説明

泡沫性クレンジング化粧料

【課題】 良質な泡が形成されるだけでなく、泡の持続性や低温下における泡の形成性にも優れたエアゾールタイプのクレンジング化粧料を提供する。
【解決手段】 乳化層と水層の2層からなり、組成物全体に対して1〜35質量%の界面活性剤と5〜85質量%の油性成分と10〜90質量%の水を含む原液と、噴射剤をエアゾールフォーム缶に充填し、吐出時の攪拌により形成されたW/O/W型エマルジョンを噴射剤の作用により吐出させてフォームが形成されるエアゾールタイプのクレンジング化粧料とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡沫性クレンジング化粧料、より具体的には噴射剤によって泡沫が形成されるいわゆるエアゾールタイプのクレンジング化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
顔等の肌を洗浄する行為は、通常、油性洗顔と水性洗顔の二つの方法に分類される。油性洗顔には液状油性成分を多く含有する水中油型乳化剤形又は液状油性成分を中心としたクレンジング化粧料が使用され、水性洗顔には石鹸や界面活性剤を洗浄剤とする水性洗浄料が使用される。水性洗顔においては、通常水とともに水性洗浄料をよく泡立たせ、得られた泡沫を使用して洗顔を行う。この際、泡立たせる手間を省くために、水などの水性担体を予め加えておき、これを微細な孔から空気とともに噴出させることにより、泡として吐出する形態のポンプフォーマー式の洗浄化粧料も提供されている。
【0003】
ポンプフォーマー式の洗浄化粧料は、液状の洗浄料組成物がいわゆるポンプフォーマー容器に充填されたものであって、充填された洗浄料組成物をポンプ動作によって泡沫状に吐出する。このようなポンプフォーマー式の洗浄料化粧料として、例えば、特開2003−96492号公報(特許文献1)には、グリチルリチン酸やアミノ酸系界面活性剤等を配合した洗浄料組成物が開示されている。特開2002−87942号公報(特許文献2)には非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤と両性界面活性剤とを加え粘度を所定値以下に抑えた洗浄料組成物が開示されている。特開2002−47172号公報(特許文献3)には両性界面活性剤とアシル化ペプチド又はその塩を含有した皮膚洗浄料組成物が、さらに特開平10−218744号公報(特許文献4)には、N−長鎖アシルアミノ酸系界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アルキロールアミド、多価アルコールが配合され、これらが特定の割合で配合された洗浄料組成物が開示されている。
【0004】
一方、利便性等の観点から化粧品を含む数多くの分野においてエアゾールタイプの製品が提供されている。エアゾールタイプの製品は、ポンプフォーマー式の化粧料と異なり、気化した噴射剤の作用により充填された原液を泡沫状に吐出させるものである。エアゾールタイプの洗浄料として、例えば特開2010−24202号公報(特許文献5)には、油脂類及び/又はエステル油からなる液状油分と、所定の構成からなる水酸基を有するジグリセリン脂肪酸エステルを含有する泡沫状のクレンジング化粧料が開示されている。特開2006−347896号公報(特許文献6)には、ポリグリセリンアルキルエーテルと液状油脂とからなるクレンジング化粧料及び流動パラフィン及び界面活性剤を含むO/W乳化型の泡沫性エアゾールが開示されている。特開2005−325038号公報(特許文献7)には20〜80質量%の油性成分と1〜20質量%の2種類のポリグリセリン脂肪酸エステルと20〜80質量%の水を含む原液と噴射剤とからなるクレンジング化粧料が開示されている。また、特開2001−316218号公報(特許文献8)には、水に対する溶解度が1〜15%、炭素数が6〜15であるエステル油を油性成分に用いた泡沫状のクレンジング化粧料が開示されている。
【0005】
このように泡沫状に吐出させるタイプの洗浄料化粧料やクレンジング化粧料が種々提案されているが、いずれの洗浄料化粧料(クレンジング化粧料)にも、泡立ちのよさ(起泡性)や泡の持続性、泡のきめ細かさなどが要求され、これらの要求を満たすべく種々の工夫がなされている。
【0006】
また、特開2009−286769号公報(特許文献9)には、安定した乳化状態の原液であって、起泡性の良好な泡沫状のエアゾール組成物が開示されている。このエアゾール組成物における原液は、界面活性剤としてラウリルカルバミン酸イヌリンを使用して構成されたO/W型のエマルジョン組成物からなる。この組成物においてはラウリルカルバミン酸イヌリンが部分的に油滴を覆うという特殊な乳化構造を形成しているのみならず、水層及び油層に対する溶解性が低いというラウリルカルバミン酸エステルの特徴を活かし、少量の使用量でも油性成分の含有量が多い安定したエマルジョンを形成している。このラウリルカルバミン酸イヌリンは、起泡剤が含有される場合においても、当該起泡剤の起泡力を阻害することが少ないので、他の界面活性剤を組み合わせて用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−96492号公報
【特許文献2】特開2002−87942号公報
【特許文献3】特開2002−47172号公報
【特許文献4】特開平10−218744号公報
【特許文献5】特開2010−24202号公報
【特許文献6】特開2006−347896号公報
【特許文献7】特開2005−325038号公報
【特許文献8】特開2001−316218号公報
【特許文献9】特開2009−286769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、洗顔化粧料においては、使用性の良さから、油性洗顔としてのクレンジング機能と水性汚れを除去しうる水性洗顔の双方の機能を有する洗浄料化粧料が望まれている。しかしながら、特許文献1〜4に記載されたポンプフォーム式の洗浄料化粧料は、油性成分をほとんど含まない水性洗顔料の類であり、油性洗顔料としてのクレンジング機能を備えていない。また、特許文献5や6に開示されたクレンジング化粧料は油性成分を中心とする水を含まないクレンジング化粧料の類であり、水性汚れの除去に対する効果は弱い。特許文献6にもO/W乳化型の洗浄料が記載されているがこれもまた油性ファンデーションに対する洗浄力が弱いものであった。また、特許文献7や8に開示されたクレンジング化粧料はそれぞれ特定の油性成分を用いた乳化型の洗浄料化粧料であって、油性成分の含有量が高く、水性洗浄料とクレンジング機能の双方を備えているが、比較的水になじみやすい油性成分が用いられているのでクレンジング能力が十分であるとは言えなかった。かかる状況において、泡沫性化粧料に要求される起泡性や泡の持続性などを有しながら、クレンジング能力を高めるための新たな処方設計が求められていた。
【0009】
一方、特許文献9に開示された化粧料は、多量の油分を含みながらも、できるだけ少量の界面活性剤によって安定な泡沫形成を目的とするものであるが、頭髪化粧料のように主としてヒトに対してエモリエント効果(保湿効果)を付与する化粧料である。従って、優れた起泡性や安定性のあるエアゾールタイプの乳化型化粧料ではあるが、クレンジング機能や水性汚れに対する洗浄力は考慮されておらず、水性汚れや油性化粧料に対する洗浄力を高めることについて何ら言及されるわけではない。
【0010】
本願発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであって、起泡性など良質な泡形成を有しながらも、洗浄力にも優れた水性洗顔料とクレンジング化粧料双方の機能を有する泡沫性クレンジング化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のクレンジング化粧料は、原液と噴射剤からなるエアゾール式の泡沫性クレンジング化粧料であって、前記原液は乳化層と水層の2層からなり、組成物全体に対して1質量%以上35質量%以下の界面活性剤と5質量%以上85質量%以下の油性成分と10質量%以上90質量%以下の水を含む組成物からなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、きめ細かい泡や良好な弾性を有する泡が形成されるなど良質な泡の形成性がよいだけでなく、水性汚れ及び油性化粧料の双方に対する洗浄効果がよいエアゾールタイプのクレンジング化粧料が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の泡沫性クレンジング化粧料は、噴射剤によってフォームを形成するものであって、原液と噴射剤とから構成される。本発明における原液は、静置時には乳化層と水層の2層分離状態にあり、使用時によく振り混ぜることにより容器内において、乳化層であるW/O型エマルジョンが水層中に液滴となって分散したW/O/W型のエマルジョンとなる。このW/O/W型のエマルジョンが容器内に充填された噴射剤の作用により吐出され、フォームが形成される。
【0014】
本発明のクレンジング化粧料は、口紅などの油性化粧料を除去するクレンジング機能と、水性汚れを除去するための水性洗顔料双方の機能を有する。この目的を達成するために、本発明においては、主としてクレンジング機能を発揮させるための乳化層と、水性汚れを除去するための水層とから原液を構成し、使用時に攪拌してW/O/W型のエマルジョンを形成させる。
【0015】
乳化層はW/O型のエマルジョンであり、水と油性成分と界面活性剤を含む。本発明の原液はクレンジング機能を発揮させるための油性成分を多く含む。この油性成分は乳化層に含まれる。油性成分の配合量は、クレンジング用組成物、すなわち乳化層と水層の総量に対して5%以上85%以下、好ましくは20%以上60%以下であり、5%未満ではクレンジング効果を十分に発揮できず、85%を超えると泡立ちが悪くなる。また、この場合において、同様の観点から乳化層における油性成分の配合量は、乳化層全体に対して20%以上95%以下、望ましくは30%以上80%以下とするのが好ましい。なお、本明細書において、特段の記載がある場合を除いて「%」は「質量%」を意味する。
【0016】
当該油性成分は水と相分離を起こす物質であり、公知であるクレンジング用化粧料に用いられる各種の油性成分が例示される。本発明においては、各種クレンジングフォームに使用されうる油性成分であれば特に限定されるものではない。また、常温で液状である油性成分が望ましく用いられるが、油層に相溶可能である限り常温で半固体状や固体状の油性成分も併用できる。油性成分は、植物油、動物油、鉱物油、合成油などその由来は問われず、グリセリンと脂肪酸のエステルである油脂や高級脂肪酸、モノアルコールと脂肪酸のエステルである脂肪酸エステル、ワックス、ロウ、炭化水素、高級アルコール、シリコーン油などその化学的構造も問われるものではない。
【0017】
本発明において使用されうる油性成分として、例えば、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、パーシック油、ひまし油、ぶどう種子油、マカデミアナッツ油、ミンク油、綿実油、モクロウ、ヤシ油、卵黄油、パーム油、パーム核油、トリイソオクタン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、コレステロール脂肪酸エステル等の油脂類、鯨ロウ、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、ラノリン等及びその誘導体等のロウ類、液状ラノリン、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン、プリスタン、スクアレン等の炭化水素類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール類、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジグリセリンテトラオレート、ジグリセリンジオレート、ジグリセリントリオレート、ジグリセリンテトライソステアレート、ジグリセリントリイソステアレート、ジグリセリンジイソステアレート、トリグリセリンペンタオレート、トリグリセリンテトラオレート、トリグリセリントリオレート、トリグリセリンジオレート、トリグリセリンペンタイソステアレート、トリグリセリンテトライソステアレート、トリグリセリントリイソステアレート、トリグリセリンジイソステアレートなどの脂肪酸エステル類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン等のシリコーン油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸等を挙げることができ、これらの油性成分は1種又は2種以上が使用される。
【0018】
乳化層は水を含む。油層内に水を取り込んだW/O型(油中水型)の乳化層とすることにより、塗布された油性化粧料の油分を取り込みやすくして、クレンジング効果を高める。本発明の原液における水の配合量は、組成物全体に対して10%以上90%以下であり、この一部が乳化層を形成するために用いられる。乳化層に用いられる水の量は、油性成分の配合量や油性成分の性質によっても異なり、組成物全体に対して1%以上30%以下、好ましくは5%以上20%以下である。水の配合量がこれらより多くなれば油性成分の配合量が相対的に少なくなるので油性の汚れを落とすクレンジング力の低下につながり、少なければ洗浄後の使用感が著しく油っぽくなり、洗浄剤としてのさっぱりした感触が得られない。また、この場合において、同様の観点から、水の配合量を乳化層においては乳化層全体に対して5%以上80%以下、好ましくは10%以上60%以下とするのがよい。
【0019】
油性成分と水の乳化のために界面活性剤が使用される。この界面活性剤はW/O型エマルジョンを形成する。界面活性剤として非イオン型界面活性剤、両性型界面活性剤、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、高分子型界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などが例示されるが、W/O型エマルジョンを形成できる界面活性剤であればいずれのタイプのものでもよい。これらの界面活性剤は1種のみならず、必要に応じて2種以上が混合して使用される。
【0020】
前記非イオン型界面活性剤として、例えばソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体などが例示される。前記両性界面活性剤としては、たとえば酢酸ベタイン、レシチンなどが例示される。前記アニオン型界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸石鹸などが例示される。前記カチオン型界面活性剤としては、例えばアルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩などが例示される。前記高分子型界面活性剤としては、例えばポリアルキルビニルピリジニウム、アルキルフェノールポリマー誘導体、スチレン・マレイン酸重合誘導体などが例示される。前記シリコーン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体などがあげられる。
【0021】
本発明のクレンジング組成物における界面活性剤の配合量は、組成物全体に対して1〜35質量%であり、この一部が乳化層を形成するために用いられる。乳化層における界面活性剤の使用量は所望する乳化状態に応じて適宜決められ、その範囲は組成物全体に対して0.01%以上34.99%以下であるが、好ましくは0.01%以上10%以下であり、望ましくは0.01%以上5%以下である。組成物全体に対して0.01%よりも少ないとクレンジング力が低下し、10%を超える量を用いてもクレンジング力の向上が見込めない。また、この場合において、同様の観点から乳化層においては界面活性剤の配合量を乳化層全体に対して好ましくは0.01%以上40%以下、さらに好ましくは0.1%以上20%以下、より望ましくは1%以上10%以下とするのがよい。
【0022】
本発明においては、乳化層における界面活性剤として、望ましくはアルキルカルバミン酸イヌリンが用いられる。アルキルカルバミン酸イヌリンの配合量は組成物全体に対して0.01%以上5%以下、好ましくは0.5%以上3%以下であり、乳化層においては乳化層全体に対して0.01%以上40%以下、好ましくは0.1%以上20%以下、さらに望ましくは1%以上10%以下である。すなわち、本発明においては、乳化層の形成のために用いる界面活性剤の一部、望ましくはその全てにアルキルカルバミン酸イヌリンが用いられる。
【0023】
アルキルカルバミン酸イヌリンは、油滴のまわりに立体バリアを形成して乳化を安定化する化合物であり、アルキルカルバミン酸イヌリンを用いた乳化層を形成することにより、起泡性や泡のきめ細かさ、持続性が得られる。このような観点から、アルキルカルバミン酸イヌリンを唯一の界面活性剤として用いるのがより好ましいといえる。
【0024】
アルキルカルバミン酸イヌリンは、イヌリンにアルキルイソシアネートを反応させて合成することができる。イヌリンは多糖の一種であり、D−フルクトフラノースがβ2→1結合で連なり、ヘミアセタール型末端のフルクトースがD−グルコースとα−グルコピラノシド結合しているものである。アルキルイソシアネートのアルキル基は、直鎖、分岐鎖のいずれでもよく、炭素数が2〜18程度のものが用いられる、好ましくは炭素数が12のラウリルカルバミン酸イヌリンが挙げられる。
【0025】
もっとも上記したように、乳化層においてラウリルカルバミン酸イヌリンを使用せずにW/O型エマルジョンを形成してもよい。ラウリルカルバミン酸イヌリンを使用しない場合は、W/O乳化に適した界面活性剤として非イオン性界面活性剤が好適であり、エチレンオキシド付加型非イオン性界面活性剤、多価アルコール脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンなどが好ましいものとして挙げられる。
【0026】
上記の油性成分と水、アルキルカルバミン酸イヌリンなどの界面活性剤から乳化層が形成されるが、本発明においてはさらに界面活性剤を含む水層が用いられる。
【0027】
水層は主として水性汚れを落とす機能と泡立たせる機能を果たす。水層は水と界面活性剤を含む。界面活性剤は水溶性のものであれば特に制約されるものではないが、洗浄力が強いものが好ましく用いられる。当該界面活性剤としては、非イオン型界面活性剤、両性型界面活性剤、アニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤が例示される。これらのうち、水溶性の非イオン界面活性剤の中では、水層に溶解させる観点からはHLBの高いもの、好ましくはHLB7以上のものが好ましい。具体的には上記例示の各種界面活性剤が例示されるが、上記例示された非イオン界面活性剤の中で好ましく用いられるものとして、POEラウリルエーテル、POEイソステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、POE硬化ひまし油エーテル、POEひまし油エーテル等のエーテル系、モノステアリン酸POEグリセリル、オレイン酸POEグリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、モノラウリン酸POEソルビタン等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノラウリン酸等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールラノリン脂肪酸エステル等のエーテルエステル系、モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸エチレングリコール等のエチレングリコール脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、モノステアリン酸ペンタエリスリトール等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル、マルチトールヒドロキシ脂肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキル(ポリ)グルコシド、シュガーエステル等の糖誘導体、α−モノイソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル、アセチル−モノグリセリド、乳酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド等の有機酸モノグリセリド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウロイルモノエタノールアミド、ミリストイルモノエタノールアミド、ラウロイルジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウロイルイソプロパノールアミド、ミリストイルイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸イソプロパノールアミド、POEラウロイルモノエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド、POEラウリルアミン、POEステアリルアミン等のPOEアルキルアミン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド類やポリグリコールジエステル等が、また陰イオン系界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸及びその塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸及びその塩、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルアリールエーテル硫酸及びその塩、ポリオキシエチレンラウリン酸アミドエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルアミド硫酸及びその塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等のアシルエステル硫酸及びその塩、ラウリルスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸及びその塩、ヤシ油脂肪酸アシル−Nメチルタウリンカリウム、ラウロイル−Nメチルタウリンナトリウム等のN−アシルメチル−タウリン及びその塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のアルキルエーテルリン酸及びその塩、アルキルアリールエーテルリン酸及びその塩、ポリオキシエチレンラウリルアミドエーテルリン酸ナトリウム等の脂肪酸アミドエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルアミノ酸及びその塩等が、また両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルベタイン等のカルボキシベタイン型、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノカルボン酸塩型、2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン型、レシチン等が、またカチオン系界面活性剤としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のモノアルキル第四級アンモニウム塩、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド等のジアルキル第四級アンモニウム塩、ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムエチル硫酸等のアシルアミノアルキル第四級アンモニウム塩、ジパルミチルポリエテノキシエチルアンモニウムクロライド、ジステアリルポリエテノキシメチルアンモニウムクロライド等のアルキルエテノキシ第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0028】
水層に配合される界面活性剤の量は、乳化層に配合される界面活性剤を除いた量である。クレンジング組成物全体における界面活性剤の配合量は1%以上35%以下であって、水層における配合量は組成物全体に対して0.01%以上34.99%以下であり、好ましくは0.01%以上30%以下、望ましくは0.01%以上15%以下である。組成物全体に対して0.01%よりも少ないと十分な洗浄力が得られず、組成物全体に対して30%よりも多くなっても洗浄力の向上が期待できない。また、この場合において、同様の観点から、水層における界面活性剤の配合量を水層の全体に対して0.1%以上75%以下、好ましくは1%以上50%と以下するのが好ましい。
【0029】
また、水層を形成する水の量は、乳化層に配合される水の量を除いた量である。つまり、クレンジング組成物全体における配合量は10%以上90%以下であって、水層として使用される水の量はクレンジング組成物全体に対して5%以上80%以下、好ましくは10%以上60%以下である。水層における水の量が多くなると水層の量に対する乳化層の量が少なくなり油性化粧料に対する落ちが悪くなる。また、この場合、水層における水の配合量は10%以上90%以下とするのが好ましい。水層における水の量が少なくなると乳化層の量が多くなり水性汚れが悪くなる。このように、本発明における水の量と油性成分の量は、所望するクレンジング力と水性洗浄力とのバランスによって決められる。
【0030】
本発明においては、上記の必須成分の他に、必要によりクレンジング用組成物や水性洗浄料に用いられる常用成分が、乳化層又は水層の何れか一方又はその双方に任意成分として用いられる。例えば、クエン酸やリン酸、炭酸水素ナトリウムなどのpH調整剤、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、植物抽出物等の保湿成分、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、直鎖分岐鎖を問わずエタノールやイソプロパノール等の常温で液体である低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はこれらの誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等の各種ビタミン類、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。
【0031】
上記の乳化層成分は攪拌混合され、常法によりW/O型のエマルジョンに調製される。また、水層成分も攪拌混合され水層に調製される。調製された乳化層及び水層は所定の比率で噴射剤と共にエアゾール用の容器に充填され、本発明のクレンジング化粧料とされる。両者の比率は概ね乳化層:水層が5:95から95:5である。噴射剤は、化粧料のエアゾールに使用できうる噴射剤であれば特に制約されない。例えば、プロパン、n−ブタン、i−ブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)等の炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス等の圧縮ガスが挙げられる。これらの噴射剤はそれぞれ単独で、または2種以上を混合して使用してもよく、その配合量は原液と噴射剤を合わせた全量に対して0.5%以上60%以下、好ましくは3.0%以上20%以下である。
【0032】
当該泡沫性クレンジング化粧料は、よく振り混ぜられて噴射剤の作用によって泡沫として吐出され、洗顔等肌の洗浄に用いられた後、水で洗い流される。
【0033】
次に本発明について以下の実施例に基づいて更に詳細に説明する。もっとも下記の実施例は例示であって、本発明は下記の実施例に限定されないのは言うまでもない。
【実施例1】
【0034】
表1に示す組成表に従って各種泡沫性クレンジング化粧料を下記製造方法に従って調製した。これらの化粧料を、(1)泡立ち、(2)泡の持続性、(3)泡の弾力、(4)洗浄性、(5)刺激性の項目について官能評価を行った。その結果もあわせて表1に示す。また、表2には比較例としてO/W型の乳化層からなる泡沫性クレンジング化粧料(但し、比較品7は水性洗浄料である。)を下記製造方法に従って調製し、実施例と同様に評価した。
【0035】
【表1】

【0036】
〔製造方法〕
1.イ、ハの成分を80℃にて均一に混合した後、ロの成分を加えて油中水型乳化層を形成する。
2.ニの成分を40℃にて均一に混合して水層を形成する。
3.冷却後、2に1を加えて均一に混合し、原液を調製する。
4.3.の原液を85質量部、噴射剤としてLPG15質量部を0.4MPaの圧力下でエアゾールフォーム缶に充填してエアゾールとする。
【0037】
【表2】

【0038】
〔製造方法〕
1.イ、ロの成分を80℃にて均一に混合する。
2.ハ、ニの成分を80℃にて均一に混合する。
3.1.に2.を加え均一に混合、冷却して原液とする。
4.3.の原液を85質量部、噴射剤としてLPG15質量部を0.4MPaの圧力下でエアゾールフォーム缶に充填してエアゾールとする。
【0039】
〔評価方法〕
10名の官能検査パネルにより、各クレンジング化粧料を上記評価項目(1)〜(5)について、下記の絶対評価基準に従って7段階で評価した。表にはパネルの平均値を示した。但し、洗浄性については、下記処方の洗浄性評価用口紅を内腕に塗布し、塗布1時間後に塗布部位に各化粧料をなじませ、40℃のお湯にて洗い流した時の汚れ落ちを評価した。また、刺激性については、下腕内側部にパッチテスト用のテープ(2cm×4cm)を貼付し、1分後に剥離した。当該テープ・ストリッピング部位に各化粧料0.03gを塗布し、10回手で擦過した後、化粧料を水で洗浄除去した後のヒリヒリ感を計測した。
【0040】
〔洗浄性評価用口紅〕
(成分)
マイクロクリスタリンワックス 10質量部
固形パラフィン 5質量部
スクワラン 30質量部
カルナウバワックス 10質量部
モクロウ 5質量部
ポリエチレン 5質量部
ヒマシ油 20質量部
色素 15質量部
【0041】
〔絶対評価基準〕
(評点): (評価)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
【0042】
表1、表2の結果から明らかなように、本発明の実施品である泡沫性クレンジング化粧料は、泡のきめ細かさ、泡の持続性、洗浄性、泡の弾力、刺激性におけるすべての項目で、比較品である泡沫性クレンジング化粧料に比較して優れた特性を有していた。特にイヌリンを用いない比較品1〜3では良好なW/O/W型のエマルジョンを形成できず、界面活性剤の配合量を増やしても(比較品4〜6)洗浄力は増加しない。また、乳化型のクレンジングフォームである比較品8〜10は、実施品と同様にラウリルカルバミン酸イヌリンを用いた例であるが、これらはいずれもO/W型のエマルジョンからなるものであり、いずれも本願実施品に比べて洗浄力や泡に弾力性などにおいて劣るものであった。
【実施例2】
【0043】
以下に示すように各種クレンジング化粧料を作製した。いずれのクレンジング化粧料も良好な洗浄力及び泡の形成性などを示した。
(処方例1)
配合成分 配合量(質量%)
(1)流動パラフィン 10.0
(2)オリーブ油 20.0
(3)ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール 5.0
(4)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.5
(5)精製水 10.0
(6)プロピレングリコール 10.0
(7)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.5
(8)ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン 10.0
(9)精製水 残 余
(1)〜(5)からW/O型エマルジョン層を形成し、(6)〜(9)から水層を形成し、両者を混合して原液を調製した。この原液を85質量部、噴射剤としてLPG15質量部を0.4MPaの圧力下でエアゾールフォーム缶に充填してエアゾールとした。
【0044】
(処方例2)
配合成分 配合量(質量%)
(1)イソステアリルオクチルドデカネート 15.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0
(3)ラウリルカルバミン酸イヌリン 1.0
(4)精製水 10.0
(5)ジグリセリン 5.0
(6)1,3−ブチレングリコール 10.0
(7)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.5
(8)ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン 9.5
(9)ヤシ油脂肪酸カリウム 5.0
(10)精製水 残 余
(1)〜(4)からW/O型エマルジョン層を形成し、(5)〜(10)から水層を形成し、両者を混合して原液を調製した。この原液を85質量部、噴射剤としてLPG15質量部を0.4MPaの圧力下でエアゾールフォーム缶に充填してエアゾールとした。
【0045】
(処方例3)敏感肌用洗顔料
配合成分 配合量(質量%)
(1)スクワラン 25.0
(2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 0.3
(3)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.3
(4)精製水 5.0
(5)1.3−ブチレングリコール 5.0
(6)ジグリセリン 15.0
(7)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(8)ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン 0.5
(9)ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン 0.5
(10)精製水 残 余
(1)〜(4)からW/O型エマルジョン層を形成し、(5)〜(10)から水層を形成し、両者を混合して原液を調製した。この原液を85質量部、噴射剤としてLPG15質量部を0.4MPaの圧力下でエアゾールフォーム缶に充填してエアゾールとした。
【0046】
(処方例4)
配合成分 配合量(質量%)
(1)流動パラフィン 20.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
(3)N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)
0.1
(4)イソノナン酸トリデシル 20.0
(5)ラウリン酸ポリグリセリル 0.5
(6)ラウリルカルバミン酸イヌリン 1.0
(7)精製水 5.0
(8)1.3−ブチレングリコール 5.0
(9)ラウリン酸アミドプロピルベタイン 20.0
(10)ヤシ油脂肪酸カリウム 4.0
(11)ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン 10.0
(12)精製水 残 余
(1)〜(7)からW/O型エマルジョン層を形成し、(8)〜(12)から水層を形成し、両者を混合して原液を調製した。この原液を85質量部、噴射剤としてLPG15質量部を0.4MPaの圧力下でエアゾールフォーム缶に充填してエアゾールとした。
【0047】
(処方例5)
配合成分 配合量(質量%)
(1)流動パラフィン 50.0
(2)オリーブ油 30.0
(3)ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール 5.0
(4)ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.5
(5)精製水 5.0
(6)プロピレングリコール 1.0
(7)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 0.5
(8)ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン 1.0
(9)精製水 残 余
(1)〜(5)からW/O型エマルジョン層を形成し、(6)〜(9)から水層を形成し、両者を混合して原液を調製した。この原液を85質量部、噴射剤としてLPG15質量部を0.4MPaの圧力下でエアゾールフォーム缶に充填してエアゾールとした。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明によると、安定かつ良質な泡が形成されるエアゾールタイプの泡沫性クレンジング化粧料が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
界面活性剤と油性成分と水を含む原液と噴射剤からなるエアゾール式の泡沫性クレンジング化粧料であって、
前記原液が乳化層と水層の2層からなり、組成物全体に対して1質量%以上35質量%以下の界面活性剤と5質量%以上85質量%以下の油性成分と10質量%以上90質量%以下の水を含む泡沫性クレンジング化粧料。
【請求項2】
前記乳化層が原液に対して、0.01質量%以上10質量%以下の界面活性剤と5質量%以上85質量%以下の油性成分と1質量%以上30質量%以下の水を含む請求項1に記載の泡沫性クレンジング化粧料。
【請求項3】
前記水層が原液に対して、0.01質量%以上30質量%以下の界面活性剤と5質量%以上80質量%以下の水を含む請求項1又は2に記載の泡沫性クレンジング化粧料。
【請求項4】
前記乳化層が原液に対して、0.01質量%以上5質量%以下のアルキルカルバミン酸イヌリンを含む請求項1〜3の何れか1項に記載の泡沫性クレンジング化粧料。
【請求項5】
前記アルキルカルバミン酸イヌリンがラウリルカルバミン酸イヌリンである請求項1〜4の何れか1項に記載の泡沫性クレンジング化粧料。
【請求項6】
前記噴射剤の配合量が、原液と噴射剤を合わせた全量に対して0.5質量%以上60質量%以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の泡沫性クレンジング化粧料。

【公開番号】特開2011−213681(P2011−213681A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84633(P2010−84633)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(591230619)株式会社ナリス化粧品 (200)
【Fターム(参考)】