させる工程が、二酸素に紫外(UV)光を照射することによってオゾンを発生させる工程を更に含む請求項7に記載の方法。
【請求項10】
オゾン源から要求に応じたオゾンを発生させる工程が、水から電気化学的にオゾンを発生させる工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
水が殺菌消毒脱イオン水である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
水道水から殺菌消毒脱イオン水を発生させる請求項11に記載の方法。
【請求項13】
更に、発生したオゾンの特性を検出する工程と、発生するオゾンのためのパラメーターを変換して発生するオゾンの特性を調節する工程とを含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
更に、ユーザー入力を受けて、注射器に導入する発生オゾンの第2の量を特定化する工程と、特定化された発生オゾンの第2の量とほぼ同じ量を注射器に充填する工程とを含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
更に、ユーザー入力が濃度を特定化した際に、特定の濃度のオゾンを発生させる工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項16】
更に、注射器から余剰のオゾンを受用し、処理する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
更に、殺菌消毒場所内から余剰のオゾンを排出し、処理する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項18】
更に、余剰のオゾンを洗浄器に導入することによって余剰のオゾンを処理する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項19】
更に、注射器を殺菌消毒する工程が、使用済み注射器を殺菌消毒する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項20】
ユーザーへの殺菌消毒充填済注射器の供給装置であって、当該装置は、コントローラーと、コントローラーに連動したオゾン発生器と、オゾン発生器に連動した注射器調製場とから成り、コントローラーは、ユーザーからの入力を受理し、そのユーザー入力を少なくとも1つの電気制御信号に変換するように構成され、オゾン発生器は、ユーザーからの入力に従い要求に応じたオゾンを発生するように構成され、注射器調製場は、発生オゾンの第1の量によって注射器を殺菌消毒し、発生オゾンの第2の量を注射器に充填するように構成されるユーザーへの殺菌消毒充填済注射器の供給装置。
【請求項21】
更に注射器ディスペンサーが注射器調製場と連結しており、注射器ディスペンサーは殺菌消毒充填済注射器をユーザーに分与するように構成される請求項19に記載の装置。
【請求項22】
更に、空気吸入口がオゾン発生器に連結しており、当該空気吸入口は大気をオゾン発生器に導入し、ユーザーからの入力に従い空気から要求に応じたオゾンを発生するように構成されている請求項19に記載の装置。
【請求項23】
オゾン発生器が、更に、固体電解質酸素セパレーター(SEOS)を有し、当該固体電解質酸素セパレーターは、大気から要求に応じた実質的に純粋な酸素を発生するように構成されている請求項21に記載の装置。
【請求項24】
オゾン発生器が、更に、ポリマー膜電解質酸素セパレーターを有し、当該ポリマー膜電解質酸素セパレーターは、大気から要求に応じた実質的に純粋な酸素を発生するように構成されている請求項21に記載の装置。

【請求項25】
オゾン発生器が、更に、圧力スイング吸着(PSA)酸素セパレーターを有し、当該圧力スイング吸着(PSA)酸素セパレーターは、大気から要求に応じた実質的に純粋な酸素を発生するように構成されている請求項21に記載の装置。
【請求項26】
オゾン発生器が、更に、大気源と連結した二酸素発生器を有し、二酸素発生器は大気から要求に応じた実質的に純粋な酸素を発生する請求項19に記載の装置。
【請求項27】
更に、二酸素発生器にコロナ放電発生器が連結しており、二酸素から要求に応じたオゾンを発生させるように構成されている請求項25に記載の装置。
【請求項28】
更に、二酸素発生器に紫外線(UV)照射装置が連結しており、UV光により二酸素から要求に応じたオゾンを発生させるように構成されている請求項25に記載の装置。
【請求項29】
更に、オゾン発生器に吸水口が連結しており、当該吸水口はオゾン発生器に水を導入するように構成されており、オゾン発生器は、使用者からの入力に従って、水から要求に応じたオゾンを発生させるように構成されている請求項19に記載の装置。
【請求項30】
水が、殺菌消毒脱イオン水である請求項28に記載の装置。
【請求項31】
更に、脱イオン水発生器が上記吸水口に連結しており、脱イオン水発生器は、使用者からの入力に従って、水から殺菌消毒脱イオン水を発生させるように構成されている請求項28に記載の装置。
【請求項32】
更に、水タンクが上記吸水口に連結しており、水タンクは、オゾン発生器のための水を貯えておくように構成されている請求項28に記載の装置。
【請求項33】
更に、水タンクとオゾン発生器との間に水処理モジュールが連結され、水処理モジュールは、オゾン発生器のための水を処理するように構成されている請求項31に記載の装置。
【請求項34】
更に、オゾンセンサーがオゾン発生器とコントローラーに連結しており、オゾンセンサーは、発生したオゾンの特性を検出し、検出された発生したオゾンの特性のオゾンセンサー信号表示を発生させるように構成されている請求項19に記載の装置。
【請求項35】
使用者がオゾンの特定濃度を入力し、オゾン発生器がその特定濃度のオゾンを発生できるように構成されている請求項19に記載の装置。
【請求項36】
使用者がオゾンの特定量を入力し、オゾン発生器がその特定量のオゾンを発生できるように構成されている請求項19に記載の装置。
【請求項37】
更に、ポンプが注射器調製場に連結しており、注射器調製場の殺菌消毒場所からの余剰オゾンを吸引して余剰のオゾンの処理を行うように構成される請求項19に記載の装置。
【請求項38】
更に、スクラバー(洗浄器)がポンプに連結しており、スクラバーは殺菌消毒場から余剰のオゾンを受用して余剰のオゾンの処理を行うように構成される請求項36に記載の装置。
【請求項39】
更に、注射器の保存場所が注射器調製場に連結しており、注射器の保存場所は未充填注射器を複数保存できるように構成されている請求項19に記載の装置。
【請求項40】
使用者からの入力を受用して殺菌消毒剤で充填された注射器を使用者に供給する装置であって、当該装置は、注射器保存場所から殺菌消毒場に注射器を自動的に移動させる手段と、酸素源から要求に応じたオゾンを発生させる手段と、殺菌消毒場内において、発生したオゾンの第1の量で注射器を殺菌消毒する手段と、発生したオゾンの第2の量を注射器に充填する手段とから成る装置。
【請求項41】
酸素源が、空気源、水源または水蒸気源である請求項39に記載の装置。
【請求項42】
更に、使用者に殺菌消毒充填注射器を分配する手段を有する請求項39に記載の装置。
【請求項43】
使用者に殺菌消毒充填注射器を分配する装置であって、当該装置は、使用者からの入力を受用して、入力を少なくとも1つの電気信号に変換するコントローラーと;コントローラーに連結し、使用者からの入力に従って要求に応じたオゾンを発生するオゾン発生器と;オゾン発生器とコントローラーとに連結され、オゾンの特性を検出するオゾンセンサーと;オゾン発生器に連結され、第1の量のオゾンで注射器を殺菌消毒し、第2の量のオゾンを注射器に充填する注射器調製場と;注射器調製場とオゾン発生器に連結され、オゾン発生器から余剰のオゾンを受用して余剰のオゾンの処理を行うスクラバー(洗浄器)とから成る装置。
【請求項44】
更に、ポンプがオゾン発生器と注射器調製場とに連結しており、ポンプはオゾンを動かせるように構成されている請求項42に記載の装置。
【請求項45】
更に、注射器保存場が注射器調製場に連結しており、注射器保存場は未充填注射器を保存するように構成されている請求項42に記載の装置。
【請求項46】
更に、接合モジュールがオゾン発生器に連結しており、接合モジュールは、オゾン発生器で使用する空気、水、水蒸気を受用し、注射器調製場から殺菌消毒充填注射器を使用者に供給できるように構成されている請求項42に記載の装置。
【請求項47】
更に、空気移送器が接続モジュールに連結しており、空気移送器は、オゾン発生器の外側から空気または水蒸気の原料をオゾン発生器内に導入することができるように構成されている請求項45に記載の装置。
【請求項48】
接続モジュールは、使用者から使用済み注射器を受用できるように構成されている請求項45に記載の装置。
【請求項49】
使用者から注射器を受用し、消毒剤殺菌充填注射器を供給する装置であって、使用者から注射器を受用及び供給する手段と、装置内で自動的に注射器を移動させる手段と、酸素源から要求に応じたオゾンを発生させる手段と、注射器調製場内で、発生したオゾンの第1の量によって注射器を殺菌消毒する手段と、発生したオゾンの第2の量によって注射器を充填する手段とから成る装置。
【請求項50】
更に、装置の外部から酸素供給源に、水、空気又はそれらの組合せを受用する手段を有する請求項48に記載の装置。
【請求項51】
更に、発生したオゾンの少なくとも1つの特性を調節するために、使用者からの少なくとも1つの入力パラメーターを基にオゾン発生器を制御する手段を有する請求項48に記載の装置。
【請求項52】
更に、殺菌消毒操作後で殺菌消毒充填前において、使用済み注射器の貯蔵処理も可能であるような複数の注射器を貯蔵する手段を有する請求項48に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−508076(P2012−508076A)
【公表日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535767(P2011−535767)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/063901
【国際公開番号】WO2010/056676
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(508011511)セラマテック・インク (29)
【Fターム(参考)】