説明

油性化粧料

【課題】 高温安定性に優れ、溶媒揮散後の塗膜が高い光沢を有し、さらに色材を配合した場合には、色材の発色性に優れる油性化粧料、特にはマスカラ等に代表される油性毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】 (a)デキストリン脂肪酸エステルと、(b)エステルの平均置換度が3〜8のショ糖脂肪酸エステルと、(c)30℃において固形である油分を5質量%以下、を含有し、所望によりさらに、(d)30℃において液状である油分(常温で揮発しない流動油分)を1〜50質量%、(e)色材を0.01〜30質量%、(f)被膜剤を1〜40質量%、(g)揮発性油分を30〜80質量%含有する油性化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は油性化粧料、特にはマスカラ等に代表される油性毛髪化粧料に関する。さらに詳しくは、高温安定性に優れ、また、溶媒(例えば揮発性油分など)揮散後の塗膜が高い光沢を有し、さらに色材を配合した場合には、該色材の発色性に優れる油性化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
マスカラ等に代表される毛髪化粧料は、毛髪を濃く長くみせる、毛髪にボリューム感を与える等の効果のほか、経時での化粧持ち効果(耐水性、耐皮脂性)、カール効果(速乾性および毛髪をカールさせて上向きにする効果)、カール保持効果(経時でカールを持続させる効果)等の機能面からの効果が求められている。
【0003】
近年、毛髪に対するボリューム効果、カール効果だけでなく、毛髪自体が活き活きと美しく見えるよう、毛髪に十分なつやを付与することができ、また、配合する色材やパール剤、ラメ剤、光輝性物質の発色特性を最大限引き出すことのできる油性化粧料の需要が高まってきた。
【0004】
しかし、ボリューム効果、カール効果を高めるためにワックス等の固形油分を多く配合すると(例えば、特許文献1)、組成物自体が不透明で、さらには溶媒揮散後の塗膜が曇ったマットな質感になり、これを塗布した毛髪自体のつやを失ってしまう。
【0005】
またワックス等の固形油分を配合すると、色材の発色やパール剤、ラメ剤のような光輝性物質の発色特性が弱くなるため、さらにこれらの原料を多く配合する必要がある。
【0006】
従来より油性ゲル化剤として用いられているデキストリン脂肪酸エステルなどを用いると塗膜の透明性が高い製剤を得ることができるが(例えば、特許文献2)、多量に配合すると油性ゲル自体が強固となり、均一に塗布することが困難となるため、多量に配合することができなかった。
【0007】
同様に、従来よりマスカラに代表される毛髪化粧料において、ショ糖脂肪酸エステルがカール効果やボリューム効果の目的で使用され、エステルの平均置換度が3〜8のショ糖脂肪酸エステルを配合したまつ毛用化粧料も検討されている(例えば、特許文献3)。
【0008】
しかしながら、塗布後の乾燥被膜はいずれもマットな質感を与え、色材の発色性においても十分に満足のいくものではなかった。
【0009】
また、いずれの検討においても水系若しくは油中水型や水中油型といった乳化系の基剤において検討がなされ、アイラッシュカーラー等の用具を用いて物理的にまつ毛をカールさせても、結局のところ、基剤によってまつ毛を水で湿潤させてしまい、経時でのカール効果の持続の点では十分な効果は得られていなかったというのが現状であった。
【0010】
他方、口紅やグロスにおいても、十分なつやを付与し、また、配合する色材やパール剤、ラメ剤、光輝性物質の発色特性を最大限引き出すことのできる油性化粧料が求められている。
【0011】
また、化粧料として安定性に優れることも求められている。
【0012】
なお、耐水性、化粧もち、安定性、使用性等に優れる油性化粧料として、イソパラフィン40〜80質量%、ショ糖またはデキストリンを骨格とする親油性ゲル化剤5〜20質量%、およびワックス類10〜30質量%を含有する非水系(油性系)化粧料が提案されているが(特許文献4参照)、該化粧料ではワックス類を高配合するため、結果的に塗布後の乾燥被膜はいずれもマットな質感を与え、つや、色材の発色性等において十分に満足のいく効果が得られない。
【0013】
【特許文献1】特表2003−521489号公報
【特許文献2】特許第2639417号公報
【特許文献3】特開昭58−180414号公報
【特許文献4】特開2003−63927号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は上記事情を鑑みてなされたもので、高温安定性に優れ、また、溶媒(例えば揮発性油分など)揮散後の塗膜が高い光沢を有し、さらに色材を配合した場合には、色材の発色性に優れる油性化粧料を提供することを目的とする。また、毛髪化粧料として用いる場合には、上記効果に加え、ボリューム感、カール効果、カール保持効果にも優れる油性毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、デキストリン脂肪酸エステルと、エステルの平均置換度が3〜8のショ糖脂肪酸エステルと、30℃において固形である油分を5質量%以下(0質量%含む)を組み合わせることにより、高温安定性に優れ、溶媒揮散後の塗膜が高い光沢を有し、さらに色材を配合した場合には、色材の発色性に優れる油性化粧料を提供でき、また、毛髪化粧料として用いる場合には、上記効果に加え、ボリューム感、カール効果、カール保持効果にも優れる油性毛髪化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】
すなわち本発明は、(a)デキストリン脂肪酸エステルと、(b)エステルの平均置換度が3〜8のショ糖脂肪酸エステルと、(c)30℃において固形である油分を5質量%以下、を含有する油性化粧料に関する。
【0017】
また本発明は、(a)成分を5〜40質量%、(b)成分を5〜50質量%含有する、上記油性化粧料に関する。
【0018】
また本発明は、さらに(d)30℃において液状である油分(常温で揮発しない流動油分)を1〜50質量%含有する、上記油性化粧料に関する。
【0019】
また本発明は、さらに(e)色材を0.01〜30質量%含有する、上記油性化粧料に関する。
【0020】
また本発明は、さらに(f)被膜剤を1〜40質量%含有する、上記油性化粧料に関する。
【0021】
また本発明は、さらに(g)揮発性油分を30〜80質量%含有する、上記油性化粧料に関する。
【0022】
また本発明は、30℃での硬度(カードテンションメーター;8mmφ/200g荷重値)が10〜150の範囲であることを特徴とする、上記油性化粧料に関する。
【0023】
また本発明は、毛髪化粧料である、上記油性化粧料に関する。ここで、毛髪化粧料がまつ毛用化粧料である態様が好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、安定性(特には高温での安定性)、つや付与性に優れ、さらに色材を配合した場合には、色材の発色性に優れる油性化粧料が提供される。また、毛髪化粧料として用いる場合には、上記効果に加えボリューム感、カール効果、カール保持効果、セパレート効果にも優れる、油性化粧料が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の油性化粧料、油性毛髪化粧料について詳述する。
【0026】
なお、本発明における「毛髪」とは頭髪および体毛の総称であり、本発明の油性毛髪化粧料は、頭髪用、まつ毛用、眉毛用としても適用することができ、マスカラ等のまつ毛用油性化粧料として用いられることが最も好ましい。
【0027】
本発明に用いる(a)デキストリン脂肪酸エステルは、デキストリンまたは還元デキストリンと高級脂肪酸とのエステルである。
【0028】
上記デキストリンまたは還元デキストリンの平均糖重合度は、3〜100のものを用いるのが好ましい。
【0029】
また上記高級脂肪酸は、炭素数8〜16の飽和脂肪酸を用いるのが好ましい。具体的には、オクタン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸などを挙げることができる。これら高級脂肪酸は1種または2種以上を用いることができる。
【0030】
本発明では(a)成分として、グルコースの平均重合度3〜100のデキストリンまたは還元デキストリンの1種または2種以上と、炭素数8〜16の飽和脂肪酸の1種または2種以上とを、3級アミンを触媒とするとともにデキストリンの総量に対して3.0〜50.0質量%の水またはアルコールの1種以上の存在下において、飽和脂肪酸の置換度がデキストリンのグルコース単位あたり1.2〜2.4となるように反応させ、エステル化して得られるデキストリン脂肪酸エステルまたは該デキストリン脂肪酸エステルを、水およびアルコールで洗浄したデキストリン脂肪酸エステルが好適に用いられる。
【0031】
(a)成分は、「レオパールKL」、「レオパールMKL」、「レオパールTT」(以上、いずれも千葉製粉(株)製)等として市販され、これらを好適に用いることができる。
【0032】
(a)成分の配合量は、組成物により適宜調整されるが、好ましくは5〜40質量%であり、さらに好ましくは10〜35質量%である。配合量が5質量%未満では乾燥塗膜後につやを与える効果、ボリューム効果、カール効果を付与するのに十分ではないため、マスカラ等の化粧料としての効果を発現することが難しい。またゲル化剤としての効果も少なく、油性のゲルを安定に保つことが困難となり品質上、満足の得られるものが得られない。一方、(a)成分の配合量が40質量%を超えると、乾燥塗膜後に、非常に高いつや(光沢度)を与えるが、油性ゲルの凝集力が強い場合には、乾燥時に塗膜にヒビ割れがみられ、塗膜の均一性に欠けることでつや(光沢度)が低下し、毛髪に均一に付着することが困難となり、目的とする化粧料の効果を得ることが難しくなる。また、油性ゲル自体が非常に強固となることで、化粧料として均一に毛髪へ塗布することが困難となる点からも好ましくない。
【0033】
本発明では(b)成分としてエステルの平均置換度が3〜8のショ糖脂肪酸エステルが用いられる。上記平均置換度は5〜8のものがより好ましい。(b)成分としては、例えば特公昭53−6220号公報に示されるような、炭素原子数6〜24の飽和、不飽和脂肪酸の平均置換度が3以上のショ糖脂肪酸エステル、または、炭素原子数6〜24の飽和、不飽和脂肪酸の平均置換度および炭素原子数2〜4の低級脂肪酸の平均置換度の合計が3以上のショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0034】
このような油溶性高置換度ショ糖脂肪酸エステルの好ましい具体例としては、ショ糖テトラステアリルテトラアセテート、ショ糖ペンタステアレート、ショ糖テトライソステアレート、ショ糖テトラパルミチルテトラブチレート等が例示される。ここでエステルの「置換度」とは、ショ糖脂肪酸エステルの構成ショ糖1分子あたりエステル結合した脂肪酸の結合数の平均値をいう。
【0035】
本発明において、(b)成分としては、エステル比率が、モノ体:ジまたはトリ体以上=5:95〜0:100であるものが、均一な油性ゲル組成物を与え、塗膜が高い光沢を有し、また得られた油性ゲル自体に外観透明性がでることから、さらに色材を配合した場合には色材の発色性に優れるため、好ましく用いられる。
【0036】
(b)成分の配合量は、組成物により適宜調整されるが、好ましくは5〜50質量%であり、さらに好ましくは10〜45質量%である。配合量が5質量%未満では乾燥塗膜後につやを与える効果、ボリューム効果、カール効果を付与するのに十分ではないためマスカラ等の化粧料としての効果を発現することが難しい。またゲル化剤としての効果も少なく、油性のゲルを安定に保つことが困難となり品質上、満足の得られるものが得られない。一方、配合量が40質量%を超えると乾燥塗膜後に、非常に高いつや(光沢度)を与えるが、油性ゲルの凝集力が強い場合には、乾燥時に塗膜にヒビ割れがみられ、塗膜の均一性に欠けることでつや(光沢度)が低下し、毛髪に均一に付着することが困難となることから目的とする化粧料の効果を得ることが難しくなる。また、油性ゲル自体が非常に強固となることで、化粧料として均一に毛髪へ塗布することが困難となる点や、油性ゲル自体が非常にべた付き、毛髪へ塗布する際に束になって付着したり、塗布後に時間が経ってもべたつくことで配合されている色材などが他の皮膚へ付着したりする2次付着の現象がみられ、化粧持ちの悪さが目立つことからも好ましくない。
【0037】
本発明ではさらに、温度安定性や、毛髪化粧料でのボリューム効果、カール効果等の点から、(c)30℃において固形である油分を化粧料全量に対し5質量%以下の割合で配合する。(c)成分の配合量が5質量%超の場合、溶媒揮散後の塗膜の光沢が低下する傾向にあり、また色材を配合した際も発色性が低下する傾向がみられる。品質上の温度安定性を確保できる範囲であれば、(c)成分を含有しないのが好ましい。。
【0038】
(c)成分の具体例としては、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、キャンデリラロウ、カルナバロウ、ミツロウ、モクロウ、ホホバエステル、合成ワックス等が挙げられる。なお、上記(a)成分および(b)成分は、該(c)成分には含まれない。
【0039】
本発明においては、(a)〜(b)成分と、(c)成分を特定量以下、組み合わせ配合することにより、高温安定性に優れるとともに、溶媒揮散後の塗膜が高い光沢を有し、さらに色材の優れた発色性高い油性化粧料が得られるという格段の効果を奏する。これらの効果は従来技術からは予測し得ない顕著な効果である。
【0040】
例えば、(a)成分、(b)成分のうち、(a)成分のみの配合では、つやのある基剤は得られるものの、高温安定性に劣る(例えば50℃下、1週間保持した場合、液状油分が染み出たり、色材等が沈降して分離してしまう、等)という不具合がある。このような系で(a)成分の配合量を高めて高温安定性を保とうとすると、光沢度はやや高まるものの、ゲル自体の凝集力が高まることで、溶媒揮散後の塗膜にヒビ割れがみられたり、ゲル自体が硬くなり均一に塗布するのが困難となることから、配合量の制限があり、満足のいく程度の光沢は得られない。
【0041】
一方、(b)成分のみの配合では、(a)成分に比べて(b)成分はゲル化能が弱い傾向があるため、満足のいく油性ゲル化物が得られず液状となり、色材が沈澱してしまう(色材分散性に劣る)ため、色材配合の油性化粧料が得られない。
【0042】
(a)成分および(b)成分と、(c)成分を特定量以下、組合せ配合することによって初めて、つやがあり、かつ高温安定性に優れるとともに、色材等を配合した場合はこれら色材の発色性に優れる基剤を得ることが可能となった。
【0043】
なお本発明では、エステルの平均置換度が3未満のショ糖脂肪酸エステルを配合すると、(a)〜(b)成分と特定量以下の(c)成分の組合せ配合による上記効果を十分に得ることが難しくなるため、エステルの平均置換度が3未満のショ糖脂肪酸エステルを化粧料中に配合しないのが望ましい。
【0044】
本発明では、(a)〜(b)成分と特定量以下の(c)成分に加えて、さらに、(d)30℃において液状である油分(常温で揮発しない流動油分)を配合することにより、特に乾燥後の塗膜のつやを向上させ、被膜強度を高めることができる。(d)成分としては、一般にメーキャップ化粧料に用いられるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、重質イソパラフィン、スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素油;セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−オクチルドデシルミリステート、ネオペンチルグリコールー2−エチルヘキサノエート、イソプロピルミリステート、ミリスチルミリステート等のエステル類;オリーブ油、アボカド油、ホホバ油、ヒマワリ油、サフラワー油、椿油、マカデミアナッツ油、ミンク油、液状ラノリン、酢酸ラノリン、ヒマシ油等の油脂;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン系油分;フッ素変性ジメチルポリシロキサン、フッ素変性メチルフェニルポリシロキサン、パーフロロポリエーテル、パーフロロカーボン等のフッ素系油分等が挙げられる。
【0045】
(d)成分の配合量は、組成物の剤型により適宜調整されるが、好ましくは1〜50質量%であり、より好ましくは5〜45質量%である。1質量%未満では、乾燥した塗膜においてひび割れ等がみられ、仕上りが均一にならず、経時で乾燥塗膜がポロポロ剥がれ落ちることがある。一方、50質量%を超えて配合すると、仕上りにおいて乾燥した塗膜が得られず、いつまでもベタベタした状態で、化粧料として使用するのに満足のいくものではない。
【0046】
本発明ではさらに、(e)色材を配合することにより、従来の油性毛髪化粧料と比べて、色材、パール剤、ラメ剤等の色調をそのまま仕上がりに反映することができ、仕上りにおいて高いつやを与えるので、鮮やかな発色を持つメーキャップ効果を付与することができる。
【0047】
本発明に用いる(e)成分としては、一般にメーキャップ化粧料に用いられるものであれば特に制限されるものではないが、疎水性のものが好適に用いられる。例えばタルク、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、亜鉛華、二酸化チタン、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、カーボンブラック、低次酸化チタン、コバルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト、オキシ塩化ビスマス、チタン−マイカ系パール顔料等の無機顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、黄色205号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色404号、緑色3号等のジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素;ナイロン、セルロース、ポリエチレン等の樹脂粉末類;染料等が挙げられる。(e)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0048】
(e)成分の配合量は組成物の剤型により適宜調整されるが、好ましくは0.01〜30質量%であり、より好ましくは0.5〜25質量%である。30質量%を超えて配合すると塗膜の質感がマットになり目的としたつやが損なわれてしまう。
【0049】
なお、本発明の油性化粧料においては、(e)成分を配合しなくても、透明油性基剤として用いることができ、例えば人種による毛髪の色の違いに左右されることなく、毛髪につやを付与することができる。つまりは各個人の持つ毛髪の色を損なうことなく、活き活きとしたつやのある毛髪にすることができる。
【0050】
また、この透明油性基剤は毛髪化粧料に限らず、他のメーキャップ製品(例えばスティック状透明口紅など)へ応用することも可能である。
【0051】
本発明ではさらに(f)被膜剤を配合することにより、汗、涙、皮脂等に対して高い抵抗性を示すことができ、塗布した直後から時間が経ってもその効果が長時間持続し、他の部位(毛髪や皮膚への)2次付着(転写)を抑制する効果を発現する。特にマスカラのような毛髪化粧料においては、まつ毛のカール持続性を高める効果を付与することができる。かかる(f)成分としては、通常、化粧料に被膜形成剤として配合される樹脂であれば、特に限定されるものではない。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸アルキル等のラテックス類、デキストリン、アルキルセルロースやニトロセルロース等のセルロース誘導体、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン樹脂、トリメチルシロキシシリルプロピルカルバミド酸、フッ素変性シリコーン樹脂、アクリルシリコーン共重合樹脂等のシリコーン系樹脂、フッ素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリマーエマルジョン樹脂、テルペン系樹脂、ポリブテン、ポリイソプレン、アルキド樹脂、ポリビニルピロリドン変性ポリマー、ロジン変性樹脂、ポリウレタン等が用いられる。フッ素樹脂としては、パーフルオロアルキル基含有アクリル樹脂、パーフルオロアルキル基含有メタクリル樹脂など炭化水素系の主鎖にペンダント型にパーフルオロアルキル基をもつもの;ポリフッ化ビニリデンなどのように主鎖自身がフルオロカーボンであるもの;フルオロエチレンと炭化水素系ビニルエーテルのラジカル共重合により得られる主鎖に、炭化水素部分とフルオロカーボン部分の両方をもつもの等が挙げられるが、これら例示に限定されるものではない。
【0052】
これらの中でも特に、シリコーン系の樹脂が好ましく、中でもトリメチルシロキシケイ酸〔市販品としては、「KF7312J」、「X−21−5250」(ともに信越シリコーン(株)製)等)やトリ(トリメチルシロキシ)シリルカルバミド酸(信越シリコーン(株)製)を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
(f)成分の配合量は、組成物により適宜調整されるが、好ましくは1〜40質量%であり、さらに好ましくは5〜35質量%である。配合量が1質量%未満では十分なカール効果、カール保持効果が得られず、また耐水性、耐汗、耐皮脂性等の化粧持ちの効果に乏しい。一方、配合量が40質量%を超えて配合すると、油性ゲルの硬度が柔らかくなる傾向にあり、均一に毛髪へ塗布することが困難となる。また、乾燥までに時間がかかり毛髪同士が束になりやすく(=セパレート効果がない)、べたつきが顕著になるため好ましくない。
【0054】
本発明においては、さらに(g)揮発性油分(常温で揮発性を有する油分)を配合することにより、仕上りの速乾性、他の部位(毛髪や皮膚)への2次付着(転写)の抑制、それによるカール効果、カール効果の持続等を付与することができる。
【0055】
本発明に用いる(g)成分としては、一般にメーキャップ化粧料に用いられるものであれば特に制限されるものではなく、例えばエタノール等の低級アルコール類、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどの環状シリコーン油類、軽質イソパラフィン等の炭化水素類等が挙げられる。
【0056】
(g)成分の配合量は組成物の剤型により適宜調整されるが、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは40〜70質量%である。配合量が30質量%未満では、揮発性油分以外の剤型を構成する他の原料を溶解するのに十分ではなく、均一で使用に耐え得る化粧料を得ることができない。一方、80質量%を超えて配合すると、剤型の硬度が出ずに液状のため、毛髪等に均一に塗布することができず、また系の安定性を保つことも難しい。
【0057】
本発明の油性化粧料は、30℃での硬度(カードテンションメーター;8mmφ/200g荷重値)が10〜150の範囲であることが好ましい。ここでいう硬度とは、乾燥前の油性化粧料の硬度であり、30℃の条件で、測定器M−301AR型カードテンションメーター(飯尾電気(株)製)を使用し、8mmφの針入針に200gの荷重を与えて測定したときの値である。30℃での硬度が10未満であると、均一に毛髪へ1本1本塗布することが困難となる。また、乾燥までに時間がかかり毛髪同士が束になりやすく、べたつきが顕著になり、化粧料として綺麗な仕上りが得られない点で好ましくない。一方、30℃での硬度が150を超えると、油性ゲル自体が強固となり、皮膚、毛髪等へ均一に塗布することが困難となるため望ましくない。
【0058】
本発明の油性化粧料において、さらに金属石鹸を配合することにより、ゲル強度を効果的に保つことができるので、特に高温での温度安定性を確保しつつ、目的に応じた使用性の調整をすることが可能になる。金属石鹸としては非アルカリ金属(カルシウム、亜鉛、マグネシウムなど)の高級脂肪酸塩を用いることができ、具体的には、例えばアルミニウムステアレート、アルミニウムパルミテート、カルシウムステアレート、ジンクステアレート、ジンクミリステート、マグネシウムミリステート等が挙げられるが、これら例示に限定されるものでない。中でも、乾燥塗膜のつやを低下させない点からアルミニウムステアレート、アルミニウムパルミテート、マグネシウムミリステートが好ましく用いられる。
【0059】
本発明の油性化粧料において、金属石鹸を配合する場合、金属石鹸の配合量は、組成物により適宜調整されるが、好ましくは0.1〜5質量%であり、さらに好ましくは0.5〜3質量%である。配合量が0.1質量%未満ではゲル化剤としての効果を十分に得ることが難しく、一方、配合量が5質量%を超えて配合すると、ゲルの糸曳きが生じたり、ゲル自体が強固になりすぎたりする場合がある。
【0060】
本発明の油性化粧料は、その用途は特に限定されないが、溶媒揮散後の塗膜が高い光沢を有し、色材の発色性が良好であることから、マスカラ、アイブロウ、アイペンシル等に代表される毛髪化粧料や、アイライナー、口紅、リップグロス、リップクリーム等として使用されることが好ましい。
【0061】
本発明の油性化粧料の剤型は特に限定されるものでないが、固形状、ペースト状、あるいは粉末や顔料を安定に分散させ得る程度の粘度を有する範囲内で液状をなすものが好ましい。
【0062】
本発明の油性化粧料には、さらに、目的に応じて、本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内でメーキャップ化粧料、ヘアケア化粧料に通常配合し得る成分を添加してもよい。このような成分としては、例えば、繊維、アルコール類、多価アルコール、薬剤、界面活性剤、高分子、粘土鉱物、防腐剤、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、保湿剤、油脂類、炭化水素油等の油性成分などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0063】
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する質量%で示す。
【0064】
(試料A〜D、試料E〜H)
[発色性、つや、高温安定性の検討]
毛髪化粧料(マスカラ)としてのカール効果、ボリューム効果を得る手段として、従来、ワックス類を配合することが一般的であることから、下記表1〜2に示すように、本願発明に用いる(a)成分と色材を含む系に、ワックス類を配合(5質量%超)した試料(=試料B、C、F、G)、(b)成分を配合した試料(=試料D、H)、ワックス類も(b)成分も配合しない試料(=コントロール。試料A、E)を調製した。
【0065】
そして、ワックス類を配合(5質量%超)した試料B、C、F、G、(b)成分を配合した試料D、Hが、ワックス類も(b)成分も配合しない試料A、E(コントロール)に対して、(i)どれだけの色差(ΔE)があるか、換言すると、配合している色材の色を阻害しないで発色するのか(発色性のよさ)、(ii)どれだけつやを維持することができるか、の2点(色差とつや)について、赤色材(表1)、黒色材(表2)を用いて確認した。高温安定性についても評価を行った。評価方法は下記に示すとおりである。結果を表1〜2に示す。
【0066】
なお表1〜2中、「(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン(*1)」は「レオパールTT」(千葉製粉(株)製)を用いた。また「混合脂肪酸スクロース(*2)」は「コスメライクMX−10」(第一工業製薬(株)製)を用いた(エステル置換度5〜6;構成脂肪酸:オレイン酸約40%、パルミチン酸約30%、ステアリン酸約30%;モノエステル:ジ・トリエステル以上=約0:約100)。
【0067】
〈色差の測定〉
コントロールと、各試料を分光光度型システム(Macbeth製)を用いて測定し、コントロールとの色差(ΔE)を求めた。
【0068】
〈光沢度の測定〉
中味液サンプルをカラーマッチングペーパー(OPACITY CHARTS FORM 5C(194×260mm)、The Leneta Company社製)に均一厚に塗膜した(ドクターブレード0.35mm厚)。これを一昼夜常温で放置乾燥し、被検試料を作成した。光沢度計(NIPPON DENSHOKU GLOSS METER VG2000)を用いて、測定値の平均値(n=5)を光沢度とした。
【0069】
〈高温安定性の評価〉
透明なガラスのクリーム容器に各試料を充填して、50℃のインキュベーターへ4週間放置した後の状態を目視で観察した。
(評価基準)
◎: 油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられない。
○: 若干、油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられるが、実際の使用上は特に問題ないと考えられる。
△: 少し油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられるが、実際の使用上は許容範囲内であると考えられる。
×: 油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられ、使用が困難である。
【0070】
【表1】

【0071】
表1に示す結果から明らかなように、(a)成分、色材(赤)を配合した系に、ワックス類を配合する(試料B、C参照)ことによって、著しく低下するつやを、ワックス類に代えて(b)成分を配合する(試料D参照)ことによって、つや低下の作用を抑えることができたのみならず、コントロール(試料A)よりもつやを向上させることができた。また、コントロール(試料A)に対して色差(ΔE)が小さく、鮮やかな赤色を再現することができた。
【0072】
【表2】

【0073】
表2に示す結果から明らかなように、(a)成分、色材(黒)を配合した系に、ワックス類を配合する(試料F、G参照)ことによって、著しく低下するつやを、ワックス類に代えて(b)成分を配合する(試料H参照)ことによって、つや低下の作用を抑えることができたのみならず、コントロール(試料E)よりもつやを向上させることができた。また、コントロール(試料E)に対して色差(ΔE)が小さく、鮮やかな黒色を再現することができた。
【0074】
(実施例1〜6、比較例1〜3)
下記表3〜4に示す組成の試料(マスカラ)を常法により調製し、これを用いて、下記評価方法に従い、カール効果、カール持続効果、ボリューム効果、つや、発色性、セパレート効果、高温安定性、硬度について、それぞれ評価した。結果を表3〜4に示す。
【0075】
なお表3〜4中、「(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン(*1)」は「レオパールTT」(千葉製粉(株)製)を用いた。「混合脂肪酸スクロース(*2)」は「コスメライクMX−10」(第一工業製薬(株)製)を用いた(エステル置換度5〜6;構成脂肪酸:オレイン酸約40%、パルミチン酸約30%、ステアリン酸約30%;モノエステル:ジ・トリエステル以上=約0:約100)。また「酢酸ステアリン酸スクロース(*3)は「コスメライクSA−10」(第一工業製薬(株)製)を用いた(エステル置換度8;構成脂肪酸:ステアリン酸約70%)。
【0076】
[カール効果、カール持続効果、ボリューム効果、塗布後のつや、発色性、セパレート効果]
専門パネル20名により、まつ毛に各試料(マスカラ)を10回塗布し、その状態を肉眼にて下記基準により評価した。なおカール持続効果、塗布後のつや、発色性については、塗布後3時間経過後に評価を行った。
【0077】
〈カール効果の評価〉
◎: 20名中、16名以上がカール効果があると回答
○: 20名中、10〜15名がカール効果があると回答
△: 20名中、5〜9名以上がカール効果があると回答
×: 20名中、4名以下がカール効果があると回答
【0078】
〈カール持続効果の評価(塗布後、3時間での評価)〉
◎: 20名中、16名以上がカール持続効果があると回答
○: 20名中、10〜15名がカール持続効果があると回答
△: 20名中、5〜9名以上がカール持続効果があると回答
×: 20名中、4名以下がカール持続効果があると回答
【0079】
〈ボリューム効果の評価〉
◎: 20名中、16名以上がボリューム効果があると回答
○: 20名中、10〜15名がボリューム効果があると回答
△: 20名中、5〜9名以上がボリューム効果があると回答
×: 20名中、4名以下がボリューム効果があると回答
【0080】
〈まつ毛のつやの評価(塗布後、3時間での評価)〉
◎: 20名中、16名以上がつやがあると回答
○: 20名中、10〜15名がつやがあると回答
△: 20名中、5〜9名以上がつやがあると回答
×: 20名中、4名以下がつやがあると回答
【0081】
〈まつ毛の発色性の評価(塗布後、3時間での評価)〉
◎: 20名中、16名以上が発色性に優れると回答
○: 20名中、10〜15名が発色性に優れると回答
△: 20名中、5〜9名以上が発色性に優れると回答
×: 20名中、4名以下が発色性に優れると回答
【0082】
〈セパレート効果〉
◎: 20名中、16名以上がセパレート効果があると回答
○: 20名中、10〜15名がセパレート効果があると回答
△: 20名中、5〜9名以上がセパレート効果があると回答
×: 20名中、4名以下がセパレート効果があると回答
【0083】
[高温安定性]
各試料を、50℃、4週間保持した後、その外観を目視で評価した。
(評価基準)
◎: 油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられない。
【0084】
○: 若干、油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられるが、実際の使用上は特に問題ないと考えられる。
【0085】
△: 少し油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられるが、実際の使用上は許容範囲内であると考えられる。
【0086】
×: 油分の染み出しや色材の沈降、系の分離等がみられ、使用が困難である。
【0087】
[硬度]
各試料を、30℃の条件で、測定器M−301AR型カードテンションメーター(飯尾電気製)を使用し、8mmφの針入針に200gの荷重を与えて測定した。
【0088】
【表3】

【0089】
【表4】

【0090】
(実施例7〜10、比較例4〜6)
下記表5〜6に示す組成の試料(マスカラ)を常法により調製し、これを用いて、上記評価方法に従い、それぞれ評価した。結果を表5〜6に示す。比較例5は固化〜ペースト状化する前に液状の状態で色材が沈降してしまった。
【0091】
なお表5〜6中、「(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン(*1)」は「レオパールTT」(千葉製粉(株)製)を、「パルミチン酸デキストリン(*4)」は「レオパールKL」(千葉製粉(株)製)を、それぞれ用いた。また、「酢酸ステアリン酸スクロース(*3)」は「コスメライクSA−10」(第一工業製薬(株)製)を用いた(エステル置換度8;構成脂肪酸:ステアリン酸約70%)。「テトライソステアリン酸スクロース(*5)」は「クロデスタ4−IS」(クローダジャパン(株)製))を用いた〔エステル置換度約4;モノエステル:ジ・トリエステル以上=約0〜0.5:約1:約98.5〜99(テトラエステル50%以上)〕。
【0092】
【表5】

【0093】
【表6】

【0094】
(実施例11)(口紅)
(配 合 成 分) (質量%)
キャンデリラロウ 2
カルナバロウ 3
酢酸ステアリン酸スクロース(エステル平均置換度約8) 20
パルミチン酸デキストリン(「レオパールKL」;千葉製粉(株)製)) 10
リンゴ酸ジイソステアリル 5
ジイソステアリン酸グリセリル 1
トリオクタン酸トリメチロールプロパン 0.5
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残余
リン酸水素カルシウム 1
シリコーン被覆顔料(酸化チタン) 適量
シリコーン被覆顔料(ベンガラ) 適量
硫酸バリウム 2
カルミン被覆雲母チタン 2
染料 適量
重質流動イソパラフィン 10
【0095】
(実施例12)(リップグロス)
(配 合 成 分) (質量%)
流動パラフィン 残余
ショ糖混合脂肪酸エステル 40
(「コスメライクMX−10」;第一工業製薬(株)製)
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 10
シリコーン被覆顔料(酸化鉄) 0.1
シリコーン被覆顔料(酸化チタン) 0.1
シリコーン被覆顔料(ベンガラ) 0.1
硫酸バリウム 0.1
ベンガラ被覆雲母 適量
δ−トコフェロール 0.1
色素 適量
ミリスチン酸デキストリン(「レオパールMKL」;千葉製粉(株)製) 15
重質流動イソパラフィン 2
【0096】
(実施例13)(マスカラ)
(配 合 成 分) (質量%)
軽質イソパラフィン 残余
ジメチルポリシロキサン 3
デカメチルシクロペンタシロキサン 5
パルミチン酸オクチル 1
イソステアリン酸 1
マイクロクリスタリンワックス 1
カルナウバロウ 2
ミツロウ 2
(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン 15
ショ糖混合脂肪酸エステル 20
(「コスメライクMX−10」;第一工業製薬(株)製)
ショ糖テトライソステアレート 10
(「クロデスタ4−IS」;クローダジャパン(株)製)
トリメチルシロキシケイ酸 5
アルミニウムステアレート 1
シリコーン被覆顔料(酸化鉄) 0.5
シリコーン被覆顔料(酸化チタン) 0.3
シリコーン被覆顔料(ベンガラ) 0.2
硫酸バリウム 0.1
ベンガラ被覆雲母 適量
δ−トコフェロール 0.1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)デキストリン脂肪酸エステルと、(b)エステルの平均置換度が3〜8のショ糖脂肪酸エステルと、(c)30℃において固形である油分を5質量%以下、を含有する油性化粧料。
【請求項2】
(a)成分を5〜40質量%、(b)成分を5〜50質量%含有する、請求項1記載の油性化粧料。
【請求項3】
さらに(d)30℃において液状である油分(常温で揮発しない流動油分)を1〜50質量%含有する、請求項1または2記載の油性化粧料。
【請求項4】
さらに(e)色材を0.01〜30質量%含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油性化粧料。
【請求項5】
さらに(f)被膜剤を1〜40質量%含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の油性化粧料。
【請求項6】
さらに(g)揮発性油分を30〜80質量%含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の油性化粧料。
【請求項7】
30℃での硬度(カードテンションメーター;8mmφ/200g荷重値)が10〜150の範囲であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の油性化粧料。
【請求項8】
毛髪化粧料である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の油性化粧料。
【請求項9】
毛髪化粧料がまつ毛用化粧料である、請求項8記載の油性化粧料。

【公開番号】特開2006−306829(P2006−306829A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−228835(P2005−228835)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】