洗浄装置および洗浄方法
【目的】 本発明は、基板上の汚染物を効率よく除去することができるように改良された装置を提供することを主要とする。
【構成】 当該装置は、液滴21を基板1に向けて噴出する噴出ノズル11を備える。噴出ノズル11には、液体供給手段23およびガス供給手段22が接続される。噴出ノズル11内には、噴出ノズル11内に供給された液体と気体とを混合し、液体を液滴21に変える混合手段が設けられている。
【構成】 当該装置は、液滴21を基板1に向けて噴出する噴出ノズル11を備える。噴出ノズル11には、液体供給手段23およびガス供給手段22が接続される。噴出ノズル11内には、噴出ノズル11内に供給された液体と気体とを混合し、液体を液滴21に変える混合手段が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般に洗浄装置に関するものであり、より特定的には、基板の上に付着している汚染物を除去する洗浄装置に関する。この発明は、また基板の上に付着している汚染物を除去する洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェハの上にCVD法またはスパッタ法により膜を形成するとその表面にパーティクル状の汚染物が付着する。また、レジストの残渣が、ウェハの表面に付着することがある。これらの汚染物を除去する方法として、高圧ジェット水洗浄、メガソニック流水洗浄およびアイススクラバ洗浄等が提案されている。
【0003】図15は、高圧ジェット水洗浄と呼ばれる従来の洗浄法を実現する装置の概念図である。
【0004】当該装置は、液加圧器3と、噴出ノズル4と、ウェハ1を支持して、これを回転させるステージ2と、を備える。この洗浄方法においては、まず、液加圧器3によって圧縮された純水等の液が、噴出ノズル4より、ウェハ1の表面に向けて連続的に高速噴出される。高速噴出された液がウェハ1の表面へ衝突することによって、ウェハ1の表面に付着している汚染物粒子が除去され、洗浄が行なわれる。ウェハ1を、ステージ2を回転させることによって、回転させ、かつ噴出ノズル4を移動させることによって、ウェハ1の表面全面が洗浄される。
【0005】この方法では、図16を参照して、噴出ノズル4から高速噴出された液は、液の柱20となって、ウェハ1の表面に衝突する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この方法の問題点は、次のとおりである。すなわち、多量の純水等の液が、高速でウェハ1の表面に衝突するので、ウェハ1の表面に静電気が発生し、ひいてはウェハ1の表面に形成されているデバイスにダメージを与えてしまうという問題点がある。このダメージの低減対策として、純水中にCO2 ガス等を混入させて、純水の比抵抗を下げ、ひいては、ウェハ1の表面に発生する静電気を低減させる方法もあるが、完全ではない。また、この方法によるもう1つの問題点は、1μm以下の微小異物(パーティクル)を十分に除去できないということである。
【0007】図17は、メガソニック流水洗浄と呼ばれる従来の洗浄方法を示す模式図である。洗浄装置は、ウェハ1を回転させるステージ2と、純水等の液に1.5MHz程度の高周波を印加して、これを放出するノズル5とを備える。この洗浄方法においては、ノズル5によって垂直方向に純水を高周波振動させ、これをウェハ1へ向けて放出することによって、ウェハ1の洗浄を行なう。この方法の問題点は、次のとおりである。
【0008】すなわち、高圧ジェット水洗浄と同様、1μm以下の微小異物(パーティクル)を十分に除去できない点である。また、ステージ2の回転を速くすることで、洗浄効果が多少高まる。しかし、この場合、ウェハ1の周辺部では洗浄効果が大きいが、ウェハ1の中央部では洗浄効果が小さい。そのため、ウェハ1面内に洗浄むらが生じるという問題点もあった。さらに、ウェハ1の表面に形成されたデバイスの微細パターンを破壊するという問題点もあった。デバイスの破壊と洗浄効果との間には、相関関係が認められている。この洗浄方法では、デバイスの破壊および洗浄効果を制御するパラメータとして、印加する高周波の周波数および出力、ステージ2の回転数、ノズル5とウェハ1との距離がある。しかし、これらのパラメータの制御範囲が狭いため、これらを制御することが困難であった。
【0009】図18はアイススクラバ洗浄と呼ばれる従来の洗浄方法を実現する装置の模式図である。当該洗浄装置は、氷粒子を生成する製氷ホッパ6を備える。製氷ホッパ6には被凍結液である純水を製氷ホッパ6内に供給する供給スプレー7が設けられている。製氷ホッパ6の底部には、氷粒子をウェハ1へ向けて噴出する噴出ノズル8が設けられている。
【0010】次に、動作について説明する。液体窒素等の液化ガスを、製氷ホッパ6内へ供給する。純水等の被凍結液を、供給スプレー7によって、製氷ホッパ6内に微噴霧する。製氷ホッパ6内で生成した数μmから数10μmの氷粒子を、ガスイジェクタ方式の噴出ノズル8からウェハ1へ向けて噴出すると、ウェハ1の表面の洗浄が行なわれる。この洗浄方法は、上述の高圧ジェット水洗浄やメガソニック流水洗浄と比べて、洗浄効果は高い。しかしながら、洗浄力を決めている氷粒子の噴出速度が、ガスイジェクタ方式の噴出ノズル8を用いているため、音速を超えることができず、洗浄力に限界があった。また、氷粒子を形成するために、多量の液体窒素を使用しているため、液体窒素の供給設備にイニシャルコストが高くつき、またランニングコストも高いという問題点があった。
【0011】また上述のデバイスの破壊の問題は、氷粒子の噴出速度を制御することによって、抑制され得る。しかしながら、装置上の問題を考慮して、現状、氷粒子の噴出速度は100〜330m/secの範囲内にしか制御できず、制御幅が狭い。そのため、デバイスの破壊を完全に抑制することができないという問題点があった。
【0012】また、このような洗浄における問題点は、半導体ウェハのみならず液晶基板、フォトマスク等の基板の上に付着している汚染物を除去する場合においても生じていた。
【0013】それゆえに、この発明の目的は、基板の表面上に付着している汚染物を除去する洗浄装置を提供することにある。
【0014】この発明の他の目的は、基板の上に付着している1μm以下の微小異物を除去することができるように改良された洗浄装置を提供することにある。
【0015】この発明のさらに他の目的は、ランニングコストの安い洗浄装置を提供することにある。
【0016】この発明のさらに他の目的は、基板表面に損傷を与えずに、基板の上に付着している汚染物粒子を除去できるように改良された洗浄装置を提供することにある。
【0017】この発明のさらに他の目的は、基板の上に付着している汚染物粒子を除去する洗浄方法を提供することにある。
【0018】この発明のさらに他の目的は、基板の表面に損傷を与えず、基板の上に付着している汚染物粒子を除去できるように改良された洗浄方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の局面に従う洗浄装置は、基板の表面上に付着している汚染物を除去する装置に係る。当該洗浄装置は、液滴を上記基板に向けて噴出する噴出ノズルを備える。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に液体を供給する液体供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に気体を供給するガス供給手段が接続されている。上記噴出ノズル内に、該噴出ノズル内に供給された上記液体と上記気体とを混合し、上記液体を液滴に変える混合手段が設けられている。
【0020】この発明の第2の局面に従う洗浄装置は、基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄装置に係る。当該洗浄装置は、薬液を上記基板に向けて供給する薬液供給ノズルと、純水の液滴を上記基板に向けて噴出する噴出ノズルとを備える。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に純水を供給する純水供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段が接続されている。上記噴出ノズル内に、該噴出ノズル内に供給された上記純水と上記ガスとを混合し、上記純水を液滴に変える混合手段が設けられている。
【0021】この発明の第3の局面に従う洗浄装置は、基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄装置に係る。当該洗浄装置は、液滴を上記基板に向けて噴出する噴出ノズルを備える。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に純水を供給するための、第1の開閉バルブを有する純水供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、噴出ノズルル内に薬液を供給するための、第2の開閉バルブを有する薬液供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段が接続されている。上記噴出ノズル内に、上記純水または上記液体と、上記ガスとを混合し、上記純水の液滴または上記液体の液滴に変える混合手段が設けられている。
【0022】この発明の第4の局面に従う洗浄方法は、基板の表面に付着している汚染物を除去する方法に係る。噴出ノズルの噴出口を基板に向ける。上記噴出ノズル内に液体を供給する。上記噴出ノズル内にガスを供給する。上記噴出ノズル内で上記液体を上記気体とを混合し、得られた液滴を上記噴出口より噴出する。
【0023】この発明の第5の局面に従う洗浄方法においては、まず基板の表面を洗浄液で洗浄する。上記基板の表面に、純水の液滴を噴出する。
【0024】この発明の第6の局面に従う洗浄方法においては、基板の上に洗浄液の液滴を噴出する。
【0025】この発明の第7の局面に従う洗浄方法においては、まず基板の上に洗浄液の液滴を噴出する。上記基板の上に純水の液滴を噴出する。
【0026】
【作用】この発明の第1の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズル内に、該噴出ノズル内に供給された液体と気体とを混合し、液体を液滴に変える混合手段が設けられているので、液滴が容易に形成される。
【0027】この発明の第2の局面に従う洗浄装置によれば、薬液を基板に向けて供給する薬液供給ノズルを備えるので、薬液を基板の表面に供給することができる。
【0028】この発明の第3の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズルに、第1の開閉バルブを有する純水供給手段と第2の開閉バルブを有する薬液供給手段が設けられているので、バルブを切換えることによって、薬液の液滴と純水の液滴を、それぞれ選択的に形成することができる。
【0029】この発明の第4の局面に従う洗浄方法によれば、基板の上の汚染物が、液滴によって除去される。
【0030】この発明の第5の局面に従う洗浄方法によれば、まず、基板の表面を洗浄液で洗浄するので、基板と汚染物との間の結合が弛められる。
【0031】この発明の第6の局面に従う洗浄方法によれば、洗浄液を液滴の形にして、基板の上に噴出するので、基板の上の汚染物は効果的に除去される。
【0032】この発明の第7の局面に従う洗浄方法によれば、基板の上に洗浄液の液滴を噴出した後、基板の上に純水の液滴を噴出するので、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0033】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図について説明する。
【0034】実施例1図1は、実施例1に係る、たとえばウェハ洗浄装置の概念図である。当該装置は、半導体ウェハ1の表面上に付着している汚染物を除去するものである。当該装置は、液滴を半導体ウェハ1に向けて噴出する噴出ノズル11を備える。噴出ノズル11には、該噴出ノズル11内に液体を供給する液体供給手段23が接続されている。噴出ノズル11には、また、噴出ノズル11内に気体を供給するガス供給手段22が接続されている。
【0035】図2は、噴出ノズル11の断面図である。噴出ノズルは、その中を気体が通過する第1の管路30を備える。噴出ノズル11は、また、第1の管路30の外側から、第1の管路30の側壁を貫通し、第1の回路30内にまで、その先端部が延び、その中を液体が通過する第2の管路31を備える。第2の管路31の先端部は、第1の管路30が延びる方向と同じ方向に延びている。
【0036】図1に戻って、液体供給手段23には、加圧タンクやレギュレータ等が設けられており(図示せず)、噴出ノズル11への液の供給圧力および供給量が、それらによって制御される。液の供給圧力は、1〜10kg/cm2 の範囲に制御されるのが好ましい。
【0037】図3は、液の供給圧力と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。図3を参照して、液の供給圧力を、2〜4kg/cm2 の範囲内に制御すると、半導体ウェハの表面にダメージを与えることなく、汚染物を除去できる。液の供給圧力を4〜8kg/cm2 の範囲に制御すると、除去率が向上する。液の供給圧力を8kg/cm2 にすると、除去率はほぼ100%に達し、供給圧力をこれ以上大きくしても、除去率は変化しない。
【0038】ガス供給手段22においても、図示しないが、レギュレータ等が設けられており、ガスの供給圧力とガスの供給量が制御される。ガスの供給圧力は1〜10kg/cm2 の範囲に制御されるのが好ましい。
【0039】図2を参照して、噴出ノズル11内では、ガスと液とが混合され、液体は粒状の液滴21に変化し、ガスの流れとともに、第1の管路30の先端から、噴出される。第2の管路31の先端で生成した液滴21は、図中、a−b間で、第1の管路30内を流れるガスの流れによって、加速され、第1の管路30の先端から噴出される。第2の管路31の先端(a)から第1の管路30の先端(b)までの距離xは、70mm以上必要であり、好ましくは100mm以上必要である。距離xが70mm未満の場合、液滴21の噴出速度は遅くなり、洗浄効果が低下する。
【0040】液滴21の噴出速度は、液の供給圧力(供給量)とガスの供給圧力(供給量)と、a−b間の距離xと、第1の管路30の内径によって決定される。通常、a−b間の距離xと第1の管路30の内径は固定され、さらに液体の供給量は、ガスの供給量の1/100程度にされている。そのため、液滴21の噴出速度は、主に、ガスの供給圧力(および供給量)によって制御される。具体的には、液滴21の噴出速度は、1m/sec〜音速(330m/sec)の範囲内に、制御され得る。
【0041】図4は、液滴21の噴出速度と、汚染物の除去率との関係を示すグラフである。液滴の噴出速度を10m/sec〜100m/secの範囲に制御すると、半導体ウェハの表面のダメージは低減される。一方、液滴21の噴出速度を100m/sec以上にすると、汚染物の除去率が増大する。
【0042】液滴21の粒径は、液の供給圧力(供給量)とガスの供給圧力(供給量)と、第1の管路30の内径と、第2の管路31の内径によって決定される。通常、第2の管路31の内径と第1の管路30の内径は固定されるため、液滴21の粒径は、液およびガスの供給圧力(供給量)によって制御される。液の供給量を少なくし、ガスの供給量を多くすると、液滴21の粒径は小さくなる。一方、液を多く、ガスを少なく供給すると、液滴21の粒径は大きくなる。具体的には、液滴21の粒径は、0.01μm〜1000μmの範囲内に制御することができる。液滴21の粒径を調節することにより、基板の上に付着している1μm以下の微小異物を除去することができる。
【0043】図5は液滴の粒径と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。液滴21の粒径は、0.01μm〜0.1μmの範囲内においては、液滴21の粒径が大きくなるにつれて、除去率は、わずかに増加する。液滴21の粒径が0.1μm〜1μmの範囲内では、液滴21の粒径が大きくなるにつれて、除去率は著しく増大する。液滴21の粒径が1〜100μmの範囲内では、液滴21の粒径がいくら大きくなっても、除去率(100%)は変わらない。液滴21の粒径が100〜1000μmの範囲内では、液滴21の粒径が大きくなるにつれて、除去率は、低下する。
【0044】上述したように、液滴21の噴出速度と粒径を変化させることによって、洗浄効果(除去率)と、デバイスに与えられるダメージ量を制御することが可能となる。
【0045】上述したように、半導体ウェハの上の異物(粒子)に働く外力(除去力)は、液滴の衝突速度によって変化する。そして、半導体ウェハの上に形成されたデバイスパターンへも、同様の力が働く。したがって、液滴21の衝突速度が大きい場合、デバイスパターンが欠けるという問題点を生じることがある。したがって、デバイスへダメージを与えない範囲で、液滴の噴出速度を制御する必要がある。また、液滴の粒径を変化させても、異物(粒子)に働く除去力の絶対値は変化しないが、液滴が衝突する面積(これは、洗浄効果に影響を及ぼす)が変化する。液体の供給量を一定とした場合、液滴の粒径を小さくすると、液滴の数は粒径の3乗に反比例して増加し、一方、1つの液滴の衝突する面積は、粒径の2乗に反比例して減少する。結果として、全体の液滴の衝突する面積は増加し、洗浄効果は高まる。しかし、除去すべき異物の大きさが大きい場合、たとえば10μmの径を有する球形の異物では、粒径が10μm以下の液滴では、除去効果がほとんど認められない。この場合には、100μm程度の径を有する大きな液滴を用いることが必要となる。したがって、除去すべき異物の大きさによって、液滴の粒径を自在に制御することができるようにすることによって、効果的な洗浄効果が得られる。
【0046】この方法によると、基板の上に付着している、1μm以下の微小異物も除去することができる。また、本実施例にかかる方法によると、液体窒素のような高価な材料を使用しないので、ランニングコストが安くなる。
【0047】また、液滴の粒径を変えることによって、上述したように、デバイスへ与えるダメージの量を制御できる。たとえば、1μm幅の配線パターンの場合、粒径が1μm以下の液滴を用いれば、ダメージを与えずに、洗浄が可能となる。
【0048】次に、具体的数値を用いて、本実施例を説明する。図2を再び参照して、液が流れる第2の管路31の外径を3.2mm、内径を1.8mmにする。ガスが流れる第1の管路30の外径を6.35mm、内径を4.35mmとする。第2の管路31の先端(a)と第1の管路30の先端(b)との距離xを200mmとする。液体の供給圧力を7kg/cm2 とし、液の供給量を2リットル/minとする。ガスの供給量を300リットル/minとする。このような条件下で、液滴21を形成すると、液滴21の粒径は1〜100μm、液滴21の噴出速度は音速(334m/sec)になる。
【0049】次に、本発明の基本的概念を、図6を用いて説明する。図6(a)を参照して、液滴21がウェハ1の上へV0 の速度で衝突する。その衝突の際、図6(b)を参照して、液滴21の下部に、衝撃圧Pと呼ばれる圧力が生じる。図6(c)を参照して、この衝撃圧Pによって、水平方向へ、放射流と呼ばれる流れが生じる。
【0050】衝撃圧Pは、次の式で与えられる。
【0051】
【数1】
【0052】式中、V0 は衝突速度、ρL は液の密度、CL は液中の音速、CS は基板中の音速、αは次式で示す低減係数を表わしている。式中、ρS は基板の密度を表わしている。
【0053】
【数2】
【0054】放射流の速度Vf は次式で表わされる。
【0055】
【数3】
【0056】ウェハ1上の異物は、この放射流から受ける力によって除去される。ウェハ1上の粒子に働く外力(除去力)Dは、次式で表わされる。
【0057】
【数4】
【0058】式中、CD は抗力係数である。レイノルズ数Rが103 よりも大きく、かつ球形粒子の場合、抗力係数CD は0.47となる。式中、dは粒子の粒径を表わしている。
【0059】上記モデルによれば、除去力を決定する因子として液滴の衝突速度、液の密度、液中の音速と、液の粘度がある。したがって、除去力を大きくするためには、液の材料としては、その密度が大きく、また、音速が速いものが好ましい。
【0060】純水を使用した場合、液の温度を制御することにより、密度と音速を変化させることが可能である。温度制御手段で、純水の温度を4℃に制御すると、純水の密度と、純水中の音速を最も大きくすることができる。
【0061】また、デバイスへ与える電気的ダメージ(静電気)を考慮して、CO2 等のガスまたは界面活性剤を純水中に混入して、純水の比抵抗を避けることも、本実施例の好ましい変形例である。
【0062】また、純水以外であっても、純水よりも比重、音速、粘度が大きい液または液状物質(ゲル状物質を含む)も好ましい用いられる。
【0063】また、除去力を高めるさらなる方法、およびデバイスへ与えるパターンダメージを制御する方法として、液滴21の衝突角度を調節することも好ましい。液滴21の衝突角度θを変えることによって、衝撃圧Pは、次式で表わされる。
【0064】
【数5】
【0065】したがって、液滴21の衝突角度を大きくする(ウェハ表面に対して垂直方向にする)と、衝撃圧Pは大きくなり、異物に働く外力(除去力)Dは大きくなる。しかし、外力Dが大きくなるとデバイスパターンが欠けるというダメージが生じる場合がある。このダメージを生じないように、液滴21の衝突角度を制御するのが好ましく、通常15〜90°に設定される。
【0066】図7は、衝突角度と除去率との関係を示したグラフである。なお、上記実施例では、基板としてウェハを例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、液晶基板、フォトマスク等の基板の上に付着している汚染物を除去する場合にも適用することができる。
【0067】実施例2図8は、実施例2に係る洗浄装置の概念図である。当該装置は、純水の液滴を噴出するためのノズル41を備える。ノズル41内に、純水を供給するための内管42が設けられている。内管42に純水を供給するための純水供給ラインには、バルブ43が設けられている。ノズル41には、ガス(乾燥空気または窒素)を供給するガス供給ラインが接続されており、ガス供給ラインにはバルブ44が設けられている。当該洗浄装置は、洗浄液(純水以外の、酸、アルカリ系薬液)をスプレーするためのノズル45を備える。ノズル45は、洗浄液を貯蔵するタンク46と、洗浄液供給ラインによって連結されており、洗浄液供給ラインにはバルブ47が設けられている。洗浄液を貯蔵するタンク46は、洗浄液貯蔵タンク46を加圧するためのガスラインが設けられており、ガスラインにはバルブ48が設けられている。被洗浄物であるウェハ49は、ウェハステージ50の上に載せられる。ウェハステージ50は回転するようになっている。ウェハ49の上には、液層51が形成される。
【0068】次に、動作について説明する。まず、洗浄液貯蔵タンク46を加圧することにより、ノズル45から、ウェハ49の表面に洗浄液をスプレーする。この際、洗浄液が均一にウェハ49の表面に供給されるように、ウェハステージ50を回転させておく。以上の処理により、ウェハ49とその表面の汚染物(微小粒子など)との付着力を弱める。その後、ノズル41内で、純水とガスが混合され、純水が液滴の形で、ウェハ51の表面に噴射され、汚染物が除去される。この際、液滴の粒径は、内管42の形状と純水の供給圧力により決定され、1〜100μmの範囲に制御され得る。また、液滴の噴射速度は、ガスの圧力を調整することにより、数m/sec〜330m/secの範囲に、制御され得る。
【0069】実施例3図9は、実施例3に係る洗浄装置の概念図である。
【0070】当該装置は、液滴をウェハ9に向けて噴出するためのノズル41を備える。噴出ノズル41には、洗浄液および純水を供給するための、内管42が設けられている。内管42には、バルブ43を有する純水供給ラインが接続されている。噴出ノズル41には、バルブ44を有するガス(乾燥空気または窒素)供給ラインが接続されている。純水供給ラインには、バルブ47を有する洗浄液供給ラインが接続されている。洗浄液貯蔵タンク46には、バルブ48を有するガス(窒素または乾燥空気)が接続されている。被洗浄物であるウェハ49は、ウェハステージ50の上に載せられている。ウェハステージ50は、矢印の方向に回転するように構成されている。
【0071】次に、動作について説明する。まず、バルブ43を閉にし、バルブ47を開にし、さらにバルブ48を開にし、洗浄液貯蔵タンク46を加圧することにより、ノズル41から、洗浄液の液滴をガスとともに、ウェハ49の表面に噴射する。この際、ウェハ49の全面を洗浄するために、ウェハステージ50を回転させると同時に、ノズル41を、一方向に移動させる。以上の処理により、ウェハ49の表面の汚染物(微小粒子など)が除去される。その後、バルブ47を閉にし、バルブ43を開にすると、ノズル41から、純水が水滴の形で、ウェハ49の表面に噴射され、効果的に汚染物が除去される。
【0072】実施例4図10は、実施例4に係る洗浄装置の概念図である。噴出ノズル11が、2個設けられている。噴出ノズル11は、同じ間隔を保ちながら、水平方向に移動する。これらの2個の噴出ノズル11は、互いに交差しないように配置されている。噴出ノズル11の一方は、基板1の周辺に液滴を噴射するように配置される。噴出ノズル11の他方は、基板1の中央部に液滴を噴射するように配置される。基板1は、水平方向に回転する。それぞれの噴出ノズル11は、噴出ノズル11内に液体を供給する液体供給手段およびガスを供給するガス供給手段を備える。このように、噴出ノズル11を2個設けることにより、異物の除去時間を短縮でき、かつ、基板上の異物を、均一に除去することができる。
【0073】なお、上記実施例では、2本の噴出ノズル11について説明したが、複数本の噴出ノズル11を、等間隔で、配置しても、実施例と同様の効果を奏する。
【0074】実施例5図11は、実施例5に係る洗浄装置の概念図である。
【0075】当該洗浄装置は、噴出ノズル11を2個備える。噴出ノズル11のそれぞれが、液滴の噴出角度を変化させることができるようになっている。なお、図11R>1に示す実施例では、噴出ノズル11を2個設ける場合を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、複数本の噴出ノズル11を設け、それぞれの噴出角度を変化させることができるように、構成しても、実施例と同様の効果を奏する。
【0076】実施例6図12は、液体とガスとを混合し、液滴を形成する噴出ノズルの他の具体例の断面図である。噴出ノズル11は、第1の管路41を備える。噴出ノズル11は、第1の管路41よりも径が大きく、第1の管路41との間で空間42aを形成するように、第1の管路41を包む第2の管路42を備える。噴出ノズル11は、第2の管路42の外側から、第2の管路42および第1の管路41の側壁を貫通し、第1の管路41内にまで、その先端が延びている第3の管路43を備える。第3の管路43内には、液体が通る。第1の管路41内および、第1の管路41と第2の管路42との間の空間42aを、気体が通る。上述のように噴出ノズルを構成することにより、液滴21が形成される。液滴21は、空間42aを通るガス31により覆われる状態となる。したがって、もし、第2の管路42がないと、大気抵抗によって、その速度が減少していた、最外周の部分にある液滴21も、その噴出速度が加速される。その結果、液滴21内の、速度むらがなくなる。その結果、異物の除去の効率が大きくなる。
【0077】実施例7図13は、本発明に用いられる噴出ノズルの他の実施例の断面図である。図13に示す噴出ノズルは、図12に示す噴出ノズルと、以下の点を除いて、同一であるので、同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰返さない。
【0078】本実施例では、図12に示す実施例と異なり、第3の管路43の先端部43aが伸縮自在になっている。その結果、第3の管路43の先端である噴出口32の位置を自由に変化させることができる。液体の噴出口32が、第2の管路41の噴出口30に近い場合、液滴21は、基板1に衝突するまでに拡散され、また噴出速度も減少する。また液体の噴出口32とガスの噴出口30との間隔が長い場合は、液滴21の噴射範囲は狭められ、噴射速度を減らしがたくなる。したがって、図13R>3のように噴出ノズル11を構成することによって、異物や基板の表面状態に適した、液滴21の噴射範囲および液滴21の噴射速度を選ぶことができる。実験では、液体噴出口32と気体噴出口30との間の最適の距離は、100mm〜200mmであることが見い出されている。
【0079】実施例8図14は、実施例8に係る噴出ノズルの断面図である。噴出ノズル11は、第1の管路44を備える。噴出ノズル11は、第1の管路44の外側から、第1の管路44の側壁を貫通しその先端部が第1の管路44内に延びる第2の管路45を備える。第2の管路45の先端部は、第1の管路44が延びる方向に延びている。噴出ノズル11は、第2の管路45の外側から該第2の管路45の側壁を貫通し、その先端部が第2の管路45内にまで延びる第3の管路46を備える。第3の管路46の先端部は、第2の管路45が延びる方向に延びている。さらに、第3の管路46の先端は第2の管路45の先端を超えている。第2の管路45内に、液体が供給される。第1の管路44および第3の管路46内に、気体が供給される。この噴出ノズル11によれば、噴出された液滴21は、基板1に衝突した直後、第3の管路46から噴出されるガス34により、基板から除去される。その結果、基板1に衝突する瞬間は、基板1上に液が存在しない。その結果、異物が効率よく除去できる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の第1の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズル内に、液体と気体とを混合し、液体を液滴に変える混合手段が設けられているので、液滴が容易に形成される。その結果、液滴で基板の上の汚染物を除去でき、ひいては洗浄の効果が高くなる。
【0081】この発明の第2の局面に従う洗浄装置によれば、薬液を基板の上に供給することができるので、基板と汚染物との結合を弛めることができる。その後、該汚染物を純水の液滴で除去するので、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0082】この発明の第3の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズルに、第1の開閉バルブを有する純水供給手段と第2の開閉バルブを有する薬液供給手段とが接続されているので、バルブの切換により、純水の液滴と薬液の液滴を選択的に形成することができる。その結果、バルブの切換だけで、基板の表面に薬液の液滴を供給でき、その後、純水の液滴を供給することができる。ひいては、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0083】この発明の第4の局面に従う洗浄方法によれば、液滴で、基板の上の汚染物を除去するので、基板の表面に損傷を与えずに、基板の上に付着している汚染物を除去できる。
【0084】この発明の第5の局面に従う洗浄方法によれば、まず、基板の表面を洗浄液で洗浄する。その後、基板の表面に純水の液滴を噴射するので、基板の上の汚染物を効果的に除去できる。
【0085】この発明の第6の局面に従う洗浄方法によれば、洗浄液の液滴を作って、これを基板の上に噴出する。その結果、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0086】この発明の第7の局面に従う洗浄方法によれば、まず、基板の上に洗浄液の液滴を噴出し、その後、純水の液滴を噴出する。洗浄液の液滴を基板の上に噴出するので、基板と汚染物の結合が弛められる。その後、純水の液滴を基板の上に噴出するので、基板の上の汚染物は効果的に除去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係る洗浄装置の概念図である。
【図2】 実施例1に係る洗浄装置に用いる噴出ノズルの断面図である。
【図3】 液の供給圧力と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。
【図4】 液滴の噴出速度と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。
【図5】 液滴の粒径と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。
【図6】 本発明の基本的概念を説明するための図である。
【図7】 液滴の衝突角度と除去率との関係を示したグラフである。
【図8】 実施例2に係る洗浄装置の概念図である。
【図9】 実施例3に係る洗浄装置の概念図である。
【図10】 実施例4に係る洗浄装置の概念図である。
【図11】 実施例5に係る洗浄装置の概念図である。
【図12】 液滴を形成する噴出ノズルの他の具体例の断面図である。
【図13】 液滴を形成する噴出ノズルのさらに他の具体例の断面図である。
【図14】 液滴を形成する噴出ノズルのさらに他の具体例の断面図である。
【図15】 従来の高圧ジェット水洗浄を実現する装置の概念図である。
【図16】 従来の高圧ジェット水洗浄装置から噴出された液体の断面図である。
【図17】 従来のメガソニック流水洗浄を実現する装置の模式図である。
【図18】 従来のアイススクラバ洗浄を実現する装置の模式図である。
【符号の説明】
1 基板、11 噴出ノズル、22 ガス供給手段、23 液体供給手段。
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般に洗浄装置に関するものであり、より特定的には、基板の上に付着している汚染物を除去する洗浄装置に関する。この発明は、また基板の上に付着している汚染物を除去する洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェハの上にCVD法またはスパッタ法により膜を形成するとその表面にパーティクル状の汚染物が付着する。また、レジストの残渣が、ウェハの表面に付着することがある。これらの汚染物を除去する方法として、高圧ジェット水洗浄、メガソニック流水洗浄およびアイススクラバ洗浄等が提案されている。
【0003】図15は、高圧ジェット水洗浄と呼ばれる従来の洗浄法を実現する装置の概念図である。
【0004】当該装置は、液加圧器3と、噴出ノズル4と、ウェハ1を支持して、これを回転させるステージ2と、を備える。この洗浄方法においては、まず、液加圧器3によって圧縮された純水等の液が、噴出ノズル4より、ウェハ1の表面に向けて連続的に高速噴出される。高速噴出された液がウェハ1の表面へ衝突することによって、ウェハ1の表面に付着している汚染物粒子が除去され、洗浄が行なわれる。ウェハ1を、ステージ2を回転させることによって、回転させ、かつ噴出ノズル4を移動させることによって、ウェハ1の表面全面が洗浄される。
【0005】この方法では、図16を参照して、噴出ノズル4から高速噴出された液は、液の柱20となって、ウェハ1の表面に衝突する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この方法の問題点は、次のとおりである。すなわち、多量の純水等の液が、高速でウェハ1の表面に衝突するので、ウェハ1の表面に静電気が発生し、ひいてはウェハ1の表面に形成されているデバイスにダメージを与えてしまうという問題点がある。このダメージの低減対策として、純水中にCO2 ガス等を混入させて、純水の比抵抗を下げ、ひいては、ウェハ1の表面に発生する静電気を低減させる方法もあるが、完全ではない。また、この方法によるもう1つの問題点は、1μm以下の微小異物(パーティクル)を十分に除去できないということである。
【0007】図17は、メガソニック流水洗浄と呼ばれる従来の洗浄方法を示す模式図である。洗浄装置は、ウェハ1を回転させるステージ2と、純水等の液に1.5MHz程度の高周波を印加して、これを放出するノズル5とを備える。この洗浄方法においては、ノズル5によって垂直方向に純水を高周波振動させ、これをウェハ1へ向けて放出することによって、ウェハ1の洗浄を行なう。この方法の問題点は、次のとおりである。
【0008】すなわち、高圧ジェット水洗浄と同様、1μm以下の微小異物(パーティクル)を十分に除去できない点である。また、ステージ2の回転を速くすることで、洗浄効果が多少高まる。しかし、この場合、ウェハ1の周辺部では洗浄効果が大きいが、ウェハ1の中央部では洗浄効果が小さい。そのため、ウェハ1面内に洗浄むらが生じるという問題点もあった。さらに、ウェハ1の表面に形成されたデバイスの微細パターンを破壊するという問題点もあった。デバイスの破壊と洗浄効果との間には、相関関係が認められている。この洗浄方法では、デバイスの破壊および洗浄効果を制御するパラメータとして、印加する高周波の周波数および出力、ステージ2の回転数、ノズル5とウェハ1との距離がある。しかし、これらのパラメータの制御範囲が狭いため、これらを制御することが困難であった。
【0009】図18はアイススクラバ洗浄と呼ばれる従来の洗浄方法を実現する装置の模式図である。当該洗浄装置は、氷粒子を生成する製氷ホッパ6を備える。製氷ホッパ6には被凍結液である純水を製氷ホッパ6内に供給する供給スプレー7が設けられている。製氷ホッパ6の底部には、氷粒子をウェハ1へ向けて噴出する噴出ノズル8が設けられている。
【0010】次に、動作について説明する。液体窒素等の液化ガスを、製氷ホッパ6内へ供給する。純水等の被凍結液を、供給スプレー7によって、製氷ホッパ6内に微噴霧する。製氷ホッパ6内で生成した数μmから数10μmの氷粒子を、ガスイジェクタ方式の噴出ノズル8からウェハ1へ向けて噴出すると、ウェハ1の表面の洗浄が行なわれる。この洗浄方法は、上述の高圧ジェット水洗浄やメガソニック流水洗浄と比べて、洗浄効果は高い。しかしながら、洗浄力を決めている氷粒子の噴出速度が、ガスイジェクタ方式の噴出ノズル8を用いているため、音速を超えることができず、洗浄力に限界があった。また、氷粒子を形成するために、多量の液体窒素を使用しているため、液体窒素の供給設備にイニシャルコストが高くつき、またランニングコストも高いという問題点があった。
【0011】また上述のデバイスの破壊の問題は、氷粒子の噴出速度を制御することによって、抑制され得る。しかしながら、装置上の問題を考慮して、現状、氷粒子の噴出速度は100〜330m/secの範囲内にしか制御できず、制御幅が狭い。そのため、デバイスの破壊を完全に抑制することができないという問題点があった。
【0012】また、このような洗浄における問題点は、半導体ウェハのみならず液晶基板、フォトマスク等の基板の上に付着している汚染物を除去する場合においても生じていた。
【0013】それゆえに、この発明の目的は、基板の表面上に付着している汚染物を除去する洗浄装置を提供することにある。
【0014】この発明の他の目的は、基板の上に付着している1μm以下の微小異物を除去することができるように改良された洗浄装置を提供することにある。
【0015】この発明のさらに他の目的は、ランニングコストの安い洗浄装置を提供することにある。
【0016】この発明のさらに他の目的は、基板表面に損傷を与えずに、基板の上に付着している汚染物粒子を除去できるように改良された洗浄装置を提供することにある。
【0017】この発明のさらに他の目的は、基板の上に付着している汚染物粒子を除去する洗浄方法を提供することにある。
【0018】この発明のさらに他の目的は、基板の表面に損傷を与えず、基板の上に付着している汚染物粒子を除去できるように改良された洗浄方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の局面に従う洗浄装置は、基板の表面上に付着している汚染物を除去する装置に係る。当該洗浄装置は、液滴を上記基板に向けて噴出する噴出ノズルを備える。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に液体を供給する液体供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に気体を供給するガス供給手段が接続されている。上記噴出ノズル内に、該噴出ノズル内に供給された上記液体と上記気体とを混合し、上記液体を液滴に変える混合手段が設けられている。
【0020】この発明の第2の局面に従う洗浄装置は、基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄装置に係る。当該洗浄装置は、薬液を上記基板に向けて供給する薬液供給ノズルと、純水の液滴を上記基板に向けて噴出する噴出ノズルとを備える。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に純水を供給する純水供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段が接続されている。上記噴出ノズル内に、該噴出ノズル内に供給された上記純水と上記ガスとを混合し、上記純水を液滴に変える混合手段が設けられている。
【0021】この発明の第3の局面に従う洗浄装置は、基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄装置に係る。当該洗浄装置は、液滴を上記基板に向けて噴出する噴出ノズルを備える。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内に純水を供給するための、第1の開閉バルブを有する純水供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、噴出ノズルル内に薬液を供給するための、第2の開閉バルブを有する薬液供給手段が接続されている。上記噴出ノズルに、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段が接続されている。上記噴出ノズル内に、上記純水または上記液体と、上記ガスとを混合し、上記純水の液滴または上記液体の液滴に変える混合手段が設けられている。
【0022】この発明の第4の局面に従う洗浄方法は、基板の表面に付着している汚染物を除去する方法に係る。噴出ノズルの噴出口を基板に向ける。上記噴出ノズル内に液体を供給する。上記噴出ノズル内にガスを供給する。上記噴出ノズル内で上記液体を上記気体とを混合し、得られた液滴を上記噴出口より噴出する。
【0023】この発明の第5の局面に従う洗浄方法においては、まず基板の表面を洗浄液で洗浄する。上記基板の表面に、純水の液滴を噴出する。
【0024】この発明の第6の局面に従う洗浄方法においては、基板の上に洗浄液の液滴を噴出する。
【0025】この発明の第7の局面に従う洗浄方法においては、まず基板の上に洗浄液の液滴を噴出する。上記基板の上に純水の液滴を噴出する。
【0026】
【作用】この発明の第1の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズル内に、該噴出ノズル内に供給された液体と気体とを混合し、液体を液滴に変える混合手段が設けられているので、液滴が容易に形成される。
【0027】この発明の第2の局面に従う洗浄装置によれば、薬液を基板に向けて供給する薬液供給ノズルを備えるので、薬液を基板の表面に供給することができる。
【0028】この発明の第3の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズルに、第1の開閉バルブを有する純水供給手段と第2の開閉バルブを有する薬液供給手段が設けられているので、バルブを切換えることによって、薬液の液滴と純水の液滴を、それぞれ選択的に形成することができる。
【0029】この発明の第4の局面に従う洗浄方法によれば、基板の上の汚染物が、液滴によって除去される。
【0030】この発明の第5の局面に従う洗浄方法によれば、まず、基板の表面を洗浄液で洗浄するので、基板と汚染物との間の結合が弛められる。
【0031】この発明の第6の局面に従う洗浄方法によれば、洗浄液を液滴の形にして、基板の上に噴出するので、基板の上の汚染物は効果的に除去される。
【0032】この発明の第7の局面に従う洗浄方法によれば、基板の上に洗浄液の液滴を噴出した後、基板の上に純水の液滴を噴出するので、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0033】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図について説明する。
【0034】実施例1図1は、実施例1に係る、たとえばウェハ洗浄装置の概念図である。当該装置は、半導体ウェハ1の表面上に付着している汚染物を除去するものである。当該装置は、液滴を半導体ウェハ1に向けて噴出する噴出ノズル11を備える。噴出ノズル11には、該噴出ノズル11内に液体を供給する液体供給手段23が接続されている。噴出ノズル11には、また、噴出ノズル11内に気体を供給するガス供給手段22が接続されている。
【0035】図2は、噴出ノズル11の断面図である。噴出ノズルは、その中を気体が通過する第1の管路30を備える。噴出ノズル11は、また、第1の管路30の外側から、第1の管路30の側壁を貫通し、第1の回路30内にまで、その先端部が延び、その中を液体が通過する第2の管路31を備える。第2の管路31の先端部は、第1の管路30が延びる方向と同じ方向に延びている。
【0036】図1に戻って、液体供給手段23には、加圧タンクやレギュレータ等が設けられており(図示せず)、噴出ノズル11への液の供給圧力および供給量が、それらによって制御される。液の供給圧力は、1〜10kg/cm2 の範囲に制御されるのが好ましい。
【0037】図3は、液の供給圧力と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。図3を参照して、液の供給圧力を、2〜4kg/cm2 の範囲内に制御すると、半導体ウェハの表面にダメージを与えることなく、汚染物を除去できる。液の供給圧力を4〜8kg/cm2 の範囲に制御すると、除去率が向上する。液の供給圧力を8kg/cm2 にすると、除去率はほぼ100%に達し、供給圧力をこれ以上大きくしても、除去率は変化しない。
【0038】ガス供給手段22においても、図示しないが、レギュレータ等が設けられており、ガスの供給圧力とガスの供給量が制御される。ガスの供給圧力は1〜10kg/cm2 の範囲に制御されるのが好ましい。
【0039】図2を参照して、噴出ノズル11内では、ガスと液とが混合され、液体は粒状の液滴21に変化し、ガスの流れとともに、第1の管路30の先端から、噴出される。第2の管路31の先端で生成した液滴21は、図中、a−b間で、第1の管路30内を流れるガスの流れによって、加速され、第1の管路30の先端から噴出される。第2の管路31の先端(a)から第1の管路30の先端(b)までの距離xは、70mm以上必要であり、好ましくは100mm以上必要である。距離xが70mm未満の場合、液滴21の噴出速度は遅くなり、洗浄効果が低下する。
【0040】液滴21の噴出速度は、液の供給圧力(供給量)とガスの供給圧力(供給量)と、a−b間の距離xと、第1の管路30の内径によって決定される。通常、a−b間の距離xと第1の管路30の内径は固定され、さらに液体の供給量は、ガスの供給量の1/100程度にされている。そのため、液滴21の噴出速度は、主に、ガスの供給圧力(および供給量)によって制御される。具体的には、液滴21の噴出速度は、1m/sec〜音速(330m/sec)の範囲内に、制御され得る。
【0041】図4は、液滴21の噴出速度と、汚染物の除去率との関係を示すグラフである。液滴の噴出速度を10m/sec〜100m/secの範囲に制御すると、半導体ウェハの表面のダメージは低減される。一方、液滴21の噴出速度を100m/sec以上にすると、汚染物の除去率が増大する。
【0042】液滴21の粒径は、液の供給圧力(供給量)とガスの供給圧力(供給量)と、第1の管路30の内径と、第2の管路31の内径によって決定される。通常、第2の管路31の内径と第1の管路30の内径は固定されるため、液滴21の粒径は、液およびガスの供給圧力(供給量)によって制御される。液の供給量を少なくし、ガスの供給量を多くすると、液滴21の粒径は小さくなる。一方、液を多く、ガスを少なく供給すると、液滴21の粒径は大きくなる。具体的には、液滴21の粒径は、0.01μm〜1000μmの範囲内に制御することができる。液滴21の粒径を調節することにより、基板の上に付着している1μm以下の微小異物を除去することができる。
【0043】図5は液滴の粒径と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。液滴21の粒径は、0.01μm〜0.1μmの範囲内においては、液滴21の粒径が大きくなるにつれて、除去率は、わずかに増加する。液滴21の粒径が0.1μm〜1μmの範囲内では、液滴21の粒径が大きくなるにつれて、除去率は著しく増大する。液滴21の粒径が1〜100μmの範囲内では、液滴21の粒径がいくら大きくなっても、除去率(100%)は変わらない。液滴21の粒径が100〜1000μmの範囲内では、液滴21の粒径が大きくなるにつれて、除去率は、低下する。
【0044】上述したように、液滴21の噴出速度と粒径を変化させることによって、洗浄効果(除去率)と、デバイスに与えられるダメージ量を制御することが可能となる。
【0045】上述したように、半導体ウェハの上の異物(粒子)に働く外力(除去力)は、液滴の衝突速度によって変化する。そして、半導体ウェハの上に形成されたデバイスパターンへも、同様の力が働く。したがって、液滴21の衝突速度が大きい場合、デバイスパターンが欠けるという問題点を生じることがある。したがって、デバイスへダメージを与えない範囲で、液滴の噴出速度を制御する必要がある。また、液滴の粒径を変化させても、異物(粒子)に働く除去力の絶対値は変化しないが、液滴が衝突する面積(これは、洗浄効果に影響を及ぼす)が変化する。液体の供給量を一定とした場合、液滴の粒径を小さくすると、液滴の数は粒径の3乗に反比例して増加し、一方、1つの液滴の衝突する面積は、粒径の2乗に反比例して減少する。結果として、全体の液滴の衝突する面積は増加し、洗浄効果は高まる。しかし、除去すべき異物の大きさが大きい場合、たとえば10μmの径を有する球形の異物では、粒径が10μm以下の液滴では、除去効果がほとんど認められない。この場合には、100μm程度の径を有する大きな液滴を用いることが必要となる。したがって、除去すべき異物の大きさによって、液滴の粒径を自在に制御することができるようにすることによって、効果的な洗浄効果が得られる。
【0046】この方法によると、基板の上に付着している、1μm以下の微小異物も除去することができる。また、本実施例にかかる方法によると、液体窒素のような高価な材料を使用しないので、ランニングコストが安くなる。
【0047】また、液滴の粒径を変えることによって、上述したように、デバイスへ与えるダメージの量を制御できる。たとえば、1μm幅の配線パターンの場合、粒径が1μm以下の液滴を用いれば、ダメージを与えずに、洗浄が可能となる。
【0048】次に、具体的数値を用いて、本実施例を説明する。図2を再び参照して、液が流れる第2の管路31の外径を3.2mm、内径を1.8mmにする。ガスが流れる第1の管路30の外径を6.35mm、内径を4.35mmとする。第2の管路31の先端(a)と第1の管路30の先端(b)との距離xを200mmとする。液体の供給圧力を7kg/cm2 とし、液の供給量を2リットル/minとする。ガスの供給量を300リットル/minとする。このような条件下で、液滴21を形成すると、液滴21の粒径は1〜100μm、液滴21の噴出速度は音速(334m/sec)になる。
【0049】次に、本発明の基本的概念を、図6を用いて説明する。図6(a)を参照して、液滴21がウェハ1の上へV0 の速度で衝突する。その衝突の際、図6(b)を参照して、液滴21の下部に、衝撃圧Pと呼ばれる圧力が生じる。図6(c)を参照して、この衝撃圧Pによって、水平方向へ、放射流と呼ばれる流れが生じる。
【0050】衝撃圧Pは、次の式で与えられる。
【0051】
【数1】
【0052】式中、V0 は衝突速度、ρL は液の密度、CL は液中の音速、CS は基板中の音速、αは次式で示す低減係数を表わしている。式中、ρS は基板の密度を表わしている。
【0053】
【数2】
【0054】放射流の速度Vf は次式で表わされる。
【0055】
【数3】
【0056】ウェハ1上の異物は、この放射流から受ける力によって除去される。ウェハ1上の粒子に働く外力(除去力)Dは、次式で表わされる。
【0057】
【数4】
【0058】式中、CD は抗力係数である。レイノルズ数Rが103 よりも大きく、かつ球形粒子の場合、抗力係数CD は0.47となる。式中、dは粒子の粒径を表わしている。
【0059】上記モデルによれば、除去力を決定する因子として液滴の衝突速度、液の密度、液中の音速と、液の粘度がある。したがって、除去力を大きくするためには、液の材料としては、その密度が大きく、また、音速が速いものが好ましい。
【0060】純水を使用した場合、液の温度を制御することにより、密度と音速を変化させることが可能である。温度制御手段で、純水の温度を4℃に制御すると、純水の密度と、純水中の音速を最も大きくすることができる。
【0061】また、デバイスへ与える電気的ダメージ(静電気)を考慮して、CO2 等のガスまたは界面活性剤を純水中に混入して、純水の比抵抗を避けることも、本実施例の好ましい変形例である。
【0062】また、純水以外であっても、純水よりも比重、音速、粘度が大きい液または液状物質(ゲル状物質を含む)も好ましい用いられる。
【0063】また、除去力を高めるさらなる方法、およびデバイスへ与えるパターンダメージを制御する方法として、液滴21の衝突角度を調節することも好ましい。液滴21の衝突角度θを変えることによって、衝撃圧Pは、次式で表わされる。
【0064】
【数5】
【0065】したがって、液滴21の衝突角度を大きくする(ウェハ表面に対して垂直方向にする)と、衝撃圧Pは大きくなり、異物に働く外力(除去力)Dは大きくなる。しかし、外力Dが大きくなるとデバイスパターンが欠けるというダメージが生じる場合がある。このダメージを生じないように、液滴21の衝突角度を制御するのが好ましく、通常15〜90°に設定される。
【0066】図7は、衝突角度と除去率との関係を示したグラフである。なお、上記実施例では、基板としてウェハを例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、液晶基板、フォトマスク等の基板の上に付着している汚染物を除去する場合にも適用することができる。
【0067】実施例2図8は、実施例2に係る洗浄装置の概念図である。当該装置は、純水の液滴を噴出するためのノズル41を備える。ノズル41内に、純水を供給するための内管42が設けられている。内管42に純水を供給するための純水供給ラインには、バルブ43が設けられている。ノズル41には、ガス(乾燥空気または窒素)を供給するガス供給ラインが接続されており、ガス供給ラインにはバルブ44が設けられている。当該洗浄装置は、洗浄液(純水以外の、酸、アルカリ系薬液)をスプレーするためのノズル45を備える。ノズル45は、洗浄液を貯蔵するタンク46と、洗浄液供給ラインによって連結されており、洗浄液供給ラインにはバルブ47が設けられている。洗浄液を貯蔵するタンク46は、洗浄液貯蔵タンク46を加圧するためのガスラインが設けられており、ガスラインにはバルブ48が設けられている。被洗浄物であるウェハ49は、ウェハステージ50の上に載せられる。ウェハステージ50は回転するようになっている。ウェハ49の上には、液層51が形成される。
【0068】次に、動作について説明する。まず、洗浄液貯蔵タンク46を加圧することにより、ノズル45から、ウェハ49の表面に洗浄液をスプレーする。この際、洗浄液が均一にウェハ49の表面に供給されるように、ウェハステージ50を回転させておく。以上の処理により、ウェハ49とその表面の汚染物(微小粒子など)との付着力を弱める。その後、ノズル41内で、純水とガスが混合され、純水が液滴の形で、ウェハ51の表面に噴射され、汚染物が除去される。この際、液滴の粒径は、内管42の形状と純水の供給圧力により決定され、1〜100μmの範囲に制御され得る。また、液滴の噴射速度は、ガスの圧力を調整することにより、数m/sec〜330m/secの範囲に、制御され得る。
【0069】実施例3図9は、実施例3に係る洗浄装置の概念図である。
【0070】当該装置は、液滴をウェハ9に向けて噴出するためのノズル41を備える。噴出ノズル41には、洗浄液および純水を供給するための、内管42が設けられている。内管42には、バルブ43を有する純水供給ラインが接続されている。噴出ノズル41には、バルブ44を有するガス(乾燥空気または窒素)供給ラインが接続されている。純水供給ラインには、バルブ47を有する洗浄液供給ラインが接続されている。洗浄液貯蔵タンク46には、バルブ48を有するガス(窒素または乾燥空気)が接続されている。被洗浄物であるウェハ49は、ウェハステージ50の上に載せられている。ウェハステージ50は、矢印の方向に回転するように構成されている。
【0071】次に、動作について説明する。まず、バルブ43を閉にし、バルブ47を開にし、さらにバルブ48を開にし、洗浄液貯蔵タンク46を加圧することにより、ノズル41から、洗浄液の液滴をガスとともに、ウェハ49の表面に噴射する。この際、ウェハ49の全面を洗浄するために、ウェハステージ50を回転させると同時に、ノズル41を、一方向に移動させる。以上の処理により、ウェハ49の表面の汚染物(微小粒子など)が除去される。その後、バルブ47を閉にし、バルブ43を開にすると、ノズル41から、純水が水滴の形で、ウェハ49の表面に噴射され、効果的に汚染物が除去される。
【0072】実施例4図10は、実施例4に係る洗浄装置の概念図である。噴出ノズル11が、2個設けられている。噴出ノズル11は、同じ間隔を保ちながら、水平方向に移動する。これらの2個の噴出ノズル11は、互いに交差しないように配置されている。噴出ノズル11の一方は、基板1の周辺に液滴を噴射するように配置される。噴出ノズル11の他方は、基板1の中央部に液滴を噴射するように配置される。基板1は、水平方向に回転する。それぞれの噴出ノズル11は、噴出ノズル11内に液体を供給する液体供給手段およびガスを供給するガス供給手段を備える。このように、噴出ノズル11を2個設けることにより、異物の除去時間を短縮でき、かつ、基板上の異物を、均一に除去することができる。
【0073】なお、上記実施例では、2本の噴出ノズル11について説明したが、複数本の噴出ノズル11を、等間隔で、配置しても、実施例と同様の効果を奏する。
【0074】実施例5図11は、実施例5に係る洗浄装置の概念図である。
【0075】当該洗浄装置は、噴出ノズル11を2個備える。噴出ノズル11のそれぞれが、液滴の噴出角度を変化させることができるようになっている。なお、図11R>1に示す実施例では、噴出ノズル11を2個設ける場合を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、複数本の噴出ノズル11を設け、それぞれの噴出角度を変化させることができるように、構成しても、実施例と同様の効果を奏する。
【0076】実施例6図12は、液体とガスとを混合し、液滴を形成する噴出ノズルの他の具体例の断面図である。噴出ノズル11は、第1の管路41を備える。噴出ノズル11は、第1の管路41よりも径が大きく、第1の管路41との間で空間42aを形成するように、第1の管路41を包む第2の管路42を備える。噴出ノズル11は、第2の管路42の外側から、第2の管路42および第1の管路41の側壁を貫通し、第1の管路41内にまで、その先端が延びている第3の管路43を備える。第3の管路43内には、液体が通る。第1の管路41内および、第1の管路41と第2の管路42との間の空間42aを、気体が通る。上述のように噴出ノズルを構成することにより、液滴21が形成される。液滴21は、空間42aを通るガス31により覆われる状態となる。したがって、もし、第2の管路42がないと、大気抵抗によって、その速度が減少していた、最外周の部分にある液滴21も、その噴出速度が加速される。その結果、液滴21内の、速度むらがなくなる。その結果、異物の除去の効率が大きくなる。
【0077】実施例7図13は、本発明に用いられる噴出ノズルの他の実施例の断面図である。図13に示す噴出ノズルは、図12に示す噴出ノズルと、以下の点を除いて、同一であるので、同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰返さない。
【0078】本実施例では、図12に示す実施例と異なり、第3の管路43の先端部43aが伸縮自在になっている。その結果、第3の管路43の先端である噴出口32の位置を自由に変化させることができる。液体の噴出口32が、第2の管路41の噴出口30に近い場合、液滴21は、基板1に衝突するまでに拡散され、また噴出速度も減少する。また液体の噴出口32とガスの噴出口30との間隔が長い場合は、液滴21の噴射範囲は狭められ、噴射速度を減らしがたくなる。したがって、図13R>3のように噴出ノズル11を構成することによって、異物や基板の表面状態に適した、液滴21の噴射範囲および液滴21の噴射速度を選ぶことができる。実験では、液体噴出口32と気体噴出口30との間の最適の距離は、100mm〜200mmであることが見い出されている。
【0079】実施例8図14は、実施例8に係る噴出ノズルの断面図である。噴出ノズル11は、第1の管路44を備える。噴出ノズル11は、第1の管路44の外側から、第1の管路44の側壁を貫通しその先端部が第1の管路44内に延びる第2の管路45を備える。第2の管路45の先端部は、第1の管路44が延びる方向に延びている。噴出ノズル11は、第2の管路45の外側から該第2の管路45の側壁を貫通し、その先端部が第2の管路45内にまで延びる第3の管路46を備える。第3の管路46の先端部は、第2の管路45が延びる方向に延びている。さらに、第3の管路46の先端は第2の管路45の先端を超えている。第2の管路45内に、液体が供給される。第1の管路44および第3の管路46内に、気体が供給される。この噴出ノズル11によれば、噴出された液滴21は、基板1に衝突した直後、第3の管路46から噴出されるガス34により、基板から除去される。その結果、基板1に衝突する瞬間は、基板1上に液が存在しない。その結果、異物が効率よく除去できる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の第1の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズル内に、液体と気体とを混合し、液体を液滴に変える混合手段が設けられているので、液滴が容易に形成される。その結果、液滴で基板の上の汚染物を除去でき、ひいては洗浄の効果が高くなる。
【0081】この発明の第2の局面に従う洗浄装置によれば、薬液を基板の上に供給することができるので、基板と汚染物との結合を弛めることができる。その後、該汚染物を純水の液滴で除去するので、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0082】この発明の第3の局面に従う洗浄装置によれば、噴出ノズルに、第1の開閉バルブを有する純水供給手段と第2の開閉バルブを有する薬液供給手段とが接続されているので、バルブの切換により、純水の液滴と薬液の液滴を選択的に形成することができる。その結果、バルブの切換だけで、基板の表面に薬液の液滴を供給でき、その後、純水の液滴を供給することができる。ひいては、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0083】この発明の第4の局面に従う洗浄方法によれば、液滴で、基板の上の汚染物を除去するので、基板の表面に損傷を与えずに、基板の上に付着している汚染物を除去できる。
【0084】この発明の第5の局面に従う洗浄方法によれば、まず、基板の表面を洗浄液で洗浄する。その後、基板の表面に純水の液滴を噴射するので、基板の上の汚染物を効果的に除去できる。
【0085】この発明の第6の局面に従う洗浄方法によれば、洗浄液の液滴を作って、これを基板の上に噴出する。その結果、基板の上の汚染物が効果的に除去される。
【0086】この発明の第7の局面に従う洗浄方法によれば、まず、基板の上に洗浄液の液滴を噴出し、その後、純水の液滴を噴出する。洗浄液の液滴を基板の上に噴出するので、基板と汚染物の結合が弛められる。その後、純水の液滴を基板の上に噴出するので、基板の上の汚染物は効果的に除去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係る洗浄装置の概念図である。
【図2】 実施例1に係る洗浄装置に用いる噴出ノズルの断面図である。
【図3】 液の供給圧力と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。
【図4】 液滴の噴出速度と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。
【図5】 液滴の粒径と汚染物の除去率との関係を示すグラフである。
【図6】 本発明の基本的概念を説明するための図である。
【図7】 液滴の衝突角度と除去率との関係を示したグラフである。
【図8】 実施例2に係る洗浄装置の概念図である。
【図9】 実施例3に係る洗浄装置の概念図である。
【図10】 実施例4に係る洗浄装置の概念図である。
【図11】 実施例5に係る洗浄装置の概念図である。
【図12】 液滴を形成する噴出ノズルの他の具体例の断面図である。
【図13】 液滴を形成する噴出ノズルのさらに他の具体例の断面図である。
【図14】 液滴を形成する噴出ノズルのさらに他の具体例の断面図である。
【図15】 従来の高圧ジェット水洗浄を実現する装置の概念図である。
【図16】 従来の高圧ジェット水洗浄装置から噴出された液体の断面図である。
【図17】 従来のメガソニック流水洗浄を実現する装置の模式図である。
【図18】 従来のアイススクラバ洗浄を実現する装置の模式図である。
【符号の説明】
1 基板、11 噴出ノズル、22 ガス供給手段、23 液体供給手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板の表面上に付着している汚染物を除去する洗浄装置であって、液滴を前記基板に向けて噴出する噴出ノズルと、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に液体を供給する液体供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に気体を供給するガス供給手段と、前記噴出ノズル内に設けられ、該噴出ノズル内に供給された前記液体と前記気体とを混合し、前記液体を前記液滴に変える混合手段と、を備える洗浄装置。
【請求項2】 前記噴出ノズルおよび前記混合手段は、その中を前記気体が通過する第1の管路と、前記第1の管路の外側から、前記第1の管路の側壁を貫通し、該第1の管路内にまで、その先端部が延び、その中を前記液体が通過する第2の管路と、を備え、前記第2の管路の前記先端部は前記第1の管路が延びる方向と同じ方向に延びている、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】 前記噴出ノズルが、複数個、同じ間隔で互いに交差しないように設けられている、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項4】 前記噴出ノズルおよび前記混合手段は、第1の管路と、前記第1の管路よりも径が大きく、前記第1の管路との間で空間を形成するように、該第1の管路を包む第2の管路と、前記第2の管路の外側から、前記第1の管路および第2の管路の側壁を貫通し、前記第1の管路内にまで、その先端が延びている第3の管路と、を備え、前記第3の管路内を前記液体が通り、前記第1および第2の管路内を前記気体が通るものを含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項5】 前記第3の管路の前記先端部は、前記第1の管路が延びる方向に延びており、かつ伸縮可能とされている、請求項4に記載の洗浄装置。
【請求項6】 前記噴出ノズルおよび前記混合手段は、前記第1の管路と、前記第1の管路の外側から、該第1の管路の側壁を貫通し、その先端部が前記第1の管路内にまで延び、かつ該第1の管路が延びる方向に延びている第2の管路と、前記第2の管路の外側から、該第2の管路の側壁を貫通し、その先端部が該第2の管路内にまで延びかつ該第2の管路が延びる方向に延びている第3の管路と、を備え、前記第2の管路内に前記液体が供給され、前記第1および第3の管路内に前記気体が供給されているものを含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項7】 前記第2の管路の液体噴出口から前記第1の管路の気体噴出口までの距離は70mm以上である、請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項8】 前記液体供給手段は、前記液体の供給圧力を制御する手段を、さらに含み、前記ガス供給手段は、前記気体の供給圧力を制御する手段を、さらに含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項9】 前記噴出ノズルに連結され、前記液滴が前記基板へ衝突する角度を制御する手段を、さらに含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項10】 基板の表面に付着している汚染物を除去する装置であって、薬液を前記基板に向けて供給する薬液供給ノズルと、純水の液滴を前記基板に向けて噴出する噴出ノズルと、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に純水を供給する純水供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段と、前記噴出ノズル内に設けられ、該噴出ノズル内に供給された前記純水と前記ガスとを混合し、前記純水を液滴に変える混合手段と、を備える、洗浄装置。
【請求項11】 基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄装置であって、液滴を前記基板に向けて噴出する噴出ノズルと、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に純水を供給するための、第1の開閉バルブを有する純水供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に薬液を供給するための、第2の開閉バルブを有する薬液供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段と、前記噴出ノズル内に設けられ、前記純水または前記液体と、前記ガスとを混合し、前記純水の液滴または前記液体の液滴に変える混合手段と、を備える洗浄装置。
【請求項12】 基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄方法であって、噴出ノズルの噴出口を基板に向ける工程と、前記噴出ノズル内に液体を供給する工程と、前記噴出ノズル内にガスを供給する工程と、前記噴出ノズル内で前記液体と前記気体とを混合し、得られた液滴を前記噴出口より噴出する工程と、を備えた洗浄方法。
【請求項13】 前記液体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を1〜10kg/cm2 にし、前記気体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を1〜10kg/cm2 にする、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項14】 前記液体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を2〜4kg/cm2 にし、前記気体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を2〜4kg/cm2 にする、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項15】 前記液体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を4〜8kg/cm2 にし、前記気体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を4〜8kg/cm2 にする、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項16】 前記液滴の粒径が0.01μm〜1000μmになるように、前記液体および前記ガスの供給圧力を制御する、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項17】 前記液滴の粒径が0.1μm〜1000μmになるように、前記液体および前記ガスの供給不利を制御しながら行なう、請求項16に記載の洗浄方法。
【請求項18】 前記液滴の粒径が1〜100μmになるように、前記液体および前記ガスの供給圧力を制御しながら行なう、請求項17に記載の洗浄方法。
【請求項19】 前記液滴が前記基板に衝突する速度が10〜100m/secになるように、前記ガスの供給圧力を制御しながら行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項20】 前記液滴が前記基板に衝突する速度が100〜330m/secになるように、前記ガスの供給圧力を制御しながら行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項21】 前記液滴が前記基板へ衝突する角度を、15°〜90°に制御しながら行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項22】 前記液体として、純水より密度の大きいものを用いて行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項23】 基板の表面を洗浄液で洗浄する工程と、前記基板の表面に、純水の液滴を噴出する工程とを備えた洗浄方法。
【請求項24】 基板の上に洗浄液の液滴を噴出する工程を備える、洗浄方法。
【請求項25】 基板の上に洗浄液の液滴を噴出する工程と、前記基板の上に純水の液滴を噴出する工程と、を備える洗浄方法。
【請求項1】 基板の表面上に付着している汚染物を除去する洗浄装置であって、液滴を前記基板に向けて噴出する噴出ノズルと、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に液体を供給する液体供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に気体を供給するガス供給手段と、前記噴出ノズル内に設けられ、該噴出ノズル内に供給された前記液体と前記気体とを混合し、前記液体を前記液滴に変える混合手段と、を備える洗浄装置。
【請求項2】 前記噴出ノズルおよび前記混合手段は、その中を前記気体が通過する第1の管路と、前記第1の管路の外側から、前記第1の管路の側壁を貫通し、該第1の管路内にまで、その先端部が延び、その中を前記液体が通過する第2の管路と、を備え、前記第2の管路の前記先端部は前記第1の管路が延びる方向と同じ方向に延びている、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】 前記噴出ノズルが、複数個、同じ間隔で互いに交差しないように設けられている、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項4】 前記噴出ノズルおよび前記混合手段は、第1の管路と、前記第1の管路よりも径が大きく、前記第1の管路との間で空間を形成するように、該第1の管路を包む第2の管路と、前記第2の管路の外側から、前記第1の管路および第2の管路の側壁を貫通し、前記第1の管路内にまで、その先端が延びている第3の管路と、を備え、前記第3の管路内を前記液体が通り、前記第1および第2の管路内を前記気体が通るものを含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項5】 前記第3の管路の前記先端部は、前記第1の管路が延びる方向に延びており、かつ伸縮可能とされている、請求項4に記載の洗浄装置。
【請求項6】 前記噴出ノズルおよび前記混合手段は、前記第1の管路と、前記第1の管路の外側から、該第1の管路の側壁を貫通し、その先端部が前記第1の管路内にまで延び、かつ該第1の管路が延びる方向に延びている第2の管路と、前記第2の管路の外側から、該第2の管路の側壁を貫通し、その先端部が該第2の管路内にまで延びかつ該第2の管路が延びる方向に延びている第3の管路と、を備え、前記第2の管路内に前記液体が供給され、前記第1および第3の管路内に前記気体が供給されているものを含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項7】 前記第2の管路の液体噴出口から前記第1の管路の気体噴出口までの距離は70mm以上である、請求項2に記載の洗浄装置。
【請求項8】 前記液体供給手段は、前記液体の供給圧力を制御する手段を、さらに含み、前記ガス供給手段は、前記気体の供給圧力を制御する手段を、さらに含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項9】 前記噴出ノズルに連結され、前記液滴が前記基板へ衝突する角度を制御する手段を、さらに含む、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項10】 基板の表面に付着している汚染物を除去する装置であって、薬液を前記基板に向けて供給する薬液供給ノズルと、純水の液滴を前記基板に向けて噴出する噴出ノズルと、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に純水を供給する純水供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段と、前記噴出ノズル内に設けられ、該噴出ノズル内に供給された前記純水と前記ガスとを混合し、前記純水を液滴に変える混合手段と、を備える、洗浄装置。
【請求項11】 基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄装置であって、液滴を前記基板に向けて噴出する噴出ノズルと、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に純水を供給するための、第1の開閉バルブを有する純水供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内に薬液を供給するための、第2の開閉バルブを有する薬液供給手段と、前記噴出ノズルに接続され、該噴出ノズル内にガスを供給するガス供給手段と、前記噴出ノズル内に設けられ、前記純水または前記液体と、前記ガスとを混合し、前記純水の液滴または前記液体の液滴に変える混合手段と、を備える洗浄装置。
【請求項12】 基板の表面に付着している汚染物を除去する洗浄方法であって、噴出ノズルの噴出口を基板に向ける工程と、前記噴出ノズル内に液体を供給する工程と、前記噴出ノズル内にガスを供給する工程と、前記噴出ノズル内で前記液体と前記気体とを混合し、得られた液滴を前記噴出口より噴出する工程と、を備えた洗浄方法。
【請求項13】 前記液体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を1〜10kg/cm2 にし、前記気体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を1〜10kg/cm2 にする、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項14】 前記液体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を2〜4kg/cm2 にし、前記気体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を2〜4kg/cm2 にする、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項15】 前記液体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を4〜8kg/cm2 にし、前記気体を前記噴出ノズル内に供給する圧力を4〜8kg/cm2 にする、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項16】 前記液滴の粒径が0.01μm〜1000μmになるように、前記液体および前記ガスの供給圧力を制御する、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項17】 前記液滴の粒径が0.1μm〜1000μmになるように、前記液体および前記ガスの供給不利を制御しながら行なう、請求項16に記載の洗浄方法。
【請求項18】 前記液滴の粒径が1〜100μmになるように、前記液体および前記ガスの供給圧力を制御しながら行なう、請求項17に記載の洗浄方法。
【請求項19】 前記液滴が前記基板に衝突する速度が10〜100m/secになるように、前記ガスの供給圧力を制御しながら行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項20】 前記液滴が前記基板に衝突する速度が100〜330m/secになるように、前記ガスの供給圧力を制御しながら行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項21】 前記液滴が前記基板へ衝突する角度を、15°〜90°に制御しながら行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項22】 前記液体として、純水より密度の大きいものを用いて行なう、請求項12に記載の洗浄方法。
【請求項23】 基板の表面を洗浄液で洗浄する工程と、前記基板の表面に、純水の液滴を噴出する工程とを備えた洗浄方法。
【請求項24】 基板の上に洗浄液の液滴を噴出する工程を備える、洗浄方法。
【請求項25】 基板の上に洗浄液の液滴を噴出する工程と、前記基板の上に純水の液滴を噴出する工程と、を備える洗浄方法。
【図1】
【図2】
【図10】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図12】
【図16】
【図9】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【図2】
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【図15】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開平8−318181
【公開日】平成8年(1996)12月3日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−127984
【出願日】平成7年(1995)5月26日
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(591036505)菱電セミコンダクタシステムエンジニアリング株式会社 (6)
【公開日】平成8年(1996)12月3日
【国際特許分類】
【出願日】平成7年(1995)5月26日
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(591036505)菱電セミコンダクタシステムエンジニアリング株式会社 (6)
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