毛嚢生成のための細胞同時培養
本発明は、インビトロにおいて毛嚢を生成する方法、インビトロにおいて毛嚢を生成するための組成物、インビトロで生成した毛嚢、濾胞間又は濾胞内の部位にインビトロで生成した毛幹を提供する方法、濾胞間又は濾胞内の部位にインビトロで生成した毛幹を提供することによる脱毛を治療する方法、及び毛髪生物学に対する試験薬物の効果を試験するためのアッセイに関する。本発明はまた、未成熟の毛嚢(本明細書において「原毛髪」として定義される)であるか又は使用する同様の方法及び生成物を提供する。本発明は、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、及び場合によりメラニン細胞を同時培養することを含む毛嚢又は原毛髪をインビトロで生成するための方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は、インビトロにおいて毛嚢(hair follicle)を生成する方法、インビトロにおいて毛嚢を生成するための組成物、インビトロで生成した毛嚢、濾胞(follicular)間又は濾胞内の部位にインビトロで生成した毛幹を提供する方法、濾胞間又は濾胞内の部位にインビトロで生成した毛幹を提供することによる脱毛を治療する方法、及び毛髪生物学に対する試験薬物の効果を試験するためのアッセイに関する。本発明はまた、未成熟の毛嚢(本明細書において「原毛髪(proto−hair)」として定義される)であるか又は使用する同様の方法及び生成物を提供する。
【発明の開示】
【0002】
発明の概要
哺乳動物の皮膚は、2層、表皮と呼ばれる外層及び真皮と呼ばれる内層から構成されている。表皮は、いくつかの細胞層厚であり、主に角化細胞から構成され、表面から定期的に剥がれ、細胞の基底の層、基底層によって下から置き換えられる死細胞の外層を有する。真皮は、コラーゲン性の細胞外マテリアル、弾性線維、血管、神経及び毛嚢、並びに関連した脂腺のネットワークを含む。
【0003】
胚形成中には、皮膚乳頭の確立は、毛嚢、及び脂腺のような関連した変成構造の発生に不可欠である。皮膚乳頭は、胚子中胚葉由来の分化した皮膚線維芽細胞の一群である。これらの皮膚乳頭細胞は、表皮のまさに下の真皮において凝集し始める。皮膚乳頭の上では、細胞の表皮栓塞(plug)又は栓(peg)が発生し、皮膚乳頭に向かって真皮中で成長を増加する。中胚葉由来の皮膚乳頭及び外胚葉由来の表記栓塞は、上皮マトリックス細胞の更なる増殖、並びに種々の鞘及び毛髪繊維構造への分化をもたらす分子シグナルを介して連絡する。したがって、毛嚢の発生は、誘導、開始、伸長及び分化段階を介した連続体を要求する。
【0004】
成熟した毛嚢は、皮膚乳頭細胞を含む毛球(bulb)、毛球から伸長している毛幹、及び該毛球を囲み、該毛嚢長に沿って外部被膜を提供する皮膚鞘(sheath)を含む。毛嚢は、真皮、下皮(進歩の下にある結合組織の弛緩(loose)層)、及び脂質又は脂肪層を通して下方へ伸長する。成人では、皮膚乳頭と毛嚢の表皮成分との間の分子シグナルが、毛髪を不活性(テロゲン)期から活性(アナゲン)成長期に入るようにさせる。
【0005】
本明細書中で定義されるように、原毛髪は、成熟した毛嚢の前駆体である。本発明者らは、インビトロにおいてこのような原毛髪を初めて生成した。原毛髪は、部分的に形成した毛嚢と考えてもよい。それは、皮膚乳頭細胞の段階と完全に形成した毛嚢の段階との間の発育段階で同定され、単離され得る。原毛髪は、皮膚乳頭細胞から発育する構造を有するが、もはや皮膚乳頭細胞それ自体ではない。原毛髪の構造はまた、毛嚢の構造ではないが、毛嚢様構造の要素を有するように見られる。原毛髪は、さらに発育することができる。適切なインビトロ培養において成熟した毛嚢へと成長することができる。また、レシピエントに移植された場合、成熟した毛嚢へと成長することもできる:これは、インビトロで生成した原毛髪は、その後、インビボにおいて成熟した毛嚢を生成することができることを意味する。
【0006】
インビトロで生成された成熟した毛嚢は、(インビボでアナゲン成長期を可能にする)移植部位で毛幹を提供するために、レシピエントに移植され得る。
【0007】
同様に、原毛髪は、「発生期」又は「未成熟」の原毛髪幹を有する、インビトロで生成された原毛髪は、(インビトロでアナゲン成長期を可能にする)移植部位で毛幹を提供するために、毛嚢にインビボに発生可能なレシピエントに移植することができる。
【0008】
脱毛は、30歳を超える40%以上の男性、及び相当数の女性を含む数百万人の人々に影響を及ぼしている。はげ頭症(医学的には脱毛症として知られている)は、生体部分からの毛髪の喪失として定義されている。多数の因子が脱毛を引き起し、例えば、自己免疫反応又は瘢痕化による崩壊、疾患、感染及びアンドロゲンに対する感受性などがある。アンドロゲン性脱毛症として知られている、アンドロゲン感受性によって引き起こされる脱毛症では、アンドロゲン・ジヒドロテストステロンは、ある種の濾胞を引き起し、進行性縮小化を受ける。縮小化濾胞は、外見上僅かな薄い毛幹を生成する。
【0009】
脱毛を治療するためのいくつかの方法が利用可能である。2つの薬物治療が利用でき、局所的にはMinoxidil(商標)(Pharmacia)及び経口的に送達されるPropecia(商標)(Merck)である。しかしながら、これらの治療による達成は、自然な毛髪成長の回復にはその成功が制限され、薬物が摂取されている間のみ効果的である。
【0010】
効果的な外科的治療は、毛嚢の移植であり、この手法では、毛嚢が、頭皮のはげていない部分から脱毛部分に移植される。これは、多数の欠点を有する:
・毛髪移植の外科的処置は費用が嵩む−$10,000/処置;
・多くの場合、複数の手順が所望の効果を与えるために要求される;
・高密度の濾胞を有する毛髪も完全なパターンは、毛嚢移植を用いて容易に得ることができない。
・ドナーの組織利用可能性によって制限される;
・ドナー組織の過剰の除去を必要とする(2000〜5000個の濾胞);
・ドナーの部位が大きい場合には、瘢痕化に至る場合がある;
・移植中及び移植直後に疼痛、出血及び腫れがあり得る;及び
・現在、調節されていない。
【0011】
毛嚢移植に代えるものは、濾胞細胞の移植であるが、現在では、毛嚢細胞移植の臨床的応用は利用できない。
【0012】
そこで、驚くべきことに、毛嚢は、皮膚乳頭細胞と角化細胞との同時培養、場合によりメラニン細胞の添加を伴って、インビトロで生成可能であることが見いだされている。
【0013】
本発明は、毛嚢を生成するためのインビトロの方法を提供し、該方法は、皮膚乳頭細胞と角化細胞、及び場合によりメラニン細胞との同時培養を含む。
【0014】
この発明は、利用可能なドナーの毛髪に制限がある現在の毛髪移植技術の問題の1つに取り組む。ヒトの頭毛の総数は、生誕後固定されている。同様に、脱毛症患者のためのドナーの毛髪供給は限定されている。毛髪移植は、いずれの新しい毛髪を産生しないので、1つの場所から別の場所へと毛髪を単純に移植し、更なる毛髪を生成する方法が必要である。
【0015】
移植された場合に、成熟した毛髪に発育をするために十分に形成されている毛嚢は必要でない。驚くべきことに、本発明者らは、インビトロで生成された部分的に形成された濾胞構造(原毛髪)もまた移植された場合に成熟した毛髪に発育される。
【0016】
この発明は、必要とされるドナーの毛髪組織の量を劇的に減少させる。数個の毛嚢から元来は単離された細胞からの無限数の毛嚢又は原毛髪を提供する可能性がある。これは、該細胞がインビトロにおいて無限に増殖することができるためである。
【0017】
同時培養のための細胞の供給源
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン再往は、成人起源である。
【0018】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、胚起源のものであってもよい。
【0019】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、初代起源のものであってもよい。「初代起源」とは、本明細書中で使用され、同時培養前のドナー組織から直接得られる細胞を意味する。
【0020】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、それぞれ、別々の皮膚乳頭、角化細胞及びメラニン細胞から得ることができる。
【0021】
皮膚乳頭細胞は、角化細胞及びメラニン細胞は、幹細胞又は前駆細胞のいずれかの供給源から得ることができる。例えば、胚幹細胞、骨髄幹細胞、臍帯幹細胞、いずれかの商品化された毛髪前駆細胞又は半商品化された毛髪前駆細胞である。
【0022】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、ヒト又は異種起源のものであってもよい。好ましくは、細胞はヒト起源のものである。
【0023】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が自家由来又は同種異系起源のものであってもよい。
【0024】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、ドナーの頭部組織、生体又は組織の包皮起源であってもよい。
【0025】
角化細胞は、皮膚基底角化細胞、毛髪角化細胞、毛髪膨隆(bulge)角化細胞、毛髪マトリックス角化細胞、又は上記のいずれかの混合であってもよい。
【0026】
メラニン細胞は、皮膚又は毛嚢起源であってもよい。
【0027】
細胞は、種々の方法、例えば、顕微解剖、酵素的処理、又は任意の他の方法において供給源から誘導可能である。
【0028】
皮膚乳頭細胞、角化細胞は、メラニン細胞の有無に関わらずに、任意の遠心分離において同時培養のために一緒にすることができ、そこでは、細胞は、毛嚢形成を促進する方法で近接近である。
【0029】
例えば、細胞は、コラーゲン又は細胞外マトリックスなどの生物材料からなるマトリックスにおいて組み合わせることができる。
【0030】
あるいは、皮膚乳頭細胞、角化細胞は、メラニン細胞の有無に関わらずに、一緒にされ、インビトロで原毛髪を発生させる細胞凝集体の形態で培養されてもよい。
【0031】
細胞凝集体は、いずれかの方法で形成することができる。例えば、
1.細胞凝集体は、細胞の混合物の遠心分離によって微小遠心管において調製することができる。
2.細胞凝集体は、マルチウェルプレートにおいて調製することができる。
3.細胞凝集体は、マルチウェルプレートにおいてメチルセルロース溶液を用いて調製することができる。
4.細胞凝集体は、凝集体が培養ディッシュに懸濁された細胞の液滴に形成される「懸滴(hanging droplet)」法を用いて調製することができる。
5.細胞凝集体は、細胞を一緒にし、細胞−細胞接触のための環境を作る任意の方法によって調製することができる。
【0032】
凝集体のサイズは、数千個〜数十万個の細胞で変化させることができる。
【0033】
凝集体の細胞集団の比(2又は3種類の細胞が関与していれば)は、変化させることができる。
【0034】
あるいは、細胞は、培養ディッシュ、又はマトリックスで被覆された培養ディッシュ、又はトランスウェルメンブレン、又はマトリックスで被覆されたトランスウェルメンブレンで組み合わせることができる。
【0035】
あるいは、皮膚乳頭細胞は、角化細胞のシートとともに遠心分離において組み合わせることができる。
【0036】
細胞の同時培養のための培地
皮膚乳頭細胞及び角化細胞は、メラニン細胞の有無に関わらずに、毛髪成長を支持する培地中で培養することができる。培地は毛髪の成長及び発育をさらに支持する物質で補足されてもよい。例えば、増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、ソニック・ヘッジホッグアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0037】
成熟した毛嚢または原毛髪は、それが生成された時点で同時培養から単離することができる。毛幹はまた、いずれかの関連した細胞または組織と併せて、同時培養から単離してもよい。
【0038】
また、本発明によれば、同時培養された皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供される。
【0039】
また、本発明によれば、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供され、ここで、皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞及び(存在すれば)メラニン細胞は皮膚組織から単離されている。
【0040】
また、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供され、ここで、皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞及び(存在すれば)メラニン細胞は、それぞれ別々の皮膚乳頭細胞、角化細胞、及びメラニン細胞の培養物から得られる。
【0041】
また、本発明によれば、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供され、ここで、皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞及び(存在すれば)メラニン細胞は、細胞凝集体の部分である。
【0042】
好ましくは、本発明のインビトロの組成物は、さらに、毛嚢又は原毛髪を含む。
本発明のインビトロの組成物は、さらに、マトリックスを含んでもよい。
【0043】
本発明のインビトロの組成物の細胞は、懸濁されていてもよい。
本発明は、毛嚢又は原毛髪をインビトロで生成するためのいずれかの組成物の使用を提供する。
【0044】
また、本発明によれば、インビトロで生成された毛嚢又は原毛髪が提供される。
本発明は、濾胞間又は濾胞内部位で毛嚢又は原毛髪を生成する方法を提供し、インビトロで生成された毛嚢又は原毛髪をこの部位で移植するか又は輸送することを含む。
【0045】
本発明は、脱毛症を治療する方法を提供し、インビトロで生成した毛嚢又は原毛髪を濾胞間又は濾胞内部位で移植するか又は輸送することを含む。
【0046】
本発明の態様は、添付の図面を参照して下記の実施例に記載される:
【実施例】
【0047】
実施例
移植に適した毛髪のインビトロ生成:
皮膚乳頭細胞の調製
1.ヒト毛嚢は小さな生検組織から切り出される。
2.皮膚乳頭は毛嚢から単離される。
3.皮膚乳頭はICX−チャン(Chang)培地で10日間、37℃、5%CO2で培養される。
4.培地をDPGMに変え、さらに4日間培養を続ける。
5.トリプシン−EDTAで細胞を継代する。
6.DPGM中で継代した細胞を培養し続けるか又は将来の使用のために凍結培地(DMEM10中の10%DMSO)で液体窒素中に細胞を凍結させる。
【0048】
毛髪角化細胞の調製
1.皮膚乳頭が取り出された後に毛嚢を回収する。
2.ディスパーゼ(Dispase)中で一晩40℃で毛嚢を培養する。
3.外毛根鞘(outer root sheet)を有する毛幹は毛嚢から取り出される
4.外毛根鞘を有する毛幹を回収し、15分間又は外毛根鞘がトリプシン−EDTA溶液に溶解されるまで、37℃でこの酵素で処理される。
5.血清含有の培地を等容積添加し、酵素活性を中和する。
6.連続して100μm及び40μmのセルドレイナー(cell drainer)を通過させて、組織/細胞溶液をろ過する。
7.細胞をペレットにし、DMEM10中で細胞を再懸濁させる。
8.フィーダー細胞上で回収した毛髪角化細胞を培養する。
9.コンフルエントになるまで培地を定期的に交換する。
10.EDTA処理でフィーダー細胞を除去する。
11.トリプシン−EDTAで細胞を継代する。
12.フィーダー細胞上で継代した細胞を培養し続けるか又は将来の使用のために凍結培地(DMEM10中の10%DMSO)で液体窒素中で細胞を凍結させる。
【0049】
毛髪メラニン細胞の調製
1.ヒトの毛嚢は頭皮生検組織の小片から切り出す。
2.毛嚢末端を切除する。
3.皮膚乳頭上のマトリックス組織は毛髪末端の外にとり出される(quizzed)
4.全てのマトリックス組織を回収する。
5.酵素(単数又は複数)とともにマトリックス組織をインキュベートし、単一の細胞懸濁液を得る。
6.血清を含まない培地で細胞を洗浄する。
7.初代細胞培養は、特別のメラニン細胞培地中で、被覆の有無又はフィーダー細胞の有無で適切な容器中で37℃、5%CO2で行われる。
8.培養物がコンフルエントになるまで培地を定期的交換する。
9.細胞を継代する。
10.培養を続けるか又は10%DMSO−DMEM10中で細胞を凍結させる。
【0050】
毛嚢及び原毛髪のインビトロでの生成
1.培養した皮膚乳頭細胞の全量を等分する。
2.培養した毛髪角化細胞の全量を等分する。
3.培養したメラニン細胞(存在すれば)の全量を等分する。
4.細胞集団を混合する。
5.混合した細胞集団をペレットにする。
6.全細胞ペレットをトランスウェルメンブレン又は他のマトリックス上に移す。
7.適切な培地中で培養し、毛髪を発生さえる。
8.適切な培地はChang、Epilife、Melanocyte特別培地又は上記の混合物であり得る。任意の増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、shh又はアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地、wnt−3a馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0051】
あるいは、
1.細胞凝集体は、いくつかの方法によって、純粋な皮膚乳頭細胞又は乳頭細胞集団の混合物とともに作ることができる。
2.凝集体の形成のために、細胞をエッペンドルフチューブに分散させ、ペレットにし、次に、37℃、5%CO2で培養することができる。
3.または、凝集体の形成のために、細胞を特別の非付着96ウェルプレートに分散させ、37℃、5%CO2で培養することができる(特別な非付着96ウェルプレート法)。
4.または、凝集体の形成のために、メチルセルロース含有培地に細胞を再懸濁させ、次に、通常の96ウェルプレートに分散させ、37℃、5%CO2で培養することができる(通常の96ウェルプレート法)。
5.または、凝集体の形成のために、メチルセルロース含有培地に細胞を再懸濁させ、次に、ペトリディッスに液滴で分散させ、次に、ペトリディッスを逆さにし、上下逆さまにして液滴をぶら下げ、37℃、5%CO2で培養することができる(液滴法)。
6.細胞凝集体は、純粋な皮膚乳頭細胞、または角化細胞及び/又はメラニン細胞を含む細胞集団の混合物で作られてもよい。
7.細胞凝集体形成に応じて、原毛髪の発生のために、凝集体は、適切な培地の液滴中で、37℃、5%CO2で培養することができ、培地は一日おきに交換されてもよい。
8.あるいは、原毛髪の発生のために、凝集体は、エッペンドルフチューブ、非付着96ウェルプレート、メチルセルロース被覆の96ウェルプレート、マトリックス−ゲル材料、任意の生体適合性ポリマーに置かれ、適切な培地中で、37℃、5%CO2で培養されてもよく、培地は、一日おきに交換されたもい。
9.細胞凝集体は、適切な培地で培養され、毛髪発育を可能にしてもよく、適切な培地はChang、Epilife、Melanocyte特別培地又は上記の混合物であり得る。任意の増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、shh又はアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地、wnt−3a馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0052】
あるいは、
1.角化細胞は、コラーゲンゲルの層の表面上で培養し、角化細胞シートを生成することができる。
2.皮膚乳頭細胞又は皮膚乳頭細胞凝集体を導入して、角化細胞シートと接触させる。
3.適切な培地はChang、Epilife、Melanocyte特別培地又は上記の混合物であり得る。任意の増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、shh又はアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地、wnt−3a馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0053】
実施例1
胚の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞は、胚組織マトリックスにおいてインビトロで培養した。これらの条件下で、未成熟の毛嚢構造(原毛髪)は、6日以内に形成した(図1A及び1Bを参照されたい)。原毛髪は、マトリックスから分別され、無胸腺マウスの皮膚に移植され、成熟した毛髪を成長することができた(図2A及び2Bを参照されたい)。
【0054】
実施例2
皮膚乳頭細胞及び角化細胞を懸滴法を用いて凝集体に組み合わせた。凝集体を培地中でインキュベートし、原毛髪構造を形成した(図3A及び3Bを参照されたい)。個々の原毛髪は、無胸腺マウスの皮膚に移植され、原毛髪は成熟した毛髪に発育した(図4を参照されたい)。
【0055】
実施例3
皮膚乳頭細胞及び角化細胞は、胚の皮膚から単離され、トランスウェルメンブレン上で併せられ、7日間培養された。未成熟の毛嚢構造(原毛髪)が形成され、中には、組織切片で見られるように毛髪繊維を含んでいた(図5A及び5Bを参照されたい)。
【0056】
実施例4
培養した皮膚乳頭細胞は、コラーゲンマトリックス上で層にし、次に、上皮角化細胞のシートで覆った。未成熟の毛嚢構造が形成した(図6A及び6Bを参照されたい)。
【0057】
実施例5
肺の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞を肺の組織マトリックスにインビトロで培養した。培養物を毛髪発育を阻害する抗体で処理した。原毛髪の数は、抗体の濃度に依存していた(図7A、7B、及び7Cを参照されたい)。
【0058】
実施例6
胚の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞を胚の組織マトリックスでインビトロで培養した。培養物を毛髪発育を促進する増殖因子で処理した。原毛髪の数は、増殖因子の濃度に依存していた(図8A、B、及びCを参照されたい)。
【0059】
実施例7
胚の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞を胚の組織マトリックスでインビトロで培養した。培養物を形成した原毛髪の数を増加させる試薬で処理した(図9A及びBを参照されたい)。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1A及び1Bは、インビトロでマウスの皮膚組織マトリックスにおいて形成している原毛髪を示す。図1A=第1日、図1B=第2日。
【図2】図2A及び2Bは、成熟した毛嚢が単離された原毛髪から形成され、次に、図1A及び1Bに示される培養物から移植されることを示す。図2A=移植の準備が整っている単離された原毛髪。図2B=原毛髪の移植後に形成された成熟した毛髪。
【図3】図3A及び3Bは、皮膚乳頭細胞及び角化細胞から調製した凝集体からの毛髪発生を示す。図3A及び3Bは、培養した凝集体からインビボで発生した原毛髪を示す。
【図4】細胞凝集体からインビトロで形成した原毛髪の移植後の成熟した毛髪の形成を示す。
【図5】図5A及び5Bは、トランスウェルメンブレン上で角化細胞と組み合わせた皮膚乳頭細胞から形成した毛髪構造を示す。図5A=培養物由来。図5B=組織学に基づく。
【図6】図6A及び6Bは、上皮角化細胞のシートと組み合わせた培養した皮膚乳頭細胞からの毛髪発生を示す。図6A=培養物由来。図6B=組織学に基づく。
【図7】図7A、7B、及び7Cは、インビトロでの毛髪発生が抗体の添加によって阻害することを示し、毛髪発生に対する抗体の効果についてのアッセイとして、同時培養系の使用を示す。図7A=高用量の抗体。図7B=中位の用量の抗体。図7C=非常に低い用量の抗体。
【図8】図8A、8B、及び8Cは、毛髪発生が増殖因子の添加によって促進されることを示し、毛髪発生に対する増殖因子の効果についてのアッセイとして同時培養系の使用を示す。図8A=増殖因子なし。図8B=低用量の増殖因子。図8C=高用量の増殖因子。
【図9】図9A及び9Bは、毛髪発育が試薬の添加によって促進されることを示し、毛髪発育に対する試薬の効果についてのアッセイとして同時培養系の使用を示す。図9A=試薬の添加なし。図9B=試薬の添加。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は、インビトロにおいて毛嚢(hair follicle)を生成する方法、インビトロにおいて毛嚢を生成するための組成物、インビトロで生成した毛嚢、濾胞(follicular)間又は濾胞内の部位にインビトロで生成した毛幹を提供する方法、濾胞間又は濾胞内の部位にインビトロで生成した毛幹を提供することによる脱毛を治療する方法、及び毛髪生物学に対する試験薬物の効果を試験するためのアッセイに関する。本発明はまた、未成熟の毛嚢(本明細書において「原毛髪(proto−hair)」として定義される)であるか又は使用する同様の方法及び生成物を提供する。
【発明の開示】
【0002】
発明の概要
哺乳動物の皮膚は、2層、表皮と呼ばれる外層及び真皮と呼ばれる内層から構成されている。表皮は、いくつかの細胞層厚であり、主に角化細胞から構成され、表面から定期的に剥がれ、細胞の基底の層、基底層によって下から置き換えられる死細胞の外層を有する。真皮は、コラーゲン性の細胞外マテリアル、弾性線維、血管、神経及び毛嚢、並びに関連した脂腺のネットワークを含む。
【0003】
胚形成中には、皮膚乳頭の確立は、毛嚢、及び脂腺のような関連した変成構造の発生に不可欠である。皮膚乳頭は、胚子中胚葉由来の分化した皮膚線維芽細胞の一群である。これらの皮膚乳頭細胞は、表皮のまさに下の真皮において凝集し始める。皮膚乳頭の上では、細胞の表皮栓塞(plug)又は栓(peg)が発生し、皮膚乳頭に向かって真皮中で成長を増加する。中胚葉由来の皮膚乳頭及び外胚葉由来の表記栓塞は、上皮マトリックス細胞の更なる増殖、並びに種々の鞘及び毛髪繊維構造への分化をもたらす分子シグナルを介して連絡する。したがって、毛嚢の発生は、誘導、開始、伸長及び分化段階を介した連続体を要求する。
【0004】
成熟した毛嚢は、皮膚乳頭細胞を含む毛球(bulb)、毛球から伸長している毛幹、及び該毛球を囲み、該毛嚢長に沿って外部被膜を提供する皮膚鞘(sheath)を含む。毛嚢は、真皮、下皮(進歩の下にある結合組織の弛緩(loose)層)、及び脂質又は脂肪層を通して下方へ伸長する。成人では、皮膚乳頭と毛嚢の表皮成分との間の分子シグナルが、毛髪を不活性(テロゲン)期から活性(アナゲン)成長期に入るようにさせる。
【0005】
本明細書中で定義されるように、原毛髪は、成熟した毛嚢の前駆体である。本発明者らは、インビトロにおいてこのような原毛髪を初めて生成した。原毛髪は、部分的に形成した毛嚢と考えてもよい。それは、皮膚乳頭細胞の段階と完全に形成した毛嚢の段階との間の発育段階で同定され、単離され得る。原毛髪は、皮膚乳頭細胞から発育する構造を有するが、もはや皮膚乳頭細胞それ自体ではない。原毛髪の構造はまた、毛嚢の構造ではないが、毛嚢様構造の要素を有するように見られる。原毛髪は、さらに発育することができる。適切なインビトロ培養において成熟した毛嚢へと成長することができる。また、レシピエントに移植された場合、成熟した毛嚢へと成長することもできる:これは、インビトロで生成した原毛髪は、その後、インビボにおいて成熟した毛嚢を生成することができることを意味する。
【0006】
インビトロで生成された成熟した毛嚢は、(インビボでアナゲン成長期を可能にする)移植部位で毛幹を提供するために、レシピエントに移植され得る。
【0007】
同様に、原毛髪は、「発生期」又は「未成熟」の原毛髪幹を有する、インビトロで生成された原毛髪は、(インビトロでアナゲン成長期を可能にする)移植部位で毛幹を提供するために、毛嚢にインビボに発生可能なレシピエントに移植することができる。
【0008】
脱毛は、30歳を超える40%以上の男性、及び相当数の女性を含む数百万人の人々に影響を及ぼしている。はげ頭症(医学的には脱毛症として知られている)は、生体部分からの毛髪の喪失として定義されている。多数の因子が脱毛を引き起し、例えば、自己免疫反応又は瘢痕化による崩壊、疾患、感染及びアンドロゲンに対する感受性などがある。アンドロゲン性脱毛症として知られている、アンドロゲン感受性によって引き起こされる脱毛症では、アンドロゲン・ジヒドロテストステロンは、ある種の濾胞を引き起し、進行性縮小化を受ける。縮小化濾胞は、外見上僅かな薄い毛幹を生成する。
【0009】
脱毛を治療するためのいくつかの方法が利用可能である。2つの薬物治療が利用でき、局所的にはMinoxidil(商標)(Pharmacia)及び経口的に送達されるPropecia(商標)(Merck)である。しかしながら、これらの治療による達成は、自然な毛髪成長の回復にはその成功が制限され、薬物が摂取されている間のみ効果的である。
【0010】
効果的な外科的治療は、毛嚢の移植であり、この手法では、毛嚢が、頭皮のはげていない部分から脱毛部分に移植される。これは、多数の欠点を有する:
・毛髪移植の外科的処置は費用が嵩む−$10,000/処置;
・多くの場合、複数の手順が所望の効果を与えるために要求される;
・高密度の濾胞を有する毛髪も完全なパターンは、毛嚢移植を用いて容易に得ることができない。
・ドナーの組織利用可能性によって制限される;
・ドナー組織の過剰の除去を必要とする(2000〜5000個の濾胞);
・ドナーの部位が大きい場合には、瘢痕化に至る場合がある;
・移植中及び移植直後に疼痛、出血及び腫れがあり得る;及び
・現在、調節されていない。
【0011】
毛嚢移植に代えるものは、濾胞細胞の移植であるが、現在では、毛嚢細胞移植の臨床的応用は利用できない。
【0012】
そこで、驚くべきことに、毛嚢は、皮膚乳頭細胞と角化細胞との同時培養、場合によりメラニン細胞の添加を伴って、インビトロで生成可能であることが見いだされている。
【0013】
本発明は、毛嚢を生成するためのインビトロの方法を提供し、該方法は、皮膚乳頭細胞と角化細胞、及び場合によりメラニン細胞との同時培養を含む。
【0014】
この発明は、利用可能なドナーの毛髪に制限がある現在の毛髪移植技術の問題の1つに取り組む。ヒトの頭毛の総数は、生誕後固定されている。同様に、脱毛症患者のためのドナーの毛髪供給は限定されている。毛髪移植は、いずれの新しい毛髪を産生しないので、1つの場所から別の場所へと毛髪を単純に移植し、更なる毛髪を生成する方法が必要である。
【0015】
移植された場合に、成熟した毛髪に発育をするために十分に形成されている毛嚢は必要でない。驚くべきことに、本発明者らは、インビトロで生成された部分的に形成された濾胞構造(原毛髪)もまた移植された場合に成熟した毛髪に発育される。
【0016】
この発明は、必要とされるドナーの毛髪組織の量を劇的に減少させる。数個の毛嚢から元来は単離された細胞からの無限数の毛嚢又は原毛髪を提供する可能性がある。これは、該細胞がインビトロにおいて無限に増殖することができるためである。
【0017】
同時培養のための細胞の供給源
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン再往は、成人起源である。
【0018】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、胚起源のものであってもよい。
【0019】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、初代起源のものであってもよい。「初代起源」とは、本明細書中で使用され、同時培養前のドナー組織から直接得られる細胞を意味する。
【0020】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、それぞれ、別々の皮膚乳頭、角化細胞及びメラニン細胞から得ることができる。
【0021】
皮膚乳頭細胞は、角化細胞及びメラニン細胞は、幹細胞又は前駆細胞のいずれかの供給源から得ることができる。例えば、胚幹細胞、骨髄幹細胞、臍帯幹細胞、いずれかの商品化された毛髪前駆細胞又は半商品化された毛髪前駆細胞である。
【0022】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、ヒト又は異種起源のものであってもよい。好ましくは、細胞はヒト起源のものである。
【0023】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が自家由来又は同種異系起源のものであってもよい。
【0024】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞は、ドナーの頭部組織、生体又は組織の包皮起源であってもよい。
【0025】
角化細胞は、皮膚基底角化細胞、毛髪角化細胞、毛髪膨隆(bulge)角化細胞、毛髪マトリックス角化細胞、又は上記のいずれかの混合であってもよい。
【0026】
メラニン細胞は、皮膚又は毛嚢起源であってもよい。
【0027】
細胞は、種々の方法、例えば、顕微解剖、酵素的処理、又は任意の他の方法において供給源から誘導可能である。
【0028】
皮膚乳頭細胞、角化細胞は、メラニン細胞の有無に関わらずに、任意の遠心分離において同時培養のために一緒にすることができ、そこでは、細胞は、毛嚢形成を促進する方法で近接近である。
【0029】
例えば、細胞は、コラーゲン又は細胞外マトリックスなどの生物材料からなるマトリックスにおいて組み合わせることができる。
【0030】
あるいは、皮膚乳頭細胞、角化細胞は、メラニン細胞の有無に関わらずに、一緒にされ、インビトロで原毛髪を発生させる細胞凝集体の形態で培養されてもよい。
【0031】
細胞凝集体は、いずれかの方法で形成することができる。例えば、
1.細胞凝集体は、細胞の混合物の遠心分離によって微小遠心管において調製することができる。
2.細胞凝集体は、マルチウェルプレートにおいて調製することができる。
3.細胞凝集体は、マルチウェルプレートにおいてメチルセルロース溶液を用いて調製することができる。
4.細胞凝集体は、凝集体が培養ディッシュに懸濁された細胞の液滴に形成される「懸滴(hanging droplet)」法を用いて調製することができる。
5.細胞凝集体は、細胞を一緒にし、細胞−細胞接触のための環境を作る任意の方法によって調製することができる。
【0032】
凝集体のサイズは、数千個〜数十万個の細胞で変化させることができる。
【0033】
凝集体の細胞集団の比(2又は3種類の細胞が関与していれば)は、変化させることができる。
【0034】
あるいは、細胞は、培養ディッシュ、又はマトリックスで被覆された培養ディッシュ、又はトランスウェルメンブレン、又はマトリックスで被覆されたトランスウェルメンブレンで組み合わせることができる。
【0035】
あるいは、皮膚乳頭細胞は、角化細胞のシートとともに遠心分離において組み合わせることができる。
【0036】
細胞の同時培養のための培地
皮膚乳頭細胞及び角化細胞は、メラニン細胞の有無に関わらずに、毛髪成長を支持する培地中で培養することができる。培地は毛髪の成長及び発育をさらに支持する物質で補足されてもよい。例えば、増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、ソニック・ヘッジホッグアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0037】
成熟した毛嚢または原毛髪は、それが生成された時点で同時培養から単離することができる。毛幹はまた、いずれかの関連した細胞または組織と併せて、同時培養から単離してもよい。
【0038】
また、本発明によれば、同時培養された皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供される。
【0039】
また、本発明によれば、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供され、ここで、皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞及び(存在すれば)メラニン細胞は皮膚組織から単離されている。
【0040】
また、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供され、ここで、皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞及び(存在すれば)メラニン細胞は、それぞれ別々の皮膚乳頭細胞、角化細胞、及びメラニン細胞の培養物から得られる。
【0041】
また、本発明によれば、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物が提供され、ここで、皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞及び(存在すれば)メラニン細胞は、細胞凝集体の部分である。
【0042】
好ましくは、本発明のインビトロの組成物は、さらに、毛嚢又は原毛髪を含む。
本発明のインビトロの組成物は、さらに、マトリックスを含んでもよい。
【0043】
本発明のインビトロの組成物の細胞は、懸濁されていてもよい。
本発明は、毛嚢又は原毛髪をインビトロで生成するためのいずれかの組成物の使用を提供する。
【0044】
また、本発明によれば、インビトロで生成された毛嚢又は原毛髪が提供される。
本発明は、濾胞間又は濾胞内部位で毛嚢又は原毛髪を生成する方法を提供し、インビトロで生成された毛嚢又は原毛髪をこの部位で移植するか又は輸送することを含む。
【0045】
本発明は、脱毛症を治療する方法を提供し、インビトロで生成した毛嚢又は原毛髪を濾胞間又は濾胞内部位で移植するか又は輸送することを含む。
【0046】
本発明の態様は、添付の図面を参照して下記の実施例に記載される:
【実施例】
【0047】
実施例
移植に適した毛髪のインビトロ生成:
皮膚乳頭細胞の調製
1.ヒト毛嚢は小さな生検組織から切り出される。
2.皮膚乳頭は毛嚢から単離される。
3.皮膚乳頭はICX−チャン(Chang)培地で10日間、37℃、5%CO2で培養される。
4.培地をDPGMに変え、さらに4日間培養を続ける。
5.トリプシン−EDTAで細胞を継代する。
6.DPGM中で継代した細胞を培養し続けるか又は将来の使用のために凍結培地(DMEM10中の10%DMSO)で液体窒素中に細胞を凍結させる。
【0048】
毛髪角化細胞の調製
1.皮膚乳頭が取り出された後に毛嚢を回収する。
2.ディスパーゼ(Dispase)中で一晩40℃で毛嚢を培養する。
3.外毛根鞘(outer root sheet)を有する毛幹は毛嚢から取り出される
4.外毛根鞘を有する毛幹を回収し、15分間又は外毛根鞘がトリプシン−EDTA溶液に溶解されるまで、37℃でこの酵素で処理される。
5.血清含有の培地を等容積添加し、酵素活性を中和する。
6.連続して100μm及び40μmのセルドレイナー(cell drainer)を通過させて、組織/細胞溶液をろ過する。
7.細胞をペレットにし、DMEM10中で細胞を再懸濁させる。
8.フィーダー細胞上で回収した毛髪角化細胞を培養する。
9.コンフルエントになるまで培地を定期的に交換する。
10.EDTA処理でフィーダー細胞を除去する。
11.トリプシン−EDTAで細胞を継代する。
12.フィーダー細胞上で継代した細胞を培養し続けるか又は将来の使用のために凍結培地(DMEM10中の10%DMSO)で液体窒素中で細胞を凍結させる。
【0049】
毛髪メラニン細胞の調製
1.ヒトの毛嚢は頭皮生検組織の小片から切り出す。
2.毛嚢末端を切除する。
3.皮膚乳頭上のマトリックス組織は毛髪末端の外にとり出される(quizzed)
4.全てのマトリックス組織を回収する。
5.酵素(単数又は複数)とともにマトリックス組織をインキュベートし、単一の細胞懸濁液を得る。
6.血清を含まない培地で細胞を洗浄する。
7.初代細胞培養は、特別のメラニン細胞培地中で、被覆の有無又はフィーダー細胞の有無で適切な容器中で37℃、5%CO2で行われる。
8.培養物がコンフルエントになるまで培地を定期的交換する。
9.細胞を継代する。
10.培養を続けるか又は10%DMSO−DMEM10中で細胞を凍結させる。
【0050】
毛嚢及び原毛髪のインビトロでの生成
1.培養した皮膚乳頭細胞の全量を等分する。
2.培養した毛髪角化細胞の全量を等分する。
3.培養したメラニン細胞(存在すれば)の全量を等分する。
4.細胞集団を混合する。
5.混合した細胞集団をペレットにする。
6.全細胞ペレットをトランスウェルメンブレン又は他のマトリックス上に移す。
7.適切な培地中で培養し、毛髪を発生さえる。
8.適切な培地はChang、Epilife、Melanocyte特別培地又は上記の混合物であり得る。任意の増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、shh又はアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地、wnt−3a馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0051】
あるいは、
1.細胞凝集体は、いくつかの方法によって、純粋な皮膚乳頭細胞又は乳頭細胞集団の混合物とともに作ることができる。
2.凝集体の形成のために、細胞をエッペンドルフチューブに分散させ、ペレットにし、次に、37℃、5%CO2で培養することができる。
3.または、凝集体の形成のために、細胞を特別の非付着96ウェルプレートに分散させ、37℃、5%CO2で培養することができる(特別な非付着96ウェルプレート法)。
4.または、凝集体の形成のために、メチルセルロース含有培地に細胞を再懸濁させ、次に、通常の96ウェルプレートに分散させ、37℃、5%CO2で培養することができる(通常の96ウェルプレート法)。
5.または、凝集体の形成のために、メチルセルロース含有培地に細胞を再懸濁させ、次に、ペトリディッスに液滴で分散させ、次に、ペトリディッスを逆さにし、上下逆さまにして液滴をぶら下げ、37℃、5%CO2で培養することができる(液滴法)。
6.細胞凝集体は、純粋な皮膚乳頭細胞、または角化細胞及び/又はメラニン細胞を含む細胞集団の混合物で作られてもよい。
7.細胞凝集体形成に応じて、原毛髪の発生のために、凝集体は、適切な培地の液滴中で、37℃、5%CO2で培養することができ、培地は一日おきに交換されてもよい。
8.あるいは、原毛髪の発生のために、凝集体は、エッペンドルフチューブ、非付着96ウェルプレート、メチルセルロース被覆の96ウェルプレート、マトリックス−ゲル材料、任意の生体適合性ポリマーに置かれ、適切な培地中で、37℃、5%CO2で培養されてもよく、培地は、一日おきに交換されたもい。
9.細胞凝集体は、適切な培地で培養され、毛髪発育を可能にしてもよく、適切な培地はChang、Epilife、Melanocyte特別培地又は上記の混合物であり得る。任意の増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、shh又はアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地、wnt−3a馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0052】
あるいは、
1.角化細胞は、コラーゲンゲルの層の表面上で培養し、角化細胞シートを生成することができる。
2.皮膚乳頭細胞又は皮膚乳頭細胞凝集体を導入して、角化細胞シートと接触させる。
3.適切な培地はChang、Epilife、Melanocyte特別培地又は上記の混合物であり得る。任意の増殖因子(単数又は複数)、例えばFGF、TGF−アルファ、PDGF、任意の分子(単数又は複数)、例えばWnt、GSK−3阻害剤、shh又はアゴニスト、Noggin又はBMP阻害剤、抗体、iRNA、任意の化合物(単数又は複数)、例えばMinoxidil、任意の細胞馴らし培地、例えば角化細胞馴らし培地、wnt−3a馴らし培地が、原毛髪発育を促進するために培地に添加されてもよい。
【0053】
実施例1
胚の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞は、胚組織マトリックスにおいてインビトロで培養した。これらの条件下で、未成熟の毛嚢構造(原毛髪)は、6日以内に形成した(図1A及び1Bを参照されたい)。原毛髪は、マトリックスから分別され、無胸腺マウスの皮膚に移植され、成熟した毛髪を成長することができた(図2A及び2Bを参照されたい)。
【0054】
実施例2
皮膚乳頭細胞及び角化細胞を懸滴法を用いて凝集体に組み合わせた。凝集体を培地中でインキュベートし、原毛髪構造を形成した(図3A及び3Bを参照されたい)。個々の原毛髪は、無胸腺マウスの皮膚に移植され、原毛髪は成熟した毛髪に発育した(図4を参照されたい)。
【0055】
実施例3
皮膚乳頭細胞及び角化細胞は、胚の皮膚から単離され、トランスウェルメンブレン上で併せられ、7日間培養された。未成熟の毛嚢構造(原毛髪)が形成され、中には、組織切片で見られるように毛髪繊維を含んでいた(図5A及び5Bを参照されたい)。
【0056】
実施例4
培養した皮膚乳頭細胞は、コラーゲンマトリックス上で層にし、次に、上皮角化細胞のシートで覆った。未成熟の毛嚢構造が形成した(図6A及び6Bを参照されたい)。
【0057】
実施例5
肺の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞を肺の組織マトリックスにインビトロで培養した。培養物を毛髪発育を阻害する抗体で処理した。原毛髪の数は、抗体の濃度に依存していた(図7A、7B、及び7Cを参照されたい)。
【0058】
実施例6
胚の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞を胚の組織マトリックスでインビトロで培養した。培養物を毛髪発育を促進する増殖因子で処理した。原毛髪の数は、増殖因子の濃度に依存していた(図8A、B、及びCを参照されたい)。
【0059】
実施例7
胚の皮膚由来の皮膚乳頭細胞及び角化細胞を胚の組織マトリックスでインビトロで培養した。培養物を形成した原毛髪の数を増加させる試薬で処理した(図9A及びBを参照されたい)。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1A及び1Bは、インビトロでマウスの皮膚組織マトリックスにおいて形成している原毛髪を示す。図1A=第1日、図1B=第2日。
【図2】図2A及び2Bは、成熟した毛嚢が単離された原毛髪から形成され、次に、図1A及び1Bに示される培養物から移植されることを示す。図2A=移植の準備が整っている単離された原毛髪。図2B=原毛髪の移植後に形成された成熟した毛髪。
【図3】図3A及び3Bは、皮膚乳頭細胞及び角化細胞から調製した凝集体からの毛髪発生を示す。図3A及び3Bは、培養した凝集体からインビボで発生した原毛髪を示す。
【図4】細胞凝集体からインビトロで形成した原毛髪の移植後の成熟した毛髪の形成を示す。
【図5】図5A及び5Bは、トランスウェルメンブレン上で角化細胞と組み合わせた皮膚乳頭細胞から形成した毛髪構造を示す。図5A=培養物由来。図5B=組織学に基づく。
【図6】図6A及び6Bは、上皮角化細胞のシートと組み合わせた培養した皮膚乳頭細胞からの毛髪発生を示す。図6A=培養物由来。図6B=組織学に基づく。
【図7】図7A、7B、及び7Cは、インビトロでの毛髪発生が抗体の添加によって阻害することを示し、毛髪発生に対する抗体の効果についてのアッセイとして、同時培養系の使用を示す。図7A=高用量の抗体。図7B=中位の用量の抗体。図7C=非常に低い用量の抗体。
【図8】図8A、8B、及び8Cは、毛髪発生が増殖因子の添加によって促進されることを示し、毛髪発生に対する増殖因子の効果についてのアッセイとして同時培養系の使用を示す。図8A=増殖因子なし。図8B=低用量の増殖因子。図8C=高用量の増殖因子。
【図9】図9A及び9Bは、毛髪発育が試薬の添加によって促進されることを示し、毛髪発育に対する試薬の効果についてのアッセイとして同時培養系の使用を示す。図9A=試薬の添加なし。図9B=試薬の添加。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インビトロで毛嚢(hair follicle)又は原毛髪(proto−hair)を産生させる方法であって、皮膚乳頭細胞と角化細胞、場合によりメラニン細胞とを同時に培養することを含む前記方法。
【請求項2】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が成人由来である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が胚由来である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が原発(primary)由来である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、それぞれ、別々の皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞培養物から得られる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、ヒト由来又は異種由来である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞がヒト由来である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が自家由来又は同種異系由来である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
皮膚乳頭細胞、角化細胞又はメラニン細胞が頭部組織、生体又は包皮由来である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
皮膚乳頭細胞、角化細胞又はメラニン細胞が、胚幹細胞、骨髄幹細胞、臍帯幹細胞又は任意の他の商品化及び半商品化された毛髪前駆細胞由来である、請求項1及び4〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記細胞がマトリックス上で培養される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
マトリックスが、裸のディッシュ、被覆されたディッシュ、裸のトランスウェルメンブレン、被覆されたトランスウェルメンブレン、生分解性マトリックスゲル又は非生分解性マトリックスゲルである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、毛髪成長を支持する培地中で培養される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、原毛髪成長を促進する培地中で培養される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記培地が、チャン(Chang)培地、角化細胞馴らし培地、メラニン細胞馴らし培地又はそれらの混合物を含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
a.培養した皮膚乳頭細胞集団を、培養した角化細胞集団、場合によりメラニン細胞集団と接触させること;
b.それらが沈殿するように細胞集団を遠心分離すること;
c.沈殿した細胞をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.毛嚢生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
a.培養した皮膚乳頭細胞集団を、培養した角化細胞集団、場合によりメラニン細胞集団と接触させること;
b.それらが沈殿するように細胞集団を遠心分離すること;
c.沈殿した細胞をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.原毛髪生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
a.純粋な培養した皮膚乳頭細胞又は培養した皮膚乳頭細胞と培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞との混合物のいずれかの細胞凝集体を形成すること(例えば、懸滴(hanging droplet)法の使用による);
b.細胞凝集体を回収すること(及び、細胞凝集体が純粋な培養した皮膚乳頭細胞である場合、該細胞凝集体を、培養した毛髪角化細胞及び場合によりメラニン細胞と混合すること);
c.細胞凝集体(又は、培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む細胞凝集体)をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.毛嚢生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
a.純粋な培養した皮膚乳頭細胞又は培養した皮膚乳頭細胞と培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞との混合物のいずれかの細胞凝集体を形成すること(例えば、懸滴(hanging droplet)法の使用による);
b.細胞凝集体を回収すること(及び、細胞凝集体が純粋な培養した皮膚乳頭細胞である場合、該細胞凝集体を、培養した毛髪角化細胞及び場合によりメラニン細胞と混合すること);
c.細胞凝集体(又は、培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む細胞凝集体)をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.原毛髪生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
a.角化細胞シートを用意すること;
b.皮膚乳頭細胞又は皮膚乳頭細胞凝集体と角化細胞シート及び場合によりメラニン細胞とを接触させること;及び
c.毛嚢生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のインビトロの毛髪形成方法。
【請求項21】
a.角化細胞シートを用意すること;
b.皮膚乳頭細胞又は皮膚乳頭細胞凝集体と角化細胞シート及び場合によりメラニン細胞とを接触させること;及び
c.原毛髪生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のインビトロの毛髪形成方法。
【請求項22】
毛嚢を単離することをさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
原毛髪を単離することをさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物。
【請求項25】
皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物であって、ここで、該皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞、(存在すれば)メラニン細胞が皮膚組織から単離されたものである前記組成物。
【請求項26】
皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物であって、ここで、該皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞、(存在すれば)メラニン細胞が、それぞれ、別々の皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞培養物からから単離されたものである前記組成物。
【請求項27】
皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物であって、ここで、該皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞、(存在すれば)メラニン細胞が細胞凝集体の一部である前記組成物。
【請求項28】
毛嚢を含む、請求項24〜27のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項29】
原毛髪を含む、請求項24〜27のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項30】
毛幹を含む、請求項28又は29に記載のインビトロの組成物。
【請求項31】
マトリックスをさらに含む、請求項25〜30のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項32】
前記細胞が懸濁液に存在している、請求項24〜27のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項33】
培地をさらに含む、請求項24〜32のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項34】
インビトロで生成した毛嚢。
【請求項35】
インビトロで生成した原毛髪。
【請求項36】
毛嚢をインビトロで生成するための、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物の使用。
【請求項37】
原毛髪をインビトロで生成するための、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物の使用。
【請求項38】
毛髪成長、毛髪発育、毛髪色素又は毛髪生物学に対する試験薬物の効果を検査するためのアッセイにおける、インビトロで生成した毛嚢の使用。
【請求項39】
原毛髪成長、毛髪発育、毛髪色素又は毛髪生物学に対する試験薬物の効果を検査するためのアッセイにおける、インビトロで生成した原毛髪の使用。
【請求項40】
a.毛嚢生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.組成物における毛嚢の生成に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項41】
a.原毛髪生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.組成物における原毛髪の生成に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、原毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項42】
a.インビトロで生成した毛嚢を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した毛嚢とを接触させること;及び
c.毛嚢の発育に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項43】
a.インビトロで生成した原毛髪を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した原毛髪とを接触させること;及び
c.原毛髪の発育に対する該試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項44】
a.毛幹を有するインビトロで生成した毛嚢を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した毛嚢とを接触させること;及び
c.毛嚢の毛幹の色素に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪色素に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項45】
a.原毛幹を有するインビトロで生成した原毛髪を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した原毛髪とを接触させること;及び
c.原毛髪の原毛幹の色素に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪色素に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項46】
a.毛嚢生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.毛嚢の生物学に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪生物学を試験するためのインビトロアッセイ。
【請求項47】
a.原毛髪生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.原毛髪の生物学に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪生物学を試験するためのインビトロアッセイ。
【請求項48】
前記試験薬物が、タンパク質、ペプチド、抗体又はRNAiである、請求項40〜47のいずれか1項に記載のアッセイ。
【請求項49】
a.請求項22に記載の方法によって、単離された毛嚢をインビトロで生成させること;及び
b.インビトロで生成した毛嚢を濾胞(follicular)間又は濾胞内の部位に移植すること
を含む、毛嚢を移植する方法。
【請求項50】
a.請求項22に記載の方法によって、単離された原毛髪をインビトロで生成させること;及び
b.インビトロで生成した原毛髪を濾胞間又は濾胞内の部位に移植すること
を含む、毛嚢を移植する方法。
【請求項51】
濾胞間又は濾胞内の部位で毛幹を提供するために、インビトロで生成した毛嚢を該部位に移植することを含む、脱毛を治療する方法。
【請求項52】
濾胞間又は濾胞内の部位で毛幹を形成することができる原毛幹を提供するために、インビトロで生成した原毛髪を該部位に移植することを含む、脱毛を治療する方法。
【請求項1】
インビトロで毛嚢(hair follicle)又は原毛髪(proto−hair)を産生させる方法であって、皮膚乳頭細胞と角化細胞、場合によりメラニン細胞とを同時に培養することを含む前記方法。
【請求項2】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が成人由来である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が胚由来である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が原発(primary)由来である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、それぞれ、別々の皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞培養物から得られる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、ヒト由来又は異種由来である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞がヒト由来である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が自家由来又は同種異系由来である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
皮膚乳頭細胞、角化細胞又はメラニン細胞が頭部組織、生体又は包皮由来である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
皮膚乳頭細胞、角化細胞又はメラニン細胞が、胚幹細胞、骨髄幹細胞、臍帯幹細胞又は任意の他の商品化及び半商品化された毛髪前駆細胞由来である、請求項1及び4〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記細胞がマトリックス上で培養される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
マトリックスが、裸のディッシュ、被覆されたディッシュ、裸のトランスウェルメンブレン、被覆されたトランスウェルメンブレン、生分解性マトリックスゲル又は非生分解性マトリックスゲルである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、毛髪成長を支持する培地中で培養される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞が、原毛髪成長を促進する培地中で培養される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記培地が、チャン(Chang)培地、角化細胞馴らし培地、メラニン細胞馴らし培地又はそれらの混合物を含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
a.培養した皮膚乳頭細胞集団を、培養した角化細胞集団、場合によりメラニン細胞集団と接触させること;
b.それらが沈殿するように細胞集団を遠心分離すること;
c.沈殿した細胞をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.毛嚢生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
a.培養した皮膚乳頭細胞集団を、培養した角化細胞集団、場合によりメラニン細胞集団と接触させること;
b.それらが沈殿するように細胞集団を遠心分離すること;
c.沈殿した細胞をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.原毛髪生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
a.純粋な培養した皮膚乳頭細胞又は培養した皮膚乳頭細胞と培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞との混合物のいずれかの細胞凝集体を形成すること(例えば、懸滴(hanging droplet)法の使用による);
b.細胞凝集体を回収すること(及び、細胞凝集体が純粋な培養した皮膚乳頭細胞である場合、該細胞凝集体を、培養した毛髪角化細胞及び場合によりメラニン細胞と混合すること);
c.細胞凝集体(又は、培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む細胞凝集体)をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.毛嚢生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
a.純粋な培養した皮膚乳頭細胞又は培養した皮膚乳頭細胞と培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞との混合物のいずれかの細胞凝集体を形成すること(例えば、懸滴(hanging droplet)法の使用による);
b.細胞凝集体を回収すること(及び、細胞凝集体が純粋な培養した皮膚乳頭細胞である場合、該細胞凝集体を、培養した毛髪角化細胞及び場合によりメラニン細胞と混合すること);
c.細胞凝集体(又は、培養した角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む細胞凝集体)をトランスウェルメンブレン又は他のマトリックスに移すこと;及び
d.原毛髪生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
a.角化細胞シートを用意すること;
b.皮膚乳頭細胞又は皮膚乳頭細胞凝集体と角化細胞シート及び場合によりメラニン細胞とを接触させること;及び
c.毛嚢生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のインビトロの毛髪形成方法。
【請求項21】
a.角化細胞シートを用意すること;
b.皮膚乳頭細胞又は皮膚乳頭細胞凝集体と角化細胞シート及び場合によりメラニン細胞とを接触させること;及び
c.原毛髪生成を可能にするように細胞を培養すること
を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のインビトロの毛髪形成方法。
【請求項22】
毛嚢を単離することをさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
原毛髪を単離することをさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物。
【請求項25】
皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物であって、ここで、該皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞、(存在すれば)メラニン細胞が皮膚組織から単離されたものである前記組成物。
【請求項26】
皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物であって、ここで、該皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞、(存在すれば)メラニン細胞が、それぞれ、別々の皮膚乳頭細胞、角化細胞及びメラニン細胞培養物からから単離されたものである前記組成物。
【請求項27】
皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含むインビトロの組成物であって、ここで、該皮膚乳頭細胞及び/又は角化細胞、(存在すれば)メラニン細胞が細胞凝集体の一部である前記組成物。
【請求項28】
毛嚢を含む、請求項24〜27のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項29】
原毛髪を含む、請求項24〜27のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項30】
毛幹を含む、請求項28又は29に記載のインビトロの組成物。
【請求項31】
マトリックスをさらに含む、請求項25〜30のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項32】
前記細胞が懸濁液に存在している、請求項24〜27のいずれか1項に記載のインビトロの組成物。
【請求項33】
培地をさらに含む、請求項24〜32のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項34】
インビトロで生成した毛嚢。
【請求項35】
インビトロで生成した原毛髪。
【請求項36】
毛嚢をインビトロで生成するための、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物の使用。
【請求項37】
原毛髪をインビトロで生成するための、皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物の使用。
【請求項38】
毛髪成長、毛髪発育、毛髪色素又は毛髪生物学に対する試験薬物の効果を検査するためのアッセイにおける、インビトロで生成した毛嚢の使用。
【請求項39】
原毛髪成長、毛髪発育、毛髪色素又は毛髪生物学に対する試験薬物の効果を検査するためのアッセイにおける、インビトロで生成した原毛髪の使用。
【請求項40】
a.毛嚢生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.組成物における毛嚢の生成に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項41】
a.原毛髪生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞、場合によりメラニン細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.組成物における原毛髪の生成に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、原毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項42】
a.インビトロで生成した毛嚢を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した毛嚢とを接触させること;及び
c.毛嚢の発育に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項43】
a.インビトロで生成した原毛髪を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した原毛髪とを接触させること;及び
c.原毛髪の発育に対する該試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪成長又は発育に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項44】
a.毛幹を有するインビトロで生成した毛嚢を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した毛嚢とを接触させること;及び
c.毛嚢の毛幹の色素に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪色素に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項45】
a.原毛幹を有するインビトロで生成した原毛髪を用意すること;
b.試験薬物とインビトロで生成した原毛髪とを接触させること;及び
c.原毛髪の原毛幹の色素に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪色素に対する試験薬物の効果を測定するためのインビトロアッセイ。
【請求項46】
a.毛嚢生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.毛嚢の生物学に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪生物学を試験するためのインビトロアッセイ。
【請求項47】
a.原毛髪生成を可能にする条件下で、同時培養した皮膚乳頭細胞及び角化細胞を含む組成物を用意すること;
b.試験薬物と組成物とを接触させること;及び
c.原毛髪の生物学に対する試験薬物の効果を観察すること
を含む、毛髪生物学を試験するためのインビトロアッセイ。
【請求項48】
前記試験薬物が、タンパク質、ペプチド、抗体又はRNAiである、請求項40〜47のいずれか1項に記載のアッセイ。
【請求項49】
a.請求項22に記載の方法によって、単離された毛嚢をインビトロで生成させること;及び
b.インビトロで生成した毛嚢を濾胞(follicular)間又は濾胞内の部位に移植すること
を含む、毛嚢を移植する方法。
【請求項50】
a.請求項22に記載の方法によって、単離された原毛髪をインビトロで生成させること;及び
b.インビトロで生成した原毛髪を濾胞間又は濾胞内の部位に移植すること
を含む、毛嚢を移植する方法。
【請求項51】
濾胞間又は濾胞内の部位で毛幹を提供するために、インビトロで生成した毛嚢を該部位に移植することを含む、脱毛を治療する方法。
【請求項52】
濾胞間又は濾胞内の部位で毛幹を形成することができる原毛幹を提供するために、インビトロで生成した原毛髪を該部位に移植することを含む、脱毛を治療する方法。
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【公表番号】特表2009−529886(P2009−529886A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500527(P2009−500527)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/006790
【国際公開番号】WO2007/109223
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(505170473)インターサイテックス リミティド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際出願番号】PCT/US2007/006790
【国際公開番号】WO2007/109223
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(505170473)インターサイテックス リミティド (4)
【Fターム(参考)】
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