説明

汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収することを特徴とする方法

【課題】汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物から有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物を回収する方法を提供する。
【解決手段】a)汚染水が含まれた凝集槽に凝集剤として加水分解性金属化合物を添加して、前記汚染水に含まれた有機物と凝集剤との間の凝集によって凝集体を形成する段階と、b)前記凝集体と上澄液を分離する段階と、及び、c)得られた凝集体を焼結して、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物を回収する段階とを含む、前記汚染水を処理するとともに、前記凝集剤として添加された前記加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた前記金属酸化物として回収する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収することを特徴とする方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水は海、川、湖、河川などで地球表面の略71%を覆っているし、地表の下である地層の内にも地下水があり、すべての生物体はもちろん私らの人体も略70%の水で構成されている。飲む水と摂取する食べ物内の水は栄養分を各器官や細胞など体の隅々まで運んでくれて、分解と生理作用で発生される老廃物を体外に送り出す役割を遂行するだけでなく、体温を一定に維持させてくれる役割までして生命を守ってくれている。しかし、産業化などの影響で、水質汚染が急速に進行されている。このような水質汚染は生態系の破壊を引き起こして、時々人体の健康を害したりする。水質汚染の主原因としては富栄養化、合成洗剤の汚染、農薬の汚染など有機化合物による汚染である。
【0003】
環境に対する関心が増加することによって、汚染水の効率的処理方案が多様に研究されている。そういう方案の一つとして、汚染水に溶解された炭素、燐、窒素及び/または硫黄化合物を処理するために凝集剤による沈殿工程が広く使用されている。しかし、従来の方法によると、有機化合物を除去するために添加された凝集剤が回収されないことで、凝集剤による二次的環境汚染が発生する。そして、これは資源利用率を減少させて、汚染水の処理費用を増加させたりする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、汚染水の処理のために加水分解性金属化合物を凝集剤として使用して汚染水の処理を遂行した後、上澄液と凝集体を分離して、得られた凝集体を焼結させて、凝集剤として使用された金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた無機酸化物として回収する方法を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の他の目的は、汚染水の処理のために加水分解性チタン化合物を凝集剤として使用して汚染水処理効率をさらに増進させて、凝集体と上澄液を分離した後、前記凝集体を焼結させて、凝集剤として使用されたチタン化合物に含まれるチタンを、有機系元素および無機系元素がドーピングされたチタン酸化物として回収する方法を提供することを目的とする。得られた有機系元素および無機系元素がドーピングされたチタン酸化物は可視光線領域で広大性を示したし、これは前記方法の有用性をさらに増進させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の望ましい具現例よると、a)汚染水が含まれた凝集槽に凝集剤として加水分解性金属化合物を添加して、前記汚染水に含まれた有機物と凝集剤との間の凝集によって凝集体を形成する段階と、b)前記凝集体と上澄液を分離する段階と、及び、c)得られた凝集体を焼結して、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物を回収する段階とを含む、前記汚染水を処理するとともに、前記凝集剤として添加された前記加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた前記金属酸化物として回収することを特徴とする方法。
【0007】
本発明の他の望ましい具現例よると、前記加水分解性金属化合物が加水分解性チタン化合物、加水分解性アルミニウム化合物、加水分解性鉄化合物及びこれらの二つ以上の組み合わせで構成される群から選択されることを特徴とする、汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収する方法が提供される。
【0008】
本発明の他の望ましい具現例よると、前記加水分解性金属化合物が加水分解性チタン化合物であることを特徴とする、汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収する方法が提供される。
【0009】
本発明の他の望ましい具現例よると、沈殿後の上澄液にマイクロウェーブ加熱を遂行した後UV光を照射するか、または、マイクロウェーブ加熱と同時にUV光を照射して、チタン酸化物により、残存有機物をさらに分解する段階を含む、汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収する方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、加水分解性金属化合物が凝集によって汚染水の溶存有機物の除去に利用されることができることを提案する。特に、加水分解性チタン化合物が溶存有機物の除去に効果的であることを見せてくれる。さらに進んで、加水分解性チタン化合物は、マイクロウェーブ加熱及び引き継いだUV光照射によって、凝集後の上澄液に残存する有機物を光分解を通じてさらに除去することができる効果を提供する。また、加水分解性金属化合物が有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物の形態で回収されることで、二次的環境汚染が予防されて、資源利用率を増進させる効果を得ることができる。特に、焼結によって得られたチタン焼結粉末はUV光だけでなく、可視光線でも光吸収を示した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0012】
図1は,汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収する方法の概略図である。図1では、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物を、有・無機元素−ドーピング金属酸化物と表している。図1に示すように、汚染水が凝集槽1に供給されて、ここに凝集剤として加水分解性金属化合物が添加される。加水分解性金属化合物の添加量は汚染水の汚染程度によって適切に選択されることができる。加水分解性金属化合物と共に多様な添加剤としてさらに添加されることができる。汚染水のpHは1−13、望ましくは3−8、最も望ましくは、7−8の範囲で調整されるものである。時々、汚染水のpHを適切な範囲を調整するための塩基性化合物が前記加水分解性金属化合物の添加前に、または前記加水分解性金属化合物とともに添加されることができる。凝集槽1は多様に構成されることができるし、これは本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に広く公知されている。本明細書で、"汚染水"とは、水処理が要求される水を意味して、これは上水、下水及び廃水(生活廃水及び工場廃水)及びその他の汚染した水を含むものとして解釈されなければならない。
【0013】
加水分解性金属化合物は前記汚染水に添加されて加水分解されて、有機化合物と凝集反応を経験する。このような凝集反応によって凝集体2が生成される。凝集剤として有用な加水分解性金属化合物の例としては、加水分解性チタン化合物、加水分解性アルミニウム化合物、加水分解性鉄化合物、または、これらの二つ以上の組み合わせを挙げることができる。加水分解性金属化合物は、通常、塩化物、硫酸塩の形態で提供される。具体的には、加水分解性チタン化合物の例としては、チタントリクロライド、チタンテトラクロライド、硫酸チタニル、硫酸チタン、オキシ硫酸チタン及び硫酸鉄チタンを有することができる。加水分解性アルミニウム化合物の例としては、アルミニウムクロライド及び硫酸アルミニウムを有することができる。加水分解性鉄化合物の例としては、塩化鉄及び硫酸鉄を有することができる。
【0014】
加水分解性金属化合物のうちで、加水分解性チタン化合物が最も望ましい。これら加水分解性チタン化合物は汚染水の溶存有機物との凝集効率が高くて、汚染水の処理効率をさらに増進させる利点を提供する。これは後述する図2を参照してより詳しく説明する。
【0015】
凝集剤の処理によって凝集体2が形成された凝集液から、前記凝集体2と上澄液が分離する。得られた凝集体2は、焼結工程を通じて有機系元素および無機系元素がドーピングされた無機酸化物として回収される。本発明の望ましい具現例よると、加水分解性チタン化合物と有機物の凝集体は、焼結を通じて、有機系元素および無機系元素がドーピングされたチタン酸化物を提供して、この時、焼結温度は通常500−1000℃である。500℃未満の温度では焼結がまともに遂行されないで、黒色焼結体が得られる。1000℃を超過する温度で焼結を遂行することはエネルギー効率側面で非效率的である。望ましくは、500−650℃で焼結を遂行するものである。500−650℃での焼結によって得られた有機系元素および無機系元素がドーピングされたチタン酸化物は白色を有して、X−線回折テストでアナターゼ結晶構造を有した。1000℃での焼結はルチル結晶構造を提供した。
【0016】
図2は、加水分解性チタン化合物を凝集剤として使用して汚染水を処理することと併せて、凝集剤として添加された加水分解性チタン化合物に含まれるチタンを、有機系元素および無機系元素がドーピングされたチタン酸化物として回収する方法を説明する概略図である。図2に示すように、汚染水を凝集槽1に供給して、ここに凝集剤として加水分解性チタン化合物を添加した後生成された凝集体2と上澄液を分離する。この時、上澄液にはチタンオキサイドのような広大性化合物が少量残存するようになる。本実施形態では、前記上澄液に広大性を付与することを目的として、マイクロウェーブ加熱を遂行して、UV光を照射するか、または、マイクロウェーブ加熱と同時にUV光を照射して、前記上澄液に残存する有機物を光分解する工程がさらに遂行される。これは上澄液に残存する有機物の除去効率をさらに増加させる利点を提供する。
【0017】
以下、実施例を参照して本発明をより詳しく説明する。但し、これら実施例は、本発明の理解のために提示されるものとして、本発明の範囲がこれら実施例によって限定されるものではないと理解されなければならない。
【実施例】
【0018】
(実施例1)
凝集剤として加水分解性金属化合物の添加及び溶存有機物の除去
加水分解性チタン化合物としてTiClを使用したし、加水分解性アルミニウム化合物及び加水分解性鉄化合物としてAl(SO・18HO及びFeClをそれぞれ使用した。汚染水に存在する溶存有機物の初期濃度は、10.05mg/Lであり、初期pHは7.3であった。汚染水の溶存有機物に対する凝集剤の効果をテストするため、凝集剤TiClの添加量を、2.70ないし14.04Ti−mg/Lの範囲で変化させた。図3はTiClの添加量による溶存有機物の除去率とpH変化を見せてくれて、図4はTiClの凝集写真である。図4において、(a)は2.70Ti−mg/L、(b)は5.53Ti−mg/L、(c)は8.37Ti−mg/L、(d)は9.79Ti−mg/L、(e)は12.62Ti−mg/L、(f)は14.04Ti−mg/Lの量で添加された場合を示す。前記図3に示すように、TiClの含量が8.37Ti−mg/Lである時、溶存有機物の除去率は略70%であった。凝集剤FeCl及びAl(SO・18HOの含量は、それぞれ6.89−51.68Fe−mg/L及び4−32Al−mg/Lの範囲で変化させた。図5及び図6は、FeCl及びAl(SO・18HOの添加量による溶存有機物の除去率とpH変化を見せてくれる。図5と図6に示すように、FeCl凝集剤及びAl(SO・18HOの凝集剤はそれぞれ13.77Fe−mg/L、8または16Al−mg/Lで最大効率を示した。図3、図5及び図6で、溶存有機物の最大除去率は略70%程度でほとんど同等であった。これはチタン凝集剤が汚染水に存在する有機物の除去に新しい効率的代案になることができることを見せてくれる。
【0019】
(実施例2)
加水分解性金属凝集剤の溶存有機物の分子量による除去効果
8.37Ti-mg/LのTiCl、13.77Fe-mg/LのFeCl、または、8Al−mg/LのAl(SO・18HOを標準有機溶液に添加した後、溶存有機物(タンパク質種類の有機物)の分子量分布を、UVクロマトグラムおよび蛍光クロマトグラムにより観察した結果をそれぞれ図7及び図8に示した。図7で見られるところのように、三つの凝集剤がほとんど類似な除去傾向を示した。前記凝集剤らは、タンニン酸、リグニン硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びアラビックなど分子量が大きいすべての有機物を実質的に除去した。さらに、この予備−凝集はペプトン、ビーフ抽出物、腐植酸などのような低分子量の化合物(860-1000ダルトン)の除去を役に立った。しかし、250ダルトン領域の少ない分子量の化合物は凝集を通じて除去することができなかった。図8に示す蛍光クロマトグラムも類似な除去傾向を示した。
【0020】
(実施例3)
凝集体沈降度
TiCl、FeCl3、または、Al(SO・18HOを含む凝集剤と有機化合物の凝集によって生成された凝集体の沈降度(decantability)を測定した結果を図9に示した。FeCl凝集剤が一番速く沈む。沈降度は沈降度は、FeCl>TiCl>Al(SO・18HOの順に大きくなった。このような結果から、FeCl及びAl(SO・18HOだけでなく、TiClも汚染水に存在する溶存有機物の除去に有用に使用されることができることを分かる。
【0021】
(実施例4)
有機系元素および無機系元素がドーピングされたチタン酸化物の製造
前記チタン凝集体を脱水して収得した後、凝集体に対する焼結を遂行した。図10は、お互いに異なる温度での焼結によって得られたチタン焼結粉末を見せてくれる写真である。前記図10に示すように、温度が増加することによって焼結粉末の色相が黒色から白色に変化された。これは残存有機物による影響であることと予想される。それぞれお互いに異なる温度での焼結によって得られたチタン焼結粉末の重量割合を測定したし、その結果を表1に整理した。1000℃までTi、O、C、P及び微量原子のピークが発見された。600℃での焼結によって得られた有機系元素および無機系元素がドーピングされたチタン酸化物光触媒は11.99重量%の炭素(C)、3.78重量%の燐(P)、微量のSi、Fe、S、Al、V、Ca、Na、Cr及びClがドーピングされた。図11は、600℃の温度で焼結して得られたチタン焼結粉末のEDXグラフである。表1で%は重量%を意味する。
【0022】
【表1】

【0023】
(実施例5)
有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物の製造
図12は、お互いに異なる温度で焼結によって得られたチタン焼結粉末のXRDイメージであって、図13及び図14はそれぞれアルミニウム焼結粉末及び鉄焼結粉末のXRDイメージである。すべてのXRDパターンは、MDI Jade5.0TM(Material Data Inc.)を使用して分析した。図12に示すように、チタン焼結粉末は600℃でアナターゼ結晶構造を、1000℃ではルチル結晶構造を示した。しかし、アルミニウム凝集体の場合、1000℃でAl構造が作られた(図13)。これに反して、FeCl凝集体は他の構造(ヘマタイト(Fe)及びFe(PO)OまたはFePO)を有していることが発見された(図14)。
【0024】
(実施例6)
チタン凝集体の焼結によって得られたチタン酸化物の光学的性質
以前のP−25TiO光触媒と有機物との凝集後焼結によって得られたチタン光触媒の光学活性を光透過率を通じて比べた結果を図15に示した。図15に示すように、従来のTiO光触媒("P−25"で表現された実線)は、417nm未満のUV光を吸収した。しかし、本実施形態による有機物との凝集反応を経験した後焼結によって得られたチタン光触媒("PFW"に表示された点線)は、UV光だけでなく可視光(600nmないし400nm)も吸収した。これは本実施形態の方法によって得られたチタン光触媒が太陽光照射及びインテリアー発光源とともに使用されることができることを提案する。
【0025】
(実施例7)
マイクロウェーブ加熱及び引き継いだUV光照射による有機物の光分解
TiCl凝集剤による有機物の凝集による除去と併せて、光分解による有機物の追加的除去を確認するために、凝集が遂行された後の上澄液にマイクロウェーブ加熱を遂行して、引き継いでUV光を照射した。図16は、マイクロウェーブ加熱時間による有機物の光分解能への影響を示す。マイクロウェーブ加熱時間が0分、1分、5分及び10分のそれぞれの場合における上澄液の温度は、それぞれ、25℃、38℃、75℃及び105℃であった。マイクロウェーブ加熱後に、すべてのサンプルを常温で冷却した。光学活性をよく見ることを目的として、、メチレンブルー(C1618ClNS・3HO)を標準有機物として使用した。疑似一次方程式を使用して速度定数(k)を決定した(式1)。
ln(Co/C)=kt・・・(1)
【0026】
前記式1で、Coは、反応物質(本実施例では、標準有機物を表す。)の初期濃度、Cは反応物質の濃度、tは時間及びkは速度定数をそれぞれ示す。
【0027】
平均速度を図16に示した。10分のマイクロウェーブ加熱後の速度定数(k)がマイクロウェーブ加熱を遂行しないことより略2.7倍高かった。これは、TiCl凝集液から分離した上澄液における、マイクロウェーブによる結晶性TiO粒子の生成に起因するものとして判断される。図16で、Coは初期濃度、Cは反応物質の濃度を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収する方法の概略図である。
【図2】汚染水を処理するとともに、凝集剤として添加された加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物として回収する方法のより望ましい具現例の概略図である。
【図3】加水分解性チタン化合物の添加量によるコロイド溶存有機物の除去率とpH変化を示すグラフである。
【図4】図3における加水分解性チタン化合物の凝集写真である。
【図5】加水分解性鉄化合物の添加量による溶存有機物の除去率とpH変化を示すグラフである。
【図6】加水分解性アルミニウム化合物の添加量による溶存有機物の除去率とpH変化を示すグラフである。
【図7】溶存有機物の除去における、TiCl、FeCl、または、Al(SO4)・18HOを含む凝集剤の凝集効果を、UVクロマトグラムにより観察した結果を示すグラフである。
【図8】溶存有機物の除去における、TiCl、FeCl、または、Al(SO4)・18HOを含む凝集剤の凝集効果を、蛍光クロマトグラムにより観察した結果を示すグラフである。
【図9】TiCl、FeCl、または、Al(SO・18HOを含む凝集剤と有機化合物との凝集によって生成された凝集体の沈降度を示すグラフである。
【図10】お互いに異なる温度での焼結によって得られたチタン焼結粉末を示す写真を見せてくれる。
【図11】600℃の温度で焼結して得られたチタン焼結粉末のEDXグラフである。
【図12】お互いに異なる温度で焼結によって得られたチタン焼結粉末のXRDイメージである。
【図13】それぞれお互いに異なる温度で焼結によって得られたアルミニウム焼結粉末のXRDイメージである。
【図14】同じく、それぞれお互いに異なる温度で焼結によって得られた鉄焼結粉末のXRDイメージである。
【図15】以前のTiO光触媒("P−25"で表現された実線)と有機物との凝集後焼結によって得られたチタン光触媒("PFW"に表示された点線)の光透過率を示すグラフである。
【図16】凝集剤による凝集工程が遂行された後の上澄液に対するマイクロウェーブ加熱時間による有機物の光分解能への影響を示すグラフである。
【符号の説明】
【0029】
1 凝集槽
2 凝集体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)汚染水が含まれた凝集槽に凝集剤として加水分解性金属化合物を添加して、前記汚染水に含まれた有機物と凝集剤との間の凝集によって凝集体を形成する段階と、
b)前記凝集体と上澄液を分離する段階と、及び
c)得られた凝集体を焼結して、有機系元素および無機系元素がドーピングされた金属酸化物を回収する段階と、を含む、
前記汚染水を処理するとともに、前記凝集剤として添加された前記加水分解性金属化合物に含まれる金属元素を、有機系元素および無機系元素がドーピングされた前記金属酸化物として回収することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記加水分解性金属化合物が、加水分解性チタン化合物、加水分解性アルミニウム化合物、加水分解性鉄化合物及びこれらの組み合わせで構成される群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記加水分解性金属化合物が、加水分解性チタン化合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記加水分解性金属化合物が、チタントリクロライド、チタンテトラクロライド、硫酸チタニル、硫酸チタン、オキシ硫酸チタン及び硫酸鉄チタンで構成される群から選択される一つまたはふたつ以上の組み合わせであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記加水分解性金属化合物が加水分解性チタン化合物であって、
前記段階b)の上澄液にマイクロウェーブ加熱を遂行した後、UV光を照射するか、または、マイクロウェーブ加熱と同時にUV光を照射して、チタン酸化物により、残存有機物をさらに光分解する段階をさらに含んでなされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記加水分解性金属化合物が加水分解性チタン化合物であって、段階c)の焼結が500−1000℃で遂行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記加水分解性金属化合物が加水分解性チタン化合物であって、段階c)の焼結が500−650℃で遂行されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記加水分解性金属化合物が加水分解性チタン化合物であって、段階c)の焼結によって炭素(C)、リン(P)、微量のSi、Fe、S、Al、V、Ca、Na、Cr及びClで構成される群から選択される少なくとも1つの元素がドーピングされたチタン酸化物を得ることを特徴とする請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−42340(P2010−42340A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−207423(P2008−207423)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【出願人】(508243488)フォト アンド エンバイアロンメンタル テクノロジー カンパニー リミテッド (1)
【出願人】(508243857)ユニバーシティ オブ シドニー (1)
【出願人】(508242883)
【出願人】(508242894)
【出願人】(508242872)
【Fターム(参考)】