説明

水晶発振器

【課題】 水晶発振器の出力周波数安定化を図るために、水晶振動子の温度を最適の温度に保つヒータ温度制御は環境温度及び水晶振動子の特性に応じた非線形の制御特性なのが効果的であるが、従来の装置では困難であった。
【解決手段】 環境温度及び水晶振動子に応じた制御値をEPROMに記憶させて、ヒータ用のレギュレータ回路を構成して、その中のMOSFETのゲートパルスデューティーをEPROMの値によって制御することで環境温度に応じてヒータ温度を最適にしながら水晶発振器の出力周波数を安定化するようにした。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波通信、レーダ等で使用される水晶発振器に係り、特にその周波数特性安定化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の水晶発振器の一例を示したものである。この図において、1は水晶振動子、2はヒータ、3は発振回路、4はバッファ回路、5はサーミスタ、6は比較回路、7はトランジスタ、26aは第1の電源、26bは第2の電源、26cは第3の電源、27aは第1の抵抗、27bは第2の抵抗、27cは第3の抵抗、27dは第4の抵抗、27eは第5の抵抗、28aは第1のコンデンサ、28bは第2のコンデンサ、29はトランジスタ、30は差動増幅器、31は基準電源、32はダイオードである。
【0003】次に動作について説明する。水晶振動子1は適切なバイアスが加わることで水晶が振動し、且つトランジスタ29、第2の電源とトランジスタ29のコレクタ間に接続した第1の抵抗27a、第2の電源とトランジスタ29のベース間に接続した第2の抵抗27b、トランジスタ29のエミッタとグランド間に接続した第3の抵抗27c、トランジスタ29のエミッタとベース間に接続した第1のコンデンサ28a、トランジスタ29のベースとグランド間に接続した第2のコンデンサ28b等で構成される発振回路3に接続して所定の周波数で共振することで、安定して且つ増幅された発振信号を生ずる。この発振信号はバッファ回路4により更に増幅されて特定のレベルに達する。この際、水晶振動子1はヒータ2により緩められて所定の温度に保たれる。サーミスタ5は水晶振動子1の温度によりその抵抗値が変わり、その結果第3の電源26cの電圧は第4の抵抗27dと第5の抵抗27eとサーミスタ5の抵抗によって分圧されるので、比較回路6の中の差動増幅器30に入力する電圧が変わり、基準電圧電源31の電圧と比較されてその差分が差動増幅器30により増幅されて制御信号として出力する。この制御信号は整流用のダイオード32を経由しながらトランジスタ7のベースに入力してコレクタ電流を制御する結果、第1の電源26aからヒータ2に流れる電流が調整されてヒータ2の温度が制御される。その結果環境温度に応じて水晶振動子1の温度が制御されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の水晶発振器は、以上のようにサーミスタ5と比較回路6により制御していたので、環境温度に対してヒータ温度の制御はほぼ線形な関係となっている。しかし、水晶振動子温度と周波数の特性は図7に示すような非線形な関係であり、この特性の傾きが零になるターニングポイント近傍の温度範囲にて動作させる必要があり、周波数の安定化が困難であった。また、水晶振動子温度と周波数の関係は水晶振動子個々によって温度特性が異なることが多く、このような個々の特性の差に対応することも困難であった。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、水晶振動子温度と周波数の関係が非線形な関係であり、かつ個々の水晶振動子の特性に差が生じても、周波数が安定した出力を得る水晶発振器を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明による水晶発振器は、プッシュプル回路によるヒータ用のレギュレータ回路を構成して、かつ環境温度および水晶振動子の特性に応じた制御値をメモリに記憶させて、レギュレータ回路の中の金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)のゲートパルスデューティーを、上記メモリの制御値によりパルス幅変調回路のパルス出力デューティーを調整することで、制御しながらヒータ温度を最適に管理して発振周波数を安定化するようにするものである。
【0007】第2の発明による水晶発振器は、フォーワードコンバータ回路によるヒータ用のレギュレータ回路を構成して、かつ環境温度および水晶振動子の特性に応じた制御値をメモリに記憶させて、レギュレータ回路の中のMOSFETのゲートパルスデューティーを、メモリの制御値によりパルス幅変調回路のパルス出力デューティーを調整することで、制御しながらヒータ温度を最適に管理して発振周波数を安定化するようにするものである。
【0008】第3の発明による水晶発振器は、フライバックコンバータ回路によるヒータ用のレギュレータ回路を構成して、かつ環境温度および水晶振動子の特性に応じた制御値をメモリに記憶させて、レギュレータ回路の中のMOSFETのゲートパルスデューティーを、メモリの制御値によりパルス幅変調回路のパルス出力デューティーを調整することで、制御しながらヒータ温度を最適に管理して発振周波数を安定化するようにするものである。
【0009】第4の発明による水晶発振器は、フルブリッジコンバータ回路によるヒータ用のレギュレータ回路を構成して、かつ環境温度および水晶振動子の特性に応じた制御値をメモリに記憶させて、レギュレータ回路の中のMOSFETのゲートパルスデューティーを、メモリの制御値によりパルス幅変調回路のパルス出力デューティーを調整することで、制御しながらヒータ温度を最適に管理して発振周波数を安定化するようにするものである。
【0010】第5の発明による水晶発振器は、シリーズレギュレータ回路によるヒータ用のレギュレータ回路を構成して、かつ環境温度および水晶振動子の特性に応じた制御値をメモリに記憶させて、レギュレータ回路の中のトランジスタのベース電圧をメモリの制御値によって制御することで、ヒータ温度を最適に管理して発振周波数を安定化するようにするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック図であり、図において1〜5および26〜29は上記従来装置と同一のものである。8は温度センサ回路、9はA/Dコンバータ、10はラッチ回路、11はイレーザブル/プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)回路、12はD/Aコンバータ、13はパルス幅変調回路、14はドライバ回路、15はMOSFET、16はトランス、17は整流/フィルタ回路である。
【0012】次に動作について説明する。水晶振動子1は適切なバイアスが加わることで水晶が振動し、かつトランジスタ29、第2の電源とトランジスタ29のコレクタ間に接続した第1の抵抗27a、第2の電源とトランジスタ29のベース間に接続した第2の抵抗27b、トランジスタ29のエミッタとグランド間に接続した第3の抵抗27c、トランジスタ29のエミッタとベース間に接続した第1のコンデンサ28a、トランジスタ29のベースとグランド間に接続した第2のコンデンサ28b等で構成される発振回路3に接続して所定の周波数で共振することで、安定して且つ増幅された発振信号を生ずる。この発振信号はバッファ回路4により更に増幅されて特定のレベルに達する。この際、水晶振動子1はヒータ2により緩められて所定の温度に保たれる。サーミスタ5は水晶振動子1の温度によりその抵抗値が変わり、その抵抗値の変動は温度センサ回路8にて検知されてアナログ信号により出力される。この出力信号はA/Dコンバータ9によってデジタル化された後にラッチ回路10によってホールドされてEPROM回路11に入力する。このデジタル化された温度に関する信号はEPROM回路11においてアドレスとして読み込まれ、水晶振動子1の温度特性と環境温度に対応して出力周波数が安定するためにヒータを制御するように記憶された制御信号がEPROM回路11から読み出される。
【0013】この信号はD/Aコンバータ12に入力してアナログ化されてパルス幅変調回路13に入力する。このアナログ信号はパルス幅変調回路13の中で発生する特定の三角波と比較されて三角波の電圧が高い場合はパルスを発生して、アナログ信号の電圧が高い場合は0Vが出力する。したがって、アナログ信号の電圧が低い程、パルスデューティーが高くなる。パルス幅変調回路13は2つのこのパルス信号が交互に出力するように構成されており、それぞれのパルス信号はドライバ回路14aおよび14bで増幅された後にMOSFET15aとMOSFET15bのゲートにそれぞれ入力する。
【0014】従って、MOSFET15aとMOSFET15bは交互にON/OFFを繰り返し、第1の電源26aから流れる電流によりトランス16を励磁してその2次側に電圧を発生する。この電圧は整流/フィルタ回路17にて整流およびフィルタ機能によって不要なリップル等が抑圧されて平滑されたDC電圧がヒータ2に印加される。従って、サーミスタ5からの温度情報によって、MOSFET15のゲートパルスデューティーが適切に制御されることでヒータ電圧を水晶振動子1の特性に合わせて最適の値に管理することができ、発振周波数の安定化が図れる。図8(a)は従来の環境温度とヒータ制御温度の関係を示すが、この発明によって図8(b)に示す水晶振動子の特性に応じて必要なヒータ制御温度カーブにほぼ近似した図8(c)に示す特性が得られる。
【0015】実施の形態2.図2はこの発明の実施の形態2を示したブロック図であり、図において1〜17および26〜29は上記実施の形態1と同一のものである。18はダイオード、19は抵抗、20はコンデンサ、26は電源である。
【0016】次に動作について説明する。水晶振動子1からパルス幅変調回路13までの動作は実施の形態1と同じであり省略する。パルス幅変調回路13から出力する信号はドライバ回路14で増幅された後にMOSFET15のゲートに入力する。MOSFET15がONの時、電源からトランス16、MOSFET15を経由して電流が流れる。OFFの場合は、トランス16の起電力によりダイオード16、抵抗19、コンデンサ20、トランス16のループ内で電流が流れる。この一連の動作により第1の電源26からの電流によりトランス16は励磁してその2次側に電圧を発生する。この電圧は整流/フィルタ回路17にて整流およびフィルタ機能によって不要なリップル等が抑圧されて平滑されたDC電圧がヒータに印加される。従って、サーミスタ5からの温度情報によって、MOSFET15のゲートパルスデューティーが適切に制御されることでヒータ電圧を水晶振動子1の特性に合わせて最適の値に管理することができ、発振周波数の安定化が図れる。図8(a)は従来の環境温度とヒータ制御温度の関係を示すが、この発明によって図8(b)に示す水晶振動子の特性に応じて必要なヒータ制御温度カーブにほぼ近似した図8(c)に示す特性が得られる。
【0017】実施の形態3.図3はこの発明の実施の形態3を示したブロック図であり、図において1〜17および26〜29は上記実施の形態1と同一のものである。21はダイオード、26は電源である。
【0018】次に動作について説明する。水晶振動子1からパルス幅変調回路13までの動作は実施の形態1と同じであり省略する。パルス幅変調回路13から出力する信号はドライバ回路14で増幅された後にMOSFET15のゲートに入力する。MOSFET15がONの時、第1の電源26からトランス16、MOSFET15を経由して電流が流れる。OFFの場合は、一次側には電流は流れない。しかしトランス16の二次側の起電力によりトランス16、ダイオード21、整流/フィルタ回路17のループ内で電流が流れる。この一連の動作により2次側に連続したリップルが付随したDC電圧を発生する。この電圧は整流/フィルタ回路17にて整流およびフィルタ機能によって不要なリップル等が抑圧されて平滑されたDC電圧がヒータに印加される。従って、サーミスタ5からの温度情報によって、MOSFET15のゲートパルスデューティーが適切に制御されることでヒータ電圧を水晶振動子1の特性に合わせて最適の値に管理することができ、発振周波数の安定化が図れる。図8(a)は従来の環境温度とヒータ制御温度の関係を示すが、この発明によって図8(b)に示す水晶振動子の特性に応じて必要なヒータ制御温度カーブにほぼ近似した図8(c)に示す特性が得られる。
【0019】実施の形態4.図4はこの発明の実施の形態4を示したブロック図であり、図において1〜14および26〜29は上記実施の形態1と同一のものである。15aは第1のMOSFET、15bは第2のMOSFET、15cは第3のMOSFET、15dは第4のMOSFET、16はトランス、17は整流/フィルタ回路、22aは第1のダイオード、22bは第2のダイオード、22cは第3のダイオード、22dは第4のダイオードである。
【0020】次に動作について説明する。水晶振動子1からパルス幅変調回路13までの動作は実施の形態1と同じであり省略する。パルス幅変調回路13から出力する信号はドライバ回路14で増幅された後にMOSFET15a〜15dのゲートに入力する。MOSFET15aとMOSFET15cが、MOSFET15bとMOSFET15dがペアでそれぞれON/OFFすることでトランス16が励磁され、二次側に電圧を発生する。また、全てのMOSFETがOFFの場合、MOSFET15aとMOSFET15cがONであった後はトランス16のエネルギーはトランス16の■、ダイオード22b、第1の電源26b、グランド、ダイオード22d、トランス16の■の順に電流が流れ放出される。また、全てのMOSFETがOFFの場合、MOSFET15dとMOSFET15dがONであった後はトランス16のエネルギーはトランス16の■、ダイオード22a、第1の電源26b、グランド、ダイオード22c、トランス16の■の順に電流が流れ放出される。2次側に発生した電圧は整流/フィルタ回路17にて整流およびフィルタ機能によって不要なリップル等が抑圧されて平滑されたDC電圧がヒータ2に印加される。従って、サーミスタ5からの温度情報によって、MOSFET15a〜15dのゲートパルスデューティーが適切に制御されることでヒータ電圧を水晶振動子1の特性に合わせて最適の値に管理することができ、発振周波数の安定化が図れる。図8(a)は従来の環境温度とヒータ制御温度の関係を示すが、この発明によって図8(b)に示す水晶振動子の特性に応じて必要なヒータ制御温度カーブにほぼ近似した図8(c)に示す特性が得られる。
【0021】実施の形態5.図5はこの発明の実施の形態5を示したブロック図であり、図において1〜12,14は上記実施の形態1と同一のものである。23はトランジスタ、24はダイオード、25はフィルタ回路、26は電源である。
【0022】次に動作について説明する。水晶振動子1からEPROM回路11までの動作は実施の形態1と同じであり省略する。デューティー化された温度に関する信号はEPROM回路11においてアドレスとして読み込まれ、水晶振動子1の温度特性と環境温度に対応して出力周波数が安定するためにヒータを制御するように記憶された制御信号がEPROM回路11から読み出される。この信号はD/Aコンバータ12に入力してアナログ化されてドライバ回路14で増幅された後にトランジスタ23のベースに入力する。ベース電圧のレベルによってトランジスタ23のコレクタ−エミッタ間の電圧を制御することで、第1の電源26からダイオード24を経由して希望の電圧を出力してフィルタ回路25で平滑化された後にヒータ2に印加される。従って、サーミスタ5からの温度情報によって、トランジスタ23のベース電圧が適切に制御されることでヒータ電圧を水晶振動子1の特性に合わせて最適の値に管理することができ、発振周波数の安定化が図れる。図8(a)は従来の環境温度とヒータ制御温度の関係を示すが、この発明によって図8(b)に示す水晶振動子の特性に応じて必要なヒータ制御温度カーブにほぼ近似した図8(c)に示す特性が得られる。
【0023】
【発明の効果】第1の発明によれば、メモリに必要な制御信号を記憶させることで、環境温度に応じて最適のヒータ温度の制御が可能になり、更に水晶振動子の特性も反映させることができるので、発振器の出力周波数の安定化を図ることができる。また、トランスの1次側と2次側のリターンラインをアイソレートさせることができるので、ヒータ回路回りのノイズの干渉についても改善が図れる。
【0024】第2の発明によれば、メモリに必要な制御信号を記憶させることで、環境温度に応じて最適のヒータ温度の制御が可能になり、更に水晶振動子の特性も反映させることができるので、発振器の出力周波数の安定化を図ることができる。また、トランスの1次側と2次側のリターンラインをアイソレートさせることができるので、ヒータ回路回りのノイズの干渉についても改善が図れる。第1の発明に比べややノイズが大きくなるものの、ドライバ回路が半減して、MOSFETが1つ、ダイオード、抵抗、コンデンサで構成されて回路の簡潔化、コスト低減を図れる。
【0025】第3の発明によれば、メモリに必要な制御信号を記憶させることで、環境温度に応じて最適のヒータ温度の制御が可能になり、更に水晶振動子の特性も反映させることができるので、発振器の出力周波数の安定化を図ることができる。また、トランスの1次側と2次側のリターンラインをアイソレートさせることができるので、ヒータ回路回りのノイズの干渉についても改善が図れる。第1および第2の発明に比べややノイズが大きくなるものの、MOSFETが1つおよびダイオード1つで構成されて回路の簡潔化、コスト低減を図れる。
【0026】第4の発明によれば、メモリに必要な制御信号を記憶させることで、環境温度に応じて最適のヒータ温度の制御が可能になり、更に水晶振動子の特性も反映させることができるので、発振器の出力周波数の安定化を図ることができる。また、トランスの1次側と2次側のリターンラインをアイソレートさせることができるので、ヒータ回路回りのノイズの干渉についても改善が図れる。第1、第2および第3の発明に比べやや回路規模が大きくなるものの、1次側で比較的大きな電流を扱えるので、ヒータ温度制御の高速化を図れるので、環境温度範囲が広い場合は有利になる。
【0027】第5の発明によれば、メモリに必要な制御信号を記憶させることで、環境温度に応じて最適のヒータ温度の制御が可能になり、更に水晶振動子の特性も反映させることができるので、発振器の出力周波数の安定化を図ることができる。第1、第2、第3および第4の発明に比べて電力変換効率が悪いものの、パルス幅変調回路、トランス、整流回路等が不要になり、最も回路構成が簡潔化されてコストの低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による水晶発振器の実施の形態1を示す図である。
【図2】 この発明による水晶発振器の実施の形態2を示す図である。
【図3】 この発明による水晶発振器の実施の形態3を示す図である。
【図4】 この発明による水晶発振器の実施の形態4を示す図である。
【図5】 この発明による水晶発振器の実施の形態5を示す図である。
【図6】 従来の水晶発振器の構成の一例を示す図である。
【図7】 水晶振動子の温度と発振周波数の関係を示す図である。
【図8】 水晶振動子における環境温度とヒータ制御温度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 水晶振動子、2 ヒータ、3 発振回路、4 バッファ回路、5 サーミスタ、6 比較回路、7 第1のトランジスタ、8 温度センサ回路、9 A/Dコンバータ、10 ラッチ回路、11 EPROM回路、12 D/Aコンバータ、13 パルス幅変調回路、14 ドライバ回路、14a 第1のドライバ回路、14b 第2のドライバ回路、14c 第3のドライバ回路、14d 第4のドライバ回路、15 MOSFET、15a 第1のMOSFET、15b第2のMOSFET、15c 第3のMOSFET、15d 第4のMOSFET、16 トランス、17 整流/フィルタ回路、18 ダイオード、19抵抗、20 コンデンサ、21 ダイオード、22a 第1のダイオード、22b 第2のダイオード、22c 第3のダイオード、22d 第4のダイオード、23 トランジスタ、24 ダイオード、25 フィルタ回路、26a 第1の電源、26b 第2の電源、27a 第1の抵抗、27b 第2の抵抗、27c 第3の抵抗、27d 第4の抵抗、27e 第5の抵抗、28a 第1のコンデンサ、28b 第2のコンデンサ、29 トランジスタ、30 差動増幅器、31 基準電源、32 ダイオード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 発振回路と、上記発振回路に接続する水晶振動子と、上記水晶振動子の温度を検知する温度検知素子と、上記温度検知素子で検知された温度情報をアナログ信号に変換する温度センサ回路と、上記温度センサ回路の出力信号をデジタル化するA/Dコンバータと、上記A/Dコンバータの出力信号をサンプルアンドホールドするラッチ回路と、このラッチ回路の出力信号をアドレス信号として読み込み環境温度及び上記水晶振動子の温度特性に対応して記憶された制御信号を出力するメモリと、上記メモリの出力信号をアナログ化するD/Aコンバータと、上記D/Aコンバータに接続して入力信号レベルに応じて出力するパルス幅のデューティーが変わるパルス幅変調回路と、上記パルス幅変調回路に接続したドライバ回路と、上記ドライバ回路によりゲートを駆動されるように接続した第1と第2の金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)と、上記第1と第2のMOSFETのドレインが一次側にて接続したトランスと、上記トランスの1次側の巻線のセンタータップで接続した第1の電源と、上記トランスの二次側に接続され上記水晶振動子の温度を所定値に保つヒータとを具備したことを特徴とする水晶発振器。
【請求項2】 発振回路と、上記発振回路に接続する水晶振動子と、上記水晶振動子の温度を検知する温度検知素子と、上記温度検知素子で検知された温度情報をアナログ信号に変換する温度センサ回路と、上記温度センサ回路の出力信号をデジタル化するA/Dコンバータと、上記A/Dコンバータの出力信号をサンプルアンドホールドするラッチ回路と、このラッチ回路の出力信号をアドレス信号として読み込み環境温度及び上記水晶振動子の温度特性に対応して記憶された制御信号を出力するメモリと、上記メモリの出力信号をアナログ化するD/Aコンバータと、上記D/Aコンバータに接続して入力信号レベルに応じて出力するパルス幅のデューティーが変わるパルス幅変調回路と、上記パルス幅変調回路に接続したドライバ回路と、上記ドライバ回路によりゲートを駆動されるように接続した金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)と、上記MOSFETのドレインに接続したトランスと、上記トランスのMOSFETが接続している一次側巻線の反対側に接続した電源と、上記電源に接続して抵抗およびダイオードと、上記MOSFETのドレインと上記抵抗およびダイオードに接続したダイオードと、上記トランスの二次側に接続され上記水晶振動子の温度を所定値に保つヒータとを具備したことを特徴とする水晶発振器。
【請求項3】 発振回路と、上記発振回路に接続する水晶振動子と、上記水晶振動子の温度を検知する温度検知素子と、上記温度検知素子で検知された温度情報をアナログ信号に変換する温度センサ回路と、上記温度センサ回路の出力信号をデジタル化するA/Dコンバータと、上記A/Dコンバータの出力信号をサンプルアンドホールドするラッチ回路と、このラッチ回路の出力信号をアドレス信号として読み込み環境温度及び上記水晶振動子の温度特性に対応して記憶された制御信号を出力するメモリと、上記メモリの出力信号をアナログ化するD/Aコンバータと、上記D/Aコンバータに接続して入力信号レベルに応じて出力するパルス幅のデューティーが変わるパルス幅変調回路と、上記パルス幅変調回路に接続したドライバ回路と、上記ドライバ回路によりゲートを駆動されるように接続した金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)と、上記MOSFETのドレインと電源に一次側で接続したトランスと、上記トランスのMOSFETが接続している一次側巻線の反対側に接続した電源と、上記トランスの二次側に接続したダイオードと、上記ダイオードに接続され、上記水晶振動子の温度を所定値に保つヒータとを具備したことを特徴とする水晶発振器。
【請求項4】 トランジスタ、抵抗、コンデンサ等で構成される発振回路と、上記発振回路に接続する水晶振動子と、上記発振回路の出力信号を増幅するバッファ回路と、上記水晶振動子の温度を検知する温度検知素子と、上記温度検知素子で検知された温度情報をアナログ信号に変換する温度センサ回路と、上記温度センサ回路の出力信号をデジタル化するA/Dコンバータと、上記A/Dコンバータの出力信号をサンプルアンドホールドするラッチ回路と、このラッチ回路の出力信号をアドレス信号として読み込み環境温度及び上記水晶振動子の温度特性に対応して記憶された制御信号を出力するメモリと、上記メモリの出力信号をアナログ化するD/Aコンバータと、上記D/Aコンバータに接続して入力信号レベルに応じて出力するパルス幅のデューティーが変わるパルス幅変調回路と、上記パルス幅変調回路に接続したドライバ回路と、上記ドライバ回路によりゲートを駆動されるように接続した第1〜第4の金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)と、上記第1〜第4のMOSFETのドレインとソース間に接続した第1〜第4のダイオードと、上記第1と第3のMOSFETに接続した電源と、上記第1のMOSFETのソースと第4のMOSFETのドレインが一次側巻線の一方に、上記第2のMOSFETのソースと第3のMOSFETのドレインが一次側巻線のもう片方にそれぞれ接続したトランスと、上記トランスの二次側に接続され上記水晶振動子の温度を所定値に保つヒータとを具備したことを特徴とする水晶発振器。
【請求項5】 発振回路と、上記発振回路に接続する水晶振動子と、上記水晶振動子の温度を検知する温度検知素子と、上記温度検知素子で検知された温度情報をアナログ信号に変換する温度センサ回路と、上記温度センサ回路の出力信号をデジタル化するA/Dコンバータと、上記A/Dコンバータの出力信号をサンプルアンドホールドするラッチ回路と、このラッチ回路の出力信号をアドレス信号として読み込み環境温度及び上記水晶振動子の温度特性に対応して記憶された制御信号を出力するメモリと、上記メモリの出力信号をアナログ化するD/Aコンバータと、上記D/Aコンバータに接続するドライバ回路と、上記ドライバ回路がベースに接続したトランジスタと、上記トランジスタのコレクタに接続したダイオードと、上記ダイオードに接続した電源と、上記トランジスタのエミッタに接続され上記水晶振動子の温度を所定値に保つヒータとを具備したことを特徴とする水晶発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2000−77938(P2000−77938A)
【公開日】平成12年3月14日(2000.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−248020
【出願日】平成10年9月2日(1998.9.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】