説明

油性化粧料の製造方法

【課題】ワックス成分等の油性成分の大きな結晶が析出し難く、使用感の向上した油性化粧料の製造法を提供すること。光輝性粉体等の破砕が起き難く、光輝感の高い油性化粧料の製造法を提供すること。
【解決手段】本発明の製造方法は、25℃において固体の油性成分を1種以上含む第1の配合原料及び1種以上の光輝性粉体を含む第2の配合原料を加熱下で混合させて得られた流動体を冷却する工程を有する油性化粧料の製造方法である。本発明の製造方法は、管状のケーシング41内に、駆動軸42と、該駆動軸42に取り付けられた攪拌羽根43とからなる攪拌体44を備え、該駆動軸42が軸方向に振動するようになされている振動式攪拌混合装置40を用い、該振動式攪拌混合装置40内を通過させることで流動体を連続的に、25℃で固体である油性成分の固化温度以下まで冷却する工程を有する油性化粧料の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワックス等の油性成分及び光輝性粉体を含む油性化粧料の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年メイクアップ化粧料に対して光輝感が求められており、光輝感の更に高い光輝性粉体を付与することが検討されている。代表的なメイクアップ化粧品としては、例えば、口紅がある。しかし口紅の光輝感を向上させるために、光輝性粉体の配合量を増大すれば、従来のスティック状の口紅では折れ易くなり、光輝性粉体の配合量を増やすことが難しかった。そこで、粒径の大きな光輝性粉体、例えば、大粒径の雲母チタンやラメ等を配合した液状の口紅のニーズが高まっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、油性成分(ワックス成分)と顔料とを配合した液状の口紅が記載されている。また、特許文献1には、油性成分(ワックス成分)、顔料等の全成分を加熱しながらミキサーで撹拌し、顔料や粉体を均一に分散した流動体を、脱泡し、これを円筒状プラスチック製の容器に流し込み、室温まで静置冷却して、液状の口紅を得る製法が記載されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、光輝性粉体が破砕され難いが、静置冷却中に、ワックス成分等の油剤成分の大きな結晶が析出してしまう可能性が高い。また、顔料や粉体が均一に分散された高温の流動体を、高速剪断混合装置で撹拌しながら冷却する従来技術であるバッチ式の冷却方法では、粒径の大きな光輝性粉体が破砕され易く、光輝性粉体の配合後の化粧料において、本来の光輝感が充分に得られないという課題があった。
【0005】
【特許文献1】特開2005−247776号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって本発明の目的は、上述した問題を解消し、ワックス成分等の油性成分の大きな結晶が析出し難く、使用感の向上した油性化粧料の製造方法を提供するものである。また、光輝性粉体等の破砕が起き難く、光輝感の高い油性化粧料の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、25℃において固体の油性成分を1種以上含む第1の配合原料及び1種以上の光輝性粉体を含む第2の配合原料を加熱下で混合させて得られた流動体を冷却する工程を有する油性化粧料の製造方法であって、管状のケーシング内に、駆動軸と、該駆動軸に取り付けられた攪拌羽根とからなる攪拌体を備え、該駆動軸が軸方向に振動するようになされている振動式攪拌混合装置を用い、該振動式攪拌混合装置内を通過させることで前記流動体を連続的に前記25℃において固定である油性成分の固化温度以下まで冷却する工程を有する油性化粧料の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の製造方法によれば、冷却工程中において微細ワックス結晶を高分散することが可能であり、ワックス配合量が多い油性化粧料であっても、油性成分の大きな結晶が析出し難く、使用感が良好で、化粧効果も高く、保存安定性の優れた油性化粧料を製造することができる。また、本発明の製造方法によれば、冷却工程中において光輝粉体を破砕することなく冷却処理可能であり、光輝感の高い油性化粧料を製造することができる。この製造方法によれば、油性化粧料の生産性が高く、品質のすぐれた油性化粧料を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の方法に好適に用いられる装置の概略図が示されている。図1に示す装置10は、加熱混合部20及び冷却部30に大別される。加熱混合部20には、目的とする化粧料の配合原料のすべて又は一部が充填され、充填された原料を加熱下に混合するために用いられるものである。冷却部30は、加熱混合された流動体を25℃で固体である油性成分の固化温度以下まで冷却し、目的とする化粧料を得るために用いられるものである。
【0010】
加熱混合部20は高速剪断混合装置21を備えている。高速剪断混合機21は混合タンク22を備えている。混合タンク22は、ジャケット23によって加熱され、所定温度に調整される。混合タンク22内には攪拌翼24が複数個設置されている。複数個の攪拌翼24は、シャフト25の上下方向に間欠的に配されている。攪拌翼24は、シャフト25を介して混合タンク22外に設置されたモータ26に接続されており、回転可能になっている。混合タンク22の底部には、該タンク22内で混合された流動体を取り出すための管27が接続されている。管27は弁を介してモーノポンプ(兵神装備(株) 登録商標)等からなる定量ポンプ28に接続されている。定量ポンプ28は、管29を通じて流動体を冷却部30に定量供給するために用いられる。
【0011】
以上のとおりの構成を有する高速剪断混合装置21としては、プライミクス(株)製のTKコンビミックス(商品名)、プライミクス(株)製のTKアヂホモミクサ(商品名)等が挙げられる。これらの撹拌装置は、主に単独で使用するが、場合によっては2種以上を組み合わせて適宜使用してもよい。
【0012】
冷却部30は、振動式攪拌混合装置40を備えている。振動式攪拌混合装置40は、略筒状の構造を有し、その一端側に、管29に接続された流入口31を有し、他端側に吐出口32を有している。吐出口32は吐出用管33に接続されている。加熱混合部20から供給された流動体は、流入口31を通じて振動式攪拌混合装置40内に供給され、該装置40内を通過し、吐出口32を通じて吐出用管33の端部から吐出される。該流動体は、振動式攪拌混合装置40内を通過する間に、更に混合されると共に25℃で固体である油性成分の固化温度以下まで連続的に冷却される。連続的な冷却を行うために、振動式攪拌混合装置には、冷却水の循環する冷却ジャケットを備えていることが好ましく、振動式攪拌混合装置40には、流入口31側から吐出口32側に向けて4つのジャケット34,35,36,37がこの順で取り付けられている。各ジャケットにはそれぞれ冷却水が循環するようになっている。冷却水の温度は、適宣設定することが可能であり、これらのジャケットによって、流動体を流入口31側から吐出口32側に向けて連続的又は段階的に冷却することができる。
【0013】
図2には、振動式攪拌混合装置40の縦断面の模式図が示されている。装置40は、管状のケーシング41内に、駆動軸42と、該駆動軸42に取り付けられた攪拌羽根43とからなる攪拌体44を備えている。駆動軸42は、バイブレータ45aに接続されており、バイブレータ45aによって軸方向に沿って上下振動するようになされている。
【0014】
ケーシング41は、その横断面が円形である管状のものであり、その下部付近に流入口31が設けられている。ケーシング41の上部付近には吐出口32が設けられている。流入口31から流入した混合物は、ケーシング41内を通り、吐出口32から吐出される。
【0015】
ケーシング41内には、上述の攪拌体44が配されている。攪拌体44の駆動軸42は、ケーシング41の長手方向(縦方向)に延びている。駆動軸42の上端は、ジョイント45bを介してバイブレータ45aに接続されている。バイブレータ45aは、モータ(図示せず)とその出力軸に接続された公知のカム機構(図示せず)を備えている。カム機構は、回転部(図示せず)と揺動部(図示せず)からなる。回転部は、モータの出力軸に対して偏心して取り付けられている。揺動部は、回転部の偏心回転によって揺動するようになっている。そして、揺動部の揺動が駆動軸42に上下振動として伝達される。
【0016】
ケーシング41の内壁には、円環状の仕切部46が複数設けられている。仕切部46は何れも同形であり、ケーシング41の内壁から水平方向へ突出している。仕切部46の中央に形成された円孔には、駆動軸42が挿入される。この円孔の直径は、駆動軸42の直径よりも大きくなっている。隣り合う2つの仕切部によってケーシング41の内部は複数の混合室47が画成される。混合室47は、ケーシング41の長手方向(縦方向)に沿って直列配置される。
【0017】
図3(a)及び(b)には、攪拌体44の要部拡大図が示されている。攪拌体44は、駆動軸42とその周面に螺旋状に取り付けられた攪拌羽根43とを備えている。同図においては、攪拌羽根43は3周の螺旋状に取り付けられている。この状態の攪拌体44を一組として、ケーシング内には、各混合室47内に攪拌体44が配されている。したがって攪拌体44の組数は、混合室47の数と同じになっている。それぞれの組の攪拌体44において、攪拌羽根43の螺旋の方向は同じになっている。
【0018】
それぞれの組の攪拌体44における攪拌羽根43には1個以上の開孔48及び/又は1個以上の切り欠き49が設けられている。開孔48及び切り欠き49は、 攪拌体44を駆動軸42の軸心方向からみたときに(図3(a)参照)、上下で隣り合う攪拌羽根どうしで形成位置が一致しないように設けられている。この理由は、軸方向での短絡流の発生を防止して、攪拌混合効果を高めるためである。
【0019】
以上のとおりの構成を有する振動式攪拌混合装置40としては、例えば特開平4−235729号公報に記載のもの等を用いることができる。また振動式攪拌混合装置40として市販品を用いることもできる。そのような市販品としては、例えば冷化工業(株)製のバイブロミキサー(登録商標)に冷却ジャケットを備えた装置が挙げられる。
【0020】
以上の構成を有する装置10を用いた油性化粧料の製造方法について説明すると、先ず高速剪断混合装置21の混合タンク22内に目的とする化粧料の配合原料のすべて又は一部を充填する。化粧料の配合原料の一部を充填する場合には、該配合原料の残部は、後述するように、振動式攪拌混合装置40から供給してもよい。高速剪断混合装置21を2種以上設けた場合には、上流側の高速剪断混合装置21に化粧料の配合原料のすべてを充填してもよいし、各高速剪断混合装置21に、化粧料の配合原料を一部ずつ充填してもよい。一部ずつ充填することにより配合原料の各成分の混合条件等をそれぞれ別個に適切に調整することができる。
【0021】
混合タンク22に充填される第1の配合原料には、25℃において固体である油性成分が少なくとも含まれている。該油性成分は第1の配合原料中に1種類以上含まれている。また、第2の配合原料には、光輝性粉体が1種以上含まれている。第2の配合原料に含まれる光輝性粉体を混合タンク22に充填する際には、混合タンク22に充填された第1の配合原料に含まれる固体の該油性成分が溶融する前に充填してもよいし、固体の該油性成分が溶融した後に充填してもよい。溶融する直前に充填する場合は、油性成分を含む第1の配合原料を混合タンク22へ充填し、混合タンク22をジャケット23により加熱して第1の配合原料中に含まれている油性成分が溶融する直前に、光輝性粉体を含む第2の配合原料を混合タンク22へ充填し、混合タンク22内の攪拌翼24で、全配合原料を十分に混合することにより流動体を得る。溶融した後から充填する場合は、以下の二つの方法が考えられる。1つ目の方法は、油性成分を含む第1の配合原料の混合タンク22への充填が完了したら、混合タンク22をジャケット23により加熱して第1の配合原料中に含まれている油性成分を溶融状態とし、その後、光輝性粉体を含む第2の配合原料を混合タンク22への充填し、混合タンク22内の攪拌翼24で、全配合原料を混合分散することにより流動体を得る。2つ目の方法は、後述するように、光輝性粉体を含む第2の配合原料を振動式攪拌混合装置40から供給してもよい。
【0022】
混合タンク22の加熱温度は、油性成分の融点に応じて適宜設定することができる。一般的には第1の配合原料に複数の油性成分が含まれている場合には、最も融点の高い油性成分の融点よりも10℃程度高めに設定することが好ましい。
【0023】
全配合原料が十分に混合されたら、混合タンク22の底部に取り付けられた弁を開き、混合タンク22内の流動体を取り出す。流動体は定量ポンプ28に導入され、その一定量が振動式攪拌混合装置40に供給される。また、定量ポンプ28には、該流動体が振動式攪拌混合装置40内を通過するための押し出し圧力源としての働きもある。振動型攪拌装置40へ導入される流動体の粘度は、導入される温度において、10〜10000mPa・s、特に50〜1000mPa・sであることが好ましい。
【0024】
振動式攪拌混合装置40には、上述のとおり冷却ジャケットとして4つのジャケット34,35,36,37が取り付けられている。冷却ジャケットは、図2に示す筒状のケーシング41を覆うように配置されていることが好ましく、4つのジャケット34,35,36,37は、図1、図2に示すように、筒状のケーシング41を覆うようにケーシング41の外側に配置され、それぞれのジャケットには、所定温度の冷却水が循環しており、流動体をケーシング41内に通過させることにより、流動体の冷却のための熱交換が行われる。このようにジャケットをケーシング41の外側に配置することにより、流動体を効率良く冷却可能であり、得られる化粧料の品質も良い。また、振動式攪拌混合装置の分解洗浄が簡便である。それぞれのジャケットは、例えば、ジャケット34には熱水が循環し約90℃に保たれており、ジャケット35は約45〜50℃に保たれている。残りの二つのジャケット36,37は何れも0〜10℃に保たれている。つまり振動式攪拌混合装置40には、その流入口31側から吐出口32側に向けて低下する温度勾配が設けられている。
【0025】
振動式攪拌混合装置40においては、攪拌体44がその軸方向に沿って上下に振動することで、ケーシング41内を通過する流動体が攪拌体44に沿った流れと、攪拌羽根43に設けられた開孔48及び切り欠き49を通る流れの乱れによって混合される。従って、油性成分の微細結晶を高分散することが可能であり、ワックス配合量が多い油性化粧料であっても、油性成分の大きな結晶が析出し難い。また、このように剪断力の低い混合法であるため、光輝性粉体が破砕され難く、流動体中に分散混合される。ジャケット34に対応する位置に存在する流動体は、該ジャ ケット34が約90℃に保たれていることから流動性が高い状態になっているので、攪拌体44の振動によって混合が促進されて、上述の混合タンク22内での混合に引き続き再分散が行われる。
【0026】
次いで流動体は、ジャケット35に対応する位置まで押し出される。この位置の温度は、ジャケット34に対応する位置の温度よりも低いので、流動体は冷却されて、その流動性が低下する。この場合、流動体は、攪拌体44に沿った流れと、攪拌羽根43に設けられた開孔48及び切り欠き49を通る流れの乱れによって混合されながら冷却されるので、冷却むらが生じにくくなる。また油性成分を高分散するとともに光輝性粉体を破砕し難い。また振動式攪拌混合装置40内にはデッドスペースが殆ど存在しないので、攪拌むらが生じにくい。振動式攪拌混合装置40は、流動体の流動性が高い場合でも低い場合でも良好な攪拌混合を行うことができる。振動式攪拌混合装置40が有するこれらの利点は、流動体に含まれている油性成分(ワックス成分)の粒子を均一に微細化できるという好ましい効果をもたらす。その上、振動式攪拌混合装置40は、発熱量が小さいので、油性成分の粒子を良好に分散させることが可能である。発熱量が小さいことは、温度制御が容易であるという点からも有利である。
【0027】
ジャケット35に対応する位置で冷却された流動体は、次いでジャケット36,37に対応する位置へ順次押し出され、当該位置で更に冷却される。このようにして、流動体は油性成分の固化温度以下まで連続的に冷却されるので、油性化粧料の生産性が高く、品質のすぐれた油性化粧料を提供できる。目的とする化粧料は、振動式攪拌混合装置40の吐出口32を経て吐出用管33から吐出される。この状態での化粧料の温度は約30℃となる。振動型攪拌装置40から吐出される化粧料の粘度は、吐出される温度において、100〜500000mPa・s、特に1000〜100000mPa・sであることが好ましい。振動型攪拌装置40へ導入される流動体の粘度に対する吐出される化粧料の粘度比(吐出粘度/導入粘度)は、10〜1000であることが好ましい。
【0028】
なお、目的とする化粧料中に熱に弱い成分が含まれている場合や、熱により化粧料に悪影響を与える成分が含まれている場合や、上述した撹拌翼を用いた混合による光輝性粉体等の粉体の破砕を考慮する場合には、当該成分を混合タンク22へ充填せず、振動式攪拌混合装置40から該装置40内に供給することで、熱や混合に起因する不都合を回避することが可能である。例えば、ジャケット35に対応する位置においては、流動体はある程度冷却されているので、定量ポンプを用いて当該位置に、熱に弱い成分や熱により化粧料に悪影響を与える成分を供給することで、熱に起因する不都合を回避できる。ジャケット34に対応する位置においては、攪拌羽根43に設けられた開孔48及び切り欠き49を通る流れの乱れによる剪断力の低い混合法であるため、粉体の破砕を減少できる。振動式攪拌混合装置40による流動体の攪拌混合は、ほぼピストンフローなので、該装置40の途中から前記の成分を供給しても、該成分と流動体との混合を首尾良く行うことができる。前記の成分としては、例えば、後述する第1の配合原料に含まれる、ある種の活性剤、揮発成分、ラテックス、香料、植物性エキス、ワックス微分散物などの、温度変化しやすい成分が挙げられる。また、後述する第1の配合原料に含まれる顔料、上述した第2の配合原料に含まれる光輝性粉体等の破砕されやすい成分が挙げられる。かかる成分の供給のために、振動式攪拌混合装置40の途中に補助注入口を1ヶ所又は複数設けることができる。
【0029】
振動式攪拌混合装置40を用いた冷却においては、平均冷却速度を0.1〜5℃/secに設定することが好ましく、特に、0.2〜2.5℃/secに設定することが好ましい。平均冷却速度は、振動式攪拌混合装置40に流動体が入ったときの温度と出たときの温度の差を滞留時間で除した値である。また、振動式攪拌混合装置40の振動数は5〜30ストローク/secの範囲が好ましく、特に、10〜30ストローク/secの範囲が好ましい。振動式攪拌混合装置40の振幅は4〜15mmであることが好ましい。更に、振動式攪拌混合装置40で冷却される間に与えられる総振動量は、50〜100000ストローク、特に200〜20000ストロークであることが好ましい。
【0030】
このようにして得られた化粧料は、冷却工程中において油性成分の微細結晶が高分散されているので、油性成分の大きな結晶が析出し難く、使用感が良好で、化粧効果も高く、保存安定性の優れた油性化粧料となる。また、冷却工程中において光輝粉体を破砕することなく冷却されるので、光輝感の高い油性化粧料となる。
【0031】
次に、本発明で製造される化粧料の原料について説明する。混合タンク22に充填される第1の配合原料は、上述のとおり、25℃において固体である油性成分を少なくとも1種以上含んでいる。25℃において固体である油性成分の総含有量は、使用感と化粧持ちの観点から全配合原料中に、1.0〜40質量%、特に、1〜30質量%含有されていることが好ましい。
また、第2の配合原料は、上述のとおり、光輝性粉体を少なくとも1種以上含んでいる。光輝性粉体の総含有量は、仕上がりの綺麗さと使用感の観点から全配合原料中に、1〜50質量%、特に、1〜30質量%含有されていることが好ましい。
【0032】
第1の配合原料に含まれる油性成分としては、一般に化粧料に使用される液状、半固体及び固体状の何れでもよく、また合成及び天然由来の何れでもよい。例えば、モノエステル油、ジエステル油、高級アルコール、ステロール誘導体、シリコーン油、フッ素系油剤、動植物油等を用いることができる。
【0033】
モノエステル油としては、イソステアリン酸プロピル、イソノナン酸イソトリデシル等が挙げられる。ジエステル油としては、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられる。高級アルコールとしては、オクチルドデカノール、セタノール、ステアリルアルコール等が挙げられる。ステロール誘導体としては、重質流動イソパラフィン、イソパラフィン、イソステアリン酸コレステリル、N−ラウロイル−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、イソステアリン酸フィトステリル、マカデミアナッツ油フィトステリル等が挙げられる。シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、フッ素エーテル等のフッ素変性シリコーンなどが挙げられる。植物油としては、オリーブ油、大豆油、ヒマシ油等が挙げられる。動物性油としては、ミツロウ、ラノリン等が挙げられる。
【0034】
第1の配合原料に含まれる、25℃において固体である油性成分としては、固体/液体状態の可逆変化をし、30〜150℃の融点を有する疎水性化合物を広く包含する。例えば、ワックス、長鎖の疎水性脂肪酸やそのエステル等のワックス代用品が挙げられる。本発明においては、25℃において固体である油性成分を1種以上含んでおり、全配合原料中に含有される、25℃において固体である油性成分の量は、1〜40質量%、特に1〜30質量%であることが好ましい。
【0035】
ワックスとしては、固体/液体の可逆変化をし、30〜150℃の融点を有するものを広く包含する。ワックスの固化温度(融点)は、好ましくは45〜150℃、特に好ましくは50〜150℃である。前記のワックスの例としては、炭化水素系、エステル系、シリコーン系等の成分よりなるワックスが含まれ、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、合成ワックス及びそれらの混合物から選ばれる。例えば、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ等の動物性ワックス;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物性ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、ペトロラタム、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物性ワックス;ポリエチレンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、硬化ひまし油、水素添加ホホバ油、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、シリコーンワックス等の合成ワックスなどが挙げられる。
【0036】
ワックス代用品としては、例えばC18〜C36脂肪酸(例えばクロダケミカル社のシンクロワックスAW1C(登録商標))、C10〜C36脂肪酸トリグリセリド(例えばオクタン酸/ドデカン酸‐トリグリセリド)、硬化ココ脂肪酸グリセリド(例えばヒェールスAG社のソフチサン100(登録商標))、グリセリルトリベヘネート(例えばクロダケミカル社のシンクロワックスHRC(登録商標))、脂肪酸エステル混合物(例えばヘンケルKGaA社のクチナBW(登録商標))、並びにこれらの混合物等が挙げられる。
【0037】
第1の配合原料には、上記必須の油性成分以外に化粧料用として一般的な着色顔料及びその他の粉体、保型成分、油性成分、保湿剤等を用いることができる。
【0038】
着色顔料としては、例えば、赤色201号、赤色202号、赤色104号(1)アルミニウムレーキ、赤色218号、赤色223号、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色5号アルミニウムレーキ、黄色401号、青色1号アルミニウムレーキ、青色404号等の有機顔料、酸化亜鉛、シリカ、金、銀、紺青、群青等の無機顔料が挙げられる。
【0039】
その他の粉体としては、例えば、シリカ、PMMA、ポリメチルシルセスキオキサン、ウレタンパウダー等の球状粉体;ラウロイルリジン、硫酸バリウム、窒化ホウ素等の板状粉体;等が挙げられる。
【0040】
保型成分としては、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、カルナウバロウ、キャンデリラワックス、水添ホホバ油等の固体脂;ショ糖脂肪酸エステル等のゲル化剤;等が挙げられる。
【0041】
保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、セラミド類、グリチルレチン酸ステアリル等の成分が挙げられる。
【0042】
第2の配合原料に含有される光輝性粉体としては、化粧品分野で通常用いられる各種の光輝性顔料が含まれ、その形状は、板状、球状、棒状等種々あるが、塗布後の光輝感の点から板状が好ましい。なお、板状粉体の形状は鱗片状、偏平状等を包含するものである。光輝性粉体としては、例えば、雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、合成金雲母、酸化鉄被覆雲母、金箔末等が挙げられる。また、雲母チタン、金雲母、ガラス末等の母体粉体に顔料を被覆した表面被覆光輝性顔料を用いることで、光輝色のバリエーションを広げることができる。表面被覆光輝性顔料として具体的には、雲母チタン;酸化チタン被覆合成金雲母;酸化鉄又は黒酸化鉄被覆雲母チタン、酸化鉄/黒酸化鉄多層被覆雲母チタン、酸化チタン/酸化ケイ素/酸化チタン多層被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、カルミン/コンジョウ多層被覆雲母チタン、酸化鉄/カルミン多層被覆雲母チタン、コンジョウ被覆雲母チタン、酸化鉄/コンジョウ多層被覆雲母チタン、酸化クロム被覆雲母チタン、チタンブラック被覆雲母チタン等の顔料被覆雲母チタン;酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄/酸化チタン多層被覆ガラス末、金、銀及びニッケル等の金属被覆したガラス末等の被覆ガラス末等が挙げられる。光輝性粉体は、1種のみを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。光輝性粉体は、必要に応じて化粧料粉体に用いられる表面処理、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、α−モノアルコキシポリジメチルシロキサン処理、アルキルシリル化処理、パーフルオロアルキルリン酸処理、シリカ処理、金属石鹸処理、L−ラウロイルリシン処理等を公知の方法で施すことができる。
【0043】
配合原料である光輝性粉体の平均粒径は、強い光輝性及び化粧料に配合された際の使用感の点から、平均粒径が、平均粒子径が35〜3000μmの光輝性粉体が含まれていることが好ましい。強い光輝性が得られる観点から、平均粒子径の下限値は、35μm以上、特に50μm以上、更に70μm以上が好ましい。また、化粧料の塗布時の使用感を良好にする観点から、平均粒子径の上限値は、3000μm以下、特に1000μm以下、更に500μm以下が好ましい。なお、平均粒子径はレーザー散乱式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所社製、LA−700型)で測定される。
【0044】
更に、本発明においては、第1の配合原料又は第2の配合原料に、通常の化粧料に配合される成分、例えば界面活性剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、無機金属塩類、有機金属塩類、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、薬効成分、水、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0045】
以上の方法によって製造された油性化粧料は、いわゆる液状化粧料である。ここで、液状とは、25℃で流動性を有するものであり、例えば、ペースト状のものやクリーム状のものを包含する。油性化粧料は、具体的には、液状口紅、液状アイシャドウ、アイライナー等として適用することができる。
【0046】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、振動式攪拌混合装置40を一台用いたが、これに代えて、図4に示すように、振動型攪拌混合装置40、40'を2台以上直列に連結して使用することができる。
【実施例】
【0047】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されない。
【0048】
〔実施例1〜実施例4〕
表1の組成を有する液状口紅を調製した。1〜17の成分を80℃加熱下で、ホモミキサーで分散した後、18〜20の成分をプロペラ翼で混合分散し流動体とした。この流動体を振動式攪拌混合装置(冷化工業(株)製のバイブロミキサー)へ定量ポンプで供給し、装置内で攪拌しながら連続的に30℃以下まで冷却し、液状口紅を得た。振動式攪拌混合装置においてはジャケット34の温度は80℃、ジャケット35の温度は5℃、ジャケット36の温度は0℃、ジャケット37の温度は0℃に設定した。平均冷却速度は0.7℃/secであった。振動式攪拌混合装置の振動数は、各実施例で異なっており、表2に示す振動数であった。振動式攪拌混合装置の総振動量も、各実施例で異なっており、表2に示す総振動量であった。尚、振動式攪拌混合装置の振幅は、共通しており、5mmであった。
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
〔比較例1〕
前記表1の組成を有する液状口紅を調製した。1〜17の成分を80℃加熱下で、ホモミキサーで分散したあと、18〜20の成分をホモミキサーで混合分散し流動体とした。この流動体をホモミキサーで攪拌しながら冷却し、30℃以下まで攪拌しながら冷却し、液状口紅を得た。平均冷却速度は0.02℃/secであった。
【0052】
〔比較例2〕
前記表1の組成を有する液状口紅を調製した。1〜17の成分を80℃加熱下で、ホモミキサーで分散したあと、18〜20の成分をプロペラ翼で混合分散し流動体とした。この流動体を、円筒状のプラスチック製の容器に流し込み、30℃以下になるまで静置し、液状口紅を得た。
【0053】
〔評価〕
(光輝感)
実施例1〜実施例4並びに比較例1及び比較例2で得られた液状口紅について、実際に使用してもらい、光輝感について評価した。評価基準は以下の通りである。得られた結果を表2に示す。
◎:非常に良い
○:良い
△:普通
×:悪い
また、実施例4、比較例1及び比較例2で得られた液状口紅の光学顕微鏡像を図5(a)、図5(b)及び図5(c)に示す。
【0054】
(彩度)
実施例1〜実施例4並びに比較例1及び比較例2で得られた液状口紅について、色差計(日本電色工業(株) NF333)を用いて、L*a*b*表色系のa*値b*値を測定した。測定したa*値b*値から、彩度(C*(ab)値)を得た〔 C*=√((a*2+(b*2) 〕。n=5の平均値を求め、得られた結果を表2に示す。また、振動式攪拌混合装置の総振動量と彩度(C*(ab)値)との関係を図6に示す。
【0055】
(使用感)
実施例1〜実施例4並びに比較例1及び比較例2で得られた液状口紅について、実際に使用してもらい、使用感について評価した。評価基準は以下の通りである。得られた結果を表2に示す。
◎:非常に良い
○:良い
△:普通
×:悪い
【0056】
(粘度)
実施例1〜実施例4並びに比較例1及び比較例2で得られた液状口紅について、振動式攪拌混合装置の導入前の温度(80℃)での粘度と吐出後の25℃における粘度を測定した。レオメーター(PHYSICA社製 MCR300)を用いて、剪断速度:100(1/S)での粘度を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0057】
(弾性率)
実施例1〜実施例4並びに比較例1及び比較例2で得られた液状口紅について、レオメーター(PHYSICA社製 MCR300)を用いて、25℃における動的粘弾性の歪依存性を周波数1Hzで測定し、線形領域の貯蔵弾性率を求めた。得られた結果を表2に示す。また、振動式攪拌混合装置の総振動量と貯蔵弾性率との関係を図7に示す。
【0058】
(安定性)
実施例1〜実施例4並びに比較例1及び比較例2で得られた液状口紅をポリ容器で保存し、室温で1ヶ月静置保存後の様子を、以下の基準で評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:全く油浮きしていない
○:若干油浮きしている
×:油浮きしている
【0059】
表2に示す結果から明らかなように、実施例1〜実施例4で得られた液状口紅は、比較例1及び比較例2で得られたものよりも、液状口紅としての特性に優れていることが判る。また、振動数が大きくなるほど、粘度が低下し、使用感が優れていることが判る。また、図5には液状口紅の光学顕微鏡像を示した。(a)は、実施例4で得られた液状口紅の光学顕微鏡像であり、(b)は、比較例1で得られた液状口紅の光学顕微鏡像であり、(c)は、比較例2で得られた液状口紅の光学顕微鏡像である。図5の結果から、実施例4で得られた液状口紅は、比較例1及び比較例2で得られた液状口紅に比べ、油性成分であるワックスの結晶(顕微鏡像中の白く見える部分)が小さいことが判る。図6の結果から、総振動量が大きくなるほど、彩度(C*(ab)値)が高くなり、外観色が良好となることが判る。図7の結果から、総振動量が大きくなるほど、弾性率が低下し、優れた使用感が得られることが判る。
【0060】
〔実施例5〜実施例8〕
表3の組成を有する液状油性アイシャドウを調製した。1〜13の成分を80℃加熱下で、ホモミキサーで分散したあと、14成分をプロペラ翼で混合分散し流動体を得た。この流動体を振動式攪拌混合装置(冷化工業(株)製のバイブロミキサー)へ定量ポンプで供給し、装置内で攪拌しながら連続的に30℃以下まで冷却し、液状油性アイシャドウを得た。振動式攪拌混合装置においてはジャケット34の温度は80℃、ジャケット35の温度は5℃、ジャケット36の温度は0℃、ジャケット37の温度は0℃に設定した。平均冷却速度は0.7℃/secであった。振動式攪拌混合装置の振動数は、各実施例で異なっており、表4に示す振動数であった。尚、振動式攪拌混合装置の振幅は、共通しており、5mmであった。
【0061】
【表3】

【0062】
【表4】

【0063】
〔比較例3〕
表3の組成を有する液状油性アイシャドウを調製した。1〜13の成分を80℃加熱下で、ホモミキサーで分散したあと、14成分をホモミキサーで混合分散し流動体を得た。この流動体をホモミキサーで攪拌しながら冷却し、30℃以下まで攪拌しながら冷却し、液状油性アイシャドウを得た。平均冷却速度は0.02℃/secであった。
【0064】
〔評価〕
実施例5〜実施例8並びに比較例3で得られた液状油性アイシャドウについて、実施例1と同様に、光輝感、使用感、粘度、安定性について評価した。得られた結果を表4に示す。
【0065】
表4に示す結果から明らかなように、実施例5〜実施例8で得られた液状油性アイシャドウは、比較例3で得られたものよりも、液状油性アイシャドウとしての特性に優れていることが判る。また、振動数が大きくなるほど、粘度が低下し、使用感が優れていることが判る。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の製造方法を実施する好適な装置を示す概略図である。
【図2】図1に示す振動式攪拌混合装置の縦断面の模式図である。
【図3】図1に示す振動式攪拌混合装置における攪拌体の要部拡大図である。
【図4】本発明の製造方法を実施する別の好適な装置を示す概略図である。
【図5】(a)は、実施例4で得られた液状口紅の光学顕微鏡像であり、(b)は、比較例1で得られた液状口紅の光学顕微鏡像であり、(c)は、比較例2で得られた液状口紅の光学顕微鏡像である。
【図6】実施例1〜4で得られた液状口紅における総振動量と彩度との関係を示した図である。
【図7】実施例1〜4で得られた液状口紅における総振動量と弾性率との関係を示した図である。
【符号の説明】
【0067】
10 装置
20 加熱混合部
30 冷却部
40 振動式攪拌混合装置
41 ケーシング
42 駆動軸
43 攪拌羽根
44 攪拌体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
25℃において固体の油性成分を1種以上含む第1の配合原料及び1種以上の光輝性粉体を含む第2の配合原料を加熱下で混合させて得られた流動体を冷却する工程を有する油性化粧料の製造方法であって、
管状のケーシング内に、駆動軸と、該駆動軸に取り付けられた攪拌羽根とからなる攪拌体を備え、該駆動軸が軸方向に振動するようになされている振動式攪拌混合装置を用い、該振動式攪拌混合装置内を通過させることで前記流動体を連続的に前記25℃で固体である油性成分の固化温度以下まで冷却する工程を有する油性化粧料の製造方法。
【請求項2】
25℃において固体の前記油性成分を、全配合原料中に、1.0〜40質量%含む前記流動体を用いる請求項1に記載の油性化粧料の製造方法。
【請求項3】
前記振動式攪拌混合装置が、前記ケーシングの外側に冷却水の循環する冷却ジャケットを備え、前記流動体を前記ケーシング内を通過させることで冷却する請求項1又は2に記載の化粧料の製造方法。
【請求項4】
前記光輝性粉体を、全配合原料中に、1〜50質量%含む前記流動体を用いる請求項1〜3の何れかに記載の油性化粧料の製造方法。
【請求項5】
第2の配合原料の前記光輝性粉体の平均粒径が、35μm以上である請求項1〜4の何れかに記載の油性化粧料の製造方法。
【請求項6】
前記振動式攪拌混合装置を用いた冷却工程における平均冷却速度を0.1〜5℃/secとする請求項1〜5の何れかに記載の油性化粧料の製造方法。
【請求項7】
前記振動式攪拌混合装置の振動数が、5〜30ストローク/secである請求項1〜6の何れかに記載の油性化粧料の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載の製造方法で得られた油性化粧料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−53074(P2010−53074A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219631(P2008−219631)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】