説明

洗剤組成物

本発明は、洗剤組成物における界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤の酵素による置換を言及する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野:
本発明は、酵素及び低められた量の従来の洗剤成分を含んで成る洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景:
界面活性剤、ビルダー、漂白剤及びポリマーは、好結果を伴って、洗剤組成物に使用されるが、しかしそれらの成分の使用においては、いくつかの欠点が存在する。いくつかの界面活性剤は、完全には生物分解性でないことが知られており、ビルダー、例えばリン酸ビルダーは、川、湖及び海の富栄養価化を引き起こすことが知られており、ゼオライトビルダーは水に不溶性であり、そして環境の汚染を引き起こし、そしてさらに、ゼオライトは、洗濯洗剤組成物に使用される場合、黒く染色された布上に白色の斑点として現れる。漂白活性剤及びそれらの過酸性過−加水分解生成物は完全には生物分解性ではなく、さらにそれらは他の重要な洗剤成分を不安定にすることが知られている。土壌沈殿防止ポリマーはまた、十分には生物分解性ではない。それらの従来の洗剤成分は長年、洗剤組成物に添加されて来たが、しかし高い環境事情のために、それらの従来の洗剤成分は環境に対して可能性ある危険物であることが発見されている。
【0003】
すべての種類のよごれが、界面活性剤、ビルダー、土壌沈殿防止ポリマー及び漂白剤を含んで成る従来の洗剤を用いて、満足して除去されるものではない。従って、酵素が、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤に比較して、いく種類かのよごれに対して高い洗浄力効果を付与するので、前に言及された洗剤成分に補充物として洗剤組成物に広く使用されて来た。WO01/74980号は、その最長の寸法が10.5mm以上のサイズを有し、そして粒子の非酵素成分が4以下の洗浄力を有する酵素錠剤を記載する。
【0004】
Eiichi Hoshimoなどは、Journal of Surfactants and Detergents, Vol. 3, No. 3, July 2000, p. 317 to p. 325; Improvement of Cotton Cloth Soil Removal by Inclusion of Alkaline Cellulase from Bacillus sp. KSM-635 in Detergentsにおいて、セルラーゼによる界面活性剤の置換を開示する。一般的に、洗剤における界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤の機能が、Powdered Detergents, M. S. Showell, ed. , Surfactant Science Series, vol. 71, Marcel Dekker, New York, 1998. Surfactants by K. H. Raney-pp. 241-284, builders by H. P. Rieck-pp. 43- 108, polymers by G. Swift-pp. 109-136, bleach by M. E. Burns, G. S. Miracle, A. D. Willey-pp. 165-204に記載されている。
【発明の開示】
【0005】
発明の要約:
界面活性剤、ビルダー、漂白剤及びポリマーは、好結果を伴って、洗剤に使用される従来の成分であるが、前に言及されたように、それらの個々はいくつかの欠点を有する。最も問題のある成分を、危険の無い化合物により、それらの成分により得られる良好な性能を維持しながら、置換することが所望される。さらに、それらの成分は典型的には、洗剤におけるそれらの高い使用率のために、及び/又はそれらの高い原料費用のために、洗剤組成物の費用のほとんどを占める。これは、それらを置換する試みのためのさらなる理由である。
【0006】
本発明者は、驚くべきことには、それらの洗剤成分が酵素により部分的に又は完全に置換され得ることを見出しており、それにより彼らは、洗剤に界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤を用いる他の手段を見出した。
従って、本発明の1つの目的は、卓越した洗浄性を提供しながら、完全に存在しないか又は少なくとも低められた量の界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤を含んで成る洗剤生成物を提供することができる。
【0007】
本発明者は驚くべきことには、酵素は洗剤組成物に追加の洗浄力を付与することができないが、しかしいくつかの酵素は実際、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤と同じ洗浄力を提供することが見出されているので、前に言及された洗剤成分に変わるものとして使用され得ることを見出した。酵素は、洗剤組成物と同じレベルの洗浄力を提供するか、又はその組成物の全体の洗浄力を改良しながら、洗剤組成物における前に言及された洗剤成分を完全に置換するか、又は部分的に置換するために使用され得ることが見出されている。
【0008】
従って、本発明は、a)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)、又はb)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー、0〜6重量%のポリマー及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)、又はc)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー、0〜15重量%の漂白剤及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)、又はd)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)を含んで成る洗剤組成物を提供し、ここで前記洗剤組成物における酵素により提供される洗浄力への寄与が5%以上であり、そして洗剤組成物の洗浄力は、ベビーフード、紅茶、スパゲッティソース、メーキャップ、粘土、βカロチン、血液、カレーソース、バター、草、チョコレートデザート、赤ワイン、使用されたエンジンオイル、獣脂/染料、及び庭の泥炭により染色された、15枚の市販の100%綿スワッチに対してノースアメリカ 条件下で全規模洗浄を行い、そして個々の処理に関するそれらの個々の染色に基づいて得られた平均規約反射率を合計することにより測定され、そして酵素により提供される洗浄力への寄与が、酵素を含む同じ洗剤及び酵素を含まない同じ洗剤から得られた15の平均規約反射率の合計を比較することにより見出される。
本発明者は、酵素の特定の組合せが前記洗剤成分の置換において特定の利点を有することをさらに見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
発明の特定の記載:
定義:
“アルカリ溶液”とは、7以上のpH、好ましくは8.5〜11のpHを有する溶液を意味する。
“標準のヨーロッパ条件下でのlaunder−o−meter洗浄”とは、launder−o−meter(Atlas LP2)を用いて、1.2Lのビーカーにおいて行われる単一サイクルの刺激されたヨーロッパ洗浄を意味する。洗浄は、25〜40℃の10分間の温度傾斜及び次に40℃での20分間の洗浄を用いて、14°dH(3:1のCa:Mg)の硬度及び5mMの炭酸水素ナトリウム濃度での脱イオン水において行われた。洗剤用量は、ヨーロッパ製粉末及び液体に関して、5g/lであった。20/1の合計の水/布比を用い、そして布充填物は、染色された織物+等量のきれいな100%ポリエステル及び100%綿トレーサー布のすべてを包含した。布の3回のすすぎを、冷水道水下でそれぞれ5分間、行った。洗浄及びすすぎの後、布を分け、そしてそれらの規約反射率の測定の前、暗室において一晩、空気乾燥した。布の規約反射率を、MacBathカラーアイシステムを用いて、UVフィルターにより460nmで測定した。
【0010】
“標準のヨーロッパ条件下での全規模洗浄”とは、AEG洗浄において行われる単一サイクルのヨーロッパ洗浄を意味する。洗浄は、単一サイクルの洗浄を用いて、14°dH(3:1のCa:Mg)の硬度及び5mMの炭酸水素ナトリウム濃度での脱イオン水において行われた。洗浄温度は40℃であった。洗剤用量は、ヨーロッパ製粉末及び液体に関して、5g/lであった。4Kgの合計の布充填物を用い、汚れた及びきれいな織物のすべてを包含した。各洗浄を3〜5回繰り返し行った。洗浄の後、布を分け、そしてそれらの規約反射率の測定の前、暗室において一晩、空気乾燥した。布の規約反射率を、MacBathカラーアイシステムを用いて、UVフィルターにより460nmで測定した。
【0011】
“標準のノースアメリカ条件下での全規模洗浄”とは単一サイクルの標準のノースアメリカ洗浄が通常の設定を用いて、Kenmore US最大処理機械において行った。32℃での12分の合計洗浄時間を、6dH(2:1のCa:Mg)の水硬度及び11g/洗浄の炭酸水素ナトリウム用量で使用した。合計の布充填量は2.7kgであり、そして合計の充填体積は62Lであった。5回の洗浄反復を用いた。洗剤用量は1.5g/Lであった。洗浄の後、布を分け、そしてそれらの規約反射率の測定の前、暗室において一晩、空気乾燥した。布の規約反射率が、“MacBethカラーアイシステム”を用いて、UVフィルターにより460nmで測定された。
【0012】
“標準のノースアメリカ洗浄条件下でのtert-o-tometer”とは、tert-o-tometer装置(Novo Nordisk)を用いて、2Lのビーカーにおいて行われる、単一サイクルの刺激されたノースアメリカ洗浄を意味する。洗浄は、32℃及び120rpmの攪拌速度での12分間の洗浄を用いて、6°dH(2:1のCa:Mg)の硬度及び2.14mMの炭酸水素ナトリウム濃度での脱イオン水において行われた。洗剤用量は、ノースアメリカ製粉末に関して、1g/lであった。45/1の合計の水/布比を用い、そして布充填物は、染色された織物+等量のきれいな100%ポリエステル及び100%綿トレーサー布のすべてを包含した。布の3回のすすぎを、冷水道水下でそれぞれ5分間、行った。洗浄及びすすぎの後、布を分け、そしてそれらの規約反射率の測定の前、暗室において一晩、空気乾燥した。布の規約反射率を、MacBathカラーアイシステムを用いて、UVフィルターにより460nmで測定した。
【0013】
“標準のアジア−太平洋洗浄条件下でのtert-O-tometer”とは、tert-o-tometer装置(Novo Nordisk)を用いて、2Lのビーカーにおいて行われる、単一サイクルの刺激されたアジア−太平洋洗浄を意味する。洗浄は、20℃及び120rpmの攪拌速度での12分間の洗浄を用いて、3°dH(2:1のCa:Mg)の硬度及び1.07mMの炭酸水素ナトリウム濃度での脱イオン水において行われた。洗剤用量は、アジア−太平洋製粉末に関して、0.5g/l又は0.67g/lであった。45/1の合計の水/布比を用い、そして布充填物は、染色された織物+等量のきれいな100%ポリエステル及び100%綿トレーサー布のすべてを包含した。布の3回のすすぎを、冷水道水下でそれぞれ5分間、行った。洗浄及びすすぎの後、布を分け、そしてそれらの規約反射率の測定の前、暗室において一晩、空気乾燥した。布の規約反射率を、MacBathカラーアイシステムを用いて、UVフィルターにより460nmで測定した。
【0014】
本出願において使用されるような化合物又は組成物の“洗浄力”とは、組成物による布処理の前及び後、布から反射される光の量(規約反射率)を測定することにより決定される、布からのよごれを除去する組成物の能力として理解されるべきである。本発明のよれば、酵素により提供される洗浄力への寄与は、(1)ベビーフード、(2)紅茶、(3)スパゲッティソース、(4)メーキャップ、(5)粘土、(6)βカロチン、(7)血液、(8)カレーソース、(9)バター、(10)草、(11)チョコレートデザート、(12)赤ワイン、(13)使用されたエンジンオイル、(14)獣脂/染料、及び(15)庭の泥炭に対して決定される。それらのスワッチは、上記に言及された(1)標準のヨーロッパ条件下でのLaunder-o-meter;(2)標準のヨーロッパ条件下での全規模洗浄;(3)標準のノースアメリカ条件下での全規模洗浄;(4)標準のノースアメリカ条件下でのterg-o-tometer;又は(5)標準のアジア−太平洋条件下でのtert-o-tometerのいずれかにおいて洗浄される。好ましくは、標準のノースアメリカ条件下での全規模洗浄が行われる。
【0015】
洗剤又はそこにおける成分の洗浄力は、個々の処理に関してのそれらの染色の個々に基づいて得られる平均規約反射率を一緒に加えることにより計算される。酵素により提供される洗浄力への寄与は、酵素を有する同じ洗剤及び酵素を有さない同じ洗剤により行われる試験から得られる15の平均規約反射率の合計を比較することにより見出される。もう1つの界面活性剤システムに比較して、1つの界面活性剤システムにより修飾される酵素により提供される洗剤力への寄与は、酵素を伴って又はそれを伴わないで、第1又は第2の界面活性剤システムを含んで成る洗剤組成物により行われる試験から得られる15の平均規約反射率の合計を比較することにより見出される。
【0016】
序論:
洗剤製造業者は、非危険性の製品の配合、洗剤性能の最大化及び配合費用の最小化の間の均衡を得ることを所望する。洗剤配合費用及び製造費用は両者とも、洗剤を配合する全費用に寄与する。本発明者は、配合費用を低め、さらに良好な清浄機能を保持するか又は改良し、そしてさらに、環境的に良好な製品を入手する1つの手段が、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤を酵素により置換することであることを、驚くべきことには見出した。
【0017】
本発明者は、いくつかの洗剤組成物中の20%以上及びさらに50%以上の洗剤成分を、酵素により置換し、そしてさらに、通常レベルの従来の洗浄成分を有する洗剤組成物に比較して、良好な又はさらに改良された洗浄結果を得ることが可能であることを見出した。特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤から成る群から選択された1又は複数の洗剤成分の1〜100%が、酵素により置換され、本発明のより特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤から成る群から選択された1又は複数の洗剤成分の20〜80%が酵素により置換され、本発明の最も特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤から成る群から選択された1又は複数の洗剤成分の30〜60%が酵素により置換される。
【0018】
界面活性剤は、よごれ、例えばトリグリセリドに基づくよごれ及び炭化水素に基づくよごれ、例えばバター脂肪、体土及び植物油の除去及び懸濁を助けるために洗剤組成物に使用される。ビルダーは、水の硬度を低めるために、pHを調節するために、及び組成物における一般的な洗浄力を改良するために洗剤組成物に広く使用される。ポリマー、及び特によごれ沈殿防止ポリマーは、特定のよごれ、例えば粘度、泥、等の洗浄水における懸濁の維持を助けるために洗剤に使用される。
【0019】
この懸濁性質は、すすぎサイクルの間、よごれの再沈殿の防止を助ける。漂白剤は、コーヒー、茶及びワインのようなしみを除去するために使用される。(洗剤における界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤機能についての文献:Powdered Detergents, M. S. Showell, ed. , Surfactant Science Series, vol. 71, Marcel Dekker, New York, 1998. Surfactants-by K. H. Raney-pp. 241-284, builders by H. P. Rieck-pp. 43- 108, polymers by G. Swift-pp. 109-136, bleach by M. E. Burns, G. S. Miracle, A. D. Willey-pp. 165-204)。
【0020】
酵素による、洗剤における界面活性剤、ビルダー、漂白剤、充填剤の一部の置換は、それがわずか1つの成分であっても又は一部置換される(又は完全に置換される)複数成分であっても、所望のために必要な洗剤の体積及び重量の有意な低下をもたらす。これからの多くの利点及び利益、例えば洗剤製造施設における空間及び投資のための低い要求、輸送及びパッケージングのための低い費用、エネルギー節約、及び化学物質からの低められた環境衝撃、等が存在する。
【0021】
他の利益は、製品形に関する。所望のために必要な体積が低められるので、洗剤の正しい用量を助ける必要性が低められる。従って、単位用量は、特に適切な製品形であり得る。これは、小さなピル、錠剤、粉末パウチ、液体測定システム又はパッケージ、又はそれらのいずれかの組合せの形で存在することができる。
【0022】
供給のためのもう1つの製品形及び方法は、体積が激的に低められる場合、より現実的に成る自動用量システムである。自動用量は、洗剤工程のコンピューター制御と組合され得、ここで用量は、いかに多くの洗剤が用量されるかを決定する場合、被服上のよごれの程度、水の硬度、選択されたプログラム、等を考慮しながら、洗浄機械により決定される。洗剤中の酵素部分は助剤(残存する界面活性剤、ビルダー、等)から分離され、そして2種の部分が、洗浄の間、及び洗浄結果が実現する場合、独立して用量されることを想像することができる。
【0023】
本発明の好ましい酵素は、洗剤におけるそれらの成分を完全に置換するために、又は少なくとも一部、置換する、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ及びオキシドレダクターゼ、ペクチナーゼ、リポキシゲナーゼ、クチナーゼ、ヘミセルラーゼである。例えば、リパーゼは、洗剤において界面活性剤が行うように、口紅、オリーブ油、ラード及び鶏脂肪を除去するよう作用することができる。従って、界面活性剤は、本発明によれば、洗剤組成物においてリパーゼにより置換され得、本発明の特定に態様において、リパーゼは、洗剤組成物において、界面活性剤を一部置換するか又は完全に置換するために使用される。
【0024】
本発明者はさらに、セルラーゼが布上のよごれ、例えば泥、粘土及びカーボンブラックを除去し、そしてまた、綿製の布上へのよごれの再沈殿を防ぐよう作用することができる。従って、セルラーゼは、界面活性剤、ビルダー及びよごれ沈殿防止ポリマー等を置換するよう作用することができることを見出した。本発明の特定の態様においては、セルラーゼは、界面活性剤を一部置換するか又は完全に置換するために使用される。本発明のもう1つの態様においては、セルラーゼは、洗剤生成物におけるビルダーを、一部置換するか又は完全に置換するために使用される。第3の態様においては、セルラーゼは、洗剤組成物におけるポリマーを一部置換するか又は完全に置換するために使用される。本発明者はまた、洗剤洗浄におけるプロテアーゼ及びアミラーゼの作用が、よごれの完全な再沈殿の防止を有意に助けることができることを見出した。
【0025】
アミラーゼは、チョコレートソース及び米澱粉のような澱粉基材のよごれを除去する。プロテアーゼは、皮脂及び草のようなタンパク質基材のよごれを除去する。本発明の特定の態様においては、プロテアーゼ及び/又はアミラーゼは、洗剤組成物における界面活性剤、ポリマー及び/又はビルダーを一部置換するか又は完全に置換するために使用される。本発明者はまた、一定のオキシドレダクターゼが、漂白剤感受性染色、例えば茶、ワイン及びコーヒーを漂白するそれらの能力を通して、洗剤組成物における漂白剤を置換するために使用され得ることを見出した。本発明の特定の態様においては、漂白剤は、オキシドレダクターゼにより一部又は完全に置換される。
【0026】
本発明者は、いくつかの酵素が洗剤組成物における界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤により提供される洗浄力のいくらか又はすべてを提供することができ、そして従って、それらの酵素が言及された洗剤成分に代わるものとして、及びそれらを一部又は完全に置換することにより使用され得ることを見出した。同じか又はより良好な全体的洗浄性能を得ることが可能である。酵素により提供される洗浄力への寄与は通常、洗剤組成物において5%以下であることが見出されているが、しかし酵素による界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び/又は漂白剤の部分的置換の後、酵素により提供される洗浄力への寄与が5%以上に高められ、ここで洗浄力は、前記に記載される“洗浄力”の定義に従って測定される。
【0027】
本発明の特定の態様においては、洗浄組成物において考慮される洗浄力は、5〜100%、より好ましくは10〜60%、さらにより好ましくは15〜50%である。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物の非酵素成分は、5%以上の洗浄力に寄与し、ここで洗浄力は、前記に記載される“洗浄力”の定義に従って測定される。
本発明の洗剤組成物は、手動又は機械洗浄のための洗濯洗剤組成物、例えば染色された布の前処理のために適切な組成物、又は一般的な家庭用硬質表面洗浄操作への使用のための洗剤組成物、又は手動又は機械式皿洗い操作のための組成物であり得る。
【0028】
酵素:
本発明の洗剤組成物は、1又は複数の酵素を含んで成る。本発明の特定の態様においては、酵素は、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択される。
一般的に、選択された酵素の性質は、選択された洗剤と適合できる(すなわち、pH−最適性は、他の酵素及び非酵素成分、等と適合できる)。
【0029】
酵素は、洗剤組成物に、少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれる。特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、少なくとも0.0001重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれる。より特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、少なくとも0.001重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれる。
本発明の特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、99重量%以下の酵素タンパク質レベルで組込まれる。より特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、80重量%以下の酵素タンパク質レベルで組込まれる。より特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、50重量%以下の酵素タンパク質レベルで組込まれる。さらにより特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、20重量%以下の酵素レベルで組込まれる。
【0030】
リパーゼ
本発明の特定の態様においては、界面活性剤を一部又は完全に置換するために使用される酵素はリパーゼである。
アルカリ溶液への使用のために適切ないずれかのリパーゼが使用され得る。適切なリパーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に又は遺伝子的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。有用なリパーゼの例は、ヒューミコラ(別名、サーモミセス)、例えばヨーロッパ特許第258068号及び第305216号に記載のようなヒューミコラ・ラウギノサ(T.ラウギノサ)、又はWO96/13580号に記載のようなヒューミコラ・インソレンス、ヨーロッパ特許第283023号に記載されるようなリゾムコル・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)、
【0031】
カンジダ(Candida)、例えばC.アンタルクチカ(C. antarctica)、例えばヨーロッパ特許第214761号に記載されるC.アンタルクチカリパーゼA及びB、P.アルカリゲネス又はP.プソイドアルカリゲネス(ヨーロッパ特許第218272号)、P.セパシア(ヨーロッパ特許第331376号)、P.スツゼリ(P.stutzeri)(イギリス特許第1,372,034号)、P.フルオレセンス、シュードモナスsp. SD705株(WO95/06720号及びWO96/27002号)、P.ウイスコンシネンシス(WO96/12012号)からのリパーゼ、バチルスリパーゼ、例えばB.スブチリス(Dartoisなど. (1993), Biochemica et Biophysica Acta, 1131, 253-360)、B. ステアロサーモフィラス(日本特許64/744992)又はB.プミラス(WO91/16422号)からのリパーゼを包含する。
【0032】
本発明の特定の態様においては、界面活性剤を一部置換するか、又は完全に置換するために使用されるリパーゼは、ヒューミコラ、シュドモナス及びバチルスから成る群から選択された微生物に由来する。さらに、多くのクローン化されたリパーゼ、例えばYamaguchi など., (1991), Gene 103,61-67により記載されるペニシリウム・カメムベルチ(Penicillium camembertii)リパーゼ、ゲオリリカム・カンジダム(Geotricum candidum)リパーゼ(Schimada, Y. など., (1989), J. Biochem. , 106,383-388)、及び種々のリゾパス(Rhizopus)リパーゼ、例えばR. テレマー(R. delemar)リパーゼ(Hass, M. J など., (1991), Gene 109,117-113)、R. ニベウス(R. niveus)リパーゼ(Kugimiya など., (1992), Biosci. Biotech. Biochem. 56,716-719)及びR. オリザエ(R. oryzae)リパーゼは有用である。
【0033】
他のタイプの脂肪分解酵素、例えばクチナーゼ、例えばWO88/09367号に記載されるようなシュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)由来のクチナーゼ、又はフサリウム・ソラニピシ(Fusarium solanipisi)由来のクリナーゼ(WO90/09446号に記載される)もまた有用である。本発明の特定の態様においては、界面活性剤を一部又は完全に置換するために使用される酵素は、クチナーゼであり、より特定の態様においては、界面活性剤を一部又は完全に置換するために使用される酵素は、シュドモナス・メンドシナ又はフサリウム・ソラニピシから誘導される。
【0034】
他の例は、リパーゼ変異体、例えばWO92/05249号、WO94/01541号、ヨーロッパ特許第407225号、ヨーロッパ特許第260105号、WO95/35381号、WO96/00292号、WO95/30744号、WO94/25578号、WO95/14783号、WO95/22615号、WO97/04079号及びWO97/0720号に記載されるものを包含する。好ましい市販のリパーゼ酵素は、LIPEXTM, LIPOLASETM 及び LIPO LASE ULTRATM (Novozymes A/S)を包含する。
【0035】
他の市販のリパーゼは、M1 LIPASETM, LUMAFASTTM(Genencor International Inc.からのシュードモナス・メンドシナリパーゼ及びシュードモナス・プチダリパーゼ);LIPOMAXTM (DSM/Genencor Inc. からのP. シュードアルカリ下ネスリパーゼ;及びバチルスsp. リパーゼ);Lipase P “Amano” (Amano Pharmaceutical Co. Ltd.) を包含する。さらなるリパーゼは、他の供給者から入手できる。
【0036】
本発明の特定の態様においては、リパーゼは、0.00001〜2重量%の酵素タンパク質レベルで洗剤組成物に組込まれる。本発明の特定の態様においては、リパーゼは、0.0001〜1重量%の酵素タンパク質レベルで、より特定には0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質レベルで、さらにより特定には、0.001〜0.04重量%の酵素タンパク質レベルで、洗剤組成物に組込まれ、最も特定の態様においては、レベルは0.005〜0.1重量%である。
本発明の特定の態様においては、界面活性剤を一部又は完全に置換するために使用されるリパーゼ又は脂肪分解酵素は、0.005〜0.1重量%の量で添加され、より特定の態様においては、界面活性剤を一部又は完全に置換するために使用されるリパーゼ又は脂肪分解酵素は、0.001〜0.04重量%である。
【0037】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜30重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜20重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜10重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜6重量%のレベルで界面活性剤を含む。
【0038】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜30重量%の界面活性剤を含み、より特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜20重量%の界面活性剤を含み、さらにより特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、4〜20重量%の界面活性剤を含み、最も特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、リパーゼによる界面活性剤の置換の後、5〜15重量%の界面活性剤を含む。
【0039】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも0.01重量%の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも1重量%の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも3重量%の界面活性剤を含む。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、30重量%以下の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、15重量%以下の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、10重量%以下の界面活性剤を含む。
リパーゼ加水分解生成物の臭気のために、洗剤組成物はほとんど常に香剤と共に配合される。
【0040】
セルラーゼ
本発明の特定の態様においては、エンド−グルカナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ又はセロビオヒドロラーゼは、洗剤組成物における界面活性剤、ポリマー及びビルダーから成る群から選択された洗剤成分を一部又は完全に置換するために使用される。
アルカリ洗剤溶液への使用のために適切ないずれかのセルロースが使用され得る。適切なセルラーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に又は遺伝子的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。
【0041】
適切なセルラーゼは、バチルス、例えばバチルスsp.、バチルス・サブチリス、シュードモナス、ヒューミコラ、フサリウム、チエラビア、例えばT.テレスチス、アクレモニウム属からのセルラーゼ、例えばアメリカ特許第4,435,307号、アメリカ特許第5,648,263号、アメリカ特許第5,691,178号、アメリカ特許第5,776,757号、WO89/09259号及びWO02/099091号に開示されるヒューミコラ・インソレンス、マイセリオプソラ・サーモフィラ及びフサリウム・オキシスポラムから生成される菌類セルラーゼを包含する。また、トリコダーマ又はメラノカルプスからのセルラーゼがまた企画される。
【0042】
本発明の特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー又はポリマーを一部又は完全に置換するために使用されるセルラーゼは、バチルス、ヒューミコラ及びシュードモナスから成る群から選択された微生物に由来する。本発明のより特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー又はポリマーを一部又は完全に置換するために使用されるセルラーゼは、バチルス・サブチリス、ヒューミコラ・インソレンス及びチエラビア・テレスチスから成る群から選択された微生物に由来する。
【0043】
界面活性剤、ビルダー及びポリマーを一部又は完全に置換するために使用され得る他の適切なセルラーゼは、色彩保護有益性を有するアルカリ又は中性セルラーゼである。そのようなセルラーゼの例は、ヨーロッパ特許第0495257号、ヨーロッパ特許第0531372号、WO96/11262号、WO96/29397号、WO98/08940号に記載されるセルラーゼである。例の例は、WO94/07998号、ヨーロッパ特許第0531315号、アメリカ特許第5,457,046号、アメリカ特許第5,685,593号、アメリカ特許第5,763,254号、WO95/24471号、WO98/12307号、及びWO99/01544号に記載されるそれらのものである。
【0044】
もう1つの適切なセルラーゼは、エンド−型アルカリセルラーゼ、すなわちバチルスsp. KSM-635により生成される1,4−(1,3;1,4)−β−D−グルカン−4−グルカノヒドロラーゼ(EC3.2.1.4)及びFERMP-16067として寄与され、そしてJP2000210081A号(引用により本明細書に組込まれる)の配列番号1の位置1〜824に示されるバチルスsp. KSM-S237に由来するエンドグルカナーゼ及びWO02/099091号(引用により本明細書に組込まれる)に記載されるエンドグルカナーゼである。
【0045】
本発明の特定の態様においては、界面活性剤、ポリマー及び/又はビルダーを一部又は完全に置換するために使用されるセルラーゼは、エンド−グルカナーゼである。本発明のもう1つの態様においては、界面活性剤、ポリマー及び/又はビルダーを一部又は完全に置換するために使用されるセルラーゼはエキソ−グルカナーゼである。
市販のセルラーゼは、CELLUZYMETM, ENDOLASETM, RENOZYMETM 及び CAREZYMETM (Novozymes A/S), CLAZINASETM, 及び PURADAX HATM (Genencor International Inc.), 及び KAC-500 (B) TM (Kao Corporation)を包含する。
【0046】
セルラーゼは、洗剤組成物に、0.00001〜2重量%の酵素タンパク質レベルで、好ましく0.0001〜1重量%の酵素タンパク質レベルで、より好ましくは、0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質レベルで、さらにより好ましくは、0.001〜0.2重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれ得る。
本発明の特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるセルラーゼの量は、組成物の0.001〜0.5重量%である。本発明のより特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるセルラーゼの量は、組成物の0.001〜0.2重量%である。
【0047】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜30重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜20重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜10重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜6重量%のレベルで界面活性剤を含む。
【0048】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜30重量%の界面活性剤を含み、より特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜20重量%の界面活性剤を含み、さらにより特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、4〜20重量%の界面活性剤を含み、最も特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、セルラーゼによる界面活性剤の置換の後、5〜15重量%の界面活性剤を含む。
【0049】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも0.01重量%の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも1重量%の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも3重量%の界面活性剤を含む。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、30重量%以下の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、15重量%以下の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、10重量%以下の界面活性剤を含む。
【0050】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、6%以下のポリマーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、4%以下のポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0.01%以上のポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、1%以上のポリマーを含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0〜6%のポリマーを含んで成る。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0〜3%のポリマーを含んで成る。
【0051】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0〜50%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、10〜35%のビルダーを含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、15〜25%のビルダーを含んで成る。
【0052】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0〜10%のビルダーを含んで成り、本発明のより特定の態様においては、液体洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0〜5%のビルダーを含んで成り、本発明の最も特定の態様においては、液体洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、2%以下のビルダーを含んで成る。
【0053】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0〜35%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、セルラーゼによる置換の後、0〜25%のビルダーを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、1%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、2%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、35%以下のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、25%以下のビルダーを含んで成る。
【0054】
アミラーゼ
本発明の特定の態様においては、アミラーゼは、界面活性剤、ビルダー及びポリマーから成る群から選択された1又は複数の洗剤成分を一部又は完全に置換するために使用される。
アルカリ溶液への使用のために適切ないずれかのアミラーゼ(α及び/又はβ)が使用され得る。適切なアミラーゼ(α及び/又はβ)は、細菌又は菌類起源のそれらを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。アミラーゼは、例えばバチルス、例えばB. サブチリス及びB. リケニルホルミスから得られたα−アミラーゼを包含し、特定の態様においては、アミラーゼは、GB1,296,839号に詳細に記載される、B. リケニルホルミスの特定株から得られる。
【0055】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物におけるビルダーを一部又は完全に置換するために使用されるアミラーゼは、α−アミラーゼである。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物におけるビルダーを一部又は完全に置換するために使用されるアミラーゼは、バチルス由来のアミラーゼである。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物におけるビルダーを一部又は完全に置換するために使用されるアミラーゼは、バチルス・リケニルホルミス及びバチルス・サブチリスから成る群から選択された微生物に由来するアミラーゼである。
【0056】
有用なアミラーゼの例は、WO 94/02597号, WO 94/18314号, WO 96/23873号, 及び WO 97/43424号に記載される変異体、特に次の位置:15, 23, 105,106, 124, 128, 133, 154, 156, 181, 188, 190, 197, 202, 208, 209, 243, 264, 304, 305, 391, 408, 及び 444の1つ又は複数の位置に置換を有する変異体である。
特定の態様においては、α−アミラーゼは、バチルスsp. 株NCIB 12289, NCIB 12512, NCIB 12513 及び DSM 9375に由来する。WO95/26397号の配列番号1及び2に示されるα−アミラーゼが特に好ましい。
【0057】
市販のアミラーゼは、IMATALASETM, STAINZYMETM, TERMAMYLTM ULTRA, DURAMYLTM, TERMAMYLTM, FUNGAMYLTM 及び BANTM (Novozymes A/S), RAPIDASETM, PURASTARTM and PURASTAR OXAMTM (Genencor International Inc.からの)である。
アミラーゼは、洗剤組成物に、0.00001〜2重量%の酵素タンパク質レベルで、好ましく0.0001〜1重量%の酵素タンパク質レベルで、より好ましくは、0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質レベルで、さらにより好ましくは、0.002〜0.2重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれ得る。
【0058】
本発明の特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるアミラーゼの量は、組成物の0.001〜0.5重量%である。本発明のより特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるアミラーゼの量は、組成物の0.002〜0.02重量%である。
【0059】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜30重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜20重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜10重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜6重量%のレベルで界面活性剤を含む。
【0060】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜30重量%の界面活性剤を含み、より特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜20重量%の界面活性剤を含み、さらにより特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、4〜20重量%の界面活性剤を含み、最も特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、アミラーゼによる界面活性剤の置換の後、5〜15重量%の界面活性剤を含む。
【0061】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも0.01重量%の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも1重量%の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも3重量%の界面活性剤を含む。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、30重量%以下の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、15重量%以下の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、10重量%以下の界面活性剤を含む。
【0062】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、6%以下のポリマーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、4%以下のポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0.01%以上のポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、1%以上のポリマーを含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0〜6%のポリマーを含んで成る。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0〜3%のポリマーを含んで成る。
【0063】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0〜50%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、10〜35%のビルダーを含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、15〜25%のビルダーを含んで成る。
【0064】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0〜10%のビルダーを含んで成り、本発明のより特定の態様においては、液体洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0〜5%のビルダーを含んで成り、本発明の最も特定の態様においては、液体洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、2%以下のビルダーを含んで成る。
【0065】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0〜35%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、アミラーゼによる置換の後、0〜25%のビルダーを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、1%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、2%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、35%以下のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、25%以下のビルダーを含んで成る。
【0066】
プロテアーゼ
本発明の特定の態様においては、プロテアーゼは、洗剤組成物における界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために使用される。
アルカリ溶液への使用のために適切ないずれかのプロテアーゼが使用され得る。適切なプロテアーゼは、動物、植物又は微生物起源のそれらを包含する。微生物起源のものが好ましい。化学的に又は遺伝子的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。プロテアーゼは、セリンプロテアーゼ又は金属プロテアーゼ、好ましくはアルカリ微生物プロテアーゼ又はトリプシン−様プロテアーゼであり得る。
【0067】
アルカリプロテアーゼの例は、スブチリシン、特にバチルスに由来するそれらのもの、例えばスブチリシンNovo、スブチリシンCarlsberg、スブチリシン309、スブチリシン147及びスブチリシン168(WO89/06279号に記載される)である。トリプシン−様プロテアーゼの例は、トリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源のもの)、及びWO89/06270号及びWO94/25583号に記載されるフサリウムプロテアーゼである。特定の態様においては、洗剤組成物は、バチルス、例えばバチルス・クラウジ、バチルス・レンタス、バチルス・ハルマパルス及びB. アミロリクエファシエンス由来のプロテアーゼを含んで成る。
【0068】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物におけるビルダーを一部又は完全に置換するために使用される酵素は、バチルス由来のプロテアーゼ、特にバチルス・クラウジ、B. アミロリクエファシエンス、B. ハルマパルス及びB. レンタスから成る群から選択された微生物由来のプロテアーゼである。
有用なプロテアーゼの例は、WO 92/19729号, WO 98/20115号, WO 98/20116号, 及び WO 98/34946号に記載される変異体、特に次の位置:27,36, 57,76, 87,97, 101,104, 120,123, 167,170, 194,206, 218,222, 224, 235 及び 274の1つ又は複数の位置に置換を有する変異体である。
【0069】
好ましい市販の酵素は、EVERLASETM, OVOZYMETM, SAVOZYMETM, SAVINASETM ALCALASETM, SAVINASETM, PRIMASETM, DURALASETM, ES- PERASETM, AND KANNASETM (Novozymes A/S), MAXATASE TM, MAXACAL TM, MAXAPEMTM, OpticleanTM, PROPERASETM, PURAFECTTM, PURAFECT OXPTM, FNA TM, Fun2 TM, 及び FN3 TM, FN4TM, BLAP (Genencor International Inc., DSM or Henkel)を包含する。
プロテアーゼは、洗剤組成物に、0.00001〜2重量%の酵素タンパク質レベルで、好ましく0.0001〜1重量%の酵素タンパク質レベルで、より好ましくは、0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質レベルで、さらにより好ましくは、0.002〜0.1重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれ得る。
【0070】
本発明の特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるプロテアーゼの量は、組成物の0.001〜0.5重量%である。本発明のより特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるプロテアーゼの量は、組成物の0.002〜0.01重量%である。
【0071】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜30重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜20重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜10重量%のレベルで界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、合計組成物の0〜6重量%のレベルで界面活性剤を含む。
【0072】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜30重量%の界面活性剤を含み、より特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、0〜20重量%の界面活性剤を含み、さらにより特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、4〜20重量%の界面活性剤を含み、最も特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、プロテアーゼによる界面活性剤の置換の後、5〜15重量%の界面活性剤を含む。
【0073】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも0.01重量%の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも1重量%の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも3重量%の界面活性剤を含む。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、30重量%以下の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、15重量%以下の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、10重量%以下の界面活性剤を含む。
【0074】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、6%以下のポリマーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、4%以下のポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0.01%以上のポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、1%以上のポリマーを含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0〜6%のポリマーを含んで成る。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0〜3%のポリマーを含んで成る。
【0075】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0〜50%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、10〜35%のビルダーを含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、15〜25%のビルダーを含んで成る。
【0076】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0〜10%のビルダーを含んで成り、本発明のより特定の態様においては、液体洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0〜5%のビルダーを含んで成り、本発明の最も特定の態様においては、液体洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、2%以下のビルダーを含んで成る。
【0077】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0〜35%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼによる置換の後、0〜25%のビルダーを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、1%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、2%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、35%以下のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、25%以下のビルダーを含んで成る。
【0078】
オキシドレダクターゼ
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物における成分を置換するために使用される酵素は、オキシドレダクターゼ(EC1. -.-.)である。特に、オキシドレダクターゼは、漂白剤及び/又は色素トランスファー阻害剤及び/又は殺菌剤を置換することができる。
【0079】
特に、洗剤におけるそのような成分を一部又は完全に置換するために使用されるオキシドレダクターゼは、ペルオキシダーゼ(EC 1.11.1.-)、ラッカーゼ(EC1.10.3.2)、オキシダーゼ(EC1.1.3.4)及びリポキシゲナーゼ(EC1.13.11.12)から成る群から選択される。特に、ペルオキシダーゼはハロペルオキシダーゼ(EC1.11.1.10)であり、そしてオキシダーゼはグルコースオキシダーゼ又はアルドースオキシダーゼである。グルコースオキシダーゼは例えば、Novozymes A/S, DKから入手できる製品GLUZYMETM からのグルコースオキシダーゼであり得る。
【0080】
適切なオキシドレダクターゼは、植物、細菌又は菌類起源のそれらを包含する。化学的に又は遺伝子的に修飾された変異体が包含される。
特定の態様においては、オキシドレダクターゼは、コプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)、マイセリオフソラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)及びミクロドキウム・ニルバレ(Microdochium nirvale)から成る群から選択された微生物に由来する。
【0081】
ペルオキシダーゼ、及びオキシダーゼ型のオキシドレダクターゼの両者は、布がWO94/12621号及びNO95/01426号に記載のような増強剤と共に、洗浄液において洗浄される場合、染色された布からもう1つの布に織物色素のトランスファーを防ぐために、“溶液漂白剤”のために使用される。
オキシドレダクターゼ酵素は、洗剤組成物に、0.00001〜2重量%の酵素タンパク質レベルで、好ましく0.0001〜1重量%の酵素タンパク質レベルで、より好ましくは、0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質レベルで、さらにより好ましくは、0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれ得る。
【0082】
本発明の特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるオキシドレダクターゼの量は、組成物の0.001〜0.5重量%である。本発明のより特定の態様においては、界面活性剤、ビルダー及び/又はポリマーを一部又は完全に置換するために、洗剤組成物に添加されるオキシドレダクターゼの量は、組成物の0.01〜0.2重量%である。
特定の態様において、洗剤組成物は、酵素による置換の後、0〜15%の漂白剤を含んで成る。より特定の態様においては、洗剤組成物は、オキシドレダクターゼによる置換の後、0〜8%の漂白剤を含んで成る。特定の態様においては、洗剤組成物は、オキシドレダクターゼによる置換の後、8%以下の漂白剤を含んで成る。
【0083】
酵素の混合物
本発明の観点において、洗剤組成物に添加される酵素の選択は、洗剤成分の何が置換される必要があるかに依存する。多くの場合、洗剤はすでに、界面活性剤、ビルダー、ポリマー、及び洗剤成分を置換するために添加されるべき追加の酵素に比較して、一定のよごれに対して改良された洗浄力を提供する酵素を含んでいる。多くの場合、言及された洗剤成分の1又は複数の成分を一部又は完全に置換するために、1つの酵素を洗剤組成物に添加することが単に必要とされるが、しかしほとんどの場合、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤の1又は複数の成分を一部又は完全に置換できる複数の酵素を組合すことが有益である。
【0084】
洗剤の実際の組成は、洗浄を企画するよごれの種類及びいかに良く実行するかに依存して、変化する。従って、好都合には、本発明に従って酵素により完全に又は一部、置換され得る洗剤成分もまた変化する。従って、異なった洗剤組成物に関しては、異なった酵素又はそれらの混合物が、洗剤成分を完全に又は一部置換するために適切である。
いくつかの洗剤組成物においては、洗剤成分の置換は、リパーゼが他の酵素と組合して使用される場合、良好な結果をもたらす。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、リパーゼ、及びセルラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択された1又は複数の酵素を含んで成る。
【0085】
他の洗剤組成物においては、洗剤成分の置換が、ポロテアーゼが他の酵素と組合して使用される場合、良好な結果をもたらす。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、プロテアーゼ、及びセルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択された1又は複数の酵素を含んで成る。
本発明者は、1つの酵素を単に用いることに比較して、酵素の組合せは、洗剤成分を置換する場合、しばしば良好な結果をもたらすことを見出した。特に、1つよりも多くの洗剤成分が、例えば界面活性剤及びビルダーにより一部又は完全に置換される場合、複数の酵素を組合すことが有益である。
【0086】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤から成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するために、リパーゼ、セルラーゼ、マンナーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択された複数の酵素の混合物を含んで成る。
本発明の特定の態様においては、酵素、特に、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、マンナーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択された複数の酵素の混合物が、界面活性剤、ビルダー、ポリマー及び漂白剤から成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するために、洗剤組成物に使用される。
【0087】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、ビルダー、及びポリマーから成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するためにリパーゼ及びセルラーゼを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、ビルダー、及びポリマーから成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するためにリパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ及びプロテアーゼを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、ビルダー、及びポリマーから成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するためにリパーゼ、アミラーゼ及びプロテアーゼを含んで成る。
【0088】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、ビルダー、及びポリマーから成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するためにリパーゼ、セルラーゼ、及びプロテアーゼを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、ビルダー、及びポリマーから成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するためにリパーゼ、及びプロテアーゼを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、漂白剤、ビルダー、及びポリマーから成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するためにリパーゼ、アミラーゼ及びオキシドレダクターゼを含んで成る。
【0089】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、界面活性剤、ビルダー、漂白剤、及びポリマーから成る群から選択された多くの洗剤成分を一部、又は完全に置換するためにリパーゼ、セルラーゼ及びオキシドレダクターゼを含んで成る。
酵素は、1又は複数の酵素を含む別々の添加剤を添加するか、又は複数のそれらの酵素を含んで成る組合された添加剤を添加することにより、洗剤組成物に包まれ得る。本発明の洗剤添加剤、すなわち別々の添加剤又は組合された添加剤が、異なった酵素を含むよう配合され得る。
【0090】
本発明の洗剤組成物は、いずれかの便利な乾燥形、例えば棒、錠剤、粉末、顆粒又はペーストの形で存在することができる。それはまた、液体洗剤、特に非水性液体洗剤でもあり得る。
酵素は、洗剤組成物に、少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれる。特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、少なくとも0.0001重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれる。より特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、少なくとも0.001重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれる。
【0091】
本発明の特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、99重量%以下の酵素タンパク質レベルで組込まれる。より特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、80重量%以下の酵素タンパク質レベルで組込まれる。より特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、50重量%以下の酵素タンパク質レベルで組込まれる。さらにより特定の態様においては、酵素は、洗剤組成物に、20重量%以下の酵素レベルで組込まれる。
酵素は、洗剤組成物に、0.00001〜2重量%の酵素タンパク質レベルで、好ましく0.0001〜1重量%の酵素タンパク質レベルで、より好ましくは、0.001〜0.5重量%の酵素タンパク質レベルで、さらにより好ましくは、0.01〜0.2重量%の酵素タンパク質レベルで組込まれ得る。
【0092】
本発明の特定の態様においては、いずれかの酵素が、洗剤液IL当たり0.001〜100mgの酵素タンパク質に対応する量で、洗剤組成物に添加され、より特定の態様においては、いずれかの酵素が、洗剤液IL当たり0.01〜10mgの酵素タンパク質に対応する量で、洗剤組成物に添加され、最も特定の態様においては、いずれかの酵素が、洗剤液IL当たり0.1〜1mgの酵素タンパク質に対応する量で、洗剤組成物に添加される。
【0093】
本発明の洗剤組成物の酵素は、従来の安定化剤、例えばポリオール、例えばプロピレングリコール又はグリセロール、糖又は糖アルコール、乳酸、硼酸又は硼酸誘導体、例えば芳香族硼酸エステル、又はフェニルボロン酸誘導体、例えば4−ホルミルフェニルボロン酸を用いて安定化され得、そして組成物が例えばWO92/19709号及びWO92/19708号に記載されるように配合され得る。
【0094】
本発明の洗剤組成物は、本発明の態様においては、前記に言及された酵素の他に、追加の洗浄力を付加し、そして/又は布の保護有益性(洗濯)を提供し、さらにまた、洗剤成分を置換できる他の酵素を含んで成ることができる。そのような酵素は、マンナナーゼ及びペクチン酸/へクチンリアーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼ、フィターゼ及びエクスペンシン(expansin)を包含する。
【0095】
マンナナーゼ
アルカリ溶液への使用のために適切ないずれかのマンナナーゼが使用され得る。適切なマンナナーゼは、細菌又は菌類起源のそれらを包含する。化学的に又は遺伝子的に修飾された変異体が包含される。
好ましい態様においては、マンナナーゼは、バチルス属、特にWO99/64619号の配列番号2の位置31−330、又は配列番号5に開示されるバチルスsp. 1633, 又はバチルス・アガラドハエレンス(Bacillus agaradhaerens)株、例えばDSM872型株に由来する。本発明のより好ましい態様においては、マンナナーゼは、好アルカリ性バチルスに由来する。
市販のマンナナーゼの例は、MANNAWAYTM (Novozymes A/Sから入手できる)である。
【0096】
ペクチン酸リアーゼ
アルカリ溶液への使用のために適切ないずれかのペクチン酸リアーゼが使用され得る。適切なペクチン酸リアーゼは、細菌又は菌類起源のそれらを包含する。化学的に又は遺伝子的に修飾された変異体が包含される。
好ましい態様においては、ペクチン酸リアーゼは、バチルス属、特にバチルス・サブチリス、特にWO02/092741号の配列番号2に開示されるバチルス・サブチリスDSM14218又はその変異体に由来する。本発明のより好ましい態様においては、ペクチン酸リアーゼは、バチルス・リケニホルミスに由来する。
【0097】
界面活性剤:
本発明の1つの目的は、洗剤組成物における界面活性剤を置換することであるが、しかし本発明者は、いくつかの洗剤組成物においては、配合物に存在するすべての界面活性剤を置換し、そしてさらに満足する結果を得ることは困難であることを見出した。従って、洗剤組成物は、従来の洗剤組成物に比較して、低められた量で界面活性剤を含んで成る。
界面活性剤は典型的には、0.1〜60重量%のレベルで洗剤組成物に存在する。
【0098】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、0〜30%又は0.2〜30%のレベルで界面活性剤を含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、0〜20%又は0.2〜20%のレベルで界面活性剤を含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、0〜10%又は0.2〜10%のレベルで界面活性剤を含んで成る。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、0〜6%又は0.2〜6%のレベルで界面活性剤を含んで成る。
【0099】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、0〜30重量%の界面活性剤を含み、より特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、0〜20重量%の界面活性剤を含み、さらにより特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、4〜20重量%の界面活性剤を含み、最も特定の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、酵素による界面活性剤の置換の後、5〜15重量%の界面活性剤を含む。
【0100】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも0.01重量%の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも1重量%の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、少なくとも3重量%の界面活性剤を含む。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、30重量%以下の界面活性剤を含む。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、15重量%以下の界面活性剤を含む。本発明の最も特定の態様においては、洗剤組成物は、10重量%以下の界面活性剤を含む。
【0101】
いくつかの洗剤組成物においては、異なった型の界面活性剤が存在し、そしてそれらの洗剤組成物においては、存在するそれらの異なった界面活性剤のいくつかを、酵素により一部又は完全に置換することが可能である。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による部分的置換の後、0.2〜4%の酵素置換できる界面活性剤を含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による部分的置換の後、8〜25%の酵素置換できる界面活性剤を含んで成る。
【0102】
本発明のもう1つの特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素により置換され得ない1又は複数の界面活性剤、及び酵素により置換された0〜30%の他の型の界面活性剤を含んで成る。
洗剤組成物は、アニオン性、例えば半−極性及び/又は非イオン性及び/又は過チオン性及び/又は両性イオンであり得る、1又は複数の界面活性剤を含んで成る。
下記に言及されるすべての界面活性剤は、従来の洗剤組成物に見出され、そして本発明の洗剤組成物に見出され、そして酵素による一部の又は完全な置換のための標的物であり得る界面活性剤である。
【0103】
アニオン性活性剤
アニオン性界面活性剤は、当業者によく知られている。多くの適切な界面活性剤化合物は、入手でき、そして文献、例えばSchwartz, Perry and Berch による"Surface- Active Agents and Detergents", Volumes I and IIに十分に記載されている。
直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、一次及び二次アルキルスルフェート、特にC8-C15一次アルキルスルフェート;アルキルエーテルスルフェート;アルキルエトキシレートスルフェート;オレフィンスルホネート;アルキルキシレンスルホネート;ジアルキルスルホスクシネート;及び脂肪酸エステルスルホネートを、例として列挙することができる。ナトリウム塩が一般的に好ましい。
【0104】
好ましくは、アニオン性界面活性剤は、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート又は一次アルコールスルフェートである。より好ましくは、アニオン性界面活性剤は、直鎖状アルキルベンゼンスルホネートである。
【0105】
非常に好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルアルコキシル化されたスルフェート界面活性剤を包含する。その例は、式RO(A)mSO3M [式、Rは置換されていないC10-C20アルキル又はC10-C24アルキル成分を有するヒドロキシアルキル基、好ましくはC12-C20アルキル又はハロ−キシアルキル、より好ましくはC12-C18アルキル又はヒドロキシアルキルであり、Aはエトキシ又はプロポキシ単位であり、mはゼロよりも大きく、典型的に約0.5〜約6、より好ましくは約0.5〜約3であり、そしてMはH, 又は例えば、金属カチオンであり得るカチオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、等)、アンモニウム、又は置換されたアンモニウムカチオンである。
【0106】
アルキルエトキシル化されたスルフェート及びアルキルプロポキシル化されたスルフェートが本明細書において企画される。置換されたアンモニウムカチオンの特定の例は、メチル−、ジメチル−、トリメチル−アンモニウムカチオン、及び第四アンモニウムカチオン、例えばテトラメチル−アンモニウム及びジメチルピペルジニウムカチオン、及びアルキルアミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、それらの混合物から誘導されたそれらのもの、及び同様のものを包含する。典型的な界面活性剤は、C12-C18アルキルポリエトキシレート(1.0)スルフェート(C12-C18E(1.0), C12-C18アルキルポリエトキシレート(2.25)スルフェート(C12-C18(2.25)M)及びC12-C18アルキルポリエトキシレート(3.0)スルフェート(C12-C18E(3.0)M)、C12-C18アルキルポリエトキシレート(4.0)スルフェート(C12-C18E(4.0)M)(ここで、Mは便利には、ナトリウム及びカリウムから選択される)である。
【0107】
使用される適切なアニオン性界面活性剤は、“The Journal of the American Oil Chemists Society”52(1973), pp.323-329に従って、気体SO3によりスルホン化されたC8-C20カルボン酸(すなわち、脂肪酸)の直鎖状エステルを含むアルキルエステルスルホネート界面活性剤である。適切な出発材料は、牛脂、ヤシ油、等から誘導されるような天然の脂肪物質を包含する。
特に、洗濯用途のための好ましくはアルキルエステルスルホネート界面活性剤は、下記式:
【0108】
【化1】

【0109】
[式中、R3はC8-C20ヒドロカルビル、好ましくはアルキル又はそれらの組み合わせであり、R4はC1-C6ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、又はそれらの組み合わせであり、そしてMはアルキルエステルスルホネートと共に水溶性塩を形成するカチオンである]
で表される構造を有するアルキルエステルスルホネート界面活性剤を含んで成る。適切な塩形成カチオンは、金属、例えばナトリウム、カリウム及びリチウム、及び置換された又は置換されていないアンモニウムカチオン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンを包含する。好ましくは、R3はC10-C16アルキルであり、そしてR4はメチル、エチル又はイソプロピルである。R3がC10-C16アルキルであるメチルエステルスルホネートが特に好ましい。
【0110】
他の適切なアニオン性界面活性剤は、式ROSO3M[式中、Rは好ましくは、C20-C24ヒドロカルビル、好ましくはC10-C20アルキル成分を有するアルキル又はヒドロキシアルキル、より好ましくはC12-C18アルキル又はヒドロキシアルキルであり、そしてMは、H、又はカチオン、例えばアルカリ金属カチオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム)、又はアンモニウム、又は置換されたアンモニウム(例えば、メチル−、ジメチル−及びトリメチルアンモニウムカチオン、及び第四アンモニウムカチオン、例えばテトラメチル−アンモニウム及びジメチルピペリジニウム、及びアルキルアミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン及びそれらの混合物から誘導された第四アンモニウムカチオン、及び同様のもの)である]で表される水溶性塩又は酸であるアルキルスルフェート界面活性剤を包含する。典型的には、C12-C16のアルキル鎖は、低い洗浄温度(例えば、約50度以上)のために好ましい。
【0111】
洗濯洗剤組成物において洗浄目的のために使用される他のアニオン性界面活性剤は、次のものを包含する:石鹸の塩(例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、及び置換されたアンモニウム塩、例えばモノ−、ジ−及びトリエタノール塩)、C8-C22第一又は第二アルカンスルホネート、C8-C24オレフィンスルホネート、イギリス特許第1,082,179号明細書に記載されるような、アルカリ土類金属クエン酸塩の熱分解された生成物のスルホン化により調製されたスルホン化さえたポリカルボン酸、C8-C24アルキルポリグリコールエーテルスルホネート(10モルまでの酸化エチレンを含む)、アルキルグリセロールスルホネート、脂肪アシルグリセロールスルホネート、脂肪オレイルグリセロールスルホネート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルホスホネート、イセチオネート、例えばアシルイセチオネート、N−アシルタウレート、アルキルスクシナメート及びスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル(特に、飽和及び不飽和C12-C18モノエステル)及びスルホスクシネートのジエステル(特に、飽和及び不飽和C6-C12ジエステル)、アシルサルコシネート、アルキル多糖類のスルフェート、例えばアルキルポリグルコシドのスルフェート(非イオン性の硫酸化されていない化合物は下記に記載される)、枝分かれ鎖の第一アルキルスルフェート、及びアルキルポリエトキシカルボキシレート、例えば式RO(CH2CH2O)k-CH2COO-M+[式中、RはC8-C22アルキルであり、kは1〜10の整数であり、そしてMは可溶性塩形成カチオンである]で表されるそれらのもの。樹脂酸及び水素化された樹脂酸、例えばロジン、水素化されたロジン、及びタル油に存在するか又はその油から誘導された樹脂酸及び水素化された樹脂酸がまた適切である。
【0112】
アルキルベンゼンスルホネートが非常に好ましい。直鎖状(直鎖)アルキルベンゼンスルホネート(LAS)(ここで、アルキル基は好ましくは、10〜18個の炭素原子を含む)が特に好ましい。
さらなる例は、“Surface Active Agents and Detergents”(Vol. I and II by Schwartz, Perry and Berch)に記載される。種々のそのような界面活性剤はまた、一般的に、アメリカ特許第3,929,678号(第23頁左欄、第58行〜第29頁左欄、第23行;引用により本明細書に組み込まれる)にも開示される。
【0113】
非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤は、エトキシル化された脂肪族アルコール;C8-C15及び0〜10モルの程度のエトキシル化を包含する。
【0114】
アルキルフェノールのポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブチレンオキシド縮合物は、非イオン界面活性剤としての使用のために適切であり、そしてポリエチレンオキシド縮合物が好ましい。それらの化合物は、直鎖又は枝分かれ鎖形状において、約6〜約14個の炭素原子、好ましくは約8〜約14個の炭素原子を含むアルキル基を有するアルキルフェノールと酸化アルキレンとの縮合生成物を包含する。好ましい態様においては、酸化エチレンは、アルキルフェノール1モル当たり、約2〜約25モル、より好ましくは約3〜約15モルに等しい量で存在する。このタイプの市販の非イオン性界面活性剤は、GAF Corporationにより市販されているIgepalTM CO-630 ; 及びRohm & Haas Companyにより市販されているTritonTM X-45, X-114, X-100, 及びX-102を包含する。それらの界面活性剤は、通常、アルキルフェノールアルコキシレート(例えば、アルキルフェノールエトキシレート)として言及される。
【0115】
約1〜約25モルの酸化エチレンと第一及び第二脂肪族アルコールとの結合生成物は、非イオン性界面活性剤としての使用のために適切である。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖又は枝分かれ鎖の第一又は第二アルコールであり、そして一般的には、約8〜約22個の炭素原子を含む。アルコール1モル当たり約2〜約10モルの酸化エチレンと、約8〜約20個の炭素原子、より好ましくは約10〜約18個の炭素原子を含むアルキル基を有するアルコールとの縮合生成物が好ましい。アルコール1モル当たり、約2〜約7モルの酸化エチレン及び最も好ましくは、2〜5モルの酸化エチレンが、前記縮合生成物に存在する。このタイプの市販の非イオン性界面活性剤の例は、次のものを包含する:TergitolTM 15-S-9 (9モルの酸化エチレンとC11-C15直鎖状アルコールとの縮合生成物)、TergitolTM 24-L-6NMW (狭い分子量分布を有する、6モルの酸化エチレンとC12-C14第一アルコールとの縮合生成物) (両者ともUnion Carbide Corporationにより市販されている);
【0116】
NeodolTM 45-9 (9モルの酸化エチレンとC14-C15直鎖状アルコールとの縮合生成物)、NeodolTM 23-3 (3.0モルの酸化エチレンとC12-C13直鎖状アルコールとの縮合生成物)、NeodolTM 45-7 (7モルの酸化エチレンとC14-C15直鎖状アルコールとの縮合生成物)、NeodolTM 45-5 (5モルの酸化エチレンとC14-C15直鎖状アルコールとの縮合生成物) (Shell Chemical Company により市販されている);KyroTM EOB (9モルの酸化エチレンとC13-C15アルコールとの縮合生成物) (The Procter & Gamble Company により市販されている);及びGenapol LA050(5モルの酸化エチレンとC12-C14アルコールとの縮合生成物)(Hoechstにより市販されている)。それらの生成物におけるHLBの好ましい範囲は8〜11、及び最も好ましくは8〜10である。
【0117】
また、約6〜約30個の炭素原子、好ましくは約10〜約16個の炭素原子を含む疎水性基を有する、アメリカ特許第4,565,647号に開示されるアルキル多糖類、及び約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜約2.7のサッカリド単位を含む親水性基を有する多糖、例えばポリグリコシドが、本発明の界面活性剤系の非イオン性界面活性剤として有用である。5〜6個の炭素原子を含むいずれかの還元サッカリドが使用され得、例えばグルコース、ガラクトース、及びガラクトシル成分がグルコシル成分により置換され得る(任意には、疎水性基が2−,3−,4−,等の位置で結合され、従って、グルコシド又はガラクトシドとは対照的に、グルコース又はガラクトースが得られる)。サッカリド間結合は、例えば、追加のサッカリド単位の1つの位置と先に存在するサッカリド単位上の2−,3−,4−及び/又は6−位置との間で存在することができる。
【0118】
好ましいアルキルポリグリコシドは、下記式:
R2O (CnH2nO)t (グリコシル)x
[式中、R2は、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル、及びそれらの混合物(ここで、アルキル基は約10〜約18、好ましくは約12〜約14個の炭素原子を含む)から成る群から選択され;nは、2又は3、好ましくは2であり;tは0〜約10、好ましくは0であり;そしてxは約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜約2.7である]を有する。
【0119】
グリコシルは好ましくは、グルコースに由来する。それらの化合物を調製するためには、アルコール又はアルキルポリエトキシアルコールが最初に形成され、そして次に、グルコース、又はグルコース源と反応せしめられ、グルコースが形成される(1−位置での結合)。次に、追加のグリコシル単位が、それらの1−位置と、先に存在するグルコシル単位2−,3−,4−,及び/又は6−位置、好ましくは、優力的には2−位置との間に結合され得る。
【0120】
酸化プロピレンとプロピレングリコールとの縮合により形成される疎水性基と酸化エチレンとの縮合生成物がまた、追加の非イオン性界面活性剤系としての使用のために適切である。それらの化合物の疎水性部分は、好ましくは、約1500〜約1800の分子量を有し、そして水不溶性を示すであろう。この疎水性部分へのポリオキシエチレン成分の付加は、全体として分子の水溶性を高める傾向があり、そして生成物の液体特性は、ポリオキシエチレン含有率が縮合生成物の合計重量の約50%であり、約40モルまでの酸化エチレンとの縮合に対応する点まで維持される。このタイプの化合物の例は、BASFにより市販されている一定のPluronicTM 界面活性剤を包含する。
【0121】
酸化プロピレン及びエチレンジアミンの反応に起因する生成物と酸化エチレンとの縮合生成物はまた、非イオン性界面活性剤としての使用のためにも適切である。それらの生成物の疎水性成分は、エチレンジアミン及び過剰の酸化プロピレンの反応生成物から成り、そして一般的には、約2500〜約3000の分子量を有する。この疎水性成分は、縮合生成物が約40〜約80重量%のポリオキシエチレンを含み、そして約5,000〜約11,000の分子量を有する程度まで、酸化エチレンにより縮合される。このタイプの非イオン性界面活性剤の例は、BASFから市販されているTetronicTM 化合物を包含する。
【0122】
アルキルフェノールのポリ酸化エチレン縮合物、すなわち約1〜約25モルの酸化エチレン、アルキル多糖類及びそれらの混合物と第一及び第二脂肪族アルコールとの縮合生成物は、非イオン性界面活性剤システムとしての使用のために好ましい。3〜15個のエトキシ基を有するG8-C14アルキルフェノールエトキシレート、及び2〜10個のエトキシ基を有するC8-C18アルコールエトキシレート(好ましくは、C10平均)、及びそれらの混合物が最も好ましい。下記式:
【0123】
【化2】

【0124】
[式中、R1はHであり、又はR1はC1-4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル又はそれらの混合物であり、R2はC5-31ヒドロカルビルであり、そしてZは直鎖状ヒドロカルビル鎖に直接的に結合される少なくとも3個のヒドロキシルを有するそのヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビルである]で表されるポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤、又はそのアルコキシル化された誘導体が、非常に好ましい非イオン性界面活性剤である。好ましくは、R1はメチルであり、R2は直鎖のC11-15又はC16-18アルキル、又はアルケニル鎖、例えばヤシアルキル又はそれらの混合物であり、そしてZは還元糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース又はラクトースから還元アミノ化反応において誘導される。
【0125】
カチオン性界面活性剤
洗剤組成物はさらに、カチオン性界面活性剤を含んで成る。使用されるカチオン性洗剤海面活性剤は、1つの長鎖ヒドロカルビル基を有すそれらのものである。そのようなカチオン性界面活性剤の例は、次のものを包含する:アンモニウム海面活性剤、例えばアルキルトリメチルアンモニウムハロゲン化物、及び下記式:
[R2(OR3)y] [R4(OR3)y]2R5N+X-
【0126】
[式中、R2は、アルキル又はアルキル鎖に約8〜約18個の炭素原子を有するアルキルベンジル基であり;個々のR3は、-CH2CH2-, -CH2CH(CH3)-, -CH2CH2(CH2OH)-, -CH2CH2CH2-及びそれらの混合物から成る群から選択され;個々のR4は、C1-C4アルキル、C1-C4ヒドロキシアルキル、2つのR4基を連結することによって形成されるベンジル環構造体、及び-CH2CHOHCHOHCOR6CHOHCH2OH(ここで、R6は、約1000以下の分子量を有するいずれかのヘキソース又はヘキソースポリマー、及びyが0でない場合、水素である)から成る群から選択され;R5は、R4と同じであるか、又はアルキル鎖であり、ここで炭素原子の合計数、又はR2+R5がが約18よりも大きくなく;個々のyは0〜約10であり、そしてy値の合計0〜約15であり;そしてXがいずれかの適合できるアニオンである]
を有するそれらの海面活性剤。
【0127】
非常に好ましいカチオン性界面活性剤は、下記式:
R1R2R3R4N+X-(i)
[式、C8-C16アルキルであり、個々のR2, R3, 及びR4は独立して、C1-C4アルキル、C1-C4ヒドロキシアルキル、ベンジル及び-(C2H40)XH(ここで、Xは2〜5の値である)であり、Xはアニオンである]
で表される本発明の組成物において有用な水溶性第四アンモニウム化合物である。多くとも1つのR2, R3又はR4がベンジルであるべきである。
【0128】
R1のための好ましいアルキル鎖長は、特に、アルキル基がヤシ脂肪に由来する鎖長の混合物、又はオレフィン増成又はOXOアルコール合成により合成的に誘導される場合、C12-C15である。
R2R3及びR4のための好ましい基は、メチル及びヒドロキシエチル基であり、そしてアニオンXは、ハロゲン化合物、メトスルフェ−ト、アセテート及びホスフェートイオンから選択され得る。
【0129】
本明細書において使用するための式(i)の適切な第四アンモニウム化合物の例は、次のものである:ヤシトリメチルアンモニウム塩化合物又は臭化物;ヤシメチルジヒドロキシエチルアンモニウム塩化物又は臭化物;デシルトリエチルアンモニウム塩化物;デシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物又は臭化物;C12-C15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物又は臭化物;ヤシジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩化物又は臭化物;ミリスチルトリメチルスルフェート;ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩化物又は臭化物;ラウリルジメチル (エテノキシ)4アンモニウム塩化物又は臭化物;コリンエステル[式(i)(式中、R1は、CH2-CH2-O-CO-C12-14 アルキルであり、そしてR2R3R4はメチルである)で表される化合物];ジアルキルイミダゾリン[式(i)の化合物]。
【0130】
本明細書において有用な他のカチオン性界面活性剤は、アメリカ特許第4,228,044号及びヨーロッパ特許第000224号に記載される。
【0131】
両性界面活性剤
洗剤組成物はさらに、両性界面活性剤を含むことができる。それらの界面活性剤は、第二又は第三アミンの脂肪族誘導体、又は複素環式第二及び第三アミンの脂肪族誘導体として広く記載され得、ここで前記脂肪族基は直鎖又は枝分かれ鎖であり得る。脂肪族置換基の1つは少なくとも約8個の炭素原子、典型的には、約8〜約18個の炭素原子を含み、そして少なくとも1つは、アニオン性水溶性基、例えばカルボキシ、スルホネート又はスルフェートを含む。例えば、両性界面活性剤については、アメリカ特許第3,929,678号(第19頁左欄、第18〜35行)を参照のこと。
【0132】
両性イオン界面活性剤
両性イオン界面活性剤はまた、特に洗濯洗剤組成物に使用される。それらの界面活性剤は、第二及び第三アミンの誘導体、複素環式第二及び第三アミンの誘導体、又は第四アンモニウム、第四ホスホニウム又は第三スルホニウム化合物の誘導体として広く記載され得る。例えば、両性イオン性界面活性剤については、アメリカ特許第3,929,678号(第19頁左欄、第38行〜第22頁右欄、第48行)を参照のこと。
【0133】
半−極性界面活性剤
半−極性非イオン性界面活性剤は、約10〜約18個の炭素原子の1つのアルキル成分及び約1〜約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基から成る群から選択された2つの成分を含む水溶性アミン酸化物;約10〜約18個の炭素原子の1つのアルキル成分及び約1〜約3個の炭酸原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基から成る群から選択された2つの成分を含む水溶性ホスフィン酸化物;及び約10〜約18個の炭素原子の1つのアルキル成分及び約1〜約3個の炭酸原子のアルキル及びヒドロキシアルキル基から成る群から選択された1つの成分を含む水溶性スルホキシドを含む、特定カテゴリーの非イオン性界面活性剤である。
【0134】
半−極性非イオン性洗剤界面活性剤は、下記式:
【化3】

【0135】
[式中、R3は、約8〜約22個の炭素原子を含む、アルキル、ヒドロキシアルキル又はアルキルフェニル基、又はそれらの混合物であり;R4は、約2〜約3個の炭素原子を含むアルキレン又はヒドロキシアルキレン基、又はそれらの混合物であり;Xは0〜約3であり;そして個々のR5は、約1〜約3個の炭素原子を含むアルキル又はヒドロキシアルキル基、又は約1〜約3個の酸化エチレン基を含むポリ酸化エチレンである]で表される酸化アミン界面活性剤を含む。R5基は、環構造を形成するために、例えば酵素又は窒素原子を通して、お互い結合され得る。
【0136】
それらのアミンの界面活性剤は特に、C10-C18アルキルジメチルアミン酸化物及びC8-C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミン酸化合物を含む。
界面活性剤は、組成物に存在する酵素成分と適合できるよう配合される。液体又はゲル組成物においては、界面活性剤は最も好ましくは、それがそれらの組成物におけるいずれかの酵素の安定性を促進するか、又は少なくとも低めないよう配合される。
本発明の洗剤組成物はまた、カチオン性、両性、両性イオン及び半−極性界面活性剤、並びに本明細書にすでに記載され、そして置換のための標的物であるそれらの界面活性剤以外の非イオン性及び/又はアニオン性界面活性剤を含むことができる。
【0137】
本発明の特定の態様においては、一部又は完全に置換された洗剤組成物における界面活性剤は、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、9〜15のアルコール鎖長を有するアルキルスルフェート、9〜15のアルコール鎖長及び0〜10モルの程度のエトキシル化を有するアルキルエトキシレートスルフェート、及び9〜15のアルコール鎖長及び0〜10モルの程度のエトキシル化を有するアルキルエトキシレート、N, N−ジメチルテトラデカン−1−アミン−N−オキシド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド及び脂肪酸グルカミドから成る群から選択される。
【0138】
本発明の特定の態様においては、一部又は完全に置換された洗剤組成物における界面活性剤は、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、9〜15のアルコール鎖長を有するアルキルスルフェート、9〜15のアルコール鎖長及び0〜10モルの程度のエトキシル化を有するアルキルエトキシレートスルフェート、及び9〜15のアルコール鎖長及び0〜10モルの程度のエトキシル化を有するアルキルエトキシレート、N, N−ジメチルテトラデカン−1−アミン−N−オキシド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド及び脂肪酸グルカミドから成る群から選択される。
【0139】
高レベルの酵素のために最適化された界面活性剤システムを含んで成る洗剤
少なくとも0.00001〜80重量%の酵素タンパク質、特に少なくとも0.0001〜80重量%の酵素タンパク質、より特定には少なくとも0.001〜80重量%の酵素タンパク質、より特定には少なくとも0.01〜80重量%の酵素タンパク質、より特定には少なくとも0.1〜80重量%の酵素タンパク質、より特定には少なくとも1〜80重量%の酵素タンパク質、より特定には少なくとも10〜80重量%の酵素タンパク質、例えば0.1〜10重量%の酵素タンパク質、例えば0.1〜5重量%の酵素タンパク質、特に水溶性分解生成物にする酵素又は酵素混合物、特に脂肪分解酵素又はそれらを含んで成る混合物を含んで成る本発明の洗剤組成物においては、洗剤システムは、酵素洗浄性能が費用効率的に改良されるよう企画され得る。
【0140】
酵素洗浄性能の改良性は、表面−会合され又は結合された基質のために高められた効果的酵素親和性を促進する洗剤組成物を用いることにより達成され得る。そのような促進は、酵素システムとの改良された相互作用/協同のための静電相互作用、湿潤及び/又は懸濁性質に関して、界面活性成分、特に界面活性剤システムの組成及び濃度を調節することにより達成され得ることが驚くべきことには見出された。界面活性剤システムと組合して、他の成分又は条件、例えばポリマー、漂白活性化剤、pH、塩、ビルダー、漂白剤及び/又は温度/時間プロフィールが、酵素洗浄性能の促進に対していくらかの効果を有する。
【0141】
できるだけ高い表面を含む基質のための酵素の親和性を可能にする界面活性剤システムを選択することにより、本発明の洗剤組成物における酵素の性能を改良するためには、会合速度定数はできるだけ、高くあるべきであり、そして解離速度定数は好ましくは、選択された酵素及び洗浄条件のために一定の範囲内にあるべきであることが、さらに、見出された。効果的親和性は、洗浄システムにおける異なった基質表面間の酵素会合の競争により少なくとも部分的に支配されることが見出されており、その結果、布上のよごれの基質表面が、非よごれ基質表面、例えばミセル、よごれ開放ポリマー及び粒質物、すなわち酵素との相互作用が洗浄性能に付加しなかった基質と、酵素に対して競争した。例えばリパーゼの場合、洗浄工程の後、短鎖脂肪反応生成物からの臭気のいずれかの発生を低めるために、洗浄システムにおいて会合速度定数を最適化することがまた重要である。
【0142】
界面活性剤システム及び他の洗剤構成成分、及び酵素洗浄性能モデルを改良する洗浄パラメーターの同定においては、洗浄様terg-o-tameter, 上記に記載されるようなlaunder-o-meter, 及びWO02/42740号に記載されるような試験(ここで、基質は色素及び複数の変数の統計学的分析を含むことができる)が使用され得る。SPR(表面プラスモン共鳴)はまた、洗剤組成物及び洗浄条件の効果を試験するために、洗浄システムについての表面結合及び活性を特徴づけるためにも使用され得る。SPRの他に、QCM-D(誘電モードを有するQuartz Crystal Micro Balance)、楕円偏光測定法、及び他の表面分光分析法が使用され得る。
【0143】
酵素性能に関して評価されるべき界面活性剤システムの中心パラメーターは次のものを包含することが見出された:静電相互作用(アニオン/非イオン/両性イオン/カチオン性界面活性剤の割合)、湿潤性(例えば、標準の布湿潤実験において決定される決定的ad−ミセル濃度(CAC)により定義される)、及び懸濁性(引張計により決定される決定的ミセル濃度(CMC)により定義される)。
界面活性剤湿潤性は、溶解性又は懸濁性が例えば粒質性土壌のために必要とされるが、布及びしみの水和化を早め、そして酵素活性からよごれ及び生成物を遊離するために有益である。
【0144】
主に湿潤性質(高いCMC)を有する界面活性剤は短鎖界面活性剤(炭化水素鎖においてC6-C11−又はポリマー鎖のための同等物)であることがさらに見出された。長鎖界面活性剤は低いCMC及び良好な懸濁能力を有する。後者のタイプの界面活性剤は、酵素結合のための潜在的に競争する表面を提供する、高い濃度でミセルを創造する。例えば、脂肪分解酵素に関しては、長鎖非イオン性界面活性剤は布上の脂質のよごれに対する脂肪分解酵素の性能を有意に阻害することがさらに見出されている。
【0145】
上記発見に起因して、本発明者は、標準ヨーロッパ条件及び/及び標準ノースアメリカ条件及び/又は標準アジア−太平洋条件下で洗浄液において0.95以下のCAC:CMC比を有する界面活性剤システムを含むことにより、改良された酵素洗浄力を有する、0.00001〜80重量%の酵素タンパク質を含んで成る洗剤組成物を提供する。
上記定義されるように、標準のヨーロッパ条件は、40℃で14°dH(3:1のCa:Mg)の硬度及び5mMの炭酸水素ナトリウム濃度での脱イオン水における5g/lの洗剤組成物の用量を包含する。
上記定義されるように、標準のノースアメリカ条件は、32℃で6°dH(2:1のCa:Mg)の硬度及び2.14mMの炭酸水素ナトリウム濃度での水における1g/lの洗剤組成物の用量を包含する。
【0146】
上記定義されるように、標準のアジア−太平洋条件は、20℃で3°dH(2:1のCa:Mg)の硬度及び1.07mMの炭酸水素ナトリウム濃度での脱イオン水における0.5g/l又は0.67g/lの洗剤組成物の用量を包含する。
特定の態様においては、CAC:CMC比は、0.90以下:特に0.85以下;特に0.80以下;特に0.75以下;特に0.70以下;特に0.65以下;特に0.60以下;特に0.55以下;特に0.50以下;特に0.45以下;特に0.40以下;特に0.35以下;特に0.30以下;特に0.25以下;特に0.20以下;特に0.15以下;特に0.10以下であるべきである。
【0147】
特定の態様においては、0.95以下のCAC:CMC比を有する前記洗剤組成物から調製された、洗浄溶液におけるミセル及びエマルジョン−粒子の全体の電荷は負である。
本明細書においては、本発明者はまた、標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液に0.95以下のCAC:CMC比率を有する界面活性剤システムの、酵素洗浄力を改良するためへの使用を提供する。
【0148】
静電相互作用に関しての上記発見に起因して、本発明者はさらに、少なくとも0.05重量%が脂肪分解酵素である、0.00001〜80重量%の酵素タンパク質を含んで成る、界面活性剤システムを含んで成ることにより改良された脂肪分解酵素洗浄力を有する洗剤組成物を提供し、ここで非イオン性界面活性剤が前記合計界面活性剤の50重量%以下を構成し、そして前記界面活性剤システムの決定的ミセル濃度が標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液において0.1Mm以上である。
【0149】
本発明書においては、本発明はまた、非イオン性界面活性剤が前記合計界面活性剤の50重量%以下を構成し、そして前記界面活性剤システムの決定的ミセル濃度が標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液において0.1Mm以上である、界面活性剤システムの脂肪分解酵素洗浄力を改良するためへの使用を提供する:
【0150】
特定の態様においては、本発明の洗剤組成物は、0.95以下のCAC:CMC比、ミセル及びエマルジョン−粒子の負の全体的電荷、全体の界面活性剤の50%(w/w)以下を構成する非イオン性界面活性剤、及び/又は標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液において0.1Mm以上である界面活性剤システムの決定的ミセル濃度のいずれかの組合せを有する界面活性剤システムを含んで成る。また、本発明は、酵素洗浄力を改良するために前記特徴のいずれかの組合せを有する界面活性剤システムの使用を提供する。
【0151】
さらに、上記発見から、本発明は、0.00001〜80重量%の酵素タンパク質を含んで成る洗剤組成物における酵素洗浄力を最適化するか又はスクリーニングするための方法を提供し、ここで前記方法は、
(1)少なくとも2種のそのような洗剤組成物を調製し、
(2)標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で前記洗浄液における1又は複数の次のパラメーターを測定し:
(2a)CAC
(2b)CMC
(2c)ミセル及びエマルジョン−粒子の全体の電荷
(2d)非イオン性界面活性剤の量
【0152】
(3)下記の通りである:
(3a)CAC:CMCが0.95以下であり、又は
(3b)CMCが0.1mM以上であり、又は
(3c)ミセル及びエマルジョン−粒子の全体の電荷が負であり、又は
(3d)非イオン性界面活性剤の量が50%以下であり、又は
(3e)1又は複数の3a〜3dの組合せである、
洗剤組成物を選択することを含んで成る。
【0153】
本発明のさらなる観点は、洗浄工程の後、短鎖脂肪反応生成物の発生を低めるために、洗浄システムにおける解離速度定数を最適化するために洗剤組成物への脂肪分解酵素の適用に関する。一方では、布からの脂質材料の高速酵素除去を得るために布上の脂質汚れに対する脂肪分解酵素の所望する特徴的高会合速度定数の問題が発生し;他方では、洗剤は、洗浄工程の後、短鎖脂質反応生成物からの臭気の脂肪分解酵素による発生を妨げるために布上の脂質よごれからの脂質分解酵素の所望する特徴的高解離速度定数の問題が発生する。この観点は、洗剤への高レベルの酵素の使用の場合、特に意味がある。上記のように、低いCMCを有する長鎖界面活性剤は、脂質分解酵素のための競争表面として作用することができる高濃度創造ミセルにおいて観察される。特に、長鎖非イオン性界面活性剤は、布上の脂質よごれ上での脂質分解酵素の性能を有意に阻害することが見出された。
【0154】
本明細書においては、問題は、界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤のみが、ミセルを創造し、従っていずれかの残存する脂質よごれに対する競争基質を創造するのに十分な量で、洗浄工程の後期に添加される場合、洗浄工程のための解離及び/又は会合速度定数を最適化することにより解決され得ることが驚くべきことには見出された。
【0155】
洗浄工程における後期での追加の界面活性剤の添加は例えば、持効性又は遅効性配合物として界面活性剤の少なくとも一部を、配合により提供され得る。持効性配合物においては、界面活性剤は、時間にわたってゆっくりと開放され、その結果、洗浄工程のある点で、界面活性剤濃度はCMCを越え、そして見せるが形成し始める。遅効性開放配合物においては、界面活性剤は、ミセルがすばやく形成された後、一定の時間の後でのみ、すばやく開放される。
【0156】
他方では、洗浄工程における後期での追加の界面活性剤の添加は、すすぎの間、ミセルを創造するのに十分な量で、すすぎ工程の1つにおけるすすぎ水に、布用軟化剤と一緒に、界面活性剤を添加することにより提供され得る。
他方では、前記工程における後期での界面活性剤の添加の代わりに、脂質分解酵素が、例えば前−洗浄工程における洗浄工程の初期において添加され得る。
両者の場合、脂質分解酵素は、布上の脂質よごれの加水分解の後、ミセルに結合し、そして洗浄液又はすすぎ水と共に除去され、従って洗浄工程における後期でいずれかの臭気発生を低める。
【0157】
それらの観点においては、本発明は、持効性又は遅効性配合物に、及び標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液中に開放される場合、界面活性剤成分が脂肪分解酵素のための結合部位を形成するミセルを形成することができる量で包含される1又は複数の界面活性剤を含んで成る組成物を提供する。
【0158】
1つの特定の態様においては、組成物は、布軟化剤組成物であり、そしてもう1つの態様においては、組成物は、脂質分解酵素を、さらに含んで成る洗剤組成物、特に上記に記載される洗剤組成物である。特に、界面活性剤成分の少なくとも1つは、非イオン性界面活性剤であり、そしてより特定には、すべての界面活性剤成分は非イオン界面活性剤である。
顆粒及び粉末洗剤に関しては、持効性組成物は、顆粒状粒子、例えば被覆された顆粒であり得る。液体洗剤に関しては、非イオン性界面活性剤は、被覆された粒子の分散体として組込まれ得る。
【0159】
粒子は、例えば非イオン性界面活性剤を多孔性又はメソ−多孔性キャリヤー中に吸収することにより製造される顆粒又は微小カプセルであり得る。キャリヤーは、疎水性材料、例えばシリカ、任意には、シリル化された多糖、例えば澱粉、セルロース又はキトサン、任意にはエステル化されたキトサンであり得る。被膜は、物質、例えばセルロース、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、牛脂、水素化された牛脂(任意には、水素化されるか又は加水分解される)、脂肪酸、脂肪アルコール、長鎖脂肪酸のモノ−、ジ−、及びトリグリセリド、エトキシル化された脂肪アルコール、ラテックス、融点50〜80℃の炭化水素及びワックスを含んで成る。被膜はまた、物質、例えば粘度(例えば、カオリン)、二酸化チタン、色素、塩(例えば、炭酸カルシウム)及びシリコーン油を含んで成ることができる。
【0160】
持効性組成物は、WO 98/06810号, EP 583512号, WO 01/020985号, EP 1101527号又は WO 01/083398号に類似して配合され得る。それは、界面活性剤の開放を遅延するか又は遅めるために効果的であるよう配合され、その結果、脂質分解酵素のための結合部位を形成するミセルが、洗浄工程の最後の部分においてのみ、特に洗浄工程の最後の半分で、特に洗浄工程の最後の1/3で、特に洗浄工程の1/4で、特に洗浄工程の最後の1/5で、特に洗浄工程の最後の1/6で、特に洗浄工程の最後1/7で形成される。
【0161】
本発明はまた、(a)界面活性剤及び脂肪分解酵素を含んで成る水溶液により布を処理し、続いて、
(b)周囲温度での界面活性剤成分が脂肪分解酵素のための結合部位を形成するミセルを形成できる量で、1又は複数の界面活性剤成分を含んで成る水溶液により前記布を処理することを含んで成る、汚れた布の処理方法を提供する。
特に、界面活性剤成分の少なくとも1つは、非イオン性界面活性剤であり、そしてより特定には、すべての界面活性剤成分は非イオン性界面活性剤である。
【0162】
ビルダー:
洗剤組成物はビルダーを含んで成る。酵素がビルダー成分を置換するために添加されている洗剤組成物においては、ビルダーの量は、従来の洗剤組成物に比較して低められる。洗浄力ビルダー塩は通常、組成物に、5〜80重量%の量で包含される。
【0163】
本発明の特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、酵素による置換の後、0〜50%又は5〜50%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、酵素による置換の後、10〜35%のビルダーを含んで成る。本発明のさらにより特定の態様においては、粉末洗剤組成物は、酵素による置換の後、15〜25%のビルダーを含んで成る。
【0164】
本発明の特定の態様においては、液体洗剤組成物は、酵素による置換の後、0〜10%のビルダーゼを、本発明のより特定の態様においては、液体洗剤組成物は、酵素による置換の後、0〜5%のビルダーゼを、本発明の最も特定の態様においては、液体洗剤組成物は、酵素による置換の後、2%以下のビルダーゼを含んで成る。
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、1%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、2%以上のビルダーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、35%以下のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、25%以下のビルダーを含んで成る。
【0165】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による置換の後、0〜50%のビルダーを含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による置換の後、0〜35%のビルダーを含んで成る。
本発明のもう1つの特定の態様においては、洗剤組成物は、0〜50%の酵素置換できるビルダー及び酵素を含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、10〜35%の酵素置換できるビルダー及び酵素を含んで成る。
【0166】
本発明のもう1つの特定の態様においては、洗剤組成物は、0〜15%の酵素置換できるビルダー及び酵素を含んで成る。
本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、2〜8%の酵素置換できるビルダー及び酵素を含んで成る。
次のビルダーが洗剤組成物に存在し、そして/又は置換の標的であり得る:
【0167】
従来のビルダーシステムは、次のものを包含する:アルミノシリケート材料、シリケート、ポリカルボキシレート及び脂肪酸、材料、例えばエチレンジアミンテトラアセテート、金属イオン封鎖剤、例えばアミノポリホスホネ−ト、特にエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸。他のビルダーは、ホスフェートビルダーを包含し、ジホスフェート、トリホスフェート、ホスホネート、特に三リン酸ナトリウムも使用され、これは、オルトホスフェート、及び/又はピロリン酸ナトリウムと組合して使用され得る。
【0168】
使用される錯化剤は、カーボネート、ニトリロトリ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸及びアルキル−又はアルケニル琥珀酸である。
他のビルダーは、無機イオン交換材料、通常無機水和化されたアルミノシリケート材料、より特定には、水和化された合成ゼオライト、例えば水和化されたゼオライトA(ゼオライト4A)、X, B, HS又はMAP(最大のアルミニウムゼオライトP)(Ineos Ltd, UKからのDuocil A24TMとして市販されている)であり得る。
【0169】
洗剤組成物に見出されるもう1つの無機ビルダー材料は、積層されたシリケート、例えばSDS-6(Hoechst)である。SDS-6は、珪酸ナトリウムから成る結晶性積層シリケート(Na2-Si2O5)である。
洗剤組成物への使用のための特に使用されるビルダーシステムは、水不溶性アルミノシリケートビルダー、例えばゼオライトA又は積層されたシリケート(SDS-6)、及び水溶性カルボキシレートキレート化剤、例えばクエン酸の混合物を包含する。
【0170】
本発明の洗剤組成物への包含のための適切なキレ−ト化剤は、エチレンジアミン−N,N’−ニ琥珀酸(EDDS),そのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は置換されたアンモニウム塩、又はそれらの混合物である。好ましいEDDS化合物は、遊離酸形及びそのナトリウム又はマグネシウム塩である。EDDSのそのような好ましいナトリウム塩の例は、Na2EDDS及びNa4EDDSを包含する。EDDSのそのような好ましいマグネシウム塩の例は、MgEDDS及びMg2EDDSを包含する。マグネシウム塩は、本発明の組成物への包含のために最も好ましいものである。
【0171】
粒質組成物への使用のためのビルダー系の一部を形成することができる他のビルダー材料は、無機材料、例えばアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素塩、珪酸塩、及び有機材料、例えば有機ホスホネート、アミノポリアルキレンホスホネート及びアミノポリカルボキシレートを包含する。
ビルダーは、ポリホスフェート、ゼオライト、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、積層されたシリケート、非晶性アルミノシリケート及びそれらの組合せから成る群から選択され得る。
【0172】
本発明の特定の態様においては、酵素により一部置換されたビルダーは、ゼオライトビルダー、例えばゼオライトA及びP、及びホスフェートビルダー、例えば三リン酸ナトリウムから成る群から選択される。
本発明の特定の態様においては、酵素置換できるビルダーは、ゼオライト、ホスフェートビルダー及び脂肪酸から成る群から選択される。
【0173】
本発明の特定の態様においては、置換できるビルダーは、モノマーポリカルボキシレート、例えばシトレート、グルコネート、オキシジスクシネート、グリセロールモノ−、ジ−又はトリスクシネート、カルボキシメチルオキシスクシネート、カルボキシメチルオキシマロネート、ジピコリネート、ヒドロキシエチルイミノジアセテート、アルキル−及びアルケニルマロネート、アルキル−及びアルケニルスクシネート、及びスルホネート化されたポリカルボキシレート又はスルホネート化された脂肪酸塩から選択される。
【0174】
洗剤組成物に見出されるカルボキシレートは、ベルギー特許第831,368号、第821,369号及び第821,370号に開示されるように、1つのカルボキシ基、例えば乳酸、グリコール酸及びそれらのエーテル誘導体を含むカルボキシレートを包含する。2つのカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、琥珀酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)ニ酢酸、マレイン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルト酸及びフマル酸の水溶性塩、及びドイツ特許第2,446,686号及び第2,446,487号、及びアメリカ特許第3,935,257号に記載されるエーテルカルボキシレート、及びベルギー特許第840,623号に記載されルスルフィニルカルボキシレートを包含する。3個のカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、特に水溶性シトレート、アコニトレート及びトラコネート、及びスクシネート誘導体、例えばイギリス特許第1,379,241号に記載さえるカルボキシメチルオキシスクシネート、オランダ特許出願第7205873号に記載されるラクトオキシスクシネート、及びイギリス特許第1,387,447号に記載されるオキシポリカルボキシレート材料、例えば2−オキサ−1,1,3−プロパントリカルボキシレートを包含する。
【0175】
4個のカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、イギリス特許第1,261,829号に開示されるオキシジスクシネート、スルホ置換基を含む1,1,3,3−プロパンテトラカルボキシレート、例えばイギリス特許第1,398,421号及び第1,398,422号及びアメリカ特許第3,936,448号に開示されるスルホスクシネート誘導体、及びイギリス特許第1,082,179号に記載されるスルホン化され、熱分解されたシトレートを包含し、そしてホスホン置換基を含むポリカルボキシレートはイギリス特許第1,439,000号に開示される。
【0176】
脂環式及び複素環式ポリカルボキシレートは、次のものを包含する:シクロペンタン−シス、シス、シス−テトラカルボキシレート、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレート、2,3,4,5−テトラヒドロ−フラン−シス、シス、シス−テトラカルボキシレート、2,5−テトラヒドロ−フラン−シス−ジスカルボキシレート、2,2,5,5−テトラヒドロフラン−テトラカルボキシレート、1,2,3,4,5,6−ヘキサン−ヘキサカルボキシレート、及び多価アルコール、例えばソルビトール、マンニトール及びキシリトールのカルボキシメチル誘導体。芳香族ポリカルボキシレートは、イギリス特許第1,425,343号に開示される、メリット酸、ピロメリット酸及びフタル酸誘導体を包含する。
上記のうち、好ましいポリカルボキシレートは、分子当たり3個までのカルボキシ基を含むヒドロキシカルボキシレート、より特定には、シトレートである。
【0177】
漂白剤:
前記に言及される界面活性剤、ビルダー及びポリマーと共に、洗剤組成物はまた、酵素により置換されるか、又は一部置換され得る漂白剤成分を含むことができる。洗剤に含まれる場合、漂白剤は典型的には、2〜30重量%で含まれる。酵素による置換の後、洗剤組成物は、0〜15重量%の漂白剤を含み、本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による置換の後、0〜8重量%の漂白剤を含む。
【0178】
本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素により一部又は完全に置換された、3〜8%の酵素置換できる漂白剤を含んで成る。洗剤は、H2O2源、例えば過硼酸塩、PB1, PB4又は過炭酸塩(400−800ミクロンの粒子サイズを有する)を含んで成る漂白剤システムを含むことができる。それらの漂白剤成分は、1又は複数の酵素漂白剤、及び選択される漂白剤に依存して、1又は複数の漂白活性化剤を含むことができる。存在する場合、酵素漂白化合物は典型的には、約1%〜約25%のレベルで存在するであろう。一般的に、漂白化合物は、非液体配合物、例えば粒状洗剤において任意の添加される成分である。
【0179】
本発明に使用するための漂白剤成分は、洗剤組成物のために有用な漂白剤、例えば酵素漂白剤、及び当業界において知られている他のもののいずれかであり得る。本発明のための適切な漂白剤は、活性化された又は活性化されていない漂白剤であり得る。
【0180】
使用され得る酵素漂白剤の1つのカテゴリーは、過カルボン酸漂白剤及びその塩を包含する。この種類の剤の適切な例は、マグネシウムモノペルオキシフタレート・6水和物、すなわちメタ−クロロ過安息香酸、4−ノニルアミノ−4−オキソペルオキシ酪酸及びジペルオキシドデカンジオール酸を包含する。そのような漂白剤は、アメリカ特許第4,483,781号、アメリカ特許第740,446号、ヨーロッパ特許第0133354号及びアメリカ特許第4,412,934号に開示される。非常に好ましい漂白剤はまた、アメリカ特許第4,634,551号に記載されるように、6−ノニルアミノ−6−オキソペルオキシカプロン酸も包含する。Ausimont 又はSolvayからの遊離過酸漂白剤6- (フタルイミド) ペルオキシヘキサン酸(又はPAP)はまた好ましい。
【0181】
使用され得るもう1つのカテゴリーの漂白剤は、ハロゲン漂白剤を包含する。次亜ハロゲン化合物漂白剤の例は、トリクロロイソシアヌル酸、及びナトリウム及びカリウムジクロロイソシアヌレ−ト、及びN−クロロ及びN−ブロモアルカンスルホンアミドを包含する。そのような材料は通常、最終生成物の0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%で添加される。
【0182】
次の過酸化水素離型剤が、漂白活性化剤と一緒に使用され得る:テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS;アメリカ特許第4,412,934号に記載される)、3,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート(ISONOBS;ヨーロッパ特許第120591号に記載される)又はペンタアセチルグルコース(PAG)、ここでそれらは、活性漂白種として過酸を形成するために過加水分解され、改良された漂白効果がもたらされる。さらに、次の漂白活性剤が非常に適切である:C8(6−オクタアミド−カプロイル)オキシベンゼン−スルホネート、C9(6−ノナンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート及びC10(6−デカンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート又はそれらの混合物。または適切な活性化因子は、アシル化されたシトレートエステル、例えばヨーロッパ特許出願第91870207.7号に開示されるようなものである。
【0183】
本発明の清浄組成物への使用のための漂白活性化剤及び過酸漂白化合物を含んで成る漂白系及び過オキシ酸を含む有用な漂白剤が、USSN出願08/136,626号に記載される。漂白システムは、例えばアミド、イミド又はスルホン型のペルオキシ酸を含んで成る。
過酸化水素はまた、洗浄及び/又はすすぎ工程の開始又はその間、過酸化水素を発生できる酵素系(すなわち、酵素及びそのための基質)を添加することによって存在することができる。そのような酵素系は、ヨーロッパ特許出願0537381号に開示される。
【0184】
酵素漂白剤以外の漂白剤もまた、当業界において知られており、そして本発明において使用され得る。特に興味ある1つのタイプの非酵素漂白剤は、光活性化された漂白剤、例えばスルホン化された亜鉛及び/又はアルミニウムフタロシアニンを包含する。それらの材料は、洗浄工程の間、支持体上に沈着され得る。日中の光下で乾燥するために布を吊り下げることによって、酵素の存在下で光による照射に基づいて、スルホン化された亜鉛フタロシアニンが活性化され、そして従って、支持体が漂白される。好ましい亜鉛フタロシアニン及び光活性化された漂白工程は、アメリカ特許第4,033,718号に記載されている。典型的には、洗剤組成物は、約0.025〜約1.25重量%のスルホン化された亜鉛フタロシアニンを含むであろう。
【0185】
漂白剤はまた、マンガン触媒を含むことができる。このマンガン触媒は、“Efficient mangamese catalysts for low-Temperature bleaching”、Nature 369 1994, pp.637-639に記載される化合物の1つであり得る。本発明の特定の態様においては、酵素置換できる漂白剤は、過炭酸塩、過硼酸塩及び漂白活性化剤、例えばTAED及びNOBSから成る群から選択される。
追加の洗剤成分:
他の任意の成分は、泡抑制剤、軟化剤、ポリマー色素−トランスファー阻害剤、封入材料、抗再沈殿及び土壌沈殿防止剤、蛍光増白剤及び土壌開放剤を包含する。
【0186】
石鹸の泡抑制剤
任意の成分は、シリコーン及びシリカ−シリコーン混合物により例示される石鹸の泡抑制剤である。シリコーンは一般的に、アルキル化されたポリシロキサン材料により表され得るが、ところがシリカは通常、細かく分割された形で使用され、シリカエーロゲル及びキセロゲル、及び種々のタイプの疎水性シリカにより例示される。それらの材料は粒質物として導入され得、ここで石鹸の泡抑制剤は好都合には、水溶性又は水分散性、実質的には非界面活性剤不透明過性キャリヤーに開放できるように導入される。他方では、石鹸の泡抑制剤は、液体キャリヤーに溶解され又は分散され、そして1又は複数の他の成分上に噴霧することによって適用され得る。
【0187】
好ましいシリコーン石鹸の泡抑制剤はアメリカ特許第3,933,672号に開示される。他の特に有用な石鹸の泡抑制剤は、ドイツ特許出願(DTOS)第2,646,126号に記載される自己乳化性シリコーン石鹸の泡抑制剤である。そのような化合物の例は、シロキサン−グリコールポリマーである、DOW Corningから市販されているDC−544である。特に好ましい石鹸の泡抑制剤は、シリコーン油及び2−アルキル−アルケノールの混合物を含んで成る石鹸の泡抑制剤系である。適切な2−アルキル−アルカノールは、商標名Isofol 12Rとして市販されている2−ブチル−オクタノールである。
【0188】
そのような石鹸の泡抑制剤系は、ヨーロッパ特許出願第0593841号に記載されている。
特に好ましいシリコーン石鹸の泡抑制剤は、ヨーロッパ特許出願第92201649.8号に記載されている。前記組成物は、ヒュームド非孔性シリカ、例えばAerosilRと組合して、シリコーン/シリカ混合物を含んで成る。
上記石鹸の泡抑制剤は通常、組成物の0.001〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%のレベルで使用される。
【0189】
軟化剤
布軟化剤もまた、本発明に従って、洗濯洗剤組成物中に導入され得る。それらの剤は、無機又は有機型のものであり得る。無機軟化剤は、GB-A-1 400898号及びアメリカ特許第5,019,292号に開示されるスメクタイトクレー(smectite clays)により例示される。有機布軟化剤は、GB-A1 514276号及びヨーロッパ特許第0011340号に開示されるように水不溶性第三アミンを含み、そしてモノC12-C14第四アンモニウム塩とのそれらの組み合わせがEP-B-0026528号に開示されており、そして前記剤は、ヨーロッパ特許第0242919号に開示されるように2つの長鎖アミドを含む。布軟化システムの他の有用な有機成分は、ヨーロッパ特許第0299575号及び第0313146号に開示されるように高分子量ポリ酸化エチレン材料を含む。
【0190】
スメクタイトクレーのレベルは通常、5〜15重量%、より好ましくは8〜12重量%の範囲であり、そして前記材料は配合物の残りに混合された乾燥成分として添加される。有機布軟化剤、例えば水不溶性第三アミン又は2つの長鎖アミド材料は、0.5〜5重量%、通常1〜3重量%のレベルで導入され、そして高分子量ポリ酸化エチレン材料及び水溶性カチオン性材料は、0.1〜2重量%、通常0.15〜1.5重量%のレベルで添加される。それらの材料は通常、組成物の噴霧乾燥された部分に添加されるが、但し多くの場合、それは乾燥混合された粒質物としてそれらを添加し、又は組成物の他の固体成分上に溶融された液体としてそれらを噴霧することがより便利であり得る。
【0191】
土壌沈殿防止又は分散ポリマー
いくつかの洗剤組成物においては、土壌沈殿防止又は分散ポリマーが使用される。土壌沈殿防止ポリマーは通常、0〜10%の量で洗剤組成物に含まれるが、しかし酵素により土壌沈殿防止ポリマーの置換の後、土壌沈殿防止ポリマーの量は0〜6%に低められ、より特定には、洗剤組成物に存在する土壌沈殿防止ポリマーの量は0〜4%に低められる。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による置換の後、6%以下の土壌沈殿防止ポリマーを含んで成り、本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による置換の後、4%以下の土壌沈殿防止ポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による置換の後、0.01%以上の土壌沈殿防止ポリマーを含んで成る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、酵素による置換の後、1%以上の土壌沈殿防止ポリマーを含んで成る。
【0192】
本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は、0〜6%の酵素置換できる土壌沈殿防止ポリマー及び酵素を含んで成る。本発明のより特定の態様においては、洗剤組成物は、2〜4%の酵素置換できる土壌沈殿防止ポリマー及び酵素を含んで成る。
洗剤組成物に存在できる土壌沈殿防止ポリマーは、ポリカルボキシレートポリマー、例えばポリアクリレート、アクリル酸/マレイン酸コポリマー及びラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー及びポリアスパーテートを包含する。
【0193】
洗剤組成物において適切である他の土壌沈殿防止ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)である。組成物はまた、土壌開放ポリマー、例えばスルホネート化された及びスルホネートされていないPET/POETポリマー(両者は、末端キャップされているか、又は末端キャップされていない)、及びポリエチレングリコール/ポリビニルアルコールグラフトコポリマー、例えばSokolan HP22TM, Sokolan CP-5TM及びCMCTMを含むことができる。
【0194】
他の適切な土壌沈殿防止ポリマーは、水溶性有機塩、ホモ−又はコ−ポリマー酸又はそれらの塩であり、ここでポリカルボン酸は、2以下の炭素原子によりお互い分離される少なくとも2つのカルボキシル基を含んで成る。
このタイプのポリマーはGB-A-1,596,756号に開示される。そのような塩の例は、MW2000-5000のポリアクリレート及び無水マレイン酸とのそれらのコポリマー、例えば20,000-70,000、特に約40,000の分子量を有するコポリマーである。ポリマーは、特に、アルカリ金属塩、特にアルカリ金属塩、特にナトリウム塩形で存在する。
【0195】
ポリマー染料−トランスファー阻害剤
上記に言及されるポリマーとは別々に、本発明の洗剤組成物はまた、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%、より好ましくは0.05〜1重量%のポリマー染料−トランスファー阻害剤を含むことができる。前記ポリマー染料−トランスファー阻害剤は、着色された布から、それにより洗浄される布上への染料のトランスファーを阻害するために、洗剤組成物中に通常組み込まれる。それらのポリマーは、色素が洗浄において他の製品に結合されるようになる機会を有する前、着色された布から洗浄される不安定染料を錯化するか又は吸収する能力を有する。
【0196】
特に適切なポリマー染料−トランスファー阻害剤は、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニル−ポロリドン及びN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はそれらの混合物である。
【0197】
封入材料
封入材料は、他の洗剤成分に対して敏感であるか又は攻撃的である洗剤成分を封入するために使用される。特に適切な封入材料は、イギリス特許第1,464,616号に記載されるような、多糖及びポリヒドロキシ化合物のマトリックスから成る水溶性カプセルである。
他の適切な水溶性封入材料は、アメリカ特許第3,455,838号に記載されるような、置換ジカルボン酸のゲル化されていないスターチ酸エステルに由来するデキストリンを含んで成る。それらの酸−エステルデキストリンは、好ましくは、モチ状トウモロコシ、モチ状モロコシ、サゴ、タピオカ及びジャガイモのようなスターチから調製される。前記封入材料の適切な例は、National Starchにより製造されるN−Lokを包含する。N-Lok封入材料は、変性されたトウモロコシスターチ及びグルコースから成る。スターチは、一官能価置換された基、例えばオクテニル無水琥珀酸を添加することによって変性される。
【0198】
蛍光増白剤
好ましい蛍光増白剤は、特徴的にはアニオン性であり、それらの例としては、次のものを列挙することができる:二ナトリウム4,4’−ビス−(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:2’−ジスルホネート;ニナトリウム4,4’−ビス−(2−モルホリノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ−スチルベン−2:2’−ジスルホネート;二ナトリウム4,4’−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:2’−ジスルホネート;一ナトリウム4’,4”−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2−スルホネート;二ナトリウム4,4’−ビス−(2−アニリノ−4−(N−メチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネ−ト;二ナトリウム4,4’−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)スチルベン−2,2’−ジスルホネ−ト;二ナトリウム4,4’−ビス−(2−アニリノ−4−(1−メチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;ナトリウム−2−(スチルビル−4”−(ナフト−1’, 2’:4,5)−1,2,3−トリアゾール−2”−スルホネート;4,4’−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニル。
【0199】
他のポリマー:
他の有用なポリマー材料は、ポリエチレングリコール、特に1,000〜10,000の分子量、より特定には2,000〜8,000の分子量及び最も特定には、約4,000の分子量のものである。それらは、0.20〜5重量%、より好ましくは0.25〜2.5重量%のレベルで使用される。それらのポリマー及び前記のホモ−又はコ−ポリマー性ポリカルボキシレート塩は、白色度の維持、布への灰の付着、及び遷移金属不純物の存在下での、粘土、タンパク質性及び酸化性土壌に対して清浄性能を改良するために価値あるものである。
【0200】
土壌開放剤
本発明の組成物において有用な土壌開放剤は従来、種々の割合でのエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール単位とテレフタル酸とのコポリマー又はターポリマーである。そのようなポリマーの例は、アメリカ特許第4,116,885号及び第4,711,730号、及びヨーロッパ特許第0272033号に開示される。ヨーロッパ特許第0272033号による特に好ましいポリマーは、下記式:
(CH3(PEG)43)0.75(POH)0.25[(T-PO)2.8(T-PEG)0.4]T(POH)0.25((PEG)43CH3)0.75
[式中、PEGは-(OC2H4)O-であり、POは(OC3H6O)であり、そしてTは(pOOC6H4CO)である]を有する。
【0201】
ジメチルテレフタレート、ジメチルスルホイソフタレート、エチレングリコール及び1,2−プロパンジオールのランダムコポリコーとしての変性されたポリエステルがまた、非常に有用であり、ここで末端基は、第1に、スルホルベンゾエート及び第2に、エチレングリコール及び/又は1,2−プロパンジオールのモノエステルから成る。目的は、“主に”、スルホベンゾエート基により両端でキャップされたポリマーを得ることであり、本明細書においては、本明細書における前記コポリマーのほとんどは、スルホベンゾエート基によりキャップされるであろう。しかしながら、いくつかのコポリマーは十分にはキャップされず、そして従って、それらの末端基はエチレングリコール及び/又は1,2−プロパンジオールのモノエステルから成り、従って、第2に、そのような種から成ることができる。
【0202】
本明細書における選択されたポリエステルは、約46重量%のジメチルテレフタル酸、約16重量%の1,2−プロパンジオール、約10重量%のエチレングリコール、約13重量%のジメチルスルホ安息香酸及び約15重量%のスルホイソフタル酸を含み、そして約3,000の分子量を有する。ポリエステル及びそれらの調製方法は、ヨーロッパ特許第311342号に記載されている。それらの他の従来の洗剤成分は、いずれか1又は複数の次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:粘土、耐蝕剤、殺菌剤、曇り阻害剤、石鹸、金属イオン封鎖剤、セルロースエーテル及びエステル、硫酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、他の無機塩、蛍光物質、脱泡剤、発泡増強剤、ヒドロトロープ、UV保護剤、防しわ剤、着色された斑点及び香料。
【0203】
本発明の組成物は、いずれかの適切な物理形、例えば粒質物(粉末、顆粒、錠剤)、液体、ペーストゲル又は棒の形のものであり得る。本発明の特定の態様においては、洗剤組成物は粒質物形で存在する。本発明のもう1つの特定の態様においては、洗剤組成物は、液体形で存在する。
低〜中位の嵩密度の粉末は、スラリーを噴霧乾燥し、そして任意には、追加の成分を後投与(乾燥混合)することにより調製され得る。濃縮された圧縮粉末は、例えば高速度ミキサー/粗砕機を用いての混合及び粗砕工程、又は他の非−タワー工程により調製され得る。
【0204】
錠剤は、粉末、特に濃縮された粉末を圧縮することにより調製され得る。液体洗剤組成物は、必要な濃度の成分を含む組成物を供給するために、必須及び任意の成分を、所望する程度に混合することにより調製され得る。
単一−用量“液体錠剤”は、非常に少量の水を含む濃縮された液体洗剤を取り、そして水溶性ポリマーパウチの内部に、1洗浄のために必要とされる量を入れることにより調整され得る。
【実施例】
【0205】
例1
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、6%がLASであり、3%がAESであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケートを含んで成るビルダー47%を含んだ。
launder-o-meterを、次のしみを用いて、標準のヨーロッパ洗浄条件下で行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0206】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれを、バチルス・クラウジ(Bacillus clausii)由来のプロテアーゼ酵素タンパク質0.01%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を有する洗剤組成物に類似するか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0207】
【表1】

【0208】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0209】
例2
標準のノースアメリカ洗濯液体洗剤を調製した。それは、16%がAESであり、5%がLASであり、そして2%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤23%を含んだ。それはさらに、石鹸、クエン酸、DTPA及び蟻酸カルシウムを含んで成るビルダー6%を含んだ。
【0210】
十分な規模の洗浄を、次のしみを用いて、標準のノースアメリカ条件下で行った:綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)、綿上の着色されたオリーブ油(CS-4)、綿上のバター脂肪(CS-10)、綿/ポリエステル上の口紅(Wfk 20LS)、綿/ポリエステル上のメーキャップ(Wfk 20MU)、綿上の15種の異なったよごれ(EMPA 102)、綿上の米澱粉(CS-28)、綿上のチョコレートプディング(EMPA 170)、綿/ポリエステル上の靴墨(Wfk 20S)、綿/ポリエステル上のコカコーラ(Wfk 20H)、綿/ポリエステル上のエンジンオイル(Wfk 20M)、綿/ポリエステル上のすす(Wfk 20RM)、綿/ポリエステル上の粘土(Wfk 20TE)、綿/ポリエステル上の醤油(Wfk 20V)、白色綿/lycra上の手作りラード/スダンレッド及び白色綿/lycra上のゴマ油、緑色綿/lycra上のオリーブ油、牛肉ドリップ、鶏脂肪、ラード及びトウモロコシ油のしみ。合計の洗剤濃度は、1.5g/lであった。
【0211】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの50%に低め、そしてそれを、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.01%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を有する洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0212】
【表2】

【0213】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0214】
例3
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.004%、15%の界面活性剤(3%はAESであり、6%のLASであり、そして6%は非イオン性界面活性剤である)を含んだ。それはさらに、脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート、シリケートを含んで成るビルダー47%を含み、そしてそれは5%のポリカルボキシレートポリマーを含んだ。
【0215】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、カーボンブラック/鉱油のしみを有する綿(EMPA 101)に対して行った。合計の洗剤濃度は、5g/lであった。
試験は、洗剤組成物における界面活性剤及びポリマーのレベルを低め、そしてそれらを、洗剤1g当たりバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来の20ECUのエンド−セルラーゼにより置換することにより、通常レベルの界面活性剤及びポリマーを有する洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0216】
【表3】

【0217】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0218】
例4
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、3%がAESであり、6%がLASであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケートを含んで成るビルダー47%を含み、そしてそれは5%のポリカルボキシレートポリマーを含んだ。
【0219】
十分な規模の洗浄を、次のしみを用いて、標準のヨーロッパ条件下で行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。よごれたバラスト布(Wfk SBL)をまた、洗浄に加えた。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0220】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの10%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.02%、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.02%、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミラーゼタンパク質0.01%、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.0025%、及びチエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)由来のセルラーゼタンパク質0.0025%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0221】
【表4】

【0222】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0223】
例5
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、3%がAESであり、6%がLASであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケートを含んで成るビルダー47%を含み、そしてそれは5%のポリカルボキシレートポリマー、15%の過硼酸塩、及び4%のTAEDを含んだ。
【0224】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0225】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれをバチルス・ハルマパルス(Bacillushalmapalus)由来のプロテアーゼタンパク質0.076%、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.006%、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミラーゼタンパク質0.02%、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.005%、好アルカリ性バチルス由来のマンナナーゼタンパク質0.02%、及びバチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)由来のペクチン酸リアーゼタンパク質0.02%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0226】
【表5】

【0227】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0228】
例6
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、6%がLASであり、3%がAESであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)、カーボネート及びシリケート、5%のポリカルボキシレート分散ポリマーを含んで成るビルダー47%を含んだ。
【0229】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0230】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれをバチルス・ハルマパルス(Bacillushalmapalus)由来のプロテアーゼタンパク質0.076%、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.006%、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミラーゼタンパク質0.02%、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.006%、好アルカリ性バチルス由来のマンナナーゼタンパク質0.02%、及びバチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)由来のペクチン酸リアーゼタンパク質0.02%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0231】
【表6】

【0232】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0233】
例7
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、6%がLASであり、3%がAESであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケート、5%のポリカルボキシレート分散ポリマー、15%過硼酸ナトリウム、及び4%のテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)を含んで成るビルダー47%を含んだ。
【0234】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0235】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれをバチルス・ハルマパルス(Bacillushalmapalus)由来のプロテアーゼタンパク質0.076%、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.003%、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミラーゼタンパク質0.02%、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.006%、好アルカリ性バチルス由来のマンナナーゼタンパク質0.02%、及びバチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)由来のペクチン酸リアーゼタンパク質0.02%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0236】
【表7】

【0237】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0238】
例8
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、6%がLASであり、3%がAESであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、22%のゼオライトA、カーボネート及びシリケート、及び5%のポリカルボキシレート分散ポリマーを含んで成るビルダー47%を含んだ。
【0239】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0240】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤、ゼオライトビルダー及びポリマーのレベルを、試験1において、それぞれ通常レベルの80%、80%及び80%に低め、そして洗剤組成物における界面活性剤、ゼオライトビルダー及びポリマーのレベルを、試験2において、それぞれ通常レベルの60%、60%及び50%に低め、そしてそれらをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.01%、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.015%、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミラーゼタンパク質0.01%、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.0025%、及びチエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)由来のセルラーゼタンパク質0.0025%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0241】
【表8】

【0242】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0243】
例9
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、6%がLASであり、3%がAESであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、22%のゼオライトA、カーボネート及びシリケート、及び5%のポリカルボキシレート分散ポリマーを含んで成るビルダー47%を含んだ。
【0244】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0245】
試験は、洗剤組成物におけるビルダーのレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.01%、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.015%、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミラーゼタンパク質0.01%、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.0025%、及びチエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)由来のセルラーゼタンパク質0.0025%、により置換することにより、通常レベルのビルダーを含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0246】
【表9】

【0247】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0248】
例10
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、6%がLASであり、3%がAESであり、そして6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤15%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、22%のゼオライトA、カーボネート及びシリケート、及び5%のポリカルボキシレート分散ポリマーを含んで成るビルダー47%を含んだ。
【0249】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の成熟前卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0250】
試験は、洗剤組成物におけるポリマーのレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.01%、サーモミセス・ラヌキノサス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼタンパク質0.015%、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミラーゼタンパク質0.01%、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.0025%、及びチエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)由来のセルラーゼタンパク質0.0025%、により置換することにより、通常レベルのビルダーを含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0251】
【表10】

【0252】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0253】
例11
標準のヨーロッパ洗濯液体洗剤を調製した。それは、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.015%、サーモミセス・ラヌギノサス由来のリパーゼタンパク質0.007%、バチルス・リケニルホルミス由来のアミラーゼタンパク質0.007%、ヒューミコラ・インソレンス由来のセルラーゼタンパク質0.0009%、16.9%がASであり、6.7%が非イオン性界面活性剤であり、そして3.5%がカチオン性界面活性剤(DSDMAC)である界面活性剤27%をを含んで成る。それはさらに、脂肪酸、カーボネート、シトレート及び硼酸から成るビルダー18.7%も含んだ。この組成物における前記酵素カクテルを、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.02%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.01%、サーモミセス・ラヌギノサス由来のリパーゼタンパク質0.03%及びヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼ0.002%から成る新規酵素のカクテルにより置換した。
【0254】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、綿/ポリエステル上の口紅(Wfk 20LS)、綿上の米澱粉(CS-28)、綿上のチョコレートプディイング(EMPA 170)、綿上のバター脂肪(CS-10)、及び綿上の粘度(Wfk 10TE)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれを、上記に列挙される新規酵素カクテルにより置換することにより、通常レベルの界面活性剤を有する洗剤組成物と同じ洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0255】
【表11】

【0256】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0257】
例12
標準のヨーロッパ洗濯液体洗剤を調製した。それは、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.015%、サーモミセス・ラヌギノサス由来のリパーゼタンパク質0.007%、バチルス・リケニルホルミス由来のアミラーゼタンパク質0.007%、ヒューミコラ・インソレンス由来のセルラーゼタンパク質0.0009%、8.1%がLASであり、6.5%がASであり、4.0%が非イオン性界面活性剤であり、そして2.5%がカチオン性界面活性剤(DSDMAC)である界面活性剤27%をを含んで成る。それはさらに、脂肪酸、カーボネート、ゼオライトA,シリケート、及びシトレートから成るビルダー64%も含み、そして2.7%の分散性ポリマーも含んだ。この組成物における前記酵素カクテルを、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.02%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.01%、サーモミセス・ラヌギノサス由来のリパーゼタンパク質0.03%及びヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼ0.002%から成る新規酵素のカクテルにより置換した。
【0258】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、綿/ポリエステル上の口紅(Wfk 20LS)、綿上の米澱粉(CS-28)、綿上のチョコレートプディイング(EMPA 170)、綿上のバター脂肪(CS-10)、及び綿上の粘度(Wfk 10TE)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0259】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤レベルを、試験1において、通常レベルの80%に低め、そして洗剤組成物における界面活性剤を、試験2において、通常レベルの50%に低め、そしてそれらを上記にれ挙される新しい酵素カクテルにより置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0260】
【表12】

【0261】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0262】
例13
標準のヨーロッパ洗濯液体洗剤を調製した。それは、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.018%、サーモミセス・ラヌギノサス由来のリパーゼタンパク質0.0068%、バチルス・リケニルホルミス由来のアミラーゼタンパク質0.0068%、ヒューミコラ・インソレンス由来のセルラーゼタンパク質0.0009%、8.1%がLASであり、6.5%がASであり、4.0%が非イオン性界面活性剤であり、そして2.5%がカチオン性界面活性剤(DSDMAC)である界面活性剤21%を含んで成る。それはさらに、脂肪酸、カーボネート、ゼオライトA,シリケート、及びシトレートから成るビルダー64%も含み、そしてまた2.7%の分散性ポリマーも含んだ。この組成物における前記酵素カクテルを、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.04%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.02%、サーモミセス・ラヌギノサス由来のリパーゼタンパク質0.03%及びヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼ0.0077%から成る新規酵素のカクテルにより置換した。
【0263】
標準のヨーロッパ条件下での十分な規模の洗浄を、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、綿/ポリエステル上の口紅(Wfk 20LS)、綿上の米澱粉(CS-28)、綿上のチョコレートプディイング(EMPA 170)、綿上のバター脂肪(CS-10)、綿上の粘度(Wfk 10TE)、汚れたバラスト布(Wfk SBL)、汚されていない100%綿、及び100%ポリエステル布、青色綿/lycra布上のオリーブ油、牛肉ドリップ、鶏脂肪、ラード及びトウモロコシ油の手作りしみ、白色綿/lycra布上のラード/スダンレッドしみ、消費者の汚れた靴下及びt−シャツ(両者ともEquest Researchから)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0264】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤レベルを、通常レベルの50%に低め、そしてそれらを上記にれ挙される新しい酵素カクテルにより置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0265】
【表13】

【0266】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0267】
例14
標準のノースアメリカ洗濯液体洗剤を調製した。それは、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.02%、ヒューミコラ・インソレンス由来のセルラーゼタンパク質0.0006%、バチルス・ハルマパルス由来のアミラーゼタンパク質0.0033%、及び好アルカリ性バチルス由来のマンナナーゼタンパク質0.0045%、16%がAESであり、5%がLASであり、そして2%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤23%を含んで成る。それはさらに、石鹸、クエン酸、DTPA及び蟻酸カルシウム、及び5%のポリカルボキシレート分散性ポリマーも含んだ。
【0268】
この洗剤に使用される前記酵素カクテルを、バチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.067%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.067%、好アルカリ性バチルス由来のマンナナーゼタンパク質0.067%、バチルス・リケニホルミス由来のペクチン酸リアーゼタンパク質0.067%、バチルス・サブチリス由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.067%、サーモミセス・ラヌキノサス由来のリパーゼタンパク質0.1%、及びチエラビア・テレストリス由来のセルラーゼタンパク質0.008%から成る新規酵素のカクテルにより置換した。
【0269】
標準のノースアメリカ条件下での十分な規模の洗浄を、Equest Researchからの100%綿上の15種の異なった次のしみ(EMPA 102)に対して行った:ベビーフード、紅茶、スパゲッティソース、メーキャップ、粘土、βカロチン、血液、カレーソース、バター、草、チョコレートデザート、赤ワイン、使用されたエンジンオイル、獣脂/染料、及び庭の泥炭。汚されていないブランクの100%綿布がまた含まれた。洗剤の洗浄力は、個々の処理に関して、それらのしみの個々に対して得られた平均規約反射率を加えることにより計算された。
【0270】
下記計算には含まれないが、次のような他のしみもまた、洗浄に包含された:綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿上の卵黄(Wfk 10eg)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、綿上の直接的な青色のしみ(Wfk DB71)、綿上の着色されたオリーブ油(CS-4)、綿上のバター脂肪(CS-10)、綿/ポリエステル上の口紅(Wfk 20LS)、綿/ポリエステル上のメーキャップ(Wfk 20MU)、綿上の15種の異なったよごれ(EMPA 102)、綿上の米澱粉(CS-28)、綿上のチョコレートプディイング(EMPA 170)、綿/ポリエステル上の靴墨(Wfk 20S)、綿/ポリエステル上のコカコーラ(Wfk 20H)、綿/ポリエステル上のエンジンオイル(Wfk 20M)、綿/ポリエステル上のすす(Wfk 20RM)、綿上の粘度(Wfk 10TE)、綿/ポリエステル上の醤油(Wfk 20V)、白色綿/lycra上の手作りラード/スダンレッド及び白色綿/lycra上のゴマ油、緑色綿/lycra上のオリーブ油、牛肉ドリップ、鶏脂肪、ラード及びトウモロコシ油のしみ。合計の洗剤濃度は1.5g/lであった。
【0271】
【表14】

【0272】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
元の酵素カクテルは、100%の界面活性剤レベルで非酵素洗剤よりも1%以上の全体的な有益性を付与する。50%の界面活性剤レベルで、元の酵素カクテルは、非酵素洗剤よりも7%以上の全体的な有益性を付与し、そして新規酵素カクテルは34%以上の全体的な有益性を付与した。75%の界面活性剤レベルで、元の酵素カクテルは非酵素洗剤よりも10%以上の全体的な有益性を付与し、そして新規酵素カクテルは15%以上の全体的有益性を付与した。
【0273】
例15
標準のヨーロッパ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、8.1%がLASであり、6.5%がASであり、4%が非イオン性界面活性剤であり、そして2.5%がカチオン性界面活性剤(DSDMAC)である界面活性剤21%を含んだ。それはさらに、脂肪酸、カーボネート、ゼオライトA、シリケート、及びシトレートを含んで成るビルダー64%を含み、そしてまた2.7%の分散ポリマーを含んだ。
【0274】
標準のヨーロッパ条件下でのlaunder-o-meterを、次のしみに対して行った:綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の鉱油/黒インキ(EMPA 106)、綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の赤ワイン(Wfk 20L)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、綿/ポリエステル上の口紅(Wfk 20LS)、綿上の米澱粉(CS-28)、綿上のチョコレートプディング(EMPA 170)、綿上の粘度(Wfk 10TE)。合計の洗剤濃度は5g/lであった。
【0275】
試験は、合計の洗剤濃度を、50%又は75%低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.01%、サーモミセス・ラヌキノサス由来のリパーゼタンパク質0.01%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.01%、ヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.01%、チエラビア・テレストリス由来のセルラーゼタンパク質50ECU/Lにより置換することにより、5g/lの十分な用量での洗剤組成物に等しいか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0276】
【表15】

【0277】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0278】
例16
0.4%のプロテアーゼ(Savinase(商標))、11%がLASであり、そして5.9%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤16.9%、4.1%の石鹸及び63%のビルダーを含んで成る洗剤を調製した。
【0279】
標準のヨーロッパ洗浄条件下での5サイクルの十分な規模の洗浄を、3g/lの洗剤及び25°dHの水の硬度を用いて、よごれた布に対して行った。よごれた布は、次のものであった:綿上の鉱油/カーボンブラック(EMPA 106)、綿上の顔料/皮脂(Wfk 10D)、綿/ポリエステル上の使用されたエンジンオイル(Wfk 20gm)、綿上の粘土(Wfk 10TE)、綿/ポリエステル上のすす鉱油(Wfk 20RM)、綿/ポリエステル上の靴墨(Wfk 20S)、綿/ポリエステル上の醤油(Wfk 20V)、綿/ポリエステル上のトマトケチャップ(Wfk 20T)、及び綿/ポリエステル上の口紅(Wfk 20LS);綿上のミルクカカオ(EMPA 112)、綿上の草のしみ(EMPA 164)、綿上の卵黄(Wfk 10eg)、血液/ミルク/インキにより汚された綿(EMPA 116)、血液/ミルク/インキにより汚された綿/ポリエステル(EMPA 117)、及び綿上の植物油/ミルク/インキ(Wfk 10ppm)。前者の8材のスワッチは、非酵素洗剤成分に対して優先的に敏感であると思われ、そして後者の7枚のスワッチは、酵素に対して優先的に敏感であると思われる。
【0280】
白色度追跡布、すなわち100%編物綿(wfk80A)及び100%編物ポリエステルが使用されるので、20gのオリーブ及び2枚の土壌バラスト布(wkfSBL)を、よごれのレベルを高めるために付加した。
シーツ、t−シャツ、シャツ、枕カバー及び布巾を、3.8kgまで加えた。
洗浄実験を、同じ条件下で反復し、但し、洗剤用量を通常レベルの50%に低め(洗浄液1L当たり2.5gの洗剤)、そして洗浄液1L当たり1.0mgのアミラーゼ(StainzymeTM)、洗浄液1L当たり200ECUの細菌セルラーゼ(0.75mg/lに対応する)及び洗浄液1L当たり1.5mgのプロテアーゼ(Savinase(商標))から成る酵素カクテルを添加した。
【0281】
結果は、洗剤の合計レベルを通常レベルの60%に低め、そしてそれを酵素により置換することにより、通常レベルの洗剤用量を有する洗剤組成物よりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0282】
【表16】

【0283】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0284】
【表17】

【0285】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
また、白色度追跡布における無機残留物のレベルを、700℃での灰化の後、灰含有率として測定した。結果は、灰のレベルが、通常レベルの洗剤が使用される情況、及び洗剤用量の50%が使用される情況に比較して、低められることを示す。低められた灰含有率は、布の低められた磨耗性及びより軟化した感触に関して、布のために有益である。
【0286】
【表18】

【0287】
例17
標準のノースアメリカ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、7.8%がLASであり、6.7%がASであり、そして1.8%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤16.3%、及び脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケートを含んで成るビルダー60%を含んだ。
【0288】
標準のノースアメリカ条件下でのterg-o-tometerを、次のしみに対して行った:鉱油/インキ(EMPA 106)、ミルクカカオ(EMPA 112)、草(EMPA 164)、顔料/皮脂((WFK10D)、植物油/ミルク(WFK10PPM)、口紅(Wfk20LS)、米澱粉(CS-28)、卵黄(Wfk10EG)、チョコレートプディング(EMPA 170)、メーキャップ(Wfk20MU)、エンジンオイル/顔料(Wfk20M)、赤ワイン(Wfk20Ll)、及びインターロック綿。合計の洗剤濃度は800mlの洗浄液において1g/lであ利、5×5cmの個々のタイプの2枚のスワッチを使用した。
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.05%、サーモミセス・ラヌキノサス由来のリパーゼタンパク質0.1%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.05%、ヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.0125%、及びチエラビア・テレストリス由来のセルラーゼタンパク質0.0125%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に類似するか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0289】
【表19】

【0290】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0291】
例18
標準のノースアメリカ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、11.5%がLASであり、そして3.4%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤14.9%、及び脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケートを含んで成るビルダー55%を含んだ。
標準のノースアメリカ条件下でのterg-o-tometerを、次のしみに対して行った:鉱油/インキ(EMPA 106)、ミルクカカオ(EMPA 112)、草(EMPA 164)、顔料/皮脂((WFK10D)、植物油/ミルク(WFK10PPM)、口紅(Wfk20LS)、米澱粉(CS-28)、エンジンオイル(Wfk20GM)、粘土(Wfk 10TE)、醤油(Wfk 20V)、赤ワイン、HM茶及びインターロック綿。合計の洗剤濃度は800mlの洗浄液において1g/lであ利、5×5cmの個々のタイプの2枚のスワッチを使用した。
【0292】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの25%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.05%、サーモミセス・ラヌキノサス由来のリパーゼタンパク質0.1%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.05%、ヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.0125%、及びチエラビア・テレストリス由来のセルラーゼタンパク質0.0125%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に類似するか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0293】
【表20】

【0294】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0295】
例19
標準のノースアメリカ洗濯粉末洗剤を調製した。それは、4.5%がLASであり、13%がASであり、そして2%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤19.5%、及び脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケートを含んで成るビルダー61%を含んだ。
【0296】
標準のノースアメリカ条件下でのterg-o-tometerを、次のしみに対して行った:鉱油/インキ(EMPA 106)、ミルクカカオ(EMPA 112)、草(EMPA 164)、顔料/皮脂((WFK10D)、植物油/ミルク(WFK10PPM)、口紅(Wfk20LS)、米澱粉(CS-28)、卵黄(Wfk 10EG)、チョコレートプディング(EMPA 160)、メーキャップ(Wfk 20MU)、エンジンオイル(Wfk20M)、ケチャップ(Wfk 20T)、粘土(Wfk 10TE)、パプリカ(Wfk 10P)、インターロック綿、コカコーラ(Wfk 10H)、靴墨(Wfk 10S)、及びコカコーラ(Wfk 20H)。合計の洗剤濃度は800mlの洗浄液において1g/lであ利、5×5cmの個々のタイプの2枚のスワッチを使用した。
【0297】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの75%又は50%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.05%、サーモミセス・ラヌキノサス由来のリパーゼタンパク質0.1%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.05%、ヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.0125%、及びチエラビア・テレストリス由来のセルラーゼタンパク質0.0125%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に類似するか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0298】
【表21】

【0299】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0300】
例20
標準の日本洗濯粉末洗剤を調製した。それは、11.1%がLASであり、11.6%がエステルスルホネートであり、そして1.6%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤24.3%、及び脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート及びシリケートを含んで成るビルダー60%を含んだ。
【0301】
標準のアジア−太平洋条件下でのterg-o-tometerを、次のしみに対して行った:鉱油/インキ(EMPA 106)、ミルクカカオ(EMPA 112)、草(EMPA 164)、顔料/皮脂((WFK10D)、植物油/ミルク(WFK10PPM)、口紅(Wfk20LS)、トマトケチャップ(Wfk 20T)、米澱粉(CS-28)、エンジンオイル(Wfk20M)、粘土(Wfk 10TE)、醤油(Wfk 20V)、綿上のホームメイド赤ワイン、綿上のホームメイド紅茶及びインターロック綿。合計の洗剤濃度は800mlの洗浄液において0.5g/lであ利、5×5cmの個々のタイプの2枚のスワッチを使用した。
【0302】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの75%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.1%、サーモミセス・ラヌキノサス由来のリパーゼタンパク質0.2%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.1%、ヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.025%、及びチエラビア・テレストリス由来のセルラーゼタンパク質0.025%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に類似するか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0303】
【表22】

【0304】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0305】
例21
標準の日本洗濯粉末洗剤を調製した。それは、27.5%がLASであり、そして0.4%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤27.9%、及び脂肪酸、ゼオライトA、カーボネートシトレート、ホスフェート及びシリケートを含んで成るビルダー64%を含んだ。
【0306】
標準のアジア−太平洋条件下でのterg-o-tometerを、次のしみに対して行った:鉱油/インキ(EMPA 106)、ミルクカカオ(EMPA 112)、草(EMPA 164)、顔料/皮脂((WFK10D)、植物油/ミルク(WFK10PPM)、口紅(Wfk20LS)、トマトケチャップ(Wfk 20T)、米澱粉(CS-28)、エンジンオイル(Wfk20M)、粘土(Wfk 10TE)、醤油(Wfk 20V)、綿上のホームメイド赤ワイン、綿上のホームメイド紅茶及びインターロック綿。合計の洗剤濃度は800mlの洗浄液において0.67g/lであ利、5×5cmの個々のタイプの2枚のスワッチを使用した。
【0307】
試験は、洗剤組成物における界面活性剤のレベルを、通常レベルの50%に低め、そしてそれをバチルス・クラウジ由来のプロテアーゼタンパク質0.075%、サーモミセス・ラヌキノサス由来のリパーゼタンパク質0.15%、バチルス・サブチリス由来のアミラーゼタンパク質0.075%、ヒューミコラ・インソレンス由来のエンド−セルラーゼタンパク質0.019%、及びチエラビア・テレストリス由来のセルラーゼタンパク質0.019%により置換することにより、通常レベルの界面活性剤を含む洗剤組成物に類似するか又はそれよりも良好な洗浄結果を得ることが可能であったことを示した。
【0308】
【表23】

【0309】
布の規約反射率は、MacBethカラーアイシステムを用いてUVフィルターにより460nmで測定された。
【0310】
例22
従来の非イオン性界面活性剤は、表面に対する脂質分解性酵素の効果的親和性を低めるために洗剤に存在した。オリーブ油について、10μM近くの低いCMC、良好な湿潤性能、及び高いミセル懸濁能力を有するNeodol 25-7により示された。基質−様疎水性表面(HPAチップを備えたBiacore3000装置上で、pH9の緩衝液において得られた)への脂質酵素Lipex(商標)のSPR結合恒常性の分析から、Neodol 25-7の存在下でのリパーゼの最大吸着性(平衡表面過剰)を、界面活性剤濃度(0〜0.5mM)の関数として調査し、そしてさらに、従来のアニオン性界面活性剤LAS、及びNeodol 25-7:LASの1:2%w/w混合物を含む類似溶液と比較した。吸着性と界面活性剤濃度との間の全体的な直鎖状関係が観察された。リパーゼ吸着性は、Neodol 25-7>1:2%w/wのNeodol 25-7:LAS>LASの順序で、界面活性剤濃度の関数として強く低められた。対照と一緒にすると、この組の観察は、非イオン性界面活性剤に富んでいる溶液において、ミセルに対するLiperx(商標)の会合の上昇と一致した。
【0311】
例23
基質−様表面への脂質分解酵素の吸着は、界面活性剤システムの組成に強く依存する。下記表面は、SPR(表面プラスモン共鳴)実験からの結果を示し、ここで疎水性表面への吸着性が、400nMのLipex(商標)+0.01mMの界面活性剤(HPAチップを備えたBiacore 3000装置上で、pH9の緩衝液において得られた)の懸濁液について測定された。より短い短鎖アルコールエトキシレート、すなわちLutensol ON60は、長鎖Neodal 25-7に比較して、界面活性剤の存在下で脂質分解酵素の高い吸着性を付与することは明確であった(純粋な界面活性吸着性が400近くのシグナルを付与し、ところが懸濁液中、単独でのLipex(商標)は2000のレベルに吸着され、すべての単位はμg/m2であった)。前で指摘されたように、酵素吸着性のレベルを、触媒機能、及び洗剤配合物の全体的な洗浄効果を最大にするために、最適化した。
【0312】
【表24】

【0313】
例24
例23に類似して、Lipex(商標)洗浄性能が界面活性剤システムの組成に依存することが、活性の測定から明らかであった。下記表においては、標準のELISAに基づく脂質分解活性アッセイからの結果が示され、ここでトリオレインフィルムに含まれるpNP-ペルミテートの加水分解がpH9の緩衝液中、10nMのLipex(商標)及び0.1mMの界面活性剤の存在下で研究された。このスクリーニング工程は、脂質分解酵素性能間の最適なバランス、及び静電相互作用(アニオン性/非イオン性界面活性剤の比率)、湿潤性(決定的ad-ミセル濃度(CAC)により定義される)及び懸濁性(決定的ミセル濃度(CMC)により定義される)に関して界面活性剤システムの性質についての情報を与えた。高いCMCを有する非イオン性の標準のLAS、例えばLutensol ON60が、Neodol 25-7のような従来の非イオン性界面活性剤よりも高いリパーゼ性能を提供したことは、SPR結果として一致した。
【0314】
【表25】

【0315】
例25
50mMのグリシン、10mMのNaCl、0.1mMのCaCl2及び1.5mMの界面活性剤から成る多くの洗浄溶液を調製し、pHを9に調節し、そして炭酸水素ナトリウムを添加し、5mMにした。1.5mMの界面活性剤は、1:0、4:1、1:2又は0:1の比の非イオン性:アニオンの混合物であった。非イオン性界面活性剤はLutensol ON60又はNeodol 25-7のいずれかであり、アニオン性界面活性剤は11の平均炭化水素鎖長を有する短鎖LASであった。カルシウム濃度は、構成された洗浄液において水の硬度を刺激し、その結果、ビルダーの添加を回避した。
【0316】
2×800mlの個々の洗浄液を、2つの個々の次のスワッチ(サイズ5×5cm)と共に、1200mlのLaunder-o-meterビーカーに添加した:EMPA160チョコレートプディング, EMPA106油/カーボンブラック, EMPA112 ミルク/カカオ, Equest 草のしみ, Wfkl OD顔料/皮脂、Wfkl Oppm 植物油/ミルク, Wfk20LS 口紅, Wfk20MUメーキャップ, CS-28米澱粉, Wfk20D 顔料/皮脂, Wfk20Mエンジンオイル/顔料, Wfk20Ll熟成赤ワイン, Wfk10TE 粘土, インターロック綿 (10x10cm), 及び インターロック綿/ポリエステル (10x10cm)。さらに、酵素カクテルは、個々の組の2つの同一洗浄液の1つに、洗浄濃度0.1%w/wのプロテアーゼタンパク質(バチルス・クラウジ)、0.1%w/wのリパーゼタンパク質(サーモミセス・ラヌギノサス)、0.05%w/wのアミラーゼタンパク質(バチルス・サブチリス)、0.0125%w/wのエンド−セルラーゼタンパク質(ヒューミコラ・インソレンス)、及び0.0125%w/wのセルラーゼタンパク質(チエラビア・テレストリス)を提供する。スワッチを、25→40℃で10分、続いて40℃で20分、Launder-o-meterにおいて洗浄液により洗浄した。洗浄の後、スワッチを水道水により5分間、3度すすぎ、その後、それらを室温において一晩、乾燥し、続いてColorEye反射計を用いて460nmでの規約反射率を測定した。
【0317】
次の規約反射率の値を測定した:
【表26】

【0318】
【表27】

【0319】
両スワッチ上で、従来のNeodol25-7/LASシステムはまったく酵素性能を与えないか又は低い酵素性能を付与することが見出された。高いCMCを有する非イオン性界面活性剤(Lutensol ON60)が使用される場合、良好な酵素性能が、Neodol 25-7に基づく界面活性剤システムに比較して、見出された。Wfk20LS及び1:2の比のLutensal:LASに基づいて、酵素性能は、LASのみのシステムの酵素性能を卓越する。
【0320】
例26
標準のヨーロッパカラーコンパクト洗濯洗剤を調製した。それは8.1%がLASであり、6.5%がASであり、2.5%がArquat 2T−70であり、そして24%が非イオン性界面活性剤である界面活性剤21.1%、及び脂肪酸、ゼオライトA、カーボネート、クエン酸及びシリケートを含んで成るビルダー64%を含んで成る。界面活性剤システムを、ビルダーとは別に調製した。界面活性剤システム、すなわちNeodol 25-7又はLutensol ON 60を非イオン性界面活性剤として調製した。14°dHの硬度及び5mMの炭酸水素ナトリウムの水中、5g/lのそれらの洗剤の洗浄液を製造した。
【0321】
標準のヨーロッパカラーコンパクト洗濯洗剤における界面活性システムが1:0、4:1、1:2又は0:1の非イオン性:アニオン性界面活性剤の混合物により置換されている追加の洗浄液を調製した。非イオン性界面活性剤は、Lutensol ON 60又はNeodol 25-7のいずれかであり、そしてアニオン性界面活性剤は短鎖LASであった。界面活性剤混合物を、1.5mMの濃度で、洗浄液に添加した。ビルダーを、5g/lの洗剤濃度に対応する濃度で添加した。
【0322】
2×800mlの個々の洗浄液を、2つの個々の次のスワッチ(サイズ5×5cm)と共に、1200mlのLaunder-o-meterビーカーに添加した:EMPA160チョコレートプディング, EMPA106油/カーボンブラック, EMPA112 ミルク/カカオ, Equest 草のしみ(1つのみのスワッチ), Wfkl OD顔料/皮脂、Wfk10ppm 植物油/ミルク, Wfk20LS 口紅, Wfk20MUメーキャップ, CS-28米澱粉, Wfk20D 顔料/皮脂, Wfk20Mエンジンオイル/顔料, Wfk20Ll熟成赤ワイン, Wfk10TE 粘土, インターロック綿 (10x10cm), 及び インターロック綿/ポリエステル (10x10cm)。
【0323】
さらに、酵素カクテルは、個々の組の2つの同一洗浄液の1つに、洗浄濃度0.1%w/wのプロテアーゼタンパク質(バチルス・クラウジ)、0.1%w/wのリパーゼタンパク質(サーモミセス・ラヌギノサス)、0.05%w/wのアミラーゼタンパク質(バチルス・サブチリス)、0.0125%w/wのエンド−セルラーゼタンパク質(ヒューミコラ・インソレンス)、及び0.0125%w/wのセルラーゼタンパク質(チエラビア・テレストリス)を提供する。
スワッチを、25→40℃で10分、続いて40℃で20分、Launder-o-meterにおいて洗浄液により洗浄した。洗浄の後、スワッチを水道水により5分間、3度すすぎ、その後、それらを室温において一晩、乾燥し、続いてColorEye反射計を用いて460nmでの規約反射率を測定した。
【0324】
次の規約反射率の値を測定した:
【表28】

【0325】
【表29】

【0326】
両スワッチ上で、従来のNeodol25-7/LASシステムはまったく酵素性能を与えないか又は低い酵素性能を付与することが見出され、ところが最も大きな酵素性能がLASのみの界面活性剤システムにおいて見出された。高いCMCを有する非イオン性界面活性剤(Lutensol ON60)が使用される場合、良好な酵素性能が、Neodol 25-7に基づく界面活性剤システムに比較して、見出された。標準の洗剤の非イオン性界面活性剤が最高のCMC(Lutensol ON60)を有する場合、酵素性能は、それらの2つのスワッチにたいして改良される。
【0327】
例27
モデルの洗浄実験を、バターにより汚されたスワッチにより行った。スワッチを、脂質分解酵素及び洗剤により20分間、洗浄し、そして非イオン性界面活性剤を、洗浄の最後の5分で添加した。非イオン性界面活性剤を添加しなかったブランク、及び脂質分解酵素を有さない対照が包含された。条件は次の通りであった:
汚されたスワッチ:スワッチ当たりの50μlのバター、
脂質分解酵素:WO00/60063号に記載されるような、Novozymes A/S, DKから入手できるLipex(商標),
Lipex(商標)の用量:1250及び5000 LU/l、
洗剤:主にアニオン性界面活性剤を含む市販のヨーロッパ製粉末洗剤、
洗剤液:4g/lの洗剤、15°dH、
洗浄条件:20分、30℃、
非イオン性界面活性剤:Neodol(商標) 25-7 (第一アルコールエトキシレート;7〜8モルの酸化エチレンを含むC12-C15アルコール;(Shell Chemicalの商標))。
【0328】
すすぎ及びライン乾燥の後、悪臭を、0〜(臭気なし)〜4(強い臭気)の評点を用いて、パネル評点の平均として評価した。結果:
【0329】
【表30】

【0330】
バターにより汚されたスワッチの規約反射率が460nmで測定され、そして洗浄性能は、リパーゼを含まない対照に比較して、リパーゼによる洗浄による規約反射率の上昇として取られた。結果:
【0331】
【表31】

【0332】
洗浄性能が、リパーゼにより汚されたスワッチについて、同じ手段で評価された。結果:
【表32】

【0333】
結果は、本発明の従っての保温相の後、洗浄液中への非イオン性界面活性剤の解放が、悪臭の形成を低めると共に、同時に口紅スワッチに対する洗浄性能を改良し、そしてバターに対する性能もほぼ変化しなかったことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)、又は
b)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー、0〜6重量%のポリマー及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)、又は
c)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー、0〜15重量%の漂白剤及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)、又は
d)0〜30重量%の界面活性剤、0〜50重量%のビルダー及び少なくとも0.00001重量%の酵素タンパク質(洗剤組成物の重量当たり)を含んで成る洗剤組成物であって、前記洗剤組成物における酵素により提供される洗浄力への寄与が5%以上であり、そして洗剤組成物の洗浄力は、ベビーフード、紅茶、スパゲッティソース、メーキャップ、粘土、βカロチン、血液、カレーソース、バター、草、チョコレートデザート、赤ワイン、使用されたエンジンオイル、獣脂/染料、及び庭の泥炭により染色された、15枚の市販の100%綿スワッチに対してノースアメリカ 条件下で全規模洗浄を行い、そして個々の処理に関するそれらの個々の染色に基づいて得られた平均規約反射率を合計することにより測定され、そして酵素により提供される洗浄力への寄与が、酵素を含む同じ洗剤及び酵素を含まない同じ洗剤から得られた15の平均規約反射率の合計を比較することにより見出される、洗剤組成物。
【請求項2】
前記界面活性剤が、0〜20重量%の量で存在する請求項1記載の洗剤組成物。
【請求項3】
前記界面活性剤が、0〜10重量%の量で存在する請求項1記載の洗剤組成物。
【請求項4】
前記ビルダーが、10〜35重量%の量で存在する請求項1記載の洗剤組成物。
【請求項5】
前記ビルダーが、15〜25重量%の量で存在する請求項1記載の洗剤組成物。
【請求項6】
前記ビルダーが、0〜5重量%の量で存在する請求項1記載の洗剤組成物。
【請求項7】
前記洗剤組成物が、液体組成物である請求項1〜6のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項8】
前記洗剤組成物が、粉末組成物である請求項1〜6のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項9】
前記酵素が、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、マンナナーゼ、ペクチナーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択される請求項1〜8のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項10】
前記酵素が、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択された2以上の酵素の混合物である請求項1〜8のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項11】
前記酵素が、リパーゼ、及びセルラーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択された、1又は複数の酵素を含んで成る請求項1〜8のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項12】
前記酵素が、プロテアーゼ、及びセルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼ及びオキシドレダクターゼから成る群から選択された、1又は複数の酵素を含んで成る請求項1〜8のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項13】
前記セルラーゼが、エンドグルカナーゼである請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項14】
前記アミラーゼが、α−アミラーゼである請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項15】
前記オキシドレダクターゼが、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ及びラッカーゼから成る群から選択される請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項16】
前記リパーゼが、バチルス(Bacillus)及びヒューミコラ(Humicola)から成る選択された微生物に由来する請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項17】
前記セルラーゼが、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、ヒューミコラ・インソレンス(Humicola insolens)及びチエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)から成る群から選択された微生物に由来する請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項18】
前記アミラーゼが、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)及びバチルス・サブチリスから成る群から選択された微生物に由来する請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項19】
前記プロテアーゼが、バチルス・クラウジ(Bacillus Clausii)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ハルマパルス(Bacillus halmapalus)、及びバチルス・レンタス(Bacillus lentus)から成る群から選択された微生物に由来する請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項20】
前記オキシドレダクターゼが、コプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)及びミセリオフソラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)から成る群から選択された微生物に由来する請求項10又は11記載の洗剤組成物。
【請求項21】
前記洗剤組成物における酵素の量が、少なくとも0.001%である請求項1〜20のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項22】
前記界面活性剤が、9〜15のアルコール鎖長を有するアルキルスルフェート、アルキルエトキシレートスルフェート、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、9〜15のアルコール鎖長及び0〜10モルの程度のエトキシル化を有するアルキルエトキシレート、N, N−ジメチルテトラデカン−1−アミン−N−オキシド、ジステアリルジメチルアンモニウム塩化物及び脂肪酸グルカミドの群から選択される請求項1〜21のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項23】
前記ビルダーが、カーボネート、ゼオライト、三リン酸ナトリウム及び脂肪酸の群から選択される請求項1〜22のいずれか1項記載の洗剤組成物。
【請求項24】
標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液に0.95以下のCAC:CMC比率を有する界面活性剤システムを含むことにより、改良された酵素洗浄力を有する、0.00001〜80重量%の酵素タンパク質を含んで成る洗剤組成物。
【請求項25】
前記洗浄液におけるミセル及びエマルジョン−粒子の全体の電荷が負である請求項24記載の洗剤。
【請求項26】
標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液に0.95以下のCAC/CMCを有する界面活性剤システムの酵素洗浄力を改良するためへの使用。
【請求項27】
少なくとも0.05重量%が脂肪分解酵素である、0.00001〜80重量%の酵素タンパク質を含んで成る、界面活性剤システムを含んで成ることにより改良された脂肪分解酵素洗浄力を有する洗剤組成物であって、非イオン性界面活性剤が前記合計界面活性剤の50重量%以下を構成し、そして前記界面活性剤システムの決定的ミセル濃度が標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液において0.1Mm以上である、洗剤組成物。
【請求項28】
非イオン性界面活性剤が前記合計界面活性剤の50重量%以下を構成し、そして前記界面活性剤システムの決定的ミセル濃度が標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液において0.1Mm以上である、界面活性剤システムの脂肪分解酵素洗浄力を改良するためへの使用。
【請求項29】
0.00001〜80重量%の酵素タンパク質を含んで成る洗剤組成物における酵素洗浄力を最適化するか又はスクリーニングするための方法であって、
(1)少なくとも2種のそのような洗剤組成物を調製し、
(2)標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で前記洗浄液における1又は複数の次のパラメーターを測定し:
(2a)CAC
(2b)CMC
(2c)ミセル及びエマルジョン−粒子の全体の電荷
(2d)非イオン性界面活性剤の量
(3)下記の通りである:
(3a)CAC:CMCが0.95以下であり、又は
(3b)CMCが0.1mM以上であり、又は
(3c)ミセル及びエマルジョン−粒子の全体の電荷が負であり、又は
(3d)非イオン性界面活性剤の量が50%以下であり、又は
(3e)1又は複数の3a〜3dの組合せである、
洗剤組成物を選択することを含んで成る方法。
【請求項30】
持効性又は遅効性配合物に、及び標準のヨーロッパ条件、標準のノースアメリカ条件又は標準のアジア−太平洋条件下で洗浄液中に開放される場合、界面活性剤成分が脂肪分解酵素のための結合部位を形成するミセルを形成することができる量で包含される1又は複数の界面活性剤を含んで成る組成物。
【請求項31】
前記持効性又は遅効性配合物が、界面活性剤の開放を遅延するか又は遅める被覆された顆粒であり、その結果、脂肪分解酵素のための結合部位を形成するミセルが洗浄工程の最後の半分においてのみ形成される請求項30記載の組成物。
【請求項32】
前記界面活性剤成分の少なくとも1つが、非イオン性界面活性剤である請求項30又は31記載の組成物。
【請求項33】
(a)界面活性剤及び脂肪分解酵素を含んで成る水溶液により布を処理し、続いて、
(b)周囲温度での界面活性剤成分が脂肪分解酵素のための結合部位を形成するミセルを形成できる量で、1又は複数の界面活性剤成分を含んで成る水溶液により前記布を処理することを含んで成る、汚れた布の処理方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.00001〜80重量%の酵素タンパク質、及び改良された酵素洗浄力により測定された表面−会合又は結合基質に対して最適化された酵素親和性を提供する界面活性剤系を含んで成る洗剤組成物において、当該界面活性剤系が下記の特性を有することを特徴とする洗剤組成物:
(a)標準ヨーロッパ条件又は標準ノースアメリカ条件又は標準アジア−太平洋条件において洗浄液中で0.95未満のCAC:CMC比;あるいは
(b)標準ヨーロッパ条件又は標準ノースアメリカ条件又は標準アジア−太平洋条件において洗浄液中で0.95未満のCAC:CMC比及び0.1Mmより大きいCMC;あるいは
(c)標準ヨーロッパ条件又は標準ノースアメリカ条件又は標準アジア−太平洋条件において洗浄液中で0.1Mmより大きいCMC、少なくとも0.05重量%が脂肪分解酵素であり、当該組成物は、非イオン界面か製剤が全界面活性剤の50w/w%未満を構成する界面活性剤系を含むことにより、改良された脂肪分解酵素洗浄力を有する。
【請求項2】
前記洗浄液中のミセル及びエマルジョン−粒子の全体の電荷が負である、請求項異1に記載の(a)又は(b)の洗剤組成物。
【請求項3】
非イオン性界面活性剤が全界面活性剤の50w/w%未満を構成する、請求項1に記載の(a)又は(b)の洗剤組成物。
【請求項4】
酵素洗浄力を改良するための、標準ヨーロッパ条件又は標準ノースアメリカ条件又は標準アジア−太平洋条件において洗浄液中で0.95未満のCACを有する界面活性剤系の使用。
【請求項5】
脂肪分解酵素洗浄力の改良のための、非イオン性界面活性剤が全界面活性剤の50w/w%未満を構成し、そして界面活性剤系のCMCが、標準ヨーロッパ条件又は標準ノースアメリカ条件又は標準アジア−太平洋条件において洗浄液中で0.1Mmより大きいことを特徴とする界面活性剤系の使用。
【請求項6】
0.00001〜80重量%の酵素タンパク質を含んで成る洗剤組成物において酵素洗浄力を最適化又はスクリーニングするための方法において、
(1)少なくとも2種類の上記の洗剤組成物を用意し;
(2)標準ヨーロッパ条件又は標準ノースアメリカ条件又は標準アジア−太平洋条件において洗浄液中で、CMC、及び下記パラメーターの1又は複数:
(2a)CAC
(2b)非イオン性界面活性剤の量
を測定し;そして
(3)下記の性質:
(3a)CAC:CMCが0.95未満である、又は
(3b)CMCが0.1mMより大きく且つ非イオン性界面活性剤の量が50%未満である、
を有する洗剤組成物を選択する;
ことを含んで成る方法。

【公表番号】特表2006−517989(P2006−517989A)
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501512(P2006−501512)
【出願日】平成16年1月19日(2004.1.19)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000026
【国際公開番号】WO2004/074419
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(500586299)ノボザイムス アクティーゼルスカブ (164)
【Fターム(参考)】