説明

毛髪化粧料

【課題】跳ねやうねりのある毛髪を本来の状態に回復させる効果に優れ、毛髪に良好な感触を付与できる毛髪化粧料の提供。
【解決手段】成分(A)〜(C)を含有し、pH(20倍希釈時、25℃)が1〜5.5である毛髪化粧料。(A)カチオン界面活性剤、3級アミン又はその塩、(B)C8−30脂肪族アルコール、(C)アミドベンザルコニウム塩。3級アミンとしては、例えばジメチルステアリルアミン、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミン等が挙げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のカチオン系化合物を含有する毛髪化粧料であって、特にヘアカラーなどによる傷みの蓄積で生じた毛髪の跳ねやうねりを傷む前の状態にし、また使用時に良好な柔軟性及び滑り性を毛髪に付与できる毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪は、太陽光による紫外線や熱、乾燥等の影響を常に受けると共に、日々の洗髪やブラッシング、ドライヤーの熱等によりパサつきがちである。更に、近年では、各自の自由に髪色を変えたり(カラーリング)、髪型を変化させたり(パーマ等)するなど、髪の外観の変化を楽しむことが一般化し、これらの実施頻度が高くなっている。しかし、カラーリングやパーマの繰返しにより、例えば毛髪内部に空洞が生じ、その結果毛髪の弾力が失われるというような力学物性的な毛髪損傷が起きる。また、毛髪表面の摩擦が増大することにより、洗髪時・乾燥時に毛髪同士が絡まりやすくなる。特に、傷みの蓄積した毛先では、力学物性的損傷や表面摩擦の増大に加えて、毛髪本来の形とは異なるうねりが生じ、髪の向きがばらばらの方向に向いた状態、すなわち浮き毛や跳ね毛となる。
【0003】
そこで、毛髪損傷を修復させる目的で、様々な試みが行われてきた。例えば、毛髪内部の空洞を修復し、毛髪の力学物性・光学物性を回復させる目的で、有機酸、アミノ酸、カチオン界面活性剤を含む毛髪化粧料(特許文献1)や、有機酸、ポリプロピレングリコール、カチオン界面活性剤等が配合された毛髪化粧料が提案されている(特許文献2及び3)。また、毛髪に柔軟性を付与すると共にもつれを抑制する目的で、アミドアミン化合物、高級アルコール、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸を併用した毛髪化粧料も提案されている(特許文献4)。
【0004】
しかしながら、これらの毛髪化粧料では、ヘアカラー等により損傷した毛髪の力学的・光学的物性を修復し、毛髪の表面摩擦を低減させて髪に柔軟性や滑り性を付与することはできても、傷みの蓄積により生じる毛髪のうねりを回復する機能に関しては不十分であった。
【0005】
【特許文献1】特開2000-247841号公報
【特許文献2】特開2002-29938号公報
【特許文献3】特開2002-47141号公報
【特許文献4】特開2003-81781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ヘアカラーなどで傷みが蓄積することにより、跳ねたりうねったりした毛髪を傷む前の状態に回復させる効果に優れ、また使用時に良好な柔軟性及び滑り性を毛髪に付与できる毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、カチオン界面活性剤又は特定の3級アミン化合物若しくはその塩と、脂肪族アルコールと、特定のカチオン性化合物とを併用することにより、使用感が良く、毛髪のうねりを低減できる毛髪化粧料が得られることを見出した。
【0008】
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(C)を含有し、水で20重量倍に希釈したときの25℃におけるpHが1〜5.5である毛髪化粧料を提供するものである。
【0009】
(A) カチオン界面活性剤、一般式(1)で表される3級アミン化合物、一般式(2)で表される3級アミン化合物及びこれら3級アミン化合物の塩から選ばれる1種以上の化合物
【0010】
【化1】

【0011】
〔式中、R1〜R3は少なくとも1以上が炭素数8〜23の脂肪族炭化水素基を、残余が水素原子、炭素数1〜6のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又はベンジル基を示し、R4は炭素数1〜6のアルキレン基を示し、Aは−CONH−又は−NHCO−を示し、aは0又は1の数を示す。〕
【0012】
【化2】

【0013】
〔式中、R5は、炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R6及びR7は、同一又は異なる炭素数1〜6のアルキル基又は−(QO)bH(Qは炭素数2〜4のアルキレン基、bは1〜6の数を示し、b個のQは同一でも異なってもよく、その配列は任意である。)を示す。〕
【0014】
(B) 炭素数8〜30の脂肪族アルコール
(C) 一般式(3)で表されるアミドベンザルコニウム塩
【0015】
【化3】

【0016】
〔式中、R8は炭素数5〜11の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、nは2〜4の整数を示し、またX-はハロゲン化物イオンを示す。〕
【0017】
また本発明は、上記毛髪化粧料を毛髪に適用した後、水又は温湯ですすぐ毛髪処理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の毛髪化粧料は、ヘアカラーなどの傷みが蓄積することにより、跳ねたりうねったりした毛髪を本来の真っ直ぐな状態に回復させる効果に優れ、また使用時に良好な柔軟性及び滑り性を毛髪に付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
成分(A)のカチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩又はエーテル型第4級アンモニウム塩を用いることができる。第4級アンモニウム塩としては、例えば次の一般式(4)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0020】
【化4】

【0021】
〔式中、R9及びR10は、水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示すが、同時に水素原子又はベンジル基となることはなく、少なくとも1つは炭素数8以上のアルキル基である。R11及びR12は、炭素数1〜5のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基を示し、An-は、陰イオンを示す。〕
【0022】
ここでR9又はR10がアルキル基である場合は、炭素数16〜24、特に炭素数22のものが好ましく、また直鎖アルキル基が好ましい。An-としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。
【0023】
第4級アンモニウム塩としては、モノ長鎖四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが好ましい。
【0024】
また、エーテル型第4級アンモニウム塩としては、一般式(5)で表される化合物が挙げられる。
【0025】
【化5】

【0026】
〔式中、R13は、炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R14〜R16は、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基又は−(DO)cH(Dは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、cは1〜6の平均付加モル数を示し、c個のDは同一でも異なってもよく、その配列は任意である。)を示し、An-は、陰イオンを示す。〕
【0027】
上記一般式(5)において、R13は炭素数12〜22、特に16〜18のものが好ましく、また直鎖のアルキル基が好ましい。R14〜R16は炭素数1〜6のアルキル基及び−(CH2CH2O)cHが好ましく、R14〜R16のアルキル基としてはメチル基及びエチル基が好ましく、メチル基が最も好ましく、−(CH2CH2O)cHとしてはcが1〜3、特に1であるものが好ましい。特にR15は、メチル基及びエチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。An-としては、前に挙げたものと同様のものが好ましい。
【0028】
エーテル型第4級アンモニウム塩としては、例えば塩化ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
【0029】
一般式(1)で表される3級アミン化合物としては、好ましくは、一般式(1)中のaが0であるアルキルアミン化合物(1a)、一般式(1)中のAが−CONH−であって、aが1であるアミドアミン化合物(1b)が挙げられる。
【0030】
【化6】

【0031】
〔式中、R17〜R19は、少なくとも1以上は炭素数8〜23の脂肪族炭化水素基を、残余は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、ベンジル基を示す。ただし、同時に2個以上が水素原子であることはない。〕
【0032】
アルキルアミン化合物(1a)の具体例としては、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウロイルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルベヘニルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオクチルアミン等が挙げられる。
【0033】
特に、R17〜R19の1つが炭素数8〜23の脂肪族炭化水素基、他の2つが炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であることが好ましい。具体的には、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミンが好ましい。
【0034】
【化7】

【0035】
〔式中、R20は炭素数11〜23の脂肪族炭化水素基を示し、R21は同一又は異なる水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、dは2〜4の整数を示す。〕
【0036】
一般式(1b)中のR20COとしては、例えばラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基、ベヘノイル基等が挙げられる。R21としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、特にメチル基、エチル基が好ましく、dとしては、2及び3が好ましい。
【0037】
アミドアミン化合物(1b)の具体例としては、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド等が挙げられる。なかでも、性能、安定性、入手容易性等の面で、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましい。
【0038】
一般式(2)で表される3級アミン化合物において、R5は炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与でき、特に乾燥後の滑り性に優れる点から、炭素数12〜24、特に炭素数14〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、特にアルキル基であることが好ましい。
【0039】
6及びR7は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基、又は−(QO)bH(Q及びbは前記の意味を示す)であり、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与でき、乾燥後の滑り性に優れるという観点から、炭素数1〜6のアルキル基及び−(CH2CH2O)b1H(b1は1〜3、特に1が好ましい)が好ましく、更にはR6及びR7の少なくとも一方が、特に双方が、炭素数1〜6のアルキル基、中でもメチル基又はエチル基であるのが特に好ましい。
【0040】
3級アミン化合物(2)の好ましい具体例としては、N,N-ジメチル-3-ヘキサデシルオキシプロピルアミン、N,N-ジメチル-3-オクタデシルオキシプロピルアミンが挙げられる。
【0041】
成分(A)の3級アミン化合物(1)又は(2)は、酸を用いて中和するのが好ましい。ここで使用できる酸としては、少なくとも1種の水溶性有機酸が挙げられる。水溶性有機酸としては、アルキル硫酸、アルキルリン酸、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリカルボン酸、酸性アミノ酸等が挙げられる。このうち、カルボン酸、酸性アミノ酸が好ましく、カルボン酸としては、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸が特に好ましい。ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等が挙げられ、マロン酸、コハク酸、マレイン酸が特に好ましい。ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、オキシ酪酸(特にα-オキシ酪酸)、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられ、なかでもα-ヒドロキシカルボン酸、特にグリコール酸、乳酸、リンゴ酸が好ましい。酸性アミノ酸としては、L-グルタミン酸、L-アスパラギン酸が挙げられ、特にL-グルタミン酸が好ましい。上記有機酸の配合量は、3級アミン化合物に対し、0.1〜10倍モル、更に0.3〜3倍モル使用することが、アミン臭の低減や柔軟性や、滑り性のようなコンディショニング効果を高める観点から好ましい。
【0042】
成分(A)であるカチオン界面活性剤、3級アミン化合物又はその塩は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができ、本発明の毛髪化粧料中に0.01〜20重量%、特に0.1〜10重量%、更に0.5〜5重量%配合すると、使用感が良好であり好ましい。
【0043】
成分(B)である炭素数8〜30の脂肪族アルコールとしては、炭素数12〜28のアルキル基を有するものが好ましく、更には炭素数16〜24、特に炭素数22のアルキル基を有するものが好ましい。また、このアルキル基は直鎖アルキル基であることが好ましい。脂肪族アルコールの好ましい具体例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、特にステアリルアルコールが好ましい。
【0044】
成分(B)の脂肪族アルコールは、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、使用感の観点から、本発明の毛髪化粧料の0.1〜20重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。また、毛髪化粧料の安定性向上の点から、成分(A)のカチオン界面活性剤、3級アミン化合物又はその塩と、成分(B)の脂肪族アルコールとの含有モル比〔成分(A)/成分(B)〕は、0.8/2〜0.8/15が好ましい。
【0045】
本発明の成分(C)は、一般式(3)で表されるアミドベンザルコニウム塩であり、特にR8の炭素数が7〜11であることが好ましい。X-のハロゲン化物イオンとしては、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、臭化物イオン等が挙げられる。
【0046】
成分(C)アミドベンザルコニウム塩は、2種以上を併用してもよく、その含有量は、跳ねたりうねったりした毛髪を傷む前の真っ直ぐな状態に回復させる機能の観点より、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜5重量%が好ましく、更には0.1〜2重量%、特に0.1〜1重量%が好ましい。
【0047】
また、本発明の毛髪化粧料は、ヘアカラーなどの傷みが蓄積による跳ねやうねりを元の状態に回復させる観点から、20重量倍に水で希釈したときの25℃におけるpHが1〜5.5となるように調整されるが、更には2〜5.5、特に2.5〜5、とりわけ3〜4.5となるように調整されるのが好ましい。
【0048】
本発明の毛髪化粧料には、ヘアカラーなどの傷みが蓄積によるうねり抑制効果を更に向上させる観点より、成分(D)として有機溶剤を添加することが好ましい。有機溶剤は、上記成分の浸透を促進できると考えられている。有機溶剤としては、次に示すものが挙げられる。
【0049】
(d1) 一般式(6)で表される化合物
【0050】
【化8】

【0051】
〔式中、R22は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は基R23−Ph−R24−(R23は水素原子、メチル基又はメトキシ基;R24は結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基;Phはフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、e、f及びgは0〜5の整数を示す。ただし、e=f=0であるときは、Zは水酸基であり、またR22は水素原子及び基R23−Ph−のいずれでもない。〕
【0052】
(d2) 窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基が結合したN-アルキルピロリドン
【0053】
(d3) 炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
【0054】
(d4) 分子量200〜5000のポリプロピレングリコール
【0055】
(d5) 一般式(7)、(8)又は(9)で表されるラクトン又は環状ケトン
【0056】
【化9】

【0057】
〔式中、Eはメチレン基又は酸素原子を示し、R25及びR26は独立して、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基が置換していてもよい直鎖、分岐鎖又は環状の炭素数1〜10のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基及びフェニル基から選ばれる置換基を示し、h及びiは0又は1を示す。〕
【0058】
具体的には、(d1)としては、例えばe=f=0でかつZが水酸基の場合、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、イソブタノール等の一価のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコール類;基R23−Ph−R24−を有するものとして、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール類等が挙げられる。更に、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0059】
(d2)としては、N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、N-ラウリルピロリドン等が挙げられる。
【0060】
(d3)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
【0061】
(d4)のポリプロピレングリコールとしては、特に分子量200〜1000のものが好ましい。
【0062】
(d5)において、一般式(7)〜(9)中のR25及びR26としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもγ-ラクトンの場合にはγ位、δ-ラクトンの場合にはδ位(すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、化合物(7)〜(9)の水溶性を増大させたい場合には、R25又はR26としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。(d5)のうち、ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、δ-ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の点から、γ-ラクトン、特にγ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトンが好ましい。(d5)のうち、環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
【0063】
これらの有機溶剤のうち、特に(d1)の芳香族アルコール、多価アルコール、(d3)のアルキレンカーボネート、(d4)のポリプロピレングリコールが好ましく、ヘアカラーなどの傷みが蓄積による跳ねやうねりを元の状態に回復させる観点から少なくとも1種類の芳香族系の有機溶剤を用いることがより好ましい。また有機溶剤は、2種以上を併用してもよい。
【0064】
有機溶剤の含有量は、上述の効果の観点より、本発明の毛髪化粧料中に0.01〜20重量%が好ましく、更には0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。なお、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与できる性能の観点より、毛髪化粧料中の有機溶剤と水の存在割合は、有機溶剤が水に対して、重量比において有機溶剤:水=20:80未満の割合で存在することが好ましい。
【0065】
本発明の毛髪化粧料には、ヘアカラーなどの傷みが蓄積によるうねり抑制効果を向上させるため、成分(E)として、更にヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及び芳香族カルボン酸から選ばれる有機酸を含むことができる。ヒドロキシカルボン酸およびジカルボン酸は、前記3級アミンの中和酸として挙げられた有機酸を用いることができる。また、芳香族カルボン酸としては、サリチル酸、安息香酸等が挙げられる。これらのうち、毛髪へ浸透して毛髪内部の空洞を補修し傷みを抑制する点で、α-ヒドロキシカルボン酸が好ましく、特に乳酸、リンゴ酸が好ましい。
【0066】
成分(E)の有機酸は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は使用中の感触の良さ及び高湿度下におけるまとまりの持続性の観点から、本発明の毛髪化粧料中の0.05〜10重量%が好ましく、更には0.1〜5重量%、特に0.3〜2重量%が好ましい。ここで有機酸が前記成分(A)が3級アミン化合物である場合の中和に用いる酸を兼ねている場合には、有機酸の使用量は、3級アミン化合物のアミン当量以上の当量とすることが好ましく、これにより上記効果を得ることができる。この場合、成分(E)の使用量は、成分(A)の3級アミン化合物の1〜10倍当量とすることが好ましく、更には1.5〜10倍当量、特に1.5〜6倍当量とすることが好ましい。
【0067】
本発明の毛髪化粧料には、乾燥後の髪のまとまりを向上させるため、更にシリコーン化合物を添加することができる。シリコーン類としては、例えば以下に示すものが挙げられる。
【0068】
(i) 高重合ジメチルポリシロキサン
例えば、BY11-026、BY22-19〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕、FZ-3125〔日本ユニカー(株)〕等が挙げられる。また、高重合ジメチルポリシロキサンは、液状油(例えば、下記(ii)ジメチルポリシロキサンオイル、(iii)環状シリコーン等の液状シリコーン油、またイソパラフィン等の液状炭化水素油)に溶解又は分散したものも使用することができる。
【0069】
(ii) 一般式(10)で表されるジメチルポリシロキサンオイル
【0070】
【化10】

【0071】
〔式中、jは0〜650の整数を示す。〕
具体的には、SH200Cシリーズ、粘度1cs、50cs、200cs、1000cs、5000cs〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕等の市販品が含まれる。
【0072】
(iii) 一般式(11)で表される環状シリコーン
【0073】
【化11】

【0074】
〔式中、kは3〜7の整数を示す。〕
具体的には、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。また、市販品としては、SH244やSH245〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕が挙げられる。
【0075】
(iv) アミノ変性シリコーン
例えば、一般式(12)で表されるアミノ変性シリコーンが使用できる。
【0076】
【化12】

【0077】
〔式中、R27はR28と同一の基又はメチル基又は水酸基を示し、R28は−R29−M(ここでR29は炭素数3〜6の2価炭化水素基、Mは1〜3級アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を示す。)で表される反応性官能基を示し、p及びqはそれぞれ正の整数で、p+qは分子量に依存する。好ましい平均分子量は3000〜100000である。〕
【0078】
例えば、SS-3551、SF8452C、DC929、DC8500〔以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕、KT 1989〔GE東芝シリコーン(株)〕等が挙げられる。アミノ変性シリコーンを水性乳濁液として用いる場合、該水性乳濁液中に含まれるアミノ変性シリコーンの量は20〜60重量%が好ましく、30〜50重量%が更に好ましい。好ましいアミノ変性シリコーン水性乳濁液としては、SM8704C〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕が挙げられる。
【0079】
また、アミノ変性オルガノポリシロキサン鎖とポリオキシアルキレン鎖とのブロック鎖を有する共重合体も使用できる。例えば、下記一般式(13)で表されるものが挙げられる。
【0080】
【化13】

【0081】
〔式中、R30は、水素原子又は炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示す。Gは−R32−J(ここでR32は結合手又は炭素数1〜20の2価の炭化水素基を、Jは1〜3級アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を示す)で表される基を示す。R31はR30又はGを示す。Lは2価の基を示す。rは2以上の数、sは1以上の数、tは4以上の数、uは2〜10の数、vは2以上の数を示す。なお、複数個のR30、R31及びGは同一であっても異なっていてもよい。〕
【0082】
具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)から市販されているFZ-3789、シリコーンSS-3588が挙げられる。
【0083】
(v) その他のシリコーン類
上記以外に、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
【0084】
シリコーン化合物を配合する場合、その配合量は、髪のまとまり、まとまりの持続性の観点より、本発明の毛髪化粧料中に0.1〜15重量%が好ましく、更には0.5〜10重量%、特に1.0〜5重量%が好ましい。
【0085】
また、本発明の毛髪化粧料には、毛髪に与える感触及び髪の櫛どおりの良さを更に向上させる目的で、成分(B)脂肪族アルコール及び上記シリコーン以外の油性成分を含有することができる。油性成分としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン、スクワレン、スクワラン等の炭化水素油等が挙げられる。また、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、アボカド油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、メドウフォーム油等の天然油;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミルスチン酸ミリスチル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリスリトールとヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸等の混合脂肪酸とのエステル等のエステル油が挙げられる。更に、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン等のスフィンゴシン類;合成又は天然物からの抽出により得られるN-アシル化スフィンゴシン類、N-アシル化フィトスフィンゴシン類、N-アシル化ジヒドロスフィンゴシン類等のセラミド類等の油脂類を用いることもできる。具体的には、セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド1A、セラミド6II、ヒドロキシカプロイルフィトスフィンゴシンのほか、特開平11-209248号公報や特公平01-042934号公報等に記載の合成擬似セラミドも使用できる。
【0086】
本発明の毛髪化粧料には更に、毛髪化粧料に一般に使用されるその他の成分を、目的に応じて配合することができる。例えば、カチオン化セルロース、ヒドロキシ化セルロース、高重合ポリエチレンオキサイド等の高分子化合物;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド類等の非イオン界面活性剤;リン酸等の無機酸;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム等の抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、シルクから得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、ツバキ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類;雲母チタン等のパール化粉体;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
【0087】
本発明の毛髪化粧料は、成分(A)〜(C)及びその他の任意成分を水に溶解させることにより製造され、その製品形態としては、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等が挙げられる。
【0088】
本発明の毛髪化粧料は、例えば、市販の水性シャンプーで洗髪した毛髪に適用し、そのまま、又は数分間放置した後、水又は温湯ですすぐことにより使用することができる。本発明の毛髪化粧料を用いて、ヘアカラーなどによる傷みが蓄積し、跳ねたりうねったりした毛髪を処理することにより、毛髪の跳ねやうねりを傷む前の本来の真っ直ぐな状態に回復させることができる。
【実施例】
【0089】
試験例1(ダメージ毛のうねりを本来の真っ直ぐな状態に戻す効果の検証)
表1に示す各基剤5.0重量%、当該基剤と等モル量のカチオン界面活性剤、エタノール15重量%、ベンジルアルコール2.5重量%及びリンゴ酸5.0重量%を含有する水溶液を作り、水酸化ナトリウムでpH3.7に調整した。この水溶液のダメージ毛のうねりに対する作用について試験を行った。
【0090】
(試験方法)
あらかじめブリーチ処理を8回、洗髪と乾燥を720回繰り返したダメージ毛から、「うねった部分(以降カールと呼ぶ)」を切り取り、試験片とする(中心角約90度以上、カール径が約7〜12mm)。試験片は5個で一組とする。
水に完全に浸した後、軽く水を拭き取り、毛髪本来の形が出てくるように軽く振動させながら乾燥させる。乾燥後、形状が円の一部となっているカールだけを集め、カールの半径を測定(処理前半径)した。
試験片(切り取ったカール部)は、35℃、1時間、十分な量の処理剤に浸した後、1分間水で洗い、水分を軽く拭いた後、毛髪本来の形が出てくるように軽く振動させながら乾燥させる。乾燥後、カールの半径を測定した(処理後半径)。処理前後の変化(カール径比)を下記式に基づいて求め、試験片5個の平均を表1に示す。カール径比が大きくなるほど、うねりの取れる効果が多くなる。
【0091】
カール径比=(処理後のカールの半径)÷(処理前のカールの半径)
【0092】
【表1】

【0093】
実施例1〜8及び比較例1〜4
表2に示す毛髪化粧料(ヘアコンディショナー)を製造し、それぞれについて、以下の手順により官能評価試験を行った。なお、pHは水で20重量倍に希釈したときの25℃における値である。
【0094】
(塗布・すすぎ時の滑らかさ)
あらかじめブリーチ処理を8回、洗髪と乾燥を720回繰り返したダメージ毛を用いて作製した、長さ20cm、幅5.5cm、重さ10.0gの毛束を、1.0gのプレーンシャンプー(ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びジエタノールアミドで調製)でよく洗浄した後、軽く水を切り、ヘアコンディショナー1.0gを塗付する。その際、塗布時の滑らかさを評価する。その後、6L/分の40℃流水で30秒間すすぎ、すすぎ時の滑らかさの評価を行う。評価は5人で行い、その評価の合計値を示した。
【0095】
・評価基準
4:よく滑る
3:やや滑る
2:あまり滑らない
1:滑らない
【0096】
(跳ね、うねりのある毛先を本来の真っ直ぐな状態に回復させる効果)
あらかじめブリーチ処理を8回、洗髪と乾燥を720回繰り返したダメージ毛を用いて作製した、長さ20cm、幅5.5cm、重さ10.0gの毛束を1.0gのプレーンシャンプーでよく洗浄した後、軽く水を切り、ヘアコンディショナー1.0gを塗付する。その後、6L/分の40℃流水で30秒間すすぎ、タオルドライし、ドライヤーの温風で2〜3分間十分に乾燥させる。これを1回とし、合計20回繰り返した。20回繰り返した後の毛束を用いて、毛先のうねりが取れる度合いを目視にて評価した。評価は5人で行い、その評価の合計値を示した。
【0097】
・評価基準
4:うねりが取れている
3:ややうねりが取れている
2:あまりうねりが取れていない
1:うねりが取れていない
【0098】
【表2】

【0099】
実施例9 コンディショナー組成物(pH3.2;20重量倍希釈時,25℃)
(重量%)
ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド 2.0
ステアリルアルコール 6.0
オクチルアミドプロピルベンザルコニウムクロリド 0.4
ベンジルオキシエタノール 0.7
ジメチルポリシロキサン(重合度600) 1.0
高重合ジメチルポリシロキサン(重合度2600) 1.2
デカメチルシクロペンタシロキサン 1.5
アミノ変性シリコーン-ポリオキシアルキレンブロック共重合体*1 0.2
アミノ変性シリコーン*2 0.2
乳酸 2.1
グリコール酸 0.2
ジペンタエリスルトール脂肪酸エステル*3 0.2
ヒドロキシエチルセルロース*4 0.3
加水分解コンキオリン液(乾燥分3重量%) 0.05
オタネニンジンエキス(乾燥分3重量%) 0.05
ダイズエキス(乾燥分0.4重量%) 0.05
ユーカリエキス(乾燥分0.2重量%) 0.05
ツバキ油 0.05
米胚芽油 0.05
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
【0100】
*1:FZ-3789〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕
*2:SM-8704C〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)〕
*3:コスモール168AR〔日清製油(株)〕
*4:SE-850K〔ダイセル化学工業(株)〕
【0101】
このヘアコンディショナーは、ヘアカラーなどで傷みが蓄積することにより、跳ねたりうねったりした毛髪を傷む前の真っ直ぐな状態に回復させる機能を有し、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与できる毛髪化粧料であった。
【0102】
実施例10 トリートメント組成物(pH3.2;20重量倍希釈時,25℃)
(重量%)
ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド 2.0
オクチルアミドプロピルベンザルコニウムクロリド 0.3
ステアリルアルコール 6.5
ベヘニルアルコール 1.5
イソノナン酸イソノニル 0.5
ジメチルポリシロキサン(重合度600) 2.5
高重合ジメチルポリシロキサン(重合度2600) 1.5
アミノ変性シリコーン*2 1.0
乳酸 0.5
グリコール酸 1.5
リンゴ酸 0.1
ジプロピレングリコール 3.0
ベンジルアルコール 0.2
ベンジルオキシエタノール 1.5
L-アルギニン〔川研ファインケミカル(株)〕 0.2
パントテニルエチルエーテル 0.1
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
【0103】
このヘアトリートメントは、ヘアカラーなどで傷みが蓄積することにより、跳ねたりうねったりした毛髪を傷む前の真っ直ぐな状態に回復させる機能を有し、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与できる毛髪化粧料であった。
【0104】
実施例11 コンディショナー組成物(pH3.2;20重量倍希釈時,25℃)
(重量%)
ステアロキシプロピルトリモニウムクロリド 2.0
ベヘニルアルコール 8.0
オクチルアミドプロピルベンザルコニウムクロリド 0.2
ヒマワリ油 2.0
ベンジルアルコール 1.0
ジメチルポリシロキサン(重合度2000) 3.0
乳酸 0.5
加水分解コムギタンパク 0.2
ニンジンエキス 0.1
プロピレングリコール 0.5
香料 0.3
精製水 残量
【0105】
このヘアコンディショナーは、ヘアカラーなどで傷みが蓄積することにより跳ねたりうねったりした毛髪を傷む前の真っ直ぐな状態に回復させる機能を有し、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与できる毛髪化粧料であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(C)を含有し、水で20重量倍に希釈したときの25℃におけるpHが1〜5.5である毛髪化粧料。
(A) カチオン界面活性剤、一般式(1)で表される3級アミン化合物、一般式(2)で表される3級アミン化合物及びこれら3級アミン化合物の塩から選ばれる1種以上の化合物
【化1】

〔式中、R1〜R3は少なくとも1以上が炭素数8〜23の脂肪族炭化水素基を、残余が水素原子、炭素数1〜6のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基又はベンジル基を示し、R4は炭素数1〜6のアルキレン基を示し、Aは−CONH−又は−NHCO−を示し、aは0又は1の数を示す。〕
【化2】

〔式中、R5は炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R6及びR7は同一又は異なる炭素数1〜6のアルキル基又は−(QO)bH(Qは炭素数2〜4のアルキレン基、bは1〜6の数を示し、b個のQは同一でも異なってもよく、その配列は任意である。)を示す。〕
(B) 炭素数8〜30の脂肪族アルコール
(C) 一般式(3)で表されるアミドベンザルコニウム塩
【化3】

〔式中、R8は炭素数5〜11の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、nは2〜4の整数を示し、またX-はハロゲン化物イオンを示す。〕
【請求項2】
更に成分(D)として、有機溶剤を含有する請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
請求項1又は2記載の毛髪化粧料を毛髪に適用した後、水又は温湯ですすぐ毛髪処理方法。

【公開番号】特開2007−186474(P2007−186474A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−7795(P2006−7795)
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】